JP2008220054A - 車両駆動用全閉型電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータの冷却性能を向上させてロータに埋め込まれた永久磁石が受ける温度影響を小さくでき、回転時の騒音も低減できる車両駆動用全閉型電動機を提供する。
【解決手段】フレーム1の内周側にステータ鉄心2を有し、フレームの両端部にベアリング6,7を内蔵したベアリングブラケット4,5を取り付け、ベアリングによってロータシャフト8の両端部を支持し、ロータシャフトの中央にロータ鉄心9を有し、ロータ鉄心の外周部に永久磁石15を埋め込み、ロータ鉄心の両端部にそれぞれ放熱体16,17を取り付け、放熱体の外周面とフレームの内周面との間に円周状の微小間隙18,19を形成し、放熱体それぞれの側面とベアリングブラケットとの間に外気導入空間31,32を設け、放熱体のロータ鉄心と密着する面をロータ鉄心の外径近傍に至る径にした車両駆動用全閉型電動機を特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄道車両を駆動するための車両駆動用全閉型電動機に関する。
一般に、電車等の鉄道車両では、車体の床下に配置された台車の中に駆動用電動機を装架し、この電動機の回転力を歯車装置を介して車輪に伝達し、車両を走行させる。
従来、このような車両駆動用電動機には、回転軸に設けた通風ファンによって外気を機内に流通させて冷却する開放自己通風方式の電動機を使用していた。しかし、近年になって、外気流入による機内の汚損が無く、長期間分解せずに済ますことができる全閉型電動機の適用が検討されてきている。
この全閉型電動機の場合、開放自己通風方式の電動機に比べて冷却性能が低いため、電動機温度を規定値内に保つためには電動機が大形化してしまい、台車内に収納するのが困難になる問題点がある。そこで、全閉型電動機を車両駆動用に採用するためには、冷却性能を向上させ、小形化を図る必要がある。
冷却性能を向上させた車両駆動用全閉型電動機の例として、特開2006−25521号公報(特許文献1)に記載された構造のものが知られている。この従来の車両駆動用全閉型電動機は、図10、図11に示すようなものであり、フレーム1の内周部に円筒状のステータ鉄心2を固定し、ステータ鉄心2の内周部の円周上に溝を設け、その溝にステータコイル3を収納している。フレーム1の一端側には、ベアリング6を内蔵したベアリングブラケット4が取り付けてあり、他端側には、ベアリング7を内蔵したベアリングブラケット5が取り付けてある。
ステータ鉄心2の内周側に円筒状のロータ鉄心9が配置してあり、このロータ鉄心9の中心部にロータシャフト8が取り付けてある。ロータシャフト8の両端部それぞれは、ベアリング6,7それぞれによって回転自在に軸支させている。ロータ鉄心9の外周部の円周上に溝を設け、その溝の中にロータバー10を収納している。
このロータ鉄心9には、軸方向に貫通する通風穴9aが形成してある。ロータ鉄心9の駆動側側面部(図10において右側)に、冷却ファン11が取り付けてあり、反駆動側側面部(図10において左側)に、冷却ファン12が取り付けてある。
前者の冷却ファン11の外周部とフレーム1の内周部との間には、円周状の微小間隙で成るラビリンス13が形成してある。後者の冷却ファン12の外周部とフレーム1の内周部との間にも、同様にラビリンス14が形成してある。また、冷却ファン11の両壁面には、ブレード11a,11bが形成してある。冷却ファン12の一方の壁面には、ブレード12aが形成してある。
フレーム1の駆動側側面の外周部に排気口1bが設けてあり、駆動側ベアリングブラケット4の壁面に入気口4aが設けてある。同様に、フレーム1の反駆動側側面の外周部に排気口1cが設けてあり、反駆動側ベアリングブラケット5の壁面に入気口5aが設けてある。フレーム1の外周面には、多数の冷却フィン1aが形成してある。
