JP2008221029A - 亜酸化窒素分解用触媒および亜酸化窒素含有ガスの処理方法 - Google Patents

亜酸化窒素分解用触媒および亜酸化窒素含有ガスの処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 貴金属など高価な成分を含むことなく、亜酸化窒素を効率よく分解除去し得る新規な亜酸化窒素分解用触媒と、この触媒を用いた亜酸化窒素含有ガスの処理方法を提供する。
【解決手段】 本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、A成分としてIIA族元素から選ばれる少なくとも1種(例えば、CaCO)、B成分としてIIIA族、IVA族およびIVB族元素から選ばれる少なくとも1種(例えば、CeO)、また、C成分として酸化ニッケル(NiO)を含有し、0.3μmのポア径を有する細孔容積が全細孔容積の5%以上である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、亜酸化窒素分解用触媒および亜酸化窒素含有ガスの処理方法に関する。
燃焼排ガスや化学プラントなどから排出される各種産業排ガス中に含まれる亜酸化窒素(NO)は、成層圏で分解して一酸化窒素を生成し、また高い温室効果を示すことから、その効率的な分解除去方法の開発が望まれている。例えば、アンモニアの接触酸化による硝酸製造プロセスにおいて亜酸化窒素が副生することが知られており、世界各地にある硝酸プラントから発生する亜酸化窒素を分解除去できれば地球温暖化の防止を促進することが可能となる。
そこで、亜酸化窒素を触媒に接触させて分解除去する方法として、酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムのような担体にパラジウム、ニッケル、コバルトなどを担持した触媒を用いる方法(特許文献1)、疎水性アルミナにルテニウムおよび/またはロジウムと酸化ジルコニウムなどとを担持した触媒を用いる方法(特許文献2)、また、酸化ロジウムや酸化コバルトと、マンガン化合物と、アルカリまたはアルカリ土類金属化合物とを含有する触媒を用いる方法(特許文献3)などが提案されている。
特開昭63−7826号公報 特開平6−142517号公報 特開平6−106027号公報
本発明の目的は、亜酸化窒素を効率よく分解除去し得る新規な亜酸化窒素分解用触媒、およびこの触媒に亜酸化窒素を含むガスを接触させて亜酸化窒素を効率よく分解除去する亜酸化窒素含有ガスの処理方法を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を進めた結果、以下に示すA成分、B成分およびC成分を含有し、しかも、全細孔容積と、0.3μm以上のポア径を有する細孔の容積との割合が特定の範囲にある、亜酸化窒素分解用触媒を用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
A成分:IIA族元素から選ばれる少なくとも1種の元素
B成分:IIIA族、IVA族およびIVB族元素から選ばれる少なくとも1種の元素
C成分:ニッケル
すなわち、本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、A成分としてIIA族元素から選ばれる少なくとも1種、B成分としてIIIA族、IVA族およびIVB族元素から選ばれる少なくとも1種、また、C成分としてニッケルを含有し、0.3μm以上のポア径を有する細孔の容積が全細孔容積の5%以上を占めるものである。また、本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、A成分としてIIA族元素から選ばれる少なくとも1種、B成分としてIIIA族、IVA族およびIVB族元素から選ばれる少なくとも1種、また、C成分としてニッケルを含有する触媒組成物をハニカム状に押出成形して得られるハニカム状触媒であって、0.3μm以上のポア径を有する細孔の容積が全細孔容積の5%以上を占めるものである。
本発明の亜酸化窒素含有ガスの処理方法は、上記亜酸化窒素分解用触媒を用いて亜酸化窒素含有ガスを処理することからなるものである。
本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、高性能であって、亜酸化窒素を高い除去率をもって分解除去することができる。したがって、本発明の亜酸化窒素分解用触媒を用いることにより、亜酸化窒素含有ガスを効率よく浄化することができる。
また、本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、貴金属などの高価な金属成分を用いた従来の亜酸化窒素分解用触媒に匹敵する高い亜酸化窒素分解性能を示す。
