JP2008199810A - 整流回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】適正に過電流を防止でき小型化を図れる整流回路を提供する。
【解決手段】交流電源1の極性がプラスであるときは、第1のダイオード3aのラインと第2のダイオード3bのラインに電流が流れる。交流電源1の極性がマイナスであるときは、第3のダイオード3cのラインと第4のダイオード3dのラインに電流が流れる。
すなわち半波ごとの電流供給ラインが切り替わる。これにより、各々のラインの電流値はダイオードブリッジ回路の場合より1/2になり、そのためヒューズ2a〜2dの定格電流を小さな容量に下げることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流電源装置などの電気・電子機器に交流を整流し供給する整流回路に関するものである。
従来の電源装置や力率改善装置を有する電気・電子機器は、交流入力を整流して平滑した入力や、整流後の全波整流波形入力に応じてスイッチング動作する。通常、このような電気・電子機器に電力を供給する整流回路は、交流電源にダイオードをブリッジ接続して構成されたダイオードブリッジ回路により交流電源からの交流を全波整流するようにしている。
図3は、従来の整流回路の回路図である。交流電源1からの交流はヒューズ2a、2bを介してダイオードブリッジ回路6に入力され全波整流された出力を電気・電子機器4に供給するようにしている。
交流電源1の直後、つまり交流電源1とダイオードブリッジ回路6との間にヒューズ2a、2bを設けているのは、電気・電子機器を含む回路が何らかの異常モードとなり、交流電源1から過電流が流れた場合に、整流回路や電気・電子機器を構成する各要素を保護するためである。例えば、500W以上の電力を消費する力率改善装置を有する電気・電子機器においては、過電流防止用のヒューズとして12A以上の電流ヒューズを使用するのが一般的である。
また、図4に示すように、ダイオードブリッジ回路6の前段にラインフィルタを設け、交流入力に含まれる電源線に伝導するノイズを除去するようにしたものもある。
またライン電流を分流する方法として(例えば、特許文献1参照)のように倍電圧整流による整流平滑回路を用いていた。
特開2003−033033号公報
しかしながら、過電流防止用のヒューズとして、12A以上のヒューズを用いた場合には、当然にその遮断容量も大きくなり、回路の異常により大電流が流れても回路の遮断まで時間がかかる。このことから、ヒューズの遮断前にプリント基板のパターンの溶断の発生や、異常箇所から2次的破損を起こすことがあり、最悪の場合には発煙や発火を起こすことも考えられる。
また交流入力に含まれる高調波を除去するために設けられたラインフィルタは、出力電力が500Wを越える場合には、ラインフィルタの形状や重量は極端に大型となり、プリント基板への実装は困難となる。また、コストも高くなり、さらに、ラインフィルタは一般的にフェライトコア等に銅線を巻いた構成をしており、その直流抵抗分により大電流を流すと熱を発生しラインフィルタ自体の温度上昇が著しく大きくなるという課題を有していた。
また特許文献1による整流平滑回路では、直流平滑された入力を接続する電気・電子機器しか対応できず、入力交流電圧波形に応じて動作する力率改善装置を有する電気・電子機器には対応ができない。また、倍電圧発生用に二個のコンデンサも必要としている。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、適正に過電流を防止でき小型化が図れ、直流平滑を有する電気・電子機器だけでなく入力電圧波形に応じて動作する力率改善装置を有する電気・電子機器にも対応した整流回路を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の整流回路は、交流電源がプラスのときに交流入力を導通する第1のダイオードおよび第2のダイオードと、交流電源がマイナスのときに交流入力を導通する第3のダイオードおよび第4のダイオードと、前記交流電源と前記第1のダイオードとの間に直列に接続され過電流を遮断する第1のヒューズと前記交流電源と前記第2のダイオードとの間に直列に接続され過電流を遮断する第2のヒューズと前記交流電源と前記第3のダイオードとの間に直列に接続され過電流を遮断する第3のヒューズと前記交流電源と前記第4のダイオードとの間に直列に接続され過電流を遮断する第4のヒューズと前記第1のダイオードと前記第2のダイオードによる半波整流出力と前記第3のダイオードと前記第4のダイオードによる半波整流出力を合成し全波整流出力として電気・電子機器に供給することを特徴としたものである。
