JP2008216817A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 現像剤を安定に供給することで現像剤の供給特性を向上させ、現像後に出力される画像の品質向上を実現する現像装置およびこれを備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】 層厚規制部材4の先端とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面と、補極N2極によって形成される磁極の中心線とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面とのなす角度θが、0.5〜6.5度となるようにマグネットローラ11の各磁極および層厚規制部材4を配置する。すなわち、主極N1極によって形成される磁極の中心線とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面と、補極N2極によって形成される磁極の中心線とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面とのなす角度が、90.5〜96.5度となるようにマグネットローラ11の各磁極を配置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、2成分現像剤を担持して搬送する現像ローラと、現像ローラが搬送する2成分現像剤の層厚を規制する層厚規制部材とを有する現像装置およびこれを備える画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用して画像を形成する画像形成装置(以下単に「画像形成装置」とする)は、簡易な操作で高画質画像を形成でき、保守管理も容易であることから、複写機、プリンタ、ファクシミリなどに多用され、広く普及している。画像形成装置は、たとえば、感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを含む。感光体はその表面に感光層を有するローラ状部材である。帯電手段は感光体表面を所定電位に帯電させる。露光手段は帯電状態にある感光体表面に静電潜像を形成する。現像手段は感光体表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する。転写手段は感光体表面のトナー像を記録媒体に転写する。定着手段はトナー像を記録媒体に熱定着させる。これによって、記録媒体上に画像が形成される。画像形成装置において、現像手段としては、一般に、現像槽、現像ローラ、撹拌部材、規制部材、流し板などを含む現像装置が用いられる。現像槽は、現像ローラおよび撹拌部材を回転自在に支持するとともに、その内部に現像剤を貯留する。現像ローラは表面に現像剤層を担持して回転し、感光体表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する。撹拌部材は現像槽内の現像剤を均一に撹拌して現像ローラに向けて搬送する。規制部材は現像ローラ表面の現像剤層の層厚を規制する。現像剤としては、主に、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤が用いられる。
画像形成装置の広範な分野への急速な普及に伴い、画像形成装置には様々な高性能化が要求される。たとえば、印刷速度の高速化が進められる。数年前まではA4用紙で50〜70枚/分であった印刷速度が、最近では100〜120枚/分にも及ぶ。このような高速化は、軽印刷の分野への進出を視野に入れたものである。印刷速度の高速化に対応するためには、現像装置においては、現像ローラを大径化し、かつ現像槽を大容量化するのが最も容易である。しかしながら、画像形成装置には、印刷速度の高速化とともに装置の小型化が求められる。小型化が要求される状況においても、感光体の潜像画像を適正に現像して、安定した印字品位を有する画像を提供することが求められる。
そこで、効率よく適正な現像剤濃度を実現するためには、現像剤層を均質にかつ高速に現像ローラ上に形成することが必要である。現像剤層の形成に最も大きな影響を及ぼすのが、層厚規制部材である。
層厚規制部材の役目は、現像ローラの下方に設けられたパドルローラから汲み上げられた現像剤を、現像ローラの表面上に一定の層厚に規制してするとともに、その現像剤に帯電性を付与することである。また、現像部に供給されない残りの現像剤は効率よく分離されて現像槽の現像剤と再混合される。
層厚規制部材による現像剤の分離作用をうまく制御できないと、層厚規制部材付近に現像剤が多量に溜まり現像部に現像剤が供給できなくなることや、逆に、現像部への現像剤供給過多になり現像剤の漏れやトナーかぶりが発生するという不具合を生じる。
このような現像剤の供給特性は、層厚規制部材の配置位置と、現像ローラの磁極の配置位置とに大きく左右される。
特許文献1記載の現像装置では、同明細書中の図6に示されるように、マグネットローラ3の磁極N1の磁極中心線が感光ドラム1に対向するように配置され、ドクターブレード10は、この磁極中心線に対して略90度に配置されている。また、N1の補極となるN5は、磁極N1の磁極中心線に対して120度程度に配置されている。特許文献2記載の現像装置では、マグネットローラ220の磁極N1の磁極中心線が感光体202に対向するように配置され、ドクターブレード507は、この磁極中心線に対して略120度に配置されている。また、N1の補極となるN3は、磁極N1の磁極中心線に対して140度程度に配置されている。
特許文献1,2に記載の現像装置では、十分な現像剤の供給特性が得られず、現像剤の供給不足または供給過多が発生し、出力される画像の品質を低下させることになる。
本発明の目的は、現像剤を安定に供給することで現像剤の供給特性を向上させ、現像後に出力される画像の品質向上を実現する現像装置およびこれを備える画像形成装置を提供することである。
本発明は、静電潜像が形成される感光体を臨んで回転自在に設けられるスリーブとスリーブ内部に固定配置されて複数の磁極を形成するマグネットローラとを有し、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を担持して搬送する現像ローラと、
