本発明は、インクの吐出不良が発生した記録ヘッドの吐出不良ノズルを補完して記録するインクジェット記録装置及び記録方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、複写装置、ワードプロセッサ等のOA機器が広く普及しており、これらのOA機器で形成された画像などを記録する記録装置の一つとしてインクジェット記録装置がある。
インクジェット記録装置では、記録時間を短縮し、記録画像をより高精彩にするため、記録素子及びインクを吐出する吐出口を備えたノズルを一方向に高密度に集積配列したノズル列を多数配列した記録ヘッドを使用するものが主流となっている。また、カラー画像を記録するため、複数色のインクを備え、この複数色のインクにそれぞれ対応した複数のノズル列を備えた記録ヘッドを使用するものが主流となっている。
インクジェット記録装置を使用して記録を行う際、記録ヘッドの吐出特性が記録品位に影響することが知られている。記録ヘッドの製造工程で生じるノズル単位の製造上のわずかなばらつきが、各ノズルの吐出精度に影響し、各ノズルの吐出量や吐出方向などの吐出特性のばらつきとなって現れる。この各ノズルの吐出特性のばらつきは、記録画像に濃度ムラを発生させ、記録品位の劣化の原因となる場合がある。
このような記録品位の劣化を軽減するためにマルチパス記録方式による記録が行われている。代表的なマルチパス記録方式は、記録走査と記録媒体の搬送を繰り返しながら記録を行う方式である。各記録走査では間引きパターンを変化させながら間引いて記録を行い、各搬送では1回の記録走査でのノズル列方向の記録幅の長さよりも狭い長さ分の搬送を行う。こうして、同一の記録領域について異なるノズルを用いた複数回の記録走査により記録を行う。こうすることにより、吐出特性が異なるノズルにより補完して記録することができ、記録品位の劣化を軽減することができる。
マルチパス記録方式により記録を行う場合、各記録走査で用いられる間引きされた記録データを生成する方法は、吐出の有効又は無効を乱数的に配置した所定のサイズのマスクパターンを用いる方法(以下、ランダムマスク間引き)がある。図3を参照してランダムマスク間引きによるマルチパス記録方式を簡単に説明する。ここでは、簡単のために12本のノズルからなる1のノズル列のみを備えた記録ヘッドを用い、ノズル列方向に12画素分、ノズル列方向と直交する方向(記録走査方向)に8画素分のマスクパターンを用いた場合を例に挙げて説明する。
図3は、3回の記録走査によりノズル列方向に4画素分の領域の記録が完了する3パス記録の例を示す図である。図3(d)の301はこのマルチパス記録方式による記録で使用されるマスクパターンであり、ノズル列方向の画素数はノズル数に対応した12となっている。また、記録走査方向は8画素分であるが、記録画像が記録走査方向に8画素分より多い画素からなる場合は、ノズル列方向の12画素分を単位としてループして使用される。また、黒四角で記された画素は吐出可能な画素、白四角で記された画素はマスクされ非吐出となる画素となっている。黒四角で記された画素と白四角で記された画素とはランダムに配置されているが、この例は3回の記録走査によりノズル列方向に4画素分の領域の記録が完了する例であるため、ノズル列方向に3等分した領域は補完関係となっている。
まず、第一走査では、12本のノズルのうちの図中の下部4ノズルに対して、マスクパターン301の図中の下部4画素分の領域を適用し、記録を行う。第一走査において、ノズル列方向に4画素分の領域は1/3に間引かれた記録データに基づいて記録される。図3(a)では、この記録走査で記録されたドットを縦線が付された丸で表しており、マスクされることによりドットが付されなかった部分を白丸で表している。なお、図中の左側にはノズル列が記載されており、ノズル列と記録された領域との位置関係がわかるようになっている。
そして、記録媒体を4ノズル分搬送させ、図3(b)で示される第二走査を行う。第二走査では、12本のノズルのうちの図中の中部及び下部の8ノズルに対して、マスクパターン301の図中の中部及び下部の8画素分の領域を適用し、記録を行う。第二走査において、第一走査で記録が行われたノズル列方向に4画素分の領域は、第一走査での記録のときとは異なる1/3に間引かれた記録データに基づいて記録され、2/3に間引かれた記録となる。新たに記録が行われるノズル列方向に4画素分の領域は、第一走査での記録のときと同様に1/3に間引かれた記録データに基づいて記録される。図3(b)では、第二走査で記録されたドットを縦線が付された丸で表しており、第一走査で記録されたドットを黒丸で表しており、ドットが付されなかった部分を白丸で表している。
