JP5359339B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の動弁装置に関する。
特許文献1には、内燃機関の回転に同期して回転する吸気カムシャフト(吸気側駆動軸)及び排気カムシャフト(排気側駆動軸)に、それぞれ吸気側偏心カム(偏心カム)及び排気側偏心カム(制御カム)が設けられ、前記吸気側偏心カムの外周に回転可能に嵌合したリンクアーム(リング状リンク)と、前記排気側偏心カムの外周に回転可能に嵌合し、前記リンクアームにより揺動されるロッカアームと、前記吸気カムシャフトに回転自在に支持されるとともに、前記ロッカアームにリンクロッド(ロッド状リンク)を介して連結され、該ロッカアームに伴って揺動することにより吸気弁を開閉する吸気揺動カム(揺動カム)と、前記排気カムシャフトに設けられ、該排気カムシャフトの回転に伴い排気弁を開閉する排気カムと、を有し、前記吸気側偏心カムと前記排気側偏心カムとの間に位相差を設けることにより、吸気弁のリフト量を可変する技術が開示されている。
特開2000−213318号公報
しかしながら、この特許文献1においては、前記リンクアームが前記排気側カムシャフトの下方側で前記ロッカアームと連結され、かつ前記リンクロッドが前記排気側カムシャフトの上方側で前記ロッカアームと連結された構成となっているので、前記リンクアームと前記ロッカアームとの連結点と、前記リンクロッドと前記ロッカアームとの連結点との距離が長くなり、前記ロッカアームの大型化を招いてしまう虞がある。
また、前記リンクアームが前記排気側カムシャフトの下方側で前記ロッカアームと連結されているので、バルブリフタとの干渉やシリンダヘッドとの干渉が発生する虞がある。
そこで、本発明は、吸気側偏心カムを備えた吸気カムシャフトと、前記吸気側偏心カムの外周に回転可能に嵌合したリンクアームと、排気側偏心カムを備えた排気カムシャフトと、前記排気側偏心カムに回転可能に装着されるとともに、前記リンクアームに連結され、該リンクアームにより揺動されるロッカアームと、前記吸気カムシャフトに回転自在に支持されるとともに、前記ロッカアームにリンクロッドを介して連結され、該ロッカアームに伴って揺動することにより吸気弁を開閉する吸気揺動カムと、前記排気カムシャフトに設けられ、該排気カムシャフトの回転に伴い排気弁を開閉する排気カムと、を有し、前記吸気偏心カムと前記排気偏心カムとの位相差により吸気弁のバルブリフト量を変更可能な内燃機関の動弁装置において、前記リンクアームと前記ロッカアームとの連結点A及び前記リンクロッドと前記ロッカアームとの連結点Bが、前記吸気弁及び前記排気弁に対して、前記吸気カムシャフトの中心Cと前記排気カムシャフトの中心Dとを通る直線Lを挟んで反対側に位置するよう構成され、前記吸気弁の最大作動角時で、かつ前記吸気弁のピークリフト時に、前記排気側偏心カムが前記吸気カムシャフトと反対方向に偏心していることを特徴としている。

本発明によれば、リンクアームとロッカアームとの連結点と、リンクロッドとロッカアームとの連結点との距離を相対的に短くすることができ、ロッカアームの小型化、軽量化が可能となる。また、吸気カムシャフトあるいは排気カムシャフトの軸方向視で、吸気カムシャフトの中心と排気カムシャフトの中心とを通る直線に対して下方側に動弁装置を構成するリンク機構のリンク軌跡が存在しないので、シリンダヘッドとの干渉や、バルブリフタ(タペット)の干渉を容易に回避することができる。
本発明に係る内燃機関の動弁装置の斜視図。 本発明に係る内燃機関の動弁装置を軸方向に見た断面図。 吸気側偏心カムの角度と吸気揺動カムの揺動角の関係を示した説明図。 本発明に係る内燃機関の動弁装置の作動状態を示す説明図であって、吸気弁の最大作動角時における吸気側偏心カムの上死点位置、下死点位置の姿勢と、吸気弁の最小作動角時における吸気側偏心カムの上死点位置、下死点位置の姿勢を示した説明図。 本実施形態の比較例を示す説明図。 本実施形態の比較例を示す説明図であって、吸気揺動カムのカムプロフィルがリンクロッドと逆方向にあるような構成の説明図。 本発明に係る内燃機関の動弁装置の説明図であって、吸気揺動カムのカムプロフィル側でリンクロッドが吸気用揺動カムに連結された構成の説明図。 本発明に係る内燃機関の動弁装置におけるロッカアームの組み付け方法を示す説明図。 本発明に係る内燃機関の動弁装置における排気カム及び排気側偏心カムの他の実施形態を示す説明図。 本発明に係る内燃機関の動弁装置の排気偏心カムの配置位置を示す説明図。 