JP2007056689A - 可変動弁機構 - Google Patents

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Yuji Yoshihara
裕二 吉原
Takahide Koshimizu
孝英 腰水
Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
Takao Yuasa
貴夫 湯浅
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Abstract

【課題】可変動弁機構においてブッシュの摺動面の耐摩耗性の向上を図ること。
【解決手段】吸気カムシャフト17による入力アーム41の揺動をスライダギア43を介して出力アーム42に伝達して吸気バルブ15を開閉し、コントロールシャフト32に連動するスライダギア43の動作により、入力アーム41と出力アーム42との相対位相差を変更して吸気バルブ15のバルブリフト量を変更する可変動弁機構に、次の構成を採用する。スライダギア43に設けられた貫通孔43cの内周面には、周溝43dが形成され、周溝43d内にはブッシュ45が配設されている。ブッシュ45はスライダギア43の周溝43d内における移動が可能となっている一方で、コントロールシャフト32に対し連結固定されている。スライダギア43の周壁には、周溝43d内に外部からブッシュ45を挿入する挿入用孔43fが形成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、エンジンバルブのバルブリフト量や作用角を連続的に変更可能とする可変動弁機構に関する。
エンジンの可変動弁機構として、エンジンバルブ(吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブ)のバルブリフト量や作用角を連続的に変更可能とする技術が知られている。この種の可変動弁機構の一例として、エンジンに固定された円筒状のロッカシャフトと、このロッカシャフト内に軸方向に移動可能な状態で配設されたコントロールシャフトと、ロッカシャフト上に設けられてエンジンバルブのバルブリフト量や作用角を変更するバルブリフト機構を備えて構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
バルブリフト機構を備える可変動弁機構は、例えば、次のように構成されている。エンジンバルブのカムシャフトと平行に円筒状のロッカシャフトが設けられており、このロッカシャフト上において、各シリンダと対応した位置にバルブリフト機構が設けられている。
バルブリフト機構は、コントロールシャフトと連動して移動可能なスライダギアと、スライダギア上に設けられてカムシャフトのカムにより駆動される入力アームと、スライダギア上に設けられてエンジンバルブをリフトさせる出力アームとを備えて構成されている。スライダギアは、中心に貫通孔を有する略円筒形状に形成されており、その外周における軸方向中間には、入力アームのヘリカルスプラインに噛み合う入力側ヘリカルスプラインが、また、外周における軸方向両側には、出力アームのヘリカルスプラインに噛み合う出力側ヘリカルスプラインが形成されている。軸方向両側の出力側ヘリカルスプラインは、軸方向中間の入力側ヘリカルスプラインに対して外径が小さく形成されている。入力側ヘリカルスプラインと出力側ヘリカルスプラインとは、歯すじの傾斜方向が反対となるように形成されている。
このようなバルブリフト機構を備える可変動弁機構によれば、コントロールシャフトを軸方向へ移動させると、その移動に連動してスライダギアが回動するとともに同方向に移動する。このようなスライダギアの動作にともなって、入力アームと出力アームとの相対位相差が変更され、これにより、エンジンバルブのバルブリフト量が変更される。また、カムシャフトのトルクが入力アームからスライダギアを介して出力アームに伝達されて、エンジンバルブの開閉が行われる。
ところで、上述のようなバルブリフト機構におけるスライダギアの動作は、コントロールシャフトとスライダギアとの間に配設されるブッシュを介して行われる場合があるが、これについて、図12、図13により説明する。
