JP2013154595A - インクジェット記録装置及び記録方法 - Google Patents

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Mitsutoshi Nagamura
充俊 長村
Yuhei Oikawa
悠平 及川
Hironori Ishii
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Abstract

【課題】吐出不良が生じることを抑えるために、記録素子の駆動パワーを変化させたとしても、簡易な構成で記録画像の濃度変化の度合いを少なく抑えることができるインクジェット記録装置及び記録方法を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置による通常の記録の際には、通常の駆動パワーによって記録素子を駆動させる。単位領域当たりのインクの吐出数が閾値未満の吐出数小領域から閾値以上の吐出数大領域へ切り替わることが検出された場合に、通常の駆動パワーよりも大きい駆動パワーで記録素子を駆動させる。そして、駆動パワーが通常の駆動パワーからそれよりも大きい駆動パワーに切り替わる際に、通常の駆動パワーとそれよりも大きい駆動パワーとの間の大きさの駆動パワーで記録素子を駆動させるように、駆動パワーが制御される。
【選択図】図6

Description

本発明は、記録ヘッドから記録媒体に対しインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録装置及び記録方法に関する。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドにおける吐出口で、所定時間吐出が行われない状態が続くと、その吐出口の近傍のインクが乾燥、増粘することにより、その吐出口で吐出不良現象が発生することがある。この現象は、インクの物性や、装置の置かれている環境によって影響を受ける。また、長尺の記録ヘッドが用いられる記録装置では、長時間吐出が行われない吐出口の割合が比較的多くなり、一部の吐出口で吐出不良現象が特に生じ易い場合がある。
このような課題に対し、特許文献1では、記録装置が、画像データに基づいて、記録画像の検出を行う。ここでは、次に記録の行われる記録画像において、画像が形成されない無画像領域から画像が形成される有画像領域に変化する部分があるかどうかが検出されている。無画像領域から有画像領域に変化する部分があると判断された場合には、その部分で通常よりもインクの吐出のために記録素子を駆動させるパワーを増加させるように記録が制御されている。これにより、記録ヘッドが無画像領域を走査することで長時間吐出の行われない吐出口があったとしても、その吐出口からインク吐出が行われる際に比較的大きなパワーによって記録素子が駆動されてインクの吐出が行われる。そのため、吐出口に吐出不良が生じることが抑えられている。
特開2008−55855号公報
しかしながら、記録ヘッドにおける一部の吐出口のみが無画像領域上を通過するような場合には、その吐出口についてはインクの吐出を行わない状態が続くが、それ以外の吐出口についてはインクを吐出して画像を形成する。そのため、特許文献1に開示されているように、記録ヘッドが無画像領域から有画像領域に変化する部分を通過する際にインク吐出のために記録素子の駆動パワーを増加させると、無画像領域上を通過する吐出口以外の吐出口でも同様に駆動パワーが増加してしまう。従って、記録ヘッドにおける無画像領域上を通過しない部分に形成されている吐出口からのインク吐出によって形成される画像の濃度がそこで上昇してしまい、そこでの濃度差が視認されてしまう可能性がある。これによって、記録画像の品質が低下する可能性がある。
このような課題に対し、記録ヘッドを、吐出口毎に個別に異なる駆動パルスを印加可能な構成とすることが考えられる。これによって、記録ヘッドのうち、無画像領域上を通過する部分の吐出口のみ、記録ヘッドが無画像領域から有画像領域に変化する際にインク吐出のために記録素子の駆動パワーを増加させることができる。しかしながら、そうした場合には記録ヘッド内の配線を増やすことになり、一つ一つの吐出口周辺に配線のために必要なスペースが大きくなるので、吐出口を高密度に配置させることが難しくなってしまう。また、記録ヘッドが大型化してしまい、記録装置の製造コストが上昇する可能性がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、吐出不良が生じることを抑えるために、記録素子の駆動パワーを変化させたとしても、簡易な構成で記録画像の濃度変化の度合いを少なく抑えることができるインクジェット記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
本発明は、記録素子が駆動されることにより吐出口からインクを吐出する記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドを移動させながら前記記録ヘッドからインクを吐出することによって記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、記録媒体へのインクの吐出数を記録媒体の単位領域ごとに検出する検出手段と、通常の記録の際には第1の駆動パワーで前記記録素子を駆動させ、前記検出手段によって単位領域当たりのインクの吐出数が第1の閾値未満の領域から前記第1の閾値以上の領域へ切り替わることが検出された場合に、前記第1の駆動パワーよりも大きい第2の駆動パワーで前記記録素子を駆動させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の駆動パワーから前記第2の駆動パワーに切り替える際に、前記第1の駆動パワーよりも大きく前記第2の駆動パワーよりも小さい第3の駆動パワーで前記記録素子を駆動させることを特徴とする。
本発明によれば、各記録ヘッドにおける駆動のパワーを変化させる場合においても、記録画像の濃度変化の度合いを少なく抑えることができるので、記録画像の品質を高く維持することができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の要部について模式的に示した斜視図である。 図1のインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドの模式的な斜視図である。 図1のインクジェット記録装置の制御系について概略構成を示したブロック図である。 図1のインクジェット記録装置によって記録される記録画像領域の種類に応じて変化する記録素子を駆動させるためのパルスについて説明するための説明図である。 図1のインクジェット記録装置によって記録が行われる際に、記録素子を駆動させるための駆動パルスを、通常の駆動パルスから空白後パルスまで徐々に変化させるための中間のパルスについてそれぞれの駆動パルスの長さを示したグラフである。 図1のインクジェット記録装置によって記録が行われる際に、記録素子を駆動させるための駆動パルスを、通常の駆動パルスから空白後パルスまで変化させるときのパルスの長さと記録領域の種類について説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録が行われる際に、空白後パルスの長さを長く設定したときの記録素子を駆動させるためのそれぞれの駆動パルスについて示したグラフである。