JP2008205171A - 窒化物半導体レーザ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化物半導体及び保護膜のクラックの発生を抑制し、かつ保護膜の剥がれが生じず、高出力化の可能な窒化物半導体レーザ素子を提供することを目的とする。
【解決手段】第1窒化物半導体層、活性層、第2窒化物半導体層を含む窒化物半導体層と、該窒化物半導体層に形成された保護膜と、を有する窒化物半導体レーザ素子において、該保護膜は、六方晶系の結晶構造を有し、前記窒化物半導体層に形成された共振器面を被覆する第1の面と、前記第2窒化物半導体層表面を被覆する第2の面と、該第1の面と第2の面の間に連続する第3の面と、を具備する窒化物半導体レーザ素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体レーザ素子に関し、より詳細には、共振器面に特定構造の保護膜を有する窒化物半導体レーザ素子に関する。
半導体レーザ素子においては、RIE(反応性イオンエッチング)又はへき開により形成された共振器面はバンドギャップエネルギーが小さいため、端面で出射光の吸収が起こり、この吸収により端面に熱が発生し、高出力レーザを実現するには寿命特性等に問題があった。このため、例えば特許文献1には、共振器端面に接して薄い窒化膜を設け、続いて厚い酸化膜を設けることによってCOD(Catastrophic Optical Damage:端面の光学的損傷)の発生を防止する高出力半導体レーザの製造方法が提案されている。
また、特許文献2には、共振器端面に形成された高反射膜が、レーザ構造上面にかかるように形成されたレーザ素子について開示されている。
特開平9−162496 特開2005−101457
しかし、窒化物半導体レーザ素子においては、共振器面での光吸収を抑制できる材料の保護膜を形成したとしても、保護膜が単結晶や多結晶で形成されている場合には、共振器面の窒化物半導体との格子定数の違いから窒化物半導体層や保護膜にクラックが発生し、端面保護膜としての機能を果たすことができず、素子特性を悪化させるという問題があった。特に、結晶性の良い保護膜の場合、端面保護膜としてレーザ光を好適に反射・透過できる反面、保護膜自体にクラックが発生しやすく、その信頼性について課題があった。このように、従来においては、結晶性の良い保護膜を有する窒化物半導体レーザ素子を作製することが困難であった。
あるいは、保護膜がアモルファスの膜である場合は、その応力により保護膜に剥がれが生じるといった問題や、光吸収が生じると端面での発熱により共振器端面の温度上昇を招き、共振器端面のバンドギャップが低下し、さらに出力光の吸収を増加させ、端面劣化が起こり、所望の機能を果たすことができなくなるという問題がある。
また、保護膜の剥がれを防止するために引用文献2のように半導体層表面を被覆するように保護膜を形成したとしても、長時間の駆動や高出力での駆動下においては半導体層表面の端部から剥がれるという問題があった。また、共振器面から半導体層表面を被覆するように形成された保護膜は、レーザ素子の角部において応力がかかり、角部においての保護膜の浮きや剥がれという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、窒化物半導体及び保護膜のクラックの発生を抑制し、かつ保護膜の剥がれが生じず、高出力化の可能な窒化物半導体レーザ素子を提供することを目的とする。
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、第1窒化物半導体層、活性層、第2窒化物半導体層を含む窒化物半導体層と、該窒化物半導体層に形成された保護膜と、を有する窒化物半導体レーザ素子において、該保護膜は、六方晶系の結晶構造を有し、前記窒化物半導体層に形成された共振器面を被覆する第1の面と、前記第2窒化物半導体層表面を被覆する第2の面と、該第1の面と第2の面の間に連続する第3の面と、を具備するものである。
また、このような窒化物半導体レーザ素子においては、前記第3の面は、前記第1の面及び第2の面とは異なる結晶面を有することが好ましい。
また、前記第3の面は、前記窒化物半導体レーザ素子の外表面の角部を被覆することが好ましい。
また、前記第1の面は、前記共振器面と同じ結晶面であり、第2の面は、前記窒化物半導体層の結晶成長面と同じ結晶面であることが好ましい。
また、前記第1の面がM面(1−100)であり、第2の面がC面(0001)であることが好ましい。
また、前記保護膜は、共振器面に接して形成されることが好ましい。
また、前記保護膜の上に、さらにアモルファスの第2の保護膜を有することが好ましい。
また、前記第2の保護膜の膜厚は、前記保護膜の膜厚よりも厚いものであることが好ましい。
本発明によれば、六方晶系の結晶構造を有する保護膜が、窒化物半導体層に形成された共振器面を被覆する第1の面と、前記窒化物半導体層の成長面の表面を被覆する第2の面と、該第1の面と第2の面の間に連続する第3の面と、を有することにより、保護膜内で局所的に応力がかかるのを抑制し、共振器面と保護膜の間の応力が緩和されることで保護膜の剥がれを防止することができる。これにより、六方晶系の結晶構造を有する保護膜を窒化物半導体層の共振器面に形成することが実現できるため、高出力の窒化物半導体レーザ素子を提供することができる。また、これにより、窒化物半導体及び保護膜にクラックの発生を抑制し、動作時においても共振器面及び窒化物半導体層表面における密着性が良好な保護膜であるため、信頼性の高い窒化物半導体レーザ素子を得ることができる。
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、例えば、典型的には図1、図5及び図7に示すように、主として、基板上に窒化物半導体層を積層し、該窒化物半導体層に共振器が形成されて構成されている。このような窒化物半導体レーザ素子は、通常、基板11上に窒化物半導体層として第1窒化物半導体層12、活性層13及び第2窒化物半導体層14を含み、第2窒化物半導体層14の表面にリッジ16が形成されている。また、共振器面から窒化物半導体層表面にかけて保護膜21(図1中、21a、21b、21c参照)、第2の保護膜(図5中、22、23参照)が形成されている。さらに、埋込膜15、p電極17、n電極20、第2保護膜18、p側パッド電極19等が形成されている。また、これらの部材については、図面によっては省略したものもある。
