JP2008195569A - アルミナ微粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨剤用粒子、塗料用顔料、ゴム・プラスチック用フィラー、セラミックス原料などのさまざまな用途に適した、微細で均一な粒子形態、および高分散性を有するアルミナ微粒子を提供すること。
【解決手段】アルミニウム水酸化物含有水溶液を水熱反応して得られたアルミナ水和物を焼成することにより得られる、粒子形態がアスペクト比3以下の板状または球状であり、粒子サイズが0.05〜5μmである、アルミナ微粒子。好ましくは、上記アルミニウム水酸化物含有水溶液がpH10.5から13.5であり、上記水熱反応を260℃以上で行い、上記アルミナ水和物が、粒子形態がアスペクト比3以下の板状または球状で、粒子サイズが0.05〜5μmのアルミナ水和物微粒子であり、上記焼成を最高到達温度が500〜1500℃となるように行う。
【選択図】なし

Description

本発明はアルミナ微粒子に関する。本発明のアルミナ微粒子は、研磨剤用粒子、塗料用顔料、ゴム・プラスチック用フィラー、透光材料・IC基板などのセラミックス原料、AlN用前駆体、吸着剤、触媒担体などに好適に使用することができる。
従来、アルミナは、耐食性、電気絶縁性、熱伝導性、機械的強度などの種々の物性に優れ、研磨剤用粒子、塗料用顔料、ゴム・プラスチック用フィラー、セラミックス原料などのさまざまな用途に利用されてきた。その用途に合せてアルミナ粒子に求められている特性は異なるが、粒子の微粒子化、均一性、高分散性はどの用途でも特性向上に必要な要素である。
これまで、上記用途のアルミナ粒子を製造する方法として、さまざまなアルミナ粒子の製造方法が提案されているが、一般的な方法としては、バイヤー法などで得られた水酸化アルミニウム、または水酸化アルミニウムなどを低温で仮焼することで得られた遷移アルミナ(γ−Al23、δ−Al23 、θ−Al23など)を、粉砕・分級などにより粒度調整を行った後、焼成することにより、アルミナ粒子を得る方法が挙げられる(例えば特許文献1〜4参照)。また、その焼成時の雰囲気ガスとして、焼成温度の低温化を目的に、塩化水素、塩素ガスおよび水蒸気の混合ガスを用いたり(例えば特許文献5〜7参照)、平均粒径が100nm以下のα−アルミナ粒子を得るために、水素ガスを用いたりしている(例えば特許文献8参照)。しかし、これらの方法では、微粒子化するために粉砕処理を必要とし、また得られるアルミナの粒子形態が不均一で粒度分布も広い。粒度分布を狭くするためには分級処理が必要となるが、目標の粒子サイズを微細にすれば歩留が悪化する。
粉砕処理なしでアルミナ微粒子を得る方法として、アンモニウムドーソナイト [NH4 AlCO3(OH)3] 熱分解法が知られている(例えば特許文献9参照)。この方法は、一次粒子径が100nm程度で高純度のアルミナ微粒子が得られ、セラミックス原料用として使用した場合では低温焼結化が可能である。しかしながら、研磨用、塗料用、ゴム・プラスチック用フィラーには高分散性が求められており、この方法で得られるアルミナ微粒子は、凝集粒子であるため、単分散が困難である。また、アルコキシド法、ゾルゲル法を利用した製造方法も、上記方法と同様に、得られるアルミナ微粒子が凝集しやすい。
分散性の良好なアルミナ粒子を得る方法として、水酸化アルミニウム、アルミナ水和物、アルミナの焼成時にフッ素鉱化剤、ハロゲン化合物、ホウ素化合物を添加して球状粒子を得る方法がある(例えば特許文献10および11参照)。しかしながら、この方法は、焼成過程の改良だけであり、粒子サイズが1μm以下の均一な微粒子を得るのは困難である。また、その他の球状アルミナ粒子の製造方法として、表面が平滑な真球に近い粒子が得られる噴霧熱分解法、噴霧乾燥法が提案されている(例えば特許文献12および13参照)。これらの方法は、スプレードライヤなどを用いて、Al含有スラリーを噴霧して液滴化し、乾燥あるいは燃焼することで球状アルミナを得るものである。しかしながら、これらの方法は、球状粒子が得られるものの、液相合成法などと比較して粒度分布が広くなり、粒度分布の狭い粒子を得るためには分級工程などが必要となる。また、特許文献12では、噴霧スラリーとしてアルミニウム含有化合物を含有した可燃性液体(灯油、軽油、アルコール)を用いて噴霧した液滴を燃焼させており、該作業に爆発などの危険が伴う。また、特許文献13では、噴霧スラリーとして硫酸アルミニウムと尿素の酸性水溶液を使用しており、尿素の加水分解によるアンモニアの発生、装置(アトマイザーなど)の耐酸性などの対策が必要となる。