スライダギア103の貫通孔103cには、ロッカシャフト101が挿入されており、スライダギア103は、ロッカシャフト101に対して、周方向および軸方向に移動可能な状態でこれに支持されている。ロッカシャフト101は、シリンダヘッドに設けられた軸支部によって、シリンダヘッドに対する相対変位が規制された状態で支持されている。さらに、コントロールシャフト102がロッカシャフト101内に軸方向変位可能に挿入されている。
スライダギア103の貫通孔103cの軸方向中間(入力側ヘリカルスプライン103aの形成されている箇所)には、環状の周溝103dが形成されている。この周溝103d内には、断面円弧状のブッシュ105が配設されている。ブッシュ105は、係止ピン104によりコントロールシャフト102に対して連結固定されている。周溝103dとブッシュ105とは、軸方向における互いに対向する面が面接触している。一方、周方向における互いに対向する面は非接触となっている。このように、ブッシュ105がコントロールシャフト102とスライダギア103との間に配設されている。
ここで、係止ピン104とブッシュ105とは、ロッカシャフト101に形成された長孔101aに沿って移動することが可能となっている。また、ブッシュ105は、スライダギア103の周溝103d内を移動することが可能となっている。
そして、コントロールシャフト102が軸方向に移動すると、その動作がコントロールシャフト102に連結されたブッシュ105を介してスライダギア103に伝えられる。これにより、スライダギア103は、軸方向に移動しながら、コントロールシャフト102に対して回動する。つまり、スライダギア103はらせん回転を行うのである。このようなスライダギア103のらせん回転にともない、スライダギア103の出力側ヘリカルスプライン103bと噛合する出力アームが回動して、入力アームと出力アームとの相対位相差が変更される。
また、スライダギア103の入力側ヘリカルスプライン103aと噛合する入力アームにカムシャフトのトルクが伝達されると、そのトルクが入力アームからスライダギア103を介して出力アームに伝達されるが、このとき、スライダギア103がロッカシャフト101(コントロールシャフト102)の回りを揺動する。
特開2001−263015号公報
上述したように、スライダギア103の周溝103dと、ブッシュ105とは、軸方向における互いに対向する面(以下、「摺動面」という。)が面接触している。したがって、上述のようなスライダギア103のらせん回転により、ブッシュ105と周溝103dとの間で摺動摩擦が起こり、ブッシュ105の摺動面が摩耗する。また、上述したように、カムシャフトのトルクが入力アームからスライダギア103を介して出力アームに伝達される際には、スライダギア103がロッカシャフト101(コントロールシャフト102)を支点として揺動する。この際にも、ブッシュ105と周溝103dとの間で摺動摩擦が起こり、ブッシュ105の摺動面が摩耗する。
このようなブッシュ105の摺動面の摩耗を低減させて耐摩耗性を向上させるには、大きなサイズのブッシュ105を用いて、ブッシュ105の摺動面の面積を大きくし、面圧を低減させることが望ましい。
ところが、従来では、ブッシュ105をスライダギア103の周溝103d内に組み付ける際には、ブッシュ105をスライダギア103の貫通孔103cから挿入し、周溝103d内に配置していた。このため、スライダギア103へのブッシュ105の組み付け上、ブッシュ105の大きさがスライダギア103の貫通孔103cの内径d1によって制限されていた。つまり、スライダギア103の貫通孔103cの内径d1よりも最大幅w1が小さなサイズのブッシュ105しか組み付けることができなかった。したがって、ブッシュ105の摺動面の耐摩耗性には限界があった。
