JP2007071053A - 可変動弁機構 - Google Patents

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孝英 腰水
Yuji Yoshihara
裕二 吉原
Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
Takao Yuasa
貴夫 湯浅
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Abstract

【課題】シムとアームアッシのアームとの互いの摺動面の摩耗を低減させて耐摩耗性を向上させることができるような可変動弁機構を提供すること。
【解決手段】軸方向に駆動されるコントロールシャフト32と、コントロールシャフト32に連動して軸方向に駆動されるスライダギア43と、シリンダヘッド12に設けられたカムキャリア22間に配設されるアームアッシAとを備え、アームアッシAには、吸気カムシャフト16からの力を受ける入力アーム41と吸気バルブ14をリフトさせる出力アーム42とが設けられ、カムキャリア22と出力アーム42との間には、アームアッシAとスライダギア43との相対位置を調整するシム45が配設されており、このシム45には、出力アーム42とシム45との互いに接する部位を潤滑するオイルを保持する油溝45bが設けられている。
【選択図】図9

Description

本発明は、エンジンの吸気バルブや排気バルブの作動特性を可変とする可変動弁機構に関する。
エンジンの可変動弁機構として、エンジンバルブ(吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブ)のバルブリフト量や作用角等のような作動特性を連続的に変更可能とする技術が知られている。この種の可変動弁機構の一例として、エンジンに固定され、エンジンバルブのカムシャフトと平行に設けられたロッカシャフトと、このロッカシャフト内に軸方向に移動可能な状態で配設されたコントロールシャフトと、ロッカシャフト上に配設される複数のバルブリフト機構を備えて構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
バルブリフト機構は、エンジンの各気筒ごとに設けられており、コントロールシャフトと連動して移動可能なスライダギアと、スライダギア上に設けられるアームアッシとを備えて構成されている。アームアッシは、カムシャフトのカムにより駆動される入力アームと、エンジンバルブをリフトさせる出力アームとで構成されている。アームアッシは、軸方向に移動不能な状態でシリンダヘッドのカムキャリア(隔壁)間に配設されている。
スライダギアには、入力アームと噛み合う入力側ヘリカルスプラインと、出力アームと噛み合う出力側ヘリカルスプラインが形成されている。入力側ヘリカルスプラインの歯すじの傾斜方向と、出力側ヘリカルスプラインの歯すじの傾斜方向とは、反対方向に形成されている。これに対し、入力アームの内周面にはスライダギアの入力側ヘリカルスプラインに噛み合うヘリカルスプラインが形成されており、出力アームの内周面にも同様に、スライダギアの出力側ヘリカルスプラインに噛み合うヘリカルスプラインが形成されている。
このような可変動弁機構では、コントロールシャフトとともにスライダギアが軸方向に移動すると、スライダギアとアームアッシとの相対位置が変化する。これにより、スライダギア上の入力アームと出力アームとが相対回転して、両者の相対位相差が変更され、エンジンバルブのバルブリフト量や作用角が変更されるようになっている。また、カムシャフトのトルクが入力アームに伝達されると、入力アームが揺動され、この入力アームとともに出力アームが揺動される。このように、アームアッシが一体的に揺動することによって、エンジンバルブがリフトされるようになっている。
ところで、上述のように、スライダギアとアームアッシとの相対位置が変化すると、エンジンバルブのバルブリフト量や作用角が変更される。このため、エンジンの各気筒ごとにバルブリフト機構が設けられている場合に、各気筒間でエンジンバルブのバルブリフト量や作用角にばらつきが生じないようにするには、予めスライダギアに対するアームアッシの相対位置の調整を行っておく必要がある。
アームアッシの位置調整は、従来では、シムを用いて行われていた。具体的には、位置調整用部材としてのシムを、アームアッシとカムキャリア(隔壁)との間に介装するようにしていた。そして、シムの厚さを調整することにより、スライダギアに対するアームアッシの相対位置の調整を行うことによって、各気筒間でエンジンバルブのバルブリフト量や作用角にばらつきが生じないようにしていた。
特開2001−263015号公報
上述したような可変動弁機構においては、シムは、アームアッシのアーム(入力アームまたは出力アーム)と接して設けられている一方で、ロッカシャフト上に相対回転不能に取り付けられている。したがって、上述のようなアームアッシの入力アームと出力アームとの相対回転およびアームアッシの一体的な揺動の際には、アームアッシのアームがシムに対して摺動する。このとき、シムとアームアッシのアームとの間で摺動摩擦が起こり、シムとアームアッシのアームとの互いに対向する面(以下、「摺動面」という。)が摩耗する。
