JP2008221598A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

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JP2008221598A JP2007062918A JP2007062918A JP2008221598A JP 2008221598 A JP2008221598 A JP 2008221598A JP 2007062918 A JP2007062918 A JP 2007062918A JP 2007062918 A JP2007062918 A JP 2007062918A JP 2008221598 A JP2008221598 A JP 2008221598A
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Kenichi Iwashita
健一 岩下
Tsutomu Kurihara
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【課題】色調に優れ、種々のFPD用途に用いられる層との接着力にも優れた積層2軸延伸ポリエステルフィルムを提供する
【解決手段】膜厚が30nm〜120nm、屈折率が1.4〜1.53の積層膜を片側もしくは両側に有し、積層膜に1mm2のクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け100kPaの応力を加えた後、90度方向に10mm/秒の速度で剥離した際の積層膜がフィルム上に残存した個数が90個以上であり、式(1)で定義されるポリエステルフィルムの面配向係数fnが0.16以上であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
fn=(nMD+nTD)/2−nZD ・・・ 式(1)
(nMDは面長手方向屈折率、nTDは面幅方向屈折率、nZDは面垂直方向屈折率)
【選択図】なし

Description

本発明は積層二軸延伸ポリエステルフィルムに関し、さらにフラットパネルディスプレイ(FPD)部材の基材として好適な光学特性を有する積層二軸延伸ポリエステルフィルムに関するものである。
ポリエステル(PET、PENなど)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、トリアセチルセルロース(TAC)、非晶性ポリオレフィン(非晶PO)などの透明プラスチックフィルムは、ガラスと比べて軽量・割れにくい・曲げられるといった好適な性質を持つため、いわゆる光学フィルムと呼ばれる液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)、電子ペーパー(EP)などのフラットパネルディスプレイ(FPD)用部材の基材として用いられている。中でも二軸延伸ポリエステルフィルムは、機械的性質、電気的性質、寸法安定性、耐熱性、透明性、対薬品性などに優れた性質を有する上に、他の透明プラスティックフィルムに比べて、汎用性が高く、コストメリットに大きな優位性があるため、かかる用途に好適に用いられている(たとえば特許文献1など)。
特開2003−119305号公報、1頁、45行目
しかし、従来の技術には次のような問題点がある。二軸延伸ポリエステルフィルムは樹脂固有の色目を持っており、光学フィルムの基材としてFPDに組み込まれた際にディスプレイ画面の外観を損なうという問題点があった。色調、特に黄味−青味を示す透過b値(以下、b値)が高いとフィルムが黄ばんで見え、かかるフィルムをFPDの表面に貼付した場合、劣化、変色といった負の印象を与えるばかりか、拡散板等のように内部に組み込んだ場合、FPD自身が発光する色調のバランスを損なう可能性もある。また、b値が低いとフィルムが青黒く見え、かかるフィルムをFPDの表面に貼付した場合、暗いといった負の印象を与えるばかりか、拡散板のように内部に組み込んだ場合、FPD自身が発光する色調のバランスを損なう可能性もある。そこで適切な光学定数を持った積層膜をポリエステルフィルムの片面もしくは両面に持たせることにより、かかる従来技術の問題点を解消し、種々のFPD用途に用いられる層との接着力にも優れた積層2軸延伸ポリエステルフィルムを提供することを目的とするものである。
上記課題を達成するために、本発明は下記の構成からなる。
すなわち、膜厚が30nm〜120nm、屈折率が1.4〜1.53の積層膜を片側もしくは両側に有し、ポリエステルフィルムと積層膜との間の接着力に優れ、式(1)で定義されるポリエステルフィルムの面配向係数fnが0.16以上であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
fn=(nMD+nTD)/2−nZD ・・・ 式(1)
(nMDは面長手方向屈折率、nTDは面幅方向屈折率、nZDは面垂直方向屈折率)
本発明はポリエステルフィルムの片面もしくは両面に適切な光学定数を持った積層膜を持たせることにより、FPDに組み込まれた際に色調を乱すことなく、種々のFPD用途に用いられる場合に積層される層との接着力にも優れた積層2軸延伸ポリエステルフィルムを提供することを目的とするものである。
