JP2008207342A - タイヤ加硫方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドウォール部Wの加硫度を最適加硫度に近付け、耐久性を向上させる。
【解決手段】未加硫タイヤ31のサイドウォール部Wと軸方向に重なり合う位置における剛体コア30に断熱体37を設け、この断熱体37により熱源ジャケット42から剛体コア30を通じて薄肉のサイドウォール部Wに伝導される熱を制限する。この結果、サイドウォール部Wにおける加硫完了までの時間が、ビード部B、ショルダー部Sの加硫完了までの時間に近付く。これにより、サイドウォール部Wはその加硫度が最適加硫度に近付き、耐久性が向上する。
【選択図】図1

Description

この発明は、外型と金属製内型との間の加硫空間に収納された未加硫タイヤを加硫するようにしたタイヤ加硫方法および装置に関する。
従来のタイヤ加硫方法および装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
特開平11−34062号公報
このものは、未加硫タイヤの外面を型付けすることができる外型と、全体がアルミニウム合金等の金属から構成され、未加硫タイヤの内面を型付けすることができるドーナツ状の金属製内型と、内型の内部に形成され全周に亘って周方向に延びる加熱室および該加熱室に供給される高温、高圧の加硫媒体からなり、内型を内側から加熱する加熱手段とを備え、前記外型と内型との間の加硫空間に収納された未加硫タイヤを加硫するようにしたものである。
しかしながら、このような従来のタイヤ加硫方法および装置にあっては、前述のように、内型全体が同一種類の金属から構成されているため、加硫媒体からの熱は内型を通じて未加硫タイヤ全体に一様に伝導するが、未加硫タイヤのサイドウォール部はビード部、ショルダー部より薄肉であるので、サイドウォール部はビード部、ショルダー部に比較して短い時間で加硫が完了してしまうのである。この結果、前述のように厚肉であるビード部、ショルダー部を最適加硫度まで加硫すると、前記サイドウォール部は過加硫となってしまい、これにより、サイドウォール部の耐久性が低下してしまうという課題があった。
この発明は、サイドウォール部の加硫度を最適加硫度に近付けることができるタイヤ加硫方法および装置を提供することを目的とする。
このような目的は、第1に、未加硫タイヤのサイドウォール部と軸方向に重なり合う位置に断熱体が設けられたドーナツ状を呈する金属製内型と外型との間の加硫空間に該未加硫タイヤを収納する工程と、内型を加熱手段によって内側から加熱しながら前記未加硫タイヤを加硫し、該未加硫タイヤの外面を外型により型付けする一方、内面を内型により型付けする工程とを備えたタイヤ加硫方法により、達成することができ、
第2に、未加硫タイヤの外面を型付けすることができる外型と、未加硫タイヤの内面を型付けすることができるドーナツ状の金属製内型と、前記内型を内側から加熱する加熱手段とを備え、前記外型と内型との間の加硫空間に収納された未加硫タイヤを加硫するようにしたタイヤ加硫装置において、未加硫タイヤのサイドウォール部と軸方向に重なり合う位置における内型に断熱体を設けたタイヤ加硫装置により、達成することができる。
この発明においては、未加硫タイヤのサイドウォール部と軸方向に重なり合う位置における内型に断熱体を設けたので、加熱手段から内型を通じて薄肉のサイドウォール部に伝導される熱が断熱体により制限され、これにより、断熱体と重なり合う部位近傍のサイドウォール部における加硫開始から加硫完了までの時間が、ビード部、ショルダー部における加硫開始から加硫完了までの時間に近付く。この結果、厚肉であるビード部、ショルダー部を最適加硫度まで加硫したときの前記サイドウォール部の加硫度は過加硫の程度が低下して最適加硫度に近付き、これにより、サイドウォール部の耐久性を向上させることができる。
