JP2008201236A - 電動パワーステアリングシステム - Google Patents
電動パワーステアリングシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008201236A JP2008201236A JP2007038941A JP2007038941A JP2008201236A JP 2008201236 A JP2008201236 A JP 2008201236A JP 2007038941 A JP2007038941 A JP 2007038941A JP 2007038941 A JP2007038941 A JP 2007038941A JP 2008201236 A JP2008201236 A JP 2008201236A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- electric motor
- cylindrical housing
- electric power
- power steering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Power Steering Mechanism (AREA)
- Motor Or Generator Frames (AREA)
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
- Motor Or Generator Cooling System (AREA)
Abstract
【課題】モータユニットを径方向にコンパクト化することが可能な電動パワーステアリングシステムの提供を目的とする。
【解決手段】本発明の電動パワーステアリングシステム11によれば、電動モータ72の同軸後端部に固定された筒形ハウジング74に、電動モータ72を駆動制御するための回路基板41K,42Kが収容されているので、電動モータ72の側方へのECU73の張り出しを無くすことができる。即ち、本発明によれば、モータユニット70を電動モータ72の径方向において従来のものよりコンパクト化することができる。しかも、このモータユニット70は、シャフトハウジング18(転舵輪間シャフト16)の側方に隣接して平行に配置されているので、シャフトハウジング18(転舵輪間シャフト16)の側方に形成された空きスペースを、モータユニット70の配置スペースとして有効利用することができる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の電動パワーステアリングシステム11によれば、電動モータ72の同軸後端部に固定された筒形ハウジング74に、電動モータ72を駆動制御するための回路基板41K,42Kが収容されているので、電動モータ72の側方へのECU73の張り出しを無くすことができる。即ち、本発明によれば、モータユニット70を電動モータ72の径方向において従来のものよりコンパクト化することができる。しかも、このモータユニット70は、シャフトハウジング18(転舵輪間シャフト16)の側方に隣接して平行に配置されているので、シャフトハウジング18(転舵輪間シャフト16)の側方に形成された空きスペースを、モータユニット70の配置スペースとして有効利用することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電動モータを駆動源とした電動パワーステアリングシステムに関する。
従来の電動パワーステアリングシステムとして、操舵を補助するための電動モータと、その電動モータを駆動制御する駆動制御装置とを一体化したモータユニットを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−86855号公報([0011]、[0019]、[0021]、第2図)
ところで、モータユニットは車両における設置スペースの関係上、電動モータの軸方向と直交する方向(即ち、電動モータの径方向)にコンパクトな構成にすることが望まれる。しかしながら、上記した従来の電動パワーステアリングシステムに備えたモータユニットは、駆動制御装置が電動モータの側方に張り出していたため、これが、車両への設置の妨げになっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、モータユニットを径方向にコンパクト化することが可能な電動パワーステアリングシステムの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る電動パワーステアリングシステム(11,12,13)は、操舵を補助するための電動モータ(72)とその駆動制御装置(73)とを固定してモータユニット(70)とし、車両(10)に備えたハンドル(33)から1対の転舵輪(50,50)へと操舵トルクを伝達するトルク伝達系の一部にモータユニット(70)を組み付けた電動パワーステアリングシステム(11,12,13)において、駆動制御装置(73)は