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録が行われる際の、吐出数小領域が連続した個数と、それに対応する空白後パルスの長さの関係について示したテーブルである。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録される記録データの画像領域の例について説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録が行われる際に、記録素子を駆動させるための駆動パルスを、通常の駆動パルスから空白後パルスまで変化させるときのパルスの長さと記録領域の種類について説明するための説明図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録が行われる際の、記録ヘッドの温度及び吐主数小領域の連続した個数と、空白後駆動パルスの長さについてのテーブルである。 本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録が行われる際の、記録ヘッドの温度及び吐主数小領域の連続した個数と、空白後駆動パルスの長さについてのテーブルである。 マルチパス記録によって記録が行われる比較例としての記録の行われる際に、記録素子を駆動させるための駆動パルスを、通常の駆動パルスから空白後パルスまで変化させるときのパルスの長さと記録領域の種類について説明するための説明図である。 本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録が行われる際に、基準となる位置からの、それぞれの走査ごとの駆動パルスにおける切り替えの開始点のオフセット量を、画素単位で示したテーブルである。 本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録が行われる際に、それぞれの走査ごとの駆動パルスの切り替え位置の分布を示した説明図である。 本発明の第6実施形態に係るインクジェット記録装置によって記録が行われる際に、それぞれの走査ごとにタイミングがずらされた駆動パルスの切り替え位置を示した説明図である。
以下、本発明の実施形態にかかるインクジェット記録装置について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態に係るインクジェット記録装置1の要部についての模式的な平面図を示す。なお、本実施形態におけるインクジェット記録装置1は、シリアルスキャン形式のインクジェット記録装置である。インクジェット記録装置1は、搬送系ユニットによって記録媒体をY方向へと間欠的に搬送させると共に、記録ヘッド3を記録媒体の搬送方向であるY方向(副走査方向)と交差するX方向(主走査方向)へと移動させながら記録動作を行う。本実施形態では、主走査方向であるX方向と記録媒体の搬送方向であるY方向とは直交している。また、図1に示されるインクジェット記録装置1は、比較的大判の記録媒体(例えば、A1サイズ)への記録を行い得るよう、X方向へのサイズが大型化された構成となっている。
また、図1において、キャリッジ2には、記録ヘッド3が着脱可能に搭載されている。キャリッジ2は、X方向に沿って往復移動を行うことが可能である。キャリッジ2が記録ヘッド3を搭載した状態でX方向に沿って移動することで、記録ヘッド3がX方向に沿って走査を行うことができる。
キャリッジ2は、X方向に沿って配置されたガイド軸4に沿って、移動可能に支持されている。また、キャリッジ2は、ガイド軸4と略平行に移動する無端ベルト5に固定されている。無端ベルト5は、キャリッジモータ(CRモータ)の駆動力によって往復移動することにより、無端ベルト5に固定されたキャリッジ2がガイド軸4によってガイドされながらX方向に沿って往復移動を行うことができる。
図2には、キャリッジ2に搭載された記録ヘッド3の模式的な斜視図が示されている。記録ヘッド3には、図2に示されるように、吐出口形成面3bに形成される複数の吐出口3aと、個々の吐出口3aに対応して形成された複数の液路(図示せず)と、複数の液路にインクを供給する共通液室(図示せず)とが形成されている。キャリッジ2には、複数の記録ヘッド3が搭載されている。本実施形態の各記録ヘッド3には、上記の副走査方向であるY方向に同色のインクが1200dpi(ドット/インチ)の密度で、1280個の吐出口3aが配列されている。
記録ヘッド3の各液路には、インクを吐出口3aから吐出させるための吐出エネルギーを発生させるエネルギー発生素子(記録素子)が配置されている。このエネルギー発生素子を駆動させることで、インクに運動エネルギーを付与し、吐出口からインクの吐出を行う。このエネルギー発生素子として、本実施形態では、インクを局所的に加熱して膜沸騰を起こさせ、その圧力によってインクを吐出させる電気熱変換体(発熱素子)が用いられている。なお、以下の説明においては、吐出口3aと液路とを含めてノズルと称す。
また、キャリッジ2に搭載される記録ヘッド3には、それぞれ各色の記録ヘッド3ごとに異なる色材を含有したインクが、それぞれのインクの収容されたインクタンクから供給される。本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの色材を含有する4種類のインクを収容した4個のインクタンク(図示せず)がインクジェット記録装置1の本体に備えられている。そして、インクジェット記録装置1の本体に備えられた各インクタンクと各記録ヘッド3との間には、チューブが配置されている。チューブは、各インクタンクから、それぞれの色に対応する記録ヘッド3のインク供給口にインクを供給するようにインクタンク及び記録ヘッド3に接続されている。なお、これらのインクタンク及び記録ヘッド3は、分離可能に構成されても良いし、一体的に形成されてインクジェットカートリッジを構成するものであっても良い。また、インクの種類(染料/顔料・色)は、本実施形態に限定されず、任意に設定可能である。
図3は、本実施形態におけるインクジェット記録装置1に搭載される制御系(制御手段)の構成を示すブロック図である。図3に示されるように、主制御部100は、演算、制御、判別、設定などの処理動作を実行するCPU101を有している。また、主制御部100は、CPU101によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM102と、インクの吐出/非吐出を表す2値の記録データを格納するバッファ及びCPU101による処理のワークエリア等として用いられるRAM103を有している。また、主制御部100は、入出力ポート104を備えており、主制御部100は入出力ポート104を介してデータの送受信を行っている。
入出力ポート104には、搬送ユニットにおける搬送モータ(LFモータ)113、キャリッジモータ(CRモータ)114、記録ヘッド3、回復処理装置7などの各駆動回路105、106、107、108が接続されている。さらに、入出力ポート104には、各種のセンサ類が接続されている。具体的には、記録ヘッドの温度を検出するヘッド温度センサ(ヘッド温度検出手段)112やキャリッジ2に固定されたエンコーダセンサ110や本体1の使用環境である温度と湿度を検知する温湿度センサ109などが入出力ポート104に接続されている。また、主制御部100は、入出力ポート104及びインターフェース回路110を介してホストコンピュータ115に接続されている。
