JP2008201500A - 停止制御装置及び方法 - Google Patents

停止制御装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008201500A
JP2008201500A JP2007037338A JP2007037338A JP2008201500A JP 2008201500 A JP2008201500 A JP 2008201500A JP 2007037338 A JP2007037338 A JP 2007037338A JP 2007037338 A JP2007037338 A JP 2007037338A JP 2008201500 A JP2008201500 A JP 2008201500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
target
stop
integrator
calculated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007037338A
Other languages
English (en)
Inventor
Kei Ishii
圭 石井
Mikio Ide
幹生 井手
Keisuke Mori
啓祐 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2007037338A priority Critical patent/JP2008201500A/ja
Publication of JP2008201500A publication Critical patent/JP2008201500A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

【課題】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、緊急停止させる必要が発生したとき、最短時間で停止させなくてもよい場合を判断すると共に、加速中であっても、乗客への不快感を抑制したり、振動等を軽減したりして停止させることができる停止制御装置及び方法を提供する。
【解決手段】停止制御装置において、判断部103bが、制御対象3の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であると判断した場合には、切替器101は、制御システム部2へ与える目標位置、目標速度を停止目標指令部102からの目標位置、目標速度に切り替えると共に、制御システム部2は、停止目標指令部102で閉ループモデルにより生成された動作プロファイルに沿うように、制御対象3に制御指令を与えて、制御対象3を停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動式舞台装置、エレベータ、ゴンドラ、搬送装置、交通システム等、人や物を輸送する移動システムの停止制御装置及び方法に関する。
可動式舞台装置、エレベータ、ゴンドラ、搬送装置、交通システム等、人や物を輸送する移動システムにおいては、異常時に緊急停止する機能が備えられている。
図9(a)に、緊急停止制御機能を有する従来の制御装置を示して、従来の緊急停止制御方法を説明する。
図9(a)に示す制御装置において、目標指令部1は、制御対象を動かすための動作プロファイルを予め持ち、目標位置、目標速度を制御システム部2に与えている。制御システム部2は、制御対象3に対して制御指令を与え、制御対象3の現在位置をフィードバックして目標位置、目標速度の動作プロファイルに沿うように制御している。異常検知部4は、制御対象3の計測信号(センサ信号等)と制御システム部2からの制御指令や制御状態を基に、制御対象の状態が異常でないか逐次判定し、もし、異常(又は、正常状態の範囲を逸脱した)と判断した場合は、安全のための緊急指令を、制御対象の動作装置と制御システム部に与え、制御対象を緊急停止させている。緊急停止させるには、例えば、急ブレーキをかけたり、電源等の動力源を遮断したりする等の手段が取られる。
特公平5−53720号公報
エレベータ等、人や物を輸送する移動システムにおいては、通常の動作時に、振動防止や乗り心地向上のため、最大ジャーク、最大加速度、最大速度、最大モータトルクを制限した速度プロファイルを用いて制御するものがある(特許文献1)。しかしながら、このようなものでも、緊急時には、一律に、最短時間で緊急停止させている。緊急停止は、異常時に最短で制御対象を停止させるための手段であるが、異常の種類によっては必ずしも最短で非常停止させなくても済む場合がある。その場合、移動システムの動作を一律に緊急停止させると、例えば、搬送装置や交通システムであれば、乗せている乗客又は荷物に強い減速の加速度や振動を与えてしまう問題がある。可動式の舞台装置等であれば、急加速度により舞台上のものが倒れてしまう、あるいは、大きく振動してしまう等の問題があった。
又、緊急停止時ではなく、通常の停止時には、従来から、図9(b)に示すように、加速度プロファイルを台形型にし、速度プロファイルの変化点をS字カーブ状になだらかにする停止方法が採用されており、これにより、急激な速度変化を避けて緩やかに停止させるようにしている。しかしながら、このような停止方法であっても、加速中に緊急停止させる必要が発生すると、加速度が大きく変化してしまい(図9(c)参照)、その結果、例えば、エレベータのワイヤが伸びて振動したり、搬送装置や交通システムの乗り心地が悪い停止の仕方になってしまったりする問題があった。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、緊急停止させる必要が発生したとき、最短時間で停止させなくてもよい場合を判断すると共に、加速中であっても、乗客への不快感を抑制したり、振動等を軽減したりして停止させることができる停止制御装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る停止制御装置は、
所定の動作プロファイルに従って移動する制御対象の異常を検知して、前記制御対象を緊急停止させる停止制御装置において、
前記制御対象の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であるか否かを判断する判断部と、
停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成する停止目標指令部とを設け、
前記判断部が準緊急停止であると判断した場合には、前記停止目標指令部で生成した動作プロファイルに沿うように、前記制御対象を制御して停止させることを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る停止制御装置は、
制御対象を移動させるための所定の動作プロファイルを予め有し、該動作プロファイルの目標位置、目標速度を出力する目標指令部と、
前記制御対象からフィードバックされた現在位置と、前記目標指令部から出力された前記目標位置、前記目標速度とに基づいて、前記動作プロファイルに沿うように、前記制御対象に制御指令を与える制御システム部と、
前記制御対象の状態を監視して、異常と判断した場合には、緊急停止指令を出力する異常検知部とを有し、
緊急停止指令が出力された際には、前記制御対象を緊急停止させる停止制御装置において、
前記制御対象の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であるか否かを判断する判断部と、
停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成する停止目標指令部と、
前記制御システム部へ与える目標位置、目標速度を、前記目標指令部からの目標位置、目標速度か、若しくは、前記停止目標指令部で生成した動作プロファイルの目標位置、目標速度のいずれか一方に切り替える切替器とを設け、
前記判断部が、準緊急停止であると判断した場合には、前記切替器は、前記制御システム部へ与える目標位置、目標速度を、前記停止目標指令部で生成した動作プロファイルの目標位置、目標速度に切り替え、前記制御システム部は、前記停止目標指令部で生成した動作プロファイルに沿うように、前記制御対象に制御指令を与えて、前記制御対象を停止させることを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る停止制御装置は、
上記第1又は第2の発明に記載の停止制御装置において、
前記停止目標指令部は、
準緊急停止指令時における初期加速度及び初期速度を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出部と、
加速度の微分値の上下限を制限して出力する飽和関数器と、
前記初期値算出部で計算された前記初期加速度と前記飽和関数器で制限された加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分器と、
前記初期値算出部で計算された前記初期速度と前記第1積分器で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分器と、
前記第1積分器で計算された前記加速度及び前記第2積分器で計算された前記速度に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記飽和関数器へフィードバックするフィードバック算出部とを有し、
前記飽和関数器、前記第1積分器、前記第2積分器及び前記フィードバック算出部を順次接続した閉ループモデルを構成し、該閉ループモデルを用いて、停止するまでの動作プロファイルを生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る停止制御装置は、
上記第3の発明に記載の停止制御装置において、
前記第1積分器、前記第2積分器の少なくとも一方に他の飽和関数器を設け、当該積分器の計算結果の上下限を前記他の飽和関数器で制限して出力することを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る停止制御装置は、
上記第3又は第4の発明に記載の停止制御装置において、
前記フィードバック算出部は、
前記第1積分器で計算された前記加速度と前記制御対象に応じて設定された第1設定値とを積算して、第1積算結果を求める第1積算器と、
前記第2積分器で計算された前記速度と前記制御対象に応じて設定された第2設定値とを積算して、第2積算結果を求める第2積算器と、
前記第1積算結果及び前記第2積算結果の2つの和を取ることにより、加速度の微分値を計算する2入力加算器とからなることを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る停止制御装置は、
上記第1又は第2の発明に記載の停止制御装置において、
前記停止目標指令部は、
準緊急停止指令時における初期加速度、初期速度及び初期位置を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出部と、
加速度の微分値の上下限を制限して出力する飽和関数器と、
前記初期値算出部で計算された前記初期加速度と前記飽和関数器で制限された加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分器と、
前記初期値算出部で計算された前記初期速度と前記第1積分器で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分器と、
前記初期値算出部で計算された前記初期位置と前記第2積分器で計算された前記速度とに基づいて、次の時点の位置を計算する第3積分器と、
前記第1積分器で計算された前記加速度、前記第2積分器で計算された前記速度、前記第3積分器で計算された前記位置及び与えられた停止目標位置に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記飽和関数器へフィードバックするフィードバック算出部とを有し、
