JP2008204956A - 色素増感太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】変換効率に優れた色素増感太陽電池を提供する。
【解決手段】透明基板1の表面に形成された電極2と対向電極6との間に、色素を担持した光吸収粒子からなる光吸収層3と電解質層5とを備えてなり、光吸収層3が、光吸収粒子と、光吸収粒子の粒径よりも大きい粒径を有する光散乱粒子4を含有し、光吸収粒子の粒径が20nm以下であり、光散乱粒子4の粒径が20nm以上100nm以下である色素増感太陽電池を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感太陽電池に関し、特に入射光量に対する電池出力の比で表される変換効率の向上を図った色素増感太陽電池に関するものである。
わが国において、太陽光発電システムは導入・普及の段階に達しており、シリコンのpn接合を用いた太陽電池は一部市場に出回っているものの、配電線から購入する電力料金と比較して大幅にコストが高く、太陽光発電システムの普及のためには太陽電池の低コスト化が必要とされている。図3は、従来の色素増感太陽電池のセルの断面構造を示す模式図であり、101はガラス基板、102はガラス基板101の下面に設けられた透明な材料による電極102で、例えばフッ素(F)をドープした酸化スズ(SnO)が用いられる。103は光吸収層であり、表面に色素103bを吸着した粒径がほぼ50nm以下の酸化チタンなどよりなる半導体微粒子103aが電極102に堆積されているものである。この光吸収層103は10μm以下程度の薄い膜状に形成される。104は電解液であり、光吸収層103を含み、或いは電解液104が光吸収層103に浸潤するように設けられている。また、105は対向電極である。
このような色素増感太陽電池は、半導体のpn接合による太陽電池と比べた場合、より長い波長の領域の光を電力に変換することができるという利点を有している。また、作製に多くのエネルギーを用いるpn接合型太陽電池に比べて、比較的少ないエネルギーで太陽電池を作製することができるという利点も有する。
しかしながら、このような利点を有しながらも色素増感太陽電池においては変換効率が低いことが実用化の大きな障害となっている。この変換効率の低さは、色素103b自体の光の吸収が非常に小さいことによる長波長領域の光の透過に原因がある。そして、これを改善するためには、色素103bを吸着させた半導体微粒子103aによる光吸収層103を厚くする手法もあるが、光吸収層103は、その構造上の理由から直列抵抗が高く、光吸収層103を厚くした場合には変換効率の低下をさらに大きくするという問題がある。
また逆に、直列抵抗を改善するために光吸収層103を薄膜化した場合は、長波長領域の光の透過をさらに増加させる、すなわち光の吸収効率を低下させることになり、いずれの場合も変換効率を高めることが困難であった。したがって、上記において指摘した二律背反の変換効率と光吸収効率とをともに両立した色素増感太陽電池は未だ確立されていないのが現状である。
そこで、本発明は、上述した従来の問題点に鑑みて創案されたものであり、変換効率に優れた色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
本発明に係る色素増感太陽電池は、透明基板の表面に形成された電極と対向電極との間に、色素を担持した光吸収粒子からなる光吸収層と電解質層とを備えてなる色素増感太陽電池であって、光吸収層は、光吸収粒子と、光吸収粒子の粒径よりも大きい粒径を有する光散乱粒子を含有し、光吸収粒子の粒径が20nm以下であり、光散乱粒子の粒径が20nm以上100nm以下であるものである。
以上のように構成された本発明に係る色素増感太陽電池では、光吸収層が、光吸収粒子と、光吸収粒子の粒径よりも大きい粒径を有する光散乱粒子を含有していることにより、光収集層に入射した光に十分な散乱が生じ、光吸収層を透過するまでの光路長が長くなる。これにより、散乱された光は光吸収粒子の色素により吸収されやすくなり、吸収量が大幅に増加する。その結果、従来の構造では光吸収層を透過していた光のエネルギーの多くを光吸収層において色素に吸収することができるため、変換効率を向上させることができ、色素増感太陽電池の出力電流を増大させることができる。
また、本発明に係る色素増感太陽電池は、以上のような構成とすることにより変換効率の向上のために光吸収層の厚みを厚くすることが不要であり、光吸収層の直列抵抗の増大がないため光吸収層の直列抵抗の増大に起因した変換効率の低下が生じることがない。したがって、光吸収層を薄膜化した状態において変換効率を向上させることができる。
