JP2008208700A - スライド操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動ルーバー窓におけるスラット等の外側部材を無段階で角度調整できるスライド調整装置を提供する。
【解決手段】軸部材10が貫通すると共に、外力が作用可能な外側部材1が連結しており、軸部材10の軸方向に沿って移動可能な可動部材12と、軸部材10の軸方向に沿った移動操作が可能であり、当該移動操作によって可動部材12に当接して移動させる操作部材15と、軸部材10が貫通するロック穴23aを有し、操作部材15及び可動部材12が当接可能となっており、可動部材12が当接することにより軸部材に対し傾斜して軸部材に係合し、可動部材の移動をロックするロック部材13,23と、ロック部材13,23が軸部材10に対して傾斜した状態で可動部材12に当接するように付勢する弾性部材14とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、可動ルーバー窓などに用いられるスライド操作装置に関する。
可動ルーバー窓では、室内での操作によってスラットの開閉ができる一方、屋外のスラットに力が加わったときにスラットが開かないことが犯罪防止の観点から好ましい。特許文献1には、このような作動を可能とした従来の可動ルーバー窓の開閉操作装置が記載されている。
特許文献1記載の開閉操作装置は、スラットに連結された可動部材と、可動部材を上下方向に移動させる操作部材と、可動部材側に突出して係合するようにばね付勢されてロックを行うロック部材と、操作部材の上下方向への変位をロック部材の変位に変換する斜面と、ロック部材が突出したときにロック部材が入り込むノッチとを有している。この装置では、ロック部材がノッチに入り込んでいるため、屋外でスラットに外力が作用してもスラットが開閉作動することがないが、室内で操作部材を操作することにより、斜面によってロック部材がノッチに入ったり、出たりするため、スラットを回転させて角度調整を行うことが可能となっている。
特開2002−47868号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている従来の開閉操作装置では、スラットの開閉角度が段階的であるため、細かな角度調整ができない不便さがある。又、スラットの開閉角度を変更する際に、ロック部材がノッチとの係合を繰り返すため、カチ、カチという雑音が発生する。このため、静かな操作ができない問題がある。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、スラット等を無段階で角度調整でき、しかも雑音の発生のない静かな作動を行うことが可能なスライド調整装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明のスライド操作装置は、軸部材が貫通すると共に、外力が作用可能な外側部材が連結しており、前記軸部材の軸方向に沿って移動可能な可動部材と、前記軸部材の軸方向に沿った移動操作が可能であり、当該移動操作によって前記可動部材に当接して移動させる操作部材と、前記軸部材が貫通するロック穴を有し、前記操作部材及び可動部材が当接可能となっており、可動部材が当接することにより軸部材に対し傾斜して軸部材に係合し、可動部材の移動をロックするロック部材と、ロック部材が軸部材に対して傾斜した状態で前記可動部材に当接するように付勢する弾性部材とを備え、前記外側部材に外力が作用したとき、ロック部材が傾く方向に可動部材がロック部材に当接してロック部材のロック状態を維持し、前記操作部材への移動操作によって操作部材がロック部材に当接してロック部材の傾きを小さくしロックを解除することを特徴とする。
請求項1記載の発明では、ロック部材が軸部材に対して傾斜することにより、ロック部材が傾斜して軸部材に係合するため、可動部材の移動がロックされる。この状態に対し、外側部材に外力が作用すると、ロック部材が傾いた状態を維持したロック状態であるため、外側部材からの操作では角度調整ができない。一方、操作部材を移動操作すると、操作部材がロック部材に当接してロック部材の傾きを小さくするため、軸部材への係合が解除され、操作部材による外側部材の角度調整が可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスライド操作装置であって、前記弾性部材は、ロック部材における前記可動部材が当接する部位と、前記操作部材が当接する部位との間を付勢していることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のスライド操作装置であって、前記操作部材が可動部材に当接する部位における両部材の離隔距離に対し、前記操作部材がロック部材に当接する部位における両部材の離隔距離が小さいことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載のスライド操作装置であって、前記操作部材への移動操作によって操作部材がロック部材に当接すると共に、操作