JP2008189794A - エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性が高く、極性基を有する硬化剤を用いても粗大分離することなく、かつ、靱性の高い硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記の構成要素[A]、[B]、[C]を含んでなるエポキシ樹脂組成物。[A]エポキシ樹脂[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤[C]S−B−M、B−MおよびM−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも一種のブロック共重合体(ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーであり、ブロックBは[A]エポキシ樹脂およびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度Tgが20℃以下であり、ブロックSはエポキシ樹脂、ブロックBおよびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度TgはブロックBのガラス転移温度Tgより高い。)。
【選択図】なし
【解決手段】下記の構成要素[A]、[B]、[C]を含んでなるエポキシ樹脂組成物。[A]エポキシ樹脂[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤[C]S−B−M、B−MおよびM−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも一種のブロック共重合体(ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーであり、ブロックBは[A]エポキシ樹脂およびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度Tgが20℃以下であり、ブロックSはエポキシ樹脂、ブロックBおよびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度TgはブロックBのガラス転移温度Tgより高い。)。
【選択図】なし
Description
本発明は、スポーツ用途、航空機用途および一般産業用途に適した繊維強化複合材料、これを得るためのプリプレグ、さらにはそのマトリックス樹脂として好適に用いられるエポキシ樹脂組成物に関するものである。
近年、炭素繊維やアラミド繊維などを強化繊維として用いた繊維強化複合材料は、その高い比強度・比弾性率を利用して、航空機や自動車などの構造材料や、テニスラケット、ゴルフシャフト、釣り竿などのスポーツ・一般産業用途などに利用されてきた。繊推強化複合材料の製造方法には、強化繊維に未硬化のマトリックス樹脂が含浸されたシート状中間材料であるプリプレグを用い、それを硬化させる方法や、モールド中に並べた強化繊維に液状の樹脂を流し込んで中間体を得、それを硬化させるレジン・トランスファー・モールディング法などが用いられている。これらの製造方法のうちプリプレグを用いる方法では、通常、プリプレグを複数枚積層した後、加熱加圧することによって繊維強化複合材料成形物を得ている。このプリプレグに用いられるマトリックス樹脂としては、プロセス性などの生産性の面から、熱硬化性樹脂、特にエポキシ樹脂が用いられることが多い。
エポキシ樹脂からなるマトリックス樹脂は、優れた耐熱性と良好な機械物性を示す一方で、エポキシ樹脂の伸度および/または靱性が熱可塑性樹脂に対して低いため、繊維強化複合材料としたとき、靱性や耐衝撃性が低くなることが指摘され、改善を要求されてきた。特に、繊維強化複合材料を航空機の一次構造材として利用する場合、離着陸時における小石の跳ね上げや整備時の工具の落下のような外部からの衝撃によって、破損する恐れがある。このため、繊維強化複合材料に衝撃後残存圧縮強度に代表される耐衝撃性を付与することは重要な課題となっている。
繊維強化複合材料の耐衝撃性を上げるためには、繊維強化複合材料を構成する強化繊維の伸度やマトリックス樹脂の伸度や靱性を向上させる必要がある。これらのうち、特にマトリックス樹脂の靱性を向上させることが重要かつ有効であるとされ、エポキシ樹脂の改質が試みられてきた。
従来、エポキシ樹脂の靱性を向上させる方法としては、靱性に優れるゴム成分や熱可塑性樹脂を配合する方法などが試されてきた。例えば、カルボキシル基を含有するアクリロニトリル−ブタジエンゴムのようなゴム成分をエポキシ樹脂に配合することにより、エポキシ樹脂の靱性が改善されることは1970年代から検討されており、一般によく知られている。しかしながら、ゴム成分は、耐熱性低下や弾性率低下を引き起こす上、ゴム成分による靱性改質効果を十分に得るためには、ゴム成分を多量に配合する必要がある。このため、エポキシ樹脂本来の耐熱性や機械物性が低下し、良好な物性を有する複合材料が得られないという欠点があった。
また、エポキシ樹脂に熱可塑性樹脂を配合する方法としては、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンおよびポリエーテルイミドのような熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂に溶解、あるいは微粉末で配合し溶解することにより、エポキシ樹脂中に熱可塑性樹脂を均一に分散させる方法があり、エポキシ樹脂の持つ機械物性を損なうことなしに靱性を向上し、耐衝撃性に優れた繊維強化複合材料が得られることが知られている(特許文献1参照。)。
しかしながら、この方法では、靱性改質効果を十分に得るためには、これらの熱可塑性樹脂を多量に配合する必要がある。その結果、エポキシ樹脂組成物の粘度が大幅に上昇し、プリプレグを得る際のプロセス性の大幅な低下や、得られるプリプレグにおける樹脂未含浸部を生じたり、プリプレグを硬化して得られる繊維強化複合材料にボイドが生じるというような欠点があった。
また、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチルからなる共重合体や、ブタジエン−メタクリル酸メチルからなるブロック共重合体などのブロック共重合体を添加することにより、エポキシ樹脂の靭性を向上させる方法が提案されている(特許文献2参照。)。この方法においては、エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂と、硬化剤として4,4’−メチレンビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)を用いた組み合わせにおいて、靱性向上効果と耐熱性維持の両立が確認されている。
