JP2008190450A - エンジンの可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動カム全体のサイズをできる限りコンパクトにしつつ、第1及び第2分割体を締結ボルトで締結する際に必要な締結力を十分に確保する。
【解決手段】揺動カム40を、カムシャフト3の軸線を通る平面で、カムプロフィール面を有する第1分割体41とカムプロフィール面を有さない第2分割体45とに分割し、第1及び第2分割体41,45を締結する締結ボルト44のネジ部と螺合するネジ孔52のうち、カムプロフィール面のベースサークル領域に軸方向にオーバーラップするネジ孔52の下孔53を、ネジ孔52の軸線と直交する方向で且つカムプロフィール面の領域外に開口させる。
【選択図】図12

Description

本発明は、エンジンの可変動弁装置に関し、特に、揺動カムをなす第1及び第2分割体を締結ボルトで締結する際に必要な締結力を十分に確保できるようにするための技術に関する。
従来より、エンジンの吸排気バルブの開閉時期やバルブリフト量をエンジンの運転状態に応じて変化させることは一般に知られている。そのような可変動弁装置の一例として、特許文献1には、カムシャフトに設けた偏心輪に外輪を嵌める一方、該カムシャフトに吸気バルブをリフトさせる揺動カムを揺動自在に支持し、偏心輪の回転に伴う外輪の変位を揺動カムにリンク手段で伝えるようにし、このリンク手段を、外輪に連結した規制リンクと、揺動カムに連結したリンクとによって構成し、規制リンクの揺動支点と揺動カムの軸心との距離をエンジンの運転状態に応じて変化させるようにしたものが開示されている。
この可変動弁装置によれば、エンジン高回転高負荷時には規制リンクの揺動支点を揺動カム軸心に近づけることにより、バルブ開弁開始時期を早めてバルブリフト量を大きくし、エンジン低回転低負荷時には前記揺動支点を離すことにより、バルブの開弁開始時期を遅らせてバルブリフト量を小さくすることができる。
特開2004−301058号公報
ところで、内燃機関における動弁駆動時期の制御に用いられる揺動カムは、カムプロフィール面の摩耗が激しくなった場合には、バルブ開閉性能を維持するために適宜交換する必要がある。
しかし、多気筒型のエンジンにおいては、エンジンの気筒数に合わせて複数の揺動カムが設けられているので、例えば、中央部の揺動カムを交換するに際して、その揺動カムをカムシャフトから取り外す前に、軸端側に向かって隣接する全ての揺動カムを取り外す分解作業が必要となり作業性が悪かった。また、多気筒型のエンジンでは、組み付け性を考慮した場合、各気筒間の位置精度を確保するために、偏心輪をカムシャフトと一体に形成することが好ましい。
そこで、摩耗した揺動カムを交換する場合や、カムシャフトに一体に形成した偏心輪間に揺動カムを取り付ける場合には、揺動カムを、カムプロフィール面を有する第1分割体とカムプロフィール面を有さない第2分割体とに分割して締結ボルトで締結することが考えられる。
しかしながら、揺動カムには、バルブを開閉駆動するタペットやロッカーアームのカムフォロア等がカムプロフィール面に当接しており、カムプロフィール面のベースサークル領域からカムノーズ領域へと移行する際の立ち上がり初期に大きな加速度が生じる。
そのため、エンジンを高回転させたときに第1及び第2分割体の間に大きな応力が働くこととなり、分割面が開いたり滑ったりする等の不具合が生じるおそれがある。
このような問題を解決するために、第1及び第2分割体間における互いの締結力を高めることが必要となる。ここで、第1及び第2分割体は締結ボルトにより締結され、締結ボルトのネジ部と螺合するためのネジ孔は、カムプロフィール面を有する第1分割体側の分割面に形成される。
ここで、ネジ孔は、その外径よりも小さな内径の下孔を第1分割体にあけ、その下孔にタップをねじ込んでいくことにより形成されるものであるから、下孔は、所定の締結力を得るために最低限必要なネジ孔の有効深さよりも深く掘り下げておく必要がある。
