JP2008215658A - 燃焼装置 - Google Patents

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【課題】設置された場所の標高に応じて、適切な空燃比を設定できると共に、ファンの目標回転数の変更に対するファンの回転数の過度的な変化を適切に制御することができる燃焼装置を提供する。
【解決手段】燃焼装置Aは、設置場所の標高データを取得する標高データ取得手段72と、少なくとも標高データに基づいて、バーナ2の必要燃焼量に対応した燃焼用空気の目標供給量が得られるファン4の目標回転数を設定する目標回転数設定手段54と、標高データに対応した、ファン4の回転数とファン4の駆動負荷との関係を示す駆動負荷データを予め記憶する駆動負荷データ記憶手段55と、標高データと駆動負荷データとに基づいて、ファン4の回転数を目標回転数とするためのファン4の駆動負荷を決定する駆動負荷決定手段56とを備える。燃焼制御手段53は、駆動負荷決定手段56により決定された駆動負荷に基づいて、ファン4の回転数を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、設置された場所の標高に応じて、燃焼用空気の供給量を決定する燃焼装置に関する。
バーナを備えた燃焼装置においては、バーナの燃焼状態を良好なものとするために、バーナに対する燃料と燃焼用空気の供給量との比(空燃比)を適切に設定する必要がある。一方、燃焼装置の設置場所の標高が高くなるほど、気圧の低下により空気の比重が小さくなって、同一体積の空気に含まれる酸素の量が減少するため、燃焼に必要な空気が十分に供給されず、燃焼状態が悪化する。
そこで、標高に応じてバーナに燃焼用空気を供給するファンの回転数を調整して燃焼用空気量を制御することにより、適切な空燃比を設定する燃焼装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の燃焼装置では、設置作業者や使用者が燃焼装置の操作パネルに設けられた標高設定用のボリュームを操作することで、燃焼装置が設置された場所の標高が設定される。そして、燃焼装置は、設定された標高に応じて、例えば標高が高く空気の比重が低くなるほど目標回転数が高くなるように、ファンの目標回転数を補正する。
特開平3−233216号公報
ところで、このような燃焼装置では、予め記憶されたファン回転数とファン駆動電流との関係を示すマップデータ等に基づいて、目標回転数に応じたファン駆動電流が決定されて、このファン駆動電流を用いてPID制御等によりファンが駆動される。
一方、例えば給湯器のように、湯量や設定温度等の変化により頻繁に燃料量と空気量が変化する器具においては、湯量や設定温度等に応じて頻繁に目標回転数が変更される。このため、目標回転数を変更したときのファンの回転数の過渡的な変化が、空燃比の設定や給湯等の制御に多大な影響を与える。具体的には、空燃比を適切に設定し所望の給湯等を行うためには、目標回転数が大きく変化したときに、回転数のオーバーシュートやアンダーシュートがなく、かつ速やかに目標回転数に到達するように、ファン駆動電流が制御されることが望まれる。
しかしながら、特許文献1の燃焼装置は、標高に応じて単に目標回転数を補正するものである。これに対して、燃焼装置の設置場所の標高が高くなると、空気の比重が小さくなるためファンの駆動負荷が軽くなる。このため、標高が高い場合に、目標回転数が増加されたときには、単に目標回転数を補正しただけでは、ファンの駆動負荷が軽いためファン駆動電流の増加量が過大となり、回転数の過渡的な変化でオーバーシュートし易くなる。また、目標回転数が減少されたときには、単に目標回転数を補正しただけでは、ファンの駆動負荷が軽いためファン駆動電流の減少量が不足し、目標回転数への到達時間が遅くなる。すなわち、特許文献1の燃焼装置では、標高に応じたファンの駆動負荷の変化が考慮されていないため、ファンの回転数の過渡的な変化が不適切となるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、設置された場所の標高に応じて、適切な空燃比を設定できると共に、ファンの目標回転数の変更に対するファンの回転数の過度的な変化を適切に制御することができる燃焼装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、バーナと、該バーナに燃料を供給する燃料供給手段と、該バーナに燃焼用空気を供給するファンと、該ファンの回転数を制御して該バーナへの燃焼用空気の供給量を調整する燃焼制御手段とを備えた燃焼装置の改良に関する。
そして、本発明の燃焼装置は、前記燃焼装置の設置場所の標高データを取得する標高データ取得手段と、少なくとも前記標高データ取得手段により取得された標高データに基づいて、前記バーナの必要燃焼量に対応した燃焼用空気の目標供給量が得られる該ファンの目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、前記標高データに対応した、前記ファンの回転数と該ファンの駆動負荷との関係を示す駆動負荷データを予め記憶する駆動負荷データ記憶手段と、前記標高データ取得手段により取得された標高データと、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された駆動負荷データとに基づいて、前記ファンの回転数を前記目標回転数とするための該ファンの駆動負荷を決定する駆動負荷決定手段とを備え、前記燃焼制御手段は、前記駆動負荷決定手段により決定された駆動負荷に基づいて、前記ファンの回転数を制御することを特徴とする。
この本発明によれば、標高データ取得手段により、燃焼装置の設置場所の標高データが取得され、目標回転数設定手段により、標高データに応じて目標回転数が設定される。これにより、標高が高くなって同一体積の空気に含まれる酸素の量が減少することを考慮して、適切な空燃比が得られるように目標回転数が設定される。