、電動モータ(72)の同軸上後端部に固定された筒形ハウジング(74)と、筒形ハウジング(74)の内部に保持され、電動モータ(72)を駆動制御するための駆動制御回路(41,42)の少なくとも一部を実装した回路基板(41K,42K)と、筒形ハウジング(74)の外面に設けられたヒートシンク(75)と、ヒートシンク(75)を強制冷却する強制冷却手段(76)とを備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の電動パワーステアリングシステム(11,12,13)において、筒形ハウジング(74)の内側面に形成されて筒形ハウジング(74)の軸方向に延びた複数の基板保持突起(74R)を備え、回路基板(41K,42K)は、外縁部を複数の基板保持突起(74R)に保持された状態で、筒形ハウジング(74)の軸方向に互いに間隔をあけて複数配置されたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の電動パワーステアリングシステム(11,12,13)において、強制冷却手段(76)は、筒形ハウジング(74)の後端面に固定された電動ファン(76)であるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の電動パワーステアリングシステム(11)において、トルク伝達系のうち1対の転舵輪(50,50)の間に差し渡された水平シャフト(16)にボールネジ(23)を形成し、車両(10)本体に回転可能かつ直動不能に軸支されたボールナット(22)をボールネジ(23)に螺合してボールネジ機構(24)を構成すると共に、モータユニット(70)を水平シャフト(16)と平行に配置し、電動モータ(72)の出力回転軸(72J)をボールナット(22)にギヤ結合したところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の電動パワーステアリングシステム(12)において、トルク伝達系のうち1対の転舵輪(50,50)の間に差し渡された水平シャフト(16)にラック(30)を形成し、ハンドル(33)から下方に延びたステアリングシャフト(32)の先端にピニオン(31)を設けてそのピニオン(31)をラック(30)に噛合させると共に、モータユニット(70)をステアリングシャフト(32)と横隣に設けて電動モータ(72)の出力回転軸(72J)に固定したピニオン(71)をラック(30)に噛合させたところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の電動パワーステアリングシステム(13)において、トルク伝達系のうち1対の転舵輪(50,50)の間に差し渡された水平シャフト(16)にラック(30)を形成し、ハンドル(33)から下方に延びたステアリングシャフト(32)の先端にピニオン(31)を設けてそのピニオン(31)をラック(30)に噛合させると共に、モータユニット(70)をステアリングシャフト(32)と横隣に設けて電動モータ(72)の出力回転軸(72J)をステアリングシャフト(32)にギヤ結合したところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の構成によれば、電動モータの同軸後端部に固定された筒形ハウジングに、電動モータを駆動制御するための駆動制御回路の少なくとも一部を実装した回路基板が収容されているので、電動モータの側方への駆動制御装置の張り出しを無くす或いは抑えることができる。即ち、本発明によれば、モータユニットを電動モータの径方向において従来のものよりコンパクト化することができる。
請求項1の構成によれば、電動モータの同軸後端部に固定された筒形ハウジングに、電動モータを駆動制御するための駆動制御回路の少なくとも一部を実装した回路基板が収容されているので、電動モータの側方への駆動制御装置の張り出しを無くす或いは抑えることができる。即ち、本発明によれば、モータユニットを電動モータの径方向において従来のものよりコンパクト化することができる。
また、電動パワーステアリングシステムが作動すると回路基板に備えた電気素子が発熱し、回路基板自体の温度も上昇する。これに対し本発明によれば、回路基板の熱が筒形ハウジングに伝わり、その外面に設けられたヒートシンクから放熱される。しかも、ヒートシンクは強制冷却手段により強制冷却されるので、より効果的に放熱を行うことができる。これにより、筒形ハウジングに収容された回路基板に対する熱の影響を抑えることができる。
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、筒形ハウジングに収容された複数の回路基板同士は、筒形ハウジングの軸方向で互いに間隔を空けて配置されているので、回路基板間での伝熱を抑えることができる。
請求項2の発明によれば、筒形ハウジングに収容された複数の回路基板同士は、筒形ハウジングの軸方向で互いに間隔を空けて配置されているので、回路基板間での伝熱を抑えることができる。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、電動ファンによりヒートシンクを強制的に空冷することができる。