また、本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、250〜900℃の比較的低い温度範囲において、高い亜酸化窒素分解性能を示す。
さらに、本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、貴金属などの高価な金属成分を用いないので、安価である。
本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、ハニカム状触媒として使用するときに、上記性能を特に効果的に発揮する。
本発明の亜酸化窒素分解用触媒(以下、単に「触媒」ということもある。)を構成するA成分は、IIA族元素から選ばれる少なくとも1種、好ましくはMg、Ca、SrおよびBaから選ばれる少なくとも1種、より好ましくはMgおよびCaから選ばれる少なくとも1種である。これら金属元素の形態は、特に限定されるものではないが、酸化物、炭酸塩、硫酸塩などである。A成分は、その作用効果の一つとして、触媒の耐熱性を向上させる機能を有する。
A成分の具体例としては、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化ストロンチウム、炭酸ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、酸化バリウム、炭酸バリウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。これらのうち、酸化マグネシウム、酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムが好ましく、なかでも炭酸カルシウムは触媒の耐熱性改善に効果が高いため特に好ましい。炭酸カルシウムは、熱に対して比較的安定であり、600℃程度の比較的低温の反応条件で使用する場合は、触媒中に炭酸カルシウムの形態で存在する。
A成分の原料としては、触媒調製工程において、上記形態を形成し得るものであればいずれでもよく、各元素の硝酸塩、塩化物、水酸化物、酢酸塩などを用いることができる。例えば、硝酸塩や塩化物を加水分解して水酸化物を経たり、あるいは、そのまま添加して触媒調製工程で熱処理により酸化物となるものを用いてもよい。さらに、前駆体として触媒調製時に存在せしめ、触媒の使用環境において、例えば、酸化物となる化合物もA成分の原料として用いることができる。
A成分の含有量は、各元素の酸化物基準で、亜酸化窒素分解用触媒の10〜90質量%、好ましくは50〜80質量%である。10質量%未満では、耐熱性改善効果が十分でなく、一方、90質量%を超えると、C成分である酸化ニッケルの含有率が低下して高い亜酸化窒素分解効率が得られ難くなる。
B成分は、IIIA族、IVA族およびIVB族元素から選ばれる少なくとも1種、好ましくはYやLa、Ce、Ndなどのランタノイド元素(IIIA族)、Ti、Zr(IVA族)、それに、Si、Sn(IVB族)から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはY、Ce、La、ZrおよびSiから選ばれる少なくとも1種である。これら金属元素の形態は、特に限定されるものではないが、酸化物であるのが好ましい。B成分は、その作用効果と一つとして、C成分である酸化ニッケルの粒子成長を抑制する機能を有している。
B成分の具体例としては、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ジルコニウムおよび酸化ケイ素を挙げることができる。
B成分の原料としては、各元素の酸化物以外に、炭酸塩、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩や、ゾル状物などの酸化物の前駆体など、触媒調製工程において、酸化物となり得るものであればいずれも使用することができる。
B成分の含有量は、各元素の酸化物基準で、亜酸化窒素分解用触媒の0.1〜30質量%、好ましくは0.5〜20質量%である。含有量が0.1質量%未満では、酸化ニッケルの粒子成長抑制効果が十分得られなくなる。また、30質量%を超えても、添加による効果はそれ以上得られない。
C成分は、ニッケルであり、具体的には、酸化ニッケルである。酸化ニッケルはNiOであるが、NiOの機能を損なわない範囲で、Ni、NiOやその他のニッケル酸化物が含まれていてもよい。さらに、酸化ニッケルは、他の金属酸化物との混合物として存在しても、あるいは、他の金属と固溶体または複合酸化物を形成してもよい。
C成分の原料としては、酸化ニッケルのほかに、触媒調製工程において、酸化ニッケルとなり得るものであればいずれも用いることができる。例えば、硝酸ニッケル、塩化ニッケル、水酸化ニッケル、酢酸ニッケル、炭酸ニッケルなどを用いることができる。