そのため、ネジ孔をその軸線がカムプロフィール面とオーバーラップする位置に形成する場合には、下孔がカムプロフィール面まで貫通してしまうおそれがある。この問題を回避するために第1分割体の肉厚を厚くすることも考えられるが、揺動カム全体のサイズや重量が大きくなってしまう。ここで、揺動カムは、往復揺動運動を繰り返すものであるから、その重量はできる限り軽量化することが好ましい。
一方、揺動カムの径方向外側のカムプロフィール面とオーバーラップしない位置にネジ孔を形成するようにすれば、ネジ孔の下孔がカムプロフィール面に貫通することを防止できるが、この場合にも、揺動カム全体のサイズや重量が大きくなってしまうため、好ましくない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、揺動カム全体のサイズをできる限りコンパクトにしつつ、第1及び第2分割体を締結ボルトで締結する際に必要な締結力を十分に確保できるようにすることにある。
上述した目的を達成するため、本発明は、エンジンのクランク軸と平行に配置された駆動軸と、前記駆動軸に揺動可能に軸支されバルブを開閉させる揺動カムと、前記揺動カムに連結され、エンジンの運転状態に応じて該揺動カムの揺動範囲を制御してバルブリフト特性を変更するリンク機構とを備えたエンジンの可変動弁装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1の発明は、前記揺動カムは、前記駆動軸の軸線を通る平面で分割された、カムプロフィール面を有する第1分割体とカムプロフィール面を有さない第2分割体とが、複数の締結ボルトにより互いに締結されて一体に構成され、
前記第1分割体の分割面には、前記締結ボルトのネジ部と螺合する複数のネジ孔が前記分割面に直交する方向に形成され、
前記ネジ孔の軸線は、前記第1分割体のカムプロフィール面と軸方向にオーバーラップしており、
前記複数のネジ孔のうち前記カムプロフィール面のベースサークル領域にオーバーラップするネジ孔の下孔が、該ネジ孔の軸線と直交する方向で且つ該カムプロフィール面の領域外に開口していることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記複数のネジ孔のうち前記カムプロフィール面のカムノーズ領域にオーバーラップするネジ孔の下孔は有底孔で形成されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記カムプロフィール面の領域外に開口した下孔の開口部は、前記駆動軸の軸方向に長軸を有する長孔形状に形成されていることを特徴とするものである。
以上説明したように、本発明によれば、ネジ孔をカムプロフィール面とオーバーラップする位置に形成することで、揺動カム全体のサイズをできる限りコンパクトにし、さらにネジ孔の下孔をカムプロフィール面の領域外に開口させることで、所定の締結力を得るために最低限必要なネジ孔の有効深さを確保している。これにより、バルブの開閉動作に伴って揺動カムをなす第1及び第2分割体を分離する方向に曲げ応力が作用しても、十分な締結力が得られているために分割面が開いたり滑ったりすることを確実に防止することができる。
また、このような応力による分割面が開いたりすることを防止するための対策として揺動カムを肉厚にして重量を増加する等の剛性補強を不必要に高めることがないため、揺動カムの全体構造を大幅に変更することなく、一層のコンパクト化が図れる。
また、カムプロフィール面のベースサークル領域にオーバーラップするネジ孔の下孔はベースサークル領域外に開口させたり、カムノーズ領域とオーバーラップするネジ孔の下孔は有底孔で形成する等、カムプロフィール面の形状に応じてネジ孔の下孔を効率的に設定することができ、生産性を向上させる上で有利となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
−全体構成−
図1は、本発明の実施形態に係る可変動弁装置をエンジンの吸気バルブに適用した全体構成を示す斜視図であり、図2は可変動弁装置を下方から見たときの全体構成を示すA矢視図である。
図1及び図2に示すように、このエンジンは1つの気筒に2つの吸気バルブ1(図3参照)と2つの排気バルブ(図示省略)とを有する4バルブのダブルオーバヘッドカム方式を採用したものである。
