JP2007077962A - 可変動弁機構の組み付け方法 - Google Patents

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Takao Yuasa
貴夫 湯浅
Takahide Koshimizu
孝英 腰水
Fuminori Hosoda
文典 細田
Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
Yuji Yoshihara
裕二 吉原
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Abstract

【課題】 動弁機構の組み付け時に、ロッカーアームの脱落を防止することができる動弁機構の組み付け方法を提供する。
【解決手段】 シリンダヘッド6に対して吸気・排気ロッカーアーム14,15を組み付け、その後に吸気・排気ロッカーアーム14,15を吸気・排気バルブ10,11と吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17とが配置されている方向に押さえる保持治具32,33を、シリンダヘッド6に固定する。そして、吸気・排気カムシャフト12,13を組み付けた後に、保持治具32,33を取り外す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の動弁機構の組み付け方法に関するものである。
従来、内燃機関のクランクシャフトにより回転駆動されるカムシャフトが、その回転によってロッカーアームを揺動させ、ロッカーアームの一端がシリンダヘッドに設けられた機関バルブのステム端部を押圧することで機関バルブを開閉駆動させるようにした内燃機関の動弁機構が広く知られている。ところで、このような動弁機構では、機関バルブの軸線方向の熱膨張等によって、ロッカーアームが閉弁位置に移動しても機関バルブの弁体が弁座に着座せず、弁体と弁座との間に隙間が生じてしまうような場合があり、バルブクリアランスの調整が困難なものとなっていた。そこで、ロッカーアームの揺動支点をラッシュアジャスタにより支持することで、バルブクリアランスの調整を自動的に行うようにした動弁機構が提案されており実用化されるに至っている(例えば特許文献1参照)。
特開平05−163916号公報
ところで、こうした動弁機構にあっては、ロッカーアームの揺動支点がラッシュアジャスタにより支持されているため、動弁機構の組み付け時に以下のような不都合が生じ得る。すなわち、ロッカーアームの揺動支点における支持構造は、ロッカーアームに形成された略球状の凹部と、ラッシュアジャスタのプランジャーヘッドに形成された略球状の先端部とによって構成されるため、ロッカーアームの組み付け時において、ロッカーアームの凹部がプランジャーヘッドの先端部に確実に保持されていない構成となっている。このため、その後にカムシャフトが組み付けられてロッカーアームが安定して保持されるまでの間の、動弁機構の組み付け時や、シリンダヘッドの搬送時等において、組み付けられたロッカーアームが脱落してしまう虞があった。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、動弁機構の組み付け時に、ロッカーアームの脱落を防止することができる動弁機構の組み付け方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、内燃機関のクランクシャフトにより回転駆動されるカムシャフトと、同カムシャフトの回転により揺動してシリンダヘッドに設けられた機関バルブを開閉駆動するロッカーアームと、同ロッカーアームの揺動支点を支持するラッシュアジャスタとを備える動弁機構の組み付け方法において、前記機関バルブと前記ラッシュアジャスタとが組み付けられた前記シリンダヘッドに対して前記ロッカーアームを組み付けた後に、前記ロッカーアームを前記機関バルブ又は前記ラッシュアジャスタが配置されている方向に押さえる保持治具を前記シリンダヘッドに固定し、前記カムシャフトを組み付けた後に前記保持治具を前記シリンダヘッドから取り外すことをその要旨としている。
同構成によれば、機関バルブとラッシュアジャスタとが組み付けられたシリンダヘッドに対してロッカーアームを組み付け、その後にロッカーアームを機関バルブ又はラッシュアジャスタが配置されている方向に押さえる保持治具をシリンダヘッドに固定する。このため、動弁機構の組み付け時や、ロッカーアームを組み付けたシリンダヘッドの搬送時等において、ロッカーアームがシリンダヘッドから脱落してしまうことを保持治具の固定によって確実に防止することができる。そして、その後にカムシャフトが組み付けられてロッカーアームが安定して保持される状態になってから、保持治具をシリンダヘッドから取り外す。これにより、ロッカーアームを組み付けてからカムシャフトが組み付けられるまでの間の、ロッカーアームがシリンダヘッドに安定して保持されていない状態において、ロッカーアームが脱落することを保持治具によって防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動弁機構の組み付け方法において、前記保持治具は、板状の部材により構成されることをその要旨としている。
