JP2008207338A - 液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構造を複雑化することなく、検出結果に信頼性があり、かつ低コストで、ノズル側と光学装置側とをともに移動することなく、液体吐出不良を検出する。
【解決手段】液吐出不良検出装置20では、レーザダイオード・LED等の発光素子30から発したレーザ光等の光ビーム31を、ノズルnxから吐出するインク滴、洗浄液等の検査液滴に当ててその散乱光をフォトダイオード等の受光素子33で受光することにより、その受光素子の受光データから液体吐出不良を検出する。このような液吐出不良検出装置において、検査液滴の液吐出速度を、その検査液滴の液粘度に応じて決定される正常液吐出速度の範囲外とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、発光素子から発した光ビームを、ノズルから吐出する検査液滴に当ててその散乱光を受光素子で受光することにより、その受光素子の受光データから液体吐出不良を光学的に検出する液吐出不良検出装置に関する。および、そのような液吐出不良検出装置を用いて液体吐出不良を光学的に検出可能とするとともに、インクジェットヘッドから吐出するインク滴で、用紙等の記録媒体に画像を記録するインクジェットプリンタ等のインクジェット記録装置に関する。
従来、画像形成装置の中には、例えば特許文献1に記載されるように、予め設定された所定の吐出条件で液滴を吐出する複数のノズルと、それら複数のノズルからの液滴吐出状態を検出する吐出検出手段と、その吐出検出手段の検出結果に基づき複数のノズルに対して回復処理を行う時期を制御する回復制御手段とを備えるものがある。この画像形成装置では、液滴吐出状態の検出精度を向上するために、吐出条件を厳しくして、検出用ノズルのノズル径を、画像記録用ノズルのノズル径よりも小さく、また検出用ノズルを駆動する駆動波形の振幅を、画像記録用ノズルのそれよりも小さく、その駆動波形の立ち上がり時間を画像記録用ノズルのそれよりも長くしていた。
一方、液滴観測方法として、例えば特許文献2に記載されるように、互いに平行な一対のレーザ光を少なくとも一組照射し、一対のレーザ光の間を狙ってノズルから液滴を吐出し、各レーザ光の光路上にある受光手段によって各レーザ光を受光して光電変換し、液滴が各レーザ光を通過する際、受光手段の出力信号が一瞬低下することから、受光手段の出力信号に基づいてそれぞれ検出することにより、液滴に関する情報を得るものがある。例えば、一対のレーザ光を二組用いて井桁状をなすように照射し、その井桁の内側を狙ってノズルから液滴を吐出していた。
特開2005−280248号公報 特開2005−083769号公報
ところが、前者の画像形成装置では、画像記録用ノズルとは別に検出用ノズルを別途用意する必要があるから、構造が複雑化するとともに、実際に用いる画像記録用ノズルではなく検出用ノズルで液吐出状態の検出を行うから、検出結果に全幅の信頼を置くことができなかった。一方、後者の液滴観測方法では、例えば一対のレーザ光を二組用いると、発光素子と受光素子とをそれぞれ4つ配置しなければならないから、コスト高となった。
そこで、この発明の目的は、構造を複雑化することなく、検出結果に信頼性があり、かつ低コストで、ノズル側と光学装置側とをともに移動することなく、液体吐出不良を検出する液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第2の目的は、構造を複雑化することなく、検出結果に信頼性があり、かつ低コストで、ノズル側と光学装置側とをともに移動することなく、液体吐出不良を検出する液吐出不良検出装置を備えたインクジェット記録装置を提供することにある。
この発明の第3の目的は、液体吐出不良を自身で回復可能としてクリーニング効率を高めたインクジェット記録装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、上述した第1の目的を達成すべく、レーザダイオード・LED等の発光素子から発したレーザ光等の光ビームを、ノズルから吐出する検査液滴に当ててその散乱光をフォトダイオード等の受光素子で受光することにより、その受光素子の受光データから液体吐出不良を検出する液吐出不良検出装置において、
検査液滴の液吐出速度を、その検査液滴の液粘度に応じて決定される正常液吐出速度の範囲外とすることを特徴とする。