C成分の含有量は、酸化ニッケルとして、亜酸化窒素分解用触媒の10〜90質量%、好ましくは20〜50質量%である。10質量%未満では、触媒の単位容積当りの性能が低くなり、所定の処理性能を得るためには、触媒の使用量が多くなって好ましくない。また、90質量%を超えると、A成分の含有量が少なくなり耐熱性改善の効果が十分得られなくなる。
本発明の触媒におけるA成分、B成分およびC成分の含有量は、上述のとおり、A成分:B成分:C成分=10〜90%:0.1〜30%:10〜90%(質量)(合計100%)である。
本発明の触媒は、上記のA成分、B成分およびC成分を含有し、0.3μm以上のポア径を有する細孔の容積(以下、「0.3μm以上のポア径細孔容積」ということもある。)が全細孔容積の5%以上を占めるものである。0.3μm以上のポア径細孔容積の全細孔容積に対する割合は、5〜50%であるのが好ましく、より好ましくは10〜40%である。上記割合が5%未満では、亜酸化窒素の触媒内部へのガス拡散が律速となり十分な亜酸化窒素の分解性能が得られにくくなる。また、50%を超えても、それに見合う性能の向上はなく、かえってミクロポアの比率が小さくなることで比表面積の低下などを招くことになる。本発明の触媒の全細孔容積は、0.1〜0.6cc/gであることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.4cc/gである。全細孔容積が0.1cc/g未満では、触媒内部へのガス拡散が促進されず、亜酸化窒素の分解効率が低くなり、また、0.6cc/gを超えると、触媒の機械的強度の低下を招く。
本発明の0.3μm以上のポア径細孔容積および全細孔容積は、オートポア9420−III(マイクロメリティクス社製)を用い水銀圧入法により測定した。
A成分、B成分およびC成分を含む触媒組成物からなる本発明の触媒は、基本的に、次の方法によって調製することができる。
A成分、B成分およびC成分の各元素を含む粉末状の原料化合物と適量の水と成形助剤などとを十分に混合し、所望形状に成形した後、乾燥し、300〜900℃、好ましくは400〜700℃の範囲で焼成する。この際、原料化合物の一部、例えば、B成分および/またはC成分について、その原料化合物を水に溶解したものを混合して所望の形状に成形し、上記と同様に乾燥、焼成することによって調製してもよい。
前述のとおり、B成分は、C成分である酸化ニッケルの粒子成長を抑制する効果を有していることから、酸化ニッケルの近傍に存在させることが好ましい。したがって、B成分原料およびC成分原料を実質的に均一に混合するか、あるいは、両者の固溶体を作成した後に、A成分原料と混合し、上記の方法と同様にして、所望の形状に成形し、乾燥して、300〜700℃、好ましくは400〜600℃の範囲で焼成して調製するのが好ましい。
上記のように、B成分原料とC成分原料とを、予め均一混合物や固溶体などとして複合させるのが好ましいが、このような複合粉末の調製方法には特に制限はなく、一般に用いられている、物理混合法、含浸担持法、それに、噴霧熱分解法、共沈法、均一沈殿法、表面析出法、ゾルゲル法や固相反応法などを用いることができる。具体的には、以下の方法が例示される。
(1)B成分原料およびC成分原料を共に粉末状で十分混合し、700〜1000℃で焼成して複合粉末を調製する。
(2)B成分原料またはC成分原料のどちらか一方を溶液として混合し、400〜800℃で焼成して複合粉末を調製する。
(3)B成分原料およびC成分原料のどちらも溶液として混合し、アルカリの添加などによる加水分解反応によって共沈させ、ろ過洗浄した後、400〜800℃で焼成し複合粉末を調製する。
これらのなかでも、方法(2)および方法(3)が好適に用いられる。B成分の原料としては、各元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩などの固体粉末として添加するより、塩化物、硝酸塩、酢酸塩などの水溶性塩やゾル状物を用いてC成分と複合せしめて均一混合物や複合酸化物、あるいは固溶体を形成させるのがよい。
上記方法(2)および方法(3)において、焼成温度は400〜800℃が好ましく、より好ましくは500〜700℃である。焼成温度が400℃未満では、粒子成長抑制効果が得られにくくなり、一方、焼成温度が800℃を超えると、得られる複合粉末の比表面積が小さくなり好ましくない。
そして、本発明のA成分、B成分およびC成分を含み、0.3μm以上のポア径細孔容積が全細孔容積の5%以上を占める触媒の調製方法については、例えば、次の方法が挙げられる。
(a)ポア形成剤として、触媒の成形、焼成の際に揮発、分解する有機高分子化合物、活性炭、無機塩類などを添加、混合する。