前記飽和関数器、前記第1積分器、前記第2積分器、前記第3積分器及び前記フィードバック算出部を順次接続した閉ループモデルを構成し、該閉ループモデルを用いて、前記停止目標位置までの動作プロファイルを生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係る停止制御装置は、
上記第6の発明に記載の停止制御装置において、
前記第1積分器、前記第2積分器の少なくとも一方に他の飽和関数器を設け、当該積分器の計算結果の上下限を前記他の飽和関数器で制限して出力することを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係る停止制御装置は、
上記第1又は第2の発明に記載の停止制御装置において、
前記停止目標指令部は、
準緊急停止指令時における初期加速度、初期速度及び初期位置を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出部と、
前記初期値算出部で計算された前記初期加速度と加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分器と、
前記初期値算出部で計算された前記初期速度と前記第1積分器で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分器と、
前記初期値算出部で計算された前記初期位置と前記第2積分器で計算された前記速度とに基づいて、次の時点の位置を計算する第3積分器と、
前記第1積分器で計算された前記加速度、前記第2積分器で計算された前記速度、前記第3積分器で計算された前記位置及び与えられた停止目標位置に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記第1積分器へフィードバックするフィードバック算出部とを有すると共に、
前記第1積分器、前記第2積分器の少なくとも一方に、当該積分器の計算結果の上下限を制限して出力する他の飽和関数器を備え、
前記第1積分器、前記第2積分器、前記第3積分器及び前記フィードバック算出部を順次接続した閉ループモデルを構成し、該閉ループモデルを用いて、前記停止目標位置までの動作プロファイルを生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第9の発明に係る停止制御装置は、
上記第6〜第8のいずれかの発明に記載の停止制御装置において、
前記フィードバック算出部は、
前記第1積分器で計算された前記加速度と前記制御対象に応じて設定された第1設定値とを積算して、第1積算結果を求める第1積算器と、
前記第2積分器で計算された前記速度と前記制御対象に応じて設定された第2設定値とを積算して、第2積算結果を求める第2積算器と、
前記停止目標位置から前記第3積分器で計算された前記位置を減算した後、該減算結果と前記制御対象に応じて設定された第3設定値とを積算して、第3積算結果を求める第3積算器と、
前記第1積算結果、前記第2積算結果及び前記第3積算結果の3つの和を取ることにより、加速度の微分値を計算する3入力加算器とからなることを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明に係る停止制御装置は、
上記第3〜第9のいずれかの発明に記載の停止制御装置において、
前記第1積分器が、前記初期加速度を0として次の時点の加速度を計算するものであるか、又は、前記第2積分器が、前記初期速度を0として次の時点の速度を計算するものであるか、少なくともいずれか一方であることを特徴とする。
上記課題を解決する第11の発明に係る停止制御方法は、
所定の動作プロファイルに従って移動する制御対象の異常を検知して、前記制御対象を緊急停止させる停止制御方法において、
前記制御対象の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であるか否かを判断する判断工程と、
停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成する停止目標指令工程とを設け、
前記判断工程において、準緊急停止であると判断した場合には、前記停止目標指令工程で生成した動作プロファイルに沿うように、前記制御対象を制御して停止させることを特徴とする。
上記課題を解決する第12の発明に係る停止制御方法は、
制御対象を移動させるために予め定められた所定の動作プロファイルに従って、目標位置、目標速度を出力する目標指令工程と、
前記制御対象からフィードバックされた現在位置と、前記目標指令工程で出力された前記目標位置、前記目標速度に基づいて、前記動作プロファイルに沿うように、前記制御対象に制御指令を与える制御指令工程と、
前記制御対象の状態を監視して、異常と判断した場合には、緊急停止指令を出力する異常検知工程とを有し、
緊急停止指令が出力された際には、前記制御対象を緊急停止させる停止制御方法において、
前記制御対象の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であるか否かを判断する判断工程と、
停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成する停止目標指令工程と、
前記制御指令工程での目標位置、目標速度を、前記目標指令工程における目標位置、目標速度から、前記停止目標指令工程で生成した動作プロファイルの目標位置、目標速度に切り替える切替工程とを設け、
前記判断工程において、準緊急停止であると判断した場合には、前記切替工程は、前記制御指令工程での目標位置、目標速度を、前記停止目標指令工程で生成した動作プロファイルの目標位置、目標速度に切り替え、前記制御指令工程は、前記停止目標指令工程で生成した動作プロファイルに沿うように、前記制御対象に制御指令を与えて、前記制御対象を停止させることを特徴とする。
上記課題を解決する第13の発明に係る停止制御方法は、
上記第11又は第12の発明に記載の停止制御方法において、
前記停止目標指令工程は、
準緊急停止指令時における初期加速度及び初期速度を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出工程と、
加速度の微分値の上下限を制限して出力する飽和関数算出工程と、
前記初期値算出工程で計算された前記初期加速度と前記飽和関数算出工程で制限された加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分工程と、
前記初期値算出工程で計算された前記初期速度と前記第1積分工程で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分工程と、
前記第1積分工程で計算された前記加速度、前記第2積分工程で計算された前記速度に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記飽和関数算出工程へフィードバックするフィードバック算出工程とを有し、
前記飽和関数算出工程、前記第1積分工程、前記第2積分工程及び前記フィードバック算出工程が順次繰り返される閉ループモデルが構成されて、該閉ループモデルにより停止するまでの動作プロファイルを生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第14の発明に係る停止制御方法は、
上記第13の発明に記載の停止制御方法において、
前記第1積分工程、前記第2積分工程の少なくとも一方に他の飽和関数算出工程を追加し、当該積分工程の計算結果の上下限を前記他の飽和関数算出工程で制限して出力することを特徴とする。
上記課題を解決する第15の発明に係る停止制御方法は、
上記第13又は第14の発明に記載の停止制御方法において、
前記フィードバック算出工程は、
前記第1積分工程で計算された前記加速度と前記制御対象に応じて設定された第1設定値とを積算して、第1積算結果を求める第1積算工程と、
前記第2積分工程で計算された前記速度と前記制御対象に応じて設定された第2設定値とを積算して、第2積算結果を求める第2積算工程と、
前記第1積算結果及び前記第2積算結果の2つの和を取ることにより、加速度の微分値を計算する2入力加算工程とからなることを特徴とする。
上記課題を解決する第16の発明に係る停止制御方法は、
上記第11又は第12の発明に記載の停止制御方法において、
前記停止目標指令工程は、
準緊急停止指令時における初期加速度、初期速度及び初期位置を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出工程と、
加速度の微分値の上下限を制限して出力する飽和関数算出工程と、
前記初期値算出工程で計算された前記初期加速度と前記飽和関数算出工程で制限された加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分工程と、
前記初期値算出工程で計算された前記初期速度と前記第1積分工程で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分工程と、
前記初期値算出工程で計算された前記初期位置と前記第2積分工程で計算された前記速度とに基づいて、次の時点の位置を計算する第3積分工程と、
前記第1積分工程で計算された前記加速度、前記第2積分工程で計算された前記速度、前記第3積分工程で計算された前記位置及び与えられた停止目標位置に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記飽和関数算出工程へフィードバックするフィードバック算出工程とを有し、
前記飽和関数算出工程、前記第1積分工程、前記第2積分工程、前記第3積分工程及び前記フィードバック算出工程が順次繰り返される閉ループモデルが構成されて、該閉ループモデルにより前記停止目標位置までの動作プロファイルを生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第17の発明に係る停止制御方法は、
上記第16の発明に記載の停止制御方法において、
前記第1積分工程、前記第2積分工程の少なくとも一方に他の飽和関数算出工程を追加し、当該積分工程の計算結果の上下限を前記他の飽和関数算出工程で制限して出力することを特徴とする。
上記課題を解決する第18の発明に係る停止制御方法は、
上記第11又は第12の発明に記載の停止制御方法において、
前記停止目標指令工程は、
準緊急停止指令時における初期加速度、初期速度及び初期位置を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出工程と、
前記初期値算出工程で計算された前記初期加速度と加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分工程と、
前記初期値算出工程で計算された前記初期速度と前記第1積分工程で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分工程と、
前記初期値算出工程で計算された前記初期位置と前記第2積分工程で計算された前記速度とに基づいて、次の時点の位置を計算する第3積分工程と、
前記第1積分工程で計算された前記加速度、前記第2積分工程で計算された前記速度、前記第3積分工程で計算された前記位置及び与えられた停止目標位置に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記第1積分工程へフィードバックするフィードバック算出工程とを有すると共に、
前記第1積分工程、前記第2積分工程の少なくとも一方に、当該積分工程の計算結果の上下限を制限して出力する他の飽和関数算出工程を備え、
前記第1積分工程、前記第2積分工程、前記第3積分工程及び前記フィードバック算出工程が順次繰り返される閉ループモデルが構成されて、該閉ループモデルにより前記停止目標位置までの動作プロファイルを生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第19の発明に係る停止制御方法は、