そして、記録媒体を4ノズル分搬送させ、図3(c)で示される第三走査を行う。第三走査では、12本のノズル全てに対して、マスクパターン301の全ての領域を適用し、記録を行う。第三走査において、第一走査及び第二走査で記録が行われたノズル列方向に4画素分の領域は、第一走査及び第二走査での記録のときとは異なる1/3に間引かれた記録データに基づいて記録され、この領域の記録が完成する。第二走査で新たに記録が行われたノズル列方向に4画素分の領域は、第二走査での記録のときとは異なる1/3に間引かれた記録データに基づいて記録され、2/3に間引かれた記録となる。新たに記録が行われるノズル列方向に4画素分の領域は、第一走査での記録のときと同様に1/3に間引かれた記録データに基づいて記録される。図3(c)では、第三走査で記録されたドットを縦線が付された丸で表しており、第一走査及び第二走査で記録されたドットを黒丸で表しており、ドットが付されなかった部分を白丸で表している。
以降の走査では、第三走査と同様の記録が繰り返され、3回の記録走査でノズル列方向に4画素分の領域を完成させながら記録を行っていく。このように、各領域において記録走査方向のそれぞれのドットラインは3本の異なるノズルによって記録される。このため、各ノズルの吐出特性のばらつきはそれぞれのドットラインにおいて分散され、このばらつきによる濃度ムラは緩和される。
上述のランダムマスク間引き以外に、千鳥及び逆千鳥のマスクパターンを用いて記録データを間引く方法(以下、固定間引き)、記録データに基づくドット配置に応じて記録データを間引く方法(以下、データ間引き)等のマルチパス記録方式が知られている。
一方、インクジェット記録装置では、上述のような記録ヘッドの吐出特性のばらつきによる記録品位の劣化の他にも、ノズルからの吐出不良によって記録品位が劣化する場合がある。吐出不良は、インクの吐出動作を一定時間以上行わず、ノズルに存在するインクが増粘してしまうことで発生する場合がある。また、発熱抵抗素子(ヒータ)によりインク中に気泡を生成してインクの吐出を行う方式のインクジェット記録装置において、ヒータの断線により吐出不良が発生する場合がある。また、吐出口面にインクが付着し、この付着したインクが増粘するということが繰り返されることにより、増粘したインクが吐出口を覆うこと等によっても発生することがある。
吐出不良が発生すると、記録品位を劣化させるだけではなく、正常に吐出できない状態で記録動作を継続することにより、記録ヘッドの温度が上昇し、記録ヘッドにダメージを与えてしまう場合がある。このため、記録装置の信頼性を向上させる目的で、インクの吐出不良を検出する手段を設け、吐出不良を検出したノズルからの吐出を回避することが望ましい。
一方、吐出不良が発生したノズルによって欠損する記録領域を補完する記録方法が知られている。具体的には、上述のマルチパス記録方式を用い、吐出不良が発生したノズルによって記録されるべき領域を、記録走査方向に同一のドットラインの記録を行う他のノズルにより代替記録を行うことで補完記録をする記録方法である。
図4を参照してランダムマスクを用いた補完記録方法を簡単に説明する。ここでは、簡単のために12本のノズルからなる1のノズル列のみを備えた記録ヘッドを用い、ノズル列方向に12画素分、記録走査方向に8画素分のマスクパターンを用いた場合を例に挙げて説明する。
図4は、3回の記録走査によりノズル列方向に4画素分の領域の記録が完了する3パス記録の例を示す図である。図4(d)の401はこのマルチパス記録方式による記録で使用されるマスクパターンであり、図3(d)のマスクパターン301と共通するため詳細な説明は省略する。
ここで、第7ノズルのみが吐出不良ノズルであるとする。このため、第7ノズルで記録する領域を他のノズルで補完して記録するようにするため、マスクパターン401上の間引きパターンを書き換える。3回の記録走査によりノズル列方向に4画素分の領域の記録を行う場合、第7ノズルと同じドットラインの記録を行うノズルは、第3ノズルと第11ノズルである。このため、第3ノズル及び第11ノズルで代替記録を行うことにより第7ノズルの補完記録をすることが可能である。
図4(e)に補完記録用に書き換えられた補完マスクパターン402を示す。補完マスクパターン402では、斜線の付された四角が代替記録を行うために吐出可能な画素に書き換えられた画素である。また、補完マスクパターン402は、第7ノズルでは吐出を行わないようにするため、第7ノズルに相当する画素はすべてマスクされ非吐出となるように書き換えられている。
第一走査から第三走査までの記録走査により記録されるドットを図4(a)から図4(c)に示す。図3(a)から図3(c)で示される第一走査から第三走査までの記録走査により記録されるドットとの違いは、補完マスクパターン402を用いることにより、第7ノズルでは記録が行われず、第3ノズル及び第11ノズルで代替記録されていることである。なお、ここで、第11ノズルも吐出不良となった場合、第7ノズルと同じドットラインでは、第3ノズルのみを用いて補完記録を行うことになる。さらに、第3ノズルも吐出不良となった場合、補完記録を行うことはできない。
