JP2008199859A - 駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、駆動装置に関し、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する時にそのポンプカバーの緩みを抑止することにある。
【解決手段】電動モータ12と、電動モータ12の駆動により回転するメインシャフト34のシャフト部34aの回転により駆動するギヤポンプ52と、シャフト部34aが挿通される貫通孔58bを有し、外周に設けられたネジ部58aのハウジング20への螺合によりギヤポンプ52を封止するポンプカバー58と、を備える駆動装置10において、シャフト部34aがポンプカバー58の緩む方向に回転する場合は、締まる方向に回転する場合に比して、電動モータ12の駆動により該ポンプカバー58に作用させる回転トルクを減少させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動装置に係り、特に、駆動源と、その駆動源の駆動により回転するシャフトの回転により駆動するギヤポンプと、そのシャフトが挿通される貫通孔を有し、外周に設けられたネジ部の螺合によりそのギヤポンプを封止するポンプカバーと、を備える駆動装置に関する。
従来、モータにより車両の有する車輪を駆動する駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この駆動装置は、モータの回転を減速させる減速機を潤滑すべくオイル溜まりから潤滑オイルを吸い上げて各部位へ送出するギヤポンプを備えている。ギヤポンプは、減速機の作動により回転するシャフトの回転により駆動される。従って、かかる駆動装置においては、減速機が作動する際にギヤポンプの駆動によって潤滑オイルが送出され、その作動する減速機が潤滑されることとなる。
特開2004−90882号公報
ところで、ギヤポンプを適切に機能させるためには、そのギヤポンプをハウジング内に封止するポンプカバーを設けることが必要である。ギヤポンプは、上記の如くシャフトの回転により駆動されるものであるため、シャフトが挿通される貫通孔を有するポンプカバーにより封止されることが必要である。このようなポンプカバーはハウジングにネジ止めされることとなるが、ボルト等の他部品を用いる構造ではその分だけギヤポンプの容積が減少すると共に部品点数が増大するので、かかる不都合を回避するためには、ポンプカバー自体にネジ部を設け、そのネジ部でポンプカバーを直接にハウジングに螺合する構造が考えられる。
かかる構造においては、ポンプカバーがシャフト回転時にそのシャフトや同軸のギヤ側からその回転方向と同一方向へ回転させる摩擦トルクを受けることがあるが、しかし、この際、ポンプカバーの緩む方向に大きな摩擦トルクが作用すると、ネジ部の螺合が緩んでポンプカバー自体がハウジングから外れてしまうおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する時にそのポンプカバーの緩みを抑止することができる駆動装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、駆動源と、前記駆動源の駆動により回転するシャフトの回転により駆動するギヤポンプと、前記シャフトが挿通される貫通孔を有し、外周に設けられたネジ部の螺合により前記ギヤポンプを封止するポンプカバーと、を備える駆動装置であって、前記シャフトが前記ポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、締まる方向に回転する場合に比して、前記駆動源の駆動により該ポンプカバーに作用させる回転トルクを減少させる作用トルク変更機構を備える駆動装置により達成される。
この態様の発明においては、作用トルク変更機構が、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、締まる方向に回転する場合に比して、駆動源の駆動によりポンプカバーに作用させる回転トルクを減少させる。かかる構成においては、シャフトがポンプカバーの締まる方向に回転する場合は、そのシャフト回転に伴ってポンプカバーが大きな回転トルクで締め方向に回転され易くなると共に、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、締め方向に回転する場合に比べてそのシャフト回転に伴ったポンプカバーの回転が行われ難くなる。従って、本発明によれば、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する時にそのポンプカバーの緩みを抑止することができる。
尚、この発明において、「回転トルク」とは、ポンプカバーに作用させる回転トルクの絶対値のことである。また、駆動源のトルクが伝達される駆動対象は、ギヤポンプのみであってもよいし、また、ギヤポンプに加えて他の機構(例えば車両の有する駆動輪である車輪)を含むものであってもよい。
上記した駆動装置において、前記ポンプカバーに対して軸方向に隣接し、前記シャフトと同軸の該シャフトと一体的に回転する回転体を備え、前記作用トルク変更機構は、前記回転体を、前記シャフトが前記ポンプカバーの締まる方向に回転する場合に前記ポンプカバーに接近するように軸方向の一方に変位させ、また、前記シャフトが前記ポンプカバーの緩む方向に回転する場合に前記ポンプカバーから離間するように軸方向の他方に変位させる軸方向変位機構を有することとすれば、シャフトがポンプカバーの締まる方向に回転する場合は、回転体とポンプカバーとが軸方向において接近するので、ポンプカバーに作用させる回転トルクを大きくすることができる一方、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、回転体とポンプカバーとが軸方向において離間するので、ポンプカバーに作用させる回転トルクを小さくすることができる。
この場合、前記軸方向変位機構は、前記駆動源に連結し、該駆動源によるトルクを前記回転体に伝達する斜歯歯車と、前記回転体と前記ポンプカバーの前記ネジ部が螺合されるハウジングとの軸方向相対変位を許容するベアリングすきと、により構成されることとすれば、斜歯歯車とベアリングすきとの構造的な関係により、駆動源によるトルクが回転体に伝達される際、ハウジングに対して回転体の回転する軸方向相対位置をその回転方向に応じて異なるものとすることができる。
また、上記した駆動装置において、前記回転体及び前記ポンプカバーの少なくとも一方の端面に、他方と接触させる突起状の接触子を設けることとすれば、シャフトがポンプカバーの締まる方向に回転する場合は、回転体とポンプカバーとを接触子で接触させることでポンプカバーに作用させる回転トルクを大きくすることができる一方、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、回転体とポンプカバーとの接触を断つことでポンプカバーに作用させる回転トルクを小さくすることができる。
また、上記した駆動装置において、前記回転体と前記ポンプカバーとの間に、該回転体の回転に伴って生じる流れによって該ポンプカバーに回転トルクを作用させる流体継手を設けることとすれば、シャフトがポンプカバーの締まる方向に回転する場合は、回転体の回転トルクが流体継手の流れを介してポンプカバーに伝達され易くなり、ポンプカバーに作用させる回転トルクを大きくすることができる一方、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、回転体の回転トルクが流体継手の流れを介してポンプカバーに伝達され難くなり、ポンプカバーに作用させる回転トルクを小さくすることができる。