本発明は、上述した従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、可変動弁機構において、ブッシュの摺動面の耐摩耗性の向上を図ることを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、軸方向へ移動可能に設けられたコントロールシャフトと、コントロールシャフトにそれぞれ揺動可能に設けられた入力アームおよび出力アームと、コントロールシャフトと、入力アームおよび出力アームとの間に設けられ、コントロールシャフトに対し周方向および軸方向に移動可能に設けられたスライダとを備え、エンジンのカムシャフトによる入力アームの揺動をスライダを介して出力アームに伝達してエンジンバルブを開閉するとともに、コントロールシャフトに連動するスライダの動作により、入力アームと出力アームとの相対位相差を変更してエンジンバルブのバルブリフト量を変更するようにした可変動弁機構において、スライダには、コントロールシャフトが挿入される貫通孔が設けられ、この貫通孔の内周面には、周溝が形成されており、この周溝内には、ブッシュが配設され、このブッシュは、スライダの周溝内における移動が可能となっている一方で、コントロールシャフトに対し連結固定されており、さらに、スライダの周壁には、周溝内に外部からブッシュを挿入するための挿入用孔が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、ブッシュのスライダの周溝への組み付けに際して、ブッシュは、スライダの貫通孔から挿入されるのではなく、スライダの挿入用孔から挿入される。このため、組み付けるブッシュのサイズが貫通孔の内径に制限されることがない。したがって、最大幅が貫通孔の内径よりも大きなサイズのブッシュを挿入用孔から挿入し、周溝内に組み付けることができる。
これにより、エンジンのカムシャフトによる入力アームの揺動をスライダを介して出力アームに伝達してエンジンバルブを開閉するの際、および、コントロールシャフトに連動するスライダの動作により入力アームと出力アームとの相対位相差を変更してエンジンバルブのバルブリフト量を変更する際に、ブッシュとスライダの周溝との間で摺動摩擦が起こり、ブッシュの摺動面が摩耗するところ、上記構成によれば、ブッシュの摺動面の面積を大きくすることができるので、ブッシュの摺動面の摩耗を低減させて耐摩耗性を向上させることができる。
また、挿入用孔を、最終組み付け状態で(実働時に)、ブッシュが配置される位置に対し、周方向反対側に設けるようにしてもよい。これにより、最終組み付け状態で(実働時に)、ブッシュがスライダより抜け出ることを防止することができる。
本発明によれば、スライダに組み付けるブッシュの摺動面の面積を大きくすることができる。その結果、可変動弁機構におけるスライダの動作によるブッシュの摺動面の摩耗を低減させて耐摩耗性を向上させることができる。
本発明を実施するための最良の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
以下では、本発明の可変動弁機構を直列4気筒型エンジンに適用した例を挙げて説明する。そして、以下の例では、可変動弁機構を吸気バルブについて適用した場合について述べる。ただし、排気バルブについても同様に適用することが可能である。
まず、直列4気筒型のエンジンの概略構成について、図1を用いて説明する。図1は、シリンダヘッド側から見たエンジンを模式的に示す平面図であり、吸気バルブに関する可変動弁機構を模式的に示している。
エンジン10は、シリンダブロック11およびシリンダヘッド12を備えている。シリンダブロック11には、4つのシリンダ12a、12a・・・が設けられている。また、各シリンダ12aには、吸気ポートを開閉する一対の吸気バルブ15、15と、排気ポートを開閉する一対の排気バルブ16、16とが設けられている。
各シリンダ12aの吸気バルブ15の近傍には、吸気カムシャフト17が設けられている。吸気カムシャフト17の各シリンダ12aと対応する位置には、吸気カム17aが設けられている。吸気カムシャフト17は、複数の隔壁21、21・・・により回転可能に支持されている。隔壁21は、シリンダヘッド12に設けられたカムキャリア21Aと、このカムキャリア21Aに取り付けられたカムキャップ21Bとで構成されている。