(b)各原料粉体の粒子径や粒度分布の異なるものを組み合わせる。
(c)原料粉体の少なくとも一部を、金属炭酸塩や金属水酸化物などの、触媒の成形、焼成の際に揮発、分解して、ポアを形成し得る化合物の形態で添加する。
上記方法(a)で用いる有機高分子化合物については、ポアの形成に一般に用いられている有機高分子化合物であればいずれも使用することができる。その代表例としては、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、結晶性セルロースなどを挙げることができる。また、無機塩類についても同様であり、その代表例としては、硝酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、炭酸アンモニウムなどを挙げることができる。これらの添加量は、全細孔容積や、全細孔容積に対する0.3μm以上のポア径細孔容積の割合を考慮して適宜決定することができる。具体的には、例えば、2〜10質量%(全成分原料の質量基準)の範囲の量を添加すればよい。
上記方法(b)で用いる原料粉体としては、平均粒子径が0.1〜30μmの範囲のものを使用することができる。
また、上記方法(c)において、例えば、C成分原料の少なくとも一部として、炭酸ニッケルや水酸化ニッケルなどの、成形、焼成の際に分解して、ポアを形成し得るニッケル化合物を用いることにより、0.3μm以上のポアを形成することができる。前述のとおり、B成分とC成分とを予め均一混合物、複合酸化物や固溶体として複合するのが好ましい。したがって、C成分原料の一部をポア形成剤として添加する場合は、先ず最初に、全C成分原料の添加量の一部、例えば、C成分の50〜90質量%となる量のC成分原料とB成分原料とから複合体を調製し、この複合体と、A成分原料、それに、残余のC成分原料、例えば、C成分の10〜50質量%となる量のC成分原料とを混合する際に、この残余のC成分原料として、その後の成形、焼成の際にポアを形成し得る、炭酸ニッケルや水酸化ニッケルを用いることにより、B成分とC成分との複合化とミクロポアの形成とを同時に行うことができ、より性能の高い触媒を得ることができる。同様に、B成分原料の少なくとも一部として炭酸セリウムや水酸化セリウムなどを添加してもよい。
上記方法(a)〜方法(c)は適宜組み合わせて実施することができる。例えば、方法(a)と方法(c)とを組み合わせることができる。
上記のA成分、B成分およびC成分を含む、本発明の触媒のなかでも、亜酸化窒素含有ガスを処理する際の温度範囲での熱履歴を経た後も、C成分である酸化ニッケル(NiO)の結晶粒子の凝集が少ない、すなわち、酸化ニッケル(NiO)の結晶子径が小さいものが、亜酸化窒素の分解性能などの点から好ましい。
本発明の触媒における上記酸化ニッケル結晶粒子の凝集は、B成分原料とC成分原料とを、予め均一混合物や固溶体などとして複合させて得られる複合粉末に関し、特定の熱エージング処理を行った後の酸化ニッケルの結晶子径を測定することによって評価することができる。本発明の触媒においては、上記B成分とC成分とからなる複合粉末に関し、これを600℃で48時間熱エージング処理した後の酸化ニッケルの結晶子径が50nm以下であるものが好ましい。この熱エージング処理後の酸化ニッケルの結晶子径が40nm以下のものがより好ましい。
上記「600℃で48時間熱エージング処理」とは、サンプルを電気炉内に置き、空気雰囲気下、600℃で48時間のエージング処理に供することを意味する。エージング処理後、サンプルを取り出し、粉末X線回折分析を行い、回折パターンから、酸化ニッケル(NiO)の結晶子径をシェラー(scherrer)の式にしたがって求める。
上記熱エージング処理後の酸化ニッケルの結晶子径が50nm以下となる触媒は、例えば、B成分とC成分との割合(酸化物の質量基準)を1/99〜50/50とすることにより得られる。したがって、本発明の触媒において、B成分/C成分の質量比(酸化物換算)は、好ましくは1/99〜50/50であり、より好ましくは10/90〜30/70である。B成分の割合が少ないと、使用条件下において酸化ニッケルの粒子成長を招き、その結果、触媒性能が低下しやすくなる。また、B成分の割合が多いと、A成分やC成分の含有比率が低下するため、本発明の効果が得られ難くなる。
本発明の触媒の形状については特に制限はなく、円柱状、円筒状(ペレット状)、リング状、球状、板状、ハニカム状、その他一体に成形されたものなど適宜選択することができる。この触媒の成形は、一般的な成形方法、例えば、打錠成形法、押出成形法などによって行うことができる。球状触媒の場合、その平均粒径は、通常、1〜10mmである。なお、上記ハニカム状のなかには、コルゲート状などの形態も含まれる。
