JP2008195027A - インクジェット記録装置及びその記録方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 ヘッドの異常昇温を防止し、ヘッドの高寿命化及び吐出安定性を確保する。
【解決手段】 インクジェット記録装置であって、複数のノズル列と、前記複数のノズル列の端部に備えられた第1の温度測定素子と、前記複数のノズル列の中間部に備えられた第2の温度測定素子とを備えた記録ヘッドを有する。また、前記第1の温度測定素子により測定された温度が予め定められた温度範囲である場合に記録を開始するよう制御し、前記第2の温度測定素子により測定された温度が予め定められた上限温度以下となるよう前記記録ヘッドによる動作を制御する。また、前記第1の温度測定素子により測定された温度と前記第2の温度測定素子により測定された温度との差が予め定められた閾値以上となった場合に、記録を一時停止する。さらに、記録停止後に前記記録ヘッドの回復動作を行うよう前記インクジェット記録装置の回復手段を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の記録素子からなる記録素子列を有するインクジェット記録装置及びその記録方法に関するものである。
<インクジェット記録装置の記録ヘッド構造>
インクジェット記録装置に用いられる吐出方法は種々知られているが、中でもインクに熱エネルギーを与えこれによって発生する気泡の膨張に伴ってインクを吐出する方式は、高解像度、コンパクト化、低騒音、高速記録等の多くの利点を有している。このため、この方式の種々の記録ヘッドが開発されている。
この方式の記録ヘッドは、一般に電気駆動パルス信号の印加によって熱を発生する電気熱変換素子(例えばHfB2 ,ZrB2 ,TaN2 ,TaSi等の耐熱抵抗材)を有する。また、この電気熱変換素子に駆動パルス信号を供給するプリント配線(例えばAl,Au,Ag,Cu等による)を有する。そして、これらがIC技術によって形成されている。例えばSi,ガラス,セラミック等の基板上にこれらが複数個形成されている。更に電気熱変換素子の個々に対応した液路及び吐出口(以下これらをまとめてノズルとも言う)と、これらの液路に供給されるインクを保持するための共通液室やその共通液室にインクを供給するインク液室等が形成されている。
このとき複数のノズルを高密度で配置する場合、1列のノズル列として略1次元的に配置するより、ノズル列を平行に複数設けて2次元的に配置する方が高速記録等の観点から有利であり、近年複数のノズルを2次元的に配置する傾向にある。
その一例として2列のノズル列を半ピッチずらして配列し見かけ上の解像度を上げる例や(特許文献1参照)、さらにそのずらしたノズル列をインクの吐出量の異なる大小2種類のノズルで構成する例等がある(特許文献2参照)。
<画像形成の方法>
上記の記録ヘッドを用いて、記録時には、複数の電気熱変換素子に対して画像データに基づいて選択的に駆動パルス信号を供給し、個々の電気熱変換素子に対応したノズルよりインクを選択的に吐出させて所望の画像を形成させる。
<昇温の問題点>
上記のような電気熱変換素子を用いた記録ヘッドは吐出動作に伴ってインクを発泡させる為の熱エネルギーを発生させるので、各ノズル内で発熱する。この発熱により生じた熱は、その大部分は吐出されたインクと共に大気中へ放熱されるものの、一部記録ヘッド内にも蓄熱され、記録ヘッド及び共通液室内のインクを昇温させる。
このような昇温は、記録ヘッドの寿命や画像信頼性に影響する。具体的には、昇温によりインクが低粘度化することによる吐出不良や、その吐出不良により吐出口付近にインク汚れが生じ、このインク汚れに起因して誘発される吐出不良などがある。また他に、電気熱変換素子若しくはその近傍の断線による不吐出が発生しやすくなり、焦げと呼ばれる異物が電気熱変換素子に堆積することによる吐出不良も発生しやすくなることが挙げられる。
特に前記インクとして顔料とこれを分散する分散剤を含んだインクを用いる場合、電気熱変換素子が発生する高い熱エネルギーにより顔料の分散性が低下し、顔料が凝集して電気熱変換素子上に焦げとして堆積しやすい。
このように記録ヘッドが過度に昇温すると、インクの吐出量や吐出速度が変化して、記録画像の濃度ムラや、吐出されたインクの着弾精度の低下による粒状感の低下や、スジムラを引き起こし、記録品位を低下させる要因となっていた。
<従来の昇温対策の説明>
そこで、従来の記録ヘッドの構成として、電気熱変換素子等である発熱体の下部の一部に熱伝導率が大きい層を設ける事により発熱体の一部に生じたピーク温度を他の部分に逃がすことで下げる構成が開示されている(特許文献3参照)。更に記録ヘッドに温度測定手段を設けて温度を測定することで、記録ヘッドにインクが無い状態で吐出動作を行った場合に生じる異常昇温を検知する技術(特許文献4参照)、記録画像から昇温量を予測する技術(特許文献5参照)などが提案されている。
特開2001−353886号公報(第18頁、図2) 特開2004−1489号公報(第10頁、図1) 特開平02−111552号公報(第1頁、請求項1、及び第3頁、従来の技術) 特開平11−192724号公報(第3〜4頁、課題を解決するための手段) 特開2004−314442号公報(第1頁、請求項1)