また、上記した駆動装置において、前記ポンプカバーに対して軸方向に隣接し、前記シャフトと同軸の該シャフトと一体的に回転する回転体を備え、前記作用トルク変更機構は、前記回転体及び前記ポンプカバーの少なくとも一方の端面に設けられ、該回転体と該ポンプカバーとの間に充填された作動流体の流れによって該ポンプカバーに作用させる回転トルクを、前記シャフトが前記ポンプカバーの締まる方向に回転する場合に大きくし、また、前記シャフトが前記ポンプカバーの緩む方向に回転する場合に小さくする羽構造を有することとすれば、回転体とポンプカバーとを接触させることなく、シャフトがポンプカバーの締まる方向に回転する場合は、ポンプカバーに作用させる回転トルクを大きくすることができる一方、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、ポンプカバーに作用させる回転トルクを小さくすることができる。
また、上記した駆動装置において、前記ポンプカバーに対して軸方向に隣接し、前記シャフトと同軸の該シャフトと一体的に回転する回転体を備え、前記作用トルク変更機構は、前記回転体と前記ポンプカバーとの接触摩擦を、前記シャフトが前記ポンプカバーの締まる方向に回転する場合に大きくし、また、前記シャフトが前記ポンプカバーの緩む方向に回転する場合に小さくする接触摩擦変更機構を有することとすれば、シャフトがポンプカバーの締まる方向に回転する場合は、回転体の回転トルクがポンプカバーに伝達され易くなり、ポンプカバーに作用させる回転トルクを大きくすることができる一方、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、回転体の回転トルクがポンプカバーに伝達され難くなり、ポンプカバーに作用させる回転トルクを小さくすることができる。
この場合、前記接触摩擦変更機構は、前記回転体又は前記ポンプカバーの端面に周方向に延在して設けられ、周方向位置に応じて軸方向深さの変化する溝と、前記溝に前記シャフトの回転方向に応じて周方向位置が変化するように収容され、前記ポンプカバー又は前記回転体に接触可能な接触子と、により構成されることとすれば、駆動源によるトルクが回転体に伝達される際、回転体とポンプカバーとの接触摩擦をシャフト回転方向に応じて異ならせることができる。
本発明によれば、シャフトがポンプカバーの緩む方向に回転する時にそのポンプカバーの緩みを抑止することができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例である駆動装置10の全体構成図を示す。また、図2は、本実施例の駆動装置10の要部の拡大構成図を示す。本実施例の駆動装置10は、車両の有する駆動輪それぞれに設けられる車両駆動装置であり、いわゆるインホイルモータ型の電動車両に適用される装置である。尚、図1において、左側が車両外側であり、右側が車両中央側である。
駆動装置10は、駆動輪のホイール内に配置された電動モータ12を備えている。電動モータ12は、ステータ14、ロータ16、及び軸受18を有している。ステータ14は、鉄心回りにコイルが巻回された構造を有し、車体側のハウジング(具体的にはナックル)20又はそのハウジング20に固定されたモータケース22(以下、ハウジング20側とする。)に取り付け固定されており、車載電源からコイルに通電される。ロータ16は、永久磁石からなっており、ステータ14の内径側においてステータ14に対して所定のエアギャップを介して対向して配置されている。ロータ16は、ハウジング20側に軸受18を介して回転可能に支持されたモータシャフト24の外周に一体的に固定されている。モータシャフト24は、電動モータ14のステータコイルが通電されることにより回転される。
駆動装置10は、また、歯車機構からなる減速機28を備えている。上記したモータシャフト24の先端には、減速機28の有する第1歯車30が一体的に取り付けられている。第1歯車30には、第2歯車32が噛合されている。第1歯車30及び第2歯車32は共に斜歯歯車により構成されている。第2歯車32は、メインシャフト34に一体的に設けられており、モータシャフト24の回転を所定の減速比で減速してメインシャフト34に伝達するようになっている。
メインシャフト34は、軸受36によりハウジング20側に回転可能に支持されており、駆動輪と同軸上に配置されている。メインシャフト34は、後述のギヤポンプを駆動すべく軸方向に延びたシャフト部34aを有している。また、軸受36には軸方向のベアリングすきが形成されており、そのベアリングすき分だけメインシャフト34側がハウジング20側に対して軸方向に相対変位することが許容されている。
減速機28は、また、遊星歯車機構38を有している。遊星歯車機構38の太陽歯車40は、上記したメインシャフト34の外周に形成されている。すなわち、メインシャフト34には、上記した第2歯車32と太陽歯車40とが形成されている。従って、第2歯車32と太陽歯車40とは互いに同じだけ回転する。太陽歯車40には、互いに歯数が同じでかつ同径の遊星歯車42が複数噛合されている。遊星歯車42は、メインシャフト34すなわち太陽歯車40の周回りに等間隔で複数設けられており、それぞれ遊星歯車軸にころ軸受を介して回転可能に軸支されている。
遊星歯車42には、リングギヤとしての内歯車44が噛合されている。内歯車44は、ハウジング20側に固定されている。上記した各遊星歯車42は、遊星歯車軸を中心にしてその回りに自転可能でありかつ太陽歯車40の周回りに公転可能である。遊星歯車機構38の遊星キャリア46には、環状に形成されたハブ外輪48が取り付けられている。ハブ外輪48は、軸受50により、ハウジング20側に固定された内歯車44に支持されている。ハブ外輪48は、そのフランジ部において駆動輪のホイールにボルト締結されている。
上記した駆動装置10において、電動モータ12が通電されると、その通電状態に応じてモータシャフト24が回転する。モータシャフト24が回転すると、その回転に合わせて第1歯車30と第2歯車32とによる所定の減速比でメインシャフト34が回転する。メインシャフト34が回転すると、その回転トルクが遊星歯車機構38に伝達されることで、更に所定の減速比でハブ外輪48が回転する。モータシャフト24の回転方向が特定の一方向であるときは、ハブ外輪48は車両を前進させるように回転し、一方、モータシャフト24の回転方向が特定の他方向であるときは、ハブ外輪48は車両を後退させるように回転する。
このように、本実施例の駆動装置10においては、電動モータ12による回転トルクを減速機28を介して所定の減速比でハブ外輪48に伝達することができ、これにより、ホイール及びブレーキディスクを含む車輪をメインシャフト34を軸中心にして回転させることができ、いわゆるインホイルモータを用いた車輪の回転駆動を実現することが可能となっている。
また、駆動装置10は、減速機28の摺動部位を潤滑すべく潤滑オイルを送出するギヤポンプ52を備えている。ギヤポンプ52は、メインシャフト34のシャフト部34aが回転することにより駆動されるポンプであり、オイル溜まり54から潤滑オイルを吸い上げて減速機28の摺動部位へ送出する機能を有している。ギヤポンプ52は、ハウジング20に空けられた円柱状の開口穴56に配設され、メインシャフト34の軸上の車体側においてそのシャフト部34aの一部を取り囲むように設けられた回転部材により構成されている。
ギヤポンプ52は、ハウジング20の開口穴56内に配設された状態でポンプカバー58がハウジング20に固定されることにより封止される。ポンプカバー58は、ハウジング20の開口穴56の一部(具体的には開口側近傍のみ)に嵌ってギヤポンプ52をその開口穴56内に封止できるように円柱状に形成されている。ポンプカバー58は、円柱外周に設けられたネジ部58aを有している。また、ハウジング20の開口穴56の内周には、ポンプカバー58のネジ部58aと螺合されるネジ部56aが形成されている。ポンプカバー58のネジ部58aと開口穴56のネジ部56aとは、雄ネジと雌ネジとの関係を有している。ポンプカバー58は、その組み付け時に、ハウジング20の開口穴56に車両外側から車両中央側へ向かう軸方向に挿入され、所定のネジ締め方向へ回転されてそのネジ部58aが開口穴56のネジ部56aに螺合されることによりハウジング20に固定される。
