JP2008219529A - 圧電薄膜振動子の製造方法及び圧電薄膜振動子 - Google Patents

圧電薄膜振動子の製造方法及び圧電薄膜振動子 Download PDF

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Abstract

【課題】製造プロセスが簡素で、且つ振動特性の良好な圧電薄膜振動子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】圧電薄膜振動子1は、基板11の表面に下地層12を形成してから、この下地層の一部を変質させて、変質部分及び非変質部分の一方を支持層、他方と犠牲層とし、その後、犠牲層の一部を露出面16として露出させながら、下部電極13、圧電薄膜14及び上部電極15の積層体を、支持層12及び犠牲層の上面に形成し、最後に露出面16aを介して薬液により犠牲層を除去して、基板11の上面と下部電極13との間に空隙部16を形成することにより製造される。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に形成された圧電薄膜振動子の製造方法及び圧電薄膜振動子に関する。
携帯電話等の移動体通信端末に組み込まれる各種フィルタ回路には、例えばLCフィルタやSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ等が用いられるが、移動通信端末の更なる小型化に伴ってこれらのフィルタと比較して小型化や加工の容易な圧電薄膜振動子(圧電薄膜共振子)と呼ばれる素子が注目されている。
特許文献1には、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)と呼ばれるタイプの代表的な圧電薄膜振動子が記載されている。FBAR100は、図8(a)に示すように、例えばシリコン製基板101上に下部電極102と上部電極104とに挟まれた圧電薄膜103を形成した構造となっている。そして電極102、104より供給された電気エネルギーを圧電薄膜103にて機械エネルギーに変換することにより、圧電薄膜103の厚み方向の縦振動が得られる。
このように厚み方向の縦振動を利用するタイプの振動子は、圧電薄膜103が基板101上に拘束されていると自由な振動を得ることができない。このためFBAR100は、基板101と下部電極102との間に空隙部105を設けることにより圧電薄膜103の自由な振動を確保する構造となっている。
特許文献1には、このような空隙部105を形成する手法として次のような技術が記載されている。(1)平坦な基板101の表面にエッチング等により凹部を形成し、(2)この凹部内を含む基板101表面にPSG(リン酸シリケートガラス)等の犠牲層を堆積させる。(3)次いで凹部以外の基板101表面に堆積した犠牲層をCMP(Chemical Mechanical Polishing)等により研磨して除去し、(4)犠牲層の埋め込まれた凹部を含む基板101の表面に、フォトリソグラフィにより順次下部電極102、圧電薄膜103、上部電極104を形成していく。このとき、例えば図8(a)に向かってY方向、即ち図の手前側や奥側に犠牲層の表面を下部電極102等で覆わずに一部露出させておく。(5)そして最後に、ウエットエッチング等のエッチングにより、既述の露出した表面から犠牲層を除去して空隙部105を形成している。
このように特許文献1に記載された技術では、基板101に予め形成した凹部を利用して空隙部105を形成しているため、凹部の形成、埋め込み、研磨等の工程を必要とし、製造プロセスが複雑であるという問題があった。
このような問題に対して特許文献2には、空隙部105の形成手法の異なるAGR(Air-Gap type Resonator)と呼ばれるタイプの圧電薄膜振動子が開示されている。AGR110は、基板に凹部を形成する替わりに、平坦な基板101の表面にフォトリソグラフィとエッチングにより犠牲層を形成し、この犠牲層の上に圧電薄膜103や電極102、104を積層してからエッチングにより犠牲層を除去することで、図8(b)に示す構造の空隙部105を形成している。
特許文献2に記載のAGR110ではフォトリソグラフィとエッチングの組み合わせだけで空隙部105を形成することができるので、研磨工程等を必要とするFBAR100と比較して製造プロセスが簡素である。ところが、このような工程で製造されたAGR110は図8(b)に示すように空隙部105の左右両端部において段差103aが形成されるため、この段差103a部分の構造が屈曲してしまい断線の原因となったり、不要な振動を発生して圧電薄膜103の振動特性に悪影響を及ぼしたりしてしまうといった問題がある。
