JP2008204749A - 永久磁石レンズを使用した走査電子顕微鏡 - Google Patents
永久磁石レンズを使用した走査電子顕微鏡 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008204749A JP2008204749A JP2007038708A JP2007038708A JP2008204749A JP 2008204749 A JP2008204749 A JP 2008204749A JP 2007038708 A JP2007038708 A JP 2007038708A JP 2007038708 A JP2007038708 A JP 2007038708A JP 2008204749 A JP2008204749 A JP 2008204749A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- condensing lens
- sem
- permanent magnet
- acceleration voltage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【課題】本発明の課題は、永久磁石レンズを使用した超小型のSEMにおいては、磁気飽和により、加速電圧に応じてコンデンサレンズの段数を変更しなければならないが、比較的容易にこれを実現する方法を考案することにある。
【解決手段】図1で、加速電圧5kVでの電子レンズは、補助コンデンサレンズ3を外した構成になっている。加速電圧5kVでは、コンデンサレンズの磁気飽和がなくレンズ2段で構成可能である。
次に、加速電圧を15kVにした場合、コンデンサレンズ2段ではもはや磁気飽和を起して十分な縮小率が得られないので、補助コンデンサレンズ3をコンデンサレンズ(1)4と陽極との間に挿入する。すると、コンデンサーレンズ(1)4、コンデンサーレンズ(2)5での縮小率の減少分をこの補助レンズが補うので、コンデンサレンズ全体としての縮小率減少はなくなる。
【選択図】 図1
【解決手段】図1で、加速電圧5kVでの電子レンズは、補助コンデンサレンズ3を外した構成になっている。加速電圧5kVでは、コンデンサレンズの磁気飽和がなくレンズ2段で構成可能である。
次に、加速電圧を15kVにした場合、コンデンサレンズ2段ではもはや磁気飽和を起して十分な縮小率が得られないので、補助コンデンサレンズ3をコンデンサレンズ(1)4と陽極との間に挿入する。すると、コンデンサーレンズ(1)4、コンデンサーレンズ(2)5での縮小率の減少分をこの補助レンズが補うので、コンデンサレンズ全体としての縮小率減少はなくなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、加速電圧が変更可能な永久磁石SEMの電子レンズの構成方法に関する。
特願2002-151635(永久磁石レンズを使用したSEM)に見られるような永久磁石SEMがある。このようなSEMでは、通常コンデンサレンズ2段、対物レンズ1段の3段電子レンズ系で構成することが多い。この構成で、鏡筒の径を40mm以下、全長を200mm以下の超小型SEMを設計しようとすると、おおよそ10kV以上の加速電圧ではコンデンサレンズの磁気飽和により十分な縮小率が得られず満足な分解能が得られない。これは、高飽和磁束密度の材料を用いても実現が難しい。よって、上記のような超小型の永久磁石SEMを3段電子レンズ系で構成することは実現困難であり、コンデンサレンズ全体の段数を例えば3段に増やして構成する必要があった。
複数の加速電圧に対応した永久磁石SEMを考える場合、加速電圧に応じてコンデンサレンズの段数を変更しなければならない。それを実現するためにコンデンサレンズ全体を2段のものと3段のものと交換する方法があるが、加速電圧に応じて、その都度鏡筒を組換えしなければならず操作が面倒な上に、コスト的にも不利であった。
特開2002−151635号公報
複数の加速電圧に対応した永久磁石SEMを考える場合、加速電圧に応じてコンデンサレンズの段数を変更しなければならない。それを実現するためにコンデンサレンズ全体を2段のものと3段のものと交換する方法があるが、加速電圧に応じて、その都度鏡筒を組換えしなければならず操作が面倒な上に、コスト的にも不利であった。
本発明が解決しようとする課題は、永久磁石SEMにおいて、加速電圧に応じてコンデンサレンズの段数を比較的容易に変更できる方法を考案することにある。
永久磁石SEMにおいて、3段目の補助コンデンサレンズを着脱可能な構造とすることで、レンズの構成段数もレンズの励磁強度も自由に変更でき、任意の加速電圧に対応可能となる。
すなわち、おおよそ10kV以下の加速電圧では、コンデンサレンズ2段で構成し、10kV以上の加速電圧では、補助コンデンサレンズを追加して段数を3段に増やし、所定の縮小率を達成可能とするものである。
すなわち、おおよそ10kV以下の加速電圧では、コンデンサレンズ2段で構成し、10kV以上の加速電圧では、補助コンデンサレンズを追加して段数を3段に増やし、所定の縮小率を達成可能とするものである。