請求項3の発明によれば、電動ファンによりヒートシンクを強制的に空冷することができる。
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、ハンドルを操舵すると1対の転舵輪間に差し渡された水平シャフトが直動し、転舵輪が転舵する。このとき、電動モータによってボールナットが水平シャフトのボールネジに対して回転し、それにより水平シャフトの直動がアシストされる。ここで、電動モータとその駆動制御装置とを固定してなるモータユニットは、水平シャフトと平行に配置されたので、水平シャフトの側方に形成された空きスペースを、モータユニットの設置スペースとして有効利用することができる。
請求項4の発明によれば、ハンドルを操舵すると1対の転舵輪間に差し渡された水平シャフトが直動し、転舵輪が転舵する。このとき、電動モータによってボールナットが水平シャフトのボールネジに対して回転し、それにより水平シャフトの直動がアシストされる。ここで、電動モータとその駆動制御装置とを固定してなるモータユニットは、水平シャフトと平行に配置されたので、水平シャフトの側方に形成された空きスペースを、モータユニットの設置スペースとして有効利用することができる。
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、ハンドルの操舵によってステアリングシャフトが回転すると、ラックアンドピニオン機構によって水平シャフトが直動し、1対の転舵輪が転舵する。このとき、電動モータのアシスト力がラックに入力し、水平シャフトの直動がアシストされる。ここで、電動モータとその駆動制御装置とを固定してなるモータユニットは、ステアリングシャフトの横隣に設けられたので、ステアリングシャフトの側方に形成された空きスペースをモータユニットの設置スペースとして有効利用することができる。
請求項5の発明によれば、ハンドルの操舵によってステアリングシャフトが回転すると、ラックアンドピニオン機構によって水平シャフトが直動し、1対の転舵輪が転舵する。このとき、電動モータのアシスト力がラックに入力し、水平シャフトの直動がアシストされる。ここで、電動モータとその駆動制御装置とを固定してなるモータユニットは、ステアリングシャフトの横隣に設けられたので、ステアリングシャフトの側方に形成された空きスペースをモータユニットの設置スペースとして有効利用することができる。
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、ハンドルの操舵によってステアリングシャフトが回転すると、ラックアンドピニオン機構によって水平シャフトが直動し、1対の転舵輪が転舵する。このとき、電動モータのアシスト力がステアリングシャフトに入力し、水平シャフトの直動がアシストされる。ここで、電動モータとその駆動制御装置とを固定してなるモータユニットは、ステアリングシャフトの横隣に設けられたので、ステアリングシャフトの側方に形成された空きスペースをモータユニットの設置スペースとして有効利用することができる。
請求項6の発明によれば、ハンドルの操舵によってステアリングシャフトが回転すると、ラックアンドピニオン機構によって水平シャフトが直動し、1対の転舵輪が転舵する。このとき、電動モータのアシスト力がステアリングシャフトに入力し、水平シャフトの直動がアシストされる。ここで、電動モータとその駆動制御装置とを固定してなるモータユニットは、ステアリングシャフトの横隣に設けられたので、ステアリングシャフトの側方に形成された空きスペースをモータユニットの設置スペースとして有効利用することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1に示された車両10は、電動パワーステアリングシステム11を備え、運転者によるハンドル操作を電動モータ72で補助して転舵輪(前輪)50,50を転舵することができる。具体的には、1対の転舵輪50,50の間には、転舵輪間シャフト16(本発明の「水平シャフト」に相当する)が差し渡され、その転舵輪間シャフト16は、筒形のシャフトハウジング18の内部に挿通されている。転舵輪間シャフト16の両端は、タイロッド17,17を介して各転舵輪50,50に連結され、シャフトハウジング18は、車両10の本体に固定されている。
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1に示された車両10は、電動パワーステアリングシステム11を備え、運転者によるハンドル操作を電動モータ72で補助して転舵輪(前輪)50,50を転舵することができる。具体的には、1対の転舵輪50,50の間には、転舵輪間シャフト16(本発明の「水平シャフト」に相当する)が差し渡され、その転舵輪間シャフト16は、筒形のシャフトハウジング18の内部に挿通されている。転舵輪間シャフト16の両端は、タイロッド17,17を介して各転舵輪50,50に連結され、シャフトハウジング18は、車両10の本体に固定されている。
