JP2008189637A - 自己免疫疾患予防剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】日常的に摂取でき、長期にわたって摂取しても安全性の高い自己免疫疾患を予防する物質の提供。
【解決手段】乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトパーオキシダーゼ、及びラクトフェリンを経口的に摂取することにより、従来の方法では有効に予防あるいは治療できなかった1型糖尿病や関節リウマチ等の自己免疫疾患を予防することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、乳由来の塩基性タンパク質画分を有効成分とする自己免疫疾患予防剤に関するものである。また、乳由来塩基性タンパク質が、ラクトパーオキシダーゼ及び/又はラクトフェリンであることを特徴とする自己免疫疾患予防剤である。また、乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトパーオキシダーゼ及び/又はラクトフェリンを有効成分とし、自己免疫疾患が1型糖尿病又は関節リウマチであることを特徴とする自己免疫疾患予防剤である。本発明による乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトパーオキシダーゼ、及びラクトフェリンを経口的に摂取することにより、従来の方法では有効に予防あるいは治療できなかった1型糖尿病や関節リウマチ等の自己免疫疾患を予防することができる。
生体は常に「自己」と「非自己」を胸腺の中で識別し、「自己」に対しては過剰な免疫応答が起こらないように調節している。胸腺の中で「自己」に反応するクローンが死滅し、「非自己」と反応するクローンのみが生き残ることをクローン選択と呼び、生体が「自己」に反応しなくなった状態を自己寛容(self tolerance)という。しかし、自己に対する免疫応答は全く起こらないわけではなく、正常の個体においても、常に微量の自己抗体(autoantibody)や自己抗原(autoantigen)を認識する感作リンパ球は存在している。このような反応を自己免疫(autoimmunity)と呼ぶ。すなわち、自己免疫とは生体内において常に起こっている生理的な反応である。一方、遺伝的要因や環境要因等によって自己寛容が破綻すると、自己に対する過剰な免疫応答が起こり、このために大量の自己抗体が産生される。また、自己感作リンパ球クローンの増幅が起こり、病的状態が引き起こされる。このように、免疫調節機構が攪乱されることにより生じた病態が自己免疫疾患である。
自己免疫疾患のうち、問題の自己抗原が特定の臓器あるいは組織・細胞に限局して存在するような場合には、その臓器のみが傷害されることになり臓器特異的自己免疫疾患という。一方、DNA等全身に普遍的な自己抗原に対する自己抗体が証明され、血管炎等全身性の病変が生じているものは全身的自己免疫疾患という。臓器特異的自己免疫疾患の例としては、自己免疫性溶血性貧血(autoimmune hemolytic anemia)、突発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura)、自己免疫性甲状腺炎(autoimmune thyroiditis)、重症筋無力症(myasthenia gravis)、多発性硬化症(multiple sclerosis)、1型糖尿病(type 1 diabetes mellitus)等の疾患があげられる。これらの疾患では、病変臓器の抗原成分に対する自己抗体が認められ、病理組織学的にはリンパ球、形質細胞、組織球の浸潤、胚中心の形成等がみられる。全身的自己免疫疾患としては、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus ; SLE)、慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis ; RA)等があげられ、SLEでは抗核(DNA)抗体、RAではリウマトイド因子が出現する。リウマトイド因子は、IgGのFc部分に対する自己抗体である。
