JP2008194778A - マニピュレータ及びこれを用いた成膜装置 - Google Patents

マニピュレータ及びこれを用いた成膜装置 Download PDF

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Abstract

【課題】真空中で粉体を扱う環境でありながら、高い量産性を実現しうるマニピュレータ及びこれを用いた成膜装置を提供する。
【解決手段】第1部材と第2部材とが接触部を介して可動に接続され、該接触部及びその動作範囲が気密性を保持できるカバーで被包され、カバーは動作方向に伸縮可能であり、内側の気密領域と外部とが貫通孔で連通されているマニピュレータである。
上記マニピュレータを2つ以上組み合わせて成る多軸マニピュレータである。
上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータ及び原料粉末供給・噴射手段を気密チャンバー内に配設し、マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータが第1部材としてガイド、第2部材としてステージを備え、気密チャンバー内を減圧する機能を備えている成膜装置である。
【選択図】なし

Description

本発明は、マニピュレータ及びこれを用いた成膜装置に係り、更に詳細には、減圧雰囲気下において、微粉末を原料に用いる装置、例えばエアロゾルデポジション法(以下「ADM」と略す)と称される成膜方法に使用できるマニピュレータ及びこれを用いた成膜装置に関する。
従来より、粉体を取り扱う産業機器は、数多くが開発製造されてきた中で、粉体の存在が原因となって安定稼動を阻害する実態を回避するために、数々の工夫が取り入れられて使用されている。
例えば、グリースとボールベアリング等の組み合わせによる潤滑剤供給部材を用いたリニアガイド装置において、潤滑剤はリニアガイド装置のボール溝部に供給されるようになっている。
しかし、セラミック粉等のように、油分を吸い取り易い雰囲気下でリニアガイド装置を使用した場合、セラミック粉等が直接潤滑剤供給部材に触れると、潤滑剤がセラミック粉等に吸い取られ、ボール溝に十分な潤滑剤を供給できなくなる。
このため、例えば、リニアガイドでは、粉体に対する対策を重視したものが考案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
実登第2526059号公報 実登第2526060号公報 実登第2526061号公報
その中で、減圧又は真空の環境で粉体を扱う装置においても、これまで比較的粉体の粒径が数ミクロン以上と比較的大きかったために、粉体は重力に従い落下するのでベアリングなどの可動部や部材の摺動部に粉体を噛みこんで動作不良となることがあった。
この問題を防ぐには、可動部にはグリースを塗布すると共にその上面や外周にカバーを取り付けるなどの手法で対応することが可能であった(例えば特許文献4参照)。
特開平11−201163号公報
その他の手法としては、真空装置で広く用いられる溶接ベローズを用いて装置外部より駆動する「導入機」と称される部品を用いる方法や、粉体製造装置で広く採用されているように摺動部が回転運動のみとする手法を用いる場合が多い(例えば特許文献5参照)。
特開平9−238438号公報
しかし、上記ADMを代表とする手法では、原材料としてφ1μm以下レベルの微粉体を真空装置内で取り扱う装置においては、問題が複雑になる。
即ち、装置ではサンプルの出し入れや、メンテナンス等において真空チャンバーのベント、ポンピングを行うときに、その気流が上記微粉末を巻き上げるだけでなく、気流が存在する場合には気流で搬送されて中々沈降しないので、図1に示すように、ベアリングや摺動部等の微小な隙間に気流に乗った微粒粉が上記操作時の差圧により押し込まれることによる動作不良が発生しやすくなってくる。
上記の回転動作に関しては、真空装置においても、その運転環境が中真空程度であればゴム材等を回転軸の周囲に配置し、且つ真空用グリースをこれらの間隙に供給してシーリングを行う、通称「ウイルソンシール」でシーリングが可能であり、更に高真空では磁性流体を用いたシーリング手法で対応可能であるが、磁性流体を用いた回転シール部品は非常に高価ではある。
しかしながら、真空中で直線及び屈曲等の動作を目的とする場合、上記の粉体によってもたらされる問題は上記のような安価なカバーでは防ぐことができず、抜本的な問題解決が求められる。
