JP2012005305A - 保護回路 - Google Patents

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徹 佐々木
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Abstract

【課題】部品選定にかかる労力や部品コストが大きく、また、突入電流でヒューズが溶断することがあった。
【解決手段】直流を入力する直流入力部と当該直流に含まれるリップルを除去して平坦化するコンデンサと当該平坦化された直流を入力端子から入力する制御ICとを含み当該制御ICによる制御によって値が変換された直流電圧を出力する電圧変換回路、の保護回路であって、ヒューズを上記直流入力部と上記制御ICの入力端子とを結ぶ経路の途中位置であって、上記コンデンサよりも上記入力端子側の位置に配設したことを特徴とする保護回路とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、電圧変換回路の保護回路に関する。
図3は、従来の電圧変換回路および保護回路を含む回路100を示している。回路100においては、入力部101は図示しない電源回路と接続しており、入力部101には電源回路から整流後の直流DCが入力される。電圧変換回路は、DC‐DCコンバータであり、DC‐DCコンバータとしての中核をなす制御IC102を含む。制御IC102の入力端子103は、電線104を介して入力部101と接続している。電線104の途中には、IC保護用のヒューズF1が配設されており、さらにヒューズF1の出力側(ヒューズF1よりも制御IC102側)の電線104上の分岐点からは、電界コンデンサC1、コンデンサC2が接続されている。電源回路から入力部101に入力される直流は完全に平坦な直流とはなっておらず、波形の乱れ(リップル)が含まれているため、リップルを除去するために電界コンデンサC1等が備えられている。制御IC102は、入力端子103の他にも複数の入力・出力端子を備え、電圧変換回路(あるいは回路100)を構成する周囲の回路部品と接続している。
このような構成において、例えば、外的要因によって制御IC102内で端子間が短絡した場合、入力部101側から制御IC102の入力端子103に対して過剰に大きな電流が流れ込み、制御IC102が破壊されることがある。上記短絡が発生すると、過剰に大きな電流の流れ込みによって制御IC102が発熱し、発火、発煙にも繋がり得るが、流れ込む電流量がある程度まで増加するとヒューズF1が溶断されることで、このような発火、発煙を防止している。
なお、直流電流が流れる正側直流母線と負側直流母線との間において、正側直流母線との間にインバータユニット保護用のヒューズを介して2つのインバータユニットが並列接続されており、各インバータユニットでは、ヒューズを介してコンデンサが接続されるとともに半導体スタックが接続された構成において、一方のインバータユニットの半導体スタックが短絡事故を発生させた場合、2つのヒューズは2つのコンデンサ間に直列接続されているために各ヒューズへの印加電圧を軽減することができる電力変換装置が知られている(特許文献1参照。)。
特開2007‐74823号公報
上述した回路100においては、電源入力時(回路100を搭載している装置の電源入力時)、瞬間的にいわゆる突入電流(ラッシュ電流とも言う)が入力部101から流入することがある。このような突入電流は電界コンデンサC1に充電されるが、定格値よりも大きな電流であるため、突入電流によりヒューズF1が溶断してしまうことが考えられる。そのため従来においては、制御IC102内での短絡による大電流の流れ込みによって溶断する一方で突入電流によっては溶断しない特性を有するヒューズF1を選定して回路100を構成する必要があり、部品選定にかかる労力や部品コストが大きかった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、部品選定にかかる労力や部品コストが低く、それでいてICの短絡による発火や発煙を確実に防ぐことが可能な電圧変換回路の保護回路を提供する。