上記のアルミナ粒子の製造方法と比較して、粒子形態が均一で、粒度分布が狭い微粒子の製造方法として、水熱反応法が知られている。この水熱反応法は、バイヤー法などにより得られた水酸化アルミニウムを粉砕により粒度調整し、結晶制御剤(NaOHなど)を添加して水熱反応させたり(例えば特許文献14および15参照)、アルミニウム塩水溶液とアルカリ水溶液によりアルミニウムの水酸化物あるいは水和物を水熱反応させたり(例えば特許文献16〜18参照)して、ベーマイト粒子を得、該ベーマイト粒子を高温で焼成してアルミナ粒子にする方法である。しかしながら、この方法で得られるアルミナ粒子の粒子形態は、アスペクト比(=粒子径/粒子の厚さ)の高い四角形または六角形の板状粒子であり、200nm以下の微粒子では凝集がひどく、分散が困難である。また、粒子形態が多面体形状のアルミナ粒子が提案されている(例えば特許文献19および20参照)が、平均一次粒子径が5μm以上であり、5μm以下の微粒子が得られていない。
このように、従来のアルミナ粒子の製造方法では、アルミナ粒子に求められる粒子の微粒子化、均一性、高分散性を同時に実現するという課題が残されている。
特開2001−62705号公報 特許第3296091号公報 特開平7−101723号公報 特開平6−171931号公報 特開平7−206432号公報 特開平6−191835号公報 特許第3440498号公報 特許第3823610号公報 特許第1065950号公報 特許第3087403号公報 特許第2611601号公報 特開平11−147711号公報 特開平5−270819号公報 特許第3759208号公報 特許第2790951号公報 特開2004−51390号公報 特開平11−268911号公報 特開2006−143487号公報 特開2001−302235号公報 特開2001−302236号公報
本発明は、上記のような事情に鑑みなされたものであり、研磨剤用粒子、塗料用顔料、ゴム・プラスチック用フィラー、セラミックス原料などのさまざまな用途に適した、微細で均一な粒子形態、および高分散性を有するアルミナ微粒子を提供することを目的とする。
本発明は、アルミニウム水酸化物含有水溶液を水熱反応して得られたアルミナ水和物を焼成することにより得られる、粒子形態がアスペクト比3以下の板状または球状であり、粒子サイズが0.05〜5μmである、アルミナ微粒子を提供することにより、上記課題を解決したものである。
本発明のアルミナ微粒子は、例えば、アルミニウム塩水溶液とアルカリ水溶液の中和反応により生成したアルミニウム水酸化物含有水溶液をpH10.5〜13.5に調整し、これを260℃以上で水熱反応して得られたアルミナ水和物微粒子を最高到達温度が500〜1500℃の温度にて焼成することにより容易に得ることができる。
本発明のアルミナ微粒子は、従来のアルミナ粒子の課題であった微粒子化、粒子形態の均一性、高分散性を同時に実現しているため、例えば、研磨剤用粒子、塗料用顔料、ゴム・プラスチック用フィラー、透光材料・IC基板などのセラミックス原料、AlN用前駆体、吸着剤、触媒担体などの材料として好適なものである。
本発明のアルミナ微粒子は、アルミニウム水酸化物含有水溶液を水熱反応して得られたアルミナ水和物を焼成することにより得られるものである。本発明のアルミナ微粒子を、その好ましい製造方法について工程順に以下に説明する。
本発明のアルミナ微粒子は、i)アルミニウム水酸化物含有水溶液を調製する原料調製工程と、ii)アルミニウム水酸化物含有水溶液を水熱反応することによりアルミナ水和物を得る水熱反応工程と、iii)アルミナ水和物を焼成する焼成工程とを含む製造方法により製造できる。