上記第16〜第18のいずれかの発明に記載の停止制御方法において、
前記フィードバック算出工程は、
前記第1積分工程で計算された前記加速度と前記制御対象に応じて設定された第1設定値とを積算して、第1積算結果を求める第1積算工程と、
前記第2積分工程で計算された前記速度と前記制御対象に応じて設定された第2設定値とを積算して、第2積算結果を求める第2積算工程と、
前記停止目標位置から前記第3積分工程で計算された前記位置を減算した後、該減算結果と前記制御対象に応じて設定された第3設定値とを積算して、第3積算結果を求める第3積算工程と、
前記第1積算結果、前記第2積算結果及び前記第3積算結果の3つの和を取ることにより、加速度の微分値を計算する3入力加算工程とからなることを特徴とする。
上記課題を解決する第20の発明に係る停止制御方法は、
上記第13〜第19のいずれかの発明に記載の停止制御方法において、
前記第1積分工程で、前記初期加速度を0として次の時点の加速度を計算するか、又は、前記第2積分工程で、前記初期速度を0として次の時点の速度を計算するか、少なくともいずれか一方を行うことを特徴とする。
第1、第2、第11、第12の発明によれば、最短で停止させる必要のない準緊急停止か否か判断すると共に、準緊急停止の場合には、停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルで新たに求め、該動作プロファイルを用いて制御対象を停止させるようにしたので、準緊急停止時において、乗客の不快感を抑制したり、移動システムでの振動等の負担を軽減したりすることができる。又、一般的に、異常が発生するタイミングは無数にあり、予め、異常時対応の動作プロファイルを保持しておくことは困難であるが、閉ループモデルを用いて、停止するまでの動作プロファイルを求めるようにしたので、どのようなタイミングで異常が発生しても柔軟に対応して動作プロファイルを求めることができ、制御対象を確実に停止させることができる。
第3、第6、第13、第16の発明によれば、閉ループモデルにおいて、加速度の微分値を制限する飽和関数を用いたので、ジャークを制限することになり、制御対象の振動を抑制することができる。又、例えば、エレベータやロープウェイ等では、ワイヤの伸びを抑制することもできる。
第4、第7、第8、第14、第17、第18の発明によれば、閉ループモデルにおいて、積分の計算結果の上下限を、飽和関数を用いて制限するので、加速度、速度の少なくとも一方を制限して、制御対象を制御することになり、加速度を制限する場合には、トルクを抑制したり、転倒を防止したりすることができ、速度を制限する場合には、遠心力を抑制することができる。
第5、第15の発明によれば、閉ループモデルのフィードバック値として、加速度及び速度に基づいて、加速度の微分値を計算するので、簡単な構成で、フィードバック値となる加速度の微分値を求めることができる。
第9、第19の発明によれば、閉ループモデルのフィードバック値として、加速度、速度及び位置に基づいて、加速度の微分値を計算するので、より正確に、フィードバック値となる加速度の微分値を求めることができる。
第10、第20の発明によれば、閉ループモデルにおいて、積分計算時の初期値を0とするので、ジャークを抑制することができる。
以下、本発明に係る停止制御装置の実施形態のいくつかを図1〜図8に示して説明を行う。
図1は、本発明に係る停止制御装置において、その実施形態の一例を示す概略構成図である。
図1に示す停止制御装置は、所定の動作プロファイルに従って移動する制御対象3の異常を検知して、制御対象3を緊急停止させるものであると共に、制御対象3の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止である場合には、新たに生成した動作プロファイルに沿うように制御対象3を制御して、乗客への不快感や振動等を抑制しながら制御対象3を停止させるものである。
より具体的には、図1に示す停止制御装置において、目標指令部1(目標指令工程)は、制御対象を移動させるための所定の動作プロファイルを予め持ち、動作プロファイルの目標位置、目標速度を制御システム部2に与えるものである。動作プロファイルとしては、例えば、時系列の目標位置、目標速度が規定される。
制御システム部2(制御指令工程)は、制御対象3からフィードバックされた現在位置と、目標指令部1から与えられた目標位置、目標速度とに基づいて、動作プロファイルに沿うように、制御対象3に対して制御指令を与えるものである。
異常検知部103(異常検知工程)は、制御システム部2からの制御指令や制御状態を基に、計測信号(センサ信号等)を用いて制御対象3の状態を監視し、制御対象3の状態が異常でないか逐次判定するものである。もし、異常(又は、正常状態の範囲を逸脱した)と判断した場合は、安全のため、緊急停止指令を制御対象3の動作装置と制御システム部2に与え、制御対象3を停止させる。この緊急停止指令の場合、本発明に係る停止制御装置においても、従来と同様に、急ブレーキや駆動電源の遮断といった方法で、制御対象3を最短で停止させる。
加えて、異常検知部103には、異常を検知した際に、最短で停止すべき場合(緊急停止)であるか、緩やかに停止してよい場合(準緊急停止)であるかを判断する判断部103b(判断工程)が設けられており、判断に応じて、緊急停止指令又は準緊急停止指令のいずれか一方を出力している。なお、判断部103bは、異常検知部103から独立した構成としてもよい。
又、目標指令部1と制御システム部2との間には、切替器101が配置されている。
切替器101は、制御システム部2へ与える目標位置、目標速度を、目標指令部1における動作プロファイルの目標位置、目標速度か、若しくは、停止目標指令部102で生成された動作プロファイルの目標位置、目標速度のいずれか一方に切り替えるものである。切替器101は、通常は、目標指令部1における動作プロファイルの目標位置、目標速度を制御システム部2へ与えるようにしているが、準緊急停止指令を受けた場合には、停止目標指令部102で生成された動作プロファイルの目標位置、目標速度を制御システム部2へ与えるように切り替えている。
停止目標指令部102は、制御対象3を緩やかに停止させるため、停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成し、この新しい動作プロファイルの目標位置、目標速度を制御システム部2に与えるものである。
従って、上記構成の停止制御装置では、判断部103bが、準緊急停止であると判断した場合には、切替器101は、制御システム部2へ与える目標位置、目標速度を、停止目標指令部102で生成された動作プロファイルの目標位置、目標速度に切り替え、制御システム部2は、停止目標指令部102で生成された動作プロファイルに沿うように、制御対象3に制御指令を与えて、制御対象3を緩やかに停止させるようにしている。
ここで、停止目標指令部102の詳細な構成を、図2を用いて説明する。
停止目標指令部102は、図2に示すブロック図のような閉ループモデルを持つ。図2に示すブロック図は、以下に示す制御則(位置、速度、加速度の状態方程式)の式(3)を具現化したものである。
Figure 2008201500
なお、zは位置、vは速度、aは加速度、zFは目標位置、uは加速度、速度、位置のフィードバック値、C1、C2、C3は定数である。又、C1、C2、C3は、制御対象により変えることが望ましく、制御対象3を安定させるため、式(3)のシステムマトリックスが負の固有値を持つように選定する必要がある。
次に、図2に示すブロック図の流れに沿って、各構成を説明する。
なお、図2のブロック図において、jは、ジャークである。又、上記式(1)〜(3)と同じく、zは位置、vは速度、aは加速度、zFは目標位置である。
位置、速度、加速度算出部105(初期位置算出部、初期位置算出工程)では、制御対象3からフィードバックされた現在位置に基づき、準緊急停止指令時における加速度、速度、位置を計算し、求めた加速度、速度、位置を初期値として各々積分器106、積分器107、積分器108に与えている。このように、位置、速度、加速度算出部105が、準緊急停止指令時における加速度、速度、位置を、初期値として各積分器106、107、108に与えるので、新たに生成する動作プロファイルとして、加速度、速度、位置の変化を現在の状態から連続的に変化させることができる。これにより、停止動作に入る最初のときに発生しやすい大きなジャークを防止することができる。
第1飽和関数器104(飽和関数器、飽和関数算出工程)は、入力が上限及び下限の設定値の範囲内の場合は入力値をそのまま出力し、入力が下限設定値以上、かつ、上限設定値以下の場合は各設定値を出力することにより、上下限の出力を制限するものである。ここでは、後述するフィードバック算出部119から出力されたフィードバック値u(加速度の微分値)の上下限を制限し、制限されたフィードバック値uをジャークjとして出力している。通常、ジャークjが大きいと、制御対象3の駆動に用いるワイヤが伸び縮みして振動したり、乗り心地が悪くなったりするが、このように、第1飽和関数器104がジャークの上下限を制限するので、制御対象3の振動等を抑えることができる。
積分器106(第1積分器、第1積分工程)は、内部に第2飽和関数器(他の飽和関数器、他の飽和関数算出工程)を有し、X0からの入力値を初期値として、入力値を積分して出力すると共に、その積分出力を第2飽和関数器に通し、上下限を制限して出力するものである。ここでは、第1飽和関数器104で求められたジャークjと、位置、速度、加速度算出部105で計算された初期加速度に基づき、次の時点の加速度を計算すると共に、その上下限を制限して、加速度aとして出力している。このように、積分器106が加速度aの上下限制限を行うので、物体に作用する力を制限することができる。これにより、例えば、制御対象3を動かすために必要なトルクを駆動装置の定格内に抑えたり、移動する舞台装置上に置いた物体が転倒しないように制御したりすることができる。
積分器107(第2積分器、第2積分工程)も、内部に第3飽和関数器(他の飽和関数器、他の飽和関数算出工程)を有し、X0からの入力値を初期値として、入力値を積分して出力すると共に、その積分出力を第3飽和関数器に通し、上下限を制限して出力するものである。ここでは、積分器106で計算された加速度aと、位置、速度、加速度算出部105で計算された初期速度に基づき、次の時点の速度を計算すると共に、その上下限を制限して、速度vとして出力している。このように、積分器107が速度vの上下限制限を行うので、制御対象3の速度を制限することができる。これにより、遠心力が働く回転する舞台装置等に置いた物体の転倒を防止することができる。
積分器108(第3積分器、第3積分工程)は、X0からの入力値を初期値として、入力値を積分して出力するものである。ここでは、積分器107で計算された速度vと位置、速度、加速度算出部105で計算された初期位置に基づき、次の時点の位置zを求めている。このように、積分器108では、次の時点での位置zが計算され、又、停止目標位置指示部109では、最終的な停止目標位置zFが与えられるので、新たに生成する動作プロファイルが制御対象3の位置制御が可能なものとなり、準緊急停止時に、出発位置に戻る等、制御対象3を所定の位置へ移動して停止させることができる。なお、停止目標位置zFとしては、例えば、エレベータであれば、現在位置から最も近い進行方向の階であったり、移動を開始した階等が該当する。
フィードバック算出部119(フィードバック算出工程)は、積分器106で計算された加速度a、積分器107で計算された速度v、積分器108で計算された位置zに基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、この加速度の微分値をフィードバック値uとして第1飽和関数器104へフィードバックするものである。