特公平6−43508号公報
特表2003−535181号公報
しかしながら、特許文献2の方法でもなお、高い靱性が要求される航空機用途に適用するには、靱性向上効果は十分とは言えないものであった。また、一般的に、航空機用の繊維強化複合材料には、耐熱性が要求されるが、マトリックス樹脂の耐熱性を向上させようとするとマトリックス樹脂が脆弱となる問題があることが判った。本発明の目的は、かかる従来技術の欠点を改良し、耐熱性が高く、かつ、靱性の高い硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供することにある。さらに詳しくは、本発明の目的は、耐熱性が高く、極性基を有する硬化剤を用いても粗大分離することなく、かつ、靱性の高い硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物、そのエポキシ樹脂組成物と強化繊維からなるプリプレグ、およびエポキシ樹脂組成物の硬化物からなるマトリックス樹脂と強化繊維とからなる繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明者らはかかる課題に対し、航空機などの耐熱性が要求される繊維強化複合材料に用いられるジアミノジフェニルスルホンに代表されるスルホン基のような極性基を有するエポキシ樹脂硬化剤により硬化されたエポキシ樹脂と特許文献2のブロック共重合体とは相溶性が悪く、硬化過程においてこれら共重合体がエポキシ樹脂から粗大分離し、脆弱な硬化物を与えるであろうとの仮説の下、芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤を適用してみたところかかる課題を一挙に解決できることを見出したものである。すなわち、
本発明のエポキシ樹脂組成物は、
[A]エポキシ樹脂
[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤
[C]S−B−M、B−MおよびM−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも一種のブロック共重合体(前記の各ブロックは共有結合によって連結されているか、一方のブロックに一つの共有結合形成を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合形成を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーであり、ブロックBは[A]エポキシ樹脂およびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度Tgが20℃以下であり、ブロックSはエポキシ樹脂、ブロックBおよびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度TgはブロックBのガラス転移温度Tgより高い。)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、
[A]エポキシ樹脂
[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤
[C]S−B−M、B−MおよびM−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも一種のブロック共重合体(前記の各ブロックは共有結合によって連結されているか、一方のブロックに一つの共有結合形成を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合形成を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーであり、ブロックBは[A]エポキシ樹脂およびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度Tgが20℃以下であり、ブロックSはエポキシ樹脂、ブロックBおよびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度TgはブロックBのガラス転移温度Tgより高い。)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。
本発明のプリプレグは、前記のエポキシ樹脂組成物と強化繊維からなるプリプレグである。
本発明の繊維強化複合材料は、前記のエポキシ樹脂組成物と強化繊維とを硬化形成させてなる繊維強化複合材料である。
本発明によれば、耐熱性に優れ、靭性の高く、かつプリプレグを得る際のプロセス性に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることができる。このエポキシ樹脂組成物と強化繊維を組み合わせることにより、耐衝撃性に優れた繊維強化複合材料を与えるプリプレグを得ることができ、これを硬化させることにより耐衝撃性に優れた繊維強化複合材料を得ることができる。
本発明で用いられる[A]エポキシ樹脂とは、1分子あたり平均2個以上のエポキシ基を有する化合物である。具体的には、フェノール類を前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、アミン類を前駆体とするグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
フェノール類を前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂およびレゾルシノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、アミン類を前駆体とするグリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシレンジアミン、グリシジルアニリンおよびトリグリシジルアミノクレゾールの各種異性体があげられる。テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンは、炭素繊維とマトリックス樹脂としてのエポキシ樹脂組成物との接着性を高める効果が顕著であり、得られる炭素繊維強化複合材料の強度特性、耐熱性および耐環境性を向上させることから、特に好ましく用いられる。
ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂は、低吸水かつ高耐熱性に優れるために好ましく用いられる。また、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂およびジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂も、低吸水に優れており好適に使用される。ウレタン変性エポキシ樹脂とイソシアネート変性樹脂は、破壊靱性および伸度の高い樹脂硬化物を与えるため好ましく用いられる。
これらのエポキシ樹脂は、単独で用いてもよいし、2以上の複数のエポキシ樹脂を適宜配合して用いてもよい。少なくとも2官能のエポキシ樹脂および3官能以上のエポキシ樹脂を配合することは、樹脂の流動性と硬化後の耐熱性を兼ね備えるものとするため、本発明においては好ましい態様である。特に、3官能以上のエポキシ樹脂としてのグリシジルアミン型エポキシ樹脂と2官能のエポキシ樹脂としてのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂との組み合わせは、耐熱性、耐水性とプロセス性を兼ね揃えるため、好ましい。
プリプレグにタック性(粘着性)を与え、積層時における取扱性が良好なプリプレグを得るためには、25℃の温度において液状であるエポキシ樹脂を少なくとも一種含むことが好ましい。この25℃の温度において液状であるエポキシ樹脂としては、例えば液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノールなどがあげられる。
本発明で用いるエポキシ樹脂の硬化剤としては、[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤であることが必要である。
ポリアミン硬化剤として芳香族を有するものをエポキシ樹脂硬化剤として用いると、耐熱性の良好なエポキシ樹脂硬化物が得られる。また、芳香環を複数個有することで、エポキシ樹脂とアミノ基との架橋点の密度が小さくなるため、塑性変形能力を高めることができ、得られる複合材料の耐衝撃性が向上する。さらに、芳香環を少なくとも3個以上有することで、2個の芳香環を持つジアミン硬化剤、例えばジアミノジフェニルスルホンと比べ、[C]ブロック共重合体との相溶性が特異的に高くなる。
[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤とブロック共重合体との相溶性が特異的に高くなる理由については明らかではないが、[C]ブロック共重合体に含まれるメタクリル酸メチル骨格が芳香族環との相互作用が大きく、芳香環を少なくとも3個以上有することにより、芳香環を2個以下含むポリアミン硬化剤に比べ、分子内芳香環含有率が高いため、高い相溶性を示すものと考えられる。
芳香環を3個以上有する芳香族ポリアミン硬化剤としては、相溶性および塑性変形能力を両立できることから、芳香環を少なくとも3個有する芳香族ジアミン硬化剤が好ましく用いられる。具体的には、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンなどがあげられる。
芳香環を少なくとも3個有する芳香族ジアミン硬化剤のなかでも、一般式(1)で表されるジアミン硬化剤は、エポキシ樹脂組成物としたとき、特に優れた相溶性、および、保存安定性と硬化性を両立させることとができ、得られる複合材料において優れた引張強度や耐衝撃性を与えるため好ましい。
また、一般にスルホニウム基、およびカルボニル基などの極性基を有する芳香族ジアミンは、ポリメタクリル酸メチルと相溶性が悪く、極性基を有する芳香族ジアミンと[C]ブロック共重合体を含んでなるエポキシ樹脂組成物では、硬化中にブロック共重合体が分離し、得られる樹脂硬化物の靭性が大きく低下する場合がある。特に上記のエポキシ樹脂組成物の中でも、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンやトリグリシジルアミノフェノールなどのグリシジルアミン型エポキシ樹脂とジアミノジフェニルスルホンとの組み合わせは、硬化中にブロック共重合体が粗大に分離するため、目的とするレベルの靭性を有するエポキシ樹脂硬化物を得ることができない。しかしながら、本発明においては一般式(1)で表されるジアミン硬化剤に代表される芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤を用いることで、[C]ブロック共重合体と相溶性があまり良好でない例えばグリシジルアミン型エポキシ樹脂との組み合わせが可能となる。
これらの中でも、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンは、特に優れた靭性と弾性率を兼ね備えた硬化物を与えるため好ましい。
また、[A]エポキシ樹脂と[B]芳香族ポリアミン硬化剤、あるいはそれらの一部を予備反応させた物を組成物中に配合することもできる。この方法は、粘度調整や保存安定性向上に有効である場合がある。
本発明で用いられる[C]ブロック共重合体は、エポキシ樹脂硬化物の優れた耐熱性を維持しつつ、靭性を向上させるための必須の成分であり、特表2003−535181号公報において用いられるS−B−M、B−M、およびM−B−Mからなる群から選ばれる少なくとも1種のブロック共重合体を用いることができる。
本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてジブロック共重合体B−Mを用いる場合、ブロックMは、メタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むものである必要がある。好ましくはメタクリル酸メチルを少なくとも75重量%含むものである。このブロックMを構成する他のモノマーは、特に限定されないが、メタクリル酸メチルモノマーと共重合が容易であることから、アクリル系のモノマーが好ましく用いられる。また、エポキシ樹脂との相溶性を向上させることから、反応性モノマーを含むことも好ましい。ここで、反応性モノマーとは、エポキシ分子のオキシラン基または硬化剤の官能基と反応可能な官能基を意味し、例としてはオキシラン基、アミン基またはカルボキシル基等の反応性官能基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。反応性モノマーは、(メタ)アクリル酸(メタクリル酸とアクリル酸を総称して(メタ)アクリル酸と略記)またはこの酸に加水分解可能な他の任意のモノマーにすることができる。ブロックMを構成できる他のモノマーとしては、メタクリル酸グリシジルまたはtert−ブチルメタクリレートが挙げられるが、ブロックMは少なくとも60重量%がシンジオタクティックMMAから成ることが好ましい。ジブロック共重合体B−MのブロックBのガラス転移温度Tgは20℃以下であり、好ましくは0℃以下であり、より好ましくは−40℃以下である。
