JP2008214713A - 継目無鋼管用ビレットおよび継目無鋼管 - Google Patents

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Abstract

【課題】靭性および耐食性の劣化を招く金属間化合物の生成を抑制したビレット、およびそのビレットを用いた継目無鋼管を提供する。
【解決手段】C≦0.05%、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:20.0〜30.0%、Ni:5.0〜11.0%、Mo:2.5〜4.0%、Al:0.001〜0.100%およびN:0.05〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のS≦0.010%、P≦0.040%であって、ビレット半径をR0、ビレットの穴繰り半径をX、ビレット横断面の中心から任意の偏析部位置までの距離をR、該位置でのMoの偏析度をSとしたとき、ビレットに穴繰り加工を施さない場合は(1)式の関係を満足し、また、穴繰り加工を施す場合は、(2)式の関係を満足する継目無鋼管用ビレット、および該ビレットを用いて製造された継目無鋼管である。
S-2/{(R2/R0 2)×100}-1≦0・・(1)、S-2/{(R2−X2)/(R0 2−X2)×100}-1≦0・・(2)
【選択図】図1

Description

本発明は、継目無鋼管の素材となるビレットおよびそのビレットを用いて製造された継目無鋼管に関するものである。特に、本発明は、ビレット中心部近傍の偏析、とりわけ、Moの偏析を抑制することにより、靭性および耐食性の劣化を招くMoの偏析に起因する金属間化合物の生成を抑制したビレット、およびそのビレットを用いて製造された継目無鋼管に関する。
ステンレス鋼に代表されるCr含有鋼は、継目無鋼管の素材として各種の鋼製品用途に広く使用されている。とりわけ、二相ステンレス鋼は、耐食性、溶接性など、特に耐海水腐食性および強度に優れていることから、海底で使用されるラインパイプ、油井管などとして広く用いられている。
二相ステンレス鋼の場合、上記の優れた特性を備える反面、製造条件によっては著しい靭性低下や耐食性の劣化を招く金属間化合物を生成しやすいという弊害もある。したがって、二相ステンレス鋼を用いた鋼製品の製造に際しては、製造条件を管理することにより、この金属間化合物の生成を抑制する必要がある。
従来、これらの弊害を回避するために、ブルームから丸ビレットへの分塊圧延や鋼管の穿孔圧延においては、金属間化合物の析出温度以上の温度領域で圧延を完了後急冷するか、または圧延後、鋼管を溶体化温度まで加熱して金属間化合物を溶体化させた後、急冷する必要があった。しかし、圧延後の熱処理がコストの上昇を招くことはもちろんであるが、鋼管製造後の熱処理は、強度の調整を主たる目的としていることから、熱処理条件を調整することにより、ユーザーの要求によって変わる強度レベルと溶体化との両立を図ることは、極めて困難であった。
さらに、鋳造時に生じた偏析部、主として鋳片中心部の偏析部においては、金属間化合物の析出温度が高くなるため、圧延中に金属間化合物が生成しやすい。また、溶体化温度も高いため、圧延後の熱処理では溶体化しにくい。
特許文献1には、上記の金属間化合物の生成を抑制するため、Wを添加したことを特徴とする二相ステンレス鋼が開示されている。同文献で開示されたステンレス鋼は、Wは耐食性、特に耐孔食性の向上に対して、Moと同様の効果を有し、金属間化合物の生成を促す悪影響を殆ど有しないとの知見に基づき、Wを1.5%以上添加することにより金属間化合物の生成を促すCr、Moの含有率を低減させたものである。これに対して、本発明は、高価な添加元素であるWの添加を必須としないこと、ならびにCrおよびMoの含有率を低下させずに金属間化合物の生成を抑制することにおいて、特許文献1に開示された二相ステンレス鋼とは技術的思想が相違する。
