JP2008189817A - ポリエステル系繊維用難燃加工剤、難燃加工方法、及び難燃性ポリエステル系繊維 - Google Patents

ポリエステル系繊維用難燃加工剤、難燃加工方法、及び難燃性ポリエステル系繊維 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリエステル系繊維の内部にリン系難燃成分を均一且つ十分に吸尽させることができ、ポリエステル系繊維に耐久性に優れた十分な難燃性を付与することを可能とするポリエステル系繊維用難燃加工剤を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1):
【化1】
Figure 2008189817

[式(1)中、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは0〜5の整数を表し、nは0又は1を表し、nが1の場合R及びRは相互に結合してリン原子及び酸素原子と共に環を形成していてもよい。]
で表されるリン酸フェノキシエチルエステル化合物を含むことを特徴とするポリエステル系繊維用難燃加工剤。
【選択図】 なし

Description

本発明はポリエステル系繊維用難燃加工剤、難燃加工方法及び難燃性ポリエステル系繊維に関する。詳しくは、本発明は、ポリエステル系繊維に対して耐久性に優れた難燃性を付与できる難燃加工剤、ポリエステル系繊維に対して難燃性を付与できる難燃加工方法、及びその難燃加工方法によって得られる難燃性ポリエステル系繊維に関する。
従来、ポリエステル系繊維に後加工によって難燃性を付与する方法として、ヘキサブロモシクロドデカン等のハロゲン化シクロアルカン化合物を難燃成分として用い、その難燃成分を分散剤によって水に分散させてなる難燃加工剤を用いる方法が知られている。
しかしながら、近年、地球環境や生活環境の保護への関心が高まっており、ハロゲン系化合物に代えて、ハロゲン元素を含有しないリン系化合物を難燃成分として用いて、ポリエステル系繊維に難燃性を付与する方法が開発されている。例えば、特開2000−328445号公報(特許文献1)には、界面活性剤の存在下、乳化分散させたレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)を含有する乳化組成物を染色液に添加して、染色と同時にポリエステル系繊維にその組成物を吸着させる難燃加工方法が開示されている。また、特開2003−193368号公報(特許文献2)には、界面活性剤の存在下、溶剤に分散させた1,4−ピペラジンジイルビス(ジアリールホスフェート)等のアリールジアミノホスフェートを含有する難燃加工剤を染色液に添加して、染色と同時にポリエステル系繊維に難燃加工剤を吸着させて乾燥させた後に170〜220℃で熱処理する難燃加工方法、並びに、ポリエステル系繊維を染色した後に前記難燃加工剤を付着させて乾燥させた後に170〜220℃で熱処理する難燃加工方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜2に記載されているような従来の難燃加工方法においては、ポリエステル系繊維の内部にリン系難燃成分を十分に吸尽させることが困難であったため、リン系難燃成分の内部吸尽率が低く、ポリエステル系繊維に十分な難燃性を付与することができないという問題があった。
特開2000−328445号公報 特開2003−193368号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、ポリエステル系繊維の内部にリン系難燃成分を均一且つ十分に吸尽させることができ、ポリエステル系繊維に耐久性に優れた十分な難燃性を付与することを可能とするポリエステル系繊維用難燃加工剤及び難燃加工方法、並びに耐久性に優れた十分な難燃性を有する難燃性ポリエステル系繊維を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のリン化合物を含む難燃加工剤をポリエステル系繊維に付着させて熱処理することにより、ポリエステル系繊維の内部にその難燃成分を均一且つ十分に吸尽させることができ、耐久性に優れた十分な難燃性を有するポリエステル系繊維が得られるようになることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤は、下記一般式(1):
Figure 2008189817
[式(1)中、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは0〜5の整数を表し、nは0又は1を表し、nが1の場合R及びRは相互に結合してリン原子及び酸素原子と共に環を形成していてもよい。]
で表されるリン酸フェノキシエチルエステル化合物を含むことを特徴とするものである。
本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤としては、前記リン酸フェノキシエチルエステル化合物を溶剤中に溶解、乳化又は分散させたものであることが好ましく、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤を更に含むことがより好ましい。
また、本発明の難燃加工方法は、ポリエステル系繊維に前記本発明の難燃加工剤を付着させる付着工程と、前記難燃加工剤を加熱により前記ポリエステル系繊維に吸尽せしめる熱処理工程とを含むことを特徴とする方法である。
さらに、本発明の難燃性ポリエステル系繊維は、
ポリエステル系繊維と、
前記ポリエステル系繊維に吸尽されている、前記一般式(1)で表されるリン酸フェノキシエチルエステル化合物と、
を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、ポリエステル系繊維の内部にリン系難燃成分を均一且つ十分に吸尽させることができ、ポリエステル系繊維に耐久性に優れた十分な難燃性を付与することを可能とするポリエステル系繊維用難燃加工剤及び難燃加工方法、並びに耐久性に優れた十分な難燃性を有する難燃性ポリエステル系繊維を提供することが可能となる。
また、本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤はハロゲン原子を含まないため、それを用いて得られた本発明の難燃性ポリエステル系繊維を廃棄焼却する際等に難燃加工剤に起因するダイオキシンの発生は十分に防止され、環境保護、エコロジーの面からも好ましいものである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。先ず、本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤について説明する。
本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤は、以下に詳細に説明する下記一般式(1)で表されるリン酸フェノキシエチルエステル化合物を含有するものである。