部材が可動部材に当接することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載のスライド操作装置であって、前記ロック部材が、前記弾性部材を挟んだ状態で弾性部材と可動部材との間に一対が配置されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項記載のスライド操作装置であって、前記軸部材が縦方向に設けられていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項記載のスライド操作装置であって、前記軸部材が横方向に設けられていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項記載のスライド操作装置であって、前記外側部材は、可動ルーバー窓のスラットであることを特徴とする。
本発明によれば、ロック部材が軸部材に係合したロック状態に対し、操作部材を移動操作すると、操作部材がロック部材に当接してロック部材の傾きがなくなる。このため、ロック部材の軸部材への係合が解除され、操作部材による角度調整が可能となる。このような構造では、外側部材を無段階で角度調整でき、しかも雑音の発生のない静かな作動を行うできる。
図1〜図8は、本発明の第1実施形態のスライド操作装置を示し、図1は実施形態が適用された可動ルーバー窓の正面図、図2は側面図、図3は図1におけるA−A線断面図、図4は図3におけるB−B線断面図、図5は図3の要部を拡大した断面図、図6は作動の断面図、図7は図6の要部を拡大した断面図、図8は図6に続く作動の断面図である。
図1に示すように、可動ルーバー窓は複数のスラット1を有している。それぞれのスラット1は、スラット軸3に回転自在に取り付けられており、スラット軸3はルーバー窓の枠2に固定されている。それぞれのスラット1には、リンク4が取り付けられ、リンク4の他端は連結ピン5によって連結ロッド6に連結されている。連結ロッド6は上下方向に延びており、全てのスラット1の連結ピン5が取り付けられている。従って、連結ロッド6が上下方向に移動することにより全てのスラット1が同時に開閉作動する。
上記構造において、連結ロッド6が上下に移動すると、連結ロッド6の動きに同期してスラット1がスラット軸3を中心に回転する。すなわち、図3において、連結ロッド6が上に移動すると、スラット1は時計方向に回転して開いた状態となり、連結ロッド6が下に移動すると、スラット1は反時計方向に回転して閉じた状態となる。この実施形態において、スラット1は外側部材として機能するものであり、スラット軸3,リンク4、連結ピン5、連結ロッド6を介して後述するスライダー12に連結される(図3参照)。
図3及び図4に示すように、この実施形態のスライド操作装置7は、ベース9と、軸部材としてのシャフト10と、可動部材としてのスライダー12と、ロック部材としてのロックプレート13及び23と、弾性部材としてのばね14と、操作部材としての操作レバー15と、カバー16とを備えている。スライド操作装置7の全体は、ねじ等の締結具8によって枠2に固定される(図1及び図2参照)。スライド操作装置7は屋内X側に位置するものであり、スラット1は屋外Y側に位置している(図2参照)。
ベース9は締結具8によってルーバー窓の枠2に固定される。カバー16は縦長のコ字形となっており、ベース9の外側を覆った状態でベース9と共に締結具8により枠2に固定される。ベース9における連結ロッド6側の面には、スライダー12の上下移動を案内する案内凹部9bと、スライダー12が貫通して連結ロッド6側に延びるための長穴9cとが形成されている。
軸部材としてのシャフト10は、所定長さを有して上下方向に延びている。シャフト10は、その上下端部がベース9を貫通し、貫通端に止め輪11を係止させることにより立設状態でベース9に固定される。
可動部材としてのスライダー12は、一側(左側)にシャフト10が貫通し、他側(右側)にスラット1が連結される。スラット1が連結されるスライダー12の他側は、スラット1に向かって略水平に延びるアーム部12aとなっている。アーム部12aには、横長の長穴12cが形成されており、長穴12cに一の連結ピン5が貫通して連結されている。従って、スライダー12が上下方向に移動すると、一の連結ピン5を介して連結ロッド6が上下動するため、全てのスラット1が開閉する。
スライダー12の一側は、左側(操作レバー15側)が開口された箱型形状に形成されており、下側の第1当接片21及び上側の第2当接片22とが一対となって対向している。第1当接片21及び第2当接片22は面対称の形状となっており、それぞれには、外方に向けて傾斜した傾斜面21a、22aと、傾斜面21a、22aの傾斜始端となる頂点21b、22bとが形成されている。シャフト10は第1当接片21及び第2当接片22を貫通するものであり、シャフト10が貫通することにより、スライダー12はシャフト10の軸方向である上下方向に移動可能となっている。かかる移動は、シャフト10及びベース9の案内凹部9bによってガイドされる。
