JP2008191271A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】電源装置の組み立ておよび分解を容易に実施できるプロジェクタを提供する。
【解決手段】プロジェクタ1の電源装置5は、電子回路モジュール5Aおよび電源用筐体53を備える。電源用筐体53は、板状の基部531と、基部531の板面から立設する第2の側壁部5322、第3の側壁部5323および支持受け部5324とを備える。第2の側壁部5322には、プリント配線基板522の−Z軸方向端部を嵌合可能とする一対の突起部5322Aが形成されている。第3の側壁部5323には、爪部5323Bが形成されている。爪部5323Bは、基端部分が可撓性を有し先端部分が第2の側壁部5322に対して近接隔離可能に構成され、電源用筐体53に対して電子回路モジュール5Aが収納配置された状態で、プリント配線基板522に当接してプリント配線基板522における+Z軸方向端部の空間Ar1から離間する方向の移動を規制する。
【選択図】図6

Description

本発明は、プロジェクタに関する。
従来、光源装置と、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、光変調装置にて変調された光束を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタが知られている。
このようなプロジェクタでは、一般的に、プリント配線基板上に複数の回路素子が実装された構成を有し、プロジェクタ内部の各構成要素(光源装置や制御基板等)に電力を供給する電源装置を備えている。また、電源装置は、プリント配線基板や回路素子を効果的に冷却するために、これらプリント配線基板および複数の回路素子の周囲を筒部材により覆い、筒部材内部に空気を送風する構造が多く採用される(例えば、特許文献1参照)。
また、一般的に、筒部材に対して、複数の回路素子が実装されたプリント配線基板を設置する際には、プリント配線基板および筒部材をねじにより固定する構造が多く採用される。
特開2003−215700号公報
しかしながら、従来のようなねじを用いた固定構造を採用した場合には、電源装置を組み立てる際や、電源装置を分解する際に、ねじを取り付ける作業やねじを取り外す作業が生じ、作業者に煩雑な作業を実施させることとなる。
このため、電源装置の組み立ておよび分解を容易に実施できる技術が要望されている。
本発明の目的は、電源装置の組み立ておよび分解を容易に実施できるプロジェクタを提供することにある。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、前記光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された光束を拡大投射する投射光学装置と、各構成要素に電力を供給する電源装置とを備えたプロジェクタであって、前記電源装置は、複数の回路素子、および前記複数の回路素子が実装されたプリント配線基板を有する電子回路モジュールと、前記電子回路モジュールを収納配置する電源用筐体とを備え、前記電源用筐体は、板状の基部と、前記基部の板面から互いに対向して立設し、前記プリント配線基板の一方の面が前記基部の板面に対向する状態で前記基部とで囲まれる空間に前記電子回路モジュールを収納配置可能とする一対の側壁部と、前記基部の板面から立設し、前記プリント配線基板の一方の面に当接して前記電子回路モジュールを支持する支持受け部とを備え、前記一対の側壁部のうちいずれか一方の側壁部には、他方の側壁部に対向する端面から突出し、前記プリント配線基板の側端部を嵌合可能とする一対の突起部が形成され、前記一対の側壁部のうちいずれか他方の側壁部には、前記基部の板面に略直交する方向に突出し、突出方向先端部分が前記一方の側端部に向けて屈曲する爪部が形成され、前記爪部は、基端部分が可撓性を有し先端部分が前記一方の側壁部に対して近接隔離可能に構成され、前記電源用筐体に対して前記電子回路モジュールが収納配置された状態で、前記プリント配線基板の他方の面に当接して前記プリント配線基板における前記一対の突起部に嵌合された側端部に対向する側端部の前記空間から離間する方向への移動を規制することを特徴とする。
ここで、電子回路モジュールとしては、1つのプリント配線基板上に複数の回路素子を実装して光源駆動回路基板および電源回路基板の機能を単体で構成してもよく、あるいは、2つのプリント配線基板上にそれぞれ複数の回路素子を実装して光源駆動回路基板と電源回路基板との2体で構成しても構わない。
本発明では、プロジェクタを構成する電源装置において、電子回路モジュールを収納配置する電源用筐体は、基部と、一対の側壁部と、支持受け部とを備えている。そして、一対の側壁部には、一対の突起部と、爪部とが形成されている。このことにより、作業者は、例えば、以下に示すように、電源装置を組み立てることができる。
先ず、作業者は、電子回路モジュールを基部および一対の側壁部で囲まれる空間に挿入し、電子回路モジュールを構成するプリント配線基板の側端部を一対の突起部に嵌合する。
次に、作業者は、爪部の基端部分を撓ませてプリント配線基板から離間する方向に爪部の先端部分を移動させ、プリント配線基板の一方の面を支持受け部に当接する。そして、作業者は、爪部を初期状態に戻す(基端部分が撓んだ状態を元に戻す)ことで、プリント配線基板における一対の突起部に嵌合された側端部に対向する側端部の前記空間から離間する方向の移動が爪部により規制される。すなわち、電子回路モジュールは、一対の突起部、爪部、および支持受け部により電源用筐体に固定される。
なお、電源装置を分解する際には、上記と逆の作業を実施する。
以上のように、本発明によれば、電源用筐体に一対の突起部、爪部、および支持受け部を形成することで、従来のようにねじ等の固定部材を用いることなく、電源用筐体に対して電子回路モジュールを固定することができ、簡単な構成で電源装置の組み立ておよび分解を容易に実施できる。
本発明のプロジェクタでは、前記爪部には、前記空間への前記電子回路モジュールの収納時に前記プリント配線基板に当接し、前記空間への前記電子回路モジュールの収納方向に向かうにしたがって次第に前記一方の側壁部に近接するように傾斜した傾斜面が形成されていることが好ましい。
本発明では、爪部には、電子回路モジュールの収納方向に向かうにしたがって次第に一方の側壁部に近接するように傾斜した傾斜面が形成されている。このことにより、作業者は、以下に示すように、電源装置を組み立てることができる。
すなわち、作業者は、電子回路モジュールを構成するプリント配線基板の側端部を一対の突起部に嵌合した後、プリント配線基板における一対の突起部に嵌合された側端部に対向する側端部側を爪部の傾斜面に当接する。そして、作業者は、プリント配線基板における一対の突起部に嵌合された側端部に対向する側端部側を収納方向に押圧する。ここで、爪部は、傾斜面が上述したように傾斜しているため、プリント配線基板による押圧を受けることで、基端部分が撓みながらプリント配線基板から離間する方向に先端部分が移動する。また、爪部は、先端部分がプリント配線基板から離間する方向に移動した結果、傾斜面とプリント配線基板との当接状態が解除されると、再度、初期状態に戻る。
以上のように、爪部に傾斜面を形成しておくことで、作業者は、プリント配線基板を押圧するだけで爪部に触れることなく爪部の先端部分を移動させ、電源用筐体に対して電子回路モジュールを設置できる。このため、電源装置を組み立てる作業効率をより向上させることができる。
本発明のプロジェクタでは、前記電子回路モジュールは、前記光源装置を駆動する光源駆動回路基板と、前記光源駆動回路基板を含む各構成要素に電力を供給する電源回路基板との2体で構成され、前記一対の側壁部は、前記電子回路モジュールに対応して、前記基部の一方の板面から立設し前記光源駆動回路基板を収納配置可能とする一対の光源駆動回路用側壁部と、前記基部の他方の板面から立設し前記電源回路基板を収納配置可能とする一対の電源回路用側壁部とを備え、前記支持受け部は、前記電子回路モジュールに対応して、前記基部の一方の板面から立設し前記光源駆動回路基板を支持する光源駆動回路用支持受け部と、前記基部の他方の板面から立設し前記電源回路基板を支持する電源回路用支持受け部とを備えていることが好ましい。