一方、溶接ベローズを用いる手法では上記の問題は全く発生しないが、動作範囲がベローズの内側寸法に限定されて、作動長を大きくすることが事実上困難であり、ベローズ自体も横方向の動作を大きくとることにより変形量が大きくなると寿命も短くなるし、ベローズ長も長くせねばならない。
以上の理由から、装置のメンテナンスサイクルが極端に短くなり、設計自由度も低いため、量産性に乏しい装置となっていた。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、真空中で粉体を扱う環境でありながら、高い量産性を実現しうるマニピュレータ及びこれを用いた成膜装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、動作部材を貫通孔を有するカバーで被包して気密領域を確保することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のマニピュレータは、第1部材と第2部材とが接触部を介して可動に接続され、該接触部及びその動作範囲が気密性を保持できるカバーで被包されたマニピュレータであって、
上記カバーは、動作方向に伸縮可能であり、カバー内側の気密領域と外部とが1つ以上の貫通孔で連通されていることを特徴とする。
また、本発明の多軸マニピュレータは、上記マニピュレータを2つ以上組み合わせて成ることを特徴とする。
更に、本発明の成膜装置は、上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータ及び原料粉末供給・噴射手段を気密チャンバー内に配設した成膜装置であって、
上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータが、第1部材としてガイド、第2部材としてステージを備え、気密チャンバー内を減圧する機能を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、動作部材を貫通孔を有するカバーで被包して気密領域を確保することとしたため、真空中で粉体を扱う環境でありながら、高い量産性を実現しうるマニピュレータ及びこれを用いた成膜装置を提供できる。
以下、本発明のマニピュレータ及び多軸マニピュレータについて詳細に説明する。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、濃度、含有量、充填量などについての「%」は、特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明のマニピュレータは、第1部材と第2部材とを有し、これら動作部材は接触部を介して可動に接続されている。また、該接触部及びその動作範囲は、気密性を保持できるカバーで被包されている。
このように、摺動部を完全に被覆し外部との連通部分を制約することで、摺動部への粉体の付着が抑制されるので動作阻害が減少する。
また、本発明のマニピュレータにおいては、上記カバーは動作方向に伸縮可能であり、カバー内側の気密領域と外部とが1つ以上の貫通孔で連通されている。
これにより、気密領域の内外圧を制御してカバー変形を防止できるので、動作に支障をきたさずに摺動部を粉体の付着から保護しうる。
例えば、可動部分を可動方向に柔軟性を有する気密材料で被覆して、その内外の流体の流動を制御することができる。
具体的には、上記カバーは、ガス放出の少ない材料である、ブナゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム又はステンレス合金、及びこれらを任意に組合わせたもので構成できる。
ここで、上記貫通孔には、気密領域内外の粉塵出入りを防止する観点から、対象とする粉体の径未満の開孔径を有するパーティクルフィルタを配設することができる。
即ち、気密領域の内外圧を貫通孔にて制御する最も簡単な手法は、パーティクルフィルタを介して内外圧差を自立的に調整することであり、これにより気密被覆の変形による動作障害を防止しつつ、粉体による故障を防止することができる。
また、他の手法としては、上記貫通孔に、ゼオライトフィルタ、活性炭フィルタのいずれか一方又は双方を配設することができる。
例えば、ゼオライトや活性炭等のガス吸着フィルタを設け、摺動部等に塗布するグリースからの放出ガスを吸着することができる。
更に、他の手法としては、上記貫通孔に、気液分離フィルタを配設したことができる。
このときは、撥水性を有するフッ素樹脂(例としてはテフロン(登録商標)類似のもの)を用いた多孔材を流路内に充填した形態を用いることができる。
