JP2008205197A - 化合物半導体エピタキシャルウェハの製造方法及び化合物半導体エピタキシャルウェハ - Google Patents
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Abstract
【課題】化合物半導体ウェハに温度歪みによる結晶欠陥を生じさせないための化合物半導体エピタキシャルウェハの製造方法及び化合物半導体エピタキシャルウェハを提供する。
【解決手段】化合物半導体ウェハの表面に、有機金属気相成長法を用いて化合物半導体結晶を成長させる方法において、上記化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が、上記化合物半導体ウェハの中心部の表面温度の+15℃〜+30℃の範囲内となるように面内温度分布を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】化合物半導体ウェハの表面に、有機金属気相成長法を用いて化合物半導体結晶を成長させる方法において、上記化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が、上記化合物半導体ウェハの中心部の表面温度の+15℃〜+30℃の範囲内となるように面内温度分布を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、化合物半導体ウェハに温度歪みによる結晶欠陥を生じさせないための化合物半導体エピタキシャルウェハの製造方法及び化合物半導体エピタキシャルウェハに関する。
GaAsウェハ(ウェハは基板とも言うが以下、ウェハに統一する)等の半絶縁性の化合物半導体ウェハの表面に、GaAs、AlGaAsなどの化合物半導体結晶をエピタキシャル成長させ、HEMTやHBTを製造するための化合物半導体エピタキシャルウェハが製造される。
これらの化合物半導体エピタキシャルウェハを製造するため、工業的に最もよく用いられているのが有機金属気相成長法(MOVPE法)であるが、このMOVPE装置には、横型ガスフロー型、縦型ガスフロー型、ディスク自公転型などの装置構成がよく知られている。
これらのMOVPE装置において化合物半導体結晶を成長させる際には、結晶組成によって好適な成長温度が異なるので、化合物半導体ウェハの表面が所望する成長温度に維持されるよう、化合物半導体ウェハ自体を、あるいはその化合物半導体ウェハが保持されている治具を加熱する。その加熱方式も様々なものが知られている(例えば、特許文献1)。
また、MOVPE装置においては、化合物半導体ウェハが保持されている反応炉内に原料ガス、及びその原料ガスを搬送するキャリアガスを流すが、これらのガスの流量、流速、あるいはキャリアガス中の原料ガス濃度や原料ガス比等によって、エピタキシャル成長される化合物半導体結晶の結晶特性、すなわち成長速度、結晶組成、不純物濃度、表面状態などが大きく影響を受けるという特徴がある。
さらに、上記の結晶特性を左右する大きな要因として、化合物半導体ウェハの面内温度分布がある。したがって、通常は、このウェハ面内温度分布をできる限り均一にするように考えられ、このための方策として、化合物半導体ウェハの裏側に重ねて均熱板を設けることが特許文献2に開示されている。
MOVPE法においては、エピタキシャル成長時の化合物半導体ウェハ表面の温度分布について、ウェハ全面にわたって温度が均一で温度分布の偏りがないという、通常は理想的と考えられる状態でエピタキシャル成長させた化合物半導体エピタキシャルウェハが、必ずしも結晶特性の分布においても均一な状態とはならない。
その理由は、III族有機金属原料とV族水素化物の熱分解反応を利用するという成長メカニズムと、気相成長法であるためにガス流を支配する炉の空間的な構成に大きく依存するという原因による。すなわち、III族有機金属原料やV族水素化物原料の原料ガスが、化合物半導体ウェハに対してある方向から導入され、化合物半導体ウェハの表面に沿って流れる過程で、結晶成長に寄与する原料同士の反応状態や各原料の消費状況も局所的に徐々に変化していく。
従って、これらの変化を相殺し、ウェハ全面で均一な成長が実現できるように成長条件のほうを調整する必要が生じる。成長温度においても同様のことが言え、むしろウェハ面内に適当な温度勾配を設ける必要がある。
一方、温度分布による温度差があまりにも大きいと、化合物半導体ウェハに熱的な応力差が生じる。この熱的応力差が化合物半導体エピタキシャルウェハに致命的な欠陥を与える。従って、温度分布による温度差がどの程度まで許容でき、それを超えると許容できないか、その限界を知ると共に、そのような限界の範囲内に温度分布を制御する必要があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、化合物半導体ウェハに温度歪みによる結晶欠陥を生じさせないための化合物半導体エピタキシャルウェハの製造方法及び化合物半導体エピタキシャルウェハを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の化合物半導体エピタキシャルウェハの製造方法は、化合物半導体ウェハの表面に、有機金属気相成長法を用いて化合物半導体結晶を成長させる方法において、上記化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が、上記化合物半導体ウェハの中心部の表面温度の+15℃〜+30℃の範囲内となるように面内温度分布を制御するものである。
なお、本発明において外周部とは、上記化合物半導体ウェハの外縁からほぼ10mm以内の領域を言う。
また、本発明の化合物半導体エピタキシャルウェハは、上記化合物半導体ウェハの表面にエピタキシャル成長された上記化合物半導体結晶が、上記温度分布制御の履歴に基づく結晶歪み分布を有するものである。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)化合物半導体ウェハに温度歪みによる結晶欠陥を生じない。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示されるように、本発明に係る化合物半導体エピタキシャルウェハの製造方法を実施する製造装置は、端面を上下にした円筒形状の反応炉1内に、その端面に平行にした円形のサセプタ(ディスクと呼ぶこともある)2がその中心に設けられた軸によって上部から吊り下げられて固定され、この軸を中心に回転する構造になっている。
このサセプタ2には、中心から等距離に複数のウェハポケット3が設けられ、化合物半導体ウェハ(図示せず)はこれらのウェハポケット3にフェイスダウンでセットされる。さらにウェハポケット3には、セットした化合物半導体ウェハが自転できるような機構(図示せず)が備えられている。図1の製造装置は、これらの機構によって、エピタキシャル成長中は化合物半導体ウェハが反応炉1内で自公転する仕組みとなっている。