本発明および以下の発明において、特に指定しない限り用語の定義及び技術的意味は以下による。
整流回路は、交流電源からの交流入力を整流して電気・電子機器に直流を供給する回路であり、交流を半波ごとに整流する第1のダイオードおよび第2のダイオードと第3のダイオードおよび第4のダイオードを有する。
電気・電子機器は、例えば入力に平滑回路を設けた直流電源装置や入力電圧波形に応じて動作する力率改善装置を設けた電源装置であり、内部にスイッチング手段を有し、整流平滑回路で整流平滑された直流を定電圧直流電源として出力する。
第1のダイオードおよび第2のダイオードと第3のダイオードおよび第4のダイオードは、交流電源の極性に対してそれぞれのラインに設けられ、交流電源の極性がプラスのときに第1のダイオードと第2のダイオードとの半波整流回路が形成され、交流電源の極性がマイナスのときに第3のダイオードおよび第4のダイオードとの半波整流回路が形成される。そして、電気・電子機器に対しては、交流電源のそれぞれの極性で得られた半波整流された出力が合成されて全波整流出力として供給されるように接続される。
従って、交流電源からの交流入力は、第1のダイオードおよび第2のダイオードが設けられたラインと、第3のダイオードおよび第4のダイオードが設けられたラインに分流するので、その電流値は、ダイオードブリッジ回路の場合に流れるラインの電流値の半分になる。
第1のヒューズは、交流電源と第1のダイオードとの間に直列に接続され、第1のダイオードが接続されたラインに過電流が流れた場合に、その過電流を遮断する。第2のヒューズは、交流電源と第2のダイオードとの間に直列に接続され、第2のダイオードが接続されたラインに過電流が流れた場合に、その過電流を遮断する。第3のヒューズは、交流電源と第3のダイオードとの間に直列に接続され、第3のダイオードが接続されたラインに過電流が流れた場合に、その過電流を遮断する。第4のヒューズは、交流電源と第4のダイオードとの間に直列に接続され、第4のダイオードが接続されたラインに過電流が流れた場合に、その過電流を遮断する。
ここで、第1から第4の各ヒューズが接続された各々のラインに流れる電流値は、ダイオードブリッジ回路の場合に流れる電流値の1/2になるので、例えば、10A以下のヒューズとして多用されているガラス管ヒューズの使用が可能である。
本発明によれば、第1から第4の各ダイオードが設けられた各々のラインの電流値はダイオードブリッジ回路の場合に流れる電流値の1/2になり、そのためタイムラグヒューズの定格電流を小さい容量にすることが可能となり、異常時でも安全に回路を遮断することが可能となる。
さらに本発明の整流回路は、交流電源がプラスのときに交流入力を導通する第1のダイオードと第1のヒューズおよび第2のダイオードと第2のヒューズとの間に、それぞれに直列に接続され高調波を除去する第1のラインフィルタと、交流電源がマイナスのときに交流入力を導通する第3のダイオードと第3のヒューズおよび第4のダイオードと第4のヒューズとの間に、それぞれに直列に接続され高調波を除去する第2のラインフィルタを備えたことを特徴とするものである。
本発明の整流回路によれば、第1から第4の各ヒューズに接続された各々のラインに流れる電流値は、ダイオードブリッジ回路の場合に流れる電流値の1/2になるので、例えば10A以下のヒューズとして多用されているガラス管ヒューズを使用することができる。
また、ラインフィルタの個々の熱損失を1/4に減らせることによりラインフィルタ自体の発熱を低減させ小型化をすることができ、プリント基板への実装も可能となる。
以下に、本発明の整流回路の実施例を図面とともに詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1における整流回路の回路図である。
まず、図1における回路構成を説明する。
交流電源1の正極側のラインは、第1のヒューズ2aと第4のヒューズ2dに分岐するように接続され、第1のヒューズ2aの後段には電流が流れる向きに第1のダイオード3aを接続し、第4のヒューズ2dの後段には電流が流れない向きに第4のダイオード3dを接続し、それぞれ電気・電子機器4に接続する。