一方、各シリンダ12aの排気バルブ16の近傍には、排気カムシャフト18が設けられている。排気カムシャフト18の各シリンダ12aと対応する位置には、排気カム18aが設けられている。排気カムシャフト18は、複数の隔壁22、22・・・により回転可能に支持されている。隔壁22は、シリンダヘッド12に設けられたカムキャリア22Aと、このカムキャリア22Aに取り付けられたカムキャップ22Bとで構成されている。吸気カムシャフト17と排気カムシャフト18とは、タイミングチェーン23を介してクランクシャフトに駆動連結されている。
このようなエンジン10において、可変動弁機構20が吸気カムシャフト17の近傍に設けられている。以下、可変動弁機構20の構成について、図2〜図7を用いて詳しく説明する。
図2は、図1における(2)−(2)線断面図、図3は、可変動弁機構を示す斜視図、図4は、可変動弁機構を示す分解斜視図である。図5は、スライダギア、ロッカシャフト、コントロールシャフトを示す斜視図、図6は、可変動弁機構を示す水平破断斜視図、図7は、可変動弁機構を示す水平および垂直破断斜視図である。図8は、スライダギア、ロッカシャフト、コントロールシャフトを示す断面図、図9は、図8における(9)−(9)線断面図である。なお、図3、図6において、矢印Fは、シャフト用アクチュエータ33から離れる方向を、矢印Rは、シャフト用アクチュエータ33に近づく方向をそれぞれ示す。
可変動弁機構20は、吸気バルブ15のバルブリフト量や作用角を連続的に変更可能とするもので、吸気カムシャフト17の吸気カム17aとローラロッカーアーム24との間に配設されている。なお、ローラロッカーアーム24は、一端がラッシュアジャスタ25に支持され、他端は吸気バルブ15上端のタペット15aに当接されている。
可変動弁機構20は、ロッカシャフト31、コントロールシャフト32、シャフト用アクチュエータ33、およびバルブリフト機構40を備えている。
ロッカシャフト31は、円筒状の部材であり、シリンダヘッド12に一定間隔ごとに設けられた複数の隔壁21、21・・・に軸方向および周方向に不動となるように取り付けられている。そして、ロッカシャフト31は、吸気カムシャフト17と平行、つまり、気筒配列方向(図3の矢印F、R方向)に沿って配置されている。ロッカシャフト31には、スライダギア43の周溝43dと対応する箇所に、係止ピン44の中間部が挿通される長孔31aが形成されている。長孔31aは軸方向に長く形成されている。
コントロールシャフト32は、ロッカシャフト31内に軸方向変位可能に挿入されており、シャフト用アクチュエータ33によって軸方向に進退駆動される。コントロールシャフト32には、ロッカシャフト31の長孔31aに対応する箇所に、係止ピン44の基端部が挿入されて固定される固定用孔32aが形成されている。
バルブリフト機構40は、気筒数と同数設けられており、ロッカシャフト31に対して各気筒と対応するように外装されている。このバルブリフト機構40は、入力アーム41、出力アーム42、およびスライダギア43を備えて構成されている。
入力アーム41は、円筒形のハウジング41aを有し、その内周面には、スライダギア43の入力側ヘリカルスプライン43aに噛み合うヘリカルスプライン41bが形成されている。また、ハウジング41aの外周には、径方向外向きに突出する一対のフォーク41cL、41cRが設けられている。この一対のフォーク41cL、41cRの間には、ロッカシャフト31と平行な支軸41dを介してローラ41eが回転自在に支持されている。
出力アーム42は、円筒形のハウジング42aを有し、その内周面には、スライダギア43の出力側ヘリカルスプライン43bに噛み合うヘリカルスプライン42bが形成されている。また、ハウジング42aの外周には、径方向外向きに突出するノーズ42cが設けられている。このノーズ42cは、側面視で略三角形状に形成され、その一辺が凹状に湾曲するカム面42dとなっている。
スライダギア43は、ロッカシャフト31上にコントロールシャフト32と連動して軸方向に移動可能に外装されている。そして、その外径側には、入力アーム41と2つの出力アーム42、42とがそれぞれ外装されている。このスライダギア43は、中心に貫通孔43cを有する略円筒形状に形成されており、その外周における軸方向中間には、入力アーム41のヘリカルスプライン41bに噛み合う入力側ヘリカルスプライン43aが、また、外周における軸方向両側には、出力アーム42のヘリカルスプライン42bに噛み合う出力側ヘリカルスプライン43bが形成されている。軸方向両側の出力側ヘリカルスプライン43b、43bは、軸方向中間の入力側ヘリカルスプライン43aに対して外径が小さく形成されている。入力側ヘリカルスプライン43aと出力側ヘリカルスプライン43bとは、歯すじの傾斜方向が反対となるように形成されている。
