JP2008197630A - 電子写真現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芯材粒子と該粒子を被覆する被覆層とからなるキャリアであって、現像装置に補給されるキャリア及び/又は現像装置に収容されているキャリアの重量平均粒径Dwが22μm以上32μm以下で、個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00≦Dw/Dp≦1.20、粒径x[μm]が0<x<20の範囲である粒子の含有量が7重量%以下、粒径y[μm]が0<y<36の範囲である粒子の含有量が90重量%以上100重量%以下である電子写真現像剤用キャリア。
【選択図】図1
Description
上記画像形成装置において、像担持体上の潜像を現像する現像装置には、磁性材料を含むトナーを用いて現像を行う一成分現像方式のものと、トナーとキャリアからなる現像剤を用いて現像を行う二成分現像方式のものがある。
このうち、二成分現像方式の現像装置は現像性に優れているため、現在では画像形成装置の主流となっている。特に近年では、フルカラーやマルチカラー画像を形成するカラー画像形成装置に多く使用されており、二成分現像方式の現像装置に対する需要は、さらに高まってきている。
しかしながら、特許文献1に開示の現像装置においても、長時間使用していくうちに、現像槽内には劣化したキャリアの割合が次第に増加し、画像濃度の上昇等の不具合を抑えることは困難であった。
さらに、特許文献3には、補給用現像剤として、より高い帯電量をトナーに対して付与するキャリアをトナーと共に含む現像剤を使用することで、帯電性の維持、画質低下を抑制することが開示されている。
しかしながら、実際には、キャリアとトナーの比重が極端に異なるため、特許文献4に開示のように、一つのトナー補給容器内で、物性の異なる複数のキャリアのうちの一つを、トナーと共に含有させた補給現像剤を、互いに混ざり合わないように現像装置内に順次補給することは非常に困難であり、また、現像剤中のキャリアに対するトナー量が多いために、キャリアの劣化が生じやすく、長期にわたり安定した画像を得ることができない。
このため、トリクル現像方式において、より安定した現像特性を得るためには、キャリアが長期の使用においても安定した帯電付与能力を維持できるものであることが重要である。
また、特許文献11には、ベンゾグアナミン−n−ブチルアルコール−ホルムアルデヒド共重合体を主成分とするキャリア被覆材を用いることが提案されており、また、特許文献12には、メラミン樹脂とアクリル樹脂の架橋物をキャリア被覆材として用いることが提案されている。
しかし、依然として耐久性あるいは耐熱性に問題があり、また、トナーのキャリア表面へのスペント化、それに伴う帯電量の不安定化、ならびにトナーカブリ等の発生の問題がある。さらに、耐環境性を改良する必要がある。
特許文献13では、スピネル構造をもつフェライト粒子からなる、平均粒径が30μm未満の磁性キャリアが提案されている。しかし、これは樹脂コートされていないキャリアであって、低い現像電界のもとで使用するものであり、現像能力に乏しく、また樹脂コートされていないため、寿命が短い。
式1 S2=(6/ρ・D50)×104 (ρはキャリアの比重)
式2 1.2≦S1/S2≦2.0
[1]単位体積当りの表面積が広いため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができる。そのため、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少なく、地汚れが発生しにくくなる。また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
[2]単位体積当りの表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。
[3]キャリアが小粒径であるため、緻密な磁気ブラシを形成することができる。また、穂の流動性がよいため、画像に穂跡が発生しにくい。
上記課題は本発明の(1)〜(16)によって解決される。
(3)前記硬質粒子が、アルミナ粒子又はアルミナを基体とする粒子であることを特徴とする、前記(2)に記載の電子写真現像剤用キャリア。
(5)前記第2硬質粒子が、酸化チタン粒子又は表面処理された酸化チタン粒子であることを特徴とする、前記(4)に記載の電子写真現像剤用キャリア。
(7)前記結着樹脂が、少なくともアクリル樹脂とアミノ樹脂との反応物かシリコーン樹脂のいずれかを含むことを特徴とする前記(1)ないし(6)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
(8)前記キャリアに1000エルステッドの磁界を印加したときの磁化が、50emu/g以上、100emu/g以下であることを特徴とする、前記(1)ないし(7)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
(10)前記(1)ないし(9)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含有することを特徴とする電子写真現像剤。
(11)前記補給用現像剤中のキャリアの重量比率が、3wt%以上30wt%未満であることを特徴とする前記(10)に記載の電子写真現像剤。
(12)前記現像装置に収容されている現像剤中のキャリアの重量比率が、85wt%以上98wt%未満であることを特徴とする前記(10)又は(11)に記載の電子写真現像剤。
(14)静電潜像が形成される像担持体と、該静電潜像をトナー及びキャリアを含む現像剤により可視像とする現像装置と、該現像装置にトナー及びキャリアを補給する現像剤補給装置と、該現像装置内の余剰となった現像剤を排出する現像剤排出装置と、を備え、前記キャリアとして、前記(1)ないし(9)のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリアを用いることを特徴とする画像形成装置。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、トナーとキャリアが収容されている現像装置に対して、トナーとキャリアを前記現像装置に補給するとともに、前記現像装置内の余剰となった現像剤を排出しながら現像を行なうことで、キャリアの劣化に起因する帯電量の変化を抑制しつつ、キャリアを小粒径化することでキャリアの比表面積を増大させ、上記現像方法にてトナー及びキャリアを現像装置内に供給する際に起こりやすいトナー濃度変動に起因する帯電量変動を少なくさせることができるということを見出した。ただし、上記利点を得るためにキャリアの粒径を小さくすると、粒子一粒あたりにかかる磁気束縛力が弱くなるため耐キャリア付着性が悪化する。本発明者らは、前述の利点を得ながらも、トレードオフの関係にある上記欠点を克服するためには、キャリアの微粉成分を減少させ、かつ、粒度分布の狭いものとすることが最も有効であるという結論に達し、最適な粒度分布のキャリアを上記現像方法に適用することで上記課題を解決することができるということを見出した。
帯電量は現像剤中のトナーとキャリアの比率と相関があり、一般的にトナー濃度が高くなると帯電量は低くなる。これは、キャリア粒子表面に対するトナーの被覆率が変化することに起因しており、被覆率が高くなるとキャリア粒子の単位表面積あたりのトナー量が増加し、帯電作用が分散されるためにトナーの帯電量が低くなる。
したがって、帯電量を安定させるためにはトナー濃度の変化に対しての被覆率変動が少ない(感度が低い)ことが好ましい。
キャリア表面積に対するトナーの被覆率は次式にて算出することができる。
被覆率[%]=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dc/Dt)×(1/4)×100
式中、Dcはキャリアの重量平均粒径[μm]、Dtはトナーの重量平均粒径[μm]、Wtはトナーの重量[g]、Wcはキャリアの重量[g]、ρtはトナー真密度[g/cm3]、ρcはキャリア真密度[g/cm3]をそれぞれ表わす。この式より、被覆率はキャリアの粒径Dcの関数であり、キャリアの粒径Dcが小さいほどトナー濃度(Wt/Wc)が変化した際の被覆率の変動が小さくなることがわかる。そのため、キャリアの粒径Dcが小さいほどトナー濃度が変化した際の帯電量の変動は少なくなり、帯電量を安定化させることができる。