本発明における積層膜は、二軸延伸ポリエステルフィルムと高次加工にて施される層の接着性を向上させ、フィルムに滑り性を持たせるなどの好適な性質以外に、2軸延伸ポリエステルフィルムの色調(b値)を良好なものとすることができる。高次加工で施される層としては、例えばディスプレイ表面での擦過による損傷を防ぐハードコート層、ディスプレイ表面や内部のシートなどに貼り付けるための粘着剤層、もしくは蒸着法やスパッタ法などで金属薄膜を成型するための中間層などが挙げられるが、この限りではない。
光学用フィルムはFPD内部や表面に用いられることから、光学用フィルムの基材として用いられるポリエステルフィルムは色調、特に黄味−青味を示すb値が重要である。b値が0.5より大きいとフィルムが黄ばんで見え、かかるフィルムをFPDの表面に貼付した場合、劣化、変色といった印象を与えるばかりか、拡散板等のようにFPDの内部に組み込んだ場合、FPD自身が発光する色調のバランスを損なう可能性もある。また、b値が−0.5未満だとフィルムが青黒く見え、かかるフィルムをFPDの表面に貼付した場合、暗いといった印象を与えるばかりか、拡散板のようにFPDの内部に組み込んだ場合、FPD自身が発光する色調・輝度のバランスを損なう可能性もある。すなわち、本発明におけるニ軸延伸ポリエステルフィルムのb値は−0.5〜0.5が好ましく、より好ましくは−0.2〜0.3である。このような好ましいb値を発現するためには、可視光領域(450nm〜680nm)の分光反射率の波長依存性を抑えることが望ましい。具体的には可視光領域の中で青色領域(450nm〜500nm)の分光反射率が他の領域よりも大きい場合には青色のみ強く反射されるため、透過b値が高くなる。一方、青色領域の分光反射率が他の領域よりも小さい場合には青色のみ弱く反射されるためにb値が低くなる。そこで、下式(2)で表される積層膜の薄膜反射を利用して、ニ軸延伸ポリエステルフィルムの分光反射率の波長依存性を抑制させる光学定数を積層膜に持たせることによってb値を好ましい値とする。
R=1−4n n/{n (1+n)+(1−n )(n −n )sin(2πnd/λ)}・・・式(2)
ただし、n:二軸延伸ポリエステルフィルムの面方向平均屈折率
:積層膜(A)、(B)の屈折率
:積層膜(A)、(B)の膜厚
λ:波長(入射角は0度と近似)
R:λにおける積層ポリエステルフィルムの分光反射率
積層ポリエステルフィルムの分光反射率は式(2)に示される波長依存性を持っており、更にその波長依存性は二軸延伸ポリエステルフィルムの面方向屈折率n、積層膜の屈折率n、積層膜の膜厚dによって変化する。従って、二軸延伸ポリエステルフィルムの面方向屈折率n、積層膜の屈折率n、積層膜の膜厚dを適正な値に制御することにより可視光領域での波長依存性を抑制することができる。
具体的には次式(1)で定義される二軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数fnが0.16以上である必要があり、より好ましくは0.165以上である。面配向係数が0.16以下の場合は可視光領域の中で青色領域(450nm〜500nm)の分光反射率が高くなり、b値が0.5以上となる。
fn=(nMD+nTD)/2−nZD ・・・ 式(1)
(nMDは面長手方向屈折率、nTDは面幅方向屈折率、nZDは面垂直方向屈折率)
fnは後述するように、2軸延伸ポリエステルフィルムを製造する際の延伸倍率、熱処理温度を制御することによって行う。
次に積層膜の膜厚は30nm〜120nmである必要があり、より好ましくは50〜100nmである。膜厚が120nm以上になると可視光領域の中で青色領域(450nm〜500nm)の分光反射率が高くなり、b値が0.5より大きくなる。一方、膜厚が30nm未満になると高次加工にて施される層との接着性が低下して問題となる他、可視光領域の中で青色領域(450nm〜500nm)の分光反射率が低くなり、b値が−0.5より小さくなることが多い。
次に積層膜の屈折率は1.4〜1.53である必要があり、より好ましくは1.4〜1.5である。積層膜の屈折率が1.53より大きい場合は、可視光領域の中で青色領域(450nm〜500nm)の分光反射率が高くなり、b値が0.5より大きくなる。一方、理論的には屈折率が1.3の時に可視光領域での波長依存性がもっとも小さくなるが、安定した造膜性を持った屈折率が1.4以下の樹脂は見出し難い。
このような積層膜に用いることができる素材としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂などが好適に用いられるが、場合によっては異なる2種以上の樹脂、例えば、ポリエステル樹脂とウレタン樹脂、ポリエステル樹脂とアクリル樹脂、あるいはウレタン樹脂とアクリル樹脂を組み合わせて用いてもよいが、本発明に関しては屈折率が低いという理由から、アクリル樹脂を構成要素の1つに用いることが好ましい。アクリル樹脂としては、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、アクリル酸から選ばれる共重合体などである。該アクリル樹脂を水に溶解、乳化、あるいは懸濁し、水系アクリル樹脂として用いることが、環境汚染や塗布時の防爆性の点で必要である。このような水系アクリル樹脂は、親水性基を有するモノマー(アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、ビニルスルホン酸およびその塩など)との共重合や反応性乳化剤や界面活性剤を用いた乳化重合、懸濁重合、ソープフリー重合などの方法によって作製することができる。
