JP2003310512A - 掻取り性を有する清拭用不織布およびその製造方法 - Google Patents
掻取り性を有する清拭用不織布およびその製造方法Info
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- JP2003310512A JP2003310512A JP2002118396A JP2002118396A JP2003310512A JP 2003310512 A JP2003310512 A JP 2003310512A JP 2002118396 A JP2002118396 A JP 2002118396A JP 2002118396 A JP2002118396 A JP 2002118396A JP 2003310512 A JP2003310512 A JP 2003310512A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】セラミック、プラスチック、金属、木製品等の
清掃にも使用でき、優れた拭き取り、清浄効果も有し、
環境汚染などを起こさない清拭用不織布及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】目付け量が30〜150g/m2の不織布
の少なくとも表面上に、平均粒子径100μm〜2mm
の炭酸水素アルカリ金属粒子が結着剤により担持されて
いる掻取り性を有する清拭用不織布。不織布の表面に、
平均粒子径100μm〜2mmの炭酸水素アルカリ金属
粒子及び結着剤を含むスラリー液を被覆または含浸し、
次いで乾燥することにより製造する。
清掃にも使用でき、優れた拭き取り、清浄効果も有し、
環境汚染などを起こさない清拭用不織布及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】目付け量が30〜150g/m2の不織布
の少なくとも表面上に、平均粒子径100μm〜2mm
の炭酸水素アルカリ金属粒子が結着剤により担持されて
いる掻取り性を有する清拭用不織布。不織布の表面に、
平均粒子径100μm〜2mmの炭酸水素アルカリ金属
粒子及び結着剤を含むスラリー液を被覆または含浸し、
次いで乾燥することにより製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスやタイルな
どのセラミック製品、プラスチック製品、金属製品の清
拭や拭き取りに適し、ウエット状でもドライ状でも使用
できる、清浄効果及び拭き取り効果の大きい掻取り性を
有する清拭用不織布及びその製造方法に関する。
どのセラミック製品、プラスチック製品、金属製品の清
拭や拭き取りに適し、ウエット状でもドライ状でも使用
できる、清浄効果及び拭き取り効果の大きい掻取り性を
有する清拭用不織布及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】眼鏡、鏡、光学機器、OA機器、宝石、
家具、自動車、トイレタリー用品などの各種の物品の表
面の清掃、さらには、磁器記録媒体などの磁性体面、半
導体面、精密光学レンズなどの精密機器類の清掃におい
ては、ワイピングクロスとも呼ばれるクロス類が使用さ
れている。かかるクロスとしては、古くから使用されて
いる別珍、フラノ、パイルなどの各種の織物類に加え
て、最近では、レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィ
ンなどの繊維からなる各種の不織布が使用されている。
家具、自動車、トイレタリー用品などの各種の物品の表
面の清掃、さらには、磁器記録媒体などの磁性体面、半
導体面、精密光学レンズなどの精密機器類の清掃におい
ては、ワイピングクロスとも呼ばれるクロス類が使用さ
れている。かかるクロスとしては、古くから使用されて
いる別珍、フラノ、パイルなどの各種の織物類に加え
て、最近では、レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィ
ンなどの繊維からなる各種の不織布が使用されている。
【0003】なかでも、上記不織布は、その清掃効果及
びコストの点から近年急激に伸びており、また、その特
性を改善するための各種の提案がなされている。これら
の例として、実開平4−33686号公報、実開平4−
56458号公報、特開平11−48381号公報など
の各種のものが挙げられる。これらの従来の清拭用不織