しかしながら、上記説明のように記録ヘッドにおけるノズルの集積化が進み、例えば平行に複数のノズル列を設け、2次元的にノズルが配置されるとノズル列の中央部と端部における温度差が生じ易くなる。
すると温度制御も、記録ヘッドの温度分布を測定して行うか、若しくはそのような温度分布が生じるのを前提としてなるべく昇温しないように行う必要があった。しかし、温度制御の為に温度分布を細かく測定することが可能な記録ヘッドは構造が複雑になる。また、記録装置本体と記録ヘッドとの間で通信される情報量も著しく増加する。このため、高速記録と高信頼性が両立しなくなるという問題が生じる。また、このような記録ヘッド内の不均一な昇温を無視して走査し記録すると、ムラとして認識されるバンド間の不均一感につながり画像品位を著しく低下させる。さらに、上述したようにノズル列の中央部を構成する記録素子が短寿命化するという問題が生じてしまう。
本発明は、このような問題を回避することで、画像形成の際に、各ノズルの温度差を極端に大きくさせないようにして記録することができる。また、ノズル列の中央部における極度の蓄熱により記録素子が短寿命化しないようにし、更には気泡の取り込みなどにより例えばノズル列中央部の記録素子を空焚きすることにより生じるヘッド破壊を防止することが出来る。
このように、記録ヘッドの寿命を縮めて記録ヘッド交換をすることによる無駄なインクの消費を抑え、温度分布を細かく取得することで生じる記録速度の低下を招くことも無く、安定した高品位な画像形成を維持することを目的とする。
上記目的を達成させるための本発明は、電気熱変換素子を有し共通のインク液室からインクを供給する複数のノズルを一方向に配列させ前記ノズルの配列方向と直交する方向に平行に備えられた複数のノズル列と、前記複数のノズル列の端部に備えられた第1の温度測定素子と、前記複数のノズル列の間に挟まれる位置であり且つ前記ノズルの配列方向の中間部に備えられた第2の温度測定素子とを備えた記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記第1の温度測定素子により測定された温度が予め定められた温度範囲である場合に記録を開始するよう制御し、前記第2の温度測定素子により測定された温度が予め定められた上限温度以下となるよう前記記録ヘッドによる動作を制御する記録制御手段と、
前記第1の温度測定素子により測定された温度と前記第2の温度測定素子により測定された温度との差が予め定められた閾値以上となった場合に、記録を一時停止する記録停止制御手段と、
前記記録停止制御手段による記録停止後に前記記録ヘッドの回復動作を行うよう前記インクジェット記録装置の回復手段を制御する回復制御手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
また、上記目的を達成させるための別の本発明は、電気熱変換素子を有し共通のインク液室からインクを供給する複数のノズルを一方向に配列させ前記ノズルの配列方向と直交する方向に平行に備えられた複数のノズル列と、前記複数のノズル列の端部に備えられた第1の温度測定素子と、前記複数のノズル列の間に挟まれる位置であり且つ前記ノズルの配列方向の中間部に備えられた第2の温度測定素子とを備えた記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置の記録方法であって、
前記第1の温度測定素子により測定された温度が予め定められた温度範囲である場合に記録を開始する記録開始工程と、
前記第2の温度測定素子により測定された温度が予め定められた上限温度以下となるよう前記記録ヘッドによる動作を制御する記録制御工程と、
前記第1の温度測定素子により測定された温度と前記第2の温度測定素子により測定された温度との差が予め定められた閾値以上となった場合に、記録を一時停止する記録停止工程と、
前記記録停止工程による記録停止後に前記記録ヘッドの回復動作を行う回復工程と、
を有することを特徴とする記録方法である。
本発明では以上の構成と制御によって、記録ヘッド内の温度分布に起因する短寿命化や、画像弊害を抑制することを可能とし、且つ、画像品位を低下させることのないインクジェット記録装置及びその記録方法を提供する。
これにより、記録ヘッド内の温度分布を細かく取得するための複雑な構成や予測計算を不要とした廉価な構成で高速記録を実現でき、高画質で安定した高品位な画像形成を維持することができる。
以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(以下、「プリント」とも称する)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
