JP2008220048A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】数10Vの低電圧から数KV程度の高電圧まで出力でき、圧電トランスの共振周波数近傍の発振周波数で高電圧を出力するときにも安定して制御できる圧電トランスを用いた電源装置を提供する。
【解決手段】出力電圧が低いときは、出力部40からフィードバックされる出力電圧信号Svに基づいて出力電圧の目標値を示す参照電圧と出力電圧が等しくなるように発振信号の周波数とデューティ比を同時に変化させ、この発振信号を昇圧して圧電トランス20の駆動電圧を生成する。一方、出力電圧が高いときは、発振周波数検出部30からフィードバックされる発振周波数信号Sfに基づいて発振信号の周波数を圧電トランス20の発振周波数に同期させる。そして、出力電圧信号Svに基づいて参照電圧と出力電圧が等しくなるように発振信号のデューティ比のみを変化させ、この発振信号を昇圧して圧電トランス20の駆動電圧を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源装置に関する。詳しくは、イオン発生器、空気清浄機、あるいは電子写真法を用いた複写機やプリンタ等の電子写真装置に適した圧電素子を用いた電源装置に関する。
イオン発生器、空気清浄機、あるいは電子写真法を用いた複写機やプリンタ等の電子写真装置(以下、電子写真装置等という。)における電源装置では、例えば、出力電圧が数10Vから数KV程度まで変化し、負荷が数10KΩ(キロオーム)から10GΩ(ギガオーム)程度まで変化する特性が要求される。
一方、圧電トランスは、圧電振動子の共振現象を利用することにより、駆動電圧と発振周波数に応じて駆動電圧よりも高い出力電圧を生成する。セラミックを素材とした圧電トランスは、耐熱性、耐火性の問題がなく、電源装置を小型化且つ軽量化できる優れた特徴を有し、圧電トランスを用いた電源装置は電子写真装置等に適している。
圧電トランスの出力電圧を制御するには、駆動電圧の周波数を変える方法(以下、周波数制御という。)が知られている。圧電トランスは複数の共振周波数を有し、共振周波数近傍で発振するとき出力電圧が極大となる。この共振周波数を基準として発振周波数を上げても下げても出力電圧は低下する。周波数制御では、例えば、圧電トランスの出力に接続された整流回路の出力電圧をフィードバックし、その出力電圧に対応して駆動電圧の周波数が制御される(例えば、特許文献1参照)。
また、デューティ比の制御された駆動パルスをインダクタとコンデンサからなる昇圧回路に与え、駆動電圧を変える方法(以下、デューティ比制御という。)が知られている。デューティ比制御では、例えば、圧電トランスの発振周波数を検出してフィードバックし、その発振周波数と同一の周波数の駆動電圧を圧電トランスに印加する。これにより、圧電トランスの発振周波数を一定に保つ。圧電トランスの出力電圧は、例えば駆動パルスを生成するNMOSトランジスタのゲートに入力される発振信号のデューティ比を変化させることによって制御される(例えば、特許文献2参照)。なお、デューティ比とは、例えば、NMOSトランジスタのオン/オフによって駆動パルスを発生させる場合、NMOSトランジスタの(オン時間)/(オン時間+オフ時間)をいう。
ただし、これら周波数制御とデューティ比制御のいずれも単独で数10Vの低い出力電圧を得ることはできない。
そこで、数10Vの低い出力電圧を得るために、周波数制御とデューティ比制御を同時に行う方法(以下、周波数・デューティ比同時制御という。)が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開昭61−152165号公報 特開2005−184896号公報 特開2005−198462号公報
上述したように、周波数・デューティ比同時制御では数10Vの低い出力電圧を得ることができる。しかし、周波数・デューティ比同時制御では、高電圧を得るために駆動電圧の周波数を圧電トランスの共振周波数に近づける必要があるが、共振周波数付近では昇圧比が高いため、制御する周波数の幅が狭く、不安定になり易い。特に、共振周波数を越えて高周波数側から低周波数側に移行し、または逆に低周波数側から高周波数側に移行すると、制御不能となる。
以上から、数10Vの低電圧から数KV程度の高電圧まで出力でき、圧電トランスの共振周波数近傍の発振周波数で高電圧を出力するときにも安定して制御できる圧電トランスを用いた電源装置が要望されている。
本発明の電源装置は、駆動電圧と発振周波数に応じて出力電圧が生成され、当該発振周波数が共振周波数に近づくにつれて当該出力電圧が上昇する圧電素子と、出力電圧の目標値である参照電圧と前記出力電圧が等しくなるように周波数とデューティ比が調節された第1の発振信号、または前記発振周波数と同一の周波数であって前記参照電圧と前記出力電圧が等しくなるようにデューティ比が調節された第2の発振信号に基づいて前記駆動電圧を生成する駆動部とを有する。
好ましくは、本発明の電源装置は、前記発振周波数を検出し、前記発振周波数を示す発振周波数信号を生成する発振周波数検出部と、前記出力電圧を整流して直流出力電圧に変換するとともに、前記出力電圧の大きさを示す出力電圧信号を生成する出力部とを有し、前記駆動部が、前記圧電素子の共振周波数に基づいて定められる制御モード切換電圧より前記出力電圧が低いとき、前記出力電圧信号に基づいて前記参照電圧と前記出力電圧が等しくなるように周波数とデューティ比が調節された前記第1の発振信号に基づいて前記駆動電圧を生成し、または前記出力電圧が前記制御モード切換電圧以上であるとき、前記発振周波数信号に基づいて前記発振周波数と同一の周波数に調節され、前記出力電圧信号に基づいて前記参照電圧と前記出力電圧が等しくなるようにデューティ比が調節された前記第2の発振信号に基づいて前記駆動電圧を生成する。