また、ポンプカバー58は、その中央部分に軸方向に貫通した貫通孔58bを有している。この貫通孔58bには、上記したメインシャフト34のシャフト部34aが挿通される。ポンプカバー58の貫通孔58bの内壁とメインシャフト34のシャフト部34aの外面との間はシールされている。メインシャフト34は、そのシャフト部34aがポンプカバー58の貫通孔58bに摺動しつつギヤポンプ52を回転駆動させて潤滑オイルを減速機28の摺動部位へ送出させる。
メインシャフト34には、軸中心側から径方向に向けて広がるフランジ部34bが形成されている。このフランジ部34bと上記したシャフト部34aとは同軸上にあり、一体的に回転する。フランジ部34bは、ポンプカバー58に対して軸方向に隣接されており、そのポンプカバー58に対して車両外側に所定の隙間を空けて並んで配置されている。フランジ部34bは、ポンプカバー58の軸方向に向いた端面に対向して略平行に広がる端面を有している。
メインシャフト34のフランジ部34bの端面には、軸方向すなわちポンプカバー58側へ向けて突起した接触子60が配設されている。接触子60は、円錐状又は三角錐状などの突起状に形成されており、メインシャフト34のフランジ部34bとポンプカバー58との隙間と同等程度の軸方向長さ(底から先端までの長さ)を有している。接触子60は、メインシャフト34の周方向に等間隔に複数(例えば90度ごとに4つ)設けられている。接触子60は、車両の駆動輪の回転方向を一義的に示すメインシャフト34の回転方向に応じてポンプカバー58の軸方向端面と接触する部材であり、ポンプカバー58に作用させる回転トルクを変更するうえで必要な部材である。
上記した駆動装置10において、電動モータ12によるトルクが減速機28の作動によって伝達されてメインシャフト34が回転する際には、そのシャフト部34aが回転する。シャフト部34aが回転すると、ギヤポンプ52が回転駆動される。この場合には、オイル溜まり54から潤滑オイルが吸い上げられて、減速機28の有する各摺動部位へ送出される。従って、本実施例の駆動装置10においては、減速機28の作動時、メインシャフト34のシャフト部34aの回転によりギヤポンプ52を回転駆動することで、その作動する減速機28の各摺動部位を潤滑することが可能となっている。
ところで、本実施例において、ギヤポンプ52をハウジング20内に封止するための円柱状のポンプカバー58は、その外周にネジ部58aを有し、そのネジ部58aがハウジング20の開口穴56に形成されたネジ部56aに螺合されることによりそのハウジング20に固定される。また、ポンプカバー58は、メインシャフト34のシャフト部34aが挿通される貫通孔58bを有している。更に、ポンプカバー58とメインシャフト34のフランジ部34bとは互いに軸方向に隣接しており、端面同士は所定の隙間を空けて対向する。
かかる構造においては、メインシャフト34が回転される時に、ポンプカバー58がその貫通孔58bに挿通されるシャフト部34aや軸方向に隣接するフランジ部34bからその回転方向と同一方向へ回転させる摩擦トルクを受けることがある。ポンプカバー58の受ける摩擦トルクが、そのネジ部58aとハウジング20のネジ部56aとの螺合を強める方向(すなわち、ポンプカバー58の締まる方向)に向くものであるときは、その摩擦トルクが大きくても不都合はあまり生じないが、そのネジ部58aとハウジング20のネジ部56aとの螺合を弱める方向(すなわち、ポンプカバー58の緩む方向)に向くものであるときは、その摩擦トルクが大きいと、その螺合が緩んでポンプカバー58自体がハウジング20から外れてしまう不都合が生じ得る。
図3は、本実施例の駆動装置10においてモータシャフト24やメインシャフト34がある一の方向に回転する場合と他の方向に回転する場合とでポンプカバー58に作用する回転トルクの違いを説明するための図を示す。また、図4は、本実施例の駆動装置10を図2に示す矢視IIIで見た際の図を示す。
これに対して、本実施例の駆動装置10において、モータシャフト24の先端に設けられた第1歯車30とメインシャフト34に設けられた第2歯車32とは斜歯歯車により噛合されていると共に、メインシャフト34をハウジング20側に回転可能に支持する軸受36には軸方向のベアリングすきが形成されている。このため、本実施例では、電動モータ12におけるモータシャフト24の回転方向が何れの方向であるかに応じて、メインシャフト34側とハウジング20側との軸方向における相対位置が、斜歯歯車機構のガタ分或いは軸受36の軸方向すき分だけ変化する。すなわち、電動モータ12によるトルクがメインシャフト34に伝達される際、ハウジング20に対してメインシャフト34の回転する軸方向相対位置が、その回転方向に応じて異なるものとなる。
上記の如く、メインシャフト34のフランジ部34bとポンプカバー58とは、軸方向において互いに面する端面を有している。これらの端面同士は、車両のハブ外輪48が前進する方向へモータシャフト24が回転するときは、図3(A)に示す如く、メインシャフト34側が軸方向にハウジング20側に接近するように変位することによって、互いに比較的短い距離離れて位置し、一方、車両のハブ外輪48が後退する方向へモータシャフト24が回転するときは、図3(B)に示す如く、メインシャフト34側が軸方向にハウジング20側から離間するように変位することによって、互いに比較的長い距離離れて位置する。
具体的には、これらメインシャフト34のフランジ部34bとポンプカバー58との端面間の距離は、モータシャフト24が車両を前進させる方向へ回転するときは、図3(A)に示す如く、メインシャフト34の端面にポンプカバー58側の軸方向に突起するように設けられた接触子60の軸方向長さよりも僅かに短くなり、一方、モータシャフト24が車両を後退させる方向へ回転するときは、図3(B)に示す如く、上記の接触子60の軸方向長さ以上に長くなる。上記した斜歯歯車機構のガタ或いは軸受36の軸方向すきは、かかるメインシャフト34のフランジ部34bとポンプカバー58との端面間の距離が実現されるように設定されている。
また、メインシャフト34は、モータシャフト24が車両を前進させる方向へ回転するときは、ポンプカバー58がネジ部58aにおいてハウジング20に締め付けられるネジ締め方向に回転し、一方、モータシャフト24が車両を後退させる方向へ回転するときは、ポンプカバー58がネジ部58aにおいてハウジング20から緩められるネジ緩み方向に回転する。メインシャフト34の回転方向とポンプカバー58のネジ締め/緩み方向とは、上記の関係が実現されるように設定されている。
このような構造においては、その組み付け完了後、電動モータ12の通電によってモータシャフト24やメインシャフト34が車両を前進させる方向へ回転するときは、メインシャフト34のフランジ部34bとポンプカバー58との端面同士が軸方向において斜歯歯車のガタ分或いは軸受36の軸方向すき分の範囲で接近することによって、そのフランジ部34bに設けられた接触子60の先端がポンプカバー58の端面に接触すると共に、この際、そのメインシャフト34がポンプカバー58のネジ締め方向に回転する。
一方、電動モータ12の通電によってモータシャフト24やメインシャフト34が車両を後退させる方向へ回転するときは、メインシャフト34のフランジ部34bとポンプカバー58との端面同士が軸方向において斜歯歯車のガタ分或いは軸受36の軸方向すきの範囲で離間することによって、そのフランジ部34bの接触子60とポンプカバー58の端面とが非接触になると共に、この際、そのメインシャフト34がポンプカバー58のネジ緩み方向に回転する。
このため、本実施例の駆動装置10においては、電動モータ12により車両が前進するようにメインシャフト34がポンプカバー58のネジ締め方向に回転するときは、メインシャフト34のフランジ部34bの接触子60がポンプカバー58に接触することで、電動モータ12の駆動によりポンプカバー58に作用させる回転トルクの絶対値を比較的大きくすることができ、一方、電動モータ12により車両が後退するようにメインシャフト34がポンプカバー58のネジ緩み方向に回転するときは、メインシャフト34のフランジ部34bの接触子60とポンプカバー58とが非接触になることで、電動モータ12の駆動によりポンプカバー58に作用させる回転トルクの絶対値を比較的小さくすることができる。