スライダギア43の貫通孔43cの軸方向中間(入力側ヘリカルスプライン43aの形成されている箇所)には、周溝43dが形成されている。周溝43dには、断面円弧状のブッシュ45が配設されている。この周溝43dの周方向一部において、スライダギア43の周壁には、スライダギア43の内外を貫通するピン挿入孔43eが形成されている。ピン挿入孔43eは、ブッシュ45を係止ピン44により固定する際に用いられる。また、周溝43dのブッシュ45が配置されている箇所の周方向の反対側には、挿入用孔(貫通孔)43fが設けられている。挿入用孔43fは、周溝43dの周壁には、周溝43d内に外部からブッシュ45を挿入可能な挿入用孔43fが形成されている。挿入用孔43fの軸方向の幅は、周溝43dの幅と同じであり、この挿入用孔43fは、後述するように、ブッシュ45を組み付ける際、ブッシュ45を外部から周溝43d内に挿入するときに用いられる。
そして、入力アーム41のローラ41eは、シリンダヘッド12に圧縮状態で配設されたロストモーションスプリング26によって、常に吸気カム17aへ押しつけられるように付勢されている。一方、出力アーム42のハウジング42aのベース円部分またはノーズ42cのカム面42dには、吸気バルブ15の弁ばね15bによってローラロッカーアーム24のローラ24aが圧接されている。これにより、吸気カム17aの回転によって入力アーム41が揺動され、この入力アーム41と一体的に揺動する出力アーム42によって、ローラロッカーアーム24を介して吸気バルブ15がリフトされるようになっている。
ここで、スライダギア43について、ロッカシャフト31およびコントロールシャフト32との結合形態について説明する。
スライダギア43の貫通孔43cには、ロッカシャフト31が挿入されており、スライダギア43は、ロッカシャフト31に対して、周方向および軸方向に移動可能な状態でこれに支持されている。ロッカシャフト31は、上述したように、シリンダヘッド12に設けられた隔壁21、21・・・に軸方向および周方向に不動となるように取り付けられている。また、上述したように、ロッカシャフト31内には、コントロールシャフト32が軸方向変位可能に挿入されている。
また、スライダギア43の貫通孔43cの周溝43dには、ロッカシャフト31の外周に沿うように湾曲した断面円弧状のブッシュ45が配設されている。ブッシュ45の軸方向の幅は、周溝43dの幅と同じであり、ブッシュ45の径方向の幅は、周溝43dの深さよりも若干小さい。このため、周溝43dとブッシュ45とは、軸方向においては、互いに対向する面(以下、「摺動面」という。)が面接触している一方で、周方向においては、互いに対向する面は非接触となっている。ブッシュ45の周方向中間には、係止ピン44の先端部が挿入されるピン挿入孔45aが形成されている。
スライダギア43の周溝43d内のブッシュ45は、係止ピン44を用いてコントロールシャフト32に対して連結固定されている。係止ピン44は、スライダギア43の周溝43dとロッカシャフト31の長孔31aとが交差する箇所に挿通されている。そして、係止ピン44の先端部側が、周溝43d内のブッシュ45のピン挿入孔45aに挿入され、ブッシュ45に固定されている。このとき、ブッシュ45は、スライダギア43の周溝43d内を移動可能となっている。また、係止ピン44の中間部が、ロッカシャフト31の長孔31aに挿通されており、係止ピン44とブッシュ45とは、この長孔31aに沿って移動可能となっている。さらに、係止ピン44の基端部が、コントロールシャフト32の固定用孔32aに挿入され、コントロールシャフト32に固定されている。
コントロールシャフト32が軸方向に移動すると、その動作がコントロールシャフト32に連結されたブッシュ45を介してスライダギア43に伝えられる。これにより、スライダギア43は、コントロールシャフト32の軸方向への移動に連動して、次のように動作する。