保護膜は、図2に示すように、共振器の少なくとも一方の面に形成されている膜であり、窒化物半導体層に形成された共振器面から窒化物半導体層表面にかけて形成され、共振器面を被覆する第1の面21aと、前記第2窒化物半導体層表面を被覆する第2の面21bと、該第1の面と第2の面の間に連続する第3の面21cと、を有する。すなわち、前記保護膜は、結晶面が異なる領域を備えており、少なくとも第1の面を構成する第1領域と、第2の面を構成する第2領域と、その間に位置し、第3の面を構成する第3領域とを有している。以下、この保護膜について第1膜と記載することがある。
保護膜の材料は、例えば、Si、Mg、Al、Hf、Nb、Zr、Sc、Ta、Ga、Zn、Y、B、Ti等の酸化物、窒化物(例えば、AlN、AlGaN、GaN、BN等)又はフッ化物等が挙げられる。
保護膜の結晶構造としては、六方晶系、立方晶系、斜方晶系のものなどが挙げられる。また、窒化物半導体と格子定数が近い(例えば、窒化物半導体との格子定数の差が15%以下)ものであれば、結晶性の良好な保護膜を形成することができ好ましい。特に、これらのうち、六方晶系の結晶構造を有する膜であることが好ましい。また、前記保護膜は、単結晶又は多結晶を含有するものであって、成膜したときに結晶性を有する材料であることが好ましい。更には、前記保護膜は、単結晶を含有するものであって、第1の面における主ピークの結晶軸の配向が共振器面における主ピークの結晶軸の配向と一致するものであって、また第2の面における主ピークの結晶軸の配向が窒化物半導体層の成長面の主ピークと一致するものであれば、窒化物半導体層との密着が良好なものとなる。
また、別の観点では、レーザ素子の発振波長に対して吸収端のない材料により形成されることが好ましい。
保護膜は、第1領域乃至第3領域において、異なる材料で形成されていてもよいが、同一の材料で形成されていることが好ましい。同一材料で形成することによって、保護膜同士の格子定数差をなくし、結晶性の良い保護膜を形成することで、窒化物半導体層及び保護膜のクラックの発生を防止し、レーザ素子の信頼性を向上させることができる。また、製造工程中の不純物等の混入による、歩留まりや素子特性の悪化を防ぐことができる。
以下、保護膜を構成する第1の面、第2の面及び第3の面(第1領域、第2領域及び第3領域)について説明する。第3の面は、第1の面と第2の面の間に連続して形成されるが、第1の面と第3の面の間、第2の面と第3の面の間は、全て連続していてもよいし、各領域間で膜厚方向においてその一部が分断されていてもよい。
第1領域は、共振器端面を被覆する領域である。少なくとも活性層を含む光導波領域を被覆することが好ましい。これにより、レーザ光を反射・透過させる端面保護膜として機能させることができる。この場合、活性層よりも屈折率の小さな材料で形成されることが好ましい。また、第1領域は、例えば、M軸、A軸、C軸及びR軸配向で形成されたものが挙げられる。また、共振器面と同軸配向の結晶構造を有することが好ましく、特にM軸配向であることが好ましい。これにより共振器面と保護膜との密着性を良好なものとすることができる。その理由としては、出射側端面と同軸配向の結晶構造を有する第1膜を形成することによって、出射側端面の発光領域のバンドギャップエネルギーを広げ、ウィンドウ構造を形成し、出射側端面の劣化を防止することができるためである。
第2領域は、半導体層の表面を被覆する領域である。後述するように、半導体層表面に形成された埋込膜や電極を一部被覆するように形成してもよい。これにより、埋込膜や電極の剥がれを抑制することができる。第2の面を有さない、共振器面のみを被覆する保護膜とすると、保護膜と共振器面との界面から剥がれが起こる可能性がある。さらに、そのような保護膜を形成することは、製造工程が煩雑となり、半導体層表面に形成されたリッジの損傷などの問題を招くおそれがある。また、半導体層表面においては、リッジ等が形成され、凹凸を有しているが、この表面を保護膜により被覆することで、剥がれ等の起こりやすい箇所での強度を保つことができる。例えば、M軸、A軸、C軸及びR軸配向で形成されたものが挙げられる。また、第2領域は、半導体層の表面(結晶成長面)と同軸配向の結晶構造を有することが好ましく、特にC軸配向であることが好ましい。これにより半導体層表面と保護膜との密着性を良好なものとすることができる。
第3領域は、第1領域と第2領域の間に形成される領域である。少なくとも窒化物半導体レーザ素子の角部を被覆することが好ましい。また、第3の面は、第1の面及び第2の面とは異なる結晶面を有することが好ましい。レーザ素子の端面保護膜として、結晶性の良い膜を形成した場合、共振器面上と半導体層表面において、それぞれ格子定数差によるひずみが起こる。それにより、窒化物半導体と保護膜との間で応力が発生する。その場合、共振器面と半導体層表面により形成された角部において最も負荷がかかり、その部分からの保護膜の浮き、剥がれやクラックの発生が起こる。しかし、第3の面を形成することにより、その応力が分断され、保護膜内で局所的に応力がかかるのを抑制し、共振器面と保護膜の間の応力が緩和されることで保護膜の剥がれを防止することができる。これにより、共振器面及び半導体層表面において密着性の良好な保護膜とすることができ、高信頼性の窒化物半導体レーザ素子を得ることができる。
また、第3領域には、1以上のファセット面が形成されていることが好ましい。このファセット面は、特に面方位を限定するものではないが、保護膜が六方晶系の結晶構造を有する場合、第1領域と第2領域とは異なる面方位をしたものであって、M面(1−100)、A面(11−20)、C面(0001)、R面(1−102)、等の面であることが好ましい。第1の面と第2の面の間に第3の面を設けることによって、第1領域と第2領域の間で応力が緩和され、保護膜全体の密着性を向上させ信頼性の高い窒化物半導体レーザ素子を得ることができる。