ノズルから液滴を吐出して、例えば画像記録を行ったりノズルの洗浄を行ったりする液体吐出装置では、液滴の液粘度に応じて、ノズルから液滴を正常に吐出することができる正常液吐出速度の範囲が定まり、通常この正常液吐出速度の範囲で使用する。請求項1に記載の液吐出不良検出装置にあっては、液体吐出不良の検査を行うとき、検査液滴の液吐出速度を、その検査液滴の液粘度に応じて決定されるこの正常液吐出速度の範囲外とするものである。
請求項2に記載の発明は、上述した第1の目的を達成すべく、請求項1に記載の液吐出不良検出装置において、液体吐出不良の検出時には、ノズルの液滴吐出用駆動波形の駆動電圧を、通常使用する範囲を外れた駆動電圧に変えることにより、検査液滴の液吐出速度を正常液吐出速度の範囲外とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上述した第1の目的を達成すべく、請求項1または2に記載の液吐出不良検出装置において、液体吐出不良の検査液滴として、画像記録用液滴であるインク滴を使用することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上述した第1の目的を達成すべく、請求項1または2に記載の液吐出不良検出装置において、液体吐出不良の検査液滴として、ノズルを洗浄する洗浄液を使用することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上述した第2の目的を達成すべく、請求項1ないし4のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置を備えることを特徴とする、インクジェット記録装置である。
請求項6に記載の発明は、上述した第3の目的を達成すべく、請求項5に記載のインクジェット記録装置において、液吐出不良検出装置で液体吐出不良を検出したノズルの回復を図る単独回復装置を備えてなることを特徴とする。
請求項1ないし4に記載の発明に係る液吐出不良検出装置によれば、検査液滴の液吐出速度を、その検査液滴の液粘度に応じて決定される正常液吐出速度の範囲外とするので、曲がりなどの液吐出不良が拡大し、例えば検出用ノズルなどを別途設けることを不要として、構造を複雑化することなく、また検出用ノズルを用いるのではなく、使用するノズルを用いて検出を行うので、検出結果に信頼性があるとともに、低コストで、ノズル側と光学装置側とをともに移動することなく、曲がりなどの液体吐出不良を検出することができる。請求項4に記載の発明によれば、検査液滴として洗浄液を使用するので、ノズルを洗浄しながら、液体吐出不良の検出を行うことができる。
請求項5に記載の発明に係るインクジェット記録装置によれば、請求項1ないし4に記載の液吐出不良検出装置を備えるので、構造を複雑化することなく、また検出結果に信頼性があるとともに、低コストで、ノズル側と光学装置側とをともに移動することなく、曲がりなどの液体吐出不良を検出することができる。
請求項6に記載の発明に係るインクジェット記録装置によれば、液吐出不良検出装置で液体吐出不良を検出したとき、ノズルの単独回復装置を用いて、自身で液体吐出不良を回復可能としてクリーニング効率を高めることができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1(A)にはこの発明による液吐出不良検出装置を備えるインクジェットプリンタを正面から見て示し、(B)にはその一部を斜め上から見て示す。
図中符号10は、筐体である。筐体10の左右の側板11、12には、ガイドシャフト13とガイド板14を平行に掛け渡して設ける。それらガイドシャフト13とガイド板14で、キャリッジ15を支持する。キャリッジ15には、不図示の無端ベルトを取り付ける。無端ベルトは、筐体10内の左右に設ける図示しない駆動プーリと従動プーリに掛けまわす。そして、駆動プーリの回転とともに従動プーリを従動回転して無端ベルトを走行し、キャリッジ15を図1(A)中で矢示するごとく左右に移動自在に備える。
キャリッジ15には、イエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bをキャリッジ15の移動方向に並べて搭載する。各インクジェットヘッド16は、下向きのノズル面に複数のノズルを直線状に並べてノズル列を有する。図示しないが、直線状のノズル列は、キャリッジ15の移動方向と直交する方向に設けてなる。