交流電源1の負極側のラインは、第2のヒューズ2bと第3のヒューズ2cに分岐するように接続され、第2のヒューズ2bの後段には電流が流れる向きに第2のダイオード3bを接続し、第3のヒューズ2cの後段には電流が流れない向きに第3のダイオード3cを接続し、第2のダイオード3bは第4のダイオード3dの電気・電子機器4に繋がるラインと接続し、第3のダイオード3cは第1のダイオード3aの電気・電子機器4に繋がるラインと接続する。
次に、図1における動作を説明する。
交流電源1の極性がプラスであるときは、第1のダイオード3aのラインと第2のダイオード3bのラインに電流が流れる。交流電源1の極性がマイナスであるときは、第3のダイオード3cのラインと第4のダイオード3dのラインに電流が流れる。
つまり、半波ごとの電流供給ラインが切り替わるため、各々のラインの電流値は図3のダイオードブリッジ回路の場合より1/2になり、ヒューズ2a〜2dの定格電流を小さな容量に下げることが可能となる。すなわち、電気・電子機器4に供給する電流が12A以上である場合であっても、12A以上での過電流の遮断を対象とするセラミックヒューズを用いる必要がなくなり、10A以下で多用されるガラス管ヒューズを用いることができる。これにより、12A以上のヒューズを使用する場合の回路異常による大電流が流れた際の遮断時間の問題や、500Wを超える出力電力の場合の、ラインフィルタの形状や重量の問題、ラインフィルタに大電流を流した場合の発熱の問題が解決できる。
図2は本発明の実施例2に係る整流回路の回路図である。
まず、図2における回路構成を説明する。
図1の回路をベースに、ヒューズ2aとヒューズ2bをラインフィルタ5の入力に接続し、ダイオード3aとダイオード3bをラインフィルタ5aの出力に接続し、ヒューズ2cとヒューズ2dをラインフィルタ5bの入力に接続し、ダイオード3cとダイオード3dをラインフィルタ5bの出力に接続したものである。
これにより、ノイズ除去を行いつつ、各々のラインの電流値は、従来の整流回路である図3のダイオードブリッジ回路の場合より小さくなり、そのため、ラインフィルタ5a、5bに流れる電流は1/2に下がり直流抵抗分による熱損失も各1/4になる。従って、ラインフィルタの温度上昇を低減でき小型化が可能となる。
本発明にかかる整流回路は、半波ごとに電流ラインを切り替える手段により適正にラインの過電流を保護できることから整流回路を小型化した電源装置として有用である。
本発明の実施例1における整流回路の回路図 本発明の実施例2における整流回路の回路図 従来の整流回路の一例を示す回路図 従来の整流回路の他の一例を示す回路図
符号の説明
1 交流電源
2a 第1のヒューズ
2b 第2のヒューズ
2c 第3のヒューズ
2d 第4のヒューズ
3a 第1のダイオード
3b 第2のダイオード
3c 第3のダイオード
3d 第4のダイオード
4 電気・電子機器
5 ラインフィルタ
6 ダイオードブリッジ

Claims (2)

  1. 交流電源がプラスのときに交流入力を導通する第1のダイオードおよび第2のダイオードと、
    交流電源がマイナスのときに交流入力を導通する第3のダイオードおよび第4のダイオードと、
    前記交流電源と前記第1のダイオードとの間に直列に接続され過電流を遮断する第1のヒューズと、
    前記交流電源と前記第2のダイオードとの間に直列に接続され過電流を遮断する第2のヒューズと、
    前記交流電源と前記第3のダイオードとの間に直列に接続され過電流を遮断する第3のヒューズと、
    前記交流電源と前記第4のダイオードとの間に直列に接続され過電流を遮断する第4のヒューズとを備え、
    前記第1のダイオードと前記第2のダイオードによる半波整流出力と前記第3のダイオードと前記第4のダイオードによる半波整流出力を合成し全波整流出力として出力することを特徴とする整流回路。
  2. 交流電源がプラスのときに交流入力を導通する第1のダイオードおよび第2のダイオードとの間に、それぞれに直列に接続され電源線に伝導するノイズを除去する第1のラインフィルタと、交流電源がマイナスのときに交流入力を導通する第3のダイオードおよび第4のダイオードとの間に、それぞれに直列に接続され電源線に伝導するノイズを除去する第2のラインフィルタを備えたことを特徴とする請求項1に記載の整流回路。
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JP2002101663A (ja) * 2000-09-21 2002-04-05 Yaskawa Electric Corp コンバータのヒューズ溶断検出方法とその装置

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