布は、いずれも親水性繊維からなる不織布に対して、親
油性乃至疎水性の繊維を交絡させるなどして、層間剥離
の防止などの特に強度の面における改良を目指したもの
である。
びコストの点から近年急激に伸びており、また、その特
性を改善するための各種の提案がなされている。これら
の例として、実開平4−33686号公報、実開平4−
56458号公報、特開平11−48381号公報など
の各種のものが挙げられる。これらの従来の清拭用不織
布は、いずれも親水性繊維からなる不織布に対して、親
油性乃至疎水性の繊維を交絡させるなどして、層間剥離
の防止などの特に強度の面における改良を目指したもの
である。
【0004】さらに、特開2001−190469号公
報には、アルミナ、シリカ、金剛砂、ガラスビーズなど
の研磨剤を清拭用不織布に含有させることが開示されて
おり、清拭用不織布を使用した際に、この研磨剤に基づ
く研磨作用により、拭き取り性を向上させることが図ら
れている。しかし、このような研磨剤を含有させた不織
布による場合には、研磨作用が大きすぎ、清掃される目
的物の表面を傷つける恐れがある。また、かかる清拭用
不織布の場合には、それにより清浄効果が向上するもの
ではなく、さらには、使用する研磨剤の種類によって
は、これをそのまま破棄、または焼却した場合には、有
害物を発生し、環境汚染を引き起こす問題もある。
報には、アルミナ、シリカ、金剛砂、ガラスビーズなど
の研磨剤を清拭用不織布に含有させることが開示されて
おり、清拭用不織布を使用した際に、この研磨剤に基づ
く研磨作用により、拭き取り性を向上させることが図ら
れている。しかし、このような研磨剤を含有させた不織
布による場合には、研磨作用が大きすぎ、清掃される目
的物の表面を傷つける恐れがある。また、かかる清拭用
不織布の場合には、それにより清浄効果が向上するもの
ではなく、さらには、使用する研磨剤の種類によって
は、これをそのまま破棄、または焼却した場合には、有
害物を発生し、環境汚染を引き起こす問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みて、対象物として、ガラスなどのセラミック製
品、プラスチック製品、金属製品、木製品等に使用で
き、また、拭き取り効果とともに掻取り性も有し、清浄
効果も顕著に向上し、さらには、そのまま破棄、焼却し
ても、有害物を発生せず、環境汚染などの問題を引き起
こさない清拭用不織布及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
に鑑みて、対象物として、ガラスなどのセラミック製
品、プラスチック製品、金属製品、木製品等に使用で
き、また、拭き取り効果とともに掻取り性も有し、清浄
効果も顕著に向上し、さらには、そのまま破棄、焼却し
ても、有害物を発生せず、環境汚染などの問題を引き起
こさない清拭用不織布及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するべく鋭意研究したところ、不織布の少なくと
もその表面上に、特定の粒子径を有する炭酸水素アルカ
リ金属粒子を結着剤により担持させた不織布は、上記本
発明の目的を充分に満足させることを見出した。
を達成するべく鋭意研究したところ、不織布の少なくと
もその表面上に、特定の粒子径を有する炭酸水素アルカ
リ金属粒子を結着剤により担持させた不織布は、上記本
発明の目的を充分に満足させることを見出した。
【0007】すなわち、炭酸水素アルカリ金属粒子は、
本来、適度の硬度を有するが、さらに、上記特定の粒子
径をもたせることにより、不織布に担持させた場合に優
れた掻き取り性を示し、同時に、炭酸水素アルカリ金属
は弱アルカリ性による清浄作用を有する。さらに、ここ
で使用する炭酸水素アルカリ金属化合物、例えばそのナ
トリウム塩は、重曹として、古くから食品や医薬品分野
に広く使用されている環境上の汚染のない物質である。
本来、適度の硬度を有するが、さらに、上記特定の粒子
径をもたせることにより、不織布に担持させた場合に優
れた掻き取り性を示し、同時に、炭酸水素アルカリ金属
は弱アルカリ性による清浄作用を有する。さらに、ここ
で使用する炭酸水素アルカリ金属化合物、例えばそのナ
トリウム塩は、重曹として、古くから食品や医薬品分野
に広く使用されている環境上の汚染のない物質である。
【0008】かくして、本発明の清拭用不織布は以下の
構成を有する。 (1)目付け量が30〜150g/m2の不織布の少な
