JP4181086B2 - 内燃機関の可変動弁機構 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の運転状況に応じてバルブのリフト量、作用角及びタイミングを連続的に又は段階的に変化させる可変動弁機構に関するものである。
この種の可変動弁機構として、特許文献1には長く複雑なリンク機構を用いたものが開示されているが、特許文献2ではそのような長く複雑なリンク機構を用いない比較的簡単な構成のものが提案されている。後者の可変動弁機構は、カムシャフトと、カムシャフトに設けられた回転カムと、カムシャフトとは異なる軸にて揺動可能に支持され、入力部(アーム)と出力部(揺動カム)とを有することで回転カムにより入力部が駆動されると出力部にてバルブを駆動する仲介駆動機構と、仲介駆動機構の入力部と出力部との相対位相差を可変とする仲介位相差可変手段とを備えている。
その仲介位相差可変手段は、入力部の内周面に設けられた入力部スプラインと、出力部の内周面に設けられ、入力部スプラインとは角度の異なる出力部スプラインと、仲介駆動機構の軸方向に移動可能な軸体であり、入力部スプラインに噛み合う入力用スプラインと出力部スプラインに噛み合う出力用スプラインとを軸体の外周面に有し、これらの噛み合いにより軸方向への移動に応じて入力部と出力部とを相対揺動させるスライダギアと、スライダギアの軸方向での変位を調整する変位調整手段とを備えている。
特開平11−324625号公報 特開2001−263015公報
上記特許文献2の可変動弁機構では、スライダギアの軸体うち、前記入力部の内部空間に入る部分の外周面の全周範囲に入力用スプラインが設けられ、前記出力部の内部空間に入る部分の外周面の全周範囲に出力用スプラインが設けられている。このため、次のような問題があった。
(1)スライダギアが大きくかつ重い。また、コストも高い。
(2)入力用・出力用スプラインと入力部・出力部スプラインとの接触歯数が多いため、スライダギアの移動に必要な駆動力が大きい。
(3)同時に2つのバルブを駆動するために、仲介駆動機構がその軸方向の中央の1つの入力部とその両側の2つの出力部とを有し、スライダギアがその軸方向の中央の1つの入力用スプラインとその両側の2つの出力用スプラインとを有する場合がある。このような場合の入力部及び出力部とスライダギアとの組み付けは、スライダギアの中央の入力用スプラインに中央の入力部を組み付けた後に、両側の出力用スプラインに両側の出力部を組み付けるという作業手順をとらざるを得ず、作業性が悪い。しかも、中央の入力部は片側の出力用スプラインを通過させて中央の入力用スプラインに組み付けるため、その通過が容易なように、入力部スプラインの内径を出力用スプラインの外径より大きくする必要がある。それに伴って入力用スプラインの外径も大きくなるため、ますますスライダギアが大きくかつ重くなる。
そこで、本発明の目的は、仲介位相差可変手段のスライダギアの小型化、軽量化及び低コスト化を図り、また、スライダギアの移動に必要な駆動力を下げることにある。また、別の目的は、組み付け作業性を向上させることにある。
上記目的を達成するために、本発明の内燃機関の可変動弁機構は、カムシャフトと、前記カムシャフトに設けられた回転カムと、前記カムシャフトとは異なる軸にて揺動可能に支持され、入力部と出力部とを有することで前記回転カムにより入力部が駆動されると出力部にて前記バルブを駆動する仲介駆動機構と、前記仲介駆動機構の入力部と出力部との相対位相差を可変とする仲介位相差可変手段とを備え、
前記仲介位相差可変手段は、前記入力部の内周面に設けられた入力部スプラインと、前記出力部の内周面に設けられ、前記入力部スプラインとは角度の異なる出力部スプラインと、前記仲介駆動機構の軸方向に移動可能な軸体であり、前記入力部スプラインに噛み合う入力用スプラインと前記出力部スプラインに噛み合う出力用スプラインとを軸体の外周面に有し、これらの噛み合いにより軸方向への移動に応じて前記入力部と前記出力部とを相対揺動させるスライダギアと、前記スライダギアの軸方向での変位を調整する変位調整手段とを備えた内燃機関の可変動弁機構において、
前記スライダギアが、前記入力用スプラインと前記出力用スプラインとをそれぞれ軸体の外周面のうち一部の中心角度範囲のみに有していることを特徴とする。