また、本発明の触媒は、上記のような形状から適宜選択した所定の形状を有する担体の上に担持して、使用してもよい。この担体としては、この種の触媒の調製に一般に用いられている、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどのほかに、Si、Ti、Zrなどの2種以上からなる複合酸化物などを使用することができる。
本発明の触媒は、幾何学的表面積が大きく、圧力損失の低い、ハニカム状触媒として用いるのが好ましい。このハニカム状触媒は、押出成形法やシート状素子を巻き固める方法など一般によく知られている方法に従って製造することができる。ガス通過口(セル形状)の形は6角形、4角形、3角形またはコルゲーション形のいずれであってもよい。
ハニカム状触媒の断面の開口率、目開きなどについては特に制限はなく、ハニカム状触媒に一般に用いられている開口率、目開き(セルの直径)などから適宜決定することができる。具体的には、例えば、断面の開口率は60〜90%とすることが好ましい。60%以上とすることにより、圧力損失を低下できる。しかし、90%を超えるとセル壁厚が非常に薄くなり強度が低下して実用的でなくなる。セルを隔てる隔壁の厚みは0.2〜0.8mmであることが好ましい。この厚みが0.2mm未満では強度が低下し、一方、0.8mmを超えると圧力損失が増加する。目開きは1.5〜5mmであるのが好ましい。また、セル密度(セル数/単位断面)は25〜300セル/平方インチ(×2.5cm)であるのが好ましい。
上述のように、本発明の触媒のなかでも、A成分、B成分およびC成分を含有し、0.3μm以上のポア径細孔容積が全細孔容積の5%以上であるハニカム状触媒が好適に用いられ、特に押出成形法により得られるハニカム状触媒が好適である。
上記ハニカム状触媒の好適な製造方法を述べると次のとおりである。
(I) 先ず、B成分原料とC成分原料とから、前述のように予め均一混合物や固溶体を形成し、B成分とC成分との複合粉末を得る。次に、この複合粉末とA成分原料とを、ポア形成剤としての、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、結晶性セルロースなどの有機高分子化合物等とともに、有機バインダーなどの成形助剤と適量の水などと十分に混合し、押出成形機でハニカム状に成形した後、50〜120℃で乾燥し、300〜700℃、好ましくは400〜600℃で1〜10時間、好ましくは2〜6時間焼成する。上記有機高分子化合物のほかに、押出成形機でハニカム状に成形した後、300〜700℃で焼成する際に、ポアを形成し得るものであればいずれも使用することができる。上記ポア形成剤の添加量は、上述のとおり、2〜10質量%(全成分原料の質量基準)の範囲から適宜決定すればよい。
(II) 上記方法(I)において、ポア形成剤の代わりに、B成分原料またはC成分原料の一部を、成形、焼成の際に分解して、ポアを形成し得る水酸化物や炭酸塩の形態で添加してもよい。特に、C成分原料として、水酸化ニッケルや炭酸ニッケルを添加するのが好ましい。この場合、B成分とC成分とからなる複合粉末中のC成分含量は、完成触媒の全C成分含量の50〜90質量%、好ましくは70〜90質量%とするのがよい。上記C成分含量が50質量%未満では触媒の耐久性の低下を招く可能性がある。次に、上記複合粉末と、A成分原料と、残余のC成分原料とを、有機バインダーなどの成形助剤と適量の水などと十分に混合し、押出成形機でハニカム状に成形した後、50〜120℃で乾燥し、300〜700℃、好ましくは400〜600℃で1〜10時間、好ましくは2〜6時間焼成する。この際、上記残余のC成分原料としては、押出成形機でハニカム状に成形した後、300〜700℃で焼成する際に、ポアを形成し得る水酸化ニッケルや炭酸ニッケルのようなニッケル化合物を用いる。なお、複合粉末を調製する際に用いるC成分原料とその後に用いる残余のC成分原料とは同一でも、異なっていてもよいが、残余のC成分原料としては、成形機でハニカム状に成形した後、300〜700℃で焼成する際にポアを形成し得る水酸化ニッケルや炭酸ニッケルのようなニッケル化合物を用いることが必要である。
上記ハニカム状触媒における、B成分/C成分の質量比(酸化物換算)は、上述のとおり、好ましくは1/99〜50/50であり、より好ましくは10/90〜30/70である。
本発明の触媒は、250〜900℃、好ましくは350〜700℃、より好ましくは400〜600℃の範囲の反応温度で使用するのに適している。本発明の触媒を用いることにより、高価な白金族金属を用いなくても、500℃以下の比較的低温でも亜酸化窒素を効果的に分解することができる。また、通常の酸化ニッケル系触媒は耐熱性に問題があって、上記のような使用条件においては、粒子成長を起こして、著しい熱劣化を招くが、本発明の触媒においては、このような粒子成長を効果的に抑制することができる。