図1及び図2において、3はエンジンのクランク軸に同期して回転するカムシャフト(駆動軸)である。吸気バルブ1はカムシャフト3に揺動自在に支持された揺動カム40によって駆動され、バルブリフト量及びバルブタイミングがエンジンの運転状態に応じて変更される。
吸気バルブ1のリフト量及びタイミングの変更のために、複数の偏心輪6が軸方向に間隔をあけてカムシャフト3に一体に形成され、各偏心輪6に外輪7が回転自在に外嵌めされている。この外輪7と前記揺動カム40とが1本の連結リンク8(リンク機構)によって連結されている。揺動カム40は揺動自在にカムシャフト3に軸支されている。なお、図示しないが、揺動カム40の円筒部48を軸受部材によってエンジンのシリンダヘッドやカムキャリア等に軸支するようにすれば、揺動カム40をスムーズに揺動させつつ支持安定化が図れるため好ましい。
また、前記カムシャフト3と平行に回動軸11が設けられており、この回動軸11に複数のコントロールアーム12が軸方向に間隔をあけて配置されている。
前記回動軸11には、一端が回動軸11に形成されたネジ孔に締結され他端がコントロールアーム12の嵌挿孔12aを貫通して回動軸11の径方向外方に延びるスタッドボルト17が取り付けられている。このスタッドボルト17は、コントロールアーム12の一端側(図1では右端側)に配置されている。
前記コントロールアーム12の嵌挿孔12aは周方向に長軸を有する長孔形状に形成され、スタッドボルト17と嵌挿孔12aとの隙間にはスペーサ18,18が嵌め込まれている。このスペーサ18は、回動軸11とコントロールアーム12とを組み立てる際に、回動軸11に対するコントロールアーム12の相対角度を調整した後で当該隙間に適合する大きさのものが選択されて嵌め込まれる。スペーサ18の上端部はコントロールアーム12の外周面よりも上方に突出している。
前記コントロールアーム12の嵌挿孔12aにスペーサ18が嵌め込まれた状態で、コントロールアーム12の外周面の曲率半径と略同じ曲率半径の内周面を有する座金16がコントロールアーム12にかぶせられる。ここで、座金16の内周面には、コントロールアーム12の嵌挿孔12aに対応する位置に周方向に長軸を有する長孔形状に形成された嵌合溝16aが形成されており、スペーサ18の上端部が嵌合溝16aに嵌合され、座金16の貫通孔16bから突出したスタッドボルト17の他端が締結ナット19により締結されている。なお、図1においてコントロールアーム12から取り外した状態の座金16は、説明のために裏返した状態で記載している。また、座金16は、締結ナット19から軸方向に間隔をあけて配置された締結ボルト14によっても締結されている。この締結ボルト14の先端部は、コントロールアーム12を貫通して回動軸11に締結されている。これにより、コントロールアーム12が回動軸11に締結される。
また、コントロールアーム12の他端側(図1では左端側)には、コントロールアーム12の外周面の曲率半径と略同じ曲率半径の内周面を有する座金15が締結ボルト14により取り付けられている。この締結ボルト14の先端部は、コントロールアーム12を貫通して回動軸11に締結されている。これにより、コントロールアーム12が回動軸11に締結される。
各コントロールアーム12と前記外輪7とは、前記偏心輪6の回転に伴う外輪7の変位を前記揺動カム40が揺動するように規制する規制リンク13によって連結されている。
前記回動軸11は、エンジンの運転状態に応じて図示しないモータを作動させて前記コントロールアーム12を回動させ、前記規制リンク13の位置を変えて吸気バルブ1のリフト量及びタイミングを変更させるようになっている。この場合、コントロールアーム12は、エンジン負荷が高くなるほどバルブリフト量が大きくなるように制御される。以下、可変動弁装置のバルブリフト特性の変更について具体的に説明する。
−可変動弁装置のバルブリフト特性の変更−
図3に示すように、吸気バルブ1のステム上端に直動式のタペット21が設けられ、該タペット21に揺動カム40が当接している。吸気バルブ1は、タペット21内部に設けられたリテーナ22とシリンダヘッドに設けられたリテーナ23との間に設けられたバルブスプリング24によって吸気ポート25を閉じる方向に付勢されている。
