JP2008207842A - 搬送カップ付き容器の充填システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボトルBの殺菌洗浄と、ハカマ1の殺菌洗浄を無菌室の中で別個独立に行った上で、ボトルBの下方部をハカマ1に装着し、ハカマ装着ボトル1Bの形態で内容物の充填・密封および搬送が行われるように構成する。また、使用済みのハカマ1はクリーンボックス65で囲まれ且つ、殺菌時間がコンベア式アキュームレータの蓄積容量によって制御されるコンベア式アキュームレータを備えた空ハカマアキューム部60に搬送され、殺菌洗浄された後に、無菌トンネル82を介して充填部30へ再び供されるように構成する。
【選択図】図1
Description
一方、コンベア上に容器の側面を支える受け具および容器の底面を支える支持台の対(ペア)が等間隔で多数固定され、更に支持台の他端にはカムローラが取り付けられて、そのカムローラが所定のカムレール上を移動することにより、支持台が所定の軌跡で上下して内容物の充填、キャップの巻締め、取り出しが行われように構成された、いわゆるハカマ搬送方式の充填システムが提案されている(例えば、下記特許文献2を参照。)。
一方、近年、内容物のフレバー等を維持する高品質の充填密封方法として無菌充填法が採用されてきている。無菌充填法の場合、無菌環境下で容器を殺菌洗浄し且つ充填および密封する方法で、高度の無菌性が要求される。このような無菌充填法においては、例えば上記従来の薄肉容器の充填方法のように、保護カバーに容器を装着した状態で容器を殺菌洗浄するとなると、容器の内外周面に殺菌剤を十分に付着させることができないため容器の十分な殺菌・洗浄ができず、その結果、高い無菌性を維持したまま容器に対し内容物の充填から密封を行うことは困難であると思われる。また、保護カバーはその形状が複雑なため、保護カバー自体の殺菌・洗浄も困難であると思われる。しかしながら、容器が薄肉ボトルの場合、前述した通り容器のハンドリング性に難があるため、保護カバー等の保持具を装着しない形態での無菌充填への適用は困難であると考えられている。従って、薄肉ボトルの無菌充填法への適用は未だ提案されていない。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み創案されたものであって、高い無菌性を維持したまま肉厚の薄い容器に対し安定して内容物を充填し且つ内容物が充填されたその実容器を各部へ安定して搬送することが可能な搬送カップ付き容器の充填システムを提供することを目的とする。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、空容器とその下方部に嵌合する搬送カップが別個独立に殺菌洗浄されるように構成されているため、容器および搬送カップの各々の内外周面を殺菌媒体によって十分に殺菌することができるようになる。また、空容器は下方部に搬送カップを嵌合された状態で内容物を充填されるように構成されているため、容器の変形を伴わずに内容物を充填することが出来るようになる。また、内容物が充填された実容器は搬送カップに嵌合された状態で各部に搬送されるため、重心が低くなり搬送時の姿勢が安定すると共に容器同士が直に接触しにくくなり見かけ上容器の強度が向上する。従って、薄肉容器等のハンドリング性に難がある容器であっても、高い無菌性を維持しながら内容物の充填・密封が可能となる。更に、搬送カップは包装部において実容器と分離され無菌環境下で殺菌洗浄された上で保管されるため、高い無菌性を維持したまま再使用に供され得る。また、搬送カップは搬送ラインに固定されていないため、既存のコンベア等の搬送ラインをそのまま流用することができ、従って既存の充填システムに対する小規模の改修のみで薄肉容器等のハンドリング性に難がある容器に対し無菌環境下での充填・密封、更には包装までの一連の工程を自動的に行えるようにすることが可能となる。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、上記構成とすることにより、何らかの原因で容器と搬送カップとの位置決め(センタリング)がうまく成されずに、容器の底部が搬送カップの上部に当たる場合であっても、容器の変形を好適に防止することが出来る。