また、特許文献2には、Cr、Mo、Ni、N、Mn、Coの添加バランスを適正化することにより、フェライト中およびオーステナイト中へのこれら元素の配分が最適化され、それにより金属間化合物が生成せずに、高い耐食性が得られるとする二相ステンレス鋼が開示されている。しかしながら、個々の元素の添加範囲は開示されているものの、元素間の添加量の相互関係などは示されておらず、実製造に際しては困難が伴う。また、同文献に開示された技術は、本発明で使用される鋼のようにCoの含有を必須としない鋼種に対しては適用が難しい。
特開平5−132741号公報(特許請求の範囲、段落[0016]および[0017]) 特表2005−501969号公報(特許請求の範囲および段落[0019])
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ビレット中心部近傍の偏析、とりわけ、Moの偏析を抑制することにより、靭性および耐食性の劣化を招くMoの偏析に起因する金属間化合物の生成を抑制した継目無鋼管用ビレット、およびそのビレットを用いて製造された継目無鋼管を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、ビレット中心部近傍の偏析を低減することにより金属間化合物の生成を抑制したビレットおよびそのビレットを用いた継目無鋼管について研究を重ね、下記の(a)および(b)の知見を得て本発明を完成させた。
(a)ビレット中心部近傍の偏析を低減することにより金属間化合物の生成を抑制したビレットを製造するためには、ビレット半径(R0)、ビレットの穴繰り半径(X)、ビレット横断面において中心から任意の偏析部の位置までの距離(R)および該任意の偏析部の位置でのMoの偏析度(S)が、下記(1A)式または(2A)式で表される関係を満足するように調整する必要がある。
1)ビレットに穴繰り加工を施さない場合
S≦〔2/{(R2/R0 2)×100}〕+1 ・・・(1A)
2)ビレットに穴繰り加工を施す場合
S≦〔2/{(R2−X2)/(R0 2−X2)×100}〕+1 ・・・(2A)
(b)上記(a)に記載の関係を満足させるためには、下記の方法を用いることができる。
1)偏析部の位置の調整
扁平率の小さい鋳型を用いて鋳造するか、または鋳込方法や冷却方法を調整することにより偏析部の位置が鋳片の中央部に位置するように鋳造し、ビレット中心から任意の偏析部の位置までの距離(R)を小さくする。
2)偏析部の偏析度の調整
上記1)の他に、均熱時間を調整することにより、Moを拡散させて偏析度(S)を低下させる。このとき、鋳造コスト、均熱コストなどを含めたトータル製造コストが最小となるように、操業条件を決定する。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記の(1)〜(4)に示す継目無鋼管用ビレットおよび(5)に示す継目無鋼管にある。
(1)質量%で、C:0.05%以下、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:20.0〜30.0%、Ni:5.0〜11.0%、Mo:2.5〜4.0%、Al:0.001〜0.100%およびN:0.05〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.010%以下、Pが0.040%以下であって、ビレット半径をR0、ビレット横断面において中心から任意の偏析部の位置までの距離をR、該任意の偏析部の位置でのMoの偏析度をSとしたとき、R0、RおよびSが下記(1)式で表される関係を満足することを特徴とする継目無鋼管用ビレット(以下、「第1発明」と記す)。
S−〔2/{(R2/R0 2)×100}〕−1≦0 ・・・・(1)
(2)質量%で、C:0.05%以下、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:20.0〜30.0%、Ni:5.0〜11.0%、Mo:2.5〜4.0%、Al:0.001〜0.100%およびN:0.05〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.010%以下、Pが0.040%以下であって、ビレット半径をR0、穴繰り加工されたビレット横断面において中心から任意の偏析部の位置までの距離をR、該任意の偏析部の位置でのMoの偏析度をS、穴繰り半径をXとしたとき、R0、R、SおよびXが下記(2)式で表される関係を満足することを特徴とする継目無鋼管用ビレット(以下、「第2発明」と記す)。