係止ピン44とブッシュ45とがロッカシャフト31の長孔31aに沿って移動可能となっているので、コントロールシャフト32を軸方向へ移動させると、係止ピン44で固定されているブッシュ45によりスライダギア43の周溝43dが同方向に押され、スライダギア43が同方向に移動する。このように、スライダギア43は、コントロールシャフト32上における軸方向の位置が固定される一方で、ロッカシャフト31上において軸方向へ移動することが可能となっている。
ここで、上述したように、入力アーム41のローラ41eがロストモーションスプリング26によって、常に吸気カム17aへ押しつけられるように付勢されている。さらに、ブッシュ45がスライダギア43の周溝43d内を移動可能となっているので、スライダギア43は、軸方向に移動しながら、コントロールシャフト32に対して回動する。つまり、スライダギア43はらせん回転を行うのである。このようなスライダギア43のらせん回転にともない、スライダギア43の出力側ヘリカルスプライン43bと噛合する出力アーム42が回動する。このように、入力アーム41と出力アーム42とが相対回転し、これにより、入力アーム41(ローラ41e)と出力アーム42(ノーズ42c)との相対位相差が変更される。
また、ブッシュ45がスライダギア43の周溝43d内を移動可能となっているので、入力アーム41に吸気カムシャフト17のトルクが伝達されると、そのトルクが入力アーム41からスライダギア43を介して出力アーム42に伝達されて吸気バルブ15の開閉が行われるが、このとき、スライダギア43がロッカシャフト31(コントロールシャフト32)の回りを揺動する。
上述のように、入力アーム41のローラ41eと出力アーム42のノーズ42cとの相対位相差が変更されると、吸気バルブ15のバルブリフト量が変更される。そして、相対位相差が最も小さいとき(バルブリフト機構40の周方向において、ローラ41eとノーズ42cとが最も接近した状態にあるとき)、吸気バルブ15のバルブリフト量は最も小さくなる。逆に、相対位相差が最も大きいとき(バルブリフト機構40の周方向において、ローラ41eとノーズ42cとが最も離れた状態にあるとき)、吸気バルブ15のバルブリフト量は最も大きくなる。
なお、上述のような可変動弁機構20においては、共通する1本のコントロールシャフト32に気筒毎のスライダギア43、43・・・がそれぞれ固定されているので、コントロールシャフト32の軸方向移動にともなって全気筒の吸気バルブ15のバルブリフト量が同時に変更されるようになっている。
次に、可変動弁機構20の動作について、図10、図11を用いて説明する。図10は、入力アーム41と出力アーム42との相対位相差を最大にした場合の可変動弁機構20の動作説明に用いる側面図で、(a)は閉弁状態、(b)は開弁状態を示している。図11は、入力アーム41と出力アーム42との相対位相差を最小にした場合の可変動弁機構20の動作説明に用いる側面図で、(a)は閉弁状態、(b)は開弁状態を示している。ただし、図11(b)では、入力アーム41と出力アーム42との相対位相差を最小にして、常にバルブリフト量が「0」となるようにしているため、実際には、閉弁した状態となっている。
まず、図10を参照して、コントロールシャフト32を最大限までシャフト用アクチュエータ33から離れる方向(図3の矢印F方向)へ移動させた場合の可変動弁機構20の動作について説明する。
図10(a)に示すように、吸気カム17aのベース円部分が入力アーム41のローラ41eに当接しているとき、ローラロッカーアーム24のローラ24aは、出力アーム42のハウジング42aのベース円部分と当接した状態にある。このため、吸気バルブ15はリフト量が「0」の状態(エンジン10の吸気ポートを閉じた状態)に維持される。
そして、吸気カムシャフト17の時計方向への回転にともない、入力アーム41のローラ41eが吸気カム17aのリフト部分により押し下げられると、入力アーム41がロッカシャフト31に対して、反時計回り方向(図10(a)の矢印A方向)に回動する。また、これにともなって、出力アーム42およびスライダギア43が一体となって回動する。
