JP2005248929A - 動弁装置の潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明の目的は、カムシャフトのカムジャーナルを軸支するカムシャフトハウジングのカムジャーナル受部を潤滑したオイルを利用して、ロッカシャフトに嵌装されるロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することにある。
【解決手段】この発明は、カムシャフトハウジングロアに設けたロッカジャーナル受部にロッカシャフトを軸支させ、カムシャフトハウジングロアに設けたハウジングオイル通路の一端をカムジャーナル受部と連通させるとともに他端をロッカジャーナル受部と連通させ、ハウジングオイル通路をカムシャフトのカムシャフトオイル通路と連通させてカムジャーナル受部とロッカジャーナル受部とを潤滑し、カムシャフトハウジングロアの側部にロッカアームのアーム嵌装部の側部を密着させ、ロッカジャーナル受部を潤滑したオイルを軸心方向に流出させてロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は動弁装置の潤滑構造に係り、特に、カムシャフトのカムジャーナルを軸支するカムシャフトハウジングのカムジャーナル受部を潤滑したオイルを利用して、ロッカシャフトに嵌装されるロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することができる動弁装置の潤滑構造に関する。
車両等に搭載したエンジンは、カムシャフトに設けられたカムによりロッカアームを揺動させ、ロッカアームを介して吸排気バルブを駆動する動弁装置を設けている。動弁装置には、カムプロファイルをカムシャフトの軸方向に変化させたカム(以下「三次元カム」と記す)を用いて、カムとフォロワを相対的にスライドさせてバルブリフトカーブを連続可変にする可変バルブリフト構造のものがある。
可変バルブリフト構造の動弁装置には、ロッカアーム内にスライドするローラを取り付け、三次元カムと組み合わせてローラの移動量によりバルブリフト量を連続可変にするものがある。この可変バルブリフト構造の動弁装置は、実開昭60−65307号公報、あるいは実開平3−122208号公報で提案されている。
動弁装置は、カムシャフトをカムシャフトハウジングに軸支させ、カムシャフトに設けられたカムにより揺動されるロッカアームをロッカシャフトに嵌装して軸支させており、摺動する部位を潤滑するために潤滑構造を採用している。
従来の動弁装置の潤滑構造には、ロッカアームにより吸排気バルブを駆動する動弁装置において、ロッカシャフトの軸心方向にオイル通路を設け、このオイル通路を流れるオイルによりロッカシャフト、ロッカシャフトに嵌装されるロッカアームのアーム嵌装部及びカムシャフトのジャーナルを潤滑する構造や、カムシャフトの軸心方向にオイル通路を設け、このオイル通路を流れるオイルによりロッカアームのカムフォロア及びカムシャフトのジャーナルを潤滑する構造がある。
特開平9−264117号公報 実開昭62−49604号公報 特開平6−299833号公報
ところが、前記実開昭60−65307号公報、あるいは実開平3−122208号公報で提案されている動弁装置は、動弁系全体の潤滑システムには触れておらず、具体的実施には不明点があった。
また、前記特許文献1・2に開示される動弁装置の潤滑構造は、ロッカシャフトがカムシャフトの下方に配設される場合、ロッカシャフトからカムシャフトのジャーナルを軸支するカムシャフトハウジングのカムジャーナル受部へオイルを流出させることができず、ロッカシャフトのオイル通路のオイルにより潤滑できないという問題点があった。
さらに、可変バルブリフト構造の動弁装置においては、バルブリフトカーブを連続可変にするためにロッカアームとロッカシャフトとが軸方向に相対移動するので、ロッカアームを軸方向移動可能に軸支するロッカシャフトのロッカ支持部に、ロッカシャフトオイル通路のオイルを供給するロッカ支持オイル孔を形成することが困難な問題がある。
そこで、動弁装置の潤滑構造において、ロッカシャフトにロッカシャフトオイル通路を設けなくても、カムシャフトのカムジャーナルを軸支するカムシャフトハウジングのカムジャーナル受部を潤滑したオイルを利用して、ロッカシャフトに嵌装されるロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することができる動弁装置の潤滑構造の実現が望まれている。
この発明は、カムシャフトハウジングのカムジャーナル受部にカムシャフトを軸支させ、前記カムシャフトに設けられたカムによりロッカアームを揺動させ、該ロッカアームを介して吸排気バルブを駆動する動弁装置の潤滑構造において、前記カムシャフトハウジングを構成するカムシャフトハウジングロアにロッカジャーナル受部を設け、該ロッカジャーナル受部に前記ロッカアームのアーム嵌装部が嵌装されるロッカシャフトを軸支させ、前記カムシャフトハウジングロアにハウジングオイル通路を設け、該ハウジングオイル通路の一端を前記カムジャーナル受部と連通させるとともに他端を前記ロッカジャーナル受部と連通させ、前記ハウジングオイル通路を前記カムシャフトの軸心方向に設けられるカムシャフトオイル通路と連通させて前記カムジャーナル受部と前記ロッカジャーナル受部とを潤滑し、前記カムシャフトハウジングロアの側部に前記ロッカアームのアーム嵌装部の側部を密着させ、前記ロッカジャーナル受部を潤滑したオイルを軸心方向に流出させて前記ロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することを特徴とする。
この発明の動弁装置の潤滑構造は、カムシャフトハウジングを構成するカムシャフトハウジングロアのロッカジャーナル受部にロッカシャフトを軸支させ、カムシャフトハウジングロアに設けたハウジングオイル通路の一端をカムジャーナル受部と連通させるとともに他端をロッカジャーナル受部と連通させ、ハウジングオイル通路をカムシャフトのカムシャフトオイル通路と連通させてカムジャーナル受部とロッカジャーナル受部とを潤滑し、カムシャフトハウジングロアの側部にロッカシャフトに嵌装されるロッカアームのアーム嵌装部の側部を密着させ、ロッカジャーナル受部を潤滑したオイルを軸心方向に流出させてロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することにより、ロッカシャフトにロッカシャフトオイル通路を設けなくても、カムシャフトのカムジャーナルを軸支するカムシャフトハウジングのカムジャーナル受部を潤滑したオイルを利用して、ロッカシャフトに嵌装されるロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することができる。
