JP2014119692A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで現像剤搬送量を調整することができる現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像スリーブにマグネットローラーを内挿してなる現像ローラーの現像スリーブを回転させることによって、現像スリーブの外周面上に担持された現像剤を感光体ドラム側へ搬送する現像装置において、現像スリーブの外周面からの最近接距離Dbに配設された規制部材によって、感光体ドラム側へ搬送される現像剤の搬送量が規制されている。現像スリーブの回転軸に直交する断面において、現像スリーブの外周面上における規制部材との最近接位置から現像スリーブの回転方向における上流側に2[mm]だけ離れた範囲内であって、かつ、現像スリーブの外周面から高さDb/2までの範囲内における磁束密度の絶対値の平均値が40[mT]から70[mT]までの範囲内である。
【選択図】図19

Description

本発明は、現像装置及び画像形成装置に関し、特に、2成分現像剤を用いる現像装置においてトナーと磁性キャリアとの比率の変動に起因する画像不良を防止する技術に関する。
画像形成装置に用いられる現像装置は、装置内に予め蓄積されているトナーを供給することによって、感光体ドラムの外周面上に形成された静電潜像を現像し、これによって消費されるトナー量は静電潜像の面積や濃度によって変動する。特に、トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤を用いる現像装置においては、黒ベタ画像など、トナー消費量が多い静電潜像を現像すると、現像装置内に蓄積されている現像剤中のトナー量が大きく減少して、現像剤中に占めるトナーの割合(以下、「T/C比率」という。)も大きく減少する。T/C比率の変動幅が大きいと、現像剤の単位重量当たりの電荷量(以下、「トナー帯電量」という。)や現像剤の磁性、流動性も大きく変動するので、現像スリーブによって搬送される現像剤量もまた大きく変動する。
T/C比率の変動によって、現像スリーブが搬送する現像剤量が多くなり過ぎると、現像スリーブと感光体ドラムとの間に現像剤が詰まるおそれがある。現像剤が詰まった状態で現像を強行すると、感光体ドラムや記録シートにキャリアが付着したり、機内他所に現像剤が飛散したりする等の不具合を来す。
しかしながら、現像剤の詰まりを回避するために現像スリーブと感光体ドラムとの最近接距離DSを大きくすると、帯電トナーを感光体ドラムに静電吸着する必要上、現像スリーブに印加する現像バイアスを大きくして、現像スリーブと感光体ドラムとの間の電界強度を高めなければならない。その結果、電界のエッジ効果が強まって画像異常が生じてしまう。図27は、エッジ効果を説明する概念図である。図27に示されるように、最近接距離DSを大きくした状態で電界強度を高めると、現像スリーブのより広い範囲から静電潜像のエッジ部分へトナーが供給される。その結果、エッジ部分の濃度が高くなり過ぎる画像異常が発生する(図27(b))。
このような問題を解決するために、例えば、透磁率センサーを用いて検出した現像剤のT/C比率に応じて、現像スリーブが搬送する現像剤量を規制する規制部材と、現像スリーブに内挿された磁石ロールとの位置関係を制御することによって、現像スリーブによる現像剤搬送量を調整する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、同様にして検出したT/C比率に応じて、規制部材と現像スリーブとの距離を制御することによって、現像剤搬送量を調整する技術も知られている(例えば、特許文献2を参照)。このように現像剤搬送量を適正化すれば、現像スリーブと感光体ドラムとの最近接距離DSを大きくすることなく、現像剤の詰まりを防止して、画像異常等の不具合を防止することができる。
特開平10−31366号公報 特開平09−222792号公報
芹澤慎一郎、伊藤朋之、「電子写真現像用磁石の磁化分布の推定」、日本機械学会論文集、66−645、C(2000−5)、1724−1729. 伊藤朋之、川本広行、「電子写真における磁性一成分現像系の画質シミュレーション」、日本機械学会1998年次大会 講演論文集、98−8(I)(1998−8−5)、287−290. 電気学会、「電磁気学(第二次改訂版)」、194−197、オーム社(1979). 山川宏、「最適化デザイン」、157−221、培風館(1993). 坂和愛幸、「最適化と最適制御」、149−173、森北出版(1980).
