JP2008051428A - 燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】標高の異なる場所に設置されても適正な燃焼状態を得られるように給気量を自動調整することができる燃焼装置を提供する。
【解決手段】標準標高地においてファン回転数Nsで燃焼ファン16を回転させ、そのときのファン電流値Jsを測定してメモリ34に記憶する。燃焼装置をある場所に設置した後、燃焼ファン16を同じファン回転数Nsで回転させ、そのときのファン電流値Jtを測定してメモリ34に記憶する。ファン回転数制御方式の燃焼装置においては、ガス比例弁23の比例弁電流Iaに対応してファン電流値Naが決定され、このファン回転数はNb=√(Js/Jt)×Naと補正され、燃焼ファン16はファン回転数がNbとなるように制御される。
【選択図】図6

Description

本発明は燃焼装置に関し、より詳細には、燃焼用空気を給気系(燃焼ファン)により供給する強制給排気式の燃焼装置に関する。
ガス給湯器や風呂釜等においては、燃焼ファンを備えた強制給排気式の燃焼装置が用いられている。強制給排気式の燃焼装置においては、燃料ガスを燃焼させながら燃焼ファンによって最適な量の空気を供給し、適正な空燃比(空気量と燃焼ガス量のほぼ理想的な混合比)で燃料ガスを完全燃焼させている。
このように燃料ガスを適正な空燃比で燃焼させるための給気方式としては、従来よりファン回転数制御方式とファン電流値制御方式とが知られている。
ファン回転数制御方式、ファン電流値制御方式のいずれの方式においても、燃焼ガス量(燃料ガスの単位時間当たりの供給量、すなわちガス流量)を比例弁電流によって制御している。すなわち、バーナに燃料ガスを供給するガス配管にはガス比例弁が設けられており、このガス比例弁に流す比例弁電流の値を変化させるとガス比例弁の弁開度が変化し、バーナから噴出する燃焼ガス量が変化する。そして、燃焼装置のコントローラは、バーナの燃焼力が設定された強さとなるようにガス比例弁の比例弁電流を制御している。
(ファン回転数制御方式)
ファン回転数制御方式の場合には、上記のようにして制御される比例弁電流に対し、適正な空燃比が得られるようにファン回転数を決定し、決定されたファン回転数を維持するように燃焼ファンを制御する。図1はこのファン回転数制御方式を説明するための模式図であって、その象限(II)に示すグラフAは平地(標高0m)において適正な空燃比となる燃焼ガス量Wとファン回転数Nとの関係を表わし、象限(III)に示すグラフB0は平地におけるガス比例弁の比例弁電流Iとバーナから噴出する燃焼ガス量Wとの関係を表わしている。また、図1の象限(I)に示すグラフC0は、グラフAとグラフB0を合成することにより、平地において適正な空燃比が得られる条件を比例弁電流Iとファン回転数Nとの関係で表わしたものである。ファン回転数制御方式では、このグラフC0をメモリ等の記憶装置に記憶しており、グラフC0を用いて比例弁電流Iに対応したファン回転数Nを演算し、そのファン回転数となるように燃焼ファンのファン回転数を制御している。
しかしながら、ファン回転数制御方式の燃焼装置では、標高数千メートルの高地に設置した場合には、バーナが空気不足で燃焼し、燃焼不良などの問題を生じていた。その理由は、以下に説明するとおりである。
一般に、ノズルから噴出するガス量は、次の数式1で表わされる。
Figure 2008051428
ここで、Qはノズルから噴出するガス流量、Φはノズル径、Πはノズル内におけるガスの圧力、dはノズルから噴出されたガスの比重(大気中におけるガスの比重)、Kは流量係数(流体流の実際の速度と理論速度との比)である。この数式1を燃焼装置のバーナに適用すると、ガス流量Qがバーナの燃焼ガス量Wに相当し、ノズル径Φは比例弁電流によって変化し、ガスの比重dは大気圧Pに比例するので、バーナの燃焼ガス量Wは、次の数式2のように表わすことができる。
Figure 2008051428
ここで、G(I)は比例弁電流Iに依存する係数である。なお、ガスの比重dが大気圧Pに比例する点はボイル・シャルルの法則による。すなわち、重量がωのガスを考え、圧力(大気圧)がPで温度がTのときのガスの体積をVとすれば、d=ω/V で、ボイル・シャルルの法則より P・V/T=一定 であるから、
d ∝ ω・P/T
となり、ガスの比重dが大気圧Pに比例することが分かる。
また、平地における大気圧とバーナの燃焼ガス量をそれぞれP0、W0とし、高地における大気圧とバーナの燃焼ガス量をそれぞれP、Wとすれば、上記数式2は次の数式3のように表わされる。
Figure 2008051428
上記数式2又は数式3から分かるように、高地においてはガス比重dが小さくなるために燃焼ガス量Wが増加し、比例弁電流Iの値が同じであっても標高が高くなるに従ってバーナから噴出する燃焼ガス量Wが増加する。図1で説明すると、比例弁電流Iに対する燃焼ガス量Wの変化は、平地においては象限(III)のグラフB0のようになるが、高地においては象限(III)のグラフB1のようになる。
一方、燃焼ファンによって給気される空気量は、大気圧が異なっても燃焼ファンの回転数が一定であれば変化しないため、図1の象限(II)の適正な空燃比を表わすグラフAは燃焼装置の設置される場所の標高によっては変化しない。そのため、高地において適正な空燃比を得るための、比例弁電流Iとファン回転数Nとの関係は、グラフB1とグラフAとを合成することにより、図1の象限(I)のグラフC1となる。
しかし、燃焼装置のコントローラは、記憶装置に記憶している平地用のグラフC0に基づいてファン回転数Nを決めるので、高地ではファン回転数Nが適正回転数よりも小さくなり、空気量が不足することになる。具体的に言うと、比例弁電流がI1のとき高地では燃焼ガス量がW1となるので、適正な空燃比を得るためには、ファン回転数NはN1となるように制御されなければならないが、コントローラはグラフC0を用いてファン回転数NをN0(<N1)となるように制御するので、空気量が不足する。その結果、前記のように、高地においては燃焼装置が酸欠により燃焼不良を起こしていた。
図2は、標高0m、1000m、1500m、2000mの場所における大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、バーナの発熱量を表わしている。また、図2には、ファン回転数制御方式の燃焼装置を標高0m、1000m、1500m、2000mの場所に設置した場合における、燃焼ファンのファン電流値J、空気量B、燃焼性を求めた結果を表わしている。但し、図2に示した数値はいずれも大気温度To=15℃とし、比例弁電流Iの値も一定に保った(従って、ファン回転数も一定となるように制御されている。)場合の値であり、平地(標高0m)における数値を基準(100%)にして表わしている。
図2に示す大気圧Pの値は、つぎの数式4より計算し、標高0mでの大気圧P0を100%として表わしている。
Figure 2008051428
ここで、P0は標高0mにおける大気圧、hは標高、Toは大気温度である。図2に示すガス比重dの値は、その大気圧における燃料ガスの比重であって、標高0mでの比重を100%として表わしている。図2に示す燃焼ガス量Wの値は上記数式3により計算したものであり、標高0mにおける燃焼ガス量を100%として表わしている。
また、発熱量とは、バーナから噴出される燃料ガスが完全燃焼するときに単位時間に発生する単位体積当たりの熱量の大きさを表わしている。この発熱量は標高hが高くなるにつれて小さくなり、標高hにおける大気圧をPとすれば発熱量は√Pに比例する。この理由は次のとおりである。大気圧Pの場所においては、前記数式2から分かるように、バーナから噴出する燃焼ガス量(ガス流量)Wは1/(√P)に比例する。一方、大気中における燃料ガスの比重dは前記のように大気圧Pに比例する。よって、バーナから噴出される燃料ガスが完全燃焼するときに単位時間に発生する単位体積当たりの熱量の大きさ(発熱量)は、
P×1/(√P)=√P
に比例する。その結果、高地へ登るほど発熱量は次第に小さくなる。
例えば、標高1500mの場所では、大気圧は数式4より平地の0.834倍となるので、バーナから噴出する燃焼ガス量は、数式2より、標高1500mの場所では平地の1/√(0.834)=1.095倍となる。一方、バーナから出た燃料ガスは、標高1500mの場所では平地の1/0.834=1.20倍になる(ボイル・シャルルの法則)。よって、単位時間、単位体積当たりの発熱量は、標高1500mの場所では、平地の1.095/1.20=0.913倍となる。なお、図2に示す発熱量の値は、標高0mでの発熱量を100%として表わしている。
ファン回転数制御方式の場合には、燃焼ファンのファン電流値Jは大気圧Pに比例する。図2に示すファン電流値Jの値は、平地におけるファン電流値を100%としている。燃焼ファンの仕事量は、燃焼ファンの電圧Eとファン電流値Jの積E・Jに比例する。一方、送風される空気が受ける仕事量は、ガスの比重dと空気量(単位時間当たりの給気量)Bの積d・Bに比例する。よって、これらの量E、J、d、Bの間には、
E・J∝d・B …(数式5)
の関係が成り立つ。ここで、ファン回転数が一定の場合には空気量Bは一定であるから、上記のようにファン回転数制御方式の場合(電圧Eは一定として)には、ファン電流値Jはガスの比重d、すなわち大気圧Pに比例する(J∝P)のである。図2におけるファン電流値Jは、この値を表わしている。
空気量は、標高0mのときを100%としているが、ファン回転数制御方式では、比例弁電流Iが一定の場合にはファン回転数Nも一定となるように制御されるので、いずれの標高hにおいても空気量は100%となっている。燃焼性とは、空気量に対するガス量の比(=燃焼ガス量W/空気量B)であって、標高0mにおける燃焼性を100%(適正な空燃比)として表わしている。
図2(特に、燃焼性の欄)によっても、ファン回転数制御方式の燃焼装置の場合には、標高が高くなるに従って燃焼性の値が急激に大きくなっており、空気が不足していることが分かる。
(ファン電流値制御方式)
つぎに、ファン電流値制御方式の場合を説明する。ファン電流値制御方式の場合には、ガス比例弁の比例弁電流Iに対し、適正な空燃比が得られるようにファン電流値Jを決定し、燃焼ファンにその値の電流を流している。図3はファン電流値制御方式を説明するための模式図であって、その象限(I)のグラフC0は平地において適正な空燃比となる比例弁電流Iとファン回転数Nとの関係を表わしており、これは図1のグラフC0と同じものである。図3の象限(II)のグラフD0は、平地における燃焼ファンのファン電流値Jとファン回転数Nとの関係を表わしている。また、図3の象限(III)のグラフE0は、グラフC0とグラフD0を合成することにより、平地において適正な空燃比が得られる条件を比例弁電流Iとファン電流値Jとの関係で表わしたものである。ファン電流値制御方式では、このグラフE0をメモリ等の記憶装置に記憶しており、グラフE0を用いて比例弁電流Iに応答したファン電流値Jを演算し、そのファン電流値Jの電流を燃焼ファンに流している。
しかしながら、ファン電流値制御方式の燃焼装置では、標高数千メートルの高地に設置した場合には、空気量が過剰でバーナにリフト現象や火移り不良などの問題を起こしていた。その理由は、以下に説明するとおりである。
図4は、ファン電流値Jを一定に保って燃焼ファンを運転したとき、燃焼装置が設置されている場所の標高hによってファン回転数Nがどのように変化するかを示した図である。ここで、ファン回転数Nは平地におけるファン回転数を100%としている。標高hが高くなるほど空気が希薄になるので、図4に示すように、同じファン電流値Jであっても、標高hが高くなるほどファン回転数Nは次第に大きくなる。
よって、図3の象限(II)に示した平地でのグラフD0は高地においてはグラフD1のように変化する。一方、図3の象限(I)に示した平地でのグラフC0は、ファン回転数制御方式の説明において述べたように、高地ではグラフC1のように変化する。従って、高地において適正な空燃比を得ることのできる、比例弁電流Iとファン電流値Jとの関係は、グラフC1とグラフD1とを合成することによって得られ、図3の象限(III)のグラフE1となる。
しかし、燃焼装置のコントローラは、記憶装置に記憶している平地用のグラフE0に基づいてファン電流値Jを決めるので、高地においては、ファン電流値Jが適正なファン電流値よりも大きくなり、空気量が過剰になる。具体的に言うと、比例弁電流がI1のとき高地で適正な空燃比を得るためには、ファン電流値はグラフE1に基づいてJ1としなければならないが、コントローラは記憶装置内のグラフE0を用いてファン電流値をJ0(>J1)となるように制御するので、空気量が過剰となる。その結果、前記のように、高地においてはバーナのリフト現象や火移り不良などの問題が生じていた。
図5は、標高0m、1000m、1500m、2000mの場所における大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、バーナの発熱量を表わしている。これらの欄の数値は、図2の大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、バーナの発熱量の各値と同じものである。また、図5には、ファン電流値制御方式の燃焼装置を標高0m、1000m、1500m、2000mの場所に設置した場合における、燃焼ファンのファン回転数N、空気量B、燃焼性を求めた結果を表わしている。但し、図5に示した数値はいずれも大気温度To=15℃とし、比例弁電流Iの値も一定に保った(従って、ファン電流値も一定となるように制御されている。)場合の値であり、平地(標高0m)における数値を基準(100%)にして表わしている。
ファン電流値制御方式の場合には、比例弁電流が一定であればファン電流値Jも一定となるので、前記数式5におけるファン電流値Jが一定となり、ガスの比重dと空気量(単位時間当たりの給気量)Bとが反比例する。ここでガスの比重dは大気圧Pに比例するから、結局空気量Bは1/Pに比例することになる。この値を表わしたものが図5の空気量Bの欄であり、空気量Bは標高0mにおける空気量を100%として表わしている。
ファン回転数Nは、空気量Bに比例しており、標高0mのときを100%として示している。燃焼性とは、空気量に対するガス量の比であって、標高0mにおける燃焼性を100%(適正な空燃比)として表わしている。
図5によっても、ファン電流値制御方式の燃焼装置の場合には、標高が高くなるに従って燃焼性が急激に低下しており、空気が過剰になっていることが分かる。
(高地における空燃比を調整する従来例)
以上述べたように、ファン回転数制御方式でも、ファン電流値制御方式でも、平地において適正な空燃比が得られるように設計及び調整されていても、数千メートルといった高所で使用されると、燃焼ガス量に対して空気量が不足して不完全燃焼を起こしたり、あるいは、空気量の過剰によってバーナのリフト現象や火移り不良などが生じていた。
このような不具合を解消することを目的とする従来技術としては、特許文献1及び特許文献2に開示されたものがある。特許文献1に開示されている発明では、デジタル表示部に標高を表示させ、ボリュームの出力を調整しながらデジタル表示部に表示されている標高値を機器設置場所の標高に合わせるようになっている。こうして標高値を入力すると、ファン回転数が補正されて適正な空燃比が得られる。