この発明の動弁装置の潤滑構造は、カムシャフトハウジングのカムジャーナル受部を潤滑したオイルを利用して、ロッカシャフトに嵌装されるロッカアームのアーム嵌装部を潤滑するという目的を、カムシャフトハウジングロアの側部にロッカアームのアーム嵌装部の側部を密着させ、ロッカジャーナル受部を潤滑したオイルを軸心方向に流出させてロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することによって行うものである。
以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
図1〜図17は、この発明の実施例を示すものである。図7・図8において、2は図示しない車両に搭載されるエンジン、4はシリンダブロック、6はシリンダヘッド、8はシリンダ、10はピストン、12はヘッド側窪部、14は燃焼室である。このエンジン2は、4つのシリンダ8を直線的に配列した4気筒エンジンである。エンジン2は、シリンダブロック4にシリンダヘッド6下面を当接させて取付け、シリンダヘッド6上面に図示しないヘッドカバーを当接させて取付け、シリンダブロック4のシリンダ8とピストン10とシリンダヘッド6のヘッド側窪部12とにより燃焼室14を形成して設けている。
エンジン2のシリンダヘッド6は、4つのシリンダ8を直線的に配列した長手方向Lに対して幅方向Wが短い平面視において略長四角形状に形成され、長手方向Lの両端側(エンジン2の前後側FR)に位置させて前側壁部16及び後側壁部18を設け、幅方向Wの両側に位置させて吸気側壁部20及び排気側壁部22を設けている。シリンダヘッド6には、幅方向Wの中央に位置させて点火プラグ24を取付けて設け、この点火プラグ24を覆うプラグガイド筒26をシリンダヘッド6上面よりも上方に突出させて設けている。
また、シリンダヘッド6には、吸気側壁部20及び排気側壁部22から燃焼室14を形成するヘッド側窪部12の吸気口28及び排気口30に連通する吸気ポート32及び排気ポート34を設けている。シリンダヘッド6の吸気側壁部20には、各燃焼室14毎の吸気ポート32に燃料を噴射する燃料噴射弁(図示せず)を取付けて設けている。
このエンジン2は、シリンダヘッド6の吸気ポート32及び排気ポート34を開閉する吸気バルブ36及び排気バルブ38を設けている。なお、この実施例のエンジン2は、4バルブエンジンであり、1つのシリンダ8当たりに2つずつの吸気バルブ36及び排気バルブ38を設けている。
吸気バルブ36及び排気バルブ38は、吸気バルブヘッド40及び排気バルブヘッド42と吸気ステム44及び排気ステム46とからなり、吸気バルブヘッド40及び排気バルブヘッド42が吸気口28及び排気口30に接離されるように、吸気ステム44及び排気ステム46を吸気ステムガイド48及び排気ステムガイド50により軸方向移動可能にシリンダ6に保持して設けている。
吸気バルブ36及び排気バルブ38は、吸気ステム44及び排気ステム46の各端部近傍に吸気リテーナ52及び排気リテーナ54を取付けて設け、吸気リテーナ52及び排気リテーナ54とシリンダヘッド6に当接させた吸気スプリングシート56及び排気スプリングシート58との間に、吸気バルブヘッド40及び排気バルブヘッド42を吸気口28及び排気口30に押圧する方向に付勢する吸気スプリング60及び排気スプリング62を弾設している。
このエンジン2は、吸気バルブ36及び排気バルブ38を駆動する動弁装置64を設けている。動弁装置64は、シリンダヘッド6上面の各シリンダ8の長手方向L両側に位置させてカムシャフトハウジング66を夫々設け、これらカムシャフトハウジング66により吸気カムシャフト68及び排気カムシャフト70を長手方向Lに指向させて並列に軸支して設けている。各カムシャフトハウジング66は、各シリンダ8の長手方向L両側に位置され且つ幅方向Wに指向させてシリンダヘッド6上面に立設されるカムシャフトハウジングロア72と、吸気カムシャフト68及び排気カムシャフト70を挟むようにカムシャフトハウジングロア72上面に立設されるカムシャフトハウジングアッパ74とから構成され、複数のハウジング取付ボルト76によりシリンダヘッド6上面に取付けて設けている。
各カムシャフトハウジング66のカムシャフトハウジングロア72及びカムシャフトハウジングアッパ74間には、図10〜図12に示す如く、幅方向Wにおける外方の吸気ポート32側に位置させてロア側吸気カムジャーナル受部78及びアッパ側吸気カムジャーナル受部80を夫々設け、幅方向Wにおける外方の排気ポート34側に位置させてロア側排気カムジャーナル受部82及びアッパ側排気カムジャーナル受部84を夫々設けている。
各カムシャフトハウジングロア72及びカムシャフトハウジングアッパ74は、ロア側吸気カムジャーナル受部78及びアッパ側吸気カムジャーナル受部80間に吸気カムシャフト68の各吸気カムジャーナル86を回転可能且つ軸方向変位不可能に軸支して設け、ロア側排気カムジャーナル受部82及びアッパ側排気カムジャーナル受部84間に排気カムシャフト70の各排気カムジャーナル88を回転可能且つ軸方向変位不可能に軸支して設けている。
吸気カムシャフト68及び排気カムシャフト70には、シリンダヘッド6の前側壁部16から突出された軸方向一端に図示しない吸気カムスプロケット及び排気カムスプロケットを取付けて設け、図示しないタイミングチェーンによりクランクシャフトのクランクスプロケットに連絡して設けている。
前記吸気カムシャフト68及び排気カムシャフト70には、夫々各シリンダ8の位置に対応して4つの吸気カム及び排気カムを一体的に設けている。この実施例においては、吸気カムシャフト68及び排気カムシャフト70に、吸気バルブ36及び排気バルブ38のバルブリフト量を最大から零まで変化させることが可能なように、軸方向においてカムプロファイルを立体的に変化させた吸気三次元カム90及び排気三次元カム92を一体的に設けている。
前記カムシャフトハウジング66を構成する各カムシャフトハウジングロア72には、吸気カムシャフト68及び排気カムシャフト70と平行に且つシリンダヘッド6の中心側のプラグガイド筒26を挟む両側に位置させて、吸気ロッカジャーナル受部94及び排気ロッカジャーナル受部96を設けている。各カムシャフトハウジングロア72は、吸気ロッカジャーナル受部94及び排気ロッカジャーナル受部96に、吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100の吸気ロッカジャーナル102及び排気ロッカジャーナル104を、後述する吸気側回転止め機構178及び排気側回転止め機構180により回転不可能且つ軸方向変位可能に軸支して設けている。
吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100には、図9・図13に示す如く、夫々各シリンダ8の位置に対応して4つの吸気ロッカアーム106及び排気ロッカアーム108を夫々嵌装して設けている。
各吸気ロッカアーム106は、図14・図15に示す如く、吸気カムシャフト68の吸気三次元カム90が摺接する吸気第1ロッカアーム110と、この吸気第1ロッカアーム110をコの字状に覆うとともに吸気バルブ36を駆動する吸気第2ロッカアーム112とから構成される。各排気ロッカアーム108は、図16・図17に示す如く、排気カムシャフト70の排気三次元カム92が摺接する排気第1ロッカアーム114と、この排気第1ロッカアーム114をコの字状に覆うとともに排気バルブ38を駆動する排気第2ロッカアーム116とから構成される。
前記吸気第1ロッカアーム110は、基端側の吸気第1アーム嵌装部118と、この吸気第1アーム嵌装部118から平行して突出される2つの吸気第1ローラ保持部120とにより、略二股形状に形成される。吸気第1ロッカアーム110は、基端側の吸気第1アーム嵌装部118を吸気ロッカシャフト98の吸気第1ロッカ支持部122に嵌装して止め具124により吸気第1アーム嵌装部118を吸気ロッカシャフト98に固定し、吸気ロッカシャフト98に対し吸気第1ロッカアーム110を揺動可能且つ軸方向変位不可能に支持して設け、2つの吸気第1ローラ保持部120の先端側に吸気三次元カム90が摺接する吸気ローラタペット126を吸気ローラ軸128に軸方向変位可能に軸支して設けている。吸気ローラ軸128は、軸方向両端を後述する略D字形状の吸気第2ロッカアーム112に支持して設けている。
前記吸気第2ロッカアーム112は、基端側の2つの吸気第2アーム嵌装部130と、2つの吸気第2アーム嵌装部130を連結する吸気第2連絡部132と、2つの吸気第2アーム嵌装部130から夫々延出される2つの吸気第2バルブ延出部134と、2つの吸気第2バルブ延出部134の各先端側を連結する吸気第2バルブ支持部136とにより、吸気第1ロッカアーム110をコの字状に覆う略D字形状に形成される。
吸気第2ロッカアーム112は、2つの吸気第2アーム嵌装部130を吸気ロッカシャフト98の吸気第2ロッカ支持部138に嵌装して、図9に示す如く、2つのカムシャフトハウジングロア72間に配設されて、これら2つのカムシャフトハウジングロア72の各側部72aに2つの吸気第2アーム嵌装部130の各側部130aを密着させた状態において、吸気第2ロッカ支持部138に揺動可能且つ軸方向変位(スライド)可能に支持して設けている。吸気第2ロッカアーム112は、2つの吸気第2バルブ延出部134の中間部位に前記吸気ローラ軸128の軸方向両端を支持して設け、2つの吸気第2バルブ延出部134の先端側の吸気第2バルブ支持部136に吸気ステム44端部に接する2つの吸気アジャストスクリュ140を螺着して設け、各吸気アジャストスクリュ140に吸気アジャストナット142を螺着して設けている。
前記排気第1ロッカアーム114は、基端側の排気第1アーム嵌装部144と、この排気第1アーム嵌装部144から平行して突出される2つの排気第1ローラ保持部146とにより、略二股形状に形成される。排気第1ロッカアーム114は、基端側の排気第1アーム嵌装部144を排気ロッカシャフト100の排気第1ロッカ支持部148に嵌装して止め具150により揺動可能且つ軸方向変位不可能に支持して設け、2つの排気第1ローラ保持部146の先端側に排気三次元カム92が摺接する排気ローラタペット152を排気ローラ軸154に軸方向変位可能に軸支して設けている。排気ローラ軸154は、軸方向両端を後述する略D字形状の排気第2ロッカアーム116に支持して設けている。
前記排気第2ロッカアーム116は、基端側の2つの排気第2アーム嵌装部156と、2つの排気第2アーム嵌装部156を連結する排気第2連絡部158と、2つの排気第2アーム嵌装部156から夫々延出される2つの排気第2バルブ延出部160と、2つの排気第2バルブ延出部160の各先端側を連結する排気第2バルブ支持部162とにより、排気第1ロッカアーム114をコの字状に覆う略D字形状に形成される。
排気第2ロッカアーム116は、2つの排気第2アーム嵌装部156を排気ロッカシャフト100の排気第2ロッカ支持部164に嵌装して、図9に示す如く、2つのカムシャフトハウジングロア72間に配設されて、これら2つのカムシャフトハウジングロア72の各側部72aに2つの排気第2アーム嵌装部156の各側部156aを密着させた状態において、排気第2ロッカ支持部164に排気第2ロッカアーム116を揺動可能且つ排気ロッカシャフト100を軸方向変位(スライド)可能に支持して設けている。排気第2ロッカアーム116は、2つの排気第2バルブ延出部160の中間部位に前記排気ローラ軸154の軸方向両端を支持して設け、2つの排気第2バルブ延出部160の先端側の排気第2バルブ支持部162に排気ステム46端部に接する2つの排気アジャストスクリュ166を螺着して設け、各排気アジャストスクリュ166に排気アジャストナット168を螺着して設けている。
前記吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100は、図7・図13に示す如く、吸気ロッカシャフト駆動手段170及び排気ロッカシャフト駆動手段172によりエンジン2の運転条件に応じて軸方向変位(スライド)される。吸気ロッカシャフト駆動手段170及び排気ロッカシャフト駆動手段172は、シリンダヘッド6の後側壁部18のカムシャフトハウジングロア72から突出された吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100の軸方向他端(エンジン2の後側R)に設けられている。
吸気ロッカシャフト駆動手段170及び排気ロッカシャフト駆動手段172は、図示しない吸気側モータ及び排気側モータと、吸気側モータ及び排気側モータの回転力を軸方向力に変換して吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100に伝達する吸気側ねじ機構174及び排気側ねじ機構176と、吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100の回転を阻止して軸方向変位(スライド)のみを許容する吸気側回転止め機構178及び排気側回転止め機構180とから構成される。
吸気側ねじ機構174及び排気側ねじ機構176は、吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100の軸方向他端に吸気側雄ねじ体182及び排気側雄ねじ体184を一体に設け、これら吸気側雄ねじ体182及び排気側雄ねじ体184に螺合されて前記吸気側モータ及び排気側モータにより回転されるとともに軸方向変位不可能な図示しない吸気側雌ねじ体及び排気側雌ねじ体を設けている。