同構成によれば、保持治具は板状の部材により構成されるため、保持治具を簡易な形状でコストをかけずに製作することができる。また、保持治具が板状の部材で構成されることから、保持治具をシリンダヘッドから取り外すために設けておくスペースを極力小さくしておくことができ、動弁機構に与える空間的な制約を小さくして設計自由度を大きくすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の動弁機構の組み付け方法において、前記動弁機構は、前記カムシャフトの回転が入力される入力部と前記ロッカーアームを揺動させる出力部とを有するアームアッシを更に備え、同アームアッシの入力部と出力部との相対位相差を変化させることにより前記機関バルブのバルブ特性を可変とするように構成されることをその要旨としている。
同構成によれば、カムシャフトとロッカーアームとの間に介在するアームアッシの入力部と出力部との相対位相差を変化させることで機関バルブのバルブ特性を可変とする動弁機構においても、ロッカーアームを組み付けてからカムシャフトが組み付けられるまでの間に、ロッカーアームが脱落することを保持治具の固定によって防止することができる。また、保持治具を板状の部材で構成した場合には、保持治具を取り外すためのスペースを小さくしておくことができることから、アームアッシを設けることで構成が複雑化した動弁機構に与える空間的な制約をより一層小さくすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の動弁機構の組み付け方法において、前記保持治具は、前記ロッカーアームの外形に対応した形状を有することをその要旨としている。
同構成によれば、保持治具はロッカーアームの外形に対応した形状を有するため、ロッカーアームを組み付けられた位置に安定して保持することができる。また、他種類のロッカーアームが誤って組み付けられることを防止することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の動弁機構の組み付け方法において、前記保持治具は、外形の異なる他のロッカーアームに対応した他の保持治具と識別するための識別手段を備えることをその要旨としている。
同構成によれば、保持治具は外形の異なる他のロッカーアームに対応した他の保持治具と識別するための識別手段を備えるため、識別手段によって、組み付け作業者が種類の異なる内燃機関の識別を容易に行うことができる。また、ロッカーアームの組み付け間違いを識別形状でチェックすることができる。なお、識別手段の具体例としては、請求項6に記載されるように、保持治具に付された色彩若しくは打刻、又は保持治具に設けられた形状により構成することができる。
(第1実施形態)
以下、図1〜3を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は内燃機関としての多気筒エンジン(以下、単にエンジンという)1の構成を示す断面図である。エンジン1は複数の気筒24を有するシリンダブロック2を備え、各気筒24にはピストン3が往復移動可能に設けられる。ピストン3は、コンロッド4を介してエンジン1の下部に設けられたクランクシャフト5に連結されている。そして、ピストン3の往復運動は、コンロッド4によりクランクシャフト5の回転運動へと変換される。
シリンダブロック2の上部には、シリンダヘッド6が設けられる。シリンダヘッド6の底面とピストン3の上端面とによって囲まれた空間により燃焼室7が形成される。シリンダヘッド6には、吸気ポート8及び排気ポート9が燃焼室7と連通するよう形成される。吸気ポート8及び排気ポート9には、それぞれ吸気バルブ10及び排気バルブ11が設けられている。
シリンダヘッド6の上部には、吸気カムシャフト12及び排気カムシャフト13と、吸気ロッカーアーム14及び排気ロッカーアーム15と、吸気ラッシュアジャスタ16及び排気ラッシュアジャスタ17とを備える動弁機構31が設けられる。吸気・排気カムシャフト12,13は、図示しないタイミングベルトによってクランクシャフト5により回転駆動される。吸気・排気カムシャフト12,13に設けられた回転カム12a,13aは、吸気・排気ロッカーアーム14,15に対して回転可能に支持されたローラ18,19と当接するように配置される。吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17は、シリンダヘッド6に固定され、吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17に設けられたプランジャーヘッド20,21は、それぞれ吸気・排気ロッカーアーム14,15が揺動するときの揺動支点14a,15aを支持する。