また、特許文献2に開示されている発明では、給気温度検出手段による温度情報と気圧検出手段による気圧情報を用いて燃焼ファンのモータをファジー推論制御し、それによって最適な空気量の燃焼用空気を給気するようにしている。
特許第2773352号公報 特開平5−99429号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている発明の場合には、ボリュームを操作して標高値を入力しなければならないので、設置場所の標高値を知る必要があると共に、燃焼装置の設置時に標高値の入力作業が必要となり、手間が掛かるという問題がある。
また、特許文献2に開示されている発明の場合には、ファジー推論制御を行なって適正な空気量を供給するようにしているので、あいまい度合いが高く、正確さに欠ける難点がある。
本発明は、上記のような技術的課題を踏まえてなされたものであり、標高の異なる場所に設置されても適正な燃焼状態を得られるように給気量を自動調整することができる燃焼装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の燃焼装置は、燃料ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンと、前記燃焼ファンのファン回転数を検知するファン回転数検知部と、前記燃焼ファンのファン電流値を検知するファン電流値検知部と、標準となる標高地において所定ファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン電流値及び設置場所において前記所定ファン回転数と同じファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン電流値を記憶した記憶手段と、前記燃焼ファンを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1のファン電流値と前記第2のファン電流値に基づいて前記燃焼ファンが供給する空気量を制御するための制御パラメータを補正する補正手段を有することを特徴としている。
請求項1の燃焼装置における、前記燃焼ファンが供給する空気量を制御するための制御パラメータとしては、燃焼ファンのファン回転数やファン電流値を選択することができる。
燃焼装置は、標準となる標高地(例えば、平地)において適正な空燃比で燃焼するように設計及び調整されている。しかし、標準標高地とかなり標高差のある場所に設置された場合には、その大気圧差のためにバーナから噴出される燃焼ガスの量、あるいは燃焼ファンから供給される空気量が変化し、しかもその変化の割合が等しくならないため、適正な空燃比で燃焼できなくなる。
これに対し、請求項1に記載の燃焼装置においては、標準となる標高地においてあるファン回転数で燃焼ファンを運転したときのファン電流値(第1のファン電流値)を計測して記憶手段に記憶させておき、また燃焼装置をある場所に設置した後に同じファン回転数で燃焼ファンを運転したときのファン電流値(第2のファン電流値)を計測して記憶手段に記憶させておけば、第1のファン電流値と第2のファン電流値との比から標準標高地における大気圧と設置場所における大気圧の比を知ることができ、設置場所における空燃比が標準標高地における空燃比、すなわち適正な空燃比とほぼ等しくなるように燃焼ファンの制御パラメータを補正することができる。
本発明の請求項2に記載の燃焼装置は、燃料ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンと、前記燃焼ファンのファン回転数を検知するファン回転数検知部と、前記燃焼ファンのファン電流値を検知するファン電流値検知部と、標準となる標高地において所定ファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン回転数及び設置場所において前記所定ファン電流値と同じファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン回転数を記憶した記憶手段と、前記燃焼ファンを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1のファン回転数と前記第2のファン回転数に基づいて前記燃焼ファンが供給する空気量を制御するための制御パラメータを補正する補正手段を有することを特徴としている。
請求項2の燃焼装置における、前記燃焼ファンが供給する空気量を制御するための制御パラメータとしては、燃焼ファンのファン回転数やファン電流値を選択することができる。
請求項2に記載の燃焼装置においては、標準となる標高地においてあるファン電流値で燃焼ファンを運転したときのファン回転数(第1のファン回転数)を計測して記憶手段に記憶させておき、また燃焼装置をある場所に設置した後に同じファン電流値で燃焼ファンを運転したときのファン回転数(第2のファン回転数)を計測して記憶手段に記憶させておけば、第1のファン回転数と第2のファン回転数との比から標準標高地における大気圧と設置場所における大気圧の比を知ることができ、設置場所における空燃比が標準標高地における空燃比、すなわち適正な空燃比とほぼ等しくなるように燃焼ファンの制御パラメータを補正することができる。
本発明の請求項3に記載の燃焼装置は、燃料ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンと、前記燃焼ファンのファン回転数を検知するファン回転数検知部と、前記燃焼ファンのファン電流値を検知するファン電流値検知部と、標準となる標高地において所定ファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン電流値及び設置場所において前記所定ファン回転数と同じファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン電流値を記憶した記憶手段と、前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1のファン電流値と前記第2のファン電流値に基づいて前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御するための制御パラメータを補正する補正手段を有することを特徴としている。
請求項3の燃焼装置における、前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御するための制御パラメータとしては、前記バーナから噴出される燃料ガスの量を調整するためのガス比例弁の比例弁電流や、前記バーナの設定2次圧を選択することができる。
請求項3に記載の燃焼装置においては、標準となる標高地においてあるファン回転数で燃焼ファンを運転したときのファン電流値(第1のファン電流値)を計測して記憶手段に記憶させておき、また燃焼装置をある場所に設置した後に同じファン回転数で燃焼ファンを運転したときのファン電流値(第2のファン電流値)を計測して記憶手段に記憶させておけば、第1のファン電流値と第2のファン電流値との比から標準標高地における大気圧と設置場所における大気圧の比を知ることができ、設置場所における空燃比が標準標高地における空燃比、すなわち適正な空燃比とほぼ等しくなるようにバーナの制御パラメータを補正することができる。
本発明の請求項4に記載の燃焼装置は、燃料ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンと、前記燃焼ファンのファン回転数を検知するファン回転数検知部と、前記燃焼ファンのファン電流値を検知するファン電流値検知部と、標準となる標高地において所定ファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン回転数及び設置場所において前記所定ファン電流値と同じファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン回転数を記憶した記憶手段と、前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1のファン回転数と前記第2のファン回転数に基づいて前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御するための制御パラメータを補正する補正手段を有することを特徴としている。
請求項4の燃焼装置における、前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御するための制御パラメータとしては、前記バーナから噴出される燃料ガスの量を調整するためのガス比例弁の比例弁電流や、前記バーナの設定2次圧を選択することができる。
請求項4に記載の燃焼装置においては、標準となる標高地においてあるファン電流値で燃焼ファンを運転したときのファン回転数(第1のファン回転数)を計測して記憶手段に記憶させておき、また燃焼装置をある場所に設置した後に同じファン電流値で燃焼ファンを運転したときのファン回転数(第2のファン回転数)を計測して記憶手段に記憶させておけば、第1のファン回転数と第2のファン回転数との比から標準標高地における大気圧と設置場所における大気圧の比を知ることができ、設置場所における空燃比が標準標高地における空燃比、すなわち適正な空燃比とほぼ等しくなるようにバーナの制御パラメータを補正することができる。
本発明の請求項5に記載の燃焼装置は、請求項1から4のいずれか1項に記載の燃焼装置において、前記補正手段は、標準となる標高地において前記バーナから噴出される燃料ガスの量に対する設置場所において前記バーナから噴出される燃料ガスの量の比と、標準となる標高地において前記燃焼ファンにより供給される空気量に対する設置場所において前記燃焼ファンにより供給される空気量の比とが等しくなるように、前記制御パラメータを補正することを特徴としている。標準となる標高地において前記バーナから噴出される燃料ガスの量に対する設置場所において前記バーナから噴出される燃料ガスの量の比と、標準となる標高地において前記燃焼ファンにより供給される空気量に対する設置場所において前記燃焼ファンにより供給される空気量量の比とが等しくなるように補正すれば、設置場所における空燃比と標準標高地における空燃比とが等しくなる。燃焼装置は標準標高地においては適正な空燃比で燃焼するように設計及び調整されているので、請求項5の燃焼装置のように補正すれば、任意の標高の設置場所において燃焼装置を適正な空燃比で燃焼させることができる。
本発明の請求項6に記載の燃焼装置は、請求項1又は3に記載の燃焼装置において、第1のファン電流値及び第2のファン電流値は、前記所定ファン回転数をある範囲にわたって変化させながら検知され、前記記憶手段に記憶されていることを特徴としている。請求項6の燃焼装置にあっては、所定ファン回転数をある範囲にわたって変化させながら第1のファン電流値及び第2のファン電流値を検知しているので、燃焼ファンやバーナの制御パラメータの補正具合が燃焼ファンのファン回転数に依存する場合には、補正の精度を向上させることができる。
本発明の請求項7に記載の燃焼装置は、請求項2又は4に記載の燃焼装置において、第1のファン回転数及び第2のファン回転数は、前記所定ファン電流値をある範囲にわたって変化させながら検知され、前記記憶手段に記憶されていることを特徴としている。請求項7の燃焼装置にあっては、所定ファン電流値をある範囲にわたって変化させながら第1のファン回転数及び第2のファン回転数を検知しているので、燃焼ファンやバーナの制御パラメータの補正具合が燃焼ファンのファン電流値に依存する場合には、補正の精度を向上させることができる。
本発明の請求項8に記載の燃焼装置は、請求項1に記載の燃焼装置において、前記制御パラメータが前記燃焼ファンのファン回転数であり、標準となる標高地において所定ファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン電流値をJs、設置場所において前記所定ファン回転数と同じファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン電流値をJtとしたとき、前記補正手段は、前記燃焼ファンのファン回転数を、標準となる標高地におけるファン回転数の√(Js/Jt)倍となるように補正することを特徴としている。このような補正によれば、燃焼装置の設置場所の標高に拘わらず、適正な空燃比で燃料ガスが燃焼するよう自動的に空燃比を調整することができる。
本発明の請求項9に記載の燃焼装置は、請求項1に記載の燃焼装置において、前記制御パラメータが前記燃焼ファンのファン電流値であり、標準となる標高地において所定ファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン電流値をJs、設置場所において前記所定ファン回転数と同じファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン電流値をJtとしたとき、前記補正手段は、前記燃焼ファンのファン電流値を、標準となる標高地におけるファン電流値の√(Jt/Js)倍となるように補正することを特徴としている。このような補正によれば、燃焼装置の設置場所の標高に拘わらず、適正な空燃比で燃料ガスが燃焼するよう自動的に空燃比を調整することができる。
本発明の請求項10に記載の燃焼装置は、請求項2に記載の燃焼装置において、前記制御パラメータが前記燃焼ファンのファン回転数であり、標準となる標高地において所定ファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン回転数をNs、設置場所において前記所定ファン電流値と同じファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン回転数をNtとしたとき、前記補正手段は、前記燃焼ファンのファン回転数を、標準となる標高地におけるファン回転数の√(Nt/Ns)倍となるように補正することを特徴としている。このような補正によれば、燃焼装置の設置場所の標高に拘わらず、適正な空燃比で燃料ガスが燃焼するよう自動的に空燃比を調整することができる。
本発明の請求項11に記載の燃焼装置は、請求項2に記載の燃焼装置において、前記制御パラメータが前記燃焼ファンのファン電流値であり、標準となる標高地において所定ファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン回転数をNs、設置場所において前記所定ファン電流値と同じファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン回転数をNtとしたとき、前記補正手段は、前記燃焼ファンのファン電流値を、標準となる標高地におけるファン電流値の√(Ns/Nt)倍となるように補正することを特徴としている。このような補正によれば、燃焼装置の設置場所の標高に拘わらず、適正な空燃比で燃料ガスが燃焼するよう自動的に空燃比を調整することができる。
なお、本発明の燃焼装置において燃料ガスというときは、天然ガスや都市ガス、プロパンガスなどに限らず、バーナから霧状に噴出された石油なども含まれるものとする。