好ましくは、本発明の電源装置は、前記出力部が、前記出力電圧信号が前記制御モード切換電圧に対応する電圧より低いとき前記第1の発振信号を抑制させるための制御モード切換信号を生成し、前記駆動部が、前記参照電圧と前記出力電圧信号を比較し、前記参照電圧と前記出力電圧信号の差に応じた制御電圧を生成する増幅器を含む制御部と、前記制御電圧に応じて生成される電圧と所定の時定数で電荷が充電されるコンデンサの電圧を第1の比較器で比較し、その比較結果に応じて前記コンデンサの電荷を放電することによって周波数が調節された三角波を生成し、当該三角波の電圧と所定の電圧を第2の比較器で比較することによってデューティ比が調節された前記第1の発振信号を生成する発振部と、直流成分の除去された前記第1の発振信号と直流成分の除去された前記発振周波数信号と前記制御電圧が加算された信号が電界効果トランジスタのゲートに入力され、前記発振部から出力される前記第1の発振信号の発振が前記制御モード切換信号によって抑制されないとき、当該電界効果トランジスタによって前記第1の発振信号の出力レベルを変換し、または前記発振部から出力される前記第1の発振信号の発振が前記制御モード切換信号によって抑制されるとき当該電界効果トランジスタによって前記第2の発振信号の出力レベルを変換し、当該レベル変換された前記第1の発振信号または前記第2の発振信号に基づいて駆動パルスを生成する駆動パルス生成部と、インダクタとコンデンサを含む昇圧回路で前記駆動パルスを昇圧して前記圧電素子に前記駆動電圧を印加する昇圧部とを含む。
好ましくは、本発明の電源装置は、前記出力部が、前記制御モード切換電圧に対応する電圧と前記出力電圧信号を第3の比較器で比較し、前記出力電圧信号が前記制御モード切換電圧に対応する電圧以上のとき、前記制御モード切換信号として所定のレベルを出力し、前記発振部が、前記発振部の出力を前記所定のレベルに固定する。
好ましくは、本発明の電源装置は、前記出力部が、前記直流出力電圧に基づいて前記出力電圧信号を生成する。
以上のように、本発明によれば、数10Vの低電圧から数KV程度の高電圧まで出力でき、圧電トランスの共振周波数近傍の発振周波数で高電圧を出力するときにも安定して制御できる圧電トランスを用いた電源装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電源装置の一例を示すブロック図である。電源装置10は、圧電トランス20と、発振周波数検出部30と、出力部40と、駆動部50とを有している。端子T1から直流電圧Vinが供給され、端子T2は接地電位(Gnd)に接続される。端子T3から直流の出力電圧Voutが出力される。
図2は、圧電トランスの発振周波数と出力電圧の特性の一例を示す図である。圧電トランス20は、発振周波数が共振周波数に近づくにつれて出力電圧が上昇し、共振周波数近傍で出力電圧が最大となる。ここで、共振周波数近傍とは共振周波数に対して数百Hz〜数KHzの狭い範囲である。ただし、発振周波数を高周波数側から最大出力周波数fc1を超えて低周波数側へ変化させた場合と、逆に低周波数側から最大出力周波数fc2を越えて高周波数側へ変化させた場合に圧電トランス20の出力電圧の変化の状態は異なる。圧電トランス20の出力電圧は高周波数側から低周波数側へ変化させたとき、低周波数側から高周波数側へ変化させたときよりも高い値で変化する。このため、圧電トランス20の発振周波数を高周波数側から最大出力周波数fc1を越えて低周波数側に変化させた後、逆に低周波数側から最大出力周波数fc2を越えて高周波数側に変化させるような制御を行うと、出力電圧がジャンプし、制御不能となる。以下では、圧電トランス20の発振周波数が最大出力周波数fc1または最大出力周波数fc2を越えて変化することを発振周波数の山越えという。
発振周波数の山越えを防ぐために、電源装置10は、出力電圧Voutが低いときは周波数・デューティ比同時制御で動作し、出力電圧Voutが高いときは圧電トランス20を共振周波数近傍の一定の周波数で発振させ、デューティ比制御で動作する。
圧電トランス20の電極21には駆動部50から駆動電圧が印加され、圧電トランス20の電極22は端子T2に接続される。圧電トランス20の電極23は出力部40に接続され、出力部40に出力電圧を供給する。発振周波数検出部30は、圧電トランス20に静電誘導された電圧を検出し、圧電トランス20の発振周波数を示す発振周波数信号Sfを生成して駆動部50にフィードバックする。
出力部40は、圧電トランス20の電極23から供給される出力電圧を整流して直流出力電圧Voutに変換し、端子T3から出力する。また、出力部40は、圧電トランス20の出力電圧または出力電流を検出し、出力電圧の大きさを示す出力電圧信号Svを生成して駆動部50にフィードバックする。
駆動部50は、周波数・デューティ比同時制御のとき、出力部40からフィードバックされる出力電圧信号Svに基づいて、出力電圧の目標値を示す参照電圧と出力電圧が等しくなるように発振信号の周波数とデューティ比を同時に変化させる。この発振信号を例えばNMOSトランジスタのゲートに入力し、NMOSトランジスタをオン/オフすることによって駆動パルスを生成する。この駆動パルスをインダクタとコンデンサからなる昇圧回路に与え、昇圧して圧電トランス20の駆動電圧を生成する。出力電圧が最小となる周波数と出力電圧が最小となるデューティ比とを組み合わせることにより、周波数制御又はデューティ比制御のいずれか単独では得られない数10Vの低い出力電圧を容易に得ることができる。なお、本明細書と特許請求の範囲において、デューティ比とは、例えば、NMOSトランジスタのオン/オフによって昇圧回路の駆動パルスを発生させる場合、NMOSトランジスタの(オン時間)/(オン時間+オフ時間)をいう。
