JP2010266674A - 現像装置及びこれを用いる画像形成装置 - Google Patents

現像装置及びこれを用いる画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で現像ローラへの現像剤の供給と分離を効率良くでき、現像剤の搬送性の向上を図ることができる現像装置及びこれを用いる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像槽2と、現像ローラ3と、現像ローラ3表面の現像剤量を規制する層厚規制部材7とを備える現像装置1において、現像ローラ3には、主極N1と主極と同極の磁極を形成する補極N2とを備え、層厚規制部材7として、非磁性ブレード7aと磁性ブレード7bとを備え、ブレード主極間角度θ1及びブレード補極間角度θ2を85〜95(度)として、現像剤のキャリアの磁束密度が100(mT)の時、飽和磁化が75〜130(emu/cm)として、感光体ドラム13と現像ローラ3との間隙に対して現像ローラ3と非磁性ブレード7aとの間隙を0.40〜0.80(mm)大きく設定することを特徴とするものとする。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像装置及びこれを用いる画像形成装置に係り、特に、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤の層厚を規制する層厚規制部材とを有する現像装置及びこれを用いる画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用して画像を形成する画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」と称する。)は、簡易な操作で高画質画像を形成でき、保守管理も容易であることから、複写機、プリンタ、ファクシミリなどに多用され、広く普及している。
従来、画像形成装置は、主に、感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを備えて構成されている。感光体は、その表面に感光層を有するローラ状部材(以下、「感光体ドラム」と称する。)である。帯電手段は、感光体表面を所定電位に帯電させる。露光手段は、帯電状態にある感光体表面に静電潜像を形成する。現像手段は、感光体表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する。転写手段は、感光体表面のトナー像を記録媒体に転写する。定着手段は、トナー像を記録媒体に熱定着させる。これによって、記録媒体上に画像が形成される。
画像形成装置において、現像手段としては、一般に、現像槽、現像ローラ、撹拌部材、層厚規制部材、流し板などを含む現像装置が用いられる。現像槽は、現像ローラ及び撹拌部材を回転自在に支持するとともに、その内部に現像剤を貯留する。現像ローラは、表面に現像剤層を担持して回転し、感光体ドラム表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する。撹拌部材は、現像槽内の現像剤を均一に撹拌して現像ローラに向けて搬送する。層厚規制部材は、現像ローラ表面の現像剤層の層厚を規制する。現像剤としては、主に、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤(以下、単に「現像剤」と称する。)が用いられる。
このように構成された画像形成装置の広範な分野への急速な普及に伴い、画像形成装置には様々な高性能化が要求される。例えば、印刷速度の高速化が進められる。数年前まではA4用紙で50〜70(枚/分)であった印刷速度が、最近では100〜120(枚/分)にも及ぶ。このような高速化は、軽印刷の分野への進出を視野に入れたものである。
印刷速度の高速化に対応するためには、現像装置においては、現像ローラを大径化し、かつ現像槽を大容量化するのが最も容易である。しかしながら、画像形成装置には、印刷速度の高速化とともに装置の小型化が求められる。小型化が要求される状況においても、感光体ドラムの潜像画像を適正に現像して、安定した印字品位を有する画像を提供することが求められる。
そこで、効率よく適正な現像剤濃度を実現するためには、現像剤層を均質にかつ高速に現像ローラ上に形成することが必要である。この現像剤層の形成においては、層厚規制部材特が特に大きな影響を及ぼす。
層厚規制部材の役目は、現像ローラの下方に設けられたパドルローラ(攪拌部材)から汲み上げられた現像剤を、現像ローラの表面上に一定の層厚に規制するとともに、その現像剤に帯電性を付与することである。また、現像部に供給されない残りの現像剤は、現像ローラから効率よく分離されて現像槽の現像剤と再混合される。
また、印刷速度の高速化につれて、使用される現像剤も長寿命化が前提となり、高画質化に対しては、現像領域に現像剤を供給して適正な現像条件を設定することが重要となる。そこで、現像剤層を均質かつ高速に現像ローラ上に形成するために、現像剤特性に合わせた適切な層厚規制条件を検討する必要がある。
層厚規制部材(例えば、ドクター)は、従来から非磁性部材(非磁性ドクター)が採用されている。非磁性ドクターを用いる現像剤の層厚規制は、非磁性ドクターの近傍で現像ローラ上の現像剤が非磁性ドクターにより押さえ込まれた状態で現像剤層厚が規制されるため、現像剤の劣化が激しくなることから、現像剤の長寿命化には適していない。
また、層厚規制部材に磁性部材(磁性ドクター)を採用することも考えられている。
磁性ドクターを用いる現像剤の層厚規制は、磁性ドクターの直下に現像ローラの補極を配置し、磁性ドクターと補極とで形成される磁界により、現像ローラ表面に担持されてきた現像剤をうまく分離して、比較的疎な磁気ブラシを形成することができる。その結果、非磁性ドクターを用いた場合に比べて、トナー帯電量は向上し、高画質化を図ることができる。
しかしながら、磁性ドクターを用いた場合には、コストが上昇するとともに、現像剤搬送量が少なく抑えられてしまうことから、現像能力を低下させやすい傾向となり、すなわち、画像濃度を確保できなくなる傾向にある。そこで、この問題を解消するためには、現像ローラの磁極配置や、磁極と層厚規制部材との配置関係、さらに、キャリアの比重や飽和磁化などを合わせ込む高精度な技術が必要となる。
従来技術として、層厚規制部材の構成に磁性ドクターと非磁性ドクターを備え、現像ローラに対する磁性ドクターと非磁性ドクターの段差及び非磁性ドクターと現像ローラとの距離を規定する方式が提案されている(特許文献1を参照)。
特開2007−256395号公報
しかしながら、特許文献1には、感光体と現像ローラとの間隙と、非磁性ドクターと現像ローラとの間隙の差が0〜1.0(mm)と広範囲で規定されており、その範囲内でなければならない根拠が提示されていない。また、この広範囲内で、現像ローラ上に適正な高さ並びに適正な密度の磁気ブラシを形成する構成を容易に実施することは不可能であるとともに、現像ローラ上の現像剤搬送量を左右するキャリアの比重や飽和磁化等の記載もなく、具体性に乏しいという問題があった。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で現像ローラへの現像剤の供給と分離を効率良くでき、現像剤の搬送性の向上を図ることができる現像装置及びこれを用いる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を収容する現像槽と、磁極を形成するマグネットローラと該マグネットローラを内包して表面に前記現像剤を担持するスリーブとを備えて静電潜像担持体(例えば、感光体ドラム)表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する現像ローラと、前記現像ローラに前記現像剤を供給する攪拌部材と、前記現像ローラ表面に担持される現像剤の層厚を規制する層厚規制部材とを備える現像装置において、前記現像ローラの構成として、前記静電潜像担持体にトナーを供給するトナー供給領域に磁極を形成する主極と、前記主極よりも前記現像ローラの回転方向上流側に配置された前記主極と同極の磁極を形成する補極とを有し、前記層厚規制部材の構成として、先端部を前記現像ローラに近接させた非磁性層厚規制部材(例えば、非磁性ドクター)と、前記非磁性層厚規制部材を前記現像ローラ方向に突出させた状態で保持する磁性層厚規制部材(例えば、磁性ドクター)とを有し、前記主極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記層厚規制部材の先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角、及び前記主極によって形成される前記磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記補極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角を、85(度)以上95(度)以下とし、前記現像剤を構成するキャリアを、磁束密度が100(mT)の時、飽和磁化が75(emu/cm)以上130(emu/cm)以下とし、前記静電潜像担持体と前記現像ローラとの間隙に対して前記現像ローラと前記非磁性層厚規制部材との間隙を、0.40〜0.80(mm)大きく設定したことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記磁性層厚規制部材の直流最大比透磁率を450〜700とすることが好ましい。