また、第1領域と第2領域の間にファセット面が形成されていれば、その面方位については問わず、図4(a)、(b)、(c)のように複数の面を有していてもよい。例えば、図4(a)では、2つの第3の面21c1及び21c2を有する。図4(b)では、3つの第3の面21c1、21c2及び21c3を有する。図4(c)では、4つの第3の面21c1、21c2、21c3及び21c4を有する。これらの場合、第1の面と連続する部分は、第1の面とは異なる面であり、第2の面と連続する部分は第2の面とは異なる面方位のファセット面が形成されていることが好ましい。複数のファセット面が形成されることで保護膜の応力を緩和し、半導体層や保護膜へのクラックの発生や保護膜の剥がれを緩和することができる。
また、図4(c)のように第3領域内において、膜厚方向において一部が分断されるように第3領域が形成されていてもよい。これにより、第1領域方向と第2領域方向に係る応力を分断し、保護膜の浮きや剥がれを抑制することができる。
また、本明細書において、保護膜の結晶面(面方位)を例えばM面であると記載した場合にも単結晶からなるM面のみを指すものではなく、その中に多結晶状態のものが含まれることは言うまでもない。もちろん他の結晶面についても同様である。また、本明細書においては、M面を(1−100)と記載し、C面を(0001)と記載する。
また、第1領域としては、共振器面全体、具体的には80μm程度(60μm〜120μm程度)が好ましく、第2領域としては、共振器面から5〜30μm程度が好ましく、第3領域としては、10Å〜1μm程度が好ましい。
本発明の窒化物半導体レーザ素子の一例としては、基板のC面上に窒化物半導体層が形成され、その半導体層表面はC面であり、共振器面がM面で形成される。この場合、第1領域にM軸配向性の結晶構造を有する保護膜が形成され、第2領域にC軸配向性の結晶構造を有する保護膜が形成され、第3領域に第1領域及び第2領域とは異なる配向性の結晶構造を有する保護膜が形成されるものである。このように保護膜を形成することにより上述したように、保護膜内の応力を緩和させ、保護膜全体の密着性を向上させることができる。具体的には、このような保護膜の材料としては、AlN膜が挙げられる。なお、本発明のような保護膜が、共振器面の光反射側と光出射側のどちらか一方に形成されていてもよいし、両方の共振器面に形成されていてもよい。
また本発明では、共振器面は、例えば、M軸、A軸、C軸及びR軸配向が挙げられ、特にM軸配向であることが好ましい。従って、このような配向を有する端面に対して、第1領域は、M軸、A軸、C軸及びR軸配向と、この端面と同軸で配向された膜であることが好ましく、なかでもM軸配向であることがより好ましい。ここで、M軸配向であるとは、単結晶で、精密にM軸に配向した状態のみならず、多結晶が混在するが、M軸に配向する部位を均一に含む状態、均一に分布して含む状態であってもよい。このように、多結晶状態である場合には、共振器面との格子定数の差異が厳格に表れず、その差異を緩和することができる。なお、保護膜の膜厚は、1原子レベル〜700Å程度の膜厚である。好ましくは、30〜300Åのものである。保護膜をこのように薄膜とすることにより、窒化物半導体にクラックが生じることを防止することができる。また、第1領域は、共振面と同軸配向で形成されることにより、上述したように、CODレベルを向上させることができる。
また、第1領域と第2領域の膜厚は同じでもよいし、どちらかの膜厚が厚くなるように形成してもよい。好ましくは、第1領域よりも第2領域の方が膜厚が薄いものである。第2領域の膜厚が第2領域を第1領域と同程度の厚さやそれ以上に形成すると保護膜にクラックが発生することがあるが、それを防止することができるためである。
本明細書において、第1領域と結晶配向性が異なるとは、XRD装置で結晶構造の配向性を測定したときに、その対象とする領域の結晶配向性が、第1領域と異なる軸配向のピークを有している結晶構造である。また、対象とする領域が、第1領域の軸配向のピークを有している場合には、異なる軸配向のピークが第1領域の軸配向のピークよりも強いものである。
なお、各領域間の組成及び/又は配向は、急激に変化していてもよいし、徐々に変化していてもよい。例えば第1領域と第2領域の間で配向が急激に又は徐々に変化する場合、その変化する領域において、第1領域の配向を有する結晶と第2領域の配向を有する結晶とを混在させ、その割合を第1領域の配向から第2領域の配向が多くなるように変化させることによって膜の配向性を変えることが好ましい。
保護膜は、例えば、当該分野で公知の方法によって形成することができる。例えば、蒸着法、スパッタ法、反応性スパッタ法、ECRプラズマスパッタ法、マグネトロンスパッタ法、イオンビームアシスト蒸着法、イオンプレーティング法、レーザアブレーション法、CVD法、スプレー法、スピンコート法、ディップ法又はこれらの方法の2種以上を組み合わせる方法、あるいはこれらの方法と酸化処理(熱処理)とを組み合わせる方法等、種々の方法を利用することができる。なかでも、成膜する保護膜の結晶構造を制御することが比較的容易であるECRプラズマスパッタ法が好ましい。
特に、前記保護膜の第1領域を、共振器面と同軸配向の膜を得る、もしくは共振器面と同軸配向の結晶構造の配向性を強くするためには、その成膜方法にもよるが、成膜前に、共振器面の表面を窒素プラズマで処理する、成膜速度を比較的遅いレートに調整する、成膜時の雰囲気を、例えば、窒素雰囲気に制御する、成膜圧力を比較的低く調整するなどのいずれか1つ又は2以上を組み合わせて成膜を制御することが好ましい。
また、特に、前記保護膜の第2領域を、窒化物半導体層表面と同軸配向の膜を得る、もしくは半導体層表面と同軸配向の結晶構造の配向性を強くするためには、その成膜方法にもよるが、成膜時圧力を比較的高く調整する、成膜速度を比較的遅いレートに調整するなどのいずれか1つ又は2以上を組み合わせて成膜を制御することが好ましい。