ブロックBのエラストマブロックを合成するために用いられるモノマーは、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンおよび2−フェニル−1,3−ブタジエンから選択されるジエンにすることができる。このブロックBは、ポリ(ジエン)、特にポリ(ブタジエン)、ポリ(イソプレン)およびこれらのランダム共重合体または部分的または完全に水素化されたポリ(ジエン類)の中から選択することが好ましい。ポリブタジエンの中ではガラス転移温度Tgが最も低い、ガラス転移温度Tgが約−90℃の1,4−ポリブタジエンを使用することが有利である(1,2−ポリブタジエンのガラス転移温度Tg約0℃よりガラス転移温度Tgが低い)。ブロックBのブロックは水素化されていてもよい。この水素化は、通常の方法に従って実行される。
エラストマのブロックBを合成するために用いられるモノマーは、アルキル(メタ)アクリレートにすることができる。得られるガラス転移温度Tg値は、アクリレートの名称の後のカッコ中に示す:アクリル酸エチル(−24℃)、アクリル酸ブチル(−54℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(−85℃)、ヒドロキシエチルアクリレート(−15℃)および2-エチルヘキシルメタアクリレート(−10℃)。これらの中でも、低温での靱性が確保できるという点で、アクリル酸ブチルおよび2−エチルヘキシルアクリレートが好ましく用いられる。これらのアクリレートはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むブロックMのアクリレートとは非相溶である。中でもブロックBとしては、主として1,4−ポリブタジエンから成るものが好ましい。
本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体M−B−Mを用いる場合、ブロックMは、前述のジブロック共重合体B−MのブロックMと同じモノマーおよびコモノマから選択する必要がある。トリブロック共重合体M−B−Mの二つのブロックMは互いに同一でも異なっていてもよい。また、同じモノマーで、分子量が異なるものにすることもできる。本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体M−B−Mとジブロック共重合体B−Mを併用する場合には、このトリブロックM−B−MのブロックMは、前述のジブロック共重合体B−MのブロックMと同一でも、異なっていてもよい。
本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体M−B−Mを用いる場合、このブロックBは前述のジブロック共重合体B−MのブロックBと同じモノマーおよびコモノマの中から選択する必要がある。本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体M−B−Mとジブロック共重合体B−Mを併用する場合には、このトリブロック共重合体M−B−MのブロックBは、ジブロック共重合体B−MのBと同一でも異なっていてもよい。
本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体S−B−Mを用いる場合、ブロックMは、前述のジブロック共重合体B−MのブロックMに適用されたものと同じモノマーおよびコモノマから成るものが適用する必要がある。本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体S−B−Mと、トリブロック共重合体M−B−Mおよび/またはジブロック共重合体B−Mを併用する場合には、このトリブロック共重合体S−B−MのブロックMと、トリブロック共重合体M−B−Mの各ブロックMと、ジブロック共重合体B−MのブロックMとは互いに同一でも異なっていてもよい。
本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体S−B−Mを用いる場合、ブロックBは、ジブロック共重合体B−MのブロックBと同じモノマーおよびコモノマの中から選択する必要がある。本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体S−B−Mと、トリブロック共重合体M−B−Mおよび/またはジブロック共重合体B−Mを併用する場合には、トリブロック共重合体S−B−MのブロックBと、トリブロック共重合体M−B−MのブロックBと、ジブロック共重合体M−BのブロックBは互いに同一でも異なっていてもよい。
本発明で用いられる[C]ブロック共重合体としてトリブロック共重合体S−B−Mを用いる場合、ブロックSはエポキシ樹脂、ブロックBおよびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度TgはブロックBよりも高いことが必要である。また、ブロックSのガラス転移温度Tgまたは融点Tfが、23℃以上であることが好ましく、50℃以上であればより好ましい。ブロックSの例として、芳香族ビニル化合物、例えば、スチレン(Tg:90℃)、α−メチルスチレンまたはビニールトルエンから得られるもの、アルキル鎖が1〜18の炭素原子を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸のアルキルエステルから得られるものを挙げることができる。後者のアルキル鎖が1〜18の炭素原子を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸のアルキルエステルから得られるものは、メタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むブロックMとは、互いに非相溶である。
本発明で使用される[C]ブロック共重合体は、アニオン重合によって製造することができる。例えば、欧州特許第EP524,054号公報や欧州特許第EP749,987号公報に記載の方法で製造することができる:
トリブロック共重合体M−B−Mの具体例としては、メタクリル酸メチル−ブチルアクリレート−メタクリル酸メチルからなる共重合体として、アルケマ社製の“ナノストレングス(Nanostrength)”M22(登録商標)があげられる。また、トリブロック共重合体S−B−Mの具体例としては、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチルからなる共重合体として、アルケマ社製の“Nanostrength”123、“Nanostrength”250、“Nanostrength”012、“Nanostrength”E20、および“Nanostrength”E40(いずれも登録商標)があげられる。
トリブロック共重合体M−B−Mの具体例としては、メタクリル酸メチル−ブチルアクリレート−メタクリル酸メチルからなる共重合体として、アルケマ社製の“ナノストレングス(Nanostrength)”M22(登録商標)があげられる。また、トリブロック共重合体S−B−Mの具体例としては、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチルからなる共重合体として、アルケマ社製の“Nanostrength”123、“Nanostrength”250、“Nanostrength”012、“Nanostrength”E20、および“Nanostrength”E40(いずれも登録商標)があげられる。
本発明では、[B]芳香族ポリアミン硬化剤以外の硬化剤を目的に応じて配合することができる。例えば特にジアミノジフェニルスルホンの各種異性体は炭素繊維とマトリックス樹脂の接着性を高めることが顕著であり、得られる複合材料の強度特性、耐熱性、耐環境性を向上させることから、エポキシ樹脂として、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンやトリグリシジルアミノフェノールなどのグリシジルアミン型エポキシ樹脂の含有量が少ない(通常、全エポキシ100重量部に対して50重量部以下であることをいう)場合、好ましく用いることができ、この場合ジアミノジフェニルスルホンの各種異性体の添加量は、[C]ブロック共重合体の相溶性を確保するために、エポキシ樹脂100重量部に対し多くとも20重量部であることが好ましい。
また、ジシアンジアミドと尿素化合物、例えば、3,4−ジクロロフェニル−1,1−ジメチルウレアとの組み合わせ、あるいはイミダゾール類を用いると、比較的低温で硬化しながら高い耐熱耐水性が得られる。その他、これらの硬化剤を潜在化したもの、例えば、マイクロカプセル化したものを用いれば、保存安定性に優れたプリプレグを得ることができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、未硬化樹脂の粘弾性や樹脂硬化物の靱性などを改良するため、各種の改質剤を添加することができる。具体的には、ゴム粒子および熱可塑性樹脂粒子等の有機粒子や無機粒子を配合することができる。
ゴム粒子としては、取り扱い性等の観点から、架橋ゴム粒子、および架橋ゴム粒子の表面に異種ポリマーをグラフト重合したコアシェルゴム粒子が好ましく用いられる。
架橋ゴム粒子の市販品としては、カルボキシル変性のブタジエン−アクリロニトリル共重合体の架橋物からなるFX501P(日本合成ゴム工業社製)、アクリルゴム微粒子からなるCX−MNシリーズ(日本触媒(株)製)、YR−500シリーズ(東都化成(株)製)等を使用することができる。
コアシェルゴム粒子の市販品としては、例えば、ブタジエン・メタクリル酸アルキル・スチレン共重合物からなる“パラロイド(登録商標)”EXL−2655(呉羽化学工業(株)製)、アクリル酸エステル・メタクリル酸エステル共重合体からなる“スタフィロイド” (登録商標)AC−3355、TR−2122(武田薬品工業(株)製)、アクリル酸ブチル・メタクリル酸メチル共重合物からなる“パラロイド(PARALOID)(登録商標)”EXL−2611、EXL−3387(Rohm&Haas社製)等を使用することができる。
熱可塑性樹脂粒子としては、ポリアミド粒子やポリイミド粒子が好ましく用いられ、ポリアミド粒子の市販品として、東レ(株)製、SP−500、アルケマ社製“オルガソール(登録商標)”等を使用することができる。
本発明では、ゴム粒子および熱可塑性樹脂粒子等の有機粒子は、得られる樹脂硬化物の弾性率と靱性を両立させる点から、全エポキシ樹脂100重量部に対して、0.1〜30重量部配合することが好ましく、より好ましくは1〜15重量部配合することができる。
本発明では、エポキシ樹脂組成物の増粘等の粘弾性制御および揺変性付与のため、エポキシ樹脂組成物に、シリカ、アルミナ、スメクタイトおよび合成マイカ等の無機粒子を配合することができる。
本発明では、無機粒子はエポキシ樹脂組成物に適度な粘弾性を与え、優れた取り扱い性のプリプレグ、良質な複合材料が得られるため、全エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましくは0.001〜20重量部、より好ましくは0.01〜10重量部配合することができる。
本発明において用いられる強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、黒鉛繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維および炭化ケイ素繊維等が挙げられる。これらの強化繊維を2種以上混合して用いても構わないが、より軽量で、より耐久性の高い成形品を得るために、炭素繊維や黒鉛繊維を用いることが好ましい。
本発明においては、用途に応じてあらゆる種類の炭素繊維や黒鉛繊維を用いることが可能であるが、耐衝撃性に優れ、高い剛性および機械強度を有する複合材料を得られることから、JIS R 7601に記載の方法によるストランド引張試験における引張弾性率が200GPa以上、引張強度4 .4GPa以上 、引張伸度1 .7%以上の高強度高伸度炭素繊維が最も適している。
強化繊維の形態は特に限定されるものではなく、例えば、一方向に引き揃えた長繊維、トウ、織物、マット、ニット、組み紐などが用いられる。また、特に、比強度と比弾性率が高いことを要求される用途には、強化繊維が単一方向に引き揃えられた形態が最も適しているが、取り扱いの容易な織物も本発明には適している。