ここで、スライダギアを小型に形成する態様としては、特に限定されないが、略円筒状の軸体から前記一部の中心角度範囲を画定する2つの面で切り出された態様を例示できる(実際に切断により切り出されたものも、結果的に切り出された形になるように切断以外の方法(鍛造、焼結、鋳造等)で形成されたものもの含む。)。その2つの面は、前記軸体の中心軸線から放射する放射面でもよいし、前記軸体の中心軸線を通らない面でもよい。もっとも、前者の放射面は、次に述べるように1本のスライダギアから分割して分割数のスライダギアが得られる点で好ましい。
前記一部の中心角度範囲は、特に限定されないが、180度以下であることが好ましく、さらに組み付け作業性を向上させたい場合には180度未満であることが好ましい。180度を超えると小型化の利点が少なくなる。また、180度では後述するとおり組み付け作業性が向上しにくい。同範囲の下限については、特に限定されないが、15度以上が好ましい。15度未満では十分な歯数を確保することが難しくなるからである。約90度、約120度又は約180度というのは、上記特許文献1のように入力用スプラインと出力用スプラインとがそれぞれ軸体の外周面の全周範囲に設けられたスライダギアを、前記放射面で切り出すことにより4分割、3分割又は2分割して得られる中心角度範囲であり、スライダギアを効率的に作成できる点で好ましい。すなわち、1本のスライダギアから4本、3本又は2本のスライダギアを取ることができる。
なお、本発明の可変動弁機構は、吸気バルブ又は排気バルブの何れか一方に適用することもできるが、両方に適用することが好ましい。
本発明によれば、仲介位相差可変手段のスライダギアの小型化、軽量化及び低コスト化を図り、また、スライダギアの移動に必要な駆動力を下げることができる。また、組み付け作業性を向上させることもできる。
前記カムシャフト(6)と回転カム(6a)と仲介駆動機構(20)と仲介位相差可変手段とを備え、仲介位相差可変手段は、入力部(22)の内周面に設けられた入力部スプライン(22b)と、出力部(24,26)の内周面に設けられ、入力部スプライン(22b)とは角度の異なる出力部スプライン(24b,26b)と、仲介駆動機構の軸方向に移動可能な軸体であり、入力部スプライン(22b)に噛み合う入力用スプライン(28a)と出力部スプライン(24b,26b)に噛み合う出力用スプライン(28c,28e)とを軸体の外周面に有し、これらの噛み合いにより軸方向への移動に応じて入力部(22)と出力部(24,26)とを相対揺動させるスライダギア(28)と、スライダギア(28)の軸方向での変位を調整する変位調整手段とを備える。スライダギア(28)は、軸体の軸線周りの一部の中心角度範囲(特に約120度又は約180度)を画定する2つの面(例えば、軸線から放射する放射面)で切り出された態様で、小型化形成されている。もって、スライダギア(28)は、入力用スプライン(28a)と出力用スプライン(28c,28e)とをそれぞれ軸体の外周面のうち一部の中心角度範囲のみに有している。
図1〜図5は実施例1の可変動弁機構を示している。内燃機関が備える複数の気筒にはそれぞれ燃焼室が形成され、各燃焼室にはそれぞれ吸気バルブと排気バルブ(図示略)とが本例では2本ずつ配置されている。アクセルペダルの操作やアイドルスピードコントロール時のエンジン回転数に応じた吸入空気量制御は、第1吸気バルブ2a及び第2吸気バルブ2bのリフト量を調整することによりなされる。このリフト量の調整は、吸気カムシャフト6に設けられた吸気カム6a(「回転カム」に相当する)とロッカーアーム4との間に存在する後述する仲介駆動機構20をリフト量可変アクチュエータ(図示略。「変位調整手段」に相当する)が駆動することにより行われる。また、吸気バルブ2a,2bのバルブタイミングについては公知の回転位相差可変手段(図示略。例えば前出の特許文献2に記載のアクチュエータ)によりエンジンの運転状態に応じて調整される。なお、排気バルブは、排気カムシャフトに設けられた排気カム(図示略)の回転によりロッカーアームを介して一定のリフト量で開閉されるが、吸気バルブと同様にしてリフト量を可変にすることもできる。
さて、吸気バルブ2a,2bの可変動弁機構について詳述すると、この可変動弁機構は、仲介駆動機構20、リフト量可変アクチュエータ(図示略)及び回転位相差可変手段(図示略)を備えて構成されている。
仲介駆動機構20は、中央に設けられた入力部22、左に設けられた第1揺動カム24(「出力部」に相当する)及び右に設けられた第2揺動カム26(「出力部」に相当する)を備えている。これら入力部22のハウジング22a及び揺動カム24,26の各ハウジング24a,26aはそれぞれ外径が同じ円柱状をなしている。