また、駆動部50は、デューティ比制御のとき、発振周波数検出部30からフィードバックされる発振周波数信号Sfに基づいて発振信号の周波数を圧電トランス20の発振周波数に同期させる。そして、出力部40からフィードバックされる出力電圧信号Svに基づいて出力電圧が出力電圧の目標値を示す参照電圧と等しくなるように発振信号のデューティ比のみを変化させる。この発振信号を例えばNMOSトランジスタのゲートに入力し、駆動パルスを生成する。この駆動パルスをインダクタとコンデンサからなる昇圧回路に与え、昇圧して圧電トランス20の駆動電圧を生成する。デューティ比制御では、駆動電圧の周波数が一定となるように制御されるため、発振周波数の山越えを防止することができる。
出力電圧Voutを低い電圧から高い電圧に徐々に上げていくときは、発振周波数の山越えが生じない共振周波数近傍の周波数で発生する所定の電圧になったとき、周波数・デューティ比同時制御からデューティ比制御に切り換える。逆に、出力電圧Voutを高い電圧から低い電圧に徐々に下げていくときも、同じ電圧でデューティ比制御から周波数・デューティ比同時制御に切り換える。所定の電圧で周波数・デューティ比同時制御とデューティ比制御に切り換えることによって数10Vの低い出力電圧Voutを得るとともに発振周波数の山越えを防止し、圧電トランス20から高電圧を出力させることができる。以下では、周波数・デューティ比同時制御とデューティ比制御を切り換える所定の電圧を制御モード切換電圧という。
周波数・デューティ比同時制御における発振信号とデューティ比制御における発振信号の選択は、例えばNMOSトランジスタやPMOSトランジスタを用いたスイッチ回路によって行うことができる。
なお、圧電トランス20は本発明の圧電素子の一例であり、発振周波数検出部30は本発明の発振周波数検出部の一例であり、出力部40は本発明の出力部の一例であり、駆動部50は本発明の駆動部の一例であり、周波数・デューティ比同時制御における発振信号は本発明の第1の発振信号の一例であり、デューティ比制御における発振信号は本発明の第2の発振信号の一例である。
図3は、本発明の他の実施形態に係る電源装置の一例を示す回路図である。電源装置100は、圧電トランス20と、発振周波数検出部30と、整流部41と、出力電圧検出部42と、基準電圧部51と、制御部52と、発振部53と、駆動パルス生成部54と、昇圧部55とを有している。なお、整流部41と出力電圧検出部42は図1における出力部40を構成し、基準電圧部51と制御部52と発振部53と駆動パルス生成部54と昇圧部55は図1における駆動部50を構成している。また、発振部53は三角波発振部531とデューティ比制御部532で構成される。図1と図2における同一の符号は同一の構成要素を示す。
コンデンサC1は平滑回路として入力直流電圧Vinの変動を防止するために設けられている。
基準電圧部51は、抵抗R1と、ツェナーダイオードD1と、コンデンサC2で構成される。抵抗R1の一端は端子T1に接続され、抵抗R1の他端はツェナーダイオードD1のカソードとコンデンサC2の一端に接続される。ツェナーダイオードD1のアノードとコンデンサC2の他端は端子T2に接続される。ツェナーダイオードD1のカソードからツェナーダイオードD1の降伏点で規定される定電圧化された電圧Vsが発振部53と駆動パルス生成部54に供給される。コンデンサC2は平滑回路として動作する。このため、端子T1から入力される過大な直流電圧Vinや後述する昇圧部55によって昇圧された電圧をツェナーダイオードD1によってチェナー電圧以下に制限し、コンデンサC2で平滑化することによって、発振信号を安定化することができる。
制御部52は、第1入力抵抗R2と、負帰還抵抗R3と、第2入力抵抗R4と、負帰還コンデンサC3と、増幅器IC4(AMP;アンプ)を有しており、端子T4から入力される参照電圧Vrefと第2入力抵抗R4を介して印加される出力電圧信号Svとの差分増幅回路として構成されている。第1入力抵抗R2の一端は端子T4に接続され、第1入力抵抗R2の他端は増幅器IC4の非反転入力端子に接続される。増幅器IC4の反転入力端子には負帰還抵抗R3と第2入力抵抗R4の一端が接続される。増幅器IC4の出力端子(ノードN8)は負帰還コンデンサC3の一端に接続され、負帰還コンデンサC3の他端は負帰還抵抗R3の他端に接続される。負帰還抵抗R3と負帰還コンデンサC3で増幅器IC4の負帰還回路を構成し、安定した差動増幅動作が得られるようにしている。また、第2入力抵抗R4の他端は出力電圧検出部42に接続され、出力電圧検出部42から出力電圧を示す出力電圧信号Svがフィードバックされる。
端子T4からは第1入力抵抗R2を介して出力電圧の目標値を示す参照電圧Vrefが供給される。参照電圧Vrefは、増幅器IC4の反転入力端子にフィードバックされる出力電圧信号Svと比較される。参照電圧Vrefと出力電圧信号Svの差は増幅され、増幅器IC4の出力端子(ノードN8)から制御電圧Vcとして出力される。制御電圧Vcは発振部53と駆動パルス生成部54に供給される。
発振部53を構成する三角波発振部531とデューティ比制御部532は、以下に説明するように周波数・デューティ比同時制御における発振信号を生成する。
