JP2008196340A - 内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択的に還元する選択還元型NOx触媒を備えた内燃機関の排気浄化装置において、選択還元型NOx触媒の劣化や個体差によるばらつき等に拘わらず、容易にしてアンモニアスリップを抑制しつつNOx浄化率を可能な限り高く維持でき、アンモニア添加量を適正に制御可能な内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法を提供する。
【解決手段】NOx浄化特性の多項式を用いて選択還元型NOx触媒への目標アンモニア吸着量を設定する。基準NOx浄化率と実NOx浄化率との差が所定値以上であると(S10)、選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアを一旦払拭させた後(S16)、インジェクタから尿素水を噴射しつつパラメータの実測値に基づいて多項式の適応推定計算を行い、当該多項式を更新する(S18,20)。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法に係り、詳しくは、尿素またはアンモニアを還元剤として添加してNOxを還元除去する選択還元型NOx触媒のNOx浄化技術に関する。
近年、エンジン(内燃機関)の排気中に含まれる汚染物質の1つであるNOx(窒素酸化物)を浄化するための排気浄化装置として、エンジンの排気通路に選択還元型NOx触媒(SCR触媒)を配設し、還元剤としてアンモニア(NH)をSCR触媒に添加することにより、排気中のNOxを選択的に浄化するようにした排気浄化装置が開発されている。
このような排気浄化装置では、SCR触媒の上流側にインジェクタにより尿素水を噴射し、この尿素水が排気の熱により加水分解して生じたアンモニアがSCR触媒に供給される。そして、SCR触媒に供給されたアンモニアは一旦触媒に吸着し、当該アンモニアと排気中のNOxとの間の脱硝反応がSCR触媒によって促進されることでNOxの浄化が行われる。
ところで、斯かるアンモニア添加式のSCR触媒は、触媒へのアンモニアの吸着量が多いほどNOx浄化率が高いという性質を有している。
しかしながら、実際にはSCR触媒のアンモニア吸着量には限界があり、この限界量は温度に依存し、触媒温度が高くなるにつれて限界量が少なくなるという特性をも有しており、例えば、車両が急加速する等して急激にエンジン負荷が増大し、排気温度、ひいては触媒温度が急上昇するような場合には、NOxに対し添加したアンモニアが多いと、余剰となったアンモニアが触媒に吸着することなく触媒を通過し、所謂アンモニアスリップを起こすという問題がある。
このようなアンモニアスリップを防止するためには、アンモニアの添加量を適切に制御する必要があり、例えば、触媒温度等に応じてSCR触媒へのアンモニアの目標吸着量、或いはSCR触媒の基準NOx浄化率を設定しておき、実際のアンモニア吸着量や実際のNOx浄化率がこれら目標吸着量或いは基準NOx浄化率となるようにアンモニア添加量を制御する技術が開発されている(特許文献1参照)。
特開2003−293737号公報
ところで、SCR触媒は使用により経時劣化するものであり、経時劣化の度合いに応じてアンモニアの吸着量やNOx浄化率も変化するものである。また、アンモニアの吸着量やNOx浄化率は、SCR触媒の個体差によってもばらつきが生じるものである。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、SCR触媒へのアンモニアの吸着量やSCR触媒のNOx浄化率が経時変化してもアンモニアの目標吸着量や基準NOx浄化率を可変設定するような構成にはなっておらず、このような構成ではアンモニア添加量を適正に制御できないという問題がある。
例えば、SCR触媒は経時劣化するとアンモニアの吸着能力やNOx浄化性能が低下するが、目標吸着量や基準NOx浄化率が初期設定値のままだと、アンモニア添加量が過剰供与されることになり、やはりアンモニアスリップを防止できず好ましいことではない。また、SCR触媒によっては個体差からアンモニア添加量が不足することになり、この場合にはNOx浄化率を十分に得ることができず好ましいことではない。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、アンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択的に還元する選択還元型NOx触媒を備えた内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法において、選択還元型NOx触媒の劣化や個体差によるばらつき等に拘わらず、容易にしてアンモニアスリップを抑制しつつNOx浄化率を可能な限り高く維持でき、アンモニア添加量を適正に制御可能な内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法を提供することにある。