入力部22のハウジング22aは内部に軸方向に空間を形成し、この内部空間の内周面の全周には軸方向に右ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン22b(「入力部スプライン」に相当する)を形成している。また外周面からは2つのアーム22c,22dが平行に突出して形成されている。これらアーム22c,22dの先端には、アーム22c,22d間にシャフト22eが掛け渡されている。このシャフト22eはハウジング22aの軸方向と平行であり、ローラ22fが回転可能に取り付けられている。
第1揺動カム24のハウジング24aは内部に軸方向に空間を形成し、この内部空間の内周面の全周には軸方向に左ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン24b(「出力部スプライン」に相当する)を形成している。なお、この内部空間は径の小さい中心孔を有するリング状の軸受部24cにて左端が覆われている。また外周面からは略三角形状のノーズ24dが突出して形成されている。このノーズ24dの一辺は凹状に湾曲するカム面24eを形成している。
第2揺動カム26のハウジング26aは内部に軸方向に空間を形成し、この内部空間の内周面の全周には軸方向に左ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン26b(「出力部スプライン」に相当する)を形成している。なお、この内部空間は径の小さい中心孔を有するリング状の軸受部26cにて右端が覆われている。また外周面からは略三角形状のノーズ26dが突出して形成されている。このノーズ26dの一辺は凹状に湾曲するカム面26eを形成している。
第1揺動カム24及び第2揺動カム26は、軸受部24c,26cを外側にして入力部22の両端から各端面を同軸上で接触させるように配置され、全体が図1及び図2に示したごとく内部空間を有する略円柱状となる。
入力部22及び2つ揺動カム24,26から構成される内部空間には、図1〜図3に示すスライダギア28が配置されている。ここで、スライダギア28は、略円筒状の軸体を約120度の中心角度範囲を画定するように中心軸線から放射する放射面で切り出されて得られる三半円筒片形状をなしている。スライダギア28の外周面中央には右ネジの螺旋状に形成された入力用ヘリカルスプライン28aが形成されている。この入力用ヘリカルスプライン28aの左側端部には小径部28bを挟んで左ネジの螺旋状に形成された第1出力用ヘリカルスプライン28cが形成されている。また、入力用ヘリカルスプライン28aの右側端部には小径部28dを挟んで左ネジの螺旋状に形成された第2出力用ヘリカルスプライン28eが形成されている。すなわち、スライダギア28は、入力用ヘリカルスプライン28aと第1及び第2出力用ヘリカルスプライン28c,28eとをそれぞれ軸体の外周面のうち約120度の中心角度範囲のみに有しており、従来よりも大幅に小型化形成されている。なお、入力用ヘリカルスプライン28aは、出力用ヘリカルスプライン28c,28eに対して外径が大きく形成されているが、外径が同じであってもよい。
このスライダギア28を作成するには、一例として、従来の特許文献2のスライダギアのような、略円筒状の軸体の外周面の中央と左側端部と右側端部の各全周にそれぞれヘリカルスプラインを有する図3(b)に2点鎖線で示すようなスライダギア280を作成した後、そのスライダギア280を前記のとおり約120度の中心角度範囲を確定する放射面で切断して3分割することにより形成(3本取り)することができる。従って、スライダギアの小型化、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
スライダギア28の入力用ヘリカルスプライン28aは入力部22内部のヘリカルスプライン22bに噛み合わされている。また第1出力用ヘリカルスプライン28cは第1揺動カム24内部のヘリカルスプライン24bに噛み合わされ、第2出力用ヘリカルスプライン28eは第2揺動カム26内部のヘリカルスプライン26bに噛み合わされている。スライダギア28の各ヘリカルスプライン28a,28c,28eは120度の中心角度範囲のみに有ることから、入力部22及び揺動カム24,26のヘリカルスプラインとの接触歯数が少ないため、スライダギア28の移動に必要な駆動力が小さくなっている。
スライダギア28の一方の小径部28dには、スライダギア28の内面28fまで貫く長孔28gが形成されている。この長孔28gは周方向に長く形成されている。