また、本発明は、前記非磁性層厚規制部材の先端部と前記磁性層厚規制部材の先端部との距離を、0.3〜1.0(mm)とすることが好ましい。
また、本発明は、前記スリーブの周速度を350(mm/sec)以上600(mm/sec)以下とすることが好ましい。
また、本発明は、前記キャリアの平均粒径を35〜60(μm)とすることが好ましい。
また、本発明は、表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体と、静電潜像担持体表面を帯電させる帯電装置と、静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する露光装置と、静電潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、静電潜像担持体表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、前記転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置において、前記現像装置として、請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の現像装置を用いることを特徴とするものである。
本発明によれば、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を収容する現像槽と、磁極を形成するマグネットローラと該マグネットローラを内包して表面に前記現像剤を担持するスリーブとを備えて静電潜像担持体(例えば、感光体ドラム)表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する現像ローラと、前記現像ローラに前記現像剤を供給する攪拌部材と、前記現像ローラ表面に担持される現像剤の層厚を規制する層厚規制部材とを備える現像装置において、前記現像ローラの構成として、前記静電潜像担持体にトナーを供給するトナー供給領域に磁極を形成する主極と、前記主極よりも前記現像ローラの回転方向上流側に配置された前記主極と同極の磁極を形成する補極とを有し、前記層厚規制部材の構成として、先端部を前記現像ローラに近接させた非磁性層厚規制部材(例えば、非磁性ドクター)と、前記非磁性層厚規制部材を前記現像ローラ方向に突出させた状態で保持する磁性層厚規制部材(例えば、磁性ドクター)とを有し、前記主極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記層厚規制部材の先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角、及び前記主極によって形成される前記磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記補極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角を、85(度)以上95(度)以下とし、前記現像剤を構成するキャリアを、磁束密度が100(mT)の時、飽和磁化が75(emu/cm)以上130(emu/cm)以下とし、前記静電潜像担持体と前記現像ローラとの間隙に対して前記現像ローラと前記非磁性層厚規制部材との間隙を、0.40〜0.80(mm)大きく設定したことで、前記スリーブの回転駆動トルクである現像トルクを抑えてトナーの帯電量を確保できるとともに、現像剤の供給と分離を効率よく行い、現像剤の搬送性を向上することができる。
つまり、感光体ドラムと現像ローラとの間隙に比して、現像ローラと非磁性層厚規制部材との間隙を0.40〜0.80(mm)大きく設定することで、比重が軽いために飛散しやすかった低磁化のキャリアにおいても、感光体ドラムと現像ローラとの間隙の磁気ブラシの密度が充分上げられているため、キャリア引きやキャリア現像されることがない。
尚、感光体ドラムと現像ローラとの間隙が0.40(mm)より小さい場合は、感光体ドラムと現像ローラとの間隙の磁気ブラシの穂の密度が充分でなく、キャリア引きやキャリア現像が発生しやすくなる。この際、更にキャリアの飽和磁化が低すぎると穂立ち不良による濃度低下が顕著となる。一方、飽和磁化が上記範囲より少しだけ大きいと、キャリア引きレベルは多少向上する程度であり、さらに充分大きければ、キャリア引きは改善される。
また、感光体ドラムと現像ローラとの間隙が0.80(mm)より大きい場合は、必要以上に磁気ブラシの密度が高められることにより、現像トルクが大きくなりすぎてしまう。この際、キャリアの飽和磁化が小さすぎると、現像トルクは軽減されるものの、穂立ち不良が発生し、飽和磁化が上記範囲より大きいと現像剤搬送量が大きくなり、画像かぶりも発生してしまう。
また、飽和磁化が、75(emu/cm)以上130(emu/cm)以下の範囲は、フェライト系でも、樹脂系キャリアでも実現されるが、比重が軽いために飛散しやすく、温度や湿度の影響を受けて帯電特性、流動性などが変動しやすかったが、本発明によれば、磁気ブラシの密度を高く設定しているために、帯電特性、流動性変動による現像剤搬送量への影響も少なく、画像濃度が低下したり、逆に上昇することによる画像かぶりも発生することはない。
また、前記主極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記層厚規制部材の先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角、及び前記主極によって形成される前記磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記補極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角が、85(度)未満の場合は、現像剤搬送量が大きくなり過ぎる。一方、95(度)より大きくなっても、現像剤搬送量が大きくなり過ぎて好ましくない。
また、本発明によれば、前記磁性層厚規制部材の直流最大比透磁率を450〜700とすることで、現像トルクの抑制及び現像剤搬送性の向上をさらに図ることができる。尚、この比透磁率が450より小さい場合は穂立ちがうまく行われない。一方、比透磁率が700より大きい場合はトルクが増大する。
また、本発明によれば、前記非磁性層厚規制部材の先端部と前記磁性層厚規制部材の先端部との距離を0.3〜1.0(mm)とすることで、現像トルクの抑制及び現像剤搬送性の向上をさらに図ることができる。尚、この距離が0.3(mm)より小さい場合は現像トルクが大きくなってしまい、逆に、1.0(mm)より大きいと形成される磁界が小さく、十分な穂立ちが形成されない。
また、本発明によれば、前記スリーブの周速度を350(mm/sec)以上600(mm/sec)以下とすることで、現像剤を安定に搬送することができ、高速現像にも対応可能である。尚、前記スリーブの周速度が350(mm/sec)未満の場合は、前記スリーブの周方向や軸方向の現像剤搬送量のばらつきが大きくなる。一方、前記スリーブの周速度が600(mm/sec)より大きい場合は、トナー飛散が生じて好ましくない。
また、本発明によれば、前記キャリアの平均粒径を35〜60(μm)の範囲の微小キャリアとすることで、出力画像の品質向上を実現することができる。尚、前記キャリアの平均粒径が35(μm)より小さい場合は、流動性が悪くなり撹拌性が低下する。一方、前記キャリアの平均粒径が60(μm)より大きい場合は、高精細な画像が得られなくなる。