上記の目的を達成すべく、請求項1の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に配設され、尿素水を加水分解して得られるアンモニアを吸着し還元剤として用いて排気中のNOxを選択的に還元する選択還元型NOx触媒と、該選択還元型NOx触媒の排気上流側に尿素水を噴射するインジェクタと、該選択還元型NOx触媒の温度、前記排気通路を流れる排気の流量、前記選択還元型NOx触媒によるNOx浄化率及び前記選択還元型NOx触媒へのアンモニア吸着量をパラメータとするNOx浄化特性の多項式を用い、アンモニアが前記選択還元型NOx触媒に吸着されずに通過し始める直前のアンモニア吸着量を前記選択還元型NOx触媒への目標アンモニア吸着量として設定する目標アンモニア吸着量設定手段と、前記目標アンモニア吸着量に基づき前記インジェクタから尿素水を噴射制御する尿素水噴射制御手段と、前記多項式を用い、アンモニア吸着量に対応した基準NOx浄化率を算出する基準NOx浄化率算出手段と、前記選択還元型NOx触媒における実NOx浄化率を検出する実NOx浄化率検出手段と、前記基準NOx浄化率と該実NOx浄化率との差が所定値以上のとき、前記選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアを一旦払拭させた後、前記インジェクタから尿素水を噴射しつつ前記パラメータの実測値に基づいて前記多項式の適応推定計算を行い、前記多項式を更新する多項式更新手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1において、前記多項式は、
r=f(x,y,z)
=k+kx+ky+kz+kxy+kyz
+kzx+ky+kxy+・・・
であって、rは前記選択還元型NOx触媒によるNOx浄化率、xは前記選択還元型NOx触媒へのアンモニア吸着量、yは前記選択還元型NOx触媒の温度、zは前記排気通路を流れる排気の流量、k0、・・・は係数を示す、ことを特徴とする。
請求項3の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1または2において、前記多項式更新手段は、前記多項式の更新式を用いて前記係数を同定することにより前記多項式の適応推定計算を行うものであり、該更新式は、
new=Kold+δ(r−Kold)P
であって、Knewは多項式の各項の係数の更新値のベクトル、Koldは多項式の各項の係数の前回計算値のベクトル、rは前記選択還元型NOx触媒によるNOx浄化率、Pは前記選択還元型NOx触媒へのアンモニア吸着量x、前記選択還元型NOx触媒の温度y、前記排気通路を流れる排気の流量z等の各入力値のベクトル、添字Tは転置行列、δはゲインを示す、ことを特徴とする。
請求項4の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記多項式更新手段は、前記インジェクタからの尿素水の噴射を停止し、前記選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアを一旦払拭することを特徴とする。
請求項5の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至3にいずれかにおいて、前記多項式更新手段は、内燃機関が高負荷運転状態にある場合に前記選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアが一旦払拭されたものと判定することを特徴とする。
請求項6の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記実NOx浄化率検出手段は、前記選択還元型NOx触媒における実NOx浄化率を少なくとも該選択還元型NOx触媒の排気下流側に設けたNOxセンサを用いて検出するものであって、前記目標アンモニア吸着量設定手段は、アンモニアが前記選択還元型NOx触媒に吸着されずに通過し始めたことを前記NOxセンサにより検出し、該検出された情報に基づいて前記目標アンモニア吸着量を設定することを特徴とする。
請求項7の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記基準NOx浄化率と前記実NOx浄化率との差が所定値以上のとき、該実NOx浄化率に基づき前記多項式を用いてアンモニア吸着量を補正する補正手段を有し、前記多項式更新手段は、前記補正手段による補正回数が所定回数以上であるときに前記多項式を更新することを特徴とする。