このスライダギア28の内面28fには支持パイプ30が周方向に摺動可能に配置されている。この支持パイプ30は、複数の気筒のすべての仲介駆動機構20に共通の1本が設けられている。なお支持パイプ30には各仲介駆動機構20毎に軸方向に長く形成された長孔30aが開口している。
さらに、支持パイプ30内には、軸方向に摺動可能にコントロールシャフト32が貫通している。このコントロールシャフト32も支持パイプ30と同様にすべての仲介駆動機構20に共通の1本が設けられている。コントロールシャフト32には各仲介駆動機構20毎に係止ピン32aが突出している。この係止ピン32aは、支持パイプ30の軸方向の長孔30aを貫通すると共に、スライダギア28の周方向の長孔28g内にも先端が挿入されている。コントロールシャフト32への係止ピン32aの形成は、コントロールシャフト32と支持パイプ30を組み合わせた状態にて、長孔30aを通して行う。
そして、支持パイプ30に形成された軸方向の長孔30aにより、コントロールシャフト32の係止ピン32aは、支持パイプ30がシリンダヘッドに対して固定されていても、軸方向に移動することでスライダギア28を軸方向に移動させることができる。さらに、スライダギア28自体は、周方向の長孔28gにて係止ピン32aに係止していることにより、係止ピン32aにて軸方向の位置は決定されるが軸周りについては揺動可能となっている。
このように構成された各仲介駆動機構20は、揺動カム24,26の軸受部24c,26c側にて、シリンダヘッドに形成された立壁部(図示略)に挟まれて、軸周りには揺動可能であるが軸方向に移動するのが阻止されている。なお、支持パイプ30はシリンダヘッドに対し固定されて軸方向に移動したり回転したりすることはない。
また、支持パイプ30内のコントロールシャフト32は支持パイプ30内を軸方向に摺動可能に貫通し、一端側にてリフト量可変アクチュエータ10に連結されている。このリフト量可変アクチュエータ10によりコントロールシャフト32の軸方向の変位が調整可能とされている。リフト量可変アクチュエータ10は、例えば油圧シリンダを用いて構成されている。
仲介駆動機構20の入力部22に設けられているローラ22fは、図5に示したごとく吸気カム6aに接触している。このため各仲介駆動機構20の入力部22は吸気カム6aのカム面のプロフィールに応じて支持パイプ30の軸周りに揺動する。なお、ローラ22fを支持しているアーム22c,22dにはローラ22fを吸気カム6a方向へ付勢する圧縮状スプリング22gがシリンダヘッドとの間に設けられている。このため、ローラ22fは常に吸気カム6aのカム面に接触している。
一方、揺動カム24,26はそれぞれベース円部分で2つのロッカーアーム4の中央に設けられた各ローラ4aに接触している。このロッカーアーム4はシリンダヘッドに対し基端部4cでアジャスタ4bにて揺動可能に支持され、先端部4dにて各吸気バルブ2a,2bのステムエンド2cにそれぞれ接触している。
前述したごとく、リフト量可変アクチュエータ10のピストン(図示略)の位置を調整することで、図4及び図5に示すごとくコントロールシャフト32とスライダギア28とを介して、入力部22のローラ22fと揺動カム24,26のノーズ24d,26dとの位相差が調整でき、もって吸気バルブ2a,2bのリフト量を連続的に可変とすることができる。
本実施例の可変動弁機構は、組み付け時に次のように作用する。すなわち、スライダギア28は前記のとおり小型化形成されており、特に本実施例のスライダギア28は三半円筒片形状をなしていて入力部22及び両揺動カム24,26の各内部空間よりも余裕を持って小さいため、これらの内部空間に容易に入り込む。よって、入力部22及び揺動カム24,26とスライダギア28との組み付けは、入力部22及び両揺動カム24,26の内部空間にスライダギア28を一気に入り込ませて、入力部22及び揺動カム24,26の各ヘリカルスプライン22b,24b,26bにスライダギア28の各ヘリカルスプライン28a,28c,28eを同時に噛み合わせるという作業手順をとることができる。その後、入力部22及び揺動カム24,26の内部空間に支持パイプ30を通せばよい。このため、組み付け作業性がよい。なお、前記のとおり、入力用ヘリカルスプライン28aは、出力用ヘリカルスプライン28c,28eに対して外径が大きく形成されているが、それは必須ではないため、外径が同じになるように形成すれば、ますますスライダギアを小さくかつ軽く形成することができる。
また、本実施例の可変動弁機構は、内燃機関の運転時に次のように作用する。