また、本発明は、表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体と、静電潜像担持体表面を帯電させる帯電装置と、静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する露光装置と、静電潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、静電潜像担持体表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、前記転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置において、前記現像装置として、請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の現像装置を用いることで、現像剤における帯電性及び現像剤搬送性が向上し、現像後に出力される画像の品質向上を図った画像形成装置を実現できる。
本発明の実施形態に係る現像装置が搭載された画像形成装置の構成を示す説明図である。 本実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。 前記現像装置の構成を示す説明図である。 前記現像装置を構成する層厚規制部材と現像ローラとの位置関係を示す説明図である。 前記画像形成装置の現像装置における現像ローラと層厚規制部材との間隙とキャリアの飽和磁化を変化させて画像形成状態を比較した実施例1の評価結果を示す表である。 前記現像装置における層厚規制部材の最大比透磁率を変化させて現像トルクと現像剤搬送性を比較した実施例2の評価結果を示す表である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明に係る現像装置が搭載された画像形成装置の構成を示す説明図である。
本実施形態は、図1に示すように、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム(静電潜像担持体)13と、感光体ドラム13表面を帯電させる帯電装置15と、感光体ドラム13表面に静電潜像を形成する露光装置16と、感光体ドラム13表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置1と、感光体ドラム13表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置17と、転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置19とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置100において、現像装置1として、本発明に係る現像装置の構成を採用したものである。
まず、画像形成装置100の全体構成について説明する。
画像形成装置100は、複写モードと印刷モードとを有し、複写モードでは後記するスキャナ部23において読み取られる原稿の画像情報に応じて原稿の複写物を印刷し、印刷モードでは画像形成装置100にネットワークを介して接続される外部機器からの画像情報に応じてそれに対応する画像を印刷するデジタル複合機である。
画像形成装置100は、図1に示すように、現像装置1と、感光体ドラム(静電潜像担持体)13と、帯電装置15と、露光装置16と、転写装置17と、定着装置19と、クリーニング装置18と、給紙トレイ22と、スキャナ部23と、排紙トレイ24とを備えている。
感光体ドラム13は、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に支持され、その表面に静電潜像ひいてはトナー像が形成される感光膜を有するローラ状部材である。感光体ドラム13には、例えば、図示しない導電性基体と、導電性基体表面に形成される図示しない感光膜とを含むローラ状部材を使用できる。導電性基体には、円筒状、円柱状、シート状などの導電性基体を使用でき、その中でも円筒状導電性基体が好ましい。感光膜としては、有機感光膜、無機感光膜などが挙げられる。
有機感光膜としては、電荷発生物質を含む樹脂層である電荷発生層と、電荷輸送物質を含む樹脂層である電荷輸送層との積層体、1つの樹脂層中に電荷発生物質と電荷輸送物質とを含む樹脂層などが挙げられる。無機感光膜としては、酸化亜鉛、セレン、アモルファスシリコンなどから選ばれる1種または2種以上を含む膜が挙げられる。導電性基体と感光膜との間には、下地膜を介在させてもよく、感光膜の表面には主に感光膜を保護するための表面膜(保護膜)を設けてもよい。
帯電装置15は、感光体ドラム13に圧接するように設けられる。
帯電装置15は、図示しない電源が接続され、帯電装置15に電圧を印加する。
帯電装置15は電源から電圧の印加を受けて、感光体ドラム13表面を所定の極性及び電位に帯電させる。本実施形態では、チャージャー型帯電器を用いるが、これに限定されず、帯電ブラシ型帯電器、ローラ状帯電器、鋸歯型帯電器、イオン発生装置、磁気ブラシなどの接触方式の帯電器などを使用できる。
露光装置16は、スキャナ部23において読み取られる原稿の画像情報、または外部機器からの画像情報が入力され、画像情報に応じた信号光を帯電状態にある感光体ドラム13表面に照射する。これによって、感光体ドラム13表面に、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
露光装置16には、光源を含むレーザスキャニング装置が用いられる。レーザスキャニング装置は、例えば、光源、ポリゴンミラー、fθレンズ、反射ミラーなどを組合せた装置である。光源としては、例えば、半導体レーザ、LEDアレイ、エレクトロルミネッセンス(EL)素子などを使用できる。
転写装置17は、感光体ドラム13に圧接するように設けられるローラ状部材であって、図示しない支持部材によって回転自在に支持され、且つ、図示しない駆動手段によって回転可能に設けられている。転写装置17には、例えば、直径8〜10(mm)の金属製芯金と、金属製芯金の表面に形成される導電性弾性層とを含むローラ状部材が用いられる。
金属製芯金を形成する金属としては、ステンレス鋼、アルミニウムなどを使用できる。導電性弾性層としては、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、発泡EPDM、発泡ウレタンなどのゴム材料にカーボンブラックなどの導電材を配合したゴム材料を使用できる。
転写装置17と感光体ドラム13との圧接部(以下、「転写ニップ部」と称する。)17nに、感光体ドラム13の回転によってトナー像が搬送されるのに同期して、給紙トレイ22から図示しないピックアップローラ及びレジストローラを介して記録媒体が1枚ずつ供給されるようになっている。
記録媒体が転写装置17の転写ニップ部17nを通過することによって、感光体ドラム13表面のトナー像が記録媒体に転写される。転写装置17には図示しない電源が接続され、トナー像を記録媒体に転写する際に、トナー像を構成するトナーの帯電極性とは逆極性の電圧を転写装置17に印加する。これによって、トナー像が記録媒体に円滑に転写される。
このようにして、転写装置17により、感光体ドラム13表面のトナー像が記録媒体に転写される。
クリーニング装置18は、図示しないクリーニングブレードと、図示しないトナー貯留槽とを備えている。クリーニングブレードは、感光体ドラム13の長手方向に平行に延び設けられ、且つ、その短手方向の一端が感光体ドラム13表面に当接するように設けられる板状部材である。そして、クリーニングブレードは、記録媒体にトナー像を転写した後に感光体ドラム13表面に残留するトナー、紙粉などを感光体ドラム13表面から取り除く。トナー貯留槽は、内部空間を有する容器状部材であり、クリーニングブレードによって除去されるトナーを一時的に貯留する。
このようにして、クリーニング装置18によって、トナー像を転写した後の感光体ドラム13表面が清浄化される。
定着装置19は、定着ローラ20と、加圧ローラ21とを備えている。
定着ローラ20は、ローラ状部材であって、図示しない支持部材によって回転自在に支持され、且つ、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転可能に設けられている。
定着ローラ20は、その内部に図示しない加熱部材を有し、転写装置17の転写ニップ部17nを通って搬送される記録媒体に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱し、溶融させて記録媒体に定着させる。定着ローラ20としては、例えば、芯金と、弾性層とを含むローラ状部材を使用する。芯金は、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属によって形成される。弾性層は、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの弾性材料で形成される。加熱部材は図示しない電源から電圧印加を受けて発熱する。加熱部材にはハロゲンランプ、赤外線ランプなどを使用できる。
加圧ローラ21は、ローラ状部材であって、回転自在に支持され、且つ、図示しない加圧部材によって定着ローラ20に対して圧接するように設けられている。加圧ローラ21は、定着ローラ20の回転に従動回転する。定着ローラ20と加圧ローラ21との圧接部が定着ニップ部19nである。