本発明において、高次加工にて施される層との接着性を向上させるために架橋剤として、メラミン系樹脂、オキサゾリン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤などを添加することが好ましい。特に、樹脂との相溶性、接着性などの点からメラミン系架樹脂を積層膜100重量%として、固形分濃度が2〜25重量%用いることが好ましい。本発明において用いられるメラミン系架樹脂は、特に限定されないが、メラミン、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロール化メラミン誘導体、メチロール化メラミンに低級アルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、あるいはこれらの混合物などを用いることができる。また、メラミン系架橋剤としては単量体、2量体以上の多量体からなる縮合物、あるいはこれらの混合物などを用いることができる。エーテル化に使用する低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノールなどを用いることができる。官能基としては、イミノ基、メチロール基、あるいはメトキシメチル基やブトキシメチル基などのアルコキシメチル基を1分子中に有するもので、イミノ基型メチル化メラミン樹脂、メチロール基型メラミン樹脂、メチロール基型メチル化メラミン樹脂、完全アルキル型メチル化メラミン樹脂などがある。その中でも、イミノ基型メラミン樹脂、メチロール化メラミン樹脂が好ましく、最も好ましくは、イミノ基型メラミン樹脂である。更に、メラミン系架橋剤の熱硬化を促進するため、例えば、p−トルエンスルホン酸などの酸性触媒を併用してもよい。そして、架橋剤により積層膜の屈折率に影響を与えないものが望ましい。
本発明では積層膜に1mm2のクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け、指で強く押し付けた後、90度方向に急速に剥離したときの残存した個数が90個以上である必要がある。密着性を上げるためには積層フィルムの延伸時の予熱温度を70度以上にすることが好ましい。
本発明において、フィルムに滑り性を持たせ、積層膜同士のブロッキングを防止するために積層膜に粒子を添加する場合、代表的には、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等を用いることができる。数平均一次粒径としては、40nmから300nmが好ましい。40nmより小さい場合は、粒子が表面に突出せず易滑性・耐熱性・耐擦過性が悪化したり、粒子同士が凝集してフィルム表面が粗化・白濁しやすくなるので好ましくない。また、300nmより大きい場合は、粒子が積層膜から滑落したり、表面が粗化するため好ましくない。粒子の添加量は、1〜5重量部であることが好ましい。1重量部より少ないと易滑性が発現せず、ブロッキング等が発生しやすくなり、耐熱性も低下する。5重量部より多いと、粒子同士が凝集したりしてヘイズが上昇しやすくなる。
本発明では、ポリエステルフィルムであるベースフィルム上に積層膜を形成するが、ベースフィルムを構成するポリエステル系樹脂としては、上述のb値を達成するために、原料であるポリエステルチップのb値は、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.5以下、更に好ましくは4.0以下である。かかる二軸延伸ポリエステルフィルムの原料は、上記好ましいb値を有していれば特に限定される物ではないが、ジカルボン酸類としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を、グリコール類としては、エチレングリコールを選択したポリエチレンテレフタレートかポリエチレン2,6−ナフタレートが機械的強度、耐候性や耐化学薬品性、透明性などを考慮すると好ましい。ポリエステルを重合する際の触媒として、上記好ましいb値を有していれば特に限定されるものではないが、アルカリ土類金属化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物などを使用することが好ましい。また、フィルムの耐候性、耐熱性などの機能を持たせるため、前記ポリエステル樹脂を主体としたフィルム原料に添加剤を混入してもよい。添加剤としては特に限定されず、添加剤、例えば、着色剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤などが使用できるが、本発明の必要特性である透明性やヘイズ、色調に影響を与えないように添加量を考慮することが好ましく、実質的に添加剤も含まないことがより好ましい。
次に本発明に用いる二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法について述べる。但し、本発明は以下に述べる製造方法に限定されるものではない。ポリエステル系樹脂を押出機で溶融押出し、スリット状のダイから出してシート状に成形する。このシート状物を、表面温度20〜70℃のキャスティングドラムに巻き付けて冷却固化し未延伸フィルムとする。この未延伸フィルムを70〜130℃に加熱し、ロール間の周速差により倍率が2.5〜5倍になるように1段階もしくは多段階で長手方向に延伸した後、80℃〜120℃で2.5〜5倍に幅方向に延伸する。面配向係数fnを0.16以上にするために延伸前の加熱温度を低くし、延伸倍率をあげる必要があるが、加熱温度が70度以下になると積層膜とポリエステルフィルムの密着性が弱くなる。そこで、本発明では70〜100℃に加熱し、倍率を3〜5倍に長手方向に延伸した後、80℃〜110℃で3〜5倍に幅方向に延伸をする。延伸後、180℃〜250℃にて1〜20秒間熱処理を行った後、熱処理温度より0℃〜150℃低い温度で幅方向に0〜10%収縮させて、二軸配向ポリエステルフィルムを得る。
