以下、本発明を実施するための最良の形態を各実施形態において図面を用いて説明する。なお、本発明に係るネットワーク装置の一例として複合機(画像形成装置)を例に説明を行うが、この場合に限らないものとする。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜18を用いて説明する。
(システム概要)
まず、本実施形態1に係るネットワーク装置を含む情報検索システムの概要について図1を用いて説明を行う。図1は、本実施形態1に係る情報検索システムの概要を示す図である。図1において、情報検索システム1は、複合機10及び該複合機10とインターネット等のネットワークを介して接続されたPC装置(Personal Computer)107A、Bにより構成される。
複合機10は、PC装置107等の他のネットワーク端末と例えばHTTP通信プロトコルを用いてデータの通信を行うネットワーク通信機能を備えたネットワーク装置である。当該装置固有の管理データ(機器管理データ)を記憶するための管理データ記憶部(後述する記憶手段と同義語である)11を有する。管理データとは、例えばネットワーク装置が複合機である場合、通信履歴、印刷ジョブ履歴、印刷ジョブ文書、装置固有の機能、課金情報、カウンタ値、アドレス帳(電話帳)に係る情報等である。詳細については図2以降を用いて説明を行う。
PC装置107A、B(以降総称する場合、PC装置107とする)は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、表示装置、入力装置等を備えた一般的なコンピュータ装置である。
以上に示されるシステム構成により、本実施形態1に係る情報検索システム1では、予め複合機10の管理データ記憶部11に複合機10の管理データが記憶されている。PC装置107で動作するWebブラウザ上におけるユーザによる検索指示の入力に基づいて複合機10に対して検索要求を送信する(図1(1))。検索要求を受信した複合機10は、検索要求に基づいた検索を管理データ記憶部11に対して行い、検索結果を取得する。続いて、複合機10は検索結果をPC装置107に送信する(図1(2))。例えば、検索結果をHTML、XML又はRSS形式のデータに変換してPC装置107に対して公開することにより行う。
これにより、複数の外部のPC装置107から複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データを遠隔で検索することができるというシステムを実現している。このような複合機10のハードウェア構成、ソフトウェア構成、機能の構成について順次説明を行う。
(ハードウェア構成)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置のハードウェア構成の概要について図2を用いて説明を行う。図2は、本実施形態1に係るネットワーク装置のハードウェア構成例を示す図である。図2において、複合機10は、プロセッサ101、ワークメモリ102、記憶装置103、装置固有ハードウェア104、入出力回路105等を有する。
プロセッサ101は、当該複合機10に係る制御を行うための中央演算処理装置である。例えば、当該複合機10に特有の機能を、後述の装置固有ハードウェア104との組み合わせにより実行する。また、複合機10においてWebサーバとしての機能を実行するためにも使用される。
ワークメモリ102は、当該複合機10の制御プログラム等を記憶するための装置である。例えばRAM等であり、後述の記憶装置103から読み出されたソフトウェアの実行のため及びそれに伴う作業のための一時記憶領域として用いられる。
記憶装置103は、当該複合機10の制御プログラム等を記憶するための装置である。例えば電気的な書き換えが可能なフラッシュROM等であり、本発明に係る当該複合機10の特有の機能を実現するためのソフトウェアを記憶する。ソフトウェアについては図3を用いて詳細に後述する。
装置固有ハードウェア104は、ネットワーク装置固有のハードウェアである。例えばネットワーク装置が複合機10である場合、ユーザが各種指示の入力を行うための操作パネル等の表示機能を備えた表示装置109、プロッタ等の出力装置110などである。また、スキャナ等の読み取り装置などであってもよい。以降、これらのハードウェアを総称して装置固有ハードウェア104とよぶ。
入出力回路105は、インターネット等のネットワーク106を介して外部のPC装置107と接続を行うための入出力回路である。
以上のハードウェア構成により、本実施形態1に係る複合機10では、ネットワーク106を介して接続された外部のPC装置107における検索指示等の各種指示の入力に基づいて、当該複合機10の例えばワークメモリ102等の管理データ記憶部11に記憶された管理データの検索に係る処理を行う。これにより、外部のPC装置107から複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データを遠隔で検索することができる。
(ソフトウェア構成)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置のソフトウェア構成の概要について図3を用いて説明を行う。図3は、本実施形態1に係るネットワーク装置のソフトウェア構成例を示す図である。
図3において、複合機10の制御ソフトウェアは、ユーザに対してユーザーインターフェースを提供するユーザーインターフェース層、各種のアプリケーション機能を実現するためのアプリ層、装置固有ハードウェア104等のハードウェアを制御して各種のアプリケーション機能を提供するためのサービス層により構成される。
ユーザーインターフェース層には、複合機10が有する図示しない操作パネルなどの表示装置109にユーザーインターフェースを提供する機器UI(User Interface)201、PC装置107において動作するWebブラウザ上のユーザーインターフェースをHTTP通信プロトコルにより提供するWebUI202等がある。
アプリ層には、コピー機能を実現するためのコピーアプリ211、ファクス機能を実現するためのファクスアプリ212、プリンタ機能を実現するためのプリンタアプリ213、スキャナ機能を実現するためのスキャナアプリ214等がある。
サービス層には、複合機10が有するプロッタなどの出力装置110を制御する印刷サービス221、複合機10が有する図示しない読み取り装置を制御する読み取りサービス222、入出力回路105を制御し、外部の装置との間でのデータ通信(ファクス通信なども含む)を行うネットワークサービス223、ワークメモリ102を管理するメモリサービス224等がある。
以上で示されるソフトウェア構成により、本実施形態1に係る複合機10では、インターネット等のネットワークを介してPC装置107等と例えばHTTP通信プロトコルを用いて情報の通信を行ったり、装置固有ハードウェア104等のハードウェアを制御したりする動作を行う。
例えば、ユーザが操作パネルを用いて所定の原稿用紙をコピー出力しようとする場合、まず機器UI201は操作パネルにおけるユーザからの入力等によりコピー出力指示を受信する。次に機器UI201はコピーアプリ211にコピー動作の内容を指示し、コピーアプリ211は該指示に従って読み取りサービス222と印刷サービス221に対して、それぞれ原稿用紙の読み取り、印刷の指示を行う。これにより、当該複合機10は、読み取られた原稿用紙のコピー出力を行う。
(機能の構成)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置の機能の構成について図4を用いて説明を行う。図4は、本実施形態1に係るネットワーク装置の機能の構成例を示す図である。
図4において、複合機10は、検索制御部300、記憶手段(管理データ記憶部)11を有する。また、検索制御部300は、要求受信手段(検索要求受信手段)310、検索手段320、表示情報作成部330、要求結果送信手段(検索結果送信手段)340を有する。さらに、表示情報作成部330は、Web画面作成手段331、OpenSearch作成手段332等を有する。ここでは、上記検索制御部300の機能は図3のWebUI202により実現されるものとするが、この場合に限らないものとする。
検索制御部300は、PC装置107から受信した検索要求に基づいた記憶手段11に記憶された管理データの検索、などの検索に係る制御を行う。
要求受信手段310は、PC装置107から送信された要求情報(検索要求を含む)を受信する。例えば、PC装置107上で動作するWebブラウザにおけるユーザの検索指示の入力に基づいて生成された検索要求を、HTTP通信プロトコルを用いて入出力回路105、ネットワークサービス223を介して受信する。また、該検索要求が当該複合機10により管理されている管理データの検索であることを判断し、指定された検索条件に基づいて後述の検索手段320に検索指示を送信する機能を有する。
検索手段320は、要求受信手段310から受信した検索指示に基づいて記憶手段11により記憶されている管理データに対して検索処理を行う。また、検索結果の情報を後述の表示情報作成部330に提供する機能を有する。
表示情報作成部330は、検索手段320から受信した検索結果の情報に基づいて後述のWeb画面作成手段331及び/又はOpenSearch作成手段332等を用いてPC装置107に提供するための例えばHTML、XML又はRSS形式の画面表示用のデータを作成する。作成される画面表示用のデータの例については、図13(HTML形式)、14(RSS形式)を用いて後述する。また、画面表示の例については図15〜図18を用いて後述する。
Web画面作成手段331は、例えば記憶手段11により記憶された管理データが記載されたWeb画面を作成する。また、PC装置107上で動作するWebブラウザにおけるユーザの閲覧指示の入力に基づいて生成された閲覧要求を、HTTP通信プロトコルを用いて入出力回路105、ネットワークサービス223を介して受信し、管理データが記載されたWeb画面を作成する機能を有する。
OpenSearch作成手段332は、例えば検索手段320による検索結果の情報、或いは、当該複合機10が提供する検索エンジン(検索サービス)を特定するための情報を、XMLフォーマット等のファイルで作成し、PC装置107に提供する。なお、当該複合機10が提供する検索エンジンについては詳細に図7〜9を用いて後述する。また、PC装置107上で動作するWebブラウザにおけるユーザの検索指示の入力に基づいて生成された検索要求を、HTTP通信プロトコルを用いて入出力回路105、ネットワークサービス223を介して受信し、検索結果等が記載されたWeb画面を作成する機能を有する。なお、OpenSearchとは、数多くのコンテンツ提供者が提供する検索機能をによる検索結果を、自由に表示できるようにするためのオープンフォーマットである。
要求結果送信手段340は、表示情報作成部330により生成された画面表示のためのHTML、XML又はRSS形式の画面表示用のデータを、HTTP通信プロトコルを用いてPC装置107に対して送信する。
以上で示される機能の構成により、本実施形態1に係る複合機10では、検索手段320は、外部のPC装置107から受信した検索要求に基づいて当該複合機10の記憶手段11に記憶された管理データの検索を行う。表示情報作成部330は、PC装置107に提供するための例えばHTML、XML又はRSS形式の画面表示用のデータを作成する。作成された画面表示用のデータは、PC装置10に送信される。これにより、外部のPC装置107から複合機10の記憶手段11により記憶された管理データを遠隔で検索することができる。以降このような機能構成により実現される動作について説明を行う。
なお、表示情報作成部330は、記憶手段11により記憶された管理データ全ての情報を一つのWebページによって作成してもよいが、この場合に限らない。管理データの種別に応じて複数のWebページに分けて作成してもよい。
また、表示情報作成部330は、HTML、XML又はRSS形式等の画面表示用のデータを作成すると上記したが、ここで作成されるデータの形式はPC装置107のユーザにより指定できるように構成されてもよい。つまり、PC装置107上で動作するWebブラウザにおいて検索指示と共に作成されるデータの形式も入力されてもよい。このとき、表示情報作成部330は、入力されたデータの形式の画面表示用のデータを作成する。
(動作例1)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置を含む情報検索システムの第1の動作例について図5〜8を用いて説明を行う。図5は、動作例1に係る情報検索システム1の動作の概要を示す図である。まず、本実施形態1に係る情報検索システム1の動作の概要について図5を用いて説明を行う。