特開2002−140075号公報:第0026段落〜第0037段落、図9 特開2005−109702号公報:第0031段落〜第0034段落、図1
本発明はこのような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、製造プロセスが簡素で、且つ振動特性の良好な圧電薄膜振動子及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係わる圧電薄膜振動子の製造方法は、基板の表面に下地層を形成する工程と、
前記下地層の一部を変質させて、変質部分及び非変質部分の一方を支持層、他方を犠牲層とする工程と、
前記犠牲層の上面の一部を露出面として露出させながら、下部電極、圧電薄膜及び上部電極の積層体を、前記支持層及び犠牲層の上面に形成する工程と、
前記積層体を形成した後に、前記露出面を介して薬液により前記犠牲層を除去し、前記基板の上面と前記下部電極との間に空隙部を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
ここで前記下地層を金属層により構成し、下地層の一部を変質させる工程にて当該金属層の一部を酸化させ、得られた金属酸化物層を前記支持層とし、酸化されなかった金属層を前記犠牲層とすることが好ましく、この金属層の酸化には例えば陽極酸化処理が適している。また、犠牲層はAl、前記支持層はAlにて構成するとよい。また、前記支持層はAlからなる絶縁層として構成することが好適である。
この他、前記下地層を半導体層により構成し、下地層の一部を変質させる工程にて当該半導体層の一部を酸化させ、得られた酸化物層を前記犠牲層とし、酸化されなかった半導体層を前記支持層としてもよいし、これとは反対に半導体層の一部を酸化させて得られた酸化物層を前記支持層とし、酸化されなかった半導体層を前記支持層としてもよい。このとき、前記半導体層をSi、前記酸化物層をSiOとすることが好適である。
また上部電極及び下部電極には、夫々Al、Ti、Mo、Cu、Cr、W、Ta、Au、Ptよりなる金属群より選択された金属を採用するとよい。一方圧電薄膜は、AlN、ZnO、Ta、PZT、PbTiOよりなる圧電体群から選択された圧電体を用いることが好ましい。
本発明によれば、基板と圧電薄膜との間に圧電薄膜を支持する支持層を設け、この支持層の一部を除去することによって空隙部を形成しているので、基板に凹部を形成したり、犠牲層を埋め込んだ基板の表面を研磨したりする必要がなく、圧電薄膜振動子の製造プロセスを簡素化できる。また支持層の一部を除去することにより空隙部を形成しているので、基板表面に犠牲層を堆積させて空隙部を形成する場合と比較して、圧電薄膜に形成される段差を小さくすることができる。これらの結果、振動特性や強度等の品質の高い圧電薄膜振動子を低コスト且つ効率よく生産することが可能となる。
図1(a)は、本実施の形態に係る圧電薄膜振動子1を模式的に示した斜視図であり、図1(b)はこの断面図である。図1(a)においては、圧電薄膜振動子1の構造を分かりやすくするため圧電薄膜振動子1の積層体の一部を剥がした状態で示してある。また図1(b)の断面図は、図1(a)の斜視図中に一点鎖線で示した位置にて圧電薄膜振動子1を切断した状態を示している。
図1(a)、図1(b)に示すように圧電薄膜振動子1は、例えば厚さ0.38mmのシリコン製の基板11上に、例えば酸化アルミニウム(Al)からなり、絶縁層をなす支持層12を形成し、この支持層12上面のほぼ中央部に、例えば窒化アルミニウム(AlN)等の圧電体よりなり、例えば縦150μm×横100μm×厚さ2μmの矩形状の圧電薄膜14を積層した構造となっている。更に圧電薄膜14は、その上面側と下面側とを例えばモリブデン(Mo)からなる上部電極15、下部電極13によって挟まれた構造となっており、図1(a)に示すように下部電極13は向かって左側から、上部電極15は右側から夫々延伸されて例えば金/クロム(Au/Cr)からなる矩形状の電極パッド17と接続されている。
更に圧電薄膜振動子1の中央部には、図1(b)に示すように支持層12の一部を除去することにより形成された矩形状の空隙部16が設けられており、各電極13、15に挟まれた圧電薄膜14の中央部は、この空隙部16を介して基板11表面より浮いた状態となっている。このように空隙部16は支持層12の一部を除去することにより形成されているため、空隙部16の厚みは支持層12の厚みと同等、若しくは、後述するように支持層12の除去方法によってはその厚みよりも薄くなっている。また図1(a)に示すように、空隙部16は圧電薄膜14等によって覆われていない露出面16aを有しており、例えば薬液を利用したウエットエッチングにより、支持層12の一部(後述する犠牲層)を除去することができるようになっている。以下、本実施の形態に係る圧電薄膜振動子1の製造方法について説明する。
