JP2017205937A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 同じ画素領域にインクを吐出する複数の吐出口に吐出不良が生じた場合であっても好適な補完記録を行うことが可能なように、記録に用いる記録データを生成する
【解決手段】 吐出不良ノズルと同じ位置にインクを吐出可能な吐出口による補完処理と、吐出不良ノズルと隣接する位置に設けられた吐出口による補完処理と、を実行する。
【選択図】 図12
【解決手段】 吐出不良ノズルと同じ位置にインクを吐出可能な吐出口による補完処理と、吐出不良ノズルと隣接する位置に設けられた吐出口による補完処理と、を実行する。
【選択図】 図12
Description
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
インクを吐出する複数の吐出口を配列した吐出口列を有する記録ヘッドを、記録媒体の単位領域に対して相対的に移動させながらインクの吐出を行う記録走査と、記録媒体の搬送を行う副走査と、を繰り返し行うことで画像の記録を行う画像記録装置が知られている。このような画像記録装置において、単位領域に対する複数回の記録走査を行うことによって画像を形成する、いわゆるマルチパス記録方式が知られている。従来のマルチパス記録方式では、画素ごとにインクの吐出または非吐出を定める1ビットの情報を有する画像データと、それぞれ画素ごとにインクの吐出の許容または非許容を定める1ビットの情報を有し、複数回の走査に対応する複数のマスクパターンと、を用い、画像データを複数回の走査に分割することによって複数回の走査での記録に用いる記録データを生成する。
上述のようなマルチパス記録方式を行う画像記録装置において、複数の吐出口のうちのある吐出口においてインクの吐出不良が発生した場合、得られる画像の画質が低下してしまうことが知られている。これに対し、特許文献1には、吐出不良が発生した吐出口に対応するマスクパターン内の画素における情報を用い、同じ画素領域にインクを吐出可能な他の吐出口に対応するマスクパターン内の画素における情報を置換することが記載されている。これにより、吐出口に吐出不良が生じた場合であっても異なる吐出口から補完記録を行うことができるため、画質の低下を抑制することが可能となる。
また、上述のインクの吐出不良による画質低下を抑制する他の構成として、特許文献2には、ある吐出口にて吐出不良が発生した場合、その吐出口に対応する画像データを隣接する吐出口に振り替えることにより、隣接する吐出口から補完記録を行うことが開示されている。
更に、近年では画素ごとにインクの吐出回数を定める複数ビットの情報を有する画像データと、画素ごとにインクの吐出の許容回数を定める複数ビットの情報を有するマスクパターンと、を用いて記録データを生成することが知られている。このように記録データを生成することにより、1つの画素領域に対して複数回インクを吐出することが可能となる。特許文献3には、それぞれ2ビットの情報を有する画像データとマスクパターンを用いて上述の吐出不良が発生した吐出口に対する補完記録を行うことが開示されている。より詳細には、ある吐出口に吐出不良が発生した場合、その吐出口と同じ画素領域にインクを吐出可能な他の吐出口に対応するマスクパターン内の画素のうち、インクの吐出の許容回数が0回である画素を判別する。そして、その画素におけるインクの吐出の許容回数が0回である情報を吐出不良が発生した吐出口に対応するマスクパターン内の画素における情報を用いて置換することにより、補完記録を行うことが記載されている。
しかしながら、特許文献3に記載された技術によっては、それぞれ複数ビットの情報を有する画像データ、マスクパターンを用いて1つの画素領域に対して複数回インクを吐出するような形態において、インクの吐出不良が生じた場合に好適な補完記録を行うことができない虞があることがわかった。
以下の説明では簡単のため、画像データとして0回から3回までの4通りの吐出回数を定める2ビットの情報からなるデータを、マスクパターンとして0回から3回までの4通りの許容回数を定める2ビットの情報からなるデータを用いる場合について説明する。また、ここでは単位領域当たり記録ヘッドを4回走査させて記録を行う場合について説明する。
上述の複数ビットの情報を有する画像データ、マスクパターンを用いる場合、一般にマスクパターンは1回以上の許容回数を定める情報が同じ位置に位置する複数の画素に対して1つずつ配置されるように設定される。そして、当該複数の画素のうち1回以上の許容回数を定める情報が配置されなかった画素には0回の許容回数を定める情報が配置される。例えば、上述の系においては4回の走査に対応する4つのマスクパターンそれぞれに属し、互いに同じ位置に位置する4つの画素のうち、3つの画素には1回、2回、3回の許容回数を定める情報が配置される。そして、残りの1つの画素に対して0回の許容回数を定める情報が配置されることになる。このような構成によれば、画像データがその画素に対して0回から3回までの吐出回数のいずれを定めていたとしても、濃度保存、すなわち画像データが示す吐出回数と生成される記録データが示す吐出回数を同じとすることが可能となる。
上述の系では、マスクパターン内の同じ位置に位置する画素のうち1つの画素では0回の許容回数を定める情報が配置されているため、1つの吐出口に吐出不良が生じた場合には特許文献3に記載された技術によって好適に補完記録を行うことができる。
しかしながら、同じ画素領域にインクを吐出する複数の吐出口に吐出不良が生じると、特許文献3に記載された技術によってはそれらの吐出不良による画質の低下を十分に抑制することができない。
詳細には、ある画素領域に対応する画素において画像データが示す吐出回数が当該画素領域にインクを吐出する吐出口のうちの吐出不良が生じていない吐出口の数よりも多い場合、その画素領域には好適な補完記録を行うことができない。例えば、上述の系において2つの吐出口にて吐出不良が生じ、吐出不良が生じていない吐出口が2つしかない場合、対応する画素における画像データによって3回のインクの吐出が定められたとしてもその画素には最大で2回しかインクを吐出することができず、画像データが定める吐出回数(3回)を再現することができなくなってしまう。
これにより、特許文献3に記載された技術によってはインクの吐出不良に由来する画質低下が発生してしまうのである。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、同じ画素領域にインクを吐出する複数の吐出口に吐出不良が生じた場合であっても好適な補完記録を行うことが可能なように、記録に用いる記録データを生成することを目的とするものである。
そこで、本発明は、インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列された吐出口列を有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを記録媒体上の単位領域に対する前記所定方向と交差する交差方向へのK(K≧3)回の相対的な走査のそれぞれで用いる記録データであって、前記単位領域内の複数の画素相当の複数の画素領域それぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データを生成する画像処理装置であって、前記複数の画素領域のそれぞれに対する0回からN(2≦N≦K)回までのインクの吐出回数を示す情報が各画素に対して定められる画像データを取得する第1の取得手段と、前記複数の吐出口のうち、インクの吐出不良が存在する前記吐出口とインクの吐出不良が存在しない前記吐出口を特定する特定手段と、前記第1の取得手段によって取得された前記画像データが定める前記情報のうち、前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在する吐出口を少なくとも含む前記K回の走査のそれぞれにおいて互いに同じ位置にインクを吐出可能な異なるK個の第1の吐出口に対応する所定の画素における吐出回数を示す前記情報を取得する第2の取得手段と、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定されたインクの吐出不良が存在しない吐出口の数を示す情報を取得する第3の取得手段と、前記第2の取得手段によって取得された前記情報と、前記第3の取得手段によって取得された前記情報と、に基づいて、前記1の取得手段によって取得された前記画像データから前記記録データを生成する生成手段と、を有し、前記生成手段は、(i)前記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出口の数よりも少ない場合、前記K個の第1の吐出口のそれぞれと前記所定方向に隣接するK個の第2の吐出口を用いずに、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在しない吐出口を用いて、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在する吐出口の補完記録を行うように、前記記録データを生成し、(ii)前記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出口の数よりも多い場合、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在しない吐出口と、前記K個の第2の吐出口と、を用いて、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定されたインクの吐出不良が存在する吐出口の補完記録を行うように、前記記録データを生成することを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置および画像処理方法によれば、同じ画素領域にインクを吐出する複数の吐出口に吐出不良が生じた場合であっても好適な補完記録を行うことが可能なように、記録に用いる記録データを生成することが可能となる。
以下に図面を参照し、本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置1000の内部の構成を部分的に示す斜視図である。また、図2は本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置1000の内部の構成を部分的に示す断面図である。
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置1000の内部の構成を部分的に示す斜視図である。また、図2は本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置1000の内部の構成を部分的に示す断面図である。
画像記録装置1000の内部にはプラテン2が配置されており、このプラテン2には記録媒体3を吸着させて浮き上がらないようにするために多数の吸引孔34が形成されている。この吸引孔34はダクトと繋がっており、さらにダクトの下部に吸引ファン36が配置され、この吸引ファン36が動作することでプラテン2に対する記録媒体3の吸着を行っている。
キャリッジ6は、紙幅方向に延伸して設置されたメインレール5に支持され、X方向(交差方向)に往復移動することが可能なように構成されている。キャリッジ6は、後述するインクジェット方式の記録ヘッド7を搭載している。なお、記録ヘッド7は、発熱体を用いたサーマルジェット方式、圧電素子を用いたピエゾ方式等、さまざまな記録方式を適用することが可能である。キャリッジモータ8は、キャリッジ6をX方向に移動させるための駆動源であり、その回転駆動力はベルト9でキャリッジ6に伝達される。
記録媒体3は、ロール状に巻かれた媒体23から巻き出すことで給送される。記録媒体3は、プラテン2の上でX方向と交差するY方向(搬送方向)に搬送される。記録媒体3は、先端をピンチローラ16と搬送ローラ11に挟持されており、搬送ローラ11が駆動することによって搬送が行われる。また、記録媒体3はプラテン2よりY方向の下流ではローラ31と排送ローラ32に挟持され、さらにターンローラ33を介して記録媒体3は巻取りローラ24に巻きつけられている。
図3は本実施形態で使用する記録ヘッドを示す。
記録ヘッド7は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、フォトマゼンタ(Pm)、シアン(C)、フォトシアン(Pc)、ブラック(Bk)、グレイ(Gy)、フォトグレイ(Pgy)、レッド(R)、ブルー(B)、記録面の保護や光沢の均一性向上等の着色以外の目的を有する処理液(P)の各インクをそれぞれ吐出可能な11個の吐出口列22Y、22M、22Pm、22C、22Pc、22Bk、22Gy、22Pgy、22R、22B、22P(以下、これらの吐出口列のうちの1つの吐出口列を吐出口列22とも称する)がこの順にX方向に並んで配置されることにより構成される。これらの吐出口列22は、それぞれのインクを吐出する1280個の吐出口(以下、ノズルとも称する)30が1200dpiの密度でY方向(所定方向)に配列されることで構成されている。なお、Y方向に互いに隣接する位置にある吐出口30同士はX方向に互いにずれた位置に配置される。ここで、本実施形態における一つの吐出口30から一度に吐出されるインクの吐出量は約4.5ngである。