従って、本実施例の駆動装置10によれば、ポンプカバー58は、メインシャフト34がポンプカバー58の締まる方向に回転する場合は、そのメインシャフト34の回転に伴って締まる方向へ回転され易くなるが、メインシャフト34がポンプカバー58の緩む方向に回転する場合は、そのメインシャフト34の回転に伴って緩む方向へは回転され難くなるので、メインシャフト34がポンプカバー58の緩む方向に回転する時にそのポンプカバー58の緩み(そのネジ部58aとハウジング20との螺合の緩み)を抑止することが可能になっていると共に、また、そのポンプカバー58のネジ部58aの螺合が緩んでいる場合にはメインシャフト34がポンプカバー58の締まる方向に回転することでそのポンプカバー58をハウジング20へ締め込むことが可能になっている。
尚、本実施例において、メインシャフト34がポンプカバー58の締まる方向に回転する時は車両が前進駆動される時であるので、仮にポンプカバー58の螺合が緩んでいても、車両が通常使用される前進駆動時にそのポンプカバー58がハウジング20へネジ締めされることとなり、そのポンプカバー58の緩みを解消させる機会が十分に確保されることとなる。
このように、本実施例によれば、ハウジング20にネジ止めされるポンプカバー58の、ハウジング20からの外れを確実に防止することが可能となっており、これにより、車両駆動中にポンプカバー58の外れに起因したギヤポンプ52の機能低下(例えば、潤滑オイル漏れ)が生ずるのを回避することができ、減速機28の各摺動部位を適切かつ確実に潤滑することが可能となっている。
尚、上記の第1実施例においては、電動モータ12が特許請求の範囲に記載した「駆動源」に、メインシャフト34のシャフト部34aが特許請求の範囲に記載した「シャフト」に、メインシャフト34のフランジ部34bが特許請求の範囲に記載した「回転体」に、第1歯車30と第2歯車32とからなる斜歯歯車機構及び軸受36に形成された軸方向のベアリングすきが特許請求の範囲に記載した「作用トルク変更機構」及び「軸方向変位機構」に、第1歯車30と第2歯車32とが特許請求の範囲に記載した「斜歯歯車」に、軸受36に形成された軸方向のベアリングすきが特許請求の範囲に記載した「ベアリングすき」に、それぞれ相当している。
ところで、上記の第1実施例においては、軸方向に突起した接触子60を、メインシャフト34のフランジ部34bの、ポンプカバー58と軸方向に面した端面に設けることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、逆に、ポンプカバー58の、メインシャフト34のフランジ部34bと軸方向に面した端面に設けることとしてもよく、また、メインシャフト34のフランジ部34bの端面及びポンプカバー58の端面の双方に設けることとしてもよい。
また、上記の第1実施例においては、軸方向に突起した接触子60を円錐状又は三角錐状などとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、軸方向に延在するバネ形状とし、メインシャフト34がポンプカバー58の締まる方向へ回転するときはその接触子が自然長よりも縮まり、メインシャフト34がポンプカバー58の緩む方向へ回転するときはその接触子が自然長となるようにすることとしてもよい。
上記した第1実施例では、メインシャフト34のフランジ部34bに接触子60を設け、メインシャフト34がポンプカバー58の締まる方向に回転する時はその接触子60をポンプカバー58の軸方向端面に接触させることで、ポンプカバー58に作用させる回転トルクの絶対値を大きくし、メインシャフト34がポンプカバー58の緩む方向に回転する時はその接触子60をポンプカバー58の軸方向端面から離間させることで、ポンプカバー58に作用させる回転トルクの絶対値を小さくすることとした。
これに対して、本発明の第2実施例においては、メインシャフト34のフランジ部34bやポンプカバー58に上記した接触子60を設けることなく、そのフランジ部34bとポンプカバー58との隙間に充填された作動流体の流れを利用して、メインシャフト34の回転方向に応じてポンプカバー58に作用させる回転トルクの絶対値を変更することとしている。
図5は、本実施例の駆動装置100の要部の拡大構成図を示す。尚、図5において、上記図1及び図2に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。また、図6は、本実施例の駆動装置100が備えるメインシャフト及びポンプカバーのそれぞれの斜視図を示す。
本実施例の駆動装置100において、上記した減速機28の有する第2歯車32は、メインシャフト102に一体的に設けられており、モータシャフト24の回転を所定の減速比で減速してメインシャフト102に伝達するようになっている。メインシャフト102は、軸受36によりハウジング20側に回転可能に支持されており、ギヤポンプ52を回転駆動すべく軸方向に延びたシャフト部102aを有している。ギヤポンプ52は、メインシャフト102のシャフト部102aが回転することにより駆動されるポンプである。メインシャフト102は、軸受36のベアリングすき分だけハウジング20側に対して軸方向に相対変位することが許容されている。
上記したギヤポンプ52は、ハウジング20の開口穴56内に配設された状態でポンプカバー104がハウジング20に固定されることにより封止される。ポンプカバー104は、ハウジング20の開口穴56の一部(具体的には開口側近傍のみ)に嵌ってギヤポンプ52をその開口穴56内に封止できるように円柱状に形成されている。ポンプカバー104は、円柱外周に設けられたネジ部104aを有している。このポンプカバー104のネジ部104aは、ハウジング20の開口穴56の内周に形成されたネジ部56aと螺合される。ポンプカバー104のネジ部104aと開口穴56のネジ部56aとは、雄ネジと雌ネジとの関係を有している。ポンプカバー104は、その組み付け時に、ハウジング20の開口穴56に車両外側から車両中央側へ向かう軸方向に挿入され、所定のネジ締め方向へ回転されてそのネジ部104aが開口穴56のネジ部56aに螺合されることによりハウジング20に固定される。
また、ポンプカバー104は、その中央部分に軸方向に貫通し、上記したメインシャフト102のシャフト部102aが挿通される貫通孔104bを有している。ポンプカバー104の貫通孔104bの内壁とメインシャフト102のシャフト部102aの外面との間はシールされている。メインシャフト102は、そのシャフト部102aがポンプカバー104の貫通孔104bに摺動しつつギヤポンプ52を回転駆動させて潤滑オイルを減速機28の摺動部位へ送出させる。
メインシャフト102には、軸中心側から計方向に向けて広がるフランジ部102bが形成されている。このフランジ部102bと上記したシャフト部102aとは同軸上にあり、一体的に回転する。フランジ部102bは、ポンプカバー104に対して軸方向に隣接されており、そのポンプカバー104に対して車両外側に所定の隙間を空けて並んで配置されている。
メインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104との隙間には、作動流体110が充填されている。この作動流体110は、メインシャフト102のフランジ部102bの回転に伴ってそのシャフト部102aの軸回りに所定の流れを生じ、また、その流れによってポンプカバー104に回転トルクを付与する。尚、この作動流体110は、減速機28の各摺動部位を潤滑する潤滑オイルであればよい。