自己免疫に係る1型糖尿病の背景技術について述べる。糖尿病の治療にも用いられているインスリンは、血糖値の恒常性維持に重要なホルモンであり、膵臓のランゲルハンス島で生産される。ヒト自己免疫1型インスリン依存性糖尿病(IDDM)は、自己反応性T細胞及び抗体によるランゲルハンス島における膵臓β細胞の進行性自己免疫破壊によって特徴づけられる。この破壊過程は、末梢寛容の破壊又は欠陥性のクローン消失機構を介して生じると考えられる。非肥満性糖尿病(NOD)マウスは、ヒトIDDMと類似した免疫病理学的プロフィールを有する自己免疫1型IDDMを自然に発症する古典的マウスモデルである。(非特許文献1参照)。マウス及びヒトの両方におけるIDDMの発症は、ポリジーンの制御下にある。IDDMは、CD4、CD8、及びマクロファージ媒介膵島細胞(β細胞)破壊によってもたらされる(非特許文献2、3、4参照)。また、β細胞の破壊は、MHC依存性細胞障害性によって媒介され、β細胞自己抗原特異的T細胞が、IDDMの病因に関係があるとされた報告もなされている(非特許文献5、6、7参照)。T細胞自己反応性は、現在、胸腺の欠陥及び/又はサイトカインの生産が変化した後の調節T細胞の末梢活性化によると推定されている(非特許文献8、9、10、11、12参照)。
ヒト及びNODマウスにおけるIDDMへの感受性は、第57位の通常のアスパラギン酸残基(Asp-57)を欠くMHCクラスIIβ鎖の発現と強く結びついている(非特許文献13参照)。事実、Asp-57を含むトランスジェニッククラスIIβ鎖の発現は、NODマウスをIDDMの自然発症から保護すると報告されている(非特許文献14、15、16、17、18参照)。調節T細胞誘導は、急性の症状発現からの回復後に発症する、実験的に誘導された自己免疫性脳炎(EAE)に対する耐性に関係があるとされ(非特許文献19、20参照)、サプレッサー集団がTh1型であると示唆している知見もある(非特許文献21参照)。しかし、これらの細胞の正確な型及び性質については未解明の部分が多い。広範な免疫抑制を媒介するサイトカインの全身性投与によって上記のような調節T細胞の誘導をもたらそうとする試みがなされてきたが、そのような治療はあまりにも非特異的で、そしてしばしば有害な副作用を伴う。
自己免疫により関節炎も発症する。ラットにおけるアジュバント関節炎は、種々のマイコバクテリアを用いた接種によって誘導される。このように誘導した関節炎は、ウシ結核菌(Mycobacterium bovis)、すなわちBCG のhsp65 (64 kD抗原A とも呼ばれる)の投与によって抑制することができる(特許文献1、2参照)。BCGhsp65は、アミノ酸配列がヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)のhsp65(非特許文献22参照)と同一であり、このタンパク質を用いた「関節炎タイプ自己免疫疾患」の治療又は予防方法が開示されている。すなわち、NODマウスのIDDMの治療におけるヒト結核菌hsp65 (hsp60とも呼ばれる)の使用が報告されている(特許文献2、非特許文献23参照)。しかし、この報告は、1つのユニークな自己抗原に対応するものとしてのhsp65 の研究に限定されており、免疫調節剤としての研究ではない。また、この方法は、他のストレスタンパク質に適用できないことが確認されている(非特許文献23参照)。ヒトhsp60の断片であり、かつヒト結核菌hsp65 の重要なエピトープに対応するエピトープを含むことが提起されたペプチドp277を用いたさらなる研究が報告された(特許文献3、非特許文献24参照)。この特許文献3では、ヒトhsp60タンパク質はIDDMの治療に「治療的に用いることができる」と提案しているが、ヒトhsp60タンパク質を用いたデータは全く提示されていない。特定疾患の自己抗原に対する寛容を誘導する試みに付随する一般的な問題は、そのような寛容を達成する前に、又はそのような寛容を達成する替わりに、自己抗原の投与は、標的組織に対する破壊的免疫応答を増大させることによって該疾患を誘導する可能性があるということである。例えば、ヒト結核菌hsp65 又はp277の投与は、保護に先立って一過性の一相性高血糖症をもたらしうる(特許文献3、非特許文献25参照)。したがって、そのような自己抗原の投与に由来する、疾患の少なくとも短期間の悪化という危険が存在し、その利用性には問題がある。さらに、IDDM自己免疫応答の標的である少なくとも12の特定の自己抗原及びそのペプチドが存在する(非特許文献26参照)。p277を単独で用いた治療は、他の自己抗原とも関連する疾患を処理できないと考えられる。免疫原としてペプチド自己抗原を用いる効果的な療法は、特定のIDDM患者の標的である特定の抗原又は抗原セットの同定を必然的に含むと考えられる。したがって、これらの研究が論じているアプローチは、その最善のものでも、実践的で効果的な自己免疫疾患の治療を提供するには、あまりに一般的であるか(例えば、サイトカインの全身性投与)、又はあまりに特異的である。