本発明のプリプレグは、マトリックス樹脂として用いられる前記のエポキシ樹脂組成物を、メチルエチルケトンやメタノール等の溶媒に溶解して低粘度化し、強化繊維に含浸させる方法(ウェット法)と、マトリックス樹脂を加熱により低粘度化し、強化繊維に含浸させるホットメルト法(ドライ法)等により作製することができる。ウェット法は、強化繊維をマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂組成物の溶液に浸漬した後、引き上げ、オーブン等を用いて溶媒を蒸発させる方法であり、ホットメルト法(ドライ法)は、加熱により低粘度化したエポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させる方法、または一旦エポキシ樹脂組成物を離型紙等の上にコーティングしたフィルムを作製しておき、次いで強化繊維の両側または片側から前記フィルムを重ね、加熱加圧することにより強化繊維に樹脂を含浸させる方法である。ホットメルト法によれば、プリプレグ中に溶媒が実質上残留しないため、本発明においては好ましい態様である。
得られたプリプレグを積層後、積層物に圧力を付与しながらマトリックス樹脂を加熱硬化させる方法等により、本発明による繊維強化複合材料が作製される。
ここで熱および圧力を付与する方法には、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法および内圧成形法等が採用される。
本発明の繊維強化複合材料は、プリプレグを経ず、エポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させた後、加熱硬化させる方法、例えば、ハンド・レイアップ法、フィラメント・ワインディング法、プルトルージョン法、レジン・インジェクション・モールディング法、およびレジン・トランスファー・モールディング法等の成形法によっても作製できる。これら方法では、エポキシ樹脂からなる主剤とエポキシ樹脂硬化剤との2液を使用直前に混合してエポキシ樹脂組成物を調製することが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂として用いた繊維強化複合材料は、スポーツ用途、航空機用途および一般産業用途に好適に用いられる。より具体的には、航空宇宙用途では、主翼、尾翼およびフロアビーム等の航空機一次構造材用途、フラップ、エルロン、カウル、フェアリングおよび内装材等の二次構造材用途、ロケットモーターケースおよび人工衛星構造材用途等に好適に用いられる。このような航空宇宙用途の中でも、特に耐衝撃性が必要で、かつ、高度飛行中において低温にさらされるため、低温における引張強度が必要な航空機一次構造材用途、特に胴体スキンや主翼スキンにおいて、本発明による繊維強化複合材料が特に好適に用いられる。また、スポーツ用途では、ゴルフシャフト、釣り竿、テニス、バトミントンおよびスカッシュ等のラケット用途、ホッケー等のスティック用途、およびスキーポール用途等に好適に用いられる。さらに一般産業用途では、自動車、船舶および鉄道車両等の移動体の構造材、ドライブシャフト、板バネ、風車ブレード、圧力容器、フライホイール、製紙用ローラ、屋根材、ケーブル、補強筋、および補修補強材料等の土木・建築材料用途等に好適に用いられる。
以下、実施例により、本発明のエポキシ樹脂組成物についてさらに詳細に説明する。各実施例の樹脂組成物を得るために、下記の樹脂原料を用いた。
[A]エポキシ樹脂
・液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、“jER(登録商標)”825(ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビフェニル型エポキシ樹脂、“jER(登録商標)”YX4000H(ジャパンエポキシレジン(株)製)
・テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ELM434(住友化学(株)製)
[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤
・ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、BAPS(和歌山精化工業(株)製)
・1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、APB−N(三井化学ファイン(株)製)
[C]ブロック共重合体
・Bがブチルアクリレート(Tg:−54℃)、Mがメタクリル酸メチル(Tg:130℃)からなるM−B−Mのブロック共重合体“ナノストレングス(Nanostrength)”(登録商標)M22(アルケマ(株)製)
・Sがスチレン(Tg:90℃)Bが1,4−ブタジエン(Tg:−90℃)Mがメタクリル酸メチル(Tg:130℃)からなるS−B−Mの共重合体“ナノストレングス(Nanostrength)”(登録商標)E20(アルケマ(株)製)
比較例で用いたエポキシ樹脂硬化剤
・3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン(株)製)
樹脂組成物の調製、樹脂硬化物の曲げ弾性率、曲げたわみ量、耐熱性、破壊靭性、プリプレグの作製、0°引張強度、衝撃後圧縮強度および有孔板圧縮強度の測定は、次のような条件で行った。特に断りのない限り、温度23℃、相対湿度50%の環境で測定を行った。また、結果は表1にまとめて示した。
・液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、“jER(登録商標)”825(ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビフェニル型エポキシ樹脂、“jER(登録商標)”YX4000H(ジャパンエポキシレジン(株)製)
・テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ELM434(住友化学(株)製)
[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤
・ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、BAPS(和歌山精化工業(株)製)
・1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、APB−N(三井化学ファイン(株)製)
[C]ブロック共重合体