このとき、標高が高くなると、空気の比重が小さくなるためファンの駆動負荷が軽くなる。このため、高地で低地と同じようにファンの駆動電流等の駆動負荷を決定して、目標回転数となるようにファンの回転数を制御すると、回転数の過度的な変化でオーバーシュートしやすくなったり、目標回転数への到達時間が遅くなってしまう。これに対して、駆動負荷データ記憶手段は、標高データに対応した、ファンの回転数とファンの駆動負荷との関係を示す駆動負荷データを予め記憶しておく。そして、駆動負荷決定手段は、ファンの回転数を目標回転数とするためのファンの駆動電流等の駆動負荷を、標高データと駆動負荷データとに基づいて決定する。これにより、標高に応じたファンの駆動負荷の変化を考慮して駆動負荷が適切に決定される。よって、この駆動負荷を用いることで、燃焼制御手段によりファンの回転数の過渡的な変化が良好に制御される。
したがって、本発明によれば、設置された場所の標高に応じて、適切な空燃比を設定できると共に、ファンの目標回転数の変更に対するファンの回転数の過度的な変化を良好に制御することができる。
また、本発明の燃焼装置において、前記標高データは、前記燃焼装置の設置場所の標高が、所定の標高データ範囲のいずれの範囲に含まれるかを示すデータであり、前記駆動負荷データは、所定の標高データ範囲毎の、前記ファンの回転数と該ファンの駆動負荷との関係を示す定数値からなり、前記駆動負荷決定手段は、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された定数値のうち、前記標高データ取得手段により取得された標高データが示す標高データ範囲に対応する定数値を用いて、前記ファンの駆動負荷を決定することが好ましい。
この場合、標高データは、燃焼装置の設置場所の標高が所定の標高データ範囲のいずれに含まれるかを示すデータであるので、詳細な標高を燃焼装置の使用者や設置作業者が入力したり、位置センサ等により検知したりする場合に比べて、標高データ取得手段により標高データが簡易に取得可能である。また、駆動負荷データ記憶手段には、駆動負荷データとして、所定の標高データ範囲ごとに、ファンの回転数とファンの駆動負荷との関係を示す定数値が予め記憶されている。よって、駆動負荷決定手段は、標高データが示す標高データ範囲に対応する定数値を用いてファンの駆動負荷を決定することで、各標高データ範囲において、標高に応じたファンの駆動負荷の変化を考慮して駆動負荷を適切に決定することができる。
また、本発明の燃焼装置において、前記駆動負荷データは、前記所定の標高データ範囲毎に、前記ファンの使用条件に応じて予め定められる所定の回転数範囲での、上限回転数における該ファンの駆動負荷と、下限回転数における該ファンの駆動負荷とに応じて得られる1次式の係数であることが好ましい。
すなわち、駆動負荷は、一般に、回転数に対して単調増加となる。また、所定の回転数範囲は、例えば、各標高データ範囲において実際に使用される回転数の範囲として予め定められる値である。よって、所定の標高データ範囲毎に、所定の回転数範囲での、上限回転数における該ファンの駆動負荷と、下限回転数における該ファンの駆動負荷とに応じて得られる1次式により、所定の標高データ範囲における駆動負荷が適切に近似される。しかも、このような1次式の係数を駆動負荷データとして用いることで、駆動負荷データ記憶手段に記憶されるデータの容量が低減されると共に、この1次式に標高データを適用して簡易に駆動負荷を算出することができる。
また、本発明の燃焼装置において、前記駆動負荷データは、前記標高データおよび前記ファンの回転数と、該ファンの駆動負荷との関係を示す関係式からなり、前記駆動負荷決定手段は、少なくとも前記標高データ取得手段により取得された標高データと、前記目標回転数設定手段により設定された前記ファンの目標回転数とを、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された関係式に適用して算出された値を、該ファンの駆動負荷として決定することが好ましい。
この場合、駆動負荷データ記憶手段は、駆動負荷データとして、標高データおよびファンの回転数と、ファンの駆動負荷との関係を示す関係式を予め記憶しておく。よって、例えば標高データとして詳細な標高が取得される場合に、駆動負荷決定手段は、標高データに応じて駆動負荷をより詳細に決定することができる。
また、本発明の燃焼装置において、前記関係式は、所定の標高における、前記ファンの回転数と該ファンの駆動負荷との関係を示す第1の関係式に、前記標高データの1次式である第2の関係式を乗じたものであることが好ましい。
すなわち、駆動負荷の変化は、一般に、ファンの種類等に関わらず、空気の比重、ひいては標高データの変化に比例するものである。よって、前記関係式を、所定の標高におけるファンの回転数と駆動負荷との関係を示す第1の関係式と、第1の関係式を標高データに応じて補正するための係数を示す第2の関係式に分離することができる。そして、標高データに応じた補正係数を示す第1の関係式を、1次式で精度良く近似することができる。よって、例えば低地等の所定の標高における既知の第1の関係式を用いて、1次式である第2の関係式を乗じることで、駆動負荷データを簡易に得ることができる。
また、本発明の燃焼装置において、前記標高データ取得手段は、前記標高データとして、前記燃焼装置の設置場所の標高が、所定の標高データ範囲のいずれに含まれるかを示すデータを取得し、前記駆動負荷決定手段は、少なくとも前記標高データ取得手段により取得された標高データが示す標高データ範囲の代表値と、前記目標回転数設定手段により設定された前記ファンの目標回転数とを、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された関係式に適用して算出された値を、該ファンの駆動負荷として決定することが好ましい。
この場合、標高データは、燃焼装置の設置場所の標高が所定の標高データ範囲のいずれに含まれるかを示すデータであるので、詳細な標高を燃焼装置の使用者や設置作業者が入力したり、位置センサ等により検知したりする場合に比べて、標高データ取得手段により標高データが簡易に取得可能である。この場合に、駆動負荷決定手段は、例えば範囲の中間値等の標高データ範囲の代表値を前記関係式に適用して駆動負荷を算出するものであるので、駆動負荷を適切に決定することができる。