これにより、出力アーム42のノーズ42cに形成されたカム面42dが、ローラロッカーアーム24のローラ24aに当接し、カム面42dの押圧によってローラ24aが押し下げられる。
図10(b)に示すように、ローラロッカーアーム24のローラ24aがカム面42dにより押圧されているとき、ローラロッカーアーム24がラッシュアジャスタ25との当接部を中心として揺動し、吸気バルブ15が開弁される。
コントロールシャフト32がシャフト用アクチュエータ33から離れる方向に最大限まで移動した状態では、ロッカシャフト31の軸心回りにおける入力アーム41のローラ41eと、出力アーム42のノーズ42cとの相対位相差が最大となる。
これにより、吸気カム17aがローラ41eを最大限に押し下げたとき、ローラロッカーアーム24のローラ24aの変位量が最も大きくなり、吸気バルブ15は、最大のバルブリフト量および作用角で開閉される。
続いて、図11を参照して、コントロールシャフト32を最大限までシャフト用アクチュエータ33に近づける方向(図3の矢印R方向)へ移動させた場合の可変動弁機構20の動作について説明する。
図11(a)に示すように、吸気カム17aのベース円部分が入力アーム41のローラ41eに当接しているときには、出力アーム42とローラ24aとの当接位置は、カム面42dから最大限まで離れた位置にある。そして、吸気カムシャフト17の回転によって、入力アーム41のローラ41eが吸気カム17aのリフト部分により押し下げられると、入力アーム41と出力アーム42とが一体となって回動する。
ただし、この場合、出力アーム42とローラ24aとの当接位置は、カム面42dから最大限離れているので、カム面42dによるローラロッカーアーム24のローラ24aの押し下げが開始されるまでの出力アーム42の回転量が、図10に示す場合と比べて大きくなる。また、吸気カム17aのリフト部分により入力アーム41のローラ41eが押し下げられた際、ローラ24aと当接するカム面42dの範囲が、ノーズ42cの基端側の一部のみに縮小される。このため、吸気カム17aのリフト部分によるローラ41eの押し下げに応じたローラロッカーアーム24の揺動量は小さくなる。
図11(b)に示すように、ローラロッカーアーム24の揺動量が小さいことにより、吸気バルブ15は、より小さいバルブリフト量にて開弁されるようになる。
また、コントロールシャフト32がシャフト用アクチュエータ33に近づく方向に最大限まで移動した状態では、ロッカシャフト31の軸心回りにおけるローラ41eとノーズ42cとの相対位相差が最小となる。
これにより、吸気カム17aがローラ41eを最大限に押し下げたときのローラ24aの変位量は最も小さくなり、吸気バルブ15が最小のバルブリフト量および作用角で開閉されるようになる。
この例では、上述のように、バルブリフト機構40におけるスライダギア43の動作を、コントロールシャフト32とスライダギア43との間に配設されるブッシュ45を介して行うようにしている。ブッシュ45は、上述したように、スライダギア43の貫通孔43cの周溝43d内に配設され、周溝43d内における移動が可能となっている一方で、係止ピン44によってコントロールシャフト32に連結固定されている。
ここで、ブッシュ45のスライダギア43の周溝43dへの組み付けについて説明する。まず、ブッシュ45をスライダギア43の挿入用孔43fから周溝43d内に挿入する。次に、スライダギア43のピン挿入孔43eとブッシュ45のピン挿入孔45aとの位置合わせを行いつつ、スライダギア43の貫通孔43cに、ロッカシャフト31とコントロールシャフト32とを長孔31aと固定用孔32aとの位置合わせを行った状態で挿入する。そして、スライダギア43のピン挿入孔43eと、ブッシュ45のピン挿入孔45aと、ロッカシャフト31の長孔31aと、コントロールシャフト32の固定用孔32aとの位置合わせが行われた状態で、係止ピン44をスライダギア43のピン挿入孔43eから挿入し、係止ピン44の基端部をコントロールシャフト32の固定用孔32aに挿入し固定する。このようにして、ブッシュ45がスライダギア43の周溝43d内に組み付けられる。
