JP2008206948A - 清掃用不織布 - Google Patents
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Abstract
【課題】油汚れと同時にコゲ・焼けなどの汚れも除去する能力を備えた清掃用不織布を提供する。
【解決手段】本発明にかかる清掃用不織布1は、不織布2に、平均粒子径が10μm〜80μmの炭酸水素ナトリウム4と、平均粒径が3μm〜80μmの研磨砥粒5とが水不溶性の樹脂接着剤3により担持されている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明にかかる清掃用不織布1は、不織布2に、平均粒子径が10μm〜80μmの炭酸水素ナトリウム4と、平均粒径が3μm〜80μmの研磨砥粒5とが水不溶性の樹脂接着剤3により担持されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、清掃用不織布に関し、さらに詳しく述べると、キッチンのコンロ周りやシンクの清掃に用いられるものであり、コゲ・焼けなどの汚れと同時に油汚れも除去する能力を備えた清掃用不織布に関する。
従来、台所周りの油汚れ落としには、水と合成洗剤とを染込ませたスポンジや布巾が用いられていたが、近年、環境への配慮から、合成洗剤の代わりに炭酸水素ナトリウム(重曹)の粉末を使ったり、炭酸水素ナトリウムを汚れ部分に直接振り掛けて清掃が行われるようになってきた。しかし、上述の方法では、必要以上の炭酸水素ナトリウムを使用したり、清掃範囲以外にも炭酸水素ナトリウムが飛散してしまうなど使い勝手が悪かった。それに鑑み、特許文献1で開示されているような炭酸水素ナトリウムを不織布で挟み込んだ清掃用具が発明されている
また、キッチンのコゲや焼けを取るには不織布研磨材付きナイロンクリーナや金タワシなどが使用される。これは、不織布に強固に接着させられた研磨粒子が汚れに作用し洗浄効果を高めているものである。
特開2003−310512号公報
しかし、特許文献1で開示されている物は、初回の使用時においてほとんどの炭酸水素ナトリウムが流出してしまう。そのため、2回目以降の清掃においては、結局、合成洗剤を使用することになり、環境汚染などの問題を引き起こす可能性がある。
請求項1に記載の発明は、不織布と炭酸水素ナトリウムと研磨砥粒とを含み、炭酸水素ナトリウムが、平均粒子径が10μm〜80μmであり、研磨砥粒が、平均粒径が3μm〜80μmであり、炭酸水素ナトリウムと研磨砥粒が、水不溶性の樹脂接着剤により不織布に担持されている、清掃用不織布である。
請求項2に記載の発明は、水不溶性の樹脂接着剤と炭酸水素ナトリウムとの比率が、炭酸水素ナトリウムを担持加工するときに固形比で80/40〜80/240である、請求項1に記載の清掃用不織布である。
請求項2に記載の発明は、水不溶性の樹脂接着剤と炭酸水素ナトリウムとの比率が、炭酸水素ナトリウムを担持加工するときに固形比で80/40〜80/240である、請求項1に記載の清掃用不織布である。
本発明にかかる清掃用不織布は、炭酸水素ナトリウムの発揮する油汚れ落とし効果と、研磨砥粒の持つ研磨効果が相乗的に作用して、油汚れ落としとコゲ・焼け落としとを効率的に行える。
図1は、本発明にかかる清掃用不織布の一実施形態を示す図解図である。清掃用不織布1は、合成繊維を主体とする不織布2を含む。不織布2の種類としては、特に限定される物ではないが、厚みの点および後述する炭酸水素ナトリウム4や研磨砥粒5の付着量の点から、クロスウェブ、エアレイドにより製造されたものを使用するのが好ましい。不織布2を構成する繊維は特に限定される物ではないが、各種接着剤の接着性がよく、耐久性にも優れている点で、ポリアミド繊維が用いられるのが好ましい。また不織布2に厚みを付与するために、ポリエステル繊維を配合してもよい。
不織布2には、水不溶性の樹脂接着剤3を用いて、炭酸水素ナトリウム4が担持されている。水不溶性の樹脂接着剤3としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができるが、後述する研磨砥粒5の研磨性能を十分発揮させ、また経済的に優れていることから、フェノール樹脂を単独で使用することが望ましい。
炭酸水素ナトリウム4には、平均粒子径が10μm〜80μmの範囲内にあるものが用いられる。これは、炭酸水素ナトリウム4の平均粒子径が80μm以上であると、水への溶解性が損なわれ、油汚れの除去性が低下するためである。また、炭酸水素ナトリウム4の粒径が大きいと不織布2へ均一に担持させるのが困難となる。他方、平均粒子径が10μm以下になると、炭酸水素ナトリウム4の粒子が樹脂接着剤3中に埋没してしまい十分な効果を発揮しない。炭酸水素ナトリウム4は上述した範囲の粒径のものが使用されればよいが、この中でも上述した効果をバランスよく備えている点で、平均粒子径が30〜50μmのものが用いられるのが好ましい。
水不溶性の樹脂接着剤3中には、炭酸水素ナトリウム4に加えて、研磨砥粒5が配合されてもよい。研磨砥粒5が配合した場合には、炭酸水素ナトリウム4の発揮する油汚れ落とし効果と、研磨砥粒5の持つ研磨効果が相乗的に作用して、コゲ・焼けなどの汚れと同時に油汚れも効率的に除去することができる。配合する研磨砥粒5としては、シリコンカーバイド、酸化アルミニウム、シリカ、酸化クロム、酸化セリウム、合成ダイアモンド、ざくろ石など一般的に研磨砥粒として使用されるものであればよい。その粒径としては、不織布2への担持加工の点で平均粒径3μm〜80μmのものが良く、ステンレスなどへの傷つきを軽減出来る点で平均粒径4〜20μmのものを用いるのが好ましい。
単糸繊度22dtexのナイロン6繊維を40重量%と、単糸繊度16dtexのナイロン6繊維を40重量%と、単糸繊度17dtexのポリエステル繊維を20重量%の比率で配合して得られた繊維目付量460g/m2の繊維集合体(ランダムウェブ)に、合成ゴム系接着剤をスプレー法にて、両面合わせて乾燥固形分132g/m2を塗布した。続けて、浸漬法にてSBR樹脂を乾燥固形分411g/m2塗布し、不織布2を作製した。次に、この不織布2に、樹脂接着剤3であるフェノール樹脂と、研磨砥粒5である#1500(平均粒径10μm)のホワイトアランダム(高純度アルミナ)と、平均粒径30μmの炭酸水素ナトリウム4とを固形比80/100/120となるように調整したスラリーを作製し、乾燥固形分が997g/m2となるように不織布2に付着させ厚み32mmの清掃用不織布1を得た。