しかしながら、T/C比率を検出するために透磁率センサーを用いるのは現像装置の部品コストや製造コストの上昇を招き、現像装置や画像形成装置のコスト削減の要請に反するため、好ましくない。また、現像スリーブや現像スリーブに内挿された磁石ロールと規制部材との距離を制御するための駆動機構も必要なるので、その意味においてもコスト上昇が避けられない。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、低コストでT/C比率の変動に起因する現像剤搬送量の変動を抑制することができる現像装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る現像装置は、(請求項1)を特徴とする。
このようにすれば、現像スリーブと規制部材との最近接位置から、現像スリーブの回転方向における上流側2[mm]までの範囲であって、かつ、現像スリーブの外周面から現像スリーブと規制部材との最近接距離の半分の高さまでの空間内における磁束密度の絶対値の平均値を、当該空間内に現像剤が存在しない状態において、40[mT]から70[mT]までの範囲内にしているので、規制部材を移動させたりマグネット部材を回転させたりすることなく、T/C比率の変動による現像剤搬送量を抑制することができる。
この場合において、(請求項2)とするのが望ましい。
また、(請求項3)とすれば、規制部材に対向する磁極による磁束密度が小さくて済むので、マグネット部材として安価な磁石を用いて、マグネット部材の材料コストを低減することができる。
また、(請求項4)とすれば、静電潜像を現像して得られるトナー像の画質を高めることができる。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る現像装置を備えることを特徴とする。このようにすれば、上述のような効果を奏することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 現像装置103の構成を示す断面図である。 マグネットローラー212の構成を示す断面図である。 現像スリーブ211の一部を示す断面図である。 規制極S2の磁力と磁気チェーンとの関係を説明する図である。 規制極S2の磁力によって変化する、T/C比率と現像剤の搬送量との関係を説明するグラフである。 規制領域の範囲を示す断面図である。 規制極S2近傍の磁束密度Brの計測値を示すグラフである。 比較例に係る規制極S2近傍の磁束密度Brの計測値を示すグラフである。 実施例と比較例とについて、T/C比率毎にキャリア付着とリードオフとの発生状況を比較する表である。 リードオフを説明する図であって、(a)はリードオフが発生していない画像を示し、(b)はリードオフが発生している画像を示す。 実施例と比較例とについて、T/C比率による現像剤搬送量の変化を示すグラフである。 現像スリーブ211の外径、規制部材220の形状、磁性キャリアの粒径及びMg磁力規制位置の組み合わせ毎に、平均密度|Bm|、キャリア付着の発生頻度及び現像剤搬送量の変化率の実験値を示す表である。 「Mg磁力/規制位置」の実験条件A−1〜A−3を示すグラフである。 「Mg磁力/規制位置」の実験条件A−4〜A−6を示すグラフである。 「Mg磁力/規制位置」の実験条件B−2〜B−4を示すグラフである。 「Mg磁力/規制位置」の実験条件B−5〜C−2を示すグラフである。 「Mg磁力/規制位置」の実験条件C−3〜D−4を示すグラフである。 平均密度|Bm|とキャリア付着発生頻度との関係を示すグラフである。 平均密度|Bm|と現像剤の体積変化率との関係を示すグラフである。 規制極S2と規制部材220との位置関係と平均密度|Bm|との関係を示すグラフである。 磁束密度を近似計算するために用いる測定点と磁気双極子とを例示する断面図である。 現像スリーブ211の外周面上の磁束密度分布を例示するグラフである。 磁気双極子モーメントから近似計算された磁束密度BAppを例示する図である。 磁気双極子モーメントから近似計算された磁束密度BAppの誤差分布を示す図である。 磁化分布を推定する手順を示すフローチャートである。 エッジ効果を示す概念図である。
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1]画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1に示されるように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンター装置であって、作像部100Y〜100K、露光装置110、中間転写ベルト120、給紙部130、定着装置140及び制御装置150を備えており、構内ネットワーク(LAN: Local Area Network)等に接続されて、パーソナルコンピューター(PC: Personal Computer)等の外部装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)各色のトナー像を形成し、これらを多重転写してフルカラーの画像形成を実行する。
作像部100Y〜100Kは何れも同様の構成を備えているので、トナー色の表示を省略し、まとめて説明する。