そして、キャリッジ15が図示する右端のホームポジションにあるときには、各インクジェットヘッド16を、筐体10内の底板17上に設置する単独回復装置18と対向する。単独回復装置18は、液吐出不良検出装置20でインク滴吐出不良を検出したノズルからインクを吸い出し、インクジェットプリンタ自身で単独で液体吐出不良を回復する装置である。
液吐出不良検出装置20は、筐体10内の底板17上に設置して、単独回復装置18の隣りに設ける。この液吐出不良検出装置20については、図2以下を用いて詳しくは後述する。
液吐出不良検出装置20に隣接する位置には、板状のプラテン22を設置する。そのプラテン22の背面側には、プラテン22上に記録媒体である用紙23を供給する給紙台24を斜めに立てて設ける。また、図示省略するが、給紙台24上の用紙23をプラテン22上に送り出す給紙ローラを備える。さらには、プラテン22上の用紙23を矢示方向に搬送して正面側に排出する搬送ローラ25を設ける。
筐体10内の底板17上には、さらに左端に駆動装置26を設置する。駆動装置26は、不図示の給紙ローラや搬送ローラ25などを駆動するとともに、上述した駆動プーリを駆動することにより無端ベルトを走行してキャリッジ15を移動する。
そして、記録時は、駆動装置26で駆動して用紙23をプラテン22上に移動し、所定位置に位置決めするとともに、キャリッジ15を移動して用紙23上を走査し、左方向に移動しながら4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bを用いて順にそれぞれのノズルからインク滴を吐出して用紙23上に画像を記録する。画像記録後、キャリッジ15を右方向に戻すとともに、用紙23を図1(B)中の矢示方向に所定量搬送する。
次いで、再びキャリッジ15を左方向に移動しながら往路で4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bを用いて順にそれぞれのノズルからインク滴を吐出して用紙23上に画像を記録する。そして、同様に画像記録後、キャリッジ15を右方向に戻すとともに、用紙23を(B)中の矢示方向に所定量搬送する。以下同様に繰り返し、1枚の用紙23上に画像を記録する。
図2には、液吐出不良検出装置20を用いて、1つのインクジェトヘッド16においてノズルから吐出するインク滴の吐出不良を検出している状態を、インクジェットプリンタの左側からガイドシャフト13の軸方向に見て示す。
図中n1、n2……nx……nNは、キャリッジ15に搭載する1つのインクジェトヘッド16において、1つのノズル列を構成する各ノズルである。液吐出不良検出装置20は、例えば半導体レーザを使用する発光素子30と、その発光素子30が発した光を平行光に絞って径φdの光ビーム31とするコリメートレンズ32と、例えばフォトダイオードを使用する受光素子33とを備える。受光素子33は、その受光面34が光ビーム31の径内に入らないようにする一方、できるだけ光ビーム31の光軸35に近付けて光軸35から距離Lだけオフセットし、発光素子30が発する光ビーム31が直接受光面34に入らず、その光ビーム31がインク滴36に衝突したときに生ずる散乱光S1〜S7の一部、例えば図示例では前方散乱光S3を受光し得る位置に配置する。そして、液吐出不良検出装置20は、図示するごとく、ノズルnxからのインク滴36の液吐出方向と直交する方向に光ビーム31を向けて設置する。短尺のインクジェットヘッド16の場合には、発光素子30としてLEDを使用してコストの低減を図ることもできる。
インク滴36の吐出不良を検出するときは、発光素子30から発した光をコリメートレンズ32で絞ることにより光ビーム31として、ノズルnxから吐出するインク滴36の液吐出方向に対して直交する方向に出射する。このとき、インク滴36が正常に吐出されているときは、その吐出液で光ビーム31を遮って光をS1、S2、S3、S4、S5、S6、S7のように散乱し、その散乱した前方散乱光S3を受光素子33に入れる。他方、インク滴36が正常に吐出されていないときには、吐出液で光ビーム31を遮ることなく、光ビーム31をそのまま直進して、発光素子30の光が、光軸35から外れた位置にある受光素子33に入らないようにする。これにより、受光素子33の出力電圧値を計測することで、受光素子33の受光光量の大小を判別し、受光光量が大きいことからインク滴36の正常吐出を確認する一方、小さいことからインク滴36の吐出不良を検出する。