回復処理カウンタ116は、回復処理装置7によって記録ヘッド3から強制的にインクを排出させた場合に、そのインク量をカウントするカウンタである。また、予備吐出カウンタ117は、記録開始前や記録終了時、記録中に行われる予備吐出をカウントするカウンタである。フチ無しインクカウンタ118は、フチ無し記録を行う場合に記録媒体領域外に記録されるインクをカウントするカウンタである。さらに、吐出ドットカウンタ119は、記録中に吐出するインクをカウントするカウンタである。
次に、以上の構成を有するインクジェット記録装置1によって実行される記録動作について説明する。主制御部100が、インターフェース回路110及び入出力ポート104を介してホストコンピュータ115から記録データを受信すると、その記録データはRAM103のバッファに展開される。そこでホストコンピュータ115によって記録動作の指示が主制御部100に送られると、搬送ユニット(図示せず)が作動し、記録媒体を記録ヘッド3と対向する位置へ搬送する。
キャリッジ2は、キャリッジモータ114の駆動が制御されることにより、ガイド軸4に沿ったX方向への移動が制御される。キャリッジ2の移動に伴って、記録ヘッド3からのインク滴の吐出が制御されて、記録媒体に1バンド分の画像が記録される。この後、LFモータ113が制御されることにより、搬送ユニットによって記録媒体がキャリッジ2と直交するY方向に1バンド分だけ搬送される。以上の動作を繰り返すことにより、記録媒体には所定の画像が形成される。
なお、キャリッジ2の位置は、キャリッジ2の移動に伴ってエンコーダセンサ111から出力されるパルス信号を主制御部100でカウントすることにより検出される。すなわち、エンコーダセンサ111は、X方向に沿って配置されたエンコーダフィルム6(図1参照)に一定の間隔で形成された検出部を検出することによってパルス信号を主制御部100へ出力する。主制御部100はこのパルス信号をカウントすることにより、キャリッジ2の位置を検出する。キャリッジ2のホームポジション及びその他の位置への移動は、エンコーダセンサ111からの信号に基づいて行われる。
本実施形態におけるインクジェット記録装置1では、所定時間吐出が行われなかった吐出口の吐出不良を抑制するための記録ヘッドの駆動制御として以下のような制御を行っている。
各記録走査に先立ち、画像データに基づき、記録動作で吐出される吐出数が単位領域ごとに検出される。このとき、主制御部100が、記録媒体の単位領域ごとに記記録媒体へのインクの吐出数を検出する検出手段として機能する。吐出数の算出は、本実施形態では64×64画素単位の領域で行われ、領域内の吐出数が128dotよりも小さな部分を吐出数小領域、129dot以上の部分を吐出数大領域と判定する。このように、本実施形態では吐出数についての閾値(第1の閾値)を128dotとしている。そして、単位領域当たりのインクの吐出数が閾値未満の領域を吐出数小領域、単位領域当たりのインクの吐出数が閾値以上の領域を吐出数大領域としている。すなわち、単位領域当たりのインクの吐出数が、第1の閾値未満の領域を吐出数小領域とし、第1の閾値以上の領域を吐出数大領域としている。
次に上記で判別した吐出数大領域、吐出数小領域の分布から、通常よりエネルギーの大きい駆動パルスで駆動すべき領域を判定する。具体的には、記録ヘッド3の通過する領域が連続した吐出数小領域上の領域から吐出数大領域上の領域に変わるときに、通常の記録の際にインク吐出のために発熱素子を駆動させる場合よりも長い駆動パルスによって発熱素子を駆動させる。本実施形態では、インクジェット記録装置1は、発熱素子を駆動させる際の駆動パワーを調節することが可能に構成されている。本実施形態では、主制御部100が、インクを吐出するために記録素子を駆動させる際に、記録素子の駆動パワーを調節する記録素子駆動調節手段として機能する。記録ヘッド3が吐出数小領域に対応する領域を連続して通過する際には、単位領域当たりのインク吐出数が小さいために、記録ヘッドに形成されている吐出口の一部に、長期間に亘ってインク吐出が行われないままである吐出口が存在する可能性がある。そのような場合には、吐出口周辺のインクが増粘・固化している可能性があり、その状態で吐出数大領域において通常のインク吐出と同様にインク吐出を行ってもそこで吐出不良が生じてしまう可能性がある。その結果、記録画像の品質が低下してしまう可能性がある。
従って、記録ヘッド3が連続した吐出数小領域に対応する領域から吐出数大領域に対応する領域へ移動する際には、通常の記録の際の駆動パルスよりも長い駆動パルスによって発熱素子が駆動される。これにより、記録ヘッド3が吐出数小領域に対応する領域から吐出数大領域に対応する領域へ移動する際には、通常の記録の際の駆動パワー(第1の駆動パワー)よりも大きい駆動パワー(第2の駆動パワー)によって発熱素子が駆動される。従って、記録ヘッド3が吐出数小領域に対応する領域を通過する間にインク吐出数が少ないために吐出口周辺のインクが増粘・固化していたとしても、これに打ち勝つような比較的大きな駆動パワーによって発熱素子が駆動される。これにより、記録ヘッド3からのインク吐出の際に、吐出不良が生じることを抑えることができる。結果的に、吐出不良によって記録画像の品質が低下することを抑えることができ、記録画像の品質を高く維持することができる。本実施形態では、吐出数小領域と吐出数大領域との間の境界よりも、吐出数小領域側に寄った位置で駆動パルスを長く設定し、発熱素子による駆動パワーを大きくした記録を開始している。
ここで、通常の記録の際の駆動パワーは、記録ヘッド3が連続した吐出数小領域に対応する領域から吐出数大領域に対応する領域へ移動した際に一時的に大きくなった駆動パワー以外のときの、通常の駆動のときの駆動パワーのことを言うものとする。また、通常の記録の際の駆動パルスの長さは、記録ヘッド3が連続した吐出数小領域に対応する領域から吐出数大領域に対応する領域へ移動した際に、一時的に長くなった駆動パルス以外のときの駆動パルスのことを言うものとする。
また、駆動パルスの長さが通常の記録の際の駆動パルスから、それよりも長い駆動パルスに変わる際には、駆動パルスが長いパルスとなる前に、通常の駆動パルスと、それよりも長い駆動パルスとの間の長さの駆動パルスによって発熱素子が駆動される。すなわち、駆動パワーが通常の記録時のものからそれよりも大きなものへ切り替える際に、通常の駆動パワーよりも大きく、比較的大きく設定された駆動パワーよりも小さい駆動パワー(第3の駆動パワー)によって発熱素子が駆動される。
このように、本実施形態では、インクジェット記録装置1は、記録素子の駆動パワーを制御することが可能である。本実施形態では、主制御部100が、記録素子の駆動パワーを制御する制御手段として機能する。ここでは特に、発熱素子に印加する駆動パルスのパルス長さを制御することで、記録素子の駆動パワーを制御している。
以下、記録の際の発熱素子に印加する駆動パルスの制御について説明する。