図5において、予め複合機10の管理データ記憶部11には、複合機10の有する検索エンジンを記述したXMLファイルであるOpenSearch DescriptionのXMLファイル(以降OpenSearchデータとよぶ)が記憶されている。該ファイルを含めて様々なWebページを提供するためのファイルを有することにより、複合機10はWebサーバ装置として機能している。なお、OpenSearchデータの詳細については図7及び8を用いて後述する。
まず、クライアント装置であるPC装置107は、複合機10からOpenSearchデータを取得する(図5(1))。ここでは、PC装置107で動作するWebブラウザ上のアドレスバーにおける複合機10のIPアドレスの入力等により、OpenSearchデータで示される検索エンジンはWebブラウザ上に表示される。ユーザは表示されたWebブラウザ上で検索条件に係る情報の入力を行う。
次にPC装置107は、ユーザによる入力に基づいて複合機10に対して検索要求を、HTTP通信プロトコルを用いて送信する(図5(2))。続いて、検索要求を受信した複合機10では、該検索要求に基づいた検索が行われ、検索結果はPC装置107に対してHTTP通信プロトコルを用いて送信される(図5(3))。
図6の動作フローを用いて上記動作の詳細例について説明を行う。図6(a)は、動作例1に係るPC装置107の動作を示すフローチャートの例である。図6(b)は、動作例1に係るネットワーク装置の動作を示すフローチャートの例である。
なお、図6のステップS11及びS12の処理は、図5(1)の処理に該当する。ステップS13の処理は、図5(2)の処理に該当する。ステップS24の処理は、図5(3)の処理に該当する。
まず、PC装置107は、指定されたURLで複合機10からOpenSearchデータを取得する(S11)。ここではPC装置107で動作するWebブラウザ上のアドレスバーにおいて複合機10のIPアドレスが入力される。これにより、PC装置107は複合機10との間でのHTTP通信により複合機10の記憶手段11に記憶されたOpenSearchデータ(図7参照)を取得する。
ステップS12へ移って、PC装置107では、ステップS11に係る取得処理が成功したか否かを判定する(S12)。成功したと判定すると(S12、YES)、該PC装置107上で図8のような画面が表示され、ステップS13へ移る。失敗したと判定すると(S12、NO)、例えばPC装置107上ではエラー画面を表示し処理を終了する。
ステップS13へ移った場合、PC装置107は、OpenSearchデータに記載された検索手段に従い、複合機10に対して検索要求を送信する(S13)。ここでは図8のような画面上においてユーザにより入力された検索指示の情報がHTTP通信により複合機10に対して送信される。
ステップS14へ移って、PC装置107は、ステップS13で送信した検索要求に対する複合機10の応答を待つ(S14)。ここでは、検索要求を受信した複合機10において図6(b)のステップS21〜S24で示される動作が行われる。ステップS21〜S24の処理については後述する。ステップS24の処理が終了してステップS15へ移ると、PC装置107は複合機10から検索結果を受信する(S15)。ここでは、複合機10から検索結果をHTML、XML又はRSS形式の画面表示用のデータとしてHTTP通信プロトコルを用いて受信する。受信したデータに基づいてPC装置107では、検索結果が画面表示される。
次に、ステップS21〜S24に係る処理について図4の機能の構成図を参照して後述する。
要求受信手段310は、PC装置107から送信された検索要求を受信し、該検索要求が当該複合機10により管理されている管理データの検索要求であるか否かを判断する(S21)。ステップS21においてYESと判断されると(S21、YES)、要求受信手段310は、検索手段320に検索指示を送信してステップS22へ移る。ステップS21においてNOと判断されると(S21、NO)、ここでは処理を終了する。
ステップS22へ移った場合、検索指示を受信した検索手段320は、記憶手段11により記憶された管理データから所定のデータの検索を行う(S22)。さらに、検索結果の情報を表示情報作成部330に提供する。所定のデータとは、例えば記憶手段11により記憶された管理データ(通信履歴、印刷ジョブ履歴、印刷ジョブ文書、画像文書、装置固有の機能、課金情報、カウンタ値又はアドレス帳等の各種情報)のいずれかである。
続いてステップS23へ移って、検索結果の情報を受信した表示情報作成部330は、検索結果に基づいてPC装置107に提供するためのHTML、XML又はRSS形式の画面表示用のデータを作成する(S23)。
ステップS24へ移って、要求結果送信手段350は、ステップS23において作成された画面表示用のデータをPC装置107に送信する(S24)。
以上で示される動作により、動作例1に係る情報検索システムでは、外部のPC装置107から複合機10の記憶手段11に記憶された管理データを遠隔で検索する動作を行う。
なお、図6(a)のステップS11に示されるように、複合機10はWebサーバ装置としての機能を用いて、自機が有する検索エンジンをOpenSearchデータ等の一般的なデータ形式でHTTP通信プロトコルを用いて提供している。また、図6(a)のステップS15に示されるように、複合機10は、検索結果をHTML、XML又はRSS形式のデータでPC装置107に対してHTTP通信プロトコルを用いて送信している。
そのため、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、外部のPC装置107から、複合機10が管理する管理データの検索及び取得をWebブラウザ上での操作という簡単な仕組みで行うことができることである。また、外部のPC装置107では、特別なクライアントソフトを使用しなくてもWebブラウザだけで複合機10の検索エンジンを利用することができるという別の利点も奏する。
さらには、複合機10において例えばHTML等のWebブラウザにおける表示用の画面を作成しなくてもよい。また、検索結果を例えばXML形式のデータでPC装置107に対して送信することにより、ユーザは自由に検索結果を加工することができる。利用クライアントの制限が減り、検索結果をクライアント側で自由に加工出来るようになり、新たな付加価値をつけることが可能となる。
次に、本動作例1において用いた複合機10が有する検索エンジンについて図7〜9を用いて詳細に説明を行う。図7は、本実施形態1に係るネットワーク装置の有する検索エンジンを記述したXMLファイルの例を示す図である。図8は、本実施形態1に係るネットワーク装置の有する検索エンジンの画面表示例を示す図である。図9は、本実施形態1に係るネットワーク装置の有する検索エンジンの登録を説明するための図である。
図7に示されるXML形式のファイルにおいて、検索エンジンの名称(欄A)、検索エンジンの説明(欄B)、検索エンジンがデータの入力において用いるエンコーディング(欄C)、検索に使う一つ又は複数のURL(欄D)が設定される。このようなXML形式のファイルを含む複数のWebページが複合機10の管理データ記憶部11に記憶されることにより、複合機10は検索エンジンを提供するWebサーバ装置としての機能を備えている。
このとき、クライアント側であるPC装置107では、FireFox又はInternetExplorer等のWebブラウザをインストールすることにより、Webサーバ装置としての複合機10が公開する情報を閲覧することが可能になる。また、図7で示されるXML形式のファイルを取得することにより該データを用いて検索エンジンの登録を自動的に行うことができる。これは、FireFox又はInternetExplorer等のWebブラウザが、OpenSearchデータを検索プラグインとしてサポートしているためである。
図9は、クライアント側であるPC装置107における検索エンジンの管理画面の表示例である。ここでは複合機10の有する検索エンジン(図9では××××××)が他の検索エンジンと同じように管理されていることを示している。
なお、図9では、複合機10の有する検索エンジンは1つ登録されているが、この場合に限らない。複合機10が有する検索エンジンが複数ある場合には、複数表示(登録)されてもよい。例えば複合機10は、自機が管理する管理データであるアドレス情報(電話帳)、通信履歴、ジョブ履歴等の管理データ毎に検索エンジンを用意してもよい。図9では(××××××(アドレス帳)、××××××(通信履歴)、××××××(文書))のように複合機10の有する管理データ毎の検索エンジンが登録されている。
(動作例2)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置を含む情報検索システムの第2の動作例について図10〜12を用いて説明を行う。図10は、動作例2に係る情報検索システム1の動作の概要を示す図である。まず、動作例2に係る情報検索システム1の動作の概要について図10を用いて説明を行う。
図10で示される動作の概要において、(1)のHTMLファイルを取得するステップが加えられている点が前述の動作例1(図5参照)と相違する。そのため、ここでは図10(1)のHTMLファイルを取得するステップを中心に説明を行う。
図10において、予め複合機10の管理データ記憶部11には、前述の動作例1のOpenSearchデータに加えて、複合機10が検索エンジンを提供していることをPC装置107に対して通知するための記述がなされたHTMLファイルであるAuto discoveryを埋め込んだHTMLファイル(以降Autodiscoveryデータとする)が記憶されている。なお、Autodiscoveryデータの詳細については図12を用いて後述する。
まず、クライアント装置であるPC装置107は、複合機10からAutodiscoveryデータを取得する(図10(1))。ここでは、PC装置107で動作するWebブラウザ上のアドレスバーにおけるIPアドレスの入力等により、Webブラウザは自動的にAuto discovery(図12の下線部)を検出し、複合機10が提供している検索エンジンを自動的にインストールする。
以降の図10(2)〜(4)に係る処理は、それぞれ図5(1)〜(3)に係る処理と同様であるとしてここでは説明を省略する。
図11の動作フローを用いて上記動作の詳細例について説明を行う。図11(a)は、動作例2に係るPC装置107の動作を示すフローチャートの例である。図11(b)は、動作例2に係るネットワーク装置の動作を示すフローチャートの例である。
まず、PC装置107は、指定されたURLで複合機10からAutodiscoveryデータを取得する(S31)。ここではPC装置107上で動作するWebブラウザのアドレスバーにおいて複合機10のIPアドレス等が入力される。続いて、PC装置107は複合機10との間でのHTTP通信により複合機10の管理データ記憶部11に記憶されたAutodiscoveryデータ(図12参照)を取得する。
ステップS32へ移って、PC装置107では、ステップS31に係る取得処理が成功したか否かを判定する(S32)。成功したと判定すると(S32、YES)、ステップS33へ移る。失敗したと判定すると(S32、NO)、例えばPC装置107上ではエラー画面を表示し処理を終了する。
図11(a)のステップS33〜S37で示される処理は、それぞれ図6(a)のステップS11〜S15に係る処理と同様であるとしてここでは説明を省略する。また、図11(b)のステップS41〜S44に係る処理は、それぞれ図6(b)のステップS21〜S24に係る処理と同様であるとしてここでは説明を省略する。
以上で示される動作により、動作例2に係る情報検索システムでは、動作例1で示された動作に加えて、複合機10がPC装置107に対してAutodiscoveryデータを提供する動作を行う。これにより、PC装置107のWebブラウザは自動的にAutodiscoveryデータに含まれるAuto discoveryを検出して複合機10が提供している検索エンジンを自動的にインストールすることができる。
そのため、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、当該複合機10が有する検索エンジンの登録を、外部の装置からWebブラウザ上での操作という簡単な仕組みで行うことができることである。
また、別の利点として従来、例えばWeb画面にアクセス→検索メニューを選択→検索指示と複数の操作が必要だったものが、少ないアクションで検索結果を得ることができることである。また、PC装置107は複数の複合機10の有する検索エンジンをインストールすることにより、複数の複合機10に対する検索を簡単に行うことができることである。