作像部100は、不図示の駆動源によって矢印A方向に回転駆動される感光体ドラム101を備えており、感光体ドラム101の周囲には、矢印A方向に沿って順に帯電装置102、露光装置110、現像装置103、1次転写ローラー104、クリーニング装置105が配設されている。帯電装置102は、感光体ドラム101の外周面の電位が一様になるように帯電させる。露光装置110は、多数のLED(Light Emitting Diode)を直線状に配列したLEDアレイを備えており、制御装置150の制御下、一様に帯電した感光体ドラム101の外周面をLEDアレイが発するレーザー光Lによって露光走査して、静電潜像を形成する。
現像装置103は、不図示のトナーカートリッジから現像剤の補給を受けて、感光体ドラム101の外周面上にトナーを供給することによって静電潜像を顕像化し、トナー像を形成する。トナーは帯電しており、感光体ドラム101と現像装置103との間に印加されている現像バイアスによって、感光体ドラム101の外周面上に静電吸着される。
1次転写ローラー104は、感光体ドラム101との間に中間転写ベルト120を挟持しており、直流電圧によって感光体ドラム101との間の1次転写バイアスが印加されている。これによって、感光体ドラム101の外周面上に担持されているトナー像が中間転写ベルト120上に静電転写(1次転写)される。
クリーニング装置105は、1次転写後に感光体ドラム101の外周面上に残留するトナーを清掃、回収する。
作像部100Y〜100Kは何れも上記のように動作して、Y〜K色のトナー像を中間転写ベルト120上に1次転写する。
中間転写ベルト120は、無端状のベルトであって、駆動ローラー121と従動ローラー122とに張架されており、不図示の駆動源に回転駆動される。中間転写ベルト120は、矢印B方向に回転走行しながら、Y〜K色のトナー像が重なり合うように作像部100Y〜100Kから順次、1次転写され、2次転写ニップまでトナー像を搬送する。
一方、給紙部130には記録シートSが収容されており、繰り出しローラー131によって記録シートSが1枚ずつ搬送路上に繰り出される。繰り出された記録シートSは、タイミングローラー対132によって、搬送タイミングを調整された後、2次転写ニップまで搬送され、トナー像を2次転写される。
2次転写ローラー133は、駆動ローラー121に圧接され、2次転写ニップを形成している。駆動ローラー121と2次転写ローラー133との間には直流電圧によって2次転写バイアスが印加されている。2次転写ニップにおいて、中間転写ベルト120が担持するトナー像は、2次転写バイアスの正で吸着力によって、中間転写ベルト120上から記録シートS上に静電転写(2次転写)される。
その後、記録シートSは、定着装置140にてトナー像を熱定着され、排紙ローラー141によって排紙トレイ142上に排出される。
[2] 現像装置103の構成
次に、現像装置103の構成について説明する。なお、上記のように、現像装置103Y〜103Kは同様の構成を備えているので、以下では、単に現像装置103という。
現像装置103は、トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤を用いる。本実施の形態において、磁性キャリアは、フェライトコアを樹脂でコーティングしたものであって、平均粒径が30[μm]で、磁化σ1000が42[emu/g]である。ここで、磁化σ1000とは、1000[G]の外部磁場を付与したときに誘起される磁化をいう。また、トナーとしては、平均粒径が6[μm]の重合ポリエステルトナーを用いる。
図2に示されるように、現像装置103は、現像槽であるハウジング200内に、撹拌スクリュー201、供給スクリュー202、現像ローラー210及び規制部材220が配設されている。
撹拌スクリュー201と供給スクリュー202とは、回転軸が互いに平行になるように配設されており、また、隔壁203によって隔てられている。撹拌スクリュー201と供給スクリュー202とが互いに反対方向に現像剤を搬送することによって、現像剤はハウジング200内を循環搬送される。これによって、現像剤の固化が防止され、流動性が保持されるとともに、現像剤中のトナーが摩擦帯電する。供給スクリュー202は、現像ローラー210にも回転軸が平行になるように配設されており、これによって、現像ローラー210に現像剤を供給する。
現像ローラー210は、円筒形の現像スリーブ211と、現像スリーブ211の内部にローラー軸方向に沿って挿通されるマグネットローラー212からなっている。
現像スリーブ211は、内径が15[mm]、外径が16[mm]のアルミスリーブであって、外周面がブラスト加工されている。なお、現像スリーブ211の材料は、アルミニウムの他、非磁性材料を用いることができる。
現像スリーブ211は、感光体ドラム101に対して最近接距離DSを隔てて対向配設されており、感光体ドラム101との間に現像バイアスが印加された状態で矢印C方向に回転駆動される。この現像バイアスによって、トナーが現像スリーブ211の外周面上から感光体ドラム101の静電潜像へ静電吸着される。
マグネットローラー212は、複数のマグネットピースを円柱状のシャフト213の外周に固定したもので、外径は14[mm]である。ある。なお、マグネットローラー212が回転しないように、マグネットローラー212のシャフト213は両端部においてハウジング200に固定されている。
図3に示されるように、マグネットローラー212は、キャッチ極S1、搬送極N1、規制極S2、現像極N2、及び剥離極S3の5つの磁極を有している。また、図3において、破線300は現像スリーブ211の外周面上における磁束密度の大きさ(絶対値)を表すグラフである。すなわち、現像スリーブ211の外周面上の各点における磁束密度の大きさが、現像スリーブ211の回転中心Oから出発して当該点を通る半直線(図示省略。)上、当該点から当該半直線が破線300に交わる交点までの長さで表現されている。