20μmより小さい粒子が7重量%より多くなると、粒径分布が広がってきて、磁気ブラシの至るところに磁化の小さな粒子が存在するようになりキャリア付着が急激に悪くなる。
20μmより小さい粒径を有するキャリア粒子の含有割合は好ましくは0.5重量%以上である。0.5重量%以上だと、コストをかけずに所望の値を得ることが可能となる。
更に、重量平均粒径Dwが22〜32μmのキャリア粒子において、36μmより小さい粒子が90重量%以上、より好ましくは、92重量%以上となるシャープな粒径分布のキャリアは、各キャリア粒子に対する磁気束縛力のばらつきが小さくなり、耐キャリア付着性を大幅に改善できる。
この場合の重量平均粒径Dwは次式で表わされる。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)}・・・(1)
式(1)中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。
また、本発明においてキャリア及びキャリア芯材粒子における個数平均粒径Dpは、個数基準で測定された粒子の粒径分布に基づいて算出されたものである。この場合の個数平均粒径Dpは以下の式で表わされる。
Dp=(1/ΣN)×(ΣnD) ・・・(2)
式(2)中、Nは計測した全粒子数を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示し、Dは各チャネル(2μm)に存在する粒子粒径の下限値を示す。
その測定条件は以下の通りである。
[1]粒径範囲:100〜8μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm
[3]チャネル数:46
[4]屈折率:2.42
芯材26を被覆する層としては、被覆層27の他に他の層を有することも可能である。また更に、被覆層27は、結着樹脂、第1粒子G1、第2粒子G2の他に、必要に応じて他の成分を含むことも可能である。
被覆層27における樹脂部分の厚みとしては、芯材26表面と粒子との間に存在する樹脂部の厚みhaと、各粒子間に存在する樹脂部の厚みhbと、粒子上に存在する樹脂部の厚みhcと、芯材26上に存在する樹脂部の厚みhdとがある。
例えば、図1で示される測定点Aでは、前記hb及び前記hcが存在するので、測定点Aにおける測定値の個数は2つとなる。
また、上述の測定方法において、50個ある測定値のうち、最後に測定した箇所において、被覆層27における樹脂部分の厚みの測定値として複数の測定値(例えば、前記ha及び前記hc)を得た場合には、上記測定値の合計値を、測定値の個数である「49+(最後の測定点における測定値の数)」の値で割った値を、被覆層27における樹脂部分の平均厚みhの値とする。
第1粒子G1の粒径D1と被覆層27における樹脂部分の平均厚みhとが、上述の関係式を満たすと、キャリアの被覆層27に対して第1粒子G1の方が凸となる。この凸部分によって、現像剤を摩擦帯電させるための攪拌を行った時に、トナーとキャリア、又はキャリア同士の摩擦接触によってキャリア被覆層27の結着樹脂に与えられる強い衝撃を緩和することができる。これにより、帯電発生箇所である、キャリア被覆層27の結着樹脂の膜削れが発生することを抑制することができる。
(D/h)が1以下であると、第1粒子が結着樹脂中に埋没して、被覆層27中に添加された第1粒子G1の効果を十分に得ることができないことがある。また、(D/h)が10以上であると、第1粒子G1と結着樹脂との接触面積が小さくなり、第1粒子G1のキャリア粒子に対する充分な拘束力が得られず、第1粒子G1がキャリア粒子表面から容易に脱離してしまうことがある。
第2粒子G2の粒径D2を、被覆層27の平均厚みよりも小さくすることで、第2粒子G2を被覆層27中に分散させながら内包することができる。そのため、被覆層の強度を平均的に向上させることができる。
第1粒子G1は導電性の高い微粒子を用いてもよい。導電性を高める処理を施した粒子と施していない粒子をブレンドして導電率を調節してもよい。導電性を高める処理の度合いを調節して、導電性微粒子自身の導電率を調節してもよい。
ただ、基体表面に直接に二酸化スズと酸化インジウムからなる導電性被膜層を形成しても、基体粒子の電気的な影響も大きく、良好な導電性が得られない場合がある。また、基体上へ直接、二酸化スズの水和物と酸化インジウムの水和物の混合液を被覆させても、基体表面に均一に被覆をさせることは難しく、品質の面で問題が発生する場合がある。
下層の二酸化スズの水和物の被膜を形成させる方法としては、種々の方法があるが、例えば、白色無機顔料の水懸濁液に、スズ塩またはスズ酸塩の溶液を添加した後、アルカリまたは酸を添加する方法、スズ塩またはスズ塩酸とアルカリまたは酸とを別々に並行して添加し被覆処理する方法等がある。白色無機顔料粒子表面に酸化スズの含水物を均一に被覆処理するには、後者の並行添加の方法がより適しており、この時、水懸濁液を50〜100℃に加温保持することがより好ましい。又、スズ塩またはスズ酸塩とアルカリまたは酸とを並行添加する際のpHを2〜9とする。二酸化スズ水和物の等電点はpH=5.5であるので、好ましくはpH=2〜5あるいはpH6〜9を維持することが重要で、これによりスズの加水反応生成物を白色無機顔料粒子表面に均一に沈着させることができる。
アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、アンモニア水、アンモニアガス等、酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等を使用することができる。
二酸化スズ添加量は、In2O3に対してSnO2として0.1〜20重量%、好ましくは、2.5〜15重量%であり、少な過ぎても、多過ぎても所望の導電性が得られない。
酸化インジウムの処理量は基体の無機顔料に対して、In2O3として5〜200重量%、好ましくは8〜150重量%であり、少な過ぎると所望の導電性が得られず、多過ぎても導電性はほとんど向上せず、また、高価になりコスト面からも好ましくない。
非酸化性雰囲気とするためには、不活性ガスが使用できる。不活性ガスとしては例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガス等を使用することができる。工業的には、窒素ガスを吹き込みながら加熱処理を行うことがコスト的に有利であり、特性の安定したものが得られる。
加熱する際の温度は350〜750℃、好ましくは400〜700℃であり、この範囲より低い場合にも、高い場合にも、所望の導電性が得がたい。また、加熱時間は、短かすぎる場合には加熱効果がなく、長すぎてもそれ以上の効果が望めないことから、15分〜4時間程度が適当であり、好ましくは、1〜2時間程度である。
内径1インチの円筒状の塩化ビニル管の中に試料を入れ、その上下を電極で挟む。これら電極をプレス機により、15kg/cm2の圧力を1分加える。続いて、この加圧した状態で、LCRメータによる測定を行い、抵抗(r)を得る。得られた抵抗値を、下記数式1により計算して、体積固有抵抗を求めることができる。
体積固有抵抗(Ω・cm)=(2.54/2)2×(π/H×r)・・・(1)
(ただし、式(1)中、Hは試料の厚みを表す値であり、rは試料の抵抗値を表す値である。)
(D2/h)の値が1以上であると、第2粒子G2が被覆層27の厚みに対して大きすぎるため、分散して被覆層の強度を平均的に向上させるという効果が発揮されにくくなる。また、(D2/h)が0.001以下であると、被覆層27厚みに対して第2粒子G2の粒径が小さ過ぎるため、効果が得られにくくなる。
芯材26表面から被覆層27表面までの平均厚みTが0.1μm未満であると、キャリア芯材26を覆う膜としての被覆層27の総厚が薄すぎるため、ランニング経時において、被覆層27が削られてキャリア芯材26が剥き出しになる現象が起こりやすくなり、キャリアの耐久性が低下する。
また、芯材26から被覆層27表面までの平均厚みTが3.0μmを超えると、芯材26表面に形成される膜厚が厚すぎるため、キャリアの磁化が下がりやすくなり、キャリア付着を生じさせることがある。
被覆層27における樹脂部分の平均厚みh(μm)は、0.04〜2μmが好ましく、0.04〜1μmがより好ましい。