また、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。インクの処理としては、例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固又は不溶化させることが挙げられる。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口乃至これに連通する液路及びインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<インクジェット記録装置>
図10は本発明で好適に使用されるシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置(以下、記録装置とも言う)の一例の斜視図を示している。
図10において、100は記録装置である。102はキャリッジであり、このキャリッジ102は記録ヘッドユニット101A、101B及びカートリッジガイド103を搭載し、ガイド軸104及び105上を不図示の走査機構によって走査可能に設けられている。
各々の記録ヘッドユニット101A、101Bは、複数色のインクを吐出させる為の記録ヘッドを有している。すなわち、記録ヘッドユニット101Aは、ブラック(K)、淡シアン(C1)、シアン(C2)のインクを吐出できる記録ヘッド(不図示)を備えている。また、記録ヘッドユニット101Bは、淡マゼンタ(M1)、マゼンタ(M2)、イエロー(Y)のインクを吐出できる記録ヘッド(不図示)を備えている。
110A、110Bは、インクタンクで、前記記録ヘッドユニット101A、101Bに対応したインクがそれぞれ3種ずつ充填されている。前記2つのインクタンクは、カートリッジガイド103にそれぞれ別々に設けられた挿入口に押し込まれると、それぞれのインクタンク下方に設けられたゴムシ−ル部(不図示)と記録ヘッドユニットに設けられたステンレスパイプ等が結合される。そうすることによって、インクタンク110A、110Bから各々のインクに対応する記録ヘッドにインクを供給することができる構成になっている。
109は、記録ヘッドの回復手段であり、記録ヘッド内のインクを吸引する吸引手段を設けている。また、回復手段109は、この吸引手段による吸引回復後に行われる記録ヘッドからの予備吐により排出されたインクを受けることもできる。
<インクジェット記録装置の制御構成>
図11は図10に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図11に示すように、コントローラ600は、MPU601、後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納したROM602を有する。また、キャリッジモータ650の制御、搬送モータ651の制御、及び、記録ヘッド200の制御のための制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603を有する。また、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等を設けたRAM604、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605を有する。さらに、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給するA/D変換器606などで構成される。
また、図11において、610は画像データの供給源となるコンピュータ等でありホスト装置と総称される。ホスト装置610と記録装置との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
さらに、620はスイッチ群であり、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ622、及び回復処理の起動を指示するための回復スイッチ623など、操作者による指令入力を受けるためのスイッチなどから構成される。630はフォトカプラなどの位置センサ631、温度センサ210等から構成されるセンサ群である。なお、本実施例におけるこの温度センサは温度測定素子であり、記録ヘッド200の記録素子列の中央部及び端部に備えられ両部の温度を測定することができる。
さらに、640はキャリッジモータ650を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は搬送モータ651を駆動させる搬送モータドライバである。また、644は、記録ヘッド200を駆動させるヘッドドライバである。
<記録ヘッド>
図9を用いて記録ヘッド200(200K〜200Y)のノズルの配置について詳細に説明する。
記録ヘッド200(200K、200C1、200C2、200M1、200M2、200Y)には、夫々インク滴を吐出させるノズル21が列状に一方向に配列されている。
各色毎にノズル列は、ノズルの配列方向と直交する方向に平行に複数備えられ、具体的には、各色毎に各々偶数及び奇数のノズル列を有するA列及びB列があり、各色毎に合計4列存在する。この4つのノズル列は、図9に示すように記録ヘッドの走査方向に並んでいる。例えば、ブラック(K)用の記録ヘッド200Kでは、A列の偶数列201K−Aev、A列の奇数列201K−Aodが図のように並んでおり、同じくB列の偶数列201K−Bev、B列の奇数列201K−Bodも図のように並んでいる。なお、本実施例では、他色用の記録ヘッドも同様の構成となっている。
