JP2008214980A - 改修用吊子及びその改修屋根 - Google Patents

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Abstract

【課題】 既設瓦棒葺屋根の瓦棒部を何ら加工することなく改修用吊子を装着して、改修屋根板材を施工することができ、さらに改修用吊子が瓦棒部に装着されるときには該瓦棒部に何ら形状的に変形させることなく行うことができる改修用吊子及びその改修屋根とすること。
【解決手段】上部の幅方向両端側から対向するように形成された固定側部12と,両固定側部12,12の下端から内方側に形成された主係止部13,13と、前記両固定側部12,12を貫通すると共に締付けによって両固定側部12,12の間隔を狭める締付具14とからなる吊子本体部1と、該吊子本体1の両固定側部12,12間に配置されるスペーサ部2とからなり、前記両固定側部12,12は前記スペーサ部2によって適宜の間隔に規制されること。
【選択図】図1

Description

本発明は、既設瓦棒葺屋根の瓦棒部を何ら加工することなく改修用吊子を装着して、既設瓦棒葺屋根の上に改修屋根板材を施工することができ、さらに改修用吊子が瓦棒部に装着されるときには該既設瓦棒部に何ら形状的に変形させることなく行うことができる改修用吊子及びその改修屋根に関する。
従来、瓦棒葺屋根は溝板(屋根板),吊子,キャップ材等によって現在でも盛んに施工されている。この瓦棒葺屋根が長期の使用によって老朽化したり、或いは腐食して雨水が浸入するようになると、新たな屋根に葺替える必要が生じ、その瓦棒葺屋根を全面的に撤去して新たな屋根に葺替えていた。この撤去作業は面倒で日数も掛かること等から最近は既設瓦棒葺屋根の上に新たに屋根を葺成している。そこで、既設瓦棒葺屋根を撤去することなく、該既設瓦棒葺屋根の上に新たに屋根を施工することが一般的となっている。
特開平9―184250号
老朽化した既設瓦棒葺屋根を改修するために、瓦棒葺屋根の上面に新たな屋根を葺く場合には、改修用吊子を既設瓦棒葺屋根の母屋等の構造材の位置に対応させ、改修用吊子をドリルビス等の固着具によって構造材にて固定されるものが多かった。そしてその改修用吊子を既設瓦棒部に装着するときには、既設瓦棒部を跨がりながら、該既設瓦棒部を2つの脚状部材にて挟持状態とし、ボルト・ナット等の固着具にて締め付ける構造としたものが多かった(特許文献1参照)。
しかし、このような、構造とすると固着具の締め過ぎなどにて、改修用吊子の2つの脚状部材によって挟まれた既設瓦棒部は幅方向に押し潰されるような荷重がかかって変形してしまうおそれがあった。このように既設瓦棒部の幅方向両側の馳締箇所と共に既設瓦棒部が変形してしまうと、改修用吊子との装着強度が劣化するおそれがある。さらに締付具の締め付け過ぎによる既設瓦棒部の形状の変形によって、馳締の密着性が損なわれたり、或いは既設瓦棒部が破損して孔が開いてしまうこともあり、ひいては既設瓦棒部の強度が不足したり、雨水等の漏れにつながるおそれも十分にあり得るものであった。
そこで発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、上部の幅方向両端側から対向するように形成された固定側部と,両固定側部の下端から内方側に形成された主係止部と、前記両固定側部を貫通すると共に締付けによって両固定側部の間隔を狭める締付具とからなる吊子本体部と、該吊子本体の両固定側部間に配置されるスペーサ部とからなり、前記両固定側部は前記スペーサ部によって適宜の間隔に規制されてなる改修用吊子としたことにより、上記課題を解決した。請求項2の発明を、前述の構成において、前記主係止部は両固定側部の下端から内方側且つ上方に折返し状に屈曲されてなる改修用吊子としたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明を、前述の構成において、前記スペーサ部は、断面略門形状に形成されて適宜の面は開口されてなる改修用吊子としたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明を、前述の構成において、前記スペーサ部は幅方向両側箇所に筋状溝形状の副係止部が形成されてなる改修用吊子としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、前述の構成において、前記スペーサ部は幅方向両側端に略L字形状の空隙とした副係止部が形成されてなる改修用吊子としたことにより、上記課題を解決した。請求項6の発明を、前述の構成において、前記スペーサ部には、粘着材が装着されてなる改修用吊子としたことにより、上記課題を解決した。