前記の「600℃で48時間熱エージング処理」は、例えば、350〜500℃の反応温度となる硝酸プラントのテールガス処理を想定した加速耐久条件であり、600℃で48時間熱エージング処理後における、酸化ニッケル(NiO)の結晶子径が50nm以下であれば、白金系触媒に匹敵する優れた低温活性を維持することができる。
本発明の亜酸化窒素含有ガスの処理方法とは、上記の亜酸化窒素分解用触媒を用いて亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素を分解除去するものである。
亜酸化窒素含有ガスとしては、流動層ボイラ、下水汚泥焼却炉等の固定燃焼装置、乗用車やトラック等の輸送機関、それに、アジピン酸、グリオキザール、硝酸等を製造する化学プラント等から排出される亜酸化窒素含有ガスが挙げられる。
亜酸化窒素含有ガス中の亜酸化窒素のガス濃度は、通常、0.01〜10容量%であり、好ましくは0.02〜0.5容量%である。亜酸化窒素含有ガス中には、亜酸化窒素以外の成分として、窒素、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、水、水素、アンモニア、NOx(NO、NO)、SOxなどが含まれていてもよい。
本発明の亜酸化窒素含有ガスの処理方法は、亜酸化窒素を直接窒素と酸素とに分解するものであり、炭化水素、一酸化炭素、水素やアンモニアのような還元剤を添加しなくても亜酸化窒素含有ガスを処理することができる。反応温度は、250〜900℃、好ましくは350〜700℃、より好ましくは400〜600℃である。また、空間速度(SV)は、1,000〜50,000hr−1、好ましくは2,000〜20,000hr−1である。さらに、反応圧は1〜40bar、好ましくは1〜20barである。
本発明の亜酸化窒素分解用触媒は、NOx(NO、NO)の共存下でも、優れた亜酸化窒素分解性能を示す。したがって、本発明の処理方法によれば、亜酸化窒素と共にNOx(NO、NO)を含むガス中の亜酸化窒素を効率よく分解除去できる。従来の亜酸化窒素分解用触媒では、NOxが共存すると亜酸化窒素分解性能が低下することが知られており、通常、前処理でNOxを除去してから亜酸化窒素を処理する方法が選ばれていた。NOx存在下の亜酸化窒素分解性能の低下要因は明らかではないが、吸脱着速度の違いによる反応阻害やNOxから派生する亜酸化窒素の副生等が考えられる。
一般に亜酸化窒素分解反応は高温になるほど反応は促進されるのに対し、NOxのアンモニアによる選択的脱硝反応は温度が高くなるほど不利となるため、400℃以下、好ましくは300℃以下で処理される。したがって、従来の前段でNOxを除去してから亜酸化窒素を処理する方法は熱効率的に好ましくない。例えば、硝酸プラントのテールガスに適用する場合に500℃の排ガスを脱硝反応に適した温度に冷却してから再び昇温して亜酸化窒素分解反応に適した温度に昇温するというように非経済的な処理方法となっている。これに対し、本発明の触媒を用いると、亜酸化窒素を分解してからNOxを除去することができるため、亜酸化窒素とNOxとを含む排ガスを熱効率的に有利に処理することができる。
したがって、本発明の亜酸化窒素含有ガスの処理方法の一つは、亜酸化窒素とNOx(NO、NO)とを含む排ガスを、本発明の触媒に接触させて、排ガス中の亜酸化窒素を分解する工程、次に、処理後のガスにアンモニア、尿素などの還元性物質を加えて、残存するNOx(NO、NO)を分解除去(脱硝処理)する工程を含むものである。亜酸化窒素分解工程での温度は、250〜900℃、好ましくは350〜700℃、より好ましくは400〜600℃であり、脱硝処理工程の温度は、150〜500℃、好ましくは200〜450℃、より好ましくは250〜350℃である。
排ガス中のNOとNOとの濃度比は、特に限定されず、NOx濃度として0.0001〜0.5容量%であり、好ましくは0.3容量%以下である。
上記脱硝処理工程は、脱硝処理に一般に用いられている条件下に実施することができる。還元性物質としてのアンモニアの添加量は、アンモニア/NOxのモル比が0.3/1〜3/1、好ましくは0.5/1〜1.5/1の範囲内で適宜選択することができる。尿素の場合はアンモニアのモル数の1/2である。脱硝触媒としては、チタニア、アルミナ、シリカ、ゼオライトなどの担体成分とV、Cu、W、Mo、Feなどの酸化物とを組み合わせたものを使用することができる。