その他の自己免疫疾患の治療には、副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬、モノクローナル抗体(抗CD3抗体、抗TNF-a抗体等)、可溶化型サイトカイン受容体(可溶化型TNF‐α受容体)等が使用されている(非特許文献27参照)。副腎皮質ステロイド薬は、IL-1、TNF‐α等の炎症性サイトカイン産生を抑制する他、T細胞の増殖反応、B細胞からの抗体産生を強く抑制する。また、E-セレクチンやICAM‐1等の接着分子発現抑制を介して炎症性細胞浸潤も強く抑制する。抗生物質のうち、シクロスポリンとタクロリムスはともにイムノフィリンと総称される細胞内の受容体と結合する。イムノフィリンと結合した薬剤は、さらにカルシウム依存性ホスファターゼであるカルシニューリンと複合体を形成することにより、そのホスファターゼ活性を阻害する。その結果、転写因子であるNFAT(nuclear factor of activated T cell)の脱リン酸化ができなくなり、NFATは細胞内から核内に移行することができなくなり、IL‐2等のサイトカイン遺伝子の転写が阻害される。抗TNF‐αモノクローナル抗体は、慢性関節リウマチ及びクローン病(Crohn disease)の病変局所において炎症反応に関わるサイトカインであるTNF-αを中和することで炎症反応を抑制する。またRAにおける患者の機能的予後を左右する関節の骨破壊の進行を抑制する。可溶化型TNF-α受容体は、TNF-α受容体のp75分子の細胞外領域とヒトIgG1のFc部分を融合させ、2量体としてCHO(Chinese hamster ovary)細胞で発現させた生物学的製剤であり、抗TNF‐αモノクローナル抗体と同様にTNF‐αを標的とした治療に使用されている。
しかし、これらの物質は医薬そのものであり、上述した自己抗原の投与と同様に安全性が高いとは決して言えない。前述したような自己免疫疾患を予防、又は治療するには、これらの薬物を摂取するよりも、日常的に摂取でき、長期にわたって摂取しても問題がなく、食品素材としても使用可能なものから得られる、穏やかな自己免疫疾患予防剤の開発が強く望まれる。
米国特許第5,354,691号 米国特許第5,268,170号 米国特許第5,578,303号 Makino, S.ら, 1985, Current Topics in Clinical and Experimental Aspects of Diabetes (Elsevier:Amsterdam) Castano及びEisenbarth, 1990, Ann. Rev. Immunol., 8: 647-79 Haskinsら,1990, Science ,249: 1433-36 Nakanoら,1991, J. Exp. Med., 173: 1091-7 Reichら,1993, Nature, 341: 326-9 Tischら,1993, Nature, 366: 72-5 Kaufmenら,1993, Nature, 366: 69-72 Serrezeら,1988, J. Immunol.,140: 3801 Serrezeら,1993, J. Immunol., 150: 2534 Serrezeら,1993, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90: 9625 Ziprisら, 1991, J. Immunol., 146: 3763 Rapoportら,1993, J. Exp. Med., 178: 87 Todd, J.A., 1990, Immunol. Today, 11: 122-9 Nishimotoら,1987, Nature, 328: 432-4 Bohmeら,1990, Science ,249: 293-5 Miyazakiら,1990, Nature, 345: 722-4 Slatteryら,1990, Nature, 345: 724-6 Singerら,1993, Proc. Natl. Acad. Sci. USA ,90: 9566-70 Hamaguchi及びLeiter, 1990,Diabetes,39:415 Liderら,1988, Science, 239: 181 Tanら,1995, J. Exp. Med., 182: 87-97 Shinnickら, 1987, Infect. Immun.,55:1932-1935 Eliasら,1990, Proc. Natl. Acad. Sci. USA,87: 1576-1580 Elias及びCohen, 1995, Diabetes, 44: 1132-1138 Elias ら,1995, Eur. J. Immunol., 25: 2851-2857 Solimena及びDe Camilli, 1996, Nature Medicine, 2: 1311 最新医学、61巻、5号、917-1009、2006年