i)原料調製工程の説明
本工程は、アルミニウム水酸化物含有水溶液を調製する工程である。
アルミニウム水酸化物含有水溶液は、アルミニウム塩水溶液とアルカリ水溶液の中和反応により生成する。
上記アルミニウム塩水溶液としては、硫酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、塩化物などの各種のアルミニウム塩水溶液を使用することができる。また、一種類のアルミニウム塩水溶液を使用してもよく、二種類以上のアルミニウム塩水溶液の混合物を使用してもよい。上記アルミニウム塩水溶液は、アルミニウム濃度が0.1〜4.0モル/Lであることが好ましく、1.0〜3.0モル/Lであることがより好ましい。
また、上記アルカリ水溶液としては、例えば、NaOH、KOH、NH3、Na2CO3、K2CO3、NaHCO3、KHCO3、(NH4)2CO3などの水溶液を用いることができる。該アルカリ水溶液は、アルカリ濃度が0.1〜16.5モル/Lであることが好ましく、1.0〜10.0モル/Lであることがより好ましい。
上記アルミニウム塩水溶液と上記アルカリ水溶液との使用割合は、アルミニウム量1モルに対し、アルカリ量が好ましくは1.7〜5.0モル、より好ましくは1.8〜2.0モルである。
上記中和反応は、アルミニウム塩水溶液にアルカリ水溶液を添加することにより行ってもよく、アルカリ水溶液にアルミニウム塩水溶液を添加することにより行ってもよいが、添加終了時の反応液のpH値が10.5〜13.5となるように添加するのが好ましく、より好ましくは該pH値が11.0〜12.0となるように添加する。この中和反応により無定形のアルミニウム水酸化物が生成し、反応液としてアルミニウム水酸化物含有水溶液が得られる。
アルミニウム水酸化物含有水溶液(反応液)のpH値が10.5未満では、粒子形態が針状となり、またアルミニウム塩として硫酸塩を使用した場合には針状および球状のアルナイト[NaAl3(SO4)2(OH)6]が生成する。またアルミニウム水酸化物含有水溶液(反応液)のpH値が13.5超では、無定形のアルミニウム水酸化物が溶解してアルミン酸ナトリウム(Na[Al(OH)4]=NaAlO2)となる。
上記アルミニウム水酸化物含有水溶液は、100℃未満の温度範囲で加熱して、無定形のアルミニウム水酸化物を結晶化させてもよい。また、この際、結晶を微細で均一な粒子形態にするために、結晶成長制御剤としてポリオキソ酸塩を形成するB、Si、P、V、Nb、Ta、Mo、Wなどの化合物、例えば、B23、SiO2、P25、V25、Nb25、Ta25、MoO3、WO3などをアルミニウム水酸化物含有水溶液に添加してもよい。
ii)水熱反応工程の説明
本工程は、上記原料調製工程で得られたアルミニウム水酸化物含有水溶液を水熱反応することによりアルミナ水和物(例えばベーマイト)を得る工程である。
本工程で得られるアルミナ水和物は、粒子形態が均一な微粒子であることが好ましく、特に、粒子形態がアスペクト比3以下の板状、好ましくはアスペクト比2以下の板状または球状で、粒子サイズが0.05〜5μm、好ましくは0.05〜0.3μmのアルミナ水和物微粒子であることが好ましい。
このような粒子形態が均一なアルミナ水和物微粒子が水熱反応により生成する最低温度は260℃以上であり、アルミニウム水酸化物含有水溶液における原料(アルミニウム塩およびアルカリ)の種類、仕込み量、pH値や、水熱反応時間によって決定される。水熱反応の最高温度は特に制限が無く、臨界点を超えても良いが、使用する装置の種類に制限される。
上記水熱反応は、通常、アルミニウム水酸化物含有水溶液を、好ましくは260℃以上、より好ましくは280〜400℃に加熱して、好ましくは4〜50MPa、より好ましくは6〜45MPaの圧力下で、好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは1〜8時間行うとよい。
水熱反応後、反応生成物を濾過、水洗した後、乾燥してアルミナ水和物を得る。