前記本発明にかかるリン酸フェノキシエチルエステル化合物は、下記一般式(1):
Figure 2008189817
により表される化合物である。
一般式(1)において、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは0〜5の整数を表し、nは0又は1を表し、nが1の場合R及びRは相互に結合してリン原子及び酸素原子と共に環を形成していてもよい。そして、R及びRにかかる炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチルが挙げられるが、化合物中のリン含量を高めるという観点から、それらのうち炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。さらに、R及びRにかかる置換基を有していてもよいアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、クメニル、メシチル、ビフェニル、ナフチルが挙げられる。なお、かかるアリール基の置換基としては、例えば、メチル、エチル、ブチル、t−ブチル、フェニルが挙げられる。また、R及びRにかかる置換基を有していてもよいアラルキル基としては、ベンジル、メチルベンジル、t−ブチルベンジル、フェネチルが挙げられる。なお、かかるアラルキル基の置換基としては、例えば、メチル、エチル、ブチル、t−ブチル、フェニルが挙げられる。これらの中で、ポリエステル系繊維への吸尽をより高めることができる傾向にあるという観点から、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基が好ましく、置換基を有していてもよいアリール基がより好ましい。
また、Rにかかる炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチルが挙げられる。さらに、Rの数、すなわち前記一般式(1)中のmは0〜5の整数であるが、化合物中のリン含量を高めるという観点から0又は1が好ましい。
また、前記一般式(1)中のnは0又は1である。なお、nが1の場合、R及びRは相互に結合してリン原子及び酸素原子と共に環を形成していてもよく、このような環としては、例えば、ジオキサホスホリナン、ジオキサホスホランが挙げられる。
このようなリン酸フェノキシエチルエステル化合物としては、例えば、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)メチル、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)ヘキシル、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)フェニル、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)トリル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)キシリル(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-又は3,5-を含む)、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)ビフェニル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)ナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)ベンジル、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸ジ(2-フェノキシエチル)フェネチル、リン酸(2-フェノキシエチル)ジメチル、リン酸(2-フェノキシエチル)ジヘキシル、リン酸(2-フェノキシエチル)ジフェニル、リン酸(2-フェノキシエチル)ジトリル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ジキシリル(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-又は3,5-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ジビフェニル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ジナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ジベンジル、リン酸(2-フェノキシエチル)ジ(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ジフェネチル、リン酸(2-フェノキシエチル)メチルヘキシル、リン酸(2-フェノキシエチル)メチルフェニル、リン酸(2-フェノキシエチル)メチルトリル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)メチルキシリル(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-又は3,5-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)メチルビフェニル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)メチルナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)メチルベンジル、リン酸(2-フェノキシエチル)メチル(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)メチルフェネチル、リン酸(2-フェノキシエチル)ヘキシルフェニル、リン酸(2-フェノキシエチル)ヘキシルトリル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ヘキシルキシリル(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-又は3,5-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ヘキシルビフェニル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ヘキシルナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ヘキシルベンジル、リン酸(2-フェノキシエチル)ヘキシル(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ヘキシルフェネチル、リン酸(2-フェノキシエチル)フェニルトリル