これらの吐出口列22は、それぞれ対応するインクを貯蔵する不図示のインクタンクに接続され、インクの供給が行われる。なお、本実施形態にて用いる記録ヘッド7とインクタンクは一体的に構成されるものでも良いし、それぞれが分離可能な構成のものでも良い。
図4は、本実施形態における制御系の概略構成を示すブロック図である。主制御部300は、演算、選択、判別、制御などの処理動作を実行するCPU301と、CPU301によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM302と、記録データのバッファ等として用いられるRAM303、および入出力ポート304等を備えている。メモリ313には、後述する画像データやマスクパターン、吐出不良ノズルデータ等が格納されている。そして、入出力ポート304には、搬送モータ(LFモータ)309、キャリッジモータ(CRモータ)310、記録ヘッド7及び切断ユニットにおけるアクチュエータなどの各駆動回路305、306、307、308が接続されている。さらに、主制御部300はインターフェイス回路311を介してホストコンピュータであるPC312に接続されている。
本実施形態では、複数回(K回)の走査で記録媒体上の単位領域に記録を行うマルチパス記録方式に従って画像を形成する。以下の説明では、単位領域に対して4回の走査で記録を行う4パス記録方式を実行する(K=4)場合について記載する。
図5は4回の記録走査により記録媒体上の単位領域内に記録を行う際に行う一般的なマルチパス記録方式について説明するための図である。なお、以下の説明では簡単のため、16個の吐出口30からなる吐出口列を用い、各走査において1つの単位領域に対して4つの吐出口からインクを吐出する場合について記載する。
インクを吐出する吐出口列22に設けられたそれぞれの吐出口30は、副走査方向に沿って4つの吐出口群201、202、203、204に分割される。
1回目の記録走査(1パス)では、記録媒体3上の単位領域211に対して吐出口群201からインクが吐出される。
次に、記録媒体3を記録ヘッド7に対してY方向の上流側から下流側にL/4の距離だけ相対的に搬送する。なお、ここでは簡単のため、記録ヘッド7を記録媒体3に対してY方向の下流側から上流側に搬送した場合を図示しているが、搬送後の記録媒体3と記録ヘッド7との相対的な位置関係は記録媒体3をY方向下流側へ搬送した場合と同じとなる。
この後に2回目の記録走査を行う。2回目の記録走査(2パス)では、記録媒体上の単位領域211に対しては吐出口群202から、単位領域212に対しては吐出口群201からインクが吐出される。
以下、記録ヘッド7の記録走査と記録媒体3の相対的な搬送を交互に繰り返す。この結果、4回目の記録走査(4パス)が行われた後には、記録媒体3の単位領域211では吐出口群201〜204のそれぞれから1回ずつインクが吐出されたことになる。
なお、ここでは4回の走査で単位領域に記録を行う場合について説明したが、3回、或いは5回以上の走査で記録を行う場合においても同様の過程によって記録することができる。
(記録データ生成処理)
本実施形態では、K回の走査で単位領域に記録を行うマルチパス記録方式において、0回からN回(2≦N≦K)までの吐出回数を示す情報が各画素に対して定められた画像データと、それぞれ0回からM回(2≦M≦K)までの許容回数を示す情報が各画素に対して定められたK個のマスクパターンと、画像データが示す吐出回数とマスクパターンが示す許容回数の組み合わせに応じてインクの吐出または非吐出を規定するデコードテーブルと、を用いて、各走査での記録に用いる1ビットの記録データを生成する。画像データには各画素に対してaビット(a≧2)の情報が、マスクパターンには各画素に対してbビット(b≧2)の情報がそれぞれ定められているが、ここでは簡単のため画像データ、マスクパターンともに2ビットの情報から構成される場合について記載する。
本実施形態では、K回の走査で単位領域に記録を行うマルチパス記録方式において、0回からN回(2≦N≦K)までの吐出回数を示す情報が各画素に対して定められた画像データと、それぞれ0回からM回(2≦M≦K)までの許容回数を示す情報が各画素に対して定められたK個のマスクパターンと、画像データが示す吐出回数とマスクパターンが示す許容回数の組み合わせに応じてインクの吐出または非吐出を規定するデコードテーブルと、を用いて、各走査での記録に用いる1ビットの記録データを生成する。画像データには各画素に対してaビット(a≧2)の情報が、マスクパターンには各画素に対してbビット(b≧2)の情報がそれぞれ定められているが、ここでは簡単のため画像データ、マスクパターンともに2ビットの情報から構成される場合について記載する。
図6はそれぞれ複数ビットの情報を有する画像データおよびマスクパターンを用いて記録データを生成する過程を説明するための図である。また、図7は図6に示すような記録データの生成に際して用いるデコードテーブルを示す図である。
図6(a)はある単位領域内の16個の画素700〜715を模式的に示す図である。なお、ここでは簡単のため16個の画素相当の画素領域からなる単位領域を用いて説明するが、単位領域を構成する画素領域の数は適宜異なる値に設定できる。
図6(b)は単位領域に対応する画像データの一例を示す図である。ここで、aビットの情報を有する画像データは最大で2^a通りのインクの吐出回数を再現可能である。ここでは上述のように画像データは2ビットの情報から構成されるため、最大で2の2乗である4(=2^2)通りのインクの吐出回数を表現することができる。
また、本実施形態では、aビットの情報を有する画像データによって再現するインクの吐出回数の最大値を(2^a)−1回とする。本実施形態ではa=2であるため、表現するインクの吐出回数のうちの最大値は2の2乗から1を引いた値である3(=(2^2)−1)回であるとする。
具体的には、ある画素に対応する画像データを構成する2ビットの情報が示す値(以下、画素値とも称する)が「00」である場合には、当該画素に対してインクは1回も吐出されない。また、画素値が「01」である場合には、対応する画素に対してインクは1回吐出される。また、画素値が「10」である場合には、対応する画素に対してインクは2回吐出される。また、画素値が「11」である場合には、対応する画素に対してインクは3回吐出される。このように、本実施形態における画像データは、各画素に対して0回から3回までの吐出回数までのいずれかが定められている(N=3)。
図6(b)に示す画像データに関しては、例えば画素703、704、709、712における画素値は「00」であるため、画素703、704、709、712に対応する画素領域にはインクが1回も吐出されないこととなる。また、例えば画素702、706、707、715における画素値は「11」であるため、画素702、706、707、715に対応する画素領域にはインクが3回吐出されることとなる。
図6(c−1)〜(c−4)はそれぞれ1〜4回目の走査に対応し、図6(b)に示す画像データに適用するためのマスクパターンを示す図である。すなわち、図6(b)に示す画像データに対して図6(c−1)に示す1回目の走査に対応するマスクパターン505を適用することにより、1回目の走査で用いる記録データを生成する。同様にして、図6(b)に示す画像データに対して図6(c−2)、(c−3)、(c−4)それぞれに示すマスクパターン506、507、508を適用することにより、それぞれ2、3、4回目の走査で用いる記録データを生成する。
ここで、図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示すマスクパターン内の各画素には、「00」、「01」、「10」、「11」の4(=2^b)通りの値のいずれかが2ビットの情報が示す値(以下、コード値とも称する)として割り当てられている。
ここで、図7に示すデコードテーブルを参照するとわかるように、コード値が「00」である場合、対応する画素における画素値が「00」、「01」、「10」、「11」のいずれであっても、インクを吐出しない。すなわち、マスクパターン内の「00」のコード値はインクの吐出をまったく許容しない(インクの吐出の許容回数が0回)ということに対応する。以下の説明では、「00」のコード値が割り当てられたマスクパターン内の画素を非記録許容画素とも称する。
一方、図7に示すデコードテーブルを参照するとわかるように、コード値が「01」である場合、対応する画素における画素値が「00」、「01」、「10」である場合にはインクを吐出しないが、「11」である場合にはインクを吐出する。言い換えると、「01」のコード値は、4通りの画素値(「00」、「01」、「10」、「11」)に対して1回だけインクの吐出を許容する(インクの吐出の許容回数が1回)、ということに対応する。
また、コード値が「10」である場合、対応する画素における画素値が「00」、「01」である場合にはインクを吐出しないが、「10」、「11」である場合にはインクを吐出する。すなわち、「10」のコード値は4通りの画素値に対して2回インクの吐出を許容する(インクの吐出の許容回数が2回)ということに対応する。
更に、コード値が「11」である場合、対応する画素における画素値が「00」の場合にはインクを吐出しないが、「01」、「10」、「11」である場合にはインクを吐出する。すなわち、「11」のコード値は4通りの画素値に対して3回インクの吐出を許容する(インクの吐出の許容回数が3回)ということに対応する。なお、以下の説明では「01」、「10」、「11」の3(=2^b−1)通りのコード値のうちのいずれかが割り当てられたマスクパターン内の画素を記録許容画素とも称する。
このように、本実施形態におけるマスクパターンは、各画素に対して0回から3回までの許容回数のいずれかが定められている(M=3)。
ここで、本実施形態における4パス記録方式にて用いられる複数ビットの情報を有するマスクパターンは、下記の(条件1)、(条件2)に基づいて設定される。
(条件1)
ここで、複数のマスクパターン内の同じ位置にある複数の画素には、記録許容画素が(2^b)−1個配置されるように設定される。この(2^b)−1個の記録許容画素は互いに異なる数だけインクの吐出を許容する。詳細には、本実施形態ではb=2であるため、図6(c−1)〜(c−4)に示す4つのマスクパターン内の同じ位置にある4つの画素のうちの3(=2^2−1)つの画素に対しては「01」、「10」、「11」のいずれかのコード値が1つずつ割り当てられ(記録許容画素)、残りの1(=4−3)つの画素に対しては「00」のコード値が割り当てられる(非記録許容画素)。
ここで、複数のマスクパターン内の同じ位置にある複数の画素には、記録許容画素が(2^b)−1個配置されるように設定される。この(2^b)−1個の記録許容画素は互いに異なる数だけインクの吐出を許容する。詳細には、本実施形態ではb=2であるため、図6(c−1)〜(c−4)に示す4つのマスクパターン内の同じ位置にある4つの画素のうちの3(=2^2−1)つの画素に対しては「01」、「10」、「11」のいずれかのコード値が1つずつ割り当てられ(記録許容画素)、残りの1(=4−3)つの画素に対しては「00」のコード値が割り当てられる(非記録許容画素)。
例えば、画素700に対しては、図6(c−3)に示すマスクパターンにて「01」、図6(c−2)に示すマスクパターンにて「10」、図6(c−1)に示すマスクパターンにて「11」のコード値が割り当てられている。そして、残りの図6(c−4)に示すマスクパターンにて「00」のコード値が割り当てられている。言い換えると、画素700は、図6(c−1)、(c−2)、(c−3)に示すマスクパターンでは記録許容画素であり、図6(c−4)に示すマスクパターンでは非記録許容画素である。
また、画素701に対しては、図6(c−2)に示すマスクパターンにて「01」、図6(c−1)に示すマスクパターンにて「10」、図6(c−4)に示すマスクパターンにて「11」のコード値が割り当てられている。そして、残りの図6(c−3)に示すマスクパターンにて「00」のコード値が割り当てられている。言い換えると、画素701は、図6(c−1)、(c−2)、(c−4)に示すマスクパターンでは記録許容画素であり、図6(c−3)に示すマスクパターンでは非記録許容画素である。
このような構成により、ある画素における画素値が「00」、「01」、「10」、「11」のいずれであったとしても、その画素値に対応するインクの吐出回数だけ当該画素に対応する画素領域にインクを吐出するような記録データを生成することができる。
(条件2)
また、図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示すマスクパターンには、「01」のコード値に対応する記録許容画素が互いにほぼ同数となるように配置されている。より詳細には、図6(c−1)に示すマスクパターンには画素702、707、708、713の4つの画素に「01」のコード値が割り当てられている。また、図6(c−2)に示すマスクパターンには画素701、706、711、712の4つの画素に「01」のコード値が割り当てられている。また、図6(c−3)に示すマスクパターンには画素700、705、710、715の4つの画素に「01」のコード値が割り当てられている。また、図6(c−4)に示すマスクパターンには画素703、704、709、714の4つの画素に「01」のコード値が割り当てられている。すなわち、図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示す4つのマスクパターンには、「01」のコード値に対応する記録許容画素が4つずつ配置されている。