請求項8の内燃機関の排気浄化方法では、内燃機関の排気通路に配設された選択還元型NOx触媒に排気上流側から尿素水を添加してアンモニアを吸着させ、該吸着したアンモニアを還元剤として該選択還元型NOx触媒で排気中のNOxを選択的に還元する内燃機関の排気浄化方法であって、該選択還元型NOx触媒の温度、前記排気通路を流れる排気の流量、前記選択還元型NOx触媒によるNOx浄化率及び前記選択還元型NOx触媒へのアンモニア吸着量をパラメータとするNOx浄化特性の多項式を用い、アンモニアが前記選択還元型NOx触媒に吸着されずに通過し始める直前のアンモニア吸着量を前記選択還元型NOx触媒への目標アンモニア吸着量として設定する目標アンモニア吸着量設定工程と、前記目標アンモニア吸着量に基づき前記インジェクタから尿素水を噴射制御する尿素水噴射制御工程と、前記多項式を用い、アンモニア吸着量に対応した基準NOx浄化率を算出する基準NOx浄化率算出工程と、前記選択還元型NOx触媒における実NOx浄化率を検出する実NOx浄化率検出工程と、前記基準NOx浄化率と該実NOx浄化率との差が所定値以上のとき、前記選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアを一旦払拭させた後、前記インジェクタから尿素水を噴射しつつ前記パラメータの実測値に基づいて前記多項式の適応推定計算を行い、前記多項式を更新する多項式更新工程と、を有することを特徴とする。
請求項1の内燃機関の排気浄化装置及び請求項8の内燃機関の排気浄化方法によれば、NOx浄化率、アンモニア吸着量、触媒温度、排気流量をパラメータとするNOx浄化特性の多項式を用い、アンモニアが選択還元型NOx触媒に吸着されずに通過し始める直前、即ちアンモニアスリップ直前のアンモニア吸着量を選択還元型NOx触媒への目標アンモニア吸着量として設定するようにし、アンモニア吸着量に対応した基準NOx浄化率と実NOx浄化率との間に差が生じる場合には、多項式の適応推定計算を行うので、選択還元型NOx触媒の劣化や個体差によるばらつき等によってNOx浄化特性やアンモニアスリップ特性が基準に対し変化し、NOx浄化特性の多項式が現実の特性から乖離するような場合であっても、NOx浄化特性の多項式を常に最適化するように更新でき、当該最適化された多項式に基づき、容易にアンモニアスリップを抑制しつつNOx浄化率が可能な限り高く維持されるようにして目標アンモニア吸着量を修正することができる。
これにより、選択還元型NOx触媒の劣化や個体差によるばらつき等に拘わらず、尿素水の噴射量の最適化を図りアンモニア添加量を適正に制御でき、NOxの大気中への放出を低減することができる。
請求項2の内燃機関の排気浄化装置によれば、多項式は、
r=f(x,y,z)
=k+kx+ky+kz+kxy+kyz
+kzx+ky+kxy+・・・
であるので、多項式を常にNOx浄化特性に沿った最適なものにできる。
請求項3の内燃機関の排気浄化装置によれば、多項式更新手段は、多項式の更新式を用いて係数を同定することにより多項式の適応推定計算を行うものであり、該更新式は、
new=Kold+δ(r−Kold)P
であるので、容易にして適正に多項式の適応推定計算を行うことができる。
請求項4の内燃機関の排気浄化装置によれば、インジェクタからの尿素水の噴射を停止することで選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアを確実に払拭(リセット)することができ、多項式の適応推定計算を的確に行うことができる。
請求項5の内燃機関の排気浄化装置によれば、内燃機関が高負荷運転状態にある場合に選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアが払拭(リセット)されたものと判定することで、多項式の適応推定計算を的確に行うことができる。
請求項6の内燃機関の排気浄化装置によれば、アンモニアが選択還元型NOx触媒に吸着されずに通過し始める直前、即ちアンモニアスリップ直前であることをNOxセンサを利用して容易に検出することができる。
通常、NOxセンサはジルコニア等を用いて構成されており、アンモニアに対してもNOxと同様に反応し検出信号を出力する性質を有することから、この性質を利用し、アンモニアスリップを確実に検出できる。これにより、アンモニアスリップ直前であることを容易に検出可能である。
請求項7の内燃機関の排気浄化装置によれば、基準NOx浄化率と実NOx浄化率との差が所定値以上のときには補正手段によりアンモニア吸着量を補正するが、多項式更新手段は、当該補正回数が所定回数以上であるときに多項式を更新するので、アンモニア吸着量の補正では足りず、多項式が現実の特性から乖離していることを容易にして確実に検出するようにでき、多項式を適切に更新することができる。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1を参照すると、車両に搭載された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置のシステム構成図が示されており、以下図1に基づき本発明に係る排気浄化装置の構成を説明する。