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)フェニルキシリル(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-又は3,5-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)フェニルビフェニル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)フェニルナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)フェニルベンジル、リン酸(2-フェノキシエチル)フェニル(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)フェニルフェネチル、リン酸(2-フェノキシエチル)トリル(2-,3-又は4-を含む)キシリル(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-又は3,5-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)トリル(2-,3-又は4-を含む)ビフェニル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)トリル(2-,3-又は4-を含む)ナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)トリル(2-,3-又は4-を含む)ベンジル、リン酸(2-フェノキシエチル)トリル(2-,3-又は4-を含む)(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)トリル(2-,3-又は4-を含む)フェネチル、リン酸(2-フェノキシエチル)ビフェニル(2-,3-又は4-を含む)ナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ビフェニル(2-,3-又は4-を含む)ベンジル、リン酸(2-フェノキシエチル)ビフェニル(2-,3-又は4-を含む)(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ビフェニル(2-,3-又は4-を含む)フェネチル、リン酸(2-フェノキシエチル)ベンジル(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸(2-フェノキシエチル)ベンジルフェネチル、リン酸(2-フェノキシエチル)(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)フェネチル、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジメチル、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジヘキシル、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジフェニル、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジトリル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジキシリル(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-又は3,5-を含む)、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジビフェニル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2’-,3’-又は4’-を含む)エチル]ジナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジベンジル、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジ(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸[2-(メチルフェノキシ)(2'-,3'-又は4'-を含む)エチル]ジフェネチル、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)エチル]ジメチル、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジヘキシル、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジフェニル、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジトリル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジキシリル(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-又は3,5-を含む)、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジビフェニル(2-,3-又は4-を含む)、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジナフチル(1-又は2-を含む)、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジベンジル、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジ(メチルベンジル)(2-,3-又は4-を含む)、リン酸[2-(ジメチルフェノキシ)(2',3'-,2',4'-,2',5'-,2',6'-,3',4'-又は3',5'-を含む)ジフェネチル、2−オキソ−2−フェノキシエチルオキシ−1,3,2−ジオキサホスホリナン、2−オキソ−2−フェノキシエチルオキシ−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン、2−オキソ−2−フェノキシエチルオキシ−1,3,2−ジオキサホスホランを挙げることができる。
本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤としては、前記一般式(1)で表されるリン酸フェノキシエチルエステル化合物を溶剤中に溶解、乳化又は分散させたものであることが好ましい。
本発明で用いられる溶剤としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジオキサン、エチレングリコール等のエーテル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で又は二種以上を混合して用いることができる。なお、本発明の難燃加工剤においては、環境への配慮等の観点から、前記ナフチルエステルリン化合物を水に乳化又は分散させたものであることが好ましい。
