JP2006336623A - 動弁装置の調整方法 - Google Patents

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Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
Takahide Koshimizu
孝英 腰水
Fuminori Hosoda
文典 細田
Yuji Yoshihara
裕二 吉原
Takao Yuasa
貴夫 湯浅
Koki Yamaguchi
弘毅 山口
Ken Sugiura
憲 杉浦
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Abstract

【課題】簡易な作業を通じて機関バルブの開閉特性を所望の特性に調整することのできる動弁装置の調整方法を提供する。
【解決手段】この調整方法は、一端がラッシュアジャスタ22により支持され他端に当接する吸気バルブ9をカム11aの回転に基づき揺動させて開閉駆動するロッカアーム21と、ロッカアーム21の揺動量を変更して吸気バルブ9の開閉特性を変更する開閉特性変更機構14とを備える動弁装置に適用される。吸気バルブ9とロッカアーム21との間にはステムキャップ24が介在している。吸気バルブ9とロッカアーム21との間に位置する部分の厚さが異なる複数種のステムキャップ24を用意し、動弁装置の組み付けに際して、それら複数種のステムキャップ24のうちから特定の一つを選択する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機関バルブの開閉特性を変更する開閉特性変更機構を有する動弁装置の調整方法に関するものである。
機関バルブは通常、カムシャフト(詳しくは、これに設けられたカム)の回転に基づいて開閉駆動される。そのように機関バルブを開閉駆動する動弁装置としては、例えば、ロッカアームの一端をピボット等の支持部材によって支持し、カムの回転に基づき同ロッカアームの他端を揺動させることにより機関バルブを開閉駆動するようにしたロッカアーム式の動弁装置を挙げることができる。
また、そうした機関バルブの開閉特性(開弁時期、閉弁時期、リフト量など)を変更する開閉特性変更機構を内燃機関に設けることが提案されている(特許文献1)。こうした技術は、機関吸気通路に設けられたスロットル弁を絞ることによって吸入空気量を調節する場合と比較して、ポンピングロスを小さくして燃費を向上させることが可能になることから注目されている。
図11に、開閉特性変更機構の一例の斜視構造を示す。同図11に示すように、開閉特性変更機構101は、コントロールシャフト103と連動して軸方向へ移動することのできるスライダギア104、このスライダギア104と噛合する入力アーム105及び出力アーム106を備えている。この開閉特性変更機構101にあっては、適宜のアクチュエータを通じてコントロールシャフト103を軸方向に移動させて入力アーム105と出力アーム106との相対位相差を変更することにより、ロッカアーム(図示略)の揺動量、ひいては機関バルブ(図示略)の最大リフト量が変更される。
ここで開閉特性変更機構やロッカアーム等といった動弁装置の各構成部品には製造誤差があるため、単に動弁装置を内燃機関に組み付けても、機関バルブの開閉特性が所望の特性になるとは限らない。例えば上記出力アーム106と入力アーム105との相対位相差が所望の位相差になっていないと、機関バルブの最大リフト量が所望の量と異なったものとなってしまう。そのため通常、動弁装置の組み付けに際しては、機関バルブの開閉特性が所望の特性になるように同動弁装置を調整する作業が行われる。この調整作業では、具体的には、出力アーム106と入力アーム105との間や出力アーム106とシリンダヘッドの軸受部との間に介在させた調整部材(調整用シムなど)の厚さが調節される。
特開2001−263015号公報
ところで上述した調整作業は、開閉特性変更機構101を一旦分解して調整部材を交換した上で同開閉特性変更機構101を再度組み立てるといったように行われる煩雑な作業である。しかも、そうした一連の作業を機関バルブの実際の開閉特性が所望の特性と合致するようになるまで繰り返し行う必要があるために、上記調整作業は極めて煩雑な作業になる。