このブラック(K)用の記録ヘッドを拡大した断面図が図2である。
ブラック(K)用の記録ヘッド200Kには、各ノズル21に吐出口が各々設けられていて、それらのノズル21には、各々電気熱変換素子20が1つずつ具備されている。このような構成の記録ヘッドに対してインクは、共通のインク液室22から各ノズル21へ供給される。
この断面図からも分かるように、中央の2つのノズル列(201K−Aod、201K−Bev)は、両端のノズル列(201K−Aev、201K−Bod)の吐出口とインク流路によって記録ヘッド端部へ連通している面積が少なくなっている。つまり、蓄熱された熱がノズル列と直交する方向に伝わり難い構成になっている。特にインク流路に気泡があるときは、更に熱が伝わりにくいためこの傾向が顕著になることが分かる。
このように複数ノズル列が存在する場合は、この構成に限らず集積すればするほど昇温しやすく、放熱し難い構成になる。特に、両端のノズル列や、中央のノズル列におけるノズル列端部のノズルに比べ、中央のノズル列におけるノズル列中央部のノズルにおいて昇温が最も厳しくなる。
ここでインクの吐出動作は、以下のようになっている。各ノズルに対応して印加電圧を供給することによって熱エネルギーを発生させる電気熱変換素子(以下吐出ヒータとも言う)20と吐出ヒータへの駆動電圧のON/OFFを制御するトランジスタ(不図示)がヒータボード202上に配設されている。そして画像データに基づいてこの吐出ヒータへ駆動パルス信号を印加することによって、前記吐出ヒータが加熱される。すると、吐出ヒータ上部のインクが液体から気体に変化し、この変化の際の急激な体積膨張による衝撃波によってインクを吐出口より飛翔させる。
<記録動作>
記録動作について図10を用いて説明すると、ホスト装置から記録命令を受け取ると記録媒体106は、紙送りローラ108及び給紙ローラ107によって給紙され記録位置にセットされる。その後、記録ヘッドユニット101A、101Bを搭載したキャリッジ102が、ガイド軸104及び105に沿って往復動作する。その際に画像データに基づいて記録ヘッド200(200K〜200Y)の各ノズルに設けられた電気熱変換素子20に駆動パルス信号が印加され、該個々のノズルから画像データに基づいたインクを吐出させ画像形成を行う。記録ヘッドの走査と記録媒体の搬送とを交互におこない、記録媒体に対する記録動作が行われる。
本実施例のインクジェット記録装置は、公知のマルチパス記録を行うことで所定のエリア画素を複数スキャンに分けて記録する、シリアルスキャン方式の記録装置である。
<温度測定素子配置>
次に本発明の特徴の1つである温度センサ210としての温度測定素子の位置についてブラック(K)用の記録ヘッドを代表に取り上げ説明する。
図4では、その温度測定素子の配置例を示している。上記説明してきたように、ノズル列の端部に第1の温度測定素子210Bを、最も昇温し易い中央の2つのノズル列(201K−Aod、201K−Bev)間に挟まれる位置でノズル列の中間部(ここでは中央部)に第2の温度測定素子210Aを具備している。別の表現をするならば、第2の温度測定素子210Bは、ノズル列において、搬送方向の下流側の端部に設けられている(あるいは搬送方向の上流側の端部でも構わない)。また、本実施例では多色プリンタも対象にしている。この場合、もちろん他色も個別に同じ構成及び制御を実施すれば良い。
<駆動パルス信号>
次に駆動パルス信号の一例を示す。
本実施例の記録装置は、図6に示すようにプレパルスとメインパルスからなるダブルパルス波形の駆動パルス信号をヒータに印加することでヒータを加熱しインクを吐出させる。公知であるようにダブルパルス波形の駆動パルス信号は、プレパルス信号とメインパルス信号の比率を変化させることで、ヒータ上のインクの発泡をある程度コントロールすることが可能である。その原理を利用して、記録ヘッドの温度上昇に伴う吐出量等の変化を補正したり、記録ヘッド毎の吐出量のバラツキ等を補正したりすることが可能である。それらの詳細は省略する。また、本実施例ではダブルパルス信号を用いた例について記載するが、特にダブルパルス信号に限定されるものではなく、シングルパルス信号においても適用可能である。
図中のHeat Triggerは、各ヒータを加熱するタイミングを指定するトリガー信号であり、キャリッジ102の往復走査中に不図示のエンコーダーより送られるキャリッジ102の位置情報に基づいて発生する。本実施例の記録装置では、このHeat Triggerが指定するタイミングからの時間である図中P0、P1、P2、P3を指定することで駆動パルス信号(Heat Enable)を決定する。
以下に、駆動パルス信号を決定する方法の一例として、本実施例の記録装置における駆動パルス信号決定の手順を示す。但し、駆動パルス信号の決定方法は以下に示す方法に限定されない。
本実施例のP0、P1、P2、P3の決定のフローを図5のフローチャートを使って説明する。