このような場合においても記録品位の劣化を軽減する方法が開示されている。例えば、吐出不良ノズルの近傍ノズルにより吐出不良ノズルが吐出するべき領域の近傍領域に吐出を行わせ、この近傍領域の記録濃度を上げることにより記録品位の劣化を軽減する技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、複数色のインクを備えるインクジェット記録装置において、補完記録が不可能な領域に対し、近似色のインク又は複数色のインクを記録することにより、記録品位の劣化を軽減する技術が開示されている(例えば特許文献2参照)。
また、記録速度を向上する目的で、同一のインクを吐出する複数の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置が開示されている(例えば特許文献3参照)。このようなインクジェット記録装置においては、吐出不良が発生した記録ヘッドの吐出不良ノズルと同一のドットラインに吐出する他の記録ヘッドのノズルに、吐出不良ノズルが記録すべき記録データを割り当てることで補完記録をすることができる。
特開2005−007613号広報
特開2000−015845号広報
特開2001−010030号広報
吐出不良ノズルの補完記録に用いたノズル(以下、補完ノズルともいう)には、通常の吐出における吐出負荷に加え、吐出不良ノズルの代替吐出の際の吐出負荷が加わることになる。また、一般的に大きな吐出負荷が加わったノズルほど早く劣化することが知られており、劣化したノズルは、著しく吐出特性が劣化することが知られている。
吐出不良が発生した記録ヘッドの記録データを他の記録ヘッドに割り当てることで補完記録をする場合、他の記録ヘッドの吐出負荷を増やすことになり、他の記録ヘッドの劣化を早めることになる。例えば一方の記録ヘッドのみが劣化が進んでいた場合、劣化が進んでいない他の記録ヘッドに余計な吐出負荷を加えることになり、この劣化が進んでいない記録ヘッドの劣化を進めてしまうことになる。こうして、複数の記録ヘッドが相互に付加を加えあうことでそれぞれの記録ヘッドの劣化が進み、ほぼ同じ時期に寿命となることでユーザに一度に負担をかけてしまうことにもなる。
そこで本発明は上記課題に鑑み、複数の記録ヘッドを用いて補完記録を行う場合に記録ヘッドの寿命を分散させることの出来るインクジェット記録装置及び吐出不良ノズルを補完して記録する記録方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、同色のインクを吐出する複数のノズルを配列したノズル列をそれぞれ有する複数の記録ヘッドと、前記複数の記録ヘッドをそれぞれのノズル列が平行に並ぶように搭載し、ノズル列の並び方向に走査するキャリッジとを備え、同一の記録領域を記録するための記録データを前記同色のインクを吐出するそれぞれのノズル列に振り分けてマルチパス記録を行うインクジェット記録装置であって、
吐出不良ノズルを検出する検出手段と、
前記検出手段による前記複数の記録ヘッドそれぞれの吐出不良ノズルの検出結果から前記複数の記録ヘッド相互の状態の優劣を判断する判断手段と、
前記検出手段により検出された吐出不良ノズルに振り分けられる予定であった記録データを、前記判断手段により状態が劣ると判断された記録ヘッドのノズルであって、前記マルチパス記録を行う際において該吐出不良ノズルと同一の記録領域を記録するノズルに、優先して振り分ける振り分け手段と、
前記振り分け手段により振り分けられた記録データに基づいてマルチパスで記録を行うよう前記複数の記録ヘッドを制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための別の本発明は、同色のインクを吐出する複数のノズルを配列したノズル列をそれぞれ有する複数の記録ヘッドと、前記複数の記録ヘッドをそれぞれのノズル列が平行に並ぶように搭載し、ノズル列の並び方向に走査するキャリッジとを備え、同一の記録領域を記録するための記録データを前記同色のインクを吐出するそれぞれのノズル列に振り分けてマルチパス記録を行うインクジェット記録装置の記録方法であって、
吐出不良ノズルを検出する検出工程と、
前記検出工程による前記複数の記録ヘッドそれぞれの吐出不良ノズルの検出結果から前記複数の記録ヘッド相互の状態の優劣を判断する判断工程と、
前記検出工程により検出された吐出不良ノズルに振り分けられる予定であった記録データを、前記判断工程により状態が劣ると判断された記録ヘッドのノズルであって、前記マルチパス記録を行う際において該吐出不良ノズルと同一の記録領域を記録するノズルに、優先して振り分ける振り分け工程と、
前記振り分け工程により振り分けられた記録データに基づいてマルチパスで記録を行う記録工程と、
を有することを特徴とする。
本発明のよれば、複数の記録ヘッドを用いて補完記録を行う場合に、吐出不良が発生した場合の補完記録を劣化の進んだ特定の記録ヘッドにより行う。こうして、記録ヘッドの寿命を分散させることが出来る。