請求項7の発明を、幅方向両側に馳締部が形成された複数の瓦棒部を有する既設瓦棒葺屋根と、主板の幅方向一端側に重合山部が形成され,他端側に被重合山部が形成された改修屋根板材と、上部の幅方向両端側から対向するように形成された固定側部と,両固定側部の下端から内方側に形成された主係止部と、前記両固定側部間に配置されると共に前記既設瓦棒部の幅寸法値以上としたスペーサ部と,前記両固定側部を締め付ける締付具とからなる改修用吊子とからなり、前記既設瓦棒部の馳締部に前記改修用吊子の係止部が係止されると共に前記改修用吊子に前記隣接する改修屋根板材の被重合山部と重合山部とが配置固定されてなる改修屋根としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明によって、吊子本体の両固定側部には、それぞれ主係止部が形成されており、瓦棒葺屋根の瓦棒部の両馳締部に係止することができ、また両固定側部は締付具によって、その両間隔を調整しながら狭くするように設定可能となっている。また、吊子本体の両固定側部の間には、この両固定側部を適宜の間隔に規制するためのスペーサ部が配置されるようになっており、このために、前記吊子本体の両固定側部は、スペーサ部によって規制された幅寸法よりも狭くならない構造となっている。
そこで、改修屋根を施工するために、本発明の改修用吊子を既設瓦棒部に装着するときには、スペーサ部によって、両固定側部の間隔が規制されることにより、スペーサ部の長手方向の寸法を既設瓦棒部の幅方向寸法値以上に設定することで、両固定側部を締付具によって締め付けたとしても、既設瓦棒部が前記両固定側部によって幅方向に潰されて変形することがなく、吊子本体を既設瓦棒部に極めて安定した状態で装着することができ、且つその装着状態も既設瓦棒部が変形しないことから極めて強固なる装着状態にすることができるものである。
次に、請求項2の発明は、前記主係止部は両固定側部の下端から内方側で且つ上方に向かって折返し状に屈曲されたことにより、主係止部は既設瓦棒部の馳締部の下端に食い込むようにすることができ、吊子本体の装着をより一層強固なるものにすることができるものである。請求項3の発明は、前記スペーサ部は、断面略門形状に形成され、適宜の面は開口されているので、スペーサ部と吊子本体とをそれぞれ別々となるように分離して、まずスペーサ部を既設瓦棒部に配置した場合に、スペーサ部の開口部が上方に向いた状態にしておくことで、吊子本体側に装着されている締付具が前記開口部からスペーサ部の内部に入り込むことができ、改修用吊子の既設瓦棒部への装着作業の効率化を向上させることができる。
請求項4の発明によって、前記スペーサ部は幅方向両側箇所に筋状溝形状の副係止部が形成されたことにより、該副係止部に馳締部が収容されることにより、馳締部を保護することができるものである。請求項5の発明によって、前記スペーサ部は幅方向両側端に略L字形状の空隙とした副係止部が形成されたことにより、スペーサ部の形状をより一層簡単にすることができるものである。請求項6の発明によって前記スペーサ部には、粘着材が装着されたことにより、スペーサ部を既設瓦棒部に仮固定することができ、ひいては吊子本体と共に改修用吊子の装着位置をより一層正確にすることができるものである。また装着時に位置ズレしにくいものにすることができる。