上述のマニピュレータを2つ以上組み合わせて多軸マニピュレータを構成することができる。
例えば、上記構成のリニアガイドやアクチュエータを真空装置内へ組み込むことができ、3台用いればXYZ3軸が構成できる。
次に、本発明の成膜装置について詳細に説明する。
本発明の成膜装置は、上述のマニピュレータ又は多軸マニピュレータと、原料粉末供給・噴射手段とを気密チャンバー内に配設して成る。また、マニピュレータ又は多軸マニピュレータは、第1部材としてガイド、第2部材としてステージを備えている。更に、気密チャンバー内を減圧する機能を備えている。
このような構成により、粉体成膜装置として原料粉末が多量に存在する環境下でもこれに影響されること無く、マニピュレータ上に固定された成膜サンプルを移動させることが可能となり、信頼性及び生産性が高いものとなる。
また、本発明の成膜装置において、上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータの貫通孔は、カバー内側の気密領域から気密チャンバー内に連通させることができる。
このときは、カバーの内外圧を容易に均等化することができる。上記内外圧の均等化する事によりカバーが変形することが無くなるので、カバー材料にゴムなどを使用できる。これによりカバーの低コスト化と長寿命化ができる。
一方、上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータの貫通孔は、カバー内側の気密領域から気密チャンバー外に連通させることもできる。
このときは、カバー内にチャンバー雰囲気とは異なる冷却媒体などを流通させることができる。
また、本発明の成膜装置においては、駆動用モータを気密領域内に配設し、放熱器を気密チャンバー外に配設し且つ該放熱器が気密領域の2以上の貫通孔を経由する流路を介するように接続することが好適である。
このように、気密領域に対して貫通孔を2つ以上設けて、これを装置外部に接続した放熱器に接続することで、冷却媒体を供給して内部を積極的に冷却することができる。また、真空装置内で問題となっていた駆動用のモータを上記気密領域内に組み込めば、この冷却が容易になりうる。特にリニアガイド内に駆動モータを内蔵する場合などは、真空中の作動では従来モータの放熱問題により駆動力が制限されていたが、流体を冷却媒体に使用することができるため、安価で重負荷に対応できるという非常に優れた相乗効果も得られる。
上記放熱器が用いる冷却媒体としては、ガスなどの気体を用いることができる。このときは、組み込み装置が真空装置である場合など、カバーの変形防止を必須とする。
また、冷却媒体として低蒸気圧の液体を用いることもできる。このときは、パーフルオロエーテル等を代表とする蒸気圧の非常に小さい液体が好ましく、真空との圧力差で蒸発することがないため、カバーの変形防止が金属製のベローズを用いる手法でなくてもよくなり、安価になるとともに耐久性も向上できる。
このとき、カバーとして金属ベローズを用いない場合には、上記流路にポンプ及び圧力調整バルブを配設し、上記気密領域内の圧力を上記気密チャンバー内の圧力と一致させることが好適である。
更に、上記気密領域が、それぞれ貫通孔が設けられた両側2つの上記のカバーとこれに挟まれた可動部からなり、該2つのカバーに挟まれた可動部の動作があっても、該2つのカバーの内容積の合計が一定となる様構成され、上記カバーの貫通孔にはそれぞれ配管が接続されて、熱交換器を介して該配管が接続され、且つ配管内には上記のように蒸気圧が非常に小さい液体を封入することができる。
これにより、冷却液供給にポンプを設けずとも、上記可動部の駆動により上記液体を送液できる。
このとき、可動部の動作に比例して冷却液を送液する事となり、熱交換器に必要な性能を設定しておけば、冷却系に特段の制御を必要としない。
更にまた、上記原料粉末供給・噴射手段は、真空排気装置を備えた真空チャンバー内に設置されていることが好適である。
これにより、ADM成膜装置を構成することができる。
また、上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータにおいて、カバーは、少なくとも表面に導電性を有し、周囲の接合部品と同電位にしうることが好適である。即ち、上記気密被覆が絶縁体である場合、これが帯電すると粉体を吸着したり、反発して粉体を周囲に撒き散らしたりするので、カバーの表面に導電性を付与しておくのが有効である。カバー表面に導電性を付与する方法としては、例えば、金属薄膜の蒸着や導電塗料を用いることが挙げられる。
更に、上記カバーは、その径方向に拡大しない構造を有することが好適である。