吸気側回転止め機構178及び排気側回転止め機構180は、吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100の軸方向他端近傍に吸気側摺接体186及び排気側摺接体188を一体に設け、これら吸気側摺接体186及び排気側摺接体188が摺接されるとともに吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100の周方向への回転を阻止して軸方向への移動を許容する吸気側回転止め体190及び排気側回転止め体192を設けている。なお、この実施例においては、吸気側回転止め体190及び排気側回転止め体192を一体に形成して回転止め部材194とし、回転止め部材194に取付体196を設け、この取付体196をシリンダヘッド6やシリンダヘッド6に固定される駆動手段カバー体(図示せず)等に取付けて設けている。
吸気ロッカシャフト駆動手段170及び排気ロッカシャフト駆動手段172は、吸気側モータ及び排気側モータの回転力を吸気側ねじ機構174及び排気側ねじ機構176により軸方向力に変換して吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100に伝達し、吸気側回転止め機構178及び排気側回転止め機構180により吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100の回転を阻止して軸方向に変位(スライド)させる。
これにより、この動弁装置64は、エンジン2の運転状態に応じて吸気ロッカシャフト駆動手段170及び排気ロッカシャフト駆動手段172により吸気ロッカシャフト98及び排気ロッカシャフト100を軸方向変位(スライド)させ、吸気ローラタペット126及び排気ローラタペット152をローラ軸方向にスライドさせ、吸気三次元カム90及び排気三次元カム92のカムプロファイルに対する吸気ローラタペット126及び排気ローラタペット152の接触位置を相対変化させ、吸気バルブ36及び排気バルブ38のバルブリフト量を連続的に変化させる可変バルブリフト構造としている。
この動弁装置64の潤滑構造は、図10〜図12に示す如く、吸気・排気カムシャフト68・70の軸心方向に吸気・排気カムシャフトオイル通路198・200を設け、これら吸気・排気カムシャフトオイル通路198・200を各吸気・排気カムジャーナル86・88外周に連通する吸気・排気カムシャフト側オイル連通部202・204を夫々形成して設け、各吸気・排気カムジャーナル86・88外周円周方向に前記吸気・排気カムシャフト側オイル連通部202・204が連通する吸気・排気カムジャーナルオイル溝206・208をロア側・アッパ側吸気カムジャーナル受部78・80及びロア側・アッパ側排気カムジャーナル受部82・84に臨ませて設けている。
各シリンダ8の長手方向L両側に位置される各カムシャフトハウジングロア72には、夫々1本の吸気・排気ハウジングオイル通路210・212を設けている。各吸気ハウジングオイル通路210は、一端を前記吸気カムジャーナルオイル溝206が臨むロア側吸気カムジャーナル受部78と連通させるとともに他端を吸気ロッカジャーナル受部94と連通させている。また、各排気ハウジングオイル通路212は、一端を前記排気カムジャーナルオイル溝208が臨むロア側排気カムジャーナル受部82と連通させるとともに他端を排気ロッカジャーナル受部96と連通させている。
吸気第2ロッカアーム112には、図15に示す如く、カムシャフトハウジングロア72の吸気ロッカジャーナル受部94が設けられた部位の側部72aに密着される2つの吸気第2アーム嵌装部130の内周に、夫々吸気オイル溜り214を設けている。各吸気オイル溜り214は、吸気カムシャフトオイル通路198の長手方向に沿って形成される。また、排気第2ロッカアーム116には、図17に示す如く、カムシャフトハウジングロア72の排気ロッカジャーナル受部96が設けられた部位の側部72aに密着される2つの排気第2アーム嵌装部156内周に、夫々排気オイル溜り216を設けている。排気オイル溜り216は、排気カムシャフトオイル通路200の長手方向に沿って形成される。
また、この動弁装置64の潤滑構造は、図1・図2に示す如く、エンジン2の後端に配設されるカムシャフトハウジングロア72のロア側吸気・排気カムジャーナル受部78・82周面にロア側吸気・排気カムジャーナル受部オイル溝218・220を形成して設けている。ロア側吸気・排気カムジャーナル受部オイル溝218・220は、吸気・排気カムシャフト68・70の吸気・排気カムジャーナル86・88外周に設けた吸気・排気カムジャーナルオイル溝206・208と連通され、後述する複数の吸気・排気ハウジングオイル通路210−1〜210−3・212−1〜212−3と重なるように、吸気・排気カムシャフト68・70の軸心方向に延出させて形成される。
吸気・排気ロッカシャフト98・100の軸心方向には、吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224を形成して設けている。エンジン2の後端に配設されるカムシャフトハウジングロア72の、吸気・排気ロッカジャーナル受部94・96に軸支される吸気・排気ロッカシャフト98・100の吸気・排気ロッカジャーナル102・104には、前記吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224に連通する吸気・排気ロッカシャフト側オイル連通部226・228を形成して設けている。
エンジン2の後端に配設されるカムシャフトハウジングロア72には、ロア側カムジャーナル受部オイル溝218・220を介して吸気・排気カムシャフトオイル通路198・200と連絡するとともに、吸気・排気ロッカシャフト側オイル連通部226・228を介して選択的に吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224と連絡する、複数の、この実施例において3本の吸気・排気ハウジングオイル通路210−1〜210−3・212−1〜212−3を形成して設けている。
さらに、吸気・排気第1ロッカアーム110・114の吸気・排気第1アーム嵌装部118・144が夫々嵌装される吸気・排気ロッカシャフト98・100の吸気・排気第1ロッカ支持部122・148には、吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224を吸気・排気第1ロッカ支持部122・148外周に連通する吸気・排気第1ロッカ支持部オイル孔230・232を夫々形成して設けている。