ロック部材としてのロックプレート13,23は、上下で対向する一対が配置され、下側が第1ロックプレート13、上側が第2ロックプレート23となっている。第1ロックプレート13にはスライダー12の第1当接片21が当接し、第2ロックプレート23には第2当接片22が当接する。それぞれのロックプレート13,23も面対称の形状となっており、それぞれには、シャフト10が貫通するロック穴13a、23aが形成されている。又、ロックプレート13,23は当接片21,22の傾斜面21a、22aの傾斜と同様な方向に傾斜しており、これにより一対のロックプレート13,23は、側面から見て「ハ」字形となって対向している(図3参照)。
ロックプレート13,23のロック穴13a、23aは、シャフト10の径よりの僅かに大きな径となっており、後述するようにロック穴13a、23aの上下端のエッジ部13b、13c及び23b、23c(23b、23cは図示省略)がシャフト10に食い込むことより(図5参照)、スライダー12の移動をロックするようになっている。
弾性部材としてのばね14は、一対のロックプレート13,23の間に配置されるものであり、このように配置することにより、それぞれのロックプレート13,23はスライダー12とばね14との間に配置された構造となっている。ばね14は圧縮コイルばねが使用されており、シャフト10が貫通することによりシャフト10に保持されている。ばね14の上下端部は、一対のロックプレート13,23に当接しており、この当接によってロックプレート13,23が当接片21,22の頂点21b、22bに当接するように付勢している。このようなばね14の付勢により、ロックプレート13,23は頂点21b,22bを支点として先端部分(左端部分)が相互に離れる方向へ傾斜する。すなわち、第1ロックプレート13が左下がりに傾斜し、第2ロックプレート23が左上がりに傾斜した状態となる。この傾斜により、ロックプレート13,23のロック穴13a、23aのエッジ部13b、13c及び23b、23cがシャフト10に食い込んで係合することができる。
操作部材としての操作レバー15は、スライダー12を挟んでスラット1との反対側に配置される。操作レバー15はスライダー12側(右側)が開口された箱型形状に形成されており、開口部分からロックプレート13,23が進入可能となっている。操作レバー15は操作部15eを有しており、操作部15eがカバー16に上下方向に形成した長穴16aから室内側に突出している。従って、操作部15eを操作することにより、操作部材15の上下方向への移動操作が可能となっている。
操作レバー15の内面には、それぞれのロックプレート13,23に対向したロックプレート側当接部15a、15bと、スライダー12の当接片21,22に対向したスライダー側当接部15c、15dとが形成されている。操作レバー15を移動操作しないとき、ロックプレート側当接部15a,15b及びスライダー側当接部15c、15dは、それぞれロックプレート13,23及び当接片21,22と離隔している。ここで、スライダー側当接部15c、15dはロックプレート側当接部15a、15bよりも低くなるように形成されている。これにより、図5に示すように、スライダー側当接部15c、15dと当接片21,22との間の離隔距離L2に対し、ロックプレート側当接部15a,15bとロックプレート13,23との離隔距離L1が小さくなっている(L1<L2)。従って、操作部材15が上下方向に移動する際には、ロックプレート側当接部15a,15bが先にロックプレート13,23と当接し、その後にスライダー側当接部15c、15dが当接片21、22に当接する。
この実施形態において、ばね14は、スライダー12の当接片21,22がロックプレート13,23に当接する頂点21b、22bと、操作レバー15がロックプレート13,23に当接するロックプレート側当接部15a,15bとの間でロックプレート13,23と当接してロックプレート13,23を付勢している。すなわち、ばね14はロックプレート13,23のロック穴13a、23a近辺に当接してロックプレート13,23を付勢するものである。ばね14がこのような位置を付勢することにより、ロック穴13a,23aのエッジ部13b、13c、23b、23cがシャフト10に食い込んでロックするためのロックプレート13,23の傾斜姿勢及びロックを解除するためのロックプレート13,23の傾斜をなくした解除姿勢を確保でき、ロック及びその解除が確実に可能となる。
次に、この実施形態の作動を説明する。
図3はスラット1を完全に閉じた状態を示す。この状態でスラット1に手を掛けて開けようとすると、スラット1にはスラット軸3回りの時計方向の回転力が作用し、連結ロッド6には上方向への移動力が作用する。この力は、図5に示すように、連結ピン5を介してスライダー12における第1当接片21の頂点21bに対し上方向(C方向)に作用する。従って、第1ロックプレート13に反時計方向への回転力が作用して第1ロックプレート13が傾斜するため、第1ロックプレート13のエッジ部13b、13cがシャフト10に食い込んで第1ロックプレート13がロックされる。スラット1への力が強くなると、エッジ部13b,13cがシャフト10に食い込む力が強くなってロック力が増大する。その結果、スラット1を屋外から開くことができない。