以下に、本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(以下、「プリント」とも称する)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
また、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。インクの処理としては、例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固又は不溶化させることが挙げられる。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口乃至これに連通する液路及びインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
図1は、本発明の実施例であるインクジェット記録装置の斜視図である。
このインクジェット記録装置は、矢印A方向に搬送される記録媒体106が載置されるプラテン101を備えている。このプラテン101の上方には、プラテン101に対して平行に不図示の2本の捜査レールが設けられている。この捜査レールにはキャリッジモータ102とベルト103によって、記録媒体106の搬送方向と直交する方向である往路方向(矢印B方向)、復路方向(矢印C方向)に往復運動するキャリッジ104が不図示のスライド軸受けを介して取り付けられている。また、キャリッジ104には、同色のインクを吐出するノズル列をそれぞれ有し、それぞれ独立して交換可能な複数の記録ヘッド(第一の記録ヘッド105a及び第二の記録ヘッド105b)が搭載されている。
図2は、図1中の第一の記録ヘッド105a及び第二の記録ヘッド105bを模式的に示す図である。
それぞれの記録ヘッドは、それぞれ不図示の異なる色のインクのインクタンクに貯留されたインクを吐出するための複数のノズルを、記録媒体106の搬送方向に12本配列したノズル列を4本有している。第一の記録ヘッド105aのノズル列にはそれぞれ、往路方向において前側から順にブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクが供給される。第二の記録ヘッド105bには、第一の記録ヘッド105aとは対称となる順番、すなわち往路方向において前側から順にY、M、C、Bkのインクが供給される。各ノズルにおいてこれに連通するインク路には発熱抵抗素子(ヒータ)が設けられる。そして、このヒータが発生する熱エネルギーを利用してインクに気泡を生じさせ、気泡の圧力によってノズルからインクが吐出される。
図1に示される構成のインクジェット記録装置において、待機時等にホームポジション位置HPにあるキャリッジ104は、記録開始命令に従い、B方向へ走査する。この時、キャリッジ104に備え付けられた、第一の記録ヘッド105a及び第二の記録ヘッド105bは、後述の方法により定められるそれぞれの記録データに従い、記録媒体106上にインクを吐出し記録を行う。このようにして記録範囲の端部まで記録が行なわれると、記録媒体106はA方向へ所定の搬送量だけ搬送し、キャリッジ104はC方向へ走査しながら同様の記録を行う。これらの記録走査と記録媒体106の搬送動作の繰り返しにより、所定の記録を行う。
また、このインクジェット記録装置は、記録ヘッドにインク吐出を検知するための光学センサを配置し、ノズルごとにインクの吐出又は不吐出を検出可能な構成となっている。この光学センサにより検出された吐出不良ノズルの発生状況から、各記録ヘッドの状態の優劣を評価することができる構成となっている。各記録ヘッドの状態の優劣の評価基準は、極端に吐出不良ノズルを多く含んでいるノズル列が存在するか否か、全ノズル数に対する吐出不良ノズル数の比率などとすることができる。また、複数の条件を併せた評価基準としても良い。
このインクジェット記録装置は、それぞれの色についての記録データを複数の記録ヘッドに振り分けて記録を行うだけでなく、同一のノズル列における吐出特性の異なるノズルを用いて複数回の記録走査により同じ領域を記録するマルチパス記録方式を用いる。
各記録走査での記録データは、前述のランダムマスク間引きにより配分される。また、それぞれの色についての記録データを複数の記録ヘッドに配分する際にも、ランダムマスク間引きにより配分している。