三角波発振部531は、比較器(COM)IC1と、抵抗R5と、抵抗R6と、抵抗R7と、抵抗R8と、抵抗R9と、コンデンサC4と、NチャネルMOSトランジスタQ1で構成される。比較器IC1の反転入力端子(ノードN9)には抵抗R5と抵抗6と抵抗7の一端が接続される。抵抗R5の他端には制御部52から出力される制御電圧Vcが供給される。抵抗R6の他端は基準電圧部51内のツェナーダイオードD1のカソードに接続され、定電圧Vsが供給される。抵抗R7の他端は端子T2に接続される。比較器IC1の非反転入力端子(ノードN2)には抵抗R8の一端とコンデンサC4の一端とNチャネルMOSトランジスタQ1のドレインとデューティ比制御部532内の比較器(COM)IC2の非反転入力端子が接続される。抵抗R8の他端は基準電圧部51内のツェナーダイオードD1のカソードに接続され、定電圧Vsが供給される。コンデンサC4の他端は端子T2に接続される。比較器IC1の出力端子(ノードN10)には抵抗R9の一端とNチャネルMOSトランジスタQ1のゲートが接続される。抵抗R9の他端は基準電圧部51内のツェナーダイオードD1のカソードに接続され、定電圧Vsが供給される。また、NチャネルMOSトランジスタQ1のソースは端子T2に接続される。
比較器IC1の反転入力端子(ノードN9)には、定電圧Vsが抵抗R6と抵抗R7で分圧された電圧と、抵抗R5を介して入力される制御電圧Vcが印加される。上述した通り、制御電圧Vcは参照電圧Vrefと出力電圧信号Svの差が増幅された電圧である。一方、比較器IC1の非反転入力端子(ノードN2)の電圧は、抵抗R8とコンデンサC4で決まる時定数で上昇する。非反転入力端子(ノードN2)の電圧が上昇し、反転入力端子(ノードN9)の電圧より大きくなると、比較器IC1の出力端子(ノードN10)の電圧は上昇する。ノードN10の電圧が上昇し、NチャネルMOSトランジスタQ1の閾値電圧(Vth)以上になると、NチャネルMOSトランジスタQ1がオン動作する。その結果、NチャネルMOSトランジスタQ1のドレイン−ソース間が導通し、コンデンサC4から電流が端子T2に流れると、コンデンサC4の電圧は低下し、端子T2のレベル(Gnd)になる。すると、比較器IC1の非反転入力端子(ノードN2)の電圧が反転入力端子(ノードN9)の電圧より低くなり、比較器IC1の出力電圧が下がりNチャネルMOSトランジスタQ1のゲート電圧が下がるのでNチャネルMOSトランジスタQ1がオフする。NチャネルMOSトランジスタQ1がオフすると、コンデンサC4に抵抗R8を介して電流が充電され、コンデンサC4の電圧が抵抗R8とコンデンサC4で決まる時定数で上昇する。時定数が大きいと三角波となり、また小さいと入力波形が指数関数的に上昇する矩形波となる。しかし、発振器として動作させるには、一般に三角波を発生させる。
参照電圧Vrefが一定のとき、増幅器IC4の出力端子(ノードN8)の電圧、すなわち制御電圧Vcも一定である。このとき、比較器IC1の反転入力端子(ノードN9)の電圧は一定であり、ノードN2に発生する三角波の周期(発振周波数)は一定となる。
参照電圧Vrefは制御部52内の増幅器IC4の非反転入力端子に入力されているため、参照電圧Vrefを下げると、増幅器IC4の出力端子(ノードN8)の電圧は低下する。ノードN8の電圧がノードN9の電圧より高いときは、抵抗R5を経てノードN9に電流が流れる。ノードN8の電圧が低下すると、抵抗R5を経てノードN9に流れていた電流が減少する。ノードN8の電圧がノードN9の電圧より低くなると、抵抗R6を流れる電流の一部が抵抗R5を流れ、抵抗R7を流れる電流が減少する。このため、参照電圧Vrefを下げると、比較器IC1の反転入力端子(ノードN9)の電圧は低下する。一方、非反転入力端子(ノードN2)の電圧は抵抗R8とコンデンサC4で決まる一定の時定数で上昇するので、NチャネルMOSトランジスタQ1はより短い時間でオンするようになる。従って、三角波の周期は短くなる。すなわち、三角波の発振周波数は高くなる。
参照電圧Vrefを上げると、増幅器IC4の出力端子(ノードN8)の電圧が上昇する。ノードN8の電圧がノードN9の電圧より低いときは、抵抗R6を流れる電流の一部が抵抗R5に流れる。ノードN8の電圧が上昇すると、ノードN9から抵抗R5に流れていた電流が減少する。ノードN8の電圧がノードN9の電圧より高くなると、抵抗R5を経てノードN1に電流が流れる。このため、参照電圧Vrefを上げると、比較器IC1の反転入力端子(ノードN9)の電圧は上昇する。一方、比較器IC1の非反転入力端子(ノードN2)の電圧は一定の時定数で上昇するので、NチャネルMOSトランジスタQ1はより長い時間でオンするようになる。従って、三角波の周期は長くなる。すなわち、三角波の発振周波数は低くなる。
デューティ比制御部532は、抵抗R10と、抵抗R11と、抵抗R12と、比較器IC2と、相補形プッシュプルトランジスタQ2で構成される。比較器IC2の反転入力端子(ノードN2)は三角波発振部531内のコンデンサC4の一端に接続され、非反転入力端子(ノードN1)は抵抗R10と抵抗R11の一端に接続される。比較器IC2の出力端子(ノードN3)は抵抗R12の一端と相補形プッシュプルトランジスタQ2の入力に接続され、更に後述する出力電圧検出部42内の比較器IC3の出力端子に接続される。また、抵抗R10と抵抗R12の他端は基準電圧部51内のツェナーダイオードD1のカソードに接続され、定電圧Vsが供給される。抵抗R11の他端は端子T2に接続される。相補形プッシュプルトランジスタQ2を構成するNPNトランジスタQ2aのベースとPNPトランジスタQ2bのベースは共通接続され、比較器IC2の出力端子(ノードN3)に接続される。NPNトランジスタQ2aのコレクタは基準電圧部51内のツェナーダイオードD1のカソードに接続され、エミッタはPNPトランジスタQ2bのエミッタと駆動パルス生成部54内のコンデンサC5の一端に接続される。PNPトランジスタQ2bのコレクタは端子T2に接続される。ノードN3の出力電圧が高くなるとNPNトランジスタQ2aがオンしてPNPトランジスタQ2bがオフし、エミッタ電圧(ノードN4)が高くなる。一方、ノードN3の電圧が下がるとNPNトランジスタQ2aがオフしてPNPトランジスタQ2bがオンし、ノードN4の電圧は下がる。