第2粒子G2の粒径D2は、0.005〜1μmであることが好ましく、0.01〜0.2μmがより好ましい。
芯材26表面から被覆層27表面までの厚みTは、図1に示すように、上述した、被覆層27における樹脂部分の平均厚みhとは異なる厚みを表しており、キャリア表面の各地点における芯材26表面から被覆層27表面までの厚みを示すものである。
図1に示すように、被覆層27中に添加された粒子の粒径が、被覆層27における樹脂部分の厚みよりも大きい場合には、この粒子の粒径が、芯材26表面から被覆層27表面までの厚みTに相当する値となる。
芯材26表面から被覆層27表面までの平均厚みTは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いてキャリア断面を観察し、芯材26表面から被覆層27表面までの厚みを、キャリア表面に沿って0.2μm間隔で50点測定し、これらの測定値を平均して得られる値である。
アルミナ粒子としては、粒径5μm以下のアルミナ粒子が好ましく、表面処理をしていないもの、疎水化処理などの表面処理したもの等、全てを用いることができる。
シリカとしては、トナー用に用いられているもの、及びそれ以外のものも用いることができ、表面処理していないもの、疎水化処理など表面処理したもの等全てを用いることができる。また、前記導電性微粒子を、第1粒子G1として用いてもよい。
第1粒子G1の被覆層27における含有量が10wt%未満であると、キャリア粒子表面での結着樹脂の占める割合に比べ、第1粒子G1の占める割合が少なすぎるため、結着樹脂への強い衝撃を伴う接触を緩和する効果が小さいので、十分な耐久性が得られないことがある。
一方、80wt%を超えると、キャリア表面での結着樹脂の占める割合に比べ、第1粒子G1の占める割合が多すぎるため、帯電発生箇所である結着樹脂の占める割合が不十分となり、十分な帯電能力を発揮できないことがある。更に、結着樹脂量に比べて第1粒子G1の量が多すぎるので、結着樹脂による第1粒子G1の保持能力が不十分となり、第1粒子G1が脱離し易くなり、帯電量や抵抗等の変動量が増加して、十分な耐久性が得られないことがある。
ここで、第1粒子G1の被覆層27における含有量は、下記式(2)で表される。
第1粒子G1の含有量(wt%)=[第1粒子G1の含有量
/被覆層27に含まれる材料の総量(第1粒子G1+第2粒子G2+結着樹脂 +その他の成分)]×100 ・・・(2)
第2粒子G2としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、表面処理された酸化チタン、表面処理された酸化亜鉛、及び表面処理された酸化スズから選択される少なくとも1種の粒子が好適に用いられる。
また、粒子母体として上記以外のものを使用した場合でも、粒子表面に疎水化処理等の表面処理を施すことで分散性を向上させたり、導電性処理等の表面処理を施すことで粒径及び体積固有抵抗を上述した範囲内にさせたりしたものであれば、上述したのと同様の理由から、良好な効果を得ることができる。
被覆層27における第2粒子G2の含有量が多いほど、強度を高める効果は大きいが、第2粒子G2の含有量が50wt%を超えると、被覆層27内部における第2粒子G2の分散状態が大幅に悪化する。粒子の分散状態が悪化すると、被覆層27内部で第2粒子G2の一部が互いに凝集してしまうため、第2粒子G2の効果が平均的には発揮されにくくなる。
一方、第2粒子G2の被覆層27における含有量が2wt%未満であると、含有量が少なすぎるために、第2粒子G2を添加した効果を十分に得ることができない。
第2粒子G2の被覆層27における含有量は、下記式(3)によって表される。
第2粒子G2の含有量(wt%)=[第2粒子G2の含有量
/被覆層27に含まれる材料の総量(第1粒子G1+第2粒子G2+結着樹脂
+その他の成分)]×100 ・・・(3)
アクリル樹脂とアミノ樹脂との反応物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アクリル樹脂とアミノ樹脂との架橋反応物が好適である。
アクリル樹脂としては、特に制限はなく、全てのアクリル樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、これらの中でも、ガラス転移温度(Tg)は20〜100℃が好ましく、25〜80℃がより好ましい。アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)がこの範囲内であると、アクリル樹脂は適度な弾性を有しており、現像剤を摩擦帯電させるための攪拌における、トナーとキャリアとの摩擦あるいはキャリア同士の摩擦で、結着樹脂への強い衝撃を伴う接触の際、該衝撃を吸収することができ、被覆層を破損することなく維持することが可能となる。
ガラス転移温度(Tg)が20℃未満であると、常温においても結着樹脂がブロッキングするため、保存性が悪く実用上使用できないことがある。一方、ガラス転移温度(Tg)が100℃を超えると、結着樹脂が硬く脆性が高くなり過ぎて衝撃を吸収することができず、その脆さから結着樹脂が削れると共に、該粒子を保持することができず、脱離しやすくなることがある。
シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、一般的に知られているシリコーン樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などで変性したシリコーン樹脂、などが挙げられる。
前記シリコーン樹脂は、市販品を用いることができ、ストレートシリコーン樹脂としては、信越化学工業社製のKR271、KR255、KR152;東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSR2400、SR2406、SR2410、等が挙げられる。
前記変性シリコーン樹脂としては、例えば、信越化学工業社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性);東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)、などが挙げられる。
なお、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート、ブチルセロソルブなどが挙げられる。
前記焼付としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
特に、平均粒径が32μmより小さいキャリアになると、ざらつきが大幅に改良され高画質となるがキャリア付着が非常に起こり易く、課題が大きかった。この課題について、本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下のことが判明した。
キャリア付着を引き起こす力Fcは、現像ポテンシャル、地肌ポテンシャル、キャリアにかかる遠心力、キャリアの抵抗、および現像剤帯電量に関係している。従って、キャリア付着を防止するためには、Fcを小さくするように各パラメーターを設定することが有効であるが、現像能力、地汚れ、およびトナー飛散などに密接に関係するため大幅には変えることは難しいのが現状である。
キャリアに対する磁気束縛力(Fm)は、キャリア半径(r)の3乗に比例するから、キャリアの小粒径化に伴って、粒径の3乗の割合で急激に小さくなり、キャリア付着が非常に起き易くなる。
キャリア付着が発生すると、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となり、画像品質の低下を招く。キャリア芯材粒子の磁化が前記範囲よりも小さくなると、十分な強さの磁気束縛力Fmが得られないため、キャリア付着が生じやすくなるので実用上好ましくない。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1.0gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし、3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。更に、徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、BHカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁化を算出する。
