JP2008215733A - フィンアンドチューブ型熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱交換器の伝熱性能を維持しながら、十分な曲げ加工性を有すると共に、コンパクト化、軽量化されたフィンアンドチューブ型熱交換器を提供する。
【解決手段】並列された多数の直管2と、直管2の両端部に接合された多数のリターンベンド管3と、直管2の外表面に一定間隔で並列された多数のフィン4とを備え、直管2およびリターンベンド管3の内部に冷媒が供給されるフィンアンドチューブ型熱交換器1であって、直管2の各々の両端部が拡管され、それらの拡管された両端部の内表面にリターンベンド管3の外表面が接合され、第1管肉厚(T1)と第2管肉厚(T2)とが(T2)≧(T1)の関係を満足すると共に、リターンベンド管3の曲げ半径(R2)と管外径(D2)とで表される比率(R2/D2)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】並列された多数の直管2と、直管2の両端部に接合された多数のリターンベンド管3と、直管2の外表面に一定間隔で並列された多数のフィン4とを備え、直管2およびリターンベンド管3の内部に冷媒が供給されるフィンアンドチューブ型熱交換器1であって、直管2の各々の両端部が拡管され、それらの拡管された両端部の内表面にリターンベンド管3の外表面が接合され、第1管肉厚(T1)と第2管肉厚(T2)とが(T2)≧(T1)の関係を満足すると共に、リターンベンド管3の曲げ半径(R2)と管外径(D2)とで表される比率(R2/D2)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、空調機器等に使用されるフィンアンドチューブ型熱交換器に関するものである。
従来、空調機器等に使用される熱交換器としては、図8に示すように、多数のヘアピン状に曲げ加工されたヘアピン管12を並列に配置し、そのヘアピン管12の端部に内挿したU字状に曲げ加工されたリターンベンド管13を接合して冷媒流路(回路)を構成し、ヘアピン管12の外表面に多数のフィン部材14を橋絡、すなわち、一定間隔で並列接着させたフィンアンドチューブ型熱交換器11が使用されていた(例えば、特許文献1参照)。また、ヘアピン管12としては、管内部に多数の溝およびフィンが形成された内面溝付管、または、溝およびフィンが形成されていない平滑管が使用されていた。さらに、ろう付部のろう付け不良の防止、あるいはヘアピン管曲げ部における内面溝潰れの防止のため、ヘアピン管12の代わりに、曲げ加工が施されない直線状の直管(図示せず)を使用し、その両端をリターンベンド管でろう付けした熱交換器を構成することも提案されていた(例えば、特許文献1、および特許文献2参照)。
特公平04−77238号公報(第1頁左欄1行〜第2頁左欄2行、第6図)
特開平11−118381号公報(請求項2、段落0009〜0010、図1)
しかしながら、従来のフィンアンドチューブ型熱交換器11においては、軽量化のためにリターンベンド管13の管肉厚よりも、熱交換器の質量に影響の大きいヘアピン管12の管肉厚を薄く設定していた。管の肉厚を薄くすると、曲げ加工した場合に、曲げ部で割れやしわが発生しやすく、割れは熱交使用時に冷媒漏れ、また、しわは熱交換器使用中の疲労や腐食による割れを発生させるため、ヘアピン管12の曲げ半径(R1)をリターンベンド管13の曲げ半径(R2)より小さく設定することができなかった。そのため、フィンアンドチューブ型熱交換器11のコンパクト化が困難であるという問題があった。そして、ヘアピン管12とリターンベンド管13との接合には、ろう付けが使用される。ろう付け時の加熱の熱影響を受ける部分ではヘアピン管12の強度が低下するため、管内冷媒の圧力による管の破壊を防止するため、ヘアピン管12の管肉厚も必要以上に薄くすることができず、フィンアンドチューブ型熱交換器11の軽量化が困難であるという問題があった。
また、ヘアピン管12の代わりに直線状の直管を使用し、その両端をリターンベンド管でろう付けして構成したフィンアンドチューブ型熱交換器においても、リターンベンド管13の曲げ半径(R2)は、フィンアンドチューブ型熱交換器のコンパクト化を目的としたものでなく、またその軽量化についても全く配慮されたものでない。そのため、前記のフィンアンドチューブ型熱交換器11のコンパクト化、軽量化の問題はやはり解決されていなかった。
そこで、本発明は、このような問題を解決すべく創案されたもので、その目的は、熱交換器の伝熱性能を維持しながら、十分な曲げ加工性を有すると共に、コンパクト化、軽量化されたフィンアンドチューブ型熱交換器を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に係るフィンアンドチューブ型熱交換器は、並列された多数の直管と、前記直管の両端部に接合された多数のリターンベンド管と、前記直管の外表面に一定間隔で並列された多数のフィンとを備え、前記直管および前記リターンベンド管の内部に冷媒が供給されるフィンアンドチューブ型熱交換器であって、前記直管の各々の両端部が拡管され、それらの拡管された両端部の内表面に前記リターンベンド管の外表面が接合され、前記直管の第1管肉厚(T1)と前記リターンベンド管の第2管肉厚(T2)とが(T2)≧(T1)の関係を満足すると共に、前記リターンベンド管の曲げ半径(R2)と前記リターンベンド管の管外径(D2)とで表される比率(R2/D2)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする。
前記構成によれば、多数の直管の両端部に多数のリターンベンド管が接合されることによって、距離の長い冷媒流路が構成される。また、リターンベンド管の曲げ半径(R2)と管外径(D2)で表される比率(R2/D2)を所定範囲に限定することによって、従来の熱交換器と比べて、リターンベンド管の曲げ半径が小さくなると共に、曲げ加工性も向上する。
請求項2に係るフィンアンドチューブ型熱交換器は、並列された多数の直管と、前記直管の両端部に接合された多数のリターンベンド管と、前記直管の外表面に一定間隔で並列された多数のフィンとを備え、前記直管および前記リターンベンド管の内部に冷媒が供給されるフィンアンドチューブ型熱交換器であって、前記リターンベンド管の各々の両端部が拡管され、それらの拡管された両端部の内表面に前記直管の外表面が接合され、前記直管の第1管肉厚(T1)と前記リターンベンド管の第2管肉厚(T2)とが(T2)≧(T1)の関係を満足すると共に、前記リターンベンド管の曲げ半径(R2)と前記リターンベンド管の管外径(D2)とで表される比率(R2/D2)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする。