また、本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤としては、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤を更に含むことが好ましい。
本発明で用いられる界面活性剤としては、従来から用いられているノニオン界面活性剤及び/又はアニオン界面活性剤を適時選択して使用することができ、特に限定されないが、例えば、高級アルコールアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキサイド付加物等のエーテル型のノニオン界面活性剤;脂肪酸アルキレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドアルキレンオキサイド付加物、油脂のアルキレンオキサイド付加物等のエーテルエステル型のノニオン界面活性剤;ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等のポリアルキレングリコール型界面活性剤;グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル等のエステル型のノニオン界面活性剤;多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等のその他のノニオン界面活性剤;脂肪酸セッケン等のカルボン酸塩のアニオン界面活性剤;高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルポリアルキレングリコールエーテル硫酸エステル塩、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸、硫酸化オレフィン等の硫酸エステル塩のアニオン界面活性剤;スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物スルホン酸塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸等のホルマリン縮合物、α−オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジエステル塩等のスルホン酸塩等のアニオン界面活性剤;高級アルコールリン酸エステル塩、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩等のリン酸エステル塩のアニオン界面活性剤;N−メチルタウリンオレイン酸塩、N−メチルタウリンステアリン酸塩等のその他のアニオン界面活性剤が挙げられる。これらの中でも、より安定した乳化分散が可能になる傾向にあるという観点から、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物スルホン酸塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物スルホン酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩がより好ましい。これらの界面活性剤は、単独で又は二種以上を混合して用いることができる傾向にある。
このような界面活性剤の使用量は特に制限されないが、前記のリン酸フェノキシエチルエステル化合物100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、1〜30質量部であることがより好ましい。このような界面活性剤の使用量が前記下限未満では、得られる難燃加工剤のエマルジョンの安定性が不良となる傾向があり、他方、前記上限を超えると、前記のリン酸フェノキシエチルエステル化合物のポリエステル系繊維への付着量又は吸尽量の低下を招き難燃性が低下する傾向がある。
また、本発明の難燃加工剤における前記リン酸フェノキシエチルエステル化合物の含有量は特に制限されないが、難燃加工剤の全質量に対して、20〜90質量%程度であることが好ましく、30〜70質量%程度であることがより好ましい。このようなリン酸フェノキシエチルエステル化合物の含有量が前記下限未満では、難燃加工剤の処理量を多くしないと耐久性を満足する良好な難燃性が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、難燃加工剤を液状として得ることが困難になり取り扱いが難しくなる傾向にある。なお、本発明の難燃加工剤は、後述する付着工程において採用する塗布方法等に応じて、そのまま又は適宜希釈して用いることができる。
また、本発明の難燃加工剤が前記リン酸フェノキシエチルエステル化合物の分散液の場合には、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ザンタンガム、デンプン糊等の分散安定化剤を使用することができる。
このような分散安定化剤の含有量は特に制限されないが、難燃加工剤の全体質量に対して、0.05〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましい。このような分散安定化剤の含有量が前記下限未満では、前記のリン酸フェノキシエチルエステル化合物の凝集や沈降が十分に抑制されない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、分散液の粘性が増大し、難燃加工剤がポリエステル系繊維内部に十分吸尽されず、難燃性が低下する傾向にある。また、このような分散安定化剤の平均分子量は特に制限されず、前記のリン酸フェノキシエチルエステル化合物の凝集や沈降がより確実に防止されるように平均分子量を適宜調整することが好ましい。
また、本発明の難燃加工剤が前記リン酸フェノキシエチルエステル化合物を水に乳化又は分散させたものである場合には、従来から用いられている乳化機又は分散機を用いて得ることができる。このような乳化機又は分散機としては、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、コロイドミル、ボールミル、サンドグラインダー、アトライタ等が挙げられる。さらに、本発明の難燃加工剤中における前記リン酸フェノキシエチルエステル化合物の乳化又は分散物の平均粒子径としては、ポリエステル系繊維への付着、吸尽のし易さの観点から10μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましい。
次に、本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法、すなわち本発明の難燃性ポリエステル系繊維を得る方法について説明する。