日常的に摂取でき、長期にわたって摂取しても安全性の高い自己免疫疾患の予防作用を有する物質を得ることを課題とする。さらに、従来の方法では有効に予防あるいは治療できなかった1型糖尿病や関節リウマチ等の自己免疫により生ずる疾患を予防あるいは治療する物質を得ることを課題とする。
本発明者らは、自己免疫疾患を予防あるいは治療する物質を得るために、乳中に存在する自己免疫疾患予防作用を有する物質を探索し続けてきた。その結果、乳中に微量にしか存在しない塩基性タンパク質に、自己免疫疾患予防作用を有する効果があることを見出した 。そして、この乳由来塩基性タンパク質画分を自己免疫疾患予防剤の有効成分として利用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、乳由来の塩基性タンパク質画分を有効成分とする自己免疫疾患予防剤に関するものである。また、乳由来塩基性タンパク質が、ラクトパーオキシダーゼ及び/又はラクトフェリンである自己免疫疾患予防剤である。また、乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトパーオキシダーゼ及び/又はラクトフェリンを有効成分とし、自己免疫疾患が1型糖尿病又は関節リウマチであることを特徴とする自己免疫疾患予防剤である。本発明による乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトパーオキシダーゼ、及びラクトフェリンを経口的に摂取することにより、従来の方法では有効に予防あるいは治療できなかった1型糖尿病や関節リウマチ等の自己免疫疾患を予防することができる。
本発明の自己免疫疾患予防剤は、これを投与することにより自己免疫疾患を予防することができるので、自己免疫による、1型インスリン依存性糖尿病や関節リウマチ等の疾患の治療及び予防に有用である。
本発明の自己免疫疾患予防剤の特徴は、乳由来の塩基性タンパク質画分を有効成分とすることにある。また、乳由来塩基性タンパク質がラクトパーオキシダーゼ及び/又はラクトフェリンであることを特徴とする。さらに、乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトパーオキシダーゼ及び/又はラクトフェリンを有効成分とし、自己免疫疾患が1型糖尿病又は関節リウマチであることを特徴とする自己免疫疾患予防剤である。
本発明の乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトパーオキシダーゼ及びラクトフェリンは、哺乳類の乳から調製する。給源としては、ウシ、水牛、ヒト、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ等の乳があげられる。
本発明の自己免疫疾患予防剤の有効成分である乳由来の塩基性タンパク質画分を得る方法としては、乳又は乳由来の原料を陽イオン交換体に接触させて塩基性タンパク質を吸着させた後、この陽イオン交換体に吸着した塩基性タンパク質画分を、pH5を越え、イオン強度 0.5を越える溶出液で溶出して得る方法(特開平5-202098号公報)、アルギン酸ゲルを用いて得る方法(特開昭 61-246198号公報)、無機の多孔性粒子を用いて乳清から得る方法(特開平 1-86839号公報)、硫酸化エステル化合物を用いて乳から得る方法(特開昭 63-255300号公報)等が知られており、本発明では、このような方法で得られた乳由来の塩基性タンパク質画分を用いることができる。
本発明の乳由来の塩基性タンパク質画分は、次の性質を有している。
1) ソジウムドデシルサルフェート−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)によると分子量 3,000〜80,000の範囲の数種のタンパク質よりなる。
2) 95重量%以上がタンパク質であって、その他少量の脂肪、灰分を含む。
3) タンパク質は主としてラクトフェリン及びラクトパーオキシダーゼよりなる。