以上説明したように、本発明によれば、標準標高地以外の任意の標高の場所に燃焼装置を設置した場合でも、燃焼装置を適正な空燃比で燃焼させることができ、燃料ガスが酸欠により不完全燃焼したり、バーナのリフト現象や火移り不良などを起こしたりする不具合を解消することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
まず、ファン回転数制御方式の燃焼装置の場合について説明する。図6は、本発明にかかる燃焼装置11の基本的な構造を示す概略図である。この燃焼装置11では、缶体12内に熱交換器13とバーナ14が納められている。バーナ14は熱交換器13の下方に配置されており、燃料ガスを燃焼させることで熱交換器13を通過する水を加熱する。缶体12の下面に設けられた給気口15には燃焼ファン16が取付けられ、缶体12の上端部には排気口17が開口されている。そして、バーナ14が燃料ガスを燃焼させる際には、燃焼ファン16を運転して燃焼ファン16からバーナ14に燃焼用の空気を供給し、燃焼後の排ガスを排気口17から外部へ強制的に排出させるようにしている。
熱交換器13の水流入側には市水道等につながった給水管18が接続され、熱交換器13の出湯側にはカラン等の給湯端末につながった出湯管19が接続されており、給水管18から供給された水は熱交換器13を通過する際にバーナ14で燃焼させられた燃料ガスの熱で加熱され、加熱された湯は出湯管19へ送り出される。また、熱交換器13を通過する水の流量及び水温は、給水管18に設けられた水流量センサ20と水温センサ21によって検知される。
バーナ14にはガス供給管22から燃料ガスが供給されており、ガス供給管22にはガス流量を制御するためのガス比例弁23が設けられている。
燃焼ファン16は、ファンモータによってシロッコファン等を回転させて送風するものであり、ファンモータに流す電流値(ファン電流値)を制御することによってファン回転数(すなわち、給気量)を調節する。燃焼ファン16には、そのファン回転数を検知するファン回転数検知部24(例えばホール素子)とファン電流値を検知するファン電流値検知部25(電流計)とが設けられている。
燃焼装置11は、マイコンや電子回路、メモリ等によって構成されたコントローラ26を備えている。コントローラ26は、水流量センサ20、水温センサ21、ファン回転数検知部24、ファン電流値検知部25、リモコン28などから信号を受け取り、それらの信号に基づいてガス比例弁23や燃焼ファン16を制御している。また、コントローラ26は、通常運転モードと設定モードとを切り換えるための切換スイッチ27を有している。
屋外に設置された燃焼装置11を屋内側から操作させるため、コントローラ26には屋内に設置されたリモコン28が接続されている。例えば、リモコン28からは、燃焼装置11の運転をオン、オフしたり、出湯温度の設定値を入力したりできる。
図7はコントローラ26の有する機能を表わした機能ブロック図である。符号31は、ガス比例弁23に流す比例弁電流Iの目標値を演算するための比例弁電流値演算部である。比例弁電流値演算部31は、水流量センサ20で検知された水の流量と水温センサ21で検知された水温を読み取り、その流量及び水温の水をリモコン28で設定されている出湯温度まで加熱するのに必要な燃焼ガス量が得られるように比例弁電流Iの値を演算する。符号32は、比例弁電流Iを調整することによってガス比例弁23の弁開度を制御するガス比例弁制御部であって、比例弁電流値演算部31で演算された値となるように比例弁電流Iを調整する。よって、ガス比例弁制御部32により、比例弁電流値演算部31で演算された比例弁電流Iとなるようにガス比例弁23を制御することにより、リモコン28で設定された温度の湯を熱交換器13から出湯させることができる。
符号33は、バーナ14で燃焼する燃料ガスが適正な空燃比で燃焼するのに必要な空気量を給気するファン回転数Nを演算するファン回転数演算部である。メモリ34は、標準標高地、例えば標高0mの平地における適正な空燃比を得るための比例弁電流Iとファン回転数Nとの関係(すなわち、図1のグラフC0;以下、これを標準I−N関係という。)を記憶している。ファン回転数演算部33は、比例弁電流値演算部31で演算された比例弁電流Iの値を読み取り、メモリ34に記憶されている標準I−N関係を用いて最適なファン回転数Nを演算する。符号35は、燃焼ファン16のファン回転数Nを調整することによって空気量を制御する燃焼ファン制御部であって、ファン回転数演算部33で演算されたファン回転数の演算値と等しくなるようにファン回転数Nを調整する。
符号36は、補正係数演算部、37は補正係数読出部である。メモリ34は、標準I−N関係を記憶しているので、標準標高地と大きな標高差がある場所に燃焼装置11が設置された場合には、適正な空燃比が得られなくなる場合がある。よって、標準標高地と大きな標高差がある場所に燃焼装置11が設置された場合には、切換スイッチ27を設定モードに切換えて燃焼装置11を試運転し、その運転状態から補正係数Knを求め、その補正係数Knをメモリ34に記憶しておく。そして、切換スイッチ27を通常モードに戻して燃焼装置11を通常運転する場合には、標準I−N関係に基づいてファン回転数Nを決めるとともにメモリ34から補正係数Knを読み出してファン回転数を補正し、補正されたファン回転数となるように燃焼ファン16を制御する。
つぎに、ファン回転数の補正方法とその原理を説明する。最初に、標準標高地(燃焼装置11が適正な空燃比で燃焼するように設計された標準の標高の場所であって、たとえば平地にある工場内や試験場所など)において、所定のファン回転数Nsで燃焼ファン16を運転し、そのときのファン電流値Jsを測定しておく。このときには、バーナ14も燃焼させて燃焼装置11を燃焼運転してもよく、あるいはバーナ14は燃焼させず燃焼ファン16だけを運転してもよい。図8はこの標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。
図8に従って標準標高地における試運転の手順を説明する。まず、切換スイッチ27を設定モードに切換えて試運転を開始し、燃焼ファン16を所定の回転数Nsとなるように回転させ(ステップS1)、燃焼ファン16の回転が安定するように所定時間が経過するまで待つ(ステップS2)。所定時間が経過したらファン回転数検知部24はファン回転数を測定し、ファン回転数が所定回転数Nsとなっていることを確認し(ステップS3)、ファン電流値検知部25はそのときのファン電流値Jsを測定する(ステップS4)。そして、測定したファン回転数Nsとファン電流値Jsをメモリ34に書込んで記憶する(ステップS5)。ついで、燃焼ファン16を停止させて(ステップS6)試運転を終了し、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
なお、このときのファン回転数Nsは、燃焼ファン16の通常の燃焼運転時のファン回転数の範囲内の値であることが望ましい。また、この標準標高地における試運転は、一台一台の燃焼装置11について行なう必要はなく、1台ないし数台の燃焼装置11を用いて採取したデータ(ファン回転数Ns、ファン電流値Js)を他の燃焼装置11のメモリに書き込むようにしてもよい。
ついで、燃焼ファン16が標準標高地とかなり標高差のある場所に設置された場合には、標準標高地における試運転時のファン回転数Nsと同じファン回転数で燃焼ファン16を回転させ、そのときのファン電流値Jtを測定する。そして、標準標高地におけるファン電流値Jsと設置場所におけるファン電流値Jtから補正値Knを求める。図9はこの設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。
図9に従って設置場所における試運転の手順を説明する。まず、切換スイッチ27を設定モードに切り換えて試運転を開始し、燃焼ファン16を標準標高地における試運転時と同じファン回転数Nsで回転させる(ステップS11)。ファン回転数検知部24で測定されている燃焼ファン16のファン回転数を監視し、ファン回転数が標準標高地における試運転時と同じファン回転数Nsで安定したことを確認することができたら(ステップS12でYESのとき)、ファン電流値検知部25はそのときのファン電流値Jtを測定する(ステップS13)。ついで、補正係数演算部36はファン回転数がNsのときの標準標高地における試運転時のファン電流値Jsと設置場所における試運転時のファン電流値Jtとから補正係数Kn=√(Js/Jt)を求め(ステップS14)、この補正係数Kn=√(Js/Jt)をメモリ34に書込んで記憶する(ステップS15)。ついで、燃焼ファン16を停止させて(ステップS16)試運転を終了し、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
図10のフロー図は、上記のようにして求めた補正係数Knを用いた燃焼装置11の燃焼運転を表わしている。設置場所において燃焼装置11の運転を開始し(ステップS21)、リモコン28の設定温度や水の流量等に応じて制御されているガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS22)。ついで、ファン回転数演算部33は、メモリ34内の標準I−N関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン回転数Naを決め(ステップS23)、補正係数読出部37はメモリ34から補正係数Knを読み出し(ステップS24)、ファン回転数演算部33は標準I−N関係から決めたファン回転数Naに補正係数Knを掛けた
Nb=Kn×Na=√(Js/Jt)×Na
を適正なファン回転数Nbとし(ステップS25)、燃焼ファン制御部35は適正なファン回転数Nbで回転するように燃焼ファン16を制御する(ステップS26)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS27でYESの場合)は、ステップS22−S26を繰り返すことによって適正なファン回転数Nbで燃焼ファン16を運転する。これによって、燃焼装置11の設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができる。
つぎに、上記のようにしてファン回転数を補正することにより高地など標準標高地以外の場所においても適正な空燃比が得られる理由を説明する。前記数式2から分かるように、燃焼ガス量Wは1/(√P)に比例するので、標準標高地(大気圧P0)における燃焼ガス量をW0、設置場所(大気圧P1)における燃焼ガス量をW1とすれば、ガス比例弁23の比例弁電流が同じ値Iaであるとき、
W1/W0=√(P0/P1) …(数式6)
となり、高地にいくほど燃焼ガス量Wが大きくなる。
この数式6の右辺√(P0/P1)は、図8に示した標準標高地での試運転時のファン電流値Jsと、図9に示した設置場所での試運転時のファン電流値Jtによって表わすことができる。すなわち、前記数式5によれば、(電圧Eを一定として)ファン電流値Jは燃料ガスの比重dと空気量Bの積に比例する。ここで、燃料ガスの比重dは大気圧Pに比例し、空気量Bはファン回転数Nで決まる。よって、ファン回転数Nが同じ値であればファン電流値Jは大気圧Pに比例することになるので、図8及び図9の試運転時においてファン回転数を同じ値Naに保っているとき、標準標高地(大気圧P0)における試運転時のファン電流値をJs、燃焼装置11の設置場所(大気圧P1)における試運転時のファン電流値をJtとすれば、
Jt/Js=P1/P0 …(数式7)
となる。従って、前記数式6と数式7により、W1/W0は試運転時のファン電流値Js、Jtを用いて次の数式8のように表わすことができる。
W1/W0=√(Js/Jt) …(数式8)
このように比例弁電流が同じ値であっても、燃焼装置11の設置場所における燃焼ガス量W1は、標準標高地における燃焼ガス量W0の√(Js/Jt)倍となる。これに対し、上記ステップS22、S23のように標準I−N関係を用いて比例弁電流Iaに対応するファン回転数Naを決めた場合には、標高hによってファン回転数Na(図12の初期設定ファン回転数Na)は変化しないので空気量Bも変わらず、高地においては空気量Bが不足することになる。
よって、ある標高の設置場所において適正な空燃比を維持させるためには、設置場所における燃焼ガス量W1が標準標高地での燃焼ガス量W0の√(Js/Jt)倍になるのに対応させて、燃焼装置11の設置場所において供給される空気量も標準標高地における空気量の√(Js/Jt)倍となるように補正すればよい。
燃焼ファン16によって供給される空気量はファン回転数Nに比例するので、燃焼運転時において、空気量を√(Js/Jt)倍にするためには、補正係数
Kn=√(Js/Jt) …(数式9)
を用いて、ステップS25のように標準I−N関係によって決まるファン回転数Naを
Nb=Kn×Na=√(Js/Jt)×Na …(数式10)
(図12の補正後のファン回転数Nb)と補正し、燃焼装置11を燃焼ファン16のファン回転数がNbとなるように制御すればよい。
このように燃焼装置11を標準標高地と異なる場所(以下、単に設置場所という。)に設置した場合には、ファン回転数がNb=Kn×Naとなるように制御すれば、設置場所に設置後の空燃比が標準標高地における空燃比と等しくなり、任意の標高の設置場所において適正な空燃比を得ることができる。
つぎに具体的な数字で適正な空燃比が得られることを示す。図11は、標高0m、1000m、1500m、2000mの場所における大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、バーナの発熱量を表わしている。これらの欄の数値は、図2で示した大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、バーナの発熱量の各値と同じものである。また、図11には、実施形態1によるファン回転数制御方式の燃焼装置11を標高0m、1000m、1500m、2000mの場所に設置した場合における、補正係数Kn、燃焼ファン16の補正後のファン回転数Nb、空気量B、燃焼性を求めた結果を表わしている。補正係数Knは、
Kn=√(Js/Jt)=√(P0/P1)
から求めたものであり、標高0mのときの値を1としている。補正後のファン回転数Nbは、Nb=Kn×Na(Naは一定)から求めたものであり、標高0mのときの値を100%としている。空気量Bはファン回転数Nbに比例するものであり、標高0mのときの値を100%としている。燃焼性は、燃焼ガス量W/空気量Bであって、標高0mのときの値を100%としている。但し、図11に示した数値はいずれも大気温度To=15℃とし、比例弁電流の値Iaも一定に保った場合の値である。
図11によれば、いずれの標高においても燃焼性が100%となっており、いずれの標高の場所においても適正な空燃比で燃焼装置11が燃焼していることが分かる。
図12は、実施形態1のファン回転数制御方式の燃焼装置11における初期設定のファン回転数Naと、補正後のファン回転数Nbと、初期設定ファン回転数Naに対応するファン電流値と、補正後のファン回転数Nbに対応するファン電流値の標高hに関する変化を表わしている。