そして、これらの効果は、長波長領域の光に対して特に有効であり、光吸収層を薄膜化した状態においても長波長領域光の透過に起因した変換効率の低さを改善し、変換効率を向上させることができる。
本発明に係る色素増感太陽電池は、透明基板の表面に形成された電極と対向電極との間に、色素を担持した光吸収粒子からなる光吸収層と電解質層とを備えてなる色素増感太陽電池であって、上記光吸収層は、上記光吸収粒子と、上記光吸収粒子の粒径よりも大きい粒径を有する光散乱粒子を含有し、上記光吸収粒子の粒径が20nm以下であり、上記光散乱粒子の粒径が20nm以上100nm以下であるものである。
以上のように構成された本発明に係る色素増感太陽電池では、光吸収層3の厚みを厚くすることなく、すなわち光吸収層の直列抵抗を増大させることなく、光吸収層における光の吸収量を増加させることができる。すなわち、光吸収層を薄膜化した状態で変換効率と光吸収効率を両立することができ、従来の構造では光吸収層を透過していた光のエネルギーの多くを吸収することができるため、色素増感太陽電池の出力電流を増大させることが可能になる。
したがって、本発明によれば、変換効率に優れた色素増感太陽電池を提供することが可能である。
以下、本発明を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本発明に係る色素増感太陽電池は、透明基板の表面に形成された電極と対向電極との間に、色素を担持した光吸収粒子からなる光吸収層と電解質層とを備えてなる色素増感太陽電池であって、光吸収層は、光吸収粒子と、光吸収粒子の粒径よりも大きい粒径を有する光散乱粒子を含有し、光吸収粒子の粒径が20nm以下であり、光散乱粒子の粒径が20nm以上100nm以下であるものである。
図1は、本発明に係る色素増感太陽電池のセルの断面構造を模式的に示す断面図である。図1において色素増感太陽電池のセルは、透明基板1と、電極2と、光吸収層3と、光散乱粒子4と、電解質層5と、対向電極6とを備えて構成される。
透明基板1としては、透明性を有しているものであれば特に限定されるものではなく、例えばガラス基板を用いることができる。
電極2は、透明基板1の下面に透明な材料により形成された電極である。電極の材料としては、導電性及び透明性を有しているものであればどのようなものでも採用することができるが、導電性、透明性、さらに耐熱性を高いレベルで併せ持つ点から、スズ系酸化物などが好適であり、またコストの面ではITOが好ましい。
光吸収層3は、色素3bを担持した光吸収粒子が電極2上に堆積されてなるものであり、色素3bが透明基板1及び電極2を透過して光吸収層3に入射した光を吸収する。ここで、光吸収粒子は色素3bを吸着した半導体微粒子3aであり、半導体微粒子3aとしてはシリコンに代表される単体半導体の他に、化合物半導体またはペロブスカイト構造を有する化合物等を使用することができる。これらの半導体は、光励起下で伝導帯電子がキャリアーとなりアノード電流を与えるn型半導体であることが好ましい。具体的に例示するとTiO(チタニア)、SnO、ZnO、WO、Nb、TiSrOなどが挙げられ、特に好ましくはアナターゼ型のTiOである。また、半導体の種類はこれらに限定されるものではなく、また、これらを単独もしくは2種類以上混合して用いることができる。また、光吸収粒子は、より多くの光を吸収するためにその表面積を大きくすることが好ましく、このため半導体微粒子の粒径は20nm以下程度とされることが好ましい。
半導体微粒子に吸着させる色素3bとしては、例えばルテニウム色素が好適である。しかしながら、半導体微粒子に吸着させる色素は、電荷分離機能を有し増感作用を示すものであれば特に限定されるものではなく、ルテニウム色素の他にも、例えばローダミンB、ローズベンガル、エオシン、エリスロシン等のキサンテン系色素、キノシアニン、クリプトシアニン等のシアニン系色素、フェノサフラニン、カブリブルー、チオシン、メチレンブルー等の塩基性染料、クロロフィル、亜鉛ポルフィリン、マグネシウムポルフィリン等のポルフィリン系化合物、その他アゾ色素、フタロシアニン化合物、Ruトリスビピリジル等の錯化合物、アントラキノン系色素、多環キノン系色素等が挙げられ、これらを単独もしくは2種類以上混合して用いることができる。
また、光吸収層3の膜厚は、15μm以下とすることが好ましい。光吸収層3はその構造上の理由から直列抵抗が大きく、直列抵抗の増加は変換効率の低下を招く。そこで、光吸収層3の膜厚を15μm以下とすることにより、光吸収層3の機能を維持しつつ、光吸収層3の直列抵抗を低く抑え、変換効率の低下を防ぐことができる。