この例では、ブッシュ45を、スライダギア43の貫通孔43cから挿入するのではなく、スライダギア43の挿入用孔43fから挿入するようにしている。このため、組み付けるブッシュ45のサイズが貫通孔43cの内径Dに制限されることがない。したがって、最大幅Wが貫通孔43cの内径Dよりも大きなサイズのブッシュ45を挿入用孔43fから挿入し、周溝43d内に組み付けることができる。これにより、ブッシュ45の摺動面の面積を大きくすることができる。その結果、上述のようなスライダギア43の動作の際、具体的には、コントロールシャフト32の軸方向への移動に連動して行われるスライダギア43のらせん回転、および、吸気バルブ15を開閉するにあたって行われるスライダギア43のコントロールシャフト32回りの揺動の際、ブッシュ45の摺動面の摩耗を低減させて耐摩耗性を向上させることができる。
また、この挿入用孔43fを介してブッシュ45を周溝43d内に容易に組み付けることができ、貫通孔43cからブッシュ45を挿入する場合と比べて組み付け時の作業性を向上させることができる。そして、最終組み付け状態では、言い換えれば、実働時には、ブッシュ45は、挿入用孔43fの周方向反対側に位置している(図7等)。このため、実働時に、ブッシュ45がスライダギア43より抜け出ることを防止することができる。
本発明にかかるエンジンの可変動弁機構を具体化した実施形態について、エンジンのシリンダヘッドを示す平面図である。 図1における(2)−(2)線断面図である。 可変動弁機構を示す斜視図である。 可変動弁機構を示す分解斜視図である。 スライダギア、ロッカシャフト、コントロールシャフトを示す斜視図である。 可変動弁機構を示す水平破断斜視図である。 可変動弁機構を示す水平および垂直破断斜視図である。 スライダギア、ロッカシャフト、コントロールシャフトを示す断面図である。 図8における(9)−(9)線断面図である。 入力アームと出力アームとの相対位相差を最大にした場合の可変動弁機構の動作説明図である。 入力アームと出力アームとの相対位相差を最小にした場合の可変動弁機構の動作説明図である。 従来のスライダギア、ロッカシャフト、コントロールシャフトを示す断面図である。 図12における(13)−(13)線断面図である。
符号の説明
10 エンジン
15 吸気バルブ
17 吸気カムシャフト
17a 吸気カム
20 可変動弁機構
24 ローラロッカーアーム
31 ロッカシャフト
32 コントロールシャフト
40 バルブリフト機構
41 入力アーム
42 出力アーム
43 スライダギア
43a 入力側ヘリカルスプライン
43b 出力側ヘリカルスプライン
43c 貫通孔
43d 周溝
43f 挿入用孔
44 係止ピン
45 ブッシュ

Claims (2)

  1. 軸方向へ移動可能に設けられたコントロールシャフトと、
    コントロールシャフトにそれぞれ揺動可能に設けられた入力アームおよび出力アームと、
    コントロールシャフトと、入力アームおよび出力アームとの間に設けられ、コントロールシャフトに対し周方向および軸方向に移動可能に設けられたスライダとを備え、
    エンジンのカムシャフトによる入力アームの揺動をスライダを介して出力アームに伝達してエンジンバルブを開閉するとともに、コントロールシャフトに連動するスライダの動作により、入力アームと出力アームとの相対位相差を変更してエンジンバルブのバルブリフト量を変更するようにした可変動弁機構において、
    スライダには、コントロールシャフトが挿入される貫通孔が設けられ、この貫通孔の内周面には、周溝が形成されており、
    この周溝内には、ブッシュが配設され、このブッシュは、スライダの周溝内における移動が可能となっている一方で、コントロールシャフトに対し連結固定されており、
    さらに、スライダの周壁には、周溝内に外部からブッシュを挿入するための挿入用孔が形成されていることを特徴とする可変動弁機構。
  2. 前記挿入用孔は、最終組み付け状態でブッシュが配置される位置に対し、周方向反対側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の可変動弁機構。
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