原料ガスは、反応炉1の下部中心に設けられたガス導入口6から炉内に導かれ、反応炉1の外縁部に設けられた、360°等方向に排気できるように工夫された排気口7から排気される。
化合物半導体ウェハの温度制御と温度分布形状の現出は、サセプタ2の上部に設けられたヒータ4によって行われる。このヒータ4は、内周から外周に向かい、投入電力を独立に設定できる8本の同心円状のリングヒータの集合体であり、内周部、内外周中間部、外周部の3ゾーンに分割され、それぞれの領域に熱電対5が1本ずつ設けられている。これらの熱電対5の出力値をもとに8本のヒータへの投入電力値を決め、ウェハポケット3にセットした化合物半導体ウェハの成長温度とそのウェハ面内温度分布を制御することができる。
化合物半導体ウェハの、実際のウェハ表面温度は、反応炉1のウェハポケット3の位置に相当する位置に備えられたファイバ型放射温度計8を移動して測定する。
以上の構成により、図1の製造装置は、化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が、その化合物半導体ウェハの中心部の表面温度の+15℃〜+30℃の範囲内となるように面内温度分布を制御するものである。
次に、図1の製造装置による温度分布制御の効果を説明する。
化合物半導体ウェハの表面の温度分布に応じて化合物半導体結晶に蓄えられる歪み(応力差)が変化する。もし、化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が、中心部の表面温度に対して+30℃を超えると、化合物半導体結晶に蓄えられる歪みが顕著になり、化合物半導体ウェハに結晶欠陥が発生する。しかし、本発明では、化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が、中心部の表面温度に対して+15℃〜+30℃の範囲内となるように面内温度分布を制御するので、化合物半導体結晶に蓄えられる歪みは小さく、化合物半導体ウェハに結晶欠陥が生じない。
ただし、化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が、中心部の表面温度に対して+15℃より小さくなると、結晶の特性分布、具体的には膜厚分布や組成分布が悪くなる。それは、先に述べた理由による。
図2に、エピタキシャルウェハの断面構造を示す。このエピタキシャルウェハ21は、GaAsウェハ22の表面にMOVPE法を用いて、un−doped GaAs層23、un−doped AlGaAs(Al組成30%)層24、un−doped GaAs層25を順次成長させたものである。
図2のエピタキシャルウェハの製造過程において、本発明により化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が中心の表面温度より+22℃となるように温度分布を制御した場合(実施例)と、外周部の表面温度が中心の表面温度より+35℃となるように温度分布を制御した場合(比較例)について、化合物半導体ウェハの表面における化合物半導体結晶の結晶歪分布を調べた。
図3、図4に、実施例及び比較例で製造したエピタキシャルウェハから測定された結晶歪み分布の視覚イメージと、その視覚イメージの線画を示す。結晶歪み分布は、本来、段階別にカラーで示され、歪みの小さいほうから濃青、青、緑、黄緑、黄、赤となる。線画では濃青=s1、青=s2、緑=s3、黄緑=s4、黄=s5、赤=s6の対応となる。
図示のように、実施例では、歪みレベルの大きさがs1からs4までである。しかし、比較例では、歪みレベルの大きさがs1からs6までもある。よって、本発明の温度分布制御による効果があるのは明らかである。
1 反応炉
2 サセプタ(ディスク)
3 ウェハポケット
4 ヒータ
5 熱電対
6 ガス導入口
7 排気口
8 ファイバ型放射温度計
21 エピタキシャルウェハ
22 GaAsウェハ
23 un−doped GaAs層
24 un−doped AlGaAs(Al組成30%)層
25 un−doped GaAs層
2 サセプタ(ディスク)
3 ウェハポケット
4 ヒータ
5 熱電対
6 ガス導入口
7 排気口
8 ファイバ型放射温度計
21 エピタキシャルウェハ
22 GaAsウェハ
23 un−doped GaAs層
24 un−doped AlGaAs(Al組成30%)層
25 un−doped GaAs層
Claims (2)
- 化合物半導体ウェハの表面に、有機金属気相成長法を用いて化合物半導体結晶を成長させる方法において、上記化合物半導体ウェハの外周部の表面温度が、上記化合物半導体ウェハの中心部の表面温度の+15℃〜+30℃の範囲内となるように面内温度分布を制御することを特徴とする化合物半導体エピタキシャルウェハの製造方法。
- 上記化合物半導体ウェハの表面にエピタキシャル成長された上記化合物半導体結晶が、上記温度分布制御の履歴に基づく結晶歪み分布を有することを特徴とする化合物半導体エピタキシャルウェハ。
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JP2007039688A JP2008205197A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | 化合物半導体エピタキシャルウェハの製造方法及び化合物半導体エピタキシャルウェハ |
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KR20160115523A (ko) * | 2015-03-27 | 2016-10-06 | 주식회사 엘지실트론 | 에피택셜 웨이퍼의 제조 방법 |
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2007
- 2007-02-20 JP JP2007039688A patent/JP2008205197A/ja active Pending
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KR20160115523A (ko) * | 2015-03-27 | 2016-10-06 | 주식회사 엘지실트론 | 에피택셜 웨이퍼의 제조 방법 |
KR102263683B1 (ko) | 2015-03-27 | 2021-06-09 | 에스케이실트론 주식회사 | 에피택셜 웨이퍼의 제조 방법 |
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