次に作用を説明する。
動弁装置64は、エンジン2の運転状態に応じて吸気・排気ロッカシャフト駆動手段170・172により吸気・排気ロッカシャフト98・100を軸方向変位(スライド)させ、吸気・排気ロッカシャフト98・100に固定された吸気・排気第1アーム嵌装部118・144と一体的に形成される吸気・排気第1ローラ保持部120・146に支持される吸気・排気ローラタペット126・152を吸気・排気ロッカシャフト98・100のスライドに伴い吸気・排気ローラ軸128・154上をスライドさせ、吸気・排気カムシャフト68・70の吸気・排気三次元カム90・92のカムプロファイルに対する吸気・排気ローラタペット126・152の接触位置を相対変化させることにより、吸気・排気バルブ36・38のバルブリフト量を連続的に変化させる。
この動弁装置64の潤滑構造は、図示しないオイルポンプの吐出するオイルをシリンダブロック4・シリンダヘッド6のオイル通路(図示せず)を介して、吸気・排気カムシャフト68・70の吸気・排気カムシャフトオイル通路198・200に導く。吸気・排気カムシャフトオイル通路198・200のオイルは、図10・図11に示す如く、吸気・排気カムシャフト側オイル連通部202・204を通り、吸気・排気カムジャーナル86・88外周円周方向の吸気・排気カムジャーナルオイル溝206・208に流れ、ロア側・アッパ側吸気カムジャーナル受部78・80及びロア側・アッパ側排気カムジャーナル受部82・84に軸支される吸気・排気カムジャーナル86・88を潤滑する。
吸気・排気カムジャーナル86・88を潤滑を潤滑したオイルは、カムシャフトハウジングロア72のロア側吸気・排気カムジャーナル受部78・82に各一端を連通する吸気・排気ハウジングオイル通路210・212を通り、吸気・排気ロッカジャーナル受部94・96に流れ、吸気・排気ロッカシャフト98・100の吸気・排気ロッカジャーナル102・104を潤滑する。
吸気・排気ロッカジャーナル102・104を潤滑したオイルは、図9・図10に示す如く、カムシャフトハウジングロア72の側部72aに位置する吸気・排気第2ロッカ支持部138・164側に流れ、カムシャフトハウジングロア72の側部72aに密着される吸気・排気第2ロッカアーム112・116の吸気・排気第2アーム嵌装部130・156を潤滑する。このとき、吸気・排気第2ロッカ支持部138・164側に流れたオイルは、吸気・排気第2アーム嵌装部130・156内周の吸気・排気オイル溜り214・216によって、吸気・排気第2アーム嵌装部130・156から直ちに流出することなく、保持される。
また、吸気・排気カムシャフトオイル通路198・200のオイルは、図1・図2に示す如く、エンジン2の後端に配設されるカムシャフトハウジングロア72に軸支される吸気・排気カムジャーナル86・88に形成した吸気・排気カムシャフト側オイル連通部202・204から吸気・排気カムジャーナルオイル溝206・208に流れ、吸気・排気カムジャーナル86・88を潤滑するとともに、エンジン2の後端に配設されるカムシャフトハウジングロア72のロア側吸気・排気カムジャーナル受部78・82内周のロア側吸気・排気カムジャーナル受部オイル溝218・220に流れる。
ロア側吸気・排気カムジャーナル受部オイル溝218・220のオイルは、吸気・排気ハウジングオイル通路210−1〜210−3・212−1〜212−3を通り、吸気・排気ロッカジャーナル受部94・96に流れ、吸気・排気ロッカシャフト98・100の吸気・排気ロッカジャーナル102・104を潤滑するとともに、吸気・排気ロッカジャーナル102・104に形成した吸気・排気ロッカシャフト側オイル連通部226・228から吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224に流れる。
吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224のオイルは、吸気・排気ロッカシャフト98・100の各吸気・排気第1ロッカ支持部122・148に形成した吸気・排気第1ロッカ支持部オイル孔230・232から各吸気・排気第1ロッカ支持部122・148外周に流れ、吸気・排気第1ロッカ支持部122・148に軸支される各吸気・排気第1ロッカアーム110・114の吸気・排気第1アーム嵌装部118・144を潤滑する。
このように、この動弁装置64の潤滑構造は、カムシャフトハウジング66を構成するカムシャフトハウジングロア72に吸気・排気ロッカジャーナル受部94・96を設け、吸気・排気ロッカジャーナル受部94・96に吸気・排気ロッカシャフト98・100を軸支させ、吸気ロッカシャフト98の吸気第1・第2ロッカ支持部122・138に吸気ロッカアーム106を構成する吸気第1・第2ロッカアーム110・112の吸気第1・第2アーム嵌装部118・130を嵌装し、排気ロッカシャフト100の排気第1・第2ロッカ支持部148・164に排気ロッカアーム108を構成する排気第1・第2ロッカアーム114・116の排気第1・第2アーム嵌装部144・156を嵌装している。
動弁装置64の潤滑構造は、カムシャフトハウジングロア72に吸気・排気ハウジングオイル通路210・212を設け、吸気・排気ハウジングオイル通路210・212の各一端をロア側吸気・排気カムジャーナル受部78・82と連通させるとともに各他端を吸気・排気ロッカジャーナル受部94・96と連通させ、カムシャフトハウジングロア72の側部72aに吸気・排気第2ロッカアーム112・116の吸気・排気第2アーム嵌装部130・156の各側部130a・156aを密着させている。
これにより、この動弁装置64の潤滑構造は、吸気・排気ハウジングオイル通路210・212を吸気・排気カムシャフト68・70の軸心方向に設けられる吸気・排気カムシャフトオイル通路198・200と連通させてロア側・アッパ側吸気カムジャーナル受部78・80及びロア側・アッパ側排気カムジャーナル受部82・84と吸気・排気ロッカジャーナル受部94・96とを潤滑し、吸気・排気ロッカジャーナル受部94・96を潤滑したオイルを吸気・排気ロッカシャフト98・100の軸心方向に流出させて、吸気・排気第2ロッカアーム112・116の吸気・排気第2アーム嵌装部130・156を潤滑する。
このため、この動弁装置64の潤滑構造は、吸気・排気ロッカシャフト98・100に吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224を設けなくても、吸気・排気カムシャフト68・70の吸気・排気カムジャーナル86・88を軸支するカムシャフトハウジング66のロア側・アッパ側吸気カムジャーナル受部78・80及びロア側・アッパ側排気カムジャーナル受部82・84を潤滑したオイルを利用して、吸気・排気ロッカシャフト98・100に嵌装される吸気・排気第2ロッカアーム112・116の吸気・排気第2アーム嵌装部130・156を潤滑することができる。