なお、実施形態1では、ステップS14、S15で補正係数Knを演算及び記憶しておき、ステップS25、S26で補正係数Knを用いて初期設定ファン回転数Naを補正し、補正後のファン回転数Nbで燃焼ファン16を制御するようにしたが、これと異なる手順の変形例も可能である。例えば、比例弁電流Iaとファン回転数Naとの関係を補正係数Knで補正したもの、つまり比例弁電流Iaと補正後のファン回転数Nb(=Kn×Na)との関係をメモリ34に記憶させておき、この比例弁電流Iaと補正後のファン回転数Nbとの関係をメモリ34から読み出して燃焼ファン16をファン回転数制御するようにしてもよい。
(実施形態2)
つぎに、ファン電流値制御方式の燃焼装置の場合について説明する。この燃焼装置11の構造は図6に示した実施形態1の燃焼装置11と同じであるので、実施形態2の燃焼装置11の構造は図示とその説明を省略する。
図13はファン電流値制御方式の燃焼装置11に用いられているコントローラ26の機能を表わした機能ブロック図である。実施形態2のコントローラ26は、実施形態1のコントローラ26(図7)とほぼ同様な機能を有しているので、同一構成部分には図7のコントローラ26と同一符号を付してその説明を省略し、異なる構成部分を主として説明する。
符号41は、バーナ14で燃焼する燃料ガスが適正な空燃比で燃焼するのに必要な空気量を燃焼ファン16で給気するために、燃焼ファン16に流すファン電流値Jを演算するファン電流値演算部である。メモリ34は、標準標高地、例えば標高0mの平地における適正な空燃比を得るための比例弁電流Iとファン電流値Jとの関係(すなわち、図3のグラフE0;以下、これを標準I−J関係という。)を記憶している。ファン電流値演算部41は、比例弁電流値演算部31で演算された比例弁電流Iの値を読み取り、メモリ34に記憶されている標準I−J関係を用いて最適なファン電流値Jを演算する。符号35は燃焼ファン16のファン電流値Jを調整することによって空気量を制御する燃焼ファン制御部であって、ファン電流値演算部41で演算されたファン電流の演算値と等しくなるようにファン電流値Jを調整する。
符号36は補正係数演算部、37は補正係数読出部、34はメモリである。標準標高地と大きな標高差がある場所に燃焼装置11が設置された場合には、切換スイッチ27を設定モードに切換えて燃焼装置11を試運転し、その運転状態から補正係数Kjを求め、その補正係数Kjをメモリ34に記憶しておく。そして、切換スイッチ27を通常モードに戻して燃焼装置11を通常運転する場合には、メモリ34内の標準I−J関係に基づいてファン電流値Jを決めるとともにメモリ34から補正係数Kjを読み出してファン電流値Jを補正し、補正されたファン電流値となるように燃焼ファン16を制御する。ただし、実施形態2の補正係数演算部36、補正係数読出部37及びメモリ34で扱う補正係数Kjは、実施形態1の補正係数Knとは異なる。
つぎに、ファン電流値Jの補正方法とその原理を説明する。最初に、標準標高地(たとえば、平地にある工場内や試験場所など)において、所定のファン回転数Nsで燃焼ファン16を運転し、そのときのファン電流値Jsを測定しておく。この標準標高地における試運転の手順は、実施形態1の図8に示したフロー図及びその説明と同じであるので、詳細は省略する。
なお、この標準標高地における測定時には、バーナ14も燃焼させて燃焼装置11を燃焼運転してもよく、あるいはバーナ14は燃焼させず燃焼ファン16だけを運転してもよい。また、このときのファン回転数Nsは、燃焼ファン16の通常の燃焼運転時のファン回転数の範囲内の値であることが望ましい。また、この標準標高地における試運転は、一台一台の燃焼装置11について行なう必要はなく、1台ないし数台の燃焼装置11を用いて採取したデータ(ファン回転数Ns、ファン電流値Js)を他の燃焼装置11のメモリ34に書き込むようにしてもよい。
ついで、燃焼ファン16が標準標高地とかなり標高差のある場所に設置された場合には、標準標高地における試運転時のファン回転数Nsと同じファン回転数で燃焼ファン16を回転させ、そのときのファン電流値Jtを測定する。そして、標準標高地におけるファン電流値Jsと設置場所におけるファン電流値Jtから補正値Kjを求める。図14はこの設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。
図14に従って設置場所における試運転の手順を説明する。まず、切換スイッチ27を設定モードに切換えて試運転を開始し、燃焼ファン16を標準標高地における試運転時と同じファン回転数Nsで回転させる(ステップS31)。ファン回転数検知部24で測定されている燃焼ファン16のファン回転数を監視し、ファン回転数が標準標高地における試運転時と同じファン回転数Nsで安定したことを確認することができたら(ステップS32でYESのとき)、ファン電流値検知部25によってそのときのファン電流値Jtを測定する(ステップS33)。ついで、補正係数演算部36は、ファン回転数がNsのときの標準標高地における試運転時のファン電流値Jsと設置場所における試運転時のファン電流値Jtとから補正係数Kj=√(Jt/Js)を求め(ステップS34)、この補正係数Kj=√(Jt/Js)をメモリ34に書込んで記憶する(ステップS35)。ついで、燃焼ファン16を停止させて(ステップS36)試運転を終了し、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
図15のフロー図は、上記のようにして求めた補正係数Kjを用いた燃焼装置11の燃焼運転を表わしている。設置場所において燃焼装置11の運転を開始し(ステップS41)、ファン電流値演算部41は、リモコン28の設定温度や水の流量等に応じて演算されているガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS42)。ついで、ファン電流値演算部41は、メモリ34内の標準I−J関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン電流値Jaを決め(ステップS43)、補正係数読出部37がメモリ34から補正係数Kjを読み出し(ステップS44)、ファン電流値演算部41は標準I−J関係から決めたファン電流値Jaに補正係数Kjを掛けた
Jb=Kj×Ja=√(Jt/Js)×Ja
を適正なファン電流値Jbとし(ステップS45)、燃焼ファン制御部35は適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を駆動するようにファン電流値を制御する(ステップS46)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS47でYESの場合)は、ステップS42−S46を繰り返すことによって適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を駆動する。これによって、燃焼装置11の設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができ、バーナ14のリフト現象や火移り不良などを防止することができる。
つぎに、上記のようにしてファン電流値を補正することにより高地など標準標高地以外の場所においても適正な空燃比が得られる理由を説明する。実施形態1の数式6−8で説明したように、標準標高地における大気圧と燃焼ガス量をそれぞれP0、W0、設置場所における大気圧と燃焼ガス量をそれぞれP1、W1とするとき、比例弁電流値が等しいときの燃焼ガス量W1、W0の比は、
W1/W0=√(P0/P1)
と表わされる(数式6参照)。また、図8及び図14に示す手順に従ってファン回転数をNsに保って標準標高地と設置場所で試運転を行い、標準標高地におけるファン電流値Jsと、設置場所におけるファン電流値Jtを測定したとすれば、
W1/W0=√(Js/Jt) …(数式12)
となる(数式8参照)。
こうして、比例弁電流が同じ値であっても、燃焼装置11の設置場所における燃焼ガス量W1は、標準標高地における燃焼ガス量W0の√(Js/Jt)倍となり、標高hが高くなるほど燃焼ガス量W1が大きくなる。
一方、前記数式5によれば、ファン電流値Jはガスの比重dと空気量(単位時間当たりの給気量)Bの積d・Bに比例する。
J∝d・B …(数式13)
ここで、ファン電流値制御方式の場合には、比例弁電流Iが同じであれば、標高hによらずファン電流値Jが一定であるから、空気量Bはガス比重d、すなわち大気圧Pに反比例する。図5における空気量Bは、この値を表わしている。
よって、比例弁電流Iに対応してファン電流値Jが同じである場合、標準標高地における大気圧と燃焼ファン16により給気される空気量をそれぞれP0、B0とし、設置場所における大気圧と空気圧をそれぞれP1、B1とすれば、
B1/B0=P0/P1 …(数式14)
となる。ここで、ファン回転数を同じ値Nsに保って試運転を行なったときの標準標高地におけるファン電流値をJs、燃焼装置11の設置場所におけるファン電流値をJtとすれば、
P1/P0=Jt/Js
である(前記数式7)。よって、数式14の右辺は標準標高地における試運転時のファン電流値Jsと設置場所における試運転時のファン電流値Jtによって表わされ、前記数式14は次の数式15のように表わされる。
B1/B0=Js/Jt …(数式15)
従って、数式12と数式15を比較することにより、燃焼装置11の設置場所における空気量B1が√(Jt/Js〕倍となるように補正すれば、設置場所の標高においても標準標高地と同じように適正な空燃比となるようにできることが分かる。
同じ標高であれば、燃焼ファン16によって供給される空気量Bはファン電流値Jに比例する(数式13参照)ので、空気量Bを√(Jt/Js)倍にするためには、補正係数
Kj=√(Jt/Js) …(数式16)
を用いて、ステップS45のように標準I−J関係によって決まるファン電流値Jaを
Jb=Kj×Ja=√(Jt/Js)×Ja …(数式17)
と補正し、燃焼装置11の燃焼ファン16をファン電流値がJbとなるように制御すればよい。なお、このファン電流値制御方式の場合の補正係数Kjと、ファン回転数制御方式の場合の補正係数Knとの間には、
Kj×Kn=1
の関係がある。
このように燃焼装置11を設置場所に設置した後は、ファン電流値をJb=Kj×Jaとなるように制御すれば、設置場所に設置後の空燃比が標準標高地における空燃比と等しくなり、任意の標高の設置場所において適正な空燃比に保たれることになる。
つぎに具体的な数字で適正な空燃比が得られることを示す。図16は、標高0m、1000m、1500m、2000mの場所における大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、バーナの発熱量を表わしている。これらの欄の数値は、図5で示した大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、バーナの発熱量の各値と同じものである。また、図16には、実施形態2によるファン電流値制御方式の燃焼装置11を標高0m、1000m、1500m、2000mの場所に設置した場合における、補正係数Kj、燃焼ファン16の補正後のファン電流値Jb、空気量B、燃焼性を求めた結果を表わしている。補正係数Kjは、
Kj=√(Jt/Js)=√(P1/P0)
から求めたものであり、標高0mのときの値を1としている。補正後のファン電流値Jbは、Jb=Kj×Ja(Jaは一定)から求めたものであり、標高0mのときの値を100%としている。空気量Bは、
B=√(Js/Jt)×B0
より求めたものであり、標高0mのときの値B0を100%としている。燃焼性は、燃焼ガス量W/空気量Bであって、標高0mのときの値を100%としている。但し、図16に示した数値はいずれも大気温度To=15℃とし、比例弁電流の値Iaも一定に保った場合の値である。
図16によれば、いずれの標高においても燃焼性が100%となっており、いずれの標高の場所においても適正な空燃比で燃焼装置11が燃焼していることが分かる。
なお、実施形態2では、ステップS34、S35で補正係数Kjを演算及び記憶しておき、ステップS45、S46で補正係数Kjを用いて初期設定ファン電流値Jaを補正し、補正後のファン電流値Jbで燃焼ファン16を制御するようにしたが、これと異なる手順の変形例も可能である。例えば、比例弁電流Iaとファン電流値Jaとの関係を補正係数Kjで補正したもの、つまり比例弁電流Iaと補正後のファン電流値Jb(=Kj×Ja)との関係をメモリ34に記憶させておき、この比例弁電流Iaと補正後のファン電流値回転数Jbとの関係をメモリ34から読み出して燃焼ファン16をファン電流値制御するようにしてもよい。
(実施形態3)
実施形態1、2では、適正な空燃比が得られるよう、燃焼ファン16による給気する空気量Bを燃焼ガス量Wの変化に合わせて補正したが、これとは逆に、燃焼ガス量Wを燃焼ファン16により給気される空気量Bに合わせてもよい。
図17は、適正な空燃比が得られるように燃焼ガス量Wを補正するようにした、ファン回転数制御方式の燃焼装置11のコントローラ26の構成を表わした機能ブロック図である。なお、実施形態3の燃焼装置11の構造は、図6に示した実施形態1の燃焼装置11と同じであるので、実施形態3の燃焼装置11の構造は図示とその説明を省略する。
図17のコントローラ26の機能は、補正の方法を除けば、図7に示した実施形態1のコントローラ26とほぼ同じである。図17のコントローラ26でも、標準標高地において図8に示した手順の試運転を行なってファン回転数がNsのときのファン電流値Jsを測定する。ついで、燃焼装置11の設置場所において図9に示した手順の試運転を行なってファン回転数がNsのときのファン電流値Jtを測定し、補正係数演算部36において補正係数Kn=√(Js/Jt)を演算し、演算により求めた補正係数Knをメモリ34に記憶する。そして、燃焼装置11の燃焼運転時には、メモリ34に記憶している補正係数Knを用い、比例弁電流値演算部31によりガス比例弁23の比例弁電流を補正し、任意の標高において適正な空燃比となるように調整する。
図18は実施形態3の燃焼装置11の設置後の燃焼運転の手順を表わしたフロー図である。燃焼装置11の燃焼運転を開始すると(ステップS51)、比例弁電流値演算部31は、リモコン28の設定温度や水の流量等に応じてガス比例弁23の比例弁電流Iaを演算する(ステップS52)。ついで、ファン回転数演算部33は、メモリ34に記憶している標準I−N関係に基づいて比例弁電流Iaに対応するファン回転数Naを決める(ステップS53)。ファン回転数の補正は行なわれず、燃焼ファン制御部35は、ファン回転数Naの値を用いて燃焼ファン16を制御する。
一方、比例弁電流値演算部31は、メモリ34から補正係数Knを読み出し(ステップS54)、適正な空燃比が得られるように比例弁電流を演算値Iaの1/Kn倍(=Kj倍)に補正し(ステップS55)、ガス比例弁制御部32は比例弁電流が補正値Ib=Ia/Knとなるようにガス比例弁23を制御する(ステップS56)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS57でYESの場合)は、ステップS52−S56を繰り返すことによって適正な空燃比で燃焼運転を行なう。
ステップS55における比例弁電流の補正の根拠は、つぎの通りである。比例弁電流値を一定に保ったとき、標準標高地における燃焼ガス量W0に対する設置場所における燃焼ガス量W1の比は、図8及び図9に示す試運転を行なって測定した標準標高地でのファン電流値Jsと設置場所でのファン電流値Jtを用いて、