しかし、シムとアームアッシのアームとの互いの摺動面が摩耗すると、その分だけスライダギアに対するアームアッシの相対位置が変化するので、各気筒間でエンジンバルブのバルブリフト量や作用角にばらつきが生じてしまう可能性がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、シムとアームアッシのアームとの互いの摺動面の摩耗を低減させて耐摩耗性を向上させることができるような可変動弁機構を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、軸方向に駆動されるコントロールシャフトと、コントロールシャフトに連動して軸方向に駆動されるスライダと、エンジンのシリンダヘッドに設けられた隔壁間に配設されるアームアッシとを備え、アームアッシには、スライダの外周面に形成されたヘリカルスプラインと係合し、カムシャフトからの力を受ける入力アームと、スライダの外周面に、入力アームと係合するヘリカルスプラインとは異なる方向に形成されたヘリカルスプラインと係合し、エンジンのエンジンバルブをリフトさせる出力アームとが設けられており、シリンダヘッドの隔壁とアームアッシのアームとの間には、アームアッシとスライダとの相対位置を調整する位置調整部材が配設されている可変動弁機構において、前記アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位の少なくとも一方には、油溜めが設けられていることを特徴とする。
このような可変動弁機構では、コントロールシャフトとともにスライダが軸方向に移動すると、スライダとアームアッシとの相対位置が変化する。これにより、スライダ上の入力アームと出力アームとが相対回転して、両者の相対位相差が変更され、エンジンバルブのバルブリフト量や作用角が変更されるようになっている。また、カムシャフトのトルクが入力アームに伝達されると、入力アームが揺動され、この入力アームとともに出力アームが揺動される。このように、アームアッシが一体的に揺動することによって、エンジンバルブがリフトされるようになっている。このようなアームアッシの入力アームと出力アームとの相対回転およびアームアッシの一体的な揺動の際には、アームアッシのアームが位置調整部材に対して摺動する。なお、隔壁は、シリンダヘッドに複数設けられている立壁状の部分であればよく、その一例として、カムシャフトを支持するカムキャリアが挙げられる。
上記構成によれば、アームアッシのアームおよび位置調整部材の少なくとも一方に設けられる油溜めに保持されているオイルによってアームアッシのアーム(入力アームまたは出力アーム)と位置調整部材との互いに接する部位が潤滑される。これにより、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位の摩耗を低減させることができる。その結果、アームアッシのアームおよび位置調整部材の耐摩耗性を向上させることができる。したがって、アームアッシの予め位置調整した位置からの軸方向のずれを抑えることができる。これにより、エンジンの各気筒ごとにアームアッシが設けられている場合、各気筒間でエンジンバルブのバルブリフト量や作用角のばらつきを抑制することができる。
アームアッシのアームおよび位置調整部材の少なくとも一方に設けられる油溜めの具体的な構成としては、アームアッシのアームおよび位置調整部材の互いに接する部位の一部に設けられる凹みとする構成が挙げられる。より具体的には、この凹みを溝または条痕とすることができる。
上記構成によれば、アームアッシのアームおよび位置調整部材の互いに接する部位の一部に設けられる凹みに満たされているオイルによってアームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位が潤滑される。これにより、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位の摩耗を低減させることができ、耐摩耗性を向上させることができる。したがって、アームアッシの予め位置調整した位置からの軸方向のずれを抑えることができる。その結果、エンジンの各気筒ごとにアームアッシが設けられている場合、各気筒間でエンジンバルブのバルブリフト量や作用角のばらつきを抑制することができる。
また、本発明の可変動弁機構において、前記油溜めは、油溜めの形状に対応する凸部が設けられた焼結型によって形成されることを特徴とする。
上記構成によれば、アームアッシのアームおよび位置調整部材を焼結製法で製造する際、油溜めの形状に対応する凸部(突起)が形成された焼結型を用いることによって、溝加工等を行わずに油溜めを形成することができる。したがって、油溜めを形成するための溝加工等が不要となり、これにより、加工コストを低減することができる。
また、本発明の可変動弁機構において、前記位置調整部材には、貫通孔が設けられ、貫通孔は、位置調整部材と接する隔壁に設けられた油路と連通され、隔壁の油路および位置調整部材の貫通孔を通じて、前記油溜めにオイルが供給されることを特徴とする。
上記構成によれば、隔壁の油路および位置調整部材の貫通孔を通じて、油溜めにオイルが供給されるので、油溜めのオイル保持性を向上させることができ、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位が常に潤滑される。これにより、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位の摩耗を低減させることができ、耐摩耗性を向上させることができる。したがって、アームアッシの予め位置調整した位置からの軸方向のずれを抑えることができる。その結果、エンジンの各気筒ごとにアームアッシが設けられている場合、各気筒間でエンジンバルブのバルブリフト量や作用角のばらつきを抑制することができる。