前記構成によれば、多数の直管の両端部に多数のリターンベンド管が接合されることによって、距離の長い冷媒流路が構成される。また、リターンベンド管の曲げ半径(R2)と管外径(D2)で表される比率(R2/D2)を所定範囲に限定することによって、従来の熱交換器と比べて、リターンベンド管の曲げ半径が小さくなると共に、曲げ加工性も向上する。
請求項3に係るフィンアンドチューブ型熱交換器は、前記直管および前記リターンベンド管の少なくとも一方が、銅合金からなることを特徴とする。
前記構成によれば、直管およびリターンベンド管の少なくとも一方の強度、耐熱性を維持しながら管肉厚をより一層薄肉化できる。
前記構成によれば、直管およびリターンベンド管の少なくとも一方の強度、耐熱性を維持しながら管肉厚をより一層薄肉化できる。
請求項4に係るフィンアンドチューブ型熱交換器は、前記直管および前記リターンベンド管の少なくとも一方が、焼鈍した管に塑性加工を行った加工材からなることを特徴とする。
前記構成によれば、直管およびリターンベンド管の少なくとも一方の強度、耐熱性を維持しながら管肉厚をより一層薄肉化できる。
前記構成によれば、直管およびリターンベンド管の少なくとも一方の強度、耐熱性を維持しながら管肉厚をより一層薄肉化できる。
請求項5に係るフィンアンドチューブ型熱交換器は、前記直管および前記リターンベンド管の少なくとも一方が、管内表面に多数の溝およびフィンが形成された内面溝付管であることを特徴とする。
前記構成によれば、直管およびリターンベンド管の少なくとも一方の管内部の冷媒に旋回流が発生し、管外(空気)との熱交換が安定し、熱交換器の伝熱性能がより一層向上する。
前記構成によれば、直管およびリターンベンド管の少なくとも一方の管内部の冷媒に旋回流が発生し、管外(空気)との熱交換が安定し、熱交換器の伝熱性能がより一層向上する。
本発明に係るフィンアンドチューブ型熱交換器は、従来の熱交換器と比べて、伝熱性能が同等以上であると共に、十分な曲げ加工性を有し、かつ、軽量化、コンパクト化されたものとなる。
本発明に係るフィンアンドチューブ型熱交換器(以下、熱交換器と称す)の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1はフィンアンドチューブ型熱交換器の部分正面図、図2(a)は図1のA部を管軸方向に一部切断したときの拡大断面図、(b)、(c)は(a)の他の形態を示す一部切断された拡大断面図、図3(a)は直管またはリターンベンド管の管軸直交端面図、(b)は(a)の一部拡大端面図、図4(a)は他の実施形態のフィンアンドチューブ型熱交換器の部分正面図、(b)は(a)のB部を管軸方向に一部切断したときの拡大断面図、図5は他の実施形態のフィンアンドチューブ型熱交換器の内部の冷媒の流れを概略的に示す模式図、図6(a)、(b)は他の実施形態のフィンアンドチューブ型熱交換器の内部の冷媒の流れを概略的に示す模式図、図7(a)は熱交換器の伝熱性能を測定する測定装置の模式図、(b)は(a)の吸引型風洞に冷媒を供給する冷媒供給装置の模式図である。
図1はフィンアンドチューブ型熱交換器の部分正面図、図2(a)は図1のA部を管軸方向に一部切断したときの拡大断面図、(b)、(c)は(a)の他の形態を示す一部切断された拡大断面図、図3(a)は直管またはリターンベンド管の管軸直交端面図、(b)は(a)の一部拡大端面図、図4(a)は他の実施形態のフィンアンドチューブ型熱交換器の部分正面図、(b)は(a)のB部を管軸方向に一部切断したときの拡大断面図、図5は他の実施形態のフィンアンドチューブ型熱交換器の内部の冷媒の流れを概略的に示す模式図、図6(a)、(b)は他の実施形態のフィンアンドチューブ型熱交換器の内部の冷媒の流れを概略的に示す模式図、図7(a)は熱交換器の伝熱性能を測定する測定装置の模式図、(b)は(a)の吸引型風洞に冷媒を供給する冷媒供給装置の模式図である。
図1、図2(a)〜(c)、図3(a)、(b)に示すように、熱交換器1は、並列に配設された多数の直管2と、直管2の両端部に接合された多数のリターンベンド管3と、直管2の外表面に一定間隔で並列された多数のフィン4とを備え、直管2およびリターンベンド管3の内部に冷媒が供給されるものである。以下、各構成について説明する。
<直管>
直管2は、その管外径(D1、図3(a)参照)として、空調機器等に使用される熱交換器1の伝熱管として主流となっている4〜10mmが用いられる。また、直管2の両端部は拡管後の管内径(直管が内面溝付管の場合はフィン先端を結ぶ円の直径)がリターンベンド管の管外径より0.05〜0.2mm程度大きくなるように拡管され、その拡管された両端部の内表面に後記するリターンベンド管3の外表面が接合される。そして、2本の直管2の間にリターンベンド管3を介在させて直管同士を接続させるため、多数の直管2が直列に接続され、距離の長い冷媒流路が形成される。その結果、熱交換器1としての伝熱性能が十分確保される。
直管2は、その管外径(D1、図3(a)参照)として、空調機器等に使用される熱交換器1の伝熱管として主流となっている4〜10mmが用いられる。また、直管2の両端部は拡管後の管内径(直管が内面溝付管の場合はフィン先端を結ぶ円の直径)がリターンベンド管の管外径より0.05〜0.2mm程度大きくなるように拡管され、その拡管された両端部の内表面に後記するリターンベンド管3の外表面が接合される。そして、2本の直管2の間にリターンベンド管3を介在させて直管同士を接続させるため、多数の直管2が直列に接続され、距離の長い冷媒流路が形成される。その結果、熱交換器1としての伝熱性能が十分確保される。
直管2は、リターンベンド管3との接合の際の熱影響部が管内部に供給される冷媒の内圧によって破壊されない管肉厚(第1管肉厚(T1))を有する。管内をフロン等の冷媒が流れる熱交換器においては、管内を流れる冷媒の運転圧力(P)、管外径(D)、長手方向の管の引張強さ(σ)、管の肉厚(T)とすると、P=2×σ×T/(D−0.8T)の関係がある。熱交換器の伝熱管を選定する際、実際には、前記運転圧力(P)に、安全率S(通常2.5〜4程度)を掛けた耐圧強度の式:S×P=2×σ×T/(D−0.8T)に対して、(D)、(σ)、(T)の関係を満たすものを用いる。本発明の熱交換器1においても、直管2に必要とされる肉厚の最小肉厚(TA)はTA=(D1×S×P)/(2×σ+0.8P)で表すことができる。ここで、管の引張り強さσにはろう付け加熱後の値を用いる。したがって、前記の式を満足する最小肉厚(TA)より厚い管肉厚(第1管肉厚T1)を有する直管2を用いればよい。なお、熱交換器1の運転圧力としては、エアコン用熱交換器に多用されるHFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒のR410Aでは4MPa、給湯器用熱交換器に最近使用されるようになった自然冷媒のCO2(超臨界状態)では7〜14MPa程度である。