W1/W0=√(Js/Jt)
と表わされる(数式8参照)。これは補正係数Kn=√(Js/Jt)を用いて、
W1/W0=Kn
と表わすことができる。
一方、ファン回転数制御方式では、標準標高地でも設置場所でもファン回転数Naは変化がないから、空気量Bも変化しない。
よって、設置場所においても、空気量Bと燃焼ガス量Wとが適正な空燃比となるように燃焼ガス量Wを調整するには、設置場所での燃焼ガス量W1が1/Kn倍となるように補正すればよい。設置場所での燃焼ガス量W1を1/Kn倍にするには、ステップS55のように比例弁電流を演算値Iaの1/Kn倍に補正すればよい。また、燃焼ガス量を1/Kn倍とするには、燃焼装置11を設置する際に、バーナ14の設定2次圧が標準標高地における設定2次圧の(1/Kn)倍となるように調整してもよい。この結果、燃焼装置11は、設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができる。
なお、ファン電流値制御方式の場合については図示していないが、ファン電流値制御方式の場合には、図17中のファン回転数演算部33をファン電流値演算部41に置き換えればよい。また、図18のフロー図におけるステップS53では、ファン電流値Jaを求め、ステップS54では補正係数Kj=√(Jt/Js)をメモリ34から読み出す。
さらに、ステップS55では、比例弁電流を演算値Iaの1/Kj倍となるように補正する。この理由は、つぎの通りである。前記数式8から分かるように、設置場所と標準標高地の燃焼ガス量の比は、
W1/W0=Kn
となるが、前記数式15から分かるように、設置場所と標準標高地の空気量の比は、
B1/B0=Kn
となる。よって、設置場所において適正な空燃比となるようにするためには、設置場所での燃焼ガス量W1がKn倍、すなわち1/Kj倍となるように補正すればよい。設置場所での燃焼ガス量W1を1/Kj倍にするには、比例弁電流を演算値Iaの1/Kj倍に補正すればよい。また、燃焼ガス量を1/Kj倍とするには、燃焼装置11を設置する際に、バーナ14の設定2次圧が標準標高地における設定2次圧の(1/Kj)倍となるように調整してもよい。
(実施形態4)
実施形態1−3で説明した燃焼装置11では、ファン回転数をNsとして燃焼ファン16を駆動し、そのときの標準標高地におけるファン電流値Jsと設置場所におけるファン電流値Jtとから補正係数を求めた。これとは逆に、ファン電流値をJsとして燃焼ファン16を駆動し、そのときの標準標高地におけるファン回転数Nsと設置場所におけるファン回転数Ntとから補正係数を求めることもできる。
実施形態4は、標準標高地におけるファン回転数Nsと設置場所におけるファン回転数Ntから補正係数Kn´を求めるようにした、ファン回転数制御方式の燃焼装置11である。実施形態4の燃焼装置11の構造は、図6に示された実施形態1の燃焼装置11と同じであり、実施形態4のコントローラ26の構造も、図7に示された実施形態1のコントローラ26と同じであるので、実施形態4の燃焼装置11及びコントローラ26の図示とその説明は省略する。
図19及び図20は、実施形態4の燃焼装置11で用いる補正係数Kn´を求めるための標準標高地における試運転と設置場所における試運転の手順を表わし、図21は設置場所における燃焼運転の手順を表わしている。
図19に従って標準標高地における試運転を説明する。切換スイッチ27を設定モードに切換えて試運転を開始し、燃焼ファン16を所定のファン電流値Jsとなるように回転させ(ステップS61)、燃焼ファン16の回転が安定するまで所定時間の待機する(ステップS62)。所定時間が経過したらファン電流値検知部25はファン電流値を測定し、ファン電流値が所定電流値Jsとなっていることを確認し(ステップS63)、ファン回転数検知部24はそのときのファン回転数Nsを測定する(ステップS64)。そして、測定したファン電流値Jsとファン回転数Nsをメモリ34に書込んで記憶する(ステップS65)。ついで、燃焼ファン16を停止させて(ステップS66)試運転を終了し、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
次に、燃焼装置11がある標高の場所に設置された場合には、図20に従って設置場所における試運転が行なわれる。まず、切換スイッチ27を設定モードに切換えて試運転を開始し、燃焼ファン16を標準標高地における試運転時と同じファン電流値Jsで回転させる(ステップS71)。ファン回転数検知部24で測定されている燃焼ファン16のファン電流値が標準標高地における試運転時と同じファン電流値Jsで安定したことを確認できたら(ステップS72でYESのとき)、ファン電流値検知部25はそのときのファン回転数Ntを測定する(ステップS73)。ついで、補正係数演算部36はファン電流値がJsのときの標準標高地における試運転時のファン回転数Nsと設置場所における試運転時のファン回転数Ntとから補正係数Kn´=√(Nt/Ns)を求め(ステップS74)、この補正係数Kn´=√(Nt/Ns)をメモリ34に書込んで記憶する(ステップS75)。ついで、燃焼ファン16を停止させて(ステップS76)試運転を終了し、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
図21のフロー図は、上記のようにして求めた補正係数Kn´を用いた燃焼装置11の燃焼運転を表わしている。設置場所において燃焼装置11の運転を開始し(ステップS81)、リモコン28の設定温度や水の流量等に応じて制御されているガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS82)。ついで、ファン回転数演算部33は、メモリ34内の標準I−N関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン回転数Naを決め(ステップS83)、補正係数読出部37はメモリ34から補正係数Kn´を読み出し(ステップS84)、ファン回転数演算部33は標準I−N関係から決めたファン回転数Naに補正係数Kn´を掛けた
Nb=Kn´×Na=√(Nt/Ns)×Na
を適正なファン回転数Nbとし(ステップS85)、燃焼ファン制御部35は適正なファン回転数Nbで回転するように燃焼ファン16を制御する(ステップS86)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS87でYESの場合)は、ステップS82−S86を繰り返すことによって適正なファン回転数Nbで燃焼ファン16を運転する。これによって、燃焼装置11の設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができる。
上記のようにしてファン回転数を補正することにより高地など標準標高地以外の場所においても適正な空燃比が得られる理由を説明する。前記数式5によれば、(電圧Eを一定として)ファン電流値Jは燃料ガスの比重dと空気量Bの積に比例する。ここで、燃料ガスの比重dは大気圧Pに比例し、空気量Bはファン回転数Nで決まる。よって、ファン電流値Jが一定であればファン回転数Nは大気圧Pに反比例することになるので、図19及び図20の試運転時においてファン電流値を同じ値Jsに保っているとき、標準標高地(大気圧P0)における試運転時のファン回転数をNs、燃焼装置11の設置場所(大気圧P1)における試運転時のファン回転数をNtとすれば、
Nt/Ns=P0/P1 …(数式18)
となる。
標準標高地(大気圧P0)における燃焼ガス量をW0、設置場所(大気圧P1)における燃焼ガス量をW1とすれば、ガス比例弁23の比例弁電流が同じ値Iaであるとき、
W1/W0=√(P0/P1)
であるから、上記数式18を用いれば、
W1/W0=√(Nt/Ns) …(数式19)
と表わされる。
一方、ファン回転数制御方式では、標高によってファン回転数が変わらないので、標準標高地における空気量B0と設置場所における空気量B1は等しい。よって、設置場所の標高においても適正な空燃比で燃焼するためには、設置場所の空気量B1が√(Nt/Ns)倍となるように補正すればよい。
ファン回転数制御方式の場合には、設置場所における空気量B1が√(Nt/Ns)倍となるようにするためには、標準I−N関係から比例弁電流Iaに対応して決まるファン回転数Naを√(Nt/Ns)倍にすればよい。よって、ステップS74において補正係数Kn´を
Kn´=√(Nt/Ns)
とし、ステップS75において補正係数Kn´をメモリ34に記憶しておき、設置場所での燃焼運転時に比例弁電流Iaに対応して決まるファン回転数NaをステップS85において
Nb=Kn´×Na=√(Nt/Ns)×Na
と補正し、ファン回転数がNbとなるように燃焼ファン16を制御すれば、空気量が√(Nt/Ns)倍となり、任意の標高の設置場所において適正な空燃比で燃焼運転することができるのである。
(実施形態5)
実施形態5は、標準標高地におけるファン回転数Nsと設置場所におけるファン回転数Ntから補正係数Kj´を求めるようにした、ファン電流値制御方式の燃焼装置11である。実施形態5の燃焼装置11の構造は、図6に示された実施形態1の燃焼装置11と同じであり、実施形態5のコントローラ26の構造は、図13に示された実施形態2のコントローラ26と同じであるので、実施形態5の燃焼装置11とコントローラ26の図示とその説明は省略する。
つぎに、実施形態5におけるファン電流値Jの補正方法とその原理を説明する。最初に、標準標高地(たとえば、平地にある工場内や試験場所など)において、所定のファン電流値Jsで燃焼ファン16を運転し、そのときのファン回転数Nsを測定しておく。この標準標高地における試運転の手順は、実施形態4の図19に示したフロー図及びその説明と同じであるので、詳細は省略する。
つぎに、燃焼ファン16が標準標高地と異なる場所に設置された後の試運転の手順を、図22に従って説明する。まず、燃焼装置11の試運転を開始して燃焼ファン16を回転させる(ステップS91)。ファン電流値検知部25で測定されている燃焼ファン16のファン電流値が標準標高地における試運転時と同じファン電流値Jsで安定したら(ステップS92でYESのとき)、ファン回転数検知部24によってファン回転数Ntを測定する(ステップS93)。ついで、補正係数演算部36は、ファン電流値がJsのときの標準標高地における試運転時のファン回転数Nsと設置場所における試運転時のファン回転数Ntとから補正係数Kj´=√(Ns/Nt)を求め(ステップS94)、この補正係数Kj´をメモリ34に書き込んで記憶し(ステップS95)、燃焼ファン16を停止させる(ステップS96)。
図23のフロー図は、上記のようにして求めた補正係数Kj´を用いた燃焼装置11の燃焼運転を表わしている。設置場所において燃焼装置11の運転を開始し(ステップS101)、ファン電流値演算部41は、ガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS102)。ついで、ファン電流値演算部41は、メモリ34内の標準I−J関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン電流値Jaを決め(ステップS103)、補正係数読出部37がメモリ34から補正係数Kj´を読み出し(ステップS104)、ファン電流値演算部41は標準I−J関係から決めたファン電流値Jaに補正係数Kj´を掛けた
Jb=Kj´×Ja=√(Ns/Nt)×Ja
を適正なファン電流値Jbとし(ステップS105)、燃焼ファン制御部35は適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を駆動するようにファン電流値を制御する(ステップS106)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS107でYESの場合)は、ステップS102−S106を繰り返すことによって適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を駆動する。これによって、燃焼装置11の設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができ、バーナ14のリフト現象や火移り不良などを防止することができる。
上記のようにしてファン電流値を補正することにより高地など標準標高地以外の場所においても適正な空燃比が得られる理由を説明する。実施形態4で説明したように、図19及び図22の試運転時においてファン電流値を同じ値Jsに保っているとき、標準標高地における試運転時のファン回転数をNs、燃焼装置11の設置場所における試運転時のファン回転数をNtとすれば、標準標高地における燃焼ガス量W0に対する設置場所における燃焼ガス量W1の比は、前記数式19のように、
W1/W0=√(Nt/Ns) …(数式19)
と表わされる。
一方、ファン電流値制御方式の場合には、標高によってファン電流値が変わらないので、標準標高地(大気圧P0)における空気量B0と設置場所(大気圧P1)における空気量B1との比は、
B1/B0=P0/P1
となる(数式14参照)。また、前記数式18によって、この式の右辺を書き換えると、
B1/B0=Nt/Ns …(数式20)
となる。よって、設置場所の標高においても適正な空燃比で燃焼運転するためには、設置場所の空気量B1が√(Ns/Nt)倍となるように補正すればよい。
ファン電流値制御方式の場合には、設置場所における空気量B1が√(Ns/Nt)倍となるようにするためには、標準I−J関係から比例弁電流Iaに対応して決まるファン電流値Jaを√(Ns/Nt)倍にすればよい。よって、ステップS94において補正係数Kj´を
Kj´=√(Ns/Nt)
とし、ステップS95において補正係数Kj´をメモリ34に記憶しておき、設置場所での燃焼運転時に比例弁電流Iaに対応して決まるファン電流値JaをステップS105において
Jb=Kj´×Ja=√(Ns/Nt)×Ja
と補正し、ファン電流値がJbとなるように燃焼ファン16を制御すれば、空気量が√(Ns/Nt)倍となり、任意の標高の設置場所において適正な空燃比で燃焼運転することができるのである。
(実施形態6)
実施形態6の燃焼装置11は、実施形態4において説明した図19及び図20の試運転を行なってファン電流値がJsのときの標準標高地におけるファン回転数Nsと設置場所におけるファン回転数Ntを測定し、それに基づいて補正係数Kn´を求め、設置場所における燃焼ガス量Wの増加割合が空気量Bの増加割合と等しくなるように、燃焼ガス量Wを補正するようにしたものである。
実施形態6の燃焼装置11の構造は、図6に示した実施形態1の燃焼装置11と同じであり、実施形態6のコントローラ26の構成は、図17に示した実施形態3のコントローラ26と同じであるので、いずれも図示とその説明を省略する。
図24は、ファン回転数制御方式の実施形態6による燃焼装置11において、補正係数Kn´を用いて標高に応じて燃焼ガス量W(比例弁電流J)を補正し、それによって任意の標高において適正な空燃比で燃焼運転を行なう手順を示すフロー図である。このステップS111−S117は、ステップS114において補正係数Knでなく補正係数Kn´を用いている点を除けば、図18のステップS51−S57とほぼ同様である。すなわち、ステップS115においては、比例弁電流IaをIb=Ia/Kn´となるように補正し、ガス比例弁23を比例弁電流Ibで制御する。