なお、ロッカアームの揺動量を変更して機関バルブの開閉特性を変更する開閉特性変更機構を備えた動弁装置にあっては、上述した開閉特性変更機構101を有する動弁装置と同様に、その調整作業が煩雑な作業になり易い。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な作業を通じて機関バルブの開閉特性が所望の特性になるようにこれを調整することのできる動弁装置の調整方法を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、一端が支持部材により支持され他端に当接する機関バルブをカムの回転に基づき揺動させて開閉駆動するロッカアームと同ロッカアームの揺動量を変更して前記機関バルブの開閉特性を変更する開閉特性変更機構とを備えた動弁装置の前記開閉特性を調整する方法であって、前記ロッカアームと前記機関バルブとの間に調整部材を介在させるようにし、前記動弁装置の組み付けに際して、前記ロッカアームと前記機関バルブとの間に位置する部分の厚さが異なる複数種の調整部材のうちから特定の一つを選択することによって前記開閉特性を調整することをその要旨とする。
上記調整方法によれば、開閉特性変更機構を一旦分解して調整部材を交換した後に同機構を再度組み立てるといった調整作業と比較して、ロッカアームと機関バルブとの間に介在する調整部材を交換するといった簡易な調整作業を通じて、機関バルブの開閉特性を所望の特性に調整することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動弁装置の調整方法において、前記調整部材として、前記機関バルブの前記ロッカアーム側の端部に被装されるステムキャップを用いることをその要旨とする。
上記構成によれば、機関バルブの上記ロッカアーム側の端部にステムキャップが被装される動弁装置にあって、同ステムキャップを利用して動弁装置の調整を行うことができるようになる。
請求項3に記載の発明は、一端が支持部材により支持され他端に機関バルブが当接するロッカアーム本体にカムによる揺動力が伝達されるローラが回転可能に支持され、前記カムの回転に基づき前記ローラ及び前記ロッカアーム本体の他端が揺動して前記機関バルブを開閉駆動するロッカアームと、同ロッカアームの揺動量を変更して前記機関バルブの開閉特性を変更する開閉特性変更機構とを備える動弁装置の前記開閉特性を調整する方法であって、前記動弁装置の組み付けに際して、前記ローラの外径及び回転中心の少なくとも一方が異なる複数種のロッカアームのうちから特定の一つを選択することによって前記開閉特性を調整することをその要旨とする。
上記調整方法によれば、開閉特性変更機構を一旦分解して調整部材を交換した後に同機構を再度組み立てるといった調整作業と比較して、ロッカアームを交換するといった簡易な作業を通じて、機関バルブの開閉特性を所望の特性に調整することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の動弁装置の調整方法において、前記支持部材としてラッシュアジャスタを用いることをその要旨とする。
ラッシュアジャスタはいわゆるバルブクリアランスを「0」にするように機能する。そのため、ラッシュアジャスタを有する動弁装置にあってはバルブクリアランスの調整作業が不要である。ただし、そうした動弁装置にあっても、前述した製造誤差によって、機関バルブの開閉特性が所望の特性と異なったものとなることは避けられない。この点、上記調整方法によれば、そうしたラッシュアジャスタを有する動弁装置にあって、その機関バルブの開閉特性を好適に調整することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の動弁装置の調整方法において、前記変更機構として、前記カムに押されて揺動する入力アームと同入力アームの揺動が伝達されるとともに前記ロッカアームを揺動させる出力アームと前記入力アーム及び出力アーム内に設けられたスライダギアとを備えるものであって、同スライダギアを変位させることにより前記入力アームと前記出力アームとの相対位相差を変更して前記ロッカアームの揺動量を変更するものを用いることをその要旨とする。
請求項5に記載の開閉特性変更機構を有する動弁装置にあって、機関バルブの開閉特性を調整する手法としては、入力アーム及び出力アームの間に配設した調整部材を交換する手法や、各アームとスライダギアとの間に配設した調整部材を交換する手法が考えられる。これら手法を用いた調整作業はいずれも、開閉特性変更機構を一旦分解した後に再度組み立てるといった作業を伴う繁雑な作業である。