転舵輪間シャフト16の一端部側には、ラック30が形成され、ステアリングシャフト32の下端部に備えたピニオン31がこのラック30に噛合している。ステアリングシャフト32の上端部には、ハンドル33が取り付けられている。
ステアリングシャフト32には、舵角センサ34とトルクセンサ35とが取り付けられ、ステアリングシャフト32の操舵角θ1を検出すると共に、ステアリングシャフト32にかかる操舵トルクT1を検出している。また、転舵輪50の近傍には、転舵輪50の回転に基づいて車速Vを検出するための車速センサ36が設けられている。
シャフトハウジング18の軸方向の中間部分には大径部18Dが備えられ、その大径部18Dにはボールネジ機構24が内蔵されている。
具体的には、転舵輪間シャフト16の軸方向の中間部分にはボールネジ23が形成されている。また、大径部18Dの内側には、ボールナット22がベアリング25,25を介して回転可能かつ直動不能に支持されており、そのボールナット22がボールネジ23の外側に螺合している。
ボールナット22のうち、ラック30側の部分には中継ギヤ21が一体に備えられている。中継ギヤ21はボールナット22の側方に張り出しており、それに伴い、大径部18Dの一部も側方に膨出している。大径部18Dの一部が側方に膨出したことでシャフトハウジング18の側方に形成された空きスペースには、電動モータ72を備えたモータユニット70が配置されている。モータユニット70は、転舵輪間シャフト16(シャフトハウジング18)に隣接して平行に設けられており、電動モータ72の出力回転軸72Jに備えたピニオンギヤ71が、中継ギヤ21にギヤ結合している。これにより、電動モータ72が駆動するとボールナット22が回転し、シャフトハウジング18に対してボールネジ23が直動して転舵輪50,50が転舵する。なお、上述したハンドル33から転舵輪50,50に至るまでの機構(図1を参照)が、本発明の「トルク伝達系」に相当する。
図1に示すようにモータユニット70は、電動モータ72の同軸上後端部にECU73を一体に固定した構造をなし、そのECU73が電動モータ72を駆動制御している。
具体的には、図2に示すように、上述した各センサ34〜36による検出値θ1,V,T1がECU73に備えたモータ制御回路41に取得され、ここで電流指令値が演算される。ECU73に備えたモータ駆動回路42は、電流指令値に応じた駆動電流を電動モータ72に付与し、電動モータ72は駆動電流に応じたアシスト力を発生する。そして、電動モータ72によるアシスト力と運転者によるハンドル33の操舵力との合力によって転舵輪50,50が転舵される。なお、電動モータ72には、電動モータ72のロータ(図示せず)の回転位置を検出するためのレゾルバ43が備えられており、そのレゾルバ43が検出したロータの回転位置はモータ制御回路41に取得される。そして、ロータの回転位置に基づいて電動モータ72に付与する駆動電流がフィードバック制御される。なお、ECU73に備えた各回路41,42は、本発明の「駆動制御回路」に相当する。
図3に示すように、ECU73は、電動モータ72の後端部に固定された筒形ハウジング74を備えている。筒形ハウジング74は、電動モータ72の外径とほぼ同径な一端有底の円筒形状をなし、その開放端が電動モータ72の後端部に嵌合している。そして、筒形ハウジング74内には、モータ制御回路41(図2を参照)を実装した回路基板41Kと、モータ駆動回路42(図2を参照)を実装した回路基板42Kと、レゾルバ43(図2を参照)用の回路基板43Kとが収容されている。
筒形ハウジング74は、熱抵抗値が比較的小さい金属(銅、アルミニウム等)で構成されており、その外面の全体がヒートシンク75となっている。また、筒形ハウジング74の後端部の外面は、放熱面積を増やすために凹凸形状をなしている。さらに、その後端部の中央には、ヒートシンク75を強制冷却するための電動ファン76が固定されている。電動ファン76は、筒形ハウジング74の後端部に固定されたケース76Aの内側にインペラ76Bを備えている。そして、ケース76Aの中心に固定されたモータ(図示せず)によってインペラ76Bを回転させて、ヒートシンク75(特に筒形ハウジング74の後端部)を強制的に空冷する。
図3に示すように、各回路基板41K,42K,43Kは筒形ハウジング74の軸方向で重なり合いかつ互いに間隔を空けて配置されている。詳細には、筒形ハウジング74の開放端側から、レゾルバ43用の回路基板43K、モータ制御回路41を実装した回路基板41K、モータ駆動回路42を実装した回路基板42Kの順に並んでおり、最も奥側の回路基板42Kが、筒形ハウジング74の後端壁に面接触している。また、各回路基板41K,42K,43Kは何れも略円板形状をなし、種々の電気素子47(例えば、FET等)が実装されている(図4を参照)。ここで、他の2つの回路基板41K,43Kに比較して発熱し易い回路基板42Kを、筒形ハウジング74のうちで最も効果的に冷却可能な筒形ハウジング74の後端壁に面接触させたことで、回路基板42Kの放熱を効果的に行うことができる。なお、回路基板41K,43Kの並び順は逆でもよい。