4) タンパク質のアミノ酸組成は、リジン、ヒスチジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸を15重量%以上含有する。
本発明の自己免疫疾患予防剤の有効成分であるラクトパーオキシダーゼ及びラクトフェリンは、公知の物質であって、市販されているものであるが、それを製造するには、公知の方法、例えばスルホン化担体を用いてラクトパーオキシダーゼ及びラクトフェリンを精製する方法(特開平3-109400号公報)を工業的に有利に利用することができる。
本発明の自己免疫疾患予防剤を投与するに際しては、有効成分の乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトパーオキシダーゼ及びラクトフェリンをそのままの状態で用いることもできるが、常法に従い、粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤等に製剤化して用いることもできる。
本発明において、粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の経口剤は、例えば、澱粉、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等を用いて常法によって製剤化される。この種の製剤には、前記賦形剤の他に、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、着色料、香料等を適宜使用することができる。
さらには、これらのラクトフェリンやラクトフェリン分解物をそのままあるいは製剤化した後、これを栄養剤や飲食品等に添加して、自己免疫疾患予防を図ることも可能である。なお、乳由来の塩基性タンパク質画分は、比較的熱に対して安定なので、乳由来の塩基性タンパク質画分を含む原料を通常行われるような条件で加熱殺菌することも可能である。
本発明の自己免疫疾患予防剤の投与量は、年齢、治療効果及び病態等により異なるが、マウスを用いた動物実験の結果によると、自己免疫疾患予防効果を示すためには乳由来塩基性タンパク質画分を、マウス体重1kg換算で20mg以上投与する必要があることが判った。このことから、外挿法(安原一、小林真一著、続医薬品の開発、第8巻、7〜18、廣川書店、1991)にしたがうと、ヒトでの有効投与量は、成人一人当たり一日20mg以上となるので、この必要量を確保できるよう投与すれば良い。
次に、実施例及び試験例を示して本発明を詳細に説明するが、これらは単に本発明の実施態様を例示するのみであり、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
陽イオン交換樹脂のスルホン化キトパール(富士紡績社製)400gを充填したカラム(直径5cm×高さ30cm)を脱イオン水で十分洗浄した後、このカラムに未殺菌脱脂乳40 l (pH 6.7)を流速25ml/分で通液した。通液後、このカラムを脱イオン水で十分洗浄し、 0.98M塩化ナトリウムを含む 0.02M炭酸緩衝液(pH 7.0)で樹脂に吸着した塩基性タンパク質画分を溶出した。そして、この溶出液を逆浸透(RO)膜により脱塩して、濃縮した後、凍結乾燥して、本発明の自己免疫疾患予防剤の有効成分である乳由来の塩基性タンパク質画分粉末 21gを得た。
[試験例1]
実施例1で得られた乳由来の塩基性タンパク質画分について、ソジウムドデシルサルフェート−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)により測定したところ、分子量は 3,000〜80,000の範囲に分布していた。
[試験例2]
実施例1で得られた乳由来の塩基性タンパク質画分について、成分組成を分析した。その結果を表1に示す。この表に示すとおり、この画分のほとんどはタンパク質である。
[表1]
───────────────────
水分 1.06 (重量%)
タンパク質 96.5
脂肪 0.56
灰分 0.27
その他 1.61
───────────────────
[試験例3]
実施例1で得られた乳由来の塩基性タンパク質画分について、6N塩酸で 110℃、24時間加水分解した後、アミノ酸分析装置(L-8500型、日立製作所製) でそのアミノ酸組成を分析した。その結果を表2に示す。この乳由来の塩基性タンパク質画分には、アミノ酸組成中15重量%以上の塩基性アミノ酸が含まれている。
[表2]
──────────────────────