本発明に係る排気浄化装置はエンジン(内燃機関)の排気系に適用されるものであり、図示しないものの、当該エンジンは例えばディーゼルエンジンである。
エンジンには、各気筒に連通して排気ポートが形成されており、当該排気ポートには排気マニホールドを介して排気管(排気通路)2が接続されている。
排気管2には排気後処理ユニットの一つとして、アンモニア(NH)を吸着し、吸着したアンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元し浄化するSCR触媒(選択還元型NOx触媒)4が介装されている。
SCR触媒4の排気上流側には、排気中に尿素水を噴射供給する電磁式のインジェクタ6が設けられており、インジェクタ6には管路8を介して所定濃度に設定された尿素水を貯留する尿素水タンク10が接続されている。インジェクタ6は尿素水を霧状に噴射するような構造を有している。
管路8には圧送ポンプ12が介装されており、当該圧送ポンプ12の作動により所定圧の尿素水が尿素水タンク10から管路8を経てインジェクタ6に供給される。
また、SCR触媒4の排気上流側には、インジェクタ6よりもさらに排気上流側に位置して、排気中のNOx濃度を検出するNOxセンサ(上流側NOxセンサ)20が設けられ、SCR触媒4の排気下流側には、同様のNOxセンサ(下流側NOxセンサ)22が設けられている。これにより、SCR触媒4に流入する排ガスの実際のNOx濃度(実上流NOx濃度)とSCR触媒4から流出する排ガスの実際のNOx濃度(実下流NOx濃度)とを検出可能である。
さらに、SCR触媒4の排気下流側には、排気管2内を流れる排ガスの排気流量Fを検出するガスフローセンサ24が設けられ、SCR触媒4の排気上流部分には、SCR触媒4の温度Tを検出する温度センサ26が設けられている。
ECU(電子コントロールユニット)30は、エンジンの運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うと共に、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行うことが可能である。
本発明に係る排気浄化装置に関して見れば、ECU30の入力側には、上述したNOxセンサ20、22、ガスフローセンサ24、温度センサ26等の各種センサ類が接続されている。一方、出力側には、上述したインジェクタ6、圧送ポンプ12等の各種デバイス類が接続されている。
これより、ECU30は、エンジンの各気筒への燃料噴射制御を行うとともに、NOxセンサ20、22、ガスフローセンサ24、温度センサ26からの入力に基づき圧送ポンプ12を操作し、インジェクタ6を操作して尿素水を噴射制御可能である。
このようにインジェクタ6から尿素水が噴射されると、尿素水は排気の熱により加水分解してアンモニアとなり、SCR触媒4に吸着する。そして、SCR触媒4は吸着したアンモニアとSCR触媒4に流入するNOxとの間の脱硝反応を促進する。
詳しくは、ECU30では、後述するように、NOxセンサ20、22、ガスフローセンサ24、温度センサ26からの入力に基づき、SCR触媒4に要求される目標アンモニア吸着量Qtを算出するようにしており、目標アンモニア吸着量Qtに相当する量の尿素水をインジェクタ6から噴射するようにしている。
これにより、NOxがSCR触媒4で浄化され、無害なNとなって大気中に放出される。
ところで、SCR触媒4のNOx浄化率rは触媒温度Tや排気流量Fに大きく依存し、さらにSCR触媒4に吸着するアンモニアの吸着量Qにも依存する。例えば、触媒温度Tが高いほど、或いはSCR触媒4に吸着するアンモニアの吸着量Qが多いほどSCR触媒4のNOx浄化率は高くなる傾向にある。しかしながら、実際には、上述したようにSCR触媒4に吸着するアンモニアの吸着量Qには限界があり、所定量を超えるとアンモニアが触媒に吸着することなく触媒を通過し、所謂アンモニアスリップを起こすこととなる。
即ち、図2を参照すると、例えば排気流量Fを固定し、触媒温度Tを変化(T1〜T6:T1<T2<T3<T4<T5<T6)させた場合のアンモニア吸着量QとNOx浄化率rとの関係(a)、及びアンモニア吸着量Qとアンモニアスリップ量との関係(b)が特性図として示されているが、アンモニアスリップの発生を抑制しつつNOx浄化率rを高く維持するには、アンモニア吸着量QとNOx浄化率rとの関係を同図(a)の斜線領域で示す最適範囲内に納めるようにして目標アンモニア吸着量Qtを設定することが要求される。
しかしながら、このようなアンモニア吸着量Qに対するNOx浄化特性やアンモニアスリップ特性は、SCR触媒4の劣化や個体差によるばらつき等によって例えば図2(a)に破線で示すように変化し、アンモニア吸着量QとNOx浄化率rとの関係における最適範囲は、実際にはSCR触媒4の劣化や個体差によるばらつき等に応じて例えば図2(a)に破線で示すように移動する。