三角波発振部531から出力される三角波の発振信号がデューティ比制御部532を構成する比較器IC2の非反転入力端子(ノードN2)に供給される。一方、比較器IC2の反転入力端子(ノードN1)には定電圧Vsが抵抗R10と抵抗R11によって分圧された一定の電圧が供給される。ここで、非反転入力端子(ノードN2)に供給される電圧が反転入力端子(ノードN1)の電圧より低い間は、比較器IC2の出力端子(ノードN3)からはローレベル(例えば、Gnd)が出力される。また、非反転入力端子(ノードN2)に供給される電圧が反転入力端子(ノードN1)の電圧より高くなると、出力端子(ノードN3)からはハイレベル(例えば、定電圧Vs)が出力される。その結果、比較器IC2の出力端子(ノードN3)から、ハイレベル期間とローレベル期間が制御された(デューティ比が可変された)矩形波が出力される。
上述したように、比較器IC2の反転入力端子(ノードN1)には抵抗R10と抵抗R11の抵抗比で決定される一定の電圧が供給される。一方、非反転入力端子(ノードN2)の電圧は一定の時定数で上昇する。このため、三角波の周期が変動しても、NチャネルMOSトランジスタQ1がオン動作し、ノードN2が端子T2のレベル(Gnd)になってから、ノードN1とノードN2の電圧が等しくなるまでの時間は一定である。従って、三角波の周期が短いほど、すなわち、三角波の発振周波数が高いほど、比較器IC2の出力端子(ノードN3)から出力される矩形波のデューティ比は小さくなる。
このように、参照電圧Vrefを下げると、発振部53で発生する矩形波の発振周波数は高くなり、デューティ比は小さくなる。逆に、参照電圧Vrefを上げると、矩形波の発振周波数は低くなり、デューティ比は大きくなる。従って、圧電トランス20の共振周波数より高い周波数側で発振部53を動作させると、参照電圧Vrefを下げることによって圧電トランス20の出力電圧を低下させ、逆に参照電圧Vrefを上げることによって圧電トランス20の出力電圧を上昇させることができる。
相補形プッシュプルトランジスタQ2は、比較器IC2の出力端子(ノードN3)から出力される矩形波を増幅し、駆動パルス生成部54に与える。また、ノードN3には後述する出力電圧検出部42内の比較器IC3の出力端子から制御モード切換信号Scが与えられる。出力電圧信号Svが制御モード切換電圧に対応する電圧Vsd以上であるとき制御モード切換信号Scはローレベル(例えば、Gnd)となり、ノードN3のレベルを強制的にローレベルに固定する。このため、発振部53の出力は抑制され、発振部53の発振信号は出力されなくなる。一方、出力電圧信号Svが制御モード切換電圧に対応する電圧Vsdより低いとき制御モード切換信号Scはハイレベル(例えば、定電圧Vs)となり、発振部53から発振信号が出力される。なお、出力電圧信号Svは出力電圧Voutが抵抗R19と抵抗R20で分圧された電圧である。同様に、制御モード切換電圧に対応する電圧Vsdは制御モード切換電圧が抵抗R19と抵抗R20で分圧された電圧と等しい電圧である。制御モード切換電圧に対応する電圧Vsdを任意に変えることで、任意の出力電圧Voutで制御モード切換信号Scを出力することができる。
図4は、ノードN1とノードN2とノードN3の波形を示す図である。図4(a)と図4(b)は、それぞれ周波数・デューティ比同時制御とデューティ比制御における波形を示す。図4(a)では、制御モード切換信号Scがハイレベルであるため、ノードN2に三角波が発生し、ノードN1の電圧によってデューティ比が決定され、ノードN3に矩形波が生成されている。一方、図4(b)では、ノードN2に三角波が発生しているが、制御モード切換信号Scがローレベルであるため、ノードN3のレベルはローレベルに固定されている。
駆動パルス生成部54は、抵抗R13と、抵抗R14と、抵抗R15と、抵抗R16と、抵抗R17と、抵抗R18と、コンデンサC5と、コンデンサC6と、コンデンサC10(浮遊容量)と、NMOSトランジスタQ3と、NMOSトランジスタQ4と、NMOSトランジスタQ5とで構成される。コンデンサC5の一端はデューティ比制御部532内の相補形プッシュプルトランジスタQ2の出力(ノードN4)と接続され、他端はノードN5に接続される。ノードN5には更に抵抗R13と抵抗R14とR16とコンデンサC6とコンデンサC10の一端とNMOSトランジスタQ3のゲートが接続されている。コンデンサC10の他端は発振周波数検出部30に接続される。ただし、コンデンサC10は浮遊容量であるため、実際には発振周波数検出部30がノードN5に接続されている。抵抗R13の他端は制御部52内の増幅器IC4の出力端子(ノードN8)に接続され、制御電圧Vcが供給される。抵抗R14の他端は基準電圧部51内のツェナーダイオードD1のカソードに接続され、定電圧Vsが供給される。コンデンサC6と抵抗R16の他端は端子T2に接続される。抵抗R14と抵抗R16とコンデンサC6はノードN5の電圧レベルを調整するために設けられている。NMOSトランジスタQ3のドレインはNMOSトランジスタQ4のゲートと抵抗R15の一端に接続され、ソースは端子T2に接続される。抵抗R15の他端はツェナーダイオードD1のカソードに接続される。NMOSトランジスタQ4のドレインはNMOSトランジスタQ5のゲートと抵抗R17と抵抗R18の一端に接続され、ソースは端子T2に接続される。抵抗R17の他端は端子T1に接続され、抵抗R18の他端は端子T2に接続される。NMOSトランジスタQ5のドレインは昇圧部55内のインダクタL1とコンデンサC7の接続点(ノードN7)に接続され、ソースは端子T2に接続される。