また、請求項3に記載のように構成すれば、最も早く加硫が完了してしまうサイドウォール部の最薄肉部における過加硫を効果的に抑制することができる。ここで、通常、未加硫タイヤのビード部とショルダー部とにおける肉厚は異なっているため、このような未加硫タイヤを、従来のような加硫媒体からの熱が未加硫タイヤ全体に一様に伝導してしまうタイヤ加硫装置により加硫すると、ビード部またはショルダー部のいずれかが過加硫となってしまい、例えば、ビード部が過加硫となった場合にはビード耐久性が、ショルダー部が過加硫となった場合にはショルダー部の発熱耐久性が低下してしまうのである。しかしながら、請求項4に記載のように構成すれば、肉厚の異なるビード部、ショルダー部を、それぞれ別の加熱手段により異なる温度で加熱することができ、これにより、加硫完了時におけるビード部とショルダー部との加硫度を共にほぼ最適加硫度とすることができる。
また、請求項5に記載のように構成すれば、簡単な構成でありながら、断熱体より半径方向内側の内型と半径方向外側の内型とをそれぞれ異なる温度で加熱することができる。さらに、請求項6に記載のように構成すれば、内側ピースと外側ピースとの間での熱伝導を強力に制限することができるため、これら内側、外側ピースは密着されている熱源ジャケットによってほぼ加熱されることになり、この結果、未加硫タイヤのビード部とショルダー部とをそれぞれほぼ確実に最適加硫度とすることができる。また、請求項7に記載のように構成すれば、内側ピースと外側ピースとを容易に異なる温度に設定することができるとともに、内型の強度低下を抑制することができる。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1において、11はタイヤ加硫装置であり、このタイヤ加硫装置11は下基台12を有し、この下基台12上には加硫時に高温、高圧の加硫媒体が内部に供給される下プラテン13が固定され、また、この下プラテン13上には後述する未加硫タイヤの下側サイドウォール部Wおよび下側ビード部Bを型付けする下金型14が取り付けられている。
15は下基台12の上方に設置され、下面に前記下プラテン13と同様の上プラテン16が固定された上基台であり、この上基台15は図示していないシリンダにより昇降され、前記下基台12に接近離隔する。この上基台15の直下には図示していないシリンダのピストンロッド20の先端に連結された上プレート21が設置され、この上プレート21は前記シリンダの作動により、上基台15と別個に昇降することができる。
22は上プレート21の下面に固定され、該上プレート21と共に昇降することで下金型14に接近離隔する上金型であり、この上金型22は、加硫時に、未加硫タイヤの上側サイドウォール部Wおよび上側ビード部Bを型付けする。23は前記上プレート21を半径方向外側から囲むよう設置されたアウターリングであり、このアウターリング23の上端は前記上基台15の半径方向外端部に固定されている。そして、このアウターリング23の内周23aは下方に向かって拡開した傾斜面(円錐面の一部)となっている。
24は周方向に並べられて配置された複数の弧状をしたホルダーであり、これらのホルダー24はその上端が上金型22より半径方向外側の上プレート21に半径方向に移動可能に支持されるとともに、加硫時に内部に加硫媒体が供給される。また、各ホルダー24の内周には弧状のセクターモールド25が取り付けられ、これらセクターモールド25は、加硫時に、未加硫タイヤのショルダー部Sおよびトレッド部Tを型付けする。
各ホルダー24の外周24aには前記アウターリング23の内周23aと同一勾配の傾斜面(円錐面の一部)が形成され、これらの内周23aと外周24aとはあり継手によって連結されながら摺動可能に係合している。この結果、前記アウターリング23が上プレート21に対して昇降すると、ホルダー24、セクターモールド25は上プレート21に支持されながら前記内、外周23a、24aの楔作用により半径方向に同期して移動する。