代表的には、上記気密領域は運動方向に長さを可変する円筒の蛇腹状とし、圧力差による変形を防止するために、金属製の「溶接ベローズ」と称される構造を採用することができる。また、柔軟性を有する樹脂材料で構成される蛇腹構造とし、その径方向に変形を防止するために、蛇腹構造の凹凸の凹部に剛体のリング(金属など)を設けたり、蛇腹構造の内壁に伸縮性のない繊維を一体成形した構造を採用することができる。
これにより、圧力変化の過渡状態で、上記フィルタの圧損により気密領域に内外圧差が発生しても蛇腹構造が変形しにくい。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、使用した寸法などの数値は、その設計における一例であり、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本発明のマニピュレータの一例であるリニアガイドを有する成膜装置である。
防塵カバーの材料には、真空用材料として実績あるバイトン(登録商標、デュポン社製)を用いた。
また、防塵カバーは蛇腹構造とし、図2に示すように、蛇腹山部分の内側にステンレス製のφ1mmワイヤを用いた内側径の剛体リング2、谷部分の外側へ同様の外側径の剛体リング2を設置した。また、蛇腹の端部にはフランジ状の気密シール部分3を有し、外部へ金属製の板リング4で抑えられてネジ締結できる構造とした。
図3に示すように、蛇腹構造の表面へ導電層5を形成するために厚さ50nmのニッケルを蒸着させた。
図4に示すように、案内レールにスライダーを挿入した。平行して駆動用ウォームギアを配置し、スライダーにボールナット機構を具備させた。次いで、案内レールの片側に上記蛇腹の1つを挿入した。
上記スライダーの案内レール側側面は案内レールが貫通しており、該側面と相対する蛇腹1のフランジ状の端部を気密シール15により気密結合した。
上記案内レールの端部に第1のステンレス製の板16を固定し、該ステンレス板16にはベアリング17を固定して、ウォームギア13の端部を固定した後、蛇腹1のスライダー側とは反対端部をステンレス板16と気密シール15により気密結合した。スライダー12の反対側も同ように蛇腹1を接続した。
案内レール11の結合で全体構成に十分な強度が実現される場合には必要ないが、今回は設置性も考慮して上記第1及び第2のステンレス板(16,18)を蛇腹1の外部で第3のステンレス板19を持って結合した。なお、本材料はステンレスに限定されるものではない。
第2のステンレス板18には、真空モータ20を具備させ、そのモーターのシャフトは該ステンレス板18を貫通してウォームギア13と接続されるようにした。
第1のステンレス板16には蛇腹1内へ貫通するように貫通孔21を鑽孔してこれを通気孔とし、今回はφ0.3μm以上の粉体を用いるために、パーティクルフィルタとして同等仕様のガスライン用フィルタ22を該貫通孔に接続した。
以上により得られた成膜装置は、上記案内レールは蛇腹管に被覆されているため粉体を取り扱っても動作に障害が発生することは無く、且つ蛇腹管である防塵カバーは、差圧による変形防止を施してあり、周囲圧力の過渡期でも動作に障害は発生しない。
なお、上記蛇腹管は、基本的に樹脂材料で構成できるが、伸縮性に富む通称『溶接ベローズ』を用いても一向に差し支えなく、超高真空を前提とすればコストは高くなるがむしろこちらが好ましく、動作も従来法とは異なり、伸縮動作だけであるので寿命が短くなることもなく、圧力変化にも容易に耐える。
また、上記リニアガイドを真空チャンバー内に設置した場合、もっとも簡単な構成にて粉体の取り扱いにより生ずる動作不良の発生を防止することができる。
なお、パーティクルフィルタを経由して真空装置に連通しているため、上記ボールナット等に用いるグリースからの微量の放出ガスが真空チャンバーに悪影響を及ぼす場合には、活性炭やゼオライト等を用いたガスフィルタを用いこともできる。ガスフィルタを用いる形態は、粉体を取り扱わない形態において、本例のように動作長を大きくとりたい場合などにも応用可能である。
本例の成膜装置は、図5に示すように1次元動作の構成であるが、リニアガイド10を複数用いて、スライダー上に他のリニアガイドを装着することにより、多次元の動作を構成することもできる。スライダー12にサンプル移動用ステージ24を設け、エアロゾルデポジション法などの粉体を照射するノズル23をステージ24に対抗させて配置すれば、上記メリットを有する成膜装置を構成できる。当然本例と同様の構成で小型のものを製作すれば、ステージ上のサンプル固定機構にも利用可能である。