また、この動弁装置64の潤滑構造は、吸気・排気第2ロッカアーム112・116の吸気・排気第2アーム嵌装部130・156に吸気・排気オイル溜り214・216を設けていることにより、吸気・排気第2アーム嵌装部130・156に潤滑油を保持することができ、潤滑性能を向上させることができ、吸気・排気オイル溜り214・216を吸気・排気カムシャフトオイル通路198・200の長手方向に沿って形成していることにより、吸気・排気第2アーム嵌装部130・156を効率良く潤滑することができる。
さらに、この動弁装置64の潤滑構造は、吸気・排気ロッカアーム106・108を吸気・排気三次元カム90・92が摺接する吸気・排気第1ロッカアーム110・114とこの吸気・排気第1ロッカアーム110・114をコの字状に覆うとともに吸気・排気バルブ36・38を駆動する吸気・排気第2ロッカアーム112・116とにより構成し、吸気・排気ロッカシャフト98・100の軸心方向に吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224を設け、吸気・排気ロッカシャフト98・100に吸気・排気ロッカシャフト側オイル連通部226・228と吸気・排気第1ロッカ支持部オイル孔230・232とを形成して設け、吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224に供給されるオイルにより吸気・排気第1ロッカアーム110・114の吸気・排気第1アーム嵌装部118・144を潤滑するとともに、吸気・排気第2ロッカアーム112・116の吸気・排気第2アーム嵌装部130・156を吸気・排気ハウジングオイル通路210・212から流出したオイルにより潤滑している。
このため、この動弁装置64の潤滑構造は、分割式の吸気・排気ロッカアーム106・108においても、各部位をもれなく潤滑することができる。
さらにまた、この動弁装置64の潤滑構造は、吸気・排気ロッカシャフト98・100に吸気・排気ロッカシャフト側オイル連通部226・228を設け、この吸気・排気ロッカシャフト側オイル連通部226・228を介して吸気・排気ハウジングオイル通路210・212と吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224とを連通させたことにより、吸気・排気カムシャフト68・70の吸気・排気カムジャーナル86・88を潤滑したオイルを吸気・排気ロッカシャフトオイル通路222・224に入流させることができ、このオイルを利用して吸気・排気ロッカジャーナル102・104をもれなく潤滑することができる。
また、この動弁装置64の潤滑構造は、吸気・排気カムシャフト68・70のカムは吸気・排気三次元カム90・92であって、該吸気・排気三次元カム90・92は吸気・排気第1ロッカアーム110・114に設けられる吸気・排気ローラタペット126・152に摺接し、該吸気・排気ローラタペット126・152の吸気・排気ローラ軸128・154は吸気・排気第2ロッカアーム112・116に軸支され、吸気・排気第1ロッカアーム110・114は吸気・排気ロッカシャフト98・100にスライド不可能に嵌装されるとともに、吸気・排気第2ロッカアーム112・116は吸気・排気ロッカシャフト98・100にスライド可能に嵌装され、吸気・排気ロッカシャフト駆動手段170・172によって吸気・排気ロッカシャフト98・100をスライドさせることにより、吸気・排気ローラタペット126・152をローラ軸心方向にスライドさせる可変バルブリフト構造としている。
このため、この動弁装置64の潤滑構造は、吸気・排気ロッカシャフト98・100がスライドする等の理由によって吸気・排気ロッカシャフト98・100にオイル通路により潤滑しにくい場合においても、分割式の吸気・排気ロッカアーム106・108の各部位をもれなく潤滑することができる。
さらに、この動弁装置64の潤滑構造は、複数の吸気・排気ハウジングオイル通路210−1〜210−3・212−1〜212−3が設けられるカムシャフトハウジングロア72はエンジン2の後端に配設されることにより、エンジン2の後端のカムシャフトハウジングロア72がスペース的に最適であり、吸気・排気ハウジングオイル通路210−1〜210−3・212−1〜212−3を容易に形成することができ、吸気・排気ハウジングオイル通路210−1〜210−3・212−1〜212−3は複数設けられることにより、オイル通路が1つの場合に比べてカムシャフトハウジングロア72の軸方向の厚さを薄くすることができ、吸気・排気ロッカシャフト98・100は吸気・排気側回転止め機構178・180を有することにより、吸気・排気ロッカシャフト98・100が無駄に回転することがなく、カムシャフトハウジングロア72と吸気・排気ロッカシャフト98・100との潤滑を最小限で済ますことができる。
この動弁装置64は、可変バルブリフト構造を実現するために、吸気・排気ロッカシャフト98・100が軸方向にスライドし、しかも吸気・排気ロッカアーム106・108が分割されている。したがって、従来あるような動弁装置64の潤滑構造では、特に吸気・排気ロッカアーム106・108の摺動部である吸気・排気第1アーム嵌装部118・144、吸気・排気第2アーム嵌装部130・156の潤滑が困難であり、上記潤滑構造を採用するものである。
また、この動弁装置64の潤滑構造では、カムシャフトハウジングロア72のシール幅tを極力小さくするために、カムシャフトハウジングロア72に3本の吸気・排気ハウジングオイル通路210−1〜210−3・212−1〜212−3を設けている。この理由を、図3〜図6にしたがって説明する。
なお、吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3と排気ハウジングオイル通路212−1〜212−3とは、同じ構造であるので、図3〜図6においては吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3を例示して説明する。
図6は、カムシャフトハウジングロア72に1本の吸気ハウジングオイル通路210を設けた潤滑構造の例を示すものである。
吸気ロッカシャフト98を図6において右側にm(例えば、10mm)だけ移動した場合に、吸気ハウジングオイル通路210の直径をd(例えば、4mm)とすると、吸気ロッカシャフト98の吸気ロッカシャフト側オイル連通部226の軸方向の長さxは、吸気ハウジングオイル通路210が吸気ロッカシャフト側オイル連通部226と右側でオーバラップする場合と左側でオーバラップする場合とを想定すると、