前述したホルダー24、セクターモールド25は全体としてセクター金型26を構成する。また、前記下、上金型14、22およびセクター金型26は全体として、未加硫タイヤの外表面を型付けする外型としての加硫外型27を構成する。なお、この実施形態においては、加硫外型27を3つに分割された下、上金型14、22およびセクター金型26から構成したが、2つに分割された下、上金型から構成してもよい。
図1、2、3において、30はスチール、アルミニウム合金等から構成され全体としてドーナツ状を呈する金属製内型としての剛体コアであり、この剛体コア30の外表面は加硫済み空気入りタイヤ(製品タイヤ)の内表面と同一形状である。そして、この剛体コア30の外側には未加硫タイヤ31が装着されているが、この未加硫タイヤ31は、例えば、剛体コア30の周囲にゴム引きコード、帯状ゴムを編み上げ、巻き付けることで成形することができる。
前記剛体コア30は弧状をした複数個、ここでは10個のコアセグメント32を周方向に密着状態で並べることにより構成されている。そして、これらコアセグメント32は、平面形状が扇形をした扇形セグメント32aと、周方向両端面が互いに平行な矩形セグメント32bとの2種類のセグメントから構成され、これら扇形、矩形セグメント32a、32bは周方向に交互に配置されている。なお、この実施形態では扇形、矩形セグメント32a、32bを周方向に交互に配置して剛体コア30を構成したが、扇形セグメントおよび平面形状が山形をした山形セグメントから剛体コアを構成するようにしてもよい。
前記コアセグメント32は未加硫タイヤ31のサイドウォール部Wと軸方向に重なり合う位置において、該位置より半径方向内側の内側ピース35と、半径方向外側の外側ピース36とに半径方向に2分割されており、これら内側ピース35と外側ピース36との間には全範囲に亘って断熱体37が介装されている。この結果、前記断熱体37は未加硫タイヤ31のサイドウォール部Wと軸方向に重なり合う位置における剛体コア30に一対設けられることになる。
前記断熱体37は、例えば、ロックウール、グラスウール、セルロースファイバー、軟質木材繊維ボード、ポリスチレンフォーム、フェノールフォーム等の断熱材、ここでは、ロックウールから構成されており、この断熱体37は前記コアセグメント32が前述のようにドーナツ状に組み立てられると、連続リング状を呈し、剛体コア30を半径方向に内側ピースと外側ピースとに2分割する。
なお、この実施形態では、断熱体37を内側ピース35と外側ピース36との間の全範囲に亘って設けるようにしたが、未加硫タイヤのサイドウォール部と軸方向に重なり合う位置における剛体コアに周方向に延びる空洞を形成するとともに、該空洞内に断熱体を収納するようにしてもよく、また、前記位置における剛体コアに周方向に延び軸方向内側面あるいは外側面に開口する溝を形成するとともに、該溝を断熱体で埋めるようにしてもよい。
そして、前述のように未加硫タイヤ31のサイドウォール部Wと軸方向に重なり合う位置における剛体コア30に断熱体37を設けるようにすれば、後述する熱源ジャケット42から剛体コア30を通じて薄肉のサイドウォール部Wに伝導される熱が断熱体37により制限され、これにより、断熱体37と重なり合う部位近傍のサイドウォール部Wにおける加硫開始から加硫完了までの時間が、ビード部B、ショルダー部Sにおける加硫開始から加硫完了までの時間に近付く。
この結果、厚肉であるビード部B、ショルダー部Sを最適加硫度まで加硫したときの前記サイドウォール部Wの加硫度は過加硫の程度が低下して最適加硫度に近付き、これにより、サイドウォール部Wの耐久性を向上させることができる。ここで、前記断熱体37を、サイドウォール部Wの最薄肉部を半径方向に跨ぐよう設ければ、最も早く加硫が完了してしまうサイドウォール部Wの最薄肉部における過加硫を効果的に抑制することができる。