前記連結リンク8は一端が揺動カム40に連結ピン31にて回動自在に連結され、規制リンク13は一端がコントロールアーム12の先端に連結ピン32にて回動自在に連結されている。そうして、この連結リンク8と規制リンク13とは、外輪7を中間において連係している。すなわち、連結リンク8及び規制リンク13の各々の他端は外輪7を一部を外方へ突出させてなる突出部に連結ピン33によって同軸で回動自在に連結されている。連結ピン31〜33はいずれもカムシャフト3と平行に延びている。
なお、カムシャフト3(偏心輪6)の回転方向は図3における時計方向(右回り)に設定されている。
前記外輪7と連結リンク8とに連結される連結ピン33はカムシャフト3の上方に配置され、連結点の側方にコントロールアーム12の回動軸11が配置されている。コントロールアーム12の先端の連結ピン32は規制リンク13の回動中心である。図3に示すようにコントロールアーム12の回動によって連結ピン32を上方へ移動させてカムシャフト3の上方に位置付けると、小リフト制御状態となる。
図3及び図4に示すように、外輪7の位置は偏心輪6の回転に伴って変化し、揺動カム40が、図3に示すように吸気バルブ1のリフト量零の状態と、図4に示すように直動式のタペット21を介して吸気バルブ1を大きくリフトさせた状態(揺動カム40が直動式のタペット21を介して吸気バルブ1を大きくリフトさせた状態)との間で揺動する。
図5は、大リフト制御状態を示す断面図である。図5に示すように、コントロールアーム12の回動によって連結ピン32を下方へ移動させてカムシャフト3に近接させると、大リフト制御状態となる。
図5において、偏心輪6が回転すると、それに伴って外輪7が変位するが、その変位は規制リンク13によって規制される。すなわち、規制リンク13は回動軸11の下方に配置された連結ピン32を中心に回動するから、外輪7の連結ピン33は、偏心輪6が1回転する度に、連結ピン32を中心として往復円弧運動をすることになる。
この往復円弧運動に伴って、外輪7に連結リンク8で連結された揺動カム40は、図5に示すように吸気バルブ1のリフト量零の状態と、図6に示すように直動式のタペット21を介して吸気バルブ1を大きくリフトさせた状態(揺動カム40が直動式のタペット21を介して吸気バルブ1を大きくリフトさせた状態)との間で揺動する。
図5に示す状態では、揺動カム40はその基円面がタペット21に接しており、バルブリフト量は零(吸気バルブ1は閉)となる。図6に示す状態では、揺動カム40はそのカム面のカムノーズ側の端がタペット21に接しており、バルブリフトピーク(吸気バルブ1は開)となる。
このように、前記連結リンク8と規制リンク13とが外輪7を中間において連係しているから、コントロールアーム12によって規制リンク13の位置を大きく変更させて揺動カム40によるバルブリフト量を大きく変化させることができ、このバルブリフト量の制御のみでエンジンの運転状態に応じた最適な吸気量を得ることができるため、スロットルレスとしてポンピングロスを低減することができるとともに、大リフト制御時の吸気充填効率を向上させることができる。
−揺動カムの構成−
図7は揺動カムの構成を示す斜視図、図8は揺動カムを図7とは反対方向から見たときの構成を示す斜視図である。図7及び図8に示すように、揺動カム40は、1つの気筒に対して2つ設けられた吸気バルブ1,1(図3参照)をそれぞれ開閉するための一対のカム部47,47と、両カム部47,47同士を連結する円筒部48とを有し、カムシャフト3の軸線を通る平面で、カムプロフィール面を有する第1分割体41と、カムプロフィール面を有さない第2分割体45とに分割されている。第1及び第2分割体41,45は、締結ボルト44により互いに締結されて一体に構成されている。揺動カム40をなす両カム部47,47及び円筒部48には、カムシャフト3を挿通するための貫通孔49が軸方向に貫通して形成されている。
前記揺動カム40のカム部47,47のカムプロフィール面には、曲率半径が所定角度範囲だけ一定になっている基円面(ベースサークル領域)と、ベースサークル領域に続いて曲率半径が漸次大きくなっているカム面(カムノーズ領域)とが形成されている(図12参照)。