x=(m+d/2)*2(=24mm)
だけ必要である。
したがって、1本の吸気ハウジングオイル通路210を設けたカムシャフトハウジングロア72の軸方向の厚さtは、シール幅をs(例えば、3mm)とすると、
t=(x−d/2+s)×2(=50mm)
だけ必要となる。
これに対して、この発明の動弁装置64の潤滑構造は、図3に示す如く、カムシャフトハウジングロア72に3本の吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3を設けている。
ここで、3本の吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3の直径をdとし、ピッチをyとすると、オイル供給が間欠的にならないように、吸気ロッカシャフト98の吸気ロッカシャフト側オイル連通部226の軸方向の長さxについて、以下の条件を定める。
吸気ロッカシャフト側オイル連通部226の軸方向の長さxは、図4に示す如く、最小長さとして隣り合う2つの吸気ハウジングオイル通路210、例えば、吸気ハウジングオイル通路210−2・210−3を跨ぐように、
x=y+d(式1)
となるようにする。
また、吸気ロッカシャフト98を図3において右側にmだけ移動した場合に、図5は吸気ロッカシャフト側オイル連通部226と中央の吸気ハウジングオイル通路210−2とが中央を一致させている状態(この状態から左右に等しくスライド移動する)から吸気ロッカシャフト98は吸気ハウジングオイル通路210−2と右側にmだけスライド移動した状態を示す図であり、吸気ロッカシャフト98は右側の吸気ハウジングオイル通路210−3を塞がないように(吸気ロッカシャフト側オイル連通部226が吸気ハウジングオイル通路210−3とオーバラップする範囲で)スライド可能となるように、
y−d/2=x/2+m−x(式2)
となるようにする。
上記式2において、d=2mm、m=10mmとすると、x=10.67mm、y=6.67mmになる。
これより、3本の吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3を設けたカムシャフトハウジングロア72の幅tは、左側にもスライド可能であり、右側及び左側にシール幅sを有し、このシール幅sを3mmとすると、
t=(y−d/2+x+3)*2=36.68mm
となる。
よって、3本の吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3を設けたカムシャフトハウジングロア72の幅t=36.68mmは、図6に示す1本の吸気ハウジングオイル通路210を設けたカムシャフトハウジングロア72の幅t=50mmに対して、13.32mmだけ短縮することができる。
また、当然ながら、吸気ロッカシャフト98が回転すると、3本の吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3と吸気ロッカシャフト側オイル連通部226とが一致しなくなるので、吸気ロッカシャフト98には図13に示すような吸気側回転止め機構178を設けている。吸気側回転止め機構178の吸気側・排気側回転止め体190・192は、シリンダヘッド6等に固定される。
なお、この実施例においては、可変バルブリフト構造の動弁装置64を例示したが、吸気・排気第2ロッカアーム112・116の潤滑構造については、吸気・排気ロッカシャフト98・100が軸心方向にスライドしない通常のロッカアーム及びロッカシャフトを有する動弁装置においても適用が可能である。
図18は、第1の変形例を示すものである。図18に示す動弁装置64の潤滑構造は、吸気第1ロッカアーム110の吸気第1アーム嵌装部118と吸気第2ロッカアーム112の2つの吸気第2アーム嵌装部130との間を、夫々吸気じゃばら234により連絡して設けたものである。
この動弁装置64の潤滑構造は、吸気ロッカシャフト98の吸気第2ロッカ支持部138に軸支された吸気第2ロッカアーム112の吸気第2アーム嵌装部130を潤滑した後のオイルを、吸気じゃばら234によって逃がすことなく吸気ロッカシャフト98の第1ロッカ支持部122に導くことができ、吸気第1ロッカアーム110の吸気第1アーム嵌装部118を潤滑することができる。
なお、排気第1ロッカアーム114と排気第2ロッカアーム116とについても、排気第1アーム嵌装部144と排気第2アーム嵌装部156とを図示しない排気じやばらによって連絡することにより、同様に排気第1アーム嵌装部156を潤滑することができるものである。
図19は、第2の変形例を示すものである。図19に示す動弁装置64の潤滑構造は、カムシャフトハウジングロア72の吸気ロッカジャーナル受部94内周に、3本の吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3の各他端側が連絡する吸気ロッカジャーナル受部オイル溝236を、吸気ロッカシャフと98の軸心方向に延出させて設けたものである。
この動弁装置64の潤滑構造は、3本の吸気ハウジングオイル通路210−1〜210−3に各々を流れているオイルを吸気ロッカジャーナル受部オイル溝236によって合流して、吸気ロッカシャフト98の吸気ロッカシャフト側オイル連通部226に供給することができ、吸気カムシャフト68の吸気カムシャフトオイル通路198のオイルを吸気ロッカシャフトオイル通路222に良好に入流させることができ、吸気第1ロッカアーム110の吸気第1アーム嵌装部118を確実に潤滑することができる。
なお、カムシャフトハウジングロア72の排気ロッカジャーナル受部96についても、内周に3本の排気ハウジングオイル通路212−1〜212−3の各他端側が連絡する図示しない排気ロッカジャーナル受部オイル溝を設けることにより、同様に排気第1アーム嵌装部156を確実に潤滑することができるものである。
この発明の動弁装置の潤滑構造は、カムシャフトハウジングのカムジャーナル受部を潤滑したオイルを利用して、ロッカシャフトに嵌装されるロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することができ、ロッカシャフトとロッカアームが軸心方向に相対的にスライドする可変バルブリフト構造の動弁装置や、ロッカシャフトが軸心方向にスライドしない通常のロッカアーム及びロッカシャフトを有する動弁装置に適用することができる。