次に、本動作例2において用いたAutodiscoveryデータについて図12を用いて説明を行う。図12は、本実施形態1に係る検索エンジンの自動検出を説明するための図である。
図12で示されるAutodiscoveryデータにおいて、複合機10が提供している検索エンジンを示すAuto discovery(図12の下線部)が設定される。なお、ここではAuto discoveryに示される検索エンジンは、図7のXMLファイル(OpenSearchDescription.xml)である。
このとき、PC装置107では、図12で示されるHTML形式のファイルを取得することにより検索エンジンの自動検出をすることができる。具体的にはWebブラウザ上の検索バーのメニューに「xxx検索エンジンを追加」との項目が増える。その項目をクリックすると、この検索エンジンが検索バーに追加され、他の検索エンジンと同様に該検索バーにおいて検索エンジンを切り替えることにより、ユーザは該検索エンジンを利用することができる。
(検索結果をHTML形式で表示する例)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置の表示情報作成部330が作成するHTML形式の画面表示用のデータの例について図13を用いて説明する。図13は、本実施形態1に係る検索結果に基づいて作成されたHTML形式のデータの例を示す図である。
図13のようなHTML形式の文書データを作成してPC装置107で動作するWebブラウザ上に表示させることにより、ユーザは検索結果を確認することができる。
HTML形式の文書データは、簡単に扱えるテキスト形式のデータである。なお、HTML形式の文書データの内容は、図13に示される場合に限らないものとする。例えば他の文書データへのハイパーリンク等が張られていてもよい。また、例えばFlash形式のデータ等のHTML形式と異なる形式で表示させる場合なども含むものとする。
(検索結果をRSS形式のデータで表示する例)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置の表示情報作成部330が作成するRSS形式の画面表示用のデータの例について図14を用いて説明する。図14は、本実施形態1に係る検索結果に基づいて作成されたRSS形式のデータの例を示す図である。
図14のようなRSS形式の文書データを作成してPC装置107で動作するWebブラウザ上に表示させることにより、ユーザは検索結果を確認することができる。加えてRSS形式のデータはXML形式でもあるため、クライアント装置であるPC装置107側でデータ加工が可能になり新たな機能を実現することもできる。例えば、記憶手段11に記憶されたアドレス情報(電話帳)の検索結果に基づいてアドレス情報に記載された相手先にメール送信を送るサービス等である。なお、図14で示される検索結果を示すデータの内容については、図33を用いて後述するとしてここでは説明を省略する。
なお、図14ではRSSバージョンは、2.0となっているが、この場合に限らない。RSS0.9、1.0、atom等の異なるバージョンの場合も含むものとする。
(検索結果の画面表示例1)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置の表示情報作成部330が作成したデータに基づく画面表示の第1の例について図15を用いて説明する。図15は、本実施形態1に係る検索結果の第1の画面表示例を示す図である。
ここでは、PC装置107から「アドレス帳(電話帳)」の検索要求を受信した複合機10において作成された検索結果を画面表示したときの例を示す。
複合機10の管理データ記憶部11には、前述のように通信履歴、ジョブ履歴、ジョブ文書、画像文書、装置固有の機能、課金情報、カウンタ値又はアドレス情報に係るデータの内の一以上のデータが記憶されている。PC装置107から「アドレス帳(電話帳)」の検索要求を受信した複合機10では、記憶手段11に記憶された各種のデータのうちアドレス情報に係るデータの検索が検索手段320により行われる。
なお、PC装置107からの「アドレス帳(電話帳)」の検索要求は、Webブラウザ上に表示された画面上に設けられた検索用の図示しないテキストボックスへの文字列入力及び検索ボタンの押下により作成されるものとするが、この場合に限らない。例えば、該検索要求は、Webブラウザ上の宛先名称又は電話番号等の選択により作成されてもよい。
これにより、外部のPC装置107から複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データからアドレス情報に係るデータを、Webブラウザを用いて遠隔で検索することができるという利点を奏する。
なお、アドレス帳(電話帳)には、電話番号(FAX番号)だけでなく、EmailアドレスやFTPアドレスなども含まれてよいものとする。
(検索結果の画面表示例2)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置の表示情報作成部330が作成したデータに基づく画面表示の第2の例について図16を用いて説明する。図16は、本実施形態1に係る検索結果の第2の画面表示例を示す図である。
ここでは、PC装置107から「通信履歴」(或いはジョブ履歴)の検索要求を受信した複合機10において作成された検索結果を画面表示したときの例を示す。
複合機10の管理データ記憶部11には、前述のように通信履歴、ジョブ履歴、ジョブ文書、画像文書、装置固有の機能、課金情報、カウンタ値又はアドレス情報に係るデータの内の一以上のデータが記憶されている。PC装置107から「通信履歴」の検索要求を受信した複合機10では、記憶手段11に記憶された各種のデータのうち通信履歴に係るデータの検索が検索手段320により行われる。
なお、PC装置107からの「通信履歴」の検索要求は、Webブラウザ上に表示された画面上に設けられた検索用の図示しないテキストボックスへの文字列入力及び検索ボタンの押下により作成されるものとするが、この場合に限らない。例えば、該検索要求は、Webブラウザ上での検索対象の選択により作成されてもよい。
これにより、外部のPC装置107から複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データから通信履歴(或いはジョブ履歴)に係るデータを遠隔で検索することができるという利点を奏する。
なお、通信履歴は、プリンタジョブ等のジョブの動作過程で行った通信毎に記憶される履歴である。また、ジョブ履歴は例えばPC装置107からジョブ要求がなされた単位で記録される履歴である。即ち、例えばPC装置107上でA宛先、B宛先の指定及びスタートボタンの押下がユーザにより入力される(ジョブ1とする)と、A宛先の通信履歴とB宛先の通信履歴の2つ(異常終了の場合は指定発呼回数分の履歴)が通信履歴として記録される。また、ジョブ1がジョブ履歴として記録される。
また、通信履歴は、FAX送信、FAX受信、Email、FTP等に係る履歴であってもよいものとする。また、ジョブ履歴は、プリンタジョブ、スキャナジョブ、FAXジョブ等に係る履歴であってもよいものとする。
(検索結果の画面表示例3)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置の表示情報作成部330が作成したデータに基づく画面表示の第3の例について図17を用いて説明する。図17は、本実施形態1に係る検索結果の第3の画面表示例を示す図である。
ここでは、PC装置107から「文書」(ジョブ文書、画像文書など)の検索要求を受信した複合機10において作成された検索結果を画面表示したときの例を示す。
複合機10の管理データ記憶部11には、前述のように通信履歴、ジョブ履歴、ジョブ文書、画像文書、装置固有の機能、課金情報、カウンタ値又はアドレス情報に係るデータの内の一以上のデータが記憶されている。PC装置107から「文書」の検索要求を受信した複合機10では、記憶手段11に記憶された各種のデータのうち文書に係るデータの検索が検索手段320により行われる。
なお、PC装置107からの「文書」の検索要求は、Webブラウザ上に表示された画面上に設けられた検索用の図示しないテキストボックスへの文字列入力及び検索ボタンの押下により作成されるものとするが、この場合に限らない。例えば、該検索要求は、管理データ記憶部11に文書に対応付けて記憶されたメモ等の付属情報を検索対象として作成されてもよい。
これにより、外部のPC装置107から複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データからジョブ文書、画像文書等の文書に係るデータを遠隔で検索することができるという利点を奏する。
(検索結果の画面表示例4)
次に、本実施形態1に係るネットワーク装置の表示情報作成部330が作成したデータに基づく画面表示の第4の例について図18を用いて説明する。図18は、本実施形態1に係る検索結果の第4の画面表示例を示す図である。
ここでは、PC装置107から「(複合機10)装置固有の機能」の検索要求を受信した複合機10において作成された検索結果を画面表示したときの例を示す。
複合機10の管理データ記憶部11には、前述のように通信履歴、ジョブ履歴、ジョブ文書、画像文書、装置固有の機能、課金情報、カウンタ値又はアドレス情報に係るデータの内の一以上のデータが記憶されている。PC装置107から装置固有の機能の検索要求を受信した複合機10では、記憶手段11に記憶された各種のデータのうち装置固有の機能に係るデータの検索が検索手段320により行われる。
なお、PC装置107からの「装置固有の機能」の検索要求は、Webブラウザ上に表示された画面上に設けられた検索用の図示しないテキストボックスへの文字列入力及び検索ボタンの押下により作成されるものとするが、この場合に限らない。
例えば両面印刷のような特定の機能について検索を行う場合は、該特定の機能に係る検索要求がPC装置107において作成され、複合機10に送信される。複合機10が特定の機能をサポートしている場合、管理データ記憶部11には該特定の機能がサポートされていることが記憶されているので、検索手段320は該特定の機能をサポートしていることを検索結果として取得する。取得された検索結果を受信した表示情報作成部330では、検索対象の特定の機能をサポートしている旨の情報を例えばOK等のテキストにより検索結果の表示のためのHTML、XML又はRSS形式のデータに埋め込む。
これにより、外部のPC装置107から複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データから装置固有の機能に係るデータを遠隔で検索することができるという利点を奏する。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について図19及び20を用いて説明する。本実施形態2に係るネットワーク装置を含む情報検索システムの構成、動作例、及び、ネットワーク装置のハードウェア構成、ソフトウェア構成は、前述の実施形態1と同様であるとしてここでは説明を省略する。
ここでは、前述の実施形態1に加えて、外部の装置であるPC装置107から受信したユーザの権限情報に応じて、複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データの検索範囲に制限をかける実施の形態について説明を行う。これを実現するための本実施形態2に係るネットワーク装置の機能の構成について図19を用いて説明を行う。
(機能の構成)
図19は、本実施形態2に係るネットワーク装置の機能の構成例を示す図である。図19において、権限情報受信手段350が加えられている点が前述の実施形態1(図4参照)と異なるので、権限情報受信手段350(及び検索手段320)を中心に説明を行う。
検索手段320は、要求受信手段310から受信した検索指示、さらに後述の権限情報受信手段350から受信したユーザ権限に係る情報に基づいて記憶手段11により記憶されている管理データに対して検索処理を行う。また、検索結果の情報を表示情報作成部330に提供する機能を有する。
権限情報受信手段350は、PC装置107からユーザ権限に係る情報を受信する。該ユーザ権限に係る情報は、管理データの検索範囲に制限をかけるためのものである。
以上で示される機能の構成により、本実施形態2に係る複合機10では、前述の実施形態1に加えて、権限情報受信手段350が、PC装置107からユーザ権限に係る情報を受信する。検索手段320は、外部のPC装置107から要求受信手段310を介して受信した検索要求及び権限情報受信手段350により受信したユーザ権限に係る情報に基づいて、当該複合機10の記憶手段11に記憶された管理データの検索を行う。