本実施例においてP0、P1、P2、P3は、1走査(1スキャン)分の記録を開始する時に、その時点の記録ヘッドの温度と記録ヘッドのRank情報に基づき決定される。
まず、1スキャン分の記録を開始するに先立ち、ステップS110で、記録ヘッドのRank情報(Head Rank)が取得される。ここで、記録ヘッドのRank情報とは、各記録ヘッドの抵抗値のバラツキを補正する為の情報である。予め各記録ヘッドの抵抗値を測定してランク分けしておきRank情報として記録ヘッドに搭載されたROM(不図示)に書き込んでおくか、或いは、記録装置側で測定してRank情報として保持しておく。
次に、ステップS120で、記録ヘッドの温度(Head Tmp(℃))が取得される。ここで、記録ヘッドの温度は記録ヘッド夫々に設けられた温度センサ210にて取得する。
次に、ステップS130で、ステップS110で取得したRank情報とステップS120で取得した記録ヘッドの温度とから、図3に示すパルス番号(PwNo.)決定テーブルを参照してPwNo.が決定される。
PwNo.が決定されると、ステップS140で、ROM等の記憶手段に格納された不図示の駆動パルステーブル(駆動パルス信号決定テーブル)からPwNo.に相当するP0、P1、P2、P3の値が決定される。
そして、ステップS150で、ステップS140により決定されたP0、P1、P2、P3に基づく駆動パルス信号で1スキャン分の記録が実行される。
本実施例では、駆動パルス信号を決定する際に参照する駆動パルス信号決定テーブルとして、各PwNo.に相当する駆動パルスが予め用意されている。
<温度制御>
上記構成の記録ヘッドにおいて、4plの液滴サイズ、25kHzの駆動周波数で、全ノズル50%間引いて記録したところ、温度測定素子210Aと210Bでの測定温度の差は約20℃であった。これに対して、インク液室に極端に気泡が入っている以外同じ条件で記録した場合は、ノズル列中央部は瞬時に昇温し、ノズル列端部との温度差ΔTは、30℃以上にも達した。
このような構成の記録ヘッドにおけるインク液室にインクが入っている場合(インク有)と空の場合(インク無)について、記録ヘッドの吐出面から非接触温度計にて温度を測定した値を示したグラフが図1である。
図1より、記録ヘッドのノズル列中央部(中央)の昇温に著しく差があるが、ノズル列端部(端部)は、放熱し易い為、ノズル列中央部程極端な昇温にはならない。特にインクがある場合のノズル列端部では、昇温の様子も他の場合よりなだらかになる。逆にノズル列中央部の昇温は、インクがないと放熱し難いので急激に昇温する。このような結果に基づいて、本発明はインク液室にインクが無い状態での電気熱変換素子への駆動パルスの印加(空焚き)を簡易的に検知する。つまり、通常の昇温の場合と異常昇温の場合とで、特に区別せずに降温若しくは昇温防止手段を講じることは、可能だが、それでは空焚きを何度も続けることになる。その場合、電気熱変換素子に対するダメージが大きく、記録ヘッドの寿命に関わってしまう。
そこで、まずノズル列中央部が所定の温度になったら記録を一旦停止するなどの昇温抑制手段を行うことを考えてみる。
しかし、通常の記録状態でノズル列中央部が所定の温度まで徐々に昇温した場合との切り分けが非常に難しい。インク有りの状態でも連続してインクの吐出を続ければ昇温し続けるためである。また、所定時間あたりの上昇温度によって判断する方法も有り得るが、通常の自然にある描写の画像(以下自然画像)の出力では、どのような頻度で各ノズルが使用されるかを判断し、その頻度に応じて時系列に計算することが必要となる。しかし、これには非常に高速かつ複雑な計算が必要であり、場合によっては記録速度にも影響してしまうことが考えられる。
そこで、インク液室にインクが入っているかを検知する為に、次のように制御した。まず、上記温度分布から、予め定められた閾値となる境界温度Tthを、Tth=30℃として、ΔT(=TA−TB)≧Tthの場合には、インク液室にインクが入っていないインク落ちと検知するように制御した。なお、TAは温度測定素子210Aにより測定される温度、TBは温度測定素子210Bにより測定される温度である。本実施例では、上記関係式でインク落ちと検知したら、その記録中の1回分の走査終了後に停止し、回復動作を行うように制御した。
また、単位時間あたりの吐出回数が極端に多いノズルは昇温が激しい。このため、一部のノズルのみを極端に使用する場合、使用頻度の高いノズル付近と使用頻度が低いノズル付近との温度差は大きくなる。このような場合にはインク落ち検知において誤検知する場合が考えられる。例えば、マルチパス記録を行う場合でも、ノズル列中央部のノズルでしか吐出しないような画像を記録する場合には上記関係式のみで判断すると誤検知をする可能性がある。そこで、単位時間あたりの吐出回数が予め定められた上限回数より多いノズルが有る場合は、上記関係式を有効とせず、回復動作を行うことを抑止することで誤検知を防止した。具体的には、この閾値を、単位時間あたりの吐出可能回数の75%となる値とした。なお、単位時間あたりの吐出回数の計測は、記録装置のコントローラ600等において行うことができる。