前記現像ローラに対向するように設けられ、前記現像ローラが搬送する2成分現像剤の層厚を規制する層厚規制部材とを有する現像装置であって、
前記マグネットローラは、前記感光体に対してトナーを供給するトナー供給領域に、磁極を形成する主極と、前記主極によって形成される磁極よりも前記スリーブの回転方向上流側に配置され、前記主極によって形成される磁極と同極の磁極を形成する補極とを有し、
前記主極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記層厚規制部材先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が90度であり、
前記層厚規制部材先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記補極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が0.5度以上6.5度以下であることを特徴とする現像装置である。
前記現像ローラに対向するように設けられ、前記現像ローラが搬送する2成分現像剤の層厚を規制する層厚規制部材とを有する現像装置であって、
前記マグネットローラは、前記感光体に対してトナーを供給するトナー供給領域に、磁極を形成する主極と、前記主極によって形成される磁極よりも前記スリーブの回転方向上流側に配置され、前記主極によって形成される磁極と同極の磁極を形成する補極とを有し、
前記主極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記層厚規制部材先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が90度であり、
前記層厚規制部材先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記補極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が0.5度以上6.5度以下であることを特徴とする現像装置である。
また本発明は、前記層厚規制部材は、先端部を前記現像ローラに近接させた非磁性ブレードからなることを特徴とする。
また本発明は、前記層厚規制部材の厚みは、1〜3mmであることを特徴とする。
また本発明は、前記補極の磁束密度のピーク値は、前記主極の磁束密度のピーク値に対して40〜75%であることを特徴とする。
また本発明は、前記補極の磁束密度のピーク値は、前記主極の磁束密度のピーク値に対して40〜75%であることを特徴とする。
また本発明は、前記スリーブの周速度が、314〜1382mm/secであることを特徴とする。
また本発明は、2成分現像剤を貯留する現像槽と、
前記現像槽内の2成分現像剤を攪拌するとともに、前記現像ローラへ搬送する搬送手段と、
前記現像ローラが搬送する2成分現像剤のうち、前記層厚規制部材の規制によって発生した余剰分の2成分現像剤を、前記搬送手段へ案内する現像剤流し板とを有することを特徴とする。
前記現像槽内の2成分現像剤を攪拌するとともに、前記現像ローラへ搬送する搬送手段と、
前記現像ローラが搬送する2成分現像剤のうち、前記層厚規制部材の規制によって発生した余剰分の2成分現像剤を、前記搬送手段へ案内する現像剤流し板とを有することを特徴とする。
また本発明は、前記2成分現像剤を構成するキャリアの、体積平均粒径が30〜60μmであることを特徴とする。
また本発明は、前記感光体に対してトナーを供給する際に、前記トナー供給領域の下部に移動した前記キャリアを、前記搬送部材へ案内するキャリア回収ローラを有することを特徴とする。
また本発明は、表面に静電潜像が形成される感光体と、感光体表面を帯電させる帯電装置と、感光体表面に静電潜像を形成する露光装置と、感光体表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、感光体表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、感光体表面を清浄化するクリーニング装置と、トナー像を記録媒体に定着させる定着装置とを含み、電子写真方式を利用して画像を形成する画像形成装置において、
前記現像装置は、上記の現像装置であることを特徴とする画像形成装置である。
前記現像装置は、上記の現像装置であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、マグネットローラの主極によって、感光体に対してトナーを供給するトナー供給領域に、磁極を形成するとともに、補極によって、主極によって形成される磁極と同極の磁極が、主極によって形成される磁極よりもスリーブの回転方向上流側に形成される。ここで、主極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、層厚規制部材先端部とスリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が90度であり、層厚規制部材先端部とスリーブの回転中心軸とを含む平面と、補極によって形成される磁極の中心線とスリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が0.5度以上6.5度以下であることを特徴とする。
主極、補極および層厚規制部材を上記のような位置関係で配置したことにより、現像剤を安定に供給することで現像剤の供給特性を向上させ、現像後に出力される画像の品質向上を実現することができる。
また本発明によれば、前記層厚規制部材は、先端部を前記現像ローラに近接させた非磁性ブレードからなる。
これにより、補極の配置位置の可能範囲が広く、現像剤を安定に供給することができる。
また本発明によれば、前記層厚規制部材の厚みを、1〜3mmとすることにより、現像剤の供給特性をさらに向上させることができる。
また本発明によれば、前記補極の磁束密度のピーク値は、前記主極の磁束密度のピーク値に対して40〜75%である。
40%未満であれば、主極領域に現像剤を搬送するための持ち上げ能力が不足する。また75%を超えると、相対磁束密度が大きくなるため、N1磁極とS1磁力との磁力関係に影響を及ぼすようになり、きれいな現像特性が得られなくなる。
また本発明によれば、前記スリーブの周速度が、314〜1382mm/secで、現像剤を安定に供給することができ、高速現像にも対応可能である。