請求項7の発明によって、改修用吊子は、スペーサ部が既設瓦棒部の幅寸法値以上となるように設定されたものである。そのために、吊子本体部の両固定側部の間に装着された締付具によって、両固定側部が強く締め付けられ過ぎたとしても、前記スペーサ部によって、両固定側部の間隔は、前記既設瓦棒部の幅方向の寸法値よりも小さくなることはなく、既設瓦棒部が前記両固定側部によって幅方向に押圧し潰されてしまうことを防止できる。したがって、改修用吊子の吊子本体は、既設瓦棒部に極めて安定した状態で装着することができ、且つその装着状態も既設瓦棒部が変形しないことから改修用吊子は既設瓦棒部に対して極めて強固且つ耐久力のある装着状態にできることにより、前記改修用吊子を介して既設瓦棒葺屋根に葺成された改修屋根板材は、極めて強固に装着され、強風等による大きな負圧に十分に対応できる耐久性のある改修屋根を施工することができる。また、前記改修用吊子は、締付具を締め付けるのみで既設瓦棒部に強固に装着することができ、改修屋根の施工性も向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず改修用吊子Aは、図1乃至図3に示すように、吊子本体部1及びスペーサ部2とから構成される。そして前記吊子本体部1は、上部11,固定側部12,12,主係止部13,13,締付具14及び装着部15とから構成される。吊子本体部1は、上部11の幅方向両端箇所から二つの対向する固定側部12,12が形成されている。
前記吊子本体部1は、図1,図4及び図7等に示すように、後述の既設の既設瓦棒葺屋根Bの既設瓦棒部6に跨がるようにして設置され、上部11の幅方向両側に形成された固定側部12,12にて前記既設瓦棒部6の 幅方向を挟持するようにしたものである。前記上部11は、略平坦状且つ長方形状に形成されたものである。該上部11の幅方向両側端より前記両固定側部12,12が形成されるものであるが、具体的には、上部11の幅方向両側から外方下向きの傾斜状の傾斜片122が形成され、該傾斜片122の下端からさらに外方に段差片123が形成され、該段差片123の外端箇所から側部本片124が形成されるものである。
前記両固定側部12,12の下端、すなわち側部本片124,124の下端からそれぞれ主係止部13,13が形成されている。該主係止部13,13は、後述の既設瓦棒部6の両馳締部61,61の直下付近に略食い込む状態で係止されるものであり、改修用吊子Aを既設瓦棒部6 に固定する役目をなす部位である(図4参照)。その主係止部13,13は、図2,図3に示すように、前記固定側部12,12の下端から互いに向い合う(対向する)ようにして、内方上向きの傾斜状且つ折返し状に形成されたものである。
この(固定側部12に対して)折返し状とした主係止部13は、その折り返し先端が、後述する既設瓦棒葺屋根の既設瓦棒部6の両馳締部61,61の下端位置から内部方向に食い込む構造となっている。そのために折返し状の主係止部13は、その折り返し先端が尖って形成されることが好ましい。特に、主係止部13は前記固定側部12(の側部本片124)とのなす角度が小さくなることで、前記既設瓦棒部6に嵌め易く、且つ一旦嵌めると極めて抜けにくい構造とすることができる(図7参照)。
また、前記両固定側部12,12には、該両固定側部12,12を貫通する締付具14が設けられている〔図2(A),図3参照〕。該締付具14は、ボルト141とナット142とから構成され、前記両固定側部12,12には、貫通孔121,121がそれぞれ形成され、該貫通孔121,121に前記ボルト141が貫通し、固定側部12の外方よりナット142にて締め付けるものである。この締付具14の締付により、前記両固定側部12,12の間隔が狭まり、前記既設瓦棒部6に対する挟持力を増加させる。
前記両固定側部12,12の上端には、上部11が形成され、該上部11には、後述する改修屋根板材7を装着するための装着部15が設けられている。該装着部15には、種々の実施形態が存在するものであり、改修屋根板材7の種々の装着構造に対応できるものとしている。具体的には、隣接する改修屋根板材7,7同士の接続構造が嵌合タイプのものであれば、前記吊子本体部1の上部11の幅方向両端から外方に下向傾斜状の嵌合舌状片151,151が形成されている〔図1(A),(B)及び図2(A)等参照〕。該嵌合舌状片151は、前記固定側部12の傾斜片122の一部が切り抜かれ、且つその切り抜かれた箇所が固定側部12の外方側に押し出されるようにプレス加工されることで形成されている〔図2(A),図3参照〕。