以後、本明細書では、記録ヘッド3が吐出数大領域に対応する領域から吐出数小領域に対応する領域へ移動することで、通常よりパルスの長さを長くすることによりインクに付与するエネルギーを大きくした駆動パルスを「空白後パルス」と称する。本実施形態では、空白後パルスによってインク吐出を行うために駆動パルスを長くした領域である空白後パルス駆動領域は、吐出数小領域が連続した部分の後に形成される吐出数大領域の全体を含む領域としている。また、本実施形態では、記録走査方向に単位領域の300個分以上の吐出数小領域が連続した場合に、記録ヘッド3が吐出数小領域に対応する領域から吐出数大領域に対応する領域へ移動した際に空白後パルスによって発熱素子が駆動される。これについて、図4を用いて説明する。図4(a)に示される記録データの場合には、記録ヘッド3による走査の行われる主走査方向に沿って、吐出数小領域が記録走査方向に300個以上連続し、その後に吐出数大領域となる。従って、図4(a)に示されるように、吐出数小領域から吐出数大領域へ変更する直前の吐出数小領域の一部から次の吐出数大領域の全体までが空白後パルス駆動領域となる。
このように、吐出数小領域が、主走査方向に沿って閾値(第3の閾値)以上の個数に亘って連続し、それから、吐出数小領域への記録から吐出数大領域への記録となる際に、空白後パルスによって発熱素子が駆動される。つまり、本実施形態では、吐出数小領域が、第3の閾値以上の個数に亘って連続したときに、その後空白後パルスによって発熱素子が駆動されて記録が行われる。本実施形態では、吐出数小領域が主走査方向に沿って連続して形成される個数についての閾値が、300個に設定されている。なお、本実施形態では吐出数小領域が主走査方向に沿って連続して形成される個数についての閾値は300個に設定されているが、本発明はこれに限定されず、その他の個数であっても良い。
一方、図4(b)に示される記録データの場合には、吐出数小領域が、記録の際の記録ヘッド3による主走査方向に沿って単位領域300個分以上連続している領域は存在しない。そのため、記録ヘッド3による主走査方向に沿った全域が、通常の記録の際のパルスの長さによって発熱素子の駆動される通常パルス領域となる。
また、図4(c)に示される記録データの場合には、記録ヘッド3の通過する記録媒体上の領域のうち、一部のみ(図の上半分に相当)において、単位領域300個分以上に亘って吐出数小領域が連続している。また、記録ヘッド3の通過する記録媒体上の領域のうち、残りの一部(図の下半分に相当)において、単位領域の300個分以上に亘って吐出数小領域の連続している部分は存在しない。このような場合には、各吐出口毎に、吐出数小領域あるいは吐出数大領域のいずれを通過するのかが異なる。この場合には、吐出不良を抑制する観点から、吐出数小領域が所定の長さに亘って連続したとの検知判定を優先させる。つまり、図4(c)に示されるように、記録ヘッド3の通過する領域に、単位領域の300個分以上に亘って吐出数小領域の連続している部分が一部にでもあったときには、そこで空白後パルスによって発熱素子が駆動される。このように、記録ヘッドが、吐出口の全体に亘って同一の駆動パルスによって発熱素子を駆動させる形式である場合には、記録ヘッド3の通過する領域で一部にでも吐出数領域が連続した部分があると、そこで空白後パルスによって発熱素子が駆動される。
ここでの空白後パルスによって発熱素子が駆動される領域であるかどうかの判定において用いられる条件は、上記の実施形態に限定されない。吐出数小領域かあるいは吐出数大領域であるの判定の行われる単位領域の大きさや、判定のための閾値、空白後パルス駆動領域とするための吐出数小領域の連続した個数等は、別の値でも良い。また、インクの種類や、装置の置かれる環境、記録操作速度、記録ヘッドと記録媒体間の距離等に応じて、適宜設定、制御しても良い。
ここで、本実施形態におけるヘッド駆動パルステーブルについて説明する。本実施形態では、図5に示されるように、5段階のヘッド駆動パルスを有している。すなわち、駆動パルスの長さが通常の記録の際の駆動パルスからそれよりも長い駆動パルスに変わる際に、通常の駆動パルスと、それよりも長い駆動パルスとの間の長さの駆動パルスとの間で、中間の長さの駆動パルスが複数に設定されている。これにより、発熱素子の駆動において、通常の際の駆動パワーと、それよりも大きい駆動パワーとの間で、中間の大きさの駆動パワーが複数に設定されている。本実施形態では、中間の大きさの駆動パワーが3段階に分けられて設定されていることで、通常の駆動パルスとそれよりも長い駆動パルスとを含めて、これらの間で駆動パルスが5段階に設定されている。各段階のヘッド駆動パルスは、そのパルス幅が異なり、1から5となるに従ってエネルギーの大きい駆動パルスとなっている。なお、この1から5の数値は、パルス幅のレベルを示すものであって、必ずしも吐出小領域後のパルス幅が、通常の記録時のパルスにおけるパルス幅の5倍であることを指しているわけではない。通常時の記録の際のパルスと、吐出小領域後に比較的長いパルス幅によって駆動されるパルスとの間に、5段階のパルス幅の長さにそれぞれのパルスが設定されていれば良い。通常パルスのパルス幅の長さを1とすると、吐出小領域後における比較的長いパルスのパルス幅の長さは5である。ここでは、パルス幅を変更することによって駆動パワーを調節する際の、それぞれのパルスにおけるパルス幅の長さを示したパルステーブルを示している。しかしながら、駆動パワーを調節する際のパルスは、パルス電圧等を変更することによって駆動パワーが調節されることとしても良い。そのときには、それぞれのパルスにおけるパルス電圧が示されたパルステーブルが用いられても良い。
図6(a)に、本実施形態による記録の際に、駆動パルスの長さが通常パルスから空白後パルスに変化するときの領域と、それに対応するパルス領域との間の関係についての説明図を示す。また、図6(b)に図6(a)の駆動領域に対応したパルス長さのそれぞれの駆動パルスについて説明するための説明図を示す。本実施形態では、図6(a)、(b)に示されるように、通常パルスから空白後パルスへの切り替えに伴う濃度の急激な変化を抑制するために空白後パルス準備領域が設定される。そして、空白後パルス準備領域内でパルスが徐々に変化していくように、駆動パルスが制御されている。空白後パルス準備領域内部において、通常パルスと空白後パルスの中間的なパルスを1段階、または複数段階に亘って設け、徐々に大きさを変化させている。これにより、濃度が急激に変化せずに、濃度変化が視認され難くされている。
本実施形態では、駆動パルスが640画素毎に1段階だけ変化し、駆動パルスが全体で5段階に亘って変化するように設定されている。これは、640画素毎の駆動パルスの変化がここでの1段階ずつであれば、濃度段差が視認され難いという検討結果に基づくものである。なお、このときのインクや記録媒体の種類、記録方法、各ヘッド駆動パルスのパルス幅や電圧等に応じて駆動パルスを変化させる割合を適宜制御しても良い。
本実施形態では、パルスの長さのレベルにおいて、通常パルス1から空白後パルス5の間に、空白後パルス準備パルスとして2、3、4と順次切り替えが行われる。そして、吐出数小領域が記録走査方向に300個以上連続した後に、吐出数大領域において空白後パルス5が得られるように駆動パルスの制御が行われる。