また、本発明の燃焼装置において、前記標高データ取得手段は、前記燃焼装置の設置場所の標高が、所定の標高データ範囲のうちのいずれの範囲に含まれるかを切り替え可能に設定するためのスイッチであることが好ましい。
この場合、燃焼装置の使用者や設置作業者がスイッチを切り替えるという容易な操作で、標高データが簡易に取得される。
また、本発明の燃焼装置において、前記燃焼装置の設置環境温度を検知する温度検知手段を備え、前記駆動負荷データは、前記標高データおよび前記燃焼装置の設置環境温度に対応した、前記ファンの回転数と該ファンの駆動負荷との関係を示し、前記駆動負荷決定手段は、前記標高データ取得手段により取得された標高データと、前記温度検知手段により検知された設置環境温度と、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された駆動負荷データとに基づいて、前記ファンの回転数を前記目標回転数とするための該ファンの駆動負荷を決定することが好ましい。
すなわち、空気の比重は気温に応じて変化するため、ファンの駆動負荷は燃焼装置の設置場所の気温(設置環境温度)の変化の影響を受ける。例えば、設置環境温度が低温になると、空気の比重が大きくなるためファンの駆動負荷が大きくなる。特に、高地は寒暖差の大きい寒冷地であることが多いため、気温の変化が顕著である。これに対して、本発明によれば、温度検知手段により、燃焼装置の設置環境温度が検知され、駆動負荷データ記憶手段により、駆動負荷データとして、標高データに加えて燃焼装置の設置環境温度の変化に対応した、ファンの回転数とファンの駆動負荷との関係を示す値が予め記憶されている。よって、駆動負荷決定手段は、標高データと設置環境温度と駆動負荷データとに基づいてファンの駆動負荷を決定することにより、気温の変化に応じた駆動負荷の変化を考慮して、駆動負荷をより適切に決定することができる。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施形態における燃焼装置の概略図である。また、図2は、図1の燃焼装置の制御ユニット及びその近傍の機能ブロック図である。また、図3は、図1の燃焼装置における標高データ毎のファン回転数とファン駆動電流との関係を示すグラフである。また、図4は、図1の燃焼装置における駆動負荷データに関する説明図である。また、図5は、図1の燃焼装置の標高データ取得処理および燃焼制御処理を示すフローチャートである。
図1に示すように、給湯装置A(本発明の燃焼装置に相当する)は、屋外に設置される給湯器本体Kと、キッチン等に設置され、給湯器本体Kと二線ワイヤーNにより接続されるリモコンLとを備えている。
給湯器本体Kは、ガスバーナ2と、ガスバーナ2にガスを供給するガス管6(燃料供給手段)と、ガスバーナ2に燃焼用空気を供給する燃焼ファン4と、ガスの供給量や燃焼用空気の供給量を制御する制御ユニット5とを備えている。また、給湯器本体Kは、内部を通過する水を加熱する熱交換器121と、供給された水を熱交換器121に通す熱交水路1と、熱交水路1を通る水量等を制御する電動水量コントローラ15とを備えている。
ガスバーナ2は能力三段切替え式であり、2つのバーナユニットから構成される。ガスバーナ2は、燃焼ハウジング3内に配置され、燃焼ファン4により燃焼用空気が送り込まれると共に、ガス管6によりガスが供給され強制燃焼する。燃焼ハウジング3は、上部に燃焼排ガス31を補集して外に排出する排気ダクト32を備えており、排気ダクト32には、必要に応じて図示しない延長ダクトが接続される。燃焼ファン4は、そのファン回転数が制御ユニット5により図示しないモータ等を介して制御される。また、ガス管6には、ガスバーナ2に供給されるガスの供給量を調整するための元電磁弁61、ガバナ比例電磁弁62、及び能力切替電磁弁63,64が設けられている。なお、21は点火電極、22はイグナイタ、23は燃焼炎を検知する為のフレームロッド、24は過熱防止用の温度ヒューズ、25は凍結予防ヒータ14を作動させるための低温感知スイッチである。
能力切替電磁弁63,64は、制御ユニット5により通電制御され、開弁と閉弁との組み合わせ{63,64が共に開弁、63のみ開弁、64のみ開弁}により、ガスバーナ2への供給量を三段階に切り替える。なお、フレームロッド23は、能力切替電磁弁63のみは開弁した場合も、能力切替電磁弁64のみが開弁した場合も、燃焼炎を検出できるように、能力切替電磁弁63に対応したバーナユニットと能力切替電磁弁64に対応したバーナユニットとにわたって設けられている。
ガバナ比例電磁弁62は、制御ユニット5により通電制御され、通電量に応じた開度を示し、ガス管6を流れるガス量を連続的に可変する。従って、能力切替電磁弁63、64とガバナ比例電磁弁62とを組み合わせることにより燃焼制御幅を大きく、しかも細かな制御が可能となる。
熱交水路1は、給水管11、熱交換器管12、バイパス管13、及び出湯管14により構成されている。給水管11は、上流側が上水道に接続され、下流側が電動水量コントローラ15の入口に接続されている。この給水管11には、上流側から、水フィルタ兼水抜栓111、給水管11を流れる水量を検出する水量センサ112、給水温を検出する給水サーミスタ113が配置されている。水量センサ112は、羽根車式であり、給水管11中を流れる水量に応じたパルスを送出する。
熱交換器管12は、上流入口側が電動水量コントローラ15の一方出口側に接続され、途中の熱交換器121がガスバーナ2の上方に設けられ、下流出口側が出湯管14に接続されている。また、外壁には過熱防止装置122が設けられ、下流出口側には缶体サーミスタ123が設けられている。缶体サーミスタ123は、熱交換器121を通過する水の温度を検知する。
バイパス管13は、上流入口側が電動水量コントローラ15の他方出口側に接続され、下流端が出湯管14の上流側(熱交換器管12の下流端側)に接続されている。出湯管14には、凍結を防止する凍結予防ヒータ141、出湯温を検出する出湯サーミスタ142、過圧安全弁兼水抜栓143、湯を出すための給湯栓144が上流側から下流側にわたって設けられている。給湯栓144は、キッチンや浴室に設けられ蛇口から吐出する湯の量を調節する湯栓である。