・Bがブチルアクリレート(Tg:−54℃)、Mがメタクリル酸メチル(Tg:130℃)からなるM−B−Mのブロック共重合体“ナノストレングス(Nanostrength)”(登録商標)M22(アルケマ(株)製)
・Sがスチレン(Tg:90℃)Bが1,4−ブタジエン(Tg:−90℃)Mがメタクリル酸メチル(Tg:130℃)からなるS−B−Mの共重合体“ナノストレングス(Nanostrength)”(登録商標)E20(アルケマ(株)製)
比較例で用いたエポキシ樹脂硬化剤
・3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン(株)製)
樹脂組成物の調製、樹脂硬化物の曲げ弾性率、曲げたわみ量、耐熱性、破壊靭性、プリプレグの作製、0°引張強度、衝撃後圧縮強度および有孔板圧縮強度の測定は、次のような条件で行った。特に断りのない限り、温度23℃、相対湿度50%の環境で測定を行った。また、結果は表1にまとめて示した。
(実施例1〜5、比較例1〜3)
(1)エポキシ樹脂組成物の調製
[A]エポキシ樹脂および[C]ブロック共重合体を150℃で加熱溶解後、70℃まで冷却し、[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤または、エポキシ樹脂硬化剤を加え混練して、表1に示す組成のエポキシ樹脂組成物を調製した。
(1)エポキシ樹脂組成物の調製
[A]エポキシ樹脂および[C]ブロック共重合体を150℃で加熱溶解後、70℃まで冷却し、[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤または、エポキシ樹脂硬化剤を加え混練して、表1に示す組成のエポキシ樹脂組成物を調製した。
(2)樹脂硬化物の曲げ弾性率
上記(1)で作製したエポキシ樹脂組成物を、80℃の温度に加熱して、モールドに注入し、180℃の温度のオーブンで2時間硬化して、厚さ2mmの樹脂硬化物の板を作製した。次に、得られた樹脂硬化物の板から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出してサンプルを作製した。この樹脂サンプルについて、JIS K7171−1994に従い、圧子径10mm、支持径4mm、スパン間32mm、試験速度2.5mm/分の条件で3点曲げを測定し、試験数5本の平均から曲げ弾性率を求めた。
上記(1)で作製したエポキシ樹脂組成物を、80℃の温度に加熱して、モールドに注入し、180℃の温度のオーブンで2時間硬化して、厚さ2mmの樹脂硬化物の板を作製した。次に、得られた樹脂硬化物の板から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出してサンプルを作製した。この樹脂サンプルについて、JIS K7171−1994に従い、圧子径10mm、支持径4mm、スパン間32mm、試験速度2.5mm/分の条件で3点曲げを測定し、試験数5本の平均から曲げ弾性率を求めた。
(3)樹脂硬化物の耐熱性
上記(2)で作製した樹脂硬化物の板から、樹脂硬化物を7mg取り出し、TAインスツルメンツ社製DSC2910(型番)を用いて、30℃〜350℃温度範囲を昇温速度10℃/分にて、測定を行い、ガラス転移領域の中点をガラス転移温度Tgとし、耐熱性を評価した。
上記(2)で作製した樹脂硬化物の板から、樹脂硬化物を7mg取り出し、TAインスツルメンツ社製DSC2910(型番)を用いて、30℃〜350℃温度範囲を昇温速度10℃/分にて、測定を行い、ガラス転移領域の中点をガラス転移温度Tgとし、耐熱性を評価した。
(4)樹脂硬化物の破壊靭性
上記(1)で作製したエポキシ樹脂組成物を、80℃の温度に加熱して、モールドに注入し、180℃の温度のオーブンで2時間硬化して、厚さ6mmの樹脂硬化物の板を作成した。次に、樹脂硬化物の板から、幅12.7mmの試験片を切り出し、ASTM D 5045−91に基づき、ノッチ付き3点曲げ法により破壊靭性K1cを求めた。
上記(1)で作製したエポキシ樹脂組成物を、80℃の温度に加熱して、モールドに注入し、180℃の温度のオーブンで2時間硬化して、厚さ6mmの樹脂硬化物の板を作成した。次に、樹脂硬化物の板から、幅12.7mmの試験片を切り出し、ASTM D 5045−91に基づき、ノッチ付き3点曲げ法により破壊靭性K1cを求めた。
(5)プリプレグの作製
上記(1)で作製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に一方向に配列させた東レ(株)製、炭素繊維“トレカ”(登録商標)T800G−24K−31E(繊維数24000本、引張強度5.9GPa、引張弾性率290GPa、引張伸度2.0%)に、樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧により樹脂を含浸させ、炭素繊維の目付が190g/m2、マトリックス樹脂の重量分率が35.5%の一方向プリプレグを作製した。
上記(1)で作製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に一方向に配列させた東レ(株)製、炭素繊維“トレカ”(登録商標)T800G−24K−31E(繊維数24000本、引張強度5.9GPa、引張弾性率290GPa、引張伸度2.0%)に、樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧により樹脂を含浸させ、炭素繊維の目付が190g/m2、マトリックス樹脂の重量分率が35.5%の一方向プリプレグを作製した。
(6)繊維強化複合材料の作製と0°引張強度
上記(5)により作製した一方向プリプレグを、繊維方向を揃えて6プライ積層し、オートクレーブにて180℃の温度で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製した。この積層体について、JISK7073−1988に従い、試験速度1mm/分で引張試験をおこない、試験数5本の平均から0゜引張強度(MPa)を求めた。
上記(5)により作製した一方向プリプレグを、繊維方向を揃えて6プライ積層し、オートクレーブにて180℃の温度で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製した。この積層体について、JISK7073−1988に従い、試験速度1mm/分で引張試験をおこない、試験数5本の平均から0゜引張強度(MPa)を求めた。
(7)繊維強化複合材料の作製と衝撃後圧縮強度