このようにアンモニア吸着量Qに対するNOx浄化特性が変化すると、これに応じて目標アンモニア吸着量Qtも変化することになる。ところが、排気流量Fや触媒温度T毎に最適な目標アンモニア吸着量Qtを逐一探索することは容易なことではない。
一方、排気流量F、触媒温度T、アンモニア吸着量Q及びNOx浄化率rの関係、即ちNOx浄化特性は実験等によりモデル化することが可能であり、研究の結果、図3及び次式(1)に示すような4次元線形多項式で表すことができる。
r=f(x,y,z)
=k+kx+ky+kz+kxy+kyz
+kzx+ky+kxy+・・・ …(1)
ここに、rはNOx浄化率、xはアンモニア吸着量Q、yは触媒温度T、zは排気流量F(またはSV値)を示し、k0、・・・は係数である。
当該NOx浄化率rのNOx浄化特性モデル式を用いるようにすれば、SCR触媒4の劣化や個体差によるばらつき等によってNOx浄化特性やアンモニアスリップ特性が変化しても、当該変化をNOx浄化特性モデル式に反映させて当該モデル式を適正な式に更新することが可能であり、容易にして最適な目標アンモニア吸着量Qtを得ることができる。
以下、本発明の排気浄化装置及び排気浄化方法における、最適な目標アンモニア吸着量Qtの設定手法について詳しく説明する。
図4を参照すると、ECU30において実行される本発明に係るアンモニア吸着量制御の制御ブロック図が示され、図5を参照すると、当該アンモニア吸着量制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同制御ブロック図及び同フローチャートに基づき説明する。
図4中、排気流量Fはガスフローセンサ24の検出値、触媒入口NOx濃度はNOxセンサ20の検出値、触媒出口NOx濃度はNOxセンサ22の検出値、触媒温度Tは温度センサ26の検出値である。
ブロックB10には、上記式(1)、即ちNOx浄化特性モデル式が記憶されており、ブロックB12では、当該NOx浄化特性モデル式に基づき、目標アンモニア吸着量(目標NH3吸着量)Qtが設定される。詳しくは、次式(2)で示すような上記NOx浄化特性モデル式のxについての逆算式からNH3吸着量Qを算出でき、さらに、詳細は後述するが、ブロックB14において測定されるアンモニアスリップ位置(NH3スリップ位置)測定情報に基づき、NH3スリップの発生する直前の吸着量が目標NH3吸着量Qtとして一義に設定される(目標アンモニア吸着量設定手段、目標アンモニア吸着量設定工程)。
x={r−(k+ky+kz+・・)}/(k+ky+・・) …(2)
即ち、ここでは、上記図2(a)の斜線領域で示す最適範囲内のうちNH3スリップの発生する側の限界値が目標NH3吸着量Qtとして設定される。例えば、目標吸着量決定マップを設定しておき、目標NH3吸着量Qtは当該マップに基づき設定される。
また、ブロックB10においては、後述するブロックB36にて算出されたNH3吸着量QでのNOx浄化率がNOx浄化特性モデル式に基づいて基準NOx浄化率rとして一義に算出される(基準NOx浄化率算出手段、基準NOx浄化率算出工程)。
そして、ブロックB20において、目標NH3吸着量QtとNH3吸着量Qに応じて尿素水の添加量が決定され、指示信号がインジェクタ6に供給される。これによりインジェクタ6から尿素水が噴射され、SCR触媒4にアンモニアが供給される(尿素水噴射制御手段、尿素水噴射制御工程)。
SCR触媒4にアンモニアが供給されると、SCR触媒4においてアンモニアの存在によってNOxの浄化が行われることになり、この際、ブロックB30において排気流量Fと触媒入口NOx濃度とに基づきエンジンNOx排出量が算出され、ブロックB32において触媒入口NOx濃度と触媒出口NOx濃度とに基づきSCR触媒4の実NOx浄化率rが算出される(実NOx浄化率検出手段、実NOx浄化率検出工程)。
そして、ブロックB34においてエンジンNOx排出量に実NOx浄化率rを乗算してアンモニア消費量(NH3消費量)が算出され、ブロックB40で算出されたNH3添加量と合わせて、ブロックB36においてSCR触媒4に吸着しているNH3吸着量Qが算出(推定)される。
実NOx浄化率rが算出されると、フローチャートのステップS10において、上記基準NOx浄化率rと実NOx浄化率rとの差を演算し、当該差が所定の閾値(所定値)以上であるか否かを判別する。判別結果が偽(No)で基準NOx浄化率rと実NOx浄化率rとの差が所定の閾値未満であると判定された場合には、ブロックB36において推定したNH3吸着量Qが実際のNH3吸着量に対し誤差がなく適正であると判断でき、特に何もせず当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)で当該差が所定の閾値以上であると判定された場合には、ブロックB36において推定したNH3吸着量Qが実際のNH3吸着量に対しずれを生じていると判断でき、この場合にはステップS12に進む。