積層膜の塗布方法は、例えばリバースコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法などを用いることができる。これらの塗布方法を単独、または組み合わせて用いればよく、ベースフィルムである二軸延伸ポリエステルフィルムと積層膜の接着性の点からインラインで塗布を行うことが好ましい。特に幅方向延伸前にインラインコーティングする場合、積層膜が乾燥していない状態で幅方向延伸をするとフィルム破れを発生したり、工程汚れを発生するために望ましくない。そのため、延伸前の加熱にて積層膜を確実に乾燥させるためにインラインコーティングする場合は延伸前の加熱温度をインラインコーティングしない場合よりも高めに設定しなくてはならないが、加熱温度を高くしすぎると面配向係数fnが低くなる。そこで、インラインコーティング直後に積層膜乾燥用のヒーターを設置することにより、延伸前の加熱温度を下げることが望ましい。形成される積層膜はそれぞれ、30nm〜120nmの範囲に限定して制御する必要があるため、得られた積層膜の膜厚を後述の方法でチェックして濃度、塗布量等を微調整することが望ましい。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
本発明における特性の測定方法及び効果の評価方法を以下に示す。
(1)ポリエステル原料の色調
ポリエステルチップを約10gサンプリングし、スガ試験機(株)製カラーマシン「SM−C」にて測定した。
(2)積層膜の厚み
積層二軸延伸ポリエステルフィルムの断面を凍結超薄切片法にて切り出し、RuO染色による染色超薄切片法により、日立製作所製透過型電子顕微鏡H−7100FA型を用い、加速電圧100kVにて積層膜部の観察、写真撮影を行った。その断面写真から積層膜の厚みを測定した。
(3)積層膜の屈折率
用いる樹脂を乾燥固化または活性線硬化させた膜厚1mm程度の膜について、アタゴ社製アッベ屈折計を用い、JIS−K−7105に従って測定した。すなわち、光源をナトリウムランプ(Na−D線)として、マウント液はヨウ化メチレンを用い、23℃、相対湿度65%下で、直交する2つの方向の複屈折率を測定し、その平均値を屈折率とした。
(4)b値
JIS−Z−8722(2000)に従って、島津製作所製分光光度計「UV−2450PC」(受光部に積分球を使用)を用いて積層フィルムの入射角0度の分光透過率を測定し、三刺激値X、Y、Zを求め、透過b値を計算した。このとき、光源はC、視野角は2度にて計算した。
(5)二軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数
アタゴ社製アッベ屈折計を用い、JIS−K−7105に従って測定した。すなわち、光源をナトリウムランプ(Na−D線)として、マウント液はヨウ化メチレンを用い、23℃、相対湿度65%下で、面長手方向屈折率nMD、面幅方向屈折率nTD、面垂直方向屈折率nZDの3成分の屈折率を測定し、下記式で算出した。なお、面長手方向、面幅方向の屈折率は、フィルムの両面を測定し、その平均値をそれぞれの屈折率とした。
fn=(nMD+nTD)/2−nZD ・・・ 式(1)
(nMDは面長手方向屈折率、nTDは面幅方向屈折率、nZDは面垂直方向屈折率)。
(6)積層膜と二軸延伸ポリエステルフィルムの接着性
積層膜に1mm2のクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け、指で強く押し付けた後、90度方向に急速に剥離し、残存した個数により評価を行った。(◎)を密着性良好、(○)を実用上問題ないレベル、△を実用上使用限度、(×)実用上問題有りとした。
◎:100/100(残存個数/測定個数)
○:90/100以上、100/100未満
△:70/100以上、90/100未満
×:70/100未満。
(7)積層膜とアクリル樹脂の接着性評価
積層膜の上に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート42質量部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート30質量部、テトラヒドロフルフリルアクリレート28質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5質量部、シリコーン系レベリング剤(東レシリコーン社製SH−190)0.5質量部、トルエン90質量部、酢酸ブチル70質量部、イソプロピルアルコール70質量部を混合溶解したアクリル成分を、硬化後に7μmになるようにダイコーターを用いて塗布し、80℃で18秒間乾燥させ、空気中化で塗布面から12cmの高さにセットした80W/cmの強度を有する高圧水銀灯の下を10m/分の速度で通過させて硬化させたアクリル樹脂層に1mm2のクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け、指で強く押し付けた後、90度方向に急速に剥離し、残存した個数により評価を行った。◎)を密着性良好、(○)を実用上問題ないレベル、△を実用上使用限度、(×)実用上問題有りとした。
◎:100/100(残存個数/測定個数)
○:80/100以上、100/100未満
△:50/100以上、80/100未満
×:50/100未満。