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、上記構成とすることにより、容器に内容物を充填したことによる容器の変形を好適に防止することが出来る。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、上記構成とすることにより、実容器を限られたスペースに効率よく大量に蓄積することが出来る。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、上記構成とすることにより、空の搬送カップを限られたスペースに効率よく大量に蓄積することが出来る。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、上記構成とすることにより、搬送カップに対する殺菌時間をアキュームレータの蓄積容量に対応させることが出来る。すなわち、搬送カップの蓄積容量が増えると、搬送経路が長くなり、その結果、殺菌媒体が搬送カップに付着する時間が長くなる。これにより、従来のターレット搬送においては、薬液の濃度を低く設定した場合、薬液が容器に付着する時間を長くするために、ターレットの数を増やすか、ターレットの径を大きくする必要があったが、アキュームレータの蓄積容量を調整することにより容易に殺菌時間を制御することが可能となる。また、アキュームレータは無菌チャンバで囲まれているため、搬送カップの殺菌洗浄後、ライン停止時に搬送カップを一定の無菌状態で大量にストックすることが可能となる。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、上記構成とすることにより、包装部における実容器の包装において、所定本数が箱詰めされない、いわゆる歯抜けの状態が生じることを好適に防止する。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、上記構成とすることにより、搬送カップを効率よく殺菌することが出来る。
上記搬送カップ付き容器の充填システムでは、上記構成とすることにより、搬送カップを効率よく殺菌することが出来る。特に、次亜塩素酸は、排水設備が簡素化され、あるいは低濃度で使用される場合は排水設備をなくす(設けなくともよい)ことが出来る。
図1は、本発明のハカマ搬送充填システム100を示す構成説明図である。
このハカマ搬送充填システム100は、プリフォーム供給部10’からプリフォームのの供給を受け二軸延伸ブロー成形法によってボトルを成形するブロー成形部10と、ブロー成形部10から搬送されて来るボトルを蓄えながら後述する充填部30とブロー成形部10との間の処理速度の差を吸収するボトルアキューム部20と、ボトルに対し後述するハカマを装着したハカマ装着ボトルの形態でボトルに内容物を充填しキャップで密封する充填部30と、ハカマ装着ボトルに内容物が充填されたハカマ装着実ボトルを蓄えながら後述する包装部50と充填部30との間の処理速度の差を吸収する実ハカマアキューム部40と、ケース供給部50’から箱の供給を受けハカマ装着実ボトルから実ボトルだけを取り出し所定の本数の実ボトルをその箱に梱包する包装部50と、空ハカマを蓄えながら包装部50と充填部30との間の処理速度の差を吸収する空ハカマアキューム部60と、実ボトルを梱包した箱を積載するパレタイザー部70と、ハカマ装着ボトル又はハカマ装着実ボトルあるいは空のハカマを搬送する搬送ライン80とを具備して構成されている。なお、搬送ライン80は、包装部50の直前において実ボトルを装着しない空のハカマを検出しその空ハカマを、包装部50をバイパスさせて空ハカマアキューム部60に搬送するハカマリターン部81、殺菌洗浄したハカマの無菌性を維持する無菌トンネル82を各々備えている。
この充填部30は、ボトル殺菌部21、ハカマ殺菌部22、ハカマ装着部23、および内容物充填部24を具備した無菌化されたクリーンボックスを成している。このように、ハカマ1およびボトルBを別個独立に殺菌洗浄を行うことにより、ハカマ1およびボトルBの内外周面にわたり十分に殺菌洗浄をすることができ、高い無菌性を維持した状態でボトルBに対する内容物の充填および密封が行われることになる。なお、詳細については図8を参照しながら後述するが、使用に供されたハカマ1が、空ハカマアキューム部60において殺菌洗浄された後、無菌トンネル82を介して一定の無菌性を維持したまま充填部30に供給されるため、上記ハカマ殺菌部22を省略することも可能である。以下、各部を簡単に説明する。