また、本発明は、軸方向に駆動されるコントロールシャフトと、コントロールシャフトに連動して軸方向に駆動されるスライダと、エンジンのシリンダヘッドに設けられた隔壁間に配設されるアームアッシとを備え、アームアッシには、スライダの外周面に形成されたヘリカルスプラインと係合し、カムシャフトからの力を受ける入力アームと、スライダの外周面に、入力アームと係合するヘリカルスプラインとは異なる方向に形成されたヘリカルスプラインと係合し、エンジンのエンジンバルブをリフトさせる出力アームとが設けられており、シリンダヘッドの隔壁とアームアッシのアームとの間には、アームアッシとスライダとの相対位置を調整する位置調整部材が配設されている可変動弁機構において、前記位置調整部材には、貫通孔が設けられ、貫通孔は、位置調整部材と接する隔壁に設けられた油路と連通され、隔壁の油路および位置調整部材の貫通孔を通じて、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位にオイルが供給されることを特徴とする。
上記構成によれば、隔壁の油路および位置調整部材の貫通孔を通じて、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位にオイルが供給されるので、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位が常に潤滑される。これにより、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位の摩耗を低減させることができ、耐摩耗性を向上させることができる。したがって、アームアッシの予め位置調整した位置からの軸方向のずれを抑えることができる。その結果、エンジンの各気筒ごとにアームアッシが設けられている場合、各気筒間でエンジンバルブのバルブリフト量や作用角のばらつきを抑制することができる。
本発明によれば、アームアッシのアームおよび位置調整部材の少なくとも一方に設けられる油溜めに保持されているオイルによってアームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位が潤滑される。これにより、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位の摩耗を低減させることができ、耐摩耗性を向上させることができる。
本発明を実施するための最良の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
以下では、本発明の可変動弁機構を直列4気筒型DOHCエンジンに適用した例を挙げて説明する。そして、以下の例では、可変動弁機構を吸気バルブについて適用した場合について述べる。ただし、排気バルブについても同様に適用することが可能である。
まず、直列4気筒型DOHCエンジン(以下、単に、「エンジン」という。)の概略構成について、図1、図2を用いて説明する。図1は、シリンダヘッド側から見たエンジンを模式的に示す平面図であり、吸気バルブに関する可変動弁機構を模式的に示している。図2は、図1における(2)−(2)線に沿った断面図である。
エンジン10は、シリンダブロック11、およびシリンダブロック11上に取り付けられるシリンダヘッド12を備えている。
シリンダブロック11には、複数(この例では4つ)のシリンダ13、13・・・が設けられている。各シリンダ13には、吸気ポートを開閉する吸気バルブ14、14と、排気ポートを開閉する排気バルブ15、15とがそれぞれ配置されている。
各シリンダ13の吸気バルブ14の近傍には、吸気カムシャフト16が設けられている。吸気カムシャフト16の各シリンダ13と対応する位置には、吸気カム17が設けられている。吸気カムシャフト16は、複数の隔壁21、21・・・により回転可能に支持されている。隔壁21は、シリンダヘッド12に設けられたカムキャリア22と、このカムキャリア22に取り付けられたカムキャップ23とで構成されている。
一方、各シリンダ13の排気バルブ15の近傍には、排気カムシャフト18が設けられている。排気カムシャフト18の各シリンダ13と対応する位置には、排気カム19が設けられている。排気カムシャフト18は、複数の隔壁24、24・・・により回転可能に支持されている。隔壁24は、シリンダヘッド12に設けられたカムキャリア25と、このカムキャリア25に取り付けられたカムキャップ26とで構成されている。吸気カムシャフト16および排気カムシャフト18は、タイミングチェーン20を介してエンジン10の出力軸であるクランクシャフトにより駆動連結されている。そして、吸気カムシャフト16および排気カムシャフト18の回転によって、吸気バルブ14および排気バルブ15がそれぞれリフトされる。
このようなエンジン10において、吸気カムシャフト16の近傍に可変動弁機構30が設けられている。以下、可変動弁機構30の構成について、図1〜図6を用いて詳しく説明する。
図3は、可変動弁機構30を示す斜視図、図4は、可変動弁機構30を示す分解斜視図である。図5は、スライダギア43、ロッカシャフト31、コントロールシャフト32等を示す斜視図、図6は、可変動弁機構30を示す水平破断斜視図である。なお、図3、図6において、矢印Fは、シャフト用アクチュエータ33から離れる方向を、矢印Rは、シャフト用アクチュエータ33に近づく方向をそれぞれ示す。
可変動弁機構30は、吸気バルブ14のバルブリフト量や作用角を連続的に変更可能とするもので、吸気カムシャフト16の吸気カム17とローラロッカーアーム27との間に配設されている。なお、ローラロッカーアーム27は、一端がラッシュアジャスタ28に支持され、他端は吸気バルブ14上端のタペット14aに当接されている。
可変動弁機構30は、ロッカシャフト31、コントロールシャフト32、シャフト用アクチュエータ33、およびバルブリフト機構40を備えている。