フランジ部102bの、ポンプカバー104に面する側には、上記した隙間に充填されている作動流体110を、一方の回転方向への回転時にその方向へ回転させつつポンプカバー104側へ変位させ易くしかつ他方の回転方向への回転時にポンプカバー104側へ変位させ難くする羽構造106が形成されている。また、ポンプカバー104の、フランジ部102bに面する側には、一方の回転方向への回転時に上記した作動流体110の流れを受けて同方向に回転し易くなり、他方の回転方向への回転時には同方向に回転し難くなる羽構造108が形成されている。メインシャフト102のフランジ部102bの羽構造106とポンプカバー104の羽構造108とは、互いに軸方向において対向しており、それぞれ複数のブレードを有しており、メインシャフト102側の回転トルクが一方の回転方向のみポンプカバー104に伝達され易いものとしている。
上記した駆動装置100において、電動モータ12によるトルクが減速機28の作動によって伝達されてメインシャフト102が回転する際には、そのシャフト部102aの回転によってギヤポンプ52が回転駆動される。この場合には、オイル溜まり54から潤滑オイルが吸い上げられて、減速機28の有する各摺動部位へ送出される。従って、本実施例の駆動装置100においても、減速機28の作動時、メインシャフト102のシャフト部102aの回転によりギヤポンプ52を回転駆動することで、その作動する減速機28の各摺動部位を潤滑することが可能となっている。
また、本実施例の駆動装置100においても、モータシャフト24の先端に設けられた第1歯車30とメインシャフト34に設けられた第2歯車32とは斜歯歯車により噛合されていると共に、メインシャフト102をハウジング20側に回転可能に支持する軸受36には軸方向のベアリングすきが形成されている。このため、本実施例では、電動モータ12におけるモータシャフト24の回転方向が何れの方向であるかに応じて、メインシャフト102側とハウジング20側との軸方向における相対位置が、斜歯歯車機構のガタ分或いは軸受36の軸方向すき分だけ変化する。すなわち、電動モータ12によるトルクがメインシャフト102に伝達される際、ハウジング20に対してメインシャフト102の回転する軸方向相対位置が、その回転方向に応じて異なるものとなる。
メインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104との軸方向における互いに面する側は、車両のハブ外輪48が前進する方向へモータシャフト24が回転するときは、メインシャフト102側が軸方向にハウジング20側に接近するように変位することによって、互いに接触することなく比較的短い距離離れて位置し、一方、車両のハブ外輪48が後退する方向へモータシャフト24が回転するときは、メインシャフト102側が軸方向にハウジング20側から離間するように変位することによって、互いに比較的長い距離離れて位置する。
また、メインシャフト102は、モータシャフト24が車両を前進させる方向へ回転するときは、ポンプカバー104がネジ部104aにおいてハウジング20に締め付けられるネジ締め方向に回転し、一方、モータシャフト24が車両を後退させる方向へ回転するときは、ポンプカバー104がネジ部104aにおいてハウジング20から緩められるネジ緩み方向に回転する。メインシャフト102の回転方向とポンプカバー104のネジ締め/緩み方向とは、上記の関係が実現されるように設定されている。
このような構造においては、その組み付け完了後、電動モータ12の通電によってモータシャフト24やメインシャフト102が車両を前進させる方向へ回転するときは、メインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104とが互いに接触することなく軸方向において斜歯歯車のガタ分或いは軸受36の軸方向すき分の範囲で接近し、この際、そのメインシャフト102がポンプカバー104のネジ締め方向に回転する。一方、電動モータ12の通電によってモータシャフト24やメインシャフト102が車両を後退させる方向へ回転するときは、メインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104とが軸方向において斜歯歯車のガタ分或いは軸受36の軸方向すきの範囲で離間し、この際、そのメインシャフト102がポンプカバー104のネジ緩み方向に回転する。
上記の如く、本実施例において、メインシャフト102のフランジ部102bには羽構造106が、また、ポンプカバー104には羽構造108が、それぞれ形成されている。メインシャフト102側の羽構造106は、メインシャフト102が車輪を前進させる方向すなわちポンプカバー104のネジ締め方向へ回転するときに、その回転に伴ってフランジ部102bとポンプカバー104との隙間に充填されている作動流体110をその方向へ回転させつつポンプカバー104側へ変位させ易くし、一方、メインシャフト102が車輪を後退させる方向すなわちポンプカバー104のネジ緩み方向へ回転するときに、その作動流体110をポンプカバー104側へ変位させ難くするように構成されている。また、ポンプカバー104側の羽構造108は、メインシャフト102が車輪を前進させる方向すなわちポンプカバー104のネジ締め方向へ回転するときに、羽構造106による作動流体110の流れを受け易くなってその回転方向と同じ方向に回転し易くなり、一方、メインシャフト102が車輪を後退させる方向すなわちポンプカバー104のネジ緩み方向へ回転するときに、その回転方向と同じ方向に回転し難くなるように構成されている。
このため、本実施例の駆動装置100においては、電動モータ12により車両が前進するようにメインシャフト34がポンプカバー58のネジ締め方向に回転するときは、メインシャフト102側の羽構造106によって作動流体110をメインシャフト34の回転方向と同じポンプカバー58のネジ締め方向へ回転させつつポンプカバー104側へ変位させ易くし、かつ、ポンプカバー104側の羽構造108によってその作動流体110の流れを受け易くしてそのポンプカバー104をネジ締め方向へ回転させ易くすることができるので、電動モータ12の駆動によりポンプカバー104に作用させる回転トルクの絶対値を比較的大きくすることができる。
一方、電動モータ12により車両が後退するようにメインシャフト34がポンプカバー58のネジ緩み方向に回転するときは、メインシャフト102側の羽構造106による作動流体110のポンプカバー104側への変位を生じさせ難くし、かつ、ポンプカバー104側の羽構造108によって作動流体110の流れを受け難くしそのポンプカバー104をネジ緩み方向へ回転させ難くすることができるので、電動モータ12の駆動によりポンプカバー104に作用させる回転トルクの絶対値を比較的小さくすることができる。
また、本実施例の駆動装置100において、メインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104とは、車両が前進するようにメインシャフト102がポンプカバー104のネジ締め方向に回転するときは互いに接近し、一方、車両が後退するようにメインシャフト102がポンプカバー104のネジ緩み方向に回転するときは互いに離間する。このため、本実施例の如くメインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104との距離が回転方向に応じて異なる構成とすれば、その距離が不変である構成に比べて、メインシャフト102がポンプカバー104のネジ締め方向に回転するときはメインシャフト102側の回転トルクを作動流体110を介してポンプカバー104側に伝達し易くし、また、メインシャフト102がポンプカバー104のネジ緩み方向に回転するときはメインシャフト102側の回転トルクを作動流体110を介してポンプカバー104側に伝達し難くするので、羽構造106,108の機能によりポンプカバー104に作用させる回転トルクの変動幅を更に広げることが可能である。