本発明に係る内燃機関の動弁装置の排気偏心カムの配置位置の他の例を示す説明図。 排気カムがバルブロッカアームを介して排気弁を駆動する場合の構成を模式的に示した説明図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る内燃機関の動弁装置を1つの気筒の部分のみに簡素化して示したものであり、図2は、この発明に係る内燃機関の動弁装置を軸方向に見た断面図である。本発明に係る内燃機関の動弁装置は、シリンダヘッド(図示せず)上部に回転自在に支持された吸気カムシャフト1(クランクシャフトと1/2同期回転)と、この吸気カムシャフト1に圧入等により固定された円形の吸気側偏心カム2と、シリンダヘッド上部に回転自在に支持されるとともに吸気カムシャフト1と平行に配置され、吸気カムシャフト1と等速で回転する排気カムシャフト3(クランクシャフトと1/2同期回転)と、この排気カムシャフト3に圧入等により固定あるいは一体に形成された円形の排気側偏心カム4と、この排気側偏心カム4の外周面上に回転自在に支持されたロッカアーム5と、吸気弁6(図2を参照)を駆動する吸気揺動カム7と、排気弁8(図2を参照)を駆動する排気カム9と、を備えている。
本実施形態においては、吸気弁6の駆動は、吸気揺動カム7がタペット10(図2を参照)を介して吸気弁6を駆動するいわゆる直動型となっている。また、排気弁8の駆動は、排気カム9がタペット11(図2を参照)を介して排気弁8を駆動するいわゆる直動型となっている。
また、図1は、1気筒のみを示しているが、吸気カムシャフト1および排気カムシャフト3は、実際には複数気筒に共通であり、機関の前後方向に沿って延びている。そして、吸気側偏心カム2および排気側偏心カム4は、いずれも、気筒数に応じた角度間隔で設けられている。例えば、直列4気筒機関であれば、90°ずつ異なる位相で4個の吸気側偏心カム2ないし排気側偏心カム4が設けられ、直列6気筒機関であれば、120°ずつ異なる位相で6個のカム2,4が設けられている。
吸気カムシャフト1及び排気カムシャフト3は、機関前端部においてタイミングチェーン(あるいはタイミングベルト)12を介して機関のクランクシャフト(図示せず)によって駆動され、機関の回転に同期して回転する。
ロッカアーム5は、図2にも示すように、排気側偏心カム4の外周に嵌合する円筒部から各々ほぼ同じ方向へ延びた第1アーム部13及び第2アーム部14を備えている。
吸気カムシャフト1の吸気側偏心カム2の外周には、リンクアーム15の環状部15aが回転自在に嵌合しており、この環状部15aから延びたアーム部15bの先端とロッカアーム5の第1アーム部13先端とが、連結ピン16を介して揺動可能に連結されている。また、ロッカアーム5の第2アーム部14先端には、リンクロッド17の一端が連結ピン18(図2参照)を介して揺動可能に連結されている。そして、このリンクロッド17の他端は、吸気揺動カム7に連結ピン19を介して連係している。吸気揺動カム7は、吸気弁6に各々対応する一対のカム部7a、7aが互いに一体化された構成であり、吸気カムシャフト1に回転自在に支持されている。このカム部7aは、リフト量が実質的に0となるベースサークル面と、このベースサークル面から徐々にリフト量が大となるように所定の曲線に沿って延びるカム面と、が連続して形成されており、これらの面が、吸気揺動カム7の揺動位置に応じてタペット10の上面に当接するようになっている。排気カム9は、リフト量が実質的に0となるベースサークル面と、このベースサークル面から徐々にリフト量が大となるように所定の曲線に沿って延びるカム面と、が連続して形成されており、これらの面がタペット11の上面に当接するようになっている。
また、本実施形態においては、吸気カムシャフト1の吸気側偏心カム2と、排気カムシャフト3の排気側偏心カム4との位相差を変更するために、タイミングチェーン12を介した連動機構に、第1位相可変機構20及び第2位相可変機構21が設けられている。第1、第2位相可変機構20、21は、例えばタイミングチェーン10が巻き掛けられる外周側のハウジングと軸端部に固定される内周側のロータとを油圧により相対回転させる機構からなり、例えば、例えば特開2007−170180号公報等によって既に公知となっている機構である。尚、第1、第2位相可変機構20、21としては、公知の種々の形式のものを利用可能である。
ここで、第1位相可変機構20、第2位相可変機構21のいずれかの位相可変機構により、吸気カムシャフト1と排気カムシャフト3との間に回転位相差が発生させることで、吸気弁6のバルブリフト特性を可変としている。