また、保護膜を成膜する際に、共振器面を窒素プラズマや酸素プラズマ等により前処理してもよい。また、各方法での成膜時に徐々に又は急激に窒素分圧を変えてもよいし、徐々に又は急激に成膜圧力を変えてもよい。また、第1領域をECRプラズマスパッタ法、第2領域をマグネトロンスパッタ法など、領域において異なる成膜方法を採用してもよい。
また、スパッタ法で成膜する際の条件としては、成膜レートを徐々に又は急激に増大させるか、RF電力を徐々に又は急激に増大(増大させる範囲が50〜500W程度)させるか、あるいはターゲットと基板との距離を徐々に又は急激に変化させる(変化させる範囲が元の距離の0.2〜3倍程度)、成膜する際に圧力を徐々に又は急激に低下させる(低下させる圧力範囲が0.1〜2.0pa程度)等の方法が挙げられる。
具体的には、成膜圧力を調整する際に、第1領域の結晶構造の配向性を強く形成する場合は低真空で成膜し、第2領域の結晶構造の配向性を強く形成する場合には高真空で成膜することが好ましい。また、ターゲットと試料の間の距離は、第1領域の結晶構造の配向性を強くするには長く、第2領域の結晶構造の配向性を強くするには短くして成膜することが好ましい。また、低真空で成膜し、ターゲットと試料の間の距離を長くすることで、第1領域の結晶構造の配向性をより強くすることができ、このとき第2領域の結晶構造の配向性も強めることができると考えられる。
さらに、スパッタ法で成膜する際、基板の温度を徐々に又は急激に上昇または低下させる(変化させる温度範囲が50〜500℃程度)方法が挙げられる。なお、この後、任意に熱処理を行ってもよい。
さらに、これらの方法を任意に組み合わせてもよい。
また、ファセット面(第3領域)の形成方法としては、成膜速度を調整することでファセット面を有する保護膜を得ることができる。第1領域の結晶構造の配向性を強く形成するときに早い成膜速度とする、もしくは第2領域の結晶構造の配向性を強く形成するときに遅い成膜速度とすることで得ることができる。
また、成膜時圧力を第1領域の結晶構造の配向性を強く形成するときに高くする、もしくは第2領域の結晶構造の配向性を強く形成するときに低くする、ことで得ることができる。これらのうちのいずれか1つ又は2以上を組み合わせて成膜を制御することが好ましい。
また、条件の組み合わせにもよるが、成膜速度を小さくする、又はArの流量に対する窒素の流量を多くすると、一定時間で成膜される第1領域の膜厚に対する第2領域の膜厚の比を大きくすることができ、第3の面の数を増やすことができる。また、窒素プラズマを用いて前処理を行うことで、比較的第3の面を形成しやすいと考えられる。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子においては、前記保護膜を多層膜とするものであってもよい。一例としては、上述した保護膜を第1膜とし、該第1膜の上に第2膜が形成されている構成である。この第2膜は、共振器面において、第1膜とは軸配向性の異なる結晶構造を有するものであることが好ましい。第1膜がM軸配向である場合には、第2膜は、第1膜と異軸配向、例えば、C軸配向の膜であることが好ましい。第1膜上に第1膜とは異軸配向の結晶構造を有する第2膜を形成することで、窒化物半導体層と第1膜との格子定数や熱膨張係数の差による応力を緩和し、保護膜の剥がれを防止することができる。第2膜は、第1膜と同一材料からなるものが好ましく、それにより、製造工程中の不純物等の混入による、歩留まりや素子特性の悪化を防ぐことができる。第1膜と異軸配向の結晶構造とは、XRD装置で結晶構造の配向性を測定したときに、その対象とする膜(第2膜)が、第1膜と異なる軸配向のピークを有している結晶構造である。また、第2膜が第1膜の軸配向のピークを有している場合には、異なる軸配向のピークが第1膜の軸配向のピークよりも強く見られるものである。
また、この場合、第1膜は共振器面と同軸配向することが好ましい。これにより、出射側端面のバンドギャップエネルギーを広げ、ウィンドウ構造を形成し、出射側端面の劣化を防止することができる。その上に第2膜を形成することで、共振器面を構成する窒化物半導体に対して、応力を緩和し、クラックの発生を抑制し、共振器面との密着性を良好なものとすることで剥がれを防止し、CODを向上させることができる。第2膜の膜厚としては、窒化物半導体層と第1膜との応力を緩和させることができる程度であることが好ましい。端面の放熱性という点からは、ある程度厚く形成されることが好ましい。第2膜の膜厚は特に限定されるものではないが、例えば、100Å以上3000Å以下が挙げられる。
第2膜は、第1膜と同様に当該分野で公知の方法によって形成することができる。また、第2膜として、第1膜と異軸配向の膜を形成するためには、その成膜方法にもよるが、成膜速度をより早いレートに調整する、成膜時の雰囲気を、例えば、窒素分圧を低減させる、成膜圧力をより高く調整するなどのいずれか1つ又は2以上を組み合わせて成膜を制御することが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子においては、図5及び図6に示すように、第1膜もしくは第2膜の上に、アモルファスの第2の保護膜22、23が積層されていることが好ましい。このような膜が形成することにより、第1膜及び第2膜を構成する組成の変化を防止することができるとともに、その下の保護膜21(第1膜、第2膜)をより強固に共振器面に密着させることができる。第2の保護膜としては、Si、Mg、Al、Hf、Nb、Zr、Sc、Ta、Ga、Zn、Y、B、Ti等の酸化物が挙げられ、なかでもSiO膜が好ましい。また、第2の保護膜は、単層構造、積層構造のどちらを用いてもよい。