例えば、予め記憶手段11により記憶された管理データの各々に対して、検索を認めるユーザ権限を対応付けて記憶させておく。このとき、検索手段320は、記憶手段11により記憶された管理データの各々に対して付与された検索を認めるユーザ権限情報と権限情報受信手段350から受信したユーザ権限に係る情報とを比較する(ユーザ認証する)。比較(ユーザ認証)の結果検索が認められる管理データを検索処理の対象とする。
以上の機能の構成により、当該情報管理システム1では、ユーザ権限に応じて検索範囲に制限をかける。これにより、データの保守性を高めることが可能になる。なお、上記で示されるユーザ認証に係る処理を行うのは、検索手段320に限らないものとする。
(検索結果の画面表示例)
次に、本実施形態2に係るネットワーク装置の表示情報作成部330が作成したデータに基づく画面表示例について図20を用いて説明する。図20は、本実施形態2に係る検索結果の画面表示例を示す図である。
ここでは、PC装置107から「カウンタ値及び課金情報」の検索要求を受信した複合機10において作成された検索結果を画面表示したときの例を示す。
複合機10の管理データ記憶部11には、前述のように通信履歴、ジョブ履歴、ジョブ文書、画像文書、装置固有の機能、課金情報、カウンタ値又はアドレス情報に係るデータの内の一以上のデータが記憶されている。
さらに、カウンタ値、課金情報に係るデータの検索を認めるユーザ権限は、それぞれ一般ユーザ、管理者ユーザとして対応付けて記憶されているものとする。つまり、カウンタ値は、一般ユーザ及び管理者ユーザにより検索可能で、課金情報は管理者ユーザのみに検索可能であるというように、ユーザ権限に応じて検索範囲に制限をかけられているものとする。
このとき、PC装置107からカウンタ値及び課金情報の検索要求を受信した複合機10では、検索手段320は記憶手段11に記憶された各種のデータのうちカウンタ値及び課金情報に係るデータに対して検索処理を行う。例えば、一般ユーザで検索を行うと、カウンタ値は検索されるが課金情報は検索されない。また、管理者ユーザで検索を行うと、カウンタ値、課金情報は共に検索される。図20は、一般ユーザで検索を行った場合の検索結果の画面表示例を示している。一般ユーザでは検索が認められていない課金情報については表示されていないことが分かる。
これにより、外部のPC装置107から複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データからカウンタ値及び課金情報に係るデータを遠隔で検索することができるという利点を奏する。さらに、ユーザ権限に応じて検索範囲に制限をかけることができるという別の利点を奏する。
なお、PC装置107からの「カウンタ値及び課金情報」の検索要求は、Webブラウザ上に表示された画面上に設けられた検索用の図示しないテキストボックスへの文字列入力及び検索ボタンの押下により作成されるものとするが、この場合に限らない。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態について図21を用いて説明する。本実施形態3に係るネットワーク装置を含む情報検索システムの構成、動作例、及び、ネットワーク装置のハードウェア構成、ソフトウェア構成は、前述の実施形態1と同様であるとしてここでは説明を省略する。
ここでは、前述の実施形態1に加えて、ネットワーク装置における検索結果に応じて紙出力、LCD(Liquid Crystal Display)出力などの画像出力を行う実施の形態について説明を行う。これを実現するための本実施形態3に係るネットワーク装置の機能の構成について図21を用いて説明を行う。
(機能の構成)
図21は、本実施形態3に係るネットワーク装置の機能の構成例を示す図である。図21において、画像形成手段400、出力手段500が加えられている点が前述の実施形態1(図4参照)と異なるので、画像形成手段400、出力手段500(及び要求受信手段310、検索手段320)を中心に説明を行う。
要求受信手段310は、PC装置107から送信された検索要求を受信する。さらに、PC装置107から送信された画像出力(紙出力、LCD出力等)の要求情報を受信する。
検索手段320は、要求受信手段310から受信した検索指示に基づいて記憶手段11により記憶されている管理データに対して検索処理を行う。さらに、要求受信手段310から画像出力の指示を受信した場合、検索結果の情報を後述の画像形成手段400に提供する機能を有する。
画像形成手段400は、検索手段320により検索されたデータに基づいて、画像出力用の画像データを作成する。例えば、紙出力用又はLCD出力用の画像データを作成する。出力手段500は、画像形成手段400により作成された画像データを出力する。例えば、表示装置109、出力装置110などである。
以上で示される機能の構成により、本実施形態3に係る複合機10では、前述の実施形態1に加えて、要求受信手段310は、PC装置107から画像出力の要求情報を受信する。検索手段320は、外部のPC装置107から受信した検索指示に基づいて当該複合機10の記憶手段11に記憶された管理データの検索を行う。検索結果は画像形成手段400に送信され、画像形成手段400は画像出力用の画像データを作成する。さらに、作成された画像データを受信した出力手段500は、画像出力を行う。
以上の機能の構成により、当該情報管理システム1では、外部のPC装置107から複合機10の管理データ記憶部11に記憶された管理データを遠隔で検索することができ、さらに検索結果を画像出力することができる。
[第4の実施形態]
以下、本発明の第4の実施形態について図22〜図46を用いて説明する。
(システム概要)
まず、本実施形態4に係るネットワーク装置を含む情報検索システムの概要について図22を用いて説明を行う。図22は、本実施形態4に係る情報検索システムの概要を示す図である。図22において、外部検索サーバ装置108が加えられている点が前述の実施形態1(図1参照)と異なるので、ここでは外部検索サーバ装置108を中心に説明を行う。
外部検索サーバ装置108は、検索用のサーバ装置であり、図示しないCPU、RAM、ROM、表示装置、入力装置等を備えた一般的なコンピュータ装置である。なお、本発明による複合機10と同じ機能(即ち、OpenSearchに対応した検索エンジン)を備えた装置であってもよい。或いは、全く異なる種別の(即ち、OpenSearchに非対応の)検索用のサーバ装置であってもよい。また、外部検索サーバ装置108は、複数の外部検索サーバ装置108A、108Bなどにより構成されていてもよい。
以上に示されるシステム構成により、本実施形態4に係る情報検索システム1では、前述の実施形態1乃至3に加えてさらに、複合機10がPC装置107から受信した検索要求に基づいて自機の管理データを検索する際に、同時に外部検索サーバ装置108が管理するデータについても遠隔で検索することができるというシステムを実現している。
このような複合機10のハードウェア構成、ソフトウェア構成、機能の構成について順次説明を行う。
(ハードウェア構成)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置のハードウェア構成の概要について図23を用いて説明を行う。図23は、本実施形態4に係るネットワーク装置のハードウェア構成例を示す図である。
図23において、複合機10は、プロセッサ101、ワークメモリ102、記憶装置103、装置固有ハードウェア104、入出力回路105等を有する。
複合機10の有する各々のハードウェアは前述の実施形態1(図2参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(ソフトウェア構成)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置のソフトウェア構成の概要について図24を用いて説明を行う。図24は、本実施形態4に係るネットワーク装置のソフトウェア構成例を示す図である。
図24において、複合機10の制御ソフトウェアは、ユーザに対してユーザーインターフェースを提供するユーザーインターフェース層、各種のアプリケーション機能を実現するためのアプリ層、装置固有ハードウェア104等のハードウェアを制御して各種のアプリケーション機能を提供するためのサービス層により構成される。
複合機10の有する各々のソフトウェアは前述の実施形態1(図3参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(機能の構成)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の機能の構成について図25を用いて説明を行う。図25は、本実施形態4に係るネットワーク装置の機能の構成例を示す図である。
図25において、外部検索サーバデータ検索手段610、外部検索サーバデータ取得手段620、外部検索サーバ検索管理手段630が加えられている点が、前述のここでは実施形態3(図21参照)と異なるので、これらの機能(及び要求受信手段310、検索手段320)を中心に説明を行う。
要求受信手段310は、PC装置107から送信された要求情報(検索要求を含む)を受信する。例えば、PC装置107上で動作するWebブラウザにおけるユーザの検索指示の入力に基づいて生成された検索要求を、HTTP通信プロトコルを用いて入出力回路105、ネットワークサービス223を介して受信する。
要求受信手段310は、さらに、受信した検索要求が当該複合機10により管理される管理データの検索要求であるか、外部検索サーバ装置108により管理される管理データの検索要求であるかを判断する。判断された結果に基づいて検索手段320又は後述の外部検索サーバデータ検索手段610に検索指示を送信する機能を有する。
外部検索サーバデータ検索手段610は、ネットワークサービス223を介して、外部検索サーバ装置108による情報の検索を行う。例えば外部検索サーバ装置108が複合機10と同じ機能(即ち、OpenSearchに対応した検索エンジン)を備えた装置である場合には、外部検索サーバ装置108が提供するOpenSearchデータを取得し、それを解釈して検索エンジンとして利用することができるようにする機能を有する。
外部検索サーバデータ取得手段620は、ネットワークサービス223を介して、外部検索サーバ装置108が管理する管理データを取得する。
外部検索サーバデータ検索管理手段630は、外部検索サーバ装置108による情報の検索に係る各種管理を行う。例えば、記憶手段11により利用可能な外部検索サーバ装置108のリストを保持する機能を有する。さらに、ユーザによる操作とは非同期に、所定の時間間隔で、予め定義されている又はネットワークを介して接続された外部検索サーバ装置108に対して検索指示を行うように、外部検索サーバデータ検索手段610に対して指示する(なお、検索指示に基づいて取得された情報は記憶手段11により記憶される)。
以上で示される機能の構成により、本実施形態4に係る複合機10では、前述の実施形態1乃至3に加えてさらに、複合機10がPC装置107から受信した検索要求に基づいて自機の管理データを検索する際に、同時に外部検索サーバ装置108が管理する管理データについても遠隔で検索することができる。
以降、上記の機能構成により実現される検索動作について、外部検索サーバ装置108が本発明による複合機10と同じ機能(即ち、OpenSearchに対応した検索エンジン)を備えた装置である場合と、全く異なる種別の(即ち、OpenSearchに非対応の)検索用のサーバ装置である場合を例にとって、それぞれ動作例1、2において順に説明を行う。
(動作例1)
続いて、本実施形態4に係るネットワーク装置を含む情報検索システムの第1の動作例について図26〜28を用いて説明を行う。図26は、動作例1に係る情報検索システム1の動作の概要を示す図である。まず、動作例1に係る情報検索システム1の動作の概要について図26を用いて説明を行う。
ここでは、外部検索サーバ装置108が本発明による複合機10と同じ機能(即ち、OpenSearchに対応した検索エンジン)を備えた装置である場合の動作の概要を説明する。
図26(2)、(3)、(4)で示される処理は、それぞれ前述の実施形態1の図5(1)、(2)、(3)で示される処理と同様であるのでここでは説明を省略する。ここでは、さらに図26(1)に係る処理により、複合機10は外部検索サーバ装置108から、該外部検索サーバ装置108の有する検索エンジンを記述したXMLファイルであるOpenSearchデータを取得する。