図2〜図4は圧電薄膜振動子1の製造工程の説明図であり、図6、図7はこれらの工程を斜視図により示したフロー図である。
初めに図2(a)及び図6(a)に示すように、Si製の基板11表面にスパッタリング等によりAlの下地層(金属層)12aを堆積させる。次いで空隙部16を形成したい部分の下地層12aの表面をフォトリソグラフィによりレジスト膜で覆い、レジスト膜で覆われていない下地層12aを陽極酸化処理してAlに変質させる(図2(b))。
陽極酸化処理は、例えば図5に示した陽極酸化装置3を用いて行われる。陽極酸化装置3の処理容器31内には例えばエチレングリコールとホウ酸アンモニウムとの混合溶液からなる電解液31aが満たされている。この電解液31a中に下地層12a上にレジスト20の形成された基板11と、例えば白金からなる陰極板33とを浸漬させ、直流電源32のプラス側に基板11をマイナス側に陰極板33を接続して電圧を印加する。この結果、電解液31aの電気分解で生成した酸素により基板11が酸化されてレジスト20で覆われていない下地層12aの表面をAlに変質させることができる。
陽極酸化処理の終了後、レジスト膜を剥がすと図6(b)に示すように基板11表面に変質部分のAl層12と、非変質部分のAl層12bとの異なる層が形成される。Al層12bは、後の工程にて除去されるので犠牲層12bと呼び、Al層12は除去されずに圧電薄膜14を支持するので支持層12と呼ぶことにする。
このようにして支持層12と犠牲層12bとが形成された基板11の表面に、図2(c)及び図6(c)に示すようにスパッタリング等によりMo層13aを堆積させ、図2(d)に示すようにフォトリソグラフィによりレジスト膜を形成した後、CF等によるドライエッチングを行って、図6(d)に示すように犠牲層12bの一部を覆う下部電極13をパターニングする。
次に図3(a)、図6(e)に示すように、下部電極13のパターニングされた基板11の表面に圧電体であるAlNの層(AlN層14a)をスパッタリング等により堆積させ、フォトリソグラフィ及び例えば70℃の熱リン酸水溶液を用いたウエットエッチングにて圧電薄膜14のパターンニングを行う(図3(b)、図7(a))。
更にMo層15aの堆積(図3(c)、図7(b))、フォトリソグラフィとドライエッチングによる上部電極15のパターニング(図3(d)、図7(c))、Au/Cr層17aの堆積(図4(a))、フォトリソグラフィとエッチング液(Auに対してはKIを主成分としたAuエッチング液、Crに対しては(NHCe(NO)を主成分としたCrエッチング液)とを利用したウエットエッチングによる電極パッド17のパターニング(図4(b)、図7(d))を行い、圧電薄膜振動子1に必要な積層体(下部電極13、圧電薄膜14、上部電極15)を形成する。
以上の工程を終えたら、例えばAlエッチャント(リン酸と硝酸と酢酸との混合液)によるウエットエッチングにより、陽極酸化処理により酸化されなかったAlのエッチングを行う。即ち犠牲層12bは、圧電薄膜14で覆われていない露出面16aよりエッチング溶液に溶解して除去され、図4(c)、図7(e)に示すように基板11の上面と下部電極13及び圧電薄膜14の下面との間に空隙部16が形成される。ここで空隙部16は、Alに酸化されなかったAlを除去することにより形成されているので、空隙部16の厚みは支持層12を還元したとした場合に得られる金属層(Al層)の厚みにほぼ等しくなっている。
以上に述べた製造工程に基づいて例えば直径3インチの基板11上に多数の圧電薄膜振動子1パターンを形成し、各圧電薄膜振動子1を切り離した後、2つの電極パッド17を露出させて圧電薄膜14や各電極13、15を図示しないカバーで覆い圧電薄膜振動子1の製造を終了する。
次に、基板11上に形成される下地層12aを金属層に替えて半導体層とした第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態に係る圧電薄膜振動子1(以下、「第2の圧電薄膜振動子1」という)は、基板11としてサファイア(Al)基板を用い、支持層12としてSiを用いた点以外は図1に示したものと同様の構成を備えている。