図10は、図1に示したインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図10に示すように、コントローラ600は、MPU601、所要のテーブル、その他の固定データを格納したROM602を有する。また、キャリッジモータ102の制御、搬送モータ643の制御、及び、第一の記録ヘッド105a及び第二の記録ヘッド105bの制御のための制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603を有する。また、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等を設けたRAM604を有する。また、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605を有する。さらに、以下に説明するセンサ群から入力されたアナログ信号をデジタル信号にA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給するA/D変換器606を有する。また、コントローラ600は、予備吐出時および記録時において、所定の時間間隔となるように前記複数のノズルを駆動する。なお、第一の記録ヘッド105a及び第二の記録ヘッド105bはそれぞれ第一の光学センサ110a及び第二の光学センサ110bを備え、第一の光学センサ110a及び第二の光学センサ110bにより吐出不良ノズルの検出が可能な構成となっている。この検出結果から各記録ヘッドの状態の優劣をコントローラ600において評価する。
また、610は画像データの供給源となるコンピュータ等でありホスト装置と総称される。ホスト装置610と記録装置との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
さらに、620はスイッチ群であり、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ622、及び回復動作の起動を指示するための回復スイッチ623など、操作者による指令入力を受けるためのスイッチから構成される。630はホームポジションを検出するためのフォトカプラなどの位置センサ631、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられた温度センサ632等から構成される装置状態を検出するためのセンサ群である。
さらに、640はキャリッジモータ102を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は搬送モータ643を駆動させる搬送モータドライバである。
次に、図5を参照してランダムマスク間引きによる、2つの記録ヘッドに記録データを配分して行うマルチパス記録方式を簡単に説明する。ここでは、簡単のために12本のノズルからなる1のノズル列のみを備えた2つの記録ヘッドを用い、それぞれの記録ヘッドに、ノズル列方向に12画素分、記録走査方向に8画素分のそれぞれのマスクパターンを用いた場合を例に挙げて説明する。
図5は、2つの記録ヘッドを用いて3回の記録走査によりノズル列方向に4画素分の領域の記録が完了する3パス記録の例を示す図である。図5(d)の501はこのマルチパス記録方式による記録で使用される第一の記録ヘッド用のマスクパターンであり、図5(e)の502はこのマルチパス記録方式による記録で使用される第二の記録ヘッド用のマスクパターンである。それぞれのマスクパターンでは、ノズル列方向の画素数はノズル数に対応した12となっている。また、記録走査方向は8画素分であるが、記録画像が記録走査方向に8画素分より多い画素からなる場合は、ノズル列方向の12画素分を単位としてループして使用される。また、黒四角で記された画素は吐出可能な画素、白四角で記された画素はマスクされ非吐出となる画素なっている。黒四角で記された画素と白四角で記された画素とはランダムに配置されている。この例は3回の記録走査によりノズル列方向に4画素分の領域の記録が完了する例であるため、それぞれのマスクパターンをノズル列方向に3等分した合計6つの領域は補完関係となっている。
まず、第一走査では、第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドそれぞれの12本のノズルのうちの図中の下部4ノズルに対して、マスクパターン501及び502の図中の下部4画素分の領域をそれぞれ適用し、記録を行う。第一走査において、ノズル列方向に4画素分の領域は、第一の記録ヘッドにより1/6に間引かれた記録データに基づいて記録され、第二の記録ヘッドにより1/6に間引かれた記録データに基づいて記録される。こうして、一回の走査で第一の記録ヘッド、第二の記録ヘッド合わせて1/3に間引かれた記録データに基づいて記録される。図5(a)では、この記録走査で第一の記録ヘッドにより記録されたドットを縦線が付された丸で、第二の記録ヘッドにより記録されたドットを横線が付された丸で、マスクされることによりドットが付されなかった部分を白丸で表している。なお、図中の左側には第一の記録ヘッドのノズル列が図中の右側には第二の記録ヘッドのノズル列が記載されており、ノズル列と記録された領域との位置関係がわかるようになっている。