得られたアルミナ水和物は、次工程の焼成工程で粒子間の焼結および凝集が起こるのを防ぐために、Siなどの元素の水溶性塩を添加し、酸またはアルカリで中和して該添加元素の水酸化物の微細結晶を、アルミナ水和物の粒子表面に被着したり、ゾル−ゲル法によりアルコキシシランなどを加水分解反応および脱水縮合反応でアルミニウム水和物の粒子表面に被覆したりしてもよい。
iii)焼成工程の説明
本工程は、上記水熱反応工程で得られたアルミナ水和物を焼成することにより本発明のアルミナ微粒子を得る工程である。
上記アルミナ水和物の焼成は、最高到達温度が500〜1500℃となるように行うのが好ましく、最高到達温度が600〜1200℃となるように行うのがより好ましい。焼成時間は、上記最高到達温度の範囲内の温度において0.5〜24時間保持するのが好ましく、2〜10時間保持するのがより好ましい。
上記アルミナ水和物の焼成を最高到達温度が500℃より低い温度で行った場合には脱水反応が不十分となり、また最高到達温度が1500℃より高い温度で行った場合には粒子間の焼結が生じ、粒子形態を維持することが困難となる。
上記水熱反応工程で粒子形態を制御したアルミナ水和物、特に、粒子形態がアスペクト比3以下の板状または球状で、粒子サイズが0.05〜5μmのアルミナ水和物微粒子を、本焼成工程で最高到達温度が500〜1500℃で焼成することにより、焼結および凝集が極めて少なく、結晶性の良好な本発明のアルミナ微粒子を得ることができる。
また、上記アルミナ水和物微粒子を最高到達温度が500〜1500℃で焼成することにより、アスペクト比が3以下の板状微粒子を球状化することができる。
このようにして得られる本発明のアルミナ微粒子は、分散性や充填性の向上、または有機樹脂との接着性の向上のために、適宜表面処理を行うことができる。例えば、本発明のアルミナ微粒子の表面に親油性ラジカルをもつ有機化合物を吸着させることができ、それにより、有機溶剤に対して濡れやすくして分散性を向上させることができる。また、本発明のアルミナ微粒子の表面にカップリング剤(シラン、チタネート系、アルミネート系、ジルコネート系など)を被覆することができ、それにより、有機樹脂との接着性を向上させることができる。使用される有機化合物およびカップリング剤としては、被覆アルミナ微粒子が所望の物性を充たせば特に制限はなく、またその吸着方法および被覆方法についても特に制限はなく、従来公知の方法を使用することができ、その中から適宜選択すればよい。
本発明のアルミナ微粒子は、粒子形態がアスペクト比3以下の板状、好ましくはアスペクト比2以下の板状または球状であり、粒子サイズが0.05〜5μm、好ましくは0.05〜0.3μmである。
本発明のアルミナ微粒子の粒子サイズは、アルミニウム水酸化物含有水溶液の調製時のアルミニウム濃度およびアルカリ濃度、水熱反応の温度および時間などにより制御することができる。本発明のアルミナ微粒子の粒子形態をアスペクト比が3以下の板状または球状に制御できる粒子サイズの下限は0.05μmであり、上限は5μmである。本発明のアルミナ微粒子の粒子サイズは、上記範囲内において用途により最適なサイズに制御することが好ましい。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[アルミナ水和物微粒子の製造]
(実施例1〜4および比較例1〜5)
アルミニウム原料として硫酸アルミニウム水溶液(アルミニウム濃度2.0モル/L)およびアルカリ原料として水酸化ナトリウム水溶液(アルカリ濃度3.0モル/L)を用いて、表1記載のAl量およびアルカリ量となるように原料を準備した。硫酸アルミニウム水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加してアルミニウム水酸化物含有水溶液を調製した。このアルミニウム水酸化物含有水溶液のpH値を表1に示す。
上記アルミニウム水酸化物含有水溶液をオートクレーブにて攪拌しながら、表1記載の条件にて水熱反応を行った。反応終了後、室温まで冷却を行い、生成物を濾過、水洗、乾燥してアルミナ水和物微粒子を得た。
