JP2008209463A - プロジェクタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音等の問題が生じず、筐体内の機器の設置位置によって十分な冷却が得られない事態が生じない高い冷却効率で効果的に機器の冷却が行なえるプロジェクタ装置を提供する。
【解決手段】光学エンジンに照光を供給するランプ装置と、電源装置と、バラストと、ランプ装置、電源装置、及びバラストを収容する箱型の筐体と、を備えたプロジェクタ装置であって、筐体の対向する2面(以下、「対向面」という)の各々に設けられた吸気用開口部(以下「対向吸気口」という)及び排気用開口部(以下、「対向排気口」という)を少なくとも含む吸気/排気用開口部と、対向吸気口及び対向排気口の一方に設けられた1つの冷却ファンと、を有し、冷却ファンによって、対向吸気口から吸引された空気が対向排気口から排出されるまで、該空気が筐体内を全体として直線的に流れる冷却流の中に、ランプ装置、電源装置、及びバラストが、冷却流に対して互いに縦に重ならない位置に配置されているプロジェクタ装置を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、プロジェクタ装置に関し、特に、筐体内部に配置された機器を冷却する冷却機構を備えたプロジェクタ装置に関する。
画像をスクリーン等に映し出すプロジェクタ装置が、会議におけるプレゼンテーションを始めとする幅広い分野で用いられている。このプロジェクタ装置は、通常、投影画像を生成するための光学エンジンと、光学エンジンに照光を供給するためのランプ装置と、ランプ装置を含むプロジェクタ装置の各機器へ電力を供給するための電源装置と、ランプ装置の駆動回路であるバラストとを備え、それらの機器が1つの筐体の中に収容されている。また、光学エンジンには、光学エンジンで生成した画像を拡大してスクリーン等へ投射するための投射レンズが取り付けられているが、この投射レンズは、筐体内部に配置される場合も、筐体から外側へ突き出るように配置される場合もある。
以上のような機器を備えたプロジェクタ装置が稼動するとき、特に、ランプ装置、電源装置、及びバラストが高温になって発熱体となり、一方、画像を生成する光学エンジンは、高温に弱い構成機器を含み、高温となる環境に適していない。プロジェクタ装置では、このような機器を1つの筐体の中にコンパクトに収容する必要があるため、ランプ装置、電源装置、及びバラストといった発熱体となる機器を、いかに適切に冷却するかが重要な課題となる。そのため、筐体内部の機器を冷却するための冷却機構を備えたプロジェクタ装置が、従来から数多く提案されている。
その中には、冷却媒体として用いる空気(以下、「冷却空気」という))を筐体の内部に取り込む吸気用開口部から冷却空気を筐体の外部に排気する排気用開口部まで、筐体の内部に一連の冷却流路を設けて、冷却空気がこの冷却流路から逃げることなく流通するようにしたプロジェクタ装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
特開2006−227428号
特許文献1に記載されたプロジェクタ装置では、冷却空気を、筐体内の冷却流路から逃げることなく流通させることにより、この冷却流路内に配置された、光学エンジンを構成する各光学機器、及びランプ装置を冷却するようになっている。
しかし、冷却流路内における冷却空気の流れは、複数回に渡って、その進行方向を180度曲げられるため、冷却空気の流れは均一にならず、また、場所によっては、冷却空気の流れに淀みが生じる恐れもある。従って、冷却空気と被冷却物との間の熱伝達率は低い値となって高い冷却効率は得られず、また、冷却流路内の機器の設置位置によっては、十分な冷却が得られない場合もある。
また、特許文献1に記載されたプロジェクタ装置においては、冷却空気によって、始めに電源装置を冷却し、その後、冷却ファンによって、冷却空気が冷却流路内を流れて、各光学機器やランプ装置を冷却するようになっている。上述のように、電源装置は高温に達するため、電源装置を通過した冷却空気は、その温度が大きく上昇する恐れがあるので、高温の環境に弱い光学機器に悪影響を及ぼしたり、ランプ装置の冷却を十分に行なうことができない恐れがある。
更に、電源装置やランプ装置と同様に高温となるバラストが、上述の冷却流路内に配置されていない場合には、別の冷却ファンを含む冷却機構を備える必要も生じる。別の冷却ファンを備える場合には、機器の冷却性能を高めることができるが、一方、複数の冷却ファンが同時に稼動することに起因する騒音の問題が顕著になり、また、電気消費量が増加するといった問題も生じる。
従って、本発明の目的は、上述の問題を解決して、騒音等の問題が生じず、筐体内の機器の設置位置によって十分な冷却が得られない事態が生じない高い冷却効率で効果的に機器の冷却が行なえるプロジェクタ装置を提供することにある。
上述の課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタ装置の1つの実施態様は、投影画像を生成するための光学エンジンに照光を供給するランプ装置と、前記ランプ装置を含む各機器へ電力を供給するための電源装置と、前記ランプ装置の駆動回路であるバラストと、
前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストを収容する箱型の筐体と、を備えたプロジェクタ装置であって、前記筐体の対向する2面(以下、「対向面」という)の各々に設けられた吸気用開口部(以下「対向吸気口」という)及び排気用開口部(以下、「対向排気口」という)を少なくとも含む吸気/排気用開口部と、前記対向吸気口及び前記対向排気口の一方に設けられた1つの冷却ファンと、を有し、前記冷却ファンによって、前記対向吸気口から吸引された空気が前記対向排気口から排出されるまで、該空気が前記筐体内を全体として直線的に流れる冷却流の中に、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストが、前記冷却流に対して互いに縦に重ならない位置に配置されていることを特徴とする。
ここで、本実施態様で用いられる「プロジェクタ装置」は、光学系を用いて画像をスクリーン等に拡大して投影する表示装置であって、例えば、液晶上の画像を投影する液晶プロジェクタを始めとする、複数の熱源を有するあらゆるプロジェクタ装置が含まれる。
また、「対向面」とは、相対する2面であれば、プロジェクタ装置を水平面上に設置した場合における、箱型の筐体の側面どうしでもよいし、筐体の上面と下面であってもよい。また、対向面は、互いに並行になるように配置されている場合も含まれるし、平行でない場合も含まれる。更に、各々の対向面は完全な平面である必要はなく、所定の凹凸や曲面を有する場合も含まれる。
また、「対向吸気口及び対向排気口を少なくとも含む吸気/排気用開口部」とは、少なくとも1対の対向面において、1つの面に対向吸気口(吸気用開口部)が設けられ、対向するもう一方の面に対向排気口(排気用開口部)が設けられている状態を示し、更に、その他の任意の面に、吸気用開口部及び/または排気用開口部を設けることができる。また、吸気用開口部及び排気用開口部は、設置面に全体的に設けることもできるし、設置面の一部の領域に設けることもできる。
「冷却ファン」とは、駆動源、駆動装置、フレーム、羽根を備えた冷却用の送風機を意味し、軸流ファン、遠心ファンを含むあらゆるタイプの送風機を用いることができる。