また、第2の保護膜の膜厚は、第1膜の膜厚もしくは第1膜と第2膜の総膜厚よりも厚いことが好ましい。共振器面と同軸配向の結晶構造を有する第1膜上に、アモルファス状態の第2の保護膜を形成することにより、共振器面と第1膜との間に発生する応力を緩和し、保護膜の密着性を良好なものとすることができる。第2膜を形成した場合は、第1膜とは異なる結晶構造を有する第2膜を有することにより、共振器面及び第1膜と、第2膜との間に生じる応力を緩和し、保護膜と窒化物半導体層との剥がれを抑制した状態である。アモルファス状態の第2の保護膜を形成することにより、上記の応力緩和状態を補強し、保護膜の密着性をさらに良好なものとすることができる。これにより全体としての保護膜の剥がれを防止することができる。さらに好ましくは、第1膜の膜厚もしくは第1膜と第2膜の膜厚の総膜厚の1.5倍以上であり、保護膜の総膜厚が2μm以下となるものである。これにより上記の効果をより顕著なものとすることができる。また、保護膜の総膜厚は、例えば、50Å〜2μm程度であることが適している。
また、図5のように出射側と反射側とで第2の保護膜22、23の材料や膜厚等を異ならせることもできる。出射側の第2の保護膜22としては、SiOの単層やSi酸化物とAl酸化物の積層構造により形成されることが好ましい。また、反射側の第2の保護膜23としては、Si酸化物とZr酸化物との積層構造、Al酸化物とZr酸化物との積層構造、Si酸化物とTi酸化物との積層構造、Si酸化物とTa酸化物とAl酸化物の積層構造等が挙げられる。所望の反射率に合わせて適宜その積層周期等を調整することができる。
第2の保護膜の好ましい形態としては、出射側の第2の保護膜22をSiOの単層で形成し、反射側の第2の保護膜23をSiOとZrOの積層構造により形成したものである。
アモルファスの第2の保護膜は、上記第1膜及び第2膜と同様、例示した公知の方法等を利用して形成することができる。特に、アモルファスの膜とするために、その成膜方法にもよるが、成膜速度をより早いレートに調整する、成膜時の雰囲気を、例えば、酸素雰囲気に制御する、成膜圧力をより高く調整するなどのいずれか1つ又は2以上を組み合わせて成膜を制御することが好ましい。また、酸素雰囲気に制御する場合、吸収を持たない程度に酸素を導入することが好ましい。具体的な成膜条件としては、スパッタ装置でSiターゲットを用いて成膜し、酸素の流量は、3〜20sccm、RF電力は、300〜800W程度で成膜することが好ましい。
また、第2の保護膜も窒化物半導体層表面を被覆するものが好ましい。
本発明の窒化物半導体レーザ素子を形成するために用いる基板は、絶縁性基板であってもよいし、導電性基板であってもよい。基板としては、例えば、第1主面及び/又は第2主面に0°以上10°以下のオフ角を有する窒化物半導体基板であることが好ましい。その膜厚は、例えば、50μm以上10mm以下が挙げられる。なお、例えば、特開2006−24703号公報に例示されている種々の基板等の公知の基板、市販の基板等を用いてもよい。
窒化物半導体基板は、MOCVD法、HVPE法、MBE法等の気相成長法、超臨界流体中で結晶育成させる水熱合成法、高圧法、フラックス法、溶融法等により形成することができる。
また、本発明においては、保護膜が共振器面から基板の裏面(窒化物半導体層が形成される面と逆の面)にわたるように形成されていてもよい。またその場合にも、共振器面と基板裏面の間にファセット面を有していてもよい。
窒化物半導体層としては、一般式InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)のものを用いることができる。また、これに加えて、III族元素としてBが一部に置換されたものを用いてもよいし、V族元素としてNの一部をP、Asで置換されたものを用いてもよい。n側半導体層は、n型不純物として、Si、Ge、Sn、S、O、Ti、Zr、CdなどのIV族元素又はVI族元素等のいずれか1つ以上を含有していてもよい。また、p側半導体層は、p型不純物として、Mg、Zn、Be、Mn、Ca、Sr等を含有していてもよい。不純物は、例えば、5×1016/cm3〜1×1021/cm3程度の濃度範囲で含有されていることが好ましい。
活性層は、多重量子井戸構造又は単一量子井戸構造のいずれでもよい。
窒化物半導体層は、n側半導体層とp側半導体層に光の導波路を構成する光ガイド層を有することで、活性層を挟んだ分離光閉じ込め型構造であるSCH(Separate Confinement Heterostructure)構造とすることが好ましい。但し、本発明は、これらの構造に限定されるものではない。
また、活性層は、第1膜よりバンドギャップエネルギーが小さいものであることが好ましい。本発明において、第1膜のバンドギャップエネルギーを活性層より大きいもので形成すことにより、端面のバンドギャップエネルギーを広げ、言い換えると、共振器面付近の不純物準位を広げ、ウィンドウ構造を形成することにより、CODレベルを向上させることができる。
また、本発明では、特に発振波長が220nm〜500nmのものにおいて、保護膜の剥がれを防止し、CODレベルを向上させることができる。
窒化物半導体層の成長方法は、特に限定されないが、MOVPE(有機金属気相成長法)、MOCVD(有機金属化学気相成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)など、窒化物半導体の成長方法として知られている全ての方法を好適に用いることができる。特に、MOCVDは結晶性良く成長させることができるので好ましい。
窒化物半導体層、つまり、p側半導体層の表面には、リッジが形成されている。リッジは、導波路領域として機能するものであり、その幅は1.0μm〜30.0μm程度である。レーザ光をシングルモードとする場合には、1.0μm〜3.0μm程度が好ましい。そのリッジの高さ(エッチングの深さ)は、例えば、0.1〜2μmが挙げられる。また、p側半導体層を構成する層の膜厚、材料等を調整することにより、光閉じ込めの程度を適宜調整することができる。リッジは、共振器方向の長さが200μm〜5000μm程度になるように設定することが好ましい。また、共振器方向においてすべて同じ幅でなくてもよいし、その側面が垂直であっても、テーパー状であってもよい。この場合のテーパー角は45°〜90°程度が適当である。また、リッジがテーパー状に形成される場合、共振器面からリッジ側面にかけて形成される保護膜は、必ずしも第3の面を有していなくても良い。