(実施例1)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90℃で予熱,引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。
[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。

上記した塗液1、粒子Aを重量部比で塗液1/粒子A=100/1で混合し、純水で希釈した固形分濃度が3.5重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは60nm、屈折率は1.44、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169、b値は−0.04であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性も大変良好であり、積層膜とアクリル樹脂の接着も実用上問題ないレベルであった。
(実施例2)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90℃で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。

[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・塗液2
メラミン系架橋剤として、メチロール基型メラミン架橋剤(三和ケミカル社製“ニカラック”MW12LF)を水に溶解させた固形分濃度が15%の水性塗液。
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。

上記した塗液1、塗液2、粒子Aを重量部比で塗液1/塗液2/粒子A=95/5/1で混合し、純水で希釈した固形分濃度が3.5重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは60nm、屈折率は1.49、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169、b値は0.12であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性、積層膜とアクリル樹脂の接着共に大変良好であった。
(実施例3)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90度で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。

[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・塗液2
メラミン系架橋剤として、メチロール基型メラミン架橋剤(三和ケミカル社製“ニカラック”MW12LF)を水に溶解させた固形分濃度が15%の水性塗液。
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、塗液2、粒子Aを重量部比で塗液1/塗液2/粒子A=95/5/1で混合し、純水で希釈して固形分濃度が6.5重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは110nm、屈折率は1.49、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169、b値は0.35であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性、積層膜とアクリル樹脂の接着共に大変良好であった。
(実施例4)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90度で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。

[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・塗液2
メラミン系架橋剤として、メチロール基型メラミン架橋剤(三和ケミカル社製“ニカラック”MW12LF)を水に溶解させた固形分濃度が15%の水性塗液。
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、塗液2、粒子Aを重量部比で、塗液1/塗液2/粒子A=95/5/1で混合し、純水で希釈して固形分濃度が1.8重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは30nm、屈折率は1.49、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169、b値は−0.34であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性も良好であり、積層膜とアクリル樹脂の接着も実用上問題ないレベルであった。
(実施例5)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.1倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90度で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.5倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。
[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・塗液2
メラミン系架橋剤として、メチロール基型メラミン架橋剤(三和ケミカル社製“ニカラック”MW12LF)を水に溶解させた固形分濃度が15%の水性塗液。
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、塗液2、粒子Aを重量部比で塗液1/塗液2/粒子A=95/5/1で混合し、純水で希釈して固形分濃度が3.5重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは60nm、屈折率は1.49、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.163、b値は0.37であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性、積層膜とアクリル樹脂の接着共に大変良好であった。
(実施例6)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90度で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。

[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂を粒子状に水に分散させたアンモニウム塩型の固形分濃度が25%の水性分散液。
・酸成分
2.4−ナフタレンジカルボン酸 10モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 30モル%
・グリコール成分
エチレングリコール 15モル%
ネオペンチルグリコール 20モル%
1、4−ブタンジオール 15モル%
・塗液2
メラミン系架橋剤として、メチロール基型メラミン架橋剤(三和ケミカル社製“ニカラック”MW12LF)を水に溶解させた固形分濃度が15%の水性塗液。
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、塗液2、粒子Aを重量部比で塗液1/塗液2/粒子A=95/5/1で混合し、純水で希釈して固形分濃度が3.5重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは60nm、屈折率は1.53、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169、b値は0.37であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性、積層膜とアクリル樹脂の接着共に大変良好であった。
(比較例1)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90度で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。