実施形態3の説明からも明らかなように、実施形態6の燃焼装置11にあっても、燃焼運転時に図24のようにして燃焼運転を実行することにより、燃焼装置11は、設置されている場所の標高によらず、適正な空燃比で燃焼させられる。
なお、燃焼ガス量を1/Kn´倍にするには、燃焼装置11を設置する際に、バーナ14の設定2次圧が標準標高地における設定2次圧の(1/Kn´)倍となるように調整してもよい。なお、この実施形態は、ファン電流値制御方式の燃焼装置11に適用することも可能である。
(実施形態7)
これまで説明した実施形態1−3では、いずれも補正係数は試運転時のファン回転数Nsによらず一定値であると考え、また、実施形態4−6では、いずれも補正係数は試運転時のファン電流値Jsによらず一定値であると考えた。しかし、実際には、補正係数が試運転時のファン回転数Nsやファン電流値Jsによって変化する場合も起こり得る。補正係数がファン回転数Nsやファン電流値Jsによって変化する場合には、実施形態1−6のような方法では、精度が低下する恐れがある。
実施形態7は、補正係数Knが試運転時のファン回転数Nsによって変化することを考慮した、ファン回転数制御方式の燃焼装置11である。すなわち、実施形態7は実施形態1をより高性能化したものである。実施形態7による燃焼装置11の構造は、図6に示した実施形態1の燃焼装置11と同じであり、コントローラ26の構成は図7に示した実施形態1のコントローラ26と同じであるので、いずれも図示及びその説明を省略する。
つぎに、実施形態7におけるファン回転数の補正方法とその原理を説明する。実施形態7においては、標準標高地にて、順次ファン回転数Nsを変化させながら燃焼ファン16を運転し、ファン回転数Nsの各値に対するファン電流値Jsを測定しておく。図25はこの標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。
図25に従って標準標高地における試運転の手順を説明する。まず、切換スイッチ27を設定モードに切換えて試運転を開始し、燃焼ファン16をあるファン回転数Nsで回転させ(ステップS121)、所定時間が経過して燃焼ファン16が安定したら(ステップS122)、ファン回転数検知部24はファン回転数Nsを測定し(ステップS123)、ファン電流値検知部25はそのときのファン電流値Jsを測定する(ステップS124)。ついで、そのファン回転数Nsとファン電流値Jsをメモリ34に書込んで記憶し(ステップS125)、ファン回転数Nsを所定量Δだけ増加させる(ステップS127)。
そして、所定量Δだけ増加させたファン回転数Nsで燃焼ファン16を回転させ、再びステップS122−S125を繰り返してファン回転数Nsとファン電流値Jsを測定し、ファン回転数Nsとファン電流値Jsを記憶した後、ファン回転数Nsを所定量Δだけ増加させる。こうしてファン回転数Nsを所定の範囲でΔずつ変化させてステップS122−S127を繰り返すことにより、メモリ34には標準標高地における試運転時のファン電流値Js(Ns)がファン回転数Nsの関数として記憶される。ついで、燃焼ファン16の試運転が終了(ステップS126でYESの場合)であれば燃焼ファン16を停止させ(ステップS128)、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
なお、この標準標高地における試運転は、一台一台の燃焼装置11について行なう必要はなく、1台ないし数台の燃焼装置11を用いて採取したデータ(ファン回転数Ns、ファン電流値Js)を他の燃焼装置11のメモリ34に書き込むようにしてもよい。
ついで、燃焼ファン16を標準標高地と異なる標高の地に設置したとき、標準標高地における試運転時のファン回転数Nsと同じ範囲でファン回転数Nsを変化させ、各ファン回転数Nsのときのファン電流値Jtを測定する。そして、標準標高地におけるファン電流値Js(Ns)と設置場所におけるファン電流値Jt(Ns)から補正値Kn(Ns)を求める。図26はこの設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。
図26に従って設置場所における試運転の手順を説明する。まず、切換スイッチ27を設定モードに切換えて試運転を開始し、燃焼ファン16を回転させる(ステップS131)。燃焼ファン16が回転数Nsで安定したら(ステップS132)、ファン電流値検知部25がファン電流値Jtを測定する(ステップS133)。ついで、補正係数演算部36はファン回転数がNsのときの標準標高地における試運転時のファン電流値Js(Ns)と設置場所における試運転時のファン電流値Jt(Ns)とから補正係数Kn(Ns)=√〔Js(Ns)/Jt(Ns)〕を求める(ステップS134)。ついで、ファン回転数Nsを所定量Δだけ増加させる(ステップS136)。
そして、所定量Δだけ増加させたファン回転数Nsで燃焼ファン16を回転させ、再びステップS132−S134を繰り返してファン回転数Nsとファン電流値Jsを測定し、補正係数Kn(Ns)を演算した後、ファン回転数Nsを所定量Δだけ増加させる。こうしてファン回転数Nsを所定の範囲で変化させてステップS132−S136を繰り返すことにより、メモリ34にはファン回転数Nの関数として補正係数Kn(N)が記憶される(ステップS137)。ついで、燃焼ファン16を停止させて(ステップS138)試運転を終了し、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
図27のフロー図は、上記のようにして求めた補正係数Kn(N)を用いた燃焼装置11の燃焼運転を表わしている。設置場所において燃焼装置11の運転を開始したときには(ステップS141)、リモコン28の設定温度や水の流量等に応じて制御されているガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS142)。ついで、ファン回転数演算部33は、メモリ34内の標準I−N関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン回転数Naを演算し(ステップS143)、補正係数読出部37はメモリ34からファン回転数がNaのときの補正係数Kn(Na)を読み出し(ステップS144)、ファン回転数演算部33は標準I−N関係から決めたファン回転数Naに補正係数Kn(Na)を掛けた
Nb=Kn(Na)×Na=√〔Js(Na)/Jt(Na)〕×Na
を適正なファン回転数Nbとし(ステップS145)、燃焼ファン制御部35は適正なファン回転数Nbで燃焼ファン16が回転するように燃焼ファン16を制御する(ステップS146)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS147でYESの場合)は、ステップS142−S146を繰り返すことによって適正なファン回転数Nbで燃焼ファン16を運転する。これによって、燃焼装置11の設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができる。
実施形態7によれば、燃焼運転中のファン回転数Naに応じた補正係数Kn(Na)を用いているので、補正係数がファン回転数によって変化する場合でも、より一層精度よくファン回転数を補正することができ、適正な空燃比で燃焼運転が行なわれるように、より高度に燃焼装置11を制御することができる。
(実施形態8)
実施形態8は、補正係数Knが試運転時のファン回転数Nsによって変化することを考慮した、ファン電流値制御方式の燃焼装置11である。すなわち、実施形態8は、実施形態2をより高性能化したものである。実施形態8による燃焼装置11の構造は、図6に示した実施形態1の燃焼装置11と同じであり、コントローラ26の構成は図13に示した実施形態2のコントローラ26と同じであるので、いずれも図示とその説明を省略する。
つぎに、実施形態8におけるファン電流値の補正方法とその原理を説明する。実施形態8においては、標準標高地にて、順次ファン回転数Nsを変化させながら燃焼ファン16を運転し、ファン電流値Jsの各値に対するファン回転数Nsを測定しておく。図28はこの標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。
図28に従って標準標高地における試運転の手順を説明する。まず、燃焼ファン16の標準標高地での試運転を開始し、燃焼ファン16をあるファン回転数Nsで回転させ(ステップS151)、所定時間が経過して燃焼ファン16が安定したら(ステップS152)、ファン回転数検知部24はファン回転数Nsを測定し(ステップS153)、ファン電流値検知部25はそのときのファン電流値Jsを測定する(ステップS154)。ついで、そのファン回転数Nsとファン電流値Jsをメモリ34に書込んで記憶し(ステップS155)、ファン回転数Nsを所定量Δだけ増加させる(ステップS157)。
そして、所定量Δだけ増加させたファン回転数Nsで燃焼ファン16を回転させ、再びステップS152−S155を繰り返してファン回転数Nsとファン電流値Jsを測定し、ファン回転数Nsとファン電流値Jsを記憶した後、ファン回転数Nsを所定量Δだけ増加させる。こうしてファン回転数Nsを所定の範囲でΔずつ変化させてステップS152−S157を繰り返すことにより、メモリ34には標準標高地における試運転時のファン回転数Ns(Js)をファン電流値Jsの関数として記憶する。ついで、燃焼ファン16の試運転が終了(ステップS156でYESの場合)であれば燃焼ファン16を停止させ(ステップS158)、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
ついで、燃焼ファン16を標準標高地と異なる標高の地に設置したとき、標準標高地における試運転時のファン回転数Nsと同じ範囲でファン回転数Nsを変化させ、各ファン回転数Nsのときのファン電流値Jtを測定する。そして、標準標高地におけるファン電流値とファン回転数との関係Ns(Js)と設置場所におけるファン電流値Jt(Ns)から補正値Kj(Js)を求める。図29はこの設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。
図29に従って設置場所における試運転の手順を説明する。燃焼装置11の設置場所での試運転を開始し、燃焼ファン16をあるファン回転数Nsで回転させる(ステップS161)。燃焼ファン16の回転がファン回転数Nsで安定したら(ステップS162)、ファン電流値検知部25がファン電流値Jtを測定する(ステップS163)。ついで、補正係数演算部36は標準標高地における試運転時のファン電流値Jsとファン回転数Nsとの関係Ns(Js)と、設置場所における試運転時のファン回転数Nsとファン電流値Jtとの関係Jt(Ns)から補正係数Kj(Js)を求める(ステップS164)。ついで、ファン回転数Nsを所定量Δだけ増加させる(ステップS166)。
ステップS164において補正係数Kj(Js)は次のようにして求められる。標準標高地における試運転時のファン電流値Jsとファン回転数Nsとの関係をJs(Ns)とすれば、補正係数Kj(Ns)は、
Kj(Ns)=√〔Jt(Ns)/Js(Ns)〕
である。ここで、Js(Ns)はNs(Js)の逆関数であるので、ステップS155においてメモリ34に記憶されている関数Ns(Js)を用いれば、この補正関数Kj(Ns)は次のようになる。
Kj〔Ns(Js)〕=√〔Jt(Ns(Js))/Js〕
=√〔Jt(Js)/Js〕 …(数式21)
JsとNsは1対1に対応し、JtとNsも1対1に対応しているので、JtとJsもNsを介して1対1に対応しており、このJtとJsの関係を関数として表わしたものが上記Jt(Js)である。上記数式21の右辺はJsの関数であるから、数式21の左辺をKj(Js)と書けば、数式21は、
Kj(Js)=√〔Jt(Js)/Js〕
となる。
つぎに、所定量Δだけ増加させたファン回転数Nsで燃焼ファン16を回転させ、再びステップS162−S164を繰り返してファン回転数Nsのときのファン電流値Jsを測定し、補正係数Kj(Js)を演算した後、ファン回転数Nsを所定量Δだけ増加させる。こうしてファン回転数Nsを所定の範囲で少しずつ変化させてステップS162−S166を繰り返すことにより、メモリ34にはファン電流値Jの関数として補正係数Kj(J)が記憶される(ステップS167)。ただし、補正係数Kj(J)は、
Kj(J)=√〔Jt(J)/J〕 …(数式22)
である。ついで、燃焼ファン16を停止させて(ステップS168)試運転を終了し、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
図30のフロー図は、上記のようにして求めた補正係数Kj(J)を用いた燃焼装置11の燃焼運転を表わしている。設置場所において燃焼装置11の運転を開始したときには(ステップS171)、ガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS172)。ついで、ファン電流値演算部41は、メモリ34内の標準I−J関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン電流値Jaを演算し(ステップS173)、補正係数読出部37はメモリ34からファン電流値がJaのときの補正係数Kj(Ja)を読み出し(ステップS174)、ファン電流値演算部41は標準I−J関係から決めたファン電流値Jaに補正係数Kj(Ja)を掛けた
Jb=Kj(Ja)×Ja=√〔Jt(Ja)/Ja〕×Ja
を適正なファン電流値Jbとし(ステップS175)、燃焼ファン制御部35は適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16が回転するように燃焼ファン16を制御する(ステップS176)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS177でYESの場合)は、ステップS172−S176を繰り返すことによって適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を運転する。これによって、燃焼装置11の設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができる。
実施形態8によれば、燃焼運転中のファン電流値Jaに応じた補正係数Kj(Ja)を用いているので、補正係数がファン電流値によって変化する場合でも、より一層精度よくファン電流値を補正することができ、適正な空燃比で燃焼運転が行なわれるように、より高度に燃焼装置11を制御することができる。
(実施形態9)
実施形態9は、補正係数Kj´が試運転時のファン電流値Jsによって変化することを考慮した、ファン電流値制御方式の燃焼装置11である。すなわち、実施形態9は実施形態5をより高性能化したものである。実施形態9による燃焼装置11の構造は、図6に示した実施形態1の燃焼装置11と同じであり、コントローラ26の構成は図13に示した実施形態5のコントローラ26と同じであるので、いずれも図示とその説明を省略する。