加圧ローラ21は、定着ローラ20によるトナー像の記録媒体への加熱定着に際し、溶融状態にあるトナーを記録媒体に対して押圧することによって、トナー像の記録媒体への定着を促進する。加圧ローラ21には、定着ローラ20と同じ構成のローラ状部材を使用できる。加圧ローラ21の内部にも加熱部材を設けてもよい。加熱部材には定着ローラ20内部の加熱部材と同様のものを使用できる。
定着装置19により、トナー像が転写された記録媒体を定着ニップ部19nに通過させ、トナー像を構成するトナーを溶融させるとともに記録媒体に押圧することによって、トナー像を記録媒体に定着させて画像を印刷する。
画像が印刷された記録媒体は、図示しない搬送手段によって、図1中で画像形成装置100の鉛直方向側面に設けられる排紙トレイ24に排出され、積載される。
給紙トレイ22は、普通紙、コート紙、カラーコピー用紙、OHPフィルムなどの記録媒体を収容するトレイである。給紙トレイ22は複数の給紙トレイ22a,22b,22c,22dが設けられ、それぞれの給紙トレイ22a〜22dにサイズの異なる記録媒体が収容される。記録媒体のサイズには、A3,A4,B5,B4などがある。また、複数の給紙トレイ22a〜22dに同じサイズの記録媒体を収容してもよい。図示しないピックアップローラと、搬送ローラと、レジストローラとによって、感光体ドラム13表面のトナー像が転写ニップ部17nに搬送されるのに同期して、記録媒体が1枚ずつ供給される。
スキャナ部23には図示しない原稿セットトレイ、自動原稿搬送装置(RADF、Reversing Automatic Document Feeder)などが設けられるとともに、図示しない原稿読み取り装置が設けられる。
自動原稿搬送装置は、原稿セットトレイに載置される原稿を原稿読み取り装置の原稿載置台に搬送する。原稿読み取り装置は、原稿載置台と、原稿走査装置と、反射部材と、光電変換素子(Charge Coupled Device:以下、「CCD」と称する。)ライセンサなどを備え、原稿載置台に載置される原稿の画像情報を複数ライン毎、例えば、10ライン毎に読み取る。
原稿載置台は、画像情報を読み取る原稿を載置するためのガラス製板状部材である。
原稿走査装置は、図示しない光源と第1の反射ミラーとを備え、原稿載置台の鉛直方向下面に沿って平行に一定速度Vで往復移動し、原稿載置台に載置される原稿の画像形成面に光を照射する。この光の照射によって反射光像が得られる。
光源は、原稿載置台に載置される原稿に照射する光の光源である。
第1の反射ミラーは、反射光像を図示しない反射部材に向けて反射する。
反射部材は、図示しない第2の反射ミラーと第3の反射ミラーと光学レンズとを備え、原稿走査装置で得られる反射光像をCCDライセンサ上で結像させる。この反射部材は、原稿走査装置の往復移動に追随してV/2の速度で往復移動する。
第2、第3の反射ミラーは、反射光像が光学レンズに向うように反射光像を反射させる。光学レンズは、反射光像をCCDライセンサ上に結像させる。
CCDラインセンサは、光学レンズによって結像される反射光像を電気信号に光電変換する図示しないCCD回路を備え、画像情報である電気信号を制御手段の中の画像処理部に出力する。画像処理部は、原稿読み取り装置またはパーソナルコンピュータなどの外部装置から入力される画像情報を電気信号に変換し、露光装置16に出力する。
次に、画像形成装置100の電気的構成について、ブロック図を参照して詳細に説明する。
図2は本実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
画像形成装置100は、図2に示すように、例えば、スキャナ部23とプリンタ本体100Aと周辺機器100Bとを備えた複合機であり、原稿画像を読み取る読取部105、読み取った原稿画像を適正な電気信号に変換して画像データを生成する画像処理部106、生成された画像データをトナーを用いて顕像化して、記録媒体(転写紙)に画像を形成する画像形成部107、画像形成部107で顕像化された記録媒体に加熱定着して固定する定着部(図示せず)、後処理装置であるフィニッシャーやソーターなどの周辺機器100Bを制御する周辺機器制御部108を備えている。
プリンタ本体100Aには、制御部101、記憶部102、入力部103、表示部104、画像処理部106、画像形成部107、演算部109等が設けられている。
記憶部102には、画像形成装置100の上面に配置される入力部(例えば、操作パネル)103を介する印刷指令、画像形成装置100内部の各所に配置される図示しない各種センサなどからの検知結果、外部機器からUSB/LANを介して入力される画像情報、画像形成装置100内部の各装置の動作を制御するための各種設定値及びデータテーブル、及び各種制御を実行するためのプログラムなどが入力可能となっている。
また、記憶部102として、この分野で常用されるメモリ等が使用可能であり、例えば、リードオンリィメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)、Blu−rayディスクなどが挙げられる。外部機器には、画像情報の形成または取得が可能であり、且つ、画像形成装置100に電気的に接続可能な電気・電子機器を使用でき、例えば、コンピュータ、デジタルカメラなどが挙げられる。
演算部109は、記憶部102に記憶される各種データ(印刷指令、検知結果、画像情報など)及び各種制御を実施するためのプログラムを取り出し、各種検知及び/または判定を行う。
制御部101は、演算部109における各種判定結果、演算結果などに応じて該当装置に制御信号を送付し、動作制御を行う。制御部101及び演算部109は、例えば、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)を備えるマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサなどによって実現される処理回路である。
このように構成される制御手段は、記憶部102、演算部109及び制御部101とともに主電源を含む。主電源は、制御手段だけでなく、画像形成装置100内部における各装置にも電力を供給する。
次に、本実施形態に係る特徴的な現像装置1の構成について図面を参照して詳細に説明する。
図3は本実施形態に係る現像装置の構成を示す説明図、図4は前記現像装置を構成する層厚規制部材と現像ローラとの位置関係を示す説明図である。
本実施形態の現像装置1は、図3に示すように、現像槽2と、現像ローラ3と、第1撹拌部材4と、第2撹拌部材5と、搬送部材6と、層厚規制部材7と、規制部材支持体8と、流し板9と、トナー濃度検知センサ12とを備えている。
現像槽2は、内部空間を有するほぼ角柱状の容器部材であり、現像ローラ3、第1撹拌部材4、第2撹拌部材5及び搬送部材6をその内部空間で回転自在に支持するとともに、層厚規制部材7、流し板9などを直接的または間接的に支持し、且つ、現像剤を収容する。本実施形態における現像剤は、トナーと磁性体粉であるキャリアとを含む2成分現像剤である。
また、現像槽2は、図1、図3に示すように、現像装置1を電子写真方式の画像形成装置100に装着した状態の時に、画像形成装置100に設けられた感光体ドラム13を臨む側面に、開口2aが形成されている。また、現像槽2の図中鉛直方向上面には、トナー補給口2bが形成される。
ここで、現像装置1周辺の図示しない関連部材について説明する。
現像槽2の鉛直方向上方には、図示しないトナーカートリッジ及び図示しないトナーホッパが設けられる。詳しくは、鉛直方向上方から下方に向けて、トナーカートリッジ、トナーホッパ及び現像槽2の順番で設けられる。トナーカートリッジは円筒状容器部材であり、その内部空間にトナーを収容し、現像装置1が装着される画像形成装置本体に対して着脱可能に設けられる。
また、トナーカートリッジは、筒状体で構成され、画像形成装置100に設けられる図示しない駆動手段によって、筒状体の軸線回りに回転駆動する。トナーカートリッジの軸線に沿った長手方向側面には、長手方向に延びる細長い開口が形成されている。トナーカートリッジの回転に伴って前記細長い開口からトナーが落下することにより、トナーカートリッジの下方に設けられたトナーホッパにトナーが供給される。
トナーホッパは、例えば、その鉛直方向底面にトナー供給口が形成されている。トナー供給口は、現像槽2の鉛直方向上面に形成されるトナー補給口2bと鉛直方向に連通するように設けられる。トナーホッパ内において、トナー供給口の鉛直方向上方には、図示しないトナー補給ローラが設けられる。