光散乱粒子4は、透明基板1及び電極2を透過して光吸収層3に入射した光を散乱させるためのものであり、光吸収層3中に混合されている。ここで、光散乱粒子4の粒径は光吸収粒子の粒径と異なる粒径とされている。また、光散乱粒子4の粒径は光吸収粒子の粒径よりも大とされている。このような光散乱粒子4を光吸収層3に混合させることにより光吸収層3に入射した光を十分に散乱させることが可能となる。そして、散乱された光は、直線方向に光吸収層3を透過する光に比べてその透過のための光路長が非常に長くなるため光吸収粒子の色素3bにより吸収されやすくなり、光吸収粒子の色素3bによる吸収量が大幅に増加する。その結果、光吸収層3を透過して電解質層に到達する光量は大きく低下する。これにより、色素3b自体の吸収率の低さを改善することができ、変換効率を向上させることができる。
また、以上の効果により、変換効率を向上させるために光吸収層3の厚みを厚くすることが必要ないため、光吸収層3の直列抵抗の増大をさせることがなく、直列抵抗の増大により変換効率が低下するということも生じない。したがって、光吸収層3を薄膜化した状態において変換効率を向上させることが可能である。
そして、上記の効果は、長波長領域の光に対して特に有効であり、長波長領域の透過に起因した変換効率の低さを改善し、変換効率を向上させることが可能である。
このような光散乱粒子4は、粒径が20nm〜100nm程度の、例えばルチル型酸化チタンなどの高屈折材料粒子により構成される。そして、光散乱粒子4の粒径を目的波長の1/20よりもやや大きく設定することにより、微粒子でも光の散乱を確実に起こすことが可能である。
また、光散乱粒子4には、光吸収のために用いる粒子、すなわち光吸収粒子と同じ材料を用いることができる。光散乱粒子4に光吸収粒子と同じ材料を用いて色素3bを担持させることにより、光散乱粒子4は光吸収層3に入射した光を散乱させるとともに、それ自体が光の吸収に寄与することもできる。
また、光散乱粒子4には、光吸収粒子と異なる材料を用いることも可能である。この場合にも、光吸収粒子と異なる材料であっても光吸収粒子に使用可能な材料を用いて色素3bを担持させることにより、光吸収層3に入射した光を散乱させるとともに、それ自体が光の吸収に寄与することもできる。
また、光散乱粒子4のみからなる層を別途に設けるよりも上述したように光散乱粒子4を光吸収層3中に混合する方が大きな粒子の光散乱粒子4の隙間に小さな粒子である光吸収粒子を詰め込むことができるため空間を有効に活用することができ、また、上述したように光散乱粒子4自体も光吸収粒子として機能することが可能であるため光吸収係数が向上する。そして、色素増感太陽電池の薄厚化に寄与することができる。
電解質層5は、電解液からなり、光吸収層3を含み、あるいは電解液が光吸収層3に浸潤するように設けられているものである。電解液としては、例えばヨウ素のプロピレンカーボネート溶液を用いることができる。また、電解液はこれに限られるものではなく、ホール伝導機能があるものであれば従来公知のものが使用できる。
対向電極6は、導電性物質であれば任意のものを用いることができるが、絶縁性の物質でも半導体電極に面している側に導電層が設置されていれば、これも使用可能である。ただし、電気化学的に安定である材料を電極として用いることが好ましく、具体的には、白金、金、およびカーボン等を用いることが好ましい。また、酸化還元の触媒効果を向上させる目的で、半導体電極に面している側は微細構造で表面積が増大していることが好ましく、例えば、白金であれば白金黒状態に、カーボンであれば多孔質状態になっていることが好ましい。白金黒状態は白金の陽極酸化法、塩化白金酸処理などによって、また多孔質状態のカーボンは、カーボン微粒子の焼結や有機ポリマーの焼成などの方法により形成することができる。
以上のように構成された本発明に係る色素増感太陽電池構造の特徴は、上述したように光散乱粒子4を光吸収層3に混合することにより、透明基板1から入射して光吸収層3を透過していく光を色素3bにより多く吸収させることである。すなわち、光吸収層3に光散乱粒子4を混合すると、透明基板1から入射した光を十分に散乱させることができ、光吸収層3を透過するまでの光路長が長くなる。その結果、散乱された光は光吸収粒子の色素3bにより吸収されやすくなり、光吸収粒子の色素3bによる吸収量が大幅に増加する。これにより、従来の構造では光吸収層3を透過していた光のエネルギーの多くを光吸収層3において色素3bに吸収することができるため、変換効率を向上させることができ、色素増感太陽電池の出力電流を増大させることが可能になる。
また、以上の効果により、変換効率を向上させるために光吸収層3の厚みを厚くすることが必要ないため、光吸収層3の直列抵抗の増大をさせることがなく、直列抵抗の増大により変換効率が低下するということも生じない。したがって、光吸収層3を薄膜化した状態において変換効率を向上させることが可能である。