電動水量コントローラ15は、制御ユニット5により通電制御され、給水管11を通過する水量を制御する。また、電動水量コントローラ15は、熱交換器管12を通過する熱交水量と、熱交換器管12を経ずに出湯管14に到達するバイパス管13を流れるバイパス水量との割合を制御する。
リモコンLは、運転の開始や停止の指示を行う運転スイッチ71、給湯温度等を表示する表示器72、および標高の設定を行う標高設定切替スイッチ73を備えている。さらに、リモコンLは、設定温度変更の指示を行う温度設定スイッチ、運転ランプ、燃焼ランプ等(図示せず)を備えている。
標高設定切替スイッチ73は、給湯装置Aの設置作業者や使用者が、給湯装置Aの設置場所の標高が、所定の標高データ範囲のうちのいずれに含まれるかを切り替え可能に設定するためのスイッチである。なお、標高設定切替スイッチ73は、本発明の標高データ取得手段に相当する。標高設定切替スイッチ73は回転式のノブスイッチであり、その回転角度により標高データ範囲(標高エリア)を複数段階(本実施形態では4段階H1〜H4)に切替設定可能である。また、標高エリアH1〜H4は、具体的には、標高エリアH1は標高が0m以上1500m未満、標高エリアH2は標高が1500m以上2300m未満、標高エリアH3は標高が2300m以上3000m未満、標高エリアH4は標高が3000m以上に区分されている。
制御ユニット5は、CPUやメモリ等からなるマイクロコンピュータ等で構成される電子ユニットである。図2に示すように、制御ユニット5は、その機能として、ファン電流を検出するファン電流検出部51と、燃焼ファン4の回転数を検出する回転数検出部52とを備えている。また、制御ユニット5は、その機能として、ガスバーナ2の必要燃焼量を算出する熱量算出部57と、燃焼ファン4の目標回転数Nを設定する目標回転数設定部54と、標高データに対応した駆動負荷データを予め記憶する駆動負荷データ記憶部55と、標高エリアと駆動負荷データとに基づいて燃焼ファン4の回転数を目標回転数Nとするための燃焼ファン4の駆動電流を決定する駆動負荷決定部56と、決定された駆動電流に基づいて燃焼ファン4の回転数を制御してガスバーナ2への燃焼用空気の供給量を調整するファン制御部(燃焼制御手段)53とを備えている。
さらに、制御ユニット5は、その機能として、元電磁弁61、ガバナ比例電磁弁62、及び能力切替電磁弁63、64を制御して燃料ガスの供給量を調整すると共に、電動水量コントローラ15を制御して各水量を調整するアクチュエータ制御部58を備えている。これらの制御ユニット5の各機能は、制御ユニット5のメモリに予め実装されたプログラムを当該制御ユニット5により実行することにより実現される。
ファン電流検出部51は、電流センサ41の出力に基づいてファン電流を検出する。回転数検出部52は、燃焼ファン4の近傍に配置した回転数センサ42(ホール素子等)の出力に基づいてファン回転数を検出する。
熱量算出部57は、給水サーミスタ113が検出する検出給水温、及び水量センサ112が検出する検出給水量に基づき、出湯サーミスタ142が検出する出湯温が設定温度となる必要燃焼量を算出する。
目標回転数設定部54は、給湯時に、熱量算出部57が算出した必要燃焼量に対応した燃焼用空気の目標供給量が得られる、燃焼ファン4の目標回転数Nを設定する。このとき、目標回転数設定部54は、標高設定切替スイッチ73により設定された標高エリアH1〜H4に対応して、ガスバーナ2の必要燃焼量に対する燃焼用空気の目標供給量を補正して、この補正した燃焼用空気の目標供給量が得られるように燃焼ファン4の目標回転数Nを設定する。これにより、空気の比重低下による燃焼用空気の不足が生じることを防止している。
駆動負荷データ記憶部55には、標高データに対応した、燃焼ファン4の回転数と駆動電流(駆動負荷に相当する)との関係を示すデータが記憶されている。具体的には、以下の表1のデータテーブルに示すように、標高設定切替スイッチ73により設定された標高エリアH1〜H4毎に、駆動負荷決定部56で用いる後述の式(1)の係数A,Bが記憶されている。なお、この係数A,Bの詳細については後述する。
Figure 2008215658
駆動負荷決定部56は、駆動負荷データ記憶部55に記憶された駆動負荷データと、標高設定切替スイッチ73を介して設定された標高エリアと、目標回転数設定部54により設定された目標回転数Nとに基づいて、燃焼ファン4の駆動電流Iを決定する。具体的には、駆動負荷決定部56は、駆動負荷データ記憶部55に記憶されたデータテーブルから、設定された標高エリアに対応する係数A,Bを読み込む。そして、以下の式(1)に係数A,Bと目標回転数Nとを適用することにより、ファン駆動電流Iを算出する。
I=A*N+B …(1)
なお、式(1)は、燃焼ファン4の使用条件に応じて予め定められる所定の回転数範囲Na〜Nbでの、上限回転数Naにおける燃焼ファン4の駆動電流と、下限回転数Nbにおける燃焼ファン4の駆動電流とに応じて得られる1次式である。
ここで、駆動負荷データ記憶部55に記憶されているデータテーブルの係数A,Bと式(1)について、図3,図4を参照して説明する。
図3に、標高毎のファン回転数Nとファン駆動電流Iとの関係を示すグラフを示す。図3において、横軸はファン回転数Nを示し、縦軸はファン駆動電流Iを示す。また、図中の記号△、◇、□、○は、それぞれ、標高0m,1600m,2400m,3100mのときのデータを示す。また、曲線C1〜C4は、各標高におけるデータから得られた特性曲線を示す。図3に示すように、標高が高くなるほど、所定のファン回転数Nに対するファン駆動電流Iは低くなる。また、ファン駆動電流Iは、ファン回転数Nが大きくなるほど大きくなる(単調増加する)。