また本発明によれば、現像槽内の2成分現像剤を攪拌するとともに、現像ローラへ搬送する搬送手段を備え、現像ローラが搬送する2成分現像剤のうち、層厚規制部材の規制によって発生した余剰分の2成分現像剤を、現像剤流し板によって搬送手段へ案内する。
これにより、現像剤の均質混合が可能となり、現像剤を均等に劣化させることができる。
また本発明によれば、2成分現像剤として、体積平均粒径が30〜60μmの微小キャリアを用いることができ、出力画像の品質向上を実現することができる。
また本発明によれば、感光体に対してトナーを供給する際に、トナー供給領域の下部に落下して移動したキャリアを、キャリア回収ローラによって搬送部材へと案内する。
これにより、いわゆるキャリア上がりで感光体に移動して落下したキャリアを回収して再利用することができる。
また本発明によれば、感光体、帯電装置、露光装置、本発明の現像装置、転写装置、クリーニング装置および定着装置を含む電子写真方式の画像形成装置が提供される。画像形成装置は、本発明の現像装置を含むことによって、現像剤を安定に供給することで現像剤の供給特性を向上させ、現像後に出力される画像の品質向上を実現することができる。
図1は、本発明の第1実施形態である現像装置1の構成を模式的に示す断面図である。現像装置1は、現像槽2と、現像ローラ3と、層厚規制部材4と、規制部材支持体5と、流し板6と、第1撹拌部材7と、第2撹拌部材8と、搬送部材9と、トナー濃度センサ10とを含む。
現像槽2は内部空間を有する容器部材であり、現像ローラ3、第1撹拌部材7、第2撹拌部材8および搬送部材9をその内部空間で回転自在に支持し、層厚規制部材4、流し板6などを直接的または間接的に支持し、現像剤を収容する。現像剤はトナーと磁性体粉であるキャリアとを含む2成分現像剤である。また、現像槽2には、現像装置1を図示しない電子写真方式の画像形成装置に装着する場合に、該画像形成装置が備える感光体ドラム13を臨む側面に開口2aが形成される。また、現像槽2の鉛直方向上面には、トナー補給口2bが形成される。
現像槽2の鉛直方向上方には図示しないトナーカートリッジおよびトナーホッパが設けられる。より詳しくは、鉛直方向上方から下方に向けて、トナーカートリッジ、トナーホッパおよび現像槽2の順番で設けられる。トナーカートリッジは円筒状容器部材であり、その内部空間にトナーを収容する。トナーカートリッジは現像装置1が装着される図示しない画像形成装置本体に対して着脱可能に設けられる。また、トナーカートリッジは、画像形成装置に設けられる図示しない駆動手段によって、軸線回りに回転駆動する。トナーカートリッジの長手方向側面には長手方向に延びる細長い開口が形成され、トナーカートリッジの回転に伴って前記細長い開口からトナーが落下してトナーホッパに供給される。トナーホッパは、たとえば、その鉛直方向底面に形成される開口であるトナー供給口が、現像槽2の鉛直方向上面に形成される開口であるトナー補給口2bと鉛直方向に連通するように設けられる。トナーホッパ内において、トナー供給口の鉛直方向上方には、トナー補給ローラが設けられる。トナー補給ローラはトナーホッパによって回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって回転駆動する。トナー補給ローラ19の回転駆動は、トナー濃度検知センサ10による現像槽2内のトナー濃度の検知結果に応じて、画像形成装置に設けられる図示しない制御手段により制御される。トナー補給ローラの回転駆動によって、トナー供給口およびトナー補給口2bを介して、現像槽2内にトナーが補給される。
現像ローラ3は、磁界を発生させるマグネットローラ11と非磁性素材からなるスリーブ12とを含む。
マグネットローラ11は、その長手方向の両端部が現像槽2の現像槽壁によって支持され、現像ローラ3の周方向位置に断面形状が長方形の複数の棒磁石を備え、N極である磁極N1,N2,N3,N4およびS極である磁極S1,S2,S3が互いに離隔して現像ローラ3の半径方向に放射状に配置される多極着磁型マグネットローラである。各磁極は、スリーブ12の回転方向とは逆方向に、磁極N1、磁極S1、磁極N2、磁極S2、磁極N3、磁極N4および磁極S3の順番に設けられる。
スリーブ12は、非磁性素材であれば良く、特に限定されるものではないけれども、アルミニウム、アルミニウム合金、またはJIS−G4305に規定されるステンレス鋼であるSUS304などが好適に用いられる。2成分現像剤の担持および搬送を良好に行うため、スリーブ12の表面には適度な凹凸が形成されることが好ましく、たとえば、表面粗さ:Rz(JIS B 0601:十点平均粗さ)が、5μm以上10μm以下になるようにブラスト処理されている。
また、現像ローラ3は、現像槽2の開口2aを介して感光体ドラム13に対向する。現像ローラ3は、感光体ドラム13に対して間隙を有して離隔するように設けられ、最近接部分が現像ニップ部である。現像ニップ部において、現像ローラ3表面の図示しない現像剤層から感光体ドラム13表面の静電潜像にトナーが供給される。現像ニップ部では、現像ローラ3に接続される図示しない電源から現像ローラ3に対して現像バイアス電圧が印加され、現像ローラ3表面の現像剤層から感光体ドラム13表面の静電潜像へのトナーの移行が円滑に進行する。
図2は、マグネットローラ11によって形成されるスリーブ12の回転軸線に垂直な断面における法線方向の磁束密度分布の一例を示す図である。図2は、磁束密度(単位はガウス[G])の絶対値として表示する。マグネットローラ11は、現像ローラ3から感光体13に対してトナーを供給するトナー供給領域に、現像磁極(主極)であるN1磁極を形成する。さらに、マグネットローラ11は、N1磁極よりもスリーブ12の回転方向14上流側に向かって、S1磁極、N2磁極、S2磁極、N3磁極、N4磁極、S3磁極が順に形成される。N2磁極は、形成される磁極のうち、層厚規制部材4に最も近い位置に形成される。
層厚規制部材4は、現像ローラ3の軸線方向に平行に延びる板状部材であり、現像ローラ3の鉛直方向上方において、その短手方向の一端が規制部材支持体5とによって支持され、かつ他端が現像ローラ3表面に対して離隔するように設けられる。