アスパラギン酸 10.1 (重量%)
セリン 5.3
グルタミン酸 12.3
プロリン 4.7
アラニン 5.7
ロイシン 10.2
リジン 8.4
ヒスチジン 2.6
アルギニン 7.2
その他 33.5
─────────────────────
陽イオン交換樹脂であるスルホン化キトパール(富士紡績社製)400gを充填したカラム(直径5cm×高さ30cm)を脱イオン水で十分に洗浄した後、このカラムに未殺菌脱脂乳40 l (pH 6.7)を流速25ml/minで通液した。通液後、カラムを脱イオン水で十分洗浄し、 2.0M塩化ナトリウムを含む 0.02M炭酸緩衝液(pH 7.0)で溶出した。そしてラクトパーオキシダーゼを含有する溶出画分をS-Sepharose FFカラム(アマシャムバイオサイエンス社製)に吸着させ、脱イオン水で十分洗浄し、10mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化した後、0〜2.0M塩化ナトリウムのリニアグラジエントで吸着した画分を溶出し、ラクトパーオキシダーゼを含む画分を回収した。そして、ラクトパーオキシダーゼを含む画分をHiLoad 16/60 Superdex 75 pg(アマシャムバイオサイエンス社製)を用いたゲル濾過クロマトグラフィーで処理し、ラクトパーオキシダーゼ3.0gを得た。なお、このようにして得られたラクトパーオキシダーゼの純度は94%であり、そのまま自己免疫疾患予防剤として使用可能である。
陽イオン交換樹脂であるスルホン化キトパール(富士紡績社製)400gを充填したカラム(直径5cm×高さ30cm)を脱イオン水で十分に洗浄した後、このカラムに未殺菌脱脂乳40 l (pH 6.7)を流速25ml/minで通液した。通液後、カラムを脱イオン水で十分洗浄し、2.0M塩化ナトリウムを含む 0.02M炭酸緩衝液(pH 7.0)で溶出した。そしてラクトフェリンを含有する溶出画分をS-Sepharose FFカラム(アマシャムバイオサイエンス社製)に吸着させ、脱イオン水で十分洗浄し、10mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化した後、0〜2.0M塩化ナトリウムのリニアグラジエントで吸着した画分を溶出し、ラクトフェリンを含む画分を回収した。そして、ラクトフェリンを含む画分をHiLoad 16/60 Superdex 75 pg(アマシャムバイオサイエンス社製)を用いたゲル濾過クロマトグラフィーで処理し、ラクトフェリン8.0gを得た。なお、このようにして得られたラクトフェリンの純度は96%であり、そのまま自己免疫疾患予防剤として使用可能である。
[試験例4]
(インスリン依存性糖尿病の発症を誘導する自己免疫疾患の発症抑制効果)
1型糖尿病モデル(NOD)マウスを用いて、乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトフェリン及びラクトパーオキシダーゼの、インスリン依存性糖尿病の発症を誘導する自己免疫応答に対する抑制効果を検討した。
NODマウス(日本クレア、4週齢)を一般配合飼料MF食(オリエンタル酵母工業社製)で1週間飼育した後、4群(7匹ずつ)に分け、対照群(MF標準食)、試験群T(MF食に実施例1で得られた乳由来の塩基性タンパク質画分を0.1%配合した試験食)、試験群LP(MF食に実施例2で得られたラクトパーオキシダーゼを0.1%配合した試験食)及び試験群LF(MF食に実施例3で得られた0.1%ラクトフェリンを配合した試験食)で飼育した。38日間飼育した10週齢時に、一群あたり7匹を用いて、尿中の糖濃度を測定して、尿中ブドウ糖値が正常値である20mg/dlを基準値とし、これを超えるものを陽性とした。尿中の糖濃度を測定して、糖尿病が発症するかどうか確認した結果を表3に示す。
[表3]
尿糖値陽性数(個体数/全数)
─────────────────────────
対照群 7/7
試験群T 1/7
試験群LP 0/7
試験群LF 5/7
────────────────────────
表3に見られるように、対照群及び試験群LFでは7匹中7匹及び7匹中5匹の尿糖濃度が基準値を超え、糖尿病を発症したのに対して、試験群Tでは7匹中1匹しか発症せず、試験群LPでは7匹がいずれも発症しなかった。試験期間中の飼料摂取量及び体重変化については、各群間に有意差はなかった。このことから、乳由来の塩基性タンパク質画分及びラクトパーオキシダーゼには、インスリン依存性糖尿病の発症を誘導する自己免疫応答に対する抑制効果を有することが明らかとなった。