具体的には、フィードバック算出部119においては、差分器110は、停止目標位置zFから積分器108で計算された位置zを減算して出力しており、積算器112(第3積算器、第3積算工程)は、差分器110の減算結果と、制御対象3に応じて設定器111に設定された第3設定値C1とを積算して、第3積算結果を出力している。
又、積算器113(第2積算器、第2積算工程)は、積分器107で計算された速度vと、制御対象3に応じて設定器114に設定された第2設定値C2とを積算して、第2積算結果を出力している。
又、積算器115(第1積算器、第1積算工程)は、積分器106で計算された加速度aと、制御対象3に応じて設定器116に設定された第1設定値C3とを積算して、第1積算結果を出力している。
そして、3入力加算器117(3入力加算工程)は、積算器112、113、115で積算された第1積算結果、第2積算結果及び第3積算結果の3つの出力の和を計算し、これをフィードバック値uとして出力している。
なお、差分器110は、+入力から−入力を減算して出力するものであり、設定器111、114、116は、各々の設定値C1、C2、C3の値を出力するものであり、積算器112、113、115は、2つの入力の積を計算して出力するものであり、3入力加算器117は、3つの入力の和を計算して出力するものである。
そして、第1飽和関数器104、積分器106、積分器107、積分器108及びフィードバック算出部119を順次接続しループ状に構成することにより、閉ループモデルを構成しており、停止目標指令部102では、この閉ループモデルを用いることにより、次の時点の加速度、速度、位置を順次計算して、停止目標位置zFまでの新たな動作プロファイルを生成している。
つまり、図2に示すブロック図のように構成された停止目標指令部102では、準緊急停止指令を受けたとき、制御対象3の現在位置を取り込み、位置、速度、加速度算出部105にて、そのときの現在位置、速度、加速度を計算し、それらを初期値として各積分器106、107、108に与えると共に、停止目標位置zFを与えることにより、停止するまでの制御対象3の動きを計算して、新しい動作プロファイルを生成している。これにより、加速度、速度、位置を現在の状態から連続的な変化で与えることができる。なお、停止目標指令部102で計算される動作プロファイルは、一度に停止までの計算をすることも可能であるが、計算に時間がかかるような場合には、停止までの間に適当な時間間隔で計算しなおす逐次型とすることでも構わない。
一般的に、異常が発生するタイミングは無数にあるので、異常検知時の停止用の動作プロファイルとして、あらかじめ異常時対応の動作プロファイルを保持しておくことは困難である。しかしながら、本発明に係る停止制御装置においては、上記停止目標指令部102を設けたことにより、閉ループモデルにおいてオンラインで計算することができ、どのようなタイミングで発生した異常に対しても柔軟に対応して、適切な動作プロファイルを作り出すことができる。
又、本実施例の停止制御装置は、定速運転(加速度が0)のときに、準緊急停止させる場合に、制御対象3を緩やかに停止して、乗客への不快感を抑制したり、移動システムへの振動等の負担を軽減したりすることができるが、特に、加速運転のときに、準緊急停止させる場合にも好適である。このような場合、停止目標指令部102により新たな動作プロファイルが生成されて、例えば、図3に示すように制御対象3が制御されることになる。図3と図9(c)とを比較するとわかるように、本実施例における動作プロファイルを用いて制御すると、加速度の大きな変化を抑制すると共に、加速度の制限に当たれば、加速度自体も制限されることになり、加速運転中に準緊急停止させる場合であっても、乗客への不快感を抑制したり、移動システムへの振動等の負担を軽減したりすることができる。
図4は、本発明に係る停止制御装置において、その実施形態の他の一例として、停止目標指令部102の他の構成例を示すブロック図である。
なお、本実施例の停止制御装置は、停止目標指令部102の構成を除き、図1に示す停止制御装置と同等の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
図4に示すように、本実施例の停止目標指令部102の構成は、図2に示すブロック図から、位置制御に関する積分器108、停止目標位置指示部109を除いた構成であり、他の構成については同等のものである。これは、図2におけるブロック図において、C1=0としたときに相当するものである。従って、図4において、図2と同等の構成については、図2と同じ符号を付し、図4に示すブロック図の流れに沿って、各構成を説明する。
速度、加速度算出部105b(初期位置算出部、初期位置算出工程)では、制御対象3からフィードバックされた現在位置に基づき、準緊急停止指令時における加速度、速度を計算し、求めた加速度、速度を初期値として各々積分器106、積分器107に与えている。このように、速度、加速度算出部105bが、準緊急停止指令時における加速度、速度を、初期値として各積分器106、107に与えるので、新たに生成する動作プロファイルとして、加速度、速度の変化を現在の状態から連続的に変化させることができる。これにより、停止動作に入る最初のときに発生しやすい大きなジャークを防止することができる。
第1飽和関数器104では、後述するフィードバック算出部119bから出力されたフィードバック値u’(加速度の微分値)の上下限を制限し、制限されたフィードバック値をジャークjとして出力している。通常、ジャークjが大きいと、制御対象3の駆動に用いるワイヤが伸び縮みして振動したり、乗り心地が悪くなったりするが、このように、第1飽和関数器104がジャークの上下限を制限するので、制御対象3の振動等を抑えることができる。
飽和関数器付きの積分器106では、第1飽和関数器104で求められたジャークjと、速度、加速度算出部105bで計算された初期加速度に基づき、次の時点の加速度を計算すると共に、その上下限を制限して、加速度aとして出力している。このように、積分器106が加速度aの上下限制限を行うので、物体に作用する力を制限することができる。これにより、例えば、制御対象3を動かすために必要なトルクを駆動装置の定格内に抑えたり、移動する舞台装置上に置いた物体が転倒しないように制御したりすることができる。
飽和関数器付きの積分器107では、積分器106で計算された加速度aと、速度、加速度算出部105bで計算された初期速度に基づき、次の時点の速度を計算すると共に、その上下限を制限して、速度vとして出力している。このように、積分器107が速度vの上下限制限を行うので、制御対象3の速度を制限することができる。これにより、遠心力が働く回転する舞台装置等に置いた物体の転倒を防止することができる。
フィードバック算出部119b(フィードバック算出工程)は、積分器106で計算された加速度a、積分器107で計算された速度vに基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、この加速度の微分値をフィードバック値u’として第1飽和関数器104へフィードバックするものである。
具体的には、フィードバック算出部119bにおいては、積算器113は、積分器107で計算された速度vと、制御対象3に応じて設定器114に設定された第2設定値C2とを積算して、第2積算結果を出力している。
又、積算器115は、積分器106で計算された加速度aと、制御対象3に応じて設定器116に設定された第1設定値C3とを積算して、第1積算結果を出力している。
そして、2入力加算器118(2入力加算工程)は、積算器113、115で積算された第1積算結果及び第2積算結果の2つの出力の和を計算し、これをフィードバック値u’として出力している。
なお、2入力加算器118は、2つの入力の和を計算して出力するものである。又、フィードバック値u’は、実施例1で示した式(2)において、C1=0としたものであり、以下の式(4)で示されるものである。
Figure 2008201500
そして、第1飽和関数器104、積分器106、積分器107及びフィードバック算出部119bを順次接続しループ状に構成することにより、閉ループモデルを構成しており、停止目標指令部102では、この閉ループモデルを用いることにより、次の時点の加速度、速度を順次計算して、停止するまでの新たな動作プロファイルを生成している。
つまり、図4に示すブロック図のように構成された停止目標指令部102では、準緊急停止指令を受けたとき、制御対象3の現在位置を取り込み、速度、加速度算出部105bにて、そのときの速度、加速度を計算し、それらを初期値として各積分器106、107に与えることにより、停止するまでの制御対象3の動きを計算して、新しい動作プロファイルを生成している。これにより、加速度、速度を現在の状態から連続的な変化で与えることができる。
又、本実施例の停止制御装置においても、上記停止目標指令部102を設けたことにより、閉ループモデルにおいてオンラインで計算することができ、どのようなタイミングで発生した異常に対しても柔軟に対応して、適切な動作プロファイルを作り出すことができる。
実施例1の停止制御装置は、図2に示す閉ループモデルを用いるので、生成される動作プロファイルは位置制御となる。これは、例えば、エレベータ等、位置制御が必要なものに好適である。一方、本実施例の停止制御装置は、図4に示す閉ループモデルを用いるので、生成される動作プロファイルは速度制御となる。これは、例えば、エスカレータ等、位置制御が不要であるものに好適である。本実施例の場合には、停止位置は成り行きとなり、極力早く停止することができるので、実施例1の停止制御装置と同様に滑らかな停止を維持し、かつ、実施例1の停止制御装置に比較して早く停止することができる。このように、制御目的に応じて、停止目標指令部102の構成を使い分けるようにすればよい。
図5は、本発明に係る停止制御装置において、その実施形態の他の一例として、停止目標指令部102の更なる他の構成例を示すブロック図である。
なお、本実施例の停止制御装置も、停止目標指令部102の構成を除き、図1に示す停止制御装置と同等の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
図5に示すように、本実施例の停止目標指令部102の構成は、図2に示すブロック図から、位置、速度、加速度算出部105を除いた構成であり、他の構成については同等のものである。これは、図2におけるブロック図において、位置、速度、加速度算出部105が出力する初期加速度を0、初期速度を0としたときに相当するものである。従って、図5において、図2と同等の構成については、図2と同じ符号を付し、図5に示すブロック図の流れに沿って、各構成を説明する。
第1飽和関数器104では、後述するフィードバック算出部119から出力されたフィードバック値u(加速度の微分値)の上下限を制限し、制限されたフィードバック値uをジャークjとして出力している。通常、ジャークjが大きいと、制御対象3の駆動に用いるワイヤが伸び縮みして振動したり、乗り心地が悪くなったりするが、このように、第1飽和関数器104がジャークの上下限を制限するので、制御対象3の振動等を抑えることができる。
飽和関数器付きの積分器106では、第1飽和関数器104で求められたジャークjと、「0」と設定された初期加速度に基づき、次の時点の加速度を計算すると共に、その上下限を制限して、加速度aとして出力している。このように、積分器106が加速度aの上下限制限を行うので、物体に作用する力を制限することができる。これにより、例えば、制御対象3を動かすために必要なトルクを駆動装置の定格内に抑えたり、移動する舞台装置上に置いた物体が転倒しないように制御したりすることができる。
飽和関数器付きの積分器107では、積分器106で計算された加速度aと、「0」と設定された初期速度に基づき、次の時点の速度を計算すると共に、その上下限を制限して、速度vとして出力している。このように、積分器107が速度vの上下限制限を行うので、制御対象3の速度を制限することができる。これにより、遠心力が働く回転する舞台装置等に置いた物体の転倒を防止することができる。