電動機全体は、フレーム1の外周部に設けた取付腕1d,1eをボルト1f,1gにて台車枠100に固定することでこの台車に装架してあり、ロータシャフト8の駆動側軸端部8aを継手を介して駆動歯車装置に直結させている。
このような従来の全閉型電動機は、運転時にはロータシャフト8の回転に伴う冷却ファン11,12の回転により、ブレード11a,12aのファン作用によって外気を入気口4a,5aから冷却ファンそれぞれの側面部に吸い込み、排気口1b,1cから排気させるように外気を流通させる。このように冷却ファン11,12の側面に外気を流通させることにより、ロータに発生した熱と熱せられた機内空気の熱を冷却ファン11,12を介して流通外気に放出させる。また、ステータ鉄心2に発生した熱と機内空気の熱は、フレーム1の外周部に設けた冷却フィン1aによっても放熱させて機内を効果的に冷却する。
上述したように冷却性能を高めた車両駆動用全閉型電動機は、ロータ鉄心9にロータバー10を設けた構造のロータを備えたものである。ところが、さらに近年には、ロータに永久磁石を埋め込んだ交流同期電動機が、効率の向上による省エネルギと小形軽量化を図る上で有利になるため、開発が進められている。この永久磁石をロータに埋め込んだ全閉型電動機の場合、永久磁石の劣化を来さないための許容温度がロータバーのものよりも低い。そのため、全閉型の永久磁石同期電動機の場合、従来以上にロータの温度上昇を抑制する必要があり、ロータの冷却を従来以上に向上させる必要がある。同時に、非分解による保守作業の省力化の要望と共に、環境改善の見地から運転時の騒音低減の要望も大きい。
上述した従来の全閉型電動機の騒音は、冷却ファンの風切り音(送風音)が支配的であり、図10、図11に示した構造の従来の全閉型電動機では開放自己通風冷却方式の電動機に比べて騒音は低下しているものの、さらなる低騒音化が求められている。
特開2006−25521号公報
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みてなされたもので、全閉型永久磁石電動機にあって、ロータの冷却性能を向上させてロータに埋め込まれた永久磁石が受ける温度影響を小さくできて小形化が図れ、同時に、回転時の騒音も低減できる車両駆動用全閉型電動機を提供することを目的とする。
本発明は、フレームの内周側に円筒状のステータ鉄心を取り付け、前記フレームの軸方向両端部それぞれにベアリングを内蔵したベアリングブラケットを取り付け、前記ベアリングそれぞれによってロータシャフトの軸方向両端部それぞれを支持し、外周部近くに永久磁石が埋め込まれたロータ鉄心を前記ロータシャフトの中央部周囲に取り付け、前記ロータ鉄心の外周面を前記ステータ鉄心の内周面と対面させ、前記ロータ鉄心の外径に近い外径を有する放熱体それぞれを前記ロータ鉄心の軸方向両端面それぞれに密着して取り付けて、前記放熱体それぞれの外周面と前記フレームの軸方向両端部それぞれの内周面との間に円周状の微小間隙を形成し、前記放熱体それぞれの外側側面と前記ベアリングブラケットそれぞれの内側側面との間に外気導入空間を設け、前記放熱体の前記ロータ鉄心と密着する面を、前記ロータ鉄心の外径近傍に至る径にした車両駆動用全閉型電動機を特徴とする。
本発明によれば、ロータ鉄心で発生する熱は、そのロータ鉄心の両側面それぞれに広い範囲で密着して設けた放熱体に効率良く伝達でき、そのため、放熱体より外気への放熱が容易になって高い冷却性能が得られ、永久磁石が受ける温度影響を低減でき、同時に、電動機全体の冷却性能が向上するために電動機の小形化が図れる。
また本発明によれば、ロータ鉄心の端面に取り付けた放熱体をロータ鉄心と共に回転させることで、ロータ鉄心の熱を従来の冷却ファンに代えてこの放熱体によって外気に放熱させる構造としているので、従来の冷却ファンのブレードによる風切り音のような大きな騒音の発生を抑制でき、低騒音化が図れる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