キャッチ極S1は、供給スクリュー202が供給する現像剤中の磁性キャリアを吸着することによって、現像スリーブ211の外周面上に現像剤を吸着する。現像スリーブ211の外周面は、ブラスト加工により微小な凹凸が設けられているので、現像剤との間で摩擦力を生じる。このため、現像スリーブ211が矢印C方向へ回転するに従って現像剤が搬送される。
搬送極N1は、キャッチ極S1と逆極性であるため、搬送極N1とキャッチ極S1とを結ぶ磁力線に生じる。この磁力線に沿って磁性キャリアは引力を受けるので、現像剤はキャッチ極S1上から搬送極N1上へ滑らかに搬送される。搬送極N1と規制極S2もまた逆極性であるので、同様に、現像剤は搬送極N1上から規制極S2上へ滑らかに搬送される。
規制極S2よりも現像スリーブ211の回転方向における下流側には、規制部材220が現像スリーブ211から所定距離だけ離隔して対向配置されている。規制部材220は、ブレード形状をしており、規制極S2のピーク位置から下流側1.5[mm]の位置において現像スリーブ211に最も近接しており、現像スリーブ211によって現像領域へ搬送される現像剤量を250[g/m2]以下に規制する。現像スリーブ211上に堆積する現像剤は規制部材220に当接することによって穂高規制される。
なお、穂高とは、現像スリーブ211の外周面からの現像剤の高さを言う。この穂高規制によって、感光体ドラム101に供給されるトナー量が調整される。また、規制部材220は、板厚1.6[mm]の磁性SUS(Stainless Used Steel)430の板金からなっている(但し、非透磁率を1000として計算した)。本実施の形態において、規制部材220から現像スリーブ211までの距離Dbは470[μm]である。
現像極N2においては、特に磁束密度が高いので現像剤の穂高が高くなって、いわゆる磁気ブラシが形成される。また、現像スリーブ211には現像バイアスが印加されているので、磁気ブラシ中のトナーが感光体ドラム101側へ静電吸着され、静電潜像が現像される。
剥離極S3は、現像極N2と逆極性であるので、現像剤は現像極N2上から剥離極S3上へ滑らかに搬送される。一方、剥離極S3とキャッチ極S1とは同極性で、かつ、距離が離れているので、剥離極S3からキャッチ極S1に至る間に現像スリーブ211上の現像剤は重力によって剥離、落下する。落下した現像剤は、供給スクリュー202、撹拌スクリュー201によって再び撹拌、搬送される。
[3]現像剤搬送量の制御
次に、本発明の目的である現像剤の搬送量の制御について説明する。
(3−1)現像剤の搬送量と規制極S2の磁力の関係
現像スリーブ211の回転によって搬送される現像剤の量は、規制部材220と現像スリーブ211との最小距離Dbの他に、規制極S2が発生させる磁束密度の大きさによっても制御される。
すなわち、現像剤は、磁性キャリアが規制極S2に吸着されることによって現像スリーブ211との間に垂直抗力を生じる。この垂直抗力によって現像剤と現像スリーブ211との間に生じる摩擦力により、現像剤が現像スリーブ211の回転に追従して搬送される。従って、規制極S2の磁力が強いほど現像剤の搬送量が多くなり、規制極S2の磁力が弱いほど現像剤の搬送量は少なくなる。
また、T/C比率が低く、現像剤中のキャリア量が多い場合には、磁性キャリアどうしの相互作用による影響が大きくなる。図4に示されるように、規制極S2上まで搬送された現像剤は、磁性キャリアが磁化されて磁気チェーンを形成する。磁性キャリアは粒径がほぼ一定であるため、磁性キャリアの同極性の箇所どうしが反発することによって、磁気チェーンどうしが反発する。
図5に示されるように、規制極S2の磁力が弱い場合には、磁性キャリアはあまり磁化されないので、磁気チェーンどうしの反発力が小さくなって、現像剤の密度が増大する。これに対して、規制極S2の磁力が強い場合には、磁性キャリアが強く磁化されるので、磁気チェーンどうしの反発力が大きくなって、現像剤の密度が減少する。特に、規制極S2の磁力が強く、現像スリーブ211の外周面から規制部材220までの最小距離Dbを超えて磁気チェーンが長くなった場合には、規制部材220によって穂高を規制されることによっても、現像剤量が減少する。
T/C比率が高く、現像剤中のキャリア量が少なく、従って、現像剤の磁性が低い場合には、磁気チェーンどうしの反発力が弱まるので、磁気チェーン間の反発力が小さくなる。このため、T/C比率が高い場合には、規制極S2の磁力の強弱によって決まる現像剤と現像スリーブ211との摩擦力の大小が、現像剤の搬送量の大小を決定において支配的である。
まとめると、図6に示されるように、規制極S2の磁力が強い場合には、T/C比率が低いほど磁気チェーン間の反発力が大きくなるので、現像剤の搬送量が少なくなり、T/C比率が高いほど現像剤と現像スリーブ211との摩擦力が大きくなるので、現像剤の搬送量が多くなる。
逆に、規制極S2の磁力が弱い場合には、T/C比率が低くても磁気チェーン間の反発力が大きくならず、むしろ現像剤に磁性キャリアが多く含まれることに起因する摩擦力の増大による影響が大きくなるので、現像剤の搬送量が多くなる。また、T/C比率が高くなっても、現像剤に含まれる磁性キャリアが少なくなるので、現像剤と現像スリーブ211との摩擦力が小さくなって、現像剤の搬送量が小さくなる。
従って、規制極S2の磁力を適切な範囲内に設定すれば、T/C比率の高低によらず、現像剤の搬送量を一定化できることが期待される。