フェライトとは、一般に下記式で表わされる焼結体である。
(MO)x(NO)y(Fe2O3)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Caなどであり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
本発明において、キャリア抵抗率の限定はしないが、好ましくは1×1011〜1×1016[Ω・cm]、より好ましくは1×1012〜1×1014[Ω・cm]である。
キャリアの抵抗率が1×1011[Ω・cm]よりも低いと、現像ギャップ(感光体と現像スリーブ間の最近接距離)が狭くなった場合、キャリアに電荷が誘導されてキャリア付着が発生し易くなる。感光体の線速度、および、現像スリーブの線速度が大きい場合、悪化の傾向が見られる。また、ACバイアスを印加する場合は顕著である。通常、カラートナー現像用キャリアは充分なトナー付着量を得るため、低抵抗のものが使用されることが一般的である。
上記の抵抗範囲のキャリアは、適正なトナー帯電量のもとで使用することにより、充分な画像濃度が得られる。
また、1×1016[Ω・cm]より大きいとトナーと反対極性の電荷が溜まりやすくなり、キャリアが帯電してキャリア付着が起き易くなる。
図2に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの電極(22a)、(22b)を収容したフッ素樹脂製容器からなるセル(21)にキャリア(23)を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード株式会社製)にて直流抵抗を測定する。
キャリア抵抗測定の際の充填の度合いは、キャリアをセルにあふれるまで入れたのち、セル全体を20回タッピングしたのち、セルの上面を非磁性でできた水平なへらを用いてセルの上端に沿って一回の操作で平らにかきとる。充填の際に加圧は不要である。
上記キャリアの抵抗率の調整は、導電性微粒子の量や樹脂被覆層の膜厚の制御等によって可能である。
図4において、現像剤収容部14内に補給されたトナーとキャリアは、搬送スクリュー11a、11bによって、初期から収容されているトナーとキャリアと共に混合される。トナーとキャリア、あるいはキャリア同士が互いに強く接触するため、この部位では摩擦によってキャリア表面の膜削れが特に発生しやすい。
更に、攪拌時においてキャリア表面に付着したトナーのスペント成分が、この凸となって存在する第1粒子によって掻き落とされるため、トナースペントの発生が防止される。また更に、第2粒子G2によって被覆層の強度が高くなっており、膜削れ自体が発生しにくい。そのため、現像剤収容部14内の現像剤は、より安定した帯電制御効果を長く維持することができる。
画像形成装置本体100内には、4個の像担持体である感光体1を有するプロセスカートリッジたる画像形成ユニット2A、2B、2C、2Dを、画像形成装置100に対してそれぞれ着脱可能に装着している。画像形成装置100の略中央に転写ベルト8を複数のローラ間に矢示A方向に回動可能に装着した転写装置を配置している。
その転写ベルト8の下側の面に、画像形成ユニット2A、2B、2C、2Dにそれぞれ設けられている感光体1が接触するように配置している。そして、その画像形成ユニット2A、2B、2C、2Dに対応させて、それぞれ使用するトナーの色が異なる現像装置10A、10B、10C、10Dを配置している。
画像形成ユニット2A、2B、2C、2D内にそれぞれ配置されている現像装置10A、10B、10C、10Dでは、トナーとキャリアとを含む二成分系現像剤が用いられ、後述する現像剤補給装置200(図5参照)から、現像剤収容部14に備えられる図示省略したトナー濃度センサの出力に応じてトナー補給を行うとともに、キャリアも補給して古い現像剤を排出し、現像剤を交換することが可能な現像方式が採用されている。
また、その画像形成ユニット2A、2B、2C、2Dの下方には書込みユニットとしての露光装置6を配置している。
転写ベルト8と現像剤補給装置200との間には、画像が転写された転写紙の画像を定着する定着装置9が設けられている。その定着装置9の転写紙搬送方向下流側には、排紙路51を形成し、そこに搬送した転写紙を排紙ローラ対52により排紙トレイ53上に排出可能にしている。
また、画像形成装置100の下部には、転写紙を収納可能な給紙カセット7を配設している。
現像装置10は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を収容する現像剤収容部14を有するハウジング15(図5参照)と、このハウジング15の開口部側に像担持体としての感光体1と近接した状態で回転するように配設される現像剤担持搬送体としての現像ロール12と、現像剤収容部14内で回転するように配設される現像剤攪拌搬送部材としての2つの搬送スクリュー11a、11bと、現像ローラ12の表面に圧接又は近接した状態で配設される層厚規制部材13とでその主要部が構成されている。
現像剤補給装置200の詳細な構成については、図5を用いて後述する。
なお、本発明の現像剤排出装置としては、上記の構成に限られるものではなく、例えばハウジング15の所定の箇所に現像剤排出口を開設し、排出パイプ331の代わりに、現像剤排出口の近傍に現像剤排出手段としての排出スクリュー等の搬送部材を設置して、現像剤排出口から排出された現像剤を回収容器330に搬送することとしてもよい。
また、本実施形態の排出パイプ331の端部又は内部に、この排出スクリューを備えることも可能である。
まず、現像剤収容部14内に予め収容されている現像装置内現像剤が、搬送スクリュー11a、11bより攪拌されて十分に混合されるとともに摩擦帯電された後、現像ローラ12に供給されて、そのスリーブ121表面に層状に付着する。
この現像ローラ12に付着する層状の現像剤は、層厚規制部材13により所定の厚さに規制されて均一な層にされた後、スリーブ121の回転に伴って感光体1と対向する現像領域Dに搬送される。そして、この現像領域Dにおいて、画像形成装置本体100(図3参照。)側で原稿の画像に応じて感光体1上に形成された潜像に二成分現像剤のトナーが静電吸着して現像が行われ、感光体1上にトナー像が形成される。
感光体1上に形成されたトナー像は、画像形成装置本体100側において記録用紙上に転写され、定着部により記録用紙上に定着される。
また、現像装置内現像剤のトナーとしては、現像剤収容器230に収容されているトナーと同じものでも、異なるトナーでも使用することができ、また、キャリアとしても、現像剤収容器230に収容されているキャリアと同じものでも、異なるキャリアでも使用することができる。
以下に、図5〜図9を参照して、現像剤補給装置200の構成を詳細に説明する。
図5は、本発明で使用される現像剤補給装置200の概略構成図である。現像剤補給装置200に備えられた現像剤収容器230の内部には、減容可能な袋状部材としての現像剤収納部材231が備えられている。現像装置10の現像剤収容部14に補給される新規な補給用現像剤は、現像剤収納部材231内部に収容されている。現像剤収納部材231は、この現像剤が現像剤収容部14に補給されることによる内部の圧力の減少に伴って減容する。
スクリューポンプ223とノズル240の間には、このスクリューポンプ223に連通される現像剤搬送通路としての搬送チューブ221を有している。この搬送チューブ221は、好ましくは、フレキシブルで耐トナー性に優れたポリウレタン、ニトリル、EPDM等のゴム材料で形成されたものを利用する。
また、現像剤補給装置200は、現像剤収納容器としての現像剤収容器230を支持するための容器ホルダ222を有しており、この容器ホルダ222は樹脂等の剛性の高い材料で形成されている。
現像剤収容部材231の材質としては、特に制限はなく、寸法精度がよいものが好適に用いられる。例えば、ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等の樹脂が好適に挙げられる。
また、口金部232には、スポンジ、ゴム等で形成されるシール材233が設けられており、このシール材233には十字型の切り込みが設けられている。そして、この切り込みに現像剤補給器220のノズル240を通すことで、現像剤収容器230と現像剤補給器220が連通し固定される。