また、「対向吸気口及び対向排気口の一方に設けられた1つの冷却ファン」とは、対向吸気口側に1つの冷却ファンが設けられている場合と、対向排気口側に1つの冷却ファンが設けられている場合がある。冷却ファンが対向吸気口側に設けられている場合には、対向吸気口から吸い込まれた冷却空気が、冷却ファンによって、押し出される形で筐体内を進んで、対向排気口から排出される。一方、冷却ファンが対向排気口側に設けられている場合には、対向吸気口から吸い込まれた冷却空気が、冷却ファンによって、対向排気口の方向に引き込まれる形で筐体内を進み、対向排気口から排出される。
また、対向吸気口から対向排気口へ「空気が筐体内を全体として直線的に流れる冷却流」とは、冷却空気の流れを強制的に変えるような流路を有さず、仮に被冷却物がない場合には、対向吸気口から対向排気口へ概ね直線的に流れる冷却空気の流れの中に、ランプ装置、電源装置、バラスト等の機器が配置されている状態を示す。
なお、冷却空気が筐体内の機器とぶつかってその流れの方向が変わったとき、冷却ファンにより、冷却空気は再び対向吸気口から対向排気口の方向へ向かうようになり、強制的に進行方向が曲げられる流路を有する場合と異なり、冷却空気は、全体基調として対向吸気口から対向排気口へ直線的に流れるといえる。
対向吸気口から対向排気口への冷却流は、対向吸気口及び対向排気口が設けられた対向面と略垂直方向に流れる場合も含まれるし、斜めに流れる場合も含まれる。
また、「ランプ装置、電源装置、及びバラストが、冷却流に対して互いに縦に重ならない位置に配置されている」とは、ランプ装置、電源装置、及びバラストの3つの機器(以下、ランプ装置、電源装置、及びバラストについては「構成装置」という)のうち、何れかの構成装置を通過した後の空気が、他の構成装置を通過して冷却することがないように配置されていることを意味する。従って、冷却流に対して3つの構成装置が完全に横並びになっている必要はない。
上述のように、プロジェクタ装置では、稼動中に高温となるランプ装置、電源装置、及びバラストと、高温の環境に適さない光学エンジンとが、1つの筐体内に収容されている。そこで、本実施態様では、冷却空気の流れの向きを強制的に変えるような流路を有さず、全体として直線的に流れる冷却流の中に、高温となるランプ装置、電源装置、及びバラストを配置するので、構成装置の表面と冷却空気との間の熱伝達率を高く取ることができ、更に、淀みの少ない均等な冷却空気の流れが得られるので、構成装置の設置位置による冷却の不足を防ぎ、冷却効率の高い冷却を実現できる。
更に、ランプ装置、電源装置、及びバラストの3つの構成装置が、冷却流に対して互いに縦に重ならない位置に配置されているで、高温となった構成装置を冷却して温度が上昇した冷却空気で、他の構成装置を冷却することがなく、温度が上昇していない新鮮な冷却空気を用いて、各々の構成装置を効果的に冷却することができる。
よって、1つの冷却ファンだけを用いて、高温となる3つの構成装置を十分に冷却することができ、他の冷却ファンを設ける必要がないので、複数の冷却ファンの同時稼動に起因する騒音の問題や、消費電力の増加の問題を回避することができ、更に、プロジェクト装置の製造コストを低減することもできる。
本発明に係るプロジェクタ装置のその他の実施態様は、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストを、前記冷却流の流れ方向に沿って、前記冷却ファンが設けられた前記対向面に相対した場合、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストの各相対面の少なくとも一部が、前記冷却ファンの回転した羽根の外縁により形成される円弧の内部に含まれることを特徴とする。
本実施態様のように、ランプ装置、電源装置、及びバラストの3つの構成装置を、冷却流の流れ方向に沿って、冷却ファンが設けられた対向面に相対した場合、各々の構成装置の相対面の少なくとも一部が、冷却ファンの回転した羽根の外縁により形成される円弧の内部に含まれるように配置することによって、冷却ファンの送風力が有効に働く領域に全ての構成装置を配置することができる。また、冷却空気の流れの曲がりや乱れを抑制して、高い冷却効率を得ることができる。
従って、1つの冷却ファンだけを用いて、高温となる3つの構成装置を十分に冷却することができ、他の冷却ファンを設ける必要がないので、複数の冷却ファンの同時稼動に起因する騒音の問題や、消費電力の増加の問題等を回避することができる。
なお、各構成装置を対抗面に相対する方向である冷却流の流れ方向は、上述のように、対向面に対して垂直の場合も含まれるし、斜めになっている場合も含まれる。また、上述の回転した羽根の外縁により形成される円弧については、冷却ファンとして、主に軸流ファンを用いた場合が対象となるが、遠心ファンを用いた場合についても適用可能であり、この場合には、冷却ファンの吐出口または吸入口の形状が、回転した羽根の外縁により形成される円弧に対応し、構成装置の相対面との間で同様の関係が成り立つ。
本発明に係るプロジェクタ装置のその他の実施態様は、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストの前記相対面の総面積の50%以上が、前記円弧の内部に含まれることを特徴とする。
本実施態様では、ランプ装置、電源装置、及びバラストの3つの構成装置の冷却流の流れ方向に沿った相対面の総面積の50%以上が、冷却ファンの回転した羽根の外縁により形成される円弧の内部に含まれるので、冷却ファンの送風力を有効に用いて、高温となる3つの構成装置を効果的に冷却することができる。
本発明に係るプロジェクタ装置のその他の実施態様は、前記対向吸気口から前記対向排気口へ流れる前記冷却流が、全体として前記対向面に対して略垂直な方向に流れることを特徴とする。
本実施態様では、熱源となるランプ装置、電源装置、及びバラストを、対向吸気口及び対向排気口の間の空間に効率よく配置することができ、更に、冷却空気をそこに効率よく流すことができるので、コンパクトで冷却効率の高いプロジェクタ装置を実現できる。なお、本実施態様の具体的な構造、実施形態については、図面を用いて後述する。
本発明に係るプロジェクタ装置のその他の実施態様は、前記冷却流の流れ方向と、前記光学エンジンに取り付けられた投射レンズから前記投影画像が投射される方向とが略直交することを特徴する。
本実施態様は、例えば、広角投射プロジェクタにおいて、特に、投射レンズを構成する投射面側のレンズ(前玉)の口径が大きくなる半画角45度以上の広角投射プロジェクタにおいて大きな効果を奏する。この場合、前玉レンズの設置面またはその対抗面とは異なる面に冷却ファンを設置し、投影画像を投射する方向と全体として直線的に流れる冷却流の方向とを略直交させることにより、口径の大きな投射レンズと冷却ファンとを効率よく配置することができ、プロジェクタ装置全体を小型化することできる。なお、本実施態様の具体的な構造、実施形態については、図面を用いて後述する。
本発明に係るプロジェクタ装置のその他の実施態様は、前記冷却流と直交する前記筐体の断面の縦寸法と横寸法との比が1.25以内であることを特徴とする。