くともその表面上に、平均粒子径100μm〜2mmの
炭酸水素アルカリ金属粒子が結着剤により担持されてい
ることを特徴とする掻取り性を有する清拭用不織布。 (2)前記炭酸水素アルカリ金属粒子が、不織布100
質量部に対して100〜1000質量部担持され、かつ
結着剤が不織布100質量部に対して、70〜400質
量部担持されている上記(1)に記載の清拭用不織布。 (3)前記(1)または(2)に記載の不織布の表面
に、該不織布よりも小さい目付け量を有する不織布が被
覆されていることを特徴とする清拭用不織布。 (4)不織布の表面に、平均粒子径100μm〜2mm
の炭酸水素アルカリ金属粒子及び結着剤を含むスラリー
液を被覆または含浸し、次いで乾燥することを特徴とす
る掻取り性を有する清拭用不織布の製造方法。 以下に、本発明についてさらに詳しく説明する。
構成を有する。 (1)目付け量が30〜150g/m2の不織布の少な
くともその表面上に、平均粒子径100μm〜2mmの
炭酸水素アルカリ金属粒子が結着剤により担持されてい
ることを特徴とする掻取り性を有する清拭用不織布。 (2)前記炭酸水素アルカリ金属粒子が、不織布100
質量部に対して100〜1000質量部担持され、かつ
結着剤が不織布100質量部に対して、70〜400質
量部担持されている上記(1)に記載の清拭用不織布。 (3)前記(1)または(2)に記載の不織布の表面
に、該不織布よりも小さい目付け量を有する不織布が被
覆されていることを特徴とする清拭用不織布。 (4)不織布の表面に、平均粒子径100μm〜2mm
の炭酸水素アルカリ金属粒子及び結着剤を含むスラリー
液を被覆または含浸し、次いで乾燥することを特徴とす
る掻取り性を有する清拭用不織布の製造方法。 以下に、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の清拭用不織布において使
用される不織布は、親水性繊維、親油性(疎水性)繊維
またはそれらの混合物のいずれの材料から形成してもよ
い。親水性繊維としては、パルプ、木綿、絹、麻、ウー
ル、セルロースなどの天然繊維、レーヨン、アセテート
などの再生繊維、または親水性処理をした合成繊維など
が使用できる。また、親油性繊維としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、アクリ
ルなどの繊維またはそれらの混合繊維が使用できる。不
織布は、スパンボンド等長繊維不織布、カードウエブに
よる短繊維不織布のいずれでもよい。また、親水性繊維
と疎水性繊維とを校絡させた複合不織布であってもよ
い。
用される不織布は、親水性繊維、親油性(疎水性)繊維
またはそれらの混合物のいずれの材料から形成してもよ
い。親水性繊維としては、パルプ、木綿、絹、麻、ウー
ル、セルロースなどの天然繊維、レーヨン、アセテート
などの再生繊維、または親水性処理をした合成繊維など
が使用できる。また、親油性繊維としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、アクリ
ルなどの繊維またはそれらの混合繊維が使用できる。不
織布は、スパンボンド等長繊維不織布、カードウエブに
よる短繊維不織布のいずれでもよい。また、親水性繊維
と疎水性繊維とを校絡させた複合不織布であってもよ
い。
【0010】本発明で使用される不織布の目付け量は、
30〜150g/m2以下が好ましい。目付け量が15
0g/m2を超えると不織布自体の硬さが増し、使用時
にごわつきが生じるので好ましくない。一方、過度に小
さいと結着剤の浸透が大きく、不織布が硬くなるので、
30g/m2以上が好ましい。特に、目付け量は40〜
120g/m2が好適である。
30〜150g/m2以下が好ましい。目付け量が15
0g/m2を超えると不織布自体の硬さが増し、使用時
にごわつきが生じるので好ましくない。一方、過度に小
さいと結着剤の浸透が大きく、不織布が硬くなるので、
30g/m2以上が好ましい。特に、目付け量は40〜
120g/m2が好適である。
【0011】上記不織布に対して、炭酸水素アルカリ金
属粒子が担持される。かかる炭酸水素アルカリ金属粒子
としては、安全性や使いやすさの点から炭酸水素ナトリ
ウムが好ましい。炭酸水素アルカリ金属粒子の平均粒子
径は、その拭き取り性を通じて清掃効果に大きく関係す
るので重要である。本発明によれば、炭酸水素アルカリ
金属粒子の平均粒子径は100μm〜2mmである必要