S−〔2/{(R2−X2)/(R0 2−X2)×100}〕−1≦0 ・・・(2)
(3)前記Feの一部に代えて、質量%で、Cu:0.1〜2.0%、W:0.1〜3.0%、Nb:0.005〜0.20%、V:0.05〜0.30%、Ti:0.005〜0.030%およびB:0.0005〜0.0050%のうちの1種以上を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の継目無鋼管用ビレット(以下、「第3発明」と記す)。
(4)前記Feの一部に代えて、さらに、質量%で、Ca:0.0001〜0.0060%を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の継目無鋼管用ビレット(以下、「第4発明」と記す)。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の継目無鋼管用ビレットを用いて製造された継目無鋼管(以下、「第5発明」と記す)。
本発明において、「Moの偏析度(S)」とは、S=(任意の偏析部の位置におけるMo含有率(質量%)/(ビレット中のMoの平均含有率(質量%))により求められる値を意味する。
「穴繰り加工」とは、ビレットの中心部に対して、旋盤または中繰り盤などを用いて行う穴加工を意味する。
以下の説明において、鋼の成分組成を表す「質量%」を単に、「%」とも表記する。
本発明の継目無鋼管用ビレットは、ビレット中心部近傍の偏析位置とその位置における偏析度、特にMoの偏析度との適正な相互関係を規定することにより、靭性および耐食性の劣化を招くMoの偏析に起因する金属間化合物の生成を抑制したビレットである。本発明のビレットを用いて製造された継目無鋼管は、製管工程において金属間化合物が生成されないので、内質に優れ、良好な靱性および耐食性を具備している。
本発明は、前記したとおり、所定の含有率範囲のC、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、AlおよびNを含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSおよびPが所定含有率以下であって、ビレット半径をR0、ビレットの穴繰り半径をX、ビレット横断面において中心から任意の偏析部の位置までの距離をR、該任意の偏析部の位置でのMoの偏析度をSとしたとき、ビレットに穴繰り加工を施さない場合は、R0、RおよびSが前記(1)式で表される関係を満足し、また、穴繰り加工を施す場合は、R0、X、RおよびSが前記(2)式で表される関係を満足することを特徴とする継目無鋼管用ビレットである。以下に、本発明を上記のように規定した理由および好ましい態様について説明する。
1.ビレット寸法、偏析部の位置およびMoの偏析度
1−1 ビレット寸法、偏析部の位置およびMoの偏析度の適正な相互関係
本発明者らは、ビレット半径、ビレット中心から偏析部の位置までの距離およびMoの偏析度の間の適切な相互関係、さらに、ビレットに穿孔圧延などの熱間製管を行うための穴繰り加工を施す場合については、穴繰り半径をも加えた各量の間の適切な相互関係を求めるため、後述する実施例にて得られた試験結果を整理し、下記の関係を得た。
図1は、Moの偏析度(S)と比率{(R2−X2)/(R0 2−X2)}×100との相互関係の適正範囲を示す図である。また、図2は、ビレットの横断面において、ビレット半径(R0)、ビレット中心から偏析部の位置までの距離(R)および穴繰り半径(X)の定義を説明するための模式図であり、同図(a)はビレットに穴繰りを行わない場合を示し、同図(b)は穴繰りを行う場合を示す。
図1において、横軸の比率{(R2−X2)/(R0 2−X2)}×100は、ビレットに穴繰り加工を施す場合をも包含する指数であり、穴繰り加工を施さない場合は、穴繰り半径(X)を0(零)とすることにより、横軸の比率は(R2/R0 2)×100となる。同図中の○で示された試験点は、製管後の鋼管の横断面に金属間化合物が確認されなかったことを表し、×印で示された試験点は、金属間化合物が確認されたことを表す。