そして、吸気・排気カムシャフト12,13が回転駆動されると、吸気・排気ロッカーアーム14,15は揺動支点14a,15aを中心に揺動する。この揺動によって、吸気・排気ロッカーアーム14,15の端部14b,15bは、吸気・排気バルブ10,11のステム端部10a,11aをバルブスプリング22,23の付勢力に抗して押圧する。この押圧によって、吸気・排気バルブ10,11は往復運動し、吸気・排気ポート8,9と燃焼室7とを連通・遮断する。
ここで、吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17は、油圧を利用してプランジャーヘッド20,21を軸方向に作動させることによりバルブクリアランスの調整を自動的に行う公知の構成である。この吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17によって、吸気・排気バルブ10,11の閉弁時に、吸気・排気バルブ10,11の弁体10b,11bとシリンダヘッド6に形成された弁座6a,6bとの間に隙間が生じないようにしている。
また、吸気・排気ロッカーアーム14,15の揺動支点14a,15aにおける支持構造は、略球状の凹部からなる揺動支点14a,15aが、プランジャーヘッド20,21に形成された略球状の先端部20a,21aに嵌ることにより構成される。すなわち、吸気・排気ロッカーアーム14,15は、吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17上に置かれているだけの構成となっており、吸気・排気カムシャフト12,13が組み付けられていないときは、吸気・排気ロッカーアーム14,15が安定して保持されていない状態になっている。
次に、動弁機構31の組み付け方法について説明する。図2は動弁機構31の1気筒分の構成を示す斜視図である。ここで、吸気・排気バルブ10,11は各気筒24に2個づつ設けられており、それに付随する構成部品も2個づつ設けられている。
動弁機構31を組み付けるときは、まず、吸気・排気バルブ10,11、吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17等が組み付けられたシリンダヘッド6に対して、吸気ロッカーアーム14と排気ロッカーアーム15とを組み付ける。吸気・排気ロッカーアーム14,15は、その揺動支点14a,15aが吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17のプランジャーヘッド20,21の先端部20a,21aに嵌るようにし、端部14b,15bが、吸気・排気バルブ10,11のステム端部10a,11a上に配置されるように組み付けられる。
次いで、吸気ロッカーアーム14と排気ロッカーアーム15とを上側から押さえる保持治具32,33をシリンダヘッド6に固定する。保持治具32,33は、板状の部材により構成され、その両端部32a,33aをシリンダヘッド6のリブ部6cに形成された溝部6d,6eにそれぞれ差し込むことによってシリンダヘッド6に固定される。保持治具32,33は、吸気・排気ロッカーアーム14,15を、吸気・排気バルブ10,11と吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17とが配置されている方向に押さえて保持するため、組み付けられた吸気・排気ロッカーアーム14,15が脱落することを防止することができる。
また、保持治具32,33には、吸気・排気ロッカーアーム14,15の外形に対応した切り欠き形状32b,33bが形成されている。このため、吸気・排気ロッカーアーム14,15が組み付けられた位置でガタつくことを抑えることができ、吸気・排気ロッカーアーム14,15をシリンダヘッド6に対して安定して保持することができる。また、このような切り欠き形状32b,33bを設けることで、他のエンジンの動弁機構に使用される形状の異なったロッカーアームが誤って組み付けられることを防止することができる。
また、保持治具32,33には、他のエンジンに使用される保持治具と識別するための識別手段としての識別形状32c,33cが設けられている。保持治具32,33に識別形状32c,33cを設けることで、組み付け作業者が種類の異なるエンジンの識別を容易に行うことができる。また、吸気・排気ロッカーアーム14,15の組み付け間違いを識別形状32c,33cによってチェックすることができる。
そして、保持治具32,33を固定した後に、吸気・排気カムシャフト12,13を支持するためのカムキャリア34をシリンダヘッド6の上部からシリンダヘッド6に対して固定する。カムキャリア34は、吸気・排気ロッカーアーム14,15と対向する位置に開口部34cを有しており、開口部34cの内側にシリンダヘッド6のリブ部6cが位置するように固定される。
次いで、吸気・排気カムシャフト12,13を、カムキャリア34に形成された半円状の溝部34a,34bにそれぞれ嵌るように組み付ける。そして、カムキャップ35をカムキャリア34に対してボルト36で締結することにより、吸気・排気カムシャフト12,13を保持する。吸気・排気カムシャフト12,13は、カムキャリア34の溝部34a,34bと、カムキャップ35に形成された半円状の溝部35aとによって回転可能に保持される。