この点、請求項5に記載の調整方法によれば、そうした開閉特性変更機構の分解及び再度の組み立てといった煩雑な作業を行うことなく、動弁装置を調整することができるようになる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかる動弁装置の調整方法を具体化した第1の実施の形態について説明する。
ここでは先ず、本実施の形態にかかる調整方法が適用される内燃機関の概略構成について説明する。
図1は、上記内燃機関のシリンダヘッド周りの概略構造を示している。
同図1に示すように、内燃機関1においては、シリンダヘッド2、シリンダブロック3、及びピストン5によって燃焼室6が区画されている。この燃焼室6には吸気通路7が接続されている。これら燃焼室6及び吸気通路7の間は吸気バルブ9の開閉動作によって連通・遮断される。
シリンダヘッド2には、吸気バルブ9を駆動するための吸気カムシャフト11が設けられている。この吸気カムシャフト11は、内燃機関1のクランクシャフト(図示略)からの回転伝達によって回転する。また、吸気カムシャフト11には吸気カム11aが設けられている。そして、吸気カム11aの上記吸気カムシャフト11との一体回転を通じて吸気バルブ9が開閉動作するようになっている。
次に、吸気バルブ9を開閉動作させるための動弁装置について説明する。
この動弁装置は、回転する吸気カム11aに押されて変位する開閉特性変更機構14と、ラッシュアジャスタ22により支持されるとともに上記開閉特性変更機構14に押されて吸気バルブ9をリフトさせるロッカアーム21とを備えている。なお、シリンダヘッド2と吸気バルブ9との間にはバルブスプリング25が設けられており、同バルブスプリング25の付勢力によって吸気バルブ9は閉方向に常時付勢されている。
上記開閉特性変更機構14は、吸気バルブ9の開閉特性(具体的には、最大リフト量及び開弁期間(作用角))を可変とするためのものである。この開閉特性変更機構14の作動を通じて、例えば吸入空気量を多く必要とする機関運転状態になるほど最大リフト量及び作用角が大きくなるように制御される。
開閉特性変更機構14は、共に吸気カムシャフト11と平行に延びるロッカシャフト15及びコントロールシャフト16と、回転する吸気カム11aにより押されて上記ロッカシャフト15を中心に揺動する入力アーム17と、この入力アーム17の揺動に伴い上記ロッカシャフト15を中心に揺動する出力アーム18とを備えている。入力アーム17にはローラ19が回転可能に取り付けられている。また入力アーム17は、コイルスプリング20の付勢力によって、上記ローラ19が吸気カム11aに押し付けられるように付勢されている。出力アーム18は、その揺動時にロッカアーム21に押し付けられ、同ロッカアーム21を介して吸気バルブ9をリフトさせる。
ロッカアーム21は、ロッカアーム本体21aとこれに回転可能に設けられたローラ23とにより構成されている。ロッカアーム本体21aの一方の端部には上記シリンダヘッド2に設けられたラッシュアジャスタ22が係合されており、同ラッシュアジャスタ22によってロッカアーム本体21aは支持されている。また、ロッカアーム本体21aの他方の端部には吸気バルブ9が当接している。詳しくは、吸気バルブ9の上記ロッカアーム21側の端部にはステムキャップ24が被設されており、吸気バルブ9とロッカアーム本体21aとの間にはステムキャップ24が介在している。更に、上記ローラ23が上記開閉特性変更機構14の出力アーム18に当接している。
吸気カム11aの回転に基づき入力アーム17及び出力アーム18が揺動すると、出力アーム18によってロッカアーム21のローラ23が押されて、同ロッカアーム21がラッシュアジャスタ22によって支持された部分を支点に揺動するようになる。その結果、このロッカアーム21によって押されて吸気バルブ9がリフトし、同吸気バルブ9の開閉動作が行われるようになる。
なお、上記ラッシュアジャスタ22は、吸気バルブ9の閉時におけるロッカアーム21のローラ23と出力アーム18とのクリアランス、いわゆるバルブクリアランスを「0」にするべく、同ロッカアーム21を出力アーム18側に押し付けるためのものである。