ロッカシャフト31は、円筒状の部材であり、シリンダヘッド12に一定間隔ごとに設けられた複数の隔壁21、21・・・に軸方向および周方向に不動となるように取り付けられている。そして、ロッカシャフト31は、吸気カムシャフト16と平行、すなわち気筒配列方向(図3の矢印F、R方向)に沿って配置されている。
ロッカシャフト31には、コントロールシャフト32が軸方向に変位しうるように摺動可能な状態で内挿されている。このコントロールシャフト32は、シャフト用アクチュエータ33によって軸方向に進退駆動されるようになっている。
ロッカシャフト31上には、各シリンダ13と対応する位置にバルブリフト機構40が設けられている。各バルブリフト機構40は、コントロールシャフト32と連動して移動可能なスライダギア43と、このスライダギア43上に設けられるアームアッシAとを備えている。アームアッシAは、吸気カムシャフト16の吸気カム17により駆動される入力アーム41と、吸気バルブ14をリフトさせる出力アーム42とで構成されている。
入力アーム41は、円筒形のハウジング41aを有し、その内周面には、スライダギア43の入力側ヘリカルスプライン43aに噛み合うヘリカルスプライン41bが形成されている。また、ハウジング41aの外周には、径方向外向きに突出する一対のフォーク41cL、41cRが設けられており、この一対のフォーク41cL、41cRの間には、ロッカシャフト31と平行な支軸41dを介して、ローラ41eが回転自在に支持されている。
入力アーム41の軸方向両側には、出力アーム42、42が配置されている。出力アーム42は、円筒形のハウジング42aを有し、その内周面には、スライダギア43の出力側ヘリカルスプライン43bに噛み合うヘリカルスプライン42bが形成されている。また、ハウジング42aの外周には、径方向外向きに突出するノーズ42cが設けられている。このノーズ42cは、側面視で略三角形状に形成され、その一辺が凹状に湾曲するカム面42dとなっている。
これらの入力アーム41および2つの出力アーム42、42によって区画された内部空間には、スライダギア43が配設されている。このスライダギア43は、ロッカシャフト31上にコントロールシャフト32と連動して軸方向に移動可能に外装されている。
スライダギア43は、中心に貫通孔43cを有する略円筒形状に形成されており、その外周における軸方向中間には、入力アーム41のヘリカルスプライン41bに噛み合う入力側ヘリカルスプライン43aが、また、外周における軸方向両側には、出力アーム42のヘリカルスプライン42bに噛み合う出力側ヘリカルスプライン43bが形成されている。出力側ヘリカルスプライン43bは、入力側ヘリカルスプライン43aに対して外径が小さく形成されている。入力側ヘリカルスプライン43aと出力側ヘリカルスプライン43bとは、歯すじの傾斜方向が反対となるように形成されている。
そして、入力アーム41のローラ41eは、シリンダヘッド12に圧縮状態で配設されたロストモーションスプリング29によって、常に吸気カム17へ押しつけられるように弾発付勢されている。一方、出力アーム42のハウジング42aのベース円部分またはノーズ42cのカム面42dには、吸気バルブ14の弁バネ14bによってローラロッカーアーム27のローラ27aが圧接されている。これにより、吸気カム17の回転によって入力アーム41が揺動され、この入力アーム41と一体的に揺動する出力アーム42によって、ローラロッカーアーム27を介して吸気バルブ14がリフトされるようになっている。
このように、アームアッシAは、入力アーム41と、この入力アーム41の軸方向両側に配置される出力アーム42、42とで構成されている。アームアッシAは、軸方向に移動不能な状態でシリンダヘッド12の隔壁21のカムキャリア22間に配設されている。また、アームアッシAとカムキャリア22との間には、アームアッシAの位置調整用部材としてのシム45が介装されている。この例では、シム45は、アームアッシAの出力アーム42とカムキャリア22との間に配設されている。
スライダギア43と、ロッカシャフト31およびコントロールシャフト32との結合形態について説明する。
スライダギア43の、入力側ヘリカルスプライン43aと一方の出力側ヘリカルスプライン43bとの間には、径方向内外に貫通するとともに周方向に延びる長孔43dが設けられている。また、ロッカシャフト31の、スライダギア43の長孔43dと対応する箇所には、径方向内外に貫通するとともに軸方向へ伸びる長孔31aが形成されている。このロッカシャフト31の長孔31aに対応するコントロールシャフト32の箇所には、挿通孔32aが形成されている。
そして、ロッカシャフト31をスライダギア43の貫通孔43cへ挿入し、スライダギア43の長孔43dとロッカシャフト31の長孔31aとが交差した箇所に、係止ピン44を挿入し、この係止ピン44の一端を、ロッカシャフト31内に挿入したコントロールシャフト32の挿通孔32aに固定している。
このように組み付けられたスライダギア43は、次のように動作する。
コントロールシャフト32を軸方向に移動させると、係止ピン44がロッカシャフト31の長孔31aに沿って移動することができるので、スライダギア43は、コントロールシャフト32と連動して軸方向に移動する。また、入力アーム41に吸気カムシャフト16のトルクが伝達されると、係止ピン44がスライダギア43の長孔43dへ挿入されているので、スライダギア43は、ロッカシャフト31の回りを揺動する。
このように、スライダギア43は、コントロールシャフト32上における軸方向の位置が固定される一方で、ロッカシャフト31上において軸方向へ移動することが可能となっている。また、スライダギア43は、ロッカシャフト31(コントロールシャフト32)を支点として、揺動することが可能となっている。