なお、本実施例では、積分器106、107において、初期加速度、初期速度を各々「0」に設定しているが、いずれか一方のみを「0」に設定して、次の時点の加速度又は速度を計算するようにしてもよい。
積分器108では、積分器107で計算された速度vと位置、準緊急停止指令時における初期位置に基づき、次の時点の位置zを求めている。このように、積分器108では、次の時点での位置zが計算され、又、停止目標位置指示部109では、最終的な停止目標位置zFが与えられるので、新たに生成する動作プロファイルが制御対象3の位置制御が可能なものとなり、準緊急停止時に、出発位置に戻る等、制御対象3を所定の位置へ移動して停止させることができる。
フィードバック算出部119では、積分器106で計算された加速度a、積分器107で計算された速度v、積分器108で計算された位置zに基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、この加速度の微分値をフィードバック値uとして第1飽和関数器104へフィードバックしている。なお、フィードバック算出部119内部での演算は、実施例1において説明しているので、ここでは、その説明は省略する。
そして、第1飽和関数器104、積分器106、積分器107、積分器108及びフィードバック算出部119を順次接続しループ状に構成することにより、閉ループモデルを構成しており、停止目標指令部102では、この閉ループモデルを用いることにより、次の時点の加速度、速度、位置を順次計算して、停止目標位置zFまでの新たな動作プロファイルを生成している。
つまり、図5に示すブロック図のように構成された停止目標指令部102では、準緊急停止指令を受けたとき、制御対象3の現在位置を取り込み、それを初期値として積分器108に与えると共に、停止目標位置zFを与えることにより、停止するまでの制御対象3の動きを計算して、新しい動作プロファイルを生成している。これにより、位置を現在の状態から連続的な変化で与えることができる。
又、本発明に係る停止制御装置においても、上記停止目標指令部102を設けたことにより、閉ループモデルにおいてオンラインで計算することができ、どのようなタイミングで発生した異常に対しても柔軟に対応して、適切な動作プロファイルを作り出すことができる。
図6は、本発明に係る停止制御装置において、その実施形態の他の一例として、停止目標指令部102の更なる他の構成例を示すブロック図である。
なお、本実施例の停止制御装置も、停止目標指令部102の構成を除き、図1に示す停止制御装置と同等の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
図6に示すように、本実施例の停止目標指令部102の構成は、図2に示すブロック図から、第1飽和関数器104を除いた構成であり、他の構成については同等のものである。これは、図2におけるブロック図において、第1飽和関数器104の上下限制限がないときに相当するものである。従って、図6において、図2と同等の構成については、図2と同じ符号を付し、図6に示すブロック図の流れに沿って、各構成を説明する。
位置、速度、加速度算出部105では、制御対象3からフィードバックされた現在位置に基づき、準緊急停止指令時における加速度、速度、位置を計算し、求めた加速度、速度、位置を初期値として各々積分器106、積分器107、積分器108に与えている。このように、位置、速度、加速度算出部105が、準緊急停止指令時における加速度、速度、位置を、初期値として各積分器106、107、108に与えるので、新たに生成する動作プロファイルとして、加速度、速度、位置の変化を現在の状態から連続的に変化させることができる。これにより、停止動作に入る最初のときに発生しやすい大きなジャークを防止することができる。
飽和関数器付きの積分器106では、後述するフィードバック算出部119から出力されたフィードバック値u(加速度の微分値)、即ち、ジャークjと、位置、速度、加速度算出部105で計算された初期加速度に基づき、次の時点の加速度を計算すると共に、その上下限を制限して、加速度aとして出力している。このように、積分器106が加速度aの上下限制限を行うので、物体に作用する力を制限することができる。これにより、例えば、制御対象3を動かすために必要なトルクを駆動装置の定格内に抑えたり、移動する舞台装置上に置いた物体が転倒しないように制御したりすることができる。
飽和関数器付きの積分器107では、積分器106で計算された加速度aと、位置、速度、加速度算出部105で計算された初期速度に基づき、次の時点の速度を計算すると共に、その上下限を制限して、速度vとして出力している。このように、積分器107が速度vの上下限制限を行うので、制御対象3の速度を制限することができる。これにより、遠心力が働く回転する舞台装置等に置いた物体の転倒を防止することができる。
積分器108では、積分器107で計算された速度vと位置、速度、加速度算出部105で計算された初期位置に基づき、次の時点の位置zを求めている。このように、積分器108では、次の時点での位置zが計算され、又、停止目標位置指示部109では、最終的な停止目標位置zFが与えられるので、新たに生成する動作プロファイルが制御対象3の位置制御が可能なものとなり、準緊急停止時に、出発位置に戻る等、制御対象3を所定の位置へ移動して停止させることができる。
フィードバック算出部119では、積分器106で計算された加速度a、積分器107で計算された速度v、積分器108で計算された位置zに基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、この加速度の微分値をフィードバック値uとして積分器106へフィードバックしている。なお、フィードバック算出部119内部での演算は、実施例1において説明しているので、ここでも、その説明は省略する。
そして、積分器106、積分器107、積分器108及びフィードバック算出部119を順次接続しループ状に構成することにより、閉ループモデルを構成しており、停止目標指令部102では、この閉ループモデルを用いることにより、次の時点の加速度、速度、位置を順次計算して、停止目標位置zFまでの新たな動作プロファイルを生成している。
つまり、図6に示すブロック図のように構成された停止目標指令部102では、準緊急停止指令を受けたとき、制御対象3の現在位置を取り込み、位置、速度、加速度算出部105にて、そのときの現在位置、速度、加速度を計算し、それらを初期値として各積分器106、107、108に与えると共に、停止目標位置zFを与えることにより、停止するまでの制御対象3の動きを計算して、新しい動作プロファイルを生成している。これにより、加速度、速度、位置を現在の状態から連続的な変化で与えることができる。
又、本発明に係る停止制御装置においても、上記停止目標指令部102を設けたことにより、閉ループモデルにおいてオンラインで計算することができ、どのようなタイミングで発生した異常に対しても柔軟に対応して、適切な動作プロファイルを作り出すことができる。
図7は、本発明に係る停止制御装置において、その実施形態の他の一例として、停止目標指令部102の更なる他の構成例を示すブロック図である。
なお、本実施例の停止制御装置も、停止目標指令部102の構成を除き、図1に示す停止制御装置と同等の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
図7に示すように、本実施例の停止目標指令部102の構成は、図2に示すブロック図おいて、飽和関数器付きの積分器106、107を、飽和関数器のない積分器106b、107bに置き換えた構成であり、他の構成については同等のものである。従って、図7において、図2と同等の構成については、図2と同じ符号を付し、図7に示すブロック図の流れに沿って、各構成を説明する。
位置、速度、加速度算出部105では、制御対象3からフィードバックされた現在位置に基づき、準緊急停止指令時における加速度、速度、位置を計算し、求めた加速度、速度、位置を初期値として各々積分器106b、積分器107b、積分器108に与えている。このように、位置、速度、加速度算出部105が、準緊急停止指令時における加速度、速度、位置を、初期値として各積分器106b、107b、108に与えるので、新たに生成する動作プロファイルとして、加速度、速度、位置の変化を現在の状態から連続的に変化させることができる。これにより、停止動作に入る最初のときに発生しやすい大きなジャークを防止することができる。
第1飽和関数器104では、後述するフィードバック算出部119から出力されたフィードバック値u(加速度の微分値)の上下限を制限し、制限されたフィードバック値uをジャークjとして出力している。通常、ジャークjが大きいと、制御対象3の駆動に用いるワイヤが伸び縮みして振動したり、乗り心地が悪くなったりするが、このように、第1飽和関数器104がジャークの上下限を制限するので、制御対象3の振動等を抑えることができる。
積分器106b(第1積分器、第1積分工程)は、X0からの入力値を初期値として、入力値を積分して出力するものであり、前述の積分器106とは異なり、内部に飽和関数器を有するものではない。ここでは、第1飽和関数器104で求められたジャークjと、位置、速度、加速度算出部105で計算された初期加速度に基づき、次の時点の加速度を求め、加速度aとして出力している。
積分器107b(第2積分器、第2積分工程)も、X0からの入力値を初期値として、入力値を積分して出力するものであり、前述の積分器107とは異なり、内部に飽和関数器を有するものではない。ここでは、積分器106bで計算された加速度aと、位置、速度、加速度算出部105で計算された初期速度に基づき、次の時点の速度を求め、速度vとして出力している。
積分器108では、積分器107bで計算された速度vと位置、速度、加速度算出部105で計算された初期位置に基づき、次の時点の位置zを求めている。このように、積分器108では、次の時点での位置zが計算され、又、停止目標位置指示部109では、最終的な停止目標位置zFが与えられるので、新たに生成する動作プロファイルが制御対象3の位置制御が可能なものとなり、準緊急停止時に、出発位置に戻る等、制御対象3を所定の位置へ移動して停止させることができる。
フィードバック算出部119では、積分器106bで計算された加速度a、積分器107bで計算された速度v、積分器108で計算された位置zに基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、この加速度の微分値をフィードバック値uとして第1飽和関数器104へフィードバックしている。なお、フィードバック算出部119内部での演算は、実施例1において説明しているので、ここでも、その説明は省略する。
そして、第1飽和関数器104、積分器106b、積分器107b、積分器108及びフィードバック算出部119を順次接続しループ状に構成することにより、閉ループモデルを構成しており、停止目標指令部102では、この閉ループモデルを用いることにより、次の時点の加速度、速度、位置を順次計算して、停止目標位置zFまでの新たな動作プロファイルを生成している。
つまり、図7に示すブロック図のように構成された停止目標指令部102では、準緊急停止指令を受けたとき、制御対象3の現在位置を取り込み、位置、速度、加速度算出部105にて、そのときの現在位置、速度、加速度を計算し、それらを初期値として各積分器106b、107b、108に与えると共に、停止目標位置zFを与えることにより、停止するまでの制御対象3の動きを計算して、新しい動作プロファイルを生成している。これにより、加速度、速度、位置を現在の状態から連続的な変化で与えることができる。
又、本発明に係る停止制御装置においても、上記停止目標指令部102を設けたことにより、閉ループモデルにおいてオンラインで計算することができ、どのようなタイミングで発生した異常に対しても柔軟に対応して、適切な動作プロファイルを作り出すことができる。
図8は、本発明に係る停止制御装置において、その実施形態の他の一例として、停止目標指令部102の更なる他の構成例を示すブロック図である。