このとき、図4に示すように、各標高において、式(1)に対応する直線L1〜L4が得られる。図4において、図3と同様に、横軸はファン回転数Nを示し、縦軸はファン駆動電流Iを示す。また、図4には、図3に示した曲線C1〜C4が1点鎖線で示されている。また、回転数範囲Na〜Nbは、例えば、各標高データ範囲において実際に使用される回転数Nの範囲として予め定められる値である。本実施形態では、標高エリアH1〜H4について、Na=5400[rpm]、Nb=3000[rpm]を用いている。
直線L1〜L4は、標高エリアH1〜H4毎に、上限回転数Naにおける燃焼ファン4の駆動電流値と、下限回転数Nbにおける燃焼ファン4の駆動電流値とを通る直線として得られる。よって、このように得られる直線L1〜L4に相当する1次式(1)により、各標高エリアH1〜H4における駆動電流Iが適切に近似される。しかも、このような1次式の係数A,Bを駆動負荷データとして用いることで、駆動負荷データ記憶部55に記憶されるデータの容量が低減されると共に、この1次式(1)を用いて簡易に駆動電流Iを算出することができる。
図2に戻り、ファン制御部53は、駆動負荷決定部56により決定された駆動電流Iに基づいて、燃焼ファン4の回転数が目標回転数Nとなるように、回転数センサ42の出力を用いて燃焼ファン4をフィードバック制御(PID制御)する。これにより、設定温度と給湯温度センサ25により検出される給湯温度との差を減少させるように、ファン21の回転数が変更されガスバーナ2への燃焼用空気の供給量が制御される。
アクチュエータ制御部58は、給湯時に、回転数検出部52により検出されたファン回転数に基づいて、適正な空燃比で必要燃焼量となるように、能力切替電磁弁63,64を切り替え、ガバナ比例電磁弁62への通電量を制御する。すなわち、本実施形態の給湯装置Aは、必要燃焼量に基づいて燃焼ファン4の目標回転数Nを設定し、燃焼ファン4の実際の回転数に応じてガス供給量を制御する、いわゆる、ファン先行型の制御を行うものである。このとき、アクチュエータ制御部58は、標高設定切替スイッチを介して設定された標高エリアH1〜H4に対応して、ガスバーナ2の目標燃焼量に対する燃料ガスの目標供給量を補正して、該補正した目標供給量となるように制御する。これにより、標高が高くなるほど増加する燃料ガスの供給量の増加分を相殺して、燃料ガスの供給量が過剰となることを防止している。また、アクチュエータ制御部58は、必要に応じ電動水量コントローラ15を通電制御して、各水量を調整する。
次に、本実施形態の給湯装置Aの作動について説明する。まず、給湯装置Aの作動の全体概要(燃焼制御処理)を説明する。給湯装置Aでは、まず、使用者により給湯栓144が開かれ、水量センサ112により給水管11を通過する水量が検出されると、プリパージ処理が行われる。具体的には、プリパージ処理において、目標回転数設定部54により、標高エリアに対応した所定のプリパージ回転数が設定され、駆動負荷決定部56により、燃焼ファン4の駆動電流が決定され、ファン制御部53により、燃焼ファン4がプリパージ回転数で回転される。次に、給湯装置Aでは、着火処理が行われる。具体的には、アクチュエータ制御部58により、イグナイタ22が作動状態にされ、電磁弁{元電磁弁61、能力切替電磁弁63,64}が開弁保持され、ガバナ比例電磁弁62が作動(点火開度)されてガスバーナ2に点火される。なお、点火処理において、目標回転数設定部54により、ガバナ比例電磁弁62の点火開度に基づいて、標高エリアに対応した所定の点火回転数が設定され、駆動負荷決定部56により、燃焼ファン4の駆動電流が決定され、ファン制御部53により、燃焼ファン4が点火回転数で回転される。
次に、給湯装置Aでは、出湯温が設定温度となる必要燃焼量が得られるように、燃焼用空気の供給量を調整すると共に、ガスの供給量を調整する処理が行われる。
そして、給湯装置Aでは、使用者により給湯栓144が閉じられ、水量センサ112により給水管11を通過する水量が検出されなくなると、停止処理が行われる。この停止処理では、具体的には、制御ユニット5は、電磁弁{元電磁弁61、能力切替電磁弁63,64}を閉弁状態にし、ガバナ比例電磁弁62を作動停止(最小開度)し、燃焼ファン4を停止する。
次に、本実施形態の給湯装置Aにおける標高データ取得処理および燃焼制御処理について図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、STEP1で、給湯装置Aが設置作業者や使用者により所定の標高の設置場所に設置される。次に、STEP2で、給湯装置Aの設置作業者や使用者により、標高設定切替スイッチ73が操作され、標高エリアH1〜H4が設定される。これにより、標高データが取得される。次に、STEP3で、使用者により運転スイッチ71が押圧操作され、給湯装置Aが運転状態(オン状態)とされる。そして、使用者により給湯栓144が開けられ、プリパージ処理および着火処理が行われる。このとき、設定温度は使用者により予め設定されているものとする。
次に、STEP4で、熱量算出部57により必要燃焼量が算出され、この算出された必要燃焼量と、STEP2で設定された標高エリアH1〜H4とに基づいて、目標回転数設定部54により、目標回転数Nが設定される。
次に、STEP5で、駆動負荷決定部56により、駆動負荷データ記憶部55に記憶されたデータテーブルから、設定された標高エリアH1〜H4に対応する係数A,Bが読み込まれ、式(1)に係数A,Bと、STEP4で設定された目標回転数Nとを適用することにより、ファン駆動電流Iが算出される。
次に、STEP6〜7で、ファン制御部53により、STEP5で決定された駆動電流Iに基づいて、回転数センサ42により検出される燃焼ファン4の回転数がSTEP4で設定された目標回転数Nとなるように、燃焼ファン4がフィードバック制御される。これと共に、アクチュエータ制御部58により、能力切替電磁弁63,64、ガバナ比例電磁弁62が制御されてガスの供給量が制調整され、電動水量コントローラ15が適宜制御されて各水量が調整される。