このようなバルブリフト機構40において、スライダギア43の入力側ヘリカルスプライン43aと、入力アーム41のヘリカルスプライン41bとは、互いに噛み合わされることによって支持されている。また同様に、スライダギア43の出力側ヘリカルスプライン43bと、出力アーム42のヘリカルスプライン42bとは、互いに噛み合わされて支持されている。
したがって、コントロールシャフト32とともにスライダギア43を軸方向に移動させて、スライダギア43と入力アーム41および出力アーム42との軸方向における相対位置、つまり、スライダギア43とアームアッシAとの相対位置を変化させることにより、入力アーム41と出力アーム42とに互いに逆方向のねじり力が付与されることになる。これにより、入力アーム41と出力アーム42とが互いに相対回転し、入力アーム41(ローラ41e)と出力アーム42(ノーズ42c)との相対位相差が変更されるようになっている。
この上述のように、入力アーム41のローラ41eと出力アーム42のノーズ42cとの相対位相差が変更されると、吸気バルブ14のバルブリフト量が変更される。そして、相対位相差が最も小さいとき(バルブリフト機構40の周方向において、ローラ41eとノーズ42cとが最も接近した状態にあるとき)、吸気バルブ14のバルブリフト量は最も小さくなる。逆に、相対位相差が最も大きいとき(バルブリフト機構40の周方向において、ローラ41eとノーズ42cとが最も離れた状態にあるとき)、吸気バルブ14のバルブリフト量は最も大きくなる。
ここで、上述したように、スライダギア43とアームアッシAとの相対位置が変化すると、吸気バルブ14のバルブリフト量や作用角が変更されるため、シム45をアームアッシAの出力アーム42とカムキャリア22との間に配設してスライダギア43に対するアームアッシAの相対位置の調整を行うようにしている。そして、シム45の厚さを調整することにより、スライダギア43に対するアームアッシAの相対位置の調整を各気筒ごとに予め行っておくことによって、エンジン10の各気筒ごとにバルブリフト機構40が設けられている場合に、各気筒間で吸気バルブ14のバルブリフト量や作用角にばらつきが生じないようにしている。なお、アームアッシAにかかるラジアル荷重(具体的には、弁バネ14bによる荷重、吸気カム17による荷重等)は、一方向だけのアキシャル荷重となっているため、その荷重がかかる側にのみ、位置調整用のシム45を設けるようにしてもよい。
なお、上述のような可変動弁機構30においては、共通する1本のコントロールシャフト32にシリンダ13ごとのスライダギア43、43・・・がそれぞれ配設されているので、コントロールシャフト32の軸方向の変位にともなって全シリンダ13の吸気バルブ14のバルブリフト量が同時に変更されるようになっている。
次に、可変動弁機構30の動作について、図7、図8を用いて説明する。図7は、アームアッシAの入力アーム41と出力アーム42との相対位相差を最大にした場合の可変動弁機構30の動作説明に用いる側面図で、(a)は閉弁状態、(b)は開弁状態を示している。図8は、アームアッシAの入力アーム41と出力アーム42との相対位相差を最小にした場合の可変動弁機構30の動作説明に用いる側面図で、(a)は閉弁状態、(b)は開弁状態を示している。ただし、図8(b)では、入力アーム41と出力アーム42との相対位相差を最小にして、常にバルブリフト量が「0」となるようにしているため、実際には、閉弁した状態となっている。
まず、図7を参照して、コントロールシャフト32を最大限までシャフト用アクチュエータ33から離れる方向(図3の矢印F方向)へ移動させた場合の可変動弁機構30の動作について説明する。
図7(a)に示すように、吸気カム17のベース円部分が入力アーム41のローラ41eに当接しているとき、ローラロッカーアーム27のローラ27aは、出力アーム42のハウジング42aのベース円部分と当接した状態にある。このため、吸気バルブ14はリフト量が「0」の状態(エンジン10の吸気ポートを閉じた状態)に維持される。
そして、吸気カムシャフト16の時計方向への回転にともない、入力アーム41のローラ41eが吸気カム17のリフト部分を通じて押し下げられると、入力アーム41がロッカシャフト31に対して、反時計回り方向(図7(a)の矢印方向)に回動する。また、これにともなって、出力アーム42およびスライダギア43が一体となって揺動する。
これにより、出力アーム42のノーズ42cに形成されたカム面42dが、ローラロッカーアーム27のローラ27aに当接し、カム面42dの押圧によってローラ27aが押し下げられる。
図7(b)に示すように、ローラロッカーアーム27のローラ27aがカム面42dにより押圧されているとき、ローラロッカーアーム27がラッシュアジャスタ28との当接部を中心として揺動し、吸気バルブ14が開弁される。
コントロールシャフト32がシャフト用アクチュエータ33から離れる方向に最大限まで移動した状態では、ロッカシャフト31の軸心回りにおける入力アーム41のローラ41eと、出力アーム42のノーズ42cとの相対位相差が最大となる。
これにより、吸気カム17がローラ41eを最大限に押し下げたとき、ローラロッカーアーム27の揺動量(揺動範囲)が最も大きくなり、吸気バルブ14は最大のバルブリフト量および作用角で開閉される。
続いて、図8を参照して、コントロールシャフト32を最大限までシャフト用アクチュエータ33に近づける方向(図3の矢印R方向)へ移動させた場合の可変動弁機構30の動作について説明する。