がある。本発明において、平均粒子径は、質量平均径に
より定義される値である。平均粒子径が100μmより
小さい場合には拭き取り効果が損なわれてしまう。逆
に、平均粒子径が2mmより大きい時は被対象物が傷つ
いてしまうことが考えられる。なかでも200μm〜1
mmの場合が特に好適である。
属粒子が担持される。かかる炭酸水素アルカリ金属粒子
としては、安全性や使いやすさの点から炭酸水素ナトリ
ウムが好ましい。炭酸水素アルカリ金属粒子の平均粒子
径は、その拭き取り性を通じて清掃効果に大きく関係す
るので重要である。本発明によれば、炭酸水素アルカリ
金属粒子の平均粒子径は100μm〜2mmである必要
がある。本発明において、平均粒子径は、質量平均径に
より定義される値である。平均粒子径が100μmより
小さい場合には拭き取り効果が損なわれてしまう。逆
に、平均粒子径が2mmより大きい時は被対象物が傷つ
いてしまうことが考えられる。なかでも200μm〜1
mmの場合が特に好適である。
【0012】本発明における上記不織布に対する炭酸水
素アルカリ金属粒子の担持、および不織布同士の結着
は、結着剤を使用して行われる。結着剤は、炭酸水素ア
ルカリ金属粒子不織布に保持させる役割を有するが、一
方で不織布の有する清浄作用を阻害しないものが好まし
い。かかる結着剤の好ましい例としては、でんぷんまた
はその変性物、ポリビニルアルコールまたはその変性
物、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、ニトリル・
ブタジエンゴムラテックス、ゼラチン、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル
酸アミド、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどの水溶性重
合体、アルコール可溶性の重合体若しくはこれらの混合
物が挙げられる。
素アルカリ金属粒子の担持、および不織布同士の結着
は、結着剤を使用して行われる。結着剤は、炭酸水素ア
ルカリ金属粒子不織布に保持させる役割を有するが、一
方で不織布の有する清浄作用を阻害しないものが好まし
い。かかる結着剤の好ましい例としては、でんぷんまた
はその変性物、ポリビニルアルコールまたはその変性
物、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、ニトリル・
ブタジエンゴムラテックス、ゼラチン、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル
酸アミド、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどの水溶性重
合体、アルコール可溶性の重合体若しくはこれらの混合
物が挙げられる。
【0013】本発明の清拭用不織布において、炭酸水素
アルカリ金属粒子は、不織布100質量部に対して、1
00〜1000質量部担持されるのが好ましい。担持量
が100質量部より小さいと、掻き取り性が損なわれる
ので好ましくない。一方、担持量が1000質量部を超
える量を不織布に担持させるのは困難になる。なかで
も、炭酸水素アルカリ金属粒子の担持量は、不織布10
0質量部に対して、150〜600質量部が好ましい。
アルカリ金属粒子は、不織布100質量部に対して、1
00〜1000質量部担持されるのが好ましい。担持量
が100質量部より小さいと、掻き取り性が損なわれる
ので好ましくない。一方、担持量が1000質量部を超
える量を不織布に担持させるのは困難になる。なかで
も、炭酸水素アルカリ金属粒子の担持量は、不織布10
0質量部に対して、150〜600質量部が好ましい。
【0014】また、炭酸水素アルカリ金属粒子の担持に
使用される結着剤は、不織布100質量部に対して70
〜400質量部含有されるのが好ましい。結着剤の含有
量が70質量部より小さいと炭酸水素アルカリ金属粒子
が必要量担持されなくなり好ましくない。一方、含有量
が400質量部を超えると不織布自体の風合いが損なわ
れたり、乾燥に時間がかかるため好ましくない。なかで
も、結着剤の含有量は不織布100質量部に対して、1
00〜300質量部が好ましい。
使用される結着剤は、不織布100質量部に対して70
〜400質量部含有されるのが好ましい。結着剤の含有
量が70質量部より小さいと炭酸水素アルカリ金属粒子
が必要量担持されなくなり好ましくない。一方、含有量