本発明によれば、超小型の永久磁石SEMにおいても加速電圧の変更に対して比較的自由に対応できる。SEM全体が非常に小型であるので比較的大きなSEMと比べて、実際のレンズの着脱や交換は容易である。
従来、永久磁石SEMは、条件が固定で用途が限られるという欠点があったが、本発明により、その欠点も克服され多様な試料に対応できるようになる。
従来、永久磁石SEMは、条件が固定で用途が限られるという欠点があったが、本発明により、その欠点も克服され多様な試料に対応できるようになる。
図1は、本発明装置の1実施例の構成図であって、レンズの直径が40mm以下、鏡筒の全長が200mm以下の超小型の永久磁石SEMでの実施例を示す。1は電子銃で電子ビームは陽極2で加速され、コンデンサーレンズ(1)4、コンデンサーレンズ(2)5、および対物レンズ7で収束せられ試料9に到達する。6は偏向コイル、8は検出器を示す。
図1の中で、斜線部で示す補助コンデンサレンズ3は、鏡筒内にはめ込んだり、外したりできる構造になっている。鏡筒の径が非常に小さいので、着脱方法としてはO-リングシールだけの簡単な構造でよい。なお対物レンズは、加速電圧に応じて交換可能な構造になっている。
まず、加速電圧5kVでの電子レンズは、補助コンデンサレンズ3を外した構成になっている。加速電圧5kVでは、コンデンサレンズの磁気飽和がなくレンズ2段で構成可能である。なおこの場合、補助コンデンサレンズは外された状態であるので、鏡筒の長さはその分だけ短くなっている。
次に、加速電圧を15kVにした場合、コンデンサレンズ2段ではもはや磁気飽和を起して十分な縮小率が得られないので、補助コンデンサレンズ3をコンデンサレンズ(1)4と陽極との間に挿入する。すなわち、コンデンサレンズ3段で構成することになる。すると、コンデンサーレンズ(1)4、コンデンサーレンズ(2)5での縮小率の減少分をこの補助レンズが補うので、コンデンサレンズ全体としての縮小率減少はなくなる。
またこの時、対物レンズを加速電圧15kV用に変更すれば、十分なレンズ性能でSEMを構成でき、装置全体として、5kVと15kVの加速電圧に対応した永久磁石SEMとなる。
図1の中で、斜線部で示す補助コンデンサレンズ3は、鏡筒内にはめ込んだり、外したりできる構造になっている。鏡筒の径が非常に小さいので、着脱方法としてはO-リングシールだけの簡単な構造でよい。なお対物レンズは、加速電圧に応じて交換可能な構造になっている。
まず、加速電圧5kVでの電子レンズは、補助コンデンサレンズ3を外した構成になっている。加速電圧5kVでは、コンデンサレンズの磁気飽和がなくレンズ2段で構成可能である。なおこの場合、補助コンデンサレンズは外された状態であるので、鏡筒の長さはその分だけ短くなっている。
次に、加速電圧を15kVにした場合、コンデンサレンズ2段ではもはや磁気飽和を起して十分な縮小率が得られないので、補助コンデンサレンズ3をコンデンサレンズ(1)4と陽極との間に挿入する。すなわち、コンデンサレンズ3段で構成することになる。すると、コンデンサーレンズ(1)4、コンデンサーレンズ(2)5での縮小率の減少分をこの補助レンズが補うので、コンデンサレンズ全体としての縮小率減少はなくなる。
またこの時、対物レンズを加速電圧15kV用に変更すれば、十分なレンズ性能でSEMを構成でき、装置全体として、5kVと15kVの加速電圧に対応した永久磁石SEMとなる。
1 電子銃
2 陽極
3 補助コンデンサレンズ
4 コンデンサレンズ(1)
5 コンデンサレンズ(2)
6 偏向コイル
7 対物レンズ
8 検出器
9 試料
2 陽極
3 補助コンデンサレンズ
4 コンデンサレンズ(1)
5 コンデンサレンズ(2)
6 偏向コイル
7 対物レンズ
8 検出器
9 試料
Claims (1)
- 電子銃から放出される電子ビームを順次コンデンサレンズ及び対物レンズを介して試料に収束させると共に偏向コイルにより前期試料上を電子ビームが走査し、前期試料より発生する二次電子あるいは反射電子等を検出して画像観察装置に導くように構成した走査電子顕微鏡で、加速電圧が変更でき、少なくともコンデンサレンズが永久磁石で構成されるもの(以下、永久磁石SEMと称す)において、着脱可能な補助コンデンサレンズを備えた鏡筒部を有することを特徴とする小型永久磁石SEM
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007038708A JP2008204749A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | 永久磁石レンズを使用した走査電子顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007038708A JP2008204749A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | 永久磁石レンズを使用した走査電子顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008204749A true JP2008204749A (ja) | 2008-09-04 |