そして、記録媒体を4ノズル分搬送させ、図5(b)で示される第二走査を行う。第二走査では、第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドそれぞれの12本のノズルのうちの図中の中部及び下部の8ノズルに対して、マスクパターン501及び502の図中の中部及び下部の8画素分の領域をそれぞれ適用し、記録を行う。第二走査において、第一走査で記録が行われたノズル列方向に4画素分の領域は、第一の記録ヘッドにより第一走査での記録のときとは異なる1/6に間引かれた記録データに基づいて記録される。同様に、第二の記録ヘッドにより第一走査での記録のときとは異なる1/6に間引かれた記録データに基づいて記録される。こうして、第一走査及び第二走査により2/3に間引かれた記録が行われる。新たに記録が行われるノズル列方向に4画素分の領域は、第一走査での記録のときと同様にそれぞれ1/6ずつ間引かれた記録データに基づいて第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドにより記録される。図5(b)では、第二走査で第一の記録ヘッドにより記録されたドットを縦線が付された丸で、第二走査で第二の記録ヘッドにより記録されたドットを横線が付された丸で表している。また、第一走査でいずれかの記録ヘッドにより記録されたドットを黒丸で、ドットが付されなかった部分を白丸で表している。
そして、記録媒体を4ノズル分搬送させ、図5(c)で示される第三走査を行う。第三走査では、第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドそれぞれの12本のノズル全てに対して、マスクパターン501及び502の全ての領域を適用し、記録を行う。第三走査において、第一走査及び第二走査で記録が行われたノズル列方向に4画素分の領域は、第一の記録ヘッドにより第一走査及び第二走査での記録のときとは異なる1/6に間引かれた記録データに基づいて記録される。同様に、第二の記録ヘッドにより第一走査及び第二走査での記録のときとは異なる1/6に間引かれた記録データに基づいて記録され、この領域の記録が完成する。第二走査で新たに記録が行われたノズル列方向に4画素分の領域は、第一の記録ヘッドにより第二走査での記録のときとは異なる1/6に間引かれた記録データに基づいて記録される。同様に、第二の記録ヘッドにより第二走査での記録のときとは異なる1/6に間引かれた記録データに基づいて記録される。こうして、第一走査及び第二走査により2/3に間引かれた記録が行われる。新たに記録が行われるノズル列方向に4画素分の領域は、第一走査での記録のときと同様にそれぞれ1/6ずつ間引かれた記録データに基づいて第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドにより記録される。図5(c)では、第三走査で第一の記録ヘッドにより記録されたドットを縦線が付された丸で、第三走査で第二の記録ヘッドにより記録されたドットを横線が付された丸で表している。また、第一走査及び第二走査のいずれかでいずれかの記録ヘッドにより記録されたドットを黒丸で、ドットが付されなかった部分を白丸で表している。
以降の走査では、第三走査と同様の記録が繰り返され、3回の記録走査でノズル列方向に4画素分の領域を完成させながら記録を行っていく。このように、各領域において記録走査方向のそれぞれのドットラインは各記録ヘッドから3本ずつの合計6本の異なるノズルによって記録される。
このように、P個の記録ヘッドを用いてNパス記録を行うためには、それぞれの記録ヘッド用にマスク率が1/(P×N)となるマスクパターンを使用することで、N回の記録走査それぞれでP個の記録ヘッドそれぞれに記録データを配分することが可能となる。
上記インクジェット記録装置は、複数の記録ヘッドを用いてランダムマスク間引きを行いながら吐出不良ノズルの補完記録を行うことが可能である。この補完記録は、吐出不良ノズルを検出し、この検出結果から各記録ヘッドの状態の優劣を判断し、状態が劣ると判断された記録ヘッドにより優先的に代替記録を行わせることにより行われる。また、各記録ヘッドの状態に優劣がつかない場合に代替記録を行わせる記録ヘッドを予め定めておき、必ずいずれかの記録ヘッドにより代替記録が行われる構成としている。一方、状態が劣ると判断された記録ヘッドは、代替記録に伴う吐出負荷の増加により吐出不良ノズルが増加して代替記録ができなくなる場合がある。上記インクジェット記録装置は、このような場合にのみ、状態が優ると判断された記録ヘッドにより代替記録を行わせることで補完記録を行う構成としている。
以下に、本発明のインクジェット記録装置を用いて行う具体的な補完記録について説明する。
まず、本実施例のインクジェット記録装置は、各記録ヘッドの各ノズル列中の吐出不良ノズルを検出する。
図6は、各記録ヘッドの各ノズル列におけるノズルの状態を模式的に表したものである。
第一の記録ヘッド105aにおいて、Bk用ノズル列及びM用ノズル列には吐出不良ノズルが1本ずつ存在しており、C用ノズル列及びY用ノズル列には吐出不良ノズルは存在していない。また、第二の記録ヘッド105bにおいて、Bk用ノズル列には3本、C用ノズル列、M用ノズル列及びY用ノズル列にはそれぞれ2本ずつ吐出不良ノズルが存在している。