層厚規制部材4は、現像ローラ3表面に担持される現像剤層から余分な現像剤を取り除き、現像剤層の層厚を一定に規制することによって、現像剤の搬送量を調整する。また、層厚規制部材4は、短手方向の他端と現像剤層との摺擦によって、現像剤層に含まれる帯電が不充分な現像剤に電荷を付与し、現像剤層に含まれる現像剤を充分に帯電させる。
本発明では、まず主極N1極によって形成される磁極の中心線とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面と、層厚規制部材4の先端とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面とのなす角度(以下では「ブレード主極間角度」という)が90度となるように、マグネットローラ11と層厚規制部材4とを配置している。磁極の中心線とは、スリーブ12の回転中心軸とそれぞれの磁極のピーク値を示す位置とを結ぶ線分である。
さらに本発明では、主極N1と同極性を有し、スリーブ12の回転方向上流側に配置される補極、本実施形態では磁極N2の配置位置を規定する。
層厚規制部材4の先端とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面と、補極N2極によって形成される磁極の中心線とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面とのなす角度(以下では「ブレード補極間角度」という)θが、0.5〜6.5度となるようにマグネットローラ11の各磁極および層厚規制部材4を配置している。すなわち、主極N1極によって形成される磁極の中心線とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面と、補極N2極によって形成される磁極の中心線とスリーブ12の回転中心軸とを含む平面とのなす角度(以下では「極間角度」)が、90.5〜96.5度となるようにマグネットローラ11の各磁極を配置している。
ブレード補極間角度θを上記の範囲内とすることにより、現像剤を安定に供給することで現像剤の供給特性を向上させ、現像後に出力される画像の品質向上を実現することができる。
また、N1磁極の磁束密度のピーク値は、図2に示すように、たとえば、1200G(120mT)であり、好適範囲としては100mT以上125mT以下である。N2磁極の磁束密度のピーク値は、たとえば、600G(60mT)であり、好適範囲としては50mT以上75mT以下である。N2磁極の磁束密度のピーク値は、N1磁極の磁束密度のピーク値に対して、40〜75%の範囲に入ることが望ましい。40%未満であれば、主極領域に現像剤を搬送するための持ち上げ能力が不足する。また75%を超えると、相対磁束密度が大きくなるため、N1磁極とS1磁力との磁力関係に影響を及ぼすようになり、きれいな現像特性が得られなくなる。
流し板6は、現像槽2内において、現像ローラ3の回転方向における層厚規制部材4よりも上流側であって、第1撹拌部材7および第2撹拌部材8の鉛直方向上方に設けられる板状部材である。流し板6は、短手方向の一端が現像ローラ3表面に対向し、間隙を有して離隔し、他端が現像ローラ3から離反する方向に延びる。本実施の形態では、流し板9の鉛直方向上面は、流し板9の短手方向における現像ローラ3側の端部およびその近傍部分では水平方向に対して平行になり、それ以外の部分では現像ローラ3から離反するにつれて鉛直方向下方に下降するように設けられる。
流し板6を設けることによって、現像ローラ3で層厚規制部材4によって除去された現像剤の円滑な流れが発生し、トナーの不均一な帯電、トナーのブロッキングなどの発生が防止される。詳しくは、層厚規制部材4によって現像ローラ3表面から取り除かれる現像剤は一時的に現像ローラ3上方の空間に滞留するが、量が多くなると流し板6の鉛直方向上面を現像ローラ3から離反する方向に流過し始める。現像剤は、流し板6の上面に沿って流過し、流し板6の短手方向における現像ローラ3側とは反対側の端部から第2撹拌部材8に向けて落下する。落下した現像剤は第1撹拌部材7および第2撹拌部材8によって他の現像剤および新しく供給されるトナーと均一に混合され、現像ローラ3に向けて再度搬送される。
第1撹拌部材7および第2撹拌部材8は、いずれも、現像槽2によって回転自在に支持されかつ図示しない駆動手段によって軸心周りに回転駆動可能に設けられるローラ状部材である。本実施の形態では、第1撹拌部材7は反時計回りに回転し、第2撹拌部材8は時計回りに回転する。第1撹拌部材7は、現像ローラ3を介して感光体ドラム13に対向しかつ現像ローラ3よりも鉛直方向下方になる位置に設けられる。第2撹拌部材8は、第1撹拌部材7を介して現像ローラ3に対向しかつ現像ローラ3よりも鉛直方向下方になる位置に設けられる。第1撹拌部材7および第2撹拌部材8は、現像槽2内に貯留される現像剤を撹拌してトナーに均一な電荷を付与するとともに、帯電状態にある現像剤を汲み上げて現像ローラ3の周囲に送給する。
搬送部材9は、現像槽2によって回転自在に支持されかつ図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられるローラ状部材である。搬送部材9は、第2撹拌部材8を介して第1撹拌部材7に対向し、かつトナー補給口2bの鉛直方向下方に設けられる。搬送部材9は、トナー補給口2bを介して現像槽2内に補給されるトナーを、第2撹拌部材8の周囲に搬送する。
トナー濃度センサ10は、第2撹拌部材8の鉛直方向下方の現像槽2底面に装着され、センサ面が現像槽2の内部に露出するように設けられる。トナー濃度センサ10のトナー濃度検知結果は、不図示の制御部へ与えられ、制御部は、トナー濃度検知結果に応じて、トナー補給手段のトナー補給ローラを回転駆動させ、トナーを現像槽2へと補給する。トナー濃度センサ10による検知結果がトナー濃度設定値よりも低いと判定すると、トナーカートリッジを回転駆動させる駆動手段に制御信号を送り、トナーカートリッジを回転駆動させる。
トナー濃度センサ10には、一般的なトナー濃度センサを使用でき、たとえば、透過光検知センサ、反射光検知センサ、透磁率検知センサなどが挙げられる。これらの中でも、透磁率検知センサが好ましい。透磁率検知センサには図示しない電源が接続される。電源は、透磁率検知センサを駆動させるための駆動電圧およびトナー濃度の検知結果を制御手段に出力するための制御電圧を透磁率検知センサに印加する。電源による透磁率検知センサへの電圧の印加は、制御手段によって制御される。透磁率検知センサは、制御電圧の印加を受けてトナー濃度の検知結果を出力電圧値として出力する型式のセンサであり、基本的に出力電圧の中央値近傍の感度がよいため、その付近の出力電圧が得られるような制御電圧を印加して用いられる。このような型式の透磁率検知センサは市販されており、たとえば、TS−L、TS−A、TS−K(いずれも商品名、TDK株式会社製)などが挙げられる。