前記第1分割体41の軸方向の一端側には、第2分割体45よりも軸方向外方に延び且つその先端部に、前記連結リンク8に連結する連結ピン31の一端部を支持する第1ピン支持部42を有する延長部43が形成されている。
前記第2分割体45には、前記第1ピン支持部42に対向して前記連結ピン31の他端部を支持する第2ピン支持部46が形成されている。
図9は連結ピンの揺動カムへの取り付けを説明する平面図である。図9に示すように、前記連結ピン31は、ヘッド部31aと、ヘッド部31aよりも小径でネジ部を有する基端側軸部31bと、該基端側軸部31bよりも小径で連結リンク8の回動中心となる連結軸部31cと、連結軸部31cよりも小径に形成された先端側軸部31dとで構成されている。
前記第1ピン支持部42には、連結ピン31の基端側軸部31bのネジ部と螺合するネジ孔42aと、ヘッド部31aと嵌合する嵌合孔42bとが、揺動カム40の貫通孔49の軸方向と平行に形成されている。嵌合孔42bはネジ孔42aよりも大径で連結ピン31の挿通方向手前側(図9では左側)に形成されている。
前記第2ピン支持部46には、第1ピン支持部42のネジ孔42aと同軸で且つ連結ピン31の先端側軸部31dと嵌合する嵌合孔46aと、嵌合孔46aよりも孔径が小さい逃げ孔46bとが形成されている。
そして、連結ピン31は、第1ピン支持部42の嵌合孔42b及びネジ孔42aを挿通して、先端側軸部31dが嵌合孔46aに嵌合される。そして、基端側軸部31bのネジ部がネジ孔42aに螺合されることで、連結ピン31が第1及び第2ピン支持部42,46に跨って、その両端部が支持される。
このように、連結ピン31が揺動カム40の軸方向の一端側寄りに配置されるため、連結ピン31を介して揺動カム40に連結される連結リンク8は、同様に揺動カム40の一端側寄り(図1では左側寄り)に配置される。
図10は第1分割体の分割面の構成を示す斜視図、図11は第2分割体の分割面の構成を示す斜視図である。また、図12は揺動カムを軸方向から見たときの構成を示す側面図である。
図10〜図12に示すように、前記第1及び第2分割体41,45の分割面における径方向内側と外側との間には段差が設けられており、分割面における径方向内側は、カムシャフト3の軸線を通る分割基準面55をなしている。そして、第1分割体41の分割面の径方向外側には、一対のカム部47,47及び円筒部48の軸方向の全体に亘って分割基準面55よりも突出した嵌合凸部56が形成されている。また、第2分割体45の分割面の径方向外側には、嵌合凸部56に対応して分割基準面55よりも窪んだ嵌合凹部57が形成されている。
以下、本発明の特徴部分である、第1分割体41と第2分割体45とを締結する締結ボルト44のネジ部と螺合するネジ孔52の下孔53,54の形状について説明する。
図12及び図13に示すように、第1及び第2分割体41,45は、締結ボルト44により互いに一体に締結されている。具体的に、第1分割体41には締結ボルト44の軸部を挿通する挿通孔51が形成され、第2分割体45には挿通孔51と同軸で且つ締結ボルト44の先端ネジ部と螺合するネジ孔52が形成されている。
前記第2分割体45のネジ孔52は、その軸線が揺動カム40のカム部47,47と軸方向にオーバーラップする位置で且つ貫通孔49を挟んで対向する位置(合計4箇所)に形成されている。このネジ孔52のうち、曲率半径が漸次大きくなっているカム面(カムノーズ領域)側に形成されたネジ孔52の下孔53は、カムノーズ領域に貫通しないように有底孔で形成されている。一方、カムノーズ領域に続いて曲率半径が所定角度範囲だけ一定になっている基円面(ベースサークル領域)側に形成されたネジ孔52の下孔54は、ベースサークル領域に貫通しないように、ネジ孔52の軸線と直交する方向で且つカムプロフィール面の領域外に開口している。この下孔54の開口部は、図13に示すように軸方向に長軸を有する長孔形状に形成されている。