図3(A)および(B)には、ノズルのインク滴吐出用の駆動波形を示す。
(A)には、通常使用する駆動電圧V1の駆動波形を実線で示し、それよりも高い駆動電圧V2の駆動波形を破線で示す。(B)には、通常使用する駆動電圧V1の駆動波形を実線で示し、それよりも低い駆動電圧V3の駆動波形を破線で示す。
図4には、ノズルnxから吐出したインク滴36の軌跡を示す。
図中aは、ノズルnxからインク滴36が正常に吐出された場合であり、用紙23に対して直角にぶつかる。bは、ノズル列方向に対して直角に曲がった場合である。cは、ノズル列方向に曲がりを発生した場合である。符号31は、鎖線で示すようなφdの光ビームであり、光軸35を通るノズル面37と平行な部分のみ実線で示してなる。不良ノズルでは、インク滴の曲がりや分裂が発生するために、不良の度合い、つまり異物の存在やノズル不形成の度合いにより、ノズル列方向に曲がりを発生する可能性がある。
図5には、図4に示すインク滴36の軌跡a、b、cの場合に、受光素子33により得られる波形を示す。
インク滴36の軌跡aの場合、つまりノズルnxからインク滴36が正常に吐出された場合は、光強度がもっとも強い光ビーム31の中心を通過することから、受光素子33の出力電圧値はVと高くなる。軌跡bの場合、つまりノズル列方向に対して直角に曲がった場合は、光ビーム31の中心から外れたところを通過することから、受光素子33の出力電圧値は、V′と、軌跡aの場合の出力電圧値Vに比べて低くなる。軌跡cの場合、つまりノズル列方向に曲がりを発生した場合は、曲がりがあっても光ビーム31の中心を通過することから、受光素子33の出力電圧値は、Vと、軌跡aの場合の出力電圧値と同じ値となり、正常と判断される場合がある。
図6には、インク滴36の軌跡aの場合のノズル付近の吐出状況を示す。
この図6に示すように、ノズルnxからインク滴36が正常に吐出された場合は、(A)に示すように複数のインク滴36a、36b、36cを連続的に吐出し、(B)に示すように飛翔中に合体して1つの合体インク滴36となる。
図7には、インク滴36の軌跡cの場合のノズル付近の吐出状況を示す。
この図7に示すように、ノズル列方向に曲がりを発生した場合も、同様に飛翔中に合体して1つの合体インク滴36となる。しかし、連続的に吐出したインク滴36a、36b、36cの中の、例えばインク滴36b、36cが、(A)に示すようにノズル付近、ノズル淵、またはノズル内部にある異物やノズルの突起により曲がりを発生する。その曲がりがノズル列方向の場合には、インク滴36b、36cが合体するとき、(B)に示すように最初に吐出したインク滴36aもそれらのインク滴に引き付けられ、結果的に(C)に示すようにノズル列方向の曲がりを発生している。
図8(A)にはインク滴36の軌跡aの場合の受光素子33の出力波形を、(B)には軌跡cの場合の受光素子33の出力波形を示す。
前述したように、光強度がもっとも強い光ビーム31の中心を通過することから、ノズルnxからインク滴36が正常に吐出された場合は(A)に示すように、またノズル列方向に曲がりを発生した場合は(B)に示すように、ともに受光素子33の出力電圧値は同じVと高くなる。
ところで、図9には、ノズルから吐出する液滴の液粘度と、ノズルから液滴を正常に吐出することができる正常液吐出速度の範囲との関係を示す。
図中斜線で示すように、ノズルから吐出する液滴の液粘度が高くなると、ノズルから液滴を正常に吐出することができる正常液吐出速度は速い範囲となる。例えばインク滴の場合には、正常液吐出速度は、VaからVbの範囲となり、洗浄液の場合には、インク滴に比べて液粘度が低いので、正常液吐出速度は、遅いVcからVdの範囲となる。よって、ノズルから液滴を吐出する場合には、液滴の液粘度に応じて、ノズルから液滴を正常に吐出することができる正常液吐出速度の範囲が定まり、通常この正常液吐出速度の範囲で使用している。
この正常液吐出速度の範囲で、正常なノズルからインク滴を吐出した場合、例えばパルス状の波形のときは、上述したとおり吐出した複数のインク滴が飛翔中に合体し、用紙23に着弾する。吐出速度を変更し、インク滴の吐出速度を正常液吐出速度の範囲を越えて速くしても、合体する位置が正常な速度のときと比べて、ノズル面37から離れた位置となるだけである。