本実施態様では、冷却流と直交する筐体の断面の縦寸法と横寸法との比が1.25以内なので正方形に近く、この断面形状と、回転した羽根の外縁により形成される円弧とが、互いに相似するような関係を有する。従って、冷却流と直交する筐体の断面領域において、1つの冷却ファンによって、淀み部分の少ない均一な冷却流を形成することができるので、この断面内に配置されたランプ装置、電源装置、及びバラストの全ての構成装置を効果的に冷却することができる。
本発明に係るプロジェクタ装置のその他の実施態様は、前記冷却流に平行な方向に伸びる整流板により、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストが互いに仕切られていることを特徴とする。
ここで、「整流板」は、冷却流の流れ方向において、原則として、ランプ装置、電源装置、及びバラストの各々の構成装置の前端から後端まで伸びるように配置することが望ましい。ただし、各構成装置において、もし、部分的に高温にならない領域があれば、その領域に整流板を設けない配置を行なうこともできる。
本実施態様では、整流板によって、ランプ装置、電源装置、及びバラストの各構成装置の表面に沿って流れる冷却流を形成して、各構成装置の表面と冷却空気との間の熱伝達率を高めて冷却効率を高めることができる。更に、整流板によって、ランプ装置、電源装置、及びバラストの各々が仕切られるので、他の構成装置と接触して温度が上昇した空気が混入することを防ぐことができ、確実に、温度が上昇していない新鮮な空気で冷却することができる。
本発明に係るプロジェクタ装置のその他の実施態様は、前記対向吸気口及び前記対向排気口が設けられた前記対向面と異なる面に、更なる吸気用開口部が設けられ、該吸気用開口部から前記筐体内に吸引された空気が、前記対向排気口から排出される間に、前記ランプ装置を冷却することを特徴とする。
本実施態様では、対向面に設けられた対向吸気口とは異なる更なる吸気用開口部が別の面に設けられ、この吸気用開口部から冷却空気を取り込んで、ランプ装置を冷却する。上述のように、ランプ装置は、全体として直線的に流れる冷却流の中に、高温となる電源装置、及びバラストと互いに縦に重ならない位置に配置され、この冷却流により十分な冷却を受けることができる。しかし、ランプ装置で生成された光を光学エンジンに供給するため、ランプ装置及び光学エンジンを隣接して配置することが望ましく、この場合、光学エンジンとランプ装置とを、冷却流の流れにおいて縦に配置する場合が考えられる。
このとき、冷却空気が光学エンジンを通過した後、ランプ装置を通過する配置が考えられるが、光学エンジンは稼動中であっても大きな温度上昇はないので、光学エンジンを通過した後であっても、冷却空気の温度上昇は大きくなく、ランプ装置を十分に冷却可能である。
ただし、ランプ装置の冷却に全く影響がないとは言いきず、本実施態様においては、更に、別の吸気用開口部から新鮮な空気を取り入れて、ランプ装置の冷却を行ない、より効果的なランプ装置の冷却を実現させている。この場合、対向面に設けられた冷却ファンによって、ランプ装置の冷却が行なわれるので、ランプ装置冷却用の専用ファンを設ける必要がない。
なお、この新たな吸気用開口部から吸い込んだ冷却空気を用いて、ランプ装置の外部だけを冷却することもできるし、ランプ装置の内部だけを冷却することもできるし、内部及び外部の両方を冷却することもできる。
本発明に係るプロジェクタ装置のその他の実施態様は、前記光学エンジンが、前記冷却流に対して、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストよりも、上流側または横並びの位置に配置されていることを特徴とする。
本実施態様では、高温の環境に適していない光学エンジンを、冷却流に対して、ランプ装置、電源装置、及びバラストの3つの被冷却物の上流側または横並びの位置に配置することによって、発熱体である3つの構成装置の何れかを通過して高温になった空気にさらされることがなく、光学エンジンを十分に保護することができる。
以上のように、本発明に係るプロジェクタ装置では、筐体内を冷却空気が全体として直線的に流れる冷却流の中に、稼動中に高温となるランプ装置、電源装置、及びバラストの各構成装置が、冷却流に対して互いに縦に重ならない位置に配置されているので、温度が上昇していない新鮮な冷却空気を用いて、各構成装置を淀みの少ない均一な冷却流によって冷却することが可能であり、各構成装置を、設置位置による冷却の不足が生じさせずに、高い冷却効率で冷却することができる。
また、ランプ装置、電源装置、及びバラストを、冷却ファンを送風力が有効に働く領域に配置することによって、1つの冷却ファンで、ランプ装置、電源装置、及びバラストの全ての構成装置を効果的に冷却することができ、複数の冷却ファンが同時に稼動することに起因する騒音の問題や、消費電力の増加の問題を回避することができ、プロジェクタ装置の製造コストを低減することもできる。
更に、ランプ装置用の更なる吸気用開口を設けたり、各構成装置を仕切る整流板を設けることによって、各構成装置を更に効果的に冷却することができる。
本発明に係るプロジェクタ装置の実施形態について、以下に図面を用いながら詳細に説明する。
(本発明に係るプロジェクタ装置全体の説明)
まず、図1〜図6を用いて、本発明に係るプロジェクタ装置の1つの実施形態について、その装置全体の説明を行なう。図1には、本発明に係るプロジェクタ装置の1つの実施形態の外形を示す斜視図であり、図2は、図1に示すプロジェクタ装置2において、筐体10のカバー部材10bを取って、筐体内部に配置された機器を示す斜視図である。また、図3は、プロジェクタ装置2の各構成装置4、6、8と、冷却ファン16との位置関係を示す模式図であり、図4及び図5は、冷却空気の流れに対する機器の配置を示す模式図である。また、図6は、全体として直線状に流れる冷却流を示す模式的な斜視図である。
<プロジェクタ装置を構成する構成装置の説明>
始めに、本発明に係るプロジェクタ装置2を構成する機器と、各機器の機能とを簡単に説明する。
図4に模式的に示されるように、プロジェクタ装置2は、ランプ装置4、電源装置6、バラスト8、光学エンジン12、回路基板14、及び冷却ファン16の各機器を備え、これらの機器が、1つの筐体10の中に収容されている。また、筐体10の1つの側面に対向吸気口20が設けられ、それに対向する側面に対向排気口22が設けられている。
ランプ装置4は、画像を投影するための光を生成する光源であり、本実施形態では、ランプ本体として高圧水銀ランプが用いられている。ただし、これに限られるものではなく、ハロゲンランプ、メタルハライドランプを始めとするあるゆるランプを用いることができる。なお、ランプ装置4の更に詳細な構造については、図9〜図11を用いて後述する。
ランプ装置4によって生成された光は、ランプ装置4に隣接して配置された光学エンジン12の内部へ供給され、所定の画像が形成される。そして、光学エンジン12により形成された画像が、光学エンジン12に取り付けられた投射レンズ12aによって拡大され、スクリーン等へ投影される。
本実施形態の光学エンジン12の機構を更に詳細に述べれば、ランプ装置4から供給された光は、インテグレータで均質化された後、ダイクロイックミラーで赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色に分光され、各色に対応した液晶パネルへ送られ、各色に応じた画像が形成される。その後、各色の画像はダイクロイックプリズムで合成されて、投射レンズ12aへ供給される。