動弁装置の潤滑構造の実施例を示す図12のI−I線によるシリンダヘッドの要部拡大断面図である。 図12のII−II線によるシリンダヘッドの要部拡大断面図である。 3本の吸気ハウジングオイル通路を設けたカムシャフトハウジングロアの作用を説明する断面図である。 吸気ロッカシャフト側オイル連通部の長さを説明するカムシャフトハウジングロアの断面図である。 吸気ロッカシャフト側オイル連通部が3本の吸気ハウジングオイル通路の中央に位置している状態から右側にmだけ移動した状態を示す図である。 従来の1本の吸気ハウジングオイル通路を設けたカムシャフトハウジングロアの作用を説明する断面図である。 エンジンの平面図である。 図7のVIII−VIII線による断面図である。 図8のIX−IX線による断面図である。 図8のX−X線による断面図である。 図10のXI−XI線による断面図である。 図10のXII−XI線による断面図である。 動弁装置の斜視図である。 吸気ロッカアームと吸気バルブとの関係を示す斜視図である。 吸気第2ロッカアームの斜視図である。 排気ロッカアームと排気バルブとの関係を示す斜視図である。 排気第2ロッカアームの斜視図である。 第1の変形例を示すシリンダヘッドの要部拡大断面図である。 第2の変形例を示すシリンダヘッドの要部拡大断面図である。
符号の説明
2 エンジン
4 シリンダブロック
6 シリンダヘッド
14 燃焼室
32 吸気ポート
34 排気ポート
36 吸気バルブ
38 排気バルブ
64 動弁装置
66 カムシャフトハウジング
68 吸気カムシャフト
70 排気カムシャフト
72 カムシャフトハウジングロア
74 カムシャフトハウジングアッパ
78 ロア側吸気カムジャーナル受部
82 ロア側排気カムジャーナル受部
86 吸気カムジャーナル
88 排気カムジャーナル
90 吸気三次元カム
92 排気三次元カム
94 吸気ロッカジャーナル受部
96 排気ロッカジャーナル受部
98 吸気ロッカシャフト
100 排気ロッカシャフト
106 吸気ロッカアーム
108 排気ロッカアーム
110 吸気第1ロッカアーム
112 吸気第2ロッカアーム
114 排気第1ロッカアーム
116 排気第2ロッカアーム
118 吸気第1アーム嵌装部
130 吸気第2アーム嵌装部
144 排気第1アーム嵌装部
156 排気第2アーム嵌装部
178 吸気側回転止め機構
180 排気側回転止め機構
198 吸気カムシャフトオイル通路
200 排気カムシャフトオイル通路
202 吸気カムシャフト側オイル連通部
204 排気カムシャフト側オイル連通部
210 吸気ハウジングオイル通路
210−1〜210−3 吸気ハウジングオイル通路
212 排気ハウジングオイル通路
212−1〜212−3 排気ハウジングオイル通路
214 吸気オイル溜り
216 排気オイル溜り
222 吸気ロッカシャフトオイル通路
224 排気ロッカシャフトオイル通路
226 吸気ロッカシャフト側オイル連通部
228 排気ロッカシャフト側オイル連通部
230 吸気第1ロッカ支持部オイル孔
232 排気第1ロッカ支持部オイル孔

Claims (10)

  1. カムシャフトハウジングのカムジャーナル受部にカムシャフトを軸支させ、前記カムシャフトに設けられたカムによりロッカアームを揺動させ、該ロッカアームを介して吸排気バルブを駆動する動弁装置の潤滑構造において、前記カムシャフトハウジングを構成するカムシャフトハウジングロアにロッカジャーナル受部を設け、該ロッカジャーナル受部に前記ロッカアームのアーム嵌装部が嵌装されるロッカシャフトを軸支させ、前記カムシャフトハウジングロアにハウジングオイル通路を設け、該ハウジングオイル通路の一端を前記カムジャーナル受部と連通させるとともに他端を前記ロッカジャーナル受部と連通させ、前記ハウジングオイル通路を前記カムシャフトの軸心方向に設けられるカムシャフトオイル通路と連通させて前記カムジャーナル受部と前記ロッカジャーナル受部とを潤滑し、前記カムシャフトハウジングロアの側部に前記ロッカアームのアーム嵌装部の側部を密着させ、前記ロッカジャーナル受部を潤滑したオイルを軸心方向に流出させて前記ロッカアームのアーム嵌装部を潤滑することを特徴とする動弁装置の潤滑構造。
  2. 前記ロッカアームのアーム嵌装部にオイル溜りを設けたことを特徴とする請求項1に記載の動弁装置の潤滑構造。
  3. 前記オイル溜りは前記カムシャフトオイル通路の長手方向に沿って形成されることを特徴とする請求項2に記載の動弁装置の潤滑構造。
  4. 前記ロッカアームを前記カムが摺接する第1ロッカアームとこの第1ロッカアームをコの字状に覆うとともに吸排気バルブを駆動する第2ロッカアームとにより構成し、前記ロッカシャフトの軸心方向にロッカシャフトオイル通路を設け、該ロッカシャフトオイル通路に供給されるオイルにより前記第1ロッカアームの第1アーム嵌装部を潤滑するとともに前記第2ロッカアームの第2アーム嵌装部を前記ハウジングオイル通路から流出したオイルにより潤滑することを特徴と請求項2又は請求項3に記載の動弁装置の潤滑構造。
  5. 前記ロッカシャフトにロッカシャフト側オイル連通部を設け、該ロッカシャフト側オイル連通部を介して前記ハウジングオイル通路と前記ロッカシャフトオイル通路とを連通させたことを特徴とする請求項4に記載の動弁装置の潤滑構造。
  6. 前記カムは三次元カムであって、該カムは前記第1ロッカアームに設けられるローラタペットに摺接し、該ローラタペットのローラ軸は前記第2ロッカアームに軸支され、前記第1ロッカアームは前記ロッカシャフトにスライド不可能に嵌装されるとともに前記第2ロッカアームは前記ロッカシャフトにスライド可能に嵌装され、前記ロッカシャフトをスライドさせることにより前記ローラタペットをローラ軸心方向にスライドさせる可変バルブリフト構造であることを特徴とする請求項5に記載の動弁装置の潤滑構造。
  7. 前記ロッカシャフトは回転止め機構を有することを特徴とする請求項6に記載の動弁装置の潤滑構造。
  8. 前記ハウジングオイル連通を複数設けたことを特徴とする請求項6に記載の動弁装置の潤滑構造。
  9. 前記ハウジングオイル連通をエンジンの後端に配設されたカムシャフトハウジングロアに設けたことを特徴とする請求項8に記載の動弁装置の潤滑構造。
  10. 前記カムシャフトハウジングロアのカムジャーナル受部にカムジャーナル受部オイル溝を設け、該カムジャーナル受部オイル溝を前記複数のハウジングオイル通路と重なるように軸心方向に延出させたことを特徴とする請求項8に記載の動弁装置の潤滑構造。
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US8225764B2 (en) 2009-06-16 2012-07-24 Hyundai Motor Company Cam carrier assembly

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