筒形ハウジング74の筒壁の内周面からは、中心に向かって複数の基板保持リブ74R,74R(本発明の「基板保持突起」に相当する)が張り出している。これら基板保持リブ74R,74Rは、筒形ハウジング74の開放端と後端壁との間に亘って延びた帯板状をなし(図3を参照)、筒形ハウジング74の周方向に等間隔に設けられている。基板保持リブ74Rの先端は各回路基板41K〜43Kの外周縁に突き当てられており、これにより、各回路基板41K〜43Kが筒形ハウジング74の内周面から離した状態に保持されている。このようにしたことで、回路基板41Kを間に挟んだ回路基板42Kと回路基板43Kとの間或いは、2つの回路基板42K,43Kに挟まれた回路基板41Kと電動モータ72との間を、直接、電線46で接続可能となっている(図3を参照)。
図4に示すように、複数の基板保持リブ74R,74Rのうちの1つは、他の基板保持リブ74Rよりも内側に張り出して、位置決め用の基板保持リブ74Rとなっている。これに対し、各回路基板41K〜43Kの外周縁の所定部位には、側方に開放した位置決スリット48が形成されており、その位置決スリット48に位置決め用の基板保持リブ74Rが係合している。これにより、各回路基板41K〜43Kが、筒形ハウジング74の周方向において位置決めされている。
図3に示すように、隣り合った回路基板41K〜43K同士の間には複数本のディスタンスバー44が差し渡されている。また、電動モータ72と回路基板43Kとの間は、バスバー45によって接続されている。これらディスタンスバー44及びバスバー45により、各回路基板41K〜43Kの軸方向への移動が禁止されている。なお、回路基板41K〜43K同士の間を電線46に換えてバスバー45で接続すれば、ディスタンスバー44が不要となる。
本実施形態の電動パワーステアリングシステム11の構成は以上である。次に本実施形態の作用を説明する。例えば、運転者がハンドル33を操舵すると、ステアリングシャフト32と転舵輪間シャフト16との間のラックアンドピニオン機構を介して、転舵輪間シャフト16にハンドル33の操舵力が伝達される。このとき、ステアリングシャフト32にかかる操舵トルクT1、ステアリングシャフト32の操舵角θ1、車速Vに基づいて電流指令値が演算され、その電流指令値に基づいてモータ駆動回路42が電動モータ72に駆動電流を付与する。すると、電動モータ72は駆動電流に応じたアシスト力を発生し、電動モータ72にギヤ結合されたボールナット22をボールネジ23に対して回転させる。即ち、電動モータ72によるアシスト力と運転者によるハンドル33の操舵力との合力によって転舵輪間シャフト16がシャフトハウジング18に対して直動し、転舵輪50,50が転舵される。
このように、本実施形態の電動パワーステアリングシステム11によれば、電動モータ72の同軸後端部に固定された筒形ハウジング74に、電動モータ72を駆動制御するための回路基板41K,42Kが収容されているので、電動モータ72の側方へのECU73の張り出しを無くすことができる。即ち、本実施形態によれば、モータユニット70を電動モータ72の径方向において従来のものよりコンパクト化することができる。しかも、このモータユニット70は、シャフトハウジング18(転舵輪間シャフト16)の側方に隣接して平行に配置されているので、シャフトハウジング18(転舵輪間シャフト16)の側方に形成された空きスペースを、モータユニット70の配置スペースとして有効利用することができる。
ところで、電動パワーステアリングシステム11が作動すると、ECU73の各回路基板41K,42K,43Kに実装された電気素子47が発熱し、回路基板41K,42K,43K自体の温度が上昇する。回路基板41K,42K,43Kの温度は、電気素子47の実装密度が高い程上がり易く、温度が高くなり過ぎると悪影響を及ぼす虞がある。
これに対し、本実施形態の電動パワーステアリングシステム11では、回路基板41K,42K,43Kの熱が筒形ハウジング74に伝わり、その外面に設けられたヒートシンク75から放熱される。さらに、電動ファン76によってヒートシンク75が強制冷却されるので、より効果的に放熱を行うことができる。また、各回路基板41K〜43K同士は、筒形ハウジング74の軸方向で互いに間隔を空けて配置されているので、回路基板41K〜43K間での伝熱を抑えることができる。さらに、各回路基板41K,42K,43Kが筒形ハウジング74の内周面から離して保持されているので、隣り合った回路基板41K,42K,43K同士の間に熱が籠もることもない。これらにより、各回路基板41K〜43Kに対する熱の悪影響を防止して、電動モータ72の駆動制御を安定して行うことができる。
[第2実施形態]