本発明では、電子回路モジュールは、光源駆動回路基板および電源回路基板の2体で構成され、一対の側壁部および支持受け部も電子回路モジュールに対応して設けられている。そして、一対の側壁部(一対の光源駆動回路用側壁部、一対の電源回路用側壁部)および支持受け部(光源駆動回路用支持受け部、電源回路用支持受け部)は、基部の各板面にそれぞれ形成されている。このことにより、光源駆動回路基板および電源回路基板は、基部を挟んで積層された状態で電源用筐体に設置されることとなる。このため、光源駆動回路基板および電源回路基板に対応して、2つの電源用筐体を設ける必要がなく、単体の電源用筐体に光源駆動回路基板および電源回路基板を収納配置できる。また、単体の電源用筐体に光源駆動回路基板および電源回路基板を積層した状態で収納配置できるため、電源装置の小型化が図れる。
本発明のプロジェクタでは、前記電源用筐体は、前記基部の側端部を跨るように冷却ファンを固定可能とし、前記冷却ファンから吐出された空気を前記基部の一方の板面側および他方の板面側に導入するための空気導入部を備えていることが好ましい。
本発明によれば、電源用筐体は、基部の側端部を跨るように冷却ファンを固定可能とする空気導入部を備えているので、冷却ファンから吐出された空気を基部の一方の板面側に配設される光源駆動回路基板、および基部の他方の板面側に配設される電源回路基板の双方に送風でき、電子回路モジュールを効率的に冷却できる。
本発明のプロジェクタでは、前記電源用筐体は、前記複数の回路素子のうち所定の回路素子近傍を流通する空気の温度を検出するためのサーミスタを固定可能とするサーミスタ固定部を備えていることが好ましい。
ところで、電子回路モジュールを構成する所定の回路素子の温度(回路素子近傍を流通する空気の温度)を検出し、検出した温度に応じて所定の制御を実施する場合には、プリント配線基板において、前記所定の回路素子近傍にサーミスタを実装することが考えられる。しかしながら、電子回路モジュール周囲を流通する空気の流通状態を考慮しながら、プリント配線基板に複数の回路素子およびサーミスタを実装することは難しく、電子回路モジュールの設計の自由度を低減させてしまう。
本発明では、電源用筐体は、サーミスタを固定するためのサーミスタ固定部を備えている。このことにより、プリント配線基板にサーミスタを実装する必要がないため、電子回路モジュールの設計の自由度を低減させることがない。
本発明のプロジェクタでは、前記サーミスタ固定部は、前記所定の回路素子近傍を流通する空気の流通方向に対して傾斜した傾斜部を有し、前記傾斜部に前記サーミスタを固定可能とすることが好ましい。
本発明では、サーミスタ固定部は、傾斜部を有し、該傾斜部にサーミスタが固定される。このことにより、サーミスタは、検出対象とする所定の回路素子近傍を流通する空気の流通方向に対して傾斜した状態で設置されることとなる。このため、サーミスタの特性上、例えば前記空気の流通方向に略平行にサーミスタを固定する構成ではサーミスタにて空気の温度検出が困難なものとなるところ、サーミスタを前記空気の流通方向に対して傾けることでサーミスタにて空気の温度検出を良好に実施させることができる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの概略構成〕
図1は、プロジェクタ1の概略構成を模式的に示す図である。
なお、図1では、説明の便宜上、プロジェクタ1からの光束の投射方向をZ軸とし、該Z軸に直交する2軸をそれぞれX軸(水平軸)およびY軸(垂直軸)とする。以下の図面も同様である。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調してカラー画像(画像光)を形成し、このカラー画像をスクリーン(図示略)上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1に示すように、略直方体状の外装筐体2と、投射光学装置としての投射レンズ3と、光学ユニット4と、電源装置5等を備える。
なお、図1において、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内において、投射レンズ3、光学ユニット4、および電源装置5以外の空間には、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却する冷却ファン等を備えた冷却ユニット、およびプロジェクタ1内部の各構成部材を制御する制御装置等が配置されるものとする。
外装筺体2は、射出成型等による合成樹脂製品であり、プロジェクタ1の天面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケース、およびプロジェクタ1の底面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するロアーケース等で構成される。そして、各ケースは、互いにねじ等で固定されている。
なお、外装筺体2は、合成樹脂製に限らず、その他の材料にて形成してもよく、例えば、金属等により構成してもよい。
投射レンズ3は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、光学ユニット4にて形成されたカラー画像をスクリーン(図示略)上に拡大投射する。
光学ユニット4は、図1に示すように、外装筺体2の背面に沿って延出するとともに、外装筺体2の側面に沿って延出する平面視略L字形状を有し、前記制御装置による制御の下、光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応したカラー画像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、図1に示すように、光源装置41と、均一照明光学装置42と、色分離光学装置43と、リレー光学装置44と、光学装置45と、光学部品用筐体46とを備える。
光源装置41は、前記制御装置による制御の下、点灯し、均一照明光学装置42に向けて光束を射出する。この光源装置41は、図1に示すように、光源ランプ411およびリフレクタ412を有する光源装置本体41Aと、平行化レンズ413と、これら各部材411〜413を内部に収納するランプハウジング414とを備える。これら各部材411〜413は、光学部品用筐体46に接続するランプハウジング414に収納配置されることで、光学部品用筐体46に対する所定位置(光源装置41から射出される光束の中心軸と光学部品用筐体46内に設定された照明光軸Aとが一致する位置)に位置決めされる。そして、光源ランプ411から射出された放射状の光束は、リフレクタ412にて反射され、平行化レンズ413を介して平行光とされる。
なお、図1では、リフレクタ412を、楕円面リフレクタとして構成していたが、これに限らず、光源ランプ411から射出された光束を略平行光として反射するパラボラリフレクタとして構成しても構わない。この場合には、平行化レンズ413を省略する。
均一照明光学装置42は、光源装置41から射出された光束を、光学装置45を構成する後述する液晶パネルの画像形成領域に略均一に照明するための光学系である。この均一照明光学装置42は、図1に示すように、第1レンズアレイ421と、第2レンズアレイ422と、偏光変換素子423と、重畳レンズ424とを備える。
第1レンズアレイ421は、入射光軸方向から見て略矩形状の輪郭を有する第1小レンズが、入射光軸に対し略直交する面内においてマトリクス状に配列された構成を有している。各第1小レンズは、光源装置41から射出される光束を複数の部分光束に分割している。
第2レンズアレイ422は、第1レンズアレイ421と略同様な構成を有しており、第2小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ422は、重畳レンズ424とともに、第1レンズアレイ421の各第1小レンズの像を光学装置45の後述する液晶パネル上に結像させる機能を有している。
偏光変換素子423は、第2レンズアレイ422と重畳レンズ424との間に配置され、第2レンズアレイ422からの光を略1種類の偏光光に変換するものである。