が400質量部を超えると不織布自体の風合いが損なわ
れたり、乾燥に時間がかかるため好ましくない。なかで
も、結着剤の含有量は不織布100質量部に対して、1
00〜300質量部が好ましい。
【0015】本発明の清拭用不織布の製造法は、特に限
定されない。例えば、不織布の片面または両面に対し
て、好ましくは1〜20質量%の結着剤の水溶液を塗
布、吹き付け、含浸させ、その表面上に炭酸水素アルカ
リ金属粒子を散布などにより均一に付着させて乾燥する
方法が挙げられる。また、炭酸水素アルカリ金属粒子及
び結着剤を含むスラリー状物を、不織布の表面に塗布、
吹き付けなどにより被覆するか、または不織布の表面に
上記スラリー状物を含浸させ、乾燥する方法も挙げられ
る。上記乾燥の条件は特に限定されるものではないが、
好ましくは、常温〜140℃にて、0.25〜2時間行
われる。
定されない。例えば、不織布の片面または両面に対し
て、好ましくは1〜20質量%の結着剤の水溶液を塗
布、吹き付け、含浸させ、その表面上に炭酸水素アルカ
リ金属粒子を散布などにより均一に付着させて乾燥する
方法が挙げられる。また、炭酸水素アルカリ金属粒子及
び結着剤を含むスラリー状物を、不織布の表面に塗布、
吹き付けなどにより被覆するか、または不織布の表面に
上記スラリー状物を含浸させ、乾燥する方法も挙げられ
る。上記乾燥の条件は特に限定されるものではないが、
好ましくは、常温〜140℃にて、0.25〜2時間行
われる。
【0016】なお、本発明では、上記のようにして製造
される清拭用不織布の表面に、該不織布よりも小さい目
付け量を有する不織布を被覆することにより、上記清拭
用不織布に結着した炭酸水素アルカリ金属粒子が不織布
より落ちないようにすることができる。この場合に使用
される小さい目付け量を有する不織布の目付け量は、4
0g/m2以下が好ましい。目付け量が40g/m2を超
えると結着した炭酸水素アルカリ金属粒子による掻取り
性が損なわれるため好ましくない。一方、過度に小さい
と使用時に破れやすくなるので、5g/m2以上が好ま
しい。特に10g/m2〜30g/m2が好適である。
される清拭用不織布の表面に、該不織布よりも小さい目
付け量を有する不織布を被覆することにより、上記清拭
用不織布に結着した炭酸水素アルカリ金属粒子が不織布
より落ちないようにすることができる。この場合に使用
される小さい目付け量を有する不織布の目付け量は、4
0g/m2以下が好ましい。目付け量が40g/m2を超
えると結着した炭酸水素アルカリ金属粒子による掻取り
性が損なわれるため好ましくない。一方、過度に小さい
と使用時に破れやすくなるので、5g/m2以上が好ま
しい。特に10g/m2〜30g/m2が好適である。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではないことはもちろんである。 実施例1 目付け量120g/m2のアクリル繊維からなる不織布
1.3gに、ポリビニルアルコール(クラレ社製 商品
名ボバール)の10%水溶液1.3gを塗布し、その上
に平均粒子径280μmの炭酸水素ナトリウム粒子2g
を均一に散布して結着させた。次いで、120℃中で
0.5時間乾燥することにより清拭用不織布を製造し
た。
り具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではないことはもちろんである。 実施例1 目付け量120g/m2のアクリル繊維からなる不織布
1.3gに、ポリビニルアルコール(クラレ社製 商品
名ボバール)の10%水溶液1.3gを塗布し、その上
に平均粒子径280μmの炭酸水素ナトリウム粒子2g
を均一に散布して結着させた。次いで、120℃中で
0.5時間乾燥することにより清拭用不織布を製造し
た。
【0018】実施例2
目付け量40g/m2のアクリル繊維からなる不織布
0.5gに、カルボキシメチルセルロースナトリウム
(第一工業製薬社製 商品名セロゲン)の1質量%溶液
1.5gを塗布し、その上に平均粒子径100μmの炭
酸水素ナトリウム粒子1.8gを均一に散布して結着さ
せた。次いで、120℃中で1時間乾燥することにより
清拭用不織布を製造した。
0.5gに、カルボキシメチルセルロースナトリウム
(第一工業製薬社製 商品名セロゲン)の1質量%溶液
1.5gを塗布し、その上に平均粒子径100μmの炭
酸水素ナトリウム粒子1.8gを均一に散布して結着さ
せた。次いで、120℃中で1時間乾燥することにより