(第1の実施の形態)図1、図2を用いて、本発明の第1の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機について説明する。フレーム1の内周部に円筒状のステータ鉄心2を固定し、このステータ鉄心2の内周面に形成された複数の溝それぞれの中にステータコイル3を収容し、固定している。フレーム1の外周面には多数の冷却フィン1aが形成してある。フレーム1の軸方向の一端部、すなわち駆動側端部(図1において右側端部)に、ベアリング6を内蔵したベアリングブラケット4が取り付けてある。フレーム1の反駆動側端部(図1において左側端部)に、ベアリンク7を内蔵したベアリングブラケット5が取り付けてある。
ステータ鉄心2の内周側には、ロータ鉄心9が配置してあり、このロータ鉄心9の中心部にロータシャフト8が結合してある。このロータシャフト8の軸両端部それぞれは、ベアリング6,7によって軸支している。ロータ鉄心9の外周部には、複数の永久磁石15が埋め込んである。
ロータ鉄心9の駆動側端部には放熱体16が取り付けてあり、ロータ鉄心9の反駆動側端部にも放熱体17が取り付けてある。放熱体16の外周部とフレーム1の駆動側端部内周部との間の円周上に、微小間隙で成るラビリンス18が形成してある。同様に、放熱体17の外周部とフレーム1の反駆動側端部内周部との間の円周上にも、微小間隙で成るラビリンス19が形成してある。放熱体16,17のロータ鉄心9側の側面それぞれは、外径がロータ鉄心9の外径の近傍まで拡大させ、ロータ鉄心9の両側面それぞれに密着した状態で取り付けてある。
放熱体16の壁面には多数の機外側凹状部16aと機内側凹状部16bを内外交互に円周上に形成して、この壁面を波打ち状にしている。同様に、放熱体17の壁面にも、多数の機外側凹状部と機内側凹状部を内外交互に円周上に形成して、この壁面を波打ち状にしている。
放熱体16とベアリングブラケット4との間には空間を形成し、ベアリングブラケット4におけるベアリング6よりもやや外側の位置にはこの空間に連通する入気口4aを形成し、フレーム1の駆動側端外周部にはこの空間に連通する排気口1bを形成してある。同様に、放熱体17とベアリングブラケット5との間にも空間を形成し、ベアリングブラケット5におけるベアリング7よりもやや外側の位置にはこの空間に連通する入気口5aを形成し、フレーム1の反駆動側端外周部にはこの空間に連通する排気口1cを形成してある。
次に、上記構成の車両駆動用全閉型電動機の動作について説明する。永久磁石15を埋め込むことでロータ鉄心9の円周方向に磁気的凹凸が発生しているので、ステータコイル3に交流電力を通電して回転磁界を発生させることで、ロータ鉄心9は磁気誘導されて回転する。この運転時には、電動機内から発生した熱はフレーム1の外周面より外気に放熱される。このとき、フレーム1の外周面には多数の冷却フィン1aが形成されているので放熱面積が広く、冷却フィン1aにより効率良く熱放出できる。
また、ロータ鉄心9の熱は、ロータ鉄心9の両端部に設けられた放熱体16,17に伝達した後、放熱体16,17より放熱体の機外側空間に導入された外気に放出される。ここで、放熱体16,17はロータ鉄心9の側面の外径近傍までの径にしてそれに密着して取り付けてあるので、ロータ鉄心9の熱が効率良く放熱体16,17に伝達され、ロータ鉄心9の冷却も効率良くできる。
さらに、放熱体16の壁面は、多数の機外側凹状部16aと機内側凹状部16bを円周方向で内外交互に形成して、この壁面を波打ち状にしているので、放熱体16と冷却外気との接触面積が増大し、放熱体から外気への放熱が促進され、冷却性能が向上する。また、放熱体16と機内空気との接触面積も増大することにより、機内空気の冷却効率も向上し、機内各部を良く冷却することができる。