Family
ID=39782034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007038708A Pending JP2008204749A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | 永久磁石レンズを使用した走査電子顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008204749A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120211654A1 (en) * | 2009-11-26 | 2012-08-23 | Hitachi High-Technologies Corporation | Scanning electron microscope |
-
2007
- 2007-02-20 JP JP2007038708A patent/JP2008204749A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120211654A1 (en) * | 2009-11-26 | 2012-08-23 | Hitachi High-Technologies Corporation | Scanning electron microscope |
US8921784B2 (en) | 2009-11-26 | 2014-12-30 | Hitachi High-Technologies Corporation | Scanning electron microscope |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
DE602007012126D1 (de) | Röntgenstrahlemissionsvorrichtung und verfahren zug eines röntgenstrahls in einer röntgenstrahlemissionsvorrichtung | |
KR102139654B1 (ko) | 고 및 저 빔 전류 둘 다에 의한 고분해능 이미징을 위한 듀얼 렌즈 총 전자 빔 장치 및 방법 | |
JP2010080136A (ja) | 収差補正装置および該収差補正装置を備える荷電粒子線装置 | |
JP2007227381A (ja) | 気体イオン源を備えた粒子光学装置 | |
CN102668013B (zh) | 扫描电子显微镜 | |
US9576768B2 (en) | Multipole lens and charged particle beam system | |
JP2018190723A (ja) | 荷電粒子顕微鏡のガンレンズ設計 | |
EP3309814B1 (en) | Objective lens and transmission electron microscope | |
JP2007305499A (ja) | 差動排気走査形電子顕微鏡 | |
JP2008204749A (ja) | 永久磁石レンズを使用した走査電子顕微鏡 | |
JP2005032588A (ja) | 電子顕微鏡用磁界型対物レンズ | |
WO2019043946A1 (ja) | 荷電粒子線装置 | |
US20110168888A1 (en) | Weak-lens coupling of high current electron sources to electron microscope columns | |
JP2020529702A5 (ja) | ||
JP2009076447A (ja) | 走査電子顕微鏡 | |
WO2014030429A1 (ja) | 荷電粒子線装置及び対物レンズ | |
JP2011003533A (ja) | 磁区観察装置 | |
US9859097B2 (en) | Vacuum tube electron microscope | |
US7569834B1 (en) | High resolution charged particle projection lens array using magnetic elements | |
JP6518504B2 (ja) | 画像処理装置、電子顕微鏡、および画像処理方法 | |
JP2005149733A (ja) | 走査電子顕微鏡 | |
US3188465A (en) | Two stage electron beam magnification device comprising plural adjustable magnetic lens system | |
JP7174203B2 (ja) | 光電子顕微鏡(peem)機能を備えた透過電子顕微鏡(tem) | |
JP3774610B2 (ja) | エネルギフィルタ | |
WO2015151271A1 (ja) | 荷電粒子線装置及び球面収差補正方法 |