清拭用不織布を製造した。
【0019】実施例3
目付け量60g/m2のセルロース繊維からなる不織布
0.8gに、ポリビニルアルコール(クラレ社製 商品
名ポパール)の10質量%水溶液2.3gと平均粒子径
250μmの炭酸水素ナトリウム粒子2.8gを混合し
たスラリーを塗布し、結着させた。次いで、120℃中
で0.3時間乾燥することにより清拭用不織布を製造し
た。
0.8gに、ポリビニルアルコール(クラレ社製 商品
名ポパール)の10質量%水溶液2.3gと平均粒子径
250μmの炭酸水素ナトリウム粒子2.8gを混合し
たスラリーを塗布し、結着させた。次いで、120℃中
で0.3時間乾燥することにより清拭用不織布を製造し
た。
【0020】実施例4
目付け量120g/m2のアクリル繊維からなる不織布
1.3gに、ポリウレタン接着剤(コクヨ社製 商品名
プリット)を1.3g塗布し、その上に平均粒子径1m
mの炭酸水素ナトリウム粒子3.2gを結着し、常温で
1時間乾燥することにより不織布を製造した。さらに、
不織布の片面上部より、目付け量15g/m2のポリプ
ロピレン繊維からなる不織布を被せ、不織布同士をエポ
キシ樹脂系接着剤にて接着し、常温で2時間乾燥するこ
とにより清拭用不織布を製造した。
1.3gに、ポリウレタン接着剤(コクヨ社製 商品名
プリット)を1.3g塗布し、その上に平均粒子径1m
mの炭酸水素ナトリウム粒子3.2gを結着し、常温で
1時間乾燥することにより不織布を製造した。さらに、
不織布の片面上部より、目付け量15g/m2のポリプ
ロピレン繊維からなる不織布を被せ、不織布同士をエポ
キシ樹脂系接着剤にて接着し、常温で2時間乾燥するこ
とにより清拭用不織布を製造した。
【0021】比較例1
目付け量100g/m2のセルロース繊維からなる不織
布1.1gに、ポリビニルアルコール(クラレ社製 商
品名ポパール)の10%水溶液2.0gを塗布し、その
上に平均粒子径100μmのシリカゲル1.1gを実施
例1と同様にして結着し、120℃で0.5時間乾燥す
ることにより清拭用不織布を製造した。
布1.1gに、ポリビニルアルコール(クラレ社製 商
品名ポパール)の10%水溶液2.0gを塗布し、その
上に平均粒子径100μmのシリカゲル1.1gを実施
例1と同様にして結着し、120℃で0.5時間乾燥す
ることにより清拭用不織布を製造した。
【0022】比較例2
目付け量25g/m2のアクリル繊維からなる不織布
0.3gに、ポリウレタン接着剤(コクヨ社製 商品名
プリット)を0.3g塗布し、その上に平均粒子径42
μmの炭酸水素ナトリウム粒子0.5gを実施例1と同
様にして結着し、120℃で1時間乾燥することにより
清拭用不織布を製造した。
0.3gに、ポリウレタン接着剤(コクヨ社製 商品名
プリット)を0.3g塗布し、その上に平均粒子径42
μmの炭酸水素ナトリウム粒子0.5gを実施例1と同
様にして結着し、120℃で1時間乾燥することにより
清拭用不織布を製造した。
【0023】使用例
実施例1〜4及び比較例1〜2に関し、台所周りの油の
付着しタイルの壁を磨き、その汚れ落ち性、タイルに対
する傷の付き具合について下記の基準で評価を行った。
付着しタイルの壁を磨き、その汚れ落ち性、タイルに対
する傷の付き具合について下記の基準で評価を行った。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、特定の平均粒度を有す
る炭酸水素アルカリ金属粒子を結着剤により担持させ
た、掻取り性を有する新規な清拭用不織布が提供され
る。本発明による清拭用不織布は、炭酸水素アルカリ金
属粒子が本来有する適度の硬度と、弱アルカリ性による
清浄作用と、さらに縦面や上部等の清掃でも不織布に担
持された炭酸水素アルカリ金属粒子が脱落しない特性を
有することにより、清浄効果、拭き取り効果および掻取
り性に優れ、ガラスやタイルなどのセラミックス製品、
プラスチック製品、金属製品、木製品などの清掃に好適
に使用できる。さらに、本発明の清拭用不織布は、その
まま破棄、焼却しても有害物を発生しないので、環境汚
染などの問題を引き起こさない。
る炭酸水素アルカリ金属粒子を結着剤により担持させ
た、掻取り性を有する新規な清拭用不織布が提供され
る。本発明による清拭用不織布は、炭酸水素アルカリ金
属粒子が本来有する適度の硬度と、弱アルカリ性による
清浄作用と、さらに縦面や上部等の清掃でも不織布に担
持された炭酸水素アルカリ金属粒子が脱落しない特性を