図8(a)に示すように、吸気カム17のベース円部分が入力アーム41のローラ41eに当接しているときには、出力アーム42とローラ27aとの当接位置は、カム面42dから最大限まで離れた位置にある。そして、吸気カムシャフト16の回転によって、入力アーム41のローラ41eが吸気カム17のリフト部分により押し下げられると、入力アーム41と出力アーム42とが一体となって回動する。
ただし、この場合、出力アーム42とローラ27aとの当接位置は、カム面42dから最大限離れているので、カム面42dによるローラロッカーアーム27のローラ27aの押し下げが開始されるまでの出力アーム42の回転量が、図7に示す場合と比べて大きくなる。また、吸気カム17のリフト部分により入力アーム41のローラ41eが押し下げられた際、ローラ27aと当接するカム面42dの範囲が、ノーズ42cの基端側の一部のみに縮小される。このため、吸気カム17のリフト部分によるローラ41eの押し下げに応じたローラロッカーアーム27の揺動量(揺動範囲)は小さくなる。
図8(b)に示すように、ローラロッカーアーム27の揺動量が小さいことにより、吸気バルブ14は、より小さいバルブリフト量にて開弁されるようになる。
また、コントロールシャフト32がシャフト用アクチュエータ33に近づく方向に最大限まで移動した状態では、ロッカシャフト31の軸心回りにおけるローラ41eとノーズ42cとの相対位相差が最小となる。
これにより、吸気カム17がローラ41eを最大限に押し下げたときのローラ27aの変位量は最も小さくなり、吸気バルブ14が最小のバルブリフト量および作用角で開閉されるようになる。
上述のように、シム45がスライダギア43に対するアームアッシAの相対位置の調整を行うための位置調整部材として設けられている。以下では、シム45とアームアッシAのアームとの互いに接する部位を潤滑させる構成について、図9、図10、図11を用いて詳しく説明する。図9は、シム45の取り付けを示す分解斜視図、図10は、図1における(10)−(10)線に沿った断面図であって、シム45、アームアッシA、スライダギア43等を示す断面図である。図11は、シム45の側面図である。
シム45は、ロッカシャフト31上に取り付けられており、アームアッシAの出力アーム42とシリンダヘッド12の隔壁21のカムキャリア22との間に配設されている。そして、シム45とアームアッシAの出力アーム42との互いに対向する面(以下、「摺動面」という。)が接している。また、シム45とカムキャリア22との互いに対向する面が接している。
シム45は、ロッカシャフト31に上方から嵌め付けることができるように、側面視で左右に分かれた二股形状(略馬蹄形状)に形成されている。なお、シム45の側面視での形状は、特に限定されないが、二股形状や、馬蹄形状、U字形状、C字形状のような開口部を有する形状であれば、シム45のロッカシャフト31への着脱が径方向一方位から可能となり、シム45のロッカシャフト31への組み付け性が向上する。
シム45の上部には、突起45aが形成されている。この突起45aは、カムキャリア22の上面にボルト47で固定された回り止め用の部材46に形成されている係合溝46aに係合される。シム45の突起45aと回り止め用の部材46の係合溝46aとの係合により、シム45のロッカシャフト31の軸心回りの回転が規制される。このように、シム45は、ロッカシャフト31上に相対回転不能に取り付けられている。なお、回り止め用の部材46を設けずに、シム45をカムキャリア22等にボルト等で直接、固定するようにしてもよい。
シム45には、摺動面を窪ませて形成された油溝45bが設けられている。この例では、油溝45bは、側面視略円弧状に形成されている。つまり、油溝45bが二股形状をしたシム45の一方の突出片から他方の突出片にかけて連続して形成されている。この油溝45bは、シム45とアームアッシAの出力アーム42との互いに接する部位にオイルを保持するための油溜めとして設けられている。なお、上述したように、アームアッシAにかかるラジアル荷重は、一方向(図10の矢印X方向)だけのアキシャル荷重となっているため、その荷重がかかる側のシム45にのみ油溝45bを設けておけば十分である。したがって、ここでは、その荷重がかかる側のシム45にのみ油溝45bを設けた例について説明している。
上述のように、シム45には、アームアッシAの出力アーム42との互いに接する部位(摺動面)の一部を窪ませて形成された油溝45bが形成されている。シム45の油溝45bには、オイルが保持されており、油溝45bのオイルによってシム45の摺動面が潤滑される。これにより、シム45とアームアッシAの出力アーム42との互いの摺動面の摩耗を低減させることができる。具体的に言えば、上述したように、アームアッシAの入力アーム41と出力アーム42との相対回転およびアームアッシAの一体的な揺動の際、出力アーム42がシム45に対して摺動し、シム45と出力アーム42との互いの摺動面の間で摺動摩擦が起こるところ、この摺動摩擦によるシム45とアームアッシAの出力アーム42との互いの摺動面の摩耗を低減させることができる。その結果、シム45とアームアッシAの出力アーム42との互いの摺動面の耐摩耗性を向上させることができる。したがって、アームアッシAの予め位置調整した位置からの軸方向のずれを抑えることができ、これにより、各気筒間で吸気バルブ14のバルブリフト量や作用角のばらつきを抑制することができる。
次に、シム45とアームアッシAのアームとの互いに接する部位を潤滑させる構成の他の例について説明する。なお、図12〜図16では、上述の例と同じ構成の部分については、同じ符号を付している。
上述の例では、シム45に油溝45bを1つ設けるようにしていたが、複数の油溝45b、45b・・・を設けるようにしてもよい。