図3は、吸気側偏心カム2の角度と、吸気揺動カム7の揺動角の関係を示している。吸気側偏心カム2を回転させると吸気揺動カム7が揺動運動をするが、揺動運動の軌跡は吸気側偏心カム2と排気側偏心カム4の回転位相差により変化する。一般的にカムの揺動範囲は大きくとるほうが,カムの形状を滑らかにすることができカムの製造性、接触面圧の観点から望ましい、よって、揺動範囲を大きくするために、最大作動角時を180deg近辺に取る事が望ましい。
そして、本実施形態においては、リンクアーム15とリンクロッド17とが、吸気カムシャフト1の中心Cと排気カムシャフト3の中心Dとを通る直線L(図2を参照)に対して、同一方向側に配置されている。換言すれば、リンクアーム15及びロッカアーム5は、吸気弁6及び排気弁8に対して、吸気カムシャフト1の中心Cと排気カムシャフト3の中心Dとを通る直線Lを挟んで反対側に位置するよう構成されている。さらに言えば、リンクアーム15とロッカアーム5との連結点A及びリンクロッド17とロッカアーム5との連結点Bが、吸気カムシャフト1の中心Cと排気カムシャフト3の中心Dとを通る直線Lに対して、図2おける上方側に位置するよう構成されている。すなわち、リンクアーム15とロッカアーム5との連結点A及びリンクロッド17とロッカアーム5との連結点Bが、吸気弁6及び排気弁8に対して、吸気カムシャフト1の中心Cと排気カムシャフト3の中心Dとを通る直線Lを挟んで反対側に位置するよう構成されている。
これによって、リンクアーム15とロッカアーム5との連結点Aと、リンクロッド17とロッカアーム5との連結点Bとの距離を相対的に短くすることができ、ロッカアーム5の小型化、軽量化が可能となる。
また、吸気カムシャフト1あるいは排気カムシャフト3の軸方向視で、吸気カムシャフト1の中心Cと排気カムシャフト3の中心Dとを通る直線Lの対して下方側に動弁装置を構成するリンク機構のリンク軌跡が存在しないので、シリンダヘッドとの干渉や、タペット10、11(バルブリフタ)の干渉を容易に回避することができる構成となっている。
そして、本実施形態においては、排気カム9のカムノーズの方向と、排気側偏心カム4の偏心方向が略一致するよう構成されている。そのため、排気側偏心カム4の摺動部径、すなわち排気側偏心カム4自身を最も小さくすることができる。
図4は、吸気弁6の最大作動角時における吸気側偏心カム2の上死点位置、下死点位置の姿勢と、吸気弁6の最小作動角時における吸気側偏心カム2の上死点位置、下死点位置の姿勢を示している。
最大作動角時、吸気側偏心カム2下死点時(ピークリフト時)において、排気側偏心カム4が吸気カムシャフト1の方向と反対方向に偏心しており、最大作動角時、吸気側偏心カム2上死点時(反ピークリフト時)において、排気側偏心カム4が吸気カムシャフト1の方向に偏心している。
尚、本実施形態の動弁機構は、吸気揺動カム7の中心と、排気側偏心カム2の中心との間の距離が大きくなるほど、吸気弁6のリフト量が大きくなるよう構成されている。
そして、吸気揺動カム7に対して、吸気揺動カム7のカムプロフィル側にリンクロッド17が連結されている。そのため、排気側偏心カム2の偏心方向の角度差を少なくすることが可能であり、ロッカアーム5の摺動部の径、すなわち排気側偏心カム4自身を小さくすることができる。
図5及び図6は、本実施形態の比較例を示す説明図であって、吸気揺動カム7のカムプロフィルがリンクロッド17と逆方向にあるような構成の場合を示している。すなわち、この比較例においては、上述した本実施形態と異なり、リンクロッド17が、吸気揺動カム7に対して、吸気揺動カム7の反カムプロフィル側に連結されている。尚、説明の便宜上、本実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図5及び図6に示す比較例においては、上述した本実施形態とは逆に、吸気揺動カム7及び排気カム9が、CW方向(図5、図6における時計回り)に回転した際にリフトが大きくなるので、上述した図4において、吸気側偏心カム2が上死点の時にピークリフトを取るため、ピークリフト時に排気側偏心カム4が内側(吸気カムシャフト側)を向くことになる。
ここで、ロッカアーム5の小型化のために排気側偏心カム4の偏心方向と排気カム9のカムノーズの方向を合わせるとすると、吸気揺動カム7のカムプロフィルがリンクロッド17と逆方向に在る場合は、吸気弁6と排気弁8の中心角差が「おおよそ(90−バルブはさみ角)×2」となり、バルブはさみ角を15degとすると、おおよそ150CAとなり、オーバーラップが過剰となり出力の低下を招く。これを解消するためには、排気側偏心カム4の偏心方向と排気カム9の排気カムノーズの方向をずらさざるを得なくなり、ロッカアーム5の大型化を招くことになる。