なお、本実施例の停止制御装置も、停止目標指令部102の構成を除き、図1に示す停止制御装置と同等の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
図8に示すように、本実施例の停止目標指令部102の構成は、図2に示すブロック図おいて、飽和関数器付きの積分器107のみを、飽和関数器のない積分器107bに置き換えた構成であり、他の構成については同等のものである。従って、図8において、図2と同等の構成については、図2と同じ符号を付し、図8に示すブロック図の流れに沿って、各構成を説明する。
位置、速度、加速度算出部105では、制御対象3からフィードバックされた現在位置に基づき、準緊急停止指令時における加速度、速度、位置を計算し、求めた加速度、速度、位置を初期値として各々積分器106、積分器107b、積分器108に与えている。このように、位置、速度、加速度算出部105が、準緊急停止指令時における加速度、速度、位置を、初期値として各積分器106、107b、108に与えるので、新たに生成する動作プロファイルとして、加速度、速度、位置の変化を現在の状態から連続的に変化させることができる。これにより、停止動作に入る最初のときに発生しやすい大きなジャークを防止することができる。
第1飽和関数器104では、後述するフィードバック算出部119から出力されたフィードバック値u(加速度の微分値)の上下限を制限し、制限されたフィードバック値uをジャークjとして出力している。通常、ジャークjが大きいと、制御対象3の駆動に用いるワイヤが伸び縮みして振動したり、乗り心地が悪くなったりするが、このように、第1飽和関数器104がジャークの上下限を制限するので、制御対象3の振動等を抑えることができる。
飽和関数器付きの積分器106では、第1飽和関数器104で求められたジャークjと、位置、速度、加速度算出部105で計算された初期加速度に基づき、次の時点の加速度を計算すると共に、その上下限を制限して、加速度aとして出力している。このように、積分器106が加速度aの上下限制限を行うので、物体に作用する力を制限することができる。これにより、例えば、制御対象3を動かすために必要なトルクを駆動装置の定格内に抑えたり、移動する舞台装置上に置いた物体が転倒しないように制御したりすることができる。
積分器107bでは、積分器106bで計算された加速度aと、位置、速度、加速度算出部105で計算された初期速度に基づき、次の時点の速度を求め、速度vとして出力している。
積分器108では、積分器107bで計算された速度vと位置、速度、加速度算出部105で計算された初期位置に基づき、次の時点の位置zを求めている。このように、積分器108では、次の時点での位置zが計算され、又、停止目標位置指示部109では、最終的な停止目標位置zFが与えられるので、新たに生成する動作プロファイルが制御対象3の位置制御が可能なものとなり、準緊急停止時に、出発位置に戻る等、制御対象3を所定の位置へ移動して停止させることができる。
フィードバック算出部119では、積分器106で計算された加速度a、積分器107bで計算された速度v、積分器108で計算された位置zに基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、この加速度の微分値をフィードバック値uとして第1飽和関数器104へフィードバックしている。なお、フィードバック算出部119内部での演算は、実施例1において説明しているので、ここでも、その説明は省略する。
そして、第1飽和関数器104、積分器106、積分器107b、積分器108及びフィードバック算出部119を順次接続しループ状に構成することにより、閉ループモデルを構成しており、停止目標指令部102では、この閉ループモデルを用いることにより、次の時点の加速度、速度、位置を順次計算して、停止目標位置zFまでの新たな動作プロファイルを生成している。
つまり、図8に示すブロック図のように構成された停止目標指令部102では、準緊急停止指令を受けたとき、制御対象3の現在位置を取り込み、位置、速度、加速度算出部105にて、そのときの現在位置、速度、加速度を計算し、それらを初期値として各積分器106、107b、108に与えると共に、停止目標位置zFを与えることにより、停止するまでの制御対象3の動きを計算して、新しい動作プロファイルを生成している。これにより、加速度、速度、位置を現在の状態から連続的な変化で与えることができる。
又、本発明に係る停止制御装置においても、上記停止目標指令部102を設けたことにより、閉ループモデルにおいてオンラインで計算することができ、どのようなタイミングで発生した異常に対しても柔軟に対応して、適切な動作プロファイルを作り出すことができる。
<その他の実施例>
上述してきたように、本発明に係る停止制御装置は、停止目標指令部102における閉ループモデルの構成を変更することで、更に多くの実施例が存在する。例えば、制御目的として、速度が必要であれば、実施例2のように、位置に関する演算を行わない閉ループモデルを用いて動作プロファイルを生成すればよいし、又、位置が必要であれば、実施例1等のように、位置に関する演算も行う閉ループモデルを用いて動作プロファイルを生成すればよい。更には、ジャーク制限が必要であれば、閉ループモデルに第1飽和関数器104を組み込み、加速度制限が必要であれば、閉ループモデルに飽和関数付きの積分器106を組み込むようにすればよい。このように、制御目的、機能の要不要によって、更に多くの実施例が存在するので、本発明に係る停止制御装置として考え得る構成例を表1に整理して示す。
Figure 2008201500
<具体的適用例>
更に、本発明に係る停止制御装置の具体的な適用例を例示して説明する。具体的には、本発明に係る停止制御装置は、エレベータ、ロープウェイ、電車、動く歩道、エスカレータ、搬送装置、可動式舞台装置等、人や物を乗せて移動するものに適用可能である。
(適用例1)エレベータ
従来の停止制御装置において、地震を検知して、現在いる階から適切な階に準緊急停止させる場合、エレベータが加速運転中のときには、加速度を台形型に制御しても、加速度の大きさが不連続に変化して、大きなジャークが発生してしまう(図9(c)参照)。そこで、本発明に係る停止制御装置を適用すると、エレベータが加速運転中のときでも、加速度が大きく変化するのを抑制し、ジャークを低減し、ワイヤの伸縮による振動を抑えて、停止することができる(図3参照)。なお、準緊急停止の例としては、地震以外に、即座に止めなくても安全上支障がない故障(モータ温度が注意レベルを超えた場合、複数あるドアの閉状態モニタセンサの1つが故障したと判定できる場合等)がある。
(適用例2)ロープウェイ
エレベータと同様に、従来の停止制御装置では、加速運転中に緊急停止させようとすると、大きな加速度変化を発生させて停止することになり、ワイヤの伸縮による振動、かご部分の揺れ等の問題がある。そこで、本発明に係る停止制御装置を適用すると、ロープウェイが加速運転中のときでも、加速度が大きく変化するのを抑制し、ジャークを低減して、停止することができ(図3参照)、ワイヤの伸縮による振動、かご部分の揺れを抑制することもできる。ロープウェイの場合、停止場所は成り行きか、最寄の避難できる箇所へ止めればよく、例えば、実施例2に示した停止制御装置が適用可能である。
(適用例3)可動式舞台システム
従来の停止制御装置では、加速運転中に緊急停止させようとすると、大きな加速度の変化が発生し、大きな加速度の変化により舞台上の置物に力が働き転倒等の恐れがある。そこで、本発明に係る停止制御装置を適用すると、可動式舞台が加速運転中のときでも、加速度が大きく変化するのを抑制し、ジャークを低減して、停止することができ(図3参照)、置物の転倒を防止することができる。可動式舞台では、成り行きの位置で停止する場合と、適当な位置(例えば、機械的に固定できる位置)まで動かして停止する場合が考えられる。
(適用例4)搬送装置、エスカレータ、動く歩道、電車、ベルトコンベア等
乗客や荷物を乗せている移動システムにおいて、従来の停止制御装置を用いて、加速運転中に緊急停止させようとすると、大きな加速度変化が発生する。大きな加速度変化は、乗客の乗り心地が悪い方に影響し、又、加速度が大きいと乗客や荷物の転倒のおそれがある。そこで、本発明に係る停止制御装置を適用すると、加速運転中のときでも、加速度が大きく変化するのを抑制し、ジャークを低減して、停止することができ(図3参照)、乗り心地を改善し、転倒を防止することができる。上記移動システムでは、停止場所は成り行きで止めることが考えられ、例えば、実施例2に示した停止制御装置が適用可能である。
(適用例5)モータ等で駆動させる移動システム全般
通常、加速運転中に緊急停止させようとすると、緊急停止のために大きな加速度が必要となり、当然大きなトルクが必要であった。このようなとき、制御のためのインバータやモータ等の駆動機器部の制約により、必要トルクが出せなかったり、機器の保全上好ましくなかったりする場合があり、加速度を制限する必要性があった。又、必要トルクが出せない場合には、意図した通り制御できず、停止位置が目標を行き過ぎたりする問題もあった。これに対して、本発明に係る停止制御装置では、ジャークを制限すると共に、加速度の大きさも制限可能であるので、トルクを駆動機器の定格内に抑えて、駆動機器への負荷を低減することができ、又、意図した停止位置に停止可能である。どのような移動システムでも同じであるが、例えば、移動中にエレベータを緊急停止させる場合に、直ぐ近くの階に止めようとすると、大きなトルクが必要となり、上述した問題が発生するが、本発明に係る停止制御装置では、ジャーク制限、加速度制限により、少し先の階に無理なく止めることが可能となる。
(適用例6)回転式舞台装置
回転式の移動システム、例えば、回転式舞台装置では、成り行きで単純に停止する場合には、減速しかしないので速度が制限を越える心配はないが、特定の位置に早く移動させて停止させようとすると、制限以上の速度が出てしまい、遠心力により舞台上のものが転倒する問題があった。そこで、本発明に係る停止制御装置を適用すると、速度の大きさも制限可能であるので、制限以上の速度が出ることを制限し、遠心力を抑制して、舞台上のものの転倒を防止することができる。
本発明に係る停止制御装置は、可動式舞台装置、エレベータ、ゴンドラ、搬送装置、交通システム等の移動システムに適用して好適なものである。
本発明に係る停止制御装置の実施形態の一例(実施例1)を示す概略構成図である。 図1に示す停止制御装置における停止目標指令部102の一例(実施例1)を示すブロック図である。 本発明に係る停止制御装置による動作プロファイルの一例を説明する図である。 本発明に係る停止制御装置における停止目標指令部102の他の一例(実施例2)を示すブロック図である。 本発明に係る停止制御装置における停止目標指令部102の他の一例(実施例3)を示すブロック図である。 本発明に係る停止制御装置における停止目標指令部102の他の一例(実施例4)を示すブロック図である。 本発明に係る停止制御装置における停止目標指令部102の他の一例(実施例5)を示すブロック図である。 本発明に係る停止制御装置における停止目標指令部102の他の一例(実施例6)を示すブロック図である。 (a)は、従来の停止制御装置の概略構成図であり、(b)、(c)は、従来の停止制御装置による動作プロファイルを説明する図である。
符号の説明
1 目標指令部
2 制御システム部
3 制御対象
101 切替器
102 停止目標指令部
103 異常検知部
103b 判断部
104 飽和関数器
105 位置、速度、加速度算出部
105b 速度、加速度算出部
106、107 飽和関数器付きの積分器
106b、107b、108 積分器
109 停止目標位置指示部
110 差分器
111、114、116 設定器
112、113、115 積算器
117 3入力加算器
118 2入力加算器
119、119b フィードバック算出部

Claims (20)