一方、電源装置6は、外部電源から電源接続口6aを介して供給された交流電流を直流電流に変換し、更にプロジェクタ装置2に備えられた各機器に応じた電圧に変換して供給する。また、ランプの駆動回路であるバラスト8は、電源装置6から供給された直流電流に基づき、高圧水銀ランプを発光させるための高圧パルス電流を安定した状態で供給する。また、プロジェクタ装置2に備えられた各機器を制御するため、回路基板14から所定の制御信号が送信される。
また、筐体10は、金属材料、樹脂材料を始めとするあらゆる材料から構成することができ、例えば、各機器が設置されるフレーム部材に金属材料を用い、上側のカバー部材に樹脂材料を用いるといったように、用途に応じて異なる材料を用いることもできる。
ここで、プロジェクタ装置2が稼動すると、ランプ装置4は高温となって発熱し、同様に、電源装置6、及びランプ装置4を駆動するためのバラスト8も高温になり発熱する。一方、光学エンジン12は、その構成機器が高温の環境に適さないので、発熱体となるランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8を効果的に冷却することが重要となる。
なお、上述のプロジェクタ装置2の各機器の機能の説明は、あくまで1つの例に過ぎず、本発明に係るプロジェクタ装置には、複数の熱源を有するあらゆるタイプのプロジェクタ装置を用いることができる。
<構成装置の配置についての説明>
次に、上述の各機器の筐体10の中での配置について説明する。図1には、本発明のプロジェクタ装置2の1つの実施形態が水平な面の上に設置された状態を示し、図1(a)は、対向吸気口20が手前にくる位置から見た斜視図であり、図1(b)は、対向排気口22が手前にくるような位置から見た斜視図である。ここで、対向吸気口20と対向排気口22とは、箱型の筐体10の対向する側面上に設けられており、図1(b)は、図1(a)のちょうど180度反対側から見た図である。また、図1(b)に示す対向排気口22には、冷却ファン16が取り付けられており、対向排気口22を有する側面には、電源装置6と電気的に接続された電源接続口6aが設けられている。なお、本実施形態における冷却ファン16は、軸流タイプのファンが用いられている。
次に、図2には、図1の状態で設置されたプロジェクタ装置2の筐体10のカバー部材10bを取り外した状態を示す斜視図である。ここで、図2(a)は、対向吸気口20が手前にきた図1(a)と同様な位置から見た図であり、図2(b)は、対向排気口22が手前にきた図1(b)と同様な位置から見た図である。
筐体10のフレーム部材10aの上に、プロジェクタ装置2の各機器が設置されており、図2(b)に示す矢印Cから見た場合において、向かって右側の奥に投射レンズ12aが取り付けられた光学エンジン12が設置され、その手前の下側にランプ装置4が設置され、ランプ装置4の上方にバラスト8が設置されている。また、向かって左側には、電源装置6が設置されている。なお、電源装置2やバラスト8の上方には、回路基板14が配置されているが、筐体10内部の各機器の配置を示すため、図2には示されていない。
更に、図2(b)の矢印Cから見た場合において、ランプ装置4、バラスト8及び電源装置6の手前の対向排気口22の位置には、冷却ファン16が設置されている。本実施形態では、冷却ファン16は、筐体10のカバー部材10bに取り付けられているため、カバー部材10bが取り外された図2では、冷却ファン16の羽根が回転したとき羽根の外縁が形成する円弧だけを、仮想線(一点鎖線)で示している。
(本発明に係るプロジェクタ装置の冷却機構の説明)
次に、図4〜図6を用いて、本発明に係るプロジェクタ装置の冷却機構の1つの実施形態の説明を行なう。なお、図4〜図6は、図1及び図2に示したプロジェクタ装置と同様の構造を有するプロジェクタ装置を、模式的に表した図である。
<冷却機構全体の説明>
まず、図6を用いて、本実施形態の冷却機構における冷却空気の流れの概要を示す。図6は、プロジェクタ装置2の筐体10を対向排気口22を手前にして見た模式的な斜視図である。つまり、図1(b)及び図2(b)と同様の方向から見た、模式的な斜視図である。
本実施形態は、略直方体の形状を有する筐体10の対向する側面に対向吸気口20と対向排気口22とが設けられており、もし、筐体10の内部に被冷却物がない場合には、冷却ファン(図示せず)により、対向吸気口20から吸引された冷却空気は、筐体10の内部を対向排気口22へ向かってほぼ直線的に流れて、そのまま対向排気口22から排出される。つまり、本実施形態の冷却機構では、冷却空気の流れる方向が、流路壁等によって強制的に曲げられるようなことはないので、均一で淀みの少ない冷却空気の流れを得ることができる。
また、本実施形態では、冷却空気が、対向吸気口20及び対向排気口22が設けられた筐体10の対向する側面に対して、略垂直方向に流れるようになっている。
図6では、光学エンジン12だけが模式的に表されているが、このほぼ直線的に流れる冷却空気の流れの中に、更にランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8が配置されるので、これらの構成装置の表面と冷却空気との間の熱伝達率を高く取ることができ、更に、淀みの少ない均等な冷却空気の流れによって、構成装置の設置位置による冷却の差を抑制し、冷却効率の高い冷却を実現することができる。
次に、この冷却空気の流れの中に設置される各構成装置の冷却空気の流れに対する配置を、図4及び図5を用いて説明する。図4は、プロジェクタ装置2を、冷却空気の流れに対して横側から見た模式図であり、図2(b)に示す矢印Bから見た図に該当する。また、図5は、プロジェクタ装置2を、対向排気口22側から見た模式図であり、図2(b)の矢印Cから見た図に該当する。
図4において、対向排気口22に取り付けられた冷却ファン16の羽根が回転することによって、冷却空気は、図4の矢印に示すように、紙面右側の対向吸気口20から筐体10の内部に流入して、筐体10の内部を紙面右側から紙面左側へ流れ、そして対向排気口22から外部へ排出される。その間に、筐体10の内部に設置された各構成装置が、冷却空気によって冷却される。
各構成装置の冷却空気の流れに対する配置を説明すると、図5に示すように、上下に配置されたバラスト8及びランプ装置4と、その左側に配置された電源装置6とが、冷却空気の流れに対して、縦に重なることなく配置されている。
図4を用いて、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の冷却を、冷却空気の流れに沿って説明すると、電源装置6及びバラスト8については、筐体10の中に流入した冷却空気がほぼ直線的に流れて、そのまま電源装置6及びバラスト8に到達し、温度が上昇していない新鮮な冷却空気によって、電源装置6及びバラスト8を高い冷却効率で効果的に冷却することができる。そして、電源装置6及びバラスト8を通過して温度が上昇した冷却空気は、そのまま対向排気口22から外部へ排出される。
一方、ランプ装置4については、冷却空気の流れの上流側に光学エンジン12があり、冷却空気は、光学エンジン12を通過した後、ランプ装置4に到達する。しかし、光学エンジン12は、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8に比べて温度上昇は小さく、光学エンジン12を通過した後の冷却空気の温度上昇も低いので、この冷却空気がランプ装置4を通過する間に、十分な冷却を行なうことができる。そして、ランプ装置4を通過して温度が上昇した冷却空気は、そのまま対向排気口22から外部へ排出される。