なお、口金部232が、現像剤収容器本体に備えられる位置としては、これに限られるものではなく、現像剤収容器230が現像剤補給装置200に配設された状態において、現像剤収容器230本体の水平方向に備えられてもよく、また、斜め方向に備えられることとしてもよい。
なお、現像剤収容部材231としては、その大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の現像剤収容器230は、画像形成装置100の現像剤補給装置200への着脱が容易であり、また、保存や、搬送に適していて、取扱性に優れている。
また、図5に示すように、本実施形態で使用される現像剤補給器220は、現像剤収容器230内に空気を供給する空気供給手段260(260a及び260b)を備えている。
エア流路244は、図6(b)に示すように、現像剤補給器220のノズル240の内管241と外管242との間に、空気供給通路として設けられているものであり、このエア流路44は、図6(c)に示すように、互いに独立した断面半円状の2つの流路244a、244bから構成されている。
また、エア供給路261a、261bには、図示省略した気体送出制御手段としての制御部からの制御信号により、開閉動作する閉塞手段としての開閉弁262a、262bが設けられている。開閉弁262a、262bは、制御部からON信号を受け取ると弁を開けて空気を通過させ、制御部からOFF信号を受け取ると弁を閉めて空気の通過を阻止するように動作する。
上記制御部は、現像装置10からトナー濃度が不足した旨の信号を受け取ることで、現像剤補給動作を開始する。この現像剤補給動作では、まず、エアポンプ260a、260bをそれぞれ駆動させ、現像剤収容器230内に空気を供給するとともに、スクリューポンプ223の駆動モータ226を駆動させて、現像剤の吸引搬送を行う。
エアポンプ260a、260bから空気が送り出されると、その空気は、エア供給路261a、261bからノズル240のエア流路244a、244bに入り込み、エア供給口246a、246bから現像剤収容器230内に供給される。この空気によって、現像剤収容器230内の現像剤は、攪拌されて、空気を多く内包した状態となり、流動化が促進される。
本実施形態では、スクリューポンプ223による吸引力も作用して、現像剤収容器230内の現像剤が現像剤流出口247から流出する。
図9は、現像剤収容部材231内部の現像剤が排出されて減容した(しぼんだ)状態を示す正面図である。ここで、現像剤収容部材231は60%以上減容されるものが望ましい。
図8に示す現像剤収容器230の現像剤収容部231内部には、上述したように、現像装置10に補給するための、キャリアとトナーからなる補給用現像剤が収容されている。
補給用現像剤は、補給用現像剤中のキャリアの重量比率が、3wt%以上30wt%未満であることが好ましい。
現像剤収容器230内における補給用現像剤中のキャリアの重量比率が、3wt%未満であると、補給されるキャリアの量が非常に少ないため、補給の効果が充分に得られない。一方、30wt%を超えると、補給用現像剤の現像剤収容部への安定した供給が得られない。
トナーの製造方法としては、特に一つのものに限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、粉砕法、水系媒体中で油相を乳化、懸濁又は凝集させトナー母体粒子を形成させる、懸濁重合法、乳化重合法、ポリマー懸濁法等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤のトナーにおける含有量は1〜15重量%が好ましく、3〜10重量%がより好ましい。
ワックス類としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが好ましい。
カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン、等が挙げられる。前記ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等が挙げられる。ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等が挙げられる。前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミド等が挙げられる。前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド等が挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトン等が挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
ポリオレフィンワッックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワックス、サゾールワックス等が挙げられる。
融点が、40℃未満であると、ワックスが耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、160℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
離型剤の溶融粘度としては、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1,000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。溶融粘度が、5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記含有量が、40重量%を超えると、トナーの流動性が悪化することがある。
負の帯電制御剤としては、例えば、電子供与性の官能基を持つ樹脂又は化合物、アゾ染料、有機酸の金属錯体、などを用いることができる。具体的には、ボントロン(品番:S−31、S−32、S−34、S−36、S−37、S−39、S−40、S−44、E−81、E−82、E−84、E−86、E−88、A、1−A、2−A、3−A)(以上、オリエント化学工業社製)、カヤチャージ(品番:N−1、N−2)、カヤセットブラック(品番:T−2、004)(以上、日本化薬社製))、アイゼンスピロンブラック(T−37、T−77、T−95、TRH、TNS−2)(以上、保土谷化学工業社製)、FCA−1001−N、FCA−1001−NB、FCA−1001−NZ、(以上、藤倉化成社製)、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
無機微粒子の添加量としては、トナー母体粒子100重量部に対し0.1〜5.0重量部が好ましく、0.5〜3.2重量部がより好ましい。
前記のトナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所社製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、バインダー樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、バインダー樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナーを製造する。
本実施形態で使用されるキャリアは、導電性粒子として、二酸化スズと酸化インジウムからなる導電性被覆層を設けた粒子を用いることで、色汚れの防止と、抵抗を下げる方向への効果的な制御の両立が可能となり、その結果、色汚れの原因となるカーボンブラックを含有させる必要なく、その抵抗値を調整することが可能となり、安定した帯電性を維持しながらも、カラー用の画像形成装置で使用したときにも、画像上に色汚れを生じさせることなく、色再現性、精細性の高い高品質なカラー画像を提供することができる。
なお、本発明において使用される画像形成装置の構成としては、本実施形態において説明した、上述の構成を有するものに限られるものではなく、同様の機能を有していれば、他の構成を有する画像形成装置を使用することも可能である。
[トナーの作製]
(結着樹脂合成例1)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(P1)を得た。