本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法は、前述した難燃加工剤をポリエステル系繊維に付着させる付着工程と、前記難燃加工剤を加熱によりポリエステル系繊維に吸尽せしめる熱処理工程とを含むことを特徴とする方法である。
本発明で用いられるポリエステル系繊維としては、特に限定されないが、例えば、レギュラーポリエステル繊維、カチオン可染ポリエステル繊維、再生ポリエステル繊維、又はこれら2種以上からなるポリエステル繊維が挙げられる。また、このようなポリエステル繊維と綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維;レーヨン、アセテート等の半合成繊維;ナイロン、アクリル、ポリアミド等の合成繊維;炭素繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維、金属繊維等の無機繊維;又はこれら2種以上からなる繊維との混紡により得られる複合繊維をポリエステル系繊維として用いてもよい。さらに本発明で用いられるポリエステル系繊維の形態としては特に制限されず、糸、トウ、トップ、カセ、織物、編み物、不織布、ロープ等の形態であってもよい。
先ず、前記難燃加工剤を前記ポリエステル系繊維に付着させる付着工程について説明する。この付着工程は、被処理材であるポリエステル系繊維に前記難燃加工剤を接触させて付着させる方法であり、例えば、ディッピング、パディング、スプレー、コーティング、プリント等の塗布方法によって前記難燃加工剤をポリエステル系繊維に付着させることができる。
なお、このような塗布方法としてディッピングを用いる場合には、前記難燃加工剤を含む処理液又はその希釈液にポリエステル系繊維を浸漬して難燃加工剤をポリエステル系繊維に付着させることができる。また、難燃加工剤と同時に分散染料や蛍光染料を用いて染色と難燃加工剤を付着させる付着工程とを同時に行うこともできる。また、ディッピングにて難燃加工を施す場合には、例えば、液流染色機、ビーム染色機、チーズ染色機等を使用することができる。さらに、このような塗布方法としてコーティングを用いる場合には、前記難燃加工剤を加工に適した粘度に調整したものを用いてもよく、このような難燃加工剤を含む液体を泡状にして前記ポリエステル系繊維に付着させる泡加工コーティングを用いてもよい。このような泡加工コーティングによれば、起泡した難燃加工剤を含む液体を必要量ポリエステル系繊維に付着させることができ、従って乾燥に要するエネルギー及び時間を大幅に短縮することができ、且つ難燃加工剤を無駄なく使用することができる。加工に適した粘度に調整するための粘度調整剤としては、特に制限されないが、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、プロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ザンタンガム、デンプン糊等が挙げられる。また、このような塗布方法としてコーティングを用いる場合には、例えば、エアードクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファーコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、キャストコーター、カーテンコーター、カレンダーコーター等のコーターを使用することができる。さらに、このような塗布方法としてスプレーを用いる場合には、例えば、圧搾空気により前記難燃加工剤を含む液体を霧状にして吹き付けるエアースプレー、液圧霧化方式のエアースプレー等を使用することができる。さらに、このような塗布方法としてプリントを用いる場合には、例えば、ローラー捺染機、フラットスクリーン捺染機、ロータリースクリーン捺染機等を用いるプリントを使用することができる。
次に、前記難燃加工剤を加熱によりポリエステル系繊維に吸尽せしめる熱処理工程について説明する。この熱処理工程は、前記難燃加工剤を付着させたポリエステル系繊維を熱処理して難燃加工剤をポリエステル系繊維に吸尽させる工程であり、前記難燃加工剤を付着させる前記付着工程を実施した後に熱処理工程を実施しても、或いは前記付着工程と熱処理工程とを同時に実施してもよい。
なお、このような熱処理工程を、前記難燃加工剤を付着させる付着工程を実施した後に行う場合は、前記難燃加工剤が付着されたポリエステル系繊維を乾熱処理、飽和常圧スチーム処理、加熱スチーム処理、高圧スチーム処理等の蒸熱処理によって熱処理することができる。このような熱処理においては、熱処理温度が110℃〜210℃の範囲であることが好ましく、160℃〜210℃の範囲であることがより好ましい。熱処理温度が前記下限未満では、難燃加工剤のポリエステル系繊維への吸尽が不十分であり、次の工程での難燃加工剤の脱落により難燃性が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えるときは、ポリエステル系繊維の変色や脆化が起こる傾向にある。また、このような熱処理においては、処理時間が10秒〜10分の範囲であることが好ましい。熱処理時間が前記下限未満では、難燃加工剤のポリエステル系繊維への吸尽が不十分であり、次の工程での難燃加工剤の脱落により難燃性が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えるときは、ポリエステル系繊維の変色や脆化が起こり易くなる傾向にある。
また、前記難燃加工剤を付着されたポリエステル系繊維を、浴中にて浴中熱処理を行うことができる。浴中熱処理は、染色浴中又は染料を含まない浴中にて難燃加工剤をポリエステル系繊維に吸尽せしめる処理である。このような浴中熱処理においては、熱処理温度が90℃〜150℃の範囲が好ましく、110℃〜140℃の範囲がより好ましい。浴中での熱処理温度が前記下限未満では、難燃加工剤が十分に吸尽されず、難燃性が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えるとポリエステル繊維の変化や脆化が起こる傾向にある。また、このような浴中熱処理においては、処理時間が10分〜60分の範囲であることが好ましい。熱処理時間が前記下限未満では、難燃加工剤のポリエステル系繊維への吸尽が不十分であり、次の工程での難燃加工剤の脱落により難燃性が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えるときは、ポリエステル系繊維の脆化が起こり易くなる傾向にある。さらに、このような浴中熱処理においては、例えば、液流染色機、ビーム染色機、チーズ染色機等を使用することができる。また前述の乾熱処理又は蒸熱処理と前述の浴中熱処理を組み合わせて実施することもできる。これらの処理を組み合わせて実施することで、より確実に難燃加工剤をポリエステル系繊維へ吸尽させることができ、より優れた耐久性を有する難燃性ポリエステル系繊維を得ることができる傾向にある。