具体的には、STEP6で、ファン制御部53により、燃焼ファン4の回転数が目標回転数Nであるか否かが判断される。そして、STEP6の判断結果がNOの場合は、STEP7に進み、燃焼ファン4への駆動電流が補正される。STEP6の判断結果がYESとなるまで、この処理が継続される。このとき、STEP5で、燃焼ファン4の駆動電流が、標高に応じた燃焼ファン4の駆動電流の変化を考慮して適切に決定されているので、回転数の過度的な変化でオーバーシュートしたり、目標回転数への到達時間が遅くなったりすることなく、少ないフィードバック処理回数で目標回転数Nへ到達することができる。
STEP6の判断結果がYESの場合は、燃焼ファン4の回転数が目標回転数Nに到達した状態であり、STEP8に進み、目標回転数Nで燃焼ファン4が安定に運転される。次に、STEP9で、設定温度や水量が変更されたか否かが判断される。STEP9の判断結果がNOの場合は、STEP8に戻り、STEP9の判断結果がYESとなるまで、目標回転数Nでの運転が継続される。
STEP9の判断結果がYESの場合は、STEP4に戻り、STEP4〜STEP8の処理が繰り返される。
以上が、給湯装置Aにおける駆動負荷データ取得処理および燃焼制御処理である。なお、給湯装置Aでは、燃焼制御処理において、使用者により給湯栓144が閉じられた場合、給湯装置Aの停止処理が行われる。そして、運転スイッチ71がオン状態にされ、給湯栓144が開かれるまで待機する。運転スイッチ71がオン状態にされ給湯栓144が開かれた場合、燃焼制御処理(上述のSTEP3〜STEP9)が行われる。
本実施形態によれば、標高設定切替スイッチ73により選択された標高エリアH1〜H4に応じて、目標回転数設定部54により目標回転数Nが設定されると共に、駆動負荷決定部56により標高データを考慮してファン駆動電流Iが決定されるので、設置された場所の標高に応じて、適切な空燃比を設定できると共に、燃焼ファン4の目標回転数Nの変更に対する燃焼ファン4の回転数の過度的な変化を良好に制御することができる。
なお、本実施形態において、表1のデータテーブルでは、標高を4段階に区分して燃焼用空気の供給量を切替えたが、3段階以下或いは5段階以上に区分して切替えてもよい。
また、本実施形態においては、表1に示すような、1次式の係数A,Bを有するデータテーブルを用いたが、他の実施形態として、回転数Nに対する駆動電流Iのデータ値を多数有するデータテーブルを、標高エリアH1〜H4に応じてそれぞれ用意し、設定された標高エリアH1〜H4に応じて、使用するデータテーブルを選択するようにしてもよい。
また、本実施形態では、設置作業者や使用者が、標高データ取得手段として標高設定切替スイッチ73を用い、標高エリアH1〜H4を設定するものとしたが、標高データ取得手段として、設置作業者や使用者が標高値H_dataを入力する標高入力インタフェースを用いて、標高データを取得するものとしてもよい。この場合、駆動負荷決定部56は、入力された標高値H_dataが含まれる標高エリアH1〜H4に対応する係数A,Bを、駆動負荷データ記憶部55から読み込んで用いる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態の給湯装置は、第1の実施形態において、標高データ取得手段として、標高エリアを選択する標高設定切替スイッチ73の代わりに、標高値H_dataを入力する標高入力インタフェースを備えたものである。本実施形態の給湯装置は、第1の実施形態と、制御ユニット5に備えられた標高入力インタフェースにより取得される標高データの内容と、駆動負荷データ記憶部55により記憶される駆動負荷データの内容と、駆動負荷決定部56によるファンの駆動電流Iを決定する処理の内容とが相違する。以下の説明では、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態では、給湯装置Aの設置作業者や使用者により、標高入力インタフェースを介して、給湯装置Aの設置場所の標高値H_dataが、例えば、「0」「1500」等のように入力される。
また、駆動負荷データ記憶部55には、駆動負荷データとして、標高値H_dataとファン回転数Nとファン駆動電流Iとの関係を示す下記の関係式(2)が記憶されている。
I=D(H_data)*F(N) …(2)
この関係式(2)において、D(H_data)は、標高値H_dataを変数とする第1の関係式を示す。また、F(N)は、所定の標高(本実施形態では標高0m(平地))におけるファン回転数Nとファン駆動電流Iとの関係を示す、ファン回転数Nを変数とする第2の関係式を示す。すなわち、第1の関係式D(H_data)は、標高0mにおけるファン回転数Nとファン駆動電流Iとの関係式F(N)を、標高データH_dataに応じて補正する補正係数(標高によるファン駆動電流Iの減少率)に相当する。
ここで、第2の関係式F(N)は、図3に示した曲線C1を示す関係式である。また、第1の関係式D(H_data)は、具体的には、標高データの1次式D(H_data)=α*H_data+βで表される。なお、α、βは、実験やシミュレーション等により予め定められる係数である。本実施形態では、α,βの値として、例えば、α=−13/1500,b=100が用いられる。
そして、駆動負荷決定部56は、標高入力インタフェースを介して取得された標高値H_dataと、目標回転数設定部54により設定された目標回転数Nとを、駆動負荷データ記憶部55に記憶された関係式(2)に代入することにより、燃焼ファン4の駆動電流Iを算出する。以上説明した以外の構成は、第1実施形態と同じである。
次に、本実施形態の給湯装置の作動(燃焼制御処理)について説明する。本実施形態における燃焼制御処理では、第1の実施形態と、STEP2,4,5の処理のみが相違する。以下の説明では、第1の実施形態と同一の処理については説明を省略する。