ところが、液体吐出不良があるとき、インク滴の吐出速度を正常液吐出速度の範囲を越えて速くすると、飛翔しているインク滴が1滴に合体せず、分裂したり吐出方向を変えたりする。これは、通常速度で不良ノズルから吐出した複数のインク滴のうち、いずれか1つに曲がりを発生し、そのインク滴が他のインク滴に合体したとき、それにつられて曲がりを発生するが、速度が速いと、合体するところでインク滴がすでに通過していることにより分裂を発生するからである。
以上、速度を速くした場合について述べたが、速度を遅くした場合は、インク滴を押し出す力が弱いために、ノズル付近の異物にインクが引っ掛かり、不吐出や曲がりを発生する。
このように、液滴を正常液吐出速度から外れた速度で吐出すると、吐出不良が拡大することが判っている。そこで、図示液吐出不良検出装置20にあっては、液体吐出不良の検査を行うとき、検査液滴の液粘度に応じて決定される正常液吐出速度の範囲外とする。検査液滴の正常液吐出速度の範囲外とするには、ノズルの液滴吐出用駆動波形の駆動電圧を、図3(A)に示す通常使用する駆動波形の駆動電圧V1から、高い駆動電圧V2に変えたり、(B)に示す低い駆動電圧V3に変えたりする。
なお、液滴の吐出速度を変更する方法としては、ノズルの液滴吐出用駆動波形の駆動電圧を変える他、ノズル径、液滴の粘度を変える方法もある。同じ駆動波形でも、ノズル径の場合は径が小さくなると、液滴の速度が速くなる。また、液滴の粘度の場合は、粘度が低くなると、速い速度で吐出することができる。
図10には、駆動電圧を高くしてインク滴を吐出したときの吐出状況を示す。
図7のときと同様に、連続的に吐出したインク滴36a、36b、36cの中に曲がりを発生しているものがある。しかし、図7の場合は、(A)に示すように、インク滴36aがノズル面37からL1離れているが、図10の場合は、(A)に示すように、ノズル面37からL1より大きなL2離れている。これは、駆動波形の駆動電圧を高くしたことにより、インク滴を強く押し出しているからであり、つまりインク滴の速度が速くなっているためである。これにより、図7(C)に示すようには1つに合体せず、図10(B)に示すように2滴36A、36Bに分裂した形で飛翔する。
図11には、この2滴に分裂した場合の受光素子33の出力波形を示す。
波形は、2山の波形で、分裂したインク滴36A、36Bの大きさが正常なインク滴36と異なることから、受光素子33の出力電圧値もVからV′に低下し、これにより液吐出不良を検出することができる。図4のインク滴36の軌跡bの場合も、同様に2つに分裂し、2山の波形となって受光素子33の出力電圧値はV′よりもなお低くなる。出力電圧値が低くなるのは、分裂により各インク滴が小さくなり、散乱光の光強度が小さくなったためである。
なお、不良の原因としては、ノズル付近やノズル淵、またはノズル内部にある異物によるものがあり、駆動波形の駆動電圧を低くした場合には、異物に引っ掛かり不吐出状態となり、波形上では受光素子33の出力電圧値が現れず、このことから不良を検出する方法もある。
図では示していないが、駆動波形の立ち上がり時間や波形の幅にもインク滴の噴射は関係しているため、これらを変えた波形でも不良を拡大することができる。
図12には、インク滴吐出不良検出のフローチャートを示す。
まず、駆動波形の駆動電圧を図3(A)および(B)中鎖線で示すように変更して(ステップS1)、発光素子30から光ビーム31を照射し(ステップS2)、各ノズルn1〜nNまで順次インク滴36を吐出し、受光素子33により出力電圧値を測定する(ステップS3)。正常な吐出の場合、波形が1つの山であり(ステップS4)、出力電圧値が所定値以上であり(ステップS5)、速度が正常液吐出速度の範囲内であって(ステップS6)、ともに波形形状、出力電圧値、速度のすべての条件を満たしているため、正常なノズルと判断することができ(ステップS7)、発光素子30を消灯して(ステップS8)不良の検出を終了する。
ところが、波形形状、出力電圧値、速度のいずれかの条件が満たされていないときは、不良ノズル番号が記録され(ステップS9、S10、S11)、不良ノズルと判断される(ステップS12)。不良吐出の検出がn回以内の場合には(ステップS13)、その後その液滴吐出不良を検出した不良ノズルに対して単独回復装置18などを用いてクリーニングを行い(ステップS14)、再度不良吐出の検出を行う。不良吐出がn回以上繰り返された場合には(ステップS13)、回復は不可能と判断し、発光素子30を消灯して(ステップS8)検出を終了する。