なお、現像剤の搬送量を制御するためには、以下に説明する領域(以下、「規制領域」という。)内の磁束密度の絶対値|B|の平均値(以下、「平均密度|Bm|」という。)を用いて規制極S2の磁力を評価するのが有効である。図7は、現像スリーブ211の回転軸に直交する断面における断面図である。図7に示されるように、規制領域700は、現像スリーブ211の外周面上における規制部材220からの最近接位置701から現像スリーブ211の回転方向(矢印C方向)における上流側に2[mm]だけ離れた範囲内であって、かつ、現像スリーブ211の外周面から高さDb/2までの範囲内である。ここで、高さDbとは、現像スリーブ211と規制部材220との最近接距離である。
(3−2)本実施の形態における平均密度|Bm
規制領域700における平均密度は、規制部材220が無い状態で、現像スリーブ211の外周面から高さ100[μm]における磁束密度Brを現像スリーブ211の周方向に沿って測定することによって算出される。
図8は、規制極S2近傍の磁束密度Brの計測値を示すグラフである。図8において、縦軸は磁束密度を表し、横軸は周方向における位置を表している。なお、周方向における位置は、規制極S2のピーク位置を0とした。また、破線は、規制部材220の最近接位置を表している。このような測定値から、算出される平均密度|Bm|は62[mT]である。
(3−3)比較例
次に、比較例を用いて、本実施の形態に係る現像装置103の効果を検討する。
比較例に係る現像装置は、従来技術に係る現像装置であって、規制極S2の磁力、及び規制部材220の位置が異なっている他は現像装置103と同様の構成を備えている。
図9は、比較例に係る規制極S2近傍の磁束密度Brの計測値を示すグラフである。図9において、縦軸は磁束密度を表し、横軸は周方向における位置を表している。なお、周方向における位置は、規制極S2のピーク位置を0とした。また、破線は、規制部材220の最近接位置を表しており、規制極S2のピーク位置に一致している。また、磁束密度の測定は規制部材220が無い状態で行った。比較例における平均密度|Bm|は30[mT]である。
このような現像装置103と比較例とについて、T/C比率を1[%]から9[%]まで1[%]ずつ変化させて、感光体ドラム101及び記録シートへのキャリアの付着の有無と、リードオフの発生状態とを観察した。なお、実用上、T/C比率が10[%]以上になることは無い。なぜなら、本現像剤でT/C比率が10[%]を超えると、キャリアの表面積に対するトナーの表面積が大き過ぎて、十分に現像剤の撹拌を行ったとしても、帯電されないトナーが存在し、帯電不良による不具合(トナーの機内への飛散など)が生じるためである。
よって、T/C比率9[%]以下の範囲で評価すれば十分である。
また、感光体ドラム101の外径は30[mm]とし、現像スリーブ211と感光体ドラム101とは周速比θが2.0になるようにカウンター方向に回転させた。現像スリーブ211と感光体ドラム101との最近接距離DSは300[μm]で、現像バイアスとして、現像濃度が適正濃度になるよう調整したDC成分に振幅1500[V]、周波数4[kHz]のAC矩形成分を重畳した電圧を印加した。なお、感光体ドラム101の周速度については50[mm/s]と150[mm/s]とについて実験したが、感光体ドラム101の周速度による差は観察されなかった。
図10は、実験結果をまとめた表である。図10に示されるように、本実施の形態に係る現像装置103においては、T/C比率が1[%]から9[%]までのすべての場合においてキャリア付着は観察されなかった。また、T/C比率が1[%]から2[%]までの範囲において実用上問題にならない程度のリードオフが観察されたが、3[%]以上ではリードオフは観察されなかった。
一方、比較例においては、T/C比率が1[%]から3[%]までの範囲においてキャリア付着が観察された。また、T/C比率が1[%]や8[%]の場合には実用上問題にならない程度のリードオフが観察され、9[%]の場合には実用上、許容できない程度のリードオフが観察された。
なお、リードオフとは、図11に示されるように、中間諧調の画像1101の内部に高濃度の画像1102を形成すると、高濃度画像1102の周辺領域1103において中間諧調画像1101よりも画像濃度が低下するという不具合である。
また、この実験における現像剤の搬送量は、図12のグラフに示されるように、比較例においてはT/C比率が大きくなるにつれて減少するのに対して、本実施の形態においてはT/C比率によらずほぼ一定である。すなわち、本実施の形態によれば、T/C比率の変動に関わらず現像剤の搬送量を一定化することができるので、現像剤の搬送量が変動することに起因する画質の劣化を防止することができる。
[4]平均密度|Bm|の有効な範囲
上記実施の形態においては、平均密度|Bm|が62[mT]である場合について説明した。以下においては、現像剤の搬送量の変動を抑えることができる平均密度|Bm|の範囲を求める実験を行ったので、その結果について説明する。
実験条件として、「現像スリーブ211の外径」、「規制部材220の形状」、「磁性キャリアの粒径」及び「Mg磁力/規制位置」を様々に変更して「平均密度|Bm|」を求めると共に、「キャリア付着の発生頻度」と「現像剤搬送量の変化率」とを調査した。図13は、実験条件ごとに得られた「平均密度|Bm|」、「キャリア付着の発生頻度」及び「現像剤搬送量の変化率」を示す表である。