そして、開閉特性変更機構14の作動制御では、入力アーム17と出力アーム18との揺動方向における相対位置の変更を通じて、上記吸気バルブ9の最大リフト量及び作用角が可変設定される。この作動制御では具体的には、入力アーム17と出力アーム18とを揺動方向において互いに離間させるほど、吸気バルブ9の最大リフト量及び作用角は大きくなる。
次に、開閉特性変更機構14における入力アーム17と出力アーム18との相対位置を変更する構造について、図2〜図4を参照して詳しく説明する。
図2は、開閉特性変更機構14の内部構造、詳しくはロッカシャフト15に取り付けられた入力アーム17及び出力アーム18の内側の構造を示す破断斜視図である。同図2に示されるように、ロッカシャフト15は、入力アーム17及び出力アーム18を貫通している。また、ロッカシャフト15の外周面における入力アーム17及び出力アーム18に対応する部分には円筒状をなすスライダギア26が嵌め込まれている。このスライダギア26の外壁において、長手方向中央部にはヘリカルスプライン27を有する入力ギヤ27aが設けられ、長手方向両端部にはヘリカルスプライン29を有する出力ギヤ29aが設けられている。
一方、図3に示されるように、入力アーム17の内壁にはヘリカルスプライン28を有する円環状の内歯ギヤ28aが形成され、出力アーム18の内壁にはヘリカルスプライン30を有する円環状の内歯ギヤ30aが形成されている。そして、入力アーム17の内歯ギヤ28aはスライダギア26の入力ギヤ27a(図2)と噛み合わされ、出力アーム18の内歯ギヤ30aはスライダギア26の出力ギヤ29a(図2)と噛み合わされている。なお、ヘリカルスプライン27,28とヘリカルスプライン29,30とは、互いに傾斜角が異なっており、例えば互いに歯すじの傾斜方向が逆となっている。
図4に示されるように、ロッカシャフト15は、円筒状に形成され、その内側にコントロールシャフト16が挿入されている。なお、ロッカシャフト15はシリンダヘッド2(図1)に固定されている。コントロールシャフト16は、ピン16aによってスライダギア26と連結されている。このピン16aは、入力ギヤ27aの外周側からスライダギア26内部に挿入され、ロッカシャフト15を貫通した状態でコントロールシャフト16の外周面に嵌め込まれるとともにスライダギア26の内周面に係合している。これにより、コントロールシャフト16が軸方向についてスライダギア26と一体移動可能とされる。
なお、コントロールシャフト16の軸方向移動に伴うピン16aの移動については、ピン16aを貫通させるためにロッカシャフト15に予め形成された軸方向に長い長穴(図示略)によって許容される。また、入力アーム17及び出力アーム18が揺動するときには、それに伴いスライダギア26もロッカシャフト15の外周面に対し周方向に変位するが、こうした変位はスライダギア26の内周面にピン16aを係合するために予め形成された周方向に延びる溝(図示略)によって許容される。
コントロールシャフト16を軸線方向に変位させ、それによってスライダギア26を軸線方向に変位させると、ヘリカルスプライン27,29とヘリカルスプライン28,30との噛み合いにより、入力アーム17と出力アーム18との揺動方向についての相対位置が変更される。具体的には、コントロールシャフト16を図2の矢印L方向に変位させるほど入力アーム17と出力アーム18との相対位置が互いに接近するように変更され、コントロールシャフト16を矢印H方向に変位させるほど入力アーム17と出力アーム18との相対位置が互いに離間するように変更される。こうした入力アーム17及び出力アーム18の相対位置の変更を通じて、吸気カム11aの回転により出力アーム18が揺動したときの吸気バルブ9の最大リフト量及び作用角が可変とされる。
ここで、吸気バルブ9の開閉特性は、同吸気バルブ9、出力アーム18及びロッカアーム21の位置関係から大きく影響を受ける。そのため、上記位置関係を変更することにより、吸気バルブ9の開閉特性が所望の特性となるように調整することが可能になると云える。この点をふまえ、本実施の形態では、前記ステムキャップを利用して上記位置関係を変更することにより、開閉特性の調整作業を行うようにしている。
以下、図5及び図6を参照して、上記調整作業について具体的に説明する。
なお、図5は調整作業に用いるステムキャップ24の平面構造及び側面断面構造を示しており、図6は調整作業の具体的な実行手順を示している。