ここで、各条件のいずれかが満たされていない場合、例えば波形が2山になっているとき、ノズルまわりの異物が原因と考えられるが、このときには洗浄液の種類を変更してクリーニングを行うなど、各不良に適したクリーニング方法を取り入れるとよい。
また、このフローチャートでは、最初から駆動波形を変更して(ステップS1)不良の検出を行っているが、最初は通常の駆動波形を用いて不良の検出を行い、出力電圧値や速度でわずかな変化がある場合(判断に困る場合)、その検出したノズルに対して通常とは異なる駆動波形を用いて吐出を行い、不良を判断してもよい。
液体吐出不良検出では、以上のように検査液滴としてインク滴を使用してもよいが、インク滴の他にも例えば洗浄液を使用してもよく、洗浄液を使用すると、洗浄を行いながら、液滴吐出不良を検出することができ、不良検出後のクリーニング効率が上がり、時間の短縮も可能となる。
(A)はこの発明による液吐出不良検出装置を備えるインクジェットプリンタの正面図、(B)はその一部を斜め上から見て示す斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタにおいて、液吐出不良検出装置を用いて、1つのインクジェトヘッドでノズルから吐出するインク滴の吐出不良を検出している状態を、インクジェットプリンタの左側からガイドシャフトの軸方向に見て示す図である。 (A)および(B)は、それぞれノズルのインク滴吐出用の駆動波形図である。 ノズルから吐出したインク滴の軌跡図である。 、図4に示すインク滴の軌跡a、b、cの場合に、受光素子により得られる波形図である。 (A)、(B)は、インク滴の軌跡aの場合のノズル付近の吐出状況を示す図である。 (A)、(B)、(C)は、インク滴の軌跡cの場合のノズル付近の吐出状況を示す図である。 (A)はインク滴の軌跡aの場合の受光素子の出力波形図、(B)は軌跡cの場合の受光素子の出力波形図である。 ノズルから吐出する液滴の液粘度と、ノズルから液滴を正常に吐出することができる正常液吐出速度の範囲との関係図である。 (A)、(B)は、駆動電圧を高くしてインク滴を吐出したときの吐出状況を示す図である。 図10の場合の受光素子の出力波形図である。 インク滴吐出不良検出のフローチャートである。
符号の説明
15 キャリッジ
16、16、16y、16c、16m、16b インクジェットヘッド
18 単独回復装置
20 液吐出不良検出装置
23 用紙(記録媒体)
30 発光素子
31 光ビーム
32 コリメートレンズ
33 受光素子
34 受光面
35 光軸
36 インク滴(液滴)
37 ノズル面
n1……nx……nN ノズル
d ビーム径
S1〜S7 散乱光

Claims (6)

  1. 発光素子から発した光ビームを、ノズルから吐出する検査液滴に当ててその散乱光を受光素子で受光することにより、その受光素子の受光データから液体吐出不良を検出する液吐出不良検出装置において、
    前記検査液滴の液吐出速度を、その検査液滴の液粘度に応じて決定される正常液吐出速度の範囲外とすることを特徴とする、液吐出不良検出装置。
  2. ノズルの液滴吐出用駆動波形の駆動電圧を変えることにより、前記検査液滴の液吐出速度を正常液吐出速度の範囲外とすることを特徴とする、請求項1に記載の液吐出不良検出装置。
  3. 前記検査液滴としてインク滴を使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の液吐出不良検出装置。
  4. 前記検査液滴として洗浄液を使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の液吐出不良検出装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置を備えることを特徴とする、インクジェット記録装置。
  6. 前記液吐出不良検出装置で液体吐出不良を検出したノズルの単独回復装置を備えてなることを特徴とする、請求項5に記載のインクジェット記録装置。
JP2007043268A 2007-02-23 2007-02-23 液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP4964615B2 (ja)

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