なお、本実施形態では、駆動パルスが640画素毎に1段階だけ変化するように複数の中間パルスが設定されている。このときのそれぞれの駆動パルスによって記録される領域ごとの、隣り合う領域同士における駆動パルスの1段階当たりの変化は、閾値を超えないように制限されている。隣り合う領域の間で駆動パルスの変化が過度に大きくなった場合には、それに伴って記録画像における濃度の変化が大きくなり、記録画像上で濃度差が視認されるようになってしまう。従って、記録画像上に視認されるような濃度差が生じないように、隣り合う領域の間で駆動パルスの差があまり大きくならないように、隣り合う領域の間でのパルスの差が閾値(第2の閾値)に収まるようにそれぞれの駆動パルスが設定されることが望ましい。このように、本実施形態では、隣り合う領域へ記録するための異なる大きさの第3の駆動パワー同士の間の差が、第2の閾値以下となるように、駆動パワーが制御される。
また、隣り合う領域同士における駆動パルスの1段階当たりの変化が制限されることから、通常パルスの長さと空白後パルスの長さとの間の差が大きければ、それらの間の中間の長さの駆動パルスはそれだけ多く設定されることになる。中間の長さの駆動パルスを多く設定することにより、隣り合う領域同士における駆動パルスの1段階当たりの変化が小さく抑えられる。この場合には、空白後パルスを駆動させる前に、多くの中間の長さの駆動パルスを設定する必要がある。そのため、空白後パルスの駆動前に中間の長さのパルスを多く設定するために、通常パルスから中間の長さの駆動パルスへ切り替わる位置が、より通常パルス側に位置するように、それぞれの駆動パルスが設定される。すなわち、通常パルスの長さと空白後パルスの長さとの間の差が大きい程、通常パルスから中間の長さの駆動パルスへ切り替わる位置が、より通常パルス側に位置するように、それぞれの駆動パルスが設定されることが望ましい。つまり、通常パルスと空白後パルスとの間の差が大きい程、通常パルスから中間の長さの駆動パルスへ切り替わるタイミングがより早くなるように、駆動パルスの長さが制御されることが望ましい。
本実施形態では、通常の記録の際には、通常の駆動パルスでインクの吐出が行われ、記録ヘッド3における主走査方向に沿って吐出数小領域から吐出数大領域となる領域で、一時的に通常より高エネルギーの駆動パルスでインクの吐出が行われる。そして、駆動パルスが、通常の駆動パルスから通常より高エネルギーの駆動パルスに変化する際に、通常の駆動パルスと通常より高エネルギーの駆動パルスとの間のエネルギーの大きさの駆動パルスが設定される。このように駆動パルスの制御が行われることで、視認されるような急激な濃度変化を抑制することができる。
本発明は、図4(c)に示されるように、記録ヘッド3の移動の過程において、記録ヘッド3に形成された吐出口のうち、一部の吐出口のみが、連続した吐出数小領域から吐出数大領域に領域を変えるような場合に特に効果的である。もし、このような場合に、駆動パルスが、通常の駆動パルスから通常よりも高エネルギーの駆動パルスに急激に変化したときに、連続した吐出数小領域から吐出数大領域に領域を変える一部の吐出口では、インクの吐出が正常に維持される。しかしながら、記録ヘッド3が吐出口の全体に亘って同一の駆動パルスによってインクを吐出させる形式であれば、その他の吐出口でも通常の駆動パルスから通常より高エネルギーの駆動パルスに急激に変化することになる。従って、そこで比較的大きな濃度変化が生じてしまう。これにより、連続した吐出数小領域から吐出数大領域に領域を変える一部の吐出口以外のその他の吐出口によって記録された領域で記録画像に濃度差によるムラが生じ、これによって記録画像の品質が低下してしまう可能性がある。これに対して本発明では、一部の吐出口のみが、連続した吐出数小領域から吐出数大領域に領域を変えたとしても、領域を変える一部の吐出口以外のその他の吐出口からの駆動パルスが徐々に変化することになる。従って、領域を変える一部の吐出口以外のその他の吐出口からのインク吐出によって記録された記録画像において、急激な濃度変化が生じることが抑えられる。そのため、記録画像において、視認されるような濃度ムラが生じることが抑えられ、記録画像の品質が低下することを抑えることができる。
また、図4(c)及び図6を用いて、記録ヘッド3に形成された吐出口について、連続した吐出数小領域から吐出数大領域に通過する領域を変える吐出口と、その吐出口以外のその他の吐出口とが、略等しい数である形態について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。記録ヘッド3に形成された吐出口において、連続した吐出数小領域から吐出数大領域に通過する領域を変える吐出口と、その吐出口以外のその他の吐出口との割合は、これ以外の割合であっても良く、それぞれの吐出口の数が等しい形態でなくても良い。記録ヘッド3に形成された吐出口のうち、わずかに一部の吐出口のみが連続した吐出数小領域から吐出数大領域に移動し、記録ヘッド3におけるその他の吐出口の全てが通常領域にあるような場合であっても、本発明が適用されても良い。逆に、記録ヘッド3に形成された吐出口のうち、わずかに一部の吐出口のみが通常領域にあり、記録ヘッド3におけるその他の吐出口の全てが連続した吐出数小領域から吐出数大領域に移動するような場合であっても、本発明が適用されても良い。
また、所定の記録領域に対し、記録ヘッドによる複数回の走査によって記録を行うマルチパス記録において、本発明が適用されても良い。このとき、記録画像を形成するためにインク吐出の行われる吐出口が複数回の走査ごとに分けられ、複数回の走査によって走査領域ごとに記録が行われて画像が形成される。マルチパス記録によって記録が行われる場合には、記録ヘッド3による一度の走査で、複数の走査領域に対して記録が行われる。このとき、記録画像によっては、一部の走査領域において連続した吐出数小領域から吐出数大領域に変わり、その他の走査領域では連続した吐出数小領域から吐出数大領域に変わるような部分が存在しないように制御されて記録が行われる場合がある。そのような場合には、一部の走査領域において連続した吐出数小領域から吐出数大領域に変わる部分において、駆動パルスを長いパルスとする前に、通常の駆動パルスと、それよりも長い駆動パルスとの間の長さの駆動パルスによって発熱素子が駆動される。すなわち、一部の走査領域において、駆動パワーが通常の記録時のものから、それよりも大きなものへ変わる際には、駆動パワーが比較的大きいものとなる前に、通常の駆動パワーと大きい駆動パワーとの間の大きさの駆動パワーによって発熱素子が駆動される。これにより、記録ヘッド3によって一度の走査で記録を行う領域のうち、一部の走査領域のみで連続した吐出数小領域から吐出数大領域に変わる場合に、その他の走査領域で急激に濃度の変化が生じることを抑えることができる。従って、濃度ムラによって記録画像の品質が低下してしまうことを抑えることができる。このように、マルチパス記録において、特定の走査領域で連続した吐出数小領域から吐出数大領域に変わり、その他の領域では連続した吐出数小領域から吐出数大領域に変わるような部分が存在しないような場合にも本発明が適用されても良い。
(第2実施形態)
次に、本発明を実施するための第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態と同様の構成の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
吐出の行われない状態の続いた吐出口では、インク吐出の行われない時間が長く続く程、吐出不良現象が生じ易い。これは、インクの吐出されない時間が長く続くにつれ、吐出口近傍インクの蒸発、乾燥が進行するためである。従って、第2実施形態では、インクの吐出されない時間に応じて、空白後パルスの大きさを制御することでさらに適切に記録ヘッドへ駆動パルスを印加することによりインクの吐出を行う。