研磨砥粒5に平均粒径80μmであるホワイトアランダムを用いた。その他の構成は実施例1と同様である。
炭酸水素ナトリウム4に平均粒径80μmのものを用いた。その他の構成は実施例1と同様である。
[比較例1]
実施例1から研磨砥粒5を取り除き、樹脂接着剤3中に平均粒径30μmの炭酸水素ナトリウム4のみが配合されているものを比較例1として作製した。
実施例1から研磨砥粒5を取り除き、樹脂接着剤3中に平均粒径30μmの炭酸水素ナトリウム4のみが配合されているものを比較例1として作製した。
[比較例2]
実施例1から炭酸水素ナトリウム4を取り除き、樹脂接着剤3中に研磨砥粒5である#1500(平均粒径10μm)のホワイトアランダムのみが配合されているものを比較例2として作製した。
実施例1から炭酸水素ナトリウム4を取り除き、樹脂接着剤3中に研磨砥粒5である#1500(平均粒径10μm)のホワイトアランダムのみが配合されているものを比較例2として作製した。
[比較例3]
実施例1から炭酸水素ナトリウム4および研磨砥粒5を取り除いたものを比較例3として作製した。
実施例1から炭酸水素ナトリウム4および研磨砥粒5を取り除いたものを比較例3として作製した。
実施例および比較例を用いて以下の方法で性能試験を行った
試験方法
汚染板 :5cm角ステンレス鋼板
汚れ:劣化植物油20gおよび染料RED501 0.1gを混合したものをオーブンを用いて180℃で30分加熱
洗浄試験機:往復動摩擦試験機
接地面積;12cm2 トラバース距離;15cm スピード 30cm/秒
荷重 :10N/12cm2 回数;500回往復
水添加量 :3ml
試験方法
汚染板 :5cm角ステンレス鋼板
汚れ:劣化植物油20gおよび染料RED501 0.1gを混合したものをオーブンを用いて180℃で30分加熱
洗浄試験機:往復動摩擦試験機
接地面積;12cm2 トラバース距離;15cm スピード 30cm/秒
荷重 :10N/12cm2 回数;500回往復
水添加量 :3ml
以上の結果からわかるように、本発明にかかる清掃用不織布は、炭酸水素ナトリウム4の発揮する油汚れ落とし効果と、研磨砥粒5の持つ研磨効果とが相乗的に作用して、油汚れ落としとコゲ・焼け落としに非常に効率的に行えるので、油汚れとコゲ・焼け等の汚れが混在している場所の清掃用具として適用できる。
1 清掃用不織布
2 不織布
3 樹脂接着剤
4 炭酸水素ナトリウム
5 研磨砥粒
2 不織布
3 樹脂接着剤
4 炭酸水素ナトリウム
5 研磨砥粒
Claims (2)
- 不織布と炭酸水素ナトリウムと研磨砥粒とを含み、
前記炭酸水素ナトリウムが、平均粒子径が10μm〜80μmであり、
前記研磨砥粒が、平均粒径が3μm〜80μmであり、
前記炭酸水素ナトリウムと前記研磨砥粒が、水不溶性の樹脂接着剤により前記不織布に担持されている、清掃用不織布。 - 前記水不溶性の樹脂接着剤と前記炭酸水素ナトリウムとの比率が、炭酸水素ナトリウムを担持加工するときに固形比で80/40〜80/240である、請求項1に記載の清掃用不織布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007085641A JP2008206948A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 清掃用不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007085641A JP2008206948A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 清掃用不織布 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=39783753
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JP2007085641A Pending JP2008206948A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 清掃用不織布 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2008206948A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160119680A (ko) | 2015-04-06 | 2016-10-14 | (주)대고 | 점착식 청소용 부직포 및 그 제조방법 |
WO2018016646A1 (ja) * | 2016-07-22 | 2018-01-25 | 王子ホールディングス株式会社 | 不織布シート |
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JP2000300507A (ja) * | 1999-04-22 | 2000-10-31 | Three M Innovative Properties Co | クリーニングシート |
JP2002249985A (ja) * | 2000-12-21 | 2002-09-06 | Nicca Chemical Co Ltd | 多孔性構造体の製造方法 |
JP2003225187A (ja) * | 2001-11-30 | 2003-08-12 | Kao Corp | 清掃用シート |
JP2003310512A (ja) * | 2002-04-19 | 2003-11-05 | Asahi Glass Co Ltd | 掻取り性を有する清拭用不織布およびその製造方法 |
-
2007
- 2007-02-27 JP JP2007085641A patent/JP2008206948A/ja active Pending
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