  1. 所定の動作プロファイルに従って移動する制御対象の異常を検知して、前記制御対象を緊急停止させる停止制御装置において、
    前記制御対象の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であるか否かを判断する判断部と、
    停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成する停止目標指令部とを設け、
    前記判断部が準緊急停止であると判断した場合には、前記停止目標指令部で生成した動作プロファイルに沿うように、前記制御対象を制御して停止させることを特徴とする停止制御装置。
  2. 制御対象を移動させるための所定の動作プロファイルを予め有し、該動作プロファイルの目標位置、目標速度を出力する目標指令部と、
    前記制御対象からフィードバックされた現在位置と、前記目標指令部から出力された前記目標位置、前記目標速度とに基づいて、前記動作プロファイルに沿うように、前記制御対象に制御指令を与える制御システム部と、
    前記制御対象の状態を監視して、異常と判断した場合には、緊急停止指令を出力する異常検知部とを有し、
    緊急停止指令が出力された際には、前記制御対象を緊急停止させる停止制御装置において、
    前記制御対象の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であるか否かを判断する判断部と、
    停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成する停止目標指令部と、
    前記制御システム部へ与える目標位置、目標速度を、前記目標指令部からの目標位置、目標速度か、若しくは、前記停止目標指令部で生成した動作プロファイルの目標位置、目標速度のいずれか一方に切り替える切替器とを設け、
    前記判断部が、準緊急停止であると判断した場合には、前記切替器は、前記制御システム部へ与える目標位置、目標速度を、前記停止目標指令部で生成した動作プロファイルの目標位置、目標速度に切り替え、前記制御システム部は、前記停止目標指令部で生成した動作プロファイルに沿うように、前記制御対象に制御指令を与えて、前記制御対象を停止させることを特徴とする停止制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の停止制御装置において、
    前記停止目標指令部は、
    準緊急停止指令時における初期加速度及び初期速度を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出部と、
    加速度の微分値の上下限を制限して出力する飽和関数器と、
    前記初期値算出部で計算された前記初期加速度と前記飽和関数器で制限された加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分器と、
    前記初期値算出部で計算された前記初期速度と前記第1積分器で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分器と、
    前記第1積分器で計算された前記加速度及び前記第2積分器で計算された前記速度に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記飽和関数器へフィードバックするフィードバック算出部とを有し、
    前記飽和関数器、前記第1積分器、前記第2積分器及び前記フィードバック算出部を順次接続した閉ループモデルを構成し、該閉ループモデルを用いて、停止するまでの動作プロファイルを生成することを特徴とする停止制御装置。
  4. 請求項3に記載の停止制御装置において、
    前記第1積分器、前記第2積分器の少なくとも一方に他の飽和関数器を設け、当該積分器の計算結果の上下限を前記他の飽和関数器で制限して出力することを特徴とする停止制御装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の停止制御装置において、
    前記フィードバック算出部は、
    前記第1積分器で計算された前記加速度と前記制御対象に応じて設定された第1設定値とを積算して、第1積算結果を求める第1積算器と、
    前記第2積分器で計算された前記速度と前記制御対象に応じて設定された第2設定値とを積算して、第2積算結果を求める第2積算器と、
    前記第1積算結果及び前記第2積算結果の2つの和を取ることにより、加速度の微分値を計算する2入力加算器とからなることを特徴とする停止制御装置。
  6. 請求項1又は請求項2に記載の停止制御装置において、
    前記停止目標指令部は、
    準緊急停止指令時における初期加速度、初期速度及び初期位置を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出部と、
    加速度の微分値の上下限を制限して出力する飽和関数器と、
    前記初期値算出部で計算された前記初期加速度と前記飽和関数器で制限された加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分器と、
    前記初期値算出部で計算された前記初期速度と前記第1積分器で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分器と、
    前記初期値算出部で計算された前記初期位置と前記第2積分器で計算された前記速度とに基づいて、次の時点の位置を計算する第3積分器と、
    前記第1積分器で計算された前記加速度、前記第2積分器で計算された前記速度、前記第3積分器で計算された前記位置及び与えられた停止目標位置に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記飽和関数器へフィードバックするフィードバック算出部とを有し、
    前記飽和関数器、前記第1積分器、前記第2積分器、前記第3積分器及び前記フィードバック算出部を順次接続した閉ループモデルを構成し、該閉ループモデルを用いて、前記停止目標位置までの動作プロファイルを生成することを特徴とする停止制御装置。
  7. 請求項6に記載の停止制御装置において、
    前記第1積分器、前記第2積分器の少なくとも一方に他の飽和関数器を設け、当該積分器の計算結果の上下限を前記他の飽和関数器で制限して出力することを特徴とする停止制御装置。
  8. 請求項1又は請求項2に記載の停止制御装置において、
    前記停止目標指令部は、
    準緊急停止指令時における初期加速度、初期速度及び初期位置を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出部と、
    前記初期値算出部で計算された前記初期加速度と加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分器と、
    前記初期値算出部で計算された前記初期速度と前記第1積分器で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分器と、
    前記初期値算出部で計算された前記初期位置と前記第2積分器で計算された前記速度とに基づいて、次の時点の位置を計算する第3積分器と、
    前記第1積分器で計算された前記加速度、前記第2積分器で計算された前記速度、前記第3積分器で計算された前記位置及び与えられた停止目標位置に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記第1積分器へフィードバックするフィードバック算出部とを有すると共に、
    前記第1積分器、前記第2積分器の少なくとも一方に、当該積分器の計算結果の上下限を制限して出力する他の飽和関数器を備え、
    前記第1積分器、前記第2積分器、前記第3積分器及び前記フィードバック算出部を順次接続した閉ループモデルを構成し、該閉ループモデルを用いて、前記停止目標位置までの動作プロファイルを生成することを特徴とする停止制御装置。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の停止制御装置において、
    前記フィードバック算出部は、
    前記第1積分器で計算された前記加速度と前記制御対象に応じて設定された第1設定値とを積算して、第1積算結果を求める第1積算器と、
    前記第2積分器で計算された前記速度と前記制御対象に応じて設定された第2設定値とを積算して、第2積算結果を求める第2積算器と、
    前記停止目標位置から前記第3積分器で計算された前記位置を減算した後、該減算結果と前記制御対象に応じて設定された第3設定値とを積算して、第3積算結果を求める第3積算器と、
    前記第1積算結果、前記第2積算結果及び前記第3積算結果の3つの和を取ることにより、加速度の微分値を計算する3入力加算器とからなることを特徴とする停止制御装置。
  10. 請求項3乃至請求項9のいずれかに記載の停止制御装置において、
    前記第1積分器が、前記初期加速度を0として次の時点の加速度を計算するものであるか、又は、前記第2積分器が、前記初期速度を0として次の時点の速度を計算するものであるか、少なくともいずれか一方であることを特徴とする停止制御装置。
  11. 所定の動作プロファイルに従って移動する制御対象の異常を検知して、前記制御対象を緊急停止させる停止制御方法において、
    前記制御対象の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であるか否かを判断する判断工程と、
    停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成する停止目標指令工程とを設け、
    前記判断工程において、準緊急停止であると判断した場合には、前記停止目標指令工程で生成した動作プロファイルに沿うように、前記制御対象を制御して停止させることを特徴とする停止制御方法。
  12. 制御対象を移動させるために予め定められた所定の動作プロファイルに従って、目標位置、目標速度を出力する目標指令工程と、
    前記制御対象からフィードバックされた現在位置と、前記目標指令工程で出力された前記目標位置、前記目標速度に基づいて、前記動作プロファイルに沿うように、前記制御対象に制御指令を与える制御指令工程と、
    前記制御対象の状態を監視して、異常と判断した場合には、緊急停止指令を出力する異常検知工程とを有し、
    緊急停止指令が出力された際には、前記制御対象を緊急停止させる停止制御方法において、
    前記制御対象の緊急停止が最短で停止させる必要のない準緊急停止であるか否かを判断する判断工程と、
    停止するまでの動作プロファイルを閉ループモデルにより新たに生成する停止目標指令工程と、
    前記制御指令工程での目標位置、目標速度を、前記目標指令工程における目標位置、目標速度から、前記停止目標指令工程で生成した動作プロファイルの目標位置、目標速度に切り替える切替工程とを設け、
    前記判断工程において、準緊急停止であると判断した場合には、前記切替工程は、前記制御指令工程での目標位置、目標速度を、前記停止目標指令工程で生成した動作プロファイルの目標位置、目標速度に切り替え、前記制御指令工程は、前記停止目標指令工程で生成した動作プロファイルに沿うように、前記制御対象に制御指令を与えて、前記制御対象を停止させることを特徴とする停止制御方法。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の停止制御方法において、
    前記停止目標指令工程は、
    準緊急停止指令時における初期加速度及び初期速度を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出工程と、
    加速度の微分値の上下限を制限して出力する飽和関数算出工程と、