なお、実験条件のうち「Mg磁力/規制位置」は、規制部材220の最規制位置の近傍における磁力分布に関する条件である。図14〜18は、「Mg磁力/規制位置」の実験条件A−1〜D−4の具体的な内容を示すグラフである。グラフの横軸は、何れも現像スリーブ211の周方向における位置を表しており、規制部材220との最近接位置を0[mm]にしている。また、現像スリーブ211の回転方向における下流側が正値、上流側が負値となっている。グラフの縦軸は、現像スリーブ211の外周面から高さ0.1mmにおける磁束密度Brの半径方向成分であって、規制部材220が無い状態で計測した値である。
「キャリア付着の発生頻度」は、T/C比率が1[%]の場合と、9[%]の場合のそれぞれについてA4サイズ全面ベタ画像及び白紙画像をそれぞれ50枚ずつ印刷し、キャリア付着の発生割合を評価したものである。また、「現像剤搬送量の変化率」は、T/C比率が1[%]から9[%]までの間における、現像スリーブ211が搬送する現像剤量(体積)の変化率である。また、「未」と記載されている箇所は、実験結果が未測定であることを意味する。このため、「キャリア付着の発生頻度」欄で「未」と記載されている箇所は、図19のグラフにプロットされておらず、また、「現像財体積変化率」の欄で「未」と記載されている箇所は、図20のグラフにプロットされていない。
図19は、平均密度|Bm|とキャリア付着発生頻度との関係を示すグラフであって、横軸は平均密度|Bm|を表し、縦軸はキャリア付着発生頻度を表している。図19に示されるように、平均密度|Bm|が40[mT]よりも小さくなるとキャリア付着の発生頻度が急激に上昇する。この傾向は、T/C比率が1[%]である場合に特に顕著であった。また、平均密度|Bm|が70[mT]を超えた場合にもキャリア付着発生頻度が急激に上昇する。この傾向は、T/C比率が9[%]である場合に特に顕著であった。
一方、平均密度|Bm|が40[mT]以上で、かつ、70[mT]以下の範囲内にある場合には、キャリア付着発生頻度はほぼ0[%]である。したがって、T/C比率の変動に起因するキャリア付着を防止するためには、平均密度|Bm|を40[mT]以上、70[mT]以下にすれば、現像スリーブ211の外径や規制部材220の形状、磁性キャリアの粒径、Mg磁力規制位置によらず有効である。
なお、現像スリーブ211の周方向における規制領域700の幅を2[mm]とした場合に、図19のように、平均密度|Bm|とキャリア付着発生頻度との関係を最も適切に説明する関係を得ることができる。言い換えると、現像スリーブ211の周方向における幅が2[mm]である規制領域700の平均密度|Bm|を指標値とすれば、キャリア付着の発生頻度が低くなる場合をもっとも簡潔に限定することができる。
また、平均密度|Bm|が40[mT]以上、70[mT]以下であるのが望ましい理由は、現像剤搬送量の観点から説明することができる。図20は、平均密度|Bm|と現像剤の体積変化率との関係を示すグラフであって、図中、菱形は外径16[mm]の現像スリーブ211と平板状の規制部材220を用いた場合の計測値、正方形は外径16[mm]の現像スリーブ211と円柱状の規制部材220を用いた場合の計測値、また、三角形は外径12[mm]の現像スリーブ211と平板状の規制部材220を用いた場合の計測値である。図20に示されるように、平均密度|Bm|が増加するにつれて、現像剤の体積変化率は減少する。そして、平均密度|Bm|が40[mT]以上、70[mT]以下の範囲内では体積変化率が±20[%]以下と小さく、現像剤搬送量が安定していることが分かる。このため、現像領域での現像剤詰まりやキャリア付着など、現像剤搬送量の変動に起因する不具合の発生が防止される。
[5]規制極S2と規制部材220の位置関係
規制領域700内の平均密度|Bm|は、規制極S2と規制部材220との位置関係によって変動する。図21は、規制極S2と規制部材220との位置関係と平均密度|Bm|との関係を示すグラフである。縦軸は、規制部材220がある場合における規制領域700内の平均密度|Bm|を表す。また、横軸は規制極S2が発生させる磁束密度が最大になる位置を基準として、現像スリーブ211の周方向における規制部材220の最近接位置を表しており、現像スリーブ211の回転方向における下流側(感光体ドラム101側)ほど値が大きくなり、基準位置よりも上流側では負値となっている。
図21に示されるように、規制極S2が発生させる磁束密度が同じであれば、規制部材220を基準位置よりも下流側に配設すれば平均密度|Bm|を高くすることができる。一般的に、磁石は磁力が弱いほど安価であるので、規制部材220を基準位置よりも下流側に配設すれば、規制極S2としてより安価な磁石を用いることができる。
[6]規制領域700における磁束密度の計算
規制領域700における磁束密度の計算方法について説明する。以下に示す計算方法は、非特許文献1の特に「3.磁石が作る磁場の近似計算」及び「4.磁石内部の磁化の推定」に開示された方法に依拠するものである。
(6−1)現像ローラー210が発生させる磁場
規制領域700における磁束密度の絶対値|B|の平均値を計算するために、現像ローラー210の外周面(現像スリーブ211の外周面)から高さ100[μm]における磁束密度Brの半径方向成分を現像ローラー210の周方向に沿って計測する。磁束密度の計測には例えば、株式会社ADS製のガウスメーターHGM−8300及び同社製のガウスプローブWS−10を用いれば良い。計測に当たっては、現像ローラー210の外周面とプローブとの間の距離を100[μm]に維持する。