(実施例2)
図6に示すように、上記実施例1において、貫通孔を2箇所(21,28)に設け、配管(29,30)を真空チャンバー外部へ引き出し、積極的に冷却媒体(流体)を供給する構成を採用した以外は、実施例1とほぼ同様の構成を有する成膜装置である。
リニアガイドは、図7に示すように、防塵カバー1内へ連通する貫通孔を2箇所設けた。
第2のステンレス板にウォームギア駆動用モーターを設置した。上記モーターを密閉するカバーを設け、形成される空間には上記貫通孔を連通させ、更に外部へ連通させた配管31を接続した。なお、モーターは真空側と分離されているので高価な真空用モーターである必要はない。
本構造とすることにより、防塵カバー内に積極的に流体の供給・排出を行うことができる。
なお、本例のように、冷却媒体にガスやパーフルオロエーテル等の蒸気圧が非常に小さい液体を用いる場合には、真空チャンバー内での蛇腹の膨張方向の変形を防止すればよいので、図8に示すように、防塵カバー1は蛇腹形状を維持するようにその周囲を繊維体32で被服するだけの構造(SUSベローズなど)でもよい。
(実施例3)
上記実施例1において、図9に示すように、真空チャンバー外へ引き出した配管には熱交換器として放熱器33を接続した以外は、実施例2とほぼ同様の構成を有するADM成膜装置である。
流体配管31は閉回路として、低蒸気圧液体であるパーフルオロエーテルを封入しポンプ34で循環させた。液体は熱交換器33を経由しながら気密の・流路内を循環するようにした。
これにより、流路途中に配置されたモーターと流体が熱交換し、モーターは冷却される。本例で採用のパーフルオロエーテルは、流動・浸透性が高い上に電気的絶縁材料であり、モーター内に浸透しても漏電することはなく、むしろ潤滑及び冷却効果を向上させる。
特に、この構成は従来真空装置内で重負荷のモータ駆動を行うことが難しかったことに対して、放熱だけでなく潤滑の補助によりモータのメンテナンスが軽減されるので非常に大きなメリットである。
(実施例4)
図10に示すように、流体配管は同ように閉回路として、低蒸気圧液体であるパーフルオロエーテル等を封入して、第2のスライダー35を用いたスライダー動作をポンプとして動作させるようにした以外は、実施例3とほぼ同様の構成を有するAD成膜装置である。
上記スライダー部を経由して2つの蛇腹間を直接移動する流体が少なくなるように、当該スライダーに貫通するシャフトにリップシール等を設けた第2のスライダー35とした。
2つの蛇腹の合計容積はスライダーの移動によっても変化しないから液の封入が可能である。また、スライダーの移動に伴い、封入液体が熱交換器を経由しながら左右の蛇腹間を行き来するためにポンプを設けずとも、液送のエネルギー分モーター駆動力は低下するが熱交換が行われる。従って、熱交換器をモーターに近い側に設けるほうが好ましい。
従来のAD成膜装置の一例を示す概略断面図である。 実施例1のリニアガイドで用いた防塵カバーを示す断面図及び視図Aである。 防塵カバーの一例を示す断面図概略である。 実施例1の成膜装置のリニアガイドを示す断面概略図である。 実施例1の成膜装置の内部を示す概略図である。 実施例2の成膜装置の内部を示す概略図である。 実施例2の成膜装置のリニアガイドを示す断面概略図である。 防塵カバーの他の例を示す断面図概略である。 実施例3の成膜装置の内部を示す概略図である。 実施例4の成膜装置の内部を示す概略図である。
符号の説明
1 防塵カバー(蛇腹)
2 剛体リング
3 気密シール部分
4 金属製の板リング
5 導電層
6 防塵カバー基材
10 リニアガイド
11 案内レール
12 スライダー
13 ウォームギア
14 ボールナット
15 気密シール
16 第1のステンレス板
17 ベアリング(摺動機構)
18 第2のステンレス板
19 第3のステンレス板
20 真空用モータ
21 第1の貫通孔
22 フィルター
23 音速ノズル
24 可動ステージ
25 エアロゾル化原料粉末供給装置
26 キャリアガス配管
27 成膜サンプル
28 第2の貫通孔
29 第1の配管
30 第2の配管
31 流体用配管
32 繊維体
33 熱交換器
34 ポンプ
35 第2のスライダー

Claims (19)

  1. 第1部材と第2部材とが接触部を介して可動に接続され、該接触部及びその動作範囲が気密性を保持できるカバーで被包されたマニピュレータであって、
    上記カバーは、動作方向に伸縮可能であり、カバー内側の気密領域と外部とが1つ以上の貫通孔で連通されていることを特徴とするマニピュレータ。