しかし、マルチパス記録を行う場合には同一の画像位置を複数回重畳して記録するため、ノズル列中央部等のみに使用(吐出)ノズルが偏ることはかなり稀である。このため、所定の画像濃度以上となる場合に前記関係式を有効にしないようにすることは、本発明の必須の制御ではない。
また、インクジェット方式の場合、記録ヘッド若しくはインクが昇温するとインク粘度が低下するので、インク滴が大きくなり易く、吐出速度も速くなり、ミストの量が増加傾向になる。このような昇温による記録への影響を避けるため、温度測定素子210Aにより測定される温度が予め定められた上限温度以下となるように記録する時間の間隔を開けるなどして記録ヘッドの駆動を制御する等、温度制御をすることは有効であった。一方、低温時には、逆にインクの粘度が高くなり、吐出し難くなることがある。また、上記の通り、一般的にはノズル列中央部よりもノズル列端部のほうが低い温度となることが多く、記録開始時が記録ヘッドの温度が最も低いことが多い。そこで、記録開始許可温度として、温度測定素子210Bの測定値を用いることで簡易な構成で良好な結果が得られた。
以上のことを踏まえ、本実施例では、各走査での記録開始時の記録可能温度範囲を30℃以上60℃以下とし、TBが30℃以上60℃以下となる場合に記録を開始できるようにした。なお、各記録ヘッドにおける駆動パルスは、各温度測定素子(210A及び210B)により測定される平均温度に基づいて決定されたPwNo.に相当する駆動パルスとなるようにした。また、上記の通り、TA−TBが30℃以上となる場合には回復動作を行うように制御した。なお、さらに、これとは逆にTB−TAが予め定められた温度以上となる場合もインク落ちと検知し回復動作を行うように制御する構成としてもよい。この場合は、例えば閾値として、TA−TBの場合よりも低い温度とすることができる。
上記インクジェット記録方法の詳細を図12のフローチャートを用いて説明する。
記録処理を開始すると、まず、ステップS310で、温度測定素子210BはTBを測定しTBが30℃以上60℃以下であるかどうかを判断する。TBが30℃以上60℃以下でない場合は、待機等をしてTBが30℃以上60℃以下となるようにする。TBが30℃以上60℃以下となると、ステップS320で、記録を開始する。記録中、各温度測定素子(210A及び210B)は、TA及びTBを測定する。なお、この際、TAが予め定められた上限温度を超えないように、場合によっては待機時間を設けるなど記録制御されて記録が行われる。そして、ΔTが予め定められた閾値以上(30℃以上)となった場合には(ステップS330)、記録を一時停止する記録停止制御を行い、記録停止後、ステップS340に進み回復動作を行う。なお、回復動作は回復手段109をコントローラ600が回復制御する等によって行われる。そして、回復動作終了後、再びステップS330に戻りΔTが30℃以上か否かを判断する。記録開始後ΔTが30℃以上とならなかった場合及び回復動作終了後ΔTが30℃以上とならなかった場合は、ステップS350で、記録を続行及び再開し終了する。
本実施例は、記録ヘッドが通常の画像記録時以外でインクを吐出させる所謂予備吐動作において本発明を適応した場合について説明する。
特にインクジェット記録方式では、連続してインクを吐出しているとノズル内に気泡が蓄積されてくることが知られている。このノズル内の気泡を排出する為に記録動作とは別に記録ヘッドからインクを強制的に排出する動作(所謂回復動作)を行うことが一般的である。この回復動作を行った後に、混色したインクで記録を行うことを防止する為に予備吐がなされる。つまり、画像形成に関与しない吐出を行うことで混色したインクを消費する訳である。この予備吐動作は、各記録装置特有の発数で行われているが、本実施例の記録装置では、各色、各ノズル毎に1000発の吐出を非画像域に行うことで混色を防止できた。しかし、予備吐の吐出動作は全ノズルに関して行う為、トータルの吐出動作の回数は非常に多くなる。この吐出動作を低い吐出周波数で行うと、時間が掛かり、本体のスループットダウンを誘発してしまうため、有る程度高い吐出周波数で行う必要がある。また、このような吐出動作を行うと、記録時と同等以上に昇温する場合がある。
そこで本実施例では、回復動作としての吸引回復動作後、温度測定素子210Aの測定温度が30℃以上で且つ温度測定素子210Bの測定温度が40℃以下の場合、予備吐動作を開始することとした。これらの閾値となる温度は、30℃未満であると安定にインクを吐出することができ無い場合があり、40℃を超えると予備吐動作終了後の記録ヘッドの温度が高くなりすぎる場合があることから設定した温度であるが、これらの温度に限定されない。