そして、計測された磁束密度Brから現像ローラー210の磁化分布を推定することによって、現像ローラー210が発生させる磁場を有限要素法(FEM: Finite Element Method)により解析する。この場合において、計測された磁束密度と推定した磁化分布から得られる磁束密度との誤差が1[%]未満となるようにする。
このため、計測された現像ローラー210周囲での磁束密度分布から、複数の磁気双極子モーメントを用いて現像ローラー210が発生させる磁場を近似的に表す。そして、近似的に表された磁場と等価な磁場を発生させる磁化分布を求める最適化問題として、現像ローラー210が発生させる磁場を扱う。
現像ローラー210は、回転軸方向に一様な磁界を発生させるので、現像ローラー210が発生させる磁界は、当該回転軸に直交する2次元平面における静磁場として解析することができる。従って、スカラーポテンシャルφを用いて、
Figure 2014119692
と記述される。ここで、νは磁気抵抗率、ν0は真空中の磁気抵抗率、Jmは等価磁化電流密度、Mは磁化、Bは磁束密度である。これをガラーキン法で三角形一次要素を用いて離散化し、静磁場解析を行う。
なお、境界条件を無限遠点で、
Figure 2014119692
とすると、三角形一次要素を用いた有限要素法解析においては取り扱いが困難になるので、現像ローラー210に比べて十分大きい領域を考え、当該領域の境界Γ0上で、
Figure 2014119692
とする。
(6−2)現像ローラー210が発生させる磁場の近似計算
現像ローラー210の外周面上で計測した磁束密度の分布から、規制領域700内の磁場を計算する方法を示す。ここでは、現像ローラー210の表面または内部に複数の磁気双極子モーメントの存在を仮定し、それらが作る磁場の重ね合わせで、実測データを内外挿することで磁場を計算する(非特許文献2を参照。)。
現像ローラー210の回転軸方向に一様に分布した磁気双極子モーメントmが回転軸に直交する断面(以下、「xy面」という。)内の相対位置rに発生させる磁場Bは、
Figure 2014119692
と表される(非特許文献3を参照。)。ここで、μ0は、真空中の透磁率である。
現像ローラー210の外周面近傍のn個の測定点で実測値が与えられているとき、n個の磁気双極子が現像ローラー210の外周面または内部に同心円状に配置されているとする(図22参照。)。j番目の磁気双極子の強さをmj、j番目の磁気双極子からi番目の測定点への位置ベクトルをrijとすると、i番目の測定点の磁束密度Biは、
Figure 2014119692
と表される。ここで、係数Cx1、Cx2、Cy1、Cy2はそれぞれ位置ベクトルrijを用いて、
Figure 2014119692
と表される。磁気双極子の配置点と計測点の座標、計測点での磁束密度の値Biが既知であれば、n個の磁気双極子モーメントについての2n元一次連立方程式が得られる。これを解くことですべての磁気双極子mの強さが決定され、任意の位置での磁束密度Bを表すことが可能になる。
(6−3)解析例
上述の手法を用いた解析例として、図23に示されるような現像スリーブ211の外周面上の磁束密度分布(法線方向成分Bn及び接線方向成分Bt)から計算した磁束密度分布を図24に示す。なお、図24では現像スリーブ211の内側の磁束密度は省略されている。
近似計算結果から得られた磁束密度BAppを評価するため、有限要素法解析結果B0に対する誤差を
Figure 2014119692
と定義する。誤差の分布を図25に示す。現像スリーブ211の内側での誤差が極めて大きいが、実際の現像器での考慮の対象となるのは、スリーブ外側の磁束密度のみであり、そこでの誤差はおおむね10[%]未満である。従って、本計算手法により求めた現像スリーブ211の外側の磁場は妥当なものであり、実用上問題ないものと考えられる。
(6−4)現像ローラー210内部の磁化の推定
(6−4−1)最適化問題としての磁化推定
上述のように、複数の磁気双極子を用いれば、現像ローラー210の外周面の磁束密度分布から現像ローラー210が発生させる磁場を精度良く計算できる。そこで、近似的に求められた磁束密度分布と一致するような磁束密度分布を生成する磁化を求めることで、現像ローラー210の磁化分布を推定することを考える。
まず、推定された磁化分布の妥当性を評価するための目的関数として、有限要素法解析結果Bと磁気双極子を用いて求めた磁束密度推定値BAppとの誤差自乗和
Figure 2014119692
を考える。ここでwは重み係数である。
系は、2次元直交座標系静磁場として式(1)〜(3)及び(5)で記述されるので、磁化の推定問題は、磁化Mに関する制約付き最小化問題、
minimize J
with respect to M
subject to Eqs.(1)〜(3) and (5) … (14)
として定式化できる。
(6−4−2)停留問題としての磁化推定
ラグランジュ未定乗数
Figure 2014119692
を導入し、先に定式化された制約付きの最小化問題(14)を制約条件なしの停留問題とすることを考える(非特許文献4、5を参照。)。停留させるべき汎関数は、
Figure 2014119692
である。再定式化された停留問題は、
Stationary Π
With respect to M … (16)
である。この汎関数の停留条件は、静磁場の方程式(1)〜(3)及び(5)と、
Figure 2014119692
以上の4式である。Mが汎関数Πを停留させるのであれば、式(1)〜(4)及び(17)〜(20)が成立する。しかし、Mが適切な値でなければ汎関数は停留しない。そのため汎関数の変分量