同図の結果から、製管後の鋼管に金属間化合物が形成されないためには、ビレットのR、R0、XおよびSは、それぞれ下記の関係を満足する必要のあることが明らかとなった。すなわち、ビレットに穴繰り加工を施さない場合には、下記(1A)式により表される関係を、また、ビレットに穴繰り加工を施す場合には、下記(2A)式により表される関係を、満足する必要がある。
S≦〔2/{(R2/R0 2)×100}〕+1 ・・・(1A)
S≦〔2/{(R2−X2)/(R0 2−X2)×100}〕+1 ・・・(2A)
したがって、上記の関係から、ビレットに穴繰り加工を施さない場合には、第1発明で規定する前記(1)式により表される関係を、また、ビレットに穴繰り加工を施す場合には、第2発明で規定する前記(2)式により表される関係を、満足する必要のあることが判明した。
1−2 偏析部の位置およびMo偏析度の適正化方法
上記(1A)式または(2A)式で表されるビレット寸法、偏析部の位置およびMoの偏析度の相互関係を満足するビレットを製造するには、下記の方法を採用することが好ましい。
1)偏析部の位置の調整
鋳造により鋳片内部に発生した偏析部は、ほぼそのままビレット内部に偏析部として残存する。そのため、ビレットの横断面における比率{(R2/R0 2)×100}または{(R2−X2)/(R0 2−X2)×100}の値を小さくするためには、横断面の扁平比(長辺と短辺の比)の小さい鋳型を用いて鋳造するか、または鋳造中の冷却方法を含めた鋳造方法を調整することにより、極力、偏析部が鋳片の中心部に位置するように鋳造することが好ましい。このような鋳造方法により、ビレット中心から任意の偏析部の位置までの距離(R)を小さくすることが可能となる。
2)偏析部の偏析度の調整
上記1)とあわせて、偏析部におけるMoの偏析度(S)を低減する方法としては、均熱(ソーキング)によるMoの偏析度の低減効果を活用することが効果的である。均熱温度は、高温であるほど、偏析部における固相内拡散によりMoなどの偏析元素が高濃度領域から低濃度領域に向かって移動しやすくなり、その結果、偏析度が軽減されやすい。
したがって、高温で長時間均熱を行うことにより、ソーキング効果による偏析度の大幅な低減を図ることはできるが、その反面、耐火物への負荷が大きくなり、炉の寿命低下や、均熱コストの上昇を招くこととなる。上記の理由から、鋳造速度や冷却方法などに基づく分塊圧延前の段階における偏析度の低下度合いと、最終的な偏析度の低減に及ぼす均熱温度および均熱時間の影響を予め求めておき、全工程を通じての製造コストが最小となる最適操業条件を決定することが好ましい。もちろん、第1発明〜第4発明のビレットを製造するための方法は、上記の方法に限られるものではなく、適宜好ましい方法を採用すればよい。
2.鋼の成分組成
2−1 必須構成元素
C:0.05%以下
Cは、鋼の強度を向上させる作用を有する元素であるが、その含有率が0.05%を超えて高くなると鋼中に炭化物が析出しやすくなり、耐食性が劣化する。このため、C含有率は0.05%以下とした。なお、C含有率は鋼の強度向上のため、0.01%以上とすることが好ましい。
Si:0.10〜1.00%
Siは、鋼の精錬過程において脱酸剤として作用し、また、鋼の耐水蒸気酸化性の改善に有効な元素である。しかし、その含有率が1.00%を超えて高くなると、加工性を害し、また、金属間化合物の生成を促進しやすくなって、熱間加工性を低下させることから、含有率を1.00%以下とした。一方、Siは、鋼の強度を向上させる作用も有するので、前記の耐水蒸気酸化性改善および強度向上の効果を得るためには0.10%以上含有させる必要がある。含有率の好ましい範囲は、0.15〜0.50%である。
Mn:0.1〜1.5%
Mnは、鋼の熱間加工性を改善する作用を有する元素であり、その効果を得るためには、0.1%以上を含有させる必要がある。一方、その含有率が1.5%を超えて高くなると、鋼を硬化させ、加工性、溶接性および耐食性の劣化を招く。このため、Mnの含有率の範囲を0.1〜1.5%とした。含有率の好ましい範囲は0.1〜1.0%である。
S:0.010%以下