またさらに、放熱体16の外気と接触する壁面が周方向で波打ち状となっているため、ロータ鉄心9と共に放熱体16が回転する時に、外気をこの放熱体16のファン作用によって外周方向に押し出し、常に冷却外気をベアリングブラケット4の中心部に形成されている入気口4aから空間内に流入させ、空間部分を外周方向に押し出し、排気口1bから排出することができる。このように、冷却外気を常時放熱体16の表面に流通させることで、放熱体16の冷却作用はいっそう向上する。
さらに加えて、放熱体16の回転による冷却外気の送風作用は、波打ち状の滑らかな凹凸面のファン作用によるため、従来構造の冷却ファンのブレードの回転によって発生する風切り音に比べて騒音の発生を低減できる利点もある。
同様に、放熱体17についても、多数の機外側凹状部と機内側凹状部を円周方向で内外交互に形成して、この壁面を波打ち状にしているので、放熱体17と冷却外気との接触面積が増大し、放熱体から外気への放熱が促進され、冷却性能が向上する。
また、放熱体17の外気と接触する壁面が周方向で波打ち状となっているため、放熱体17が回転する時にそのファン作用によって外周方向に押し出し、常に冷却外気をベアリングブラケット5の中心部に形成されている入気口5aから空間内に流入させ、空間部分を外周方向に押し出し、排気口1cから排出することができ、冷却外気を常時放熱体17の表面に流通させることで放熱体17の冷却作用を促進し、ロータ鉄心9及び機内空気の冷却性能が向上する。さらに、放熱体16と同様に、放熱体17についても、その回転による冷却外気の送風作用は波打ち状の滑らかな凹凸面のファン作用によるため、騒音の発生を低減できる。
このように、本実施の形態の車両駆動用全閉型電動機によれば、ロータ鉄心9を効果的に冷却することができ、特に永久磁石15が埋め込まれているロータ鉄心9の外周部分を良く冷却することができて永久磁石15の温度上昇を抑制することができ、その劣化を抑制でき、また、運転時に発生する騒音を低減でき、低騒音化が図れる。
(第2の実施の形態)図3、図4を用いて、本発明の第2の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機について説明する。本実施の形態の特徴はロータ部分にあり、図3、図4に示す特徴を備えている。尚、第1の実施の形態と共通の構成要素については共通の符号を用いて説明する。
本実施の形態では、ロータ鉄心9の駆動側側面に取り付けた放熱体20の機外側の壁面に複数のフィン20aを設け、さらに放熱体20の機内側の壁面にも複数のフィン20bを設けている。これらのフィン20a,20bは、回転方向に延びた形状としてある。尚、ロータ鉄心9の反駆動側側面の放熱体についても、同様にフィンを設けたものを採用することができる。
本実施の形態の車両駆動用全閉型電動機の場合、放熱体20の機外側の壁面に多数のフィン20aを設けたことにより、この放熱体20から外気への放熱面積をより大きくとれ、放熱性能を高めることができる。また、放熱体20の機内側の壁面にも多数のフィン20bを設けたことにより、機内空気の熱が放熱体20により伝達しやすくなり、結果的に機内空気をいっそう効果的に冷却できるようになる。この結果、本実施の形態によれば、ロータ鉄心9をいっそう効果的に冷却でき、機内空気の効果的な冷却によって機内各部の冷却効果を高めることもできる。尚、放熱体20に設けたフィン20a,20bを回転方向に延びた形状とすることで、放熱体20の回転時の風切り音を小さくでき、騒音の発生が抑制でき、運転時の騒音を低減できる。
(第3の実施の形態)図5を用いて、本発明の第3の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機について説明する。本実施の形態の特徴はロータ部分にあり、図5に示す特徴を備えている。尚、第1の実施の形態と共通の構成要素については共通の符号を用いて説明する。また、図5におけるC−C線断面図は、第2の実施の形態と同様で図4に示したものとなる。