図3は、このようにして組み付けられた動弁機構31の図2中A−A線に沿う断面図である。図に示すように、保持治具32,33は吸気・排気カムシャフト12,13と干渉しないように配置される。また、保持治具32,33の識別形状32c,33cは組み付けられた動弁機構31の外側から視認可能な位置に配置される。そして、このように動弁機構31の構成部品をエンジン1に組み付けた後に、保持治具32,33をシリンダヘッド6から取り外す。
上記第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第1実施形態では、シリンダヘッド6に対して吸気・排気ロッカーアーム14,15を組み付け、その後に吸気・排気ロッカーアーム14,15を吸気・排気バルブ10,11と吸気・排気ラッシュアジャスタ16,17とが配置されている方向に押さえて保持するための保持治具32,33を、シリンダヘッド6に固定する。このため、動弁機構31の組み付け時や、吸気・排気ロッカーアーム14,15等を組み付けたシリンダヘッド6の搬送時において、吸気・排気ロッカーアーム14,15がシリンダヘッド6から脱落してしまうことを保持治具32,33の固定によって防止することができる。
(2)第1実施形態では、カムキャリア34とカムキャップ35とによって吸気・排気カムシャフト12,13をシリンダヘッド6に保持させた後に、保持治具32,33をシリンダヘッド6から取り外すようにしている。このため、吸気・排気ロッカーアーム14,15を組み付けてから吸気・排気カムシャフト12,13が組み付けられるまでの間の、吸気・排気ロッカーアーム14,15がシリンダヘッド6に安定して保持されていない状態において、吸気・排気ロッカーアーム14,15が脱落することを保持治具32,33の固定によって防止することができる。
(3)第1実施形態では、保持治具32,33は板状の部材により構成されている。このため、保持治具32,33を簡易な形状でコストをかけずに製作することができるとともに、保持治具32,33をシリンダヘッド6から取り外すために設けておくスペースを小さくしておくことができる。
(4)第1実施形態では、保持治具32,33には、吸気・排気ロッカーアーム14,15の外形に対応した切り欠き形状32b,33bが形成されている。このため、吸気・排気ロッカーアーム14,15が組み付けられた位置でガタつくことを抑えて、吸気・排気ロッカーアーム14,15をシリンダヘッド6に対して安定して保持することができる。また、他のエンジンの動弁機構に使用される形状の異なった吸気・排気ロッカーアーム14,15が誤って組み付けられることを防止することができる。
(5)第1実施形態では、保持治具32,33には、他のエンジンに使用される保持治具と識別するための識別形状32c,33cが設けられ、組み付けられた動弁機構31の外側から視認可能な位置に配置される。このため、識別形状32c,33cによって、組み付け作業者が種類の異なるエンジンの識別を容易に行うことができる。また、吸気・排気ロッカーアーム14,15の組み付け間違いを識別形状32c,33cによってチェックすることができる。
(第2実施形態)
次に、図4〜7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、吸気バルブ10のリフト量や作用角を可変とする可変動弁機構を搭載したエンジンに本発明を適用したものである。なお、排気バルブ11周辺の構成は第1実施形態と同様であるためその説明を省略し、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して重複する説明を省略又は簡略する。
図4は可変動弁機構41を搭載したエンジンの吸気バルブ10周辺の構成を示す断面図である。可変動弁機構41は、吸気カムシャフト51と吸気ロッカーアーム14との間に、吸気バルブ10のリフト量や作用角を制御するためのアームアッシ42を介在させて構成される。アームアッシ42は、吸気カムシャフト51の回転が入力される入力部としての入力ローラ43と、吸気ロッカーアーム14を揺動させる出力部としての出力カム44とを有し、支持軸45を中心に揺動できるように支持されている。アームアッシ42の入力ローラ43は、ローラスプリング46によって吸気カムシャフト51の回転カム51aに当接するように付勢されている。アームアッシ42の出力カム44は、吸気ロッカーアーム14のローラ18と当接するように配置されている。
吸気カムシャフト51が回転すると、アームアッシ42は支持軸45まわりに揺動する。この揺動によって、アームアッシ42の出力カム44は吸気ロッカーアーム14のローラ18を押し下げ、吸気ロッカーアーム14を揺動支点14a,15aを中心に揺動させる。そして、吸気ロッカーアーム14の端部14bは、吸気バルブ10のステム端部10aをバルブスプリング22の付勢力に抗して押圧し、吸気バルブ10を往復運動させる。