まず、図4(a)及びそれに対応する図5(a)は、最大リフト量が必要な運転状況下を示している。なお、図5では第2揺動カム26が第1吸気バルブ2aを駆動する機構を示しているが、第1揺動カム24が第2吸気バルブ2bを駆動する機構についても同じである。このとき、リフト量可変アクチュエータ10によりコントロールシャフト32を最もF方向へ移動させる。これにより、入力部22のローラ22fと揺動カム24,26のノーズ24d,26dとの位相差が大きくなるため、吸気カム6aのベース円部分が、仲介駆動機構20における入力部22のローラ22fに接触しているとき、揺動カム24,26のノーズ24d,26dはロッカーアーム4のローラ4aには接触しておらず、ノーズ24d,26dに隣接したベース円部分が接触している。そして、吸気カム6aのノーズ6bが入力部22のローラ22fを押し下げると、仲介駆動機構20内では入力部22からスライダギア28を介して揺動カム24,26に揺動が伝達されて、揺動カム24,26はノーズ24d,26dを押し下げるように揺動する。このことによりノーズ24d,26dに設けられた湾曲状のカム面24e,26eが直ちにロッカーアーム4のローラ4aに接触して、カム面24e,26eの全範囲を使用してロッカーアーム4のローラ4aを押し下げる。このことにより、ロッカーアーム4は基端部4c側を中心に揺動し、ロッカーアーム4の先端部4dは大きくステムエンド2cを押し下げる。こうして吸気バルブ2a,2bは最大のリフト量Lmax にて吸気ポート3を開放状態とする。
次に、図4(b)及びそれに対応する図5(b)は、リフト量を減少させるべき運転状況下を示している。このとき、リフト量可変アクチュエータ10によりコントロールシャフト32を図4(a)の状態から少しR方向へ移動させる。これにより、入力部22のローラ22fと揺動カム24,26のノーズ24d,26dとの位相差が小さくなるため、吸気カム6aのベース円部分が、仲介駆動機構20における入力部22のローラ22fに接触しているとき、揺動カム24,26のノーズ24d,26dはロッカーアーム4のローラ4aには接触しておらず、図5(a)の場合に比較して少しノーズ24d,26dから離れたベース円部分が接触している。従って、吸気カム6aのノーズ6bが入力部22のローラ22fを押し下げ始めても、しばらくはロッカーアーム4のローラ4aはノーズ24d,26dに設けられた湾曲状のカム面24e,26eに接触することなくベース円部分に接触した状態を継続する。その後、湾曲状のカム面24e,26eがローラ4aに接触して、ロッカーアーム4のローラ4aを押し下げるため、ロッカーアーム4は基端部4cを中心に揺動するが、ロッカーアーム4の揺動角度は小さくなり、ステムエンド2cの押し下げ量、すなわちリフト量Lは少なくなる。こうして吸気バルブ2a,2bは最大量よりも小さいリフト量にて吸気ポート3を開放状態とする。
次に、図4(c)及びそれに対応する図5(c)は、リフト量を減少させるべき運転状況下を示している。このとき、リフト量可変アクチュエータ10によりコントロールシャフト32を最もR方向へ移動させる。これにより、入力部22のローラ22fと揺動カム24,26のノーズ24d,26dとの位相差が最少になるため、吸気カム6aのベース円部分が、仲介駆動機構20における入力部22のローラ22fに接触しているとき、揺動カム24,26のノーズ24d,26dはロッカーアーム4のローラ4aには接触しておらず、ノーズ24d,26dから大きく離れたベース円部分が接触している。従って、吸気カム6aのノーズ6bが入力部22のローラ22fを押し下げても、ロッカーアーム4のローラ4aはノーズ24d,26dに設けられた湾曲状のカム面24e,26eに接触することなくベース円部分に接触した状態を継続する。このことにより、ロッカーアーム4は基端部4cを中心に揺動することがなくなり、ロッカーアーム4の先端部4dによるステムエンド2cの押し下げ量、すなわちリフト量は0となる。
以上のリフト量可変アクチュエータ10による調整は連続的に行われるため、吸気バルブ2a,2bのリフト量が連続的に調整可能となる。すなわち、リフト量可変アクチュエータ10、コントロールシャフト32、スライダギア28、入力部22のヘリカルスプライン22b及び揺動カム24,26のヘリカルスプライン24b,26bにより、仲介位相差可変手段が構成されている。