前記各コアセグメント32の内部には周方向に延びる貫通室40が形成され、これらの貫通室40は該コアセグメント32の周方向両端において開口している。ここで、コアセグメント32が前述のように周方向に密着した状態で組み立てられると、全ての貫通室40はリング状に連通し、剛体コア30の内部に連続リング状の加熱室41が形成される。
前記加熱室41内には、前記剛体コア30を内側から加熱する少なくとも2個(ここでは3個)の加熱手段としての熱源ジャケット42が収納されており、これら熱源ジャケットのうち少なくとも1個(ここでは2個)の内側熱源ジャケット42aが前記各コアセグメント32の内側ピース35の軸方向一側内面および軸方向他側内面のそれぞれに、残り(ここでは1個)の外側熱源ジャケット42bが前記各コアセグメント32の外側ピース36の内面全体に、密着した状態で取り付けられている。
そして、前記内側熱源ジャケット42aの半径方向外端と外側熱源ジャケット42bの半径方向内端との間には、剛体コア30の内表面から軸方向内側に向かって若干突出した前記断熱体37が介在している。なお、この断熱体37の突出部は省略してもよく、この場合には、内側熱源ジャケットの半径方向外端と外側熱源ジャケットの半径方向内端との間に間隙を設ける。
これら内、外側熱源ジャケット42a、42bの内部には、ニクロム線等からなる発熱体が埋設された電熱ヒーターがそれぞれ収納されており、これら電熱ヒーターは電源コード43により図示していない電源にそれぞれ接続されている。そして、これら電熱ヒーターは通電されると発熱し、前記内側熱源ジャケット42aは内側ピース35を、外側熱源ジャケット42bは外側ピース36をそれぞれ内側から加熱し、これにより、該内、外側熱源ジャケット42a、42bは剛体コア30の温度を上昇させる熱の大部分を該剛体コア30に対して供給する。
ここで、通常、未加硫タイヤ31のビード部Bとショルダー部Sとにおける肉厚は異なっているため、このような未加硫タイヤ31を、従来のような加硫媒体からの熱が未加硫タイヤ全体に一様に伝導してしまうタイヤ加硫装置により加硫すると、ビード部またはショルダー部のいずれかが過加硫となってしまい、例えば、ビード部が過加硫となった場合にはビード耐久性が、ショルダー部が過加硫となった場合にはショルダー部の発熱耐久性が低下してしまうことがある。
しかしながら、前述のように、熱源ジャケット42を剛体コア30の内部に形成された加熱室41に少なくとも2個収納するとともに、少なくとも1個の熱源ジャケット42、ここでは2個の内側熱源ジャケット42aによって断熱体37より半径方向内側の剛体コア30(内側ピース35)を、残りの熱源ジャケット42、ここでは1個の外側熱源ジャケット42bによって断熱体37より半径方向外側の剛体コア30(外側ピース36)をそれぞれ加熱するようにすれば、肉厚の異なるビード部B、ショルダー部Sを、それぞれ別の熱源ジャケット42により異なる温度で加熱することができ、これにより、加硫完了時におけるビード部Bとショルダー部Sとの加硫度を共にほぼ最適加硫度とすることができる。
なお、この実施形態では、剛体コア30を半径方向に内側ピース35と外側ピース36とに2分割するとともに、これら内側、外側ピース35、36間に断熱体37を介装しているが、剛体コアを半径方向あるいは軸方向に複数分割するとともに、これら分割面間にそれぞれ断熱体を介装してもよく、この場合、分割されたピースと少なくとも同数の熱源ジャケットを該ピースにそれぞれ取り付ければ、ピース毎にそれぞれ異なる温度設定をすることができるので、未加硫タイヤの各部位を容易に最適加硫度に加硫することができる。