[試験例5]
(腫脹発症を誘導する自己免疫疾患の発症抑制効果)
自然発症型関節リウマチモデル(SKG)マウスを用いて、乳塩基性タンパク質画分、ラクトフェリン及びラクトパーオキシダーゼの、腫脹発症を誘導する自己免疫応答に対する抑制効果を検討した。
自然発症性関節リウマチモデル(SKG)マウス(日本クレア、4週齢)を一般配合飼料MF食(オリエンタル酵母工業社製)で1週間飼育した後、4群(5匹ずつ)に分け、対照群(MF標準食)、試験群T(MF食に実施例1で得られた乳塩基性タンパク質画分を0.1%配合した試験食)、試験群LP(MF食に実施例2で得られたラクトパーオキシダーゼを0.1%配合した試験食)及び試験群LF(MF食に実施例3で得られたラクトフェリンを0.1%配合した試験食)で飼育した。38日間飼育した10週齢時に、ラミナリン(シグマ社製L9634)を腹腔投与した後の関節リウマチの発症頻度を測定した。関節リウマチの発症の評価は、指間骨関節の腫脹1ヶ所について0.1、手関節、足関節の中等度の腫脹を0.5、高度の腫脹を1.0としたスコアにより行った。腫脹を測定して、1個体あたりの平均腫脹スコアを求めて関節リウマチの発症頻度を確認した結果を表4に示す。
[表4]
平均腫脹スコア(1個体あたり)
─────────────────────────
対照群 4.6±1.4
試験群T 1.8±0.4
試験群LP 1.1±0.6
試験群LF 1.5±0.9
────────────────────────
表4に見られるように、対照群では腫脹が全例で発症し、1個体あたりの平均腫脹スコアが4.6であったのに対し、試験群T、試験群LP、及び試験群LFでは腫脹が1〜2例にしか認められず、1個体あたりの平均スコアも約1.1〜1.8であった。試験期間中の飼料摂取量及び体重変化については、各群間に有意差はなかった。このことから、乳由来の塩基性タンパク質画分、ラクトフェリン及びラクトパーオキシダーゼは、関節リウマチの発症を誘導する自己免疫応答に対する抑制効果を有することが明らかとなった。
実施例1で得られた乳由来塩基性タンパク質画分粉末について、常法により表5に示す組成の自己免疫疾患予防剤を製造した。
[表5]
────────────────────────────
含水結晶ブドウ糖 81.1 (重量%)
大豆タンパク質 12
ミネラル混合 5
シュガーエステル 1
香料 0.5
塩基性タンパク質画分粉末(実施例1) 0.4
────────────────────────────
実施例2で得られたラクトパーオキシダーゼ粉末について、常法により表6に示す組成の関節リウマチの発症を誘導する自己免疫応答に対する抑制効果を有する自己免疫疾患予防剤を製造した。
[表6]
─────────────────────────────
含水結晶ブドウ糖 80.3 (重量%)
大豆タンパク質 13
ミネラル混合 5
シュガーエステル 1
香料 0.5
ラクトパーオキシダーゼ粉末(実施例2) 0.2
────────────────────────────
実施例3で得られたラクトフェリン粉末について、常法により表7に示す組成の自己免疫疾患予防剤を製造した。
[表7]
────────────────────────────
含水結晶ブドウ糖 80.3 (重量%)
大豆タンパク質 13
ミネラル混合 5
シュガーエステル 1
香料 0.5
ラクトフェリン粉末(実施例3) 0.2
────────────────────────────

Claims (6)

  1. 乳由来の塩基性タンパク質画分を有効成分とする自己免疫疾患予防剤。
  2. 乳由来の塩基性タンパク質がラクトパーオキシダーゼ及び/又はラクトフェリンであることを特徴とする請求項1記載の自己免疫疾患予防剤。
  3. 乳由来の塩基性タンパク質画分を有効成分とし、自己免疫疾患が1型糖尿病であることを特徴とする自己免疫疾患予防剤。
  4. 乳由来の塩基性タンパク質がラクトパーオキシダーゼである、請求項3記載の自己免疫疾患が1型糖尿病であることを特徴とする自己免疫疾患予防剤。
  5. 乳由来の塩基性タンパク質画分を有効成分とし、自己免疫疾患が関節リウマチであることを特徴とする自己免疫疾患予防剤。
  6. 乳由来の塩基性タンパク質がラクトパーオキシダーゼ及び/又はラクトフェリンである、請求項5記載の自己免疫疾患が関節リウマチであることを特徴とする自己免疫疾患予防剤。
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