具体的に、偏光変換素子423によって略1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ424によって最終的に光学装置45の後述する液晶パネル上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネルを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源装置41からの光の略半分を利用できない。このため、偏光変換素子423を用いることで、光源装置41からの射出光を略1種類の偏光光に変換し、光学装置45での光の利用効率を高めている。
色分離光学装置43は、図1に示すように、2枚のダイクロイックミラー431,432と、反射ミラー433とを備え、ダイクロイックミラー431,432により均一照明光学装置42から射出された複数の部分光束を、赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学装置44は、図1に示すように、入射側レンズ441、リレーレンズ443、および反射ミラー442,444を備え、色分離光学装置43で分離された赤色光を光学装置45の後述する赤色光用の液晶パネルまで導く機能を有している。
この際、色分離光学装置43のダイクロイックミラー431では、均一照明光学装置42から射出された光束の青色光成分が反射するとともに、赤色光成分と緑色光成分とが透過する。ダイクロイックミラー431によって反射した青色光は、反射ミラー433で反射し、フィールドレンズ425を通って光学装置45の後述する青色光用の液晶パネルに達する。
このフィールドレンズ425は、第2レンズアレイ422から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の緑色光用、赤色光用の液晶パネルの光束入射側に設けられたフィールドレンズ425も同様である。
ダイクロイックミラー431を透過した赤色光と緑色光のうちで、緑色光はダイクロイックミラー432によって反射し、フィールドレンズ425を通って光学装置45の後述する緑色光用の液晶パネルに達する。一方、赤色光はダイクロイックミラー432を透過してリレー光学装置44を通り、さらにフィールドレンズ425を通って光学装置45の後述する赤色光用の液晶パネルに達する。
なお、赤色光にリレー光学装置44が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ441に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ425に伝えるためである。
光学装置45は、入射した光束を画像情報に応じて変調して画像光(カラー画像)を形成するものである。この光学装置45は、図1に示すように、光変調装置としての3枚の液晶パネル451(赤色光用の液晶パネルを451R、緑色光用の液晶パネルを451G、青色光用の液晶パネルを451Bとする)と、各液晶パネル451の光束入射側および光束射出側にそれぞれ配置される入射側偏光板452および射出側偏光板453と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム454とを備える。
入射側偏光板452は、色分離光学装置43で分離された各色光のうち、偏光変換素子423で揃えられた偏光方向と略同一方向の偏光方向を有する偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、具体的な図示は省略するが、透光性基板上に偏光膜が貼付されて構成されている。
液晶パネル451は、具体的な図示は省略するが、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置からの駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板452から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
射出側偏光板453は、入射側偏光板452と同様の構成を有し、液晶パネル451から射出された光束のうち、入射側偏光板452における光束の透過軸と直交する偏光方向を有する光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。
クロスダイクロイックプリズム454は、射出側偏光板453から射出された色光毎に変調された変調光を合成して画像光(カラー画像)を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム454は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、液晶パネル451Gから射出され射出側偏光板453を介した色光を透過し、各液晶パネル451R,451Bから射出され各射出側偏光板453を介した各色光を反射する。このようにして、各色光が合成されてカラー画像が形成される。そして、クロスダイクロイックプリズム454で形成されたカラー画像は、上述した投射レンズ3によりスクリーン等へ拡大投射される。
光学部品用筐体46は、内部に所定の照明光軸A(図1)が設定された筺体であり、上述した各光学部品42〜45を照明光軸Aに対する所定位置に収納配置する。
〔電源装置の構成〕
図2ないし図6は、電源装置5の構成を示す図である。具体的に、図2は、電源装置5を背面上方側から見た図である。図3は、電源装置5を前面上方側から見た図である。図4は、電源装置5を背面下方側から見た図である。図5は、電源装置5を前面下方側から見た図である。図6は、電源装置5を−X軸方向側から見た図である。
電源装置5は、図1に示すように、光学ユニット4の平面視L字内側部分に配設され、プロジェクタ1を構成する各構成要素に電力を供給する。この電源装置5は、図2ないし図6に示すように、電源回路基板51および光源駆動回路基板52(図2、図3、図6)の2体で構成される電子回路モジュール5Aと、電源用筐体53と、冷却ファン54(図2、図4、図5)と、サーミスタ55(図2、図3、図6)とを備える。
電源回路基板51は、外部から図示しない電源ケーブルを介して商用電源から交流電力を入力し、交流電力を整流および平滑化して各構成要素(光源駆動回路基板52、前記制御装置等)に必要な各種の電圧値の直流電力に変換して出力する。この電源回路基板51は、図4または図6に示すように、トランス、半導体素子、チョークコイル、およびコンデンサ等の複数の回路素子511と、複数の回路素子511が実装される平面視矩形状のプリント配線基板512とで構成されている。
光源駆動回路基板52は、電源回路基板51からの直流電力に基づいて、光源ランプ411を点灯駆動させる。この光源駆動回路基板52は、電源回路基板51から入力した直流電圧を適切な直流電圧に降圧させるダウンチョッパ(チョッパ回路)、ダウンチョッパから供給される直流電流を所定の周波数の交流電流に変換して光源ランプ411に供給するインバータ(フルブリッジ回路)、および光源ランプ411の始動時に高電圧のパルス電圧を印加するイグナイタ(昇圧回路)等で構成されている。そして、この光源駆動回路基板52は、図2、図3、または図6に示すように、前記各回路を構成するために、イグナイタトランス521Aを含む複数の回路素子521と、複数の回路素子521が実装される平面視矩形状のプリント配線基板522とで構成されている。
なお、光源駆動回路基板52を構成するプリント配線基板522は、図6に示すように、電源回路基板51を構成するプリント配線基板512の平面形状よりも小さい平面形状となるように形成されている。
電源用筐体53は、絶縁性の材料を射出成型等により形成した成形品であり、電源回路基板51および光源駆動回路基板52を支持して各基板51,52を一体化する。なお、電源用筐体53を構成する絶縁性の材料としては、例えば、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、PC(ポリカーボネート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPE(ポリフェニレンエーテル)+PS(ポリスチレン)等、若しくは、これら各樹脂にガラス繊維を添加した材料が採用できる。また、電源用筐体53の厚みとしては、0.3mm〜2.0mmの範囲に設定することが好ましい。