図5に示すように、上記ステムキャップ24は有蓋円筒形状に形成されている。そして本実施の形態にかかる調整作業では、その実行に先立ち、吸気バルブ9とロッカアーム21との間に位置する部分(詳しくは、それらに挟持される部分)の厚さ(同図中のC1,C2,…Cn)の異なる複数種のステムキャップ24(C1<C2<…<Cn)が用意される。なお図5では、理解を容易にするために、上記厚さの差を誇張して示している。
そして図6に示すように、調整作業の実行に際しては先ず、複数種のステムキャップ24のうち基準とする任意のステムキャップ24を取り付ける(ステップS100)。その後、吸気カム11aを回転させて吸気バルブ9を開閉駆動しつつ同吸気バルブ9のリフト量をギャップセンサ等によって測定して、吸気バルブ9のリフト量とカム角との実際の関係を求めるとともに、実際の関係と所望の関係(理想的な関係)との誤差ΔG1を求める(ステップS102)。この誤差ΔG1としては、例えば実際の最大リフト量と所望の最大リフト量との差や、実際の作用角と所望の作用角との差が算出される。
そして、上記誤差ΔG1が許容範囲内に収まっている場合には(ステップS104:YES)、そのまま調整作業を終了する。
一方、上記誤差ΔG1が許容範囲を超えている場合には(ステップS104:NO)、同誤差ΔG1に基づいて、複数種のステムキャップ24の中から同誤差ΔG1を的確に縮小することのできる特定のステムキャップ24を選定する(ステップS106)。そして、開閉特性変更機構14及びロッカアーム21を取り外し、ステムキャップ24を上記選定した特定のものに交換した後、開閉特性変更機構14及びロッカアーム21を再度取り付ける(ステップS108)。
なお、上記誤差ΔG1を求める作業(ステップS102)及びステムキャップ24を選定し交換する作業(ステップS106,S108)は、上記誤差ΔG1が許容範囲内に収まるようになるまで繰り返し実行する。
次に、図7を参照しつつ、ステムキャップ24の選定にかかる観点について説明する。
なお図7は、吸気バルブ9の閉時における同吸気バルブ9、出力アーム18及びロッカアーム21の位置関係の一例を示している。
ステムキャップ24を上記吸気バルブ9とロッカアーム21との間に位置する部分の薄いものに交換すると、その分だけロッカアーム21は吸気バルブ9に近づくようになるとともに出力アーム18から離れるようになる。このとき出力アーム18の取り付け位置は変化しないために、ロッカアーム21のローラ23と出力アーム18とのクリアランスを「0」にするべくラッシュアジャスタ22が伸長する。これにより、例えば吸気バルブ9の閉時における出力アーム18とロッカアーム21とのクリアランス(同図中にAで示すクリアランス)が大きくなったり、ロッカアーム21の取り付け角度(同図中にBで示す角度)が小さくなったりする等、上記位置関係が変化するようになる。本実施の形態ではこの場合、吸気バルブ9の最大リフト量及び作用角が小さくなるように動弁装置が調整されるようになる。
これとは逆に、ステムキャップ24を上記吸気バルブ9とロッカアーム21との間に位置する部分の厚いものに交換すると、ラッシュアジャスタ22が短縮され、例えば上記クリアランスAが小さくなったり上記角度Bが大きくなったりする。本実施の形態ではこの場合、吸気バルブ9の最大リフト量及び作用角が大きくなるように動弁装置が調整されるようになる。
上記ステップS106(図6)の作業では、そうした観点から、吸気バルブ9の開閉特性を所望の特性に極力近づけることの可能なステムキャップ24が選定される。
ここで、開閉特性変更機構14(図2)の内部(例えば入力アーム17と出力アーム18との間や各アーム17,18とスライダギア26との間)に調整部材(調整用シムなど)を配設するようにし、開閉特性変更機構14を一旦分解して同調整部材を交換した後に同開閉特性変更機構14を再度組み立てるといった作業を通じて吸気バルブ9の開閉特性を調整することも考えられる。
ただし、そうした調整作業は開閉特性変更機構14を一旦分解した後に再度組み立てるといった煩雑な作業を伴うことから、動弁装置の調整にかかる作業効率の向上を図る上では同調整作業を採用・実行することは好ましくない。
これに対し、本実施の形態にかかる調整作業では、複数種のステムキャップ24のうちから特定の一つを選択し、これを用いて内燃機関1に動弁装置を組み付けることによって、吸気バルブ9、出力アーム18及びロッカアーム21の位置関係を変更して、吸気バルブ9の開閉特性を調整することができるようになる。