本実施形態の電動パワーステアリングシステム12は、モータユニット70(電動モータ72)と転舵輪間シャフト16との連結構造及び配置が異なる。即ち、図5に示すように、電動モータ72のピニオンギヤ71は、転舵輪間シャフト16のラック30に直接ギヤ結合されており、モータユニット70は、ステアリングシャフト32の横隣に(側方に隣接して)平行に設けられている。本実施形態によれば、ステアリングシャフト32に沿って側方に形成された空きスペースを、モータユニット70の設置スペースとして有効利用することができる。その他の構成及び作用・効果に関しては、第1実施形態と同様である。
本実施形態の電動パワーステアリングシステム12は、モータユニット70(電動モータ72)と転舵輪間シャフト16との連結構造及び配置が異なる。即ち、図5に示すように、電動モータ72のピニオンギヤ71は、転舵輪間シャフト16のラック30に直接ギヤ結合されており、モータユニット70は、ステアリングシャフト32の横隣に(側方に隣接して)平行に設けられている。本実施形態によれば、ステアリングシャフト32に沿って側方に形成された空きスペースを、モータユニット70の設置スペースとして有効利用することができる。その他の構成及び作用・効果に関しては、第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
本実施形態の電動パワーステアリングシステム13は図6に示されており、ステアリングシャフト32の途中に平ギヤ77が取り付けられ、電動モータ72の出力回転軸72Jに取り付けられたピニオンギヤ71が、その平ギヤ77にギヤ結合されている。そして、モータユニット70は、ステアリングシャフト32の横隣に(側方に隣接して)平行に設けられている。その他の構成は、上記第2実施形態と同様である。本実施形態によっても上記第2実施形態と同様な効果を奏する。
[他の実施形態]
本実施形態の電動パワーステアリングシステム13は図6に示されており、ステアリングシャフト32の途中に平ギヤ77が取り付けられ、電動モータ72の出力回転軸72Jに取り付けられたピニオンギヤ71が、その平ギヤ77にギヤ結合されている。そして、モータユニット70は、ステアリングシャフト32の横隣に(側方に隣接して)平行に設けられている。その他の構成は、上記第2実施形態と同様である。本実施形態によっても上記第2実施形態と同様な効果を奏する。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、ヒートシンク75の強制冷却を空冷式としていたが、水冷式でもよい。
(2)上記実施形態では、電動モータ72を駆動制御するための2つの回路基板41K,42Kを筒形ハウジング74に収容していたが、それらのうちの何れか1つだけを筒形ハウジング74に収容してもよい。また、モータ制御回路41とモータ駆動回路42とを別々の回路基板41K,42Kに実装していたが、1つの回路基板に実装してもよい。なお、上記実施形態のように2つの回路基板41K,42Kに分けて実装すれば、回路基板1つ当たりの電気素子47の実装密度を小さくすることができ、各回路基板41K,42K自体の発熱を抑えることができる。
(3)ステアリングシャフト32のうちピニオン31より若干上方位置にベベルギヤを取り付けると共に、電動モータ72の出力回転軸72Jにベベルギヤを取り付けてそれらをギヤ結合させ、モータユニット70を転舵輪間シャフト16の側方に平行に配置してもよい。このようにすれば、上記第1実施形態と同様に、転舵輪間シャフト16の側方に形成された空きスペースを、モータユニット70の配置スペースとして有効利用することができる。
(4)電動ファン76の駆動源を電動モータ72に兼用させてもよい。
(5)筒形ハウジング74の後端面のみならず筒壁の外面を凹凸形状にしてもよい。
(6)基板保持リブ74Rを、回路基板41K,42K,43Kに実装された電気素子47に接触させて、電気素子47が発した熱を筒形ハウジング74に直接逃がすようにしてもよい。
10 車両
11,12,13 電動パワーステアリングシステム
16 転舵輪間シャフト(水平シャフト)
22 ボールナット
23 ボールネジ
24 ボールネジ機構
30 ラック
31 ピニオン
32 ステアリングシャフト
33 ハンドル
41 モータ制御回路
42 モータ駆動回路
41K,42K,43K 回路基板
50,50 転舵輪
70 モータユニット
71 ピニオンギヤ
72 電動モータ
72J 出力回転軸
73 ECU(駆動制御装置)
74 筒形ハウジング
74R 基板保持リブ(基板保持突起)
75 ヒートシンク
76 電動ファン(強制冷却手段)
11,12,13 電動パワーステアリングシステム
16 転舵輪間シャフト(水平シャフト)
22 ボールナット
23 ボールネジ
24 ボールネジ機構
30 ラック
31 ピニオン
32 ステアリングシャフト
33 ハンドル
41 モータ制御回路
42 モータ駆動回路
41K,42K,43K 回路基板
50,50 転舵輪
70 モータユニット
71 ピニオンギヤ
72 電動モータ
72J 出力回転軸
73 ECU(駆動制御装置)
74 筒形ハウジング
74R 基板保持リブ(基板保持突起)
75 ヒートシンク