そして、嵌合タイプの改修屋根板材7の嵌合箇所が前記嵌合舌状片151に嵌合するようになっている。さらに、前記装着部15の別のタイプとしては、隣接する改修屋根板材7,7同士の接続構造が重合タイプの場合に対応するものであって、前記上部11に垂直状に設けられ、先端が尖って形成された剣先状ボルト152としたものである〔図9(C)参照〕。そのために、前記上部11には、前記剣先状ボルト152が装着されるための貫通孔111が予め穿孔されることもある〔図1(B),図9参照〕。また、特に図示しないが、前記上部11にさらに別の吊子部材が装着されて、改修屋根板材7が装着されるような構造としても構わない。
次に、スペーサ部2は、前記吊子本体部1の両固定側部12,12を前記締付具14によって締め付けたときに、その両固定側部12,12の間隔(Wa)が一定の幅よりも狭くならないように規制する役目をなすものである(図14参照)。この両固定側部12,12の一定の間隔Waは、後述する既設瓦棒葺屋根Bの既設瓦棒部6の幅方向の幅寸法Wb又はそれ以上となるようにしたものである。すなわち、間隔Wa≧幅寸法Wbとなる大小関係を有している〔図14(B)参照〕。
前記スペーサ部2は、前記嵌合用吊子Aの両固定側部12,12の間隔寸法を間隔Waに維持する役目をなすものであり、スペーサ部2の長手方向寸法は、前記間隔Waと等しいかそれ以上に設定される。これによって、前記両固定側部12,12が締付具14によって、締め付け過ぎ状態となったとしても、両固定側部12,12が既設瓦棒部6を押し潰すような荷重が該既設瓦棒部6の幅方向にかかることを防止するものであり、両主係止部13,13のみが前記既設瓦棒部6の両馳締部61,61に良好な状態で食い込むようにして係止することができるものである〔図14(B)参照〕。
前記スペーサ部2は、断面略門形状に形成されたものであり、板状の底部21の前後方向両側から立上り側片22,22が形成されたものであり、両立上り側片22,22の上端から内方に向かって水平片23,23が形成されている。両水平片23,23の間には隙間が存在し、該隙間は開口部24として形成されたものである。該開口部24は、前記吊子本体部1の締付具14のボルト141が遊挿状態で、スペーサ部2の内部に入り込むことができるものであり、該スペーサ部2と前記締付具14との位置的な干渉を防止することができるようになっている〔図4(B)参照〕。また前記水平片23,23は、形成されなくてもかまわない。
次に、前記スペーサ部2には、副係止部25が形成されることもある。該副係止部25は、既設瓦棒部6の馳締部61,61が挿入されたり、配置されたりする場所である。すなわち、前記副係止部25は、前記スペーサ部2が既設瓦棒部6に対して安定した状態で設置することができるようにする役目をなすものである。前記副係止部25の具体的な形状は、前記底部21及び立上り側片22,22に亘って幅方向両側箇所に筋状溝(孔)形状に形成されたものである〔図1(C),図2(B),(C)参照〕。また、副係止部25の別の実施例では、幅方向両側端に略L字形状の空隙又は切除部が形成されて、略階段形状とした副係止部25が形成されたものである〔図9(B)参照〕。
さらに、前記スペーサ部2には、図1(C),図2(B),(C)等に示すように、粘着材26が装着されることもある。該粘着材26は、シート状に形成されたものであり、粘着ベース部261と剥離シート262とからなるものである。そして、前記スペーサ部2の底部21等に貼着されている。前記スペーサ部2が前記既設瓦棒部6に装着されるときに、前記粘着材26の剥離シート262が剥がされて、前記スペーサ部2が既設瓦棒部6を構成するキャップ材5の扁平U字状部51の頂部箇所に粘着材26の粘着ベース部261を介して仮固定される。前記粘着材26によって、既設瓦棒部6への嵌合用吊子Aの装着箇所を設定したときに、前記スペーサ部2が仮固定されることで、嵌合用吊子Aの既設瓦棒部6に対する装着位置がずれることなく極めて正確に装着することができるものである。