ここで、アームアッシ42は、支持軸45の内部に設けられたコントロールシャフト47が軸方向に駆動されることによって、入力ローラ43と出力カム44との揺動方向における相対位置を変更できるように構成される。図5はアームアッシ42の内部構成を示す斜視図である。アームアッシ42の外側部は、入力ローラ43を保持する入力筒48とその両側にそれぞれ出力カム44が形成された2個の出力筒49とにより構成される。入力筒48及び出力筒49は、支持軸45を中心に回動可能に支持される。
入力筒48及び出力筒49の内部には、コントロールシャフト47の動きに連動するスライダ50が、支持軸45の外周に配置される。スライダ50の外周面には、入力筒48の内周面に形成されたヘリカルスプライン48aと係合するヘリカルスプライン50aと、出力筒49の内周面に形成されたヘリカルスプライン49aと係合するヘリカルスプライン50bとが形成される。ここで、スライダ50のヘリカルスプライン50aとヘリカルスプライン50bとはねじり方向が逆になるように形成される。
コントロールシャフト47が図示しないアクチュエータにより支持軸45の軸方向に駆動されると、スライダ50も連動して支持軸45の軸方向に移動する。すると、スライダ50のヘリカルスプライン50aと入力筒48のヘリカルスプライン48aとの係合によって入力筒48が回転し、スライダ50のヘリカルスプライン50bと出力筒49のヘリカルスプライン49aとの係合によって出力筒49が入力筒48とは逆方向に回転する。そして、入力ローラ43と出力カム44との揺動方向における相対位置が変化する。
このように入力ローラ43と出力カム44との相対位置を変化させると、吸気カムシャフト51の回転によってアームアッシ42が同一の回転角だけ揺動しても、出力カム44が吸気ロッカーアーム14のローラ18を押し下げる駆動量を変化させることができる。このため、入力ローラ43と出力カム44との相対位置の変化に伴って、吸気バルブ10のリフト量や作用角を変化させることができる。
次に、可変動弁機構41の組み付け方法について説明する。図6は可変動弁機構41の1気筒分の構成を示す斜視図である。可変動弁機構41を組み付けるときは、まず、吸気・排気バルブ10、吸気ラッシュアジャスタ16等が組み付けられたシリンダヘッド6に対して、吸気ロッカーアーム14を組み付ける。吸気ロッカーアーム14は、その揺動支点14aが吸気ラッシュアジャスタ16のプランジャーヘッド20の先端部20aに嵌るようにし、端部14bが、吸気バルブ10のステム端部10a上に配置されるように組み付けられる。このとき、吸気ロッカーアーム14は第1実施形態と同様に安定して保持されていない状態になっている。
次いで、吸気ロッカーアーム14を上側から押さえる保持治具32をシリンダヘッド6に固定する。保持治具32は、板状の部材により構成され、その両端部32aをシリンダヘッド6のリブ部6cに形成された溝部6dに差し込むことによってシリンダヘッド6に固定される。保持治具32は、吸気ロッカーアーム14を、吸気バルブ10と吸気ラッシュアジャスタ16とが配置されている方向に押さえて保持するため、組み付けられた吸気ロッカーアーム14が脱落することを防止することができる。
そして、保持治具32を固定した後に、アームアッシ42と吸気カムシャフト51とを支持するためのカムキャリア52をシリンダヘッド6の上部からシリンダヘッド6に対して固定する。カムキャリア52は、吸気ロッカーアーム14と対向する位置に開口部52cを有しており、開口部52cの内側にシリンダヘッド6のリブ部6cが位置するように固定される。
次いで、アームアッシ42をカムキャリア52に形成された半円状の溝部52aに嵌るように組み付け、吸気カムシャフト51をカムキャリア52に形成された半円状の溝部52bに嵌るように組み付ける。そして、カムキャップ53をカムキャリア52に対してボルト54で締結することにより、アームアッシ42と吸気カムシャフト51とを保持する。アームアッシ42は、カムキャリア52の溝部52aとカムキャップ53に形成された半円状の溝部53aとによって揺動可能に保持され、吸気カムシャフト51は、カムキャリア52の溝部52bとカムキャップ53に形成された半円状の溝部53bとによって回転可能に保持される。
図7は、このようにして組み付けられた可変動弁機構41の図6中B−B線に沿う断面図である。図に示すように、保持治具32は吸気カムシャフト51及びアームアッシ42と干渉しないように配置される。また、保持治具32の識別形状32cは組み付けられた可変動弁機構41の外側から視認可能な位置に配置される。そして、このように可変動弁機構41の構成部品をエンジンに組み付けた後に、保持治具32をシリンダヘッド6から取り外す。