次いでプレポリマー(P1)267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステル(U1)を得た。
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル(E1)を得た。
ウレア変性ポリエステル(U1)200部と変性されていないポリエステル(E1)800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、結着樹脂(B1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。
一部減圧乾燥し、結着樹脂(B1)を単離した。Tgは62℃であった。
テレフタル酸 :60部
ドデセニル無水コハク酸 :25部
無水トリメリット酸 :15部
ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド :70部
ビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド :50部
上記組成物を、温度計、攪拌器、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた容量1Lの4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性雰囲気下に保った状態で昇温し、次いで0.05gのジブチルスズオキシドを加えて温度を200℃に保って反応させポリエステルAを得た。このポリエステルAのピーク分子量は4200であり、ガラス転移点は59.4℃であった。
顔料:C.I.Pigment Yellow 155 :40部
結着樹脂:ポリエステル樹脂A :60部
水 :30部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、マスターバッチ(M1)を得た。
ビーカー内に前記の結着樹脂(B1)の酢酸エチル/MEK溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、マスターバッチ(M1)8部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーにて12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させ、トナー材料液を用意した。
ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。
ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーにて12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。
ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。
ついで、このトナー粒子100部に疎水性シリカ1.0部と、疎水化酸化チタン1.0部をヘンシェルミキサーにて混合して、「トナーA」を得た。
着色剤の平均分散粒径は、0.40μmであった。また、0.7μm以上の分散粒径を持つ着色剤は、4.5%であった。
次に「トナーA」の粒径を、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTA2」を用い、アパーチャー径100μmで測定したところ、体積平均粒径(Dv)=6.2μm、個数平均粒径(Dn)=5.1μmであった。
引き続き、「トナーA」の円形度を、フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測した。測定は、前記装置に、予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加え、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1万個/μlに調整した測定液をセットして行った。得られた「トナーA」の円形度は0.96であった。
(製造例1)
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:50重量%) 2130重量部
・アミノシラン(固形分濃度:100重量%) 4重量部
・シリカ微粒子(体積平均粒径0.07μm) 1500重量部
・トルエン 6000重量部
以上の各材料をホモミキサーにて10分間分散し、樹脂層形成液を調合した。キャリア芯材として表1の芯材aを用い、上記樹脂溶液を芯材表面に厚みhが0.15μmとなるようにスピラコーター(岡田精工社製)により55℃の雰囲気下で30g/minの割合で塗布し、乾燥させた。層厚の調整は液量によって行った。得られたキャリアを、電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成し、冷却後に目開き100μmの篩を用いて解砕して、キャリアIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
前記被覆層における樹脂部分の平均厚みh(μm)は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面を観察し、芯材表面と粒子との間に存在する樹脂部の厚みhaと、粒子間に存在する樹脂部の厚みhbと、芯材や粒子上の樹脂部の厚みhcとを、キャリア表面に沿って0.2μm間隔で50点測定し、得られた測定値を平均して求めた。
前記芯材表面から被覆層表面までの厚みT(μm)は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面の観察をし、芯材表面から被覆層表面までの厚みTを、キャリア表面に沿って0.2μm間隔で50点測定し、得られた測定値を平均して求めた。
キャリア芯材として表1の芯材bを用いたこと以外は製造例1と全く同様にして、表2のキャリアIIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例3)
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:50重量%) 1500重量部
・シリコーン樹脂溶液(固形分20重量%) 1575重量部
・アミノシラン(固形分濃度:100重量%) 4重量部
・シリカ微粒子(体積平均粒径0.07μm) 1500重量部
・トルエン 6000重量部
樹脂層形成液の材料を上記のものに変更したこと以外は製造例1と同様にして、キャリアIIIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:50重量%) 1500重量部
・グアナミン溶液(固形分70重量%) 450重量部
・アミノシラン(固形分濃度:100重量%) 4重量部
・シリカ微粒子(体積平均粒径0.07μm) 1500重量部
・トルエン 6000重量部
樹脂層形成液の材料を上記のものに変更したこと以外は製造例1と同様にして、キャリアIVを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例5)
キャリア芯材として表1の芯材cを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアVを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
キャリア芯材として表1の芯材dを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアVIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例7)
キャリア芯材として表1の芯材eを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアVIIIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例8)
キャリア芯材として表1の芯材fを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアVIIIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例9)