通常、窒化物半導体層の表面及びリッジの側面にわたって、埋込膜が形成されている。つまり、埋込膜は、窒化物半導体層上であって、窒化物半導体層と、後述する電極とが直接接触して、電気的な接続をとる領域以外の領域に形成されている。なお、窒化物半導体層と電極との接続領域としては、特にその位置、大きさ、形状等は限定されず、窒化物半導体層の表面の一部、例えば、窒化物半導体層の表面に形成されるストライプ状のリッジ上面のほぼ全面が例示される。
埋込膜は、一般に、窒化物半導体層よりも屈折率が小さな絶縁材料によって形成されている。屈折率は、エリプソメトリーを利用した分光エリプソメータ、具体的には、J.A.WOOLLAM社製のHS−190等を用いて測定することができる。例えば、埋込膜は、Zr、Si、V、Nb、Hf、Ta、Al、Ce、In、Sb、Zn、Ti等の酸化物、窒化物、酸化窒化物等の絶縁膜又は誘電体膜の単層又は積層構造が挙げられる。また、埋込膜は、単結晶であってもよいし、多結晶又はアモルファスであってもよい。このように、リッジの側面から、リッジの両側の窒化物半導体表面にわたって保護膜が形成されていることにより、窒化物半導体層、特にp側半導体層に対する屈折率差を確保して、活性層からの光の漏れを制御することができ、リッジ内に効率的に光閉じ込めができるとともに、リッジ基底部近傍における絶縁性をより確保することができ、リーク電流の発生を回避することができる。
埋込膜は、当該分野で公知の方法によって形成することができる。例えば、蒸着法、スパッタ法、反応性スパッタ法、ECRプラズマスパッタ法、マグネトロンスパッタ法、イオンビームアシスト蒸着法、イオンプレーティング法、レーザアブレーション法、CVD法、スプレー法、スピンコート法、ディップ法又はこれらの方法の2種以上を組み合わせる方法、あるいはこれらの方法と酸化処理(熱処理)とを組み合わせる方法等、種々の方法を利用することができる。
本発明における電極は、p及びn側窒化物半導体層と電気的に接続された一対の電極をさす。p側電極は、窒化物半導体層及び埋込膜上に形成されることが好ましい。電極が最上層の窒化物半導体層及び埋込膜上に連続して形成されていることにより、埋込膜の剥がれを防止することができる。特に、リッジ側面まで電極を形成することにより、リッジ側面に形成された埋込膜について有効に剥がれを防止することができる。
電極は、例えば、パラジウム、白金、ニッケル、金、チタン、タングステン、銅、銀、亜鉛、錫、インジウム、アルミニウム、イリジウム、ロジウム、ITO等の金属又は合金の単層膜又は積層膜により形成することができる。電極の膜厚は、用いる材料等により適宜調整することができ、例えば、500〜5000Å程度が適当である。電極は、少なくともp側及びn側半導体層又は基板上にそれぞれ形成していればよく、さらにこの電極上にパッド電極等、単数又は複数の導電層を形成してもよい。なお、p側電極及びn側電極は、基板に対して同じ面側に形成されていてもよい。
また、埋込膜上には、第2保護膜が形成されていることが好ましい。このような第2保護膜は、少なくとも窒化物半導体層表面において埋込膜上に配置していればよく、埋込膜を介して又は介さないで、窒化物半導体層の側面及び/又は基板の側面又は表面等をさらに被覆していることが好ましい。第2保護膜は、埋込膜で例示したものと同様の材料で形成することができる。これにより、絶縁性のみならず、露出した側面又は表面等を確実に保護することができる。
なお、窒化物半導体層の側面から、上面にかけて、埋込膜、p側電極及び第2保護膜の上面には、pパッド電極が形成されていることが好ましい。
また、半導体層表面に形成された保護膜(第2領域)とp電極、埋込膜とは離間していてもよいし、接していてもよい。また、保護膜が埋込膜、p電極及びpパッド電極のいずれか1つ以上を被覆していてもよい。好ましくは、保護膜が埋込膜及びp電極を被覆するものである。これにより、埋込膜やp電極の剥がれを防止し、窒化物半導体層と埋込膜、窒化物半導体層とp電極、埋込膜とp電極の密着性を良好なものとすることができる。その被覆する範囲としては、5〜30μm程度が好ましい。
以下に、本発明の窒化物半導体レーザ素子の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1
この実施例の窒化物半導体レーザ素子は、図1、図5及び図7に示すように、基板11上に、第1窒化物半導体層12、活性層13及び表面にリッジ16が形成された第2窒化物半導体層14をこの順に積層しており、共振器が形成されて構成されている。このような窒化物半導体レーザ素子は、共振器面から半導体層表面にかけて保護膜21(図1中、21a、21b、21c参照)、第2の保護膜(図5中、22,23参照)さらに、埋込膜15、p電極17、n電極20、第2保護膜18、p側パッド電極19等が形成されている。
共振器面は、窒化物半導体のM面で形成されており、保護膜は、図1及び図3に示すように、共振器の少なくとも一方の共振器面において、その共振器面と同じ結晶面、つまり、M面(1−100)である第1の面21aと、第2窒化物半導体層表面において、半導体層の表面と同じ結晶面(C面(0001))である第2の面21bと、第1の面と第2の面の間であり、窒化物半導体レーザ素子の角部を被覆する第3の面21cとからなる。保護膜はAlNからなり、膜厚は、200Å程度である。なお、第1の面及び第2の面の間には、第1の面、第2の面とは異なる面方位を有するファセット面(第3の面)が形成されている。
この窒化物半導体レーザ素子は、以下のように製造することができる。
まず、基板には窒化ガリウム基板を準備する。この窒化ガリウム基板のC面上に、1160℃でTMA(トリメチルアルミニウム)、TMG、アンモニア、シランガスを用い、Siを4×1018/cm3ドープしたAl0.03Ga0.97Nよりなるn側クラッド層を膜厚2μmで成長させる。なお、このn側クラッド層は超格子構造とすることもできる。