一方、上述した本実施形態のように、吸気揺動カム7のカムプロフィル側で、リンクロッド17が吸気用揺動カム7に連結された構成の場合は、図7に示すように、吸気弁6と排気弁8の中心角差が「おおよそ(90+バルブはさみ角)×2」となり、バルブはさみ角を15degとすると、おおよそ210CAとなり、適度なオーバーラップ量の設定が可能となる。
そして、ロッカアーム5の軸方向視で、排気カム9が排気側偏心カム4の内側に入るよう設定されている。軸方向から見て排気カム9が排気側偏心カム4の内部に入っていない場合、ロッカアーム5を排気側偏心カム4に組み込むためには、ロッカアーム5の排気側偏心カム4に嵌合する部分を半割形状に分割する必要があり、コスト増加、重量増加、生産性の悪化等の問題が発生する虞がある。
一方、本実施形態においては、ロッカアーム5の軸方向から見て排気カム9が排気側偏心カム4の内側に入るよう設定されているので、図8に示すように、ロッカアーム5の排気側偏心カム4に嵌合する部分を半割形状にすることなく、排気カムシャフト3の軸方向に沿って、ロッカアーム5を排気側偏心カム4に組み込むことが可能となるので、当該ロッカアーム5の生産性向上、コスト低減、小型化、重量の低減を図ることができる。特に、本実施形態においては、排気カム9のカムノーズと排気側偏心カム4の偏心方向が略一致するよう形成されているので、ロッカアーム5の排気側偏心カム4の摺動部径、すなわち排気側偏心カム4自身を最も小さくすることができ、ロッカアーム5を小型化する上で最も有利な構成となっている。
尚、排気カム9のカムノーズと排気側偏心カム4の偏心方向は、必ずしも略一致させる必要はなく、排気カム9のカムノーズが、排気側偏心カム4の偏心方向側を向いているように設定しても、排気側偏心カム4の摺動部直径、すなわち排気側偏心カム4自身を相対的に小さくすることができ、ひいてはロッカアーム5の小型化を図ることができる。
また、例えば、図9に示すように、ロッカアーム5の軸方向から見て排気カム9が排気側偏心カム4の内側に入るように設定しても、上述したように、ロッカアーム5の排気側偏心カム4に嵌合する部分を半割形状にする必要がなくなるという利点がある。
上述した実施形態においては、図10に示すように、排気側偏心カム4が、同一気筒を駆動する2つの排気カム9、9の外側に配置されているので、排気カム9のカムプロフィルの研削を行う際に、1度に同一気筒の2つの排気カム9のカムプロフィルの加工を行えるので、生産性を向上させることができる。
また、排気側偏心カム4を排気カムシャフト3に配置する場合、図11に示すように、2つの排気カム9、9の間に配置することも可能である。この場合には、2つの排気カム9、9のカムノーズと排気側偏心カム4の偏心方向を合わせることが容易となり、組み付け性を向上させることができる。
そして、本実施形態において、吸気弁6や排気弁8の駆動は、上述したようにいわゆる直動型であるが、例えば、図12に示すように、排気カム9がバルブロッカアーム25を介して排気弁8を駆動する形式とすることも可能である。
このようにロッカーアーム方式を用いて排気弁8を駆動させることにより、バルブロッカアーム25のてこ比により、同一リフト時のカムノーズ高さを低減することが可能となる。カムノーズ高さを低減は、排気側偏心カム4の半径低減に繋がり、さらにはロッカアーム5の小型化を行うことが可能となる。
上述した実施形態から把握し得る本発明の技術的思想について、その効果とともに列記する。
(1) 内燃機関本体に回転自在に支持され、かつ内燃機関の回転に同期して回転するとともに、吸気側偏心カムを備えた吸気カムシャフトと、前記吸気側偏心カムの外周に回転可能に嵌合したリンクアームと、内燃機関本体に回転自在に支持され、かつ前記吸気カムシャフトと等速で回転するとともに、排気側偏心カムを備えた排気カムシャフトと、前記排気側偏心カムに回転可能に装着されるとともに、前記リンクアームに連結され、該リンクアームにより揺動されるロッカアームと、前記吸気カムシャフトに回転自在に支持されるとともに、前記ロッカアームにリンクロッドを介して連結され、該ロッカアームに伴って揺動することにより吸気弁を開閉する吸気揺動カムと、前記排気カムシャフトに設けられ、該排気カムシャフトの回転に伴い排気弁を開閉する排気カムと、を有し、前記吸気カムシャフトもしくは前記排気カムシャフトの少なくとも一方のカムシャフトにクランクシャフトに対する当該カムシャフトの回転位相を変更する位相可変機構が設けられ、前記吸気偏心カムと前記排気偏心カムとの位相差により吸気弁のバルブリフト量を変更可能な内燃機関の動弁装置において、前記リンクアーム及び前記ロッカアームは、前記吸気弁及び前記排気弁に対して、前記吸気カムシャフトの中心と前記排気カムシャフトの中心とを通る直線を挟んで反対側に位置するよう構成されている。