ステップS12では、ブロックB16においてNOx浄化特性モデル式を実NOx浄化率rに基づいて逆算し、上記ブロックB36において算出したNH3吸着量Qを補正する(補正手段)。そして、ブロックB20において、当該補正後のNH3吸着量Qと目標NH3吸着量Qtに応じて尿素水の添加量が決定される。
ステップS14では、上記ステップS12におけるNH3吸着量Qの補正回数が所定の閾値以上であるか否かを判別する。判別結果が偽(No)で補正回数が所定の閾値未満である間はステップS10、12の実行を繰り返す。一方、判別結果が真(Yes)で補正回数が所定の閾値以上と判定された場合には、ステップS16に進む。
即ち、NH3吸着量Qを何度補正しても基準NOx浄化率rと実NOx浄化率rとに差が生じるような場合には、もはやNOx浄化特性モデル式が現実の特性から乖離していると容易にして確実に判断することができ、この場合にはステップS16に進む。
ステップS16では、一旦インジェクタ6からの尿素水の噴射を停止し、SCR触媒4へのアンモニアの供給を停止する。このようにすると、SCR触媒4に吸着しているアンモニアが減少する一方となり、最終的にSCR触媒4のNH3吸着量Qがリセット(払拭)されてゼロに至る。これにより、ブロックB36にて算出したNH3吸着量Qに例え誤差が含まれていたとしても、当該誤差を無くすことが可能となり、多項式の適応推定計算を的確に行うための準備が整うこととなる。
ステップS18では、ブロックB38において、SCR触媒4のNH3吸着量Qがリセットされたことを判定した後、インジェクタ6からの尿素水の噴射を再開する。なお、リセットされたことの判定は、例えば所定時間の経過を監視して行うようにすればよい。
そして、ステップS20では、ブロックB18において、NOx浄化特性モデル式の適応推定計算、即ちNOx浄化特性モデル式の係数(k0、・・・)の同定を開始する(多項式更新手段、多項式更新工程)。
詳しくは、尿素水の噴射を再開してNH3吸着量Qを徐々に増加させるようにし、NOx浄化特性モデル式の更新式である次式(3)に基づいて新たな係数を求める。
new=Kold+δ(r−Kold)P …(3)
ここに、左辺のKnewは各係数kの今回の値の係数ベクトル、右辺第1項のKoldは各係数kの前回の値の係数ベクトルであり、右辺第2項中のδはゲイン、rは実NOx浄化率、Pはx,y,z(NH3吸着量Q、触媒温度T、排気流量F)の入力値ベクトル[1,x,y,z,xy,yz,・・・]であり、添字Tは転置行列を示す。
このようにして式(3)に基づき係数(k0、・・・)が同定されると、NOx浄化特性モデル式が的確に更新され、実際の特性に適応した最新NOx浄化特性モデル式が得られることとなる。
そして、ステップS22では、SCR触媒4の下流側のNOxセンサ22がNH3スリップに反応したか否か、即ちNH3吸着量Qの増加につれてNH3スリップが発生したか否かを判別し、判別結果が偽(No)の場合には判別を繰り返し、判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS24に進み、同定を停止するとともに尿素水の噴射を停止する。即ち、NOxセンサ22は、ジルコニア等を用いて構成されており、アンモニアに対してもNOxと同様に反応し検出信号を出力する性質を有することから、この性質を利用し、NOxセンサ22の出力が急変した場合にはNH3スリップが発生したとみなして同定を停止し、尿素水の噴射を停止する。これにより、NH3スリップを容易に検出可能である。
ステップS26では、ブロックB14において、NOxセンサ22がNH3スリップに反応した位置(座標)、即ちNH3スリップの開始位置を測定し、これを記憶して更新する。そして、ステップS28では、ブロックB12において、上記最新NOx浄化特性モデル式と当該NH3スリップの位置測定情報とに基づき、NH3スリップの発生する直前の吸着量を新たな目標NH3吸着量Qtとして設定し、目標吸着量決定マップを修正する。
このように、本発明に係る排気浄化装置及び排気浄化方法では、NOx浄化率r、アンモニア吸着量Q、触媒温度T、排気流量F(またはSV値)をパラメータとするNOx浄化特性モデル式を用いてSCR触媒4の目標NH3吸着量Qtを設定するようにし、基準NOx浄化率rと実NOx浄化率rとの差が生じる場合にはNH3吸着量Qの補正を行い、さらに当該補正を所定の閾値の回数以上行っても上記差が所定の閾値以上である場合には、更新条件が成立したとして適宜NOx浄化特性モデル式の適応推定計算、即ちNOx浄化特性モデル式の係数(k0、・・・)の同定を行い、NOx浄化特性モデル式を更新し、目標NH3吸着量Qtひいては目標吸着量決定マップを修正するようにしている。
従って、SCR触媒4の劣化や個体差によるばらつき等によってNOx浄化特性やアンモニアスリップ特性が基準に対し変化し、NOx浄化特性モデル式が現実の特性から乖離するような場合であっても、NOx浄化特性モデル式を適切に更新し、容易にアンモニアスリップを抑制しつつNOx浄化率rが可能な限り高く維持されるようにして目標NH3吸着量Qtを修正することができる。これにより、SCR触媒4の劣化や個体差によるばらつき等に拘わらず、尿素水の噴射量の最適化を図り、NOxの大気中への放出を低減することができる。