Sは、鋼の耐食性、靭性および熱間加工性に有害な不純物元素であり、その含有率が0.010%を超えて高くなると、圧延時に疵が発生しやすくなる。したがって、その含有率は0.010%以下に抑える必要があり、さらに、可能な限り低くするのが好ましい。
P:0.040%以下
Pは、Sと同様に、鋼の耐食性、靭性および熱間加工性に有害な不純物元素であり、その含有率が0.040%を超えて高くなると、圧延時に疵が発生しやすくなる。したがって、その含有率は0.040%以下に抑える必要があり、さらに、できる限り低くするのが好ましい。
Cr:20.0〜30.0%
Crは、フェライト相を安定化させる作用を有する元素であり、その含有率が20%未満では、二相ステンレスとして必要な鋼組織が得られず、十分な耐食性を確保できない。一方、その含有率が30.0%を超えて高くなると、金属間化合物の析出が顕著になり、耐食性のみならず、熱間加工性や溶接性も劣化する。このため、Cr含有率は20.0〜30.0%の範囲とした。なお、Cr含有率の好ましい範囲は22.0〜27.0%である。
Ni:5.0〜11.0%
Niは、オーステナイト相を安定化させる作用を有する元素であり、その含有率が5.0%未満では、鋼組織中のフェライト量が多くなりすぎて、二相ステンレス鋼としての特徴が消失する。フェライト相が多くなると窒化物が析出しやすくなり耐食性が劣化する。一方、Ni含有率が11.0%を超えて高くなると、フェライト相が少なくなり、二相ステンレス鋼としての特徴が薄れる。また、金属間化合物が析出し、靭性や加工性を損なうことになる。このため、Ni含有率は5.0〜11.0%の範囲とした。Ni含有率の好ましい範囲は5.0〜10.0%である。
Mo:2.5〜4.0%
Moは、鋼中に固溶して強度を上昇させる固溶強化元素である。また、耐食性、特に耐孔食性および耐隙間腐食性を向上させるためにも有効な元素であり、上記の効果を得るには、その含有率を2.5%以上とする必要がある。一方、Mo含有率が4.0%を超えて高くなると、金属間化合物が析出し、靭性や加工性の劣化を招く。このため、Mo含有率は2.5〜4.0%とした。Mo含有率の好ましい範囲は2.5〜3.5%である。
Al:0.001〜0.100%
Alは、鋼の脱酸作用を有する元素である。その効果を得るためには、0.001%以上を含有させる必要がある。しかし、Al含有率が0.100%を超えて高くなると、AlNとして析出し、靱性および耐食性の劣化を招くので、Al含有率は0.100%以下とした。Al含有率の好ましい範囲は0.001〜0.040%である。ここで、Al含有率とは、酸可溶Al(sol.Al)の含有率を意味する。
N:0.05〜0.50%
Nは、Cr、Mo、Wなどのフェライト相形成元素を比較的多く含有する鋼の熱的安定性および耐食性を向上させるのに有効な元素である。上記の効果を得るには、N含有率を0.05%以上とする必要がある。一方、その含有率が0.50%を超えて高くなると、熱間加工性が低下するのみならず、鋼中に窒化物が生成し、溶接時の靱性および耐食性が低下する。このため、N含有率の適正範囲は0.05〜0.50%とした。N含有率の好ましい範囲は0.20〜0.40%である。
2−2 任意添加元素
Cu、W、Nb、V、Ti、BおよびCa
これらの元素のうち、Cu、W、Nb、V、TiおよびBは、鋼の耐酸化性、耐食性、クリープ強度などを向上させる効果を有する元素であり、含有してもしなくてもよいが、これらのうちから選ばれた1種以上を下記の含有率の範囲内で含有させることにより、上記の効果を得ることができる。また、Caは、鋼中の介在物を安定化かつ無害化することにより靭性や熱間加工性を向上させる作用を有する元素である。これらの効果を得たい場合には、下記の含有率の範囲内で含有させることにより、その効果を得ることができる。
Cu:0.1〜2.0%
Cuは、オーステナイト安定化元素として鋼組織を安定にし、また鋼の耐酸化性および耐食性の改善に有効な元素である。上記の効果を要求される場合には、0.1%以上を含有させることにより、これらの効果を得ることができる。しかし、その含有率が2.0%を超えて高くなると、クリープ強度の低下や熱間加工性の劣化を招く。このため、Cu含有率は0.1〜2.0%の範囲とすることが好ましい。含有率のさらに好ましい範囲は0.1〜1.8%である。