この電源用筐体53は、図2ないし図6に示すように、基部531と、第1の支持部532と、第2の支持部533と、空気導入部534と、サーミスタ固定部535とを備える。
基部531は、図2ないし図6に示すように、XZ平面に沿って延出する平面視矩形板状に形成されている。そして、この基部531は、図2ないし図6に示すように、その平面形状が各基板51,52の各プリント配線基板512,522の平面形状よりも大きく形成されている。
第1の支持部532は、図2または図3に示すように、基部531の+Y軸方向側に設けられ、光源駆動回路基板52を支持固定する。より具体的に、第1の支持部532は、図2または図3に示すように、プリント配線基板522に実装される複数の回路素子521が+Y軸方向に位置し、プリント配線基板522の長手方向がX軸方向に向きかつ短手方向がZ軸方向に向くように、光源駆動回路基板52を支持固定する。この第1の支持部532は、図2ないし図5に示すように、支持部本体532Aと、蓋状部532Bとを備える。
支持部本体532Aは、図2または図3に示すように、基部531の+Y軸方向端面に立設され、光源駆動回路基板52を支持固定する部分である。この支持部本体532Aは、図2、図3、または図6に示すように、第1の側壁部5321と、第2の側壁部5322と、第3の側壁部5323と、支持受け部5324(図2、図6)とを備える。なお、第2の側壁部5322および第3の側壁部5323は、本発明に係る一対の光源駆動回路用側壁部に相当する。また、支持受け部5324は、本発明に係る光源駆動回路用支持受け部に相当する。
第1の側壁部5321は、図2または図3に示すように、基部531の+X軸方向端縁からYZ平面に略平行して+Y軸方向に突出する平面視矩形板状に形成されている。そして、第1の側壁部5321は、Z軸方向の長さ寸法が光源駆動回路基板52を構成するプリント配線基板522の短手方向の長さ寸法と略同一に設定され、Y軸方向の長さ寸法が光源駆動回路基板52全体のY軸方向の長さ寸法よりも大きく設定されている。
第2の側壁部5322は、図2または図3に示すように、基部531の−Z軸方向端縁からXY平面に略平行して+Y軸方向に突出する平面視矩形板状に形成されている。また、第2の側壁部5322は、+X軸方向端縁が第1の側壁部5321の−Z軸方向端縁に接続する。そして、第2の側壁部5322は、X軸方向の長さ寸法が光源駆動回路基板52を構成するプリント配線基板522の長手方向の長さ寸法と略同一に設定され、Y軸方向の長さ寸法が第1の側壁部5321のY軸方向の長さ寸法と略同一に設定されている。
この第2の側壁部5322において、+Z軸方向端面の基端側(−Y軸方向端縁近傍)には、図3、または図6に示すように、Y軸方向に所定の間隔を空け、+Z軸方向に突出する一対の突起部5322Aが形成されている。より具体的に、これら一対の突起部5322Aは、プリント配線基板522の厚み寸法と略同一の寸法分の間隔を空けてY軸方向に並設されている。そして、一対の突起部5322Aには、プリント配線基板522の−Z軸方向端部が遊嵌状態で嵌合可能とする。
第3の側壁部5323は、図2または図3に示すように、平面視(Z軸方向から見た場合)矩形板体形状を有し、+X軸方向端縁が第1の側壁部5321の+Z軸方向端縁に接続し第2の側壁部5322に対向するように基部531の+Y軸方向端面に立設されている。また、第3の側壁部5323は、第2の側壁部5322の平面形状(Z軸方向から見た平面形状)と略同一の平面形状を有するように形成されている。
すなわち、各側壁部5321〜5323は、電源用筐体53に対して光源駆動回路基板52を配設した状態で、光源駆動回路基板52の3つの側端縁(+X軸方向端縁、Z軸方向両端縁)を囲むように形成されている。
この第3の側壁部5323において、−Y軸方向側には、図2または図3に示すように、X軸方向両端部側に平面視(Z軸方向から見た場合)矩形形状を有する開口部5323Aがそれぞれ形成されている。
また、これら開口部5323Aにおける+Y軸方向縁部分には、図2または図3に示すように、爪部5323Bがそれぞれ形成されている。
これら爪部5323Bは、図2に示すように、開口部5323Aにおける+Y軸方向縁部からXY平面に略平行して−Y軸方向に突出する突出部5323Cと、突出部5323Cの突出方向先端部分からXZ平面に略平行して−Z軸方向に突出する屈曲部5323Dとが一体的に構成され、平面視(X軸方向から見た場合)L字形状を有する板状に構成されている。そして、これら爪部5323Bは、電源用筐体53の材料の剛性、および上述した形状により、突出部5323Cの基端部分が可撓性を有するものとなり、突出部5323Cの撓みによって屈曲部5323DがZ軸方向に移動可能となる。
これら爪部5323Bにおいて、屈曲部5323Dの+Y軸方向端面には、図2に示すように、突出部5323Cおよび屈曲部5323DのL字内側部分に押圧受け部5323Eが形成されている。
この押圧受け部5323Eは、電源用筐体53に対して光源駆動回路基板52を配設する際に、光源駆動回路基板52のプリント配線基板522に当接し、該プリント配線基板522から押圧される部分である。この押圧受け部5323Eは、図2に示すように、突出部5323Cの−Z軸方向端面から屈曲部5323Dに沿って−Z軸方向に突出し、XY平面に平行して延出する一対の板状に形成されている。また、この押圧受け部5323Eは、図2または図6に示すように、−Y軸方向に向かうにしたがって突出方向の寸法(Z軸方向の寸法)が次第に大きくなり、突出方向先端部に傾斜面5323E1を有する構成とされている。
支持受け部5324は、図2に示すように、基部531の+Y軸方向端面の各側壁部5321〜5323にて囲まれる領域において、第3の側壁部5323に形成された各爪部5323B近傍にそれぞれ立設されている。そして、これら支持受け部5324は、電源用筐体53に対して光源駆動回路基板52を配設した際に、光源駆動回路基板52を−Y軸方向から支持する部分である。
より具体的に、これら支持受け部5324は、図6に示すように、柱状軸がY軸方向に向く円柱形状を有し、先端部分5324Aが基端部分5324Bに対して径寸法が小さく、段差部5324Cを有する段付き状に形成されている。そして、電源用筐体53に対して光源駆動回路基板52を配設した際には、図2または図6に示すように、プリント配線基板522に形成された一対の円孔5221(図2)に各支持受け部5324の先端部分5324Aが挿通され、プリント配線基板522の−Y軸方向端面が各支持受け部5324の段差部5324Cに当接する。
蓋状部532Bは、図2または図3に示すように、平面視矩形板状に形成され、各側壁部5321〜5323の+Y軸方向端部に着脱自在に構成される。そして、蓋状部532Bを各側壁部5321〜5323の+Y軸方向端部に取り付けることで、蓋状部532Bにて各側壁部5321〜5323の+Y軸方向側の開口部分が閉塞され、基部531、各側壁部5321〜5323、および蓋状部532Bにて囲まれ−X軸方向側が開口した空間Ar1(図2、図3、図6)が形成される。
また、この蓋状部532Bにおいて、+Z軸方向側でかつ+X軸方向側の角隅部分には、図3に示すように、−Y軸方向に突出する整流部532B1が形成されている。
より具体的に、整流部532B1は、図3に示すように、蓋状部532Bを各側壁部5321〜5323の+Y軸方向端部に取り付けた状態で、空間Ar1内に配設される。そして、整流部532B1は、図3に示すように、+Z軸方向に向かうにしたがって−X軸方向に向かうように傾斜した板体形状を有し、冷却ファン54の駆動により、+Z軸方向に送風された空気を−X軸方向に整流する。
以上の構成により、作業者は、以下に示すように、電源用筐体53(第1の支持部532)に対して光源駆動回路基板52を設置する。