実施形態9におけるファン電流値の補正方法とその原理を説明する。図31はこの標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。実施形態9においては、標準標高地にて、順次ファン電流値Jsを変化させながら燃焼ファン16を運転し(ステップS181、S182、S187)、ファン回転数検知部24とファン電流値検知部25によってファン電流値Jsの各値に対するファン回転数Nsを測定しておく(ステップS183、S184)。そして、この測定値に基づいてファン回転数Nsをファン電流値Jsの関数Ns(Js)としてメモリ34に記憶しておく(ステップS185)。ファン電流値Jsの所定の範囲で試運転が終了したら燃焼ファン16を停止させて試運転を終了する(ステップS186、S187)。
ついで、燃焼ファン16を標準標高地と異なる標高の地に設置し、その設置場所で試運転を行なう。図32はこの設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。設置場所での試運転においては、順次ファン電流値Jsを変化させながら燃焼ファン16を運転し、燃焼ファン16がファン電流値Jsで安定したときのファン回転数Ntを測定する(ステップS191−S193、S196)。そして、ファン回転数Ntの測定に基づいて補正係数Kj´(Js)を演算する(ステップS194)。この補正係数Kj´(Js)は、
Kj´(Js)=√〔Ns(Js)/Nt(Js)〕
によって演算される。そして、ファン電流値Jsの所定の範囲で試運転が終了したら、ファン電流値Jの関数として表わされた補正係数
Kj´(J)=√〔Ns(J)/Nt(J)〕
をメモリ34に記憶させ(ステップS197)、燃焼ファン16を停止させて試運転を終了する(ステップS198)。
図33のフロー図は、上記のようにして求めた補正係数Kj´(J)を用いた燃焼装置11の燃焼運転を表わしている。設置場所において燃焼装置11の運転を開始したときには(ステップS201)、リモコン28の設定温度や水の流量等に応じて制御されているガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS202)。ついで、ファン電流値演算部41は、メモリ34内の標準I−J関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン電流値Jaを演算し(ステップS203)、補正係数読出部37はメモリ34からファン電流値がJaのときの補正係数Kj´(Ja)を読み出し(ステップS204)、ファン電流値演算部41は標準I−J関係から決めたファン電流値Jaに補正係数Kj´(Ja)を掛けた
Jb=Kj´(Ja)×Ja=√〔Ns(Ja)/Nt(Ja)〕×Ja
を適正なファン電流値Jbとし(ステップS205)、燃焼ファン制御部35は適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を制御する(ステップS206)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS207でYESの場合)は、ステップS202−S206を繰り返すことによって適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を運転する。
実施形態9によれば、燃焼運転中のファン電流値Jaに応じた補正係数Kj´(Ja)を用いているので、補正係数がファン電流値によって変化する場合でも、より一層精度よくファン電流値を補正することができ、適正な空燃比で燃焼運転が行なわれるように、より高度に燃焼装置11を制御することができる。
(実施形態10)
実施形態10は、補正係数Kn´が試運転時のファン電流値Jsによって変化することを考慮した、ファン回転数制御方式の燃焼装置11である。すなわち、実施形態10は、実施形態4をより高性能化したものである。実施形態10による燃焼装置11の構造は、図6に示した実施形態1の燃焼装置11と同じであり、コントローラ26の構成は図7に示した実施形態1のコントローラ26と同じであるので、いずれも図示とその説明を省略する。
つぎに、実施形態10におけるファン回転数の補正方法とその原理を説明する。実施形態10においては、標準標高地にて、順次ファン電流値Jsを変化させながら燃焼ファン16を運転し、ファン回転数Nsの各値に対するファン電流値Jsを測定しておく。図34はこの標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。
図34に従って標準標高地における試運転の手順を説明する。まず、燃焼ファン16の標準標高地での試運転を開始し、燃焼ファン16をあるファン電流値Jsで回転させ(ステップS211)、所定時間が経過して燃焼ファン16が安定したら(ステップS212)、ファン電流値検知部25はファン電流値Jsを測定し(ステップS213)、ファン回転数検知部24はそのときのファン回転数Nsを測定する(ステップS214)。ついで、そのファン電流値Jsとファン回転数Nsをメモリ34に書込んで記憶し(ステップS215)、ファン電流値Jsを所定量Δ´だけ増加させる(ステップS217)。
そして、所定量Δ´だけ増加させたファン電流値Jsで燃焼ファン16を回転させ、再びステップS212−S215を繰り返してファン電流値Jsとファン回転数Nsを測定し、ファン電流値Jsとファン回転数Nsを記憶した後、ファン電流値Jsを所定量Δ´だけ増加させる。こうしてファン電流値Jsを所定の範囲でΔ´ずつ変化させてステップS212−S217を繰り返すことにより、メモリ34には標準標高地における試運転時のファン電流値Js(Ns)をファン回転数Nsの関数として記憶する。ついで、燃焼ファン16の試運転が終了(ステップS216でYESの場合)であれば燃焼ファン16を停止させ(ステップS218)、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
ついで、燃焼ファン16を標準標高地と異なる標高の地に設置したとき、標準標高地における試運転時のファン電流値Jsと同じ範囲でファン電流値Jsを変化させ、各ファン電流値Jsのときのファン回転数Ntを測定する。そして、標準標高地におけるファン回転数とファン電流値との関係Js(Ns)と設置場所におけるファン回転数Nt(Js)から補正値Kn´(Ns)を求める。図35はこの設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。
図35に従って設置場所における試運転の手順を説明する。燃焼装置11の設置場所での試運転を開始し、燃焼ファン16をあるファン電流値Jsで回転させる(ステップS221)。燃焼ファン16がファン電流値Jsで安定したら(ステップS222)、ファン回転数検知部24がファン回転数Ntを測定する(ステップS223)。ついで、補正係数演算部36は標準標高地における試運転時のファン回転数Nsとファン電流値Jsとの関係Js(Ns)と、設置場所における試運転時のファン電流値Jsとファン回転数Ntとの関係Nt(Js)から補正係数Kn´(Ns)を求める(ステップS224)。ついで、ファン電流値Jsを所定量Δ´だけ増加させる(ステップS226)。
ステップS224において補正係数Kn´(Ns)は次のようにして求められる。標準標高地における試運転時のファン回転数Nsとファン電流値Jsとの関係をNs(Js)とすれば、補正係数Kn´(Js)は、
Kn´(Js)=√〔Nt(Js)/Ns(Js)〕
である。ここで、Ns(Js)はJs(Ns)の逆関数であるので、ステップS225においてメモリ34に記憶されている関数Js(Ns)を用いれば、この補正関数Kn´(Js)は次のようになる。
Kn´〔Js(Ns)〕=√〔Nt(Js(Ns))/Ns〕
=√〔Nt(Ns)/Ns〕 …(数式23)
NsとJsは1対1に対応し、NtとJsも1対1に対応しているので、NtとNsもJsを介して1対1に対応しており、このNtとNsの関係を関数として表わしたものが上記Nt(Ns)である。上記数式23の右辺はNsの関数であるから、数式23の左辺をKn´(Ns)と書けば、数式23は、
Kn´(Ns)=√〔Nt(Ns)/Ns〕
となる。
つぎに、所定量Δ´だけ増加させたファン電流値Jsで燃焼ファン16を回転させ、再びステップS222−S224を繰り返してファン電流値Jsのときのファン回転数Nsを測定し、補正係数Kn´(Ns)を演算した後、ファン電流値Jsを所定量Δ´だけ増加させる。こうしてファン電流値Jsを所定の範囲で少しずつ変化させてステップS222−S226を繰り返すことにより、メモリ34にはファン回転数Nの関数として補正係数Kn´(N)が記憶される(ステップS227)。ただし、補正係数Kn´(N)は、
Kn´(N)=√〔Nt(N)/N〕 …(数式24)
である。ついで、燃焼ファン16を停止させて(ステップS228)試運転を終了し、切換スイッチ27を通常モードに戻す。
図36のフロー図は、上記のようにして求めた補正係数Kn´(N)を用いた燃焼装置11の燃焼運転を表わしている。設置場所において燃焼装置11の運転を開始したときには(ステップS231)、ガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS232)。ついで、ファン回転数演算部33は、メモリ34内の標準I−N関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン回転数Naを演算し(ステップS233)、補正係数読出部37はメモリ34からファン回転数Naのときの補正係数Kn´(Na)を読み出し(ステップS234)、ファン回転数演算部33は標準I−N関係から決めたファン回転数Naに補正係数Kn´(Na)を掛けた
Nb=Kn´(Na)×Na=√〔Nt(Na)/Na〕×Na
を適正なファン回転数Nbとし(ステップS235)、燃焼ファン制御部35は適正なファン回転数Nbで燃焼ファン16が回転するように燃焼ファン16を制御する(ステップS236)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS237でYESの場合)は、ステップS232−S236を繰り返すことによって適正なファン回転数Nbで燃焼ファン16を運転する。これによって、燃焼装置11の設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができる。
実施形態10によれば、燃焼運転中のファン回転数Naに応じた補正係数Kn´(Na)を用いているので、補正係数がファン回転数によって変化する場合でも、より一層精度よくファン回転数を補正することができ、適正な空燃比で燃焼運転が行なわれるように、より高度に燃焼装置11を制御することができる。
なお、補正関数Kn(N)や補正関数Kj(J)、補正関数Kj´(J)、補正関数Kn´(N)を用いて実施形態3や実施形態6のように比例弁電流などを補正して燃焼ガス量を調整し、標準標高地以外の設置場所においても適正な空燃比となるようにすることもできる。
(実施形態11)
実施形態11の燃焼装置11は、予め各標高で補正係数を求めておいてそれをメモリ34に記憶させるようにしたものである。図37及び図38は、試運転を行なう場合の手順を表わしたフロー図であり、図39は燃焼運転を行なう場合の手順を表わしたフロー図である。なお、ここではファン電流値制御方式の燃焼装置11を説明するが、ファン回転数制御方式の燃焼装置であっても差し支えない。
まず、補正係数を求めて記憶させるための試運転を図37、図38に従って説明する。まず、燃焼ファン16の標準標高地での試運転を開始し、燃焼ファン16をあるファン回転数Nsで回転させ(ステップS241)、所定時間が経過して燃焼ファン16が安定したら(ステップS242)、ファン回転数検知部24はファン回転数Nsを測定し(ステップS243)、ファン電流値検知部25はそのときのファン電流値Jsを測定する(ステップS244)。ついで、そのファン回転数Nsとファン電流値Jsをメモリ34に書込んで記憶する(ステップS245)。
ついで、標準標高地よりも標高の高い場所に移動し(ステップS246)、標準標高地と同じファン回転数Nsで燃焼ファン16を回転させ(ステップS247)、ファン電流値検知部25でファン電流値Jtを測定する(ステップS248)。そして、ファン電流値がJtのときの補正係数Kn(Jt)を、
Kn(Jt)=√(Jt/Js)
として求め(ステップS249)(実施形態2参照)、求めた補正係数Kn(Jt)をメモリ34に書き込む(ステップS250)。
ついで、さらに標高の高い場所に移動し(ステップS246)、そこでのファン電流値Jtを測定し、補正係数Kn(Jt)を求めてメモリ34に記憶させる(ステップS247−S250)。
こうしてステップS246−S251の工程を繰り返すことにより、各標高hにおける補正係数Kn(Jt)をファン電流値Jtの関数としてメモリ34に記憶する。そして、燃焼ファン16の試運転が終了(ステップS251でYESの場合)であれば燃焼ファン16を停止させる(ステップS252)。
なお、図37及び図38のフロー図では、燃焼装置11を順次標高の高い場所へ移動させながらファン電流値Jtや補正係数Kn(Jt)を求めたが、これは実際に高地へ移動しながら試運転を行なって補正係数Kn(Jt)を求める必要はない。実験室において擬似的に標高の異なる環境を作り出して、各標高におけるファン電流値や補正係数を求め、そのデータを出荷する燃焼装置11のメモリ34内に書き込むようにすればよい。
つぎに、燃焼装置11をある標高の場所に設置した後における燃焼運転の手順を図39のフロー図に従って説明する。設置場所において燃焼装置11の運転を開始し(ステップS261)、所定時間経過して燃焼ファン16の回転が安定した後(ステップS262)、ファン電流値演算部41は、リモコン28の設定温度や水の流量等に応じて演算されているガス比例弁23の比例弁電流の値Iaを比例弁電流値演算部31から読み取る(ステップS263)。ついで、ファン電流値演算部41は、メモリ34内の標準I−J関係を用いて比例弁電流Iaに対応したファン電流値Jaを決める(ステップS264)。補正係数読出部37はファン電流値Jaに基づき、その場所の標高に応じた補正係数Kn(Ja)をメモリ34から読み出し(ステップS265)、ファン電流値演算部41は標準I−J関係から決めたファン電流値Jaに補正係数Kn(Ja)を掛けた
Jb=Kn(Ja)×Ja=√(Ja/Js)×Ja
を適正なファン電流値Jbとし(ステップS266)、燃焼ファン制御部35は適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を駆動するようにファン電流値を制御する(ステップS267)。そして、燃焼装置11が運転を継続している間(ステップS268でYESの場合)は、ステップS263−S268を繰り返すことによって適正なファン電流値Jbで燃焼ファン16を駆動する。これによって、燃焼装置11の設置されている場所の標高によらず、燃焼装置11を適正な空燃比で燃焼させることができ、バーナ14のリフト現象や火移り不良などを防止することができる。