上記(5)により作製した一方向プリプレグを、(+45°/0°/−45°/90°)3s構成で、擬似等方的に24プライ積層し、オートクレーブにて、180℃の温度で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製した。この積層体から、縦150mm×横100mmのサンプルを切り出し、JIS K 7089−1996に従い、サンプルの中心部に6.7J/mmの落錘衝撃を与えた後、試験速度1mm/分で圧縮試験をおこない、試験数5本の平均から衝撃後圧縮強度を求めた。結果を表1に示す。
上記(5)により作製した一方向プリプレグを、(+45°/0°/−45°/90°)3s構成で、擬似等方的に24プライ積層し、オートクレーブにて、180℃の温度で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製した。この積層体から、縦150mm×横100mmのサンプルを切り出し、JIS K 7089−1996に従い、サンプルの中心部に6.7J/mmの落錘衝撃を与えた後、試験速度1mm/分で圧縮試験をおこない、試験数5本の平均から衝撃後圧縮強度を求めた。結果を表1に示す。
実施例1〜3と、比較例1を比較すると、[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤を使用することで、破壊靭性や複合材料特性を示すことがわかる。
また、実施例4〜5と比較例2〜3を比較することで、ジアミノジフェニルスルホンを硬化剤とした場合、[A]エポキシ樹脂と[C]ブロック共重合体との相溶性が悪く、粗大分離した硬化物となるため、複合材料特性が低下するが、[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤を使用することで、[C]ブロック共重合体との相溶性が良好で、優れた樹脂特性および複合材料特性を得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、耐熱性に優れ、靭性の高く、かつプリプレグを得る際のプロセス性に優れている。そのため、このエポキシ樹脂組成物と強化繊維を組み合わせることにより、耐衝撃性に優れた繊維強化複合材料をあたえるプリプレグを得ることができる。得られる繊維強化複合材料は、引張強度、特に−60℃のような低温における引張強度に優れており、航空宇宙用途では、主翼、尾翼およびフロアビーム等の航空機一次構造材用途、フラップ、エルロン、カウル、フェアリングおよび内装材等の二次構造材用途、ロケットモーターケースおよび人工衛星構造材用途等に好適に用いられる。このような航空宇宙用途の中でも、特に耐衝撃性が必要な航空機一次構造材用途、特に胴体スキンや主翼スキンにおいて、本発明による繊維強化複合材料が特に好適に用いられる。また、スポーツ用途では、ゴルフシャフト、釣り竿、テニス、バトミントンおよびスカッシュ等のラケット用途、ホッケー等のスティック用途、およびスキーポール用途等に好適に用いられる。さらに一般産業用途では、自動車、船舶および鉄道車両等の移動体の構造材、ドライブシャフト、板バネ、風車ブレード、圧力容器、フライホイール、製紙用ローラ、屋根材、ケーブル、補強筋、および補修補強材料等の土木・建築材料用途等に好適に用いられる。
Claims (11)
- 下記の構成要素[A]、[B]、[C]を含むエポキシ樹脂組成物。
[A]エポキシ樹脂
[B]芳香環を少なくとも3個有し、かつ、アミノ基を少なくとも2個有する芳香族ポリアミン硬化剤
[C]S−B−M、B−MおよびM−B−Mからなる群から選ばれた少なくとも一種のブロック共重合体(前記の各ブロックは共有結合によって連結されているか、一方のブロックに一つの共有結合形成を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合形成を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むコポリマーであり、ブロックBは[A]エポキシ樹脂およびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度Tgが20℃以下であり、ブロックSはエポキシ樹脂、ブロックBおよびブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度TgはブロックBのガラス転移温度Tgより高い。)。 - [C]ブロックBが、ポリ(1,4−ブタジエン)である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
- [C]ブロックBが、ポリ(ブチルアクリレート)である請求項1または2記載のエポキシ樹脂組成物。
- [C]ブロックSがポリスチレンである請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- [C]ブロック共重合体が、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチル共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- [C]ブロック共重合体が、メタクリル酸メチル−ブチルアクリレート−メタクリル酸メチル共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- [B]芳香族ポリアミン硬化剤が、芳香環を少なくとも3個有する芳香族ジアミン硬化剤である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
- [B]芳香族ポリアミン硬化剤が1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンからなる請求項8記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物と強化繊維からなるプリプレグ。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物であるマトリックス樹脂と強化繊維とからなる繊維強化複合材料。
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CN116144139B (zh) * | 2023-01-03 | 2024-04-16 | 哈尔滨工程大学 | 一种用于船舶复合材料的树脂及其制备方法 |
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