以上説明したように、本実施形態に係るエンジンの可変動弁装置によれば、ネジ孔52をカムプロフィール面とオーバーラップする位置に形成することで、揺動カム40全体のサイズをできる限りコンパクトにし、さらにネジ孔52の下孔54をカムプロフィール面のベースサークル領域外に開口させることで、所定の締結力を得るために最低限必要なネジ孔52の有効深さを確保している。これにより、吸気バルブ1の開閉動作に伴って揺動カム40をなす第1及び第2分割体41,45を分離する方向に曲げ応力が作用しても、十分な締結力が得られているために分割面が開いたり滑ったりすることを確実に防止することができる。
また、このような応力により分割面が開いたりすることを防止するための対策として揺動カム40を肉厚にして重量を増加する等の剛性補強を不必要に高めることがないため、揺動カム40の全体構造を大幅に変更することなく、一層のコンパクト化が図れる。
なお、本実施形態では吸気バルブの可変動弁装置について説明したが、本発明は、排気バルブの可変動弁装置として採用することもでき、また、動弁形態としては、タペット型式に限らず、ロッカーアーム型式にも採用することができる。
以上説明したように、本発明は、揺動カム全体のサイズをできる限りコンパクトにしつつ、第1及び第2分割体を締結ボルトで締結する際に必要な締結力を十分に確保できるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
本発明の実施形態に係る可変動弁装置を示す斜視図である。 可変動弁装置の全体構成を示すA矢視図である。 小リフト制御時におけるバルブリフト量零時の状態を示す断面図である。 小リフト制御時におけるバルブリフトピーク時の状態を示す断面図である。 大リフト制御時におけるバルブリフト量零時の状態を示す断面図である。 大リフト制御時におけるバルブリフトピーク時の状態を示す断面図である。 揺動カムの構成を示す斜視図である。 揺動カムを別の角度から見たときの構成を示す斜視図である。 連結ピンの揺動カムへの取り付けを説明する平面図である。 第1分割体の構成を示す斜視図である。 第2分割体の構成を示す斜視図である。 揺動カムを軸方向から見たときの構成を示す側面図である。 揺動カムの構成を示す正面図である。
符号の説明
1 吸気バルブ
3 カムシャフト(駆動軸)
8 連結リンク(リンク機構)
40 揺動カム
41 第1分割体
44 締結ボルト
45 第2分割体
52 ネジ孔
53 下孔
54 下孔
55 分割基準面

Claims (3)

  1. エンジンのクランク軸と平行に配置された駆動軸と、
    前記駆動軸に揺動可能に軸支されバルブを開閉させる揺動カムと、
    前記揺動カムに連結され、エンジンの運転状態に応じて該揺動カムの揺動範囲を制御してバルブリフト特性を変更するリンク機構とを備えたエンジンの可変動弁装置であって、
    前記揺動カムは、前記駆動軸の軸線を通る平面で分割された、カムプロフィール面を有する第1分割体とカムプロフィール面を有さない第2分割体とが、複数の締結ボルトにより互いに締結されて一体に構成され、
    前記第1分割体の分割面には、前記締結ボルトのネジ部と螺合する複数のネジ孔が前記分割面に直交する方向に形成され、
    前記ネジ孔の軸線は、前記第1分割体のカムプロフィール面と軸方向にオーバーラップしており、
    前記複数のネジ孔のうち前記カムプロフィール面のベースサークル領域にオーバーラップするネジ孔の下孔が、該ネジ孔の軸線と直交する方向で且つ該カムプロフィール面の領域外に開口していることを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
  2. 請求項1において、
    前記複数のネジ孔のうち前記カムプロフィール面のカムノーズ領域にオーバーラップするネジ孔の下孔は有底孔で形成されていることを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記カムプロフィール面の領域外に開口した下孔の開口部は、前記駆動軸の軸方向に長軸を有する長孔形状に形成されていることを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
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