本実施形態の燃焼制御処理におけるSTEP2では、設置作業者や使用者により、リモコンLの標高入力インタフェースを介して、標高値H_dataが入力される。そして、STEP4では、STEP2で入力された標高値H_dataを用いて、目標回転数設定部54により目標回転数が決定される。そして、STEP5では、駆動負荷決定部56により、STEP2で入力された標高値H_dataと、STEP4で設定された目標回転数Nと用いて、式(2)により駆動電流Iが決定される。これ以外の作動は、第1の実施形態と同じである。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、設置された場所の標高に応じて、適切な空燃比を設定できると共に、ファンの目標回転数の変更に対するファンの回転数の過度的な変化を良好に制御することができる。さらに、本実施形態によれば、駆動負荷決定部56により、標高入力インタフェースを介して取得される標高値H_dataを用いて、標高に応じて燃焼ファン4の駆動電流Iを詳細に決定することができる。
なお、本実施形態では、式(2)のように、標高値H_dataとファン回転数Nとファン駆動電流Iとの関係を示す関係式を、標高値H_dataとファン回転数Nとで変数分離する形としたが、変数分離しない2元方程式の形を用いてもよい。
また、本実施形態では、式(2)の第1の関係式D(H_data)を1次式としたが、標高値H_dataを変数とした他の形を用いてもよい。
また、本実施形態では、標高データ取得手段として、設置作業者や使用者が標高値H_dataを入力する標高入力インタフェースを用いたが、他の実施形態として、標高データ取得手段として、第1の実施形態と同様に、設置作業者や使用者が標高エリアH1〜H4を設定する標高設定切替スイッチ73を用いて、標高データを取得するものとしてもよい。この場合、駆動負荷決定部56は、入力された標高エリアH1〜H4の代表値(例えば各標高データ範囲における最小値)を標高値H_dataとして式(2)に適用する。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態の給湯装置は、第2の実施形態において、給湯装置の設置環境温度(設置場所の気温T)を検出する設置環境温度センサをさらに備えたものである。本実施形態は、第2の実施形態と、駆動負荷データ記憶部55により記憶される駆動負荷データの内容と、駆動負荷決定部56による燃焼ファン4の駆動電流Iを決定する処理の内容のみが相違する。以下の説明では、第2の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態において、駆動負荷データ記憶部55には、駆動負荷データとして、標高データH_data、設置環境温度T、およびファン回転数Nと、ファン駆動電流Iとの関係を示す下記の関係式(3)が記憶されている。
I=Dt(H_data)*Ft(N,T) …(3)
この関係式(3)において、Dt(H_data)は、標高値H_dataを変数とする第1の関係式を示す。また、Ft(N,T)は、所定の標高(本実施形態では標高0m(平地))における設置環境温度Tおよびファン回転数Nと、ファン駆動電流Iとの関係を示す、設置環境温度Tおよびファン回転数Nを変数とする第2の関係式を示す。第1の関係式Dt(H_data)は、第2の実施形態と同様に、標高0mにおける設置環境温度Tおよびファン回転数Nと、ファン駆動電流Iとの関係式を、標高データH_dataに応じて補正する補正係数(標高によるファン駆動電流Iの減少率)に相当する。また、第1の関係式Dt(H_data)は、具体的には、標高値H_dataの1次式Dt(H_data)=γ*H_data+δで表される。なお、γ、δは、実験やシミュレーション等により予め定められる係数である。
そして、駆動負荷決定部56は、標高入力インタフェースを介して取得された標高データH_dataと、設置環境温度センサにより検出された設置環境温度Tと、目標回転数設定部54により設定された目標回転数Nとを、駆動負荷データ記憶部55に記憶された関係式(3)に代入することにより、燃焼ファン4の駆動電流Iを算出する。以上説明した以外の構成は、第2実施形態と同じである。
次に、本実施形態の給湯装置の作動(燃焼制御処理)について説明する。本実施形態における燃焼制御処理では、第2の実施形態と、STEP5の処理のみが相違する。以下の説明では、第2の実施形態と同一の処理については説明を省略する。
本実施形態の燃焼制御処理におけるSTEP5では、駆動負荷決定部56により、STEP2で入力された標高値H_dataと、STEP4で設定された目標回転数Nと、設置環境温度センサにより検出された設置環境温度Tを用いて、式(3)により駆動電流Iが決定される。これ以外の作動は、第2の実施形態と同じである。
本実施形態によれば、第2の実施形態と同様に、設置された場所の標高に応じて、適切な空燃比を設定できると共に、ファンの目標回転数の変更に対するファンの回転数の過度的な変化を良好に制御することができる。さらに、本実施形態によれば、駆動負荷決定部56は、設置環境温度Tを考慮した式(3)に基づいて燃焼ファン4の駆動電流Iを決定するので、気温の変化に応じた駆動負荷の変化を考慮して、駆動電流Iをより適切に決定することができる。
なお、本実施形態では、式(3)のように、標高値H_dataと設置環境温度Tとファン回転数Nとファン駆動電流Iとの関係を示す関係式を、標高値H_dataと、設置環境温度Tおよびファン回転数Nとで変数分離する形としたが、変数分離しない3元方程式の形を用いてもよい。
また、本実施形態では、式(3)の第1の関係式Dt(H_data)を1次式としたが、標高値H_dataを変数とした他の形を用いてもよい。
また、第1〜第3の実施形態では、標高データ取得手段として、給湯装置AのリモコンLに備えられた標高設定切替スイッチや標高入力インタフェースを用いるものとしたが、他の実施形態として、例えば、標高データ取得手段として通信回路を備え、携帯電話等の基地局を介して通信を行う通信端末機との通信により、最寄の基地局の所在場所の標高を示す標高データを取得するようにしてもよい。
また、第1〜第3の実施形態では、標高データに基づいて、ガスバーナ2に対する燃焼用空気の供給量とガスの供給量とを決定したが、燃焼用空気の供給量のみを決定する場合にも、本発明の効果を得ることができる。
また、第1〜第3の実施形態では、給湯器本体は屋外に設置されるものとしたが、他の実施形態として、給湯器本体が屋内に設置されるものとしてもよい。