直管2は、管内部に供給される冷媒に対して化学的に安定で、大気、結露水に対して耐食性を有するものである。また、管内部に供給される冷媒の内圧に耐えられる管強度を有し、特に、リターンベンド管3との接合(ろう付け)の際の熱影響部においても、冷媒の内圧に耐え得る管強度(耐熱性)を有するものである。このような要求を満足するものであれば、直管2の材質としては特に限定されないが、銅(銅合金を含む)、または、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)が好ましい。銅または銅合金の場合、例えば、管強度は、850℃15秒間のろう付け加熱後でも耐圧強度が10MPa以上を有する管強度である。銅としては、りん脱酸銅が好ましい。また、銅合金としては、Cu−Sn−P系合金、Cu−Sn−Zn−P系合金、Cu−Co−P系合金、Cu−Co−Sn−Zn−Ni−P系合金等が好ましい。銅合金は管強度、管の耐熱性において優れているため、第1管肉厚(T1)を前記範囲内で薄肉化することが可能となる。
直管2には、焼鈍上がりの軟質銅または銅合金等の軟質材(JIS規定の質別で(0)または(0L))を用いてもよいが、直管2をより薄肉化したい場合には前記軟質材に塑性加工を加えて引張強さを向上させた加工材(JIS規定の質別で、例えば、(1/2H))が好ましい。そして、塑性加工は、例えば、素管(管内面が平滑な平滑管、または、管内面に多数の溝およびフィンが形成された内面溝付管)を所定の管外径に整形ダイスで縮径加工することを意味する。ここで、所定の管外径とは、直管2をフィン4と熱的に接触させるために管外径(D1)まで拡管加工する前の管外径を意味する。
なお、図2(a)では直管2として管内表面に溝およびフィンが形成されない平滑管を記載したが、図2(b)、(c)に示すように、直管2は、管内表面に多数の溝(第1溝2a)およびフィン(第1フィン2b)が形成された内面溝付管であることが好ましい。直管2として内面溝付管を使用することで、伝熱性能を向上させることが可能となる。そして、内面溝形状を以下のように規制することがさらに好ましい。
(第1溝リード角)
第1溝リード角(θ1、図2(b)、(c)参照)は、15〜45°であることが好ましい。第1溝リード角(θ1)が15°未満の場合には、熱交換器1(図1参照)の伝熱性能が低下しやすい。また、第1溝リード角(θ1)が45°を超える場合には、転造加工により管内面に第1溝2aを形成する際の速度が極端に低下しやすく、安定して長尺の直管2の製造がしにくい。
第1溝リード角(θ1、図2(b)、(c)参照)は、15〜45°であることが好ましい。第1溝リード角(θ1)が15°未満の場合には、熱交換器1(図1参照)の伝熱性能が低下しやすい。また、第1溝リード角(θ1)が45°を超える場合には、転造加工により管内面に第1溝2aを形成する際の速度が極端に低下しやすく、安定して長尺の直管2の製造がしにくい。
(第1溝深さ)
第1溝深さ(h1)は、0.10〜0.35mmであることが好ましい。第1溝深さ(h1)が0.10mm未満の場合には、管内表面の第1溝2a間に形成された第1フィン2bが、管内表面における作動冷媒の液面より低くなり、冷媒に埋没する。そのため、管内表面の有効伝熱面積が著しく減少し、伝熱性能が低下しやすい。また、第1溝深さ(h1)が0.35mmを超える場合には、管内表面に第1溝2aを成形する際に、溝成形用工具(例えば、溝付プラグ)が破損しやすく、管内表面に安定して第1溝2aを成形しにくい。
第1溝深さ(h1)は、0.10〜0.35mmであることが好ましい。第1溝深さ(h1)が0.10mm未満の場合には、管内表面の第1溝2a間に形成された第1フィン2bが、管内表面における作動冷媒の液面より低くなり、冷媒に埋没する。そのため、管内表面の有効伝熱面積が著しく減少し、伝熱性能が低下しやすい。また、第1溝深さ(h1)が0.35mmを超える場合には、管内表面に第1溝2aを成形する際に、溝成形用工具(例えば、溝付プラグ)が破損しやすく、管内表面に安定して第1溝2aを成形しにくい。
(第1フィン山頂角)
第1フィン山頂角(δ1)は、5〜30°であることが好ましい。第1フィン山頂角(δ1)が5°未満の場合には、直管2を熱交換器1に組み込む際の拡管時に、第1フィン2bの倒れやつぶれが生じやすい。また、第1フィン2b形成のために管内表面に第1溝2aを成形する際に、溝成形用工具が破損しやすく、管内表面に安定して第1溝2aを成形しにくい。また、第1フィン山頂角(δ1)が30°を超えた場合には、第1溝2aの断面積が著しく小さくなり伝熱性能が低下しやすい。また、第1フィン2bの断面積(直管2の第1管肉厚(T1))が大きくなり、直管2の質量が増加し、熱交換器1の軽量化が困難になりやすい。
第1フィン山頂角(δ1)は、5〜30°であることが好ましい。第1フィン山頂角(δ1)が5°未満の場合には、直管2を熱交換器1に組み込む際の拡管時に、第1フィン2bの倒れやつぶれが生じやすい。また、第1フィン2b形成のために管内表面に第1溝2aを成形する際に、溝成形用工具が破損しやすく、管内表面に安定して第1溝2aを成形しにくい。また、第1フィン山頂角(δ1)が30°を超えた場合には、第1溝2aの断面積が著しく小さくなり伝熱性能が低下しやすい。また、第1フィン2bの断面積(直管2の第1管肉厚(T1))が大きくなり、直管2の質量が増加し、熱交換器1の軽量化が困難になりやすい。
(第1フィン根元半径)
第1フィン根元半径(r1)は、第1溝深さ(h1)の1/10〜1/3とすることが好ましい。第1フィン根元半径(r1)が第1溝深さ(h1)の1/10未満である場合には、第1フィン2bが高くなった場合に第1フィン2b(第1溝2a)の成形性が悪くなり、所定形状の第1フィン2bが得られにくく、また管内面の第1溝2aの根元に当接する溝成形用工具に破損が発生しやすくなる。また、1/3を超える場合には、第1フィン2bの断面積が大きくなり、直管2の第1管肉厚(T1)が増加して、直管2の質量が増加する。
第1フィン根元半径(r1)は、第1溝深さ(h1)の1/10〜1/3とすることが好ましい。第1フィン根元半径(r1)が第1溝深さ(h1)の1/10未満である場合には、第1フィン2bが高くなった場合に第1フィン2b(第1溝2a)の成形性が悪くなり、所定形状の第1フィン2bが得られにくく、また管内面の第1溝2aの根元に当接する溝成形用工具に破損が発生しやすくなる。また、1/3を超える場合には、第1フィン2bの断面積が大きくなり、直管2の第1管肉厚(T1)が増加して、直管2の質量が増加する。
また、内面溝付管は、例えば、以下の製造方法によって製造される。まず、従来公知の製造方法で製造された平滑管を準備し、その管内部に溝付プラグを挿入する。次に、複数個の転造ボールまたは転造ロールで平滑管の外部から溝付プラグを押圧することにより、平滑管に転造加工を施す。このとき、縮径された平滑管の管内面には、同時に溝付プラグの溝形状が転写され、多数の溝およびフィンが形成される。ここで、溝付プラグは、前記の内面溝形状に対応した溝形状を有する。
<リターンベンド管>