    前記初期値算出工程で計算された前記初期加速度と前記飽和関数算出工程で制限された加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分工程と、
    前記初期値算出工程で計算された前記初期速度と前記第1積分工程で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分工程と、
    前記第1積分工程で計算された前記加速度、前記第2積分工程で計算された前記速度に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記飽和関数算出工程へフィードバックするフィードバック算出工程とを有し、
    前記飽和関数算出工程、前記第1積分工程、前記第2積分工程及び前記フィードバック算出工程が順次繰り返される閉ループモデルが構成されて、該閉ループモデルにより停止するまでの動作プロファイルを生成することを特徴とする停止制御方法。
  14. 請求項13に記載の停止制御方法において、
    前記第1積分工程、前記第2積分工程の少なくとも一方に他の飽和関数算出工程を追加し、当該積分工程の計算結果の上下限を前記他の飽和関数算出工程で制限して出力することを特徴とする停止制御方法。
  15. 請求項13又は請求項14に記載の停止制御方法において、
    前記フィードバック算出工程は、
    前記第1積分工程で計算された前記加速度と前記制御対象に応じて設定された第1設定値とを積算して、第1積算結果を求める第1積算工程と、
    前記第2積分工程で計算された前記速度と前記制御対象に応じて設定された第2設定値とを積算して、第2積算結果を求める第2積算工程と、
    前記第1積算結果及び前記第2積算結果の2つの和を取ることにより、加速度の微分値を計算する2入力加算工程とからなることを特徴とする停止制御方法。
  16. 請求項11又は請求項12に記載の停止制御方法において、
    前記停止目標指令工程は、
    準緊急停止指令時における初期加速度、初期速度及び初期位置を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出工程と、
    加速度の微分値の上下限を制限して出力する飽和関数算出工程と、
    前記初期値算出工程で計算された前記初期加速度と前記飽和関数算出工程で制限された加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分工程と、
    前記初期値算出工程で計算された前記初期速度と前記第1積分工程で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分工程と、
    前記初期値算出工程で計算された前記初期位置と前記第2積分工程で計算された前記速度とに基づいて、次の時点の位置を計算する第3積分工程と、
    前記第1積分工程で計算された前記加速度、前記第2積分工程で計算された前記速度、前記第3積分工程で計算された前記位置及び与えられた停止目標位置に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記飽和関数算出工程へフィードバックするフィードバック算出工程とを有し、
    前記飽和関数算出工程、前記第1積分工程、前記第2積分工程、前記第3積分工程及び前記フィードバック算出工程が順次繰り返される閉ループモデルが構成されて、該閉ループモデルにより前記停止目標位置までの動作プロファイルを生成することを特徴とする停止制御方法。
  17. 請求項16に記載の停止制御方法において、
    前記第1積分工程、前記第2積分工程の少なくとも一方に他の飽和関数算出工程を追加し、当該積分工程の計算結果の上下限を前記他の飽和関数算出工程で制限して出力することを特徴とする停止制御方法。
  18. 請求項11又は請求項12に記載の停止制御方法において、
    前記停止目標指令工程は、
    準緊急停止指令時における初期加速度、初期速度及び初期位置を、前記制御対象の現在位置から算出する初期値算出工程と、
    前記初期値算出工程で計算された前記初期加速度と加速度の微分値とに基づいて、次の時点の加速度を計算する第1積分工程と、
    前記初期値算出工程で計算された前記初期速度と前記第1積分工程で計算された前記加速度とに基づいて、次の時点の速度を計算する第2積分工程と、
    前記初期値算出工程で計算された前記初期位置と前記第2積分工程で計算された前記速度とに基づいて、次の時点の位置を計算する第3積分工程と、
    前記第1積分工程で計算された前記加速度、前記第2積分工程で計算された前記速度、前記第3積分工程で計算された前記位置及び与えられた停止目標位置に基づいて、次の時点の加速度の微分値を求め、該加速度の微分値を前記第1積分工程へフィードバックするフィードバック算出工程とを有すると共に、
    前記第1積分工程、前記第2積分工程の少なくとも一方に、当該積分工程の計算結果の上下限を制限して出力する他の飽和関数算出工程を備え、
    前記第1積分工程、前記第2積分工程、前記第3積分工程及び前記フィードバック算出工程が順次繰り返される閉ループモデルが構成されて、該閉ループモデルにより前記停止目標位置までの動作プロファイルを生成することを特徴とする停止制御方法。
  19. 請求項16乃至請求項18のいずれかに記載の停止制御方法において、
    前記フィードバック算出工程は、
    前記第1積分工程で計算された前記加速度と前記制御対象に応じて設定された第1設定値とを積算して、第1積算結果を求める第1積算工程と、
    前記第2積分工程で計算された前記速度と前記制御対象に応じて設定された第2設定値とを積算して、第2積算結果を求める第2積算工程と、
    前記停止目標位置から前記第3積分工程で計算された前記位置を減算した後、該減算結果と前記制御対象に応じて設定された第3設定値とを積算して、第3積算結果を求める第3積算工程と、
    前記第1積算結果、前記第2積算結果及び前記第3積算結果の3つの和を取ることにより、加速度の微分値を計算する3入力加算工程とからなることを特徴とする停止制御方法。
  20. 請求項13乃至請求項19のいずれかに記載の停止制御方法において、
    前記第1積分工程で、前記初期加速度を0として次の時点の加速度を計算するか、又は、前記第2積分工程で、前記初期速度を0として次の時点の速度を計算するか、少なくともいずれか一方を行うことを特徴とする停止制御方法。
JP2007037338A 2007-02-19 2007-02-19 停止制御装置及び方法 Withdrawn JP2008201500A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007037338A JP2008201500A (ja) 2007-02-19 2007-02-19 停止制御装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007037338A JP2008201500A (ja) 2007-02-19 2007-02-19 停止制御装置及び方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008201500A true JP2008201500A (ja) 2008-09-04

Family

ID=39779405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007037338A Withdrawn JP2008201500A (ja) 2007-02-19 2007-02-19 停止制御装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008201500A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011062794A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Denso Wave Inc ロボットシステム
WO2011161850A1 (ja) * 2010-06-25 2011-12-29 三菱電機株式会社 乗客コンベアの制御装置
JP2013162694A (ja) * 2012-02-07 2013-08-19 Ricoh Co Ltd モータ制御装置及び画像形成装置
JP2019142281A (ja) * 2018-02-16 2019-08-29 いすゞ自動車株式会社 走行制御装置および走行制御方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011062794A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Denso Wave Inc ロボットシステム
WO2011161850A1 (ja) * 2010-06-25 2011-12-29 三菱電機株式会社 乗客コンベアの制御装置
JPWO2011161850A1 (ja) * 2010-06-25 2013-08-19 三菱電機株式会社 乗客コンベアの制御装置
JP2013162694A (ja) * 2012-02-07 2013-08-19 Ricoh Co Ltd モータ制御装置及び画像形成装置
US9106164B2 (en) 2012-02-07 2015-08-11 Ricoh Company, Ltd. Motor control device, image forming apparatus including the motor control device, and motor control method
JP2019142281A (ja) * 2018-02-16 2019-08-29 いすゞ自動車株式会社 走行制御装置および走行制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5235992B2 (ja) エレベータ制御装置およびエレベータ装置
JP2011195289A (ja) マンコンベア監視システム
JPWO2007060733A1 (ja) エレベーターの非常停止システム
KR20130135909A (ko) 멀티-카식 엘리베이터 및 그 제어방법
JP6293080B2 (ja) 乗客コンベア装置およびその制御方法
JP2008201500A (ja) 停止制御装置及び方法
US20180037437A1 (en) Elevator run profile modification for smooth rescue
JP2016137965A (ja) エスカレータ
JP2016159994A (ja) エレベーター
JP2003306274A (ja) ダブルデッキエレベータ
JP2014237536A5 (ja)
KR20170101817A (ko) 발전된 순조로운 구출 동작
KR101268819B1 (ko) 엘리베이터 제어 장치
JP4763464B2 (ja) 乗客コンベアの制御装置および制御方法
JP2017127074A (ja) 電気車制御装置及び電気車制御方法
KR102174115B1 (ko) 엘리베이터 시스템
JP2006240798A (ja) エレベータの制御方法
CN107848746A (zh) 用于操作升降机设备的方法、控制系统和升降机设备
CN107867610B (zh) 电梯控制系统
WO2019142309A1 (ja) 運転制御システム及び乗客コンベア
JP4874608B2 (ja) エレベータ制御システム
JP7020092B2 (ja) クレーンの運転制御装置
JP2005029309A (ja) 速度切換え式乗客コンベア
JP5365090B2 (ja) エレベーター装置
JP2006264822A (ja) エレベータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20100511