そのため、開閉特性変更機構14の分解及び再度の組み立てといった煩雑な作業を行うことなく、組み立てられた状態のままの開閉特性変更機構14を内燃機関1から取り外してステムキャップ24を交換した後に同開閉特性変更機構14を再度取り付けるといった簡易な作業を通じて、吸気バルブ9の開閉特性を調整することができるようになる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明にかかる動弁装置の調整方法を具体化した第2の実施の形態について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
本実施の形態と第1の実施の形態とは、以下の点においてのみ異なる。
すなわち吸気バルブ9の開閉特性を調整する際に、第1の実施の形態では複数種のステムキャップ24のうちから特定の一つを選択し用いるようにしているのに対して、本実施の形態では複数種のロッカアーム31のうちから特定の一つを選択し用いるようにしている。
以下、図8及び図9を参照して、本実施の形態にかかる調整作業について具体的に説明する。
なお、図8は調整作業に用いるロッカアーム31の側面構造を示し、図9は調整作業の具体的な実行手順を示している。
図8に示すように、上記ロッカアーム31(詳しくは、ロッカアーム本体31a)にはローラ33が回転可能に設けられている。そして本実施の形態にかかる調整作業では、その実行に先立ち、ローラ33の外径(同図中のD1,D2,…Dn)が異なる複数種のロッカアーム31が用意される(D1<D2<…<Dn)。なお図8では、ローラ33の外径の差についての理解を容易にするために、同差を誇張して示している。
そして図9に示すように、調整作業の実行に際しては先ず、複数種のロッカアーム31のうち基準とする任意のロッカアーム31を取り付ける(ステップS200)。その後、吸気カム11aを回転させて吸気バルブ9を開閉駆動しつつ同吸気バルブ9のリフト量をギャップセンサ等によって測定して、吸気バルブ9のリフト量とカム角との実際の関係を求めるとともに、実際の関係と所望の関係(理想的な関係)との誤差ΔG2を求める(ステップS202)。この誤差ΔG2としては、例えば実際の最大リフト量と所望の最大リフト量との差や、実際の作用角と所望の作用角との差が算出される。
そして、上記誤差ΔG2が許容範囲内に収まっている場合には(ステップS204:YES)、そのまま調整作業を終了する。
一方、上記誤差ΔG2が許容範囲を超えている場合には(ステップS204:NO)、同誤差ΔG2に基づいて、複数種のロッカアーム31の中から同誤差ΔG2を的確に縮小することのできる特定のロッカアーム31を選定する(ステップS206)。そして、開閉特性変更機構14を取り外し、ロッカアーム31を上記選定した特定のものに交換した後、開閉特性変更機構14を再度取り付ける(ステップS208)。
なお、上記誤差ΔG2を求める作業(ステップS202)及びロッカアーム31を選定し交換する作業(ステップS206,S208)は、上記誤差ΔG2が許容範囲内に収まるようになるまで繰り返し実行する。
次に、図7を参照しつつ、ステムキャップ24の選定にかかる観点について説明する。
ロッカアーム31を上記ローラ33の外径の小さいものに交換すると、その分だけローラ33が出力アーム18から離れた位置になる。このとき出力アーム18の取り付け位置は変化しないために、ローラ33と出力アーム18とのクリアランスを「0」にするべくラッシュアジャスタ22が伸長する。これにより、例えば出力アーム18とロッカアーム31とのクリアランス(同図中にAで示すクリアランス)が大きくなったり、ロッカアーム31の取り付け角度(同図中にBで示す角度)が小さくなったりする等、吸気バルブ9、出力アーム18及びロッカアーム31の位置関係が変化するようになる。本実施の形態ではこの場合、吸気バルブ9の最大リフト量及び作用角が小さくなるように動弁装置が調整されるようになる。
これとは逆に、ロッカアーム31を上記ローラ33の外径の大きいものに交換すると、ラッシュアジャスタ22が短縮され、例えば上記クリアランスAが小さくなったり上記角度Bが大きくなったりする。本実施の形態ではこの場合、吸気バルブ9の最大リフト量及び作用角が大きくなるように動弁装置が調整されるようになる。