76 電動ファン(強制冷却手段)
Claims (6)
- 操舵を補助するための電動モータとその駆動制御装置とを固定してモータユニットとし、車両に備えたハンドルから1対の転舵輪へと操舵トルクを伝達するトルク伝達系の一部に前記モータユニットを組み付けた電動パワーステアリングシステムにおいて、
前記駆動制御装置は、前記電動モータの同軸上後端部に固定された筒形ハウジングと、
前記筒形ハウジングの内部に保持され、前記電動モータを駆動制御するための駆動制御回路の少なくとも一部を実装した回路基板と、
前記筒形ハウジングの外面に設けられたヒートシンクと、
前記ヒートシンクを強制冷却する強制冷却手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリングシステム。 - 前記筒形ハウジングの内側面に形成されて前記筒形ハウジングの軸方向に延びた複数の基板保持突起を備え、前記回路基板は、外縁部を前記複数の基板保持突起に保持された状態で、前記筒形ハウジングの軸方向に互いに間隔をあけて複数配置されたことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリングシステム。
- 前記強制冷却手段は、前記筒形ハウジングの後端面に固定された電動ファンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリングシステム。
- 前記トルク伝達系のうち前記1対の転舵輪の間に差し渡された水平シャフトにボールネジを形成し、車両本体に回転可能かつ直動不能に軸支されたボールナットを前記ボールネジに螺合してボールネジ機構を構成すると共に、
前記モータユニットを前記水平シャフトと平行に配置し、前記電動モータの出力回転軸を前記ボールナットにギヤ結合したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電動パワーステアリングシステム。 - 前記トルク伝達系のうち前記1対の転舵輪の間に差し渡された水平シャフトにラックを形成し、前記ハンドルから下方に延びたステアリングシャフトの先端にピニオンを設けてそのピニオンを前記ラックに噛合させると共に、
前記モータユニットを前記ステアリングシャフトと横隣に設けて前記電動モータの出力回転軸に固定したピニオンを前記ラックに噛合させたことを請求項1乃至3の何れかに記載の電動パワーステアリングシステム。 - 前記トルク伝達系のうち前記1対の転舵輪の間に差し渡された水平シャフトにラックを形成し、前記ハンドルから下方に延びたステアリングシャフトの先端にピニオンを設けてそのピニオンを前記ラックに噛合させると共に、
前記モータユニットを前記ステアリングシャフトと横隣に設けて前記電動モータの出力回転軸を前記ステアリングシャフトにギヤ結合したことを請求項1乃至3の何れかに記載の電動パワーステアリングシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007038941A JP2008201236A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | 電動パワーステアリングシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007038941A JP2008201236A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | 電動パワーステアリングシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008201236A true JP2008201236A (ja) | 2008-09-04 |
Family
ID=39779169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007038941A Pending JP2008201236A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | 電動パワーステアリングシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008201236A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6398019B1 (ja) * | 2017-04-28 | 2018-09-26 | 新電元工業株式会社 | 回転電機ユニット |
JP2019092375A (ja) * | 2009-09-03 | 2019-06-13 | プロティアン エレクトリック リミテッド | 電気モーター及び発電機 |
WO2020149012A1 (ja) * | 2019-01-15 | 2020-07-23 | Kyb株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