また、本実施形態では、光学エンジン12により生成された投影画像は、光学エンジン12に取り付けられた投射レンズ12aから、図2(b)の矢印Bの方向(矢印Bと反対の向き)に投射される。つまり、投射レンズ12aから投影画像が投射される方向と、上述のほぼ直線的に流れる冷却空気の流れの方向とは、略直交している。このような関係により、例えば、プロジェクタ装置2が広角投射プロジェクタの場合、特に、半画角45度以上の広角投射プロジェクタの場合に、以下のような効果を奏する。
半画角45度以上の広角投射プロジェクタでは、投射レンズ12aを構成する投射面側のレンズ(前玉)の口径が大きくなる。そこで、前玉レンズの設置面または対抗面とは異なる面に冷却ファン16を設置し、投影画像を投射する方向とほぼ直線的に流れる冷却流の方向とを略直交させることにより、口径の大きな投射レンズ12aと冷却ファン16とを効率よく配置することができる。この配置によって、筐体10を小型化でき、引いてはプロジェクタ装置全体を小型化することできる。このことは、特に、冷却ファン16を投射レンズ12aに近接した位置に配置する場合に有効であり、両機器が近接位置にあっても、両機器の干渉やデッドスペースの発生を防いで、効率的な配置を行なうことができる。
以上のような構成装置の配置によって、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の十分な冷却が可能である。ただし、ランプ装置4の冷却のための更なる吸気用開口を設けることも考えられ、この実施形態については図7を用いて後述する。
また、対向排気口22に設けられた冷却ファン16によって、冷却空気は、筐体10の内部で、対向排気口22の方に引き込まれる形で流れるので、仮に、冷却空気が光学エンジン12等の表面に当たって斜行したとしても、再び直線状に流れるようになり、下流側のランプ装置4の表面と冷却空気との間の熱伝達率を高く取ることができる。
なお、本実施形態では、対向排気口22側に設置された冷却ファン16によって冷却空気の流れが形成されるが、これに限られるものではなく、冷却ファン16を対向吸気口20側に設けることもできる。何れの場合においても、1つの冷却ファンによってプロジェクタ装置2の各構成装置の十分な冷却を行なうことができるので、複数のファンを設置することにより生じる騒音の問題を抑制し、ファンによる消費電量を低く抑えることができ、プロジェクタ装置2の製造コストの低減も図れる。
なお、特別な流路やガイドを設けずに、冷却空気を直線的に流す観点から付言すると、排気側に冷却ファンを設けて、冷却空気を引き込む形で流す方が一般的に有利である。
<冷却ファンに対する各構成装置の配置に関する説明>
次に、図3を用いて、本実施形態の冷却機構の冷却ファン16に対する、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の配置を説明する。図3は、プロジェクタ装置2を、対向排気口22を手前にして見た側面断面であり、図2(b)の矢印Cから見た図に該当する。図3では、冷却ファン16の羽根が回転したときに、回転した羽根の外縁が形成する円弧を太線で示している。
ここで、本実施形態では、対向吸気口20が設けられた側面と、対向排気口22が設けられた側面とは略並行に配置されており、冷却ファン16により、冷却空気は、冷却ファン16の軸流方向、つまり、対向吸気口20が設けられた側面及び対向排気口22が設けられた側面と略垂直な方向に、略直線状に流れる。
従って、図3で示されたランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の領域は、冷却空気の流れ方向に沿って、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8を、冷却ファン16が設けられた側面に相対した相対面であるといえる。
そして、図3に示すように、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の各々の相対面と、冷却ファン16の回転する羽根の外縁が形成する円とが、かなりの領域において重なり合っている(斜線部参照)。言い換えれば、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の各相対面の少なくとも一部が、冷却ファン16の回転する羽根の外縁により形成される円弧の内部に含まれている。
このような冷却ファン16の回転する羽根の外縁により形成される円弧の中に、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の各相対面の少なくとも一部が含まれるような配置を取ることによって、冷却ファン16の送風力を有効に利用して各構成装置の冷却を行なうことができ、更に、筐体10内における冷却空気の流れの乱れ、曲がりが抑制され、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の表面と冷却空気との間の熱伝達率を高く取ることができ、冷却効率を高めることができる。
以上のように、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の各相対面の少なくとも一部が、冷却ファン16の回転する羽根の外縁により形成される円弧の中に含まれ、かつ、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の相対面のなるべく多くの領域がこの円弧の中に含まれることが望ましい。実際の冷却効果を考慮すると、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の相対面の総面積(合計面積)の40%以上の領域が、この円弧の中に含まれることが望ましく、50%以上の領域が含まれることがより望ましく、60%以上の領域が含まれることが更に望ましい。
なお、上述の実施形態では、冷却空気が対向吸気口20及び対向排気口22を有する側面に対して略垂直方向に流れているが、これに限られるものではなく、例えば、冷却空気が対向する側面に対して斜めに流れる場合においても、冷却空気の流れ方向に沿ったランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の相対面と、冷却ファン16の回転する羽根の外縁が形成する円とが重なり合うようにすることによって、同様に高い冷却効率の冷却を実現することができる。
また、本実施形態では、冷却ファン16として軸流ファンを用いているが、遠心ファンを用いた場合においても、遠心ファンの吐出口または吸入口の形状と、各構成装置の相対面との間で、上述と同様のことがいえる。
また、冷却ファン16を用いて効果的に冷却を行なうためには、冷却ファン16の回転する羽根の外縁により形成される円弧と、筐体10の冷却空気の流れ方向に直交する断面の形状が相似的な関係を有することが望ましい。この場合、筐体の断面形状を円形にすることが最も好ましいが、箱型の筐体においては、正方形に近い断面形状を有することが望ましい。この場合、この断面領域において、1つの冷却ファン16によって、淀み部分の少ない均一な冷却空気の流れを形成することができるので、この断面内に配置されたランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の全ての構成装置を効果的に冷却することができる。