本実施形態では、吐出数小領域の連続する時間の長さに応じて空白後パルスの長さを調節するようにインクの吐出が制御され、空白後パルスの長さが長くなる。そして、それに伴って通常の駆動パルスの長さと空白後パルスの長さとの間の長さに設定される駆動パルスが、より多く設定されるように駆動パルスが制御されている。これにより、通常の駆動パルスの長さから空白後パルスの長さへ、さらに段階的にパルスの長さが設定されるように、駆動パルスが制御されている。
本実施形態では、図7のヘッド駆動パルステーブルに示されるように、通常の駆動パルスの長さと空白後パルスの長さとの間の長さに設定される駆動パルスが、9段階に分けられて設けられている。
また、本実施形態では、記録データから、吐出数大領域、吐出数小領域の分布が検出されると共に、空白後パルス駆動領域の位置が検出される。また、吐出数小領域の連続した長さに応じて、空白後パルスの大きさが検出されている。
図8には、吐出数小領域の連続した個数に応じた記録ヘッドの駆動パルスのテーブルが示されている。第1実施形態では、吐出数小領域が記録走査方向に300個以上連続した後に吐出数大領域となったところで空白後パルスとなるように駆動パルスが制御された。これに対して本実施形態では、記録ヘッドによる主走査方向に沿った吐出数小領域の連続した個数に応じて空白後パルスの大きさが制御されている。吐出数小領域が長く連続する程、空白後パルスの大きさが大きくなるように、発熱素子の駆動が制御されている。
ここで、図8に示される空白後パルスの大きさについては、パルス幅のレベルを示している。吐出数小領域が300以上400未満続いたときの記録ヘッドの駆動のための駆動パルスを5とすると、吐出数小領域が700以上続いたときの駆動パルス9との間に4段階の駆動パルスが設定されていれば良い。吐出数小領域が300以上400未満のときには、記録ヘッドの駆動のための駆動パルスは5段階の駆動パルスが設定されているので、吐出数小領域が700以上続いたときには、それと合わせて9段階の駆動パルスが設定されていれば良い。
第二実施形態における記録制御で、図9に示されるような画像を記録する場合について説明する。図9に示される記録データから検出される吐出数小領域及び吐出数大領域の分布に応じて、空白後パルスの大きさが制御される。本実施形態では、図9の上側に示す画像の一部の領域において、吐出数小領域が700個以上連続して形成される領域が存在する。そのため、その後の吐出数大領域でのヘッド駆動パルスを、図8の駆動パルスのテーブルから9と設定する。
図10(a)に、第2実施形態における記録制御が行われる場合の、吐出数小領域及び吐出数大領域の分布を示し、図10(b)に、それに応じて変化する駆動パルスの長さについて説明するためグラフを示す。この場合には、図10(b)に示されるように、通常パルスから640画素毎に1ステップずつのパルス変更が行われ、最終的にレベル9の駆動パルスまで到達するように、徐々に駆動パルスにおけるパルス長さを増加させる。第2実施形態においても、領域Aにおいて所望の空白後パルス9によって記録を行ったときに領域Bにおいて急激な濃度差が現れないように、空白後パルス駆動準備領域が設けられている。これにより、図10(a)の領域Bにおける濃度変化が徐々に変化することになり、急激な濃度変化が生じることが抑えられている。これにより、記録画像における濃度ムラが視認されることが抑えられている。
上述のように、本実施形態では、記録ヘッドによる主走査方向に沿った連続する吐出数小領域の個数が大きいほど空白後パルスの大きさが大きくなるように制御されている。従って、吐出の行われない時間が続いた吐出口について、吐出不良が生じないように、より適切な駆動パルスによって発熱素子を駆動させることができる。従って、吐出不良の抑制をより確実に行うことができる。また、その場合にも、通常の駆動パルスで吐出を行う際の駆動パルスと一時的に通常より高エネルギーの駆動パルスで吐出を行う際の駆動パルスとの間に、駆動パルスを移行させるための中間の長さの駆動パルスを設けている。これにより、記録画像に急激な濃度差が生じることが抑えられ、記録画像の品質が高く維持される。
(第3実施形態)
次に、本発明を実施するための第3実施形態について説明する。上記の第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
本実施形態においては、記録ヘッドに温度センサが設けられ、その温度センサによる記録ヘッドの温度に応じて空白後パルスの制御を行う点で第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
図2に示されるように、記録ヘッド2における吐出口列の配列された方向の両端部には、温度センサ(温度測定手段)3cが設けられている。温度センサ3cは、各インク色に対応するように、吐出口列ごとにそれぞれ設けられており、各吐出口列の両端の温度を平均化処理することで、各吐出口列毎の温度を取得することができる。
第2実施形態で説明したように、吐出されない状態が長く続いた吐出口では、その吐出されない時間に応じて空白後パルスの大きさが変化するように制御されている。また、吐出口近傍の温度によっても、吐出口ごとに適した空白後パルスの大きさは変化することがある。つまり、吐出口近傍の温度と、その吐出口による空白後パルスの大きさとの間には、相関がある場合がある。記録ヘッドから吐出されるインクの特性によっては、吐出口近傍の温度が高いほど空白後パルスの大きさは小さくても良い場合がある。これは、吐出口近傍の温度が高いことによって吐出口内のインクの粘度が下がり、吐出され易い状態となることに起因していると考えられる。従って、吐出数小領域が連続することでインク吐出が行われない状態が長く続いた吐出口であっても、記録ヘッドの温度が高ければ、発熱素子における短い駆動パルスによって、比較的容易にインクの吐出を行うことができる。このように、吐出口に適した空白後パルスの長さは、インク物性等によって変わる可能性がある。
本実施形態では、記録ヘッドによる主走査方向に連続した吐出数小領域の個数だけでなく、温度センサ3cによって測定された記録ヘッドの温度に応じて、空白後パルスの長さが制御されている。これにより、発熱素子を駆動させたときの駆動エネルギーを制御している。具体的には、各記録走査直前の記録ヘッド温度を取得し、その温度と、記録走査方向に継続する吐出数小領域の個数との両方に応じて、空白後パルスの大きさが決定される。特に、本実施形態では、記録ヘッドにおける吐出口周辺の温度が高い程、空白後駆動パルスの長さが短くなるように、発熱素子による駆動を制御している。このときの、記録ヘッドの温度及び連続した吐主数小領域の個数と、空白後駆動パルスの長さのレベルについてのテーブルを図11に示す。
本実施形態のように、記録ヘッドの温度が高いほど、空白後パルスの大きさが小さくなるよう制御することで、インク特性によっては、所定時間吐出の行われなかった吐出口の吐出不良の抑制をより適切に行うことができる。また、その場合にも、通常の駆動パルスで吐出を行う際の駆動パルスと一時的に通常より高エネルギーの駆動パルスで吐出を行う際の駆動パルスとの間に、駆動パルスを移行させるための中間の長さの駆動パルスを設けている。これにより、記録画像に急激な濃度差が生じることが抑えられ、記録画像の品質が高く維持される。