本実施の形態では、ロータ鉄心9に密着して第1の放熱分割体21を取り付け、この第1の放熱分割体21に密着して第2の放熱分割体22を取り付け、これらの第1の放熱分割体21と第2の放熱分割体22とを共にボルト23にて一体化にしている。
第2の実施の形態と同様に、第2の放熱分割体22の機外側の壁面に複数のフィン22aを設け、さらに第2の放熱分割体22の機内側の壁面にも複数のフィン22bを設けている。これらのフィン22a,22bは、回転方向に延びた形状としてある。尚、ロータ鉄心9の反駆動側側面の放熱体についても、同様の構造にし、また第2の放熱分割体にフィンを設けたものを採用することができる。
本実施の形態の車両駆動用全閉型電動機の場合、第2の実施の形態と同様の作用、効果を奏するのに加えて、複雑な形状、構造の放熱体を分割構造とすることで製造が容易になる利点がある。
尚、本実施の形態にあっては、分割構造とした第1の放熱分割体21と第2の放熱分割体22とを異なった材質の材料で製作することもできる。例えば、第2の放熱分割体22は比較的柔軟な金属材であるアルミニウム合金鋳物とすることで、複雑な形状のものを容易に製作できるようになり、さらに放熱特性を向上させることができる。さらに、放熱体を分割構造とするのに、分割形状は図示のものに限らない。そして3分割以上の分割体とすることの可能である。
(第4の実施の形態)図6〜図8を用いて、本発明の第4の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機について説明する。尚、図1、図2に示した第1の実施の形態と共通する要素には共通の符号を用いて説明する。
本実施の形態の特徴は、ロータ鉄心9内に通風穴9aを形成し、機内空気の循環冷却を可能にした点にある。すなわち、図6〜図8に示すように、ロータ鉄心9の外周部に永久磁石15を埋め込み、ロータ鉄心9の内周部に軸方向に貫通する通風穴9aを回転角度で60度ずつ離れた複数箇所に形成してある。ロータ鉄心9の駆動側端部に放熱体24を取り付け、反駆動側端部に放熱体25を取り付けている。
図6、図7に詳しいように、放熱体24には、等回転角度ピッチずつ回転方向に離れた3箇所それぞれに、径方向に延びる吹き上げダクト24aが形成してある。この吹き上げダクト24aの軸側端部は、連通孔24bを介してロータ鉄心9の通風穴9aに連通させてあり、吹き上げダクト24aの外径側端部は、機内空間に開口させてある。放熱体24における隣り合う吹き上げダクト24a間の中間部分は広い範囲で機内空間に開放させてあり、この中間部部の底部空間も連通穴24cを介してロータ鉄心9の通風穴9aと連通させてある。
図6、図8に詳しいように、反対側の放熱体25についても同様であり、等回転角度ピッチずつ回転方向に離れた3箇所それぞれに、径方向に延びる吹き上げダクト25aが形成してある。吹き上げダクト25aと前述の反対側の吹き上げダクト24aとは、回転方向に60度ずれた位置関係に設定してある。この吹き上げダクト25aの軸側端部は連通孔25bを介してロータ鉄心9の通風穴9aに連通させてあり、吹き上げダクト25aの外径側端部は機内空間に開口させてある。放熱体25における隣り合う吹き上げダクト25a間の中間部分は広い範囲で機内空間に開放させてあり、この中間部部の底部空間も連通穴25cを介してロータ鉄心9の通風穴9aと連通させてある。
放熱体24,25それぞれは、その外側の壁面を第1の実施の形態と同様に波打ち状にすることで外気による放熱性能を高めた構造にしている。尚、放熱体24,25それぞれの外側の壁面は、第2の実施の形態のように放熱フィンを設けた構造にしたり、第3の実施の形態のように分割構造とすることも可能である。