図1、図2(a)〜(c)、図3(a)、(b)に示すように、リターンベンド管3は、その外表面が前記直管2の拡管された両端部の内表面に接合するもので、U字状に形成され、所定の曲げ半径(R2)、足長さ(L2)を有する。また、リターンベンド管3は、接合する直管2の管外径(D1)が4〜10mmであるため、その管外径(D2、図3(a)参照)として4〜10mmのものを使用する。さらに、リターンベンド管3の管肉厚(第2管肉厚(T2))は、直管2の管肉厚(第1管肉厚(T1))との関係において(T2)≧(T1)を満足する必要がある。第2管肉厚(T2)が、前記関係式を満足する管肉厚を有することによって、リターンベンド管3を、シワ、割れ等の発生なしに、所定の曲げ半径(R2)で曲げ加工することが可能となる。
図1、図2(a)〜(c)、図3(a)、(b)に示すように、リターンベンド管3は、その外表面が前記直管2の拡管された両端部の内表面に接合するもので、U字状に形成され、所定の曲げ半径(R2)、足長さ(L2)を有する。また、リターンベンド管3は、接合する直管2の管外径(D1)が4〜10mmであるため、その管外径(D2、図3(a)参照)として4〜10mmのものを使用する。さらに、リターンベンド管3の管肉厚(第2管肉厚(T2))は、直管2の管肉厚(第1管肉厚(T1))との関係において(T2)≧(T1)を満足する必要がある。第2管肉厚(T2)が、前記関係式を満足する管肉厚を有することによって、リターンベンド管3を、シワ、割れ等の発生なしに、所定の曲げ半径(R2)で曲げ加工することが可能となる。
リターンベンド管3は、その曲げ半径(R2)と管外径(D2)とで表される比率(R2/D2)を、リターンベンド管3(熱交換器1)の曲げ加工性、コンパクト性、軽量化を考慮して決定する。そして、比率(R2/D2)は1.0以上3.0以下である必要があり、それにより、十分な曲げ加工性、コンパクト性、軽量化を得ることが可能となる。比率(R2/D2)が1.0未満であると、曲げ半径(R2)が小さくなりすぎて、リターンベンド管3をU字状に曲げ加工した際に、曲げしわが発生する。そして、その曲げしわによって、熱交換器1に加工した際に、例えば、直管2とのろう付けの熱影響部の疲労強度が低下する。また、比率(R2/D2)が3.0を超えると、曲げ加工性には問題ないが、曲げ半径(R2)が大きくなりすぎて、熱交換器1のコンパクト性、軽量化に悪影響を及ぼす。また、熱交換器1のコンパク性、軽量化のためには、比率(R2/D2)を2.0以下とすることが好ましい。
リターンベンド管3の足長さ(L2)は、(足長さL2)=(曲げ半径R2)+(管外径D2)/2+(α)で規定され、(α)が0〜30mmであることが好ましい。(α)がマイナス値であると、足長さ(L2)が短く、リターンベンド管3の製造時の曲げ加工による変形影響が残り、管内部に発生する冷媒の旋回流による伝熱性能の改善効果が小さく、またリターンベンド管と直管のろう付け部の長さが不十分となり、ろう付け不良が生じやすくなる。また、(α)が30mmを超えると、足長さ(L2)が長く、リターンベンド管3での冷媒の圧力損失が増加すると共に、直管2との接合(ろう付け)の際の熱入力を増加させる必要があり、リターンベンド管3の管強度が低下しやすく、また、熱交換器1の質量が増加しやすい。なお、足長さ(L2)は、U字状の管本体部において、管端と曲げ先端部の管外面との距離である。また、曲げ半径(R2)は、U字状の曲げ加工部の曲げ半径である。
リターンベンド管3の材質は、前記した直管2の材質が有する特性に加えて、所定の曲げ半径(R2)で曲げ加工が十分行える伸びを有するものであれば、特に限定されないが、銅(銅合金を含む)、または、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)が好ましい。銅としては、りん脱酸銅が好ましい。また、銅合金としては、Cu−Sn−P系合金、Cu−Sn−Zn−P系合金、Cu−Co−P系合金、Cu−Co−Sn−Zn−Ni−P系合金等が好ましい。銅合金は管強度、管の耐熱性において優れているため、第2管肉厚(T2)を薄肉化することが可能となる。また、リターンベンド管3の材質は、直管2の材質と同じものでも、異なるものでもよい。
リターンベンド管3には、軟質材(JIS規定の質別(0)または(0L))を用いてもよいが、軟質材に塑性加工を行った加工材(JIS規定の質別、例えば、(1/2H))が好ましい。そして、塑性加工は、例えば、素管(管内面が平滑な平滑管、または、管内面に多数の溝およびフィンが形成された内面溝付管)を前記管外径(D2)に整形ダイスで縮径加工することを意味する。
なお、図2(a)、(b)では、リターンベンド管3として、管内表面に溝およびフィンが形成されない平滑管を記載したが、図2(c)に示すように、管内表面に多数の溝(第2溝3a)およびフィン(第2フィン3b)が形成された内面溝付管であることが好ましい。リターンベンド管3として内面溝付管を使用することで、伝熱性能を向上させることが可能となる。また、内面溝付管は、直管2と同様な製造方法で製造される。そして、内面溝形状を以下のように規制することがさらに好ましい。
(第2溝リード角)
第2溝リード角(θ2、図2(c)参照)は、15〜45°であることが好ましい。第2溝リード角(θ2)が15°未満の場合には、熱交換器1(図1参照)の伝熱性能が低下しやすい。また、第2溝リード角(θ2)が45°を超える場合には、転造加工により管内面に第2溝3aを形成する際の速度が極端に低下しやすく、安定してリターンベンド管3の製造がしにくい。
第2溝リード角(θ2、図2(c)参照)は、15〜45°であることが好ましい。第2溝リード角(θ2)が15°未満の場合には、熱交換器1(図1参照)の伝熱性能が低下しやすい。また、第2溝リード角(θ2)が45°を超える場合には、転造加工により管内面に第2溝3aを形成する際の速度が極端に低下しやすく、安定してリターンベンド管3の製造がしにくい。
(第2溝深さ)
第2溝深さ(h2)は、0.10〜0.35mmであることが好ましい。第2溝深さ(h2)が0.10mm未満の場合には、管内表面の第2溝3a間に形成された第2フィン3bが、管内表面における作動冷媒の液面より低くなり、冷媒に埋没する。そのため、管内表面の有効伝熱面積が著しく減少し、伝熱性能が低下しやすい。また、第2溝深さ(h2)が0.35mmを超える場合には、管内表面に第2溝3aを成形する際に、溝成形用工具(例えば、溝付プラグ)が破損しやすく、管内表面に安定して第2溝3aを成形しにくい。
第2溝深さ(h2)は、0.10〜0.35mmであることが好ましい。第2溝深さ(h2)が0.10mm未満の場合には、管内表面の第2溝3a間に形成された第2フィン3bが、管内表面における作動冷媒の液面より低くなり、冷媒に埋没する。そのため、管内表面の有効伝熱面積が著しく減少し、伝熱性能が低下しやすい。また、第2溝深さ(h2)が0.35mmを超える場合には、管内表面に第2溝3aを成形する際に、溝成形用工具(例えば、溝付プラグ)が破損しやすく、管内表面に安定して第2溝3aを成形しにくい。
(第2フィン山頂角)