図27は、検索エンジンを記述したXMLファイルであるOpenSearchデータの例である。図27(a)に示されるXML形式のファイルは、前述の実施形態1(図7参照)と同様であるのでここでは説明を省略する。図27(b)に示されるXML形式のファイルは、外部検索サーバ装置108がイントラネットに設置されたアドレス帳を公開しているサーバ装置である場合のファイルの例である。
図27(a)(b)の例のように、検索エンジンの名称(欄A)、検索エンジンの説明(欄B)、検索エンジンがデータの入力において用いるエンコーディング(欄C)、検索に使う一つ又は複数のURL(欄D)は、外部検索サーバ装置108が管理する管理データに応じて設定される。また、外部検索サーバ装置108が複数の外部検索サーバ装置108A、108Bなどにより構成される場合には、欄A〜Dは外部検索サーバ装置108毎に設定されるものである。
これにより、複合機10がPC装置107から受信した検索要求(図26(3))に基づいて自機の管理データを検索する際に、同時に外部検索サーバ装置108が管理する管理データについても遠隔で検索することができる。以降、複合機10のこのような動作の詳細例について説明する。
図28は、動作例1に係るネットワーク装置の動作を示すフローチャートである。ここでは、複合機10が外部検索サーバ装置108から取得したXML形式のファイル(図27参照)を解析し、さらに外部検索サーバ装置108が管理する管理データについて検索を行う処理の例を示したフローチャートである。
まず、外部検索サーバデータ検索手段610は、OpenSearchデータを取得する(S51)。ここでは、要求受信手段310によりPC装置107などから受信した又は外部検索サーバ検索管理手段630により指定されたURLに対してHTTP通信を行うことによりOpenSearchデータを取得する。ここでURLには、検索を行うための検索語句の情報が含まれている。
ステップS52へ移って、外部検索サーバデータ検索手段610は、ステップS51に係る取得処理が成功したか否かを判定する(S52)。成功したと判定すると(S52、YES)、ステップS53へ移る。失敗したと判定すると(S52、NO)、ここでは処理を終了する。
ステップS53へ移った場合、ステップS52で取得したOpenSearchデータを解析する(S53)。ここでは、ステップS61〜S64で示される解析動作が行われる。ステップS61〜S64の処理については後述する。
ステップS64の処理が終了してステップS54へ移った場合、外部検索サーバデータ検索手段610は、ステップS61〜S64の解析処理が成功したか否かを判定する(S54)。成功したと判定すると(S54、YES)、ステップS55へ移る。失敗したと判定すると(S54、NO)、ここでは処理を終了する。
ステップS55へ移った場合、外部検索サーバデータ検索手段610は、検索を実行する(S55)。ステップS55に係る処理は例えば図32のステップS108〜S110に係る処理であり詳細には後述する。なお、検索結果は要求受信手段310又は外部検索サーバ検索管理手段630に送信される。
次に、ステップS61〜S64に係る処理について後述する。
まず、外部検索サーバデータ検索手段610は、ステップS51で取得したOpenSearchデータに含まれるURL要素(つまり図27の欄(D))を検索する(S61)。
続いてステップS62へ移って、URL要素があるか否かを判定する(S62)。URL要素があると判定すると(S62、YES)、ステップS63へ移る。URL要素がないと判定すると(S62、NO)、例えばPC装置107上ではエラー画面を表示し処理を終了する。
ステップS63へ移った場合、ステップS61で検索されたURL要素のtype属性の値が特定のフォーマットであるか否かを判定する(S63)。ここではURL要素のtype属性の値(例えば図27(a)の"Application/atom+xml")が外部検索サーバデータ検索手段610により解析可能なフォーマットであるか否かを図29の表を用いて判定する。外部検索サーバデータ検索手段610が解析可能なフォーマットとは、例えばAtom1.0、RSS2.0、HTMLなどである(図29参照)。なお、図29の表は、例えば複合機10の記憶装置103などにより予め記憶されている。
ステップS63において特定のフォーマットであると判定すると(S63、YES)、ステップS64へ移る。特定のフォーマットでないと判定すると(S63、NO)、ステップS61へ戻って、前回のステップS61で検索したURL要素の次(図27の欄(D)において下段)のURL要素を検索する。
ステップS64へ移った場合、ステップS61で検索されたURL要素のtemplate属性の値(例えば図27(a)の"http://mfp/?q={SearchTerms}・・・・)に記されている「{searchTerms}」を、ステップS51で指定されたURL中に含まれる検索語句で置換した文字列を作成する(S64)。
なお、ここで作成された文字列は、外部検索サーバデータ検索手段610がステップS55に係る処理により検索を行うためのURLとなる。
以上で示される動作により、動作例1に係る複合機10では、複合機10が外部検索サーバ装置108から取得したXML形式のファイル(図27参照)を解析し、さらに外部検索サーバ装置108が管理する管理データについて検索を行う。
(ネットワーク装置の動作例2)
続いて、本実施形態4に係るネットワーク装置を含む情報検索システムの第2の動作例について図30及び図31を用いて説明を行う。図30は、動作例2に係る情報検索システム1の動作の概要を示す図である。まず、動作例2に係る情報検索システム1の動作の概要について図30を用いて説明を行う。
ここでは、外部検索サーバ装置108が本発明による複合機10と全く異なる種別の(即ち、OpenSearchに非対応の)検索用のサーバ装置である場合の動作の概要を説明する。
図30(1)、(2)、(5)で示される処理は、それぞれ前述の実施形態1の図5(1)、(2)、(3)で示される処理と同様であるのでここでは説明を省略する。ここでは、さらに図30(3)、(4)に係る処理により、複合機10は外部検索サーバ装置108により検索を行う。以降、このような複合機10の動作の詳細例について説明する。
図31は、動作例2に係るネットワーク装置の動作を示すフローチャートである。ここでは、複合機10が、外部検索サーバ装置108により検索を行う処理の例を示したフローチャートである。
なお、複合機10の要求受信手段310又は外部検索サーバ検索管理手段630は、予め外部検索サーバ装置108が提供する検索エンジンを特定するURL及び外部検索サーバ装置108で検索を行うための検索語句の指定方法を保持している。
まず、外部検索サーバデータ検索手段610は、要求受信手段310によりPC装置107などから受信した又は外部検索サーバ検索管理手段630により指定されたURLを取得する(S71)。ステップS71では、検索を行うための検索語句の情報が含まれたURLを取得する。
ステップS72へ移って、外部検索サーバデータ検索手段610は、ステップS71で取得したURLで示される外部検索サーバ装置108に対して同じくステップS71で取得した検索語句の情報を用いてHTTP通信を行うことにより検索を実行する(S72)。ステップS72に係る処理は例えば図32のステップS108〜S110に係る処理であり詳細には後述する。なお、検索結果は要求受信手段310又は外部検索サーバ検索管理手段630に送信される。
以上で示される動作により、動作例2に係る複合機10では、当該複合機10と全く異なる種別の(即ち、OpenSearchに非対応の)検索用のサーバ装置である外部検索サーバ装置108により検索を行う。
そのため、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、外部検索サーバ装置108がOpenSearchに非対応の検索サーバ装置であっても、複合機10は、該外部検索サーバ装置108が提供する検索エンジンのURL及び外部検索サーバ装置108で検索を行うための検索語句の指定方法を保持することにより外部検索サーバ装置108を用いて検索を行うことができることである。
なお、前述した動作例1では、外部検索サーバデータ検索手段610が検索エンジンのURLを調べ、検索語句と組み合わせてURLを作成した(図28のステップS51参照)。ここでは、要求受信手段310又は外部検索サーバ検索管理手段630が上記の動作を行う(図31のステップS71参照)。
なお、外部検索サーバ装置108が提供する検索エンジンのURL及び外部検索サーバ装置108で検索を行うための検索語句の指定方法は、複合機10の記憶装置102に記憶されている制御プログラムに記述されて保持されている。要求受信手段310又は外部検索サーバ検索管理手段630は該制御プログラムに従って動作し、外部検索サーバデータ検索手段610に対して検索の指示を行う。
(ネットワーク装置の行う検索処理の第1の例)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の行う検索処理の第1の例について図32を用いて説明する。図32は、ネットワーク装置が検索指示に基づいて行う検索処理の第1の例を示すシーケンス図である。
ここでは、PC装置107上で動作するWebブラウザにおけるユーザの検索指示の入力に基づいて生成された検索要求を受信した複合機10が、該検索要求に基づいて自機が管理する管理データ及び外部検索サーバ装置108が管理する管理データを検索する処理を行う。
なお、予めPC装置107上で動作するWebブラウザにおいて、複合機10の有する検索エンジンは登録されているものとする(図8、9参照)。
まず、PC装置107は、複合機10に対して検索を実行する(S101)。ここでは、PC装置107上で動作するWebブラウザにおいてユーザの検索語句などの入力に基づいて生成された検索要求が検索制御部300に送信される。
ステップS102へ移って、検索制御部300は、ステップS101で受信した検索要求に基づいて検索手段320に対して複合機110が管理する管理データの検索指示を行う(S102)。ステップS103へ移って、検索指示を受信した検索手段320は、記憶手段11により記憶された管理データから所定のデータの検索を行う(S103)。所定のデータとは、例えば記憶手段11により記憶された管理データ(通信履歴、印刷ジョブ履歴、印刷ジョブ文書、画像文書、装置固有の機能、課金情報、カウンタ値又はアドレス帳等の各種情報)などである。
ステップS104へ移って、検索手段320は、ステップS103の検索処理により得られた検索結果を検索制御部300に送信する(S104)。ここで、検索結果のデータの形式は、独自のバイナリ形式でも、XML形式であってもよい。バイナリ形式である場合には処理速度が速いという利点があり、XML形式の場合には、XSLT(XSL Transformation)プロセッシングによる変換処理など、処理方法に柔軟性をもたせることができるという利点がある。
ステップS105へ移って、検索制御部300は、外部検索サーバデータ検索管理手段630から外部検索サーバ装置108のリストを取得する(S105)。ここでは、予め外部検索サーバ装置108のリストが記憶手段11により記憶されているものとする。外部検索サーバ装置108のリストとは、該外部検索サーバ装置108のIPアドレス、OpenSearchデータのURLなどの外部の検索サーバ装置108が検索対象とするデータを特定する検索対象データ特定情報である。
なお、これら外部検索サーバ装置108のリストは、複合機10において提供される登録機能によってユーザなどにより登録されたものであってもよいし、複合機10が自動的にネットワーク106を介して接続された外部検索サーバ装置108を検索して取得したものであってもよい。
ステップS106へ移って、外部検索サーバデータ検索管理手段630は、外部検索サーバ装置108のリストを検索制御部300に送信する(S106)。
続いてステップS107へ移って、外部検索サーバ装置108のリストを受信した検索制御部300は、リスト上の外部検索サーバ装置108に対してステップS101で受信した検索要求に基づいて検索を実行するように外部検索サーバデータ検索手段610に検索指示を行う(S107)。
ステップS108へ移って、外部検索サーバデータ検索手段610は、外部検索サーバ装置108に検索指示を行う(S108)。続いてステップS109へ移って、外部検索サーバ装置108はステップS108で受信した検索要求に基づいて自機が管理するデータを検索する(S109)。さらにステップS110へ移って、外部検索サーバ装置108は、検索結果をXML形式のデータで外部検索サーバデータ検索手段610に送信する(S110)。送信される検索結果のデータは、例えば図33、図34に示される。