Figure 2014119692
を用いて
Figure 2014119692
と修正する(非特許文献4、5を参照。)。ここでαは修正時の緩和係数である。これら一連の磁化分布推定の流れを図26に示す。
なお、ステップSY501で求めた磁束密度推定値BAppを用いて、現像装置103を構成する規制部材220等を配置した際の磁束密度分布を算出することによって、規制領域700の平均密度|Bm|を算出する。この場合において、計算解像度を、現像ローラー210の径方向については100[μm]ピッチよりも細かく、また、周方向については1度ピッチよりも細かくするのが望ましい。
[7]変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施の形態においては、規制部材220から現像スリーブ211までの最近接距離Dbが470[μm]である場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、420[μm]から520[μm]までの範囲内とすれば、本発明の上述のような効果を得ることができる。
(2)上記実施の形態においては、感光体ドラム101に対して現像スリーブ211がカウンター方向に回転する場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、現像スリーブ211を逆方向に回転させても良い。ただし、現像スリーブ211をカウンター方向に回転させれば、より優れた画質を実現することができる
(3)上記実施の形態において示したマグネットローラー212における磁極の配列はあくまで例示に過ぎず、規制領域700内の平均密度|Bm|が上記実施の形態に示した範囲内にあれば、各磁極の極性(SN)が逆であっても良いし、磁極の位置が異なっていても、本発明の効果は同じである。
(4)上記実施の形態においては、画像形成装置としてタンデム型のカラープリンター装置を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、モノクロのプリンター装置に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。また、複写装置やファクシミリ装置のような単機能機や、これらの機能を兼ね備えた多機能機(MFP: Multi Function Peripheral)に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
本発明に係る現像装置及び画像形成装置は、2成分系現像剤を用いる現像装置においてトナーと磁性キャリアとの比率の変動に起因する画像不良を防止する技術として有用である。
1………画像形成装置
100…作像部
101…感光体ドラム
103…現像装置
210…現像ローラー
211…現像スリーブ
212…マグネットローラー
213…シャフト
220…規制部材
700…規制領域
S2……規制極

Claims (5)

  1. トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤を用いて、像担持体上の静電潜像を現像する現像装置であって、
    周方向に沿って複数の磁極を有するマグネット部材と、
    前記マグネット部材が内挿されており、前記像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送する現像スリーブと、
    磁性体からなっており、前記現像スリーブの回転軸方向に沿って前記現像スリーブの外周面に対向配置され、前記現像スリーブによって前記現像領域へ搬送される現像剤量を250[g/m2]以下に規制する規制部材と、を備え、
    前記現像スリーブと前記規制部材との最近接位置から、前記現像スリーブの回転方向における上流側2[mm]までの範囲であって、かつ、前記現像スリーブの外周面から前記現像スリーブと前記規制部材との最近接距離の半分の高さまでの空間内における磁束密度の絶対値の平均値が、当該空間内に現像剤が存在しない状態において、40[mT]から70[mT]までの範囲内になるように、前記マグネット部材が磁束を発生させる
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像スリーブと前記規制部材との最近接距離が420[μm]から520[μm]までの範囲内である
    ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記マグネット部材が有する磁極のうち、前記規制部材に対向する磁極による磁束密度の前記現像スリーブの半径方向成分が周方向において最大となる位置よりも、前記現像スリーブの回転方向における下流側に前記規制部材が配設されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
  4. 前記像担持体と前記現像スリーブとは互いにカウンター回転する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の現像装置。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の現像装置を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
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