JP7502557B2 (ja) | 2020-08-24 | 2024-06-18 | プレシジョン ロボティクス リミテッド | モーターモジュール |
-
2007
- 2007-02-20 JP JP2007038941A patent/JP2008201236A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019092375A (ja) * | 2009-09-03 | 2019-06-13 | プロティアン エレクトリック リミテッド | 電気モーター及び発電機 |
JP6398019B1 (ja) * | 2017-04-28 | 2018-09-26 | 新電元工業株式会社 | 回転電機ユニット |
WO2020149012A1 (ja) * | 2019-01-15 | 2020-07-23 | Kyb株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
JP2020111240A (ja) * | 2019-01-15 | 2020-07-27 | Kyb株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
US12084124B2 (en) | 2019-01-15 | 2024-09-10 | Kyb Corporation | Electric power steering apparatus |
JP7502557B2 (ja) | 2020-08-24 | 2024-06-18 | プレシジョン ロボティクス リミテッド | モーターモジュール |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101900134B1 (ko) | 전동 구동 장치 및 전동 파워 스티어링 장치 | |
JP5397652B2 (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP4701980B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
KR20180023998A (ko) | 전동 구동 장치 및 전동 파워 스티어링 장치 | |
KR20180024000A (ko) | 전동 구동 장치 및 전동 파워 스티어링 장치 | |
JP2007276740A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2007099011A (ja) | 電動パワーステアリング装置、並びに、電動パワーステアリング装置用モータおよびコントローラの装着構造 | |
JP2008201236A (ja) | 電動パワーステアリングシステム | |
JP2005086855A (ja) | 電動パワーステアリング装置のモータ制御回路組付構造 | |
JP2009078690A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5047694B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5207032B2 (ja) | 電動機および電動パワーステアリング装置 | |
JP2007186145A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2012135187A (ja) | モータ制御装置及びこれを備える電動パワーステアリング装置 | |
JP2008254656A (ja) | 動力伝達装置 | |
JP2006218980A (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP5397654B2 (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP2007137099A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2008179248A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2010111252A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5003006B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5365657B2 (ja) | ブラシモータ及び電動パワーステアリング装置 | |
JP2008290530A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5434456B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5970923B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 |