図33は、検索結果が外部検索サーバ装置108により管理される全ての文書データである場合のデータの例を示す図である。
図33において、channel要素(<channel></channel>で囲まれた部分、以下同様)の中のtitle要素には、検索結果が外部検索サーバ装置108により管理される文書データであることを示す文字列([108])が含まれる。
さらに、channel要素の中のopensearch:Query要素は、検索に用いられた検索語句が全ての文書データを示す「*」であることを示す。
channel要素の中のitem要素は、検索された文書データを示す。検索された文書データの数のitem要素が作成される。ここではitem要素が一つである場合を例にしているがこの場合に限らないものとする。
以下、item要素の内容について説明する。title要素は文書名を表す。link要素は文書の所在を示すURLを表す。description要素は文書の概要を表す。author要素は文書を作成したユーザ名を表す。pubdate要素は文書の作成日を表す。media:thumbnail要素は文書のサムネイルを表す画像の所在を示すURLを表す。mfp:page要素は文書のページ数を表す。mfp:pagesize要素は文書の用紙サイズを表す。mfp:colormode要素は文書のカラーモード(カラー又はモノクロ)を表す。
図34は、検索結果が外部検索サーバ装置108により管理されるファクス受信文書である場合のデータの例を示す図である。
図34において、channel要素の中のtitle要素には、検索結果が外部検索サーバ装置108により管理される文書データであることを示す文字列([108])が含まれる。なお、図34における各々の要素の内容は、図33と同様であるとしてここでは説明を省略する。
ステップS111へ移って、検索結果を受信した外部検索サーバデータ検索手段610は、該検索結果を検索制御部300に送信する(S111)。検索結果のデータの形式は、独自のバイナリ形式でも、XML形式であってもよい。特に、ステップS104において検索手段320が送信する検索結果のデータ形式と同一のものにすることにより、外部検索サーバデータ検索手段610の処理を共通化することができる。
ステップS112へ移って、検索結果を受信した検索制御部300は、該検索結果に基づいてHTML形式のデータを作成する(S112)。ここでは、PC装置107上で動作するWebブラウザ上で表示するための表示情報を作成する。図35は、検索結果の画面表示例を示す図である。図35では、3つの文書が検索された例を示している。
図35の左端の文書(「FAX0001」)は、複合機10が管理する管理データである。図35の中央の文書(「SCAN0006[108A]」)は、外部検索サーバ装置108Aに管理される管理データであり、管理先の識別のために文書名の最後に[108A]と識別情報が付与されている。同様に、図35の右端の文書(「COPY0001[108B]」)は、外部検索サーバ装置108Bに管理される管理データであり、管理先の識別のために文書名の後ろに「[108B]」と識別情報が付与されている。
以上のように検索結果として得られる管理データは、該管理データのファイル名と管理先の装置を特定する識別情報(例えば、装置名)と共に表示されるが、表示方法はこの場合に限らない。例えば、図35のように検索結果として得られる管理データが文書である場合には、該文書のサムネイルなどが表示されるようにしてもよい。
即ち、複合機10に管理された管理データであるか、若しくは外部検索サーバ装置108に管理された管理データであるかどうかを、文書名にサフィックスを付けることにより識別している。または、何らかのアイコン等を付加したり、文字やセルの色を変えたりすることにより表現してもよい。
以上で示される処理により、PC装置107上で動作するWebブラウザにおけるユーザの検索指示の入力に基づいて生成された検索要求を受信した複合機10が、該検索要求に基づいて自機が管理する管理データ及び外部検索サーバ装置108が管理する管理データを検索する処理を行う。
そのため、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、PC装置107は外部検索サーバ装置108に対して検索を実行することなく、複合機10の内部で処理を完結することができることである。さらには、ユーザが検索を実行した際の待ち時間を短縮することができる。
なお、外部検索サーバ装置108が複数の外部検索サーバ装置108A、108Bなどにより構成される場合には、複数の外部検索サーバ装置108の各々に対してステップS107〜S111に係る処理を繰り返して検索を実行する。このとき、検索結果を画面表示する際、外部検索サーバ装置108毎に並べて表示してもよいし、検索結果の重要度順や更新日時順などの順序でソートされていてもよい。表示方法はこの場合に限らない。
なお、ステップS105及びS106の処理で外部検索サーバ装置108のリストを保持することにより、少ない記憶領域で外部検索サーバ装置108に係る情報を記憶することができるという利点がある。
また、ステップS112で行うHTML形式のデータへの変換は、ステップS104において検索手段320がXML形式のデータで検索結果を送信する場合又はステップS111において外部検索サーバ装置108がXML形式のデータで検索結果を送信する場合には、前述のようにXSLTプロセッシングによって行うことができる。この場合、XSLTスタイルシートを取り替えることにより、異なるHTML形式への変換を容易に行うことができる。
(ネットワーク装置の行う検索処理の第2の例)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の行う検索処理の第2の例について図36を用いて説明する。図36は、ネットワーク装置が検索指示に基づいて行う検索処理の第2の例を示すシーケンス図である。
前述の検索処理の動作例1では、PC装置107上で動作するWebブラウザにおけるユーザの検索指示の入力に基づいて生成された検索要求を受信した複合機10が、該検索要求に基づいて自機が管理する管理データ及び外部検索サーバ装置108が管理する管理データを検索する処理を行った。ここでは、このような処理の別の例を説明する。
なお、予めPC装置107上で動作するWebブラウザにおいて、複合機10の有する検索エンジンは登録されているものとする(図8、9参照)。
まず、外部検索サーバデータ検索管理手段630は、ユーザの操作とは非同期に、外部検索サーバ装置108に対して検索を実行するように外部検索サーバデータ検索手段610に検索指示を行う(S201)。なお、検索指示には、検索結果に対象の全て(例:全ての文書、アドレス帳の全件など)が含まれていることを表すような語句(例:「*」、「all」など)を指定する。これにより、外部検索サーバ装置108が管理する全ての管理データを検索結果として取得することができる。
ステップS201において検索結果として得られる管理データには、例えば検索対象が文書である場合には、文書名、作成日時、ページ数、用紙サイズ、概要などの書誌情報と、文書の所在を示すURLが含まれる。このURLにアクセスすることにより、文書自身の取得・編集・削除などの所定の操作を行うことができる。
ステップS202へ移って、外部検索サーバデータ検索手段610は、外部検索サーバ装置108に検索指示を行う(S202)。続いてステップS203へ移って、外部検索サーバ装置108はステップS202で受信した検索指示に基づいて自機が管理するデータを検索する(S203)。さらにステップS204へ移って、外部検索サーバ装置108は、検索結果をXML形式のデータで外部検索サーバデータ検索手段610に送信する(S204)。
ステップS205へ移って、検索結果を受信した外部検索サーバデータ検索手段610は、該検索結果を外部検索サーバデータ検索管理手段630に送信する(S205)。続いてステップS206へ移って、検索結果を受信した外部検索サーバデータ検索管理手段630は、メモリサービス224を介して該検索結果を記憶手段11により記憶する(S206)。このときのデータの形式も、前述のように独自のバイナリ形式でもよいしXML形式でもよい。
以上のステップS201〜S206に係る処理を所定の時間間隔で繰り返し実行することにより、複合機10は予め外部検索サーバ装置108に管理された管理データを定期的に検索して保存する。なお、所定の時間間隔とは、例えば30分、1日などである。検索対象となる管理データが文書やジョブ履歴などの頻繁に変更する情報である場合には時間間隔を短くし、電話帳などの比較的変更しない情報である場合には時間間隔を長くするなど、検索対象となる管理データの種類に応じて設定される値であってよい。
なお、外部検索サーバ装置108が複数の外部検索サーバ装置108A、108Bなどにより構成される場合には、複数の外部検索サーバ装置108に対してステップS201〜S206に係る処理を繰り返して検索を実行する。
続くステップS211〜S214に係る処理は、それぞれステップS101〜S104に係る処理(図32参照)と同様であるので、ここでは説明を省略する。
ステップS215に移った場合、検索制御部300は、記憶手段11により記憶された外部検索サーバ装置108が管理する管理データを検索するようにメモリサービス224に対して検索指示を行う(S215)。続いてステップS216へ移って、メモリサービス224は、予めステップS201〜S206に係る処理により記憶手段11により記憶された管理データの内、ステップS211で受信した検索要求に合致するものを検索する(S216)。続いてステップS217へ移って、メモリサービス224は、検索結果を検索制御部300に送信する(S217)。
ステップS218へ移って、検索結果を受信した検索制御部300は、該検索結果に基づいてHTML形式のデータを作成する(S218)。ここでは、PC装置107上で動作するWebブラウザ上で表示するための表示情報を作成する。なお、HTML形式のデータには、外部検索サーバ装置108が管理する管理データの実データの所在を示すURLへのリンクが含まれる。そのため、PC装置107では該リンクを指定することにより、複合機10を経由することなく、直接外部検索サーバ装置108から外部検索サーバ装置108により管理された管理データの実データを取得することができる。
以上で示される処理により、検索処理の動作例2に係る複合機10によれば、ユーザは、PC装置107上で動作するWebブラウザを用いて複合機10に対してデータの検索を実行し、複合機10が管理する管理データおよび外部検索サーバ装置108が管理する管理データを検索する。
そのため、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、PC装置107は外部検索サーバ装置108に対して検索を実行することなく、複合機10の内部で処理を完結することができることである。さらには、ユーザが検索を実行した際の待ち時間を短縮することができる。
なお、以上の検索処理の動作例1及び2において、ユーザがPC装置107上で動作するWebブラウザを用いて複合機10に対してデータの検索を実行する際に、検索対象の装置は、複合機10に限定するか、外部検索サーバ装置108に限定するか、あるいは両方にするかは制御可能にしてもよい。つまり、ユーザが明示的に選択できるようにしてもよいし、複合機10が自動的に適切な方法で選択してもよいし、あるいはいずれかの方法に固定されていてもよい。
ユーザが明示的に選択する方法としては、例えばそれらの方法ごとに異なるOpenSearchデータを用意し、URLが異なる別の検索エンジンとする方法がある。
複合機10が自動的に適切な方法で選択する方法としては、例えば複合機10が管理する管理データを検索して、検索要求に合致するものが一つもない場合、あるいは所定の数よりも少ない場合に、外部検索サーバ装置108を検索対象の装置として検索を実行する方法がある。
固定されている場合の例としては、検索対象の装置が複合機10のみ、外部検索サーバ装置108のみ、又は、複合機10および外部検索サーバ装置108の両方、の3パターンがある。
(ネットワーク装置の行う検索処理の第3の例)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の行う検索処理の第3の例について図37を用いて説明する。図35は、ネットワーク装置が検索指示に基づいて行う検索処理の第3の例を示すシーケンス図である。