また、第1〜第3の実施形態では、ファン先行型の燃焼装置を示したが、比例電磁弁の電流に基づいて燃焼ファンの回転数を決定する比例弁先行型や、目標燃焼量に応じて比例電磁弁及び燃焼ファンを制御する並列型の燃焼装置に対しても、本発明の適用が可能である。
また、第1〜第3の実施形態では、燃焼装置として給湯装置を示したが、他の種類のガス燃焼装置や石油等の液体燃料を使用する燃焼装置に対しても、本発明の適用が可能である。
本発明の第1の実施形態による燃焼装置の概略図。 図1の燃焼装置の制御ユニット近傍の機能ブロック図。 図1の燃焼装置における標高データ毎のファン回転数とファン駆動電流との関係を示すグラフ。 図1の燃焼装置における駆動負荷データに関する説明図。 図1の燃焼装置の標高データ取得処理および燃焼制御処理を示すフローチャート。
符号の説明
A…給湯装置(燃焼装置)、2…ガスバーナ、4…燃焼ファン、6…ガス管、53…ファン制御部(燃焼制御手段)、54…目標回転数設定部、55…駆動負荷データ記憶部、56…駆動負荷決定部、58…アクチュエータ制御部、73…標高設定切替スイッチ(標高データ取得手段)。

Claims (8)

  1. バーナと、該バーナに燃料を供給する燃料供給手段と、該バーナに燃焼用空気を供給するファンと、該ファンの回転数を制御して該バーナへの燃焼用空気の供給量を調整する燃焼制御手段とを備えた燃焼装置において、
    前記燃焼装置の設置場所の標高データを取得する標高データ取得手段と、
    少なくとも前記標高データ取得手段により取得された標高データに基づいて、前記バーナの必要燃焼量に対応した燃焼用空気の目標供給量が得られる該ファンの目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、
    前記標高データに対応した、前記ファンの回転数と該ファンの駆動負荷との関係を示す駆動負荷データを予め記憶する駆動負荷データ記憶手段と、
    前記標高データ取得手段により取得された標高データと、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された駆動負荷データとに基づいて、前記ファンの回転数を前記目標回転数とするための該ファンの駆動負荷を決定する駆動負荷決定手段とを備え、
    前記燃焼制御手段は、前記駆動負荷決定手段により決定された駆動負荷に基づいて、前記ファンの回転数を制御することを特徴とする燃焼装置。
  2. 請求項1記載の燃焼装置において、
    前記標高データは、前記燃焼装置の設置場所の標高が、所定の標高データ範囲のいずれの範囲に含まれるかを示すデータであり、
    前記駆動負荷データは、所定の標高データ範囲毎の、前記ファンの回転数と該ファンの駆動負荷との関係を示す定数値からなり、
    前記駆動負荷決定手段は、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された定数値のうち、前記標高データ取得手段により取得された標高データが示す標高データ範囲に対応する定数値を用いて、前記ファンの駆動負荷を決定することを特徴とする燃焼装置。
  3. 請求項2記載の燃焼装置において、
    前記駆動負荷データは、前記所定の標高データ範囲毎に、前記ファンの使用条件に応じて予め定められる所定の回転数範囲での、上限回転数における該ファンの駆動負荷と、下限回転数における該ファンの駆動負荷とに応じて得られる1次式の係数であることを特徴とする燃焼装置。
  4. 請求項1記載の燃焼装置において、
    前記駆動負荷データは、前記標高データおよび前記ファンの回転数と、該ファンの駆動負荷との関係を示す関係式からなり、
    前記駆動負荷決定手段は、少なくとも前記標高データ取得手段により取得された標高データと、前記目標回転数設定手段により設定された前記ファンの目標回転数とを、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された関係式に適用して算出された値を、該ファンの駆動負荷として決定することを特徴とする燃焼装置。
  5. 請求項4記載の燃焼装置において、
    前記関係式は、所定の標高における、前記ファンの回転数と該ファンの駆動負荷との関係を示す第1の関係式に、前記標高データの1次式である第2の関係式を乗じたものであることを特徴とする燃焼装置。
  6. 請求項4又は5記載の燃焼装置において、
    前記標高データは、前記燃焼装置の設置場所の標高が、所定の標高データ範囲のいずれの範囲に含まれるかを示すデータであり、
    前記駆動負荷決定手段は、少なくとも前記標高データ取得手段により取得された標高データが示す標高データ範囲の代表値と、前記目標回転数設定手段により設定された前記ファンの目標回転数とを、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された関係式に適用して算出された値を、該ファンの駆動負荷として決定することを特徴とする燃焼装置。
  7. 請求項2又は3又は6記載の燃焼装置において、
    前記標高データ取得手段は、前記燃焼装置の設置場所の標高が、所定の標高データ範囲のうちのいずれに含まれるかを切り替え可能に設定するためのスイッチであることを特徴とする燃焼装置。
  8. 請求項1〜7記載の燃焼装置において、
    前記燃焼装置の設置環境温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記駆動負荷データは、前記標高データおよび前記燃焼装置の設置環境温度に対応した、前記ファンの回転数と該ファンの駆動負荷との関係を示し、
    前記駆動負荷決定手段は、前記標高データ取得手段により取得された標高データと、前記温度検知手段により検知された設置環境温度と、前記駆動負荷データ記憶手段に記憶された駆動負荷データとに基づいて、前記ファンの回転数を前記目標回転数とするための該ファンの駆動負荷を決定することを特徴とする燃焼装置。
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