なお、上記各実施形態においては、補正係数を記憶させるようにしたが、試運転時のファン電流値Js、Jtやファン回転数Ns、Ntなどをメモリ(記憶手段)に記憶させるようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、設置場所において試運転を行なって補正係数等を記憶させたが、第1回目の燃焼運転時又はその直前に補正係数等を演算してメモリ(記憶手段)に記憶させるようにしてもよい。
図1は、従来のファン回転数制御方式の燃焼装置における比例弁電流Iと、燃焼ガス量Wと、ファン回転数Nとの関係を表わした図である。 図2は、従来のファン回転数制御方式の燃焼装置の、標高hが0m、1000m、1500m、2000mにおける大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、発熱量、燃焼ファンのファン電流量J、空気量B、燃焼性を表わした図である。 図3は、従来のファン電流値制御方式の燃焼装置における比例弁電流Iと、ファン電流値Jと、ファン回転数Nとの関係を表わした図である。 図4は、ファン電流値Jを一定に保って燃焼ファンを運転した場合における、燃焼装置の設置場所の標高hとファン回転数Nとの関係を示す図である。 図5は、従来のファン電流値制御方式の燃焼装置の、標高hが0m、1000m、1500m、2000mにおける大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、発熱量、燃焼ファンのファン回転数N、空気量B、燃焼性を表わした図である。 図6は、本発明の実施形態1による燃焼装置の基本的な構造を示す概略図である。 図7は、実施形態1の燃焼装置に用いられているコントローラの機能を表わした機能ブロック図である。 図8は、実施形態1の燃焼装置の、標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。 図9は、実施形態1の燃焼装置の、設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。 図10は、実施形態1の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図11は、実施形態1のファン回転数制御方式の燃焼装置の、標高hが0m、1000m、1500m、2000mにおける大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、発熱量、補正係数Kn、燃焼ファンの補正後のファン回転数Nb、空気量B、燃焼性を表わした図である。 図12は、メモリに記憶している初期設定のファン回転数(Na)及び補正後のファン回転数(Nb)の標高hに対する変化と、各ファン回転数に対応するファン電流値の標高hに対する変化を表わした図である。 図13は、実施形態2のファン電流値制御方式の燃焼装置に用いられているコントローラの機能を表わした機能ブロック図である。 図14は、実施形態2の燃焼装置の、設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。 図15は、実施形態2の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図16は、実施形態2のファン回転数制御方式の燃焼装置の、標高hが0m、1000m、1500m、2000mにおける大気圧P、ガス比重d、燃焼ガス量W、発熱量、補正係数Kj、燃焼ファンの補正後のファン電流値Jb、空気量B、燃焼性を表わした図である。 図17は、実施形態3の燃焼装置に用いられているコントローラの機能を表わした機能ブロック図である。 図18は、実施形態3の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図19は、実施形態4の燃焼装置の、標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。 図20は、実施形態4の燃焼装置の、設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。 図21は、実施形態4の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図22は、実施形態5の燃焼装置の、設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。 図23は、実施形態5の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図24は、実施形態6の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図25は、実施形態7の燃焼装置の、標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。 図26は、実施形態7の燃焼装置の、設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。 図27は、実施形態7の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図28は、実施形態8の燃焼装置の、標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。 図29は、実施形態8の燃焼装置の、設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。 図30は、実施形態8の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図31は、実施形態9の燃焼装置の、標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。 図32は、実施形態9の燃焼装置の、設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。 図33は、実施形態9の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図34は、実施形態10の燃焼装置の、標準標高地における試運転の手順を示すフロー図である。 図35は、実施形態10の燃焼装置の、設置場所における試運転の手順を示すフロー図である。 図36は、実施形態10の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。 図37は、実施形態11の燃焼装置の試運転の手順を示すフロー図である。 図38は、図37の続図である。 図39は、実施形態11の燃焼装置の、設置場所における燃焼運転の手順を示すフロー図である。
符号の説明
11 燃焼装置
13 熱交換器
14 バーナ
16 燃焼ファン
22 ガス供給管
23 ガス比例弁
24 ファン回転数検知部
25 ファン電流値検知部
26 コントローラ
31 比例弁電流値演算部
32 ガス比例弁制御部
33 ファン回転数演算部
34 メモリ
35 燃焼ファン制御部
36 補正係数演算部
37 補正係数読出部
41 ファン電流値演算部
Ns 標準標高地における試運転時のファン回転数
Js 標準標高地における試運転時のファン電流値
Nt 設置場所における試運転時のファン回転数
Jt 設置場所における試運転時のファン電流値
Ia 燃焼運転時の比例弁電流
Na 燃焼運転時のファン回転数
Ja 燃焼運転時のファン電流値
Ia 燃焼運転時の補正された比例弁電流
Nb 燃焼運転時の補正されたファン回転数
Jb 燃焼運転時の補正されたファン電流値
Kn、Kj、Kn´、Kj´ 補正係数
Kn(N)、Kj(J)、Kn´(N)、Kj´(J) 補正係数

Claims (11)

  1. 燃料ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンと、前記燃焼ファンのファン回転数を検知するファン回転数検知部と、前記燃焼ファンのファン電流値を検知するファン電流値検知部と、標準となる標高地において所定ファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン電流値及び設置場所において前記所定ファン回転数と同じファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン電流値を記憶した記憶手段と、前記燃焼ファンを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第1のファン電流値と前記第2のファン電流値に基づいて前記燃焼ファンが供給する空気量を制御するための制御パラメータを補正する補正手段を有することを特徴とする燃焼装置。
  2. 燃料ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンと、前記燃焼ファンのファン回転数を検知するファン回転数検知部と、前記燃焼ファンのファン電流値を検知するファン電流値検知部と、標準となる標高地において所定ファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン回転数及び設置場所において前記所定ファン電流値と同じファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン回転数を記憶した記憶手段と、前記燃焼ファンを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第1のファン回転数と前記第2のファン回転数に基づいて前記燃焼ファンが供給する空気量を制御するための制御パラメータを補正する補正手段を有することを特徴とする燃焼装置。
  3. 燃料ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンと、前記燃焼ファンのファン回転数を検知するファン回転数検知部と、前記燃焼ファンのファン電流値を検知するファン電流値検知部と、標準となる標高地において所定ファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン電流値及び設置場所において前記所定ファン回転数と同じファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン電流値を記憶した記憶手段と、前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第1のファン電流値と前記第2のファン電流値に基づいて前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御するための制御パラメータを補正する補正手段を有することを特徴とする燃焼装置。
  4. 燃料ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナに燃焼用の空気を供給する燃焼ファンと、前記燃焼ファンのファン回転数を検知するファン回転数検知部と、前記燃焼ファンのファン電流値を検知するファン電流値検知部と、標準となる標高地において所定ファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン回転数及び設置場所において前記所定ファン電流値と同じファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン回転数を記憶した記憶手段と、前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第1のファン回転数と前記第2のファン回転数に基づいて前記バーナから噴出される燃料ガスの量を制御するための制御パラメータを補正する補正手段を有することを特徴とする燃焼装置。
  5. 前記補正手段は、標準となる標高地において前記バーナから噴出される燃料ガスの量に対する設置場所において前記バーナから噴出される燃料ガスの量の比と、標準となる標高地において前記燃焼ファンにより供給される空気量に対する設置場所において前記燃焼ファンにより供給される空気量の比とが等しくなるように、前記制御パラメータを補正することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  6. 第1のファン電流値及び第2のファン電流値は、前記所定ファン回転数をある範囲にわたって変化させながら検知され、前記記憶手段に記憶されていることを特徴とする、請求項1又は3に記載の燃焼装置。
  7. 第1のファン回転数及び第2のファン回転数は、前記所定ファン電流値をある範囲にわたって変化させながら検知され、前記記憶手段に記憶されていることを特徴とする、請求項2又は4に記載の燃焼装置。
  8. 前記制御パラメータが前記燃焼ファンのファン回転数であり、
    標準となる標高地において所定ファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン電流値をJs、設置場所において前記所定ファン回転数と同じファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン電流値をJtとしたとき、
    前記補正手段は、前記燃焼ファンのファン回転数を、標準となる標高地におけるファン回転数の√(Js/Jt)倍となるように補正することを特徴とする、請求項1に記載の燃焼装置。
  9. 前記制御パラメータが前記燃焼ファンのファン電流値であり、
    標準となる標高地において所定ファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン電流値をJs、設置場所において前記所定ファン回転数と同じファン回転数で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン電流値をJtとしたとき、
    前記補正手段は、前記燃焼ファンのファン電流値を、標準となる標高地におけるファン電流値の√(Jt/Js)倍となるように補正することを特徴とする、請求項1に記載の燃焼装置。
  10. 前記制御パラメータが前記燃焼ファンのファン回転数であり、
    標準となる標高地において所定ファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン回転数をNs、設置場所において前記所定ファン電流値と同じファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン回転数をNtとしたとき、
    前記補正手段は、前記燃焼ファンのファン回転数を、標準となる標高地におけるファン回転数の√(Nt/Ns)倍となるように補正することを特徴とする、請求項2に記載の燃焼装置。
  11. 前記制御パラメータが前記燃焼ファンのファン電流値であり、
    標準となる標高地において所定ファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第1のファン回転数をNs、設置場所において前記所定ファン電流値と同じファン電流値で前記燃焼ファンを運転したときに検知された第2のファン回転数をNtとしたとき、
    前記補正手段は、前記燃焼ファンのファン電流値を、標準となる標高地におけるファン電流値の√(Ns/Nt)倍となるように補正することを特徴とする、請求項2に記載の燃焼装置。
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