トナー補給ローラは、トナーホッパによって回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって回転駆動する。トナー補給ローラの回転駆動は、トナー濃度検知センサ12による現像槽2内のトナー濃度の検知結果に応じて、画像形成装置100に設けられる図示しない制御手段により制御される。このトナー補給ローラの回転駆動によって、トナー供給口及びトナー補給口2bを介して現像槽2内にトナー及び少量のキャリアが補給される。
現像ローラ3は、図3に示すように、少なくとも一部が現像槽2に回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって軸心回りに回転駆動するローラ状部材である。また、現像ローラ3は、図3に示すように、現像槽2の開口2aを介して感光体ドラム13に対する。そして、現像ローラ3は、感光体ドラム13に対して間隙を有して離隔するように設けられ、その現像ローラ3と感光体ドラム13とが対向する最近接部が現像ニップ部3nである。
現像ニップ部3nにおいて、図3に示すように、現像ローラ3表面の図示しない現像剤層から感光体ドラム13表面にトナーが供給される。現像ニップ部3nでは、現像ローラ3に接続される図示しない電源から現像ローラ3に対して現像バイアス電圧が印加され、現像ローラ3表面の現像剤層から感光体ドラム13表面の静電潜像へのトナーの移行が円滑に進行する。
現像ローラ3は、図4に示すように、マグネットローラ10とスリーブ11とを備えている。マグネットローラ10は、その長手方向の両端部が現像槽2の現像槽壁によって支持され、現像ローラ3の周方向位置に断面形状が長方形の複数の棒磁石を備え、N極である磁極N1,磁極N2,磁極N3,磁極N4及びS極である磁極S1,磁極S2,磁極S3が互いに離隔して現像ローラ3の半径方向に放射状に配置される多極着磁型マグネットローラである。各磁極は、スリーブ11の回転方向(矢印A方向)とは逆方向に、磁極N1、磁極S1、磁極N2、磁極S2、磁極N3、磁極N4及び磁極S3の順番に設けられる。
また、マグネットローラ10は、現像ローラ3から感光体ドラム13に対してトナーを供給するトナー供給領域に、現像磁極(主極)である磁極N1を形成する。さらに、マグネットローラ10は、磁極N1よりもスリーブ11の回転方向(矢印A方向)上流側に向かって、磁極S1、磁極N2、磁極S2、磁極N3、磁極N4、磁極S3が順に形成される。磁極N2は、形成される磁極のうち、層厚規制部材7に最も近い位置に形成される。
スリーブ11は、マグネットローラ10を外嵌し、現像槽2及び図示しない支持部材によって回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって回転可能に設けられる円筒状部材である。
また、スリーブ11は、非磁性素材であれば良く、特に限定されるものではないが、アルミニウム、アルミニウム合金、またはJIS−G4305に規定されるステンレス鋼であるSUS304などが好適に用いられる。また、現像剤の担持及び搬送を良好に行うため、スリーブ11の表面には適度な凹凸が形成されることが好ましく、例えば、表面粗さRz(JISB0601:十点平均粗さ)が、5(μm)以上10(μm)以下になるようにブラスト処理されている。
層厚規制部材7は、現像ローラ3の軸線方向に沿って該現像ローラ3と平行に延設された板状部材であり、現像ローラ3の鉛直方向上方において、その短手方向の一端(上側端部)が規制部材支持体8によって支持され、かつ他端(下側端部)が現像ローラ3表面に対して離隔して設けられる。
そして、層厚規制部材7は、現像ローラ3表面に担持される現像剤層から余分な現像剤を取り除き、現像剤層の層厚を一定に規制することによって、現像剤の搬送量を調整する。また、層厚規制部材7は、短手方向の他端と現像剤層との摺擦によって、現像剤層に含まれる帯電が不充分な現像剤に電荷を付与し、現像剤層に含まれる現像剤を充分に帯電させる。
本実施形態では、層厚規制部材7は、図3に示すように、非磁性ブレード(非磁性ドクター)7aと磁性ブレード(磁性ドクター)7bとからなる2層構成を採用している。2層構成の場合、非磁性ブレード7aを磁性ブレード7bよりも現像ローラ3の回転方向下流側に配置して、非磁性ブレード7aと磁性ブレード7bとを重ね合わせた状態で規制部材支持体8に支持し、非磁性ブレード7aが磁性ブレード7bよりも現像ローラ3側に突出するように構成される。
非磁性ブレード7aは、例えば、SUS304、SUS316などのステンレス鋼からなる板状の部材であり、磁性ブレード7bは、磁性体を含んで成る薄板状部材である。
磁性ブレード7bを構成する磁性体としては、例えば、ニッケルプレートであってもよく、また磁性を有するステンレス鋼、例えば、JIS−G4305に規定されるSUS430及びSUS410Sが好ましい。これらを用いることで、現像剤の層厚規制時に現像剤から受ける圧力にも耐える強度を有し、かつ精度よく層厚を規制することができる。また、磁性ブレード7bは、その磁束密度が0.3(T)以上1.5(T)以下(0.3(V・s・m−2)以上1.5(V・s・m−2)以下)のものが挙げられる。
非磁性ブレード7a及び磁性ブレード7bの厚みは、ブレードの材質、使用する現像剤の種類などに応じて適宜設定すればよいが、いずれのブレードも好適範囲は0.5〜3(mm)に設定され、本実施形態では、それぞれ1.5(mm)厚に設定される。
現像ローラ3と非磁性ブレード7aの先端部との距離は、図4に示すように、ドクターギャップDG(mm)とも呼ばれ、ドクターギャップDGによって現像ローラ3表面に形成される現像層の層厚み及びトナーに付与する帯電量を制御することができる。ドクターギャップDGについても、ブレードの材質、使用する現像剤の種類及び濃度、所望する磁気ブラシの穂の高さなどに応じて適宜設定することができる。
また、感光体ドラム13と現像ローラ3との間隙は、現像ギャップDSD(mm)とも呼ばれ、好適範囲は0.5〜1.5(mm)に設定されるが、本実施形態では、ドクターギャップDGやキャリアの飽和磁化の範囲内で適用されるため、0.4(mm)に設定される。
層厚規制部材7が非磁性ブレード7a及び磁性ブレード7bによる2層構成の場合、非磁性ブレード7aの先端部と磁性ブレード7bの先端部との距離δ(mm)は、磁気ブラシの穂の高さ及び密度を制御し、好適範囲として0.3〜1.0(mm)が好ましい。
本実施形態では、主極N1極によって形成される磁極の中心線とスリーブ11の回転中心軸とを含む平面と、層厚規制部材7の先端とスリーブ11の回転中心軸とを含む平面とのなす角度(以下、「ブレード主極間角度」と称する。)θ1が85〜95(度)となるように、マグネットローラ10と層厚規制部材7とを配置している。
「磁極の中心線」とは、スリーブ11の回転中心軸とそれぞれの磁極のピーク値を示す位置とを結ぶ線分である。
さらに、マグネットローラ10は、層厚規制部材7と対向する位置よりもスリーブ11の回転方向上流側に、主極N1と同極性を有する補極として磁極N2が配置されている。そして、主極N1極によって形成される磁極の中心線とスリーブ11の回転中心軸とを含む平面と、補極N2極によって形成される磁極の中心線とスリーブ11の回転中心軸とを含む平面とのなす角度(以下、「ブレード補極間角度」と称する。)θ2が、85〜95(度)となるようにマグネットローラ10の各磁極が配置されている。
また、磁極N1の磁束密度のピーク値は、例えば、100(mT)であり、好適範囲としては85(mT)以上120(mT)以下である。また、磁極N2の磁束密度のピーク値は、例えば、70(mT)であり、好適範囲としては50(mT)以上80(mT)以下である。
流し板9は、図3に示すように、現像槽2内において、層厚規制部材7よりも現像ローラ3の回転方向上流側に設けられ、第1撹拌部材4及び第2撹拌部材5の鉛直方向上方に設けられる上部が板状に構成された板状部材である。この流し板9は、短手方向の一端9b1が現像ローラ3表面に対向して間隙dを有して離隔し、他端9b2が現像ローラ3から離反する方向に延設されている。
本実施形態では、流し板9の鉛直方向上面は、流し板9の短手方向における現像ローラ3側の一端9b1及びその近傍部分では水平方向に対して平行になり、それ以外の部分では現像ローラ3から離反するにつれて鉛直方向下方に下降するように設けられる。
流し板9を設けることによって、現像ローラ3で層厚規制部材7によって除去された現像剤の円滑な流れが発生し、トナーの不均一な帯電、トナーのブロッキングなどの発生が防止される。
詳しくは、層厚規制部材7によって現像ローラ3表面から取り除かれる現像剤は一時的に現像ローラ3上方の空間に滞留するが、量が多くなると流し板9の鉛直方向上面を現像ローラ3から離反する方向に流過し始める。
現像剤は、流し板9の上面に沿って流過し、流し板9の短手方向における現像ローラ3側とは反対側の端部から第2撹拌部材5に向けて落下する。落下した現像剤は第1撹拌部材4及び第2撹拌部材5によって他の現像剤及び新しく供給されるトナーと均一に混合され、現像ローラ3に向けて再度搬送される。