また、上述では、シムの油溜めの例として、油溝を挙げたが、シムの摺動面よりも窪んだ部分であれば、特に限定されない。例えば、シムの油溜めを1または複数の条痕で形成してもよいし、図12に示すような凹部145bで形成してもよい。
そして、以上では、シムに油溜めを設けた例について述べたが、シムと接するアームアッシの出力アームに油溜めを設けるようにしてもよい。出力アームに設けられる油溜めは、出力アームの摺動面(シム45と互いに接する部位)の一部を窪ませて形成された部分であれば、1または複数の油溝であってもよいし、1または複数の条痕であってもよいし、図12に示す場合と同様の凹部であってもよい。例えば、図13に示すような側面視環状の油溝242eを出力アーム242に形成することができる。
さらに、シムおよびアームアッシの出力アームの両方に油溜めを設けるようにしてもよい。
上述のようなシムおよびアームアッシの出力アームの油溜めは、シムおよび出力アームを製造した後に、溝加工等を施すことによって形成することができるが、次のような焼結製法によっても形成することも可能である。シムおよび出力アームを焼結製法で製造する際、油溜めの形状に対応する凸部(突起)が設けられた焼結型を用いることによって、溝加工等を行わずに油溜めを形成することができる。したがって、このような製法によれば、油溜めを形成するための溝加工等が不要となり、これにより、加工コストを低減することができる。
また、上述の例では、シムやアームアッシの出力アームに油溜めを設けて摺動面を潤滑するようにしているが、次に述べるように、オイルを積極的に供給して摺動面を潤滑するようにしてもよい。これについて、図14、図15を用いて説明する。図14は、シム345、アームアッシA、スライダギア43等を示す断面図であって、シム345とアームアッシAの出力アーム42との摺動面へのオイルの供給を示す図である。図15は、シム345の側面図である。
この例では、シム345とアームアッシAの出力アーム42との摺動面を、可変動弁機構における嵌め合い面(例えば、コントロールシャフト32とロッカシャフト331との嵌め合い面、ロッカシャフト331とスライダギア43との嵌め合い面、スライダギア43とアームアッシAとの嵌め合い面)等を潤滑するためのオイルを利用して潤滑するようにしている。上記各嵌め合い面へは、油路を通じてエンジン10のオイルパンからオイルポンプにより動弁機構へ圧送されるオイルを供給するようにしているが、その油路を分岐させてシム345とアームアッシAの出力アーム42との摺動面にもオイルを供給するようにしている。
具体的に説明すると、シム345には、軸方向に貫通する貫通孔345cが形成されている。貫通孔345cは、シム345の油溝345bの少なくとも1箇所に設けられている。貫通孔345cは、油溝345bにオイルを供給するための供給口として設けられている。シム345の摺動面と反対側の面は、カムキャリア322の壁面に接している。カムキャリア322内部には、油路322aが形成されており、この油路322aは、ロッカシャフト331と面する給油入口322bからシム345と面する給油出口322cまで至っている。
給油出口322cは、油路322aがシム345の貫通孔345cと互い連通するように、貫通孔345cと対応する位置に設けられている。一方、給油入口322bは、油路322aがロッカシャフト331に形成された貫通孔331bと互いに連通するように、貫通孔331bと対応する位置に設けられている。ロッカシャフト331の貫通孔331bは、ロッカシャフト331の内外を径方向に貫通しており、この貫通孔331bを介して、コントロールシャフト32とロッカシャフト331との嵌め合い面を潤滑しているオイルがカムキャリア322の給油入口322bから流入し、油路322aに送られる。油路322aに送られたオイルは、給油出口322cから流出し、シム345の貫通孔345cを介して油溝345bに供給される。なお、ロッカシャフト331には、ロッカシャフト331とスライダギア43との嵌め合い面、スライダギア43とアームアッシAとの嵌め合い面等にオイルを供給するための貫通孔331cも複数形成されている。また、上述の例と同様に、アームアッシAにかかるラジアル荷重は、一方向(図14の矢印Y方向)だけのアキシャル荷重となっているため、その荷重がかかる側のシムにのみ油溝および貫通孔を設け、同じく荷重がかかる側のカムキャリアにのみ油路を設けておけば十分である。したがって、ここでは、その荷重がかかる側のシム345にのみ油溝345bおよび貫通孔345cを設け、荷重がかかる側のカムキャリア322にのみ油路322aを設けた例について説明している。
なお、図16に示すように、ロッカシャフト331の外周に貫通孔331bに繋がる環状溝331dを形成し、環状溝331dを介してロッカシャフト331の貫通孔331bと、カムキャリア322の油路322aとを連通するようにしてもよい。これにより、ロッカシャフト331の貫通孔331bとカムキャリア322の油路322aとが径方向に一直線上に並んでいなくても、環状溝331dを介して、ロッカシャフト331の貫通孔331bからカムキャリア322の油路322aへオイルを供給できる。したがって、ロッカシャフト331の組み付け時に、ロッカシャフト331の貫通孔331bとカムキャリア322の油路322aとの位置合わせが不要となり、組み付け性を向上させることが可能となる。