本発明の態様の一つは、直流を入力する直流入力部と当該直流に含まれるリップルを除去して平坦化するコンデンサと当該平坦化された直流を入力端子から入力する制御ICとを含み当該制御ICによる制御によって値が変換された直流電圧を出力する電圧変換回路、の保護回路であって、ヒューズを上記直流入力部と上記制御ICの入力端子とを結ぶ経路の途中位置であって、上記コンデンサよりも上記入力端子側の位置に配設した構成としてある。
上記構成によれば、ヒューズはコンデンサよりも制御ICの入力端子に近い位置に配設されているため、突入電流によって溶断することは無い。従って、ヒューズの選定にあたっては、制御ICの短絡時の電流の大きさのみを考慮して最適な溶断特性を持ったヒューズを選定すればよく、結果、部品選定にかかる労力や部品コストを抑えることができ、かつ制御ICの短絡による発火や発煙を防止する保護回路が得られる。
本実施形態にかかる回路を示した図である。 変形例にかかる回路を示した図である。 従来の回路を示した図である。
本発明の実施形態として、保護回路は、上記直流入力部との間に上記コンデンサを介在させ、上記コンデンサ側にコレクタを接続させたトランジスタであって、上記ヒューズが溶断した場合にオフ状態となるトランジスタを備える構成を採用してもよい。
さらに本発明の実施形態として、電源回路から供給された整流後の直流を入力する直流入力部と当該直流に含まれるリップルを除去して平坦化する電界コンデンサと当該平坦化された直流を入力端子から入力するとともに出力端子から方形波を出力する制御ICとを含み当該制御ICが出力する方形波のデューティ比に応じて降圧された直流電圧を出力する電圧変換回路、の保護回路であって、ヒューズを上記直流入力部と上記制御ICの入力端子とを結ぶ経路の途中位置であって、上記電界コンデンサよりも上記入力端子側の位置に配設し、さらに、上記直流入力部との間に上記電界コンデンサを介在させ、上記電界コンデンサ側にコレクタを接続させ、上記ヒューズの出力側に接続した抵抗分圧回路により分圧された電圧をベースに入力するトランジスタであって、上記ヒューズが溶断した場合にオフ状態となるトランジスタを備える構成を採用してもよい。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態にかかる回路10を示している。回路10は、電圧変換回路(DC‐DCコンバータ)および保護回路を含む概念である。回路10は、DC‐DCコンバータを搭載する製品であれば、あらゆる製品(例えばテレビジョン)に搭載可能である。本実施形態では電圧変換回路と保護回路とを明確に区切っていないが、保護回路は少なくともヒューズF2を含み、電圧変換回路は少なくとも制御IC12やダイオードD2やチョークコイルL2などを含む。入力部(直流入力部)11は、電源回路20と接続している。電源回路20では、交流ACを入力し、交流に対しての電圧変換、整流、さらには平滑化処理を施すことにより直流DCを取り出し、この直流を入力部11に対して入力する。入力部11、制御IC12、入力端子13、電線14、電界コンデンサC7、コンデンサC8などは、基本的に、図3に示した入力部101、制御IC102、入力端子103、電線104、電界コンデンサC1、コンデンサC2などと同じ働きをする。
制御IC12は、DC‐DC変換を制御するためのICである。つまり、制御IC12は、リップルが除去されて平坦化された直流を入力端子13から入力するとともに、スイッチ端子(出力端子)15から所定のデューティ比のパルス信号(方形波)を出力する。すると、この方形波のデューティ比に応じて降圧(変換)された直流電圧がチョークコイルL2の後段に出力される。回路10においては、従来の回路100(図3)と異なり、IC保護用のヒューズF2は、入力部11と制御IC12の入力端子13とを結ぶ電線14の途中位置であって、リップル除去のための電界コンデンサC7よりも入力端子13側の位置に配設されている。このように、電界コンデンサC7よりもヒューズF2を制御IC12に近い位置に配設すれば、電源入力時(回路10を搭載している装置(例えばテレビジョン)の電源入力時)に、電源回路20側から瞬間的に突入電流が発生、流入したとしても、電界コンデンサC7に充電される突入電流によってヒューズF2が溶断することが無い。