これによって、リンクアームとロッカアームとの連結点と、リンクロッドとロッカアームとの連結点との距離を相対的に短くすることができ、ロッカアームの小型化、軽量化が可能となる。また、吸気カムシャフトあるいは排気カムシャフトの軸方向視で、吸気カムシャフトの中心と排気カムシャフトの中心とを通る直線の対して下方側に動弁装置を構成するリンク機構のリンク軌跡が存在しないので、シリンダヘッドとの干渉や、バルブリフタ(タペット)の干渉を容易に回避することができる。
(2) 前記(1)に記載の内燃機関の動弁装置は、前記ロッカアームの軸方向視で、前記排気カムが前記排気側偏心カムの内側に入るよう設定されている。これによって、ロッカアームの排気側偏心カムに嵌合する部分を半割形状にすることなく、排気カムシャフトの軸方向に沿って、ロッカアームを排気側偏心カムに組み込むことが可能となるので、当該ロッカアームの生産性向上、コスト低減、小型化、重量の低減を図ることができる。
(3) 前記(1)または(2)に記載の内燃機関の動弁装置は、前記排気カムのカムノーズが、前記排気側偏心カムの偏心方向側を向いている。これによって、排気側偏心カムの摺動部直径、すなわち排気側偏心カム自身を相対的に小さくすることができ、ひいてはロッカアームの小型化を図ることができる。
(4) 前記(1)〜(3)のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置は、前記排気カムのカムノーズの方向と、前記排気側偏心カムの偏心方向が略一致する。これによって、排気側偏心カムの摺動部径、すなわち排気側偏心カム自身を最も小さくすることができ、ロッカアームを小型化する上で最も有利な構成となる。
(5) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置は、前記吸気弁の最大作動角時で、かつ前記吸気弁のピークリフト時において、排気側偏心カムが吸気カムシャフトと反対方向に偏心している。これによって、排気側偏心カムの偏心方向の角度差を少なくすることが可能であり、ロッカアームの摺動部の径、すなわち排気側偏心カム自身を小さくすることができる。
(6) 前記(1)〜(5)のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置は、前記吸気揺動カムに対して、当該吸気揺動カムのカムプロフィル側に前記リンクロッドが連結されている。これによって、排気側偏心カムの偏心方向の角度差を少なくすることが可能であり、ロッカアームの摺動部の径、すなわち排気側偏心カム自身を小さくすることができる。
(7) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置は、前記排気側偏心カムの中心が、吸気弁のピークリフト時に、排気弁から遠ざかる方向に移動している。これによって、排気側偏心カムの偏心方向の角度差を少なくすることが可能であり、ロッカアームの摺動部の径、すなわち排気側偏心カム自身を小さくすることができる。
(8) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置は、前記排気側偏心カムは、2本の排気弁を駆動する2つの排気カムの間に位置している。排気側偏心カムを排気カムシャフトに配置する場合、2つの排気カムの間に配置するか、2つの気筒間に配置するかのいずれかである。気筒間に配置する場合、気筒毎に排気カムのカムノーズの方向が異なるため、排気側偏心カムの偏心方向を排気カムのカムノーズにあわせることが困難である。一方、排気カム間に偏心カムを設けることで、2つの排気カムのカムノーズと偏心方向を合わせることが容易となり、組み付け性を向上させることができる。
(9) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置は、前記排気側偏心カムは同一気筒を駆動する2つの排気カムの外側に配置されている。これによって、排気カムのカムプロフィルの研削を行う際に、1度に同一気筒の2つの排気カムのカムプロフィルの加工を行えるので、生産性を向上させることができる。