続いて、シランガスを止め、1000℃でアンドープGaNよりなるn側光ガイド層を0.175μmの膜厚で成長させる。このn側光ガイド層にn型不純物をドープしてもよい。
次に、温度を900℃にして、SiドープIn0.02Ga0.98Nよりなる障壁層を140Åの膜厚で成長させ、続いて同一温度で、アンドープIn0.07Ga0.93Nよりなる井戸層を70Åの膜厚で成長させる。障壁層と井戸層とを2回交互に積層し、最後に障壁層で終わり、総膜厚560Åの多重量子井戸構造(MQW)の活性層を成長させる。
温度を1000℃に上げ、TMG、TMA、アンモニア、Cp2Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用い、p側光ガイド層よりもバンドギャップエネルギーが大きい、Mgを1×1020/cm3ドープしたp型Al0.25Ga0.75Nよりなるp側キャップ層を100Åの膜厚で成長させる。なお、このp側キャップ層は省略可能である。
続いて、Cp2Mg、TMAを止め、1000℃で、バンドギャップエネルギーがp側キャップ層10よりも小さい、アンドープGaNよりなるp側光ガイド層を0.145μmの膜厚で成長させる。
次に、1000℃でアンドープAl0.10Ga0.90Nよりなる層を25Åの膜厚で成長させ、続いてCp2Mg、TMAを止め、アンドープGaNよりなる層を25Åの膜厚で成長させ、総膜厚0.45μmの超格子層よりなるp側クラッド層を成長させる。
最後に、1000℃で、p側クラッド層の上に、Mgを1×1020/cmドープしたp型GaNよりなるp側コンタクト層を150Åの膜厚で成長させる。
このようにして窒化物半導体を成長させたウェハーを反応容器から取り出し、最上層のp側コンタクト層の表面にSiO2よりなる保護膜を形成して、共振器面に平行な方向における幅が800μmのストライプ状の構造を形成する。この部分がレーザ素子の共振器本体となる。共振器長は、200μm〜5000μm程度の範囲であることが好ましい。
次に、p側コンタクト層の表面にストライプ状のSiOよりなる保護膜を形成して、RIE(反応性イオンエッチング)を用いてSiClガスによりエッチングし、ストライプ状の導波路領域であるリッジ部を形成する。
このリッジ部の側面をZrOからなる絶縁層で保護する。
次いで、p側コンタクト層及び絶縁層の上の表面にNi(100Å)/Au(1000Å)/Pt(1000Å)よりなるp電極を形成する。p電極を形成した後、Si酸化膜(SiO2)からなる第2保護膜をp電極の上及び埋込膜の上及び半導体層の側面に0.5μmの膜厚で、スパッタリングにより成膜する。p電極を形成した後、600℃でオーミックアニールを行う。
次に、保護膜で覆われていない露出しているp電極上に連続して、Ni(80Å)/Pd(2000Å)/Au(8000Å)で形成し、pパッド電極を形成する。
その後、基板厚みが80μmになるように窒化物半導体層の成長面と反対側の面から研磨を行う。
研磨した面に、Ti(150Å)/Pt(2000Å)/Au(3000Å)よりなるn電極を形成する。
n電極とp電極及びpパッド電極とを形成したウェハー状の窒化物半導体基板の第1の主面側に凹部溝をけがきによって形成する。この凹部溝は、例えば、深さを10μmとする。また、共振器面と平行方向に、側面から50μm、垂直方向に15μmの幅とする。次に、この凹部溝を劈開補助線として窒化物半導体基板のn電極の形成面側からバー状に劈開し、劈開面(1−100面、六角柱状の結晶の側面に相当する面=M面)を共振器面とする。共振器長は800μmとする。
次に保護膜を形成する。保護膜は、共振器面から半導体層表面にかけてAlNからなる第1膜を形成し、その上にSiOからなる第2の保護膜を形成する。
つまり、ECRスパッタ装置を用いて、Arの流量が30sccm、Nの流量が10sccm、マイクロ波電力500W、RF電力250W、成膜速度25Å/minの条件で、第3の面を有するAlNからなる第1膜(200Å)を形成する。このとき、第2領域における膜厚は、40Åである。
次に、出射側の端面にスパッタ装置でSiターゲットを用いて、酸素の流量が5sccm、RF電力500Wの条件でSiOからなる第2の保護膜22を2500Å成膜する。また、反射側には、出射側と同様の成膜条件で、第2の保護膜を2500Å成膜し、その上に(SiO/ZrO)を(670Å/440Å)で6周期成膜した第2の保護膜23を形成する。
最後に、p電極に平行な方向で、バーをチップ化することで半導体レーザ素子とする。
このように、共振器面を被覆し、共振器面と同じ結晶面、M面(1−100)で形成された第1の面を有する第1領域と、半導体層表面を被覆し、半導体層の表面と同じ結晶面、C面(0001)で形成された第2の面を有する第2領域と、第1領域と第2領域の間に形成されファセット面(第3の面)を有する第3領域と、とからなる六方晶系の結晶構造を有する保護膜が形成されていることにより、共振器面を構成する窒化物半導体に対して、応力を生じさせることなく、窒化物半導体にクラックが生じず、共振器面との密着性が良好で、剥がれを防止し、ひいては、CODを向上させることができる。
また、得られた窒化物半導体レーザ素子の保護膜を検証するために、n−GaN基板(M軸配向:M面)上に、上記と同様の材料及び実質的に同様の成膜方法で、具体的には、前処理したGaN基板上に、ECRスパッタ装置を用いて、Arの流量が30sccm、Nの流量が10sccm、マイクロ波電力500W、RF電力250Wの条件で、AlNからなる保護膜を100Å成膜し、この膜の軸配向性を、XRD装置(使用X線:CuKα線(λ=0.154nm)、モノクロメータ:Ge(220)、測定方法:ωスキャン、ステップ幅:0.01°、スキャンスピード:0.4秒/ステップ)を用いて測定した。このとき、16〜17°付近が、M軸配向性を示すAlNに由来するピークに対応し、18°付近がC軸配向性を有するAlNに由来するピークに対応する。その測定結果を図8に示す。