上記ステップS206(図9)の作業では、そうした観点から、吸気バルブ9の開閉特性を所望の特性に極力近づけることの可能なロッカアーム31が選定される。
ここで、開閉特性変更機構14(図2)の内部(例えば入力アーム17と出力アーム18との間や各アーム17,18とスライダギア26との間)に調整部材(調整用シムなど)を配設するようにし、開閉特性変更機構14を一旦分解して同調整部材を交換した後に同開閉特性変更機構14を再度組み立てるといった作業を通じて吸気バルブ9の開閉特性を調整することも考えられる。
ただし、そうした調整作業は開閉特性変更機構14を一旦分解した後に再度組み立てるといった煩雑な作業を伴うことから、動弁装置の調整にかかる作業効率の向上を図る上では同調整作業を採用・実行することは好ましくない。
これに対し、本実施の形態にかかる調整作業では、複数種のロッカアーム31のうちから特定の一つを選択し、これを用いて内燃機関1に動弁装置を組み付けることによって、吸気バルブ9、出力アーム18及びロッカアーム31の位置関係を変更して、吸気バルブ9の開閉特性を調整することができるようになる。
そのため、開閉特性変更機構14の分解及び再度の組み立てといった煩雑な作業を行うことなく、組み立てられた状態のままの開閉特性変更機構14を内燃機関1から取り外してロッカアーム31を交換した後に同開閉特性変更機構14を再度取り付けるといった簡易な作業を通じて、吸気バルブ9の開閉特性を調整することができるようになる。
(その他の実施の形態)
なお、上記各実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1の実施の形態において、ロッカアーム21とステムキャップ24との間あるいは吸気バルブ9とステムキャップ24との間に調整用シム等の調整部材を配設するようにし、ステムキャップ24として一種類のものを用いるようにしてもよい。また、ステムキャップ24を省略し、吸気バルブ9とロッカアーム21との間に上記調整部材のみを配設することも可能である。こうした動弁装置にあっては、吸気バルブ9とロッカアーム21との間に位置する部分の厚さの異なる複数種の調整部材を用意し、動弁装置の組み付けに際してそれら調整部材のうちから特定の一つを選択して用いることにより、ロッカアーム21の揺動量、ひいては吸気バルブ9の開閉特性を調整することができるようになる。
・第2の実施の形態において、ローラ33の外径の異なる複数種のロッカアーム31(図8参照)を用意することに代えて、ローラの回転中心の異なる複数種のロッカアームを用意するようにしてもよい。この場合にも、複数種のロッカアームのうちから特定の一つを選択することによってラッシュアジャスタ22を伸長或いは短縮させることができ、吸気バルブ9、出力アーム18及びロッカアームの位置関係を変化させることができる。図10にそうしたロッカアームの一例を示す。この例は、同図中の上下方向においてロッカアーム本体41aにおける上記ローラ43の回転中心Ccを異ならせた複数種のロッカアーム41(E1<E2<…<En)を示している。なお図10では、回転中心Ccの差異についての理解を容易にするために、同差異を誇張して示している。これ以外にも、ローラの回転中心の位置を異ならせる方向は任意に設定可能である。また、ローラの外径及び回転中心が共に異なる複数種のロッカアームを用意することなども可能である。
・各実施の形態にかかる調整方法は、ラッシュアジャスタ22を有していない動弁装置、換言すれば、バルブクリアランスを「0」に自動調整する機能を有していない動弁装置にも適用可能である。この場合、吸気バルブ9の開閉特性についての調整作業を通じて、バルブクリアランスについてもこれを調整することができる。
・各実施の形態にかかる調整方法は、ロッカアームの揺動量を変更して吸気バルブ9の開閉特性を変更する開閉特性変更機構を備える動弁装置であれば、前述した開閉特性変更機構14以外の開閉特性変更機構を備える動弁装置にも適用可能である。
・本発明にかかる調整方法は、排気バルブの開閉特性を変更する開閉機構変更機構を備える動弁装置にあってその排気バルブの開閉特性を調整する方法にも適用することができる。