既設瓦棒葺屋根Bは、主に溝板3,既設吊子4,キャップ材5から構成される。前記溝板3は、底板31の幅方向両端箇所に立上り部32,32が形成されている。そして、隣接する溝板3,3同士の対向する立上り部32,32との間に既設吊子4が配置されており、前記両立上り部32,32が既設吊子4及び前記キャップ材5が共に馳締されて、馳締部61,61が形成され、これらによって既設瓦棒部6が構成される。前記馳締部61,61は、既設瓦棒部6の幅方向から外方に突出し、且つ上下方向に略長楕円形状となっている〔図4(A)参照〕。
その溝板3,3が適宜の間隔(既設吊子4のU字状部の幅又はキャップ材5の扁平U字状部51の幅)に併設され、適宜の間隔をおいて対向する両立上り部32,32間に既設吊子4がビス,ボルト等の(図示されない)固着具にて固着されている。そして前記キャップ材5の扁平U字状部51が前記立上り部32,32間に嵌合されてキャップ材5の端部の基部側が下方に折返され立上り部32,32及び既設吊子4とともに馳締され、これらによって馳締部61,61が形成される。
次に、改修屋根板材7は、主板71の幅方向の一端〔図4(D)の左側〕に重合山部72が形成され、他端〔図4(D)の右側〕に被重合山部73がそれぞれ形成されている。その重合山部72は、頂片721と、該幅方向の両端より下方外側に向かう傾斜状側片722,722とから形成されている。同様に、前記被重合山部73は、被重合頂片731と傾斜状側片732とからなり、前記重合山部72の頂片721の略半分位置までの形状と同等形状をなしている。
その傾斜状側片732の中間には、外側嵌合部723に嵌合可能な内側嵌合部733が設けられている。前記外側嵌合部723及び内側嵌合部733は、略円弧状をなしているが、嵌合片の先端がV字状に少し尖って形成されることもある。その被重合山部73の傾斜状側片732と、重合山部72の傾斜状側片722とが重合されたときに空隙が形成されるように、その傾斜状側片722の中間適所に略半円状の凹状溝が形成されることもある。また、主板71の幅方向の両端の重合山部72及び被重合山部73の付近には、段部74,74が形成され、主板71の中央部分が一段下がって形成されることもある。
次に、改修用吊子Aによって、改修屋根Cを施工する工程について説明する。まず既設瓦棒葺屋根Bの既設瓦棒部6を構成するキャップ材5の扁平U字状部51にスペーサ部2が設置される。このとき、該スペーサ部2は、粘着材26を介して前記扁平U字状部51上に仮固定される(図5参照)。次に、吊子本体部1が前記既設瓦棒部6に設置された前記スペーサ部2の上に被せるようにすると共に、前記既設瓦棒部6を跨ぐようにして両固定側部12,12を既設瓦棒部6に挟持状態にする(図6参照)。
さらに、両主係止部13,13が前記既設瓦棒部6の幅方向両馳締部61,61の下端位置から内部に食い込むようにして係止させるものである。そして、吊子本体部1に具備された締付具14のナット142をボルト141に締め付けることで、前記両固定側部12,12は、前記スペーサ部2の長手方向端部に当接するまで、狭められスペーサ部2の長手方向両端に強固に圧着するものである(図7参照)。次に、改修用吊子Aの装着部15を介して、前記改修用吊子Aに改修屋根板材7が装着されてゆく(図8参照)。また、改修用吊子Aの第2実施形態〔図9(A),(B)〕の既設瓦棒葺屋根Bに対する装着も前記第1実施形態と略同様である。前記スペーサ部2は、その長手方向寸法Wcによって、吊子本体部1の両固定側部12,12の間隔Waの値を所定幅に規制する。すなわち、Wc=Waとなる〔図14(B)参照〕。また、両固定側部12,12の間隔Waは、前記既設瓦棒部6の幅寸法Wbと同等又はそれ以上となるように前記スペーサ部2によって規制される。したがってスペーサ部2の長手方向寸法Wcは、前記既設瓦棒部6の幅寸法Wbと同等又はそれ以上であり、Wc≧Wbとなるように設定される〔図14(A)参照〕。