先ず、作業者は、複数の回路素子521が+Y軸方向に位置し、かつ、一対の円孔5221が+Z軸方向側に位置する状態で、プリント配線基板522における−Z軸方向端部を+Z軸方向端部に対して−Y軸方向側に位置するように傾斜させながら、光源駆動回路基板52を空間Ar1に挿入する。そして、作業者は、プリント配線基板522における一対の円孔5221を各支持受け部5324に合わせつつ、プリント配線基板522における−Z軸方向端部を第2の側壁部5322の一対の突起部5322Aに遊嵌状態で嵌合する。この状態では、プリント配線基板522は、+Z軸方向端部が第3の側壁部5323の一対の爪部5323Bにおける各傾斜面5323E1に当接し、一対の爪部5323Bの+Y軸方向側に位置した状態である。
次に、作業者は、プリント配線基板522における+Z軸方向端部を−Y軸方向側に押圧する。この際、プリント配線基板522における+Z軸方向端部は、一対の爪部5323Bにおける各傾斜面5323E1に摺接しつつ−Y軸方向に移動する。すなわち、傾斜面5323E1が−Y軸方向(光源駆動回路基板52の空間Ar1への収納方向)に向かうにしたがって−Z軸方向(第2の側壁部5322に近接する方向)に向かう傾斜面とされているので、一対の爪部5323Bは、プリント配線基板522における+Z軸方向端部の−Y軸方向への移動に伴い、プリント配線基板522に押圧されて基端部分(突出部5323C)が撓み先端部分(屈曲部5323D)が+Z軸方向に次第に移動する。
そして、作業者がプリント配線基板522における+Z軸方向端部をさらに−Y軸方向側に移動させると、一対の爪部5323Bの先端部分(屈曲部5323D)がさらに+Z軸方向に移動して、プリント配線基板522における+Z軸方向端部と傾斜面5323E1との当接状態が解除される。すなわち、プリント配線基板522から一対の爪部5323Bへの押圧状態が解除される。そして、一対の爪部5323Bは、基端部分(突出部5323C)の撓みが元に戻り、先端部分(屈曲部5323D)が−Z軸方向に移動して、初期状態に設定される。
この状態では、プリント配線基板522の一対の円孔5221に各支持受け部5324の先端部分5324Aが挿通され、プリント配線基板522の−Y軸方向端面が各支持受け部5324の段差部5324Cに当接する。また、一対の爪部5323Bにおける各屈曲部5323Dの−Y軸方向端面がプリント配線基板522の+Y軸方向端面に当接する。
すなわち、一対の突起部5322A間と、各段差部5324Cおよび各屈曲部5323D間とにプリント配線基板522が挟持されることで光源駆動回路基板52のY軸方向の移動が規制される。また、一対の円孔5221への各支持受け部5324の先端部分5324Aの嵌合により、光源駆動回路基板52のXZ平面内での移動が規制される。
第2の支持部533は、図4または図5に示すように、基部531の−Y軸方向側に設けられ、電源回路基板51を支持固定する。より具体的に、第2の支持部533は、図4または図5に示すように、プリント配線基板512に実装される複数の回路素子511が+Y軸方向に位置し、プリント配線基板512の長手方向がX軸方向に向きかつ短手方向がZ軸方向に向くように、電源回路基板51を支持固定する。この第2の支持部533は、図4または図5に示すように、上述した第1の支持部532の支持部本体532Aと略同様の、第1の側壁部5331と、第2の側壁部5332と、第3の側壁部5333と、支持受け部5334とを備える。なお、第2の側壁部5332および第3の側壁部5333は、本発明に係る一対の電源回路用側壁部に相当する。また、支持受け部5334は、本発明に係る電源回路用支持受け部に相当する。
第1の側壁部5331は、図4または図5に示すように、上述した第1の側壁部5321と面一となるように、基部531の+X軸方向端縁からYZ平面に略平行して−Y軸方向に突出する平面視矩形板状に形成されている。そして、第1の側壁部5331は、Z軸方向の長さ寸法が電源回路基板51を構成するプリント配線基板512の短手方向の長さ寸法と略同一に設定され、Y軸方向の長さ寸法が電源回路基板51全体のY軸方向の長さ寸法よりも大きく設定されている。
第2の側壁部5332は、図4または図5に示すように、上述した第2の側壁部5322と面一となるように、基部531の−Z軸方向端縁からXY平面に略平行して−Y軸方向に突出する平面視矩形板状に形成されている。また、第2の側壁部5322は、+X軸方向端縁が第1の側壁部5321の−Z軸方向端縁に接続する。そして、第2の側壁部5322は、X軸方向の長さ寸法が電源回路基板51を構成するプリント配線基板512の長手方向の長さ寸法と略同一に設定され、Y軸方向の長さ寸法が第1の側壁部5331のY軸方向の長さ寸法と略同一に設定されている。
この第2の側壁部5332において、+Z軸方向端面の先端部分(−Y軸方向端縁近傍)には、図4ないし図6に示すように、上述した一対の突起部5322Aと同様の一対の突起部5332AがX軸方向に所定の間隔を空けて2組形成されている。そして、各一対の突起部5332Aには、プリント配線基板512の−Z軸方向端部が遊嵌状態でそれぞれ嵌合可能とする。
第3の側壁部5333は、図2ないし図6に示すように、平面視(Z軸方向から見た場合)矩形板体形状を有し、+X軸方向端縁が第1の側壁部5331の+Z軸方向端縁に接続し第2の側壁部5332に対向するように基部531の+Z軸方向端縁からXY平面に略平行して−Y軸方向に突出する。また、第3の側壁部5333は、第2の側壁部5332の平面形状(Z軸方向から見た平面形状)と略同一の平面形状を有するように形成されている。
すなわち、各側壁部5331〜5333は、電源用筐体53に対して電源回路基板51を配設した状態で、電源回路基板51の3つの側端縁(+X軸方向端縁、Z軸方向両端縁)を囲むように形成されている。
この第3の側壁部5333において、−Y軸方向端縁には、図4または図5に示すように、X軸方向両端部側に+Y軸方向側にかけて切り欠かれたコ字形状の切り欠き5333Aがそれぞれ形成されている。
また、これら切り欠き5333Aにおける+Y軸方向縁部分には、図4または図5に示すように、上述した爪部5323Bと略同様の爪部5333Bがそれぞれ形成されている。
より具体的に、これら爪部5333Bは、図4または図5に示すように、切り欠き5333Aにおける+Y軸方向縁部からXY平面に略平行して−Y軸方向に突出する突出部5333Cと、突出部5333Cの突出方向先端部分からXZ平面に略平行して−Z軸方向に突出する屈曲部5333Dとが一体的に構成され、平面視(X軸方向から見た場合)L字形状を有する板状に構成されている。そして、これら爪部5333Bは、電源用筐体53の材料の剛性、および上述した形状により、突出部5333Cの基端部分が可撓性を有するものとなり、突出部5333Cの撓みによって屈曲部5323DがZ軸方向に移動可能となる。
また、各屈曲部5333Dにおいて、−Y軸方向側でかつ−Z軸方向側の角隅部分は、図4または図6に示すように、面取り加工が施され、傾斜面5333Eを有する構成とされている。より具体的に、各傾斜面5333Eは、+Y軸方向に向かうにしたがって−Z軸方向に向かう傾斜面とされている。
そして、各屈曲部5333Dの各傾斜面5333Eは、電源用筐体53に対して電源回路基板51を配設する際に、電源回路基板51のプリント配線基板512に当接し、該プリント配線基板512から押圧される部分である。
ここで、第1の側壁部5331および第3の側壁部5333の接続部位には、図5に示すように、整流部5335が形成されている。
より具体的に、整流部5335は、電源用筐体531に対して電源回路基板51を設置した状態で、基部531、各側壁部5331〜5333、および電源回路基板51にて囲まれ−X軸方向側が開口した空間Ar2(図4〜図6)に面して、+Z軸方向に向かうにしたがって−X軸方向に向かうように傾斜した平坦状の整流面(図示略)を有し、冷却ファン54の駆動により、+Z軸方向に送風された空気を前記整流面にて−X軸方向に整流する。
支持受け部5334は、図4に示すように、基部531の−Y軸方向端面の各側壁部5331〜5333にて囲まれる領域から、第3の側壁部5333に形成された各爪部5333B近傍に向けてそれぞれ立設されている。そして、これら支持受け部5334は、電源用筐体53に対して電源回路基板51を配設した際に、電源回路基板51を+Y軸方向から支持する部分である。