ノードN5には、発振部53により生成された発振信号(以下、発振部53の発振信号という。)と、圧電トランス20の発振周波数を示す発振周波数信号Sfと、制御部52により生成された制御電圧Vcが入力される。ただし、発振部53の発振信号と発振周波数信号SfはそれぞれコンデンサC5とコンデンサC10(浮遊容量)によって直流成分が除去されたものである。すなわち、NMOSトランジスタQ3のゲートには、直流成分の除去された発振部53の発振信号と、直流成分の除去された発振周波数信号Sfと、制御電圧Vcが入力される。
図5は、デューティ比制御における制御電圧とノードN5とノードN6の波形を示す図である。図5(a)と図5(b)は、それぞれ出力電圧Vout=3300Vと出力電圧Vout=4400Vのときの波形である。図5(a)と図5(b)の制御電圧Vcはそれぞれ4.60Vと9.40Vである。デューティ比制御のとき制御モード切換信号Scはローレベル(例えば、Gnd)となり、ノードN3のレベルを強制的にローレベルに固定する。このため、発振部53から発振信号は出力されなくなる。このとき、ノードN5の電圧は、制御電圧Vcと抵抗R13によって決まる電流と、定電圧Vsと抵抗R14によって決まる電流と、直流成分の除去された発振周波数信号Sfによって決定される。従って、制御電圧Vcと抵抗R13によって決まる電流と、定電圧Vsと抵抗R14によって決まる電流とによって決定される電圧レベルに発振周波数信号Sfが加算された電圧がNMOSトランジスタQ3のゲートに入力される。このゲートに入力される電圧がNMOSトランジスタQ3のゲートの閾値電圧(Q3Vth)を超えると、NMOSトランジスタQ3はオンし、ゲートの閾値電圧(Q3Vth)以下であるとき、NMOSトランジスタQ3はオフする。
制御電圧Vcが上昇すると抵抗R13を通る電流が増加し、NMOSトランジスタQ3のゲートに入力される電圧が上昇する。一方、NMOSトランジスタQ3のゲートの閾値電圧(Q3Vth)は一定である。このため、閾値電圧(Q3Vth)で決まるオン時間が増加し、NMOSトランジスタQ3のデューティ比が増える。NMOSトランジスタQ3のドレインから出力される発振信号はNMOSトランジスタQ4で出力レベルが変換され、NMOSトランジスタQ5のゲート(ノードN6)に入力される。このため、NMOSトランジスタQ5のデューティ比が増え、圧電トランス20の出力電圧が上昇する。デューティ比制御のとき圧電トランス20の電極21に印加される駆動電圧の周波数は発振周波数信号Sfに同期するように制御されるが、実際は帰還される発振周波数信号Sfが完全な正弦波ではないために、圧電トランス20の出力電圧が上昇すると発振周波数信号Sfの波形の傾きによって駆動電圧の周波数がわずかに低い方へ変化する。わずかな変化であっても圧電トランス20は共振周波数近傍で動作しているため、圧電トランス20の出力電圧は数百V増加する。
このように、制御電圧Vcが上がることでNMOSトランジスタQ3のゲート電圧が上昇し、その結果デューティ比が増え、更に周波数が低くなることによる出力増大の相乗効果によって圧電トランス20の出力電圧が増大する。図5(a)と図5(b)に示されるノードN5の電圧(NMOSトランジスタQ3のゲート電圧)の波形は、出力電圧Voutがそれぞれ3300Vと4400Vのときのものである。図示されるように、出力電圧Voutが3300Vから4400Vに増加することによって、デューティ比が若干増加し、発振周波数がわずかに減少している。
なお、ノードN6の波形が矩形波ではなく三角波となっているのは、NMOSトランジスタQ5のゲートの入力容量が大きく、積分効果によりなまるためである。
制御電圧Vcは参照電圧Vrefによって制御できる。従って、デューティ比制御では、参照電圧Vrefを変えることによって、出力電圧Voutを制御することができる。
図6は、周波数・デューティ比同時制御における制御電圧とノードN5とノードN6の波形を示す図である。図6(a)と図6(b)は、それぞれ出力電圧Vout=1000Vと出力電圧Vout=2500Vのときの波形である。図6(a)と図6(b)の制御電圧Vcはそれぞれ3.80Vと4.60Vである。周波数・デューティ比同時制御のとき制御モード切換信号Scはハイレベル(例えば、定電圧Vs)となり、発振部53から発振信号が出力される。ノードN5では、直流成分の除去された発振部53の発振信号と、直流成分の除去された発振周波数信号Sfと、制御電圧Vcが加算される。しかし、発振部53の発振信号は矩形波であって、その波形の立ち上がりと立ち下がりは急峻である。その上、出力電圧が低いため、発振周波数信号Sfの振幅は小さい。このため、NMOSトランジスタQ3のオン時間とオフ時間の比率は発振部53の発振信号で決まる。従って、周波数・デューティ比同時制御では、NMOSトランジスタQ5のデューティ比は発振部53の発振信号で決定される。
なお、本実施形態では、デューティ比とは、NMOSトランジスタQ5の(オン時間)/(オン時間+オフ時間)をいう。また、NMOSトランジスタQ3とNMOSトランジスタQ4は、入力容量の大きなNMOSトランジスタQ5のゲートを駆動するために設けられている。ノードN5の電圧でNMOSトランジスタQ5を直接駆動できる場合にはNMOSトランジスタQ3とNMOSトランジスタQ4は不要である。
上記では、NMOSトランジスタQ3のゲート(ノードN5)に、直流成分の除去された発振部53の発振信号と、直流成分の除去された発振周波数信号Sfと、制御電圧Vcを入力し、制御モード切換信号Scがローレベルであるとき、ノードN3のレベルを強制的にローレベルに固定して発振部53の発振信号を抑制することによって、発振周波数信号Sfと同一の周期であってデューティ比の調節された発振信号を得た。しかし、NMOSトランジスタやPMOSトランジスタによるスイッチ回路を用いて制御モード切換信号Scがハイレベルのとき発振部53の発振信号を選択し、または制御モード切換信号Scがローレベルのとき直流成分の除去された発振周波数信号Sfと制御電圧Vcが加算された信号を選択してNMOSトランジスタQ3のゲートに入力する構成としても良い。