本発明の亜酸化窒素含有ガスの処理方法は、例えば、硝酸製造プラントのテールガスの処理に好適である。硝酸の製造には、原料のアンモニアを850℃以上の高温で接触酸化してNOとし、さらに酸化してNO変換してから吸収塔で水に吸収させて硝酸を製造するプロセスが知られている。この硝酸プラントのテールガスとは、硝酸を吸収させた後のガスであり、テールガスは膨張タービンを経て外気に排出される。アンモニアを高温で酸化する際に亜酸化窒素が副生する。硝酸プラントのテールガスの代表的な組成は、亜酸化窒素が0.03〜0.35容量%、NOxが0.01〜0.35容量%、酸素が1〜4容量%、また、水が0.3〜2容量%である。なお、上記テールガスは、膨張タービンの手前でプロセス熱交換により、ガスの温度は350〜500℃、圧力は4〜11barとなっている。
本発明の有利な実施態様を示している以下の実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
(実施例1)
硝酸セリウム六水和物14.9kgを水15kgに溶解した液を水酸化ニッケル30kgに添加、混合し、150℃で10時間乾燥した後、600℃で5時間空気雰囲気下で焼成して、CeO/NiO(B成分/C成分)が20/80の複合粉体(CN−1)を得た。
上記複合粉体(CN−1)を600℃で48時間空気中で熱エージング処理を行った後、X線回折法により、酸化ニッケルの結晶子径を測定した。その結果、熱エージング処理前の結晶子径は26nmであり、熱エージング処理後の結晶子径は28nmであった。
上記複合粉体(CN−1)20kg、炭酸カルシウム80kg、ポア形成剤としてのフェノール樹脂(商品名:ベルパールS、カネボウ株式会社製)3.0kgおよび成形助剤としてのデンプン2.0kgに適量の水を加え、ブレンダーでよく混合した後、連続ニーダーで十分混練りし、目開き2.5mm、肉厚0.4mm、開口率70.6%である、外形80mm角、長さ500mmのハニカム状に押出成形した。
得られた成形物を60℃で1時間乾燥した後、空気雰囲気下、500℃で5時間焼成してハニカム状触媒(A)を得た。このハニカム状触媒(A)の組成は、A成分/B成分/C成分(CaCO/CeO/NiO)=80:4:16(質量%)であった。このハニカム状触媒(A)の細孔容積を水銀圧入式ポロシメーターにて測定し、その結果を図1に示した。このハニカム状触媒(A)の全細孔容積は0.33cc/gであり、この全細孔容積に対する0.3μm以上のポア径細孔容積の割合は50%であった。
(比較例1)
実施例1において、フェノール樹脂を添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてハニカム状触媒(a)を製造した。このハニカム状触媒(a)の組成は、A成分/B成分/C成分(CaCO/CeO/NiO)=80:4:16(質量%)であった。このハニカム状触媒(a)の細孔容積を実施例1と同様にして測定し、その結果を図2に示した。このハニカム状触媒(a)の全細孔容積は0.23cc/gであり、この全細孔容積に対する0.3μm以上のポア径細孔容積の割合は4%であった。
(実施例2)
実施例1で得られた複合粉体(CN−1)20kg、炭酸カルシウム70kg、ポア形成剤としての水酸化ニッケル12.4kgおよび成形助剤としてのデンプン2.0kgに適量の水を加え、ブレンダーでよく混合した後、連続ニーダーで十分混練りし、以下、実施例1と同様にして、ハニカム状触媒(B)を得た。このハニカム状触媒(B)の組成は、A成分/B成分/C成分(CaCO/CeO/NiO)=70:4:26(質量%)であった。このハニカム状触媒(B)の細孔容積を実施例1と同様にして測定し、その結果を図3に示した。このハニカム状触媒(B)の全細孔容積は0.30cc/gであり、この全細孔容積に対する0.3μm以上のポア径細孔容積の割合は33%であった。
(実施例3)
硝酸ニッケル六水和物40kgと硝酸セリウム六水和物2.9kgを水100kgに溶解して攪拌しながらアンモニア水を徐々に滴下してpH=8に調整し、そのまま一晩放置した。次に、沈殿物をろ過洗浄し、150℃で10時間乾燥した後、700℃で5時間焼成して、CeO/NiO(B成分/C成分)が10/90の複合粉体(CN−2)を得た。
上記複合粉体(CN−2)を600℃で48時間空気中で熱エージング処理を行った後、X線回折法により、酸化ニッケルの結晶子径を測定した。その結果、熱エージング処理前の結晶子径は27nmであり、熱エージング処理後の結晶子径は30nmであった。
上記複合粉体(CN−2)20kg、炭酸カルシウム70kg、ポア形成剤としての炭酸ニッケル15.9kgおよび成形助剤としてのデンプン2.0kgに適量の水を加え、ブレンダーでよく混合した後、連続ニーダーで十分混練りし、以下、実施例1と同様にして、ハニカム状触媒(C)を得た。このハニカム状触媒(C)の組成は、A成分/B成分/C成分(CaCO/CeO/NiO)=70:2:28(質量%)であった。このハニカム状触媒(C)の細孔容積を実施例1と同様にして測定した。このハニカム状触媒(C)の全細孔容積は0.32cc/gであり、この全細孔容積に対する0.3μm以上のポア径細孔容積の割合は41%であった。