実際の冷却効果を考慮すると、冷却空気の流れ方向に直交する断面の縦の寸法と横との寸法の比が、1.5以内であることが望ましく、1.25以内であることがより望ましく、1.1以内であることが更に望ましい。なお、本実施形態では筐体10が略直方体なので、冷却空気の流れ方向に直交する断面の形状と、対向吸気口20及び対向排気口22を有する各側面の形状とが一致する。
以上のようにして、本実施形態では、1つの冷却ファン16を用いるだけで、プロジェクタ装置2の筐体10の内部に配置された各構成装置を、効果的に効率よく冷却することができる。
(ランプ装置のための冷却空気の吸気用開口部を更に備えた実施形態の説明)
次に、図7を用いて、ランプ装置4のための冷却空気の吸気用開口部を更に備えた実施形態の説明を行なう。ここで図7は、図4と同様に、冷却空気の流れに対して横側から見た模式図であり、図2(b)に示す矢印Bから見た図に該当する。
図7に示す本実施形態では、筐体10のフレーム部10aにおいて、隣接して配置された光学エンジン12とランプ装置4との間の位置に、ランプ装置4を冷却する冷却空気を取り入れるためのランプ用吸気口24が設けられている。
上述のように、光学エンジン12は高温にならないので、光学エンジン12を通過した後の冷却空気を用いて、ランプ装置4を冷却したとしても、ランプ装置4を十分に冷却することができるが、本実施形態によって、ランプ装置4を更に確実に効果的に冷却することができる。
対向排気口22に設けられた冷却ファン16により、ランプ用吸気口24から筐体10の内部に冷却空気が引き込まれる。このときの冷却空気は、紙面下側から上側へ向かって流れるが、冷却ファン16による吸引力により、その進行方向を徐々に紙面左側へ変更し、最終的には紙面左側への流れとなって、対向排気口22から筐体10の外へ排出される。
ここで、ランプ用吸気口24及び対向排気口22に関して、その設置位置及び開口の大きさを適切に設定することによって、ランプ用吸気口24から吸引された冷却空気が進行方向を90度変えながら流れる過程において、ちょうどランプ装置4の周囲をまんべんなく流れるようにすることが可能であり、温度の上昇していない新鮮な冷却空気によって、ランプ装置4を更に高い冷却効率で効果的に冷却することができる。更に、対向吸気口20からほぼ直線的に流れてきた冷却空気と協働して、更に効果的なランプ装置4の冷却を実現することができる。
なお、このランプ用吸気口24から流入した冷却空気を用いて、ランプ装置40を外側から冷却するだけでなく、ランプ用吸気口24から流入した冷却空気をランプ装置40の内部に導入して、内部から冷却することも可能である。内部から冷却する実施形態については、図9〜図11を用いて後述する。
以上のように、ランプ用吸気口24から筐体10の内部に取り込んだ冷却空気を用いて、ランプ装置4の外部から冷却することもできるし、ランプ装置4の内部から冷却することもできるし、アンプ装置4の外部及び内部の両方から冷却することもできる。
(冷却効率を高めるための整流板を更に備えた実施形態の説明)
次に、図8を用いて、冷却効率を高めるため、冷却空気の流れに略平行な方向に伸びる整流板30を備え、この整流板によって、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8が互いに仕切られた構造を有するプロジェクタ装置の実施形態の説明を行なう。ここで、図8は、対向排気口22を手前にして見た模式図であり、図2(b)に示す矢印Cから見た図に該当する。
図8から明らかなように、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8が、整流板30によって仕切られている。この整流板30は、冷却空気の流れ方向、つまり紙面と垂直な方向において、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の各々の前端から後端まで、冷却空気の流れに略平行な方向に伸びている。
この整流板30によって、冷却空気は整流され、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の各々の表面に沿ってスムーズに流れるので、各構成装置の表面と冷却空気との間の熱伝達率を高めることができ、冷却効率を高めることができる。また、整流板30によって、ランプ装置4、電源装置6、及びバラスト8の各々が仕切られるので、他の構成装置と接触して温度が上昇した空気が混入することを防ぐことができ、確実に、温度が上昇していない新鮮な空気で冷却することができる。
なお、この整流板30は、温度条件と必要強度に応じて、金属、樹脂を始めとするあらゆる材料の中から、最適な材料を用いて形成することができる。
(ランプ装置内部の冷却機構を備えたプロジェクタ装置の実施形態の説明)
次に、図9〜図11を用いて、ランプ装置4の内部を冷却する冷却機構を備えたプロジェクタ装置の実施形態の説明を行なう。
<ランプ装置内部の冷却機構の第1の実施形態の説明>
始めに、図9を用いて、ランプ装置4の内部を冷却する冷却機構の第1の実施形態の説明を行なう。図9は、図4及び図7と同様に、冷却空気の流れを横から見た模式図であり、図2(b)の矢印Bから見た図に該当する。
まず、ランプ装置4の内部の構造を説明すると、ランプ装置4は、ハウジング4aと、ハウジング4aの中に配置されたランプ本体40を有する。そして、ハウジング4aのランプ本体40の上方(紙面右上)に、冷却空気をハウジング4aの内部に取り込むための吸気口52が設けられ、ハウジング4aの紙面左側に、冷却空気をハウジング4aの外部へ排出する排気口54が設けられている。なお、排気口54は、ハウジング4aの紙面左側の面の全領域において開口している。
本実施形態では、図9に示すようにランプ用吸気口24’が、筐体10の底面の光学エンジン12とランプ装置4との間の位置に設けられている。本実施形態では、このランプ用吸気口24’から取り入れられた冷却空気は、全てランプ装置4の内側に取り込まれて、ランプ装置4を内側から冷却するようになっている。ただし、これに限られるものではなく、例えば、ランプ用吸気口24’から取り入れられた冷却空気を分岐させて、ランプ装置4の内側を流してランプ装置4を内側から冷却する冷却空気と、ランプ装置4の外側を流してランプ装置4を外側から冷却する冷却空気とに分けて用いることもできる。
本実施形態では、ランプ用吸気口24’からランプ装置4の吸気口52までの間に、筐体10の他の領域から隔離された冷却空気の閉鎖流路56が設けられている。この閉鎖流路56は、光学エンジン12とランプ装置4とによって前後の流路壁が形成され、それらを繋ぐように、左右の流路壁(図示せず)が配置されている。つまり、冷却空気の閉鎖流露56は、ランプ装置4から光学エンジン12へ進む光の光路を横切るように配置されている。更に、本実施形態では、冷却空気の流れの方向を徐々に変更する滑らかな曲線で構成されるガイド面50が設けられている。
本実施形態のランプ装置内部の冷却機構は、筐体のその他の任意の位置に設けられた吸気口、排気口、冷却ファンと組み合わせることができ、図1〜図9に示す上述のあらゆるプロジェクタ装置2の中に設置することが可能である。以下においては、図4又は図7に示すプロジェクタ装置に、本実施形態のランプ装置内部の冷却機構が備えられたと仮定して説明を行なう。