この実ハカマアキューム部40は、第1コンベア式アキュームレータとして、搬送ライン80上にあるハカマ装着実ボトル1BJを搬送ライン80から上りコンベア42に案内するインレットガイド41と、移動方向が互いに逆向きの上りコンベア42および下りコンベア43と、ハカマ装着実ボトル1BJの蓄積容量を制御する制御板44と、その制御板44を駆動する制御板駆動ベルト45と、ハカマ装着実ボトル1BJを搬送ライン80に復帰させるアウトレットガイド46とを具備して構成されている。
このハカマリターン部81は、ルーチンの搬送ライン80に並行して配設され、包装部50を迂回して空のハカマ1を空ハカマアキューム部60へ搬送するバイパスライン81aと、光を発する発光部81bと、その光を受けて所定の電気信号に変換する受光部81cと、その電気信号を受けてピストンロッド81dを駆動するシリンダ81eとを具備して成る。
この空ハカマアキューム部60は、第2コンベア式アキュームレータとして、使用に供された空のハカマ1を殺菌および洗浄し、ハカマ1の無菌性を維持したままストックするためのものであり、そのため上記実ハカマアキューム部40と同様な構成のアキューム装置61をクリーンボックス65で囲みながら、薬液を噴射または噴霧するノズル62aを多数備える第1噴射器モジュール62と、薬液を貯留した薬液槽63と、洗浄水を噴射するノズル64aを多数備える第2噴射器モジュール64とを具備して構成される。
10 ブロー成形部
20 ボトルアキューム部
30 充填部
40 実ハカマアキューム部
50 包装部
60 空ハカマアキューム部
70 パレタイザー部
80 搬送ライン
100 ハカマ搬送充填システム
Claims (9)
- プリフォームから空容器を成形する成形部と、無菌環境下で該空容器に内容物を充填する充填部と、所定本数の実容器を箱に収容・梱包する包装部と、該実容器を次の工程へ搬送する搬送ラインとを備えた容器の自動充填システムであって、前記空容器は無菌環境下で殺菌洗浄された上で、別途無菌環境下で殺菌洗浄された中央部に凹みを有する搬送カップに下方嵌合されて前記充填部から前記包装部まで搬送され、その後に該包装部において前記搬送カップと分離されながら箱に収容され、他方分離された該搬送カップは無菌環境下で殺菌洗浄され無菌性を維持したまま保管されるように構成されていることを特徴とする搬送カップ付き容器の充填システム。
- 前記容器の前記搬送カップに対する下方嵌合は、該容器の内圧を高めた状態で行われるように構成されている請求項1に記載の搬送カップ付き容器の充填システム。
- 前記搬送カップには、前記実容器の前記空容器に対する延びを吸収するクリアランスが確保されている請求項1又は2に記載の搬送カップ付き容器の充填システム。
- 前記充填部から前記包装部との間に前記実容器を蓄える第1コンベア式アキュームレータを備える請求項1から3の何れかに記載の搬送カップ付き容器の充填システム。
- 前記包装部から前記充填部との間に前記搬送カップを蓄える第2コンベア式アキュームレータを備える請求項1から4の何れかに記載の搬送カップ付き容器の充填システム。
- 前記第2コンベア式アキュームレータは、無菌チャンバで囲まれ、前記搬送カップを殺菌する殺菌手段を備える請求項5に記載の搬送カップ付き容器の充填システム。
- 前記実容器が装着されていない空の搬送カップは前記包装部へは搬送されないでバイパスされ前記第2コンベア式アキュームレータへ搬送されるように構成されている請求項6に記載の搬送カップ付き容器の充填システム。
- 前記殺菌手段は前記搬送カップに薬液又は加熱水を噴霧または噴射する装置あるいは該搬送カップを薬液又は加熱水に浸漬する薬液槽である請求項6に記載の搬送カップ付き容器の充填システム。
- 前記薬液は、過酢酸水溶液、過酸化水溶液、次亜塩素酸またはオゾン水のいずれか或いはこれらの組み合わせである請求項8に記載の搬送カップ付き容器の充填システム。
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