(第4実施形態)
次に、本発明を実施するための第4実施形態について説明する。上記の第1実施形態ないし第3実施形態と同様の構成の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
第3実施形態においては、記録ヘッドに温度センサ3cが設けられ、その温度センサ3cによって測定された記録ヘッドの温度に応じて空白後パルスの制御が行われている。特に、第3実施形態においては、記録ヘッドにおける吐出口近傍の温度が高い程、空白後駆動パルスの長さが短くなるように、発熱素子による駆動が制御されている。これに対して、第4実施形態においては、吐出口近傍の温度が高い程、空白後駆動パルスの大きさが長くなるように、発熱素子による駆動が制御されている。
インク特性によっては、吐出口近傍温度が高い程、インクからの蒸発が促進され、吐出口周辺のインクの粘度が上昇することも考えられる。これによって、吐出口からインクが吐出され難い状態となることに起因していると考えられる。従って、インク物性によっては、空白後駆動パルスの長さを長くした方が好ましい場合もある。
本実施形態では、記録ヘッドによる主走査方向に連続した吐出数小領域の個数だけでなく、記録ヘッドにおける吐出口周辺の温度に応じて、空白後パルスの大きさを制御している。特に、本実施形態では、温度センサ3cによって測定された吐出口周辺の温度が高い程、空白後駆動パルスの長さを長くするように、発熱素子における駆動パルスの長さを制御している。具体的には、各記録走査直前の記録ヘッドにおける吐出口周辺の温度を取得し、その吐出口周辺の温度と記録ヘッドによる主走査方向に連続した吐出数小領域の個数との両方に応じて空白後パルスの長さが決定される。このときの、記録ヘッドの温度及び連続した吐主数小領域の個数と、空白後駆動パルスの長さのレベルについてのテーブルを図12に示す。
本実施形態のように、記録ヘッドの温度が高いほど、空白後パルスの大きさが大きくなるよう制御することで、所定時間吐出が行われなかった吐出口の吐出不良の抑制をより適切に行うことができる。また、その場合にも、通常の駆動パルスで吐出を行う際の駆動パルスと一時的に通常より高エネルギーの駆動パルスで吐出を行う際の駆動パルスとの間に、駆動パルスを移行させるための中間の長さの駆動パルスを設けている。これにより、記録画像に急激な濃度差が生じることが抑えられ、記録画像の品質が高く維持される。
(第5実施形態)
次に、本発明を実施するための第5実施形態について説明する。上記の第1実施形態ないし第4実施形態と同様の構成の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
例えば、図13(a)に示されるように、主走査方向に沿った同一の位置で吐出数小領域から吐出数大領域へ変化する画像を記録する場合には、複数回の記録走査にわたってそれぞれの走査の同一箇所でヘッド駆動パルスの切り替えが行われることが考えられる。しかしながら、そのように記録が行われた場合、結果として、駆動パルスの変更する位置が、図13(b)に示されるように、主走査方向における同一箇所に集中してしまう。そのため、それぞれの走査の間で駆動パルスの長さが変更する位置が重なってしまい、記録画像における濃度の変化する位置が集中し、記録画像の濃度ムラがより視認され易くなってしまう。
そこで本実施形態では、駆動パルス切り替え位置が特定箇所に集中せずに、切り替え位置が分散するように、記録走査毎に駆動パルスの切り替え点のオフセット機構を設けている。すなわち、図13(a)に示される画像を記録する場合に、オフセット機構によって、切り替え開始点を記録走査ごとにオフセットさせる。これにより、記録ヘッドが、所定の記録領域に対し複数回の走査によって記録を行い、記録領域において、それぞれの走査での記録ごとに通常パルスから中間の長さの駆動パルスへ切り替わる位置を異ならせるように、駆動パルスが制御されている。本実施形態では、走査回数が多くなるにつれて、駆動パルスにおける切り替えの開始点が所定画素分だけオフセットされるように、駆動パルスが設定される。図14に、基準となる位置からの、それぞれの走査ごとの駆動パルスにおける切り替えの開始点のオフセット量を、画素単位で示したテーブルを示す。駆動パルスにおける切り替えの開始点が直前の走査のものに対してオフセットされるオフセット値は、図14のテーブルに示されるように、記録走査毎に予め設けられていても良い。
なお、オフセット値は、図14に示されるテーブルのものに限定されない。その他の数値のものが用いられても良い。また、オフセット値は、乱数を用いてランダムに設定されたものが用いられても良い。その際には、直前の記録走査とは必ず異なるオフセット値とするように、駆動パルスにおける切り替えの開始点が設定されても良い。
このように、駆動パルスの切り替え点が設定されて、駆動パルスの切り替え点が分散された際の、駆動パルスの切り替え点の走査ごとの位置の分布を図15に示す。図15に示されるように、駆動パルスの切り替え点が直前の走査の切り替え点に対してオフセットされ、その結果、切り替え点の位置が分散されているので、記録画像における濃度の変化する位置が走査ごとにオフセットされて分散される。従って、それぞれの走査における濃度の変化する位置が重複せずに、駆動パルスの切り替えに伴う濃度差が視認され難くなる。
なお、本実施形態における記録制御は、同一の記録領域に対して複数回の記録走査で記録を行う、いわゆるマルチパス記録時の濃度差を視認し難くすることにも有効である。
このように、駆動パルスの切り替え点のオフセット機構を設けることで、通常パルスから空白後パルスへの切り替えに伴う濃度差を視認し難くすることができる。このことにより記録画像の品質が低下することを抑制することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明を実施するための第6実施形態について説明する。上記の第1実施形態ないし第5実施形態と同様の構成の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
第5実施形態では、それぞれの走査における駆動パルスの切り替え位置を、画素単位でオフセットさせて、それぞれの走査ごとの駆動パルスの切り替え位置を分散させる形態について説明した。これに対して第6実施形態では、駆動パルスを変更させる位置を画素単位でオフセットさせるのではなく、駆動パルスを変更させるタイミングを所定時間単位でオフセットさせることで、それぞれの走査ごとの駆動パルスの切り替え位置を分散させている。本実施形態では、直前の走査における駆動パルスの切り替えのタイミングから10ms異ならせるように、それぞれの走査ごとの駆動パルスの切り替えのタイミングを設定した。これにより、記録ヘッドが、所定の記録領域に対し、複数回の走査によって記録を行い、それぞれの走査での記録ごとに通常パルスから中間の長さの駆動パルスへ切り替えを行うタイミングを異ならせるように、駆動パルスが制御されている。
本実施形態では、ある走査での駆動パルスの切り替えタイミングを基準タイミングとし、その基準タイミングから、走査回数が多くなるごとに10msずつ、駆動パルスの切り替えのタイミングがオフセットされる。駆動パルスの切り替えのタイミングが、それぞれの走査ごとにオフセットされたときの、それぞれの駆動パルスの変更するタイミングについて示したグラフを図16に示す。