つまり、筐体10の底面に設けられたランプ用吸気口24’だけでなく、筐体10の紙面右側に配置された対向吸気口20、及び筐体10の紙面左側に配置された対向排気口22を備え、対向排気口22に設置された冷却ファン16によって、対向吸気口20及びランプ用吸気口24’から取り入れた冷却空気を、筐体10内部及びランプ装置4内部に流し、対向排気口22から筐体10の外部へ排出する。
次に、本実施形態のランプ装置内部の冷却機構における冷却空気の流れを説明すると、冷却ファン16により、外気が冷却空気として、ランプ用吸気口24’から筐体10内に設けられた閉鎖流路56の内部に、紙面上側に引き込まれる。冷却空気は、閉鎖流路56の中を上側へ進み、ガイド面50に達すると、滑らかに湾曲したガイド面50に沿って、徐々にその流れの方向を紙面左側へ変更し、ほぼ左向きの流れとなって、吸気口52からランプ装置4のハウジング4aに中に入る。
図の矢印は左側にだけ示されているが、冷却空気は、ハウジング4aの中で下側へも流れ、ランプ本体40の全体を冷却することができる。特に高温となるランプ本体40は、温度が上昇していない新鮮な空気で直接冷却することができるので、効果的な効率の高い冷却を行なうことができる。
また、図3に示すように、冷却ファン16の回転する羽根の外縁が形成する円と、ランプ装置4の領域がかなり重なり合うように配置されている場合には、冷却ファン16により、排気口54に開口全体の領域で吸引され、より確実に、冷却空気がハウジング4aの内部全体を流れるようにすることができる。
以上のようにして、ランプ装置4のハウジング4aの内部を冷却した後、冷却空気は排気口54からハウジング4aの外部へ排出され、更に筐体10の内部を紙面左側に流れて、対向排気口22から筐体10の外部へ排出される。
なお、上述の実施形態では、吸気口52が、ランプ装置4の上側の位置にだけ設けられているが、これに限られるものではなく、例えば、ランプ本体40の周りの複数箇所に吸気口を設けることもできるし、ハウジング4aの紙面右側の面が、ランプ本体40が存在する領域以外、全てが開口となるようにすることもできるし、その他の任意の場所に任意の大きさの吸気口を設けることができる。その場合、同様に、任意の場所に任意の数のガイド板50を設置することもできる。
また、上述の実施形態では、排気口54が、ハウジング4aの紙面左側の側面に全面的に開口しているが、これに限られるものではなく、例えば、ハウジング4aの紙面左側の側面の下側を開口させて、上側に設置された吸気口52から流入した冷却空気が、下側の配置された排気口54から排出されるようにすることによって、冷却空気がランプ本体40の全体に当たるようにすることも考えられるし、その他の任意の位置に任意の大きさの排気口を設けることができる。
また、上述の実施形態では、図4及び図7に示すように、対向吸気口20、対向排気口22、及び冷却ファン16が配置されていたが、これに限られるものではなく、本発明のランプ装置内部の冷却機構においては、その他の任意の位置に配置された他の吸気口、排気口、冷却ファンと組み合わせることができる。
以上のように、本実施形態では、閉鎖流路56を用いることによって、ランプ装置4の内部の冷却用に取り込まれた空気を、他の領域に拡散することなく、無駄なくランプ装置4の内部の冷却に用いることができ、高い冷却効率でランプ装置4の内部を冷却することができる。また、ランプ用吸気口24’がランプ装置4に隣接して設けられているので、ランプ装置4の内部に入る前に冷却空気の温度が上昇するのを防ぎ、冷却空気が流れるときの流路抵抗を低減できるので、他の機器の冷却にも用いられる1つの冷却ファン16で、十分な冷却を行なうことができる。また、閉鎖流路56にガイド面50を備えることによって、整流された冷却空気を用いて、高い冷却効率でランプ装置4の内部を冷却することができ、また、冷却空気の流れの向きが曲げられることによる圧力損失を抑制することもできる。
<ランプ装置内部の冷却機構の第2の実施形態の説明>
次に、図10を用いて、ランプ装置4の内部を冷却する機構の第2の実施形態の説明を行なう。図10は、図9と同様に、冷却空気の流れを横から見た模式図であり、図2(b)の矢印Bから見た図に該当する。
本実施形態のランプ装置内部の冷却機構では、上述の冷却機構の第1の実施形態に加えて、ランプ本体40の外形に沿って成形された整流板58が設けられている。その他の点については、第1の実施形態と基本的に同一の構造を有する。なお、この整流板58には、温度条件や強度条件に合わせて、金属材料、樹脂材料、炭素材料を始めとするあらゆる材料の中から最適な材料を用いることができる。
図10に示すように、ランプ本体40の外形に沿って整流板58が設けられている。図10は模式図のため、上側にしか示されていないが、整流板58は単なる平板ではなく、ランプ本体40の外形に沿って円弧上に湾曲している。また、整流板58の吸気口50側は、ランプ本体40の外形に沿って徐々に広がった導入部58aを有する。
なお、整流板56は、ランプ本体40の任意の領域に設けることができ、例えば、ランプ本体40の全周に渡って設けることもできる。その場合には、整流板58は、導入部58aにおいて円錐状、その後方部分で円筒状の形状を有することになる。
次に、本実施形態における冷却空気の流れを説明すると、上述の第1の実施形態と同様に、冷却ファン16によって、ランプ用吸気口24’から入った冷却空気が、閉鎖流路56を通って、吸気口52からランプハウス4のハウジング4aの中に入る。そして、ほぼ紙面左側へ流れる冷却空気は、整流板56の先端に到達する。ここで、図10の右図に示すように、整流板58の先端部には、分岐穴58bが設けられており、冷却空気は、分岐穴58bを通過して整流板58の外側を通過するものと、整流板58の内側を通過するものとに分岐される。
整流板58の内側を通る冷却空気は整流され、ランプ本体40の外面に沿ってスムーズに流れるので、ランプ本体40の外面と冷却空気との間の熱伝達率を高めることができ、ランプ本体40の冷却効率を高めることができる。また、整流板58は、ランプ本体40の後端部まで伸びているので、ランプ本体40の後面40a(「レフのシール部」ともいう)にも、冷却空気を流すことができ、一般的に冷却が困難なランプ本体40の後面40aも十分に冷却することができる。
なお、整流板58の後端部を曲げて、ランプ本体40の後面40aの領域までカバーするようにすることによって、ランプ本体40の後面40aの冷却を更に効果的に行なうことができる。
<ランプ装置内部の冷却機構の第3の実施形態の説明>
次に、図11を用いて、ランプ装置4の内部を冷却する機構の第3の実施形態の説明を行なう。図11は、図9及び図10と同様に、冷却空気の流れを横から見た模式図であり、図2(b)の矢印Bから見た図に該当する。
本実施形態のランプ装置内部の冷却機構では、上述の冷却機構の第1の実施形態と基本的に同一の構造を有しているが、ランプ装置4のハウジング4aの重力方向で上側の面、つまり上面60が、熱伝導率の高い部材から構成されている。具体的には、本実施形態では、アルミニウム製の上面60が用いられている。アルミニウムは、熱伝導率が高いだけでなく、製造コストを低く抑え、重量を軽くすることができるのといった利点を有する。ハウジング4aの材料としては、その他、銀、金、マグネシウム、鉄といった金属、またはそれらを含む合金を用いることができ、各々の金属の熱伝導率は下記のようになっている。