また、前述した電源コード43に代えて、配管を設けるとともに、該配管を通じて加硫媒体源から高温、高圧の加硫媒体を内、外側熱源ジャケット内の媒体室にそれぞれ供給することで、内型を加熱するようにしてもよいが、この場合にも、前述したように、内、外側熱源ジャケットの加熱温度をそれぞれ異なる温度に設定することが好ましい。
そして、このように加熱手段を熱源ジャケット42から構成するとともに、これら熱源ジャケット42を剛体コア30の内面に密着配置するようにすれば、簡単な構成でありながら、断熱体37より半径方向内側の剛体コア30(内側ピース35)と半径方向外側の剛体コア30(外側ピース36)とをそれぞれ異なる温度で加熱することができる。
また、この実施形態においては、前述のように剛体コア30を半径方向に内側ピース35と外側ピース36とに2分割するとともに、これら内側、外側ピース35、36間の全範囲に前記断熱体37を介装しているので、内側ピース35と外側ピース36との間での熱伝導を強力に制限することができ、これにより、これら内側、外側ピース35、36は密着されている内、外側熱源ジャケット42a、42bによってほぼ加熱されることになり、この結果、未加硫タイヤ31のビード部Bとショルダー部Sとをそれぞれほぼ確実に最適加硫度とすることができる。
ここで、前記断熱体37の半径方向厚さtは 5mm〜45mmの範囲内とすることが好ましい。その理由は、前記厚さtが 5mm未満であると、内側ピース35と外側ピース36との温度差が充分ではなく、ショルダー部Sまたはビード部Bのいずれかに過加硫が生じてしまうおそれがある一方、前記厚さtが45mmを超えると、剛体コア30の強度が低下してしまうことがあるが、断熱体37の半径方向厚さtを前述のような範囲内とすれば、内側ピース35と外側ピース36とを容易に異なる温度に設定することができるとともに、剛体コア30の強度低下を抑制することができるからである。
前記各コアセグメント32の半径方向内端部でその軸方向両側面には円周方向に延びる弧状溝46がそれぞれ形成されており、これらの弧状溝46は、剛体コア30が形成されたとき、連続して剛体コア30の軸方向両側面にそれぞれ環状溝47を構成する。48は軸方向一端部に環状突起49を有する略円筒状の一側締結体であり、この一側締結体48は、剛体コア30の中心空間に同軸関係を保持しながら一側から挿入された後、その環状突起49が前記環状溝47に挿入されることで、剛体コア30の一側の半径方向内端部に係止される。
50は軸方向他端部に環状突起51を有する略円筒状の他側締結体であり、この他側締結体50の内周には前記一側締結体48の他側部外周に形成されたおねじ52に螺合するめねじ53が形成されている。そして、これらおねじ52、めねじ53同士が螺合すると、一側、他側締結体48、50は剛体コア30を両側から締め付け、剛体コア30を規定形状に保持する。ここで、前述した一側、他側締結体48、50は全体として、コアセグメント32を締結することでドーナツ状の剛体コア30を形成する略円筒状の締結体54を構成し、このように形成された剛体コア30は、タイヤの成形から加硫終了時までその内面形状を規定するとともに、該タイヤの内表面を型付けすることができる。
そして、未加硫タイヤ31が装着されている剛体コア30を下金型14上に横置きで載置し、次に、上プレート21、上基台15を下降させて上金型22を未加硫タイヤ31のサイドウォール部Wに当接させた後、継続して上基台15を下降限まで下降させると、全てのセクターモールド25はアウターリング23に押されて半径方向内側限まで移動し、これにより、隣接するセクターモールド25同士は密着して連続リング状を呈するようになる。
このとき、下、上金型14、22およびセクター金型26からなる加硫外型27は閉止し、剛体コア30との間に未加硫タイヤ31を密閉収納するドーナツ状の加硫空間57を形成する。このようにして加硫空間57に密閉収納された未加硫タイヤ31は、加硫外型27内に高温、高圧の加硫媒体が供給されるとともに、剛体コア30が内側から熱源ジャケット42により加熱されることで、加硫外型27および剛体コア30に囲まれながら加硫される。