キャリア芯材として表1の芯材gを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアIXを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
キャリア芯材として表1の芯材hを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアXを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例11)
キャリア芯材として表1の芯材iを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアXIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例12)
キャリア芯材として表1の芯材jを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアXIIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例13)
キャリア芯材として表1の芯材kを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアXIIIを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
キャリア芯材として表1の芯材lを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアXIVを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例15)
キャリア芯材として表1の芯材mを用いたこと以外は製造例4と全く同様にして、表2のキャリアXVを得た。平均厚さTは0.20μmであった。
(製造例16)
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:50重量%) 2130重量部
・アミノシラン(固形分濃度:100重量%) 4重量部
・シリカ微粒子(体積平均粒径0.35μm) 1500重量部
・トルエン 6000重量部
樹脂層形成液の材料を上記のものに変更したこと以外は製造例15と同様にして、キャリアXVIを得た。平均厚さTは0.40μmであった。
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:50重量%) 2130重量部
・アミノシラン(固形分濃度:100重量%) 4重量部
・アルミナ微粒子(体積平均粒径0.37μm) 1500重量部
・トルエン 6000重量部
樹脂層形成液の材料を上記のものに変更したこと以外は製造例15と同様にして、キャリアXVIIを得た。平均厚さTは0.41μmであった。
(製造例18)
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:50重量%) 2130重量部
・アミノシラン(固形分濃度:100重量%) 4重量部
・アルミナ微粒子(体積平均粒径0.37μm) 1500重量部
・酸化亜鉛粒子(体積平均粒径0.020μm) 500重量部
・トルエン 6000重量部
樹脂層形成液の材料を上記のものに変更したこと以外は製造例15と同様にして、キャリアXVIIIを得た。平均厚さTは0.41μmであった。
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:50重量%) 2130重量部
・アミノシラン(固形分濃度:100重量%) 4重量部
・アルミナ微粒子(体積平均粒径0.37μm) 1500重量部
・酸化チタン粒子(体積平均粒径0.015μm) 500重量部
・トルエン 6000重量部
樹脂層形成液の材料を上記のものに変更したこと以外は製造例15と同様にして、キャリアXIXを得た。平均厚さTは0.41μmであった。
(製造例20)
厚みhが0.05μmとなるように樹脂溶液の塗布量を変更した以外は製造例15と同様にして、キャリアXXを得た。平均厚さTは0.09μmであった。
厚みhが2.40μmとなるように樹脂溶液の塗布量を変更した以外は製造例19と同様にして、キャリアXXIを得た。平均厚さTは3.03μmであった。
(実施例1)
トナー製造例で得たトナーAを7重量部と、キャリア製造例1で得られたキャリアIを93重量部用いて、ミキサーで10分攪拌し、現像機内に収容する現像剤を作成した。また、トナー製造例で得たトナーAを80重量部と、キャリア製造例1で得られたキャリアIを20重量部用いて、ミキサーで10分攪拌し、補給用現像剤を作成した。
(画像の精細性)
市販のデジタルフルカラープリンター(株式会社リコー製、imagio Neo C600)に図4に示す現像装置を搭載した改造機に、現像機内現像剤と補給用現像剤をセットし、画像面積5%の文字チャート(1文字の大きさが2mm×2mm程度)を出力し、その文字再現性から画像の精細性の評価を行った。評価のランク分けは次のように行った。
◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
上記の画像精細性評価の画像出力を100k枚行い、耐久性評価用のランニング試験とした。このランニング試験後と試験前での、キャリアの帯電能力低下量および抵抗変化量をもって耐久性の評価を行った。
キャリアの帯電能力低下量の測定は以下の方法にて行った。
まず、初期のキャリア93重量%に対しトナー7重量%の割合で混合し摩擦帯電させたサンプルを、一般的なブローオフ法(東芝ケミカル株式会社製、TB−200)にて測定し、この値を初期帯電量とする。次に、ランニング後の現像剤からトナーを前記ブローオフ装置にて除去し、得られたキャリア93重量%に対し新規にトナーを7重量%の割合で混合し、初期のキャリアと同様に摩擦帯電させたサンプルを、初期のキャリアと同様に帯電量測定を行い、初期帯電量との差を帯電能力低下量とする。帯電能力低下量の目標値は10.0μC/g以内である。帯電能力の低下の主なる原因はキャリア表面へのトナースペントと考えられ、トナースペントを減らすことで、帯電能力の低下を抑えることができる。
キャリアを抵抗計測平行電極の電極間(ギャップ2mm)に投入し、DC1,000Vを印加して30sec後の抵抗値をハイレジスト計で計測した。得られた値を体積抵抗率に変換した値を初期抵抗値とする。次に、ランニング後の現像剤中のトナーを前記ブローオフ装置にて除去し、得たキャリアに対して前記抵抗測定方法と同様の方法で抵抗測定を行い、得られた値を体積抵抗率に変換し、初期抵抗値との差をキャリア抵抗値変化量とする。キャリア抵抗値変化量の目標値は絶対値で3.0〔Log(Ω・cm)〕以内である。抵抗変化の原因は、キャリアの被覆層の削れ、トナー成分のスペント、キャリア被覆層中の大粒子脱離などであるため、これらを減らすことで、キャリア抵抗の変化を抑えることができる。
初期のキャリア90重量%に対しトナー10重量%の割合で混合し摩擦帯電させたサンプルを、上記耐久性試験の初期帯電量測定と同様の方法にて帯電量を測定し、上記耐久性試験の初期帯電量との差(帯電量変化)をもってトナー濃度変化に対する帯電安定性の指標とした。帯電量変化の目標値は絶対値で4.0〔μC/g〕以内である。
(地肌部キャリア付着)
市販のデジタルフルカラープリンター(株式会社リコー製、imagio Neo C600)に図4に示す現像装置を搭載した改造機に、現像機内現像剤と補給用現像剤をセットし、地肌ポテンシャルを150Vに固定し、画像面積1%のA3文字チャート(1文字の大きさが2mm×2mm程度)を出力し、その地肌部のキャリア付着発生個数により評価を行った。評価のランク分けは次のように行った。
◎:0個、○:2個以上5個以下、△:6個以上10個以下、×:11個以上
評価用装置に改造を施していない(図4に示す現像装置を搭載していない)imagio Neo C600を用い、現像剤の補給/回収を行わず、トナーのみを現像機に補給するシステムに変更したこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
(比較例2〜6、実施例2〜16)