従って、本実施例の駆動装置100によれば、ポンプカバー104は、メインシャフト102がポンプカバー104の締まる方向に回転する場合は、そのメインシャフト102の回転に伴って締まる方向へ回転され易くなるが、メインシャフト102がポンプカバー104の緩む方向に回転する場合は、そのメインシャフト102の回転に伴って緩む方向へは回転され難くなるので、メインシャフト102がポンプカバー104の緩む方向に回転する時にそのポンプカバー104の緩み(そのネジ部104aとハウジング20との螺合の緩み)を抑止することが可能になっていると共に、また、そのポンプカバー104のネジ部104aの螺合が緩んでいる場合にはメインシャフト102がポンプカバー104の締まる方向に回転することでそのポンプカバー104をハウジング20へ締め込むことが可能になっている。
尚、本実施例においても、メインシャフト102がポンプカバー104の締まる方向に回転する時は車両が前進駆動される時であるので、仮にポンプカバー104の螺合が緩んでいても、車両が通常使用される前進駆動時にそのポンプカバー104がハウジング20へネジ締めされることとなり、そのポンプカバー104の緩みを解消させる機会が十分に確保されることとなる。
このように、本実施例によれば、ハウジング20にネジ止めされるポンプカバー104の、ハウジング20からの外れを確実に防止することが可能となっており、これにより、車両駆動中にポンプカバー104の外れに起因したギヤポンプ52の機能低下(例えば、潤滑オイル漏れ)が生ずるのを回避することができ、減速機28の各摺動部位を適切かつ確実に潤滑することが可能となっている。
また、本実施例の駆動装置100は、メインシャフト102の回転方向に応じてポンプカバー104に作用させる回転トルクを変更するうえで、上記した第1実施例の駆動装置10と異なり、軸方向に突起する接触子とポンプカバーやフランジ部との接触/非接触を制御するものではなく、メインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104との間に充填される作動流体の流れを制御するものである。このため、本実施例によれば、接触子がポンプカバーやフランジ部と接触することに伴って部品に大きな摩耗が生ずるのを防止することができ、部品の耐久性を向上させることが可能となっており、また、その接触に伴って大きな打音や摩擦音が生ずるのを防止することができ、静粛性を向上させることが可能となっている。
尚、上記の第2実施例においては、メインシャフト102のシャフト部102aが特許請求の範囲に記載した「シャフト」に、メインシャフト102のフランジ部102bが特許請求の範囲に記載した「回転体」に、作動流体110が特許請求の範囲に記載した「流体継手」に、第1歯車30と第2歯車32とからなる斜歯歯車機構、軸受36に形成された軸方向のベアリングすき、及び、羽構造106,108が特許請求の範囲に記載した「作用トルク変更機構」に、それぞれ相当している。
ところで、上記の第2実施例においては、メインシャフト102のフランジ部102bやポンプカバー104に羽構造106,108を設けると共に、モータシャフト24に設けられた第1歯車30とメインシャフト102に設けられた第2歯車32とを、メインシャフト102側とハウジング20側との軸方向相対変位を許容する斜歯歯車により構成することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その第1歯車30と第2歯車32とを、メインシャフト102側とハウジング20側との軸方向相対変位を許容しない平歯車により構成することとしてもよい。
また、上記の第2実施例においては、メインシャフト102のフランジ部102bに羽構造106を、ポンプカバー104に羽構造108を、それぞれ設けることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、そのフランジ部102b及びポンプカバー104の何れか一方に羽構造106,108を設けることとすればよい。
また、上記の第2実施例においては、メインシャフト102のフランジ部102bやポンプカバー104に羽構造106,108を設けることで、ポンプカバー104に作用させる回転トルクを変更することとしたが、かかる羽構造106,108を設けることなく、第1歯車30と第2歯車32とを斜歯歯車により構成したうえで、メインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104との間に充填される作動流体110の流れによってのみポンプカバー104に作用させる回転トルクを変更することとしてもよい。
かかる変形例においては、メインシャフト102がポンプカバー104のネジ締め方向に回転するときは、メインシャフト102のフランジ部102bとポンプカバー104とを互いに接近させて、メインシャフト102側の回転トルクを作動流体110を介してポンプカバー104側に伝達し易くし、一方、メインシャフト102がポンプカバー104のネジ緩み方向に回転するときは互いに離間させて、メインシャフト102側の回転トルクを作動流体110を介してポンプカバー104側に伝達し難くする。このため、ポンプカバー104は、メインシャフト102がポンプカバー104の締まる方向に回転する場合は、そのメインシャフト102の回転に伴って締まる方向へ回転され易くなるが、メインシャフト102がポンプカバー104の緩む方向に回転する場合は、そのメインシャフト102の回転に伴って緩む方向へは回転され難くなるので、メインシャフト102がポンプカバー104の緩む方向に回転する時にそのポンプカバー104の緩み(そのネジ部104aとハウジング20との螺合の緩み)を抑止することが可能になると共に、また、そのポンプカバー104のネジ部104aの螺合が緩んでいる場合にはメインシャフト102がポンプカバー104の締まる方向に回転することでそのポンプカバー104をハウジング20へ締め込むことが可能になる。
上記した第1実施例では、モータシャフト24に設けられた第1歯車30とメインシャフト34に設けられた第2歯車32とを、メインシャフト34側とハウジング20側との軸方向相対変位を許容する斜歯歯車により構成することで、ポンプカバー58に作用させる回転トルクを回転方向に応じて変更することとした。
これに対して、本発明の第3実施例においては、モータシャフト24に設けられた第1歯車とメインシャフトに設けられた第2歯車とを、メインシャフト側とハウジング20側との軸方向相対変位を許容しない平歯車により構成したうえで、ポンプカバー58に作用させる回転トルクを回転方向に応じて変更することとした。
図7は、本実施例の駆動装置200の要部の拡大構成図を示す。尚、図7において、上記図1及び図2に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。また、同図(A)及び(B)は、モータシャフト24やメインシャフト34がある一の方向に回転する場合と他の方向に回転する場合とでポンプカバー58に作用する回転トルクの違いを説明するための図を示す。更に、図8は、モータシャフト24やメインシャフト34がある一の方向に回転する場合における駆動装置200の様子を表した図を、また、図9は、モータシャフト24やメインシャフト34が他の方向に回転する場合における駆動装置200の様子を表した図を、それぞれ示す。尚、図8(A)及び図9(A)は軸方向から見た全体図を、図8(B)及び図9(B)は軸方向から見た要部拡大図を、また、図8(C)及び図9(C)は径方向から見た要部拡大図を、それぞれ示す。
本実施例の駆動装置200において、減速機28は、互いに噛合する第1歯車202と第2歯車204とを有している。第1歯車202は、モータシャフト24の先端に一体的に取り付けられている。また、第2歯車204は、メインシャフト206に一体的に設けられており、モータシャフト24の回転を所定の減速比で減速してメインシャフト206に伝達するようになっている。第1歯車202及び第2歯車204は共に平歯車により構成されている。