  2. 上記貫通孔に、対象とする粉体の径未満の開孔径を有するパーティクルフィルタを備えることを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータ。
  3. 上記貫通孔に、ゼオライトフィルタ及び/又は活性炭フィルタを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のマニピュレータ。
  4. 上記貫通孔に、気液分離フィルタを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のマニピュレータ。
  5. 上記カバーが、ブナゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム及びステンレス合金から成る群より選ばれた少なくとも1種のものより成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のマニピュレータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のマニピュレータを2つ以上組み合わせて成ることを特徴とする多軸マニピュレータ。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のマニピュレータ又は請求項6に記載の多軸マニピュレータと原料粉末供給・噴射手段とを気密チャンバー内に配設した成膜装置であって、
    上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータが、第1部材としてガイド、第2部材としてステージを備え、気密チャンバー内を減圧する機能を備えていることを特徴とする成膜装置。
  8. 上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータの貫通孔が、カバー内側の気密領域から気密チャンバー内に連通していることを特徴とする請求項7に記載の成膜装置。
  9. 上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータの貫通孔が、カバー内側の気密領域から気密チャンバー外に連通していることを特徴とする請求項7に記載の成膜装置。
  10. 駆動用モータが気密領域内に配設され、
    放熱器が気密チャンバー外に配設され且つ気密領域の2以上の貫通孔を経由する流路を介するように接続されていることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つの項に記載の成膜装置。
  11. 上記放熱器が冷却媒体として気体を用いることを特徴とする請求項10に記載の成膜装置。
  12. 上記放熱器が冷却媒体として低蒸気圧の液体を用いることを特徴とする請求項10に記載の成膜装置。
  13. 上記気密領域が、断面積が同一且つ相互に容積変化を補完する2室に分離され、該分離領域のそれぞれが上記の2以上の貫通孔に接続されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つの項に記載の成膜装置。
  14. 上記流路にポンプ及び圧力調整バルブが配設され、上記気密領域内の圧力を上記気密チャンバー内の圧力と一致させうることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1つの項に記載の成膜装置。
  15. 上記原料粉末供給・噴射手段が排気手段を具備した真空室内に設置されていることを特徴とする請求項7〜14のいずれか1つの項に記載の成膜装置。
  16. 上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータにおいて、カバーが少なくとも表面に導電性を有し、周囲の接合部品と同電位にしうることを特徴とする請求項7〜15のいずれか1つの項に記載の成膜装置。
  17. 上記マニピュレータ又は上記多軸マニピュレータにおいて、カバーが柔軟性を有する樹脂材料で構成される蛇腹構造であり、その径方向に拡大しない構造を有することを特徴とする請求項7〜16のいずれか1つの項に記載の成膜装置。
  18. 蛇腹構造の凹凸の凹部に剛体のリングを設けることを特徴とする請求項17に記載の成膜装置。
  19. 蛇腹構造の内壁が一体成形された繊維で構成されることを特徴とする請求項17又は18に記載の成膜装置。
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