次に、図6はスライダギア28の変更例を示している。このスライダギア28は、略円筒状の軸体を180度の中心角度範囲を画定するように中心軸線から放射する放射面で切り出されて得られる半円筒片形状をなしており、入力用ヘリカルスプライン28aと第1及び第2出力用ヘリカルスプライン28c,28eとをそれぞれ軸体の外周面のうち約180度の中心角度範囲のみに有している点においてのみ、前記実施例1のスライダギアと相違するものである。なお、入力用ヘリカルスプライン28aは、出力用ヘリカルスプライン28c,28eに対して外径が大きく形成されているが、外径が同じであってもよい。
このスライダギア28を作成するには、一例として、従来の特許文献2のスライダギアのような、略円筒状の軸体の外周面の中央と左側端部と右側端部の各全周にそれぞれヘリカルスプラインを有する図6(b)に2点鎖線で示すようなスライダギア280を作成した後、そのスライダギア280を前記のとおり約180度の中心角度範囲を確定する放射面で切断して2分割することにより形成(2本取り)することができる。従って、この変更例によっても、スライダギアの小型化、軽量化及び低コスト化を図ることができる。但し、この変更例のスライダギア28は、入力部22及び両揺動カム24,26の各内部空間よりも余裕を持って小さいとはいえないため、実施例1のように入力部22及び両揺動カム24,26の内部空間に一気に入り込ませるような組付手順は難しく、従来例のような組付手順となる。
なお、本発明は前記実施例の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で変更して具体化することもできる。
本発明の実施例1に係る可変動弁機構を一部破断して示す斜視図である。 同機構の要部を分解した状態を示す斜視図である。 (a)は同機構の断面図、(b)は同機構のスライダギアの側面図、(c)は(a)のIIIc−IIIc断面図、(d)は(a)のIIId−IIId断面図である。 (a)は最大リフト量が必要なとき、(b)はリフト量を減少させるとき、(c)はリフト量を0にするとき、のそれぞれ同機構の要部の一部破断斜視図である。 (a)は最大リフト量が必要なとき、(b)はリフト量を減少させるとき、(c)はリフト量を0にするとき、のそれぞれ同機構の側面図である。 (a)は同スライダギアの変更例の斜視図、(b)は同じく側面図である。
符号の説明
20 仲介駆動機構
22 入力部
22b ヘリカルスプライン
24 出力部としての第1揺動カム
24b ヘリカルスプライン
26 出力部としての第2揺動カム
26b ヘリカルスプライン
28 スライダギア
28a 入力用ヘリカルスプライン
28c 出力用ヘリカルスプライン
28e 出力用ヘリカルスプライン
30 支持パイプ
32 コントロールシャフト

Claims (5)

  1. カムシャフトと、前記カムシャフトに設けられた回転カムと、前記カムシャフトとは異なる軸にて揺動可能に支持され、入力部と出力部とを有することで前記回転カムにより入力部が駆動されると出力部にて前記バルブを駆動する仲介駆動機構と、前記仲介駆動機構の入力部と出力部との相対位相差を可変とする仲介位相差可変手段とを備え、
    前記仲介位相差可変手段は、
    前記入力部の内周面に設けられた入力部スプラインと、
    前記出力部の内周面に設けられ、前記入力部スプラインとは角度の異なる出力部スプラインと、
    前記仲介駆動機構の軸方向に移動可能な軸体であり、前記入力部スプラインに噛み合う入力用スプラインと前記出力部スプラインに噛み合う出力用スプラインとを軸体の外周面に有し、これらの噛み合いにより軸方向への移動に応じて前記入力部と前記出力部とを相対揺動させるスライダギアと、
    前記スライダギアの軸方向での変位を調整する変位調整手段と
    を備えた内燃機関の可変動弁機構において、
    前記スライダギアが、前記入力用スプラインと前記出力用スプラインとをそれぞれ軸体の外周面のうち一部の中心角度範囲のみに有していることを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  2. 前記スライダギアが、略円筒状の軸体から前記一部の中心角度範囲を画定する2つの面で切り出された態様で形成されている請求項1記載の内燃機関の可変動弁機構。
  3. 前記2つの面が、前記軸体の中心軸線から放射する2つの放射面である請求項2記載の内燃機関の可変動弁機構。
  4. 前記一部の中心角度範囲が、180度以下である請求項1、2又は3記載の内燃機関の可変動弁機構。
  5. 前記一部の中心角度範囲が、約90度、約120度又は約180度である請求項1、2又は3記載の内燃機関の可変動弁機構。
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