本実施の形態の車両駆動用全閉型電動機では、ロータが回転すれば、駆動側放熱体24の吹き上げダクト24a内の機内空気は外周側に吹き上げられ、駆動側機内空間を矢印のように流通した後に連通穴24cからロータ鉄心9の通風穴9aに流入し、さらにその連通穴9aを通って反駆動側放熱体25の連通穴25bより吹き上げダクト25a内に流入する。そして、吹き上げダクト25a内に流入した機内空気は外周側に吹き上げられ、反駆動側機内空間を流通し、その後に連通穴25cよりロータ鉄心9の通風穴9aに流入し、さらにその連通穴9aを通って駆動側放熱体24の連通穴24bより吹き上げダクト24aに再流入する。こうして、ロータの回転によって機内空気は放熱体24,25のファン作用によって駆動側機内空間、反駆動側機内空間をロータ鉄心9の通風穴9aを通じて循環流通する。この循環する機内空気は放熱体24,25の部分を流通する際に冷却されるので、機内空間を循環することによってロータ鉄心9、永久磁石15、ステータコイル3、ステータ鉄心2等の機内各部を効果的に冷却できる。
本実施の形態によれば、ロータ鉄心9の熱は放熱体24,25に伝達した後に外気に放熱され、またロータ鉄心9は通風穴9aを流通する循環気によっても冷却されるので、効果的に冷却される。また、効果的に冷却される放熱体24,25にて機内空気が循環流通されるので、電動機全体としての冷却性能も高くなる。
(第5の実施の形態)図9を用いて、本発明の第5の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機について説明する。尚、図1、図2に示した第1の実施の形態と共通する要素には共通の符号を用いて説明する。
本実施の形態の特徴も、第4の実施の形態と同様にロータ鉄心9内に通風穴9aを形成し、機内空気の循環冷却を可能にした点にある。ただし、第4の実施の形態とは異なり、駆動側器内空間と反駆動側機内空間との間の空気流通は、ロータ鉄心9の通風穴9aとロータ・ステータ間のエアギャップを利用する点が異なる。
すなわち、図9に示すように、ロータ鉄心9の外周部に永久磁石15を埋め込み、ロータ鉄心9の内周部に軸方向に貫通する通風穴9aを複数箇所に形成してある。ロータ鉄心9の駆動側端部に放熱体26を取り付け、反駆動側端部に放熱体27を取り付けている。
ロータ鉄心9の駆動側端部の放熱体26には、等回転角度ピッチずつ回転方向に離れた複数箇所それぞれに、径方向に延びる吹き上げダクト26aが形成してある。各吹き上げダクト26aの軸側端部は、連通孔26bを介してロータ鉄心9の各通風穴9aに連通させてあり、吹き上げダクト26aの外径側端部は機内空間に開口させてある。
ロータ鉄心9の反駆動側端部の放熱体27には、吹き上げダクトは形成していない。この放熱体27の機内側の部分には、機内空間に広く連通する機内側凹状部27aが形成してあり、また、その機内側凹状部27aの軸側端部の位置にロータ鉄心9の通風穴9aそれぞれと連通する連通穴27bが形成してある。
本実施の形態の車両駆動用全閉型電動機では、ロータの回転により、駆動側放熱体26の吹き上げダクト26aのファン作用により機内空気が、矢印で示したように駆動側機内空間に吹き上げられた後にステータ鉄心2とロータ鉄心9との間の円管状のエアギャップ空間を流通して反駆動側機内空間に流入し、その後、反駆動側放熱体27の機内側凹状部27a、連通穴27bを経てロータ鉄心9の通風穴9aに流入し、その通風穴9aを流通して連通穴26bより駆動側放熱体26の吹き上げダクト26a内に戻るようにして機内を循環流通する。
本実施の形態によれば、上述したように機内空気が機内空間を循環流通することで、放熱体26,27の部分を流通する際に冷却されるためにこの冷却された機内空気によってロータ鉄心9や機内各部を効果的に冷却することができ、また、冷却された機内空気がロータ鉄心9の外周部を流通してロータ鉄心9の外周部を冷却するためにそこに埋め込まれた永久磁石15も効果的に冷却できて永久磁石15の温度上昇を良く抑制できる。