このため、本実施例の駆動装置200では、電動モータ12におけるモータシャフト24の回転方向が何れの方向であるかに応じて、メインシャフト206側とハウジング20側との軸方向における相対位置が斜歯歯車機構のガタ分だけ変化することはなく、電動モータ12によるトルクがメインシャフト206に伝達される際に、ハウジング20に対してメインシャフト102の回転する軸方向相対位置がその回転方向に応じて異なるものとなる事態は生じない。従って、メインシャフト206とポンプカバー210との軸方向の隙間は、不変の距離に保たれる。
メインシャフト206は、軸受36によりハウジング20側に回転可能に支持されており、駆動輪と同軸上に配置されている。メインシャフト206は、ギヤポンプ52を駆動すべく軸方向に延びたシャフト部206aを有している。メインシャフト206の外周には、減速機28の有する遊星歯車機構38の太陽歯車50が形成されている。
上記した駆動装置200において、電動モータ12が通電されてモータシャフト24が回転すると、その回転に合わせて第1歯車202と第2歯車204とによる所定の減速比でメインシャフト206が回転する。メインシャフト206が回転すると、その回転トルクが遊星歯車機構38に伝達されることで、更に所定の減速比でハブ外輪48が回転する。ハブ外輪48は、モータシャフト24の回転方向が特定の一方向であるときは、車両を前進させるように回転し、一方、モータシャフト24の回転方向が特定の他方向であるときは、車両を後退させるように回転する。このように、本実施例の駆動装置200においては、電動モータ12による回転トルクを減速機28を介して所定の減速比でハブ外輪48に伝達することができ、これにより、ホイール及びブレーキディスクを含む車輪をメインシャフト206を軸中心にして回転させることができ、いわゆるインホイルモータを用いた車輪の回転駆動を実現することが可能となっている。
また、本実施例の駆動装置200において、ギヤポンプ52は、ハウジング20の開口穴56内に配設された状態でポンプカバー210がハウジング20に固定されることにより封止される。ポンプカバー210は、ハウジング20の開口穴56の一部(具体的には開口側近傍のみ)に嵌ってギヤポンプ52をその開口穴56内に封止できるように円柱状に形成されている。ポンプカバー210の円柱外周に設けられたネジ部210aとハウジング20の開口穴56に形成されたネジ部56aとは、雄ネジと雌ネジとの関係を有している。ポンプカバー210は、その組み付け時に、ハウジング20の開口穴56に車両外側から車両中央側へ向かう軸方向に挿入され、所定のネジ締め方向へ回転されてそのネジ部210aが開口穴56のネジ部56aに螺合されることによりハウジング20に固定される。
ポンプカバー210は、その中央部分に軸方向に貫通し、上記したメインシャフト206のシャフト部206aが挿通される貫通孔210bを有している。ポンプカバー210の貫通孔210bの内壁とメインシャフト206のシャフト部206aの外面との間はシールされている。メインシャフト206は、そのシャフト部206aがポンプカバー210の貫通孔210bに摺動しつつギヤポンプ52を回転駆動させて潤滑オイルを減速機28の摺動部位へ送出させる。
メインシャフト206には、軸中心側から径方向に向けて広がるフランジ部206bが形成されている。このフランジ部206bと上記したシャフト部206aとは同軸上にあり、一体的に回転する。フランジ部206bは、ポンプカバー210に対して軸方向に隣接されており、そのポンプカバー210に対して車両外側に所定の隙間を空けて並んで配置されている。フランジ部206bは、ポンプカバー210の軸方向に向いた端面に対向して略平行に広がる端面を有している。
上記した駆動装置200において、電動モータ12によるトルクが減速機28の作動によって伝達されてメインシャフト206が回転する際には、そのシャフト部34aの回転によりギヤポンプ52が回転駆動される。この場合には、オイル溜まり54から潤滑オイルが吸い上げられて、減速機28の有する各摺動部位へ送出される。従って、本実施例の駆動装置200においても、減速機28の作動時、メインシャフト206のシャフト部206aの回転によりギヤポンプ52を回転駆動することで、その作動する減速機28の各摺動部位を潤滑することが可能となっている。
更に、本実施例の駆動装置200において、ポンプカバー210の、メインシャフト206のフランジ部206bと軸方向に面した端面には、軸方向に向いて開口した溝212が形成されている。溝212は、周方向に等間隔に複数(図8及び図9においては4つ)設けられており、それぞれ軸中心から等距離の位置に設けられている。各溝212はそれぞれ、ポンプカバー210の上記した端面に周方向に延在しており、その周方向位置に応じて軸方向の深さが異なるようになっている。具体的には、各溝212はそれぞれ、径方向から見てその底部が傾斜するようになっており(図8(C)及び図9(C)参照)、その軸方向深さがポンプカバー210のネジ締め方向側の周方向位置ほど浅くなるようにすなわちポンプカバー210のネジ緩み方向側の周方向位置ほど深くなるように形成されている。
上記した各溝212にはそれぞれ、球状のボール214が収容されている。ボール214は、溝212の周方向長さよりも短い直径を有しており、その周方向位置が可変されるようになっている。また、ボール214の直径は、溝212の最も深い位置における深さ程度であって、メインシャフト206のフランジ部206bとポンプカバー210との隙間よりも長くなっている。
また、メインシャフト206は、モータシャフト24が車両を前進させる方向へ回転するときは、ポンプカバー210がネジ部210aにおいてハウジング20に締め付けられるネジ締め方向に回転し、一方、モータシャフト24が車両を後退させる方向へ回転するときは、ポンプカバー210がネジ部210aにおいてハウジング20から緩められるネジ緩み方向に回転する。メインシャフト206の回転方向とポンプカバー210のネジ締め/緩み方向とは、上記の関係が実現されるように設定されている。
このような構造においては、その組み付け完了後、電動モータ12の通電により車両が前進するようにメインシャフト206がポンプカバー210のネジ締め方向に回転するときは、ポンプカバー210の溝212に収容されたボール214が、メインシャフト206のフランジ部206bと接触した際にそのフランジ部206bからネジ締め方向へ向かう摩擦力を受けることにより、図8に示す如く溝212の浅い位置側に移動し易くなり更にフランジ部206bから大きな摩擦力を受け易くなる。このため、かかるときは、メインシャフト206側の回転トルクがボール214を介してポンプカバー210に伝達され易くなるので、電動モータ12の駆動によりポンプカバー210に作用させる回転トルクの絶対値を比較的大きくすることができる。
一方、電動モータ12の通電により車両が後退するようにメインシャフト206がポンプカバー210のネジ緩み方向に回転するときは、ポンプカバー210の溝212内のボール214が、メインシャフト206のフランジ部206bと接触した際にそのフランジ部206bからネジ緩め方向へ向かう摩擦力を受けることにより、図9に示す如く溝212の深い位置側に移動し易くなり、フランジ部206bから摩擦力を受け難くなる。このため、かかるときは、メインシャフト206側の回転トルクがボール214を介してポンプカバー210に伝達され難くなるので、電動モータ12の駆動によりポンプカバー210に作用させる回転トルクの絶対値を比較的大きくすることができる。
従って、本実施例の駆動装置200によれば、電動モータ12によるトルクがモータシャフト24からメインシャフト206へ伝達される際、そのメインシャフト206のフランジ部206bとポンプカバー210とのボール214を介した接触摩擦を、シャフト回転方向に応じて異ならせることで、ポンプカバー210を、メインシャフト206がポンプカバー210の締まる方向に回転する場合は、そのメインシャフト206の回転に伴って締まる方向へ回転し易くする一方、メインシャフト206がポンプカバー210の緩む方向に回転する場合は、そのメインシャフト206の回転に伴って緩む方向へは回転し難くすることができる。このため、メインシャフト206がポンプカバー210の緩む方向に回転する時にそのポンプカバー210の緩み(そのネジ部210aとハウジング20との螺合の緩み)を抑止することが可能になっていると共に、また、そのポンプカバー210のネジ部210aの螺合が緩んでいる場合にはメインシャフト206がポンプカバー210の締まる方向に回転することでそのポンプカバー210をハウジング20へ締め込むことが可能になっている。