そして、予備吐動作終了後にΔT(=TA−TB)≧Tth、Tth=30℃の時に、その回復動作後に行おうとする記録動作を停止して、再度吸引回復動作を行い、再度同様の状態であったらエラーを表示するようにした。この詳細を図7のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS210で、吸引回復動作を行い、記録ヘッド内のインクを置換する。次に、ステップS220で、温度測定素子210Aの測定温度TAが30℃以上で且つ温度測定素子210Bの測定温度TBが40℃以下となるか否かを判断する。TAが30℃以上で且つTBが40℃以下とならなければ、ステップS230で、温度制御動作を行い、ステップS220に戻る。TAが30℃以上で且つTBが40℃以下となれば、ステップS240で予備吐を行い、ステップS250に進む。ステップS250でΔTが30℃以下であるか否かを判断し、30℃を超える場合はステップS260に進む。ステップS260では、吸引回復動作及び予備吐動作後にΔTが30℃を超えたのが1回目か2回目かを判断し、2回目であればステップS270に進みエラー表示を行い終了する。1回目であれば、ステップS210に戻る。ステップS250でΔTが30℃以下であればステップS280に進み記録を行い終了する。
本実施例では、予備吐動作開始温度範囲をTAが30℃以上となり且つTBが40℃以下となる範囲に設定し、予備吐終了時の温度で記録を行った場合でも障害の無いように制御している。このような予備吐動作開始時の温度制御範囲と実際の記録時における温度制御範囲は、必ずしも同じ必要は無い。本発明は、所定の温度領域で記録装置を使用するよう制御することに関するものであり、その温度領域が各種類の動作によって個別に指定されていてもよい。
前記実施例1及び2では、1つのノズル列群に対して温度測定素子を2つ有する記録ヘッドの場合について説明してきたが、本発明は、必ずしも2つに限定したわけではない。本実施例の記録ヘッドは、温度測定素子を3つ有し、図8に温度測定素子210A〜210Cを具備した記録ヘッドの一例について説明する。別の表現をするならば、温度測定素子210Bと温度測定素子210Cは、ノズル列について搬送方向の下流側の端部及び上流側の端部に設けられている。
図8は、図4のように記録ヘッドを吐出面から見たノズル配置を説明する概略図である。図8に図示したように図4から新たに加えた温度測定素子210Cは、温度測定素子210Bの相対する方向に位置している。本実施例の記録ヘッドは、図中の上下に対して略対称構造な為、ノズル蓄熱及び放熱状態も図中の上下に対して殆ど対称である。しかしながら、必ずしも均等にノズルを使用するわけではないので、温度測定素子210Bと210Cとで測定される夫々の温度は多少の差がある。
そこで、本実施例では、温度測定素子210Aで3回測定した温度の平均値をTα、温度測定素子210Bで3回測定した温度の平均値をTβ、温度測定素子210Cで3回測定した温度の平均値をTγとし、TβとTγの平均値をAveTとした。そして記録中の記録ヘッドの温度を制御するにあたって、このAveTを用いてΔT=(Tα−AveT)≧30℃の場合、インク無し(空焚き状態による異常昇温)と判断し、記録を中断して回復動作を行うようにした。
本実施例で各温度測定素子による測定温度の平均値(Tα、Tβ、Tγ)及びTβとTγの平均値AveTを用いたのは、以下の理由からである。本実施例で使用した記録ヘッドはノズル列方向に略対称であり、通常均一な濃度の記録を行う場合にはTβとTγは同じ温度となるので、TβとTγの温度差は使用ノズルに偏りがある場合であると考えられる。しかし、自然画像等の一般的な画像の記録を行う場合、温度測定素子210B側若しくは温度測定素子210C側のノズルがずっと偏って使用されることは稀である。また、ノズル列中央部のノズルのみずっと高い頻度で使用されることも稀である。そこで、本実施例では、極短時間の温度変動を平均化するためTα、Tβ、Tγを用い、各ノズル端部で生ずる一時的な温度差を平均化するためAveTを用いた。こうすることで、逐次使用ノズルが変化する場合でも記録ヘッドの昇温及びインク落ちを効果的に検知することが出来た。
本実施例で示されるように、本発明では、必ずしも温度測定素子を2個に限定した訳ではない。また、各温度測定素子周囲の温度をより正確に把握する為に各温度測定素子により測定される温度を複数回測定し、この平均値を用いて記録ヘッドの昇温及びインク落ちを判断するための演算を行う場合も本発明の適用の範囲内である。
つまり本発明では、画像の記録を行う際に実質的に記録ヘッドの温度が異なる箇所に複数温度測定素子を配置して、それらにより測定された温度に応じて温度制御する。またそれらの温度差が予め定められた閾値よりも広くなった場合には、インク落ちが発生していると判断するようにしたものである。
インク液室にインクが入っている場合と空の場合について、記録ヘッドの温度を測定した値を示したグラフである。 本発明の実施例で用いた記録ヘッドを拡大した断面図を示す図である。 パルス番号決定テーブルの一例を示す図である。 記録ヘッドを吐出面から見たノズル配置を説明する概略図である。 本発明の実施例で用いたヘッドランク取得シーケンスを示すフローチャートである。 駆動パルス信号の一例を示す図である。 回復動作の一例の詳細を示すフローチャートである。 記録ヘッドを吐出面から見たノズル配置を説明する概略図である。 本発明の実施例で用いた記録ヘッドのノズルの配置を示す図である。 本発明で好適に使用されるシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置の一例の斜視図である。 図10に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。 本発明のインクジェット記録方法の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