[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、粒子Aを重量部比で塗液1/粒子A=100/1で混合し、純水で希釈して固形分濃度が8.8重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは150nm、屈折率は1.44、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169、b値は0.54であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性も大変良好であり、積層膜とアクリル樹脂の接着も実用上問題ないレベルであった。
(比較例2)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90度で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。

[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂を粒子状に水に分散させたアンモニウム塩型の固形分濃度が25%の水性分散液。
・酸成分
2.4−ナフタレンジカルボン酸 40モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 10モル%
・グリコール成分
エチレングリコール 15モル%
ネオペンチルグリコール 20モル%
1、4−ブタンジオール 15モル%
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、粒子Aを重量部比で塗液1/粒子A=100/1で混合し、純水で希釈して固形分濃度が3.5重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは60nm、屈折率は1.62、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169でb値は0.52であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性も大変良好であり、積層膜とアクリル樹脂の接着も実用上問題ないレベルであった。
(比較例3)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に2.9倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90度で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.4倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。

[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、粒子Aを重量部比で塗液1/粒子A=100/1で混合し、純水で希釈して固形分濃度が3.5%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは60nm、屈折率は1.44、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.159、b値は0.54であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性も大変良好であり、積層膜とアクリル樹脂の接着も実用上問題ないレベルであった。
(比較例4)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、90度で予熱、引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。

[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、粒子Aを重量部比で塗液1/粒子A=100/1で混合し、固形分濃度が1.5重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは25nm、屈折率は1.44、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169でb値は−0.53であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性も大変良好であったが、積層膜とアクリル樹脂の接着性が実用上使用限度であった。
(比較例4)
実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。この未延伸フィルムを85℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。このフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、両面に後述の塗液で構成される水分散液をバーコート方式にて塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをラジエーションヒーターで加熱して水分散液を乾燥させ、クリップで把持して予熱ゾーンに導き、60℃で予熱,引き続き連続的に120℃の加熱ゾーンで幅方向に約3.6倍延伸し、続いて230℃の加熱ゾーンで20秒間熱処理を施し、160℃〜60℃で幅方向に4%弛緩処理して結晶配向の完了した積層ポリエステルフィルムを作製した。
[積層膜形成塗液]
・塗液1:
下記の共重合組成からなるアクリル樹脂を粒子状に水に分散させた固形分濃度が25%の水性分散液
・共重合成分
メチルメタクリレート 63重量%
エチルアクリレート 35重量%
アクリル酸 1重量%
N−メチロールアクリルアミド 1重量%
・粒子A
粒子径150nmのコロイダルシリカ粒子の固形分濃度が10%の水分散体。
上記した塗液1、粒子Aを重量部比で塗液1/粒子A=100/1で混合し、純水で希釈した固形分濃度が3.5重量%である水分散液を積層膜形成塗液とした。
このようにして得られた積層ポリエステルフィルムの積層膜の厚みは60nm、屈折率は1.44、2軸延伸ポリエステルフィルムの面配向係数は0.169、b値は−0.04であった。また、積層膜と2軸延伸ポリエステルフィルムの接着性は実用上使用限度であったが、積層膜とアクリル樹脂の接着は実用上問題ないレベルであった。
Figure 2008221598
フラットパネルディスプレイ用途が最も適当である。

Claims (4)

  1. 膜厚が30nm〜120nm、屈折率が1.4〜1.53の積層膜を片側もしくは両側に有し、
    積層膜に1mm2のクロスカットを100個入れ、ニチバン社製セロハンテープをその上に貼り付け100kPaの応力を加えた後、90度方向に10mm/秒の速度で剥離した際の積層膜がフィルム上に残存した個数が90個以上であり、
    式(1)で定義されるポリエステルフィルムの面配向係数fnが0.16以上であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
    fn=(nMD+nTD)/2−nZD ・・・ 式(1)
    (nMDは面長手方向屈折率、nTDは面幅方向屈折率、nZDは面垂直方向屈折率)
  2. 前記積層膜がアクリル系樹脂を主成分とする請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
  3. 積層膜を100重量%として、メラミン系樹脂の固形分濃度が2〜25重量%である請求項1または請求項2に記載の積層ポリエステルフィルム。
  4. ディスプレイ用部材として用いられる請求項1〜3いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
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JP2014133854A (ja) * 2012-12-10 2014-07-24 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム

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