また、図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示すマスクパターンには、「01」のコード値に対応する記録許容画素が互いにほぼ同数となるように配置されている。より詳細には、図6(c−1)に示すマスクパターンには画素702、707、708、713の4つの画素に「01」のコード値が割り当てられている。また、図6(c−2)に示すマスクパターンには画素701、706、711、712の4つの画素に「01」のコード値が割り当てられている。また、図6(c−3)に示すマスクパターンには画素700、705、710、715の4つの画素に「01」のコード値が割り当てられている。また、図6(c−4)に示すマスクパターンには画素703、704、709、714の4つの画素に「01」のコード値が割り当てられている。すなわち、図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示す4つのマスクパターンには、「01」のコード値に対応する記録許容画素が4つずつ配置されている。
同様に、図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示すマスクパターンには、「10」のコード値に対応する記録許容画素も互いに同じ数となるように配置されている。更に、図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示すマスクパターンには、「11」のコード値に対応する記録許容画素もまた互いに同じ数となるように配置されている。
なお、ここでは各マスクパターンにおける「01」、「10」、「11」それぞれにコード値に対応する記録許容画素がそれぞれ互いに同じ数だけ配置されている場合について記載していたが、実際には互いにほぼ同じ数だけ配置されていれば良い。
これにより、図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示すマスクパターンを用いて画像データを4回の走査に分配して記録データを生成する際に、4回の走査それぞれにおける記録率を互いにほぼ等しくすることができる。
図6(d−1)〜(d−4)のそれぞれは、図6(b)に示す画像データに対して図6(c−1)〜(c−4)それぞれに示すマスクパターンを適用して生成される記録データを示す図である。
例えば、画素700では画像データの画素値は「10」、1回目の走査に対応するマスクパターンのコード値は「11」である。そのため、図7に示すデコードテーブルを参照し、図6(d−1)に示す1回目の走査に対応する記録データでは画素700にインクの吐出(「1」)が定められることになる。また、画素701では画像データの画素値は「01」、1回目の走査に対応するマスクパターンのコード値は「10」であるため、図6(d−1)に示す1回目の走査に対応する記録データでは画素701にインクの非吐出(「0」)が定められる。また、画素714では画像データの画素値は「10」、1回目の走査に対応するマスクパターンのコード値は「00」であるため、図6(d−1)に示す1回目の走査に対応する記録データでは画素704にインクの非吐出(「0」)が定められる。
このようにして生成された図6(d−1)〜(d−4)それぞれに示す記録データにしたがって1〜4回目の走査にてインクが吐出される。例えば、1回目の走査では図6(d−1)に示す記録データからわかるように、画素700、702、705、706、707、710、715に対応する記録媒体上の画素領域にインクが吐出される。
図6(e)は図6(d−1)〜(d−4)それぞれに示す記録データの論理和を示す図である。図6(d−1)〜(d−4)それぞれに示す記録データにしたがってインクを吐出することにより、各画素に対応する画素領域には図6(e)に示す回数だけインクが吐出されることになる。
例えば、画素700においては、図6(d−1)、(d−2)に示す1、2回目の走査に対応する記録データにおいてインクの吐出が定められている。したがって、図6(e)に示すように、画素700に対応する画素領域に対しては合計で2回インクが吐出されることになる。
また、画素701においては、図6(d−4)に示す4回目の走査に対応する記録データにおいてインクの吐出が定められている。したがって、図6(e)に示すように、画素701に対応する画素領域に対しては合計で1回インクが吐出されることになる。
図6(e)に示す記録データと図6(b)に示す画像データを比較すると、いずれの画素においても画像データの画素値に対応する吐出回数だけインクが吐出されるように記録データが生成されることがわかる。例えば、画素702、706、707、715では図6(b)に示す画像データの画素値は「11」であるが、生成された記録データの論理和により示されるインクの吐出回数も3回となる。
以上の構成によれば、複数ビットの情報を有する画像データおよびマスクパターンに基づいて、複数回の走査それぞれで用いる1ビットの記録データを生成することが可能となる。
(インクの吐出不良)
上述の複数ビットの情報を有する画像データ、マスクパターンを用いる際、同じ画素領域にインクを吐出可能な複数の吐出口にインクの吐出不良が発生した場合における画質の低下について以下に詳細に記載する。
上述の複数ビットの情報を有する画像データ、マスクパターンを用いる際、同じ画素領域にインクを吐出可能な複数の吐出口にインクの吐出不良が発生した場合における画質の低下について以下に詳細に記載する。
図8(a)は16個の吐出口30のうち、領域211aにインクを吐出可能な吐出口30aと吐出口30dにインクの吐出不良が生じた際、単位領域211に記録される画像の画質に対する影響を説明するための図である。なお、以下の説明では簡単のため、インクの吐出不良が発生した吐出口を吐出不良ノズル、インクの吐出不良が発生していない吐出口を吐出正常ノズルと称する。
本来、領域211aには1〜4回目の走査それぞれにおいて吐出口30a〜30dそれぞれから合計4回インクを吐出可能である。しかしながら、吐出口30a、30dが吐出不良ノズルとなっている場合、吐出口30a、30dからインクが吐出されるように記録データが定められていたとしても1、4回目の走査では領域211aにインクが吐出することができない。吐出正常ノズルである吐出口30b、30cからは領域211aに対してインクを吐出可能であるものの、吐出口30a、30dが吐出不良ノズルであるため、領域211aに対するインクの吐出回数は最大でも2回となってしまう。これにより、領域211aにおいて所望の吐出数が得られなくなってしまう虞がある。
図8(b)は図8(a)に示すような吐出不良ノズル30a、30dが発生した際に生じる画質の低下を説明するための図である。
図6に示す画像データ、マスクパターンを用いる場合、図6(d−1)からわかるように1回目の走査に対応する記録データでは領域211a内の画素705、706、707にはインクの吐出(「1」)が定められる。しかしながら、領域211aは1回目の走査において吐出不良ノズル30aに対応するため、記録データがインクの吐出を定めていたとしても実際にはインクを吐出することができない。したがって、1回目の走査において画素705、706、707に対応する画素領域にはインクが吐出されなくなってしまう。
同様に、図6(d−4)からわかるように4回目の走査に対応する記録データでは領域211a内の画素706、707はインクの吐出(「1」)が定められる。しかしながら、領域211aは4回目の走査にて吐出不良ノズル30dに対応するため、実際には4回目の走査では画素706、707に対応する画素領域にはインクを吐出することができない。
ここで、図8(b)からわかるように、単位領域211内の画素700〜703、708〜715に対応する画素領域は、各走査において吐出不良ノズル30a、30dに対向しない。そのため、図6(e)に示す理想的なインクの吐出回数と同様の回数だけインクを吐出することができる。また、画素704に対応する画素領域は、1、4回目の走査にて吐出不良ノズル30aに対向するものの、図6(d−1)、(d−4)に示すように1、4回目の走査に対応する記録データにおいてインクの非吐出(「0」)が定められているため、図6(e)に示す理想的なインクの吐出回数と同様となる。
一方で、単位領域211内の画素705に対応する画素領域には、理想的なインクの吐出回数は図6(e)で示すように1回であるのに対し、合計で1回もインクが吐出されなくなってしまう。これは、上述のように1回目の走査において画素705に対応する画素領域にはインクが吐出されないため、理想的なインクの吐出回数からずれが生じてしまうのである。
また、単位領域211内の画素706に対しても、図6(e)に示す理想的なインクの吐出回数は3回であるのに対し、合計で1回しかインクが吐出されない。これは、2回目の走査では図6(d−2)に示す記録データにしたがって画素706に対応する画素領域にインクが吐出されるものの、1、4回目の走査にてインクが吐出されなくなってしまうためである。
更に、単位領域211内の画素707に対しても、図6(e)に示す理想的なインクの吐出回数は3回であるのに対し、合計で1回しかインクが吐出されなくなる。これは、3回目の走査では図6(d−3)に示す記録データにしたがって画素707に対応する画素領域にインクが吐出されるものの、1、4回目の走査ではインクが吐出されないためである。
以上記載したように、インクの吐出不良が発生した場合、実際のインクの吐出回数と理想的なインクの吐出回数にずれが生じ、得られる画像の画質が低下してしまう虞がある。
(不吐補完処理)
上記の点を鑑み、本実施形態ではインクの吐出不良が生じた場合、吐出不良ノズルから本来吐出するべきであったインクを他の吐出正常ノズルにて補完して吐出する処理(以下、不吐補完処理、補完処理とも称する)を2通り実行する。
上記の点を鑑み、本実施形態ではインクの吐出不良が生じた場合、吐出不良ノズルから本来吐出するべきであったインクを他の吐出正常ノズルにて補完して吐出する処理(以下、不吐補完処理、補完処理とも称する)を2通り実行する。
ここで、一方の不吐補完処理(第1の補完処理)はマスクパターン内のコード値を修正する処理である。詳細には、第1の補完処理では、マスクパターン内の吐出不良ノズルに対応する画素である補完元画素のコード値を吐出不良ノズルと同じ画素領域にインクを吐出可能な吐出正常ノズルに対応するマスクパターン内の画素である補完先画素に割り当てる処理である。
また、他方の不吐補完処理(第2の補完処理)は画像データの画素値を修正する処理である。詳細には、第2の補完処理では、画像データ内の吐出不良ノズルとY方向に隣接する吐出正常ノズルに対応する画素における画素値を大きくする(吐出回数を増加させる)処理である。
この不吐補完処理について以下に詳細に説明する。
図9は本実施形態における制御プログラムによって実行される不吐補完処理のフローチャートである。なお、図9に示す各処理は、例えば、CPU301がROM302に記憶されている制御プログラムをRAM303に読み出して実行することにより実現される。
まず、図9に示すステップS11では、画像データが示す各画素における画素値に基づいて、単位領域211内の各画素領域に対する吐出回数が取得される。
例えば、ある画素における画素値が「00」である場合、ステップS11で取得されるその画素に対応する画素領域に対する吐出回数は「0」となる。また、ある画素における画素値が「10」である場合、ステップS11で取得されるその画素に対応する画素領域に対する吐出回数は「2」となる。
次に、ステップS12では、メモリ313に記憶された吐出不良ノズルデータを読み出し、複数回の走査において各画素領域に対して吐出正常ノズルが何回対応するかを示す数である吐出正常ノズル数を各画素に対して取得する。
例えば、図5に示すような単位領域に対して4回の走査によって記録を行う系において、ある画素領域に対して4回の走査すべてにおいて吐出正常ノズルが対応する場合、ステップS12で取得されるその画素領域に対応する吐出正常ノズル数は「4」となる。また、ある画素領域に対して1回の走査で吐出正常ノズルが、3回の走査で吐出不良ノズルがそれぞれ対応する場合、ステップS12で取得されるその画素領域に対応する吐出正常ノズル数は「1」となる。
なお、ステップS12で用いられる吐出不良ノズルデータは種々の方法によって生成することができる。例えば、不吐補完処理の実行前にすべての吐出口からインクを吐出するようにテストパターンを記録し、そのテストパターンに基づいて吐出不良ノズルを特定することで得られた吐出不良ノズルデータを用いることができる。また、インクジェット記録装置100を使用していく過程で、吐出不良ノズルの位置や数が変動する可能性がある。このような変動に追従するため、例えば、記録ヘッド111のホームポジションにおける回復動作や予備吐出動作等において検出された情報に基づいて吐出不良ノズルデータを更新してもよい。
次に、ステップS13では、各画素領域についてステップS12で取得された吐出正常ノズル数がステップS11で取得された吐出回数よりも多いか否かが判定される。