より具体的に、これら支持受け部5334は、図6に示すように、柱状軸がY軸方向に向く円柱形状を有し、先端部分5334Aが基端部分5334Bに対して径寸法が小さく、段差部5334Cを有する段付き状に形成されている。そして、電源用筐体53に対して電源回路基板51を配設した際には、図4ないし図6に示すように、プリント配線基板512に形成された一対の円孔5121に各支持受け部5334の先端部分5334Aが挿通され、プリント配線基板512の+Y軸方向端面が各支持受け部5334の段差部5334Cに当接する。
以上の構成により、作業者は、以下に示すように、電源用筐体53(第2の支持部533)に対して電源回路基板51を設置する。
先ず、作業者は、複数の回路素子511が+Y軸方向に位置し、かつ、一対の円孔5121が+Z軸方向側に位置する状態で、プリント配線基板512における−Z軸方向端部を+Z軸方向端部に対して+Y軸方向側に位置するように傾斜させながら、電源回路基板51を空間Ar2に挿入する。そして、作業者は、プリント配線基板512における一対の円孔5121を各支持受け部5334に合わせつつ、プリント配線基板512における−Z軸方向端部を第2の側壁部5332の一対の突起部5332Aに遊嵌状態で嵌合する。この状態では、プリント配線基板512は、+Z軸方向端部が第3の側壁部5333の一対の爪部5333Bにおける各傾斜面5333Eに当接し、一対の爪部5333Bの−Y軸方向側に位置した状態である。
次に、作業者は、プリント配線基板512における+Z軸方向端部を+Y軸方向側に押圧する。この際、プリント配線基板512における+Z軸方向端部は、一対の爪部5333Bにおける各傾斜面5333Eに摺接しつつ+Y軸方向に移動する。すなわち、傾斜面5333Eが+Y軸方向(電源回路基板51の空間Ar2への収納方向)に向かうにしたがって−Z軸方向(第2の側壁部5332に近接する方向)に向かう傾斜面とされているので、一対の爪部5333Bは、プリント配線基板512における+Z軸方向端部の+Y軸方向への移動に伴い、プリント配線基板512に押圧されて基端部分(突出部5333C)が撓み先端部分(屈曲部5333D)が+Z軸方向に次第に移動する。
そして、作業者がプリント配線基板512における+Z軸方向端部をさらに+Y軸方向側に移動させると、一対の爪部5333Bの先端部分(屈曲部5333D)がさらに+Z軸方向に移動して、プリント配線基板512における+Z軸方向端部と傾斜面5333Eとの当接状態が解除される。すなわち、プリント配線基板512から一対の爪部5333Bへの押圧状態が解除される。そして、一対の爪部5333Bは、基端部分(突出部5333C)の撓みが元に戻り、先端部分(屈曲部5333D)が−Z軸方向に移動して、初期状態に設定される。
この状態では、プリント配線基板512の一対の円孔5121に各支持受け部5334の先端部分5334Aが挿通され、プリント配線基板512の+Y軸方向端面が各支持受け部5334の段差部5334Cに当接する。また、一対の爪部5333Bにおける各屈曲部5333Dの+Y軸方向端面がプリント配線基板512の−Y軸方向端面に当接する。
すなわち、一対の突起部5332A間と、各段差部5334Cおよび各屈曲部5333D間とにプリント配線基板512が挟持されることで電源回路基板51のY軸方向の移動が規制される。また、一対の円孔5121への各支持受け部5334の先端部分5334Aの嵌合により、電源回路基板51のXZ平面内での移動が規制される。
空気導入部534は、上述した各第2の側壁部5322,5332に形成され、冷却ファン54を電源用筐体53に固定するとともに、冷却ファン54から送風される空気を空間Ar1,Ar2に導入する部分である。
ここで、冷却ファン54は、図2、図4、または図5に示すように、ファンの回転軸に沿って空気を吸入および吐出する軸流ファンで構成され、前記制御装置により駆動制御される。
この空気導入部534は、図2または図4に示すように、各第2の側壁部5322,5332において、+X軸方向側に位置し、各第2の側壁部5322,5332を跨るように形成されている。より具体的に、空気導入部534は、図2または図4に示すように、円孔5341(図2)と、固定枠状部5342とで構成されている。
円孔5341は、図2に示すように、各第2の側壁部5322,5332の表裏を貫通する円孔であり、冷却ファン54における空気を吸入および吐出する際に空気が通過する通風口54Aと略同一の平面形状を有するように形成されたものである。
固定枠状部5342は、図2または図4に示すように、冷却ファン54が固定される部分であり、円孔5341周縁部分から−Z軸方向に突出する円形枠形状を有する枠状部5342Aと、枠状部5342Aの枠状外面に設けられ冷却ファン54を固定するための一対の固定部5342Bとで構成されている。すなわち、冷却ファン54の通風口54AがZ軸方向に沿うように冷却ファン54を固定枠状部5342の−Z軸方向端部に当接し、冷却ファン54の一対の固定用孔54Bを介して固定ねじ54Cを固定部5342Bに螺合することで冷却ファン54が空気導入部534に固定される。
そして、冷却ファン54が駆動することで、冷却ファン54から送風された空気は、枠状部5342Aにて円孔5341に導かれ、円孔5341を介して空間Ar1,Ar2にそれぞれ導入される。
また、空間Ar1に導入された空気は、+Z軸方向に流通し、蓋状部532Bの整流部532B1にて−X軸方向に整流される。そして、空間Ar1に導入された空気は、−X軸方向に流通しながら、空間Ar1に配設された光源駆動回路基板52(複数の回路素子521、プリント配線基板522)を冷却する。
また、空間Ar2に導入された空気も同様に、+Z軸方向に流通し、整流部5335にて−X軸方向に整流される。そして、空間Ar2に導入された空気は、−X軸方向に流通しながら、空間Ar2に配設された電源回路基板51(複数の回路素子511、プリント配線基板512)を冷却する。
サーミスタ固定部535は、基部531の+Y軸方向端面に形成され、サーミスタ55を電源用筐体53に固定する部分である。
ここで、サーミスタ55は、一般的なサーミスタであり、イグナイタトランス521Aの温度(空間Ar1において、イグナイタトランス521A近傍を流通する空気の温度)を検出し、検出した温度に応じた信号を前記制御装置に出力する。
このサーミスタ固定部535は、図6に示すように、基部531の+Y軸方向端面において、X軸方向から見た場合に、イグナイタトランス521Aの一部に平面的に干渉する位置に形成されている。より具体的に、このサーミスタ固定部535は、図2、図3、または図6に示すように、一対の起立片5351,5352と、一対の起立片5351,5352を連結する一対の連結部5353,5354とが一体的に構成されたものである。
一対の起立片5351,5352は、図2、図3、または図4に示すように、サーミスタ55のZ軸方向の外形寸法と略同一の寸法分、離間した状態で、基部531の+Y軸方向端面からXY平面に略平行するように立設する板体状に形成されている。また、一対の起立片5351,5352は、図2、図3、または図6に示すように、Y軸方向の長さ寸法が−X軸方向に向かうにしたがって次第に小さくなり、Z軸方向から見た場合に平面視略台形形状を有する。
これら一対の起立片5351,5352のうち、−Z軸方向に位置する起立片5351の+Y軸方向端縁には、図2または図3に示すように、−Y軸方向側にかけて切り欠かれたコ字形状の切り欠き5351Aが形成されている。
また、この切り欠き5351Aにおける−Y軸方向縁部分には、図2、図3、または図6に示すように、上述した爪部5323B,5333Bと略同様の爪部5351Bが形成されている。
この爪部5351Bは、図6に示すように、切り欠き5351Aにおける−Y軸方向縁部からXY平面に略平行して+Y軸方向に突出する突出部5351Cと、突出部5351Cの突出方向先端部分から突出部5351Cに略直交して突出する屈曲部5351Dとが一体的に構成され、平面視(X軸方向から見た場合)L字形状を有する板状に構成されている。そして、この爪部5351Bは、電源用筐体53の材料の剛性、および上述した形状により、突出部5351Cの基端部分が可撓性を有するものとなり、突出部5351Cの撓みによって屈曲部5351DがZ軸方向に移動可能となる。