一方、スラット1が開いている状態に対し、スラット1を閉じようとして力を加えると、上述と同様な挙動が第2ロックプレート23に作用する。すなわち、スライダー12における第2当接片22の頂点22bが第2ロックプレート23を傾斜させるため、第2ロックプレート23のエッジ部23b、23cがシャフト10に食い込んで第2ロックプレート23がロックされる。その結果、屋外からはスラット1を閉じることができない。
屋内側でスラット1を開く場合には、操作レバー15の操作部15eを把持して操作レバー15を上方向へ移動操作する。これにより、離隔距離L1となっている操作レバー15のロックプレート側当接部15aが第1ロックプレート13に当接する。
図6及び図7は、その後にさらに操作レバー15を上方へ移動操作した状態を示し、操作レバー15はベース9及びカバー16にガイドされているため、スムーズに動かすことができる。図6及び図7の状態まで操作レバー15を上向きに動かすと、操作レバー15のロックプレート側当接部15aによって第1ロックプレート13が上方向に押される。このため、第1ロックプレート13はスライダー12における第1当接片21の頂点21bを支点として時計方向に回転する。この方向への回転によって、第1ロックプレート13は傾きが小さくなり、ロック穴13aのエッジ部13b、13cのシャフト10への食い込みが解除される。かかる食い込み解除は、図7に示すように、スライダー側当接部15cと第1当接片21との間に隙間L3があるときになされる。
さらに操作レバー15を上方向に移動させると、操作レバー15のスライダー側当接部15cとスライダー12における第1当接片21との隙間L3がなくなり、スライダー側当接部15cがスライダー12を上方向に押し始める。
図8はこの状態を示し、下側の第1ロックプレート13においては、第1当接片21の頂点21bがロック穴13aの右側に当接し、操作レバー15のスライダー側当接部15aがロック穴13aの左側に当接し、ばね14がこれらの間に当接しているため、第1ロックプレート13が傾くことがない。従って、第1ロックプレート13はロック解除姿勢を安定して維持する。一方、上側の第2ロックプレート23では、スライダー12の第2当接片22における頂点22bが第2ロックプレート23から離れる。従って、第2ロックプレート23はロック方向に傾斜する支点を失い、ばね14の付勢力により反時計方向に回転してロック解除状態となる。
以上の第2ロックプレート23の作用は、ばね14等の弾性部材をスライダー12の頂点22bとシャフト10の軸線との間に配置することにより達成されるものである。なお、この実施形態では、ばね14にシャフト10を貫通させている。このように、ばね14をシャフト10への同軸的貫通状態に配置して、第2ロックプレート23のロック穴23aの軸線上を付勢することにより、より安定した作動を確保することができる。
以上により、双方のロックプレート13,23がロック解除状態となるため、操作レバー15は下方に円滑に移動できる。操作レバー15の上方への移動により、屋外側の連結ロッド6が下方に移動するため、スラット1がスラット軸3を中心に時計方向に回転する。これにより、スラット1を開くことができる。
屋内側でスラット1を閉じる場合には、操作レバー15の操作部15eを把持して操作レバー15を下方向へ移動操作する。これにより、上述した作動が上下で反対して作用する。すなわち、操作レバー15のロックプレート側当接部15b及びスライダー12における第2当接片22の頂点22bによって第2ロックプレート23のロックが強制的に解除され、次に、第1ロックプレート13が支点を失ってロック解除状態となり、操作レバー15が下方に円滑に移動する。操作レバー15の下方への移動によって、連結ロッド6が上方に移動するため、スラット1が反時計方向に回転する。これによりスラット1を閉じることができる。
以上のスラット1の開き作動及び閉じ作動のいずれにおいても、操作レバー15の移動操作を中止すると、ばね14の付勢力によって第1ロックプレート13及び第2ロックプレート23がそれぞれ頂点21b及び22bを支点として傾き、それぞれのロック穴13a、23aのエッジ部13b、13c及び23b、23cがシャフト10に食い込んでロック状態となる。これにより、スラット1の回転がその角度で停止するため、スラット1の開き角度及び閉じ角度を無段階で調整することができる。又、操作レバー15の移動操作では、操作音が発生しないため、スラット1の角度調整を静かに操作できる。
図9は、本発明の第2実施形態のスライド操作装置7Aを示す。このスライド操作装置7Aでは、一つのロックプレート33を用いるものであり、第1実施形態における第2ロックプレート23が省略されている。