有することにより、清浄効果、拭き取り効果および掻取
り性に優れ、ガラスやタイルなどのセラミックス製品、
プラスチック製品、金属製品、木製品などの清掃に好適
に使用できる。さらに、本発明の清拭用不織布は、その
まま破棄、焼却しても有害物を発生しないので、環境汚
染などの問題を引き起こさない。
Claims (4)
- 【請求項1】目付け量が30〜150g/m2の不織布
の少なくともその表面上に、平均粒子径100μm〜2
mmを有する炭酸水素アルカリ金属粒子が結着剤により
担持されていることを特徴とする掻取り性を有する清拭
用不織布。 - 【請求項2】前記炭酸水素アルカリ金属粒子が、不織布
100質量部に対して、100〜1000質量部担持さ
れ、かつ結着剤が不織布100質量部に対して、70〜
400質量部担持されている請求項1に記載の清拭用不
織布。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の不織布の表面
に、該不織布よりも小さい目付け量を有する不織布が被
覆されていることを特徴とする清拭用不織布。 - 【請求項4】不織布の表面に、平均粒子径100μm〜
2mmの炭酸水素アルカリ金属粒子及び結着剤を含むス
ラリー液を被覆または含浸し、次いで乾燥することを特
徴とする掻取り性を有する清拭用不織布の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002118396A JP2003310512A (ja) | 2002-04-19 | 2002-04-19 | 掻取り性を有する清拭用不織布およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002118396A JP2003310512A (ja) | 2002-04-19 | 2002-04-19 | 掻取り性を有する清拭用不織布およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003310512A true JP2003310512A (ja) | 2003-11-05 |
Family
ID=29535301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002118396A Withdrawn JP2003310512A (ja) | 2002-04-19 | 2002-04-19 | 掻取り性を有する清拭用不織布およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003310512A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007086162A1 (ja) * | 2006-01-24 | 2007-08-02 | Kinsei Seishi Co., Ltd. | 洗浄作用を有する不織布シート |
JP2007202749A (ja) * | 2006-02-01 | 2007-08-16 | Yamazaki Corp | 清掃材及びその製法 |
JP2008529589A (ja) * | 2005-02-04 | 2008-08-07 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 研磨清掃物品およびその製造方法 |
JP2008206948A (ja) * | 2007-02-27 | 2008-09-11 | Kanai Hiroaki | 清掃用不織布 |
WO2018016646A1 (ja) * | 2016-07-22 | 2018-01-25 | 王子ホールディングス株式会社 | 不織布シート |
-
2002
- 2002-04-19 JP JP2002118396A patent/JP2003310512A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018016646A1 (ja) * | 2016-07-22 | 2018-01-25 | 王子ホールディングス株式会社 | 不織布シート |
JPWO2018016646A1 (ja) * | 2016-07-22 | 2019-05-09 | 王子ホールディングス株式会社 | 不織布シート |
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