昇圧部55は、インダクタL1と、コンデンサC7で構成される。インダクタL1の一端は端子T1に接続され、他端はコンデンサC7の一端と圧電トランス20の電極21に接続される。コンデンサC7の他端は端子T2に接続される。インダクタL1とコンデンサC7とNチャネルMOSトランジスタQ5のドレインの共通接続点(ノードN7)で発生する駆動電圧が、圧電トランス20の電極21に印加され、電極23から電圧が出力される。電極23から出力された電圧は後述する整流部41に供給され、そこで整流されて正極性の直流電圧が抵抗R21を介して端子T3から出力される。
図7は、ノードN3からノードN7の波形の一例を示す図である。図7(a)は周波数・デューティ比同時制御のときの波形であり、このときの出力電圧Vout=2500Vである。一方、図7(b)はデューティ比制御のときの波形であり、このときの出力電圧Vout=3300Vである。
ノードN3の波形は、図4(a)と図4(b)に示したものと同一である。図7(a)の周波数・デューティ比同時制御のときノードN3には矩形波が出力される。一方、図7(b)のデューティ比制御のとき、制御モード切換信号Scがローレベルとなるため、ノードN3はローレベルに固定される。
ノードN4は発振部53の出力、すなわち相補形プッシュプルトランジスタQ2の出力に接続されており、ノードN4の波形は直流成分を含んだ発振部53の発振信号を示す。図7(a)の周波数・デューティ比同時制御のときノードN4には矩形波が出力される。一方、図7(b)のデューティ比制御のとき、ノードN3がローレベルに固定されているため、ノードN4の波形はほとんど一定である。わずかに波打っているのは、発振周波数検出部30で検出されてノードN5にフィードバックされる発振周波数信号SfがコンデンサC5を通って影響を及ぼすためである。
ノードN5の波形は、直流成分の除去された発振部53の発振信号と、直流成分の除去された発振周波数信号Sfと、制御電圧Vcが加算された電圧を示す。図7(a)の周波数・デューティ比同時制御のとき、発振部53の発振信号に発振周波数信号Sfが加算されているもののノードN5の波形の立ち上がりと立下りは急峻である。一方、図7(b)のデューティ比制御のとき、発振部53の発振信号が無く、発振周波数信号Sfのみであるため、ノードN5は正弦波に近い波形である。
ノードN6は昇圧部55を駆動するNMOSトランジスタQ5に接続されている。出力電圧Voutが高いため、NMOSトランジスタQ5のサイズが大きく、ゲートの入力容量が大きい。このため、ノードN5の電圧をNMOSトランジスタQ3とNMOSトランジスタQ4でレベル変換しているにもかかわらず、積分効果によってノードN6の波形は三角波となっている。
ノードN7の波形は、昇圧部55から出力され、圧電トランス20の電極21に印加される駆動電圧を示す。このように駆動電圧の波形は、正の側にのみ振動する擬似正弦波となる。
整流部41は、ダイオードD2と、ダイオードD3と、コンデンサC8で構成される。圧電トランス20の電極23はダイオードD2のカソードとダイオードD3のアノードに接続される。ダイオードD3のカソードはコンデンサC8と抵抗R19と抵抗R21の一端に接続される。ダイオードD2のアノードとコンデンサC8の他端は端子T2に接続される。圧電トランス20の電極23から高電圧が発生し、この電圧が正極性のとき、ダイオードD3が導通し、抵抗R21の他端から整流された高電圧が端子T3に接続された負荷に出力される。一方、圧電トランス20の電極23の電圧が負極性のときは、ダイオードD2が導通し、端子T2に電流が流れる。
出力電圧検出部42は、抵抗R19と、抵抗R20と、コンデンサC9と、比較器IC3と、制御モード切換電圧発生器Vsdとで構成される。抵抗R19の一端は整流部41内のダイオードD3のカソードに接続され、他端は抵抗R20の一端とコンデンサC9の一端と比較器IC3の反転入力端子に接続される。抵抗R20とコンデンサC9の他端は端子T2に接続される。比較器IC3の非反転入力端子は制御モード切換電圧発生器Vsdの一端に接続される。比較器IC3の出力端子はデューティ比制御部532内の比較器IC2の出力端子(ノードN3)に接続される。制御モード切換電圧発生器Vsdの他端は端子T2に接続される。また、抵抗R19と抵抗R20とコンデンサC9と比較器IC3の反転入力端子の共通接続点は制御部52内の第2入力抵抗R4の一端に接続される。この共通接続点の電圧は本実施形態における出力電圧信号Svであり、第2入力抵抗R4を介して増幅器IC4の反転入力端子にフィードバックされる。
出力電圧検出部42は整流部41から整流されて出力される電圧を検出する。圧電トランス20の電極23の電圧が正極性のとき整流部41内のダイオードD3が導通する。コンデンサC8で平滑化された電圧が抵抗R19と抵抗R20で分圧され、出力電圧を示す出力電圧信号Svとして、制御部52にフィードバックされる。
また、制御モード切換電圧発生器Vsdは、制御モード切換電圧に対応する電圧Vsdを発生する。この制御モード切換電圧に対応する電圧Vsdと出力電圧信号Svが比較器IC3で比較され、比較器IC3の出力端子から制御モード切換信号ScがノードN3に出力される。