層厚規制部材4は、非磁性ブレードからなる1層構成、非磁性ブレードと磁性ブレードとからなる2層構成のいずれであってもよく、非磁性ブレードは、たとえばSUS304、SUS316などのステンレス鋼からなる板状の部材である。
図3は、2層構成の層厚規制部材4と、現像ローラ3との位置関係を示す図である。
2層構成の層厚規制部材4は、非磁性ブレード15と、磁性ブレード16とを重ね合わせた状態で、規制部材支持体5に支持され、非磁性ブレード15が磁性ブレード16に対して現像ローラ3側に突き出すように構成される。
2層構成の層厚規制部材4は、非磁性ブレード15と、磁性ブレード16とを重ね合わせた状態で、規制部材支持体5に支持され、非磁性ブレード15が磁性ブレード16に対して現像ローラ3側に突き出すように構成される。
非磁性ブレード15は、上記のように、たとえばSUS304、SUS316などのステンレス鋼からなる板状の部材である。磁性ブレード16は、磁性体を含んで成る薄板状部材である。磁性ブレード16を構成する磁性体としては、たとえば、ニッケルプレートであってもよく、また磁性を有するステンレス鋼(JIS−G4305に規定されるSUS430など)であってもよい。磁性ブレード16は、その磁束密度が0.3T以上1.5T以下(0.3V・s・m−2以上1.5V・s・m−2以下)のものが挙げられる。
非磁性ブレード15および磁性ブレード16の厚みは、ブレードの材質、使用する現像剤の種類などに応じて適宜設定すればよいが、いずれのブレードも好適範囲は1mm〜3mmに設定され、たとえば1.5mm厚に設定される。
現像ローラ3と非磁性ブレード15の先端部との距離は、ドクターギャップDG[mm]とも呼ばれ、DGによって現像ローラ3表面に形成される現像層の層厚みおよびトナーに付与する帯電量を制御することができる。DGについても、ブレードの材質、使用する現像剤の種類および濃度、所望する磁気ブラシの穂の高さなどに応じて適宜設定すればよいが、好適範囲は0.5mm〜1.5mmに設定され、たとえば0.7mmに設定される。0.5mm未満では、ギャップが狭すぎるため現像トルクが高くなりすぎ、また1.5mmを超えると、穂立ち規制がうまく行かず階調性を確保できなくなる。
層厚規制部材4が2層構成の場合、非磁性ブレード15の先端部と磁性ブレード16の先端部との距離δ[mm]は、磁気ブラシの穂の高さおよび密度を制御し、好適範囲として0.15mm〜0.45mmが好ましく、たとえば0.3mmに設定される。0.15mm未満では、層厚規制部材が抵抗となり現像トルクが高くなる。また0.45mmを超えると、磁力の影響が働かない。
本発明の現像装置1で使用する現像剤は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤であればこの分野で常用するものを使用することができる。特にキャリアについては、平均粒径が30〜60μmと微小粒径のキャリアを使用する場合に好適である。
図4は、本発明の第2実施形態である現像装置1の構成を模式的に示す断面図である。
本実施形態は、キャリア回収ローラ17を備えることのみが図1に示した第1実施形態と異なる構成であるので、キャリア回収ローラ17以外の構成については同じ参照符号を付して説明は省略する。
本実施形態は、キャリア回収ローラ17を備えることのみが図1に示した第1実施形態と異なる構成であるので、キャリア回収ローラ17以外の構成については同じ参照符号を付して説明は省略する。
キャリア回収ローラ17は、トナー供給領域の下部に設けられ、現像槽2によって回転自在に支持されかつ図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられるローラ状部材である。
上記のような微小キャリアを使用した場合、トナーのみならずキャリアが感光体13に移動する、いわゆるキャリア上がりが発生しやすくなる。感光体13に移動したキャリアは、感光体13の表面に長時間付着することはなく、前記トナー供給領域の下部、すなわち開口2aの下部に落下する。落下したキャリアは、キャリア回収ローラ17に備えられたパドルなどにより掻き集められ、第1撹拌部材7で撹拌可能な領域にキャリアを案内する。キャリアを回収することで再利用し、現像槽2内におけるトナー濃度を適正値に保持することができる。
図5は、本発明の第3実施形態である画像形成装置100の構成を模式的に示す断面図である。画像形成装置100は、複写モードと印刷モードとを有し、複写モードでは後記するスキャナ装置20において読み取られる原稿の画像情報に応じて原稿の複写物を印刷し、印刷モードでは画像形成装置100にネットワークを介して接続される外部機器からの画像情報に応じてそれに対応する画像を印刷するデジタル複合機である。画像形成装置100は、現像装置1と、感光体ドラム13と、スキャナ部20と、帯電装置21と、転写装置22と、給紙トレイ23、定着装置24、露光装置25、クリーニング装置26および排紙トレイ27を含む。
感光体ドラム13は、図示しない駆動手段によって軸線周りに回転駆動可能に支持され、その表面に静電潜像ひいてはトナー像が形成される感光膜を有するローラ状部材である。感光体ドラム13には、たとえば、図示しない導電性基体と、導電性基体表面に形成される図示しない感光膜とを含むローラ状部材を使用できる。導電性基体には、円筒状、円柱状、シート状などの導電性基体を使用でき、その中でも円筒状導電性基体が好ましい。感光膜としては、有機感光膜、無機感光膜などが挙げられる。有機感光膜としては、電荷発生物質を含む樹脂層である電荷発生層と、電荷輸送物質を含む樹脂層である電荷輸送層との積層体、1つの樹脂層中に電荷発生物質と電荷輸送物質とを含む樹脂層などが挙げられる。無機感光膜としては、酸化亜鉛、セレン、アモルファスシリコンなどから選ばれる1種または2種以上を含む膜が挙げられる。導電性基体と感光膜との間には、下地膜を介在させてもよく、感光膜の表面には主に感光膜を保護するための表面膜(保護膜)を設けてもよい。