前述の検索処理の動作例2では、図36のステップS201〜S206に係る処理により複合機10は、ユーザ操作とは非同期に外部検索サーバ装置108が管理する管理データを取得する処理を行った。ここでは、このような取得処理の別の例を説明する。
図37のステップS301〜ステップS305に係る処理は、図36のステップS201〜S206に係る処理と同様であるとしてここでは説明を省略する。
ステップS306へ移って、外部検索サーバデータ検索管理手段630は、外部検索サーバデータ取得手段620に対して、ステップS305で受信した検索結果に含まれるURLにより示される実データを取得するように指示する(S306)。ステップS307へ移って、外部検索サーバデータ取得手段620は、外部検索サーバ装置108に対して実データを取得する取得指示を送信する(S307)。
ステップS308へ移って、外部検索サーバデータ取得手段620は、外部検索サーバ装置108から指定されたURLにより示される実データを取得する(S308)。ここで実データの形式は、例えば検索対象の管理データが文書である場合にはPDF形式やTIFF形式等のフォーマットである。また、検索対象の管理データがアドレス帳である場合には宛先名称や電話番号などが記されたXML形式やCSV形式のフォーマットである。即ち、検索対象の管理データの種別に応じて適切な形式が用いられてよい。
ステップS309へ移って、実データを取得した外部検索サーバデータ取得手段620は、取得した実データを外部検索サーバデータ検索管理手段630に送信する(S309)。ここで送信するデータの形式は、外部検索サーバ装置108から受信したデータ形式のままでもよいし、適切な形式に変換してもよい。
ステップS310へ移って、実データを取得した外部検索サーバデータ検索管理手段630は、ステップS305で受信した検索結果及びステップS309で取得した実データを、メモリサービス224を介して記憶手段11により記憶する(S310)。検索結果のデータの形式は、独自のバイナリ形式でも、XML形式であってもよい。特に、検索手段320が送信する検索結果のデータ形式と同一のものにすることにより、外部検索サーバデータ検索手段610の処理を共通化することができる。
以上で示される処理により、複合機10は、ユーザ操作とは非同期に外部検索サーバ装置108が管理する管理データを取得する処理を行う。
なお、ステップS310では、検索結果と実データは関連づけて記憶手段11により記憶されてもよい。これにより、検索制御部300は、書誌情報である検索結果を用いて実データの検索を行うことができる。
なお、外部検索サーバ装置108が複数の外部検索サーバ装置108A、108Bなどにより構成される場合には、複数の外部検索サーバ装置108に対してステップS301〜S310に係る処理を繰り返して検索を実行する。
このように検索結果と実データを関連づけて記憶することにより、実データそのものを利用したくなったときに、すぐに実データを利用できるという速度的な利点を奏する。
なお、実データの種別や利用方法によって上記の各種検索処理を使い分けてもよい。例えば実データが文書などのデータ量が大きいものである場合には、データ量が大きいため図36で示した検索処理を行う。また、例えば実データがアドレス帳などのデータ量の少ないものである場合には、できるだけ速い操作反応速度が要求される場合(例えばユーザが操作パネルで選択して使用する場合)などには、図37で示した検索処理を行う。このように実データの種別や利用方法に応じて検索処理を使い分けることにより、複合機10の記憶装置102の資源などを有効活用することができる。
(ネットワーク装置の行うコピー処理の例)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の行うコピー処理の例について図38を用いて説明する。図38は、ネットワーク装置がコピー指示に基づいて行うコピー処理の例を示すシーケンス図である。
ここでは、ユーザは、PC装置107上で動作するWebブラウザ上で、外部検索サーバ装置108が管理する管理データの内、複合機10にコピーしたい管理データをコピーするためのコピー指示を送信する。複合機10は受信したコピー指示に基づいて外部検索サーバ装置108から複合機10に管理データをコピーする処理を行う。図39を参照して説明する。
まず、PC装置107はコピー指示を複合機10に送信する(S401)。ここでは、PC装置107上で動作するWebブラウザ上に表示されている検索結果の画面(図39参照)において、ユーザによりコピーしたい文書が選択され、さらにコピーボタンが押下される。コピーボタンの押下に基づき生成されたコピー指示はネットワークサービス223を介して検索制御部300に送信される。
図39は、コピー結果の画面表示例を示す図である。図39の右端の文書(「COPY0001[108B]」と書かれている)を選択(チェックボックスにチェック)し、コピーボタンを押下により、選択された文書が複合機10にコピーされる。そのときの検索結果を示したのが図39である。なお、図39では、文書は左上から新しい順に並ぶようになっている。
図39の左端の文書は、外部検索サーバ装置108Bからコピーされた文書であり、文書名は「COPY0001」となっている。これはコピー元文書の文書名と同じである。文書名の後ろに「[108B]」というサフィックスが付いていないのは、この文書が複合機10により管理されているためである。
なお、図39において、各文書(ファイル)毎にa、b、cの欄が表示される。aは、文書がスキャナなどの読取装置で読み取られた文書であるか、コピー処理により生成された文書であるか、ファクス通信により取得されたファクス文書であるかなどの文書の種類を識別するための識別子である。bは、モノクロ文書であるかカラー文書であるかなどの文書の画像種類を識別するための識別子である。cは、文書の送信者、受信日時、ページ数、送信(受信)モードなどの文書のプロパティを識別するための識別子である。
さらに、図39において、文書(ファイル)が画像である場合には、サムネイル表示される。以上のように文書の各種情報を明示的に且つ簡易的に表示することにより、検索結果を効果的にユーザに提示することができる。
ステップS402に移った場合、検索制御部300は、記憶手段11により記憶された外部検索サーバ装置108の管理データを検索するようにメモリサービス224に対して検索指示を行う(S402)。続いてステップS403へ移って、メモリサービス224は、記憶手段11により記憶された管理データの内、ステップS402で受信した検索指示に合致するデータを検索する(S403)。
続いてステップS404へ移って、メモリサービス224は、検索結果を検索制御部300に送信する(S404)。ここでは検索結果として取得されるデータの書誌情報及び該データの所在を示すURLを検索制御部300に送信する。
ステップS405へ移って、検索制御部300は、外部検索サーバデータ取得手段620に対して、前述の検索結果に含まれるURLにより示される管理データの実データを取得するように指示する(S405)。
ステップS406へ移って、外部検索サーバデータ取得手段620は、外部検索サーバ装置108に対して実データを取得する取得指示を送信する(S406)。ステップS407へ移って、外部検索サーバデータ取得手段620は、外部検索サーバ装置108から指定されたURLにより示される実データを取得する(S407)。
ステップS408へ移って、実データを取得した外部検索サーバデータ取得手段620は、取得した実データを検索制御部300に送信する(S408)。ステップS409へ移って、実データを取得した検索制御部300は、ステップS404で受信した検索結果と、ステップS408で取得した実データを、メモリサービス224を介して記憶手段11により記憶する(S409)。
以上のステップS402〜S409に係る処理により外部検索サーバ装置108が管理する管理データを複合機10にコピーする処理を行う。
ステップS410〜S416に係る処理は、S212〜S218に係る処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上に示される動作により、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、コピーするまでもなく、複合機10が管理する管理データであるか否かを区別することなく取り扱えるためユーザ操作の必要がないことである。
なお、外部検索サーバ装置108から検索結果としてメモリサービス224を介して記憶手段11により記憶されたデータが、一時的なもので、記憶容量の都合などで自動的に削除されてしまう場合には、コピー操作されてもよい。
(ネットワーク装置の行う出力処理の例)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の行う出力処理の例について図40を用いて説明する。図40は、ネットワーク装置が出力指示に基づいて行う出力処理の例を示すシーケンス図である。なお、本出力処理の例においては出力処理の一例として印刷出力処理を説明するがこの場合に限らない。例えば表示出力処理などの他の可視出力処理であってもよい。
ここでは、ユーザは、PC装置107上で動作するWebブラウザを用いて外部検索サーバ装置108の管理データの内、印刷出力したいデータを複合機10により印刷出力する処理を行う。図39及び40を参照して説明する。
まず、PC装置107は印刷指示を複合機10に送信する(S501)。ここでは、PC装置107上で動作するWebブラウザ上に表示されている検索結果の画面(図39参照)において、ユーザにより印刷出力したい文書が選択され、さらに印刷ボタンが押下される。印刷ボタンの押下に基づき生成された印刷指示はネットワークサービス223を介して検索制御部300に送信される。
図39の右端の文書(「COPY0001[108B]」と書かれている)を選択(チェックボックスにチェック)し、印刷ボタンを押下すると、図41のような印刷設定画面が表示される。
図41の印刷設定画面では、印刷する文書の順序(複数の文書を選択して印刷ボタンを押下した場合に有効)、印刷部数、両面印刷の指定などの印刷条件とともに、どの装置で印刷を実行するかの印刷先の装置を選択することができる。図41では、複合機10か、外部検索サーバ装置108のいずれかが選択できるような場合の例を示している。
各種印刷条件及び印刷先の装置が選択され、印刷開始ボタンが押下されると、選択された文書が、選択された印刷条件で選択された印刷先の装置により印刷される。
ステップS502へ移って、検索制御部300は、記憶手段11により記憶された外部検索サーバ装置108が管理する管理データを検索するようにメモリサービス224に対して検索指示を行う(S502)。続いてステップS503へ移って、メモリサービス224は、記憶手段11により記憶された管理データの内、ステップS502で受信した検索指示に合致するものを検索する(S503)。
続いてステップS504へ移って、メモリサービス224は、検索結果を検索制御部300に送信する(S504)。ここでは検索結果として取得されるデータの書誌情報及び該データの所在を示すURLを検索制御部300に送信する。
ステップS505へ移って、検索制御部300は、外部検索サーバデータ取得手段620に対して、前述の検索結果に含まれるURLにより示される管理データの実データを取得するように指示する(S505)。
ステップS506へ移って、外部検索サーバデータ取得手段620は、外部検索サーバ装置108に対して実データを取得する取得指示を送信する(S506)。ステップS507へ移って、外部検索サーバデータ取得手段620は、外部検索サーバ装置108から前述の検索結果に含まれるURLにより示される管理データの実データを取得する(S507)。
ステップS508へ移って、実データを取得した外部検索サーバデータ取得手段620は、取得した実データを検索制御部300に送信する(S508)。
ステップS509へ移って、検索制御部300は、前述の検索結果に含まれるURLにより示される文書を印刷する印刷指示を、印刷サービス221に送信する(S509)。このとき、検索制御部300は、各種印刷条件もWebブラウザから受信しているので、それらもネットワークサービス223を介して印刷サービス221に対して送信する。
ステップS510へ移って、印刷サービス221は印刷出力する(S510)。続いてステップS511へ移って、印刷出力処理が完了(またはエラー終了)すると、その結果を検索制御部300に送信する(S511)。
ステップS512へ移って、検索制御部300は、印刷結果に基づき、印刷結果を表すHTML表示画面を作成し、ネットワークサービス223を介してPC装置107で動作するWebブラウザに提供する(S512)。