第2の圧電薄膜振動子1は、図2〜図4を用いて説明した第1の実施の形態に係る圧電薄膜振動子の製造工程とほぼ同様の工程により製造されるが、以下の点が異なっている。即ち、図2(a)及び図6(a)の基板11表面に下地層12aを堆積させる工程においては、サファイア製の基板11表面に例えばSiHを用いたプラズマCVD等によってSiの下地層(半導体層)12aを堆積させる点が、Si基板上にAlの下地層12aを堆積させる第1の実施の形態と異なる。
また、下地層12aの一部に陽極酸化処理を施して、この下地層12aを犠牲層12bと支持層12とに変質させる工程(図2(b))の前に、支持層12としたい部分の下地層12a表面をフォトリソグラフィによりレジスト膜で覆い、残りの部分(後に犠牲層12bとなる部分)を例えばCF等を用いたドライエッチングにより薄く削り取る工程を経る点も第1の実施の形態とは異なっている。これは、続く陽極酸化処理の工程にてSi層を酸化してSiOからなる犠牲層12bを形成すると、その体積が約2.2倍に増加するため、陽極酸化後の犠牲層12bの高さを酸化されていない支持層12の高さと揃えるためである。
続いて陽極酸化を行う際には、下地層12aの一部を削り取る先の工程と同様に、支持層12としたい部分をレジスト膜で覆い、犠牲層12bとしたい部分のSiを陽極酸化によりSiOへと変質させる点も、支持層12となる部分を陽極酸化した第1の実施の形態と異なる点である(図2(b))。これらの工程の後、下部電極13、圧電薄膜14、上部電極15、電極バッド17を形成する工程は、第1の実施の形態と同様なので説明を省略する。
そして、最後の工程にて犠牲層12bをウエットエッチングにより除去する際には、SiOを溶解させるエッチング溶液はHFとNH4Fとの水溶液(バッファードフッ酸)である点がAlエッチャントを用いる第1の実施の形態とは異なっている。なお、第2の実施の形態にて使用可能な基板11はサファイア基板に限定されるものではなく、例えば石英(SiO)基板や、Si基板の表面にSiやアルミナ(Al)を堆積させたものでもよい。
以上、第1の実施の形態に係る圧電薄膜振動子1、第2の実施の形態に係る第2の圧電薄膜振動子1(以下、これらをまとめて圧電薄膜振動子1という)及びこれらの製造方法によれば以下のような効果がある。圧電薄膜振動子1は、基板11と圧電薄膜14との間に圧電薄膜14を支持する支持層12を設け、この支持層12の一部を除去することにより空隙部16を形成しているので、背景技術にて説明したFBAR100のように基板101に凹部を形成したり、犠牲層を埋め込んだ基板101の表面を研磨したりする必要がなく、圧電薄膜振動子1の製造プロセスを簡素化できる。また陽極酸化処理といった簡便な処理により1つの下地層12aから支持層12と犠牲層12bを形成し、この犠牲層12b(支持層12の一部)を除去することにより空隙部16を形成しているので、背景技術にて説明したAGR110と比較して、圧電薄膜14に形成される段差を小さくすることができる。これらの結果、振動特性や強度等の品質の高い圧電薄膜振動子1を低コスト且つ効率よく生産することが可能となる。
なお下地層12aを変質させて支持層12と犠牲層12bとを形成する手法は、陽極酸化処理を利用する場合に限定されない。例えば下地層12aとして光硬化性の樹脂を利用し、犠牲層12bとなる部分にマスクをかけて下地層12aを露光し、支持層12となる部分だけを硬化させてから、硬化しなかった部分を薬液により溶解させるようにしてもよい。
また、第1の実施の形態では陽極酸化処理により変質されなかった部分を犠牲層12bとして除去するように構成されているが、犠牲層12bとなるのはこのような非変質部分だけに限定されない。第2の実施の形態に示したように、下地層12aを変質させて得られた変質部分を薬液に溶解する犠牲層12b、非変質部分を溶解しない支持層12としてもよい。
更にまた第2の実施の形態において、支持層12となる部分を陽極酸化処理してSiOに変質させ、犠牲層12bとなる部分は非変質部分(Siのまま)とし、その後順次上部下部電極15、13や圧電薄膜14等を積層し、最後に犠牲層12bのSiを例えばXeFを利用したドライエッチングにより除去するように構成してもよい。
また圧電薄膜14となる圧電体もAlNに限定されるものではなく、ZnO、Ta、PZT、PbTiOにより構成してもよいし、下部電極13、上部電極15もMoの他、Al、Ti、Cu、Cr、W、Ta、Au、Ptよりなる金属群より選択してもよい。
更に、基板11を例えばAlにより形成し、その表面部をフォトリソグラフィにと陽極酸化処理とを利用して、この基板の一部を変質させてもよい。この場合には、変質された表面部分が支持層12に相当し、この支持層12よりも下方側が基板11に相当する。即ち、本発明には、基板11と支持層12とを同じ部材から形成する場合も含まれる。