また、屈曲部5351Dにおいて、+Y軸方向側でかつ+Z軸方向側の角隅部分は、図6に示すように、面取り加工が施され、傾斜面5351Eを有する構成とされている。より具体的に、傾斜面5351Eは、−Y軸方向に向かうにしたがって+Z軸方向に向かう傾斜面とされている。
そして、屈曲部5351Dの傾斜面5351Eは、電源用筐体53に対してサーミスタ55を配設する際に、サーミスタ55に当接し、該サーミスタ55から押圧される部分である。
一対の連結部5353,5354は、図2ないし図6に示すように、サーミスタ55のX軸方向の外形寸法と略同一の寸法分、離間した状態で、一対の起立片5351,5352の各+Y軸方向端部をそれぞれ連結する。
すなわち、上述した形状により、一対の起立片5351,5352の各+Y軸方向端部、および一対の連結部5353,5354にて囲まれる傾斜部としての開口部535Aにサーミスタ55が嵌合可能とする。
これら一対の連結部5353,5354において、互いに対向する各側端部には、図2または図3に示すように、+Z軸方向側でかつ+Y軸方向側から互いに近接する方向に突出する第1の突出部5353A,5354Aがそれぞれ形成されている。
また、これら一対の連結部5353,5354において、互いに対向する各側端部には、具体的な図示は省略したが、各第1の突出部5353A,5354Aに対して−Y軸方向にオフセットし、かつ、各第1の突出部5353A,5354Aよりも−Z軸方向側に、互いに近接する方向に突出する第2の突出部がそれぞれ形成されている。
以上の構成により、作業者は、以下に示すように、電源用筐体53(サーミスタ固定部535)に対してサーミスタ55を設置する。
先ず、作業者は、サーミスタ55における+Z軸方向端部を−Z軸方向端部に対して−Y軸方向側に位置するように傾斜させ、+Z軸方向端部を各第1の突出部5353A,5354Aと図示しない各前記第2の突出部との隙間に挿通しつつ、起立片5352の−Z軸方向端面に当接する。この状態では、サーミスタ55は、−Z軸方向端部が起立片5351の爪部5351Bにおける傾斜面5351Eに当接し、爪部5351Bの+Y軸方向側に位置した状態である。
次に、作業者は、サーミスタ55における−Z軸方向端部を−Y軸方向側に押圧する。この際、サーミスタ55における−Z軸方向端部は、爪部5351Bにおける傾斜面5351Eに摺接しつつ−Y軸方向に移動する。すなわち、傾斜面5351Eが−Y軸方向に向かうにしたがって+Z軸方向に向かう傾斜面とされているので、爪部5351Bは、サーミスタ55における−Z軸方向端部の−Y軸方向の移動に伴い、サーミスタ55に押圧されて基端部分(突出部5351C)が撓み先端部分(屈曲部5351D)が−Z軸方向に次第に移動する。
そして、作業者がサーミスタ55における−Z軸方向端部をさらに−Y軸方向側に移動させると、爪部5351Bの先端部分(屈曲部5351D)がさらに−Z軸方向に移動して、サーミスタ55における−Z軸方向端部と傾斜面5351Eとの当接状態が解除される。すなわち、サーミスタ55から爪部5351Bへの押圧状態が解除される。そして、爪部5351Bは、基端部分(突出部5351C)の撓みが元に戻り、先端部分(屈曲部5351D)が+Z軸方向に移動して、初期状態に設定される。
この状態では、サーミスタ55の−Y軸方向端面が図示しない各前記第2の突出部に当接する。また、サーミスタ55の+Y軸方向端面が各第1の突出部5353A,5354Aと爪部5351Bにおける屈曲部5351Dの−Y軸方向端面とに当接する。
すなわち、サーミスタ55は、開口部535Aに遊嵌状態で嵌合するとともに、Y軸方向両端面が図示しない各前記第2の突出部と、各第1の突出部5353A,5354Aおよび爪部5351Bの屈曲部5351Dとにより挟持固定される。
そして、電源用筐体53に対してサーミスタ55を設置した状態では、開口部535Aが閉塞され、基部531、一対の起立片5351,5352、およびサーミスタ55にて囲まれ、X軸方向両側が開口しX軸方向に空気を流通可能とする空気流通路C(図6)が形成される。この空気流通路Cは、上述したように、冷却ファン54が駆動することで空間Ar1に導入され−X軸方向に流通する空気のうち、イグナイタトランス521A近傍を流通した空気が流通する。
また、開口部535Aに対してサーミスタ55を設置した状態では、開口部535Aの上述した形状により、サーミスタ55は、空気流通路Cにおける空気の流通方向(X軸方向)に対して傾斜した状態(−X軸方向に向かうにしたがって−Y軸方向に向かう傾斜状態)で配設される。そして、サーミスタ55は、空気流通路Cを流通する空気の温度(イグナイタトランス521Aの温度)を検出し、検出した温度に応じた信号を前記制御装置に出力する。
上述した実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、電源装置5において、電子回路モジュール5Aを収納配置する電源用筐体53は、基部531と、第2の側壁部5322,5332および第3の側壁部5323,5333と、支持受け部5324,5334とを備える。そして、第2の側壁部5322,5332および第3の側壁部5323,5333には、一対の突起部5322A,5332Aと、爪部5323B,5333Bとが形成されている。このことにより、従来のようにねじ等の固定部材を用いることなく、電源用筐体53に対して電子回路モジュール5Aを固定することができ、簡単な構成で電源装置5の組み立ておよび分解を容易に実施できる。
また、爪部5323B,5333Bには、空間Ar1,Ar2への電子回路モジュール5Aの収納方向に向かうにしたがって次第に第2の側壁部5322,5332に近接するように傾斜した傾斜面5323E1,5333Eが形成されている。このことにより、電源装置5を組み立てる作業者は、プリント配線基板512,522を押圧するだけで爪部5323B,5333Bに触れることなく爪部5323B,5333Bの先端部分を移動させ、電源用筐体53に対して電子回路モジュール5Aを設置できる。このため、電源装置5を組み立てる作業効率をより向上させることができる。
ここで、電子回路モジュール5Aは、電源回路基板51および光源駆動回路基板52の2体で構成され、これに対応して電源用筐体53に2つの各支持部532,533が設けられている。そして、各支持部532,533は、基部531のY軸方向両端面にそれぞれ形成されている。このことにより、電源回路基板51および光源駆動回路基板52は、基部531を挟んで積層された状態で電源用筐体53に設置されることとなる。このため、電源回路基板51および光源駆動回路基板52に対応して、2つの電源用筐体を設ける必要がなく、単体の電源用筐体53に電源回路基板51および光源駆動回路基板52を収納配置できる。また、単体の電源用筐体53に電源回路基板51および光源駆動回路基板52を積層した状態で収納配置できるため、電源装置5の小型化が図れる。
また、電源用筐体53は、基部531の側端部を跨るように冷却ファン54を固定可能とする空気導入部534を備えているので、冷却ファン54から吐出された空気を基部531の+Y軸方向側に配設される光源駆動回路基板52、および基部531の−Y軸方向側に配設される電源回路基板51の双方に送風でき、電子回路モジュール5Aを効率的に冷却できる。
さらに、電源用筐体53は、サーミスタ55を固定するためのサーミスタ固定部535を備えている。このことにより、プリント配線基板522にサーミスタを実装する必要がないため、光源駆動回路基板52の設計の自由度を低減させることがない。また、サーミスタ固定部535が基部531の+Y軸方向端面において、X軸方向から見た場合に、イグナイタトランス521Aの一部に平面的に干渉する位置に形成され、空気流通路Cが、略筒状内部の空間に形成されているため、温度の検出対象とするイグナイタトランス521A近傍を流通する空気のみをサーミスタ固定部535に流通させることができ、他の空気が混じることを抑制でき、サーミスタ55にてイグナイタトランス521Aの温度を精度良く検出できる。