次に、このような吐出不良ノズルの検出結果に基づいて、各記録ヘッドの状態の優劣を判断する。本実施例では、各記録ヘッドの全ノズル数に対する吐出不良ノズル数の比率に基づいて判断する。本実施例では、第一の記録ヘッドにおける吐出不良ノズル数は2であり、第二の記録ヘッドにおける吐出不良ノズル数は9である。このように、第二の記録ヘッドは第一の記録ヘッドよりも状態が劣るので、第二の記録ヘッドを優先して代替記録を行わせる。
以下に、第二の記録ヘッドを優先して代替記録をさせることにより行う補完記録についての実施例を図7から図9を参照しながら説明する。
図7は、図6の第一の記録ヘッド105a及び第二の記録ヘッド105bのBkノズル列を示した図である。図7は、第一の記録ヘッド105aにおける吐出不良が発生したBkノズル列の第4ノズルに対して、2パス記録時に代替吐出に用いることが可能なノズルを表している。
12本のノズルからなるノズル列を備えた2個の記録ヘッドを用いて2パス記録を行う場合、記録走査方向に12画素分の領域を2回の記録走査により各記録ヘッドでそれぞれ異なるノズルを用いて記録を行う。記録走査方向に同一のドットラインを形成するために使用されるノズル数は、第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドそれぞれ2本ずつの合計4本となる。このため、各記録ヘッドは1/4に間引かれた記録データを入力している。また、記録走査ごとに記録媒体の搬送が行われるが、その搬送量は6ノズル分となる。
図7より、第一の記録ヘッドの第4ノズル(吐出不良ノズルA)と代替吐出が可能なのは、第一の記録ヘッドの第10ノズル(代替可能ノズルA−2)、第二の記録ヘッドの第4ノズル(代替可能ノズルA−1)と第10ノズル(代替可能ノズルA−3)である。しかし、第二の記録ヘッドを優先して代替記録を行わせるため、代替可能ノズルA−2は代替吐出には用いず、代替可能ノズルA−1及び代替可能ノズルA−3により代替吐出を行う。同様に、第二の記録ヘッドの第2ノズルの代替吐出を行うのは、第二の記録ヘッドの第8ノズルとなる。さらに、第二の記録ヘッドの第3ノズルの代替吐出を行うのは、第二の記録ヘッドの第9ノズル、第二の記録ヘッドの第12ノズルの代替吐出を行うのは、第二の記録ヘッドの第6ノズルとなる。
図8は、図6のBkノズル列に対応し、2パス記録時の各記録ヘッド用の、通常のマスクパターンと補完記録用に書き換えられたマスクパターンを示す図である。マスクパターン801は第一の記録ヘッド用の通常のマスクパターンであり、マスクパターン802は第二の記録ヘッド用の通常のマスクパターンである。マスクパターン803は第一の記録ヘッド用の補完記録用に書き換えられ、マスク位置が変更されたマスクパターンであり、マスクパターン804は第二の記録ヘッド用の補完記録用に書き換えられ、マスク位置が変更されたマスクパターンである。
上記の通り、第一の記録ヘッドの第4ノズルの代替吐出を行うノズルは、第二の記録ヘッドの第4ノズル及び第10ノズルである。また、第二の記録ヘッドの第2ノズル、第3ノズル及び第12ノズルの代替吐出を行うのは、それぞれ、第二の記録ヘッドの第8ノズル、第9ノズル及び第6ノズルである。
それぞれの記録ヘッドの通常のマスクパターン801及び802は、代替吐出を行わずに2パス記録を行う場合に、それぞれの記録ヘッドに適用するマスクパターンである。この通常のマスクパターン801及び802を、吐出不良ノズルから吐出させることを避け、マルチパス記録方式により代替吐出を行うように書き換えたものが、それぞれマスクパターン803及び804である。図8では、黒四角で記された画素は吐出可能な画素、白四角で記された画素はマスクされ非吐出となる画素、斜線を付した四角で記された画素は代替吐出させるために書き換えられたことにより吐出可能となった画素を表している。
ここで、マスクパターン803は、第一の記録ヘッドの第4ノズルは非吐出となるようにマスクパターン801を書き換えることにより生成されたものである。また、マスクパターン804は、第一の記録ヘッドの第4ノズルで吐出されるべきドットを、第二の記録ヘッドの第4ノズル及び第10ノズルで吐出するようにマスクパターン802を書き換えている。さらに、第二の記録ヘッドの第2ノズル、第3ノズル及び第12ノズルは非吐出となり、これらのノズルで吐出されるべきドットをそれぞれ第二の記録ヘッドの第8ノズル、第9ノズル及び第6ノズルで吐出するようにマスクパターン802を書き換えている。このように、マスクパターン803及び804において、代替吐出を行うために非吐出となる画素から吐出可能な画素に書き換えが行われているのは、マスクパターン804のみとなっている。
図9は、マスクパターン803及び804を用いて2回の記録走査によりノズル列方向に6画素分の領域の記録が完了する2パス記録の例を示す図である。