一方、例えば、外的要因によって制御IC12内で端子間が短絡し(例えば、スイッチ端子15とフィードバック端子16とがショートし)、電源回路20から入力部11を介して制御IC12の入力端子13に対して大電流が流れ込み、入力端子13‐グラウンド端子17間に大電流が流れて制御IC12が破壊される場合、ヒューズF2が溶断されるため、結果、制御IC12への大電流の流れ込みによる制御IC12からの発火、発煙が的確に防止される。すなわち従来の回路構成(図3)では、ヒューズF1の選定にあたって、制御IC内での短絡による大電流の流れ込みによって溶断するが突入電流によっては溶断しないという厳しい(狭い)条件を満たすヒューズを選定しなければならかなった。しかし、本実施形態の回路構成を採用すれば、制御IC内での短絡による電流の流れ込みによって溶断するという条件を満たすヒューズをヒューズF2として選定し採用すればよいため、部品選定にかかる労力や部品コストを従来よりも低下させることができる。具体的には、従来のヒューズF1よりも低い温度で溶断するヒューズをヒューズF2として採用することができる。
図2は、本実施形態の変形例にかかる回路30を示している。回路10と回路30とで同じ構成に対しては、同じ符号を付している。回路30と回路10との違いは、抵抗R7,R8を有する抵抗分圧回路およびトランジスタTr1が追加された点である。回路30においては、トランジスタTr1は、入力部11との間に電界コンデンサC7を介在させた位置にて、電界コンデンサC7のマイナス側にコレクタを接続させている。また、ヒューズF2の出力側(ヒューズF2よりも制御IC12側)の電線14上の分岐点から、抵抗R7,R8が直列に接続されており、抵抗R7と抵抗R8との間の分岐点がトランジスタTr1のベースと接続している。従って、電源回路20から入力部11に直流が入力されてヒューズF2が溶断されていない状況においては、抵抗分圧回路により分圧された電圧がトランジスタTr1のベースに入力されてトランジスタTr1はオン状態(コレクタ−エミッタ間に電流が流れる状態)であるが、ヒューズF2が溶断した場合にはトランジスタTr1はオフ状態となり、入力部11からグラウンドに無駄な電流が流れなくなる。
10,30…回路、20…電源回路、11…入力部、12…制御IC、13…入力端子 、14…電線、15…スイッチ端子

Claims (3)

  1. 直流を入力する直流入力部と当該直流に含まれるリップルを除去して平坦化するコンデンサと当該平坦化された直流を入力端子から入力する制御ICとを含み当該制御ICによる制御によって値が変換された直流電圧を出力する電圧変換回路、の保護回路であって、
    ヒューズを上記直流入力部と上記制御ICの入力端子とを結ぶ経路の途中位置であって、上記コンデンサよりも上記入力端子側の位置に配設したことを特徴とする保護回路。
  2. 上記直流入力部との間に上記コンデンサを介在させ、上記コンデンサ側にコレクタを接続させたトランジスタであって、上記ヒューズが溶断した場合にオフ状態となるトランジスタを備えることを特徴とする請求項1に記載の保護回路。
  3. 電源回路から供給された整流後の直流を入力する直流入力部と当該直流に含まれるリップルを除去して平坦化する電界コンデンサと当該平坦化された直流を入力端子から入力するとともに出力端子から方形波を出力する制御ICとを含み当該制御ICが出力する方形波のデューティ比に応じて降圧された直流電圧を出力する電圧変換回路、の保護回路であって、
    ヒューズを上記直流入力部と上記制御ICの入力端子とを結ぶ経路の途中位置であって、上記電界コンデンサよりも上記入力端子側の位置に配設し、
    さらに、上記直流入力部との間に上記電界コンデンサを介在させ、上記電界コンデンサ側にコレクタを接続させ、上記ヒューズの出力側に接続した抵抗分圧回路により分圧された電圧をベースに入力するトランジスタであって、上記ヒューズが溶断した場合にオフ状態となるトランジスタを備えることを特徴とする保護回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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