第2フィン山頂角(δ2)は、5〜30°であることが好ましい。第2フィン山頂角(δ2)が5°未満の場合には、第2フィン3b形成のために管内表面に第2溝3aを成形する際に、溝成形用工具が破損しやすく、管内表面に安定して第2溝3aを成形しにくい。また、第2フィン山頂角(δ2)が30°を超えた場合には、第2溝3aの断面積が著しく小さくなり伝熱性能が低下しやすい。また、第2フィン3bの断面積(リターンベンド管3の第2管肉厚(T2))が大きくなり、リターンベンド管3の質量が増加し、熱交換器1の軽量化が困難になりやすい。
第2フィン山頂角(δ2)は、5〜30°であることが好ましい。第2フィン山頂角(δ2)が5°未満の場合には、第2フィン3b形成のために管内表面に第2溝3aを成形する際に、溝成形用工具が破損しやすく、管内表面に安定して第2溝3aを成形しにくい。また、第2フィン山頂角(δ2)が30°を超えた場合には、第2溝3aの断面積が著しく小さくなり伝熱性能が低下しやすい。また、第2フィン3bの断面積(リターンベンド管3の第2管肉厚(T2))が大きくなり、リターンベンド管3の質量が増加し、熱交換器1の軽量化が困難になりやすい。
(第2フィン根元半径)
第2フィン根元半径(r2)は、第2溝深さ(h2)の1/10〜1/3とすることが好ましい。第2フィン根元半径(r2)が第2溝深さ(h2)の1/10未満である場合には、第2フィン3bが高くなった場合に第2フィン3b(第2溝3a)の成形性が悪くなり、所定形状の第2フィン3bが得られにくく、また管内面の第2溝3aの根元に当接する溝成形用工具に破損が発生しやすくなる。また、1/3を超える場合には、第2フィン3bの断面積が大きくなり、リターンベンド管3の第2管肉厚(T2)が増加して、リターンベンド管3の質量が増加する。
第2フィン根元半径(r2)は、第2溝深さ(h2)の1/10〜1/3とすることが好ましい。第2フィン根元半径(r2)が第2溝深さ(h2)の1/10未満である場合には、第2フィン3bが高くなった場合に第2フィン3b(第2溝3a)の成形性が悪くなり、所定形状の第2フィン3bが得られにくく、また管内面の第2溝3aの根元に当接する溝成形用工具に破損が発生しやすくなる。また、1/3を超える場合には、第2フィン3bの断面積が大きくなり、リターンベンド管3の第2管肉厚(T2)が増加して、リターンベンド管3の質量が増加する。
また、リターンベンド管3が接合する直管2が内面溝付管である場合には、リターンベンド管3の内面溝形状は、直管2の内面溝形状と以下のような関係であることが好ましい。
(溝リード角の関係)
第2溝リード角(θ2)は、管軸に対して形成される方向が直管2の第1溝リード角(θ1)と同一方向であって、(θ2)≦(θ1)の関係を満足することが好ましい。例えば、第2溝リード角(θ2)は(θ1)〜(θ−10)°が好ましい。これによって、直管2で発生した冷媒の旋回流が維持され、伝熱性能が向上する。また、リターンベンド管3での冷媒の圧力損失が小さくなる。
(溝リード角の関係)
第2溝リード角(θ2)は、管軸に対して形成される方向が直管2の第1溝リード角(θ1)と同一方向であって、(θ2)≦(θ1)の関係を満足することが好ましい。例えば、第2溝リード角(θ2)は(θ1)〜(θ−10)°が好ましい。これによって、直管2で発生した冷媒の旋回流が維持され、伝熱性能が向上する。また、リターンベンド管3での冷媒の圧力損失が小さくなる。
(溝深さの関係)
第2溝深さ(h2)は、直管2の第1溝深さ(h1)との関係において、(h2)≦(h1)を満足することが好ましい。例えば、第2溝深さ(h2)は(h1)〜(h1−0.1)mmが好ましい。これによって、直管2で発生した冷媒の旋回流が維持され、伝熱性能が向上する。また、リターンベンド管3での冷媒の圧力損失が小さくなる。
第2溝深さ(h2)は、直管2の第1溝深さ(h1)との関係において、(h2)≦(h1)を満足することが好ましい。例えば、第2溝深さ(h2)は(h1)〜(h1−0.1)mmが好ましい。これによって、直管2で発生した冷媒の旋回流が維持され、伝熱性能が向上する。また、リターンベンド管3での冷媒の圧力損失が小さくなる。
(フィン山頂角、フィン根元半径の関係)
第2フィン山頂角(δ2)、第2フィン根元半径(r2)は、直管2の第1フィン山頂角(δ1)、第1フィン根元半径(r1)と同一であることが好ましい。これによって、直管2で発生した冷媒の旋回流が維持され、伝熱性能が向上する。また、リターンベンド管3での冷媒の圧力損失が小さくなる。
第2フィン山頂角(δ2)、第2フィン根元半径(r2)は、直管2の第1フィン山頂角(δ1)、第1フィン根元半径(r1)と同一であることが好ましい。これによって、直管2で発生した冷媒の旋回流が維持され、伝熱性能が向上する。また、リターンベンド管3での冷媒の圧力損失が小さくなる。
<フィン>
図1に示すように、フィン4は、並列された多数の直管2の外表面に、直管2の管軸方向に一定間隔で多数並列される。また、フィン4は、表面に直管2が挿通する多数の貫通孔を備えた板材である。そして、板材の材質は、伝熱性を有するものであれば特に限定されず、例えば、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)、銅(銅合金を含む)が好ましい。さらに、フィン4は、伝熱性を有する板材の表面を親水性樹脂で被覆されたものがさらに好ましい。
図1に示すように、フィン4は、並列された多数の直管2の外表面に、直管2の管軸方向に一定間隔で多数並列される。また、フィン4は、表面に直管2が挿通する多数の貫通孔を備えた板材である。そして、板材の材質は、伝熱性を有するものであれば特に限定されず、例えば、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)、銅(銅合金を含む)が好ましい。さらに、フィン4は、伝熱性を有する板材の表面を親水性樹脂で被覆されたものがさらに好ましい。
<冷媒>
直管2およびリターンベンド管3の内部に供給される冷媒は、ハイドロフルオロカーボン(HFC)系冷媒であって、非共沸混合冷媒である、例えば、R410系が好ましい。HFC系の非共沸混合冷媒の使用により、熱交換器1の伝熱性能が向上し、また、冷媒の圧力損失も小さくなる。さらに、R410系は伝熱性能に優れるが、運転圧力が高いため、コンプレッサーが大型化しやすい。したがって、伝熱性能はR410系より少し低下するが、運転圧力がR410系よりも低い、R407系を冷媒として使用してもよい。また、自然冷媒であるCO2を用いてもよい。
直管2およびリターンベンド管3の内部に供給される冷媒は、ハイドロフルオロカーボン(HFC)系冷媒であって、非共沸混合冷媒である、例えば、R410系が好ましい。HFC系の非共沸混合冷媒の使用により、熱交換器1の伝熱性能が向上し、また、冷媒の圧力損失も小さくなる。さらに、R410系は伝熱性能に優れるが、運転圧力が高いため、コンプレッサーが大型化しやすい。したがって、伝熱性能はR410系より少し低下するが、運転圧力がR410系よりも低い、R407系を冷媒として使用してもよい。また、自然冷媒であるCO2を用いてもよい。