ロックプレート33は第1実施形態の第1ロックプレート13に対応するものであり、シャフト10が貫通するロック穴33aを有している。ロック穴33aは、シャフト10よりも僅かに大きな径となっており、ロックプレート33が傾斜すると、そのエッジ部がシャフト10に食い込んで係合するため、ロック状態となる。又、スライダー12における第1当接片21の頂点21bがシャフト10の右側でロックプレート33に当接している。ロックプレート33におけるシャフト10の左側に対しては、操作レバー15のロックプレート側当接部15aが当接可能に臨んでいる。この実施形態では、ロックプレート33が一つであるため、第2ロックプレート23に対応した第2当接片22は不要であり、省略することができる。
上記構造において、屋外のスラット1に開き方向(時計方向)の力が作用すると、連結ロッド6を介してスライダー12が上方向に移動しようとするため、第1当接片21の頂点21bがロックプレート33を傾斜させる。これにより、ロック穴33aのエッジ部がシャフト10に食い込むため、屋外からはスラット1を開くことができない。
一方、スラット1に閉じ方向(反時計方向)の力が作用した場合には、連結ロッド6を介してスライダー12が下方向に移動する。このため、ロックプレート33の支点となっている頂点21bがロックプレート33から離れ、ロックプレートはロックすることがない。従って、スラット1を閉じる操作については、屋外から可能である
屋内でのスラット1の角度調整は、第1実施形態と同様であり、操作レバー15を上方に移動操作すると、ロックプレート側当接部15aがロックプレート33に当接した後、頂点21bがロックプレート33に当接してシャフト10への食い込みが解除され、スラット1の開き角度を無段階で調整できる。操作レバー15を下方に移動操作すると、頂点21bがロックプレート33から離れるため、ロックプレート33は支点を失い、ロックプレート33はロック解除状態となり、スラット1の閉じ角度を無段階で調整できる。
図10〜図14は、本発明の第3実施形態のスライド操作装置7Bを示し、図10はこの実施形態が適用された可動ルーバー窓の正面図、図11は図10のE矢視からの側面図、図12は図10のF矢視からの側面図、図13は図10のG−G線断面図、図14は図13のH矢視からの側面図である。
この実施形態のスライド操作装置7Bは、図10に示すように、ルーバー窓における下側の枠2に配置される。又、可動部材としてのシャフト10は左右の横方向に伸びるように配置される。
図13に示すように、横方に配置されるシャフト10に対し、可動部材としてのスライダー12、ロック部材としてのロックプレート13,23及び弾性部材としてのばね4、操作部材としての操作レバー15が配置される。シャフト10に対するこれらの部材の配置は、第1実施形態と同様であるが、第1実施形態に対し横方向に配置されるものである。スライダー12はシャフト10が貫通することによりシャフト10の長さ方向に沿って移動可能となっている。ロックプレート13,23はシャフト10が貫通した状態で一対が対向するようにスライダー12の当接片21,22に当接している。ばね14は一対のロックプレート13,23の間に配置されており、ロックプレート13,23のロック穴がシャフト10に食い込むように付勢している。操作レバー15は横方向のシャフト10の長さ方向に沿って移動可能となっている。
この実施形態において、左右の連結ロッド6は以下のように配置される。すなわち、図11に示すように、右側の連結ロッド6は、室内側Xに配置されており、これに対してスラット1はリンク4を介して室外側Yに位置する。図12に示すように、左側の連結ロッド6は室外側Yに配置されており、スラット1は室内側Xに位置する。従って、右側の連結ロッド6を下方に移動させるとスラット1が閉じられ、左側の連結ロッド6を下方に移動させるとスラット1が開くように作動する。
左右それぞれの連結ロッド6には、ロープ100a、100bが連結される。すなわち、図11及び図13に示すように、右側の連結ロッド6には、ロープ100aの一端が連結され、ロープ100aの他端はローラ101aを介してスライダー12のアーム部12aに連結されている。ローラ101aは枠2の立ち上がり部2eに取り付けられた支軸102aに回転自由に支持されている。
図12及び図13に示すように、左側の連結ロッド6には、ロープ100bの一端が連結され、ロープ100bの他端はローラ101bを介してスライダー12のアーム部12aに連結されている。ローラ101bは枠2の立ち上がり部2eに取り付けられた支軸102bに回転自由に支持されている。
図13において、操作レバー15を右方向にスライド移動させると、左側のロープ100bが右方向に引かれる。これにより、左側の連結ロッド6が下方に移動し、スラット1が反時計方向に回転する。従って、スラット1が開状態となる。このとき、右側の連結ロッド6はリンク4の時計方向の回転により上方に移動する。この上方への移動によって右側のロープ100aが右方向に引かれるため、ロープ100aは撓むことなくスライダー12の動きに追従して動く。
スラット1を閉じる場合は、操作レバー15を左方向に移動させる。この移動によって右側の連結ロッド6が下方に引かれるため、スラット1が閉じられる(図11参照)。