第1撹拌部材4及び第2撹拌部材5は、いずれも、現像槽2によって回転自在に支持され、且つ、図示しない駆動手段によって軸心回りに回転駆動可能に設けられるローラ状部材である。本実施形態では、第1撹拌部材4は、反時計回りに回転し、第2撹拌部材5は、時計回りに回転する。
第1撹拌部材4は、現像ローラ3を介して感光体ドラム13に対向しかつ現像ローラ3よりも鉛直方向下方になる位置に設けられる。
第2撹拌部材5は、第1撹拌部材4を介して現像ローラ3に対向しかつ現像ローラ3よりも鉛直方向下方になる位置に設けられる。
第1撹拌部材4及び第2撹拌部材5は、現像槽2内に貯留される現像剤を撹拌してトナーに均一な電荷を付与するとともに、帯電状態にある現像剤を汲み上げて現像ローラ3の周囲に供給する。
搬送部材6は、現像槽2によって回転自在に支持されかつ図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられるローラ状部材である。また、搬送部材6は、第2撹拌部材5を介して第1撹拌部材4に対向し、かつトナー補給口2bの鉛直方向下方に設けられる。そして、搬送部材6は、トナー補給口2bを介して現像槽2内に補給されるトナー及び少量のキャリアを第2撹拌部材5の周囲に搬送する。
トナー濃度検知センサ12は、図3に示すように、第2撹拌部材5の鉛直方向下方の現像槽2底面に装着され、センサ面が現像槽2の内部に露出するように設けられる。
また、トナー濃度検知センサ12は、図示しない制御手段に電気的に接続される。
制御手段は、トナー濃度検知センサ12による検知結果に応じて、トナーカートリッジを回転駆動させ、トナーホッパを介して現像槽2内部にトナー及び少量のキャリアを補給するように制御する。
すなわち、制御手段において、トナー濃度検知センサ12による検知結果がトナー濃度設定値よりも低いと判定すると、トナーカートリッジを回転駆動させる駆動手段に制御信号を送り、トナーカートリッジを回転駆動させる。
トナー濃度検知センサ12には一般的なトナー濃度検知センサを使用でき、例えば、透過光検知センサ、反射光検知センサ、透磁率検知センサなどが挙げられる。これらの中でも、透磁率検知センサが好ましい。
透磁率検知センサには、図示しない電源が接続される。
電源は、透磁率検知センサを駆動させるための駆動電圧及びトナー濃度の検知結果を制御手段に出力するための制御電圧を透磁率検知センサに印加する。電源による透磁率検知センサへの電圧の印加は、制御手段によって制御される。
透磁率検知センサは、制御電圧の印加を受けてトナー濃度の検知結果を出力電圧値として出力する型式のセンサであり、基本的に出力電圧の中央値近傍の感度がよいため、その付近の出力電圧が得られるような制御電圧を印加して用いられる。このような型式の透磁率検知センサは市販されており、例えば、TS−L、TS−A、TS−K(いずれも商品名、TDK(株)製)などが挙げられる。
制御手段は、現像装置1専用のものを設けてもよく、また現像装置1が装着される画像形成装置100に設けられる制御部101(図2を参照)を兼用してもよい。
次に、本実施形態の画像形成装置100に使用する現像剤について説明する。
画像形成装置100の現像装置1で使用する現像剤は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤である。
トナーは、例えば、樹脂と、着色剤、帯電制御剤、オフセット防止剤としてのワックスなどとを溶融混練した後、冷却により固化させ、粉砕分級する溶融混練粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法などの重合法によって得られる。トナーには、一般的に流動性及び帯電安定性を向上させる目的で、例えば、シリカ、酸化アルミニウムなどの無機粒子が外添剤として添加される。
キャリアとしては、コア材(コア材粒子)と呼ばれる磁性を有する粒子と、コア材を被覆する合成樹脂を含むコート材とから構成されるコートキャリアを用いる。コア材を被覆するコート材は、キャリアの体積抵抗率を高くしてトナーへの摩擦帯電付与性能を向上させ、キャリアに対するトナーの付着状態を決定する。また、キャリアの表面状態を好適にし、トナーとキャリアとの摩擦によって外添剤がトナーに埋込まれるトナー劣化を防止することができる。
コア材としては、例えば、ヘマタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、リチウム系フェライト、銅−亜鉛系フェライト及びそれらの混合物をあげることができる。
また、キャリアのコア材は、焼結法またはアトマイズ法などの製造方法によって製造が可能である。また、必要に応じて磁性体粒径分布の分布範囲が狭くなるようにして造粒したり、焼結温度、昇温速度及び加熱保持時間などをコントロールしたりすることによって所定の磁気特性を持つ磁性体コア粒子(コア材)を製造することができる。
キャリアは、上記のコア材の表面にコート樹脂を被覆し、コート樹脂層を形成することによって得られる。
例えば、コート樹脂中に添加量が異なるようにして導電性微粉末を分散させることによって体積抵抗率の異なるコート樹脂が得られる。
導電性微粉末としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの金属の粉体、これらの金属の合金もしくは混合物の粉体またはこれらの金属の鱗片状金属粉体もしくは金属短繊維、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズなどの導電性金属酸化物、高分子電解質などの高分子導電剤、カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファイト粉体またはこれらの導電性物質で表面を被覆した導電性粉体などが挙げられる。
高分子電解質などの高分子導電剤としては、例えば、ポリアミド、ポリアミン、ポリアルキレンオキシド、ポリエステル、ポリアルキレンサルファイド、ポリフォスファゼン及びそれらの誘導体、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェンビニレンなどが挙げられる。
コート樹脂に用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であっても使用することができ、絶縁性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート及びスチレン−アクリル酸共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフルオロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフルオロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレートなどの芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、具体的には例えば無水マレイン酸−テレフタル酸−多価アルコールの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
上述した樹脂を、単独でまたは2種以上混合して使用することができる。また、耐久性を向上させる目的で、熱可塑性樹脂に硬化剤などを混合し硬化させて使用することもできる。
キャリアのコート樹脂層を形成する方法としては、コア材を被覆する際に、コア材同士が接着しないようにコート樹脂が迅速に被覆され、かつコア材を常に流動せしめるような方法で被覆と乾燥とを同時に進行させる処理方法を用いることが好ましい。
被覆キャリアを製造する方法としては、流動床被覆装置を用い、キャリアコア粒子を浮遊流動させながら、酢酸エチル、トルエン、キシレンなどの溶剤にコート樹脂を均一に分散させたコート樹脂溶液をスプレーし、コア材粒子表面に被覆膜を形成させる方法が好ましい。
具体的には、(a)コア材からなる流動層を筒状の管体内を上昇する気体流によって形成し、(b)さらに被覆層樹脂溶液を流動層の移動方向に対して垂直方向から供給し、(c)かつコート樹脂溶液を磁性体コア材粒子にスプレーによって塗布する。コート樹脂を溶解する溶剤の選択、処理温度、処理時間などの条件を充分に制御し、上述の(a)〜(c)の方法を用いることによって、効率よく優れた特性を有するコート樹脂被覆キャリアを製造することができる。
また、コート樹脂被覆に使用するコート樹脂溶液は、体積抵抗率の高いものから低いものへと連続的に変化するようにスプレーノズルに供給されることが好ましい。このようなコート樹脂溶液供給装置における体積抵抗率が高いものから低いものへと連続的に変化するような供給は、例えば次のような効果を実現することができる。