次に、本発明に係る熱交換器の他の実施形態について説明する。
本発明の熱交換器は、図4(a)、(b)に示すように、リターンベンド管3Aの各々の両端部が拡管され、それらの拡管された両端部の内表面に、両端部が拡管されていない直管2Aの外表面が接合されることによって、冷媒流路を形成した熱交換器1Aであってもよい。なお、直管2A、リターンベンド管3Aおよびフィン4のその他の構成は、前記した熱交換器1と同様であるので、説明を省略する。
本発明の熱交換器は、図4(a)、(b)に示すように、リターンベンド管3Aの各々の両端部が拡管され、それらの拡管された両端部の内表面に、両端部が拡管されていない直管2Aの外表面が接合されることによって、冷媒流路を形成した熱交換器1Aであってもよい。なお、直管2A、リターンベンド管3Aおよびフィン4のその他の構成は、前記した熱交換器1と同様であるので、説明を省略する。
図1に示すように、熱交換器1では、多段に並列配置された直管2が、リターンベンド管3を介して、接続されることによって、冷媒流路が形成されている。しかしながら、本発明の熱交換器は、冷媒流路の距離をさらに長くして伝熱性能を向上させるために、図5に示すように、多段に並列配置された直管2が、リターンベンド管3を介して、2列に接続された熱交換器1Bであってもよい。
また、本発明の熱交換器は、直管およびリターンベンド管から構成された冷媒流路の少なくとも一部が分岐され、複数の冷媒流路を形成するものであってもよい。例えば、図6(a)、(b)に示すように、冷媒流路全体が分岐された2パス型熱交換器1C、冷媒流路の一部が分岐された部分2パス型熱交換器1Dが挙げられる。ここで、図6(a)、(b)では、冷媒流路が2流路(冷媒流路Aおよび冷媒流路B)に分岐されているが、2流路に限定されず、3流路以上に分岐されたものであってもよい。また、分岐された冷媒流路(冷媒流路Aおよび冷媒流路B)が、さらに複数の冷媒流路に分岐されるものであってもよい。さらに、図6(b)の部分2パス型熱交換器1Dでは、分岐部が1箇所であるが、2箇所以上であってもよい、すなわち、例えば、図5に示した熱交換器(1パス型熱交換器)1Bに、複数の2パス型熱交換器1Cを結合したものであってもよい。なお、熱交換器1C、1Dにおいては、冷媒流路を分岐することによって、直管2の段数が熱交換器1Bに比べて減少する(熱交換器1C、1Dでは、直管2の段数が12段から6段に減少している)。その結果、熱交換器1C、1Dは、熱交換器1Bに比べて冷媒の圧力損失が小さくなると共に、伝熱性能が向上する。
<熱交換器の製造方法>
本発明に係る熱交換器1は、例えば、以下のような製造方法によって製造される(図1、図2(a)〜(c)参照)。
(1)素管を所定長さに切断して、直線状の直管2を製造する。また、素管を所定の曲げ半径(R2)、足長さ(L2)で曲げ加工することによって、U字状のリターンベンド管3を製造する。
(2)アルミニウム等のコイルを打抜加工することによって、所定径の貫通孔が表面に形成された板状のフィン4を製造する。
(3)多数のフィン4を所定間隔で相互に平行になるように並列させる。
(4)多数の直管2を、並列されたフィン4の貫通孔に挿入する。
(5)フィン4が直管2に熱的に接触するように、フィン4に挿入された直管2を拡管して、フィン4と直管2とを接触させる。同時に直管2の両端部を拡管して、リターンベンド管3が内挿できるようにする。なお、前記拡管率は直管外径の拡大率として通常3〜8%程度である。
(6)フィン4に接合された直管2の拡管された両端部に、リターンベンド管3を内挿して、ろう付けすることによって、熱交換器1が製造される。この熱交換器1では、多数の直管2がリターンベンド管3を介して直列に接続されているため、距離の長い冷媒流路を有することになる。
本発明に係る熱交換器1は、例えば、以下のような製造方法によって製造される(図1、図2(a)〜(c)参照)。
(1)素管を所定長さに切断して、直線状の直管2を製造する。また、素管を所定の曲げ半径(R2)、足長さ(L2)で曲げ加工することによって、U字状のリターンベンド管3を製造する。
(2)アルミニウム等のコイルを打抜加工することによって、所定径の貫通孔が表面に形成された板状のフィン4を製造する。
(3)多数のフィン4を所定間隔で相互に平行になるように並列させる。
(4)多数の直管2を、並列されたフィン4の貫通孔に挿入する。
(5)フィン4が直管2に熱的に接触するように、フィン4に挿入された直管2を拡管して、フィン4と直管2とを接触させる。同時に直管2の両端部を拡管して、リターンベンド管3が内挿できるようにする。なお、前記拡管率は直管外径の拡大率として通常3〜8%程度である。
(6)フィン4に接合された直管2の拡管された両端部に、リターンベンド管3を内挿して、ろう付けすることによって、熱交換器1が製造される。この熱交換器1では、多数の直管2がリターンベンド管3を介して直列に接続されているため、距離の長い冷媒流路を有することになる。
また、前記(1)〜(6)の製造方法において、前記(1)でリターンベンド管3Aの両端部を拡管し、前記(5)で直管2Aの両端部の拡管を行わない。そして、前記(6)で、両端部が拡管されていない直管2Aに、両端部が拡管されたリターンベンド管3Aを外挿して、ろう付けすることによって、熱交換器1Aを製造してもよい(図4(a)、(b)参照)。
以下、本発明の実施例について説明する。
<実施例(No.1〜8)>
図1、図2(a)〜(c)、図3(a)、(b)に示す熱交換器1を以下のようにして組み立てた。
(直管の製造)
表1に示す銅または銅合金を溶解鋳造、熱間押出、冷間圧延、冷間抽伸加工、焼鈍することによって管外径7mmの素管(質別:0L)を製造し、直管(平滑管No.1〜5)2とした。同様にして、製造された素管の管内面に転造加工でらせん溝(図2(b)、(c)、図3(a)、(b)参照)を形成した後、焼鈍、または、焼鈍後に整形ダイスで縮径加工することによって管外径7mmの溝付素管(質別:0L、または、1/2H)を製造し、直管(溝付管No.6〜8)2とした。
<実施例(No.1〜8)>
図1、図2(a)〜(c)、図3(a)、(b)に示す熱交換器1を以下のようにして組み立てた。
(直管の製造)
表1に示す銅または銅合金を溶解鋳造、熱間押出、冷間圧延、冷間抽伸加工、焼鈍することによって管外径7mmの素管(質別:0L)を製造し、直管(平滑管No.1〜5)2とした。同様にして、製造された素管の管内面に転造加工でらせん溝(図2(b)、(c)、図3(a)、(b)参照)を形成した後、焼鈍、または、焼鈍後に整形ダイスで縮径加工することによって管外径7mmの溝付素管(質別:0L、または、1/2H)を製造し、直管(溝付管No.6〜8)2とした。