(10) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置において、前記排気カムは、バルブロッカアームを介して排気弁を押圧して開弁する。ロッカーアーム方式を用いて排気弁を駆動させることにより、排気カムの小型化を行うことができ、ひいては、排気側偏心カムの小型化、さらにはロッカアームの小型化を行うことができる。
1…吸気カムシャフト
2…吸気側偏心カム
3…排気カムシャフト
4…排気側偏心カム
5…ロッカアーム
6…吸気弁
7…吸気揺動カム
8…排気弁
9…排気カム
13…第1アーム部
14…第2アーム部
15…リンクアーム
17…リンクロッド
20…第1位相可変機構
21…第2位相可変機構

Claims (9)

  1. 内燃機関本体に回転自在に支持され、かつ内燃機関の回転に同期して回転するとともに、吸気側偏心カムを備えた吸気カムシャフトと、
    前記吸気側偏心カムの外周に回転可能に嵌合したリンクアームと、
    内燃機関本体に回転自在に支持され、かつ前記吸気カムシャフトと等速で回転するとともに、排気側偏心カムを備えた排気カムシャフトと、
    前記排気側偏心カムに回転可能に装着されるとともに、前記リンクアームに連結され、該リンクアームにより揺動されるロッカアームと、
    前記吸気カムシャフトに回転自在に支持されるとともに、前記ロッカアームにリンクロッドを介して連結され、該ロッカアームに伴って揺動することにより吸気弁を開閉する吸気揺動カムと、
    前記排気カムシャフトに設けられ、該排気カムシャフトの回転に伴い排気弁を開閉する排気カムと、を有し、
    前記吸気カムシャフトもしくは前記排気カムシャフトの少なくとも一方のカムシャフトにクランクシャフトに対する当該カムシャフトの回転位相を変更する位相可変機構が設けられ、
    前記吸気偏心カムと前記排気偏心カムとの位相差により吸気弁のバルブリフト量を変更可能な内燃機関の動弁装置において、
    前記リンクアームと前記ロッカアームとの連結点A及び前記リンクロッドと前記ロッカアームとの連結点Bが、前記吸気弁及び前記排気弁に対して、前記吸気カムシャフトの中心Cと前記排気カムシャフトの中心Dとを通る直線Lを挟んで反対側に位置するよう構成され、
    前記吸気弁の最大作動角時で、かつ前記吸気弁のピークリフト時に、前記排気側偏心カムが前記吸気カムシャフトと反対方向に偏心していることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 前記ロッカアームの軸方向視で、前記排気カムが前記排気側偏心カムの内側に入るよう設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 前記排気カムのカムノーズが、前記排気側偏心カムの偏心方向側を向いていることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 前記排気カムのカムノーズの方向と、前記排気側偏心カムの偏心方向が略一致することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  5. 前記吸気揺動カムに対して、当該吸気揺動カムのカムプロフィル側に前記リンクロッドが連結されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  6. 前記排気側偏心カムの中心が、吸気弁のピークリフト時に、排気弁から遠ざかる方向に移動していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  7. 前記排気側偏心カムは、2本の排気弁を駆動する2つの排気カムの間に位置していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  8. 前記排気側偏心カムは同一気筒を駆動する2つの排気カムの外側に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  9. 前記排気カムは、バルブロッカアームを介して排気弁を押圧して開弁することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
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