吐出正常ノズル数が吐出回数よりも多いと判定された画素領域に対応する画素については、その画素領域に対してはステップS14においてマスクパターンのコード値を修正する第1の補完処理が実行される。
一方、吐出正常ノズル数が吐出回数よりも少ないと判定された画素領域に対応する画素については、ステップS15においてマスクパターンのコード値を修正する第1の補完処理が実行された後、ステップS16においてその画素領域とY方向に隣接する画素領域における画像データの画素値を修正する第2の補完処理が実行される。
(第1の補完処理)
図10は本実施形態における制御プログラムによってステップS14、S15にて実行される第1の補完処理のフローチャートである。なお、図10に示す各処理は、例えば、CPU301がROM302に記憶されている制御プログラムをRAM303に読み出して実行することにより実現される。
図10は本実施形態における制御プログラムによってステップS14、S15にて実行される第1の補完処理のフローチャートである。なお、図10に示す各処理は、例えば、CPU301がROM302に記憶されている制御プログラムをRAM303に読み出して実行することにより実現される。
ステップS701では、メモリ313に記憶された吐出不良ノズルデータを読み出し、インクの吐出不良が存在している吐出口を特定するための情報が取得される。ここで用いられる吐出不良ノズルデータはステップS11で用いられたものと同じもので良い。
ステップS702では、複数のマスクパターン内の互いに同じ位置にある複数の画素からなる画素群(例えば、図6(c−1)〜(c−4)に示すマスクパターンそれぞれにおける画素700からなる画素群)について、吐出不良ノズルに対応する画素を少なくとも1つ含む補完画素群のうちのいずれか1つの補完画素群を最初に不吐補完処理を実行する画素群として選択する。なお、補完画素群が複数存在する場合、不吐補完処理を実行する順番は適宜設定できる。例えば、ステップS702において複数の補完画素群の中からランダムに不吐補完処理を実行する1つの補完画素群を選択しても良い。
次に、ステップS703では、ステップS702で選択された補完画素群のうち、吐出不良ノズルに対応する補完元候補画素(第1の候補画素)のコード値を取得する。この際、ステップS702で選択された補完画素群の中に吐出不良ノズルに対応する補完元候補画素が1つだけある場合は1つのコード値を取得する。また、吐出不良ノズルに対応する補完元候補画素が複数ある場合には、それぞれの補完元候補画素におけるコード値を取得する。
次に、ステップS704では、ステップS703によって取得された補完元候補画素のコード値の中から後述する処理で用いる補完元画素(第1の画素)のコード値Aとして1つのコード値を選択する。ここで、ステップS703にて複数のコード値が取得されていた場合、本実施形態におけるステップS704ではステップS703で取得された補完元候補画素のコード値のうちで最も多いインクの吐出の許容回数を示すコード値を選択し、補完元画素のコード値Aとする。
ここで、図7に示すデコードテーブルを用いて上述したように、本実施形態では、コード値が「00」である場合には、対応する画素における画素値が「00」、「01」、「10」、「11」のいずれであったとしてもインクを吐出しない。言い換えると、「00」のコード値はインクの吐出の許容回数が0回であることを示している。また、コード値が「01」である場合には、対応する画素値が「11」である場合にのみインクを吐出する。すなわち、「01」のコード値はインクの吐出の許容回数が1回であることを示している。同様に、「10」のコード値はインクの吐出の許容回数が2回であることを、また、「11」のコード値はインクの吐出の許容回数が3回であることをそれぞれ示している。したがって、本実施形態におけるマスクパターンのコード値は、インクの吐出の許容回数が少ない方から順番に「00」、「01」、「10」、「11」となる。
したがって、例えばステップS703にて取得された補完元候補画素のコード値が「00」と「11」である場合、ステップS704では「11」のコード値が補完元画素のコード値Aとして選択される。また、例えばステップS703にて取得された補完元候補画素のコード値が「00」、「01」、「10」である場合、ステップS704では「10」のコード値が補完元画素のコード値Aとして選択される。また、例えばステップS703にて取得された補完元候補画素のコード値が「01」のみである場合、ステップS704では「01」のコード値が補完元画素のコード値Aとして選択される。
次に、ステップS705では、ステップS702で選択された補完画素群のうち、吐出正常ノズルに対応する補完先候補画素(第2の候補画素)のコード値を取得する。この際、ステップS702で選択された補完画素群の中に吐出正常ノズルに対応する補完先候補画素が1つだけある場合は1つのコード値を取得する。また、吐出正常ノズルに対応する補完先候補画素が複数ある場合には、それぞれの補完先候補画素におけるコード値を取得する。
次に、ステップS706では、ステップS705にて取得された補完先候補画素のコード値の中から後述する補完先画素(第2の画素)のコード値Bとして1つのコード値を選択する。ここで、本実施形態におけるステップS704では、ステップS705で取得された補完先候補画素のコード値のうちで最も少ないインクの吐出の許容回数を示すコード値を選択し、補完先画素のコード値Bとする。
例えばステップS705にて取得された補完先候補画素のコード値が「00」と「11」である場合、ステップS706では「00」のコード値が補完先画素のコード値Bとして選択される。また、例えばステップS705にて取得された補完先候補画素のコード値が「01」、「10」、「11」である場合、ステップS706では「01」のコード値が補完先画素のコード値Bとして選択される。また、例えばステップS705にて取得された補完先候補画素のコード値が「10」のみである場合、ステップS706では「10」のコード値が補完先画素のコード値Bとして選択される。
次に、ステップS707では、ステップS704で選択されたコード値AとステップS706で選択されたコード値Bの比較が行われる。ここで、コード値Aが示すインクの吐出の許容回数がコード値Bが示すインクの吐出の許容回数よりも多い場合、ステップS708へと進み、補完先画素に定められていたコード値Bを補完元画素に定められていたコード値Aによって置換する処理を行う。一方、コード値Aが示すインクの吐出の許容回数がコード値Bが示すインクの吐出の許容回数よりも少ない場合、置換処理は実行されない。
例えば、ステップS704で選択されたコード値Aが「11」であり、ステップS706で選択されコード値Bが「00」である場合、コード値Aが示す許容回数(3回)がコード値Bが示す許容回数(0回)よりも多いため、ステップS708にて補完先画素の「00」のコード値Bを補完元画素の「11」のコード値にて置換する。また、コード値Aが「10」であり、コード値Bが「01」である場合、コード値Aが示す許容回数(2回)がコード値Bが示す許容回数(1回)よりも多いため、補完先画素の「01」のコード値Bを補完元画素の「10」のコード値にて置換する。また、コード値Aが「01」であり、コード値Bが「11」である場合、コード値Aが示す許容回数(1回)がコード値Bが示す許容回数(3回)よりも少ないため、置換処理を行わず、補完先画素のコード値には元々の「11」が変わらずに定められる。
次に、ステップS709では、ステップS702にて選択された補完画素群のうち、ステップS704〜S708における処理を実行していない補完元候補画素が存在するか否かが判定される。すべての補完元候補画素にてステップS704〜S708における処理を実行したと判定された場合、ステップS710へと進む。
一方、ステップS704〜S708における処理を行っていない残りの補完元候補画素が存在すると判定された場合、ステップS704へと戻り、残りの補完元候補画素の中でステップS704〜S708における処理と同様の処理を実行する。ここで、本実施形態では、1つの補完画素群内で1回でもステップS708にて置換が実行された補完先画素は以降の処理においてはステップS705における補完先候補画素から除外する。
そして、ステップS710では、吐出不良ノズルに対応する画素を少なくとも1つ含む補完画素群のすべてに対してステップS703〜S709における処理が実行されたか否かを判定する。ステップS703〜S709における処理が実行されていない補完画素群が残っていると判定された場合、S702へと戻り、残りの補完画素群に対してステップS703〜S709における処理が実行される。一方、すべての補完画素群に対してステップS703〜S709における処理が実行されたと判定された場合、第1の補完処理を終了し、最終的に得られたマスクパターンを記録データの生成のために用いるマスクパターンとして更新する。
(第2の補完処理)
図11は本実施形態における制御プログラムによってステップS16にて実行される第2の補完処理のフローチャートである。なお、図11に示す各処理は、例えば、CPU301がROM302に記憶されている制御プログラムをRAM303に読み出して実行することにより実現される。
図11は本実施形態における制御プログラムによってステップS16にて実行される第2の補完処理のフローチャートである。なお、図11に示す各処理は、例えば、CPU301がROM302に記憶されている制御プログラムをRAM303に読み出して実行することにより実現される。
まず、ステップS801では、第2の補完処理を行う各画素について吐出正常ノズル数と吐出回数の差分を算出する。ここで、図9を用いて説明したように、第2の補完処理は吐出正常ノズル数が吐出回数よりも少ない画素に対して行う処理である。そこで、ステップS801では吐出回数から吐出正常ノズル数を差し引くことにより、差分が正の値となるように差分の算出を行う。例えば、ある画素における吐出正常ノズル数が2であり、吐出回数が1回である場合、差分は「1」と算出される。
次に、ステップS802では画像データの画素値を補正する画素(以下、画素値補正画素とも称する)を決定する。本実施形態では、吐出不良ノズルに対応する画素とY方向(上下方向)に隣接する2つの画素のうち、画素値が小さい(吐出回数が少ない)画素を画素値補正画素に決定する。例えば、吐出不良ノズルに対応するある画素に対し、上方向(一方側)に隣接する画素における画素値が「00」、下方向(他方側)に隣接する画素における画素値が「10」である場合、上方向(一方側)に隣接する画素を画素値補正画素に決定する。
次に、ステップS803では、ステップS801で算出された差分だけステップS802にて決定された画素値補正画素の画素値を増加させる。例えば、差分が「1」であり、画素値補正画素の画素値が「00」である場合、その画素値補正画素の画素値を「01」に増加させる。
以上の処理を吐出正常ノズル数が吐出回数よりも少ない画素のすべてに対して行うことにより、第2の補完処理を終了し、得られた画像データを記録データの生成のために用いる画像データとして更新する。
(不吐補完処理実行時の過程)
図8に示したような吐出不良ノズル30a、30dが発生した場合を例として、4パス記録方式において図9、図10、図11に示す不吐補完処理を実行した際の過程を以下に詳細に記載する。
図8に示したような吐出不良ノズル30a、30dが発生した場合を例として、4パス記録方式において図9、図10、図11に示す不吐補完処理を実行した際の過程を以下に詳細に記載する。
図12は不吐補完処理の実行過程でのデータの様子を模式的に示す図である。
図12(a)は図6(a)に示したものと同様である。また、図12(b)も図6(b)に示したものと同様であり、本実施形態における画像データ509を示す図である。
図8に示すような吐出不良ノズル30a、30dが生じた場合、画素700〜703、708〜715に対応する画素領域には吐出不良ノズルは対向することはない。そのため、ステップS12で取得される画素700〜703、708〜715に対応する画素領域における正常吐出ノズル数は4個となる。
ここで、本実施形態における画像データが示し得る1つの画素領域に対する吐出回数は最大でも3回であるため、画素700〜703、708〜715についてはステップS13にて吐出回数が吐出正常ノズル数よりも少ないと判定される。したがって、画素700〜703、708〜715についてはステップS14における第1の補完処理のみが実行されることになる。
また、図8に示すような吐出不良ノズル30a、30dが生じた場合、画素704〜707に対応する画素領域には2回吐出不良ノズルが対向することになる。そのため、ステップS12で取得される画素704〜707に対応する画素領域における正常吐出ノズル数は2個となる。
一方、画像データ509は、画素704に対応する画素領域に対しては0回、画素705に対応する画素領域に対しては1回、画素706、707に対応する画素領域に対しては3回の吐出回数をそれぞれ定めている。そのため、画素704、705についてはステップS13にて吐出回数が吐出正常ノズル数よりも少ないと判定され、ステップS14における第1の補完処理のみが実行されることになる。また、画素706、707に対応する画素領域についてはステップS13において吐出回数が吐出正常ノズル数よりも多いと判定されるため、ステップS15における第1の補完処理が行われた後、ステップS16にて第2の補完処理が実行されることになる。