また、このような熱処理工程を、前記難燃加工剤をポリエステル系繊維に付着させる付着工程と同時に実施する場合は、前記難燃加工剤を含む処理液又はその希釈液にポリエステル系繊維を浸漬して難燃加工剤をポリエステル系繊維に付着しつつ又は、前記難燃加工剤と同時に分散染料や蛍光染料を用いて染色と難燃加工剤の付着とを同時に実施しつつ熱処理することができる。このような熱処理においては、熱処理温度が90℃〜150℃の範囲であることが好ましく、160℃〜210℃の範囲であることがより好ましい。熱処理温度が前記下限未満では、難燃加工剤のポリエステル系繊維への吸尽が不十分となり、難燃性が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えるとポリエステル系繊維の変化や脆化が起こる傾向にある。また、このような熱処理においては、処理時間が10分〜60分の範囲であることが好ましい。熱処理時間が前記下限未満では、難燃加工剤のポリエステル系繊維への吸尽が不十分であり、次の工程での難燃加工剤の脱落により難燃性が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えるときは、ポリエステル系繊維の脆化が起こり易くなる傾向にある。
以上説明したように本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法においては、前記ポリエステル系繊維に付与される前記のリン酸フェノキシエチルエステル化合物の量については特に制限されないが、通常は前記ポリエステル系繊維に対する前記のリン酸フェノキシエチルエステル化合物の吸尽量が0.1〜30%o.w.f.(on weight of fiber)であることが好ましく、0.3〜25%o.w.f.であることがより好ましい。リン酸フェノキシエチルエステル化合物の吸尽量が前記下限未満であると、十分な難燃性の安定化効果が発揮されない傾向にある。他方、前記上限を超えるとリン酸フェノキシエチルエステル化合物の吸尽量は高くなり、難燃性安定化の効果は大きくなるが、風合の低下が問題となる傾向にある。
さらに、本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法においては、熱処理工程を実施した後に、通常の公知の方法によってポリエステル系繊維のソーピング処理を行い、ポリエステル繊維に吸尽されず表面に付着しているだけのリン酸フェノキシエチルエステル化合物を除去することが好ましい。このようなソーピング処理に用いられる洗浄剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤及びこれらが配合された洗浄剤を用いることができる。
また、難燃加工剤の他に従来から用いられている他の繊維用加工剤を、難燃性を損なわない程度に難燃加工剤と併用することもできる。このような繊維用加工剤としては、例えば、帯電防止剤、撥水撥油剤、防汚剤、硬仕上剤、風合調整剤、柔軟剤、抗菌剤、吸水剤、スリップ防止剤、耐光堅牢度向上剤等が挙げられる。
本発明の難燃性ポリエステル系繊維は、前述したポリエステル系繊維と、前記ポリエステル系繊維に吸尽されている前述したリン酸フェノキシエステルとを備えることを特徴とするものである。このような本発明の難燃性ポリエステル系繊維は、前述した本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法により得られたものである。このような難燃性ポリエステル系繊維は、優れた難燃性を有しており、特に洗濯やドライクリーニング等による劣化が十分に抑制された難燃性、すなわち耐久性に優れた難燃性を有しているものである。
以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、ポリエステル系繊維の難燃性及び難燃加工剤の吸尽量は以下の方法により評価した。
(i)ポリエステル系繊維の難燃性
水洗い洗濯なしの試料として、得られた難燃性ポリエステル系繊維を用いた。また、水洗い洗濯した後の試料として、JIS L 1091に従い難燃性ポリエステル繊維を水洗い洗濯したものを用いた。さらに、ドライクリーニング後の試料として、JIS L 1018に従い難燃性ポリエステル繊維をドライクリーニングしたものを用いた。これらの試料を用いて、JIS L 1091に記載されているD法に従い、各4回ずつ難燃性を評価した。
(ii)難燃加工剤吸尽量
ポリエステル系繊維に難燃加工を施す前の絶乾質量とポリエステル系繊維に難燃加工を施した後の絶乾質量とを測定し、それらの測定値から難燃加工剤の吸尽量を算出した。そして、ポリエステル系繊維に難燃加工を施す前の絶乾質量に対する難燃加工剤の吸尽量の割合を百分率(質量基準)で表した。
(難燃加工剤1の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニル40gと、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液10gとの混合物に、撹拌しながら水50gを徐々に添加して乳化分散させて難燃剤加工剤1を得た。得られた難燃加工剤1について、レーザー回折式粒度分布測定装置[LA−920:(株)堀場製作所製]を用いて分散物としての平均粒子径を測定したところ、0.6μmであった。
(難燃加工剤2の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸(2−フェノキシエチル)ジ(4−トリル)を、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液10gの代わりに、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液8gとトリスチレン化フェノールエチレンオキサイド15モル付加物のリン酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液2gとを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして難燃加工剤2を得た。得られた難燃加工剤2の分散物としての平均粒子径は0.6μmであった。
(難燃加工剤3の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸(2−フェノキシエチル)ジ(4−ビフェニル)を、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液10gの代わりに、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物1gとトリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液8gとを、水50gの代わりに、水51gを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして難燃加工剤3を得た。得られた難燃加工剤3の分散物としての平均粒子径は0.7μmであった。