本発明の第1の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機の断面図。 図1におけるA−A線断面図。 本発明の第2の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機における駆動側放熱体とロータ鉄心との断面図。 図3におけるB−B線断面図。 本発明の第3の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機における駆動側放熱体とロータ鉄心の断面図。 本発明の第4の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機の断面図。 図6におけるC−C線断面図。 図6におけるD−D線断面図。 本発明の第5の実施の形態の車両駆動用全閉型電動機の断面図。 従来の車両駆動用全閉型電動機の断面図。 従来の車両駆動用全閉型電動機の正面図。
符号の説明
1 フレーム
1a 放熱フィン
2 ステータ鉄心
3 ステータコイル
4 ベアリングブラケット
5 ベアリングブラケット
8 ロータシャフト
9 ロータ鉄心
9a 貫通穴
15 永久磁石
16 放熱体
16a 機外側凹状部
16b 機内側凹状部
17 放熱体
20 放熱体
20a,20b フィン
21 放熱分割体
22 放熱分割体
22a,22b フィン
23 ボルト
24 放熱体
24a 吹き上げダクト
24b,24c 流通穴
25 放熱体
25a 吹き上げダクト
25b,25c 流通穴
26 放熱体
26a 吹き上げダクト
26b 流通穴
27 放熱体
27a 機内側凹状部
27b 流通穴

Claims (6)

  1. フレームの内周側に円筒状のステータ鉄心を取り付け、
    前記フレームの軸方向両端部それぞれにベアリングを内蔵したベアリングブラケットを取り付け、前記ベアリングそれぞれによってロータシャフトの軸方向両端部それぞれを支持し、
    外周部近くに永久磁石が埋め込まれたロータ鉄心を前記ロータシャフトの中央部周囲に取り付け、前記ロータ鉄心の外周面を前記ステータ鉄心の内周面と対面させ、
    前記ロータ鉄心の外径に近い外径を有する放熱体それぞれを前記ロータ鉄心の軸方向両端面それぞれに密着して取り付けて、前記放熱体それぞれの外周面と前記フレームの軸方向両端部それぞれの内周面との間に円周状の微小間隙を形成し、
    前記放熱体それぞれの外側側面と前記ベアリングブラケットそれぞれの内側側面との間に外気導入空間を設け、
    前記放熱体の前記ロータ鉄心と密着する面を、前記ロータ鉄心の外径近傍に至る径にしたことを特徴とする車両駆動用全閉型電動機。
  2. 前記放熱体の機内空気、外気に接する壁面を、円周上で複数の凹凸部を有する形状にしたことを特徴とする請求項1に記載の車両駆動用全閉型電動機。
  3. 前記放熱体の壁面の機内空間側、機外側のいずれか一方又は両方にフィンを多数形成したことを特徴とする請求項1或いは請求項2のいずれかに記載の車両駆動用全閉型電動機。
  4. 前記ロータ鉄心の内周側に複数の軸方向に貫通した通風穴を設け、前記放熱体のいずれか一方又は両方に、前記通風案と連通し、かつ、半径方向に延びる複数個の機内空気吹き上げダクトを形成し、回転時に前記ロータ鉄心の前記通風穴を経由して機内空気を循環流通させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両駆動用全閉型電動機。
  5. 前記放熱体を複数の部材で形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両駆動用全閉型電動機。
  6. 前記放熱体を材質の異なる複数の部材で構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両駆動用全閉型電動機。
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