また、本発明によれば、例えばSCR触媒4の仕様を変更した場合においてNOx浄化特性モデル式を変更せずに自動適合させるようにもできるし、車両の工場出荷時においてSCR触媒4の個体差によるばらつき分を予め補正値としてNOx浄化特性モデル式に反映させておくことも可能である。
さらに、本発明によれば、NOx浄化特性モデル式の適応推定計算により変化する係数(k0、・・・)の傾向やNOx浄化特性をモニタすることで、SCR触媒4の劣化や破損等を検知することが可能となり、車両の運転者への警告やOBD等に容易に対応可能である。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施形態では、触媒入口NOx濃度をNOxセンサ20を用いて求めるようにしたが、当該触媒入口側のNOx濃度についてはエンジンの運転状態、例えばアクセル開度やエンジン回転速度に基づいて推定するようにしてもよい。
また、排気流量Fをガスフローセンサ24を用いて求めるようにしたが、エンジンの運転状態、例えばアクセル開度やエンジン回転速度に基づいて排気流量を推定するようにしてもよい。
さらに、SCR触媒4の温度Tを温度センサ26を用いて求めるようにしたが、異なる挿入位置の温度センサから触媒温度を求めてもよいし、複数の温度センサから計算により触媒温度を求めるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、図5のステップS16において、NOx浄化特性モデル式の適応推定計算を行うに当たり一旦尿素水の噴射を停止してSCR触媒4のNH3吸着量Qをリセットするようにしたが、これに代えて図6のステップS16’を他の実施例として実行するようにしてもよい。
即ち、SCR触媒4に吸着したアンモニアはエンジンの高負荷運転等により所定の高温に達すると脱離するので、エンジンが高負荷運転状態にある場合に、図4に破線で示すように、温度センサ26からの温度情報Tに基づいてSCR触媒4の高温判定を行い、これによりSCR触媒4に吸着したアンモニア(吸着NH3)が脱離したと判定するようにしてもよい。これにより、簡単にSCR触媒4のNH3吸着量Qをリセットすることが可能である。
なお、SCR触媒4の高温判定を行う機会は比較的多く存在することから、NOx浄化特性モデル式の適応推定計算を実施するチャンスであり、NH3吸着量Qの補正回数が所定の閾値以上であるか否か(ステップS14)の判別を行うことなくNOx浄化特性モデル式の適応推定計算を行うようにしてもよい。
車両に搭載された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置のシステム構成図である。 触媒温度Tを変化させた場合のアンモニア吸着量QとNOx浄化率rとの関係(a)、及びアンモニア吸着量Qとアンモニアスリップ量との関係(b)を示す特性図である。 4次元線形多項式を示す図である。 本発明に係るアンモニア吸着量制御の制御ブロック図である。 本発明に係るアンモニア吸着量制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 アンモニア吸着量制御の他の実施例に係る制御ルーチンを示すフローチャートの一部である。
符号の説明
2 排気管(排気通路)
4 SCR触媒(選択還元型NOx触媒)
6 インジェクタ
10 尿素水タンク
20 NOxセンサ(上流側NOxセンサ)
22 NOxセンサ(下流側NOxセンサ)
24 ガスフローセンサ
26 温度センサ
30 ECU(電子コントロールユニット)

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気通路に配設され、アンモニアを吸着し還元剤として用いて排気中のNOxを選択的に還元する選択還元型NOx触媒と、
    該選択還元型NOx触媒の排気上流側に尿素水を噴射するインジェクタと、
    該選択還元型NOx触媒の温度、前記排気通路を流れる排気の流量、前記選択還元型NOx触媒によるNOx浄化率及び前記選択還元型NOx触媒へのアンモニア吸着量をパラメータとするNOx浄化特性の多項式を用い、アンモニアが前記選択還元型NOx触媒に吸着されずに通過し始める直前のアンモニア吸着量を前記選択還元型NOx触媒への目標アンモニア吸着量として設定する目標アンモニア吸着量設定手段と、
    前記目標アンモニア吸着量に基づき前記インジェクタから尿素水を噴射制御する尿素水噴射制御手段と、
    前記多項式を用い、アンモニア吸着量に対応した基準NOx浄化率を算出する基準NOx浄化率算出手段と、
    前記選択還元型NOx触媒における実NOx浄化率を検出する実NOx浄化率検出手段と、