W:0.1〜3.0%
Wは、クリープ強度を上昇させる作用を有する元素であり、耐食性、特に耐孔食性および耐隙間腐食性を向上させるのにも有効な元素である。0.1%以上を含有させることにより、上記の効果を得ることができる。一方、Wが3.0%を超えて多く含有されると、靭性や加工性を損なう。このため、Wの含有率は0.1〜3.0%の範囲とすることが好ましい。Wのさらに好ましい含有率の範囲は0.1〜2.5%である。
Nb:0.005〜0.20%
Nbは、CおよびNと結合して炭窒化物を形成し、鋼の強度およびクリープ強度の向上に有効な作用を発揮する元素である。0.005%以上を含有させることにより、上記の効果を得ることができるが、一方、その含有率が0.20%を超えて高くなると、靭性、溶接性またはクリープ強度が損なわれる。このため、Nbの含有率は0.005〜0.20%の範囲とすることが好ましい。Nb含有率のさらに好ましい範囲は0.005〜0.15%である。
V:0.05〜0.30%
Vは、CおよびNと結合して炭窒化物を形成し、鋼の強度およびクリープ強度の向上に有効な作用を発揮し、また、耐食性を向上させる作用も有する元素である。その含有率を0.05%以上とすることにより上記の効果を得ることができるが、一方、その含有率が0.30%を超えて高くなると、逆にクリープ強度の低下や耐食性の低下を招く。したがって、Vの含有率は0.05〜0.30%の範囲とすることが好ましい。V含有率のさらに好ましい範囲は0.10〜0.25%である。
Ti:0.005〜0.030%
Tiは、炭窒化物を形成し、鋼の強度およびクリープ強度を向上させる作用を有する元素である。その含有率が0.005%未満では十分な効果が得られず、一方、0.030%を超えて高くなると、鋼の靭性を損なう。このため、Tiの含有率は0.005〜0.030%の範囲とすることが好ましい。Tiのさらに好ましい含有率の範囲は0.005〜0.020%である。
B:0.0005〜0.0050%
Bは、焼入れ後の強度向上、およびクリープ強度の向上に有効であり、また、結晶粒界へのSの偏析を抑制して熱間加工性を向上させる作用を有する元素である。その含有率が0.0005%未満では十分な効果が得られず、一方、含有率が0.0050%を超えて高くなると、溶接性、加工性または耐食性の劣化を招く。上記の理由から、Bの含有率は0.0005〜0.0050%とすることが好ましい。B含有率のさらに好ましい範囲は0.0005〜0.0040%である。
Ca:0.0001〜0.0060%
Caは、鋼中で酸化物を形成し、介在物を安定化かつ無害化することにより靭性を向上させ、また熱間加工性も向上させる作用を有する元素である。0.0001%以上を含有させることにより、上記の効果を得ることができる。一方、その含有率が0.0060%を超えて高くなると、鋼の靭性を損なう。このため、Caを含有させる場合は、その含有率の範囲を0.0001〜0.0060%とするのが好ましい。Ca含有率のさらに好ましい範囲は0.0001〜0.0035%である。
本発明の継目無鋼管用ビレットの効果を確認するため、下記に示すビレットの製造試験を行って偏析の調査を行うとともに、さらに、そのビレットを用いて製管試験を行い、金属間化合物の調査を行った。
1.試験方法
電気炉、AOD炉精錬、VOD炉精錬およびバブリング処理の一連の工程により、表1に示す化学成分組成を有する供試鋼を溶製した。
Figure 2008214713
上記のようにして得られた供試鋼の溶鋼を用いて、機長27mの湾曲型連続鋳造機により連続鋳造鋳片を製造するとともに、インゴット法により鋼塊も製造した。ビレットに穴繰り加工を施さない供試材を製造するための連続鋳造鋳片の鋳造においては、横断面の扁平比(長辺と短辺の比)が1.8の鋳片を鋳造し、穴繰り加工を施す供試材を製造するための鋳片の鋳造においては、横断面の扁平比が1.8および2.2の鋳片を鋳造した。また、インゴット法による鋼塊の製造においては、横断面の扁平比が1.0の鋼塊を鋳造した。ビレットの製造条件、偏析部の位置、Moの偏析度、前記(1)式または(2)式の左辺の値、製管後の金属間化合物の生成状況などを表2に示した。
Figure 2008214713