このように、カムキャリア322の油路322a、シム345の貫通孔345cを通じてシム345の油溝345bにオイルが供給されるため、油溝345bのオイル保持性を向上させることができ、シム345とアームアッシAの出力アーム42との摺動面が常に潤滑されるようになっている。これにより、シム345とアームアッシAの出力アーム42との摺動面の摩耗を低減させて耐摩耗性を向上させることができる。したがって、アームアッシAの予め位置調整した位置からの軸方向のずれを抑えることができ、結果として、各気筒間で吸気バルブ14のバルブリフト量や作用角のばらつきを抑制することができる。なお、この例では、シム345に油溝345bと貫通孔345cとを設けて、貫通孔345cを介して油溝345bにオイルを積極的に供給してシム345とアームアッシAの出力アーム42との摺動面を潤滑するようにしたが、シム345に油溝345bを設けずに、貫通孔345cから摺動面に直接、オイルを供給して摺動面を潤滑することも可能である。
なお、以上では、入力アームの両側に出力アームが配置されているようなアームアッシを例に説明したが、例えば、入力アームの片側にだけ出力アームが配置されているようなアームアッシであれば、シムが入力アームと接する場合もあり得る。そこで、この場合には、以上述べたようなシムと出力アームとの互いの摺動面を潤滑させる場合と同様にして、シムと入力アームとの互いの摺動面を潤滑させることが可能である。
本発明にかかるエンジンの可変動弁機構を具体化した実施形態について、エンジンのシリンダヘッドを示す平面図である。 図1における(2)−(2)線に沿った断面図である。 可変動弁機構を示す斜視図である。 可変動弁機構を示す分解斜視図である。 スライダギア、ロッカシャフト、コントロールシャフト等を示す斜視図である。 可変動弁機構を示す水平破断斜視図である。 アームアッシの入力アームと出力アームとの相対位相差を最大にした場合の可変動弁機構の動作説明に用いる側面図である。 アームアッシの入力アームと出力アームとの相対位相差を最小にした場合の可変動弁機構の動作説明に用いる側面図である。 シムの取り付けを示す分解斜視図である。 図1における(10)−(10)線に沿った断面図である。 シムを示す側面図である。 シムの他の例を示す側面図である。 アームの他の例を示す側面図である。 シム、アームアッシ、スライダギア等を示す断面図である。 シムの他の例を示す側面図である。 ロッカシャフトの外周に環状溝を設けた例を示す断面図である。
符号の説明
A アームアッシ
10 エンジン
12 シリンダヘッド
14 吸気バルブ
16 吸気カムシャフト
17 吸気カム
21 隔壁
22 カムキャリア
27 ローラロッカーアーム
30 可変動弁機構
31 ロッカシャフト
32 コントロールシャフト
40 バルブリフト機構
41 入力アーム
42 出力アーム
43 スライダギア
45 シム
45b 油溝

Claims (6)

  1. 軸方向に駆動されるコントロールシャフトと、
    コントロールシャフトに連動して軸方向に駆動されるスライダと、
    エンジンのシリンダヘッドに設けられた隔壁間に配設されるアームアッシとを備え、
    アームアッシには、スライダの外周面に形成されたヘリカルスプラインと係合し、カムシャフトからの力を受ける入力アームと、スライダの外周面に、入力アームと係合するヘリカルスプラインとは異なる方向に形成されたヘリカルスプラインと係合し、エンジンのエンジンバルブをリフトさせる出力アームとが設けられており、
    シリンダヘッドの隔壁とアームアッシのアームとの間には、アームアッシとスライダとの相対位置を調整する位置調整部材が配設されている可変動弁機構において、
    前記アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位の少なくとも一方には、油溜めが設けられていることを特徴とする可変動弁機構。
  2. 前記油溜めは、アームアッシのアームおよび位置調整部材の互いに接する部位の一部に設けられる凹みであることを特徴とする請求項1に記載の可変動弁機構。
  3. 前記凹みは、溝または条痕であるであることを特徴とする請求項2に記載の可変動弁機構。
  4. 前記油溜めは、油溜めの形状に対応する凸部が設けられた焼結型によって形成されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の可変動弁機構。
  5. 前記位置調整部材には、貫通孔が設けられ、貫通孔は、位置調整部材と接する隔壁に設けられた油路と連通され、隔壁の油路および位置調整部材の貫通孔を通じて、前記油溜めにオイルが供給されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の可変動弁機構。
  6. 軸方向に駆動されるコントロールシャフトと、
    コントロールシャフトに連動して軸方向に駆動されるスライダと、
    エンジンのシリンダヘッドに設けられた隔壁間に配設されるアームアッシとを備え、
    アームアッシには、スライダの外周面に形成されたヘリカルスプラインと係合し、カムシャフトからの力を受ける入力アームと、スライダの外周面に、入力アームと係合するヘリカルスプラインとは異なる方向に形成されたヘリカルスプラインと係合し、エンジンのエンジンバルブをリフトさせる出力アームとが設けられており、
    シリンダヘッドの隔壁とアームアッシのアームとの間には、アームアッシとスライダとの相対位置を調整する位置調整部材が配設されている可変動弁機構において、
    前記位置調整部材には、貫通孔が設けられ、貫通孔は、位置調整部材と接する隔壁に設けられた油路と連通され、隔壁の油路および位置調整部材の貫通孔を通じて、アームアッシのアームと位置調整部材との互いに接する部位にオイルが供給されることを特徴とする可変動弁機構。
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