ここで、表1の直管2の材質において、りん脱酸銅は、JISH3300に規定された合金番号C1220のりん脱酸銅を使用し、合金1は、Sn:0.65質量%、P:0.020質量%、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅合金を使用し、合金2は、Co:0.20質量%、Sn:0.10質量%、Zn:0.04質量%、Ni:0.06質量%、P:0.054質量%、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅合金を使用した。また、溝付管の溝形状(図2(b)、(c)、図3(a)、(b)参照)は、第1溝リード角(θ1):15°、第1溝深さ(h1):0.10mm、第1フィン山頂角(δ1):40°、第1フィン根元半径(r1):0.02mm、溝数:65とした。
(リターンベンド管の製造)
表1に示す銅または銅合金から、前記直管2と同様にして、管外径7mmの管内面が平滑な素管(質別:0L)、管内面にらせん溝が形成された溝付素管(質別:0L)を製造した。その素管(溝付素管)を、表1に示す曲げ半径(R2)、足長さ(L2)でU字状に曲げ加工を施して、リターンベンド管(平滑管No.1〜6、8、溝付管No.7)3とした。また、リターンベンド管3の材質については直管2と同様とした。さらに、溝付管の溝形状(図2(c)、図3(a)、(b)参照)は、第2溝リード角(θ2):15°、第2溝深さ(h2):0.10mm、第2フィン山頂角(δ2):40°、第2フィン根元半径(r2):0.02mm、溝数:65とした。
表1に示す銅または銅合金から、前記直管2と同様にして、管外径7mmの管内面が平滑な素管(質別:0L)、管内面にらせん溝が形成された溝付素管(質別:0L)を製造した。その素管(溝付素管)を、表1に示す曲げ半径(R2)、足長さ(L2)でU字状に曲げ加工を施して、リターンベンド管(平滑管No.1〜6、8、溝付管No.7)3とした。また、リターンベンド管3の材質については直管2と同様とした。さらに、溝付管の溝形状(図2(c)、図3(a)、(b)参照)は、第2溝リード角(θ2):15°、第2溝深さ(h2):0.10mm、第2フィン山頂角(δ2):40°、第2フィン根元半径(r2):0.02mm、溝数:65とした。
(熱交換器の組立)
次に、前記直管2(平滑管または溝付管)を、1.2mmの間隔で相互に平行に配置された500枚のフィン4に挿通した。次に、直管2の管外径基準による拡管率、すなわち、(拡管後の管外径/拡管前の管外径)×100で計算される値が105%となるようなビュレットを直管2の内部に挿入した。そして、直管2を縮み方式拡管機で拡管し、フィン4と直管2とが熱的に接触するようにした。次に、直管2とリターンベンド管3を、両者の管内に酸化防止のための窒素ガスを流しながら、りん銅ろう(BCuP−2)のリング(図示せず)を用いて、バーナーにより両者の管を加熱ろう付け(850℃、1分間)して熱交換器1、1Aとした。なお、熱交換器1、1Aは、直線流路の長さ(L)600mm、直線流路の段数(管の本数)を24段とした。また、実施例(No.1、3、4、6〜8)では、直管2の両端部を拡管し、管内面にリターンベンド管3を内挿して、熱交換器1を組み立てた。また、実施例(No.2、5)では、リターンベンド管3の両端部を拡管し、管内面に直管2を内挿して、熱交換器1Aを組み立てた。さらに、フィン4は、JISH4000に規定された合金番号1N30のアルミニムからなる板材で、板材の表面を樹脂で被覆したものである。また、フィン4の厚さは110μmとした。
次に、前記直管2(平滑管または溝付管)を、1.2mmの間隔で相互に平行に配置された500枚のフィン4に挿通した。次に、直管2の管外径基準による拡管率、すなわち、(拡管後の管外径/拡管前の管外径)×100で計算される値が105%となるようなビュレットを直管2の内部に挿入した。そして、直管2を縮み方式拡管機で拡管し、フィン4と直管2とが熱的に接触するようにした。次に、直管2とリターンベンド管3を、両者の管内に酸化防止のための窒素ガスを流しながら、りん銅ろう(BCuP−2)のリング(図示せず)を用いて、バーナーにより両者の管を加熱ろう付け(850℃、1分間)して熱交換器1、1Aとした。なお、熱交換器1、1Aは、直線流路の長さ(L)600mm、直線流路の段数(管の本数)を24段とした。また、実施例(No.1、3、4、6〜8)では、直管2の両端部を拡管し、管内面にリターンベンド管3を内挿して、熱交換器1を組み立てた。また、実施例(No.2、5)では、リターンベンド管3の両端部を拡管し、管内面に直管2を内挿して、熱交換器1Aを組み立てた。さらに、フィン4は、JISH4000に規定された合金番号1N30のアルミニムからなる板材で、板材の表面を樹脂で被覆したものである。また、フィン4の厚さは110μmとした。
<比較例(No.9)>
図8に示す熱交換器11を以下のようにして組み立てた。
(ヘアピン管)
実施例(No.1)の直管2と同様にして、管外径7mmの管内面が平滑な素管(質別:0L)を製造した。その素管を、表1に示す曲げ半径(R1)10.5mm、足長さ(L1)614mmでヘアピン状に曲げ加工を施して、ヘアピン管(平滑管No.9)12を製造した。
図8に示す熱交換器11を以下のようにして組み立てた。
(ヘアピン管)
実施例(No.1)の直管2と同様にして、管外径7mmの管内面が平滑な素管(質別:0L)を製造した。その素管を、表1に示す曲げ半径(R1)10.5mm、足長さ(L1)614mmでヘアピン状に曲げ加工を施して、ヘアピン管(平滑管No.9)12を製造した。
(リターンベンド管)
表1に示すように、曲げ半径(R2)、足長さ(L2)が実施例(No.1)のリターンベンド管3と異なる以外は、実施例(No.1)と同様に製造したリターンベンド管(平滑管)13を使用した。
表1に示すように、曲げ半径(R2)、足長さ(L2)が実施例(No.1)のリターンベンド管3と異なる以外は、実施例(No.1)と同様に製造したリターンベンド管(平滑管)13を使用した。
(熱交換器の組立)
直管2の代わりにヘアピン管12を使用すること以外は実施例(No.1)と同様にして、熱交換器11を組み立てた。
直管2の代わりにヘアピン管12を使用すること以外は実施例(No.1)と同様にして、熱交換器11を組み立てた。
<比較例(No10、11)>
リターンベンド管3の管肉厚(第2管肉厚)T2、曲げ半径(R2)を実施例(No.1)と異なるものを使用した以外は、実施例(No.1)と同様にして熱交換器1を組み立てた。
リターンベンド管3の管肉厚(第2管肉厚)T2、曲げ半径(R2)を実施例(No.1)と異なるものを使用した以外は、実施例(No.1)と同様にして熱交換器1を組み立てた。
前記した熱交換器1、1A、11(実施例、比較例)を用いて、その質量(銅管質量、熱交換器質量)を測定し、その結果を表2に示す。なお、銅管質量は、直管2とリターンベンド管3、または、ヘアピン管12とリターンベンド管13の合計管質量を意味し、熱交換器質量は、管質量に、熱交換器1、1A、11の製造の際に使用したりん銅ろう(BCuP−2)、フィン4、14の両側に配置されたスチール製のエンドプレート(図示せず)の質量を加えた熱交換器1、1A、11の総質量を意味する。