本実施の形態に係る圧電薄膜振動子の斜視図及び断面図である。 上記圧電薄膜振動子の製造工程の説明図である。 上記製造工程の第2の説明図である。 上記製造工程の第3の説明図である。 下地層の陽極酸化処理に用いる陽極酸化処理装置の模式図である。 本実施の形態に係る圧電薄膜振動子の製造工程のフロー図である。 上記製造工程の第2のフロー図である。 従来型の圧電薄膜振動子の断面図である。
符号の説明
1 圧電薄膜振動子、第2の圧電薄膜振動子
3 陽極酸化装置
11 基板
12 支持層(Al層、Si層)
12a 下地層
12b 犠牲層(Al層、SiO層)
13 下部電極
13a Mo層
14 圧電薄膜
14a AlN層
15 上部電極
15a Mo層
16 空隙部
16a 露出面
17 電極パッド
17a Au/Cr層
20 レジスト
31 処理容器
31a 電解液
32 直流電源
33 陰極板
34 接続線

Claims (11)

  1. 基板の表面に下地層を形成する工程と、
    前記下地層の一部を変質させて、変質部分及び非変質部分の一方を支持層、他方を犠牲層とする工程と、
    前記犠牲層の上面の一部を露出面として露出させながら、下部電極、圧電薄膜及び上部電極の積層体を、前記支持層及び犠牲層の上面に形成する工程と、
    前記積層体を形成した後に、前記露出面を介して薬液により前記犠牲層を除去し、前記基板の上面と前記下部電極との間に空隙部を形成する工程と、を含むことを特徴とする圧電薄膜振動子の製造方法。
  2. 前記下地層を金属層により構成し、下地層の一部を変質させる工程にて当該金属層の一部を酸化させ、得られた金属酸化物層を前記支持層とし、酸化されなかった金属層を前記犠牲層とすることを特徴とする請求項1に記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  3. 前記金属層の酸化は陽極酸化処理により行われることを特徴とする請求項2に記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  4. 前記犠牲層はAl、前記支持層はAlであることを特徴とする請求項2または3に記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  5. 前記支持層は、Alからなる絶縁層であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  6. 前記下地層を半導体層により構成し、下地層の一部を変質させる工程にて当該半導体層の一部を酸化させ、得られた酸化物層を前記犠牲層とし、酸化されなかった半導体層を前記支持層とすることを特徴とする請求項1に記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  7. 前記下地層を半導体層により構成し、下地層の一部を変質させる工程にて当該半導体層の一部を酸化させ、得られた酸化物層を前記支持層とし、酸化されなかった半導体層を前記支持層とすることを特徴とする請求項1に記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  8. 前記半導体層はSi、前記酸化物層はSiOであることを特徴とする請求項6または7に記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  9. 前記上部電極及び下部電極は、夫々Al、Ti、Mo、Cu、Cr、W、Ta、Au、Ptよりなる金属群より選択された金属により構成されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一つに記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  10. 前記圧電薄膜は、AlN、ZnO、Ta、PZT、PbTiOよりなる圧電体群から選択された圧電体により構成されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一つに記載の圧電薄膜振動子の製造方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれか一つに記載の圧電薄膜振動子の製造方法により製造されたことを特徴とする圧電薄膜振動子。
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