(難燃加工剤4の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸(2−フェノキシエチル)ジ(2−ナフチル)を、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液10gの代わりに、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物1gとトリスチレン化フェノールエチレンオキサイド15モル付加物のリン酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液8gとを、水50gの代わりに、水51gを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして難燃加工剤4を得た。得られた難燃加工剤4の分散物としての平均粒子径は0.7μmであった。
(難燃加工剤5の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸(2−フェノキシエチル)ジベンジルを、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルアンモニウム塩の50質量%水溶液10gの代わりに、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物5gを、水50gの代わりに、水55gを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして水分散液の状態の難燃加工剤5を得た。得られた難燃加工剤5の分散物としての平均粒子径は0.6μmであった。
(難燃加工剤6の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸(2−フェノキシエチル)ジヘキシルを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして水分散液の状態の難燃加工剤6を得た。得られた難燃加工剤6の分散物としての平均粒子径は0.6μmであった。
(難燃加工剤7の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸(2−フェノキシエチル)フェニル(2,6−キシリル)を使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして水分散液の状態の難燃加工剤7を得た。得られた難燃加工剤7の分散物としての平均粒子径は0.7μmであった。
(難燃加工剤8の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸[2−(4’−メチルフェノキシ)エチル]ジフェニルを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして水分散液の状態の難燃加工剤8を得た。得られた難燃加工剤8の分散物としての平均粒子径は0.8μmであった。
(難燃加工剤9の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、2−オキソ−2−フェノキシエチルオキシ−1,3,2−ジオキサホスホリナンを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして水分散液の状態の難燃加工剤9を得た。得られた難燃加工剤9の分散物としての平均粒子径は0.7μmであった。
(難燃加工剤10の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸ジ(2−フェノキシエチル)フェニルを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして水分散液の状態の難燃加工剤10を得た。得られた難燃加工剤10の分散物としての平均粒子径は0.7μmであった。
(比較用難燃加工剤11の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)を使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして水分散液の状態の比較用難燃加工剤11を得た。得られた比較用難燃加工剤11の分散物としての平均粒子径は0.6μmであった。
(比較用難燃加工剤12の調製)
リン酸(2−フェノキシエチル)ジフェニルの代わりに、リン酸トリトリルを使用した以外は、難燃加工剤1の調製と同様にして水分散液の状態の比較用難燃加工剤12を得た。得られた比較用難燃加工剤12の分散物としての平均粒子径は0.6μmであった。
(実施例1〜10及び比較例1〜2)
目付180g/mのレギュラーポリエステル/カチオン可染ポリエステル(80質量%/20質量%)未染色布を、前記の難燃加工剤1〜10又は比較用難燃加工剤11〜12を13質量%含むように希釈された処理液にて絞り率60%でパディング処理して、難燃加工剤を付着させ、120℃で1分間乾燥し、さらに180℃で1分間乾熱処理を行った。次に、ミニカラー染色機[テクサム社]を使用し、分散染料[C.I.Disperse Blue 56]1%o.w.f.、分散均染剤[ニッカサンソルト(商品名)RM−340E、日華化学(株)]0.5g/L及び80質量%酢酸0.3mL/Lを含む染色浴で、浴比1:15、温度130℃の条件で、30分間浴中熱処理した。その後、難燃加工剤が吸尽されたポリエステル系繊維に対してソーピング剤[エスクード(登録商標)FRN、日華化学(株)]2g/L及び苛性ソーダ1g/Lを含む水溶液を用いて、80℃で20分間ソーピングを行い、180℃で1分間乾燥して難燃性ポリエステル系繊維を得た。
実施例1〜10及び比較例1〜2で得られた各難燃性ポリエステル繊維について、難燃性を評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2008189817
表1に記載した結果から明らかなように、本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤を付着させた後に乾熱処理し、さらに染色浴中で熱処理せしめた実施例1〜10で得られた難燃性ポリエステル系繊維は、優れた難燃性を有していた。また、特に洗濯なしの試料と水洗い洗濯後の試料及びドライクリーニング後の試料についても優れた難燃性を有していることから、本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法により、ポリエステル系繊維に耐久性に優れた難燃性を付与することができることが確認された。さらに、実施例1〜10で得られた難燃性ポリエステル系繊維は、難燃加工剤が十分に吸尽していることから、本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法により、ポリエステル系繊維に効率良くリン化合物を内部に吸尽せしめることができることが確認された。