以上のことをまとめると、画像データ509を処理する際に図8に示すような吐出不良ノズル30a、30dが生じた場合には、本実施形態における不吐補完処理を実行すると画素700〜705、708〜715については第1の補完処理のみが行われ、画素706、707については第1の補完処理と第2の補完処理の両方が行われることとなる。言い換えると、画素700〜715のすべてに対して第1の補完処理が行われた後、画素706、707については第2の補完処理が更に行われることになる。
まず、画素700〜715に対する第1の補完処理が行われる過程でのデータの様子を以下に詳細に説明する。
図12(c−1)〜(c−4)はそれぞれ図6(c−1)〜(c−4)に示したものと同様であり、本実施形態における4パス記録方式での1〜4回目の走査に対応するマスクパターン505〜508を示す図である。
ここで、図12(c´−1)〜(c´−4)はそれぞれ図12(c−1)〜(c−4)に示すマスクパターンに対して本実施形態における第1の補完処理を実行することにより生成される1〜4回目の走査に対応するマスクパターン505´〜508´を示す図である。
図8に示すような吐出不良ノズル30a、30dが生じた場合、1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素704、705、706、707が吐出不良ノズル30aに対応する画素となり、4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素704、705、706、707が吐出不良ノズル30dに対応する画素となる。したがって、第1の補完処理におけるステップS702では4つのマスクパターン505〜508内の4つの画素704からなる第1の補完画素群、4つの画素705からなる第2の補完画素群、4つの画素706からなる第3の補完画素群、4つの画素706からなる第4の補完画素群のうちの1つの補完画素群が選択される。ここでは一例として、マスクパターン505〜508内の4つの画素704からなる第1の補完画素群が選択された場合について記載する。
第1の補完画素群には、1、4回目の走査に対応するマスクパターン505、508に吐出不良ノズルに対応する画素704が含まれている。そのため、ステップS703では補完元候補画素のコード値として1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素704のコード値「00」と4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素704のコード値「01」が取得される。そして、ステップS704ではこれらのコード値のうち、最も多い許容回数を示す4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素704のコード値「01」がコード値Aとして選択される。
また、第1の補完画素群には、2、3回目の走査に対応するマスクパターン506、507に吐出正常ノズルに対応する画素704が含まれている。したがって、ステップS705では補完先候補画素のコード値として2回目の走査に対応するマスクパターン506内の画素704のコード値「11」と3回目の走査に対応するマスクパターン507内の画素704のコード値「10」が取得される。そして、ステップS706ではこれらのコード値のうち、最も少ない許容回数を示す3回目の走査に対応するマスクパターン507内の画素704のコード値「10」がコード値Bとして選択される。
そして、ステップS707にてコード値Aであるマスクパターン508内の画素704のコード値「01」が示す許容回数(1回)がコード値Bであるマスクパターン507内の画素704のコード値「10」が示す許容回数(2回)よりも少ないと判定される。したがって、ステップS708における置換処理は実行されない。そのため、図12(c´−3)に示すように、マスクパターン507´内の画素704のコード値は「10」のままとなる。
この段階では、第1の補完画素群内の補完元候補画素のうち、1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素704において第1の補完処理が実行されていない。したがって、ステップS709にてステップS704へと戻される。
そして、ステップS704でステップS703にて取得された1、4回目の走査に対応するマスクパターン505、508内の画素704のコード値「00」、「01」のうち、第1の補完処理が行われていない補完元候補画素である1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素704のコード値「00」が補完元画素のコード値Aとして選択される。
更に、ステップS706でステップS705にて取得された2、3回目の走査に対応するマスクパターン506、507内の画素704のコード値「11」「10」のうち、第1の補完処理が実行されていない補完先候補画素である2回目の走査に対応するマスクパターン506内の画素704のコード値「11」が補完先画素のコード値Bとして選択される。
そして、ステップS707にてコード値Aであるマスクパターン505内の画素704のコード値「00」が示す許容回数(0回)がコード値Bであるマスクパターン506内の画素704のコード値「11」が示す許容回数(3回)よりも少ないと判定される。したがって、ステップS708における置換処理は実行されない。そのため、図12(c´−2)に示すように、マスクパターン506´内の画素704のコード値は「11」のままとなる。
その後、ステップS709にて上述の処理にて第1の補完画素群内のすべての補完元候補画素にて不吐補完処理が行われたと判定される。そして、残りの第2、第3、第4の補完画素群にて不吐補完処理が実行されていないため、ステップS710にてステップS702へと戻される。
次に、ステップS702にて残りの第2、第3、第4の補完画素群のうち、マスクパターン505〜508内の4つの画素705からなる第2の補完画素群が選択された場合について記載する。
第2の補完画素群には、1、4回目の走査に対応するマスクパターン505、508に吐出不良ノズルに対応する画素705が含まれている。そのため、ステップS703では補完元候補画素のコード値として1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素705のコード値「11」と4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素705のコード値「00」が取得される。そして、ステップS704ではこれらのコード値のうち、最も多い許容回数を示す1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素705のコード値「11」がコード値Aとして選択される。
また、第2の補完画素群には、2、3回目の走査に対応するマスクパターン506、507に吐出正常ノズルに対応する画素705が含まれている。したがって、ステップS705では補完先候補画素のコード値として2回目の走査に対応するマスクパターン506内の画素705のコード値「10」と3回目の走査に対応するマスクパターン507内の画素705のコード値「01」が取得される。そして、ステップS706ではこれらのコード値のうち、最も少ない許容回数を示す3回目の走査に対応するマスクパターン507内の画素704のコード値「01」がコード値Bとして選択される。
そして、ステップS707にてコード値Aであるマスクパターン505内の画素705のコード値「11」が示す許容回数(3回)がコード値Bであるマスクパターン507内の画素705のコード値「01」が示す許容回数(1回)よりも多いと判定される。したがって、ステップS708において置換処理が実行される。この結果、図12(c−3)、(c´−3)を比較するとわかるように、マスクパターン507´では、画素705のコード値「01」が「11」に置換されている。
この段階では、第2の補完画素群内の補完元候補画素のうち、4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素705において第1の補完処理が実行されていない。したがって、ステップS709にてステップS704へと戻される。
そして、ステップS704でステップS703にて取得された1、4回目の走査に対応するマスクパターン505、508内の画素705のコード値「11」、「00」のうち、第1の補完処理が行われていない補完元候補画素である4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素705のコード値「00」が補完元画素のコード値Aとして選択される。
更に、ステップS706でステップS705にて取得された2、3回目の走査に対応するマスクパターン506、507内の画素705のコード値「10」「01」のうち、第1の補完処理が実行されていない補完先候補画素である2回目の走査に対応するマスクパターン506内の画素705のコード値「10」が補完先画素のコード値Bとして選択される。
そして、ステップS707にてコード値Aであるマスクパターン508内の画素705のコード値「00」が示す許容回数(0回)がコード値Bであるマスクパターン506内の画素705のコード値「10」が示す許容回数(2回)よりも少ないと判定される。したがって、ステップS708における置換処理は実行されない。そのため、図12(c´−2)に示すように、マスクパターン506´内の画素705のコード値は「10」のままとなる。
その後、ステップS709にて上述の処理にて第2の補完画素群内のすべての補完元候補画素にて不吐補完処理が行われたと判定される。そして、残りの第3、第4の補完画素群にて不吐補完処理が実行されていないため、ステップS710にてステップS702へと戻される。
次に、ステップ702にて残りの第3、第4の補完画素群のうち、マスクパターン505〜508内の4つの画素706からなる第3の補完画素群が選択された場合について記載する。
第3の補完画素群には、1、4回目の走査に対応するマスクパターン505、508に吐出不良ノズルに対応する画素706が含まれている。そのため、ステップS703では補完元候補画素のコード値として1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素706のコード値「10」と4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素706のコード値「11」が取得される。そして、ステップS704ではこれらのコード値のうち、最も多い許容回数を示す4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素706のコード値「11」がコード値Aとして選択される。
また、第3の補完画素群には、2、3回目の走査に対応するマスクパターン506、507に吐出正常ノズルに対応する画素706が含まれている。したがって、ステップS705では補完先候補画素のコード値として2回目の走査に対応するマスクパターン506内の画素706のコード値「01」と3回目の走査に対応するマスクパターン507内の画素706のコード値「00」が取得される。そして、ステップS706ではこれらのコード値のうち、最も少ない許容回数を示す3回目の走査に対応するマスクパターン507内の画素706のコード値「00」がコード値Bとして選択される。
そして、ステップS707にてコード値Aであるマスクパターン508内の画素706のコード値「11」が示す許容回数(3回)がコード値Bであるマスクパターン507内の画素706のコード値「00」が示す許容回数(0回)よりも多いと判定される。したがって、ステップS708において置換処理が実行される。この結果、図12(c−3)、(c´−3)を比較するとわかるように、マスクパターン507´では、画素706のコード値「00」が「11」に置換されている。
この段階では、第3の補完画素群内の補完元候補画素のうち、1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素706において第1の補完処理が実行されていない。したがって、ステップS709にてステップS704へと戻される。
そして、ステップS704でステップS703にて取得された1、4回目の走査に対応するマスクパターン505、508内の画素706のコード値「10」、「11」のうち、第1の補完処理が行われていない補完元候補画素である1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素706のコード値「10」が補完元画素のコード値Aとして選択される。
更に、ステップS706でステップS705にて取得された2、3回目の走査に対応するマスクパターン506、507内の画素706のコード値「01」、「00」のうち、第1の補完処理が実行されていない補完先候補画素である2回目の走査に対応するマスクパターン506内の画素706のコード値「01」が補完先画素のコード値Bとして選択される。