次に、前記実施形態1の作用について説明する。
まず、扇形、矩形セグメント32a、32bを交互に周方向に密着状態で並べて配置するとともに、これらコアセグメント32を締結体54により締結してドーナツ状の剛体コア30を形成する。次に、ドーナツ状に組み立てた剛体コア30を軸線回りに回転させながら、その外側に前述のようにゴム引きコード、帯状ゴムを編み上げ、巻き付けることで未加硫タイヤ31を成形する。
次に、未加硫タイヤ31が外側に装着されている剛体コア30を図示していない搬送装置によってタイヤ加硫装置11に搬入し、下金型14上に横置きで載置する。次に、上プラテン16と上プレート21との間に所定の間隙が存在する状態で、上基台15、上プレート21を一体的に下降させる。そして、ホルダー24が下基台12の上面に当接するとともに、上金型22が未加硫タイヤ31に当接すると、上プレート21の下降を停止させる。
次に、前述のように上プレート21の下降が停止した後も継続して上基台15のみを下降させ、上基台15を上プレート21に接近させる。このように上基台15が上プレート21に接近すると、アウターリング23は内、外周23a、24aの楔作用によりセクターモールド25を半径方向内側に同期移動させる。そして、上基台15が下降限まで下降すると、セクターモールド25は半径方向内側限まで移動して加硫外型27が閉止するが、このように加硫外型27が閉止したとき、該加硫外型27と前記剛体コア30との間に未加硫タイヤ31が密閉収納された加硫空間57が形成される。
このとき、剛体コア30に設けられた断熱体37と、未加硫タイヤ31のサイドウォール部Wとは軸方向に重なり合っている。次に、上基台15に大きな型締め力を付与した後、下プラテン13、上プラテン16、ホルダー24に高温、高圧の加硫媒体を供給するとともに、熱源ジャケット42により剛体コア30を内側から加熱して未加硫タイヤ31を加硫するが、このとき、未加硫タイヤ31の外面は前記加硫外型27により型付けされる一方、その内面は前記剛体コア30により型付けされる。
ここで、未加硫タイヤ31のサイドウォール部Wはビード部B、ショルダー部Sより薄肉であるため、未加硫タイヤ31全体に対して一様に熱を伝導させると、サイドウォール部Wはビード部B、ショルダー部Sに比較して短い時間で加硫が完了してしまうが、剛体コア30の前述のような位置に断熱体37を設けたので、熱源ジャケット42から剛体コア30を通じて薄肉のサイドウォール部Wに伝導される熱を断熱体37により制限することができる。
この結果、厚肉であるビード部B、ショルダー部Sを最適加硫度まで加硫したときの、断熱体37に重なり合う部位近傍におけるサイドウォール部Wの加硫度は過加硫の程度が低下して最適加硫度に近付き、これにより、加硫済み空気入りタイヤのサイドウォール部Wの耐久性を向上させることができる。そして、前述のようにして未加硫タイヤ31の加硫が終了し加硫済みタイヤとなると、前述と逆の動作により加硫外型27を開放した後、加硫済みタイヤが装着されている剛体コア30を搬送装置により作業位置まで搬送する。そして、この作業位置においてコアセグメント32を分解して加硫済みタイヤ内から順次取り出す。
次に、試験例について説明する。この試験に当たっては、全体がアルミニウム合金からなる従来剛体コアと、アルミニウム合金からなる剛体コアを未加硫タイヤのサイドウォール部の最薄肉部と軸方向に重なり合う位置において内側ピースと外側ピースとに2分割するとともに、これら内側、外側ピース間の全範囲に半径方向厚さtが35mmである断熱体を設けた実施剛体コアとを準備した。そして、従来剛体コア内には加硫媒体が供給される加熱室を形成し、一方、実施剛体コア内には内側、外側ピースの内面に密着した熱源ジャケットをそれぞれ配置した。