(実施例11〜20及び比較例3〜4)
目付180g/mのレギュラーポリエステル/カチオン可染ポリエステル(80質量%/20質量%)未染色布を、ミニカラー染色機[テクサム社]を使用し、分散染料[C.I.Disperse Blue 56]1%o.w.f.、分散均染剤[ニッカサンソルト(商品名)RM−340E、日華化学(株)]0.5g/L及び80質量%酢酸0.3mL/Lを含む染色浴で、浴比1:15、温度130℃の条件で、30分間浴中熱処理して染色し、湯洗、水洗して120℃で1分間乾燥した後、前記の難燃加工剤1〜10又は比較用難燃加工剤11〜12を13質量%含むように希釈された処理液にて絞り率60%でパディング処理して、難燃加工剤を付着させ、120℃で1分間乾燥し、さらに180℃で1分間乾熱処理を行った。その後、ソーピング剤[エスクード(登録商標)FRN、日華化学(株)]2g/L及び苛性ソーダ1g/Lを含む水溶液を用いて、80℃で20分間ソーピングを行い、180℃で1分間乾燥して難燃性ポリエステル系繊維を得た。
実施例11〜20及び比較例3〜4で得られた各難燃性ポリエステル繊維について、難燃性を評価した。得られた結果を表2に示す。
Figure 2008189817
表2に記載した結果から明らかなように、染色した後に、本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤を付着させた後に乾熱処理せしめた実施例11〜20で得られた難燃性ポリエステル系繊維は、優れた難燃性を有していた。また、特に洗濯なしの試料と水洗い洗濯後の試料及びドライクリーニング後の試料についても優れた難燃性を有していることから、本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法により、ポリエステル系繊維に耐久性に優れた難燃性を付与することができることが確認された。さらに、実施例11〜20で得られた難燃性ポリエステル系繊維は、難燃加工剤が十分に吸尽していることから、本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法により、ポリエステル系繊維に効率良くリン化合物を内部に吸尽せしめることができることが確認された。
(実施例21〜30及び比較例5〜6)
目付220g/mの横糸原着レギュラーポリエステル100質量%未染色布を、ミニカラー染色機[テクサム社]を使用し、前記の難燃加工剤1〜10又は比較用難燃加工剤11〜12が8%o.w.f.、分散染料[C.I.Disperse Blue 56]1%o.w.f.、分散均染剤[ニッカサンソルト(商品名)RM−340E、日華化学(株)]0.5g/L及び80質量%酢酸0.3mL/Lを含む染色浴で、浴比1:15、温度130℃の条件で、30分間浴中熱処理した。その後、ソーピング剤[エスクード(登録商標)FRN、日華化学(株)]2g/L及び苛性ソーダ1g/Lを含む水溶液を用いて、80℃で20分間ソーピングを行い、180℃で1分間乾燥して難燃性ポリエステル系繊維を得た。
実施例21〜30及び比較例5〜6で得られた各難燃性ポリエステル繊維について、難燃性を評価した。得られた結果を表3に示す。
Figure 2008189817
表3に記載した結果から明らかなように、本発明のポリエステル系繊維用難燃加工剤と染料とを含む染色浴を用いて染色と同浴で難燃加工剤を付着しつつ、染色浴中で熱処理せしめた実施例21〜30で得られた難燃性ポリエステル系繊維は、優れた難燃性を有していた。また、特に洗濯なしの試料と水洗い洗濯後の試料及びドライクリーニング後の試料についても優れた難燃性を有していることから、本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法により、ポリエステル系繊維に耐久性に優れた難燃性を付与することができることが確認された。さらに、実施例21〜30で得られた難燃性ポリエステル系繊維は、難燃加工剤が十分に吸尽していることから、本発明のポリエステル系繊維の難燃加工方法により、ポリエステル系繊維に効率良くリン化合物を内部に吸尽せしめることができることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、ポリエステル系繊維の内部にリン系難燃成分を均一且つ十分に吸尽させることができ、ポリエステル系繊維に耐久性に優れた十分な難燃性を付与することを可能とするポリエステル系繊維用難燃加工剤及び難燃加工方法、並びに耐久性に優れた十分な難燃性を有する難燃性ポリエステル系繊維を提供することが可能となる。
したがって、本発明は、難燃処理されたポリエステル系繊維を廃棄焼却する際等に難燃加工剤に起因するダイオキシンの発生を十分に防止することができる、環境保護、エコロジーの面からも好ましい難燃加工技術として非常に有用である。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 2008189817
    [式(1)中、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは0〜5の整数を表し、nは0又は1を表し、nが1の場合R及びRは相互に結合してリン原子及び酸素原子と共に環を形成していてもよい。]
    で表されるリン酸フェノキシエチルエステル化合物を含むことを特徴とするポリエステル系繊維用難燃加工剤。
  2. 前記リン酸フェノキシエチルエステル化合物を溶剤中に溶解、乳化又は分散させたものであることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル系繊維用難燃加工剤。
  3. ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤を更に含むことを特徴とする請求項2に記載のポリエステル系繊維用難燃加工剤。
  4. ポリエステル系繊維に請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の難燃加工剤を付着させる付着工程と、前記難燃加工剤を加熱により前記ポリエステル系繊維に吸尽せしめる熱処理工程とを含むことを特徴とする難燃加工方法。
  5. ポリエステル系繊維と、
    前記ポリエステル系繊維に吸尽されている、下記一般式(1):
    Figure 2008189817
    [式(1)中、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは0〜5の整数を表し、nは0又は1を表し、nが1の場合R及びRは相互に結合してリン原子及び酸素原子と共に環を形成していてもよい。]
    で表されるリン酸フェノキシエチルエステル化合物と、
    を備えることを特徴とする難燃性ポリエステル系繊維。
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