キャリアがこのようなコート樹脂を備えることによって耐久性が向上し、長期使用においても潜像担持体に安定してトナーを供給することができるので、高画質の画像の確保が可能となる。
尚、コア材表面に形成したコート樹脂層を安定させるために、焼き付けを行うのが好ましい。焼き付けに使用する装置としては、外部加熱方式でも内部加熱方式でもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉などが挙げられる。
コート樹脂で被覆されたコートキャリアは、平均粒径が35〜60(μm)であることが好ましい。このような微小キャリアを用いることで、出力画像の品質向上を実現することができる。
また、本実施形態においては、キャリアの磁気特性を規定している。
すなわち、キャリアの1,000(Oe)の磁場を印加したときの飽和磁化が、75(emu/cm)以上130(emu/cm)以下であることが好ましい。
キャリアの材質の観点からは、飽和磁化が75(emu/cm)以上130(emu/cm)以下の範囲は、フェライト系でも樹脂系キャリアでも実現される。
キャリアの飽和磁化は、下記の条件下で測定した値である。
測定装置:直流磁化B−H特性測定装置(BHS-40型;理研電子株式会社製)
印加磁界:20(Oe)(エルステッド)
巻き線:一次側(70(T))、二次側(10(T))
測定試料:ステンレス材(SUS410S、SUS430)、寸法167.5×17.5×1.5(mm)
第1撹拌部材4で汲み上げられた現像剤は、現像ローラ3と流し板9との間を通過し、層厚規制部材7の前に蓄積される。層厚規制部材7と補極N2とで形成された磁界の影響を受けて蓄積された現像剤は、現像ローラ3表面に低密度で薄層の穂立ちが形成され、現像剤の搬送量が規制される。また、層厚規制部材7による帯電機会が増加するため、高い帯電性能が得られる。
具体的には、トナー帯電量としては、非磁性ブレード7aのみの場合の15〜30(μC/g)から30〜50(μC/g)まで引き上げることが可能である。
また、トナー帯電量が上昇することによる現像濃度の低下については、感光体ドラム13と現像ローラ3との間隙(現像ギャップDSD)に比して現像ローラ3と非磁性ブレード7aとの間隙(ドクターギャップDG)を0.40〜0.80(mm)拡く設定しているため、そのようなことは発生しない。また、低比重のキャリアとしているため、現像トルクが大幅に増大してしまうことがない。
本実施形態では、主極N1に対してブレード主極間角度θ1が約90(度)の位置に層厚規制部材7が配置されているため、層厚規制部材7と現像ローラ3との近接点を境として、穂立ちに対して現像剤の分離と供給の有効に行うことができる。
また、本実施形態では、キャリアの飽和磁化の規定に加えて、磁性ブレード7bの最大比透磁率を規定している。最大比透磁率は、ヒステリシス曲線に基づいて測定され、絶対透磁率を真空の透磁率で除した比透磁率の最大値である。尚、最大比透磁率は、キャリアの飽和磁化の測定と同条件で測定した値である。
次に、本実施形態の現像装置1による画像形成について説明する。
現像装置1は、図2に示すように、現像ローラ3を備えており、現像ローラ3は、非磁性金属材料で円筒状のスリーブ11とその内部に配置されたマグネットローラ10とを有している。
現像装置1において、現像ローラ3に対して、図示しない直流(DC)バイアス電源からDCバイアスが印加されるとともに、図示しない交流(AC)バイアス電源から交流バイアスが印加されるように構成されている。さらに、また、現像ローラ3には、図示しない直流(DC)バイアス電源からDCバイアスが印加されるように構成されている。そして、これらバイアス電源は、図示しない制御装置によって制御されている。
画像形成装置100は、現像ローラ3を備える現像装置1と、感光体ドラム13とを備えている。そして、現像ローラ3は、トナーを帯電させて保持するキャリアによる磁気ブラシを形成する。感光体ドラム13は、現像ローラ3に担持されたトナーを飛翔させてトナー画像を形成する。
尚、画像形成の際には、現像槽2内で、第1撹拌部材4及び第2撹拌部材5により現像ローラ3に保持されるキャリア及びトナーからなる現像剤を攪拌しながら、トナーを適正なレベルに帯電させる。
そして、現像剤は、現像ローラ3表面に磁気ブラシを形成する。
この磁気ブラシは、層厚規制部材7を通過することにより、一定の厚さで感光体ドラム13に接触する。ここでは、感光体ドラム13と現像ローラ3との間隙に対して層厚規制部材7の非磁性ブレード7aと現像ローラ3との間隙を0.40〜0.80(mm)大きく設定している。
ここで、現像装置1による画像形成について、実施例を参照して詳細に説明する。
図5は本実施形態の画像形成装置の現像装置における現像ローラと層厚規制部材との間隙とキャリアの飽和磁化を変化させて画像形成状態を比較した実施例1の評価結果を示す表、図6は前記現像装置における層厚規制部材の最大比透磁率を変化させて現像トルクと現像剤搬送性を比較した実施例2の評価結果を示す表である。
(実施例1)
実施例1は、試験1として、画像形成装置にシャープ株式会社製MX−5500Nを使用して、現像装置1における現像剤のキャリアの飽和磁化並びに現像ローラと層厚規制部材とのドクターギャップDG(mm)を変化させたときの現像トルクや現像搬送性等に与える影響について評価したものである。
現像剤搬送量を測定するにあたり、以下の条件で行った。
現像剤は、トナー濃度を6(重量%)としたトナーとキャリアをと含む2成分現像剤を使用した。
トナーは、体積平均粒径6.5(μm)のポリエステル系トナーを用いた。
キャリアは、体積平均粒径40(μm)の樹脂コートフェライト系キャリアを用いた。
現像条件は、画像形成装置の設定を、現像ギャップDSDを0.4(mm)、現像ローラ3の外径をφ30、主極N1の磁束密度を100(mT)、補極N2の磁束密度を70(mT)とした。
層厚規制部材7は、非磁性ブレード7aと磁性ブレード7bとからなる2層構成として、非磁性ブレード7aの厚みを1.5(mm)、磁性ブレード7bの厚みも同様に1.5(mm)とした。非磁性ブレード7aと磁性ブレード7bとの距離δを0.5(mm)として、磁性ブレード7bの最大比透磁率を600とした。
感光体ドラム13は、プロセス速度を270(mm/sec)とした。
現像ローラ3は、スリーブ11の回転速度を540(mm/sec)とした。
現像ローラ3の現像トルクは、スリーブ11の回転駆動トルクであり、一旦現像装置1を画像形成装置100から取り出し、トルクゲージBTG36CN(株式会社東日製作所製)を用いて、測定部に現像器駆動用ギア(図示省略)を取り付けて測定した。
尚、現像トルクの判定基準は以下のようにした。
OK:50(N・cm)未満
NG:50(N・cm)以上
現像装置1による画像濃度の判定基準は以下のようにした。
OK:1.2〜1.4の範囲内で画像かぶり無きこと
NG:搬送量増大により、1.4以上もしくは画像かぶりが発生、或いは、現像搬送性低下による1.2以下、もしくは穂立ち不良に起因する画像むら、もしくは、画像上でのキャリア引き
以上のような条件の下で、試験1では、ドクターギャップDGと現像ギャップDSDの差を0.3(mm),0.4(mm),0.8(mm),0.9(mm)とし、キャリアの飽和磁化を70(emu/cm),75(emu/cm),100(emu/cm),130(emu/cm),135(emu/cm)として評価を行った。
試験1による評価結果は、図5に示す通りである。
すなわち、ドクターギャップDGと現像ギャップDSDの差が0.3(mm)の場合は、キャリアの飽和磁化が70(emu/cm)の時には、穂立ち、画像濃度、キャリア引きともNGとなっている。また、キャリアの飽和磁化が75(emu/cm),100(emu/cm),130(emu/cm),135(emu/cm)の時には、画像濃度、キャリア引きがNGとなっている。
ドクターギャップDGと現像ギャップDSDの差が0.4(mm)の場合は、キャリアの飽和磁化が75(emu/cm),100(emu/cm),130(emu/cm)の時には、穂立ち、画像濃度、キャリア引きともOKとなっている。しかし、キャリアの飽和磁化が70(emu/cm)の時には、穂立ちがNGとなり、キャリアの飽和磁化が135(emu/cm)の時には、画像濃度がNGとなっている。
ドクターギャップDGと現像ギャップDSDの差が0.8(mm)の場合は、キャリアの飽和磁化が75(emu/cm),100(emu/cm),130(emu/cm)の時には、穂立ち、画像濃度、キャリア引きともOKとなっている。しかし、キャリアの飽和磁化が70(emu/cm)の時には、穂立ちがNGとなり、キャリアの飽和磁化が135(emu/cm)の時には、画像濃度がNGとなっている。