供試材を加熱し、穴繰り加工を施さない扁平比1.0の横断面形状の鋼塊については、1300℃において10時間以上の均熱を行い、穴繰り加工を施さない扁平比1.8の横断面形状の鋳片については、1300℃において30時間以上の均熱を行い、穴繰り加工を施す扁平比が1.8および2.2の横断面形状の鋳片については、1300℃において20時間以上の均熱を行った。上記の均熱を行った後、所定の半径を有するビレットに圧延し、圧延完了後のビレットには1100℃以上にて5時間以上の均熱を行う軟化処理を施した。
上記のようにして得られたビレットの端部より50mmの位置から、Moの偏析部の位置およびMoの偏析度を測定するためのサンプルを切り出した後、残りのビレットを用いて製管試験を行った。
ビレットの中心から偏析部の位置までの距離の測定は、下記の方法により行った。すなわち、ビレットから切り出された上記横断面サンプルを鏡面研磨し、王水によりエッチング処理することにより、マクロ組織を出現させた後、これを目視観察して偏析位置を実測した。
Moの偏析度の測定は、マクロ組織調査により観察された偏析部を切り出し、EMPAによる線分析法を用いて分析することにより行った。分析条件は、加速電圧を20.0kV、試料電流を0.15μA、プローブ径を1μm、そして測定距離を5.0mmとした。
表2に示される外直径が225〜230mmφで穴繰り加工を施さないビレットは、1200℃以上に加熱した後、マンネスマン・マンドレルミル製管法により熱間圧延を行って、外直径が190mmφで肉厚が12mmの2相ステンレス継目無鋼管とした。また、外直径が360mmφで穴繰り加工を施さないビレットも、1200℃以上に加熱した後、マンネスマン・マンドレルミル製管法により熱間圧延を行って、外直径が325mmφで肉厚が27mmの2相ステンレス継目無鋼管とした。そして、外直径が250mmφで直径が35〜50mmφの穴繰り加工を施したビレットは、1200℃以上に加熱した後、ユジーンセジュルネ製管法により熱間押出しを行って、外直径が116mmφで肉厚が8mmの2相ステンレス継目無鋼管とした。熱間加工を終了した継目無鋼管は1010〜1100℃に再加熱後、水冷した。
上記の方法により製造された継目無鋼管の両管端部および中央部からリング状サンプルを切断採取し、これらの切断面を鏡面研磨し、王水によりエッチング処理を行ってマクロ組織を出現させた。そのサンプルを目視観察するとともに、金属顕微鏡により倍率500倍にて観察を行い、金属間化合物の有無を調査した。
調査の結果、金属間化合物が確認されなかった場合を○評価とし、また、金属間化合物が確認された場合を×評価として、表1の評価欄に示した。
2.試験結果
試験番号1〜29は、本発明で規定する条件を満足する本発明例についての試験であり、試験番号30〜34は、本発明で規定する条件を満足しない比較例についての試験である。
本発明例のうち、連続鋳造法により製造された鋳片またはインゴット法により製造された鋼塊からビレットを製造し、ビレットに穴繰り加工を施さなかった試験番号1〜3、5〜9および12〜29は、いずれも第1発明で規定する前記(1)式の関係を満足している。また、連続鋳造法により製造された鋳片からビレットを製造し、ビレットに穴繰り加工を施した試験番号4、10および11は、第2発明で規定する前記(2)式の関係を満足している。これらの試験では、いずれも金属間化合物が認められない良好な品質の鋼管が得られた。
これは、Moの偏析度(S)がビレット中心からの偏析部位置(R)に見合って低下した結果、比率{(R2/R0 2)×100}または比率{(R2−X2)/(R0 2−X2)×100}の値に対して、相対的にMoの偏析度(S)が低く維持され、前記(1)式または前記(2)式の関係が満足されたからである。
これに対して、横断面の扁平比が2.2の鋳片を用い、穴繰り加工を行わないビレットを用いた比較例である試験番号30〜32は、比率{(R2/R0 2)×100}の値が大きいにも拘わらず、Moの偏析度(S)は、それに見合った低下を示していない。その結果、これらの試験では、前記(1)式の関係が満足されなくなり、製管後の鋼管には金属間化合物が形成された。