さらに、サーミスタ55は、サーミスタ固定部535に対して、空気流通路Cにおける空気の流通方向に対して傾斜した状態で配設される。このため、サーミスタ55の特性上、例えば空気流通路Cに略平行にサーミスタ55を固定する構成ではサーミスタ55にて空気の温度検出が困難なものとなるところ、サーミスタ55を空気流通路Cに対して傾けることでサーミスタ55にて空気の温度検出を良好に実施させることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、電子回路モジュール5Aとして、電源回路基板51および光源駆動回路基板52の2体で構成していたが、これに限らず、1つのプリント配線基板上に複数の回路素子を実装して光源駆動回路基板および電源回路基板の機能を単体で構成しても構わない。
前記実施形態では、爪部5323B,5333Bに傾斜面5323E1,5333Eが形成されていたが、これに限らず、傾斜面5323E1,5333Eを形成しない構成としても構わない。
前記実施形態では、電源回路基板51および光源駆動回路基板52は、プロジェクタ1の厚み方向(Y軸方向)に積層配置された構成とされていたが、これに限らず、厚み方向に直交する平面内に並列配置する構成としても構わない。この場合には、電源用筐体53において、第1の支持部532および第2の支持部533を基部531の同一の端面に形成する。
前記実施形態では、光源装置41は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、前記実施形態では、光源装置41を1つのみ用い色分離光学装置43にて3つの色光に分離していたが、色分離光学装置43を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
前記実施形態では、色合成光学装置としてクロスダイクロイックプリズム454を採用していたが、これに限らず、ダイクロイックミラーを複数用いることで各色光を合成する構成を採用してもよい。
前記実施形態では、プロジェクタ1は、液晶パネル451を3つ備える三板式のプロジェクタで構成していたが、これに限らず、液晶パネルを1つ備える単板式のプロジェクタで構成しても構わない。また、液晶パネルを2つ備えるプロジェクタや、液晶パネルを4つ以上備えるプロジェクタとして構成しても構わない。
前記実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
前記実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いていたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。この場合は、光束入射側および光束射出側の偏光板452,453は省略できる。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、電源装置の組み立ておよび分解を容易に実施できるため、プレゼンテーションやホームシアタに用いられるプロジェクタの電源装置として利用できる。
本実施形態におけるプロジェクタの概略構成を模式的に示す図。 前記実施形態における電源装置の構成を示す図。 前記実施形態における電源装置の構成を示す図。 前記実施形態における電源装置の構成を示す図。 前記実施形態における電源装置の構成を示す図。 前記実施形態における電源装置の構成を示す図。
符号の説明
1・・・プロジェクタ、3・・・投射レンズ(投射光学装置)、5・・・電源装置、5A・・・電子回路モジュール、41・・・光源装置、51・・・電源回路基板、52・・・光源駆動回路基板、53・・・電源用筐体、54・・・冷却ファン、55・・・サーミスタ、451・・・液晶パネル(光変調装置)、511,521・・・回路素子、512,522・・・プリント配線基板、531・・・基部、534・・・空気導入部、535・・・サーミスタ固定部、535A・・・開口部(傾斜部)、5322・・・第2の側壁部(光源駆動回路用側壁部)、5322A,5332A・・・突起部、5323・・・第3の側壁部(光源駆動回路用側壁部)、5323B,5333B・・・爪部、5323E1,5333E・・・傾斜面、5324・・・支持受け部(光源駆動回路用支持受け部)、5332・・・第2の側壁部(電源回路用側壁部)、5333・・・第3の側壁部(電源回路用側壁部)、5334・・・支持受け部(電源回路用側壁部)、Ar1,Ar2・・・空間。

Claims (6)

  1. 光源装置と、前記光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された光束を拡大投射する投射光学装置と、各構成要素に電力を供給する電源装置とを備えたプロジェクタであって、
    前記電源装置は、
    複数の回路素子、および前記複数の回路素子が実装されたプリント配線基板を有する電子回路モジュールと、
    前記電子回路モジュールを収納配置する電源用筐体とを備え、
    前記電源用筐体は、
    板状の基部と、
    前記基部の板面から互いに対向して立設し、前記プリント配線基板の一方の面が前記基部の板面に対向する状態で前記基部とで囲まれる空間に前記電子回路モジュールを収納配置可能とする一対の側壁部と、
    前記基部の板面から立設し、前記プリント配線基板の一方の面に当接して前記電子回路モジュールを支持する支持受け部とを備え、
    前記一対の側壁部のうちいずれか一方の側壁部には、他方の側壁部に対向する端面から突出し、前記プリント配線基板の側端部を嵌合可能とする一対の突起部が形成され、
    前記一対の側壁部のうちいずれか他方の側壁部には、前記基部の板面に略直交する方向に突出し、突出方向先端部分が前記一方の側壁部に向けて屈曲する爪部が形成され、
    前記爪部は、基端部分が可撓性を有し先端部分が前記一方の側壁部に対して近接隔離可能に構成され、前記電源用筐体に対して前記電子回路モジュールが収納配置された状態で、前記プリント配線基板の他方の面に当接して前記プリント配線基板における前記一対の突起部に嵌合された側端部に対向する側端部の前記空間から離間する方向への移動を規制することを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記爪部には、前記空間への前記電子回路モジュールの収納時に前記プリント配線基板に当接し、前記空間への前記電子回路モジュールの収納方向に向かうにしたがって次第に前記一方の側壁部に近接するように傾斜した傾斜面が形成されていることを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記電子回路モジュールは、前記光源装置を駆動する光源駆動回路基板と、前記光源駆動回路基板を含む各構成要素に電力を供給する電源回路基板との2体で構成され、
    前記一対の側壁部は、
    前記電子回路モジュールに対応して、前記基部の一方の板面から立設し前記光源駆動回路基板を収納配置可能とする一対の光源駆動回路用側壁部と、前記基部の他方の板面から立設し前記電源回路基板を収納配置可能とする一対の電源回路用側壁部とを備え、
    前記支持受け部は、
    前記電子回路モジュールに対応して、前記基部の一方の板面から立設し前記光源駆動回路基板を支持する光源駆動回路用支持受け部と、前記基部の他方の板面から立設し前記電源回路基板を支持する電源回路用支持受け部とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項3に記載のプロジェクタにおいて、
    前記電源用筐体は、
    前記基部の側端部を跨るように冷却ファンを固定可能とし、前記冷却ファンから吐出された空気を前記基部の一方の板面側および他方の板面側に導入するための空気導入部を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記電源用筐体は、
    前記複数の回路素子のうち所定の回路素子近傍を流通する空気の温度を検出するためのサーミスタを固定可能とするサーミスタ固定部を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
  6. 請求項5に記載のプロジェクタにおいて、
    前記サーミスタ固定部は、前記所定の回路素子近傍を流通する空気の流通方向に対して傾斜した傾斜部を有し、前記傾斜部に前記サーミスタを固定可能とすることを特徴とするプロジェクタ。
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