図9(a)で示される第一走査では、第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドそれぞれにおいて第7ノズルから第12ノズルまでのノズルにより記録が行われる。これらのノズルのうち、吐出不良ノズルは第二の記録ヘッドの第12ノズルのみである。なお、代替吐出ではなく第一の記録ヘッドにより吐出されたドットを縦線が付された丸で、代替吐出ではなく第二の記録ヘッドにより吐出されたドットを横線が付された丸で表している。また、代替吐出により吐出されたドットを斜線が付された丸で、マスクされることによりドットが付されなかった部分を白丸で表している。図9(a)から、第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドそれぞれの第12ノズルで記録されるドットラインは第一記録ヘッドのみを用いて記録されていることが分かる。また、第二の記録ヘッドの第10ノズルは、吐出不良ノズルである第一の記録ヘッドの第4ノズルの代替記録を行っている。同様に、第二の記録ヘッドの第8ノズル及び第9ノズルはそれぞれ、第二の記録ヘッドの吐出不良ノズルである第2ノズル及び第3ノズルの代替記録を行っている。
図9(b)は第二走査を示している。なお、第二走査において代替吐出ではなく第一の記録ヘッドにより吐出されたドットを縦線が付された丸で、第二走査において代替吐出ではなく第二の記録ヘッドにより吐出されたドットを横線が付された丸で表している。また、第二走査において代替吐出により吐出されたドットを斜線が付された丸で、マスクされることによりドットが付されなかった部分を白丸で表している。さらに、第一走査において既に吐出済のドットを黒丸で表している。第二走査では、第一走査で吐出されなかった第二の記録ヘッドの第12ノズルの代替記録を第二の記録ヘッドの第6ノズルで行っている。同様に、第一の記録ヘッドの第4ノズルで記録されるべきドットのうち、第一走査で代替記録されていなかったドットを、第二の記録ヘッドの第4ノズルにより代替記録を行っている。
以下に、本発明の補完記録方法の一例について図11のフローチャートを用いて説明する。
最初に、ステップS110で、吐出不良ノズルを検出する。次に、ステップS120で、複数の記録ヘッドそれぞれの吐出不良ノズルの検出結果から複数の記録ヘッド相互の状態の優劣を判断する。次に、ステップS130で、吐出不良ノズルに振り分けられる予定であった記録データを、状態が劣ると判断された記録ヘッドのノズルであって、マルチパス記録を行う際において該吐出不良ノズルと同一の記録領域を記録するノズルに、優先して振り分ける。そして、ステップS140で、ステップS130で振り分けられた記録データに基づいてマルチパスで補完記録を行う。
以上のように、本実施例の補完記録方法は、吐出不良ノズルに対して代替記録を行うノズルとして、複数の記録ヘッドにおいて状態が劣る記録ヘッドのノズルを優先的に選択している。このため、複数の記録ヘッドにおいて状態が優る記録ヘッドには余計な吐出負荷が加わらないため、記録ヘッドの寿命を縮めることがなく、長期間良好な状態に保つことが可能になる。また、状態が劣る記録ヘッドの寿命が短くなることで、状態の良くない記録ヘッドを長期間使用することを回避することもできる。さらに、状態が劣る記録ヘッドを状態の良い新品の記録ヘッドに交換した際は、これまで状態が優っていた記録ヘッドが状態が劣る記録ヘッドとなることで、必ず一方の記録ヘッドの吐出負荷が軽減され、記録ヘッドの吐出負荷の分散は継続されることになる。
なお、本実施例では、2パス記録及び3パス記録の場合についての例を示したが、これら以外のパス数でのマルチパス記録方式に適用しても良い。
また、本実施例では、ランダムマスク間引きによるマルチパス記録方式を用いた補完記録方法の例を示したが、固定間引きやデータ間引きによるマルチパス記録方式を用いた補完記録方法でも良い。
本発明を適用可能なインクジェット記録装置の概略構成図である。
インクジェット記録装置で用いられる二組の記録ヘッドを示す図である。
マルチパス記録を説明する図である。
マルチパス記録による吐出不良ノズルの補完記録方法を説明する図である。
2つの記録ヘッドを用いて3パス記録を行う例を説明する図である。
各記録ヘッドの各ノズル列におけるノズルの状態を模式的に表した図である。
第一の記録ヘッド及び第二の記録ヘッドのノズル列を示した図である。
通常のマスクパターンと補完記録用に書き換えられたマスクパターンを示す図である。
2つの記録ヘッドを用いて2パス記録を行う例を説明する図である。
インクジェット記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
本発明の補完記録方法の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
104 キャリッジ
105a 第一の記録ヘッド
105b 第二の記録ヘッド
110a 第一の光学センサ
110b 第二の光学センサ
600 コントローラ