    前記基準NOx浄化率と該実NOx浄化率との差が所定値以上のとき、前記選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアを一旦払拭させた後、前記インジェクタから尿素水を噴射しつつ前記パラメータの実測値に基づいて前記多項式の適応推定計算を行い、前記多項式を更新する多項式更新手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記多項式は、
    r=f(x,y,z)
    =k+kx+ky+kz+kxy+kyz
    +kzx+ky+kxy+・・・
    であって、
    rは前記選択還元型NOx触媒によるNOx浄化率、xは前記選択還元型NOx触媒へのアンモニア吸着量、yは前記選択還元型NOx触媒の温度、zは前記排気通路を流れる排気の流量、k0、・・・は係数を示す、
    ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記多項式更新手段は、前記多項式の更新式を用いて前記係数を同定することにより前記多項式の適応推定計算を行うものであり、
    該更新式は、
    new=Kold+δ(r−Kold)P
    であって、
    newは多項式の各項の係数の更新値のベクトル、Koldは多項式の各項の係数の前回計算値のベクトル、rは前記選択還元型NOx触媒によるNOx浄化率、Pは前記選択還元型NOx触媒へのアンモニア吸着量x、前記選択還元型NOx触媒の温度y、前記排気通路を流れる排気の流量z等の各入力値のベクトル、添字Tは転置行列、δはゲインを示す、
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記多項式更新手段は、前記インジェクタからの尿素水の噴射を停止し、前記選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアを一旦払拭することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記多項式更新手段は、内燃機関が高負荷運転状態にある場合に前記選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアが一旦払拭されたものと判定することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記実NOx浄化率検出手段は、前記選択還元型NOx触媒における実NOx浄化率を少なくとも該選択還元型NOx触媒の排気下流側に設けたNOxセンサを用いて検出するものであって、
    前記目標アンモニア吸着量設定手段は、アンモニアが前記選択還元型NOx触媒に吸着されずに通過し始めたことを前記NOxセンサにより検出し、該検出された情報に基づいて前記目標アンモニア吸着量を設定することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記基準NOx浄化率と前記実NOx浄化率との差が所定値以上のとき、該実NOx浄化率に基づき前記多項式を用いてアンモニア吸着量を補正する補正手段を有し、
    前記多項式更新手段は、前記補正手段による補正回数が所定回数以上であるときに前記多項式を更新することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 内燃機関の排気通路に配設された選択還元型NOx触媒に排気上流側から尿素水を添加してアンモニアを吸着させ、該吸着したアンモニアを還元剤として該選択還元型NOx触媒で排気中のNOxを選択的に還元する内燃機関の排気浄化方法であって、
    該選択還元型NOx触媒の温度、前記排気通路を流れる排気の流量、前記選択還元型NOx触媒によるNOx浄化率及び前記選択還元型NOx触媒へのアンモニア吸着量をパラメータとするNOx浄化特性の多項式を用い、アンモニアが前記選択還元型NOx触媒に吸着されずに通過し始める直前のアンモニア吸着量を前記選択還元型NOx触媒への目標アンモニア吸着量として設定する目標アンモニア吸着量設定工程と、
    前記目標アンモニア吸着量に基づき前記インジェクタから尿素水を噴射制御する尿素水噴射制御工程と、
    前記多項式を用い、アンモニア吸着量に対応した基準NOx浄化率を算出する基準NOx浄化率算出工程と、
    前記選択還元型NOx触媒における実NOx浄化率を検出する実NOx浄化率検出工程と、
    前記基準NOx浄化率と該実NOx浄化率との差が所定値以上のとき、前記選択還元型NOx触媒に吸着しているアンモニアを一旦払拭させた後、前記インジェクタから尿素水を噴射しつつ前記パラメータの実測値に基づいて前記多項式の適応推定計算を行い、前記多項式を更新する多項式更新工程と、
    を有することを特徴とする内燃機関の排気浄化方法。
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