帯電装置21は、感光体ドラム13に圧接するように設けられる。帯電装置21には、図示しない電源が接続され、帯電装置21に電圧を印加する。帯電装置21は電源から電圧の印加を受けて、感光体ドラム13表面を所定の極性および電位に帯電させる。具体的には、帯電ブラシ型帯電器、チャージャー型帯電器、鋸歯型帯電器、イオン発生装置、磁気ブラシなどの接触方式の帯電器などを使用できる。
露光装置25は、スキャナ装置20において読み取られる原稿の画像情報または外部機器からの画像情報が入力され、画像情報に応じた信号光を、帯電状態にある感光体ドラム13表面に照射する。これによって、感光体ドラム13表面に、画像情報に応じた静電潜像が形成される。露光装置25には光源を含むレーザスキャニングユニットが用いられる。レーザスキャニングユニットは、たとえば、光源、ポリゴンミラー、fθレンズ、反射ミラーなどを組合せたユニットである。光源としては、たとえば、半導体レーザ、LEDアレイ、エレクトロルミネッセンス(EL)素子などを使用できる。
現像装置1は、上記に示した本発明の現像装置1である。
転写装置22は、図示しない支持手段によって回転自在に支持されかつ図示しない駆動手段によって回転可能に設けられ、かつ感光体ドラム13に圧接するように設けられるローラ状部材である。転写装置22には、たとえば、直径8〜10mmの金属製芯金と、金属製芯金の表面に形成される導電性弾性層とを含むローラ状部材が用いられる。金属製芯金を形成する金属としては、ステンレス鋼、アルミニウムなどを使用できる。導電性弾性層としては、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、発泡EPDM、発泡ウレタンなどのゴム材料にカーボンブラックなどの導電材を配合したゴム材料を使用できる。感光体ドラム13と転写装置22との圧接部(転写ニップ部)に、感光体ドラム13の回転によってトナー像が搬送されるのに同期して、給紙トレイ23から図示しないピックアップローラおよびレジストローラを介して記録媒体が1枚ずつ供給される。記録媒体が転写ニップ部を通過することによって、感光体ドラム13表面のトナー像が記録媒体に転写される。転写装置22には図示しない電源が接続され、トナー像を記録媒体に転写する際に、トナー像を構成するトナーの帯電極性とは逆極性の電圧を転写装置22に印加する。これによって、トナー像が記録媒体に円滑に転写される。
転写装置22は、図示しない支持手段によって回転自在に支持されかつ図示しない駆動手段によって回転可能に設けられ、かつ感光体ドラム13に圧接するように設けられるローラ状部材である。転写装置22には、たとえば、直径8〜10mmの金属製芯金と、金属製芯金の表面に形成される導電性弾性層とを含むローラ状部材が用いられる。金属製芯金を形成する金属としては、ステンレス鋼、アルミニウムなどを使用できる。導電性弾性層としては、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、発泡EPDM、発泡ウレタンなどのゴム材料にカーボンブラックなどの導電材を配合したゴム材料を使用できる。感光体ドラム13と転写装置22との圧接部(転写ニップ部)に、感光体ドラム13の回転によってトナー像が搬送されるのに同期して、給紙トレイ23から図示しないピックアップローラおよびレジストローラを介して記録媒体が1枚ずつ供給される。記録媒体が転写ニップ部を通過することによって、感光体ドラム13表面のトナー像が記録媒体に転写される。転写装置22には図示しない電源が接続され、トナー像を記録媒体に転写する際に、トナー像を構成するトナーの帯電極性とは逆極性の電圧を転写装置22に印加する。これによって、トナー像が記録媒体に円滑に転写される。
クリーニング装置26は、図示しないクリーニングブレードと、図示しないトナー貯留槽とを含む。クリーニングブレードは、感光体ドラム13の長手方向に平行に延び設けられかつその短手方向の一端が感光体ドラム13表面に当接するように設けられる板状部材である。クリーニングブレードは、記録媒体にトナー像を転写した後に感光体ドラム13表面に残留するトナー、紙粉などを感光体ドラム13表面から取り除く。トナー貯留槽は内部空間を有する容器状部材であり、クリーニングブレードによって除去されるトナーを一時的に貯留する。クリーニング装置26によって、トナー像を転写した後の感光体ドラム13表面が清浄化される。
定着装置24は、定着ローラ28と、加圧ローラ29とを含む。定着ローラ28は、図示しない支持手段によって回転自在に支持され、かつ図示しない駆動手段によって軸線回りに回転可能に設けられるローラ状部材である。定着ローラ28は、その内部に図示しない加熱手段を有し、転写ニップ部から搬送される記録媒体に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱し、溶融させて記録媒体に定着させる。定着ローラ28としては、たとえば、芯金と、弾性層とを含むローラ状部材を使用する。芯金は、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属によって形成される。弾性層は、たとえば、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの弾性材料で形成される。加熱手段は図示しない電源から電圧印加を受けて発熱する。加熱手段にはハロゲンランプ、赤外線ランプなどを使用できる。
加圧ローラ29は回転自在に支持されかつ図示しない加圧手段によって定着ローラ28に対して圧接するように設けられるローラ状部材である。加圧ローラ29は定着ローラ28の回転に従動回転する。定着ローラ28と加圧ローラ29との圧接部が定着ニップ部である。加圧ローラ29は、定着ローラ28によるトナー像の記録媒体への加熱定着に際し、溶融状態にあるトナーを記録媒体に対して押圧することによって、トナー像の記録媒体への定着を促進する。加圧ローラ29には、定着ローラ28と同じ構成のローラ状部材を使用できる。加圧ローラ29の内部にも加熱手段を設けてもよい。加熱手段には定着ローラ28内部の加熱手段と同様のものを使用できる。