Figure 2008209463
本実施形態では、ランプ装置40のハウジング4aの内部の熱が、対流によりハウジング4aの内側上方へ集まる。そして、熱伝導率の高い部材から構成された上面60内の熱伝導により、上面60の外表面側へ効果的に熱が伝えられる。ここで、本実施形態では、図4及び/または図7に示す実施形態のように、上面4aの外表面側には、対向吸気口20及び/またランプ用吸気口24から吸い込んだ冷却空気が流れており、ハウジング4aの内部から上面4aの外表面側に伝えられた熱を抜熱することができる。これにより、ハウジング4aの中の冷却空気の流れによる冷却と共に、ハウジング4aの内部の冷却を行なうことができるので、ランプ装置2の内部の冷却を効果的に促進することができる。
なお、本実施形態では、ハウジング4aの上面60を熱伝導率の高い部材で構成しているが、これに限られず、ハウジング4aの他の任意の面を、同様に熱伝導率の高い部材で構成することもできる。また、上面4aの外表面を含むハウジング4aの外表面からの抜熱量を増やすため、例えば、ハウジング4aの外表面に、冷却面積を増やすためのフィンを設けることも考えられる。また、必要に応じて、ハウジング4aの外表面にヒートシンク等の他の冷却手段を取り付けて、抜熱量を増加させることもできる。
(本発明に係るプロジェクタ装置、及びその冷却機構のその他の実施形態の説明)
本発明に係るプロジェクタ装置、及びその冷却機構は、上述の実施形態に限られるものではなく、その他の様々な実施形態が本発明に含まれる。
本発明に係るプロジェクタ装置の外形を示す斜視図である。 本発明に係るプロジェクタ装置の筐体内部の構成装置の配置を示す、筐体のカバー部材をはずした状態の斜視図である。 冷却ファンと各構成装置との位置関係を示す図である。 本発明に係るプロジェクタ装置の冷却機構を示す模式図であって、冷却空気の流れを横から見た図である。 本発明に係るプロジェクタ装置の冷却機構を示す模式図であって、対抗排気口が手間にくるような位置から見た図である。 本発明に係るプロジェクタ装置の冷却機構の冷却空気の流れを示す模式的な斜視図である。 本発明に係るプロジェクタ装置のランプ装置の冷却機構を示す模式図である。 各構成装置を仕切る整流板を備えた本発明に係るプロジェクタ装置の冷却機構を示す模式図である。 本発明に係るプロジェクタ装置のランプ装置内部の冷却機構の第1の実施形態を示す模式図である。 本発明に係るプロジェクタ装置のランプ装置内部の冷却機構の第2の実施形態を示す模式図である。 本発明に係るプロジェクタ装置のランプ装置内部の冷却機構の第3の実施形態を示す模式図である。
符号の説明
2 プロジェクタ装置
4 ランプ装置
4a ハウジング
6 電源装置
6a 電源接続口
8 バラスト
10 筐体
10a フレーム部材
10b カバー部材
12 光学エンジン
12a 投射レンズ
14 回路基板
16 冷却ファン
20 対向吸気口
22 対向排気口
24、24’ ランプ用吸気口
30 整流板
40 ランプ本体
40a (ランプ本体の)後面
50 ガイド面
52 吸気口
54 排気口
56 閉鎖流路
58 整流板
58a 導入部
58b 分岐穴
60 (ハウジングの)上面

Claims (9)

  1. 投影画像を生成するための光学エンジンに照光を供給するランプ装置と、
    前記ランプ装置を含む各機器へ電力を供給するための電源装置と、
    前記ランプ装置の駆動回路であるバラストと、
    前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストを収容する箱型の筐体と、
    を備えたプロジェクタ装置であって、
    前記筐体の対向する2面(以下、「対向面」という)の各々に設けられた吸気用開口部(以下「対向吸気口」という)及び排気用開口部(以下、「対向排気口」という)を少なくとも含む吸気/排気用開口部と、前記対向吸気口及び前記対向排気口の一方に設けられた1つの冷却ファンと、を有し、
    前記冷却ファンによって、前記対向吸気口から吸引された空気が前記対向排気口から排出されるまで、該空気が前記筐体内を全体として直線的に流れる冷却流の中に、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストが、前記冷却流に対して互いに縦に重ならない位置に配置されていることを特徴とする冷却機構を備えたプロジェクタ装置。
  2. 前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストを、前記冷却流の流れ方向に沿って、前記冷却ファンが設けられた前記対向面に相対した場合、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストの各相対面の少なくとも一部が、前記冷却ファンの回転した羽根の外縁により形成される円弧の内部に含まれることを特徴とする請求項1に記載の冷却機構を備えたプロジェクタ装置。
  3. 前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストの前記相対面の総面積の50%以上が、前記円弧の内部に含まれることを特徴とする請求項2に記載の冷却機構を備えたプロジェクタ装置。
  4. 前記対向吸気口から前記対向排気口へ流れる前記冷却流が、全体として前記対向面に対して略垂直な方向に流れることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の冷却機構を備えたプロジェクタ装置。
  5. 前記冷却流の流れ方向と、前記光学エンジンに取り付けられた投射レンズから前記投影画像が投射される方向とが略直交することを特徴する請求項1から4の何れか1項に記載のプロジェクタ装置。
  6. 前記冷却流と直交する前記筐体の断面の縦寸法と横寸法との比が1.25以内であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の冷却機構を備えたプロジェクタ装置。
  7. 前記冷却流に平行な方向に伸びる整流板により、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストが互いに仕切られていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の冷却機構を備えたプロジェクタ装置。
  8. 前記対向吸気口及び前記対向排気口が設けられた前記対向面と異なる面に、更なる吸気用開口部が設けられ、該吸気用開口部から前記筐体内に吸引された空気が、前記対向排気口から排出される間に、前記ランプ装置を冷却することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の冷却機構を備えたプロジェクタ装置。
  9. 前記光学エンジンが、前記冷却流に対して、前記ランプ装置、前記電源装置、及び前記バラストよりも、上流側または横並びの位置に配置されていることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の冷却機構を備えたプロジェクタ装置。
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