現像機内現像剤と補給用現像剤に用いるキャリアを、製造例2〜21にて作成したキャリアを用いて表2の組み合わせにて使用したこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
トナー製造例で得たトナーAを98重量部と、キャリア製造例19で得られたキャリアXIXを2重量部用いて補給用現像剤を作成したこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
(実施例18)
トナー製造例で得たトナーAを69重量部と、キャリア製造例19で得られたキャリアXIXを31重量部用いて補給用現像剤を作成したこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
(実施例19)
トナー製造例で得たトナーAを16重量部と、キャリア製造例19で得られたキャリアXIXを84重量部用いて現像機内現像剤を作成したこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
(実施例20)
トナー製造例で得たトナーAを1重量部と、キャリア製造例19で得られたキャリアXIXを99重量部用いて現像機内現像剤を作成したこと以外は実施例1と同様にして評価を行った。
22a 電極
22b 電極
23 キャリア
100 装置本体
1 感光体
2A、2B、2C、2D 画像形成ユニット
3 帯電ユニット
301 帯電ローラ
6 露光装置
7 給紙カセット
8 転写ベルト
9 定着装置
10A、10B、10C、10D 現像装置
10a 仕切部材
10b トナー濃度センサ
11a,11b 搬送スクリュー
12 現像ローラ
13 層厚規制部材
14 現像剤収容部
15 ハウジング
15a 補給口
220 現像剤補給器
221 搬送チューブ
222 容器ホルダ
223 スクリューポンプ
224 ロータ
225 ステータ
226 駆動モータ
227 ユニバーサルジョイント
231 現像剤収納部材
232 口金部
233 シール材
240 ノズル
241 内管
241a 現像剤流路
242 外管
244 エア流路
246a,46b エア供給口
247 現像剤流出口
260a,260b エアポンプ
261a,261b エア供給路
262a,262b 開閉弁
300 現像剤排出装置
330 回収容器
331 排出パイプ
52 排紙ローラ対
53 排紙トレイ
54 紙吸着ローラ
55 レジストローラ対
26 芯材
27 被覆層
ha、hb、hc 被覆層の厚み
T 芯材表面から被覆層表面までの平均厚み
G1 第1粒子
G2 第2粒子
Claims (16)
- 芯材粒子と該粒子を被覆する被覆層とからなる電子写真現像剤用キャリアであって、トナーとキャリアが収容されている現像装置に対して、トナーとキャリアを該現像装置に補給するとともに、該現像装置内の余剰となった現像剤を排出しながら現像を行う画像形成装置に用いられ、前記現像装置に補給されるキャリア及び/又は前記現像装置に収容されているキャリアの重量平均粒径Dwが22μm以上32μm以下で、個数平均粒径Dpと重量平均粒径Dwの比Dw/Dpが1.00≦Dw/Dp≦1.20、粒径x[μm]が0<x<20の範囲である粒子の含有量が7重量%以下、粒径y[μm]が0<y<36の範囲である粒子の含有量が90重量%以上100重量%以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 前記キャリアの芯材粒子を被覆する被覆層が、結着樹脂と少なくとも1種類の硬質粒子を含み、該硬質粒子の粒径D1(μm)と該被覆層における樹脂部分の平均厚みh(μm)とが、1<(D1/h)<10の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 前記硬質粒子が、アルミナ粒子又はアルミナを基体とする粒子であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 前記キャリアの芯材粒子を被覆する被覆層が、前記硬質粒子以外に第2硬質粒子を含み、前記硬質粒子の粒径D1と第2硬質粒子の粒径D2とがD2<D1の関係を満たし、かつ第2硬質粒子の粒径D2(μm)と該被覆層における樹脂部分の平均厚みh(μm)とが、0.001<(D2/h)<1の関係を満たすことを特徴とする請求項2または3に記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 前記第2硬質粒子が、酸化チタン粒子又は表面処理された酸化チタン粒子であることを特徴とする請求項4に記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 前記芯材粒子表面から該芯材粒子を被覆する被覆層の表面までの平均厚みT(μm)が、0.1≦T≦3.0の範囲であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 前記結着樹脂が、少なくともアクリル樹脂とアミノ樹脂との反応物かシリコーン樹脂のいずれかを含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 前記キャリアに1000エルステッドの磁界を印加したときの磁化が、50emu/g以上、100emu/g以下であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 前記芯材粒子が、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト又はマグネタイトであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含有することを特徴とする電子写真現像剤。
- 前記補給用現像剤中のキャリアの重量比率が、3wt%以上30wt%未満であることを特徴とする請求項10に記載の電子写真現像剤。
- 前記現像装置に収容されている現像剤中のキャリアの重量比率が、85wt%以上98wt%未満であることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の電子写真現像剤。
- 像担持体上に形成された静電潜像を、トナーとキャリアが収容されている現像装置に対して、トナーとキャリアを該現像装置に補給するとともに、該現像装置内の余剰となった現像剤を排出しながら現像を行い、可視像とする画像形成方法であって、前記キャリアとして請求項1ないし9のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリアを用いることを特徴とする画像形成方法。
- 静電潜像が形成される像担持体と、該静電潜像をトナー及びキャリアを含む現像剤により可視像とする現像装置と、該現像装置にトナー及びキャリアを補給する現像剤補給装置と、該現像装置内の余剰となった現像剤を排出する現像剤排出装置と、を備え、前記キャリアとして、請求項1ないし9のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリアを用いることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項14に記載の画像形成装置であって、トナーとキャリアを補給する現像剤補給装置が、補給用現像剤を収納する形状が容易に変形する収納容器と該収納容器内の補給用現像剤を吸引して現像装置に供給する吸引ポンプを有することを特徴とする画像形成装置。
- 像担持体と、少なくとも像担持体上に形成された静電潜像をトナー及びキャリアを含む現像剤により可視像とする現像装置とを、一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能に備えられるプロセスカートリッジであって、前記画像形成装置本体側に前記現像装置にトナーとキャリアを補給する手段と、前記現像装置内の余剰となった現像剤を排出する現像剤排出手段とを備え、前記キャリアとして請求項1ないし9のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリアを用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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