そして、ステップS707にてコード値Aであるマスクパターン508内の画素706のコード値「10」が示す許容回数(2回)がコード値Bであるマスクパターン506内の画素706のコード値「01」が示す許容回数(1回)よりも多いと判定される。したがって、ステップS708において置換処理が実行される。この結果、図12(c−2)、(c´−2)を比較するとわかるように、マスクパターン506´では、画素706のコード値「01」が「10」に置換されている。
その後、ステップS709にて上述の処理にて第3の補完画素群内のすべての補完元候補画素にて不吐補完処理が行われたと判定される。そして、残りの第4の補完画素群にて不吐補完処理が実行されていないため、ステップS710にてステップS702へと戻される。
次に、ステップ702にて残りの補完画素群であるマスクパターン505〜508内の4つの画素707からなる第4の補完画素群が選択された場合について記載する。
第4の補完画素群には、1、4回目の走査に対応するマスクパターン505、508に吐出不良ノズルに対応する画素707が含まれている。そのため、ステップS703では補完元候補画素のコード値として1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素707のコード値「01」と4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素707のコード値「10」が取得される。そして、ステップS704ではこれらのコード値のうち、最も多い許容回数を示す4回目の走査に対応するマスクパターン508内の画素707のコード値「10」がコード値Aとして選択される。
また、第4の補完画素群には、2、3回目の走査に対応するマスクパターン506、507に吐出正常ノズルに対応する画素707が含まれている。したがって、ステップS705では補完先候補画素のコード値として2回目の走査に対応するマスクパターン506内の画素707のコード値「00」と3回目の走査に対応するマスクパターン507内の画素707のコード値「11」が取得される。そして、ステップS706ではこれらのコード値のうち、最も少ない許容回数を示す2回目の走査に対応するマスクパターン506内の画素707のコード値「00」がコード値Bとして選択される。
そして、ステップS707にてコード値Aであるマスクパターン508内の画素707のコード値「10」が示す許容回数(2回)がコード値Bであるマスクパターン506内の画素707のコード値「00」が示す許容回数(0回)よりも多いと判定される。したがって、ステップS708において置換処理が実行される。この結果、図12(c−2)、(c´−2)を比較するとわかるように、マスクパターン506´では、画素707のコード値「00」が「10」に置換されている。
この段階では、第4の補完画素群内の補完元候補画素のうち、1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素707において第1の補完処理が実行されていない。したがって、ステップS709にてステップS704へと戻される。
そして、ステップS704でステップS703にて取得された1、4回目の走査に対応するマスクパターン505、508内の画素707のコード値「01」、「10」のうち、第1の補完処理が行われていない補完元候補画素である1回目の走査に対応するマスクパターン505内の画素707のコード値「01」が補完元画素のコード値Aとして選択される。
更に、ステップS706でステップS705にて取得された2、3回目の走査に対応するマスクパターン506、507内の画素707のコード値「00」、「11」のうち、第1の補完処理が実行されていない補完先候補画素である3回目の走査に対応するマスクパターン507内の画素707のコード値「11」が補完先画素のコード値Bとして選択される。
そして、ステップS707にてコード値Aであるマスクパターン505内の画素707のコード値「01」が示す許容回数(1回)がコード値Bであるマスクパターン507内の画素707のコード値「11」が示す許容回数(3回)よりも少ないと判定される。したがって、ステップS708における置換処理は実行されない。そのため、図12(c´−3)に示すように、マスクパターン507´内の画素707のコード値は「11」のままとなる。
その後、ステップS709にて上述の処理にて第3の補完画素群内のすべての補完元候補画素にて不吐補完処理が行われたと判定される。そして、ステップS710にてすべての補完画素群にて第1の補完処理が実行されたと判定され、第1の補完処理が終了する。
図12(c´−1)〜(c´−4)からわかるように、本実施形態における第1の補完処理を実行することにより、2回目の走査に対応するマスクパターン内の画素706、707、3回目の走査に対応するマスクパターン内の画素705、706の4つの画素のコード値が置換されることになる。
次に、画素706〜707に対する第2の補完処理が行われる過程でのデータの様子を以下に詳細に説明する。
上述のように、画素706、707に対応する画素領域については画像データが示す吐出回数は3回、吐出不良ノズル数は2個となる。したがって、ステップS801で算出される吐出不良ノズル数と吐出回数の差分は画素706、707のいずれにおいても1となる。
ここで、図12(b)からわかるように、画像データ509おいて、画素706と上方向に隣接する画素702に対応する画素領域に対する吐出回数は3回、画素706と下方向に隣接する画素710に対応する画素領域に対する吐出回数は2回である。そのため、ステップS802では、画素706の画素値補正画素は画素702、710のうちの吐出回数が少ない方の画素である画素710に決定される。
一方、画像データ509おいて、画素707と上方向に隣接する画素703に対応する画素領域に対する吐出回数は0回、画素707と下方向に隣接する画素711に対応する画素領域に対する吐出回数は1回である。そのため、ステップS802では、画素707の画素値補正画素は画素703、711のうちの吐出回数が少ない方の画素である画素703に決定される。
その結果、ステップいS803において、画素706の画素値補正画素である画素710と画素707の画素値補正画素である画素703の画素値を吐出不良ノズル数と吐出回数の差分である1だけ増加させる。その結果、図12(b´)に示すように、第2の補完処理後の画像データ(補正データ)509´では画素710の画素値は「11」(吐出回数が3回)、画素703の画素値は「01」(吐出回数が1回)となる。
本実施形態では、以上のようにして生成された図12(c´−1)〜(C´−4)に示す第1の補正処理後のマスクパターン505´〜509´と、図12(b´)に示す第2の補完処理後の画像データ509´と、に基づいて記録データを生成する。
図12(d−1)〜(d−4)は上述の画像データ509´、マスクパターン505´〜509´、図7に示すデコードテーブルを用いて生成された記録データを示す図である。
更に、図12(e)は図8に示すような吐出不良ノズル30a、30dが生じた場合において図12(d−1)〜(d−4)に示す記録データにしたがってインクを吐出した際に各画素に対応する画素領域に実際にインクが吐出される回数を示す図である。
画素700〜703、708〜715については、図12(e)に示すインクの吐出回数は図12(d−1)〜(d−4)に示す記録データの論理和に相当している。これは、画素700〜703、708〜715については吐出不良ノズルが対向することがないためである。例えば、画素700については図12(d−1)、(d−2)に示す1、2回目の走査に対応する記録データにてインクの吐出(「1」)が規定され、図12(d−3)、(d−4)に示す3、4回目の走査に対応する記録データにてインクの非吐出(「0」)が規定されているため、図12(e)においてインクの吐出回数は2回となる。
一方、画素704〜707については、図12(e)に示すインクの吐出回数は図12(d−2)、(d−3)に示す2、3回目の走査に対応する記録データの論理和に相当している。これは、1、4回目の走査では画素704〜707は吐出不良ノズル30a、30dに対応するため、たとえインクの吐出(「1」)が規定されていたとしても実際にはインクの吐出が行われないためである。例えば、画素706については図12(d−2)、(d−3)に示す2、3回目の走査に対応する記録データにてインクの吐出(「1」)が規定されているため、図12(e)においてインクの吐出回数は2回となる。
図6(e)に示す各画素に対する理想的なインクの吐出回数、図8(b)に示す吐出不良ノズル30a、30dが生じた際における各画素に対する実際のインクの吐出回数、図12(e)に示す吐出不良ノズル30a、30dが生じた際に本実施形態における不吐補完処理を実行した場合における各画素に対するインクの吐出回数を比較し、本実施形態により得られる効果について説明する。
まず、本実施形態では画素700〜715のすべてに対して第1の補完処理を実行する。そのため、吐出正常ノズル数が画像データの吐出回数よりも多く、且つ、第2の補完処理時の画素値補正画素に選ばれていない画素700〜702、704〜705、708〜709、712〜715については、図12(e)に示すように、不吐補完処理後のインクの吐出回数は図6(e)に示す理想的なインクの吐出回数と同じとなる。
同様に、第1の補完処理によって、吐出正常ノズル数が画像データの吐出回数よりも少ない画素706、707については図12(e)に示すように不吐補完処理後のインクの吐出回数はそれぞれ2回となり、図8(b)に示す不吐補完処理を行わなかった場合におけるインクの吐出回数(1回)よりは多くすることができる。そのため、第1の補完処理によって画素706、707に対するインクの吐出回数をある程度補填可能であることがわかる。
ここで、画素706、707に対する理想的なインクの吐出回数は図6(e)に示すように3回であるため、第1の補完処理だけでは実際には画素706、707に対する吐出回数を十分に補完できていない。しかしながら、本実施形態によれば第2の補完処理において画素値補完画素に決定された画素703、710によって画素706、707に対する吐出不良を補填することができる。
詳細には、図6(e)に示すように画素703、710に対する理想的なインクの吐出回数はそれぞれ0回、2回であるのに対し、本実施形態では図12(e)に示すように画素703、710に対するインクの吐出回数が1回、3回となる。すなわち、本実施形態では画素703、710については理想的な吐出回数よりも多くインクを吐出することになる。これら画素703、710において余剰に吐出されるインクにより、Y方向に隣接する画素である画素706、707における吐出回数の不足を補填することが可能となるのである。
以上記載したように、本実施形態の第1の補完処理と第2の補完処理を含む不吐補完処理を実行することにより、同じ画素領域にインクを吐出する複数の吐出口に吐出不良が生じた場合であっても好適な補完記録を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、第2の補完処理において画素値補正画素を決定する際、吐出不良ノズルに対応する画素とY方向に隣接する2つの画素のうち、吐出回数が少ない画素を画素値補正画素に決定する形態について記載した。
上述の第1の実施形態では、第2の補完処理において画素値補正画素を決定する際、吐出不良ノズルに対応する画素とY方向に隣接する2つの画素のうち、吐出回数が少ない画素を画素値補正画素に決定する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、第2の補完処理にて吐出不良ノズルに対応する画素とY方向に隣接する2つの画素のうち、吐出回数が0回である画素は除いた中で吐出回数が少ない画素を画素値補正画素に決定する形態について記載する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
第2の補完処理における画素値補正画素に決定された画素は、本来その画素に対応する画素領域に記録するはずだった濃度よりも高い濃度で画像が記録されることになる。例えば、第1の実施形態において画素値補正画素に決定された画素710は、本来図12(b)に示すように2回インクを吐出するはずであったのに対し、第2の補完処理を行うことによって図12(b´)に示すように3回インクが吐出されることになる。同様に、第1の実施形態において画素値補正画素に決定された画素703は、本来図12(b)に示すように1回もインクは吐出されないはずであったのに対し、第2の補完処理を行うことによって図12(b´)に示すように1回インクが吐出されることになる。
このように吐出不良ノズルに対応する画素とY方向に隣接する画素に対する吐出回数を増加させることにより吐出不良ノズルに対応する画素における吐出回数の不足は補填することができるものの、隣接画素においては本来の吐出回数よりも多い回数だけインクが付与されるため、濃度が増大してしまうのである。
ここで、この濃度の増大は本来の吐出回数に応じて程度が異なるものとなる。詳細には、本来の吐出回数が0回であった場合における第2の補完処理による濃度増大は、本来の吐出回数が1回以上であった場合における第2の補完処理による濃度増大よりも目立ち易くなる。
図13(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ1つの画素領域に対してインクを0回、1回、2回、3回吐出した際に形成されるドットを示す模式図である。