尚、本実施例においても、メインシャフト206がポンプカバー210の締まる方向に回転する時は車両が前進駆動される時であるので、仮にポンプカバー210の螺合が緩んでいても、車両が通常使用される前進駆動時にそのポンプカバー210がハウジング20へネジ締めされることとなり、そのポンプカバー210の緩みを解消させる機会が十分に確保されることとなる。
このように、本実施例によれば、ハウジング20にネジ止めされるポンプカバー210の、ハウジング20からの外れを確実に防止することが可能となっており、これにより、車両駆動中にポンプカバー210の外れに起因したギヤポンプ52の機能低下(例えば、潤滑オイル漏れ)が生ずるのを回避することができ、減速機28の各摺動部位を適切かつ確実に潤滑することが可能となっている。
更に、本実施例の駆動装置200においては、回転方向に応じたポンプカバー210に作用させる回転トルクの変更は、メインシャフト206側とハウジング20側との軸方向相対変位を許容する斜歯歯車ではなく、その軸方向相対変位を許容しない平歯車により実現されている。このため、本実施例の構成によれば、回転トルク変更が斜歯歯車により実現される構成に比べて、電動モータ12のモータシャフト24からメインシャフトへ伝達する回転トルクの損失を低減することが可能となっている。
尚、上記の第3実施例においては、メインシャフト206のシャフト部206aが特許請求の範囲に記載した「シャフト」に、メインシャフト206のフランジ部206bが特許請求の範囲に記載した「回転体」に、溝212及びボール214が特許請求の範囲に記載した「作用トルク変更機構」及び「接触摩擦変更機構」に、ボール214が特許請求の範囲に記載した「接触子」に、それぞれ相当している。
ところで、上記の第3実施例においては、溝212を、ポンプカバー210の、メインシャフト206のフランジ部206bと軸方向に面した端面に設けることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、逆に、メインシャフト206のフランジ部206bの、ポンプカバー210と軸方向に面した端面に設けることとしてもよい。
ところで、上記の第1乃至第3実施例においては、駆動装置10,100,200を電動車両の駆動輪を回転駆動させる装置として用いることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電動モータ12などの駆動源の駆動により駆動対象を駆動させる装置であれば、車両以外のものに搭載される駆動装置に適用することとしてもよい。
本発明の第1実施例である駆動装置の全体構成図である。 本実施例の駆動装置の要部の拡大構成図である。 本実施例の駆動装置においてシャフトが一方に回転する場合と他方に回転する場合とでポンプカバーに作用する回転トルクの違いを説明するための図である。 本実施例の駆動装置を図2に示す矢視IIIで見た際の図である。 本発明の第2実施例である駆動装置の要部の拡大構成図である。 本実施例の駆動装置が備えるメインシャフト及びポンプカバーのそれぞれの斜視図である。 本発明の第2実施例である駆動装置の要部の拡大構成図である。 本実施例の駆動装置においてシャフトが一方に回転する場合にポンプカバーに作用する回転トルクを説明するための図である。 本実施例の駆動装置においてシャフトが他方に回転する場合にポンプカバーに作用する回転トルクを説明するための図である。
符号の説明
10,100,200 駆動装置
12 電動モータ
20 ナックル
22 モータケース
28 減速機
30,202 第1歯車
32,204 第2歯車
34,102,206 メインシャフト
34a,102a,206a シャフト部
34b,102b,206b フランジ部
52 ギヤポンプ
58,104,210 ポンプカバー
60 接触子
106,108 羽構造
212 溝
214 ボール

Claims (8)

  1. 駆動源と、前記駆動源の駆動により回転するシャフトの回転により駆動するギヤポンプと、前記シャフトが挿通される貫通孔を有し、外周に設けられたネジ部の螺合により前記ギヤポンプを封止するポンプカバーと、を備える駆動装置であって、
    前記シャフトが前記ポンプカバーの緩む方向に回転する場合は、締まる方向に回転する場合に比して、前記駆動源の駆動により該ポンプカバーに作用させる回転トルクを減少させる作用トルク変更機構を備えることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記ポンプカバーに対して軸方向に隣接し、前記シャフトと同軸の該シャフトと一体的に回転する回転体を備え、
    前記作用トルク変更機構は、前記回転体を、前記シャフトが前記ポンプカバーの締まる方向に回転する場合に前記ポンプカバーに接近するように軸方向の一方に変位させ、また、前記シャフトが前記ポンプカバーの緩む方向に回転する場合に前記ポンプカバーから離間するように軸方向の他方に変位させる軸方向変位機構を有することを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  3. 前記軸方向変位機構は、
    前記駆動源に連結し、該駆動源によるトルクを前記回転体に伝達する斜歯歯車と、
    前記回転体と前記ポンプカバーの前記ネジ部が螺合されるハウジングとの軸方向相対変位を許容するベアリングすきと、
    により構成されることを特徴とする請求項2記載の駆動装置。
  4. 前記回転体及び前記ポンプカバーの少なくとも一方の端面に、他方と接触させる突起状の接触子を設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の駆動装置。
  5. 前記回転体と前記ポンプカバーとの間に、該回転体の回転に伴って生じる流れによって該ポンプカバーに回転トルクを作用させる流体継手を設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の駆動装置。
  6. 前記ポンプカバーに対して軸方向に隣接し、前記シャフトと同軸の該シャフトと一体的に回転する回転体を備え、
    前記作用トルク変更機構は、前記回転体及び前記ポンプカバーの少なくとも一方の端面に設けられ、該回転体と該ポンプカバーとの間に充填された作動流体の流れによって該ポンプカバーに作用させる回転トルクを、前記シャフトが前記ポンプカバーの締まる方向に回転する場合に大きくし、また、前記シャフトが前記ポンプカバーの緩む方向に回転する場合に小さくする羽構造を有することを特徴とする請求項1、2、3、及び5の何れか一項記載の駆動装置。
  7. 前記ポンプカバーに対して軸方向に隣接し、前記シャフトと同軸の該シャフトと一体的に回転する回転体を備え、
    前記作用トルク変更機構は、前記回転体と前記ポンプカバーとの接触摩擦を、前記シャフトが前記ポンプカバーの締まる方向に回転する場合に大きくし、また、前記シャフトが前記ポンプカバーの緩む方向に回転する場合に小さくする接触摩擦変更機構を有することを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  8. 前記接触摩擦変更機構は、
    前記回転体又は前記ポンプカバーの端面に周方向に延在して設けられ、周方向位置に応じて軸方向深さの変化する溝と、
    前記溝に前記シャフトの回転方向に応じて周方向位置が変化するように収容され、前記ポンプカバー又は前記回転体に接触可能な接触子と、
    により構成されることを特徴とする請求項7記載の駆動装置。
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