定着装置24によれば、トナー像が転写された記録媒体を定着ニップ部に通過させ、トナー像を構成するトナーを溶融させるとともに記録媒体に押圧することによって、トナー像を記録媒体に定着させ、画像が形成される。画像が形成された記録媒体は、図示しない搬送手段によって、画像形成装置100の鉛直方向側面に設けられる排紙トレイ27に排出され、積載される。
給紙トレイ23は、普通紙、コート紙、カラーコピー用紙、OHPフィルムなどの記録媒体を収容するトレイである。給紙トレイ23は複数設けられ、それぞれの給紙トレイ23にサイズや種類の異なる記録媒体が収容される。記録媒体のサイズには、A3、A4、B5、B4などがある。また、複数の給紙トレイ23に同じサイズの記録媒体を収容してもよい。図示しないピックアップローラと、搬送ローラと、レジストローラとによって、感光体ドラム13表面のトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、記録媒体が1枚ずつ送給される。
スキャナ部20には図示しない原稿セットトレイ、自動原稿搬送装置(RADF、 Reversing Automatic Document Feeder)などが設けられるとともに、図示しない原稿読み取り手段が設けられる。自動原稿搬送装置は、原稿セットトレイに載置される原稿を、原稿読み取り手段の原稿載置台に搬送する。原稿読み取り手段は、原稿載置台と、原稿走査ユニットと、反射手段と、光電変換素子(Charge Coupled Device、以下「CCD」という)ライセンサなどを含み、原稿載置台に載置される原稿の画像情報を複数ライン毎、たとえば10ライン毎に読み取る。原稿載置台は、画像情報を読み取る原稿を載置するためのガラス製板状部材である。原稿走査ユニットは図示しない光源と第1の反射ミラーとを含み、原稿載置台の鉛直方向下面に沿って平行に一定速度Vで往復移動し、原稿載置台に載置される原稿の画像形成面に光を照射する。光の照射によって反射光像が得られる。光源は原稿載置台に載置される原稿に照射する光の光源である。第1の反射ミラーは反射光像を反射手段に向けて反射する。反射手段は、図示しない第2の反射ミラーと第3の反射ミラーと光学レンズとを含み、原稿走査ユニットで得られる反射光像を光電変換素子ラインセンサ上で結像させる。反射手段は原稿走査ユニットの往復移動に追随してV/2の速度で往復移動する。第2,第3の反射ミラーは反射光像が光学レンズに向うように反射光像を反射させる。光学レンズは反射光像を光電変換素子ラインセンサ上に結像させる。CCDラインセンサは、光学レンズによって結像される反射光像を電気信号に光電変換する図示しないCCD回路を含み、画像情報である電気信号を制御手段の中の画像処理部に出力する。画像処理部は、原稿読み取り手段またはパーソナルコンピュータなどの外部装置から入力される画像情報を電気信号に変換し、露光手段22に出力する。
以下、本発明の実施例を説明する。
(試験1)
試験1では、極間角度が異なるマグネットローラを複数用いて、現像剤搬送量およびスリーブの回転トルクに対する極間角度の影響について検討した。なお、ブレード主極間角度は90度とした。
(試験1)
試験1では、極間角度が異なるマグネットローラを複数用いて、現像剤搬送量およびスリーブの回転トルクに対する極間角度の影響について検討した。なお、ブレード主極間角度は90度とした。
現像剤搬送量を測定する際、以下の条件で行った。使用した2成分現像剤は、トナー濃度を6重量%とし、トナーは、体積平均粒径6.7μmのポリエステル系トナーを用い、キャリアは、体積平均粒径45μmの樹脂コートフェライト系キャリアを用いた。
現像条件は、DG=0.7mm、感光体13と現像ローラ3との距離が1.0mm、現像ローラ径が30mmであり、主極N1の磁束密度が120mT、補極N2の磁束密度が60mTとした。
層厚規制部材は、1層構成のものと2層構成のものを用いた。1層構成、2層構成いずれにおいても非磁性ブレード15の厚みが1.5mm、磁性ブレード16の厚みも1.5mmとした。2層構成ではδ=0.3mmとした。
感光体13のプロセス速度は540mm/secとし、スリーブ12の回転周速度は785mm/secとした。
図6は、非磁性ブレード15からなる1層構成の層厚規制部材を用いた場合の現像剤搬送量およびスリーブの回転トルクに対する極間角度の影響を示すグラフであり、図7は、非磁性ブレード15および磁性ブレード16からなる2層構成の層厚規制部材を用いた場合の現像剤搬送量およびスリーブの回転トルクに対する極間角度の影響を示すグラフである。横軸は極間角度(度)を示し、左縦軸は現像剤の搬送量(g/cm2)、右縦軸はスリーブの回転トルク(kgf・cm)を示す。
図6および図7からわかるように、極間角度が変化すると、現像剤の搬送量およびスリーブの回転トルクが変化する。
現像剤は、層厚規制部材による現像剤の分離作用を制御することで、搬送量の変動が小さく、所定の量を安定して搬送することが要求される。本試験においては、極間角度が変化したときに、搬送量が0.10g/cm2〜0.12g/cm2の範囲内となるような領域を搬送量安定領域とした。
1層構成の層厚規制部材を用いた場合、図6を参照すると、極間角度が90.5度〜96.5度の範囲で搬送量が安定していることがわかった。ブレード補極間角度θにすると、0.5度〜6.5度の範囲で搬送量が安定していることがわかった。
2層構成の層厚規制部材を用いた場合、図7を参照すると、極間角度が90.5度〜94.5度の範囲で搬送量が安定していることがわかった。ブレード補極間角度θにすると、0.5度〜4.5度の範囲で搬送量が安定していることがわかった。
(試験2)
試験2では、現像剤搬送量に対するスリーブの回転数(rpm)の影響について検討した。極間角度を93度に固定し、スリーブの回転数を変化させたこと以外は、試験1と同じ条件とした。
試験2では、現像剤搬送量に対するスリーブの回転数(rpm)の影響について検討した。極間角度を93度に固定し、スリーブの回転数を変化させたこと以外は、試験1と同じ条件とした。
図8は、非磁性ブレード15からなる1層構成の層厚規制部材を用いた場合の現像剤搬送量に対するスリーブ回転数の影響を示すグラフであり、図9は、非磁性ブレード15および磁性ブレード16からなる2層構成の層厚規制部材を用いた場合の現像剤搬送量に対するスリーブ回転数の影響を示すグラフである。横軸はスリーブ回転数(rpm)を示し、縦軸は現像剤の搬送量(g/cm2)を示す。