例えば、第1の実施形態における画素710については、もともと2回のインクの吐出が定められていたため、本来図13(c)に示すようなドットが形成されるはずだった。これに対し、第2の補完処理によって3回のインクの吐出が定められることとなるため、実際には図13(d)に示すようなドットが形成されることになる。ここで、図13(d)、図13(c)それぞれに示すドットの面積の差分が画素710に対応する画素領域における第2の補完処理による上述の濃度増大の程度に対応する。
一方、第1の実施形態における画素703については、もともと0回のインクの吐出が定められていたため、本来であれば図13(a)に示すようにドットは形成されないはずであった。これに対し、第2の補完処理によって1回のインクの吐出が定められることとなるため、実際には図13(b)に示すよういなドットが形成される。ここでも同様に、図13(a)、(b)それぞれに示すドットの面積の差分が画素703に対応する画素領域における第2の補完処理による上述の濃度増大の程度に対応する。
ここで、図13(c)、(d)のドットの面積の差分と図13(a)、(b)のドットの面積の差分を比較すると明らかなように、図13(a)、(b)に示すドットの面積の差分の方が大きく、画素703に対応する画素領域の方が第2の補完処理による濃度増大が目立つことがわかる。画素703についてはもともとがインクを吐出しないはずであったため、濃度増大の程度が大きくなってしまい、画質が低下してしまうのである。
以上の点を鑑み、本実施形態では、第2の補完処理時に画素値補正画素を決定する際、吐出回数が0回である画素は除き、1回以上の吐出回数である画素の中で吐出回数が少ない画素を画素値補正画素に決定する。すなわち、吐出不良ノズルに対応する画素とY方向に隣接する画素は2つであるため、その2つの隣接画素の両方において吐出回数が1回以上であれば吐出回数の少ない画素を画素値補正画素に決定し、2つの隣接画素の一方において吐出回数が0回であり他方において吐出回数が1回以上であれば他方の隣接画素を画素値補正画素に決定する。
(不吐補完処理実行時の過程)
図8に示したような吐出不良ノズル30a、30dが発生した場合を例として、4パス記録方式において本実施形態における不吐補完処理を実行した際の過程を以下に詳細に記載する。
図8に示したような吐出不良ノズル30a、30dが発生した場合を例として、4パス記録方式において本実施形態における不吐補完処理を実行した際の過程を以下に詳細に記載する。
図14は不吐補完処理の実行過程でのデータの様子を模式的に示す図である。
なお、第1の補完処理については第1の実施形態と同様に行うため、図14(a)、(b)、(c−1)〜(c−4)、(c´−1)〜(c´−4)については図12(a)、(b)、(c−1)〜(c−4)、(c´−1)〜(c´−4)に示したものと同様である。
また、第2の補完処理を実行する画素も第1の実施形態と同様に画素706、707となり、それぞれの画素についてステップS801で算出される吐出不良ノズル数と吐出回数の差分も第1の実施形態と同様に1となる。
ここで、図14(b)からわかるように、画像データ509おいて、画素706と上方向に隣接する画素702に対応する画素領域に対する吐出回数は3回、画素706と下方向に隣接する画素710に対応する画素領域に対する吐出回数は2回である。どちらの画素に対応する画素領域においても吐出回数は0回ではないため、ステップS802では、画素706の画素値補正画素は画素702、710のうちの吐出回数が少ない方の画素である画素710に決定される。
一方、画像データ509おいて、画素707と上方向に隣接する画素703に対応する画素領域に対する吐出回数は0回、画素707と下方向に隣接する画素711に対応する画素領域に対する吐出回数は1回である。したがって、ステップS802では、インクの吐出回数が0回である画素703は対象とせず、画素711を画素707の画素値補正画素に決定される。
したがって、ステップS803において、画素706の画素値補正画素である画素710と画素707の画素値補正画素である画素711の画素値を吐出不良ノズル数と吐出回数の差分である1だけ増加させる。その結果、図14(b´)に示すように、第2の補完処理後の画像データ(補正データ)519´では画素710の画素値は「11」(吐出回数が3回)、画素711の画素値は「10」(吐出回数が2回)となる。
本実施形態では、以上のようにして生成された図14(c´−1)〜(C´−4)に示す第1の補正処理後のマスクパターン505´〜509´と、図14(b´)に示す第2の補完処理後の画像データ519と、に基づいて記録データを生成する。
図14(d−1)〜(d−4)は上述の画像データ519、マスクパターン505´〜509´、図7に示すデコードテーブルを用いて生成された記録データを示す図である。
更に、図14(e)は図8に示すような吐出不良ノズル30a、30dが生じた場合において図14(d−1)〜(d−4)に示す記録データにしたがってインクを吐出した際に各画素に対応する画素領域に実際にインクが吐出される回数を示す図である。
第1の実施形態と同様に、画素700〜703、708〜715については図14(e)に示すインクの吐出回数は図14(d−1)〜(d−4)に示す記録データの論理和に、画素704〜707については、図14(e)に示すインクの吐出回数は図14(d−2)、(d−3)に示す2、3回目の走査に対応する記録データの論理和にそれぞれ相当している。
図14(e)と図12(e)を比較するとわかるように、第1の実施形態では画素703に対して1回のインクの吐出を定めていたのに対し、本実施形態では画素703に対しては0回のインクの吐出を定めている。すなわち、本実施形態では画素703にはもともと0回のインクの吐出が定められていたため、インクの吐出回数を増加させず、目立ち易い濃度増大が発生することを抑制しているのである。
一方、第1の実施形態では画素711に対して1回のインクの吐出を定めていたのに対し、本実施形態では画素711についてインクの吐出回数を増加させ、2回のインクの吐出を定めるものとする。これは、もともとインクの吐出回数が1回であった画素711に対する吐出回数を増加させた方がもともとのインクの吐出回数が0回である画素703に対する吐出回数を増加させるよりも濃度増大が目立ちにくいためである。
以上の構成によれば、第2の補完処理による濃度増大をできる限り目立ちにくくしつつ、吐出不良ノズルが対応する画素における吐出回数の不足を好適に補填することが可能となる。
(第3の実施形態)
第1から第6の実施形態では、記録媒体上の単位領域に対して複数回の記録走査によって記録を行う形態について記載した。
第1から第6の実施形態では、記録媒体上の単位領域に対して複数回の記録走査によって記録を行う形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、記録媒体の幅方向(Z方向)の全域に対応した長さを有するそれぞれのインクに対応する記録ヘッドを複数用い、記録ヘッドと記録媒体との相対的な記録走査を1回行うことで記録を行う記録装置において、複数のインクの吐出順序を制御する。
なお、前述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図15は、本実施形態に係る画像記録装置の内部の構成を部分的に示す側面図である。
4個の記録ヘッド601〜604には、それぞれ1つの記録ヘッド(吐出口列群)につきイエロー(Y)、マゼンタ(M)、フォトマゼンタ(Pm)、シアン(C)、フォトシアン(Pc)、ブラック(Bk)の各インクを吐出する所定数の吐出口(不図示)がZ方向に配列されている。よって、1色のインクを吐出する吐出口列は記録ヘッド601〜604に合計で4個配列されている。吐出口列のZ方向の長さは、記録媒体3上のZ方向の全域に記録を行うことが可能なように、記録媒体3のZ方向の長さ以上である。これらの記録ヘッド601〜612はZ方向と交差するW方向に並んで配置されている。なお、4個の記録ヘッド601〜604をまとめて記録ユニットとも称する。
搬送ベルト400は記録媒体3を搬送するためのベルトであり、搬送ベルト400が回転することによって記録媒体3を給送部401から排出部402までZ方向と交差するW方向に搬送する。
この画像記録装置では、1回の記録走査で画像を完成することができるため、記録時間の短縮化を達成することが可能となる。
本実施形態では、図15に示す記録ヘッド601〜604内の同じ色のインクを吐出する4個の吐出口列に対し第1の実施形態で用いた各走査に対応するマスクパターンを用いて画像データを分配する。例えば、図6に示すマスクパターン群を用いる場合、記録ヘッド601には図6(c−1)に示すマスクパターンを適用して画像データを分配する。同様にして、記録ヘッド602、603、604にはそれぞれ図6(c−2)、(c−3)、(c−4)に示すマスクパターンを適用して画像データを分配する。そして、図9、図10、図11に示す不吐補完処理を実行することにより、複数の記録ヘッドを用いる場合であっても、複数ビットの情報を有する画像データおよびマスクパターンを用い、吐出口の吐出不良が生じた際に好適な補完記録を行うことが可能となる。
また、本実施形態で用いた吐出口列のZ方向の長さは記録媒体の幅に相当する長さであったが、短尺な吐出口列をZ方向に複数配列することで長尺化を行った、いわゆるつなぎヘッドを記録ヘッドとして使用することも可能である。
なお、以上で説明した各実施形態では図7に示すデコードテーブルを用いる形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、図16に示したようなデコードテーブルを用いても良い。
図16に示すデコードテーブルを用いると、コード値が「00」である場合、対応する画素における画素値が「00」、「01」、「10」、「11」のいずれであっても、インクを吐出しない。すなわち、マスクパターン内の「00」のコード値はインクの吐出をまったく許容しない(インクの吐出の許容回数が0回)ということに対応する。
一方、図16に示すデコードテーブルを用いると、コード値が「01」である場合、対応する画素における画素値が「00」である場合にはインクを吐出しないが、「01」、「10」、「11」である場合にはインクを吐出する。言い換えると、「01」のコード値は、4通りの画素値(「00」、「01」、「10」、「11」)に対して3回だけインクの吐出を許容する(インクの吐出の許容回数が3回)、ということに対応する。
また、コード値が「10」である場合、対応する画素における画素値が「00」、「01」、「10」である場合にはインクを吐出しないが、「11」である場合にはインクを吐出する。すなわち、「10」のコード値は4通りの画素値に対して1回インクの吐出を許容する(インクの吐出の許容回数が1回)ということに対応する。
更に、コード値が「11」である場合、対応する画素における画素値が「00」、「01」の場合にはインクを吐出しないが、「10」、「11」である場合にはインクを吐出する。すなわち、「11」のコード値は4通りの画素値に対して2回インクの吐出を許容する(インクの吐出の許容回数が2回)ということに対応する。
このようなデコードテーブルを用いる場合、マスクパターンのコード値はインクの吐出の許容回数が少ない方から順番に「00」、「10」、「11」、「10」となる。したがって、例えば第1の補完処理におけるステップS705にて取得された補完先候補画素のコード値が「00」と「11」である場合、ステップS706では「00」のコード値が補完先画素のコード値Bとして選択すれば良い。また、例えばステップS705にて取得された補完先候補画素のコード値が「01」、「10」、「11」である場合、ステップS706では「10」のコード値が補完先画素のコード値Bとして選択すれば良い。
また、各実施形態では第1の補完処理のステップS708において補完先画素のコード値を補完元画素のコード値に置換する形態について記載したが、補完先画素のコード値と補完元画素のコード値を交換する形態であっても良い。
また、各実施形態では第1の補完処理のステップ706にて許容回数が最も少ないコード値を選択する形態について記載したが、許容回数が0回であるコード値を選択する形態であっても良い。
また、各実施形態では加熱により生じる発泡のエネルギーによりインクの吐出を行ういわゆるサーマルジェット型のインクジェット記録装置および記録方法について記載した。しかし、本発明はサーマルジェット型のインクジェット記録装置に限定されるものではない。例えば圧電素子を利用してインクの吐出を行ういわゆるピエゾ型のインクジェット記録装置等、様々な画像記録装置に対して有効に適用できる。
また、各実施形態には画像記録装置を用いた画像記録方法について記載したが、各実施形態に記載の画像記録方法を行うためのデータを生成する画像処理装置または画像処理方法、プログラムを画像記録装置とは別体に用意する形態にも適用できる。また、画像記録装置の一部に備える形態にも広く適用できることは言うまでもない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも含む。
さらに、「インク」とは、記録媒体上に付与されることで、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
3 記録媒体
7 記録ヘッド
302 ROM
505〜508 マスクパターン
7 記録ヘッド
302 ROM