この実施形態では、操作レバー15を横方向に移動操作することによりスラット1の開閉を行うことができ、操作性が良好となる。
図15及び図16は、本発明の第4実施形態を示し、第3実施形態における図14に相当した図である。図15及び図16は左側部分を示すが、右側部分も同様となっている。
15及び図16に示すように、スライダー12に連結されるロープ105の一端は小径のギヤ103に巻き付けられ、連結ロッド16に連結されるロープ106の一端は大径のギヤ104に巻き付けられている。その他の部分は第3実施形態と同様である。
このような構造では、ギヤ103,104のギヤ比の関係によって操作レバー15への操作力を調整することができ、スラット1がガラス製の重たいものであってもギヤ比を調整することにより操作レバー15への操作力を軽減させることができ、操作性が向上するメリットがある。
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく種々変形が可能である。例えば、ロックプレートを付勢するばね14としては、複数の皿ばねを重ねて形成しても良い。又、本発明は、可動ルーバー窓以外の装置に適用することができる。
本発明の第1実施形態が適用される可動ルーバー窓の正面図である。 可動ルーバー窓の側面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図3におけるB−B線断面図である。 図3の要部を拡大した断面図である。 作動の断面図である。 図6の要部を拡大した断面図である。 図6に続く作動の断面図である。 第2実施形態の断面図である。 第3実施形態が適用された可動ルーバー窓の正面図である。 図10のE矢視からの側面図である。 図10のF矢視からの側面図である。 図10のG−G線断面図である。 図13のH矢視からの側面である。 第4実施形態の平面図である。 図15の正面図である。
符号の説明
1 スラット(外側部材)
7、7A、7B スライド操作装置
10 シャフト(軸部材)
12 スライダー(可動部材)
13 第1ロックプレート(ロック部材)
13a ロック穴
13b、13c エッジ部
14 ばね
15 操作レバー(操作部材)
15a、15b ロックプレート側当接部
15c、15d スライダー側当接部
21 第1当接片
21b 頂点
22 第2当接片
22b 頂点
23 第2ロックプレート(ロック部材)
23a ロック穴
23b、23c エッジ部
33 ロックプレート
33a ロック穴

Claims (8)

  1. 軸部材が貫通すると共に、外力が作用可能な外側部材が連結しており、前記軸部材の軸方向に沿って移動可能な可動部材と、
    前記軸部材の軸方向に沿った移動操作が可能であり、当該移動操作によって前記可動部材に当接して移動させる操作部材と、
    前記軸部材が貫通するロック穴を有し、前記操作部材及び可動部材が当接可能となっており、可動部材が当接することにより軸部材に対し傾斜して軸部材に係合し、可動部材の移動をロックするロック部材と、
    ロック部材が軸部材に対して傾斜した状態で前記可動部材に当接するように付勢する弾性部材とを備え、
    前記外側部材に外力が作用したとき、ロック部材が傾く方向に可動部材がロック部材に当接してロック部材のロック状態を維持し、前記操作部材への移動操作によって操作部材がロック部材に当接してロック部材の傾きを小さくしロックを解除することを特徴とするスライド操作装置。
  2. 前記弾性部材は、ロック部材における前記可動部材が当接する部位と、前記操作部材が当接する部位との間を付勢していることを特徴とする請求項1記載のスライド操作装置。
  3. 前記操作部材が可動部材に当接する部位における両部材の離隔距離に対し、前記操作部材がロック部材に当接する部位における両部材の離隔距離が小さいことを特徴とする請求項1又は2記載のスライド操作装置。
  4. 前記操作部材への移動操作によって操作部材がロック部材に当接すると共に、操作部材が可動部材に当接することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のスライド操作装置。
  5. 前記ロック部材が、前記弾性部材を挟んだ状態で弾性部材と可動部材との間に一対が配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のスライド操作装置。
  6. 前記軸部材が縦方向に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のスライド操作装置。
  7. 前記軸部材が横方向に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載スライド操作装置。
  8. 前記外側部材は、可動ルーバー窓のスラットであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のスライド操作装置。
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