20 電気熱変換素子
21 ノズル
22 インク液室
109 回復手段
200 記録ヘッド
210 温度センサ
210A 温度測定素子
210B 温度測定素子
210C 温度測定素子
600 コントローラ

Claims (7)

  1. 電気熱変換素子を有し共通のインク液室からインクを供給する複数のノズルを一方向に配列させ前記ノズルの配列方向と直交する方向に平行に備えられた複数のノズル列と、前記複数のノズル列の端部に備えられた第1の温度測定素子と、前記複数のノズル列の間に挟まれる位置であり且つ前記ノズルの配列方向の中間部に備えられた第2の温度測定素子とを備えた記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記第1の温度測定素子により測定された温度が予め定められた温度範囲である場合に記録を開始するよう制御し、前記第2の温度測定素子により測定された温度が予め定められた上限温度以下となるよう前記記録ヘッドによる動作を制御する記録制御手段と、
    前記第1の温度測定素子により測定された温度と前記第2の温度測定素子により測定された温度との差が予め定められた閾値以上となった場合に、記録を一時停止する記録停止制御手段と、
    前記記録停止制御手段による記録停止後に前記記録ヘッドの回復動作を行うよう前記インクジェット記録装置の回復手段を制御する回復制御手段と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 予め定められた複数の前記記録ヘッドの駆動パルスと、前記記録ヘッドの温度と複数の前記駆動パルスを対応させた駆動パルステーブルとを格納した記憶手段をさらに有し、
    前記インクジェット記録装置は、前記第1の温度測定素子により測定された温度と前記第2の温度測定素子により測定された温度との平均温度に対応する駆動パルスで記録を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の温度測定素子は、前記ノズル列の両端に夫々備えられ、
    前記第1の温度測定素子により測定された温度は、前記両端に備えられた夫々の第1の温度測定素子により測定された温度の平均値であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記ノズル各々の単位時間あたりの吐出回数を計測する計測手段をさらに有し、
    前記回復制御手段は、単位時間あたりの吐出回数が予め定められた上限回数を超えるノズルが有る場合に、前記回復動作を行うことを抑止することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録制御手段は、前記回復制御手段による回復動作終了後に、前記第1の温度測定素子により測定された温度と前記第2の温度測定素子により測定された温度との差が前記閾値よりも小さくなった場合に記録を再開することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インクジェット記録装置は、前記記録ヘッドを往復走査して記録を行うインクジェット記録装置であり、
    前記記録停止制御手段は、前記第1の温度測定素子により測定された温度と前記第2の温度測定素子により測定された温度との差が予め定められた閾値以上となった場合に、前記閾値以上となった際の走査終了後に記録を一時停止することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 電気熱変換素子を有し共通のインク液室からインクを供給する複数のノズルを一方向に配列させ前記ノズルの配列方向と直交する方向に平行に備えられた複数のノズル列と、前記複数のノズル列の端部に備えられた第1の温度測定素子と、前記複数のノズル列の間に挟まれる位置であり且つ前記ノズルの配列方向の中間部に備えられた第2の温度測定素子とを備えた記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置の記録方法であって、
    前記第1の温度測定素子により測定された温度が予め定められた温度範囲である場合に記録を開始する記録開始工程と、
    前記第2の温度測定素子により測定された温度が予め定められた上限温度以下となるよう前記記録ヘッドによる動作を制御する記録制御工程と、
    前記第1の温度測定素子により測定された温度と前記第2の温度測定素子により測定された温度との差が予め定められた閾値以上となった場合に、記録を一時停止する記録停止工程と、
    前記記録停止工程による記録停止後に前記記録ヘッドの回復動作を行う回復工程と、
    を有することを特徴とする記録方法。
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