なお、整流部41と出力電圧検出部42で構成される出力部40は本発明の出力部の一例であり、制御部52は本発明の制御部の一例であり、三角波発振部531とデューティ比制御部532で構成される発振部53は本発明の発振部の一例であり、駆動パルス生成部54は本発明の駆動パルス生成部の一例であり、昇圧部55は本発明の昇圧部の一例であり、発振部53の発振信号は本発明の第1の発振信号の一例であり、制御モード切換信号Scがローレベルのとき発振周波数信号Sfと制御電圧Vcが加算されたノードN5の電圧は本発明の第2の発振信号の一例であり、端子T4から入力される参照電圧Vrefが本発明の参照電圧の一例であり、出力電圧検出部42内の抵抗R19と抵抗R20の接続点に生じる出力電圧信号Svが本発明の出力電圧信号の一例である。
このように、本発明は、出力電圧が低いときは発振信号の周波数とデューティ比を同時に変化させるので数10Vの低い電圧まで出力することができる。一方、出力電圧が高いときは、発振信号の周波数を一定になるように制御してデューティ比のみを変化させるので圧電トランスの共振周波数の近傍でも安定して制御できる。
本発明の一実施形態に係る電源装置の一例を示すブロック図である。 圧電トランスの発振周波数と出力電圧の特性の一例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る電源装置の一例を示す回路図である。 ノードN1とノードN2とノードN3の波形を示す図である。 デューティ比制御における制御電圧とノードN5とノードN6の波形を示す図である。 周波数・デューティ比同時制御における制御電圧とノードN5とノードN6の波形を示す図である。 ノードN3からノードN7の波形の一例を示す図である。
符号の説明
10、100…電源装置、20…圧電トランス、30…発振周波数検出部、40…出力部、41…整流部、42…出力電圧検出部、50…駆動部、52…制御部、531…三角波発振部、532…デューティ比制御部、53…発振部、54…駆動パルス生成部、55…昇圧部

Claims (5)

  1. 駆動電圧と発振周波数に応じて出力電圧が生成され、当該発振周波数が共振周波数に近づくにつれて当該出力電圧が上昇する圧電素子と、
    出力電圧の目標値である参照電圧と前記出力電圧が等しくなるように周波数とデューティ比が調節された第1の発振信号、または前記発振周波数と同一の周波数であって前記参照電圧と前記出力電圧が等しくなるようにデューティ比が調節された第2の発振信号に基づいて前記駆動電圧を生成する駆動部と
    を有する電源装置。
  2. 前記発振周波数を検出し、前記発振周波数を示す発振周波数信号を生成する発振周波数検出部と、
    前記出力電圧を整流して直流出力電圧に変換するとともに、前記出力電圧の大きさを示す出力電圧信号を生成する出力部と
    を有し、
    前記駆動部が、前記圧電素子の共振周波数に基づいて定められる制御モード切換電圧より前記出力電圧が低いとき、前記出力電圧信号に基づいて前記参照電圧と前記出力電圧が等しくなるように周波数とデューティ比が調節された前記第1の発振信号に基づいて前記駆動電圧を生成し、または前記出力電圧が前記制御モード切換電圧以上であるとき、前記発振周波数信号に基づいて前記発振周波数と同一の周波数に調節され、前記出力電圧信号に基づいて前記参照電圧と前記出力電圧が等しくなるようにデューティ比が調節された前記第2の発振信号に基づいて前記駆動電圧を生成する
    請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記出力部が、前記出力電圧信号が前記制御モード切換電圧に対応する電圧より低いとき前記第1の発振信号を抑制させるための制御モード切換信号を生成し、
    前記駆動部が、
    前記参照電圧と前記出力電圧信号を比較し、前記参照電圧と前記出力電圧信号の差に応じた制御電圧を生成する増幅器を含む制御部と、
    前記制御電圧に応じて生成される電圧と所定の時定数で電荷が充電されるコンデンサの電圧を第1の比較器で比較し、その比較結果に応じて前記コンデンサの電荷を放電することによって周波数が調節された三角波を生成し、当該三角波の電圧と所定の電圧を第2の比較器で比較することによってデューティ比が調節された前記第1の発振信号を生成する発振部と、
    直流成分の除去された前記第1の発振信号と直流成分の除去された前記発振周波数信号と前記制御電圧が加算された信号が電界効果トランジスタのゲートに入力され、前記発振部から出力される前記第1の発振信号の発振が前記制御モード切換信号によって抑制されないとき、当該電界効果トランジスタによって前記第1の発振信号の出力レベルを変換し、または前記発振部から出力される前記第1の発振信号の発振が前記制御モード切換信号によって抑制されるとき当該電界効果トランジスタによって前記第2の発振信号の出力レベルを変換し、当該レベル変換された前記第1の発振信号または前記第2の発振信号に基づいて駆動パルスを生成する駆動パルス生成部と、
    インダクタとコンデンサを含む昇圧回路で前記駆動パルスを昇圧して前記圧電素子に前記駆動電圧を印加する昇圧部
    とを含む
    請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記出力部が、前記制御モード切換電圧に対応する電圧と前記出力電圧信号を第3の比較器で比較し、前記出力電圧信号が前記制御モード切換電圧に対応する電圧以上のとき、前記制御モード切換信号として所定のレベルを出力し、
    前記発振部が、前記発振部の出力を前記所定のレベルに固定する
    請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記出力部が、前記直流出力電圧に基づいて前記出力電圧信号を生成する
    請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の電源装置。
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