得られたアルミナ水和物微粒子について、X線回折、比表面積、粒子サイズ、アスペクト比の測定結果および粒子形態を表1に示す。粒子サイズおよびアスペクト比は電子顕微鏡写真から測定した数値の平均値を示したものである。また、粒子形態については電子顕微鏡観察により評価した。また、実施例1および4ならびに比較例1、3および5で得られたアルミナ水和物微粒子の電子顕微鏡写真をそれぞれ図1〜5に示す。
[アルミナ微粒子の製造]
(実施例5)
実施例1で得られたアルミナ水和物微粒子を大気下、600℃、8時間にて焼成を行い、アルミナ微粒子を得た。得られたアルミナ微粒子について、X線回折、比表面積、粒子サイズ、アスペクト比の測定結果および粒子形態を表2に示し、電子顕微鏡写真を図6に示す。
(実施例6)
実施例1で得られたアルミナ水和物微粒子を大気下、1100℃、8時間にて焼成を行い、アルミナ微粒子を得た。得られたアルミナ微粒子について、X線回折、比表面積、粒子サイズ、アスペクト比の測定結果および粒子形態を表2に示し、電子顕微鏡写真を図7に示す。
表1および表2に示す結果から、次のことがわかる。実施例1〜4では、粒子形態の均一なアルミナ水和物微粒子が得られており、粒子の凝集性がない。これに対し、比較例1〜3から明らかなように、pH値が10.5未満になると針状ないし棒状ベーマイト粒子、球状アルナイト粒子が生成し、比較例4から明らかなように、pH値が14以上になると粒子の析出が見られない。また、比較例5から明らかなように、水熱反応温度が260℃未満ではアスペクト比が3よりも大きくなり、比較例5のようにアスペクト比が11の板状ベーマイト粒子では粒子の凝集が酷いため分散性が悪い。また、実施例5および6から明らかなように、水熱反応により得られたアルミナ水和物微粒子を焼成することによりアルミナ微粒子を得ることができ、該アルミナ微粒子は高温での焼成により球形化される。
実施例1で得られたアルミナ水和物微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(×6万)である。 実施例4で得られたアルミナ水和物微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(×6万)である。 比較例1で得られたアルミナ水和物微粒子及びアルナイトの粒子形態を示す電子顕微鏡写真(×3万)である。 比較例3で得られたアルミナ水和物微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(×6万)である。 比較例5で得られたアルミナ水和物微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(×12万)である。 実施例5で得られたアルミナ微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(×3万)である。 実施例6で得られたアルミナ微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(×3万)である。

Claims (6)

  1. アルミニウム水酸化物含有水溶液を水熱反応して得られたアルミナ水和物を焼成することにより得られる、粒子形態がアスペクト比3以下の板状または球状であり、粒子サイズが0.05〜5μmである、アルミナ微粒子。
  2. アルミニウム水酸化物含有水溶液がpH10.5〜13.5である請求項1記載のアルミナ微粒子。
  3. 水熱反応が260℃以上で行われる請求項1または2記載のアルミナ微粒子。
  4. 焼成が最高到達温度が500〜1500℃となるように行われる請求項1〜3のいずれかに記載のアルミナ微粒子。
  5. アルミナ水和物が、粒子形態がアスペクト比3以下の板状または球状であり、粒子サイズが0.05〜5μmである、アルミナ水和物微粒子である請求項1〜4のいずれかに記載のアルミナ微粒子。
  6. 粒子表面に、有機化合物を吸着またはカップリング剤を被覆した請求項1〜5のいずれかに記載のアルミナ微粒子。
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