上記第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1),(3)〜(5)に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(6)第2実施形態では、カムキャリア52とカムキャップ53とによってアームアッシ42及び吸気カムシャフト51をシリンダヘッド6に保持させた後に、保持治具32をシリンダヘッド6から取り外すようにしている。このため、吸気ロッカーアーム14を組み付けてからアームアッシ42及び吸気カムシャフト51が組み付けられるまでの間の、吸気ロッカーアーム14がシリンダヘッド6に安定して保持されていない状態において、吸気ロッカーアーム14が脱落することを保持治具32の固定によって防止することができる。
(7)第2実施形態では、保持治具32を板状の部材により構成しているため、保持治具32を取り外すためのスペースを小さくしておくことができることから、アームアッシ42等を設けることで構成が複雑化した可変動弁機構41に与える空間的な制約を小さくすることができ、可変動弁機構41の設計自由度を大きくすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1及び第2実施形態では、カムキャリア34,52をシリンダヘッド6とは別部材で構成したが、カムキャリア34,52をシリンダヘッド6に一体的に形成してもよい。
・第1及び第2実施形態では、保持治具32,33を板状の部材により構成しているが、吸気・排気ロッカーアーム14,15を保持できる形状であれば、板状以外の形状であってもよい。
・第1及び第2実施形態では、保持治具32,33に、他のエンジンに使用される保持治具と識別するための識別形状32c,33cが設けているが、保持治具32,33の色彩や打刻等の視認可能な形態によって他の脱落防止治具と識別するようにしてもよい。
・第2実施形態では、吸気バルブ10に可変動弁機構41を設けて、吸気バルブ10のリフト量や作用角を変化させるようにしているが、排気バルブ11に同様の可変動弁機構41を設けるようにしてもよい。
第1実施形態の内燃機関の構成を示す断面図。 第1実施形態の動弁機構の構成を示す斜視図。 図2のA−A線に沿う断面図。 第2実施形態の吸気バルブ周辺の構成を示す断面図。 アームアッシの内部構成を示す斜視図。 第2実施形態の可変動弁機構の構成を示す斜視図。 図6のB−B線に沿う断面図。
符号の説明
1…エンジン、2…シリンダブロック、6…シリンダヘッド、10…吸気バルブ、11…排気バルブ、12,51…吸気カムシャフト、13…排気カムシャフト、14…吸気ロッカーアーム、15…排気ロッカーアーム、16…吸気ラッシュアジャスタ、17…排気ラッシュアジャスタ、31…動弁機構、32,33…保持治具、34,52…カムキャリア、35,53…カムキャップ、41…可変動弁機構、42…アームアッシ、43…入力ローラ、44…出力カム。

Claims (6)

  1. 内燃機関のクランクシャフトにより回転駆動されるカムシャフトと、同カムシャフトの回転により揺動してシリンダヘッドに設けられた機関バルブを開閉駆動するロッカーアームと、同ロッカーアームの揺動支点を支持するラッシュアジャスタとを備える動弁機構の組み付け方法において、
    前記機関バルブと前記ラッシュアジャスタとが組み付けられた前記シリンダヘッドに対して前記ロッカーアームを組み付けた後に、前記ロッカーアームを前記機関バルブ又は前記ラッシュアジャスタが配置されている方向に押さえる保持治具を前記シリンダヘッドに固定し、前記カムシャフトを組み付けた後に前記保持治具を前記シリンダヘッドから取り外す
    ことを特徴とする動弁機構の組み付け方法。
  2. 請求項1に記載の動弁機構の組み付け方法において、
    前記保持治具は、板状の部材により構成される
    ことを特徴とする動弁機構の組み付け方法。
  3. 請求項1又は2に記載の動弁機構の組み付け方法において、
    前記動弁機構は、前記カムシャフトの回転が入力される入力部と前記ロッカーアームを揺動させる出力部とを有するアームアッシを更に備え、同アームアッシの入力部と出力部との相対位相差を変化させることにより前記機関バルブのバルブ特性を可変とするように構成される
    ことを特徴とする動弁機構の組み付け方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の動弁機構の組み付け方法において、
    前記保持治具は、前記ロッカーアームの外形に対応した形状を有する
    ことを特徴とする動弁機構の組み付け方法。
  5. 請求項4に記載の動弁機構の組み付け方法において、
    前記保持治具は、外形の異なる他のロッカーアームに対応した他の保持治具と識別するための識別手段を備える
    ことを特徴とする動弁機構の組み付け方法。
  6. 請求項5に記載の動弁機構の組み付け方法において、
    前記識別手段は、前記保持治具に付された色彩若しくは打刻、又は前記保持治具に設けられた形状である
    ことを特徴とする動弁機構の組み付け方法。
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