また、熱交換器1、1A、11(実施例、比較例)を用いて、その伝熱性能をJISC9612に基づいて測定し、その結果を表2に示す。なお、表2の各測定値は比較例No.9の伝熱性能を100とした場合の比率として記載した。
そして、図7(a)に伝熱性能を測定する測定装置の模式図を示す。図7(a)に示すように、測定装置は、恒温恒湿機能付きの吸引型風洞100、冷媒供給装置110(図7(b)参照)および空調機(図示せず)からなる。この吸引型風洞100においては、空気流入口108から流入されて空気排出口109から排出される空気の流通経路に熱交換器1、1A、11が配置され、この熱交換器1、1A、11の上流側および下流側に夫々エアーサンプラ101、102が配置されている。このエアーサンプラ101、102には夫々温湿度計測箱103、104が連結されている。この温湿度計測箱103、104は夫々エアーサンプラ101、102により採取された空気の乾球温度および湿球温度を測定することにより、この空気の温度および湿度を測定するものである。また、エアーサンプラ102の下流側には誘引ファン105が設けられ、空気排出口109に空気を排出している。また、熱交換器1、1A、11とエアーサンプラ102との間、およびエアーサンプラ102と誘引ファン105との間には、熱交換器1、1A、11を通過した空気を整流する整流器106、106が設けられている。
また、図7(b)に冷媒供給装置110の模式図を示す。図7(b)において、107は冷媒配管、111はサイトグラス、112は液(冷媒)加熱および冷却用熱交換器、113はドライヤー、114は受液(冷媒)器、115は溶栓、116は凝縮器、117はオイルセパレータ、118はコンプレッサー、119はアキュームレータ、120は蒸発器、121は膨張弁、122は流量計である。そして、冷媒配管107を通じて、吸引型風洞100内に備えられた熱交換器1、1A、11の直管2、12(図1、図4、図8参照)の内部に、圧力および温度を調節した冷媒が供給される。また、熱交換器1、1A、11の入口および出口には、冷媒の温度および圧力を測定する圧力計123(温度は測定圧力相当飽和温度とする)が設けられている。さらに、空調機(図示せず)は、吸引型風洞100の空気流入口108に温度および湿度が制御された空気を供給するものである。
さらに、測定条件は以下の通りとした。
<冷媒>R410A
<伝熱性能(蒸発性能)>
(空気側)乾球温度27.0℃、湿球温度19.0℃
熱交換器の前面風速0.8m/s
(冷媒側)蒸発温度(出口基準)7.5℃、入口乾き度0.2℃、出口過熱度5.0℃
<伝熱性能(凝縮性能)>
(空気側)乾球温度20.0℃、湿球温度15.0℃
熱交換器の前面風速1.2m/s
(冷媒側)凝縮温度(入口基準)45.0℃、入口温度70.0℃、
出口過冷却度5.0℃
<冷媒>R410A
<伝熱性能(蒸発性能)>
(空気側)乾球温度27.0℃、湿球温度19.0℃
熱交換器の前面風速0.8m/s
(冷媒側)蒸発温度(出口基準)7.5℃、入口乾き度0.2℃、出口過熱度5.0℃
<伝熱性能(凝縮性能)>
(空気側)乾球温度20.0℃、湿球温度15.0℃
熱交換器の前面風速1.2m/s
(冷媒側)凝縮温度(入口基準)45.0℃、入口温度70.0℃、
出口過冷却度5.0℃
表2の結果から、本発明の特許請求の範囲を満足する実施例(No.1〜8)では、直管およびリターンベンド管の段数を少なくすると共に、リターンベンド管の曲げ半径を小さくして、銅管質量、熱交換器質量を小さくしても、熱交換器の組立状況は良好であった。また、伝熱性能においても、従来の熱交換器(比較例No.9)と同等以上であった。したがって、本発明では、熱交換器の軽量化、コンパクト化が達成できることが確認された。
一方、本発明の特許請求の範囲の比率(R2/D2およびD2/T2)が外れる比較例(No.10)、比率(R2/D2)が外れる比較例(No.11)では、熱交換器の組立の際に曲げしわが発生し、熱交換器の軽量化、コンパクト化が達成できないことが確認された。
1、1A、1B、1C、1D 熱交換器
2、2A 直管
3、3A リターンベンド管
4 フィン
D1、D2 管外径
L1、L2 足長さ
R1、R2 曲げ半径
T1 第1管肉厚
T2 第2管肉厚
2、2A 直管
3、3A リターンベンド管
4 フィン
D1、D2 管外径
L1、L2 足長さ
R1、R2 曲げ半径
T1 第1管肉厚
T2 第2管肉厚
Claims (5)
- 並列された多数の直管と、前記直管の両端部に接合された多数のリターンベンド管と、前記直管の外表面に一定間隔で並列された多数のフィンとを備え、前記直管および前記リターンベンド管の内部に冷媒が供給されるフィンアンドチューブ型熱交換器であって、
前記直管の各々の両端部が拡管され、それらの拡管された両端部の内表面に前記リターンベンド管の外表面が接合され、
前記直管の第1管肉厚(T1)と前記リターンベンド管の第2管肉厚(T2)とが(T2)≧(T1)の関係を満足すると共に、
前記リターンベンド管の曲げ半径(R2)と前記リターンベンド管の管外径(D2)とで表される比率(R2/D2)が1.0以上3.0以下であることを特徴とするフィンアンドチューブ型熱交換器。 - 並列された多数の直管と、前記直管の両端部に接合された多数のリターンベンド管と、前記直管の外表面に一定間隔で並列された多数のフィンとを備え、前記直管および前記リターンベンド管の内部に冷媒が供給されるフィンアンドチューブ型熱交換器であって、
前記リターンベンド管の各々の両端部が拡管され、それらの拡管された両端部の内表面に前記直管の外表面が接合され、
前記直管の第1管肉厚(T1)と前記リターンベンド管の第2管肉厚(T2)とが(T2)≧(T1)の関係を満足すると共に、
前記リターンベンド管の曲げ半径(R2)と前記リターンベンド管の管外径(D2)とで表される比率(R2/D2)が1.0以上3.0以下であることを特徴とするフィンアンドチューブ型熱交換器。 - 前記直管および前記リターンベンド管の少なくとも一方が、銅合金からなることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載のフィンアンドチューブ型熱交換器。
- 前記直管および前記リターンベンド管の少なくとも一方が、焼鈍した管に塑性加工を行った加工材からなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のフィンアンドチューブ型熱交換器。
- 前記直管および前記リターンベンド管の少なくとも一方が、管内表面に多数の溝およびフィンが形成された内面溝付管であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のフィンアンドチューブ型熱交換器。
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