(比較例2)
実施例3で得られた複合粉体(CN−2)30kg、炭酸カルシウム70kgおよび成形助剤としてのデンプン2.0kgに適量の水を加え、ブレンダーでよく混合した後、連続ニーダーで十分混練りし、以下、実施例1と同様にして、A成分/B成分/C成分(CaCO/CeO/NiO)=70:2:28(質量%)であるハニカム状触媒(b)を得た。このハニカム状触媒(b)の全細孔容積は0.25cc/gであり、この全細孔容積に対する0.3μm以上のポア径細孔容積の割合は3%であった。
(比較例3)
炭酸ニッケルを500℃で10時間焼成して酸化ニッケル粉末を得た。この酸化ニッケル粉末について、600℃で48時間空気中で熱エージング処理を行った後、X線回折法により、酸化ニッケルの結晶子径を測定した。その結果、熱エージング処理前の結晶子径は15nmであり、熱エージング処理後の結晶子径は75nmであった。
上記酸化ニッケル粉末30kg、炭酸カルシウム70kgおよび成形助剤としてのデンプン2.0kgに適量の水を加え、ブレンダーでよく混合した後、連続ニーダーで十分混練りし、以下、実施例1と同様にして、A成分/C成分(CaCO/NiO)=70:30(質量%)であるハニカム状触媒(c)を得た。このハニカム状触媒(c)の細孔容積を実施例1と同様にして測定し、その結果を図4に示した。全細孔容積は0.27cc/gであり、この全細孔容積に対する0.3μm以上のポア径細孔容積の割合は19%であった。
(性能評価方法)
ハニカム触媒を反応管に充填し、下記組成の合成ガスを下記条件下に導入した。
<合成ガス組成>
亜酸化窒素(NO):1000ppm、一酸化窒素(NO):500ppm、酸素(O):3容量%、水(HO):0.5容量%、残り:窒素(N
<反応条件>
処理温度:500℃、反応圧:5bar、空間速度(SV):10,000hr−1
上記合成ガスを導入してから1時間経過後、上記ハニカム触媒の入口および出口における合成ガス中の亜酸化窒素(NO)濃度を非分散赤外線式NO計(日本サーモエレクトロン(株)製、Model 46C−HL)により測定し、次式に従ってNO除去率を算出した。結果を表1に示す。
O除去率(%)=(入口NO濃度−出口NO濃度)/(入口NO濃度)×100
同様にして電気炉で600℃で48時間熱処理エージングした触媒についても前記反応条件で処理性能を測定し結果を表1に示した。
Figure 2008221029
本発明の亜酸化窒素分解用触媒および亜酸化窒素含有ガスの処理方法は、汚泥焼却炉等の燃焼排ガスや硝酸製造プロセス等の化学プラントから排出される亜酸化窒素を除去するのに用いることができる。
ハニカム状触媒(A)の細孔容積を示す。 ハニカム状触媒(a)の細孔容積を示す。 ハニカム状触媒(B)の細孔容積を示す。 ハニカム状触媒(c)の細孔容積を示す。

Claims (7)

  1. A成分としてIIA族元素から選ばれる少なくとも1種、B成分としてIIIA族、IVA族およびIVB族元素から選ばれる少なくとも1種、また、C成分としてニッケルを含有する亜酸化窒素分解用触媒であって、0.3μm以上のポア径を有する細孔の容積が全細孔容積の5%以上であることを特徴とする亜酸化窒素分解用触媒。
  2. A成分としてIIA族元素から選ばれる少なくとも1種、B成分としてIIIA族、IVA族およびIVB族元素から選ばれる少なくとも1種、また、C成分としてニッケルを含有する触媒組成物をハニカム状に押出成形して得られるハニカム状触媒であって、0.3μm以上のポア径を有する細孔の容積が全細孔容積の5%以上であることを特徴とする亜酸化窒素分解用触媒。
  3. B成分/C成分の質量比(酸化物基準)が1/99〜50/50である請求項1または2記載の亜酸化窒素分解用触媒。
  4. B成分原料とC成分原料とを実質的に均一に混合した後、A成分原料を加えて調製してなる請求項1、2または3記載の亜酸化窒素分解用触媒。
  5. 請求項1または2の亜酸化窒素分解用触媒を用いて亜酸化窒素含有ガスを処理することを特徴とする亜酸化窒素含有ガスの処理方法。
  6. 亜酸化窒素含有ガスが、NOのほかに、NOとNOを含有するガスである請求項5記載の亜酸化窒素含有ガスの処理方法。
  7. 請求項6の亜酸化窒素含有ガスを処理するにあたり、該ガスを請求項1ないし4のいずれかの亜酸化窒素分解用触媒で処理した後、処理後のガスに還元性物質を添加して脱硝処理を行うことを特徴とする亜酸化窒素含有ガスの処理方法。
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