さらに、横断面の扁平比が1.8の鋳片を用い、穴繰り加工を行わないビレットを用いた比較例である試験番号33および34では、1300℃における均熱時間が短く、Moの偏析部のソーキング効果が小さかったため、Moの偏析度(S)の低下が不十分であった。その結果、比率{(R2/R0 2)×100}の値に対して、Moの偏析度(S)が高くなり、前記(1)式の関係が満たされなくなって、製管後の鋼管には金属間化合物が形成された。
本発明の継目無鋼管用ビレットは、ビレット中心部近傍の偏析位置とその位置における偏析度、特にMoの偏析度との適正な相互関係を規定することにより、靭性および耐食性の劣化を招くMoの偏析に起因する金属間化合物の生成を抑制したビレットである。本発明のビレットを用いて製造された継目無鋼管は、製管工程において金属間化合物が生成されないので、内質に優れ、良好な靱性および耐食性を具備している。したがって、本発明のビレットは、内質に優れた継目無鋼管製造用ビレットとして製管分野において広く使用できるとともに、本発明の継目無鋼管は、良好な靱性および耐食性を有する継目無管として多方面に適用できる。
Moの偏析度(S)と比率(R2−X2)/(R0 2−X2)×100との相互関係の適正範囲を示す図である。 ビレットの横断面において、ビレット半径(R0)、ビレット中心から偏析部の位置までの距離(R)および穴繰り半径(X)の定義を説明するための模式図であり、同図(a)はビレットに穴繰りを行わない場合を示し、同図(b)は穴繰りを行う場合を示す。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.05%以下、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:20.0〜30.0%、Ni:5.0〜11.0%、Mo:2.5〜4.0%、Al:0.001〜0.100%およびN:0.05〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.010%以下、Pが0.040%以下であって、ビレット半径をR0、ビレット横断面において中心から任意の偏析部の位置までの距離をR、該任意の偏析部の位置でのMoの偏析度をSとしたとき、R0、RおよびSが下記(1)式で表される関係を満足することを特徴とする継目無鋼管用ビレット。
    S−〔2/{(R2/R0 2)×100}〕−1≦0 ・・・・(1)
  2. 質量%で、C:0.05%以下、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:20.0〜30.0%、Ni:5.0〜11.0%、Mo:2.5〜4.0%、Al:0.001〜0.100%およびN:0.05〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.010%以下、Pが0.040%以下であって、ビレット半径をR0、穴繰り加工されたビレット横断面において中心から任意の偏析部の位置までの距離をR、該任意の偏析部の位置でのMoの偏析度をS、穴繰り半径をXとしたとき、R0、R、SおよびXが下記(2)式で表される関係を満足することを特徴とする継目無鋼管用ビレット。
    S−〔2/{(R2−X2)/(R0 2−X2)×100}〕−1≦0 ・・・・(2)
  3. 前記Feの一部に代えて、質量%で、Cu:0.1〜2.0%、W:0.1〜3.0%、Nb:0.005〜0.20%、V:0.05〜0.30%、Ti:0.005〜0.030%およびB:0.0005〜0.0050%のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の継目無鋼管用ビレット。
  4. 前記Feの一部に代えて、さらに、質量%で、Ca:0.0001〜0.0060%を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の継目無鋼管用ビレット。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の継目無鋼管用ビレットを用いて製造された継目無鋼管。
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