図8では、強度の高いM軸配向性を示すAlNに由来するピークが現れており、18°付近のC軸配向性を有するAlNに由来するピークはほとんど見られなかった。このことから、本発明の保護膜は、M軸配向性を有することが分かる。
実施例2
この実施例では、AlNからなる保護膜を膜厚320Åで形成する。このとき、第2領域における膜厚は、100Åである。
つまり、ECRスパッタ装置を用いて、Arの流量が30sccm、Nの流量が15sccm、マイクロ波電力500W、RF電力250W、成膜速度20Å/minの条件で、AlN膜を320Å成膜する以外は、実施例1と同様にレーザ素子を作製した。
得られたレーザ素子は、図1及び図3のように第3の面を有するAlN膜が得られ、実施例1と同様の効果が得られる。
実施例3
実施例3では、AlNからなる保護膜を膜厚320Åで形成する。このとき、第2領域における膜厚は、160Åである。
つまり、ECRスパッタ装置を用いて、Arの流量が30sccm、Nの流量が10sccm、マイクロ波電力500W、RF電力250W、成膜速度10Å/minの条件で、AlN膜を成膜する以外は、実施例1と同様にレーザ素子を作製した。
得られたレーザ素子は、図4(c)のように4つの第3の面を有するAlN膜が得られ、実施例1と同様の効果が得られる。
実施例4
実施例4では、AlNからなる保護膜を膜厚1000Åで形成する。このとき、第2領域における膜厚は、400Åである。
つまり、ECRスパッタ装置を用いて、Arの流量が30sccm、Nの流量が15sccm、マイクロ波電力500W、RF電力250W、成膜速度20Å/minの条件で、
AlN膜を1000Å成膜する以外は、実施例1と同様にレーザ素子を作製した。
得られたレーザ素子は、図4(c)のように4つの第3の面を有するAlN膜が得られ、実施例3よりも第3の面のうち21c1及び21c2が大きく形成され、実施例1と同様の効果が得られる。
本発明は、レーザダイオード素子(LD)のみならず、発光ダイオード素子(LED)、スーパーフォトルミネセンスダイオード等の発光素子、太陽電池、光センサ等の受光素子、あるいはトランジスタ、パワーデバイス等の電子デバイスに用いられるような、保護膜と半導体層との密着性を確保する必要がある窒化物半導体素子に広く適用することができる。特に、光ディスク用途、光通信システム、印刷機、露光用途、測定、バイオ関連の励起用光源等における窒化物半導体レーザ素子に利用することができる。
本発明の窒化物半導体レーザ素子の構造を説明するための概略斜視図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の保護膜を説明するための概略断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の保護膜を説明するための要部の概略斜視面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の構造を説明するための要部の概略断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の構造を説明するための概略断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の保護膜を説明するための要部の概略断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子を説明するための概略断面図である。 本発明の窒化物半導体レーザ素子の保護膜の配向性を検証するための配向強度を示すグラフである。
符号の説明
11 基板
12 n側半導体層
13 活性層
14 p側半導体層
15 埋込膜
16 リッジ
17 p電極
18 第2保護膜
19 p側パッド電極
20 n電極
21a 第1の面
21b 第2の面
21c 第3の面
22 出射側第2の保護膜
23 反射側第2の保護膜

Claims (8)

  1. 第1窒化物半導体層、活性層、第2窒化物半導体層を含む窒化物半導体層と、該窒化物半導体層に形成された保護膜と、を有する窒化物半導体レーザ素子において、
    該保護膜は、六方晶系の結晶構造を有し、前記窒化物半導体層に形成された共振器面を被覆する第1の面と、前記第2窒化物半導体層表面を被覆する第2の面と、該第1の面と第2の面の間に連続する第3の面と、を具備する窒化物半導体レーザ素子。
  2. 前記第3の面は、前記第1の面及び第2の面とは異なる結晶面を有する請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  3. 前記第3の面は、前記窒化物半導体レーザ素子の外表面の角部を被覆する請求項1又は2に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  4. 前記第1の面は、前記共振器面と同じ結晶面であり、第2の面は、前記窒化物半導体層の結晶成長面と同じ結晶面である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  5. 前記第1の面がM面(1−100)であり、第2の面がC面(0001)である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  6. 前記保護膜は、共振器面に接して形成される請求項1乃至5のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  7. 前記保護膜の上に、さらにアモルファスの第2の保護膜を有する請求項1乃至6のいずれか1つに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  8. 前記第2の保護膜の膜厚は、前記保護膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項7に記載の窒化物半導体レーザ素子。
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