本試験においても試験2と同じく、スリーブの回転数が変化したときに、搬送量が0.10g/cm2〜0.12g/cm2の範囲内となるような領域を搬送量安定領域とした。
1層構成の層厚規制部材を用いた場合、図8を参照すると、スリーブ回転数が200rpm〜880rpmの範囲で搬送量が安定していることがわかった。2層構成の層厚規制部材を用いた場合、図9を参照すると、1層構成の場合と同じく、スリーブ回転数が200rpm〜880rpmの範囲で搬送量が安定していることがわかった。
回転数をスリーブの周速度に換算すると、314mm/sec〜1382mm/secの範囲で搬送量が安定していることがわかる。
1 現像装置
2 現像槽
3 現像ローラ
4 層厚規制部材
5 規制部材支持体
6 流し板
7 第1撹拌部材
8 第2撹拌部材
9 搬送部材
10 トナー濃度センサ
11 マグネットローラ
12 スリーブ
13 感光体ドラム
15 非磁性ブレード
16 磁性ブレード
2 現像槽
3 現像ローラ
4 層厚規制部材
5 規制部材支持体
6 流し板
7 第1撹拌部材
8 第2撹拌部材
9 搬送部材
10 トナー濃度センサ
11 マグネットローラ
12 スリーブ
13 感光体ドラム
15 非磁性ブレード
16 磁性ブレード
Claims (9)
- 静電潜像が形成される感光体を臨んで回転自在に設けられるスリーブとスリーブ内部に固定配置されて複数の磁極を形成するマグネットローラとを有し、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を担持して搬送する現像ローラと、
前記現像ローラに対向するように設けられ、前記現像ローラが搬送する2成分現像剤の層厚を規制する層厚規制部材とを有する現像装置であって、
前記マグネットローラは、前記感光体に対してトナーを供給するトナー供給領域に、磁極を形成する主極と、前記主極によって形成される磁極よりも前記スリーブの回転方向上流側に配置され、前記主極によって形成される磁極と同極の磁極を形成する補極とを有し、
前記主極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記層厚規制部材先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が90度であり、
前記層厚規制部材先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記補極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が0.5度以上6.5度以下であることを特徴とする現像装置。 - 前記層厚規制部材は、先端部を前記現像ローラに近接させた非磁性ブレードからなることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記層厚規制部材の厚みは、1〜3mmであることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
- 前記補極の磁束密度のピーク値は、前記主極の磁束密度のピーク値に対して40〜75%であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記スリーブの周速度が、314〜1382mm/secであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の現像装置。
- 2成分現像剤を貯留する現像槽と、
前記現像槽内の2成分現像剤を攪拌するとともに、前記現像ローラへ搬送する搬送手段と、
前記現像ローラが搬送する2成分現像剤のうち、前記層厚規制部材の規制によって発生した余剰分の2成分現像剤を、前記搬送手段へ案内する現像剤流し板とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の現像装置。 - 前記2成分現像剤を構成するキャリアの、体積平均粒径が30〜60μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の現像装置。
- 前記感光体に対してトナーを供給する際に、前記トナー供給領域の下部に移動した前記キャリアを、前記搬送部材へ案内するキャリア回収ローラを有することを特徴とする請求項7記載の現像装置。
- 表面に静電潜像が形成される感光体と、感光体表面を帯電させる帯電装置と、感光体表面に静電潜像を形成する露光装置と、感光体表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、感光体表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、感光体表面を清浄化するクリーニング装置と、トナー像を記録媒体に定着させる定着装置とを含み、電子写真方式を利用して画像を形成する画像形成装置において、
前記現像装置は、請求項1〜8のいずれか1つの現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007056393A JP2008216817A (ja) | 2007-03-06 | 2007-03-06 | 現像装置および画像形成装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014119692A (ja) * | 2012-12-19 | 2014-06-30 | Konica Minolta Inc | 現像装置及び画像形成装置 |
-
2007
- 2007-03-06 JP JP2007056393A patent/JP2008216817A/ja active Pending
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JP2014119692A (ja) * | 2012-12-19 | 2014-06-30 | Konica Minolta Inc | 現像装置及び画像形成装置 |
US9057988B2 (en) | 2012-12-19 | 2015-06-16 | Konica Minolta, Inc. | Developing device and image forming apparatus |
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