505〜508 マスクパターン
Claims (14)
- インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列された吐出口列を有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを記録媒体上の単位領域に対する前記所定方向と交差する交差方向へのK(K≧3)回の相対的な走査のそれぞれで用いる記録データであって、前記単位領域内の複数の画素相当の複数の画素領域それぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データを生成する画像処理装置であって、
前記複数の画素領域のそれぞれに対する0回からN(2≦N≦K)回までのインクの吐出回数を示す情報が各画素に対して定められる画像データを取得する第1の取得手段と、
前記複数の吐出口のうち、インクの吐出不良が存在する前記吐出口とインクの吐出不良が存在しない前記吐出口を特定する特定手段と、
前記第1の取得手段によって取得された前記画像データが定める前記情報のうち、前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在する吐出口を少なくとも含む前記K回の走査のそれぞれにおいて互いに同じ位置にインクを吐出可能な異なるK個の第1の吐出口に対応する所定の画素における吐出回数を示す前記情報を取得する第2の取得手段と、
前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定されたインクの吐出不良が存在しない吐出口の数を示す情報を取得する第3の取得手段と、
前記第2の取得手段によって取得された前記情報と、前記第3の取得手段によって取得された前記情報と、に基づいて、前記1の取得手段によって取得された前記画像データから前記記録データを生成する生成手段と、を有し、
前記生成手段は、(i)前記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出口の数よりも少ない場合、前記K個の第1の吐出口のそれぞれと前記所定方向に隣接するK個の第2の吐出口を用いずに、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在しない吐出口を用いて、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在する吐出口の補完記録を行うように、前記記録データを生成し、(ii)前記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出口の数よりも多い場合、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在しない吐出口と、前記K個の第2の吐出口と、を用いて、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定されたインクの吐出不良が存在する吐出口の補完記録を行うように、前記記録データを生成することを特徴とする画像処理装置。 - 前記第2の取得手段は、前記第1の取得手段によって取得された前記画像データが定める前記情報のうち、前記K個の第1の吐出口のそれぞれに対して前記所定方向における一方側に隣接するK個の吐出口に対応する第2の画素であって、前記所定の画素に対して前記所定方向における前記一方側に隣接する前記第2の画素における吐出回数を示す前記情報と、前記K個の第1の吐出口のそれぞれに対して前記所定方向における他方側に隣接するK個の吐出口に対応する第3の画素であって、前記所定の画素に対して前記所定方向における前記他方側に隣接する前記第3の画素における吐出回数を示す前記情報と、を更に取得し、
前記生成手段は、前記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出口の数よりも多い場合、前記第2の画素と前記第3の画素のうち、前記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出回数が少ない方の前記画素に対応する前記K個の吐出口を前記K個の第2の吐出口として用いることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出口の数よりも多い場合、(i)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の画素における吐出回数と前記第3の画素における吐出回数の両方が1回以上である場合には、前記第2の画素と前記第3の画素のうちの記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出回数が少ない方の前記画素に対応する前記K個の吐出口を前記K個の第2の吐出口として用い、(ii)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の画素における吐出回数と前記第3の画素における吐出回数の一方が1回以上であり、他方が0回である場合には、前記第2の画素と前記第3の画素のうちの前記一方の画素に対応する前記K個の吐出口を前記K個の第2の吐出口として用いることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記複数の画素領域のそれぞれに対する0回からM(2≦M≦K)回までのインクの吐出の許容回数を示す情報が各画素に対して定められ、前記K回の走査に対応するK個の第1のマスクパターンを記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記K個の第1のマスクパターンが定める前記情報のうち、前記K個の第1の吐出口と対応するK個の画素における許容回数を示す前記情報を選択する第1の選択手段と、
前記第1の選択手段によって選択された前記情報のうち、前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在する吐出口に対応する画素における許容回数を示す前記情報を取得する第3の取得手段と、
前記第1の選択手段によって選択された前記情報のうち、前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在しない吐出口に対応する画素における許容回数を示す前記情報を取得する第4の取得手段と、を更に有し、
前記生成手段は、前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す許容回数が前記第4の取得手段によって取得された前記情報が示す許容回数よりも多い場合、前記3の取得手段によって取得された前記情報を用いて前記第4の取得手段によって取得された前記情報を置換することにより、前記K回の走査に対応するK個の第2のマスクパターンを生成し、当該K個の第2のマスクパターンと前記第1の取得手段によって取得された前記画像データに基づいて前記記録データを生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す許容回数が前記第4の取得手段によって取得された前記情報が示す許容回数よりも少ない場合、前記第4の取得手段によって取得された前記情報を置換せずに前記K個の第2のマスクパターンを生成することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記第3の取得手段は、前記K個の第1の吐出口のうち前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在する吐出口が複数ある場合、許容回数が多い方から順番に前記許容回数を示す情報を取得し、
前記第4の取得手段は、前記K個の第1の吐出口のうち前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在しない吐出口が複数ある場合、許容回数が少ない方から順番に前記許容回数を示す情報を取得することを特徴とする請求項4または5に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記第2の取得手段によって取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得手段によって取得された前記情報が示す吐出口の数よりも多い場合、前記第1の取得手段によって取得された前記画像データが定める前記情報のうち、前記K個の第2の吐出口に対応する画素における前記情報が示す吐出回数を増加させることにより補正データを生成し、当該補正データと前記K個の第2のマスクパターンに基づいて前記記録データを生成することを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記K個の第1のマスクパターン内の互いに同じ位置に対応するK個の画素のうちのM個の画素は、それぞれ1回からM回までの許容回数のうちの互いに異なる許容回数を示す情報が定められていることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記K個の第1のマスクパターン内の互いに同じ位置に対応する前記K個の画素のうちの前記M個の画素以外の前記K−M個の画素は、いずれも0回の許容回数を示す情報が定められていることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
- 前記K個の第1のマスクパターンは、1回からM回までの許容回数のうちの所定の許容回数を示す情報が互いにほぼ同じ数の画素に定められていることを特徴とする請求項4から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- M=Nであることを特徴とする請求項4から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- M=N=3であることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
- 前記記録ヘッドを更に有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列された吐出口列を有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを記録媒体上の単位領域に対する前記所定方向と交差する交差方向へのK(K≧3)回の相対的な走査のそれぞれで用いる記録データであって、前記単位領域内の複数の画素相当の複数の画素領域それぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データを生成する画像処理方法であって、
前記複数の画素領域のそれぞれに対する0回からN(2≦N≦K)回までのインクの吐出回数を示す情報が各画素に対して定められる画像データを取得する第1の取得工程と、
前記複数の吐出口のうち、インクの吐出不良が存在する前記吐出口とインクの吐出不良が存在しない前記吐出口を特定する特定工程と、
前記第1の取得工程によって取得された前記画像データが定める前記情報のうち、前記特定工程によって特定された前記インクの吐出不良が存在する吐出口を少なくとも含む前記K回の走査のそれぞれにおいて互いに同じ位置にインクを吐出可能な異なるK個の第1の吐出口に対応する所定の画素における吐出回数を示す前記情報を取得する第2の取得工程と、
前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定工程において特定されたインクの吐出不良が存在しない吐出口の数を示す情報を取得する第3の取得工程と、
前記第2の取得工程において取得された前記情報と、前記第3の取得工程において取得された前記情報と、に基づいて、前記1の取得工程において取得された前記画像データから前記記録データを生成する生成工程と、を有し、
前記生成工程は、(i)前記第2の取得工程において取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得工程において取得された前記情報が示す吐出口の数よりも少ない場合、前記K個の第1の吐出口のそれぞれと前記所定方向に隣接するK個の第2の吐出口を用いずに、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在しない吐出口を用いて、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定手段によって特定された前記インクの吐出不良が存在する吐出口の補完記録を行うように、前記記録データを生成し、(ii)前記第2の取得工程において取得された前記情報が示す前記所定の画素における吐出回数が前記第3の取得工程において取得された前記情報が示す吐出口の数よりも多い場合、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定工程において特定された前記インクの吐出不良が存在しない吐出口と、前記K個の第2の吐出口と、を用いて、前記K個の第1の吐出口のうちの前記特定工程において特定されたインクの吐出不良が存在する吐出口の補完記録を行うように、前記記録データを生成することを特徴とする画像処理方法。
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