以上で示される処理により、PC装置107上で動作するWebブラウザを用いて外部検索サーバ装置108の管理データの内、印刷出力したいデータを複合機10により印刷出力する処理を行う。
そのため、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、外部のPC装置107から複合機10の管理データ及び外部検索サーバ装置108の管理データを遠隔で検索することができ、さらに検索結果を可視出力することができることである。
(ネットワーク装置の行う出力処理の変形例1)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の行う出力処理の第1の変形例について図42を用いて説明する。図42は、ネットワーク装置が出力指示に基づいて行う出力処理の第1の変形例を示すシーケンス図である。なお、本出力処理の例においては出力処理の一例として印刷出力処理を説明するがこの場合に限らない。例えば表示出力処理などの他の可視出力処理であってもよい。
前述の出力処理の例では、ユーザは、PC装置107上で動作するWebブラウザを用いて外部検索サーバ装置108の管理データの内、印刷出力したいデータを複合機10により印刷出力する処理を行った。ここでは、外部検索サーバ装置108Aの管理データの内、印刷出力したいデータを外部検索サーバ装置108Aと異なる外部検索サーバ装置である外部検索サーバ装置108Bにより印刷出力する処理を行う。
ステップS601〜S608に係る処理は、前述のステップS501〜S508(図40参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、ステップS601〜S608に係る処理では、外部検索サーバ装置108を外部検索サーバ装置108Aに置き換える。
ステップS609へ移って、検索制御部300は、前述の検索結果に含まれるURLにより示される文書を印刷する印刷指示を、外部検索サーバ装置108Bに送信する(S609)。このとき、検索制御部300は、各種印刷条件もWebブラウザから受信しているので、ネットワークサービス223を介して外部検索サーバ装置108Bに対して送信する。
ステップS610へ移って、外部検索サーバ装置108Bは印刷出力する(S610)。続いてステップS611へ移って、印刷出力処理が完了(またはエラー終了)すると、その結果を検索制御部300に送信する(S611)。
ステップS612へ移って、検索制御部300は、出力結果に基づき、印刷結果を表すHTML表示画面を作成し、ネットワークサービス223を介してPC装置107で動作するWebブラウザに提供する(S612)。
以上で示される処理により、PC装置107上で動作するWebブラウザを用いて外部検索サーバ装置108Aの管理データの内、印刷出力したいデータを外部検索サーバ装置108Bにより印刷出力する処理を行う。
そのため、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、外部のPC装置107から複合機10の管理データ及び外部検索サーバ装置108Aの管理データを遠隔で検索することができ、さらに検索結果を可視出力することができることである。
なお、外部検索サーバ装置108Bが例えば両面印刷機能がない場合には、両面印刷の選択を禁止するように表示するなど、外部検索サーバ装置108Bの印刷に係る機能に応じて印刷機能の選択に係る提示を制御することができる。
また、外部検索サーバ装置108Bが印刷機能を有していない場合(例えば単なる文書管理サーバ装置である場合)、印刷対象の装置を選択するための例えばセレクトボックスなどの選択画面において、該装置の選択を禁止するように表示することができる。
さらに、例えば複合機10でも、印刷出力したい文書が保存されている外部検索サーバ装置108Aでもない、全く別の外部検索サーバ装置108Bを、印刷先の装置を選択するための例えばセレクトボックスなどの選択画面において、該装置の選択を提示するように表示することができる。
(ネットワーク装置の行う出力処理の変形例2)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の行う出力処理の第2の変形例について図43を用いて説明する。図43は、ネットワーク装置が出力指示に基づいて行う出力処理の第2の変形例を示すシーケンス図である。なお、本出力処理の例においては出力処理の一例として印刷出力処理を説明するがこの場合に限らない。例えば表示出力処理などの他の可視出力処理であってもよい。
前述の出力処理の例では、ユーザは、PC装置107上で動作するWebブラウザを用いて外部検索サーバ装置108の管理データの内、印刷出力したいデータを複合機10により印刷出力する処理を行った。ここでは、外部検索サーバ装置108により印刷出力する処理を行う。
ステップS701〜S704に係る処理は、前述のステップS501〜S504(図40参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
ステップS705へ移って、検索制御部300は、前述の検索結果に含まれるURLにより示される文書を印刷する印刷指示を、外部検索サーバ装置108に送信する(S705)。このとき、検索制御部300は、各種印刷条件もWebブラウザから受信しているので、ネットワークサービス223を介して外部検索サーバ装置108に対して送信する。
ステップS706へ移って、外部検索サーバ装置108は印刷出力する(S706)。続いてステップS707へ移って、印刷出力処理が完了(またはエラー終了)すると、その結果を検索制御部300に送信する(S707)。
ステップS708へ移って、検索制御部300は、出力結果に基づき、印刷結果を表すHTML表示画面を作成し、ネットワークサービス223を介してPC装置107で動作するWebブラウザに提供する(S708)。
以上で示される処理により、PC装置107上で動作するWebブラウザを用いて外部検索サーバ装置108の管理データの内、印刷出力したいデータを外部検索サーバ装置108により印刷出力する処理を行う。
そのため、以下に掲げる利点を奏する。その利点とは、外部のPC装置107から複合機10の管理データ及び外部検索サーバ装置108の管理データを遠隔で検索することができ、さらに検索結果を可視出力することができることである。
なお、外部検索サーバ装置108が例えば両面印刷機能がない場合には、両面印刷の選択を禁止するように表示するなど、外部検索サーバ装置108の印刷に係る機能に応じて印刷機能の選択に係る提示を制御することができる。
また、外部検索サーバ装置108が印刷機能を有していない場合(例えば単なる文書管理サーバ装置である場合)、印刷対象の装置を選択するための例えばセレクトボックスなどの選択画面において、該装置の選択を禁止するように表示することができる。
(ネットワーク装置の行うファクス送信処理の例)
次に、本実施形態4に係るネットワーク装置の行うファクス送信処理の例について図44〜図46を用いて説明する。図44は、ネットワーク装置がファクス送信指示に基づいて行うファクス送信処理の例を示すシーケンス図である。
ここでは、ユーザは、複合機10が有する表示装置109(本項では、操作パネルを例に説明を行う)を用いて外部検索サーバ装置108の管理データ(本項では、以降アドレス帳を例に説明する)の内、所定の送信先のファクスにファクス送信したいデータをファクス送信する処理を行う。図45及び図46を参照して説明する。
まず、ユーザが送信スタートを機器UI201に指示する(S801)。図45(a)は、複合機10の操作パネルが、ファクス送信に係る指示をユーザに促す画面の初期状態の表示例である。
ここでは、複合機10の操作パネルは、タッチパネル機能を持ったLCD(Liquid Crystal Display)などの表示手段と、各種指示を入力するためのテンキーなどの入力手段を備えている。図45(a)では、複合機10が管理するアドレス帳には、2つの宛先(「A会社」と「B工場」)が登録されていることが示される。さらに、アドレス帳に登録されている宛先の情報に加えて、文字サイズや原稿サイズなどのファクス送信条件を設定するためのボタンなどのファクス送信条件設定手段が表示される。
図45(a)の画面上において、アドレス帳に表示されている宛先(「A会社」と「B工場」)のボタンの押下、あるいはテンキーを用いた電話番号の直接入力などがユーザにより行われる。これによりファクス送信条件は設定される。
また、複合機10はアドレス帳に表示された検索ボタンの押下に基づいて、外部検索サーバ装置108が管理するアドレス帳を検索し、検索されたアドレス帳が表示される。図45(b)は、外部検索サーバ装置108が管理するアドレス帳である2つの宛先(「C課」と「D営業部」)が表示されたことを示す。
さらに、図45(b)では、2つの宛先(「C課」と「D営業部」)には、外部検索サーバ装置108が管理するアドレス帳であることを識別するための識別子、ここでは名称の下の「[外]」、が表示されている。これにより、ファクス送信の宛先が複合機10のアドレス帳に登録されているのか、若しくは外部検索サーバ装置108に登録されているのかを区別することができる。
ステップS802へ移って、送信スタートの指示を受信した機器UI201は、ファクスアプリ212に送信指示を出す(S802)。続いてステップS803へ移って、送信指示を受信したファクスアプリ212は、ネットワークサービス223に対して送信相手先ファクスにステップS701で選択された文書を送信する(S803)。
ファクスの送信処理を開始するとステップS804へ移って、ファクスアプリ212は、機器UI201に送信中である旨を表示する(S804及びS805)。
ステップS806へ移って、ネットワークサービス223は、送信相手先ファクスにステップS701で選択された文書の送信を行う(S806)。なお、ステップS804とS806の処理は、順序は逆であってもよい。
続いて文書の送信が終わるとステップS807〜S809に係る処理により、機器UI201は送信相手先ファクスから送信結果を受信する(S807〜S809)。さらにステップS810へ移って、機器UI201はユーザに対して、送信先、つまり送信に利用した宛先を複合機10が管理するアドレス帳にコピーするか否かの選択(図46(a)参照)を促す(S810)。
図46は、ステップS810〜S812を説明するための画面表示例を示す図である。図46(a)は、ステップS810に係る画面表示例である。
ステップS811へ移って、「はい」を選択した場合(S811)、ステップS812へ移って、機器UI202は、送信に利用した宛先を、メモリサービス224を介して記憶手段11により記憶された当該複合機10のアドレス帳に登録する(S812)。なお、ステップS811において、「いいえ」を選択した場合には、ここでは処理を終了する。
これにより、外部検索サーバ装置108が管理するアドレス帳の内、ユーザが送信に利用したアドレス帳を、複合機10が管理するアドレス帳にコピーすることができる。
なお、ステップS812のアドレス帳の登録処理を経ると、機器UI201は図46(b)のように、外部検索サーバ装置108が管理するアドレス帳の一つである「C課」は複合機10が管理するアドレス帳にコピーされたので、名称の下の「[外]」は表示されない。
また、宛先間違いなどで送信に失敗した場合には、ユーザに対してステップS810以降の登録の提示処理を行わずに処理を終了してもよい。これにより、間違いの宛先、つまり複合機10が管理するアドレス帳に登録する必要のない宛先をアドレス帳に登録することを防ぐことができる。
また、ステップS810に係るコピーするか否かの提示は、送信完了時に行うことにより宛先間違いなどを防ぐことができる。つまり、例えばステップS801において宛先を指定した時に行う場合も考えられるが、宛先間違いなどを防ぐために送信完了時が望ましい。
また、本ファクス送信例の変形例として、ステップS809の処理を経て送信に成功した場合には、自動的にアドレス帳に登録するようにされてもよい。これにより、ユーザの操作性を向上することができる。
さらには、本ファクス送信例では、複合機10が有する表示装置109を用いて外部検索サーバ装置108の管理データ(本項では、アドレス帳)の内、所定の送信先のファクスにファクス送信したいデータをファクス送信する処理を行ってきたが、送信されるデータはアドレス帳に限らない。その他の種類のデータであってもよい。また、所定の送信先にデータを送信する処理であれば、ファクス送信に限らないものとする。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記各実施形態にあげたその他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。