そして、上記の効果は、長波長領域の光に対して特に有効であり、光吸収層3を薄膜化した状態においても長波長領域光の透過に起因した変換効率の低さを改善して変換効率を向上させることが可能であり、光吸収層3を薄膜化した状態で変換効率と光吸収効率を両立した色素増感太陽電池を実現することができる。
以下では、上述したような本発明に係る色素増感太陽電池の光吸収層3における光散乱率と、光散乱粒子4、光散乱粒子4の光吸収層3における体積分率について説明する。本発明に係る色素増感太陽電池として、図1に示す構成の色素増感太陽電池を作製した。色素増感太陽電池の詳細は、以下の通りである。すなわち、透明基板1としてガラス基板を使用し、該透明基板1の主面にITO(インジウム-スズ-酸化物)を被着させることにより電極2を形成した。そして、電極2上に光吸収粒子を堆積して膜厚10μmの光吸収層3を構成した。光吸収粒子は、半導体微粒子3aとして粒径が10nmのTiOを使用し、これにルテニウム色素を吸着させることにより形成した。また、光吸収層3には、光散乱粒子4を混合した。電解質層4には、ヨウ素のプロピレンカーボネート溶液を使用し、対向電極には白金を使用した。
以上のように構成された色素増感太陽電池に波長600nmの光を照射し、レイリー散乱による光散乱率が50%となる場合の散乱粒子の直径と散乱粒子の体積分率との関係を調べた。図2にその結果を示す。このときの光の吸収率は散乱粒子が無いときに比べて透過光の2分の1が吸収され、光吸収効率が上昇する。光散乱率が50%以下の場合には、光の散乱よる性電池能向上の効果は小さく実用に適さないが、光散乱率が50%を超えると変換効率の向上効果が顕著になる。そして、50%の光散乱効率を確保できれば、良好な変換効率を得ることが可能であり、実用に適した色素増感太陽電池を得ることができる。
光の散乱効率上昇は、光散乱粒子の粒径とその体積分率に影響される。一定体積に球体を詰め込む場合、その体積分率の上限は略66%である。そして光散乱効率が50%の場合には、上限まで光散乱粒子を詰め込むことができる光散乱粒子の粒径は略20nmである。したがって、光散乱粒子の粒径を略20nm以上とすることにより50%の光散乱効率を確保することが可能であるといえる。一方、光散乱粒子の粒径が100nm以上になると、光吸収層3における光吸収粒子の占める割合が大きくなり過ぎ、光吸収層3における光吸収粒子の占める割合が小さくなり過ぎる。その結果、光吸収層3の表面積、すなわち光を吸収する面積が小さくなり過ぎてしまい、光変換効率が低下してしまうため実用に適さない。したがって、これらのことより、光散乱粒子4の粒径は、20nm以上100nm以下程度とすることが好ましいといえる。
また、特開平10−255863号公報においては、小粒径の光吸収粒子からなる光吸収層の下に大粒径の光反射粒子の層を配置した色素増感太陽電池が示されているが、この場合には、最大でも0.8の光吸収しか得られないのに対して、本発明に係る色素増感太陽電池においては、最大1.0の光吸収を実現できることが実験により確認された。
本発明に係る色素増感太陽電池の一構成例を示す断面図である。 膜厚10μmの光吸収層に波長600nmの光を照射し、散乱率が50%となる場合の散乱粒子の直径と散乱粒子の体積分率との関係を示す特性図である。 従来の色素増感太陽電池の一構成例を示す断面図である。
符号の説明
1 透明基板
2 電極
3 光吸収層
4 散乱粒子
5 電解質層
6 対向電極

Claims (6)

  1. 透明基板の表面に形成された電極と対向電極との間に、色素を担持した光吸収粒子からなる光吸収層と電解質層とを備えてなる色素増感太陽電池であって、
    上記光吸収層は、上記光吸収粒子と、上記光吸収粒子の粒径よりも大きい粒径を有する光散乱粒子を含有し、
    上記光吸収粒子の粒径が20nm以下であり、
    上記光散乱粒子の粒径が20nm以上100nm以下である
    色素増感太陽電池。
  2. 上記光吸収層の厚みが15μm以下である請求項1記載の色素増感太陽電池。
  3. 平均粒径が27μm以上の光散乱粒子が体積分率で50%以上含まれている請求項1記載の色素増感太陽電池。
  4. 上記光散乱粒子は、吸収する光の波長の1/20より大きい粒径である請求項1記載の色素増感太陽電池。
  5. 上記光散乱粒子が上記光吸収粒子と同じ材料からなる請求項1記載の色素増感太陽電池。
  6. 上記光散乱粒子が上記光吸収粒子と異なる材料からなる請求項1記載の色素増感太陽電池。
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