このように、主走査方向に沿った駆動パルスを変更させる位置を分散させるのは、画素単位でオフセットさせるだけでなく、駆動パルスを変更させるタイミングをオフセットさせることによって行われても良い。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態の記録ヘッドは発熱素子により膜沸騰を発生させて発泡させインク滴を吐出する方式としたが、本発明はこれに限定されない。圧電素子を変形させ、これによって記録ヘッド内部の液体を吐出する形式の記録ヘッドが記録装置に適用されても良い。また、その他の形式の記録ヘッドが本発明の記録装置に適用されても良い。
また、本明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わずに用いられる。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または記録媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録装置」とは、プリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置などのプリント機能を有する装置、ならびにインクジェット技術を用いて物品の製造を行なう製造装置を含む。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
1 インクジェット記録装置
3 記録ヘッド

Claims (11)

  1. 記録素子が駆動されることにより吐出口からインクを吐出する記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドを移動させながら前記記録ヘッドからインクを吐出することによって記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    記録媒体へのインクの吐出数を記録媒体の単位領域ごとに検出する検出手段と、
    通常の記録の際には第1の駆動パワーで前記記録素子を駆動させ、前記検出手段によって単位領域当たりのインクの吐出数が第1の閾値未満の領域から前記第1の閾値以上の領域へ切り替わることが検出された場合に、前記第1の駆動パワーよりも大きい第2の駆動パワーで前記記録素子を駆動させる制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1の駆動パワーから前記第2の駆動パワーに切り替える際に、前記第1の駆動パワーよりも大きく前記第2の駆動パワーよりも小さい第3の駆動パワーで前記記録素子を駆動させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記制御手段は、前記第3の駆動パワーが、前記第1の駆動パワーと前記第2の駆動パワーとの間で、異なる大きさの複数に設定され、それぞれの前記第3の駆動パワーの大きさは、前記第1の駆動パワーから前記第2の駆動パワーまで徐々に大きくなるように、前記駆動パワーを制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記制御手段は、隣り合う領域へ記録するための異なる大きさの前記第3の駆動パワー同士の間の差が、第2の閾値以下となるように、前記駆動パワーを制御することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1の駆動パワーと前記第2の駆動パワーとの間の差が大きい程、前記第1の駆動パワーから前記第3の駆動パワーへ駆動パワーの切り替わるタイミングがより早くなるように、前記駆動パワーを制御することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記制御手段は、単位領域当たりのインクの吐出数が第1の閾値未満である領域が、前記記録ヘッドの走査する主走査方向に沿って第3の閾値以上の個数に亘って連続し、それから、単位領域当たりのインクの吐出数が前記第1の閾値未満の領域から前記第1の閾値以上の領域へ切り替わることが検出された場合に、前記第2の駆動パワーによって前記記録素子を駆動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記制御手段は、単位領域当たりのインクの吐出数が前記第1の閾値未満の領域における前記記録ヘッドの走査する主走査方向への連続した長さが長い程、前記第2の駆動パワーが大きくなるように、前記駆動パワーを制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記記録ヘッドには、温度測定手段が設けられ、
    前記制御手段は、前記温度測定手段によって測定された前記記録ヘッドの温度が高い程、前記第2の駆動パワーが小さくなるように、前記駆動パワーを制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録ヘッドには、温度測定手段が設けられ、
    前記制御手段は、前記温度測定手段によって測定された前記記録ヘッドの温度が高い程、前記第2の駆動パワーが大きくなるように、前記駆動パワーを制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記制御手段は、前記記録ヘッドが、所定の記録領域に対し、複数回の走査によって記録を行い、前記記録領域においてそれぞれの走査での記録ごとに前記第1の駆動パワーから前記第3の駆動パワーへ駆動パワーの切り替わる位置を異ならせるように、前記駆動パワーを制御することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記制御手段は、前記記録ヘッドが、所定の記録領域に対し、複数回の走査によって記録を行い、それぞれの走査での記録ごとに前記第1の駆動パワーから前記第3の駆動パワーへ駆動パワーの切り替えを行うタイミングを異ならせるように、前記駆動パワーを制御することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 記録素子が駆動されることにより吐出口からインクを吐出する記録ヘッドを有し、前記記録ヘッドを移動させながら前記記録ヘッドからインクを吐出することによって記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置を用いて記録を行う記録方法であって、
    記録媒体へのインクの吐出数を記録媒体の単位領域ごとに検出する検出工程と、
    通常の記録の際には第1の駆動パワーで前記記録素子を駆動させ、前記検出工程で単位領域当たりのインクの吐出数が第1の閾値未満の領域から前記第1の閾値以上の領域へ切り替わることが検出された場合に、前記第1の駆動パワーよりも大きい第2の駆動パワーで前記記録素子を駆動させる制御工程と、を備え、
    前記制御工程では、前記第1の駆動パワーから前記第2の駆動パワーに切り替える際に、前記第1の駆動パワーよりも大きく前記第2の駆動パワーよりも小さい第3の駆動パワーで前記記録素子を駆動させることを特徴とする記録方法。
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