このように設定されることで、改修用吊子Aの両固定側部12,12は、締付具14によって締め付け過ぎたとしても、両固定側部12,12の間隔は、既設瓦棒部6の幅方向における幅寸法Wbよりも狭くなることはない〔図14(B)参照〕。よって既設瓦棒部6の幅方向に改修用吊子Aの両固定側部12,12から大きな押圧荷重を受けることがなく、既設瓦棒部6が馳締部61,61を含めて変形することがなく、したがって、溝板3とキャップ材5との馳締部61が変形する等して雨水が浸入し易くなるなどの不都合な状態を防止することができる。さらに改修用吊子Aの主係止部13と馳締部61との係止状態も良好に維持される。
(A)は第1実施形態の改修用吊子を既設瓦棒部に装着した状態の斜視図、(B)は第1実施形態の改修用吊子の吊子本体部の斜視図、(C)はスペーサ部の斜視図である。 (A)は改修用吊子の正面図、(B)はスペーサ部の側面図、(C)は(B)のX−X矢視断面図である。 改修用吊子の縦断正面図である。 (A)は改修用吊子が改修屋根に使用された状態の一部断面とした正面図、(B)は改修用吊子の縦断側面図、(C)は改修屋根の正面略示図、(D)は改修屋根板の正面略示図である。 既設瓦棒部にスペーサ部を装着する工程図である。 既設瓦棒部に吊子本体を装着する工程図である。 既設瓦棒部に改修用吊子が装着された正面図である。 改修用吊子に改修屋根板が装着される工程を示す正面図である。 (A)は第2実施形態の改修用吊子の斜視図、(B)はスペーサ部の斜視図、(C)は改修用吊子の正面図である。 既設瓦棒部にスペーサ部を装着する工程図である。 既設瓦棒部に吊子本体部を装着する工程図である。 既設瓦棒葺屋根に改修用吊子を装着して改修屋根板を葺成する工程を示す正面図である。 既設瓦棒葺屋根に改修用吊子を介して改修屋根を葺成した正面図である。 (A)及び(B)は本発明におけるスペーサ部の役目を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
A…改修用吊子、1…吊子本体部、111…上部、12…固定側部、13…主係止部、14…締付具、2…スペーサ部、25…副係止部、26…粘着材、72…重合山部、
73…被重合山部。

Claims (7)

  1. 上部の幅方向両端側から対向するように形成された固定側部と,両固定側部の下端から内方側に形成された主係止部と、前記両固定側部を貫通すると共に締付けによって両固定側部の間隔を狭める締付具とからなる吊子本体部と、該吊子本体の両固定側部間に配置されるスペーサ部とからなり、前記両固定側部は前記スペーサ部によって適宜の間隔に規制されてなることを特徴とした改修用吊子。
  2. 請求項1において、前記主係止部は両固定側部の下端から内方側且つ上方に折返し状に屈曲されてなることを特徴とした改修用吊子。
  3. 請求項1において、前記スペーサ部は、断面略門形状に形成されて適宜の面は開口されてなることを特徴とした改修用吊子。
  4. 請求項1,2又は3において、前記スペーサ部は幅方向両側箇所に筋状溝形状の副係止部が形成されてなることを特徴とする改修用吊子。
  5. 請求項1,2又は3において、前記スペーサ部は幅方向両側端に略L字形状の空隙とした副係止部が形成されてなることを特徴とした改修用吊子。
  6. 請求項1,2,3,4又は5において、前記スペーサ部には、粘着材が装着されてなることを特徴とする改修用吊子。
  7. 幅方向両側に馳締部が形成された複数の瓦棒部を有する既設瓦棒葺屋根と、主板の幅方向一端側に重合山部が形成され,他端側に被重合山部が形成された改修屋根板材と、上部の幅方向両端側から対向するように形成された固定側部と,両固定側部の下端から内方側に形成された主係止部と、前記両固定側部間に配置されると共に前記既設瓦棒部の幅寸法値以上としたスペーサ部と,前記両固定側部を締め付ける締付具とからなる改修用吊子とからなり、前記既設瓦棒部の馳締部に前記改修用吊子の係止部が係止されると共に前記改修用吊子に前記隣接する改修屋根板材の被重合山部と重合山部とが配置固定されてなることを特徴とした改修屋根。
JP2007054877A 2007-03-05 2007-03-05 改修用吊子及びその改修屋根 Active JP4927603B2 (ja)

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