本発明の第1の実施の形態が適用される内燃機関についてそのシリンダヘッド周りの構造を示す概略構成図。 開閉特性変更機構についてその内部構造を示す破断斜視図。 入力アーム及び出力アームについてその内部構造を示す破断斜視図。 開閉特性変更機構についてその内部構造を示す分解斜視図。 第1の実施の形態にかかる調整作業に用いる複数種のステムキャップについてその平面構造及び側面断面構造を示す平面図及び側面断面図。 第1の実施の形態にかかる調整作業の実行手順を示すフローチャート。 吸気バルブ及び出力アーム及びロッカアームの位置関係の一例を示す側面図。 本発明の第2の実施の形態にかかる調整作業に用いる複数種のロッカアームについてその側面構造を示す側面図。 第2の実施の形態にかかる調整作業の実行手順を示すフローチャート。 本発明の他の実施の形態にかかる調整作業に用いる複数種のロッカアームについてその側面構造を示す側面図。 開閉特性変更機構の一例についてその斜視構造を示す斜視図。
符号の説明
1…内燃機関、2…シリンダヘッド、3…シリンダブロック、5…ピストン、6…燃焼室、7…吸気通路、9…機関バルブとしての吸気バルブ、11…吸気カムシャフト、11a…吸気カム、14…開閉特性変更機構、15…ロッカシャフト、16…コントロールシャフト、16a…ピン、17…入力アーム、18…出力アーム、19…ローラ、20…コイルスプリング、21,31,41…ロッカアーム、21a,31a,41a…ロッカアーム本体、22…支持部材としてのラッシュアジャスタ、23,33,43…ローラ、24…ステムキャップ、25…バルブスプリング、26…スライダギア、27…ヘリカルスプライン、27a…入力ギヤ、28…ヘリカルスプライン、28a…内歯ギヤ、29…ヘリカルスプライン、29a…出力ギヤ、30…ヘリカルスプライン、30a…内歯ギヤ。

Claims (5)

  1. 一端が支持部材により支持され他端に当接する機関バルブをカムの回転に基づき揺動させて開閉駆動するロッカアームと同ロッカアームの揺動量を変更して前記機関バルブの開閉特性を変更する開閉特性変更機構とを備えた動弁装置の前記開閉特性を調整する方法であって、
    前記ロッカアームと前記機関バルブとの間に調整部材を介在させるようにし、前記動弁装置の組み付けに際して、前記ロッカアームと前記機関バルブとの間に位置する部分の厚さが異なる複数種の調整部材のうちから特定の一つを選択することによって前記開閉特性を調整する
    ことを特徴とする動弁装置の調整方法。
  2. 前記調整部材として、前記機関バルブの前記ロッカアーム側の端部に被装されるステムキャップを用いる
    請求項1に記載の動弁装置の調整方法。
  3. 一端が支持部材により支持され他端に機関バルブが当接するロッカアーム本体にカムによる揺動力が伝達されるローラが回転可能に支持され、前記カムの回転に基づき前記ローラ及び前記ロッカアーム本体の他端が揺動して前記機関バルブを開閉駆動するロッカアームと、同ロッカアームの揺動量を変更して前記機関バルブの開閉特性を変更する開閉特性変更機構とを備える動弁装置の前記開閉特性を調整する方法であって、
    前記動弁装置の組み付けに際して、前記ローラの外径及び回転中心の少なくとも一方が異なる複数種のロッカアームのうちから特定の一つを選択することによって前記開閉特性を調整する
    ことを特徴とする動弁装置の調整方法。
  4. 前記支持部材としてラッシュアジャスタを用いる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の動弁装置の調整方法。
  5. 前記変更機構として、前記カムに押されて揺動する入力アームと同入力アームの揺動が伝達されるとともに前記ロッカアームを揺動させる出力アームと前記入力アーム及び出力アーム内に設けられたスライダギアとを備えるものであって、同スライダギアを変位させることにより前記入力アームと前記出力アームとの相対位相差を変更して前記ロッカアームの揺動量を変更するものを用いる
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の動弁装置の調整方法。
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WO2014110969A1 (zh) * 2013-01-15 2014-07-24 长城汽车股份有限公司 可变气门升程驱动装置

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