ドクターギャップDGと現像ギャップDSDの差が0.9(mm)の場合は、キャリアの飽和磁化が70(emu/cm)の時には、穂立ち、現像トルクがNGとなっている。また、キャリアの飽和磁化が75(emu/cm),100(emu/cm),130(emu/cm)の時には、現像トルクがNGとなっている。また、キャリアの飽和磁化が135(emu/cm)の時には、現像トルクがNGとなり、さらに画像かぶりが生じている。
以上の評価結果より、試験1によれば、現像装置1において、ドクターギャップDGと現像ギャップDSDの差が0.4(mm)以上0.8(mm)以下の範囲であって、キャリアの飽和磁化が75(emu/cm)以上130(emu/cm)以下の範囲の場合には、穂立ち状態、画像濃度、現像トルクとも良好で、しかも画像かぶりが生じることがなく良好な状態で画像形成を行うことができることが解った。
(実施例2)
実施例2は、試験2として、画像形成装置にシャープ株式会社製MX−5500Nを使用して、現像装置1における層厚規制部材7の磁性ブレード7bの最大比透磁率を変化させたときの現像トルクと現像搬送性に与える影響について評価したものである。
試験2では、キャリアの飽和磁化を100(emu/cm)とし、磁性ブレード7bの最大比透磁率を430,450,600,700,720と変化させて評価を行った。
尚、装置構成、現像剤、現像条件及び評価方法については、試験1と同様とした。
試験2による評価結果は、図6に示す通りである。
すなわち、磁性ブレード7bの最大比透磁率が430の時は、現像トルクは良好であるが、現像剤搬送性では穂立ち状態がNGとなっている。
磁性ブレード7bの最大比透磁率が450,600,700の時は、現像トルク及び現像剤搬送性ともに良好となっている。
磁性ブレード7bの最大比透磁率が720の時は、現像剤搬送性は良好であるが、現像トルクがNGとなっている。
以上の評価結果より、試験2によれば、現像装置1において、キャリアの飽和磁化を100(emu/cm)とした時、磁性ブレード7bの最大比透磁率が450以上700以下の範囲で、現像トルク及び現像剤搬送性ともに良好な状態で画像形成を行うことができることが解った。
以上のように構成したので、本実施形態及び実施例1、実施例2によれば、画像形成装置100の現像装置1において、現像ローラ3の構成として、感光体ドラム13にトナーを供給するトナー供給領域に磁極を形成する主極となる磁極N1と磁極N1よりも現像ローラ3の回転方向上流側に配置された磁極N1と同極の磁極N2を形成する補極とを備え、層厚規制部材7の構成として、先端部を現像ローラ3に近接させた非磁性ブレード7aと、非磁性ブレード7aを現像ローラ3側に突出させた状態で保持する磁性ブレード7bとを備え、ブレード主極間角度θ1及びブレード補極間角度θ2を85(度)以上95(度)以下とし、現像剤を構成するキャリアを、磁極N1における磁束密度が100(mT)の時、飽和磁化が75(emu/cm)以上130(emu/cm)以下とし、ドクターギャップDGよりも現像ギャップDSDを0.40〜0.80(mm)の範囲で大きく設定したことで、スリーブ11の回転駆動トルクである現像トルクを抑えてトナーの帯電量を確保できるとともに、現像剤の供給と分離を効率よく行い、現像剤の搬送性を向上させることができた。
また、本実施形態によれば、現像装置1において、磁性ブレード7bの最大比透磁率を450〜700とすることで、現像トルクを抑制して、現像剤の搬送性を向上させることができた。
以上、上述した実施形態では、本発明に係る現像装置1を図1に示すような画像形成装置100に適用した例について説明したが、2成分現像剤を使用する現像装置を用いる画像形成装置であれば、上述したような構成の画像形成装置や複写機に限定されるものではなく、その他の画像形成装置等に展開が可能である。
例えば、現像装置を4色分(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)、または6色分(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ)を配置することにより、フルカラーの画像形成装置にも適用することが可能である。
以上のように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 現像装置
2 現像槽
3 現像ローラ
3n 現像ニップ部
4 第1撹拌部材
5 第2撹拌部材
6 搬送部材
7 層厚規制部材
7a 非磁性ブレード(非磁性ドクター、非磁性層厚規制部材)
7b 磁性ブレード(磁性ドクター、磁性層厚規制部材)
8 規制部材支持体
9 流し板
10 マグネットローラ
11 スリーブ
12 トナー濃度検知センサ
13 感光体ドラム(静電潜像担持体)
15 帯電装置
16 露光装置
17 転写装置
19 定着装置
100 画像形成装置
DG ドクターギャップ
DSD 現像ギャップ
N1,N2,N3,N4 磁極
S1,S2,S3 磁極
θ1 ブレード主極間角度
θ2 ブレード補極間角度

Claims (6)

  1. トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を収容する現像槽と、磁極を形成するマグネットローラと該マグネットローラを内包して表面に前記現像剤を担持するスリーブとを備えて静電潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する現像ローラと、前記現像ローラに前記現像剤を供給する攪拌部材と、前記現像ローラ表面に担持される現像剤の層厚を規制する層厚規制部材とを備える現像装置において、
    前記現像ローラは、前記静電潜像担持体にトナーを供給するトナー供給領域に磁極を形成する主極と、前記主極よりも前記現像ローラの回転方向上流側に配置された前記主極と同極の磁極を形成する補極とを有し、
    前記層厚規制部材は、先端部を前記現像ローラに近接させた非磁性層厚規制部材と、前記非磁性層厚規制部材を前記現像ローラ方向に突出させた状態で保持する磁性層厚規制部材とを有し、
    前記主極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記層厚規制部材の先端部と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角、及び前記主極によって形成される前記磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面と、前記補極によって形成される磁極の中心線と前記スリーブの回転中心軸とを含む平面とのなす角は、85(度)以上95(度)以下であり、
    前記現像剤を構成するキャリアは、磁束密度が100(mT)の時、飽和磁化が75(emu/cm)以上130(emu/cm)以下であり、
    前記静電潜像担持体と前記現像ローラとの間隙に対して前記現像ローラと前記非磁性層厚規制部材との間隙を0.40〜0.80(mm)大きく設定したことを特徴とする現像装置。
  2. 前記磁性層厚規制部材は、直流最大比透磁率が450〜700であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記非磁性層厚規制部材の先端部と前記磁性層厚規制部材の先端部との距離は、0.3〜1.0(mm)であることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
  4. 前記スリーブの周速度は、350(mm/sec)以上600(mm/sec)以下であることを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の現像装置。
  5. 前記キャリアの平均粒径は、35〜60(μm)であることを特徴とする1乃至4のうちの何れか一項に記載の現像装置。
  6. 表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体と、静電潜像担持体表面を帯電させる帯電装置と、静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する露光装置と、静電潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置と、静電潜像担持体表面のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、前記転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置において、
    前記現像装置として、請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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