次に、このような従来、実施剛体コアの外側に未加硫タイヤを成形した後、これらをタイヤ加硫装置に搬入して同一時間加硫を行った。このとき、従来剛体コア内には 160度Cの加硫媒体(スチーム)を供給し、一方、実施剛体コアにおいては内側ピースを熱源ジャケットにより 120度Cに、外側ピースを熱源ジャケットにより 145度Cに加熱し、加硫完了時におけるビード部とショルダー部との加硫度をほぼ同一とした。ここで、前述のタイヤはサイズが275/80R22.5であるトラック・バス用タイヤを用いた。
次に、このようにして製造された各タイヤに 900kPaの内圧を充填した後、 500kNの荷重を負荷しながらドラム上を60km/hで走行させて、サイドウォール部に故障が発生するまでの距離を測定し、サイドウォール部耐久性を求めた。その結果を指数で表すと、従来剛体コアを用いて加硫した従来タイヤでは 100であったが、実施剛体コアを用いて加硫した実施タイヤでは 115となり、従来タイヤに比較してサイドウォール部の耐久性が向上した。ここで、指数値が大きいほど、サイドウォール部の耐久性は良好である。また、前記従来タイヤと実施タイヤにおけるビード部とショルダー部との加硫度を測定したが、従来タイヤでは両者に10%の差異が存在したが、実施タイヤでは両者の差異は 2%まで低減していた。
この発明は、外型と金属製内型との間に収納された未加硫タイヤを加硫する産業分野に適用できる。
この発明の実施形態1を示す正面断面図である。 内型の平面図である。 内型近傍の正面断面図である。
符号の説明
11…タイヤ加硫装置 27…外型
30…内型 31…未加硫タイヤ
37…断熱体 41…加熱室
42…加熱手段 57…加硫空間
W…サイドウォール部 t…半径方向厚さ

Claims (7)

  1. 未加硫タイヤのサイドウォール部と軸方向に重なり合う位置に断熱体が設けられたドーナツ状を呈する金属製内型と外型との間の加硫空間に該未加硫タイヤを収納する工程と、内型を加熱手段によって内側から加熱しながら前記未加硫タイヤを加硫し、該未加硫タイヤの外面を外型により型付けする一方、内面を内型により型付けする工程とを備えたことを特徴とするタイヤ加硫方法。
  2. 未加硫タイヤの外面を型付けすることができる外型と、未加硫タイヤの内面を型付けすることができるドーナツ状の金属製内型と、前記内型を内側から加熱する加熱手段とを備え、前記外型と内型との間の加硫空間に収納された未加硫タイヤを加硫するようにしたタイヤ加硫装置において、未加硫タイヤのサイドウォール部と軸方向に重なり合う位置における内型に断熱体を設けたことを特徴とするタイヤ加硫装置。
  3. 前記断熱体はサイドウォール部の最薄肉部を半径方向に跨いで設けられている請求項2記載のタイヤ加硫装置。
  4. 前記加熱手段を内型の内部に形成された加熱室に少なくとも2個収納するとともに、少なくとも1個の加熱手段によって断熱体より半径方向内側の内型を、残りの加熱手段によって断熱体より半径方向外側の内型をそれぞれ加熱するようにした請求項2または3記載のタイヤ加硫装置。
  5. 前記加熱手段を、通電されることで発熱する電熱ヒーターが内部に収納された熱源ジャケットから構成するとともに、これら熱源ジャケットを内型の内面に密着配置した請求項4記載のタイヤ加硫装置。
  6. 前記内型を半径方向に内側ピースと外側ピースとに2分割するとともに、これら内側、外側ピース間の全範囲に前記断熱体を介装した請求項2〜5のいずれかに記載のタイヤ加硫装置。
  7. 前記断熱体の半径方向厚さtを 5mm〜45mmの範囲内とした請求項6記載のタイヤ加硫装置。
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